ウィルス感染および異常細胞増殖の治療用の2′および3′−置換シクロブチルヌクレオシド類縁体
シクロブチルヌクレオシドならびに動物、特にはヒトなどの宿主におけるレトロウィルス科(HIVなど)、ヘパドナウィルス科(HBVなど)またはフラビウィルス科(BVDVおよびHCVなど)感染などの感染または異常細胞増殖に関連する状態の治療でのそれらの使用方法が提供される。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(I)〜(IV)のシクロブチルヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【化1】
[式中、
塩基は、プリンまたはピリミジン塩基であり;
Zは、独立にH;リン酸;P(O)Z′Z″、CH2P(O)Z′Z″、アシル、アルキル、スルホン酸エステル、スルホニルおよびベンジル(ベンジルのフェニル基は置換されていても良い)、脂質、アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロールまたはイン・ビボで投与した時にZが独立にHもしくはリン酸である化合物を提供することができる他の製薬上許容される脱離基であり;
Z′およびZ″はそれぞれ独立に、OH、Oアルキル、Oアリール、アルキル、アリール、SH、Sアルキル、Sアリール、NH2、モノもしくはジ−アルキルアミノ、モノ−もしくはジ−アリールアミノまたはアミノ酸残基であり;
Aは、O、SまたはCH2であり;あるいは代わりに
Aは、ZがP(O)Z′Z″またはCH2P(O)Z′Z″である場合には共有結合であることができ;
R1、R2およびR3は独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル、CF3、2−Br−エチル、低級アルケニル、ハロゲン化低級アルケニル、Br−ビニル、低級アルキニル、ハロゲン化低級アルキニル、ハロ、シアノ、アジド、NO2、NH2、−NH(低級アルキル)、NH(アシル)、N(低級アルキル)2、−N(アシル)2、ヒドロキシ、OZ、O(低級アシル)、O(低級アルキル)、O(アルケニル)、C(O)O(アルキル)、C(O)O(低級アルキル)であり;あるいは代わりに、
R1とR2が一体となって=CH2または=CHYであり;あるいは代わりに、
R1およびR2が一体となって、R1がHの場合はR2はCH2OH以外であり、R2がHの場合はR1はCH2OH以外であるようにして、エポキシド環などの3員の炭素環または複素環を形成することができ;
Xは、CH2、CHYまたはSであり;ならびに
Yは独立に、H、メチル、ハロゲン化メチル、CF3、ハロゲン、N3、シアノまたはNO2である。]
【請求項2】
ZがH以外である請求項1のヌクレオシド。
【請求項3】
R1およびR2の両方がHであることがない請求項1のヌクレオシド。
【請求項4】
塩基がピリミジンである請求項1のヌクレオシド。
【請求項5】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項4のヌクレオシド。
【請求項6】
塩基がプリンである請求項1のヌクレオシド。
【請求項7】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項6のヌクレオシド。
【請求項8】
ヌクレオシドが、
【化2】
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシド。
【請求項9】
ヌクレオシドが、
【化3】
[式中、各OHはOZによって置換されていても良い。]
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項10】
塩基がピリミジンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項11】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項10のヌクレオシド。
【請求項12】
塩基がプリンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項13】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項12のヌクレオシド。
【請求項14】
ZがH以外である請求項9のヌクレオシド。
【請求項15】
ヌクレオシドが、
【化4】
[式中、各OHはOZで置換されていても良い。]
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項16】
塩基がピリミジンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項11】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項10のヌクレオシド。
【請求項12】
塩基がプリンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項13】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項12のヌクレオシド。
【請求項14】
ヌクレオシドが、
【化5】
[式中、各OHはOZで置換されていても良い。]
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項15】
塩基がピリミジンである請求項14のヌクレオシド。
【請求項16】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項15のヌクレオシド。
【請求項17】
塩基がプリンである請求項14のヌクレオシド。
【請求項18】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項17のヌクレオシド。
【請求項19】
ヌクレオシドが、
【化6】
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項20】
塩基がピリミジンである請求項19のヌクレオシド。
【請求項21】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項20のヌクレオシド。
【請求項22】
塩基がプリンである請求項19のヌクレオシド。
【請求項23】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項22のヌクレオシド。
【請求項24】
ヌクレオシドが、適切な細胞に基づくアッセイで調べた場合の50%ウィルス阻害を達成する上での有効濃度(EC50)、15μM未満を有する請求項1のヌクレオシド。
【請求項25】
ヌクレオシドがエナンチオマー富化されたものである請求項24のヌクレオシド。
【請求項26】
製薬上許容される担体または希釈剤とともに抗ウィルス的に有効量の請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグを含む医薬組成物。
【請求項27】
製薬上許容される担体または希釈剤とともに、そして1以上の他の抗ウィルス的に有効な薬剤と組み合わせて、抗ウィルス的に有効量の請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグを含む医薬組成物。
【請求項28】
治療を必要とする哺乳動物に対して、場合により製薬上許容される担体または希釈剤とともに、抗ウィルス的に有効量の請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグを投与する段階を有する哺乳動物においてウィルス感染を治療する方法。
【請求項29】
感染がHIV感染である請求項28の方法。
【請求項30】
哺乳動物がヒトである請求項28の方法。
【請求項31】
哺乳動物におけるウィルス感染治療方法での、場合により製薬上許容される担体または希釈剤中における、請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項32】
感染がHIV感染である請求項31の使用。
【請求項33】
哺乳動物がヒトである請求項31の使用。
【請求項1】
下記式(I)〜(IV)のシクロブチルヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【化1】
[式中、
塩基は、プリンまたはピリミジン塩基であり;
Zは、独立にH;リン酸;P(O)Z′Z″、CH2P(O)Z′Z″、アシル、アルキル、スルホン酸エステル、スルホニルおよびベンジル(ベンジルのフェニル基は置換されていても良い)、脂質、アミノ酸、炭水化物、ペプチド、コレステロールまたはイン・ビボで投与した時にZが独立にHもしくはリン酸である化合物を提供することができる他の製薬上許容される脱離基であり;
Z′およびZ″はそれぞれ独立に、OH、Oアルキル、Oアリール、アルキル、アリール、SH、Sアルキル、Sアリール、NH2、モノもしくはジ−アルキルアミノ、モノ−もしくはジ−アリールアミノまたはアミノ酸残基であり;
Aは、O、SまたはCH2であり;あるいは代わりに
Aは、ZがP(O)Z′Z″またはCH2P(O)Z′Z″である場合には共有結合であることができ;
R1、R2およびR3は独立に、水素、低級アルキル、ハロゲン化低級アルキル、CF3、2−Br−エチル、低級アルケニル、ハロゲン化低級アルケニル、Br−ビニル、低級アルキニル、ハロゲン化低級アルキニル、ハロ、シアノ、アジド、NO2、NH2、−NH(低級アルキル)、NH(アシル)、N(低級アルキル)2、−N(アシル)2、ヒドロキシ、OZ、O(低級アシル)、O(低級アルキル)、O(アルケニル)、C(O)O(アルキル)、C(O)O(低級アルキル)であり;あるいは代わりに、
R1とR2が一体となって=CH2または=CHYであり;あるいは代わりに、
R1およびR2が一体となって、R1がHの場合はR2はCH2OH以外であり、R2がHの場合はR1はCH2OH以外であるようにして、エポキシド環などの3員の炭素環または複素環を形成することができ;
Xは、CH2、CHYまたはSであり;ならびに
Yは独立に、H、メチル、ハロゲン化メチル、CF3、ハロゲン、N3、シアノまたはNO2である。]
【請求項2】
ZがH以外である請求項1のヌクレオシド。
【請求項3】
R1およびR2の両方がHであることがない請求項1のヌクレオシド。
【請求項4】
塩基がピリミジンである請求項1のヌクレオシド。
【請求項5】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項4のヌクレオシド。
【請求項6】
塩基がプリンである請求項1のヌクレオシド。
【請求項7】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項6のヌクレオシド。
【請求項8】
ヌクレオシドが、
【化2】
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシド。
【請求項9】
ヌクレオシドが、
【化3】
[式中、各OHはOZによって置換されていても良い。]
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項10】
塩基がピリミジンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項11】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項10のヌクレオシド。
【請求項12】
塩基がプリンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項13】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項12のヌクレオシド。
【請求項14】
ZがH以外である請求項9のヌクレオシド。
【請求項15】
ヌクレオシドが、
【化4】
[式中、各OHはOZで置換されていても良い。]
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項16】
塩基がピリミジンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項11】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項10のヌクレオシド。
【請求項12】
塩基がプリンである請求項9のヌクレオシド。
【請求項13】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項12のヌクレオシド。
【請求項14】
ヌクレオシドが、
【化5】
[式中、各OHはOZで置換されていても良い。]
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項15】
塩基がピリミジンである請求項14のヌクレオシド。
【請求項16】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項15のヌクレオシド。
【請求項17】
塩基がプリンである請求項14のヌクレオシド。
【請求項18】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項17のヌクレオシド。
【請求項19】
ヌクレオシドが、
【化6】
からなる群から選択される請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩、エステル、エステルの塩、プロドラッグ、プロドラッグの塩、エナンチオマー、ジアステレオマーもしくは互変異体。
【請求項20】
塩基がピリミジンである請求項19のヌクレオシド。
【請求項21】
ピリミジンが5−フルオロシチジンである請求項20のヌクレオシド。
【請求項22】
塩基がプリンである請求項19のヌクレオシド。
【請求項23】
プリンがグアニンまたはアデニンである請求項22のヌクレオシド。
【請求項24】
ヌクレオシドが、適切な細胞に基づくアッセイで調べた場合の50%ウィルス阻害を達成する上での有効濃度(EC50)、15μM未満を有する請求項1のヌクレオシド。
【請求項25】
ヌクレオシドがエナンチオマー富化されたものである請求項24のヌクレオシド。
【請求項26】
製薬上許容される担体または希釈剤とともに抗ウィルス的に有効量の請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグを含む医薬組成物。
【請求項27】
製薬上許容される担体または希釈剤とともに、そして1以上の他の抗ウィルス的に有効な薬剤と組み合わせて、抗ウィルス的に有効量の請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグを含む医薬組成物。
【請求項28】
治療を必要とする哺乳動物に対して、場合により製薬上許容される担体または希釈剤とともに、抗ウィルス的に有効量の請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグを投与する段階を有する哺乳動物においてウィルス感染を治療する方法。
【請求項29】
感染がHIV感染である請求項28の方法。
【請求項30】
哺乳動物がヒトである請求項28の方法。
【請求項31】
哺乳動物におけるウィルス感染治療方法での、場合により製薬上許容される担体または希釈剤中における、請求項1のヌクレオシドまたはそれの製薬上許容される塩もしくはプロドラッグの使用。
【請求項32】
感染がHIV感染である請求項31の使用。
【請求項33】
哺乳動物がヒトである請求項31の使用。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公表番号】特表2008−523098(P2008−523098A)
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−545685(P2007−545685)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/044709
【国際公開番号】WO2006/063281
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(501178433)エモリー・ユニバーシテイ (18)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/044709
【国際公開番号】WO2006/063281
【国際公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【出願人】(501178433)エモリー・ユニバーシテイ (18)
【Fターム(参考)】
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