説明

エイズの治療におけるジンセノサイド類の使用

エイズの治療における式(I)の化合物の使用である:


上記式中、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。式(I)の化合物を含む組成物およびエイズの治療における薬草抽出物の使用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後天性免疫不全症候群、エイズ(AIDs)を治療するための薬物に関し、特に、本発明はエイズを治療するための、人参(ジンセン:Ginseng)から抽出したジンセノサイド類(Ginsenosides)の使用に関する。本発明はまた、エイズを治療するためのジンセノサイド類含有組成物の使用に関する。さらに、本発明は、エイズの治療における、チョウセンニンジン(Panax ginseng C.A.Mey)、西洋人参(Radix panacis quinquefolii)、ジモステマペンタフィラム(サム)マキノ(gymostemma pentaphyllum (thumb) makino)、三七(Panax notoginseng (burk.) F.H.Chen.)、トチバ人参(Panax japonicus C.A.Meyer)および洙子参(Panax japonicus var.major (burk.) Wu et Feng)から選択された植物のジンセノサイド類を含有する根、茎および葉抽出物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
甘みがありかつわずかに苦みがあり、穏やかな作用で、人参の根はエネルギーの流れを調節し、血液に栄養を与え、精神を鎮め、英知を研ぎ澄ませ、唾液を生成させ、咳を和らげ、栄養を補給し、身体を強くすることができる。中国では、古代からずっと「薬草の王様」として知られており、身体調節剤として優先的に選択されている。人参は下記効力を有することが報告されている:
【0003】
1.人参は中枢神経系に対し鎮静効果を、多くの中枢神経興奮剤に対し拮抗作用を有し、中枢うつ薬の抑制(阻害)効果を軽減させる。ジンセノサイド類のRbシリーズ化合物は、中枢神経系に対し鎮静作用を有し、一方、Rgシリーズ化合物は弱い興奮効果を有するが、過剰摂取では抑制効果を示す。人参は中枢神経系の興奮過程を改善するだけでなく、抑制過程を強化し、同時に抑制を集中させ、完全に区別することができる。
【0004】
2.人参は抗疲労効果を有する。パナキサジオール(panaxadiol)、パナクストロール(panaxtrol)および全ての種類のジンセノサイド類が抗疲労効果を有し、ここで、パナクストロールの活性はパナキサジオールの活性の2倍を超える。人参ペースト抽出液は、グリコーゲンおよび高エネルギーホスフェート化合物の経済的利用を促進することができ、乳酸およびピルビン酸の代謝を増進することができ、筋肉の動きに対し酸化により適時にエネルギーを提供することができるものと考えられる。
【0005】
3.人参は麻酔動物に対し、低用量で血圧を上昇させ、高用量で血圧を低下させる。しかし、治療用量では、患者の血圧に何の影響もなく、人参は血圧低下に対しわずかに、短い期間、影響を有する。人参水抽出物は強心配糖体と同様の効果を有し、収縮頻度を増加させ、心拍を遅くする。
【0006】
4.人参は多くの有害な因子に対するヒト身体の非特異的抵抗性を増強させる。人参は、例えば、身体的因子(低温、高温、過剰運動、高圧または低圧)、化学的因子(全ての種類の毒性物質、麻酔薬)、生物学的因子(異質血清、微生物、移植腫瘍)からの侵入に対しヒト身体の抵抗性を増強させる。
【0007】
5.人参は正常なウサギ類、ならびにアロキサン四水和物、アドレナリンにより高血糖としたラット類およびイヌ類において血糖降下作用を有するが、それにもかかわらず、インスリンの代替品として使用することはできない。
【0008】
6.人参はゴナドトロピン様の効果を有し、ここで、ジンセノサイド類A、C、Fは全て、同じ強度のゴナドトロピン活性を有する。
【0009】
7.チョウセンニンジンPEは溶血活性を有さないが、ジンセノサイド類またはレシチンにより誘導される弱い抗溶血効果を有する。最近、ジンセノサイド類のRh、RgおよびRfの要素(すなわち、パナクストールがゲニンであるサポニン類)が溶血活性を有するが、RcおよびRbの要素(すなわち、パナクスジオールがゲニンであるサポニン類)が抗溶血活性を有することが報告されている。
【0010】
8.人参抽出物により調製した注射薬は、ウサギの骨髄中のエリスロポエチンの量を増加させることができる。経口投与したか、外部塗布したかに関わらず、人参抽出物は、骨髄細胞内のDNA、タンパク質、脂質の生物学的合成を改善することができ、人参抽出物の活性要素の少なくとも一部はジンセノサイド類(とりわけ、Rb2、Rg1、など)である。胃内投与した後、人参抽出物は抗利尿活性を示す。
【0011】
9.人参は下垂体副腎系の機能に有利な効果を有し、動物の不都合な状態(例えば、高温、低温、長期水泳、など)に対する抵抗性を増強させるだけでなく、ストレス反応により誘発された副腎機能低下の変化を緩和することができる。
【0012】
10.人参はまた、タンパク質および核酸の合成を改善することができる。最近では、人参抽出物が、ラットの肝臓、腎臓、骨髄、精巣細胞の核酸およびタンパク質の合成、ならびに血清タンパク質の合成を著しく改善できることが報告されている。
【0013】
多くの実験により証明されているように、人参は動物およびヒトの身体的および知的活動を増強させ、様々な有害刺激に対する身体の非特異的抵抗を促進することができる。治療範囲内では、正常な生理学的機能を抑制せず、副作用はない。全身用の有益で無害な増強剤および強壮剤のクラスと考えられる。
【0014】
人参の前記薬理学的効果の発見に従い、研究者らは人参抽出物の研究を実施した。主な薬理作用を有する、10種類を超えるジンセノサイド類、例えば、Rb1、Rb2、Rb3、Rc、Rd、Re、Rg、Rh1、Rh2、F2、擬ジンセノサイドF1、RTsおよびアメリカジンセノサイドLIが存在することが見いだされている。これらのジンセノサイド類の主な薬理学的研究としては、老化防止、免疫促進および血液脂質降下の効果、心臓および血管のいくつかの変化が挙げられる。しかし、現在まで、人参、人参抽出物または任意のジンセノサイドを使用してエイズを治療することは報告されていない。エイズの病原因子は、主にヒトの免疫系、特にCD4リンパ球を攻撃するヒト免疫不全ウイルス(HIV)である。最後には、身体の免疫機能が破壊され、日和見感染症となり、患者の死が引き起こされる。
【0015】
スラミンは、HIVと戦う最初に報告された薬物であった。1985年には、AZTがインビトロで抗HIV活性を有することが見いだされた。1986年には、臨床試験が実施された。1987年には、AZTは、エイズを治療するための、FDAにより認可された最初の薬物となった。しかし、主な問題点はその薬物毒性および薬物耐性であった。別の薬物がその後の数年間で現れた。今までのところ、20を超える抗HIV薬がアメリカ合衆国において商業用途で承認されている。それらの作用機序により、主に3つのカテゴリーに分けられる。2002年の終わりに承認された、HIVの細胞内への侵入を遮断するT20を除き、他の薬物は全て、ウイルス逆転写酵素(RT)抑制(阻害)剤、例えばAZT、DDC、DDIおよびウイルスプロテアーゼ抑制(阻害)剤に属する。FDAはすでに5つのプロテアーゼ抑制剤、すなわち、サキナビル、リトナビル、インジナビルスルフェートおよびネフィナビルなどを承認している。1995年には、アメリカの科学者は2つのRT抑制剤と1つのプロテアーゼ抑制剤の「三つの組み合わせ」処方計画を採用した。HAARTとして知られる、そのような療法は現在普通に使用されている。この療法は治療結果を改善し、さらに患者の寿命を延ばした。これは10年間現在でも使用されており、依然として生存している患者もいる。
【0016】
中国ではHAARTのカクテルに対し、現在3つの薬物が入手可能である。しかし、RT抑制剤のみが、非常に重篤な毒性を有し、そのため、患者の約20%が耐えることができない。そのため、臨床的応用では、薬物毒性および耐性の問題が存在する。上記のように、T20はウイルスが細胞に侵入するのをブロックすることができる。しかしながら、T20はペプチドであるため、経口摂取することができない。適用するためには注射しなければならない。ならびに、価格がかなり高い。そのため、毒性が低く、薬物耐性HIVを抑制する能力を有する抗HIV薬を開発することが急務である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
従来の漢方薬は大きな宝箱であり、調査し、前進させる価値がある。10年を超える研究により、発明者らは、いくつかの薬草抽出物、成分または一成分は明確な抗HIV活性を有することを見いだした。それらの抗HIV活性の標的は研究された。HAARTに比べ、より安価であり、より毒性が低いという利点により、それらは免疫機能を著しく促進することができる。また、HAARTは薬物耐性の問題を有するので、常に治療カクテルを更新する必要がある。そのため、臨床設定においてエイズを治療するために従来の漢方薬を適用する広範な可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者らは、人参抽出物の中でもダマラン(dammarane)型化合物(四環トリテルペンダマランとしても知られる)を使用して、良好な効率でエイズを治療することができることを見いだした。
【0019】
したがって、1つには、本発明はエイズを治療するための薬物の調製における式Iの化合物の使用に関する:
【0020】
【化1】

【0021】
上記式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、RはHである。好ましくは、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Xylであり、RはHである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の化合物の好ましい用量は、体重1kgあたり0.03〜0.50mg(「0.03〜0.50mg/kg 体重」とも記す)である。
【0023】
本発明の化合物は、経口投与、皮内投与、注射、吸入または粘膜投与することができる。
【0024】
本発明の化合物は、相乗的に別の抗HIV薬と組み合わせて使用してもよく、そのようなものとしては、例えば、AZT、DDC、DDI、サキナビル、リトナビル、インジナビルスルフェートおよびネフィナビルまたはそれらの組み合わせが挙げられ、好ましくはAZTである。この化合物はまた、繰り返し使用された、いくつかの薬物に対し耐性のあるHIVウイルに対しても活性を有する。
【0025】
別の観点では、本発明はエイズを治療するための薬物の調製における、活性成分として式Iの化合物を含む薬学的組成物の使用に関する:
【0026】
【化2】

【0027】
上記式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。
【0028】
さらに、本発明はまた、エイズを治療するための薬物の調製における、チョウセンニンジン、西洋人参、ジモステマペンタフィラム(サム)マキノ、三七、トチバ人参および洙子参の根、茎または葉抽出物、および/またはそれらの乾燥粉末の使用に関し、前記抽出物は式Iの化合物を含む:
【0029】
【化3】

【0030】
上記式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。
【0031】
本発明で開示した式Iの化合物および/または式Iの化合物を含む抽出物は全てエイズに耐性のあるウイルスに活性である。前記抽出物は上記植物の根、茎および/または葉から獲得してもよく、さらに、これらの植物から作製した乾燥粉末もまた、本発明の技術的解決策に含まれる。チョウセンニンジン、西洋人参、ジモステマペンタフィラム(サム)マキノ、三七、トチバ人参および洙子参の根、茎または葉から作製した抽出物はこれらの植物の乾燥粉末と組み合わせて使用することができる。
【0032】
本発明はまた、活性要素としての本発明の化合物または抽出物と、普通の薬学的に許容される賦形剤または補助剤とを含む薬学的組成物に関する。
【0033】
本発明の化合物は、この分野の周知の方法により調製してもよい。この目的のために、必要であれば、この抽出物または化合物を1つまたは複数の固体または液体賦形剤と組み合わせて、適した投与製剤に調製してもよい。
【0034】
本発明の抽出物もしくは化合物またはそれらを含む薬学的組成物は単位剤形(unit dosage form)で投与してもよく、投与法は腸または非経口、例えば、経口、筋肉、皮下、経鼻、頬粘膜の一部、皮膚、腹膜または直腸などとしてもよく、好ましくは経口である。
【0035】
本発明抽出物もしくは化合物またはそれらを含む薬学的組成物の投与方法は注射としてもよく、例えば、主に筋肉注射、皮下注射および皮内注射が挙げられる。
【0036】
投与製剤は液体または固体としてもよい。例えば、液体製剤は真溶液型、コロイド型、微粒型、エマルジョン型および懸濁型とすることができる。他の製剤としては、錠剤、カプセル、液滴、エアロゾル、ピル、ペレット、溶液、懸濁液、エマルジョン、顆粒、坐薬および凍結乾燥粉末注射剤などが挙げられる。
【0037】
本発明の抽出物または化合物は、一般的な調製物、持続放出調製物、制御放出調製物、標的調製物および様々なミクロソーム薬物送達システムにしてもよい。
【0038】
当技術分野で公知の担体は全て、単位剤形を錠剤に調製するのに使用することができ、希釈剤および吸収剤としての担体としては、デンプン、デキストラン、硫酸カルシウム、ラクトース、マンニトース、スクロース、塩化ナトリウム、グルコース、尿素、炭酸カルシウム、白土、微結晶セルロースおよびケイ酸アルミニウム、などが挙げられ、潤滑剤および接着剤としては、例えば、水、グリセロール、ポリエチレングリコール、エタノール、プロパノール、デンプンスラリー、デキストラン、シロップ、ハチミツ、グルコース溶液、アラビアのり、ゼラチンのり、カルボキシメチルセルロースナトリウム、sdシェラック(sdshellac)、メチルセルロース、リン酸カリウムおよびPVPなどが挙げられ、崩壊剤としては、例えば、乾燥デンプン、アルギナート、アガロース粉末、アルギンデンプン、重炭酸ナトリウム、シトレート、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタンアルフェート、ドデシルスルホン酸ナトリウム、メチルセルロースおよびエチルセルロースなどが挙げられ、崩壊抑制(阻害)剤としては、例えば、スクロース、トリステアリン酸グリコール、ココアバターおよび水添(水素化)油などが挙げられ、吸収促進剤としては、例えば、四級アンモニウムおよびドデシル硫酸ナトリウムなどが挙げられ、潤滑剤としては、例えば、タルカムパウダー、酸化ケイ素、トウモロコシデンプン、ステアレート、ボラート、流動パラフィンおよびポリエチレングリコールが挙げられる。他の担体、例えばポリアクリル酸樹脂類およびリポソーム、水溶性担体、例えば、PEG4000、PEG6000およびPVPなどもまた使用することができる。また、錠剤はコートピル、例えば糖衣錠、薄膜コート錠、腸溶性錠剤、または二重層錠剤および多層錠剤に調製してもよい。
【0039】
例えば、単位投与製剤をペレットに調製するために、当技術分野で周知の担体を全て広範囲に採用することが可能である。担体の例は希釈剤および吸収剤、例えば、グルコース、ラクトース、デンプン、ココアバター、水添植物油、PVP、カオリンおよびタルカムパウダーなど;接着剤、例えばアラビアのり、トラガカントゴム、ゼラチン、エタノール、ハチミツ、液糖および米または小麦粉ペーストなど;崩壊剤、例えば、アガロース粉末、乾燥デンプン、アルギナート、ドデシルスルホン酸ナトリウム、メチルセルロースおよびエチルセルロース、などである。
【0040】
例えば、単位薬物をカプセルに調製する目的で、発明した薬物組成物の活性成分を様々な前記担体と混合して混合物を得ることができる。また、混合物をハードゼラチンまたはソフトカプセル内に入れる。本発明の化合物の活性成分をマイクロカプセルに調製することができ、水性媒質中に懸濁させることにより懸濁液にまたはハードカプセルもしくは注射製剤に調製することもできる。
【0041】
例えば、本発明の抽出物または化合物は、溶液、懸濁液、エマルジョンおよび凍結乾燥粉末注射剤などの形態の注射剤に調製してもよい。この種の調製物は水を含むことができ、または含まず、1つおよび/または複数の薬理学的に許容される担体、希釈剤、接着剤、潤滑剤、保存剤、界面活性剤または分散剤を含んでもよい。希釈剤には、水、エタノール、ポリエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、エトキシル化プリソリン、ポリオキシル化プリソリンおよびポリオキシエチレンソルビタンアルフェートが含まれる。さらに、適当な量の塩化ナトリウム、グルコースまたはグリセロールを注射剤に添加し、等張注射剤を調製することが可能である。さらに、従来の可溶化促進剤(solublization booster)、緩衝剤およびpH調節剤を添加してもよい。これらの補充材料はこの分野では普通に使用される。
【0042】
さらに、必要であれば、着色剤、保存剤、香辛料、風味改良剤、甘味剤および他の物質もまた、本発明の薬学的製剤に含有させてもよい。
【0043】
薬剤目的を達成し、治療効果を改善する目的で、本発明の薬物または組成物は任意の周知の投与法により投与してもよい。
【0044】
本発明の化合物または組成物の用量は、多くの因子、例えばエイズ患者の疾患過程の重篤度、性別、年齢、体重、素質、個人応答、投与経路、投与頻度および治療目的により決定される。結果として、本発明の治療的用量範囲は大きく変化する。一般的に言えば、従来の薬剤中の本発明の薬物成分の実際の用量は、当分野の専門家の間では周知である。効果的な治療レベルを達成し、本発明の予防または治療目的を達成するために、本発明の化合物または組成物の最終調製物の実際の薬物量に適切に調節することができる。薬草組成物の正確な毎日の用量範囲は体重1Kgあたり0.03〜0.50mgの量である。上記用量を1日につき2、3または4回で投与してもよい。投与は医師の臨床経験に左右され、他の治療アプローチを介する投与計画により影響を受ける。
【0045】
十分な量の薬学的用途の前記化合物を提供するために半合成法により本発明で見られるより活性で、より量の少ない化合物を調製することも可能である。
【0046】
本発明者らは抗エイズ薬に対する研究を実施する際、2つの観点を考慮し、1つはエイズを治療する際に抗ウイルスの重要性に重きを置いた現代医学であり、もう1つは免疫機能への薬物の効果であった。従来の医薬理論と組み合わせて、抗ウイルス活性および増強した免疫機能を有する薬物を提供し、そのため、エネルギーの流れを調節し、血液に栄養を与え、精神を鎮め、英知を研ぎ澄ませ、唾液を生成させ、咳を和らげ、栄養を補給し、身体を強くし、ならびにCD4細胞を増加させる目的を達成することが望ましい。その結果、発明者らは式Iの化合物を発見した:
【0047】
【化4】

上式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。好ましくは、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Xylであり、RはHである。
【0048】
この化合物をエイズの治療に使用する。
【0049】
式Iの化合物は周知であり、先行技術において報告されている方法に従い抽出または合成してもよい。
【0050】
特に、本発明の好ましい化合物は、Rb1、Rb2、Rb3、Rcなどを含み、ここで、Rb2およびRb3は同じ構造を有する公知の異性体である。
【0051】
【化5】

【0052】
【化6】

【0053】
【化7】

【0054】
【化8】

【0055】
式Iの前記化合物は最初に人参から抽出した。しかしながら、多くの種類の植物がこの種の化合物を含んでいることが見いだされた。前記植物としては、チョウセンニンジン、西洋人参、ジモステマペンタフィラム(サム)マキノ、三七、トチバ人参および洙子参、ならびに式Iの化合物を含む任意の他の植物が挙げられるが、それらに限定されない。また、式Iの化合物は上記植物の根だけでなく、茎および葉にも十分な量で存在する。
【0056】
本発明の組成物は、1を超える式Iの化合物を含む:
【0057】
【化9】

【0058】
上式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。
【0059】
本発明の組成物中に存在する成分の好ましい比率はRb1が15〜20wt%、Rb2が15〜20wt%、Rb3が30〜90wt%、Rcが39〜90wt%である。
【0060】
したがって、当業者であれば、式Iを有する化合物は抗エイズ活性を有し、化合物を含む任意の植物もまた、エイズの治療に使用することができ、結果として、前記式Iの化合物を含む薬草組成物、混合物または粉砕物は全て、本発明の保護範囲に含まれることは理解されよう。
【0061】
下記実施例は、本発明の化合物が抗エイズウイルス活性を有することを説明するためのものであり、いかなる意味においてもその範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0062】
[実施例1]
インビトロ実験
3つの型の細胞(例えば、MT4、Hela−CD、PBMC)にそれぞれ、HIV−1ウイルスを感染させ、実施例1で調製した人参組成物(JHR)のHIV−1複製に対する抑制効果を観察した。
【0063】
(1)MT4細胞
ウイルス株:NL4
方法:人参組成物を薬物溶液として1mg/mLの濃度に調製し、実験中、後に使用するために希釈して異なる濃度とした。分析に基づき、人参組成物は15wt%のRb1と、33wt%のRcと、17wt%のRb2と、35wt%のRb3とを含む。
【0064】
実験を96−ウエル培養プレートで実施した。100μLの薬物溶液を各ウエルに添加し、各濃度の薬物溶液を少なくとも2組作成した。
【0065】
管内で、5×10のMT4細胞をHIV−1(1mLの培地中1×10のTCID50)で感染させ、その後、インキュベータ中、5%COを用い、37℃で2時間培養し、HIV−1感染細胞を遠心分離し、上清を廃棄し、1度RPMI1640で洗浄し、遊離ウイルスを除去し、10mLの完全培地をHIV−1感染細胞に添加し、細胞浮遊液(HIV−細胞)を生成させ、100μLのこの細胞浮遊液を、薬物溶液を含む各ウエルに添加し、その後、96−ウエル培養プレートを37℃、COインキュベータ内で培養した。3日目に、100μLの上清を各ウエルから吸い出し、ウエル中の濃度と同じ濃度の薬物を有する100μLの培地と置き換えた。100μLの培地を対照群として添加した。6日目に、上清を各ウエルから取り出した。ミクロエリザ(Microelisa)法および試薬を使用し、P24抗原の量を測定した。各実験で、ウイルス対照(VC)、細胞対照およびAZT陽性薬物対照を使用した。P24抗原(P24−Ag)の量に基づき、抑制(阻害)率(IR)を下記式に従い計算した:
【0066】
【数1】

【0067】
異なるIRが異なる濃度の薬物溶液に対し得られた。統計学的処理の後、IC50が得られた。
【0068】
MT4細胞に対し、人参組成物JHRのIC50は105.2μg/mLである。
【0069】
(2)Hela−CD細胞
ウイルス:単一生活環レポーター(single-life-cycle reporter)HIVをHIVプラスミドによるトランスフェクションにより獲得した。
【0070】
方法:Hela−CD−LTR−gal細胞を24−ウエルプレートに0.4×10/ウエルで播種し、24時間培養し、細胞を壁に吸収、接着させた。2日目に、上清をウエルから吸い出し、100μLの薬物(薬物対照)または薬物(異なる濃度の薬物溶液)およびHIV−1または培地(Mock)を添加した。2時間後、200μLの同一の薬物溶液または培地を各ウエルに添加し37℃で、COインキュベータ中48時間培養し、下記方法により検出した。
【0071】
固定:上清を各ウエルから吸い出し、固定液(1mL)を添加し、その後K[Fe(CN)]・3HO、K[Fe(CN)]およびX−ゲルにより染色した。
【0072】
計数:各ウエル内での青色細胞数(BCC)に対しては、下記式を使用してIR、その後にIC50を計算した:
【0073】
【数2】

【0074】
【表1】

【0075】
結果:Hela−CD4細胞株に対し、人参組成物JHRのIC50は44.3μg/mLである。
【0076】
(3)PBMC細胞
ウイルス:NL4−3
方法:新たに収集したPBMC(ヒト抹消血新規単離リンパ球)を集め、続いて、計数し、1200rpmで遠心分離し、上清を廃棄し、3×10細胞/mLで培地を調製した。培地をIL2(1mL培地に対し1μLの1000×IL2)により、37℃で一晩中前処理した。実験のために、5×10を1感染ユニットとして計数した。0.4mg/mLの同じ濃度のJHRの2つ組シリーズ、ウイルス対照および細胞対照を設定した。24−ウエルプレート上で、各ウエルは0.5mL薬物溶液または培地中に5×10細胞を含んだ。各ウエルにおいて4×10IUのウイルス負荷を有するNL4−3ウイルス(HIV−1)を混合し、12ウエルプレートに移した。その後、1.5mLの同じ薬物溶液または培地を添加し、37℃でインキュベートした。上清を各ウエルに対し3〜4日毎に100μL Fetchedで(in 100μl Fetched)取り出し、−80℃で保存した。RTを測定し、薬物群をウイルス対照群と比較し抑制率を計算した。
【0077】
結果:人参組成物は表2で示されるように、インビトロ試験でPBMC細胞のHIV−1に対し顕著な抑制活性(阻害活性)を有する。
【0078】
【表2】

【0079】
[実施例2]
ウエルに添加した薬物がジンセノサイドモノマーであり、その濃度が表3に列挙したものであることを除き、実施例1の方法と同じ方法を適用する。
【0080】
(I)ジンセノサイドモノマー−Hela−CD4細胞株の抗エイズ効果の分析および比較
【0081】
【表3】

【0082】
上記表からわかるように、5つのジンセノサイド抽出物のうち、Rb3が最も良好な抗エイズ抑制率を有する。
【0083】
(II)Rb3の作用標的
目的:細胞へのウイルスの侵入、逆転写酵素、インテグラーゼ、転写およびプロテアーゼを含むウイルス生活環のどの段階が、前記人参組成物により標的とされるのかを観察することである。ウイルス「単一生活環」モデルを使用して、薬物作用の標的を研究した。
【0084】
(1)MAGI法:組換えウイルスはHIVのLTRを有する。β−ガラクトシダーゼのレポーター遺伝子を発現させ、1種類のウイルス「単一生活環」モデルを形成させた。上述のように、このモデルは、K[Fe(CN)]、K[Fe(CN)]およびX−ゲルを使用してHela−CD細胞を染色した。顕微鏡下の青色細胞は、ウイルス複製の存在を示す。
【0085】
(2)ルシフェラーゼ法:組換えおよびトランスフェクトVSVGウイルスおよびH9株の細胞系を採用した。検査法を用いて照明によるルシフェラーゼ活性を検出した。ウイルス負荷が重いほど、酵素活性が高いことを示した。
【0086】
実験法:ウイルス感染後、細胞を異なる群に分割した。それらに、それぞれ、感染後0、6,12,18、24および36時間で投与した。感染後48時間で、MAGIまたはルシフェラーゼ法を採用した。
【0087】
上記2つの試験法はどちらも「単一生活環」のウイルスモデルである。それらの主な利点は、異なる感染時間はウイルス複製の異なる段階を示すことである。2〜6時間には、ウイルスは細胞に侵入した。10〜14時間には、逆転写段階であった。20時間後には、組換えおよび転写段階であった。結果として、異なる時間点での投与は、特定の標的点に作用した。この発明の実験はJHRおよびRb3の異なる標的点を分析した。
【0088】
【表4】

【0089】
結果を図1および6に示す。図から、薬物を感染の2時間後に投与すると最もよい抑制効果が得られ、その時の標的はウイルスの細胞内への侵入をブロックすることであることがわかる。
【0090】
マクロファージ指向性リンパ球を使用して、CCR5共同受容体に対する作用を示し、Tリンパ球向性リンパ球を使用してCXCR−4共同受容体に対する作用を示す。
【0091】
(III)JHR、Rb3のgp41、gp120タンパク質への結合の測定におけるBIACOREの使用
【0092】
1.Rb3のgp41タンパク質への結合
遺伝子が組み換えられたgp41、gp120をそれぞれ、BIACORE分析器のチップ上に置き、一定濃度のRb3を十分量添加した後、機器により結合の有無を検出することができた。結果を図2に示す。
【0093】
2.Rb3のgp120タンパク質への結合、結果を図3に示す。結果から、JHRおよびRb3の両方ともがgp41およびgp120タンパク質に結合することができ、gp41タンパク質への結合がより強いことが示される。
【0094】
(IV)Tリンパ球向性リンパ球によるCXCR4受容体に対する、およびマクロファージ指向性リンパ球によるCCR5共同受容体に対する、JHRの作用
【0095】
上記MAGI試験と同じ方法を使用して試験を実施した。(結果を図5に示す)。結果の説明を下記表5に列挙する:
【0096】
【表5】

【0097】
(V)CD4受容体へのJHRの作用
フローサイトメトリーの方法を測定のために使用した。方法は下記の通りであった:AupT1細胞を薬物と共に37℃で2時間、共にインキュベートし、PBS+2%FCSで洗浄した。4℃の氷浴中、CDPEを添加し、30分間放置した。さらに洗浄し、遠心分離した後、CDモノクローナルAbを添加し、続いて、氷浴中30分間インキュベートし、再び、洗浄し、遠心分離した後、氷浴中で放置した。細胞を50μLの二次Ab抗マウスFTIC中に、20分間浮遊させ、続いて、一度洗浄し、300〜500μLのPBS/2%CS+PI中に浮遊させた。FACS試験を実施した。試験結果を図4A、Bに示した。
【0098】
結果から、JHRはCD4受容体に対し効果がないことが示された。
【0099】
[実施例3]
併用薬剤に関する研究
目的:JHRとAZTとの間に何らかの相乗効果があるかどうかを観察することである。
方法:実験のために、MAGI試験法を採用した(上記と同じ)。
【0100】
(A)単剤薬:5つの用量のAZTを1μM〜3.9nMの量で使用し、AZT1〜5と指定し、5つの用量のJHRを400μg/mL〜1.56μg/mLの量で指定し、それぞれ、IC50を得た。
【0101】
(B)併用
半用量のAZTを半用量のJHR−1と1つのサンプルとして組み合わせた。AZT1をそれぞれ、JHR1〜JHR5のいずれかと組み合わせ、AZT2、AZT3、AZT4、AZT5をそれぞれZN1〜ZN5のいずれかと組み合わせた。そのため、合計25通りの濃度の組み合わせを使用することができた。各濃度を2組のウエル(2ウエル)で設定した。追加の群を細胞およびウイルス対照とした。
【0102】
(C)各合剤をウイルス群と比較し、抑制率を求めた。各合剤の抑制率を単独AZT IC50と比較し、互いの機能の差を求めた。
【0103】
結果:表6を参照されたい。
【0104】
【表6】

【0105】
表6に示されるように、AZT単独のIC50は46nM/mLであり、第1の用量のJHR(組成は実施例1の組成と同じ)と組み合わせると、AZTのIC50は5.8nM/mLにすぎず、すなわち、1/8用量で同じ効果が得られ、JHRとAZTとの間に相乗効果が存在することが示される。
【0106】
[実施例4]
薬物耐性HIV株に対する効果
HIV−1はプロテアーゼ抑制剤に耐性のある株であり、5.7×10IU/mLで病原性を有する。Hela−CD4細胞をMAGI試験で使用し、JHRの効果を観察し、交差反応性があるかどうかを確認した。
【0107】
結果から、JHRの用量は0.4mg/mLであり、5μLまたは8μLに対するウイルスの抑制率はどちらも100%と高いことが示された。これらから、JHRはプロテアーゼ抑制剤耐性HIV株に対し効果を有することが証明された。結果は表−5を参照する。
【0108】
[表−5] プロテアーゼ抑制剤耐性HIV株に対するJHRの抑制率

ウイルス負荷 薬物 抑制率 %

PRIV 5μL JHR0.4mg/mL 100

8μL JHR0.4mg/mL 100

注:PRIVはプロテアーゼ抑制剤耐性ウイルス株である。
【0109】
結果から、JHRはプロテアーゼ抑制剤耐性HIV−1株を抑制するのに十分効果的であることが示される。
【0110】
[実施例5]
毒性実験
I.急性毒性実験
結果:急性毒性実験から、ラットに対する胃内投与では20g/kgを超える用量に対し、毒性は観察されないことが示された。
【0111】
II.亜急性毒性実験
結果:亜急性毒性実験から、6ヶ月間連続胃内投与した後、ラットは大、中および小用量群で正常に成長し、DCを有するALT、BUN、RBC、WBCは全て正常であり、心臓、肝臓、腎臓、脾臓、肺、膵臓、脳、睾丸および卵巣などの器官に対する病理学的スライドに対し、異常は観察されないことが示された。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本発明のジンセノサイド類は、エイズを治療するための薬物の調製に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】インビトロでHIVを抑制する時のRb3の標的を示す分析図である。
【図2A】タンパク質gp41へのJHR、Rb3の結合を示す図である。
【図2B】タンパク質gp41へのJHR、Rb3の結合を示す図である。
【図3】タンパク質gp120へのRb3の結合を示す図である。
【図4A】CD4受容体に対するJHRの作用がないことを示す図であり、対照に対するものである。
【図4B】CD4受容体に対するJHRの作用がないことを示す図であり、投与に対するものである。
【図5】CXCR4およびCCR5共同受容体に対するJHRの効果を示す図である。
【図6】インビトロでHIVを抑制する時のRb3の標的を示す分析図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エイズの治療のための薬物の調製における式Iの化合物の使用:
【化1】

上記式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、RはHである。
【請求項2】
は、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Xylであり、Rは、Hであることを特徴とする、請求項1記載の使用。
【請求項3】
前記化合物の用量は、体重1kgあたり0.03〜0.50mgであることを特徴とする、請求項2記載の使用。
【請求項4】
前記化合物は、市販の抗HIV薬と組み合わされることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項記載の使用。
【請求項5】
前記抗HIV薬は、AZT、DDC、DDI、サキナビル、リトナビル、インジナビルスルフェートおよびネフィナビルまたはそれらの組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする、請求項4記載の使用。
【請求項6】
前記HIVは、抗HIVに対し繰り返し使用された薬物に耐性のあるものであることを特徴とする、請求項4記載の使用。
【請求項7】
エイズを治療するための薬物の調製における活性成分としての式Iの化合物を含む組成物の使用:
【化2】

上記式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。
【請求項8】
前記組成物は、市販の抗HIV薬と組み合わされることを特徴とする、請求項7記載の使用。
【請求項9】
前記抗HIV薬は、AZT、DDC、DDI、サキナビル、リトナビル、インジナビルスルフェートおよびネフィナビルまたはそれらの組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする、請求項8記載の使用。
【請求項10】
前記HIVは、抗HIVに対し繰り返し使用された薬物に耐性のあるものであることを特徴とする、請求項9記載の使用。
【請求項11】
抽出物が式Iの化合物を含むことを特徴とする、エイズを治療するための薬物の調製における、チョウセンニンジン、西洋人参、ジモステマペンタフィラム(サム)マキノ、三七、トチバ人参および洙子参からなる群より選択される植物の根、茎または葉抽出物および/または乾燥粉末の使用:
【化3】

上記式において、Rは、−Glc−Glcであり、Rは、−Glc−Glc、−Glc−Ara(p)、−Glc−Xylおよび−Glc−Ara(f)からなる群より選択され、Rは、Hである。
【請求項12】
前記抽出物は、市販の抗HIV薬と組み合わされることを特徴とする、請求項11記載の使用。
【請求項13】
前記抗HIV薬は、AZT、DDC、DDI、サキナビル、リトナビル、インジナビルスルフェートおよびネフィナビルまたはそれらの組み合わせからなる群より選択されることを特徴とする、請求項11記載の使用。
【請求項14】
前記HIVは、抗HIVに対し繰り返し使用された薬物に耐性のあるものであることを特徴とする、請求項13記載の使用。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−512400(P2008−512400A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530573(P2007−530573)
【出願日】平成17年9月8日(2005.9.8)
【国際出願番号】PCT/CN2005/001429
【国際公開番号】WO2006/026924
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507075761)
【出願人】(507075794)
【出願人】(507075772)
【出願人】(507075783)
【Fターム(参考)】