説明

エンジンスタート装置

【課題】簡略化された構成によりメカニカルキーを使用しないプッシュスタート可能なエンジンスタート装置を提供する。
【解決手段】略円柱状に形成され、径方向に進退移動可能なスライド部材31を収容したロータ30と、ロータ30を第1の位置と第2の位置の間で回転可能なノブ部36と、略円筒状に形成されてロータ30を回転可能に収容し、ロータ30のスライド部材31を第1の位置で係止する係止部を有するロータケース33と、ノブ部36の第2の位置から第1の位置への回転により第1の位置から記第2の位置への回転方向の付勢力を発生する駆動用バネ38と、第1の位置で係止しているロータ30のスライド部材31に作用するソレノイド6と、を有する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンスタート装置に関し、特に、メカニカルキーを使用しないエンジンスタート装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両(自動車)においては、エンジンの始動/停止の操作性の向上が求められている。この操作性の向上を図ったものとして、例えば、押しボタン式の操作スイッチをドライバーが押すことにより、キーを用いずにエンジンを始動させるエンジンスタート装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、ノブを押すのに伴ってACC(アクセサリー)スイッチ、IGN(イグニッション)スイッチ、スタータスイッチの順で導通してスタータ始動位置まで達し、スタータ始動位置に到達後にノブから指を離すと、IGNスイッチとACCスイッチがオンになったまま保持される第1ロック状態になり、この状態から再度ノブを押すと上記3つのスイッチが共に導通しない解放状態になり、次にノブを進入させるとACCスイッチのみがオンになる第2ロック状態になり、この第2ロック状態からIGNスイッチの導通位置以上までノブを押すとIGNスイッチとACCスイッチがオンになる第3ロック状態になり、再度可動部を進入させて解放位置にすると第1ロック状態になるようにしたプッシュスタートスイッチが知られている(特許文献2参照)。この構成では、ノブを押す操作のみで、エンジンの始動/停止、IGN電源のオン/オフ、ACC電源のオン/オフが可能になる。
【特許文献1】特開2002−122058号公報
【特許文献2】特開2005−125895号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の構成によると、電子制御により電源のオン/オフを制御するため、万一に備えて何重ものフェールセーフが必要になり、コストアップになる。また、特許文献2の構成によると、複数のロック状態を生成するためのロック機構が複雑になり、かつ部品点数が増えるため、生産性及び信頼性が低下する。
【0005】
従って、本発明の目的は、簡略化された構成によりメカニカルキーを使用しないプッシュスタート可能なエンジンスタート装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]本発明は、前記目的を達成するため、略円柱状に形成され、径方向に進退移動可能なスライド部材を収容したロータと、前記ロータを第1の位置と第2の位置の間で回転可能なノブ部と、略円筒状に形成されて前記ロータを回転可能に収容し、前記ロータの前記スライド部材を前記第1の位置で係止する係止部を有するロータケースと、前記ノブ部の前記第2の位置から前記第1の位置への回転により前記第1の位置から前記第2の位置への回転方向の付勢力を発生する駆動用バネと、前記第1の位置で係止している前記ロータの前記スライド部材に作用するソレノイドと、を有することを特徴とするエンジンスタート装置を提供する。
【0007】
[2]前記ノブ部は、前記第2の位置に常駐するよう付勢されていることを特徴とする上記[1]に記載のエンジンスタート装置であってもよい。
【0008】
[3]また、前記第1の位置は、LOCK位置であり、前記第2の位置は、ACC位置またはON位置であることを特徴とする上記[1]に記載のエンジンスタート装置であってもよい。
【0009】
[4]また、前記ソレノイドは、所定の条件において、前記スライド部材を前記ロータ側へ押圧する動作を行なうことを特徴とする上記[1]に記載のエンジンスタート装置であってもよい。
【0010】
[5]また、前記所定の条件は、IDコードの照合およびスタートボタンのON操作であることを特徴とする上記[4]に記載のエンジンスタート装置であってもよい。
【0011】
[6]また、前記ロータは、その回転により、車両のステアリングシャフトのロック/アンロックを行なうロックバーの制御、および、前記車両のイグニッションスイッチの制御を行なうことを特徴とする上記[1]に記載のエンジンスタート装置であってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、簡略化された構成によりメカニカルキーを使用しないプッシュスタート可能なエンジンスタート装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置を説明するために示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置のノブユニット3の分解斜視図である。図3は、図2においてロータ30をA方向から見た正面図である。図4は、図2においてロータケース33をB方向から見た正面図である。図5は、図2におけるC−C断面図であって、第2の位置での状態を示す断面図である。図6は、図2におけるC−C断面図であって、第1の位置での状態を示す図5相当図である。図7は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置の動作制御を行なう構成ブロック図である。
【0014】
エンジンスタート装置は、その主要な機構部がハウジングを形成するロックボディ2に装着されており、また、ロックボディ2には車両のステアリングロック機構も装着されている。図1に示すように、ハウジングを形成するロックボディ2には、このロックボディ2内に装着されるノブユニット3と、ロックボディ2内に回転可能に支持されてノブユニット3におけるロータ30の回動によって回転するカムシャフト35と、カムシャフト35の回転によりカム駆動されて進退移動するロック部材4と、このロック部材4を進退移動可能に案内保持するロックホルダとしてのガイドブロック5と、ロータ30の回転を制御するためのソレノイド6と、ロータ30およびカムシャフト35の回動によってスイッチ動作を行うイグニッションスイッチ7が装着されている。
【0015】
(ノブユニット3の構成)
ノブユニット3は、図2に示すように、ロータケース33と、この内空部332において回転可能に装着されたロータ30と、このロータ30の径方向に進退移動してロータケース33に係脱するスライド部材31と、このスライド部材31にロータケース33へ係合する方向のバネ力を付与するスプリング32、ロータ30を回転させるノブ部36、ノブ部36およびロータ30に回転バネ力を付勢するノブ用バネ37、駆動用バネ38とを有して構成される。
【0016】
ノブ部36は、第1の位置と第2の位置の間で、ロータケース33の軸線方向に回転可能に支持されている。ノブ部36は、回転操作を行なう場合に把持する部分としてのツマミ部361が形成され、ツマミ部361の裏面側には、上記説明したロータケース33に回転支持されるための回転ガイド爪362が中心から開くように設けられていいる。また、同じく、ツマミ部361の裏面側には、中心部において後述するロータ30の連結穴301に嵌合して回転力を伝達するための連結部363が断面略矩形状の突起として設けられている。
【0017】
ロータ30は、ロータケース33の内周部に軸線回りに回動可能に収容される。また、ロータ30には、後述するノブ部36と回転方向に結合するための連結穴301が形成されている。また、径方向に略T字形状に開口するスライド保持孔305が設けられている。
【0018】
また、ロータ30には、連結穴301と反対側の端面に断面略矩形状の突起として連結部306が形成されている。ノブユニット3としてロックボディ2に組み込まれて、連結部306を介してロータ30の回動操作がカムシャフト35に伝達され、ロック部材4およびイグニッションスイッチ7を駆動する。
【0019】
ここで、連結穴301は、図2においてロータ30をA方向から見た場合、図3に示すような穴形状に形成されている。すなわち、ノブ部36の連結部363が嵌合可能で、かつ、図3において所定の角度だけ時計方向にノブ部36のみが回転可能となる形状とされている。この穴形状により、ノブ部36の連結部363が連結穴301に嵌合して反時計方向に第2の位置まで回転した後、ノブ部36のみが時計方向に回転して第1の位置に戻ることが可能となる。
【0020】
ロータケース33は、ロータ30をその軸線回りに回動可能に収容する内空部332を有する略円筒形状であり、その円筒部には図2に示すように、スライド部材31の係止部として係止穴331が形成されている。係止穴331の形状については後述する。
【0021】
ロータケース33のノブ部36装着側には、回転ガイド爪362が回転可能に嵌合して支持されるためのガイド穴335が形成されている。ガイド穴335は、図2においてロータケース33をB方向から見た場合、図4に示すような穴形状に形成されている。すなわち、ノブ部36の回転ガイド爪362が嵌合可能で、ノブ部36が第1の位置と第2の位置との間でのみ回転可能となるように、切欠部336が設けられている。尚、回転ガイド爪362の先端部はガイド穴335の裏面に当接し、ノブ部36の抜け止めがされている。
【0022】
(ノブユニット3の組立)
ノブユニット3は、図2に示す構成において、ロータケース33にノブ部36がノブ用バネ37を介して回転可能に組み立てられる。ノブ用バネ37の一端はロータケース33に係止され、他端はノブ部36に係止され、このバネ力により、ノブ部36にはツマミ部361側から見て時計方向に常に回転力が付勢されている。従って、上記説明したロータケース33のガイド穴335の形状から、ノブ部36は第2の位置(ACCまたはON位置)に常駐し、第1の位置(LOCK位置)へ回転させてもノブ部36はノブ用バネ37による回転力により第2の位置へ自動復帰する。
【0023】
一方、スライド部材31およびスプリング32が配置されたロータ30は、ロータケース33の内空部332に組み込まれ、駆動用バネ38の一端がロータケース33に係止され、他端がロータ30に係止される。このバネ力は、ロータ30にノブ部36側から見て時計方向に常に回転力を付勢する。
【0024】
(ノブユニット3の動作)
上記のように組立てられたノブユニット3は、図2におけるC−C断面において、図5のような状態(第2の位置)となっている。この第2の位置においては、ロータ30内のスライド部材31は、スプリング32に付勢されてロータケース33の内空部332に押圧されているがロータ30はロータケース33内で回転可能な状態である。
【0025】
上記の第2の位置からノブ部36が第1の位置まで回転されると、図6に示す状態(第1の位置)となる。ロータ30はロータケース33内で反時計方向に回転され、スプリング32で付勢されたスライド部材31は係止穴331に嵌合する。係止穴331は、ソレノイド6のプランジャ60が移動可能に開口された開口部333とスライド部材31を径方向に係止するための段部334からなるが、係止穴331はロータケース33の円筒面上では図2に示したように略矩形開口として見える。
【0026】
図6に示す第1の位置では、ロータ30は、スライド部材31と係止穴331とにより回転が阻止された状態で、駆動用バネ38により第2の位置方向へ付勢されている。この状態では、ソレノイド6を駆動してプランジャ60でスライド部材31をロータ30の中心方向へ押圧するすることにより、スライド部材31と係止穴331との係合を解除することができる。係合が解除されると、ロータ30は第2の位置まで回転し、この回転に連動して、カムシャフト35が回転駆動され、ロック部材4がカム駆動およびイグニッションスイッチ7が回転操作される。
【0027】
尚、イグニションスイッチ7は、ロックボディ2に装着されてカムシャフト35に嵌合して結合されている。そして、ロータ30の回転によってカムシャフト35を介して回転駆動され、「LOCK」,「ACC」,「ON」又は「START」状態とするように構成されている。
【0028】
図7は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置の動作制御を行なう構成ブロック図である。携帯機200の通信部201は、IDコード信号を車両側の車両制御部400に送信する送信回路201A及び車両制御部400からのリクエスト信号を受信する受信回路201Bからなり、制御部202に接続されている。
【0029】
制御部202は、予め設定されたIDコードが記憶されたメモリ202Aを有するマイクロコンピュータからなり、受信回路201Bからリクエスト信号が入力された場合に所定のIDコードを含むIDコード信号を応答信号として送信回路201Aに出力し、送信アンテナ203を介して車両制御部400に送信するように構成されている。
【0030】
送信アンテナ203は、所定の周波数(本実施の形態では約300MHz)のIDコード信号(電波)を車両制御部400に送信するUHF(Ultra High Frequency)アンテナからなり、送信回路201Aに接続されている。受信アンテナ204は、車両制御部400から所定の周波数(本実施の形態では約130kHz)のリクエスト信号を受信するLF(Low Frequency)アンテナからなり、受信回路201Bに接続されている。受信アンテナ204としては、フェライトからなる磁性体のコアにコイルが巻装されたコイルアンテナが用いられている。また、電池205は、例えばリチウム電池からなり、通信部201及び制御部202等に電源を供給するように構成されている。
【0031】
図7において、車両制御部400は、通信部401及び制御部402、送信アンテナ403、受信アンテナ404を備え、車両内に搭載されている。この車両制御部400には、車両のエンジンスタートを行なうためのスタートスイッチ8、ロータ30の回転を制御するためのソレノイド6、および、エンジンスタートの安全性を高めるために参照するブレーキ検知センサ9が接続されている。
【0032】
通信部401は、リクエスト信号を送信する送信回路401A及び携帯機200からのIDコード信号を受信する受信回路401Bからなり、制御部402に接続されている。
【0033】
制御部402は、予め設定されたIDコードが記憶されたメモリ402Aを有するマイクロコンピュータからなり、リクエスト信号を間欠的に出力するように構成されている。また、受信回路401BからIDコード信号が入力された場合に、そのIDコード信号に含まれるIDコードとメモリ402Aに記憶されたIDコードとの比較(IDコード照合)を行うと共に、このIDコード照合の結果に基づいて操作ノブ8の回転操作を阻止または許容するための電磁ソレノイド100の駆動制御を行うように構成されている。
【0034】
送信アンテナ403は、送信回路401Aに接続され、携帯機200に所定の周波数(本実施の形態では約130kHz)のリクエスト信号を送信するように構成されている。受信アンテナ404は、受信回路401Bに接続され、携帯機200から所定の周波数(本実施の形態では約300MHz)のIDコード信号(電波)を受信するように構成されている。
【0035】
(エンジン始動動作)
図2および図6に示した第1の位置(LOCK位置)において、携帯機200が車両制御部400からリクエスト信号を受信すると、受信したリクエスト信号に応じてメモリ202Aに記憶されたIDコードを応答信号として送信回路201Aに出力し、送信アンテナ203を介して車両制御部400に送信する。制御部402は、受信アンテナ404で受信した応答信号からIDコード信号に含まれるIDコードとメモリ402Aに記憶されたIDコードとの比較(IDコード照合)を行う。
【0036】
IDコードの一致が確認された状態で、ブレーキ操作がされてブレーキ検知センサ9がONになった状態において、スタートスイッチ8がON操作されると、制御部402から図1および図7に示したソレノイド6に通電され、プランジャ60がスライド部材31をロータ30の中心方向へ押圧するすることにより、スライド部材31と係止穴331との係合を解除する。係止状態が解除されると、ロータ30は第2の位置(ACC位置またはON位置)まで回転し、この回転に連動して、カムシャフト35が回転駆動され、ロック部材4がカム駆動され、また、イグニッションスイッチ7が回転操作される。ロック部材4がカム駆動されることによりステアリングハンドルロックが解除されると共に、イグニッションスイッチ7が回転操作されてエンジンの始動が行なわれる。
【0037】
尚、エンジンの始動の条件として、IDコード照合のみとすることもでき、ブレーキ検知センサ9によりブレーキ操作検知を行なわない制御構成とすることもできる。
【0038】
一方、IDコードの一致が確認されない場合、例えば、携帯機200を持たずに車両に搭乗した場合等には、スタートスイッチ8のON操作を行なっても制御部402からソレノイド6に通電されず、ロータ30のスライド部材31とロータケース33との係止状態が解除されない。この状態では、ロータ30が回転しないので、カムシャフト35も回転駆動されず、エンジンスタート動作は行なわれない。
【0039】
(本発明の実施の形態の効果)
本発明の実施の形態によれば、次のような効果を有する。
(1)現状使用されているイグニッションスイッチ7を使用して、プッシュスタートによるエンジンスタート装置が簡易的に構成できる。従って、部品(イグニッションスイッチ)を共通に使用してプッシュスタートシステムを構成することが可能となる。
(2)ノブ部36を第2の位置(ACC位置またはON位置)から第1の位置(LOCK位置)に回転操作することにより、駆動用バネ38に回転付勢力が蓄積され、この力を利用してロータ30、カムシャフト35を回転駆動するので、機構が簡単で、かつ、電気部品等を必要としないプッシュスタートシステムが可能となる。
(3)ノブ部36は、ロータ30が第1の位置(LOCK位置)にある状態でも、常に第2の位置に常駐し、電気的に行なわれるプッシュスタートシステムと見かけ上同様であり、外観を損なわない構成とすることができる。
【0040】
以上、エンジンスタート装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置を説明するために示す分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置のノブユニット3の分解斜視図である。
【図3】図3は、図2においてロータ30をA方向から見た正面図である。
【図4】図4は、図2においてロータケース33をB方向から見た正面図である。
【図5】図5は、図2におけるC−C断面図であって、第2の位置での状態を示す断面図である。
【図6】図6は、図2におけるC−C断面図であって、第1の位置での状態を示す図5相当図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態に係るエンジンスタート装置の動作制御を行なう構成ブロック図である。
【符号の説明】
【0042】
2…ロックボディ、3…ノブユニット、4…ロック部材、5…ガイドブロック、6…ソレノイド、7…イグニッションスイッチ、8…スタートスイッチ、9…ブレーキ検知センサ
30…ロータ、31…スライド部材、32…スプリング、33ロータケース、35…カムシャフト、36…ノブ部、37…ノブ用バネ、38…駆動用バネ、60…プランジャ
200…携帯機、201…通信部、202…制御部、201A…送信回路、201B…受信回路、203…送信アンテナ、204…受信アンテナ、205…電池
301…連結穴、305…スライド保持孔、306…連結部、331…係止穴、332…内空部、333…開口部、334…段部、335…ガイド穴、336…切欠部、361…ツマミ部、362…回転ガイド爪、363…連結部
400…車両制御部、401…通信部、401A…送信回路、401B…受信回路、402…制御部、402A…メモリ、403…送信アンテナ、404…受信アンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略円柱状に形成され、径方向に進退移動可能なスライド部材を収容したロータと、
前記ロータを第1の位置と第2の位置の間で回転可能なノブ部と、
略円筒状に形成されて前記ロータを回転可能に収容し、前記ロータの前記スライド部材を前記第1の位置で係止する係止部を有するロータケースと、
前記ノブ部の前記第2の位置から前記第1の位置への回転により前記第1の位置から前記第2の位置への回転方向の付勢力を発生する駆動用バネと、
前記第1の位置で係止している前記ロータの前記スライド部材に作用するソレノイドと、
を有することを特徴とするエンジンスタート装置。
【請求項2】
前記ノブ部は、前記第2の位置に常駐するよう付勢されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンスタート装置。
【請求項3】
前記第1の位置は、LOCK位置であり、前記第2の位置は、ACC位置またはON位置であることを特徴とする請求項1に記載のエンジンスタート装置。
【請求項4】
前記ソレノイドは、所定の条件において、前記スライド部材を前記ロータ側へ押圧する動作を行なうことを特徴とする請求項1に記載のエンジンスタート装置。
【請求項5】
前記所定の条件は、IDコードの照合およびスタートボタンのON操作であることを特徴とする請求項4に記載のエンジンスタート装置。
【請求項6】
前記ロータは、その回転により、車両のステアリングシャフトのロック/アンロックを行なうロックバーの制御、および、前記車両のイグニッションスイッチの制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載のエンジンスタート装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−293389(P2009−293389A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144720(P2008−144720)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】