説明

エンジンの馴らし運転援助方法およびその装置

【課題】 従来、新車の馴らし運転に際しては、車両の走行距離を基準として設定されているだけであり、エンジン負荷が全く考慮されていない。
【解決手段】 本発明によるエンジンの馴らし運転援助装置は、車両の走行速度を検出する車速センサ11と、変速機の変速段位置を検出するギヤポジションセンサ12と、このギヤポジションセンサ12および車速センサ11からの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算部14と、この積算部14によって積算された車両の走行時間に応じたエンジン回転数の上限値を設定する回転数上限値設定部15と、この回転数上限値設定部15によって設定されたエンジン回転数の上限値ならびに積算部14によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示パネル18とを具えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの馴らし運転援助方法およびその装置ならびに消耗品交換時期判定方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の点検整備や、その時期などの選択に関しては、車両の所有者であるユーザーの主観に一任されている部分が多く、特にエンジンの状態に関しては本来の性能が維持されていなかったり、発揮されない場合があり、最悪の場合には不具合につながるケースも予想される。例えば、消耗品であるタイミングベルトや点火プラグあるいはエンジンオイルなどの交換を適切に行う必要があることは容易に想像し得よう。また、新車購入時の馴らし運転が適切に行われないと、後のエンジンの耐久性などを大きく左右する可能性がある。
【0003】
従来、このような消耗品の交換時期や馴らし運転に関しては、専ら車両の走行距離に基づいて設定している場合がほとんどであるが、特許文献1に開示されているように、エンジンオイルの交換時期に関しては光学的に予測したり、エンジンの稼働情報を積算して予測することも行われている。
【0004】
【特許文献1】特開平7−189641号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
高回転・高出力のスポーツ系エンジンにおいては、設定されている使用条件から、構成される各部品への負荷が高く、その管理によってはエンジンの性能や信頼性に大きく影響を及ぼす可能性がある。特に馴らし運転におけるエンジン回転数の上限値を規制することは重要であり、単なる走行距離のみで判断することは好ましいとは言えない。このような不具合は、消耗品の交換時期にも当てはまり、エンジンの負荷履歴に応じて交換時期を設定すべきケースがほとんどである。
【0006】
本発明の目的は、エンジンの稼働情報に基づいて馴らし運転や消耗品の交換時期に関する適正な情報を乗員に知らせることができるエンジンの馴らし運転を援助するための方法およびその装置ならびに消耗品の交換時期を判定するための方法およびその装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の形態は、所定速度以上での車両の走行中の時間を積算するステップと、積算された走行時間に応じてエンジン回転数の上限値を設定するステップと、積算走行時間に関する情報および設定されたエンジン回転数の上限値に関する情報を乗員に伝えるステップとを具えたことを特徴とするエンジンの馴らし運転援助方法にある。
【0008】
本発明の第1の形態によるエンジンの馴らし運転援助方法において、車両の走行中の時間を積算するステップは、エンジンと駆動輪とが接続状態の場合に行われるものであってよい。
【0009】
本発明の第2の形態は、車両の走行速度を検出する車速センサと、変速機の変速段位置を検出するギヤポジションセンサと、このギヤポジションセンサおよび前記車速センサからの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算手段と、この積算手段によって積算された車両の走行時間に応じたエンジン回転数の上限値を設定する回転数上限値設定手段と、この回転数上限値設定手段によって設定されたエンジン回転数の上限値ならびに前記積算手段によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示手段とを具えたことを特徴とするエンジンの馴らし運転援助装置にある。
【0010】
本発明においては、車速センサおよびギヤポジションセンサからの情報に基づき、エンジンと駆動輪とが接続状態にあり、つまりギヤポジションが中立位置ではなく前進段または後進段にあり、かつ車両が所定速度以上での走行中の場合の時間を積算手段が積算する。回転数上限値設定手段は、この積算手段によって積算された積算走行時間に応じてエンジン回転数の上限値を設定し、表示手段が積算手段によって積算された積算走行時間に関する情報と、回転数上限値設定手段にて設定されたエンジン回転数の上限値に関する情報とを乗員に伝える。
【0011】
本発明の第2の形態によるエンジンの馴らし運転援助装置において、前記積算手段は、車両が予め設定した走行速度以上であって変速機が前進段または後進段となっている場合、車両の走行時間を積算するものであってよい。
【0012】
本発明の第3の形態は、所定速度以上での車両の走行中の時間を積算するステップと、積算された走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定するステップと、消耗品の交換時期の判定結果に関する情報を乗員に伝えるステップとを具えたことを特徴とする消耗品交換時期判定方法にある。
【0013】
本発明の第3の形態による消耗品交換時期判定方法において、積算走行時間に関する情報を乗員に伝えるステップをさらに具えることができる。
【0014】
本発明の第4の形態は、車両の走行速度を検出する車速センサと、変速機の変速段位置を検出するギヤポジションセンサと、このギヤポジションセンサおよび前記車速センサからの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算手段と、この積算手段によって積算された車両の走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定する交換時期判定手段と、この交換時期判定手段による判定結果に関する情報ならびに前記積算手段によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示手段とを具えたことを特徴とする消耗品交換時期判定装置にある。
【0015】
本発明においては、車速センサおよびギヤポジションセンサからの情報に基づき、エンジンと駆動輪とが接続状態にあり、つまりギヤポジションが中立位置ではなく前進段または後進段にあり、かつ車両が所定速度以上での走行中の場合の時間を積算手段が積算する。交換時期判定手段は、この積算手段によって積算された積算走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定する。そして、積算手段によって積算された積算走行時間に関する情報と、交換時期判定手段によって判定された消耗品の交換時期に関する情報とを表示手段が乗員に伝える。
【発明の効果】
【0016】
本発明のエンジンの馴らし運転援助方法によると、所定速度以上での車両の走行中の時間を積算し、その積算走行時間に応じてエンジン回転数の上限値を設定する一方、積算走行時間に関する情報および設定されたエンジン回転数の上限値に関する情報を乗員に伝えるようにしたので、運転者はエンジン回転数の上限値に関する情報によって馴らし運転中における許容エンジン負荷を容易に認識することができる上、積算走行時間に関する情報によって馴らし運転の完了時期を予測することも可能となる。
【0017】
エンジンと駆動輪とが接続状態にある時に車両の走行中の時間を積算する場合、例えば変速機が中立状態で慣性走行しているような状態を積算走行時間から排除し、より望ましい積算走行時間を得ることができる。
【0018】
本発明のエンジンの馴らし運転援助装置によると、ギヤポジションセンサおよび車速センサからの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算手段と、この積算手段によって積算された車両の走行時間に応じたエンジン回転数の上限値を設定する回転数上限値設定手段と、これら回転数上限値設定手段によって設定されたエンジン回転数の上限値ならびに積算手段によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示手段とを具えているので、運転者はエンジン回転数の上限値に関する情報や積算走行時間に関する情報を表示手段を介して容易に認識することができる。また、これによって馴らし運転中の許容エンジン負荷やその完了時期を予測することも可能となる。
【0019】
車両が予め設定した走行速度以上であって変速機が前進段または後進段となっている時に積算手段が車両の走行時間を積算する場合、変速機が中立状態で慣性走行しているような状態を積算走行時間から排除し、より望ましい積算走行時間を得ることができる。
【0020】
本発明の消耗品交換時期判定方法によると、所定速度以上での車両の走行中の時間を積算し、積算された走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定し、消耗品の交換時期の判定結果に関する情報を乗員に伝えるようにしたので、運転者は適切な消耗品の交換時期をエンジンの負荷に応じて容易かつ確実に認識することができる。
【0021】
積算走行時間に関する情報を乗員に伝えるようにした場合、運転者は消耗品の交換時期をある程度予測することが可能となる。
【0022】
本発明の消耗品交換時期判定装置によると、ギヤポジションセンサおよび車速センサからの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算手段と、この積算手段によって積算された車両の走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定する交換時期判定手段と、この交換時期判定手段による判定結果に関する情報ならびに前記積算手段によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示手段とを具えているので、運転者は適切な消耗品の交換時期をエンジンの負荷に応じて容易かつ確実に認識することができる。また、この消耗品の交換時期をある程度予測することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の一実施形態について、図1〜図3を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明はこのような実施形態のみに限らず、特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも当然応用することができる。
【0024】
本実施形態における車両の制御ブロックを図1に示し、その制御手順を図2および図3にそれぞれ示す。
【0025】
本実施形態における車両には、その走行速度Vを検出する車速センサ11と、運転者によって選択されるシフトセレクタによる変速機の変速段位置または変速モード位置を検出するギヤポジションセンサ12とが組み込まれている。車速センサ11として、変速機出力軸の回転数を検出することができるものや、非駆動輪の回転数を算出することができるものを利用することも可能である。また、本実施形態におけるギヤポジションセンサ12は、エンジンと駆動輪との間に機械的な接続状態がなされていることを判定するため、変速機の前進段または後進段が選択されていることを判定することができるものであればよい。一般的には、インヒビタスイッチなどをギヤポジションセンサ12として採用することが可能である。
【0026】
これら車速センサ11およびギヤポジションセンサ12からの検出信号が入力される制御装置13には、車両の走行時間を積算する積算部14と、この積算部14によって積算された累積走行時間Tに応じてエンジン回転数の上限値NEMを設定する回転数上限値設定部15と、積算部14によって積算された累積走行時間に応じて予め設定された消耗品の交換時期を判定する交換時期判定部16とが組み込まれている。
【0027】
積算部14は、車速センサ11およびギヤポジションセンサ12からの検出信号に基づき、本実施形態では車速Vが予め設定された車速VR、例えば毎時5km以上であって、かつ前進段または後進段の変速段が選択されている場合にのみ、その走行時間を積算するタイマを具えている。なお、クラッチを有する手動変速機を搭載した車両の場合、さらにクラッチペダルのオン/オフを検出するクラッチペダルセンサからの検出信号を組み合わせ、クラッチペダルがオフ、つまりエンジンと変速機入力軸とが接続状態にある場合に走行時間を積算することによって、より望ましい累積走行時間Tを積算することができる。
【0028】
一方、本実施形態における回転数上限値設定部15は、新車の状態から積算部14にて積算された累積走行時間Tが例えば4時間まではエンジンの上限回転数NEMを6000rpmに設定し、累積走行時間Tが4時間を越えて例えば5時間まではエンジンの上限回転数NEMを7000rpmに設定する。そして、累積走行時間Tが5時間を越えた時点で馴らし運転を完了したと見なし、それ以上はエンジンの上限回転数NEMを最終的なエンジンの上限回転数である8000rpmに設定する。もちろん、車両に搭載されたエンジンの特性に応じてその上限回転数NEMおよび対応する累積走行時間領域などを適宜変更すべきであり、上述したものよりもさらに細かく設定することも当然可能である。また、この回転数上限値設定部15にて設定されたエンジンの上限回転数NEMを越えないように、特開平1−195948号公報に開示された燃料供給遮断技術を用いてエンジンの作動を制御することも可能である。
【0029】
交換時期判定部16は、各種消耗品、例えばエンジンオイルや点火プラグやタイミングベルトなどの交換時期を予め設定した累積走行時間TRA,TRB,TRCに応じて判定するものである。本実施形態では、累積走行時間TRA、例えば9000時間毎にタイミングベルトが交換されTRB、例えば9000時間毎に点火プラグが交換され、TRC、例えば200時間毎にエンジンオイルが交換されるように予め設定されている。これらはあくまでも一例であり、消耗品として本実施形態以外のものを適宜設定することが可能であることは言うまでもない。また、積算部14のタイマによりカウントアップされる累積走行時間TA,TB,TCは、外部から操作することが可能な制御装置13に接続するリセットスイッチ17などにてそれぞれリセットすることができるようになっている。従って、本実施形態ではこのような機能を持つリセットスイッチ17が制御装置13に連結されている。
【0030】
車室内に配されたダッシュボードには、積算部14にて積算中の累積走行時間Tと、回転数上限値設定部15にて設定された上限回転数NEMと、交換時期判定部16での判定結果とを表示する表示パネル18が本発明の表示部として運転者からの視認が可能な位置に組み込まれている。この場合、エンジンの回転数が上限回転数NEMを越えそうな場合に表示部分を点滅させるようにすることも有効である。同様に、交換時期が近づいたり、あるいは交換が必要になった消耗品に対応するランプを点灯または点滅させることも可能である。
【0031】
上述した制御手順を図2および図3のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0032】
馴らし運転制御の場合、イグニッションキースイッチのオン信号によって図2に示す制御ルーチンが所定周期で繰り返される。まずS11のステップにてギヤポジションセンサ12からの検出信号により、シフトセレクタがPレンジまたはNレンジを選択しているか否かを判定する。ここでシフトセレクタがPレンジまたはNレンジを選択していると判断した場合には、エンジンと駆動輪との間にトルクの伝達がなされないので、車両が走行状態にないと判断してこの制御ルーチンを終える。これに対し、S11のステップにてシフトセレクタが前進段または後進段を選択していると判断した場合には、エンジンと駆動輪との間にトルクの伝達がなされていると考えられるので、S12のステップに移行し、今度は現在の車速Vが予め設定した車速VR以上であるか否かを判定する。
【0033】
このS12のステップにて現在の車速Vが所定車速VR未満である、つまりエンジンに負荷がほとんど掛かっていないと判断した場合は、車両が実質的に走行状態にないと判断してこの制御ルーチンを終える。これに対し、現在の車速Vが所定車速VR以上である、つまりエンジンに負荷が掛かっていると判断した場合には、S13のステップに移行してタイマのカウント値を1つ繰り上げた後、このカウント値、つまり累積走行時間Tが予め設定された第1の累積走行時間TR1、例えば4時間以上であるか否かをS14のステップにて判定する。
【0034】
最初は累積走行時間Tが累積走行時間TR1未満であるので、S15のステップに移行し、エンジンの上限回転数NEMが6000rpmに設定される。このようにして累積走行時間Tが累積走行時間TR1以上であるとS14のステップにて判断されると、S16のステップに移行し、今度は累積走行時間Tが予め設定された第2の累積走行時間TR2、例えば5時間以上であるか否かを判定する。
【0035】
最初は、累積走行時間Tが累積走行時間TR2未満であるので、S17のステップに移行し、エンジンの上限回転数NEMが7000rpmに設定される。このようにして累積走行時間Tが累積走行時間TR2以上になったとS16のステップにて判断がなされると、馴らし運転が終了したと判断し、S18のステップに移行してエンジンの上限回転数NEMが最終的な8000rpmに設定される。
【0036】
一方、消耗品の交換時期に関しては、イグニッションキースイッチのオン信号によって図3に示す制御ルーチンが所定周期で繰り返される。まずS21のステップにてギヤポジションセンサ12からの検出信号により、シフトセレクタがPレンジまたはNレンジを選択しているか否かを判定する。ここでシフトセレクタがPレンジまたはNレンジを選択していると判断した場合には、エンジンと駆動輪との間にトルクの伝達がなされないので、車両が走行状態にないと判断してこの制御ルーチンを終える。これに対し、S21のステップにてシフトセレクタが前進段または後進段を選択していると判断した場合には、エンジンと駆動輪との間にトルクの伝達がなされていると考えられるので、S22のステップに移行し、今度は現在の車速Vが予め設定した車速VR以上であるか否かを判定する。
【0037】
このS22のステップにて現在の車速Vが所定車速VR未満である、つまりエンジンに負荷がほとんど掛かっていないと判断した場合は、車両が実質的に走行状態にないと判断してこの制御ルーチンを終える。これに対し、現在の車速Vが所定車速VR以上である、つまりエンジンに負荷が掛かっていると判断した場合には、S23のステップに移行して個々の消耗部品に対応したタイマのカウント値をそれぞれ1つずつ繰り上げる。次いで、これらのカウント値、つまり累積走行時間TA,TB,TCが予め設定された累積走行時間TRA,TRB,TRC以上であるか否か順次判定する。
【0038】
まず、累積走行時間TAが予め設定された第1の累積走行時間TRA以上であるか否かをS24のステップにて判定する。最初は累積走行時間TAが第1の累積走行時間TRA未満であるので、S25のステップに移行し、今度は累積走行時間TBが予め設定された第2の累積走行時間TRB以上であるか否かを判定する。最初はこの累積走行時間TBも第2の累積走行時間TRB未満であるので、S26のステップに移行し、今度は累積走行時間TCが予め設定された第3の累積走行時間TRC以上であるか否かを判定する。最初はこの累積走行時間TCも第3の累積走行時間TRC未満であるので、何もせずにこの制御ルーチンを終える。
【0039】
このようにして、判断制御が繰り返され、S24のステップにて累積走行時間TAが第1の累積走行時間TRA以上であると判断した場合には、S27のステップに移行してタイミングベルトの交換時期が来たことを表示パネル18に表示させる。そして、S28のステップにてタイマによりカウントされた累積走行時間TAを0にリセットするが、この操作はタイミングベルトを交換した時点でリセットスイッチ17により行う。また、S25のステップにて累積走行時間TBが第2の累積走行時間TRB以上であると判断した場合には、S29のステップに移行して点火プラグの交換時期が来たことを表示パネル18に表示させる。そして、S30のステップにてタイマによりカウントされた累積走行時間TBを0にリセットする。同様に、S26のステップにて累積走行時間TCが第3の累積走行時間TRC以上であると判断した場合には、S31のステップに移行してエンジンオイルの交換時期が来たことを表示パネル18に表示させる。そして、S32のステップにてタイマによりカウントされた累積走行時間TCを0にリセットする。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明による一実施形態の制御ブロック図である。
【図2】図1に示した制御ブロックにおける馴らし運転の手順を表すフローチャートである。
【図3】図1に示した制御ブロックにおける消耗品の交換時期の判定手順を表すフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
11 車速センサ
12 ギヤポジションセンサ
13 制御装置
14 積算部
15 回転数上限値設定部
16 交換時期判定部
17 リセットスイッチ
18 表示パネル
EM エンジン回転数の上限値
T,TA,TB,TC 累積走行時間
RA,TRB,TRC 予め設定した累積走行時間
V 車速
R 予め設定された車速

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定速度以上での車両の走行中の時間を積算するステップと、
積算された走行時間に応じてエンジン回転数の上限値を設定するステップと、
積算走行時間に関する情報および設定されたエンジン回転数の上限値に関する情報を乗員に伝えるステップと
を具えたことを特徴とするエンジンの馴らし運転援助方法。
【請求項2】
車両の走行中の時間を積算するステップは、エンジンと駆動輪とが接続状態の場合に行われることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの馴らし運転援助方法。
【請求項3】
車両の走行速度を検出する車速センサと、
変速機の変速段位置を検出するギヤポジションセンサと、
このギヤポジションセンサおよび前記車速センサからの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算手段と、
この積算手段によって積算された車両の走行時間に応じたエンジン回転数の上限値を設定する回転数上限値設定手段と、
この回転数上限値設定手段によって設定されたエンジン回転数の上限値ならびに前記積算手段によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示手段と
を具えたことを特徴とするエンジンの馴らし運転援助装置。
【請求項4】
前記積算手段は、車両が予め設定した走行速度以上であって変速機が前進段または後進段となっている場合、車両の走行時間を積算することを特徴とする請求項3に記載のエンジンの馴らし運転援助装置。
【請求項5】
所定速度以上での車両の走行中の時間を積算するステップと、
積算された走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定するステップと、
消耗品の交換時期の判定結果に関する情報を乗員に伝えるステップと
を具えたことを特徴とする消耗品交換時期判定方法。
【請求項6】
積算走行時間に関する情報を乗員に伝えるステップをさらに具えたことを特徴とする請求項5に記載の消耗品交換時期判定方法。
【請求項7】
車両の走行速度を検出する車速センサと、
変速機の変速段位置を検出するギヤポジションセンサと、
このギヤポジションセンサおよび前記車速センサからの情報に基づき、車両の走行中の時間を積算する積算手段と、
この積算手段によって積算された車両の走行時間に応じて消耗品の交換時期を判定する交換時期判定手段と、
この交換時期判定手段による判定結果に関する情報ならびに前記積算手段によって積算された車両の積算走行時間に関する情報をそれぞれ表示する表示手段と
を具えたことを特徴とする消耗品交換時期判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−71125(P2007−71125A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−259775(P2005−259775)
【出願日】平成17年9月7日(2005.9.7)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】