説明

エストラジオールプロドラッグ

本発明は、下記一般式(I):
[式中、基Zはステロイドに結合される]で表されるエストラジオールプロドラッグ類に関する。本発明はさらに、それらの生成方法、それらの化合物を含む医薬組成物、及びエストロゲン性作用を有する医薬剤の製造のためへのそれらの使用に関する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下記一般式(I):
【化1】

【0002】
で表されるエストラジオールプロドラッグ類、それらの生成方法、それらの化合物を含む医薬組成物、及びエストロゲン性作用を有する医薬剤の製造のためへのそれらの使用に関する。
【0003】
エストロゲンは、生物の両性において重要な役割を演じる。成熟生物におけるエストロゲンは、性特徴の刻印付けに関与する。両性において、エストロゲンは、性的成熟の間、生物における変化、例えば成長瞬間及び次に、骨成長の完結を調節する。生命のすべての相において、エストロゲンは、両性における骨代謝において中心的役割を演じる(1)。その欠失は、骨物質の劣化をもたらし、そして骨の高められた脆さの危険性を包含する。
【0004】
女性においては、卵巣により分泌されるエストロゲンは、生物において卓越している。妊娠においては、胎盤は多量のエストロゲンを形成する。男性においては、エストロゲンは、種々のエフェクター器官、例えば中枢神経系(CNS)、骨又は腸上皮におけるテストテロン又は副腎アンドロゲンの芳香族化により主に“末梢的に”生成される。この順応性は、血液における非常に低いエストラジオールレベルで生理学的エストロゲン効果を可能にする。アロマターゼ又はエストロゲン受容体の遺伝的欠陥を有する男性及び女性においては、骨は、増殖及び成長に対して重度に破壊される(2)
【0005】
経口投与においては、天然のエストロゲンは、低い経口生物学的利用能を有する(3)。経口生物学的利用能の改良の観点から、天然のエストロゲンは修飾された。改良された生物学的利用能を有する従来の化学的に修飾されたエストロゲン、例えばエチニルエストラジオールはしばしば、他の欠点、すなわち肝臓において有意に高められたエストロゲン性作用を有する(4)
【0006】
この肝臓エストロゲン性は、多くの機能、例えば輸送タンパク質、脂質代謝、血圧調節及び凝固因子に関連する(5)。また、筋肉及び骨の保存のためのIGF−I(6)の特に重要な分泌は、肝臓エストロゲン作用により消極的に影響される。
【0007】
基-SO2NR1R2を通して赤血球に結合され、そしてそこで蓄積するステロイド的に活性の化合物は、DE 10027887.6A1から知られている。赤血球と血漿との間の化合物の濃度比は、10〜1000、好ましくは30〜1000であり、その結果、赤血球におけるデポット形成を示すことが可能である。赤血球への化合物の強い結合により、代謝は、肝臓を通過しながら、回避される。不都合なことには、示される用量での低められた代謝にもかかわらず、治療−関連の活性成分レベルが得られない。
【0008】
経口利用できるエストロゲン性作用を有する新規ステロイド化合物を調製し、そして従来の技術に比較して、また低用量でさえ治療関連活性成分レベルを確保することが本発明の目的である。
【0009】
この目的は、基Zが放出されるステロイドに結合される、下記一般式(I):
【化2】

【0010】
[式中、nは0〜4であり、
R1は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
【0011】
R2は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R3は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、そして
【0012】
STEROIDは、下記一般式(IIA)及び(IIB):
【化3】

【0013】
で表されるステロイドABCD−環系を表し、
ここでR5、R6及びR8は個々の場合、水素原子を表し、そしてR7は水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、又はR5+R6、R7+R8又はR6+R7は一緒に二重結合を表し、
R9は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、基OC(O)-R20, メチル又はエチル基を表わし、
R10は、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基、基OC(O)-R20, C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基又は基Zを表わし、
R11は、水素原子又はハロゲン原子を表し、
【0014】
R12は、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基、基OC(O)-R20, C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基又は基Zを表わし、
R14は、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、
R15は、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基、基OC(O)-R20又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表す]
で表わされるエストラジオールプロドラッグ類、及びそれらの医薬的に許容できる塩類により達成される。
【0015】
本発明の化合物は、エストロゲン活性を有する。
本発明においては、“C1-5−アルキル基”とは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基又はニトリル基により置換され得る、1〜5個の炭素原子を有する枝分れ又は直鎖のアルキル基として定義される。例として、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、tert−ブチル又はn−ペンチル基が言及され得る。
【0016】
本発明によれば、上記に言及される“C3-8−シクロアルキル基”とは、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、又はニトリル基により置換され得る単環又は二環基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル又はヒドロキシシクロヘキシル基を意味する。
本出願においては、用語“アリール基”とは、6〜15個の炭素原子を有する、置換されているか又は置換されていないアリール基、例えばフェニル基、置換されたフェニル基、例えばハロフェニル基、又はニトロフェニル基又はナフチル基として定義される。
【0017】
本出願においては、用語“C1-4−アルキレンアリール基”とは、アリール基により少なくとも置換されている、二置換されたアルキル基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を有し、それにより、前記基は追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、ベンジル基又はハロゲン基を列挙することができる。
【0018】
本出願においては、用語“C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基”とは、C3-8−シクロアルキル基により少なくとも置換されている、二置換されたアルキル基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を示し、これにより、前記基は追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、シクロパンチルエチル、シクロヘキシルメチル又はシクロヘキシルエチル基を列挙することができる。
【0019】
本出願においては、用語“C3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基”とは、C1-4−アルキル基により少なくとも置換されている、二置換されたC3-8−シクロアルキレン基として定義される。両基は一緒に、7〜15個の炭素原子を示し、それにより前記基は、追加の置換基、例えばハロゲン原子を担持することができる。例として、プロピルシクロヘキシル基又はブチルシクロヘキシル基を列挙することができる。
【0020】
本発明によれば、用語“CpF2p+1−基”とは、過弗素化されたアルキル基、例えばトリフルオロメチル基及びペンタフルオロエチル基として定義される。
用語トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基とは、例えばトリメチルシリルオキシ基、トリイソプロピル、シリルオキシ基、セキシルジメチルシリルオキシ基又はtert−ブチルジメチルシリル基として定義される。
【0021】
本発明の範囲内で、用語“C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基”とは、ヘテロ原子として窒素原子又は酸素原子を有するC1-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基として定義され、これにより、C1-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基の結合が2−、3−又は4−位置における酸素原子を通して行われる。この例は、ペルヒドロピラノキシ基である。
本発明の範囲内で、用語“ハロゲン原子”とは、弗素、塩素、臭素又はヨウ素原子として定義され;弗素、塩素又は臭素原子が好ましい。
【0022】
数“n”は好ましくは0、1及び2であり、そして0が特に好ましい。
好ましくは、R1は基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表し、これにより、基-SO2NH2が特に好ましい。従って、上記基は、エステル基に関して、基Zのm−位置に見出され、これを通して、基Zがステロイドに結合される。
R1は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR2, R3, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基であり、あるいは
【0023】
R2は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR1, R3, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基であり、又は
R3は好ましくは、基-SO2NH2を意味し、これによりR1, R2, X1及びXは好ましくは、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基である。
R5, R6, R7及びR8は好ましくは、個々の場合、水素原子である。
R9及びR11は好ましくは及びお互い独立して、水素原子又は弗素原子である。
R10及びR12は好ましくは、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、ベンゾエート基、アセテート基、プロピルネート基、バレレート基、ブトシクレート基、又はシクロペンチルプロピオネート基、又は基Zである。個々の場合、ヒドロキシ基が特に好ましい。
【0024】
R14は好ましくは、水素原子である。
R15は好ましくは、水素原子、メトキシ基又はエトキシ基である。
11位置での基R9、7位置でのR7、17位置でのR10及び16位置でのR11 が、α位置及びβ位置の両者において配置される。
【0025】
特に好ましく化合物又はエストラジオールプロドラッグは、下記の通りである:
1) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9),
2) 3-アセトキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
3) 3-tert-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (10),
4) 3-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (21 ),
5) 3-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート (3),
【0026】
6) 3-ヒドロキシエストラ-1 , 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (7),
7) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (5),
8) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (12),
9) 3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル2'-メトキシ-5'- スルファモイルベンゾエート,
10) 3-ヒドロキシエストラ-1, 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (19),
【0027】
11) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (1),
12) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
13) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1, 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
14) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート,
15) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
【0028】
16) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
17) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
18) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファメートベンゾエート,
19) 3-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (14),
20) 17β-(n-ペンタノイルオキシ)エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15),
【0029】
21) 17β-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16),
22) 17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (17),
23) 17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2',3'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (24),
24) 17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (23),
25) 3-メトキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (11),
【0030】
26) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (25),
27) 3-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (26),
28) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'- スルファモイルベンゾエート,
29) エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジイルビス(3'-スルファモイルベンゾエート) (27),
30) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
【0031】
31) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
32) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート,
33) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
34) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
35) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
【0032】
36) 2- エトキシ -3-ヒドロキシエストラ-1 , 3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファメートベンゾエート,
37) 2-エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
38) 3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (28),
39) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (29)。
【0033】
本発明の一般式Iの化合物の医薬的に許容できる塩の形成のためには、塩酸、臭酸、硫酸及びリン酸が無機酸として見なされ、そして酢酸、プロピオン酸、マレイン酸、フマル酸、琥珀酸、安息香酸、アスコルビン酸、シュウ酸、サリチル酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、経皮酸及びメタンスルホン酸が有機酸として見なされる。
本発明の化合物は、経口投与の場合、エストロゲン活性を有し、これにより、従来のエストロゲンとは異なって肝臓効果が非常に高い程度、回避される。本発明の化合物は、エストロゲン受容体にそれ自体結合せず、むしろ治療的に適切なステロイドが、エステル分解により後者が、開放される。
【0034】
インビボ試験
驚くべきことには且つ思いがけなく、エストラジオールの化合物9における“母エストロゲン”の非常に強い上昇が、他のエストロゲン、例えばエストラジオールにおいて見出されないが、経口投与の場合、本発明の化合物に関して、ラットにおけるインビボ実験において見出された。この発見の適合性は、卵巣摘出されたラットにおける子宮成長に対する本発明の物質の強い作用により説明される。
【0035】
試験の原理及び試験説明:
成長したWistarラットを、本発明の物質の研究のために、この操作の14日後、卵巣摘出した。処理は3日間(日1〜3)に及び:動物を殺した4日後、ホルモン−分析及び臨床学−化学的決定のための血漿の回収及び子宮重量の測定を行った。試験においては、相応じて条件づけられた動物を殺し、そしてサンプルを、1度の処理後、及び他の時点で、それらの血液から採取した(血漿におけるエストラジオール及びエストロンの決定については、表1を参照のこと)。
【0036】
【表1】

【0037】
図1においては、卵巣摘出されたラットにおける子宮成長の誘発が示されている。その処理は、1日目〜3日目、経口的に行われ、そして次に、検死を4日目に行う。30μg/動物/日で優先的に最大の子宮成長が示される。
驚くべきことには且つ思いがけなく、エチニルエストラジオールに比較して、増強された、子宮におけるエストロゲン活性が、例えば化合物9に関して見出された。卵巣摘出されたラットにおける経口投与の場合、本発明の物質は、従来のエストロゲンよりも、子宮ンに対して有意に強い作用を有する。
【0038】
影響さえ及ばない低い用量でさえ、子宮エチニルエストラジオールはアンギオテンシノゲンにおける有意な上昇を導くが、肝蔵エストロゲン作用のマーカーの変化又は相当に低い変化が、子宮において十分に効果的である本発明の物質の用量により見出されなかった。
【0039】
図2は、標準のエストロゲンエチニルエストラジオール(EE)に比較して、化合物1のエストロゲン活性(子宮成長)及び肝臓エストロゲン性(マーカー:アンギオランシノゲン)アンチオテンシン1は、サンプルへのレニンの添加によりアンギオテンシノゲンからの酵素転換により生成される)を示す。この場合、アンギオテンシン1の上昇は、肝臓に対してより有意な所望しない影響を意味する。
本発明の化合物は、子宮成長に対して卓越した作用を有するが、しかしEEよりも、エストロゲン−調節された肝臓機能に対してはより低い作用を有する。
【0040】
インビトロ試験
m−置換された化合物9及び7及びp−置換された化合物の赤血球への結合に関する研究はまた驚くべきことであった。m−置換された誘導体に関しては、弱い結合が検出された。しかしながら、化合物1は非常に強い結合を示す。
しかしながら、この場合、意外には、m−置換された化合物9は、赤血球への低い結合強度にもかかわらず、p−置換された化合物よりも高い経口利用性及びエストロゲン性を有する。表2におけるデータは、式Iの選択された化合物の赤血球への結合を示す。
【0041】
【表2】

【0042】
試験の原理:
本発明の物質のSO2-NH2基は、カルボアンヒドラーゼへの結合により赤血球における濃縮をもたらすことができる。試験物質による、赤血球結合からのエストラジオール−3−スルファメートの置換を測定する。
【0043】
試験調製物:ヒト血液を、14C−ラベルされた及びラベルされていないエストラジオールスルファメートから成る混合物と共に混合する。赤血球は、選択された作用点で飽和され、そして血漿/赤血球における分布は40:60である。第2の血液サンプルを、14C−ラベルされたエストラジオールスルファメート及びラベルされていない試験物質から成る混合物と共に混合する。相対的結合親和性を次のように、血漿における14C−ラベルされたエストラジオールスルファメートの割合から計算する:より高い割合=試験物質による、赤血球からの14C−エストラジオールスルファメートの強い置換=赤血球への試験物質の高い結合親和性。
【0044】
試験の記載:
赤血球/血漿比での物質濃度の決定(トレーサー使用):
新鮮な血液を、定義される量の化合物1又は9のトレーサー化合物と共にインキュベートする。赤血球を分離した後、赤血球における測定される放射能を、血清における測定される放射能との比に置く。
【0045】
赤血球/血漿比の決定(非放射性):
新しく得られた、ヘパリン化された血漿を、定義される量の試験物質と共に混合する。それから得られる血漿における濃度を測定する。赤血球/血漿比を、血漿における合計物質の測定の測定された濃度及び使用される濃度から計算する。
【0046】
すべての場合、赤血球に見出されるカルボアンヒドラーゼ(CAI)に対する結合(インヒビター)が見出される(表3)。従って、本発明の化合物はまた、カルボアンヒドラーゼインヒビターとして治療的に適切な効果を有することが予測される。カルボアンヒドラーゼへの高い親和性により誘発される、赤血球への結合は、エストロゲンとしての性質のために重要である。この結合は、最初の肝臓通過における経口投与された物質の低められた抽出のために必須である。赤血球性カルボアンヒドラーゼに対する高いか又は低い親和性、このデポットからの早いか又は遅延された開放、及び続く加水分解が、本発明の物質の治療的有用性を決定する。
【0047】
思いがけなく、本発明の化合物が、赤血球への結合が、DE10027887.6A1に従って予測される場合とは異なって、10以下である場合、低い用量で治療的に適切なレベルに達することが見出された。本発明の化合物により、より高い短い期間又は均等に低い及び長期続くホルモンレベルが、投与される物質の同じ絶対量で達成され得る可能性が開かれる。結果として、作用の活性強度及び持続期間は、多様であり、そして個々の生物に適合される治療を可能にする。
【0048】
【表3】

【0049】
試験の原理及び試験の記載:
カルボアンヒドラーゼは、CO2水和物を触媒する。
試験調製:一定のCO2流を、カルボアンヒドラーゼIと共に混合された緩衝液により指図する。定義される限界内にpHを低めるために必要とされる時間は、測定パラメーターである。このパラメーターは、媒体におけるH2CO3の形成に影響を及ぼす。IC50阻害値を、試験調製物中にピペットで入れられる試験物質により決定する。試験される濃度領域においては、試験物質は、上記酵素の阻害を完結するために阻害を引起さない。
【0050】
それらの試験結果は、女性における産児調節に及びホルモン置換療法(HRT)のために、又は男性及び女性におけるホルモン誘発された疾病、例えば子宮内膜症、乳癌、前立腺癌及び性機能低下の処理のために、本発明の一般式(I)の化合物又はその塩の多くの可能性ある適用を開いている。
【0051】
従って、本発明の対象はまた、少なくとも1つの一般式(I)の化合物又は対応する塩、及び任意には少なくとも1つの追加のステロイド活性成分、並びに任意には、医薬的に適合できるアジュバント及びビークルを含む医薬組成物である。本発明の一般式(I)の化合物との組合わせのための追加の活性成分として、ゲスタゲン、抗ゲスタゲン又はメソプロゲスチンが言及され得る。
【0052】
それらの医薬組成物及び医薬剤は好ましくは、経口投与、直腸、膣、皮下、皮膚、静脈内、経皮又は筋肉内投与のために使用され得る。通常使用されるビークル及び/又は希釈剤の他に、それらは少なくとも1つの一般式Iの化合物を含む。
本発明の医薬剤は、通常使用される固体又は液体ビークル又は希釈剤、及び既知手段で適切な用量での所望する型の投与に対応する、通常使用される医薬−技術的アジュバントにより生成される。好ましい調製物は、経口投与のために適切である分散のための形で存在する。分散のためのそのような形は、例えば錠剤、フィルム錠剤、被覆された錠剤、カプセル、ピル、粉末、溶液又は懸濁液、又は他に、デポット形である。
【0053】
もちろん、非経口調製物、例えば注射用溶液が考えられる。さらに、例えば坐剤、及び膣用投与のための剤がまた、調製物として言及され得る。
【0054】
対応する錠剤は例えば、活性成分を、基地アジュバント、例えば不活性希釈剤、例えばデキストロース、糖、ソルビトール、マンニトール、ポリビニルピロリドン、爆発物、例えばコーンスターチ又はアルギン酸、結合剤、例えばスターチ又はゼラチン、滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム又はタルク、及び/又はデポット効果を達成するための剤、例えばカルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロースフタレート又はポリ酢酸ビニルと共に混合することにより得られる。錠剤はまた、いくつかの層から成ることができる。
【0055】
錠剤被覆に通常使用される剤、例えばポリビニルピロリドン又はセラック、アラビアガム、タルク、酸化チタン、又は糖により、錠剤に類似して生成される被覆コアーが、被覆された錠剤を、結果的に生成することができる。この場合、被覆された錠剤のシェルはまた、いくつかの層から成ることができ、それにより錠剤において上記で言及されるアジュバンドが使用され得る。
【0056】
本発明の一般式Iの化合物を含む溶液又は懸濁液は、追加の味覚−改良剤、例えばサッカリン、シクラメート又は糖、及び風味物質、例えばバニラ又はオレンジ抽出物を含むことができる。さらに、それらは、懸濁アジュバント、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース又は保存剤、例えばp−ヒドロキシベンゾエートを含むことができる。
一般式Iの化合物を含むカプセルは、例えば一般式Iの化合物と、不活性ビークル、例えばラクトース又はソルビトールと混合し、そしてゼラチンカプセルに封入することにより生成され得る。
【0057】
適切な坐剤は例えば、この目的のために供給されるビークル、例えば中性脂肪又はポリエチレングリコール又はその誘導体と共に混合することにより生成され得る。
非経口及び経口投与の場合、本発明の化合物はエストロゲン活性を有し;この場合、それらは、エストラジオール及び17α−エチニルエストラジオール(EE)に比較して、薬力学的に改良され、そして低められた肝臓抽出及び開放されたエストロゲンのより均等で且つ長期間続く血液レベルに基づかれる性質を示す。また、本発明の化合物は、エストラジオールに比較して、増強された子宮においてエストロゲン作用を有する。ヒトにおいては、本発明の化合物は、エストラジオール又はエチニルエストラジオールによる経口療法とは異なって、肝臓におけるエストロゲン−調節された機能に対していずれの有意な所望しない効果も誘発すべきではない。
【0058】
本発明の化合物は、エストロゲン療法のいずれの形のためにも適切であり、そしてこの場合、単独で、又はゲスタゲン、抗ゲスタゲン又はメソプロゲスチンと組合して、治療的に使用され得る。組合された経口避妊及び閉経期ホルモン置換のための類似する製品においては、それらはまた、前立腺癌の場合、エストロゲン処理のためにも適切である。
【0059】
本発明の物質は、天然エストロゲンのプロドラッグである。本発明の物質は好ましくは、経口療法のために使用される。それらの“母エストロゲン”に比較して、本発明の化合物は、明らかに高められた経口生物学的利用能、高められた全身性、但し一般的に低められた肝臓エストロゲン性を有する。所望の及び所望しないホルモン効果のこの分離により、同時により治療的に効果的で、且つ技術に比較して、より適合性の医薬剤が可能にされる。
【0060】
天然のエストロゲン(エストラジオール、エストラジオールバレレート、エストロンスルフェート、接合されたエストロゲン)による経口療法の場合、但しまた、エストジオールスルファメートによる経口療法の場合、高いレベルのエストンが血液中に卓越する。月経におけるものとは異なって、血液におけるエストラジオールの濃度は、エストロンの濃度よりも低い。従って、これは、エストロンがエストラジオールよりもより低い効果のエストロゲンであるので、不都合である。従来技術に比較して、本発明の物質の利点は、それぞれの“母エストロゲン”、従って例えば、エストラジオール、エキリン又はエキレニンの好ましい放出である。
【0061】
本発明のエストラジオールプロドラッグは、下記例に従って合成され得、これにより、前記例は本発明をより詳細に説明するために使用され、本発明を限定するものではない。
【0062】
一般的合成の教示:
(A)基Zへのステロイド化合物のカップリング:
変法1:
スルファモイルフェニルカルボン酸との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジンに溶解する。対応する量のスルファモイルフェニルカルボン酸を、前記溶液に添加し、次に、酸、例えばp−トルエンスルホン酸、及び最終的に、カルボジイミド、例えばジシクロへキシルカルボジイミドを添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。
【0063】
次に、水を添加し、そしてそれを、酸、例えば10%HClにより酸性化する。沈殿物を濾過し、水及び炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄し、そして乾燥する。残渣を有機溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出し、有機相を洗浄し、そして乾燥剤、例えば硫酸マグネシウムにより乾燥する。濾過の後、それを蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0064】
変法2:
スルファモイルフェニルカルボン酸塩化物との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジンに溶解する。対応する量のスルファモイルフェニルカルボン酸塩化物を、前記溶液に添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、そしてそれを、酸、例えば10%HClにより酸性化する。それを有機溶媒、例えば酢酸エチルにより抽出し、有機相を洗浄し、そして乾燥剤、例えば硫酸マグネシウムにより乾燥する。濾過の後、それを蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0065】
変法3:
クロロスルホニルフェニルカルボン酸塩化物との反応:
エストロゲンを、塩基、例えばピリジン及び有機溶媒、例えばクロロホルムに溶解し、そして冷却する。対応する量のクロロスルホニルフェニルカルボン酸塩化物を、前記溶液に添加する。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、反応混合物を、濃アンモニア溶液において撹拌する。その混合物を蒸発により濃縮し、そして酸、例えば10%HClにより酸性化する。沈殿物を吸引し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンスルファモイルベンゾエートを得る。
【0066】
変法4:
2−スルホフェニルカルボン酸−シクロ−無水物との反応:
エストロゲンを、有機溶媒、例えばクロロホルムに溶解する。2−スルホフェニルカルボン酸−シクロ−無水物の添加の後、それを、カバーガス下で高温で撹拌する。次に、それを冷却し、そして濃アンモニア溶液、例えばメタノール性アンモニア溶液と共に混合する。
【0067】
その溶液を蒸発し、そして残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。有機溶媒、例えばCHCl3に、カバーガス下で溶解される、対応するエストロゲンの2’−スルホフェニルカルボン酸エステル−アンモニウム塩を得る。対応する量の塩素化剤、例えばPCl5又はSOCl2を少しづつ添加する。その反応混合物を、任意には高温で撹拌し、そして次に、濃NH3溶液に添加する。その混合物を蒸発により濃縮し、沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理する。対応するエストロゲンの2’−スルファモイルフェニルカルボン酸エステルを得る。
【0068】
変法5:
スルファミド(NH2SO2NH-)を形成するための反応:
本発明のスルファミドを形成するための反応を、スルファミド、塩化スルファモイル又はアミノスルホニルイソシアネートにより、対応するアミンから出発してそれらの生成のために、当業者に知られている方法に従って行う(P.O. Burke など., J. Chem. Soc. Perk. Trans 2, 1984, 1851 ; M. Preiss など. Chem. Ber., 1978, 1915; C-H. Lee など., J. Org. Chem., 1990, 6104.)。
【0069】
例えば、有機溶媒、例えばトルエン中、対応するアミノベンゾエートを、塩基、例えばNEt3の存在下で、20〜60℃の温度で塩基スルファモイルと反応せしめる。その反応混合物を、反応の完結まで撹拌する。次に、水を添加し、沈殿物を濾過し、水及び炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄し、そして乾燥する。物質をシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理により精製する。対応するエストロゲンスルファモイルアミノベンゾエートを得る。
【0070】
B)リンカー(Z)の合成の例
2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸
段階1
10gの2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸−Na−塩xH2Oを、40mlの塩化チオニルに添加する。5mlのDMFの添加の後、それを6時間、還流する。冷反応混合物を、200gの氷に添加する。沈殿された物質を水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸塩化物を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.32 (s, 3H1 Me), 7.32-7.58 (m (重複), 3H, CH)。
【0071】
段階2
8gの2−クロロ−トルエン−4−スルホン酸塩化物を、25mlのCHCl3に溶解し、そして100mlの濃NH3溶液中にゆっくりと撹拌する。室温での10分間の撹拌の後、その溶液を蒸発により、その元の体積の1/2に濃縮する。物質を吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−4−スルファモイルトルエンを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 2.39 (s, 3H, Me), 7.44 (s, 2H, NH2), 7.55-7.83 (m (重複), 3H, CH)。
【0072】
段階3
1.67gの2−クロロ−4−スルファモイルトルエンを、70mlの水中に導入する。5gのKMnO4及び0.5mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液の添加の後、それを2時間、還流する。2mlのMeOHの添加の後、生成される二酸化マンガンを濾過し、そしてその溶液を、その元の体積の半分に蒸発により濃縮する。10%HClによる酸性化の後、その溶液を、結晶化が完結するまで、8時間、冷却する。次に、それを吸引し、水により洗浄し、そして乾燥する。2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 7.66 (s, 2H, NH2), 7.80-8.02 (m (重複), 3H, CH), 13.86 (s, 1 H1 COOH)。
【実施例】
【0073】
例13-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル4’-スルファモイルベンゾエート(1)
段階13-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル4’-スルファモイルベンゾエート(2)
変法
1.0gの3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-17β-オールを、10mlのピリジンに溶解する。1.5gのp−スルファモイル安息香酸、200mgのp−トルエンスルホン酸及び1.5gのジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)の添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。
【0074】
次に、20mlの水及び50mlの酢酸エチルを添加する。それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿物を濾過し、そして酢酸エチルにより再洗浄する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液により分離し、そして飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理する。3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル4’-スルファモイルベンゾエートを得る。
【0075】
変法2
1.0gの3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-17β-オールを、10mlのピリジンに溶解する。1.0gのp−スルファモイル安息香酸塩化物を添加した後、それを室温で2時間、撹拌する。次に、20mlの水の添加の後、それを、10%HClによりわずかに酸性化する(pH=5)。次に、それを酢酸エチルにより抽出する。有機相を、10%炭酸水素ナトリウム溶液により分離し、そして飽和NaCl 溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でのクロマトグラフィー処理する。3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-17β-イル4’-スルファモイルベンゾエートを得る。
【0076】
段階23-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-17β-イル4’-スルファモイルベンゾエート(1)
500mgの3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエートを、5mlのTHFに溶解する。撹拌しながら、500mgの弗化四ブチルアンモニウム(TBAF)を、室温で添加する。1時間後、20mlの水を添加する。物質をTHFにより抽出する。有機相を飽和NaCl溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-ヒドロキシエストラ-1,3、5(10)-17β-イル4’-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.93 (s, 3H, H-18), 4.86 (m, 1 H, H-17α), 7.56 (s, 2H1 NH2), 9.00 (s, 1 H1 OH)。
【0077】
例23-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート (3)
前記物質を、中間生成物3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル3’−スルファモイル−4’−クロロ−ベンゾエート(4)を通して、3−スルファモイル−4−クロロ−安息香酸から出発して、変法1に従って例1に類似して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.92 (s, 3H, H-18), 4.87 (m, 1 H, H-17), 7.82 (s, 2H, NH2), 9.00 (S, 1 H, 3-OH)。
【0078】
例33-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (5)
前記物質を、中間生成物3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−クロロ− 4’−フルオロ−5’−スルファモイルベンゾエート(6)を通して、2−クロロ−4−フルオロ−5−スルファモイル安息香酸から出発して、変法1に従って例1に類似して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.89 (s, 3H, H-18), 4.87 (m, 1 H, H-17), 7.96 (s, 2H, NH2), 9.02 (s, 1 H, 3-OH)。
【0079】
例43-ヒドロキシエストラ-1 , 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (7)
前記物質を、中間生成物3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2',4'-ジクロロ5'-スルファモイルベンゾエート(8)を通して、2,4−ジクロロ−5−スルファモイル安息香酸から出発して、変法1に従って例1に類似して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.88 (s, 3H, H-18), 4.87 (m, 1 H, H-17), 7.86 (s, 2H, NH2), 8.99 (s, 1 H, 3-OH)。
【0080】
例53-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9)
段階13-tert-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (10)
1.0gの3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-17β-オールを、2mlのピリジン及び2mlのCHCl3に溶解する。1.0mlの3−クロロスルホニル安息香酸塩化物を、反応混合物に−20℃で、撹拌しながら添加する。次に、それを室温に加熱し、そして15分間、撹拌する。
【0081】
その反応溶液を25mlの濃NH3溶液に添加し、そして15分間、撹拌する。次に、有機移動溶媒を蒸留する。それを、10%塩酸によりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿した物質を吸引し、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、そして次に、乾燥する。3-tert-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.19 (s, 6H, Si-Me), 0.98 (s+s (重複), 12H, t.-C4H9, H-18), 4.96 (m, 1 H, H-17), 5.08 (s, 2H, NH2)。
【0082】
段階23-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート(9)
500mgの3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−17β−イル3’−スルファモイルベンゾエートを、10mlのTHFに溶解する。撹拌しながら、500mgのTBAFを、室温で添加する。1時間後、40mlの水を撹拌し、そして次に有機移動溶媒を蒸留する。物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.94 (s, 3H, H-18), 4.89 (m, 1H, H-17), 7.55 (s, 2H, NH2), 9.00 (s, 1 H, 3-OH)。
【0083】
例63-メトキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート(11)
1.0gの3-メトキシエストラ-1,3,5(10)-17β-オールを、2mlのピリジン及び2mlのCHCl3に溶解する。1.0mlの3−クロロスルホニル安息香酸塩化物を、反応混合物に−20℃で、撹拌しながら添加する。次に、それを室温に加熱し、そして15分間、撹拌する。その反応溶液を25mlの濃NH3溶液に添加し、そしてさらに15分間、撹拌する。
【0084】
次に、有機移動溶媒を蒸留する。それを、10%塩酸によりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿した物質を吸引し、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理するする。3-メトキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.96 (s, 3H, H-18), 3.77 (s, 3H, OMe), 4.96 (m, 1 H, H-17), 5.16 (s, 2H1 NH2)。
【0085】
例73-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート(12)
前記物質を、中間生成物3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−メトキシ−5’−スルファモイルベンゾエート(13)を通して、2−メトキシ−5−スルファモイル安息香酸から出発して、変法1に従って例1に類似して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.88 (s, 3H, H-18), 3.91 (s, 3H, OMe), 4.82 (m, 1 H, H-17), 7.36 (s, 2H, NH2), 9.00 (s, 1 H, 3-OH)。
【0086】
例83-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート(14)
1.0gの3-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-17β-オールを、2mlのピリジン及び2mlのCHCl3に溶解する。1.0mlの3−クロロスルホニル安息香酸塩化物を、反応混合物に−20℃で、撹拌しながら添加する。次に、それを室温に加熱し、そして15分間、撹拌する。その反応溶液を30mlの濃NH3溶液に添加し、そしてさらに15分間、撹拌する。次に、有機移動溶媒を蒸留する。それを、10%塩酸によりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿した物質を吸引し、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理するする。3-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.97 (s, 3H, H-18), 4.91 (m, 1 H, H-17), 7.56 (s, 2H, NH2)。
【0087】
例917β-(n-ペンタノイルオキシ)エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15)
前記物質を、3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−17β−イルバレレートから出発して例9に類似して生成する。17β-(n-ペンタノイルオキシ)エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.81 (s, 3H, H-18), 0.88 (t, 3H, CH3), 4.64 (m, 1 H, H-17), 7.58 (s, 2H, NH2)。
【0088】
例1017β-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエート(16)
前記物質を、3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−17β−イルベンゾエートから出発して例9に類似して生成する。17β-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (CDCI3): 0.96 (s, 3H, H-18), 4.86 (m, 1 H, H-17), 7.59 (s, 2H, NH2)。
【0089】
例1117β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (17)
前記物質を、4−スルファモイル安息香酸から出発して、中間生成物17β−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラー1,3,5(10)−トリエン−17β−イル4’−スルファモイルベンゾエート(18)を通して変法1に従って例1に類似して得る。シリルエーテル分解の後、17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 4'-スルファモイルベンゾエート(17)を得る。
【0090】
例123-ヒドロキシエストラ-1, 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (19)
前記物質を、2,3−ジメトキシ−5−スルファモイル安息香酸から出発して、中間生成物3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラー1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’, 3’−ジメトキシ−5’−スルファモイルベンゾエート(20)を通して変法1に従って例1に類似して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.87 (s, 3H, H-18), 3.84 (s, 3H, OMe), 3.91 (s, 3H, OMe), 4.82 (m, 1 H, H-17), 7.44 (s, 2H, NH2), 9.00 (s, 1 H, 3-OH)。
【0091】
例133-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (21)
前記物質を、2−クロロ−5−スルファモイル安息香酸から出発して、中間生成物3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラー1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−クロロ−5’−スルファモイルベンゾエート(22)を通して変法1に従って例1に類似して得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.89 (s, 3H1 H-18), 4.89 (m, 1 H, H-17), 7.63 (s, 2H, NH2), 9.02 (s, 1 H, 3-OH)。
【0092】
例1417β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (23)
0.65gのエストラジオールを、7mlのピリジンに溶解する。0.8gの2−クロロ−4−フルオロ−5−スルファモイル安息香酸及び0.8gのジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)を添加した後、それを室温で3時間、撹拌する。次に、それを10%HCl(pH=2)により酸性化する。沈殿物を濾過し、そして10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄する。得られる生成物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (23)を得る。
1H-NMR (CD3OD): 0.81 (s, 3H, H-18), 3.67 (m, 1 H, H-17). 19F-NMR (CD3OD): -102.5 ppm。
【0093】
例1517β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2',3'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート(24)
0.4gのエストラジオールを、7mlのピリジンに溶解する。0.8gの2,3−ジクロロ−5−スルファモイル安息香酸及び0.8gのジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)を添加した後、それを室温で1時間、撹拌する。次に、それを10%HCl(pH=2)により酸性化し、そして8mlの水を添加する。沈殿物を濾過し、そして10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄する。得られる生成物を、シリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2',3'-ジクロロ5'-スルファモイルベンゾエート(24)を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.69 (s, 3H, H-18), 4.51 (m, 1 H, H-17), 7.90 (s, 2H, NH2)。
【0094】
例163-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート (25)
段階13−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルフォベンゾエートアンモニウム塩
10gのエストラジオール3−ベンゾエートを、100mlのクロロホルムに溶解する。5.0gの2−スルホ安息香酸−シクロ−無水物の添加の後、それを50℃で12時間、撹拌する。次に、それを10℃に冷却し、そして濃メタノール性アンモニア溶液と共に混合する。その溶液を蒸発し、残渣をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルフォベンゾエートアンモニウム塩を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.82 (s, 3H, H-18), 4.78 (m, 1 H, H-17), 7.35-8.10 (m (重複), 9H, ベンゾエート)。
【0095】
段階23−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−クロロスルホニルベンゾエート
3.0gの3−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルフォベンゾエートアンモニウム塩を、1mlのDMF及び8mlのSO2Cl2にカバーガス下で溶解する。その反応混合物を4時間わずかに還流する。次に、それを0℃に冷却し、そしてその混合物を粉砕された氷に添加する。その冷混合物を酢酸エチルにより抽出し、そして有機相を5%炭酸水素ナトリウム溶液により洗浄する。硫酸マグネシウム上での乾燥の後、それを濾過し、そして蒸発により濃縮する。さらなる作業を伴わないで使用され得る3−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−クロロスルホニルベンゾエートを得る。
【0096】
段階33−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルファモイルベンゾエート(26)
2.0gの3−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−クロロスルホニルベンゾエートを、10mlのCHCl3に溶解し、そしてすばやく、100mlの32%アンモニア溶液中に撹拌する。室温での10時間の撹拌の後、有機溶媒を蒸留する。沈殿した物質を吸引し、水により数回、洗浄し、そして乾燥する。3−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルファモイルベンゾエート(26)を、高い純度で得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.86 (s, 3H, H-18), 4.87 (m, 1 H, H-17), 7.33 (s, 2H, NH2), 7.55-8.13 (m (重複), 9H, ベンゾエート)。
【0097】
段階43−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルファモイルベンゾエート(25)
530mgの3−ベンゾイルオキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−アミノスルホニルベンゾエートを、90mlのメタノールに溶解する。510mgのLi2CO3をそれに添加する。その反応混合物を室温で12時間、撹拌する。10mlの水の添加の後、それを蒸発により濃縮する。沈殿した物質を濾過し、水により洗浄し、乾燥し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3−ヒドロキシエストラ−1,3,5(10)−トリエン−17β−イル2’−スルファモイルベンゾエート(25)を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.83 (s, 3H, H-18), 4.84 (m, 1 H, H-17), 7.25 (s, 2H, NH2), 7.60-8.00 (m, 4H, ベンゾエート), 9.00 (s, 1 H, 3-OH)。
【0098】
例17エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジイルビス(3'-スルファモイルベンゾエート) (27)
1.0gのエストラジオールを、4mlのピリジンに溶解する。2.0mlの3−クロロスルホニル安息香酸塩化物を、撹拌しながら、−20℃で反応混合物に添加する。次に、それを室温に加熱し、そして15分間、撹拌する。反応溶液を、50mlの濃NH3溶液に添加し、そして15分間、撹拌する。次に、有機溶媒を蒸留する。それを、10%塩酸(pH=3)により酸性化する。沈殿した物質を吸引し、10%炭酸水素ナトリウム溶液及び水により洗浄し、そして次に乾燥する。エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジイルビス(3'-スルファモイルベンゾエート) (27)を得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.98 (S1 3H, H-18), 4.91 (m, 1 H, H-17), 9,98-7,43 (m,3H, H-Ar (ステロイド)), 7,65-8,58 (m(重複), 8H, H-Ar))。
【0099】
例183-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (28)
1.0gの3−tert.−ブチルジメチルシリルオキシエストラ−1,3,5(10)−17β−オールを、20mlのピリジンに溶解する。1.5gの2−クロロ−4−スルファモイル安息香酸、250mgのp−トルエンスルホン酸及び1.5gのDCCの添加の後、それを室温で48時間、撹拌する。次に、100mlの水及び30mlのCHCl3を添加する。それを10%HCl によりわずかに酸性化する(pH=5)。沈殿物を濾過し、そしてCHCl3により再洗浄する。有機相を10%炭酸水素ナトリウム溶液及び飽和NaCl溶液により分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.16 (s, 6H, Si-Me), 0.88 (s, 3H, H-18), 0.94 (s, 9H, t.-C4H9), 4.89 (t, 1 H, H-17), 7.66 (s, 2H, NH2)。
【0100】
例193-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (29)
300mgの3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエートを、25mlのTHFに溶解する。180mgのTBAFを室温を撹拌しながら添加する。1時間後、20mlの水を撹拌する。物質を酢酸エチルにより抽出する。有機相を飽和NaCl溶液により洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発により濃縮し、そしてシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエートを得る。
1H-NMR (DMSO-d6): 0.87 (s, 3H, H-18), 4.88 (t, 1 H, H-17), 7.66 (s, 2H, NH2), 9.00 (s, 1 H, 3-OH)。
【0101】
文献:
(1) Cummings SR, Browner WS, Bauer D, Stone K, Ensrud K, Jamal S and Ettinger B (1998), Endogenous hormones and the risk of hip and vertebral fractures among older women. N. Engl. J. Med. 339, 733-38 / Gustafsson JA (2000), Novel aspects of estrogen action. J. Soc. Gynecol. Investig. 7, S8-S9.
(2) Frank GR (1995), The role of estrogen in pubertal skeletal physiology: epiphyseal maturation and mineralization of the skeleton. Acta Paediatr. 84(6), 627-30.
(3) Mashchak CA, Lobo RA, Dozono-Takano R, Eggena P, Nakamura RM, Brenner PF and Mishell DR Jr (1982), Comparison of pharmacodynamic properties of various estrogen formulations. Am. J. Obstet. Gynecol. 144, 511-18.
(4) Goldzieher JW (1990), Selected aspects of the pharmacokinetics and metabolism of ethinyl estrogens and their clinical implications. Am. J. Obstet. Gynecol. 163, 318-22, Mandel FP1 Geola FL, Lu JKH, Eggena P, Sambhi MP, Hershman JM and Judd HL (1982), Biologie effects of various doses of ethinyl estradiol in postmenopausal women. Obstet. Gynecol. 59, 673-9 / Mashchak CA, Lobo RA, Dozono-Takano R1 Eggena P, Nakamura RM, Brenner PF and Mishell DR Jr (1982), Comparison of pharmacodynamic properties of various estrogen formulations. Am. J. Obstet. Gynecol. 144, 511-18.
【0102】
(5) Helmer OM and Griffith RS (1952), The effect of the administration of estrogens on the renin-substrate (hypertensinogen) content on rat plasma. Endocrinology 51 , 421- 6 / Krattenmacher R, Knauthe R, Parczyk K, Walker A1 Hilgenfeldt U and Fritzemeier K-H (1994), Estrogen action on hepatic synthesis of angiotensinogen and IGF-I: direct and indirect estrogen effects. J. Steroid. Biochem. Mol. Biol. 48, 207-14 / Oelkers WKH (1996), Effects of estrogens and progestagens on the renin- aldosterone System and blood pressure. Steroids 61 , 166-71 / O'Sullivan AJ and Ho KKY (1995), A comparison of the effects of oral and transdermal estrogen replacement on insulin sensitivity in postmenopausal women. J. Clin. Endocrinol. Metab. 80, 1783-8 / von Schoultz B, Carlstroem K, Collste L1 Eriksson A1 Henriksson P, Pousette A and Stege R (1989), Estrogen therapy and liver funetion - metabolic effects of oral and parenteral administration. Prostate 14, 389-95.
(6) Le Roith and Butler AA (1999), Insulin-like growth factors in pediatric health and disease. J. Clin. Endocrinol. Metab. 84, 4355-61.
(7) O'Sullivan AJ and Ho KKY (1995), A comparison of the effects of oral and transdermal estrogen replacement on insulin sensitivity in postmenopausal women. J. Clin. Endocrinol. Metab. 80, 1783-8 / Span JPT, Pieters GFFM, Sweep CGJ, Hermus ARMM and Smals AGH (2000), Gender difference in insulin-like growth factor I response to growth hormone (GH) treatment in GH-deficient adults: role of sex hormone replacement. J. Clin. Endocrinol. Metab. 85, 1121-5 / Kelly JJ, Rajkovic IA1 O'Sullivan AJ, Sernia C and Ho KKY (1993), Effects of different oral oestrogen formulations on insulin-like growth factor-l, growth hormone and growth hormone binding protein in post-menopausal women. Clin. Endocrinol. 39, 561-67.
(8) C. Landolfi, M. Marchetti, G. Ciocci, and C. Milanese, Journal of Pharmacological and Toxicological Methods 38, 169-172 (1997)。
【0103】
さらなる労力を伴わないで、当業者は、前述の説明を用いて、本発明をその十分な程度まで利用できると思われる。従って、前述の好ましい特定の態様は、単なる例示であり、そして本発明の開示の残りを制限するものではない。
前述及び実施例において、すべての温度は℃で補正しないで示され、すべての部及び%は、特にことわらない限り、重量によってである。
【0104】
本明細書に引用されるすべての出願、特許及び出版物、及び2004年5月21日に出願された対応するドイツ出願番号102004025966.6号及び2004年5月21日に出願されたアメリカ仮出願番号60/572,964号のすべての開示は、引用により本明細書に組込まれる。
前記例は、本発明の一般的に又は特異的に記載される反応体及び/又は操作条件を、前記例に使用されるそれらにより置換することにより、類似する好結果で反復され得る。
【0105】
前述の記載から、当業者は、本発明の実質的な特徴を容易に確めることができ、そして本発明の範囲内で、種々の使用法及び条件を適合するために本発明の種々の反抗及び修飾を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】図1においては、卵巣摘出されたラットにおける子宮成長の誘発が示されている。その処理は、1日目〜3日目、経口的に行われ、そして次に、検死を4日目に行う。30μg/動物/日で優先的に最大の子宮成長が示される。
【図2】図2は、標準のエストロゲンエチニルエストラジオール(EE)に比較して、化合物1のエストロゲン活性(子宮成長)及び肝臓エストロゲン性(マーカー:アンギオランシノゲン)アンチオテンシン1は、サンプルへのレニンの添加によりアンギオテンシノゲンからの酵素転換により生成される)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I):
【化1】

[式中、nは0〜4であり、
R1は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R2は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、あるいは
R3は、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2であり、ここでR2、R3及びX, X1は、水素原子、ハロゲン原子、ニトリル基、ニトロ基、C1-5−アルキル基、CpF2p+1基(pは1〜3である)、基OC(O)-R20 , COOR20, OR20, C(O)NHR20 又は OC(O)NH- R21を表し、ここでR20、R21及びR22は、C1-5−アルキル基、C3-8−シクロアルキル基、アリール基、C1-4−アルキレンアリール基、C1-4−アルキレン−C3-8−シクロアルキル基又はC3-8−シクロアルキレン−C1-4−アルキル基であり、そしてさらにR20は水素であってもよく、そして
STEROIDは、下記一般式(IIA)及び(IIB):
【化2】

で表されるステロイドABCD−環系を表し、
ここでR5、R6及びR8は個々の場合、水素原子を表し、そしてR7は水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、又はR5+R6、R7+R8又はR6+R7は一緒になって二重結合を表し、
R9は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、基OC(O)-R20, メチル又はエチル基を表わし、
R10は、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基、基OC(O)-R20, C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基又は基Zを表わし、
R11は、水素原子又はハロゲン原子を表し、
R12は、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基、基OC(O)-R20, C2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基又は基Zを表わし、
R14は、水素原子、メチル基又はエチル基を表わし、
R15は、水素原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、エトキシ基、トリ(C1-6−アルキル)シリルオキシ基、基OC(O)-R20又はC2-5−ヘテロシクロアルキルオキシ基を表す]
で表わされるエストラジオールプロドラッグ類、及びそれらの医薬的に許容できる塩類。
【請求項2】
nが0,1又は2であることにより特徴づけられる請求項1記載の化合物。
【請求項3】
R1が、基-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表す請求項1又は2記載の化合物。
【請求項4】
R1が、基-SO2NH2を表す請求項3記載の化合物。
【請求項5】
R1, R2又はR3のいずれかが、基-SO2NH2を表す請求項1又は2記載の化合物。
【請求項6】
R1, R2, R3(後者が-SO2NH2 又は-NHSO2NH2を表さない場合)、並びにX及びX1は、お互い独立して、水素原子、弗素原子、塩素原子、ヒドロキシ基又はメトキシ基を表わす請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項7】
R5, R6、R7及びR8が個々の場合、水素原子を表し、
R9が、水素原子又は弗素原子を表し、
R11が、水素原子又は弗素原子を表し、
R10が、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、ベンゾエート基、アセテート基、プロピオネート基、バレレート基、ブトシクレート基、シクロペンチルプロピオネート基又は基Zを表し、
R12が、ヒドロキシ基、メトキシ基、トリメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、ベンゾエート基、アセテート基、プロピオネート基、バレレート基、ブトシクレート基、シクロペンチルプロピオネート基又は基Zを表し、
R14が、水素原子を表し、そして
R15が、水素原子、メトキシ基又はエトキシ基を表わす、請求項1〜5のいずれか1項記載の化合物。
【請求項8】
1) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (9),
2) 3-アセトキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
3) 3-tert-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (10),
4) 3-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (21 ),
5) 3-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート (3),
6) 3-ヒドロキシエストラ-1 , 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (7),
7) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (5),
8) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-メトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (12),
9) 3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル2'-メトキシ-5'- スルファモイルベンゾエート,
10) 3-ヒドロキシエストラ-1, 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート (19),
11) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (1),
12) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1 ,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
13) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1, 3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
14) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート,
15) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
16) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
17) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
18) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファメートベンゾエート,
19) 3-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (14),
20) 17β-(n-ペンタノイルオキシ)エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (15),
21) 17β-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (16),
22) 17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 4'-スルファモイルベンゾエート (17),
23) 17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2',3'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート (24),
24) 17β-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-3-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート (23),
25) 3-メトキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート (11),
26) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート,
27) 3-ベンゾイルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-スルファモイルベンゾエート,
28) 2-メトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'- スルファモイルベンゾエート,
29) エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17β-ジイルビス(3'-スルファモイルベンゾエート) (27),
30) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイルベンゾエート,
31) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル2'-クロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
32) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 3'-スルファモイル-4'-クロロ-ベンゾエート,
33) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',4'-ジクロロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
34) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-フルオロ-5'-スルファモイルベンゾエート,
35) 2- エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファモイルベンゾエート,
36) 2- エトキシ -3-ヒドロキシエストラ-1 , 3,5(10)-トリエン-17β-イル 4'-スルファメートベンゾエート,
37) 2-エトキシ-3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2',3'-ジメトキシ-5'-スルファモイルベンゾエート,
38) 3-tert.-ブチルジメチルシリルオキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (28),
39) 3-ヒドロキシエストラ-1,3,5(10)-トリエン-17β-イル 2'-クロロ-4'-スルファモイルベンゾエート (29)、
である請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物。
【請求項9】
少なくとも1つの請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項10】
少なくとも1つの追加のステロイド的に活性の化合物が含まれる請求項9記載の医薬組成物。
【請求項11】
追加のステロイド的に活性の化合物が、ゲスタゲン、抗ゲスタゲン又はメソプロゲスチンである請求項10記載の医薬組成物。
【請求項12】
女性におけるホルモン置換療法のための医薬剤の製造のためへの請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項13】
女性における産児調節のためへの請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項14】
男性及び女性におけるホルモン誘発された疾病の処理のための医薬剤の製造のためへの請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項15】
子宮内膜症、乳癌、前立腺癌及び生殖機能不全を処理するための医薬剤の製造のためへの請求項14記載の化合物の使用。
【請求項16】
カルボアンヒドラーゼ活性の阻害により肯定的に影響され得る疾病を処理するための医薬剤の製造のためへの請求項1〜8のいずれか1項記載の化合物の使用。
【請求項17】
請求項1〜8のいずれか1項記載の下記一般式(I):
【化3】

で表される化合物の生成方法であって、エストロゲンと共にスルファモイルフェニルカルボン酸又はその誘導体との反応、又はスルファミド、塩化スルファモイル又はアミノスルホニルイソシアネートと対応する化合物との反応を包含する方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−538025(P2007−538025A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−517046(P2007−517046)
【出願日】平成17年5月10日(2005.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2005/005254
【国際公開番号】WO2005/113574
【国際公開日】平成17年12月1日(2005.12.1)
【出願人】(300049958)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (357)
【Fターム(参考)】