カテーテル又はシース用本体
カテーテル又はシース用の本体(2)が開示されている。本体(2)は、本体(2)の近位(6)部分から本体(2)の遠位(4)部分まで長手方向に形成された条片(8、10)を含んでいる。各条片は、異なる材料で形成されている。各条片は、異なる放射線不透過性を有し、又は割くことができ/剥ぐことができる。割くことができ/剥ぐことができる本体は、その各長さに沿って長手方向に延びる剥離機構を備えている。剥離機構は、第1及び第2の長手方向に延びるポリマー材料の条片の間に、長手方向に延びる界面結合領域によって形成されている。応力集中領域が、界面結合領域に沿って延びる。応力集中は、本体(2)をその剥離機構に沿って割き易くする。第1条片(8)のポリマー材料は、第2条片(10)のポリマー材料よりも多量の放射線不透過性充填材を有している。各条片は、前記本体(2)の外周面の少なくとも一部を形成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテル及びシース用本体、及びその様な本体の製造方法並びに使用方法に関する。より具体的には、本発明は、割くことができ且つ放射線不透過性を有する本体、及びその様な本体の製造及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2005年4月28日に出願された米国仮特許出願第60/675,973号(「973号出願」)の優先権を主張する。前記出願は、これと同時に出願された国際特許出願第PCT/US2006/xxxxx号(事件番号:0B−046803WO)(「xxx号出願」)にも関連している。973号出願とxxx号出願は共に、ここで参照することにより、その内容の全てが本明細書に含まれる。
【0003】
一般に、カテーテル及びシースは、割くことができる(即ち、剥ぐことができ又は剥ぎ去ることができる)種類の本体を使用して製造され、この本体は、カテーテル又はシースを、植え込まれた医療装置(例えば、ペースメーカーリード線)の周りから、装置の邪魔をすることなく取り出すことを可能にする。先行技術による本体は、該本体を割くことができるようにするため、本体の壁の内周面又は外周面に沿って長手方向に延びる剥離用溝を伴って形成されている。その様な剥離用溝は、製造工程が難しく且つ高価である。
【0004】
他のカテーテル及びシースは、一般に、放射線不透過性の遠位先端を有する管状本体を備えるように製造されている。その様なカテーテル及びシースは、心臓血管処置及び他の医療処置に使用される。放射線不透過性遠位先端は、X線透視法又は他の画像化システムにより、患者の身体内で観察でき、それによって、医師は、処置中に管状本体を所望の位置に配置することができる。
【0005】
放射線不透過性遠位先端を有する先行技術の管状本体は、十分な先端放射線不透過性を実現するために、しばしば、重貴金属(例えば、金、白金、タンタル)を使用している。例えば、重貴金属の薄帯がその様な先行技術による管状本体各々の遠位端に埋め込まれている。結果として、その様な先行技術による管状本体は、重貴金属の高い費用と、その様な管状本体を製造するのに使用される労働集約的製造工程のため、かなり高価である。
【0006】
管状本体は、放射線不透過性遠位帯を形成するのに使用される貴金属との化学的な相溶性を持たないポリマー材料から作られている。その場合、遠位帯は、管状本体の材料基質に接着されないので、材料分離が起こり機械的強度が不連続になる恐れがある。
【0007】
放射線不透過性遠位先端を有する管状本体を、植え込まれた医療装置を妨害することなく患者から取り出すことができるようにするために、放射線不透過性遠位先端を有する管状本体を、更に割けるようにする必要がある場合には、重貴金属の薄帯に、管状本体の壁の剥離用溝と一致する剥離用溝を設けねばならない。これにより、既に難しく高価な製造工程に、更なる面倒と出費が加わることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この技術分野には、より安価な材料を利用し、製造の労働集約性がより低く、且つ医療処置中の材料分離が原因で失敗する可能性がより低い、割くことができる及び/又は放射線不透過性の管状本体が必要とされている。その様な管状本体を製作する方法及び使用する方法も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、カテーテル又はシース用の本体である。本体は、長手方向条片で形成された壁によって画定されている管腔を備えている。第1条片は、第2条片よりも高い放射線不透過性を有しており、本体に、X線透視法による患者体内での必要とされる視認性を提供する。本体は、ここで詳しく説明する管状断面を有するか、さもなくば、他の望ましい断面、例えば略三角形又は矩形を有していてよい。
【0010】
本発明は、カテーテル又はシース用の本体である。本体は、近位端、遠位端、第1長手方向条片、及び第2長手方向条片を備えている。第1及び第2条片は、近位端と遠位端の間を延びている。第1条片は、第2条片よりも高い放射線不透過性を有している。第1条片は、タングステンが充填されたポリマー化合物を含め、放射線不透過性ポリマー化合物で作られていてよい。第1及び第2条片は、本体に沿って螺旋状に延びていることができる。
【0011】
第1長手方向条片は、本体の周囲の2〜50%を占めていてもよい。第1長手方向条片は、本体の10〜25%を占めていてもよい。第1長手方向条片は、本体の周囲の1〜5%を占めていてもよい。
【0012】
管状本体は、近位端、遠位端、第1長手方向条片、及び第2長手方向条片を含むことができる。第1及び第2長手方向条片は、管状本体の遠位端のみで形成され、その後、管状本体を形成するように、様々なポリマー接合技術を使用して一体に結合することができる。
【0013】
管状本体は、円筒状の壁を有していてもよい。円筒状の壁の(円筒状の壁の長手方向軸に対して概ね垂直に切断した)壁断面は、第1壁区画と第2壁区画を含んでいる。これら2つの区画は、壁断面の少なくとも一体化された部分を形成しており、この部分は周方向に連続し且つ一体である。第1区画は、第2区画よりも高い放射線不透過性を有している。
【0014】
本発明は、カテーテル又はシース用の管状本体を形成する方法を含んでいる。管状本体は、第1長手方向条片と第2長手方向条片を含んでいる。この方法は、機械と、関連する特殊工具を用意する工程と、第1材料を機械で変位させて第1材料流れを作り出す工程と、第2材料を機械で変位させて第2材料流れを作り出す工程と、第1材料流れが第1長手方向条片を形成し、第2材料流れが第2長手方向条片を形成するように、第1材料流れを第2材料流れと接触させる工程と、を含んでいる。第1及び第2条片は、管状本体の壁断面の少なくとも一部を形成し、ここで、壁断面は周方向に連続し且つ一体である。第1材料は、第2材料の放射線不透過性を超える放射線不透過性を有することができる。
【0015】
機械は、例えば、同時押出機、同時射出成形機、又は同時圧縮成形機であってよい。
管状本体は、ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間を長手方向に延びる界面結合領域によって形成された剥離線を備えることができる。
【0016】
第1及び第2条片のポリマー材料は、第1条片のポリマー材料には、第2条片のポリマー材料よりも多量の無機充填材が添加されている点で異なる。第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマー材料よりも多量の放射線不透過性材料を有していてよい。放射線不透過性材料は、純金属又は原子番号約22から約83までの少なくとも1つの元素との金属化合物を含むことができる。
【0017】
第1の長手方向に延びる条片のポリマー材料は、第2の長手方向に延びる条片のポリマー材料との機能的混和性を有している。第1の長手方向に延びる条片のポリマー材料は、第2の長手方向に延びる条片のポリマー材料とは異なる少なくとも1つのポリマー材料で構成されていてよい。
【0018】
各条片は、管状本体の外周面の少なくとも一部を形成することができる。応力集中領域は、界面結合領域に沿って延びる。応力集中は、裂開可能な管状本体を剥離線に沿って割き易くする。
【0019】
第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマー材料とは異なるが化学的には相溶性を有することができる。第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマーの分子配向とは異なる分子配向を有していてよい。例えば、第1条片のポリマー材料は、流動誘導軸方向分子配向を有していてもよい。
【0020】
第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマー材料と化学的な相溶性を有していなくともよい。その場合、ポリマー材料の第1条片とポリマー材料の第2条片の間の溶融接着性を改善するように、両ポリマー材料の内の少なくとも一方に、ポリマー相溶化剤が投入される。
【0021】
裂開可能な管状本体は、本体に沿って長手方向に延びる第1剥離機構を含んでいてもよい。第1剥離機構は、ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の長手方向に延びる界面結合領域によって形成される。
【0022】
多数の実施形態を開示しているが、当業者には、本発明の代表的な実施形態を示し説明した以下の詳細な説明から、本発明の更に他の実施形態が自明となるであろう。理解できるように、本発明は、本発明の精神と範囲を逸脱すること無く、様々な点で修正を加えることができる。従って、図及び詳細な説明は、説明を目的としており、何ら限定を課すものではないと考えられたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、カテーテル又はシースのための裂開可能な(即ち、剥離可能な)本体2を含んでいる、第1の実施形態による本発明の側面図である。本体2は、遠位端4と近位端6を含んでいる。図1に示すように、本体2は、異なる材料からなる、少なくとも2つの一体化された長手方向条片8、10で形成されている。図1に示すように、各条片8、10は、管状本体2の全長に亘って概ね真直ぐに延びている。図2aに示すように、本体は、管状断面を有している。図10及び図11に示すように、本体は、三角形210及び矩形220の断面を有していてもよい。
【0024】
条片8、10は、ここでは第1条片8及び第2条片10を指す。第1条片8の材料と第2条片10の材料は、これら2つの条片8、10の間の界面領域(即ち、境界)に沿って応力集中を形成するほど十分に異なっている。応力集中は、剥離線11を形成し、これが組込み(built−in)剥離用溝の様な機能を果たす。結果的に、管状本体2は、実際の剥離用溝を欠いているにもかかわらず、容易に割くことができる。
【0025】
条片8、10を形成するのに使用される材料間の相違は、組込み剥離用溝としての機能を果たす応力集中を作り出すことができるものでありさえすればよい。これは、以下の方法を含め、様々な方法で達成される。
【0026】
条片8、10に使用される材料は、一般には、同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1条片8は第1ポリマーから作られ、第2条片は第2ポリマーから作られてよい。第1条片8に使用されるポリマーは、第2条片10に使用されるポリマーとは、分子配向が異なっていてよい。1つの実施形態では、第1条片8に使用される材料は、流動誘導(flow−induced)軸方向分子配向を有するポリマーであり、第2条片10に使用される材料は、流動誘導軸方向分子配向を殆ど或いは全く持たないポリマーである。この様な実施形態では、第1条片8に使用されるポリマー材料の流動誘導配向方向に沿った引裂強度は、分子鎖の整列により誘起される機械的異方性が原因で低下することになる。反対に、第2条片10に使用されるポリマー材料は、その機械的異方性の程度が低いことにより、以下の属性、即ち、高い引裂強度、高い機械的強度、高いトルク性能、及び高い捻れ(kink)抵抗性、の何れか又は全てを有することになる。第1条片8に使用でき且つポリマー加工中に分子が流動方向に沿って容易に配向される材料の例として、とりわけ、チコナ・べクトラ(Ticona Vectra)(登録商標)、LKX1107、LKX1113の様な結晶ポリマーを挙げることができる。
【0027】
条片8、10に使用されるポリマー基材は、第1条片8に使用される材料に半相溶性又は非相溶性の無機充填材が添加されることができる点を除き、化学的に同一又は類似していてもよい。その様な充填材としては、放射線不透過性充填材、又は、シリカ、粘土、グラファイト、マイカ、及び炭酸カルシウムの様な他の汎用充填材が挙げられる。第1条片8に使用される材料の引裂強度並びに降伏及び破断時の伸びは、充填材の添加量が増すに伴って低下する。
【0028】
第1及び第2条片8、10に使用されるポリマー基材は、化学的に非相溶性であってもよい。その場合、第1及び第2条片8、10の間の溶融接着性を高めるために、第1及び第2条片8、10に使用されるポリマー材料の少なくとも一方に、ポリマー相溶化剤が投入される。
【0029】
管状本体2が製造された後、第1条片8に使用された材料は、分子配向及び/又は機械的属性の異方性に関して、第2条片10に使用された材料とは異なることがあってよい。これは、特に、引裂強度並びに降伏及び破断時の伸びに関して当てはまる。更に、第1及び第2条片8、10に使用される材料は、条片8、10の間に自己接着性の界面領域が確実に形成されるように、少なくとも部分的に相溶性を有する。
【0030】
条片8、10に使用される材料は機能的混和性を有してよい。機能的混和性を有するために、条片8、10に使用される2つの材料は、器具の意図された用途の機能を果たせるだけの接着性を有していなければならないが、器具がその意図された機能を完遂したときには、条片8、10の間の境界領域11に、組込み剥離用溝としての役目を容易に果たせるだけの応力集中が形成されなければならない。別の実施形態では、条片8、10に使用される材料は、条片8、10の自己接着性を与えて、条片8、10の間に信頼性の高い境界領域11を作り出すために、化学的混和性又は部分的混和性を有している。1つの実施形態では、条片8、10に使用される材料として、溶融加工可能な熱可塑性プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化エチレンプロピレンコポリマー、ポリエチレン・コ・テトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド−6、ポリアミド−6.6、ポリアミド−11、ポリアミド−12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレンなど)、及び熱可塑性エラストマー(「TPE」)(例えば、ポリアミドを基材とするTPE、オレフィン系TPE、イオン系TPE、ポリエステルを基材とするTPE、熱可塑性ポリウレタンなど)が挙げられる。
【0031】
第1条片8に使用される材料は、放射線不透過性材料が大量に添加された材料でもよい。その様な実施形態では、第1条片8は、高放射線不透過性条片8と称される。前記実施形態では、第2条片10に使用される材料は、放射線不透過性材料が添加されていないか微量に添加された材料である。その様な実施形態では、第2条片10は、低放射線不透過性条片10と称される。
【0032】
この詳細な説明で更に詳しく後述するが、管状本体2は、外科処置部位を経由して患者の体内に挿入(例えば、剣状突起の下の胸腔に進入)され、治療地点(例えば、心臓の心嚢空間)に導かれる。或いは、管状本体2は、患者の身体管腔(例えば、血管)を経由して患者の体内に挿入され、身体管腔に沿って巧みに操作して治療地点(例えば、心臓の室)まで進められる。医療装置は、管状本体2を経由して、治療地点に埋め込まれる。管状本体2を、植え込まれた医療装置(例えば、ペースメーカーリード線)を妨害すること無く取り出すことができるようにするため、管状本体2は、指爪、工具、又は他の用具を介して、管状本体2の側部が分離されるように力を加えるだけで、条片8、10の間の界面11に沿って長手方向に割ける。条片8、10の間の界面11に形成される応力集中11は、組込み剥離用溝として機能する。割かれた管状本体2は、その後、植え込まれた医療装置の周りから取り外される。
【0033】
管状本体2が、放射線不透過性材料が多量に添加された材料から形成されている第1条片8を含んでいる(即ち、第1条片8が高放射線不透過性条片8である)場合には、管状本体2の患者体内での移動と位置決めは、X線透視法により監視されてよい。
【0034】
この詳細な説明から明らかになるように、裂開可能な管状本体2は、その様々な実施形態において、以下の利点を提供する。第1に、管状本体2は、剥離用溝、切り込み線、又は削ぎ縁(skive)が存在しなくても、2種類の条片8、10の間で容易に割くことができる。第2に、管状本体2は、剥離用溝を管状本体2上に形成する必要が無く、管状本体2を、同時押出成形、同時射出成形、又は同時圧縮成形の様な1つの簡単な工程で作ることができるので、先行技術による裂開可能な管状本体よりも、製造費用が安価である。
【0035】
放射線不透過性材料が多量に添加された材料から第1条片8が作られている管状本体2の実施形態(即ち、高放射線不透過性条片8を有する管状本体2)では、その様な管状本体2は、更に、以下の利点を有している。第1に、管状本体2は、X線透視法により、人の体内でその全長に亘って視認できるため、医師には、放射線不透過性リングをその遠位端に植え込んだ先行技術による管状本体の場合に必要なように、遠位側先端4の末端の位置を推定する必要が無い。第2に、管状本体2は、純金属又は金属化合物を使用すること無く、相溶性を有するポリマー又はポリマー系化合物から作られているために、管状本体2は、先行技術による管状本体に比べて、材料の適合性並びに機械的完全性が高い。第3に、管状本体2が高放射線不透過性の条片8と低放射線不透過性の条片10の両方を備えていることにより、管状本体は、可撓性が高く、なお且つ捻れ抵抗が高い。管状本体2の他の有利な態様は、この詳細な説明全体を通して明らかになるであろう。
【0036】
管状本体2並びにその条片8、10の第1実施形態への理解を深めるために、これより図2A及び図2Bを参照する。図2Aは、図1の切断線A−Aを通る、管状本体2の第1の実施形態の断面図である。図2Bは、図2Aの切断線A’−A’を通る、管状本体2の第1の実施形態の縦断面図である。図2A及び図2Bに示すように、管状本体2の第1の実施形態は、外周面14と内周面16を有する壁12を含んでいる。外周面14は、管状本体2の外側表面を形成しており、内周面16は、管本体2を貫通して管状本体2の全長を延びる管腔18を画定している。
【0037】
図2Aに示すように、各条片8、10は、壁12の一体の区画を形成している。図2Aに示すように、管状本体2は、1つの実施形態では、4つの第1条片8と4つの第2条片10とが(例えば、同時押出成形で)共に形成され、円周方向に連続し全長に亘って一体化された壁12を作り出す構成になっている。1つの第1条片8と1つの第2条片10しかない、他の実施形態もある。更に他の実施形態では、4つの第1条片8と4つの第2条片10よりも多い構成を含め、各種類の条片8、10の個数は任意である。更には、実施形態の中には、一方の種類の条片8、10の個数が他方の種類の条片8、10の個数を上回る実施形態もある。
【0038】
2つの第1条片8と2つの第2条片10を有する1つの実施形態では、各条片8、10は、管状本体壁12の周長の約25%を占める幅を有している。各条片8、10が、管状本体壁12の周長の概ね等しい割合を占める他の実施形態では、条片8、10の幅は、条片の合計数によって、管状本体壁12の周長の約2%から約50%の範囲にある。
【0039】
1つの実施形態では、一方の種類の条片8、10が、管状本体壁12の周長のより大きな割合を構成する。換言すると、第1条片8は第2条片10よりも幅が広く、またその逆も然りである。例えば、図2Aに示すように、4つの第1条片8のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約17%を占めており、他方、第2条片10のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約8%を占めている。同様に、2つの第1条片8と2つの第2条片10を有する別の実施形態では、2つの第2条片10のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約33%を占め、他方、2つの第1条片8のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約17%を占めている。繰り返すが、条片8、10の個数次第で、他の実施形態では、条片8、10の幅は、管状本体壁12の周長の約2%から約50%の範囲にあってよい。他の実施形態では、条片8、10のうちの1つ又は複数の条片の幅は、約0.1%から約5%の間にあって、微細条片8、10を形成している。
【0040】
1つの実施形態では、条片8、10のうち1つ又は複数の条片は、管状本体壁12の周長に占める割合が特異である。例えば、複数の第1条片8を有する管状本体2の或る実施形態では、第1条片8の(全部でなければ)少なくとも1つは、特異な幅を有している。1つの実施形態では、第1条片の幅8は全てが等しいわけではない。他の実施形態では、第2条片10の(全部でなければ)少なくとも1つ又は条片8、10の(全部でなければ)少なくとも1つについて、同様の構成が存在する。
【0041】
1つの実施形態では、管腔18は、約4フレンチ(”F”)(約1.33mm)から約22F(約7.33mm)の間の直径を有している。1つの実施形態では、管状本体2は、外側直径が約5F(約1.67mm)から約24F(約8mm)の間にある。1つの実施形態では、管状本体2は、壁の厚さが約0.006”(約0.15mm)から約0.026”(約0.67mm)の間にある。
【0042】
本発明の第2実施形態を説明するに当たり、これより図3、図4A、及び図4Bを参照する。図3は、遠位端4と近位端6を有し、且つ少なくとも2つの一体化された長手方向条片8、10で形成されている、放射線不透過性管状本体2の第2の実施形態の側面図である。それら条片8、10は、異なる放射線不透過性を有していてもよい。図4Aは、図3の切断線B−Bを通る、管状本体2の第2の実施形態の横断面図である。図4Bは、図4Aの切断線B’−B’を通る、管状本体2の第2の実施形態の縦断面図である。
【0043】
図3から理解できるように、そして図4Aと図4Bに更に分かり易く示しているように、第2の実施形態の管状本体2とその条片8、10は、第2の実施形態の第1条片8が、管状本体壁12の外側及び内側の周面14、16を形成している第2条片材料の層10’、10”の下側にあることを除けば、図1、図2A、図2Bに示す管状本体2の第1の実施形態と同様に構成されている。換言すると、図3、図4A、図4Bに示すように、管状本体2の第2の実施形態の第1条片8は、第2条片材料10の外側の層10’と内側の層10”に挟まれている。
【0044】
第2の実施形態の他の変形例では、管状本体2の第2の実施形態の第1条片8は、第2条片材料10の単一層の下に隠れている。例えば、それぞれ、図3の切断線B−Bを通る、管状本体2の横断面図と、図4Cの切断線B”−B”を通る、管状本体2の縦断面図である、図4Cと図4Dに示す管状本体2の第2の実施形態の第1変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、外側の層10’である単一層の下側にある。而して、図4Cと図4Dに示すように、第2条片外側層10’は、管状本体壁12の外周面14を形成し、第1条片8は管状本体壁12の内周面16の部分を形成している。
【0045】
同様に、それぞれ、図3の切断線B−Bを通る、管状本体2の横断面図と、図4Eの切断線B’’’−B’’’を通る、管状本体2の縦断面図である、図4Eと図4Fに示す管状本体2の第2の実施形態の第2変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、内側の層10”である単一層の下側にある。而して、図4Eと図4Fに示すように、第2条片内側層10”は、管状本体壁12の内周面16を形成し、第1条片8は管状本体壁12の外周面14の部分を形成している。
【0046】
本発明の第3の実施形態を説明するに当たり、これより、図5、図6A、及び図6Bを参照する。図5は、遠位端4と近位端6を有しており、且つ少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋状条片8、10で形成されている管状本体2の第3の実施形態の側面図である。それら条片8、10は、異なる放射線不透過性を有していてよい。図6Aは、図5の切断線C−Cを通る管状部材2の第3の実施形態の横断面図である。図6Bは、図6Aの切断線C’−C’を通る管状本体2の第3の実施形態の縦断面図である。
【0047】
図5、図6A、図6Bに示すように、管状本体2の第3の実施形態では、その条片8、10は、第2の実施形態の条片8、10が、管状本体2の第3の実施形態の長さに沿って渦巻状又は螺旋状に延びていることを除けば、図1、図2A、及び図2Bに示す管状本体2の第1の実施形態のものと同様に構成されている。
【0048】
本発明の第4の実施形態を説明するに当たり、これより図7、図8A、及び図8Bを参照する。図7は、遠位端4と近位端6を有しており、且つ少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋条片8、10で形成されている管状本体2の第4の実施形態の側面図である。それら条片8、10は、異なる放射線不透過性を有していてよい。図8Aは、図7の切断線D−Dを通る、管状本体2の第4の実施形態の横断面図である。図8Bは、図8Aの切断線D’−D’を通る、管状本体2の第4の実施形態の縦断面図である。
【0049】
図7から理解できるように、そして図8Aと図8Bに更に分かり易く示しているように、管状本体2の第4の実施形態とその螺旋状条片8、10は、第4の実施形態の螺旋状の第1条片8が、管状本体壁12の外側及び内側の周面を形成している第2条片材料の層10’、10”の下側にあることを除けば、図5、図6A、図6Bに示す管状本体2の第3の実施形態と同様に構成されている。換言すると、図7、図8A、図8Bに示しているように、管状本体2の第4の実施形態の螺旋状の第1条片8は、第2条片材料10の外側の層10’と内側の層10”に挟まれている。
【0050】
第4の実施形態の他の変形例では、管状本体2の第4の実施形態の第1条片8は、第2条片材料10の単一層の下側にある。例えば、それぞれ、図7の切断線D−Dを通る、管状本体2の横断面図と、図8Cの切断線D”−D”を通る、管状本体2の縦断面図である、図8Cと図8Dに示す管状本体2の第4の実施形態の第1変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、内側の層10”である単一層の下側にある。而して、図8Cと図8Dに示すように、第2条片内側層10”は、管状本体壁12の内周面16を形成し、第1条片8は管状本体壁12の外周面14の部分を形成している。
【0051】
同様に、それぞれ、図7の切断線D−Dを通る、管状本体2の横断面図と、図8Eの切断線D’’’−D’’’を通る、管状本体2の縦断面図である、図8Eと図8Fに示す管状本体2の第4の実施形態の第2変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、外側の層10’である単一層の下側にある。而して、図8Eと図8Fに示すように、第2条片外側層10’は、管状本体壁12の外周面14を形成し、第1条片8は管状本体壁12の内周面16の部分を形成している。
【0052】
第1条片8と第2条片10は、2つの相溶性を有するポリマー又はポリマー系化合物から、同時押出成形、同時射出成形、又は同時圧縮成形工程を経て、一体化された管状本体2に成形されることができる。ポリマー材料の例としては、熱可塑性プラスチック又は熱硬化性ポリマー系が挙げられる。
【0053】
第1条片8は、X線放射下で高放射線不透過性を示す重金属の生体適合性充填材又は生体適合性金属化合物が多量に添加された材料で形成されていてもよい。X線透視法を介した視認性に必要な機能的な幅と壁厚(即ち、管状本体壁12の周長に対する割合)は、第1条片8(即ち、高放射線不透過性条片8)の放射線不透過性の程度によって異なる。例えば、第1条片8が(ポリマーに含浸されている金属又は金属化合物の充填剤の放射線不透過の性質により、及び/又はポリマー中の金属又は金属化合物の割合により)高い放射線不透過性を有する場合には、より細くて薄い第1条片8で足りる。他方、第1条片8が低い放射線不透過性を有する場合、X線透視法を介して必要な視認性を実現するためには、より幅広で厚い第1条片8が必要になる。
【0054】
第1条片8(即ち、高放射線不透過性条片8)は、放射線不透過性充填材が添加されたエラストマー系ポリマー材料から作られている場合には、患者体内でX線透視法により視認することができる性能を提供することに加えて、管状本体2に捻れ抵抗を提供する。或る好適な実施形態では、第1条片8は、熱可塑性ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミドなどを含め、タングステンが含浸された熱可塑性エラストマーである。使用されるタングステンの量は、求められる放射線不透過性の程度及び熱可塑性エラストマーによって異なる。例えば、条片がペバックス(PEBAX)で形成されている場合、第1条片には、60−95重量%のタングステン、好ましくは80−85重量%のタングステンが添加される。
【0055】
第2条片10(即ち、低放射線不透過性条片10)は、放射線不透過性充填材が添加されていなくても、微量に添加されていてもよい。而して、第2条片10は、X線放射下で低放射線不透過性を有しており、管状本体2に機械的強度と耐久性を提供している。
【0056】
溶融加工処理を目的として、条片8、10に使用されるポリマー対の選択は、主に、化学的相溶性の程度、機械的特性の均衡、及びポリマー対の間の溶融加工性に基づいて行われる。同一成分の化学種を有する異なる等級のポリマー(例えば、ポリエーテルブロックアミド、ポリウレタン、オレフィン、スチレン、ポリエステル、ポリエーテルなどを含む、各種熱可塑性エラストマー)を、対として使用してもよい。熱可塑性プラスチック及び熱可塑性エラストマーの対も使用され得る(例えば、ポリエーテルブロックアミドを有するポリアミド、ポリエーテル・コ・エステルを有するポリエステル)。他のポリマー対は、ポリマー相溶化技術の使用と併せれば可能である。
【0057】
放射線不透過性の管状本体2では、ポリマー対からの1つの基材ポリマーには、混合処理及び配合処理技術を使用し、溶融処理又は溶媒処理の何れかを介して、重金属又は金属化合物を充填しなければならない。重金属及び化合物は生体適合性がなければならない(例えば、バリウム、タングステン、タンタル、白金、金、ビスマス、ジルコニウム、ニオビウム、チタン、オキシ塩化ビスマス、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、ヨウ素、ヨウ化物など、及びそれらの化合物)。1つの実施形態では、生体適合性を有する放射線不透過性充填材は、原子番号が約22から約83までの少なくとも1つの元素を含むことになる。
【0058】
重金属又は金属化合物の充填材は、選択された基材ポリマーとの相溶性を有しておらず、多量に添加されたポリマー化合物では、機械的特性が大幅に低下することがある。放射線不透過性充填材の添加レベルを高めると共に充填材と基材ポリマーとの相溶性を高めるためには、相溶化剤又は結合剤をポリマー化合物に使用する。
【0059】
先に指摘したように、管状本体2は、2種類の条片8、10の間の1つ又はそれ以上の境界(即ち、界面)の箇所で剥ぐことができる(即ち、割くことができる)。管状本体2を長手方向に割くには、指爪、工具、又は他の用具を介して、内周面16の互いに対向する側が離れるように力を加えるだけでよい。条片8、10の間の境界の材料の変化が、応力集中点を作り出し、この点は、組込み剥離用溝として作用し、管状本体2は、剥がれる際これに沿って分割される。而して、一体化された剥離用溝は必要ない。しかしながら、図9に示すように幾つかの実施形態では、管状本体2を剥がれ易くするために、一体化された剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線20が設けられている。これは、図1から図4に示す実施形態で容易に実施することができる。この剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線20は、一対の条片8、10の間の境界と長手方向に整列しているのが理想的である。しかしながら、剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線20は、図9に示すように、条片8、10の一方に配置してもよい。管状本体2には、1つ又はそれ以上の剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線があってもよい。剥離用溝、切り込み線、又は削ぎ縁20は、管状本体2の内側及び/又は外側周面に配置してよい。
【0060】
上記実施形態の多くは、放射線不透過性材料を添加した材料で形成された少なくとも1つの条片8、10を採用している。しかしながら、条片8、10は、放射線不透過性の又は他の材料が添加されていないポリマーで形成してもよい。例えば、第1条片8は、第2条片10を形成しているポリマーとは異なるポリマーで形成してもよい。2つの条片8、10を形成している2つのポリマーの間の相違によって、条片8、10の間の界面の境界に沿って応力集中が生じる。応力集中は、本体2を割く/剥ぐための、管状本体2の裂開/剥離要素の役目を果たす。
【0061】
条片8、10のポリマーは同じポリマーで、異なる分子配向を有するため違っているポリマーでもよい。条片8、10のポリマーは同じポリマーでもよいが、異なる靭性、硬度、剛性、及び/又はその他を有することから違っていてよい。例えば、第1の又は裂開用の条片8は、デュロメーター値が約70Dのペバックス(PEBAX)で形成され、第2の又は非裂開用の条片10が、デュロメーター値が約30−40DのPEBAXで形成されていてよい。
【0062】
使用時、薄壁の針を皮膚に刺して血管に入れる。次いで、この針にガイドワイヤを通して血管に送り込み、針を引き抜く。血管内導入器をガイドワイヤに外挿して血管の管腔の中に進める。管状本体2を導入器に挿入して、巧みに操作し、血管に沿って治療地点(例えば、心臓の室)に進める。管状本体2の患者体内での移動と位置決めは、X線透視法を介して監視される。
【0063】
使用時、管状本体2は、外科処置部位を経由して患者の体内に挿入される(例えば、剣状突起の下の胸腔に進入させる)。ガイドワイヤを使用して、管状本体2を治療地点(例えば、心臓の心嚢空間)に向かわせる。管状本体2の患者体内での移動と位置決めは、X線透視法を介して監視される。
【0064】
以上、本発明を、好適な実施形態を参照しながら説明してきたが、当業者には理解できるように、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、形態と細部において変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】カテーテル又はシースのための、裂開/剥離可能な本体を含んでいる、第1の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向条片で形成されている。
【図2A】図1の切断線A−Aを通る、本体の第1の実施形態の横断面図である。
【図2B】図2Aの切断線A’−A’を通る、管状本体の第1の実施形態の縦断面図である。
【図3】カテーテル又はシースのための、裂開可能な管状本体を含んでいる、第2の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、管状本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向条片で形成されている。
【図4A】図3の切断線B−Bを通る、管状本体の第2の実施形態の横断面図である。
【図4B】図4Aの切断線B’−B’を通る、管状本体の第2の実施形態の縦断面図である。
【図4C】図3の切断線B−Bを通る、管状本体の第2の実施形態の第1変形例の横断面図である。
【図4D】図4Cの切断線B”−B”を通る、管状本体の第2の実施形態の第1変形例の縦断面図である。
【図4E】図3の切断線B−Bを通る、管状本体の第2の実施形態の第2変形例の横断面図である。
【図4F】図4Eの切断線B’’’−B’’’を通る、管状本体の第2の実施形態の第2変形例の縦断面図である。
【図5】カテーテル又はシースのための、裂開可能な管状本体を含んでいる、第3の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、管状本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋条片で形成されている。
【図6A】図5の切断線C−Cを通る、管状本体の第3の実施形態の横断面図である。
【図6B】図6Aの切断線C’−C’を通る、管状本体の第3の実施形態の縦断面図である。
【図7】カテーテル又はシースのための、裂開可能な管状本体を含んでいる、第4の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、管状本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋条片で形成されている。
【図8A】図7の切断線D−Dを通る、管状本体の第4の実施形態の断面図である。
【図8B】図8Aの切断線D’−D’を通る、管状本体の第4の実施形態の縦断面図である。
【図8C】図7の切断線D−Dを通る、管状本体の第4の実施形態の第1変形例の横断面図である。
【図8D】図8Cの切断線D”−D”を通る、管状本体の第4の実施形態の第1変形例の縦断面図である。
【図8E】図8Eは、図7の切断線D−Dを通る、管状本体の第4の実施形態の第2変形例の横断面図である。
【図8F】図8Eの切断線D’’’−D’’’を通る、管状本体の第4の実施形態の第2変形例の縦断面図である。
【図9】図2Aと同様の図であるが、裂開可能な管状本体を含んでいる、第5の実施形態による本発明の断面図であり、ここで、管状本体は、第1又は第2の長手方向条片の何れかに配置することのできる一体化された剥離用溝を有している。
【図10】三角形の断面を含んでいる、裂開可能な本体の第6の実施形態の断面図である。
【図11】矩形の断面を含んでいる、裂開可能な本体の第7の実施形態の断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテル及びシース用本体、及びその様な本体の製造方法並びに使用方法に関する。より具体的には、本発明は、割くことができ且つ放射線不透過性を有する本体、及びその様な本体の製造及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本出願は、2005年4月28日に出願された米国仮特許出願第60/675,973号(「973号出願」)の優先権を主張する。前記出願は、これと同時に出願された国際特許出願第PCT/US2006/xxxxx号(事件番号:0B−046803WO)(「xxx号出願」)にも関連している。973号出願とxxx号出願は共に、ここで参照することにより、その内容の全てが本明細書に含まれる。
【0003】
一般に、カテーテル及びシースは、割くことができる(即ち、剥ぐことができ又は剥ぎ去ることができる)種類の本体を使用して製造され、この本体は、カテーテル又はシースを、植え込まれた医療装置(例えば、ペースメーカーリード線)の周りから、装置の邪魔をすることなく取り出すことを可能にする。先行技術による本体は、該本体を割くことができるようにするため、本体の壁の内周面又は外周面に沿って長手方向に延びる剥離用溝を伴って形成されている。その様な剥離用溝は、製造工程が難しく且つ高価である。
【0004】
他のカテーテル及びシースは、一般に、放射線不透過性の遠位先端を有する管状本体を備えるように製造されている。その様なカテーテル及びシースは、心臓血管処置及び他の医療処置に使用される。放射線不透過性遠位先端は、X線透視法又は他の画像化システムにより、患者の身体内で観察でき、それによって、医師は、処置中に管状本体を所望の位置に配置することができる。
【0005】
放射線不透過性遠位先端を有する先行技術の管状本体は、十分な先端放射線不透過性を実現するために、しばしば、重貴金属(例えば、金、白金、タンタル)を使用している。例えば、重貴金属の薄帯がその様な先行技術による管状本体各々の遠位端に埋め込まれている。結果として、その様な先行技術による管状本体は、重貴金属の高い費用と、その様な管状本体を製造するのに使用される労働集約的製造工程のため、かなり高価である。
【0006】
管状本体は、放射線不透過性遠位帯を形成するのに使用される貴金属との化学的な相溶性を持たないポリマー材料から作られている。その場合、遠位帯は、管状本体の材料基質に接着されないので、材料分離が起こり機械的強度が不連続になる恐れがある。
【0007】
放射線不透過性遠位先端を有する管状本体を、植え込まれた医療装置を妨害することなく患者から取り出すことができるようにするために、放射線不透過性遠位先端を有する管状本体を、更に割けるようにする必要がある場合には、重貴金属の薄帯に、管状本体の壁の剥離用溝と一致する剥離用溝を設けねばならない。これにより、既に難しく高価な製造工程に、更なる面倒と出費が加わることになる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この技術分野には、より安価な材料を利用し、製造の労働集約性がより低く、且つ医療処置中の材料分離が原因で失敗する可能性がより低い、割くことができる及び/又は放射線不透過性の管状本体が必要とされている。その様な管状本体を製作する方法及び使用する方法も必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、カテーテル又はシース用の本体である。本体は、長手方向条片で形成された壁によって画定されている管腔を備えている。第1条片は、第2条片よりも高い放射線不透過性を有しており、本体に、X線透視法による患者体内での必要とされる視認性を提供する。本体は、ここで詳しく説明する管状断面を有するか、さもなくば、他の望ましい断面、例えば略三角形又は矩形を有していてよい。
【0010】
本発明は、カテーテル又はシース用の本体である。本体は、近位端、遠位端、第1長手方向条片、及び第2長手方向条片を備えている。第1及び第2条片は、近位端と遠位端の間を延びている。第1条片は、第2条片よりも高い放射線不透過性を有している。第1条片は、タングステンが充填されたポリマー化合物を含め、放射線不透過性ポリマー化合物で作られていてよい。第1及び第2条片は、本体に沿って螺旋状に延びていることができる。
【0011】
第1長手方向条片は、本体の周囲の2〜50%を占めていてもよい。第1長手方向条片は、本体の10〜25%を占めていてもよい。第1長手方向条片は、本体の周囲の1〜5%を占めていてもよい。
【0012】
管状本体は、近位端、遠位端、第1長手方向条片、及び第2長手方向条片を含むことができる。第1及び第2長手方向条片は、管状本体の遠位端のみで形成され、その後、管状本体を形成するように、様々なポリマー接合技術を使用して一体に結合することができる。
【0013】
管状本体は、円筒状の壁を有していてもよい。円筒状の壁の(円筒状の壁の長手方向軸に対して概ね垂直に切断した)壁断面は、第1壁区画と第2壁区画を含んでいる。これら2つの区画は、壁断面の少なくとも一体化された部分を形成しており、この部分は周方向に連続し且つ一体である。第1区画は、第2区画よりも高い放射線不透過性を有している。
【0014】
本発明は、カテーテル又はシース用の管状本体を形成する方法を含んでいる。管状本体は、第1長手方向条片と第2長手方向条片を含んでいる。この方法は、機械と、関連する特殊工具を用意する工程と、第1材料を機械で変位させて第1材料流れを作り出す工程と、第2材料を機械で変位させて第2材料流れを作り出す工程と、第1材料流れが第1長手方向条片を形成し、第2材料流れが第2長手方向条片を形成するように、第1材料流れを第2材料流れと接触させる工程と、を含んでいる。第1及び第2条片は、管状本体の壁断面の少なくとも一部を形成し、ここで、壁断面は周方向に連続し且つ一体である。第1材料は、第2材料の放射線不透過性を超える放射線不透過性を有することができる。
【0015】
機械は、例えば、同時押出機、同時射出成形機、又は同時圧縮成形機であってよい。
管状本体は、ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間を長手方向に延びる界面結合領域によって形成された剥離線を備えることができる。
【0016】
第1及び第2条片のポリマー材料は、第1条片のポリマー材料には、第2条片のポリマー材料よりも多量の無機充填材が添加されている点で異なる。第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマー材料よりも多量の放射線不透過性材料を有していてよい。放射線不透過性材料は、純金属又は原子番号約22から約83までの少なくとも1つの元素との金属化合物を含むことができる。
【0017】
第1の長手方向に延びる条片のポリマー材料は、第2の長手方向に延びる条片のポリマー材料との機能的混和性を有している。第1の長手方向に延びる条片のポリマー材料は、第2の長手方向に延びる条片のポリマー材料とは異なる少なくとも1つのポリマー材料で構成されていてよい。
【0018】
各条片は、管状本体の外周面の少なくとも一部を形成することができる。応力集中領域は、界面結合領域に沿って延びる。応力集中は、裂開可能な管状本体を剥離線に沿って割き易くする。
【0019】
第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマー材料とは異なるが化学的には相溶性を有することができる。第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマーの分子配向とは異なる分子配向を有していてよい。例えば、第1条片のポリマー材料は、流動誘導軸方向分子配向を有していてもよい。
【0020】
第1条片のポリマー材料は、第2条片のポリマー材料と化学的な相溶性を有していなくともよい。その場合、ポリマー材料の第1条片とポリマー材料の第2条片の間の溶融接着性を改善するように、両ポリマー材料の内の少なくとも一方に、ポリマー相溶化剤が投入される。
【0021】
裂開可能な管状本体は、本体に沿って長手方向に延びる第1剥離機構を含んでいてもよい。第1剥離機構は、ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の長手方向に延びる界面結合領域によって形成される。
【0022】
多数の実施形態を開示しているが、当業者には、本発明の代表的な実施形態を示し説明した以下の詳細な説明から、本発明の更に他の実施形態が自明となるであろう。理解できるように、本発明は、本発明の精神と範囲を逸脱すること無く、様々な点で修正を加えることができる。従って、図及び詳細な説明は、説明を目的としており、何ら限定を課すものではないと考えられたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、カテーテル又はシースのための裂開可能な(即ち、剥離可能な)本体2を含んでいる、第1の実施形態による本発明の側面図である。本体2は、遠位端4と近位端6を含んでいる。図1に示すように、本体2は、異なる材料からなる、少なくとも2つの一体化された長手方向条片8、10で形成されている。図1に示すように、各条片8、10は、管状本体2の全長に亘って概ね真直ぐに延びている。図2aに示すように、本体は、管状断面を有している。図10及び図11に示すように、本体は、三角形210及び矩形220の断面を有していてもよい。
【0024】
条片8、10は、ここでは第1条片8及び第2条片10を指す。第1条片8の材料と第2条片10の材料は、これら2つの条片8、10の間の界面領域(即ち、境界)に沿って応力集中を形成するほど十分に異なっている。応力集中は、剥離線11を形成し、これが組込み(built−in)剥離用溝の様な機能を果たす。結果的に、管状本体2は、実際の剥離用溝を欠いているにもかかわらず、容易に割くことができる。
【0025】
条片8、10を形成するのに使用される材料間の相違は、組込み剥離用溝としての機能を果たす応力集中を作り出すことができるものでありさえすればよい。これは、以下の方法を含め、様々な方法で達成される。
【0026】
条片8、10に使用される材料は、一般には、同じであっても異なっていてもよい。例えば、第1条片8は第1ポリマーから作られ、第2条片は第2ポリマーから作られてよい。第1条片8に使用されるポリマーは、第2条片10に使用されるポリマーとは、分子配向が異なっていてよい。1つの実施形態では、第1条片8に使用される材料は、流動誘導(flow−induced)軸方向分子配向を有するポリマーであり、第2条片10に使用される材料は、流動誘導軸方向分子配向を殆ど或いは全く持たないポリマーである。この様な実施形態では、第1条片8に使用されるポリマー材料の流動誘導配向方向に沿った引裂強度は、分子鎖の整列により誘起される機械的異方性が原因で低下することになる。反対に、第2条片10に使用されるポリマー材料は、その機械的異方性の程度が低いことにより、以下の属性、即ち、高い引裂強度、高い機械的強度、高いトルク性能、及び高い捻れ(kink)抵抗性、の何れか又は全てを有することになる。第1条片8に使用でき且つポリマー加工中に分子が流動方向に沿って容易に配向される材料の例として、とりわけ、チコナ・べクトラ(Ticona Vectra)(登録商標)、LKX1107、LKX1113の様な結晶ポリマーを挙げることができる。
【0027】
条片8、10に使用されるポリマー基材は、第1条片8に使用される材料に半相溶性又は非相溶性の無機充填材が添加されることができる点を除き、化学的に同一又は類似していてもよい。その様な充填材としては、放射線不透過性充填材、又は、シリカ、粘土、グラファイト、マイカ、及び炭酸カルシウムの様な他の汎用充填材が挙げられる。第1条片8に使用される材料の引裂強度並びに降伏及び破断時の伸びは、充填材の添加量が増すに伴って低下する。
【0028】
第1及び第2条片8、10に使用されるポリマー基材は、化学的に非相溶性であってもよい。その場合、第1及び第2条片8、10の間の溶融接着性を高めるために、第1及び第2条片8、10に使用されるポリマー材料の少なくとも一方に、ポリマー相溶化剤が投入される。
【0029】
管状本体2が製造された後、第1条片8に使用された材料は、分子配向及び/又は機械的属性の異方性に関して、第2条片10に使用された材料とは異なることがあってよい。これは、特に、引裂強度並びに降伏及び破断時の伸びに関して当てはまる。更に、第1及び第2条片8、10に使用される材料は、条片8、10の間に自己接着性の界面領域が確実に形成されるように、少なくとも部分的に相溶性を有する。
【0030】
条片8、10に使用される材料は機能的混和性を有してよい。機能的混和性を有するために、条片8、10に使用される2つの材料は、器具の意図された用途の機能を果たせるだけの接着性を有していなければならないが、器具がその意図された機能を完遂したときには、条片8、10の間の境界領域11に、組込み剥離用溝としての役目を容易に果たせるだけの応力集中が形成されなければならない。別の実施形態では、条片8、10に使用される材料は、条片8、10の自己接着性を与えて、条片8、10の間に信頼性の高い境界領域11を作り出すために、化学的混和性又は部分的混和性を有している。1つの実施形態では、条片8、10に使用される材料として、溶融加工可能な熱可塑性プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ化エチレンプロピレンコポリマー、ポリエチレン・コ・テトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド−6、ポリアミド−6.6、ポリアミド−11、ポリアミド−12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレンなど)、及び熱可塑性エラストマー(「TPE」)(例えば、ポリアミドを基材とするTPE、オレフィン系TPE、イオン系TPE、ポリエステルを基材とするTPE、熱可塑性ポリウレタンなど)が挙げられる。
【0031】
第1条片8に使用される材料は、放射線不透過性材料が大量に添加された材料でもよい。その様な実施形態では、第1条片8は、高放射線不透過性条片8と称される。前記実施形態では、第2条片10に使用される材料は、放射線不透過性材料が添加されていないか微量に添加された材料である。その様な実施形態では、第2条片10は、低放射線不透過性条片10と称される。
【0032】
この詳細な説明で更に詳しく後述するが、管状本体2は、外科処置部位を経由して患者の体内に挿入(例えば、剣状突起の下の胸腔に進入)され、治療地点(例えば、心臓の心嚢空間)に導かれる。或いは、管状本体2は、患者の身体管腔(例えば、血管)を経由して患者の体内に挿入され、身体管腔に沿って巧みに操作して治療地点(例えば、心臓の室)まで進められる。医療装置は、管状本体2を経由して、治療地点に埋め込まれる。管状本体2を、植え込まれた医療装置(例えば、ペースメーカーリード線)を妨害すること無く取り出すことができるようにするため、管状本体2は、指爪、工具、又は他の用具を介して、管状本体2の側部が分離されるように力を加えるだけで、条片8、10の間の界面11に沿って長手方向に割ける。条片8、10の間の界面11に形成される応力集中11は、組込み剥離用溝として機能する。割かれた管状本体2は、その後、植え込まれた医療装置の周りから取り外される。
【0033】
管状本体2が、放射線不透過性材料が多量に添加された材料から形成されている第1条片8を含んでいる(即ち、第1条片8が高放射線不透過性条片8である)場合には、管状本体2の患者体内での移動と位置決めは、X線透視法により監視されてよい。
【0034】
この詳細な説明から明らかになるように、裂開可能な管状本体2は、その様々な実施形態において、以下の利点を提供する。第1に、管状本体2は、剥離用溝、切り込み線、又は削ぎ縁(skive)が存在しなくても、2種類の条片8、10の間で容易に割くことができる。第2に、管状本体2は、剥離用溝を管状本体2上に形成する必要が無く、管状本体2を、同時押出成形、同時射出成形、又は同時圧縮成形の様な1つの簡単な工程で作ることができるので、先行技術による裂開可能な管状本体よりも、製造費用が安価である。
【0035】
放射線不透過性材料が多量に添加された材料から第1条片8が作られている管状本体2の実施形態(即ち、高放射線不透過性条片8を有する管状本体2)では、その様な管状本体2は、更に、以下の利点を有している。第1に、管状本体2は、X線透視法により、人の体内でその全長に亘って視認できるため、医師には、放射線不透過性リングをその遠位端に植え込んだ先行技術による管状本体の場合に必要なように、遠位側先端4の末端の位置を推定する必要が無い。第2に、管状本体2は、純金属又は金属化合物を使用すること無く、相溶性を有するポリマー又はポリマー系化合物から作られているために、管状本体2は、先行技術による管状本体に比べて、材料の適合性並びに機械的完全性が高い。第3に、管状本体2が高放射線不透過性の条片8と低放射線不透過性の条片10の両方を備えていることにより、管状本体は、可撓性が高く、なお且つ捻れ抵抗が高い。管状本体2の他の有利な態様は、この詳細な説明全体を通して明らかになるであろう。
【0036】
管状本体2並びにその条片8、10の第1実施形態への理解を深めるために、これより図2A及び図2Bを参照する。図2Aは、図1の切断線A−Aを通る、管状本体2の第1の実施形態の断面図である。図2Bは、図2Aの切断線A’−A’を通る、管状本体2の第1の実施形態の縦断面図である。図2A及び図2Bに示すように、管状本体2の第1の実施形態は、外周面14と内周面16を有する壁12を含んでいる。外周面14は、管状本体2の外側表面を形成しており、内周面16は、管本体2を貫通して管状本体2の全長を延びる管腔18を画定している。
【0037】
図2Aに示すように、各条片8、10は、壁12の一体の区画を形成している。図2Aに示すように、管状本体2は、1つの実施形態では、4つの第1条片8と4つの第2条片10とが(例えば、同時押出成形で)共に形成され、円周方向に連続し全長に亘って一体化された壁12を作り出す構成になっている。1つの第1条片8と1つの第2条片10しかない、他の実施形態もある。更に他の実施形態では、4つの第1条片8と4つの第2条片10よりも多い構成を含め、各種類の条片8、10の個数は任意である。更には、実施形態の中には、一方の種類の条片8、10の個数が他方の種類の条片8、10の個数を上回る実施形態もある。
【0038】
2つの第1条片8と2つの第2条片10を有する1つの実施形態では、各条片8、10は、管状本体壁12の周長の約25%を占める幅を有している。各条片8、10が、管状本体壁12の周長の概ね等しい割合を占める他の実施形態では、条片8、10の幅は、条片の合計数によって、管状本体壁12の周長の約2%から約50%の範囲にある。
【0039】
1つの実施形態では、一方の種類の条片8、10が、管状本体壁12の周長のより大きな割合を構成する。換言すると、第1条片8は第2条片10よりも幅が広く、またその逆も然りである。例えば、図2Aに示すように、4つの第1条片8のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約17%を占めており、他方、第2条片10のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約8%を占めている。同様に、2つの第1条片8と2つの第2条片10を有する別の実施形態では、2つの第2条片10のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約33%を占め、他方、2つの第1条片8のそれぞれは、管状本体壁12の周長の約17%を占めている。繰り返すが、条片8、10の個数次第で、他の実施形態では、条片8、10の幅は、管状本体壁12の周長の約2%から約50%の範囲にあってよい。他の実施形態では、条片8、10のうちの1つ又は複数の条片の幅は、約0.1%から約5%の間にあって、微細条片8、10を形成している。
【0040】
1つの実施形態では、条片8、10のうち1つ又は複数の条片は、管状本体壁12の周長に占める割合が特異である。例えば、複数の第1条片8を有する管状本体2の或る実施形態では、第1条片8の(全部でなければ)少なくとも1つは、特異な幅を有している。1つの実施形態では、第1条片の幅8は全てが等しいわけではない。他の実施形態では、第2条片10の(全部でなければ)少なくとも1つ又は条片8、10の(全部でなければ)少なくとも1つについて、同様の構成が存在する。
【0041】
1つの実施形態では、管腔18は、約4フレンチ(”F”)(約1.33mm)から約22F(約7.33mm)の間の直径を有している。1つの実施形態では、管状本体2は、外側直径が約5F(約1.67mm)から約24F(約8mm)の間にある。1つの実施形態では、管状本体2は、壁の厚さが約0.006”(約0.15mm)から約0.026”(約0.67mm)の間にある。
【0042】
本発明の第2実施形態を説明するに当たり、これより図3、図4A、及び図4Bを参照する。図3は、遠位端4と近位端6を有し、且つ少なくとも2つの一体化された長手方向条片8、10で形成されている、放射線不透過性管状本体2の第2の実施形態の側面図である。それら条片8、10は、異なる放射線不透過性を有していてもよい。図4Aは、図3の切断線B−Bを通る、管状本体2の第2の実施形態の横断面図である。図4Bは、図4Aの切断線B’−B’を通る、管状本体2の第2の実施形態の縦断面図である。
【0043】
図3から理解できるように、そして図4Aと図4Bに更に分かり易く示しているように、第2の実施形態の管状本体2とその条片8、10は、第2の実施形態の第1条片8が、管状本体壁12の外側及び内側の周面14、16を形成している第2条片材料の層10’、10”の下側にあることを除けば、図1、図2A、図2Bに示す管状本体2の第1の実施形態と同様に構成されている。換言すると、図3、図4A、図4Bに示すように、管状本体2の第2の実施形態の第1条片8は、第2条片材料10の外側の層10’と内側の層10”に挟まれている。
【0044】
第2の実施形態の他の変形例では、管状本体2の第2の実施形態の第1条片8は、第2条片材料10の単一層の下に隠れている。例えば、それぞれ、図3の切断線B−Bを通る、管状本体2の横断面図と、図4Cの切断線B”−B”を通る、管状本体2の縦断面図である、図4Cと図4Dに示す管状本体2の第2の実施形態の第1変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、外側の層10’である単一層の下側にある。而して、図4Cと図4Dに示すように、第2条片外側層10’は、管状本体壁12の外周面14を形成し、第1条片8は管状本体壁12の内周面16の部分を形成している。
【0045】
同様に、それぞれ、図3の切断線B−Bを通る、管状本体2の横断面図と、図4Eの切断線B’’’−B’’’を通る、管状本体2の縦断面図である、図4Eと図4Fに示す管状本体2の第2の実施形態の第2変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、内側の層10”である単一層の下側にある。而して、図4Eと図4Fに示すように、第2条片内側層10”は、管状本体壁12の内周面16を形成し、第1条片8は管状本体壁12の外周面14の部分を形成している。
【0046】
本発明の第3の実施形態を説明するに当たり、これより、図5、図6A、及び図6Bを参照する。図5は、遠位端4と近位端6を有しており、且つ少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋状条片8、10で形成されている管状本体2の第3の実施形態の側面図である。それら条片8、10は、異なる放射線不透過性を有していてよい。図6Aは、図5の切断線C−Cを通る管状部材2の第3の実施形態の横断面図である。図6Bは、図6Aの切断線C’−C’を通る管状本体2の第3の実施形態の縦断面図である。
【0047】
図5、図6A、図6Bに示すように、管状本体2の第3の実施形態では、その条片8、10は、第2の実施形態の条片8、10が、管状本体2の第3の実施形態の長さに沿って渦巻状又は螺旋状に延びていることを除けば、図1、図2A、及び図2Bに示す管状本体2の第1の実施形態のものと同様に構成されている。
【0048】
本発明の第4の実施形態を説明するに当たり、これより図7、図8A、及び図8Bを参照する。図7は、遠位端4と近位端6を有しており、且つ少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋条片8、10で形成されている管状本体2の第4の実施形態の側面図である。それら条片8、10は、異なる放射線不透過性を有していてよい。図8Aは、図7の切断線D−Dを通る、管状本体2の第4の実施形態の横断面図である。図8Bは、図8Aの切断線D’−D’を通る、管状本体2の第4の実施形態の縦断面図である。
【0049】
図7から理解できるように、そして図8Aと図8Bに更に分かり易く示しているように、管状本体2の第4の実施形態とその螺旋状条片8、10は、第4の実施形態の螺旋状の第1条片8が、管状本体壁12の外側及び内側の周面を形成している第2条片材料の層10’、10”の下側にあることを除けば、図5、図6A、図6Bに示す管状本体2の第3の実施形態と同様に構成されている。換言すると、図7、図8A、図8Bに示しているように、管状本体2の第4の実施形態の螺旋状の第1条片8は、第2条片材料10の外側の層10’と内側の層10”に挟まれている。
【0050】
第4の実施形態の他の変形例では、管状本体2の第4の実施形態の第1条片8は、第2条片材料10の単一層の下側にある。例えば、それぞれ、図7の切断線D−Dを通る、管状本体2の横断面図と、図8Cの切断線D”−D”を通る、管状本体2の縦断面図である、図8Cと図8Dに示す管状本体2の第4の実施形態の第1変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、内側の層10”である単一層の下側にある。而して、図8Cと図8Dに示すように、第2条片内側層10”は、管状本体壁12の内周面16を形成し、第1条片8は管状本体壁12の外周面14の部分を形成している。
【0051】
同様に、それぞれ、図7の切断線D−Dを通る、管状本体2の横断面図と、図8Eの切断線D’’’−D’’’を通る、管状本体2の縦断面図である、図8Eと図8Fに示す管状本体2の第4の実施形態の第2変形例では、第1条片8は、第2条片材料10の、外側の層10’である単一層の下側にある。而して、図8Eと図8Fに示すように、第2条片外側層10’は、管状本体壁12の外周面14を形成し、第1条片8は管状本体壁12の内周面16の部分を形成している。
【0052】
第1条片8と第2条片10は、2つの相溶性を有するポリマー又はポリマー系化合物から、同時押出成形、同時射出成形、又は同時圧縮成形工程を経て、一体化された管状本体2に成形されることができる。ポリマー材料の例としては、熱可塑性プラスチック又は熱硬化性ポリマー系が挙げられる。
【0053】
第1条片8は、X線放射下で高放射線不透過性を示す重金属の生体適合性充填材又は生体適合性金属化合物が多量に添加された材料で形成されていてもよい。X線透視法を介した視認性に必要な機能的な幅と壁厚(即ち、管状本体壁12の周長に対する割合)は、第1条片8(即ち、高放射線不透過性条片8)の放射線不透過性の程度によって異なる。例えば、第1条片8が(ポリマーに含浸されている金属又は金属化合物の充填剤の放射線不透過の性質により、及び/又はポリマー中の金属又は金属化合物の割合により)高い放射線不透過性を有する場合には、より細くて薄い第1条片8で足りる。他方、第1条片8が低い放射線不透過性を有する場合、X線透視法を介して必要な視認性を実現するためには、より幅広で厚い第1条片8が必要になる。
【0054】
第1条片8(即ち、高放射線不透過性条片8)は、放射線不透過性充填材が添加されたエラストマー系ポリマー材料から作られている場合には、患者体内でX線透視法により視認することができる性能を提供することに加えて、管状本体2に捻れ抵抗を提供する。或る好適な実施形態では、第1条片8は、熱可塑性ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミドなどを含め、タングステンが含浸された熱可塑性エラストマーである。使用されるタングステンの量は、求められる放射線不透過性の程度及び熱可塑性エラストマーによって異なる。例えば、条片がペバックス(PEBAX)で形成されている場合、第1条片には、60−95重量%のタングステン、好ましくは80−85重量%のタングステンが添加される。
【0055】
第2条片10(即ち、低放射線不透過性条片10)は、放射線不透過性充填材が添加されていなくても、微量に添加されていてもよい。而して、第2条片10は、X線放射下で低放射線不透過性を有しており、管状本体2に機械的強度と耐久性を提供している。
【0056】
溶融加工処理を目的として、条片8、10に使用されるポリマー対の選択は、主に、化学的相溶性の程度、機械的特性の均衡、及びポリマー対の間の溶融加工性に基づいて行われる。同一成分の化学種を有する異なる等級のポリマー(例えば、ポリエーテルブロックアミド、ポリウレタン、オレフィン、スチレン、ポリエステル、ポリエーテルなどを含む、各種熱可塑性エラストマー)を、対として使用してもよい。熱可塑性プラスチック及び熱可塑性エラストマーの対も使用され得る(例えば、ポリエーテルブロックアミドを有するポリアミド、ポリエーテル・コ・エステルを有するポリエステル)。他のポリマー対は、ポリマー相溶化技術の使用と併せれば可能である。
【0057】
放射線不透過性の管状本体2では、ポリマー対からの1つの基材ポリマーには、混合処理及び配合処理技術を使用し、溶融処理又は溶媒処理の何れかを介して、重金属又は金属化合物を充填しなければならない。重金属及び化合物は生体適合性がなければならない(例えば、バリウム、タングステン、タンタル、白金、金、ビスマス、ジルコニウム、ニオビウム、チタン、オキシ塩化ビスマス、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、ヨウ素、ヨウ化物など、及びそれらの化合物)。1つの実施形態では、生体適合性を有する放射線不透過性充填材は、原子番号が約22から約83までの少なくとも1つの元素を含むことになる。
【0058】
重金属又は金属化合物の充填材は、選択された基材ポリマーとの相溶性を有しておらず、多量に添加されたポリマー化合物では、機械的特性が大幅に低下することがある。放射線不透過性充填材の添加レベルを高めると共に充填材と基材ポリマーとの相溶性を高めるためには、相溶化剤又は結合剤をポリマー化合物に使用する。
【0059】
先に指摘したように、管状本体2は、2種類の条片8、10の間の1つ又はそれ以上の境界(即ち、界面)の箇所で剥ぐことができる(即ち、割くことができる)。管状本体2を長手方向に割くには、指爪、工具、又は他の用具を介して、内周面16の互いに対向する側が離れるように力を加えるだけでよい。条片8、10の間の境界の材料の変化が、応力集中点を作り出し、この点は、組込み剥離用溝として作用し、管状本体2は、剥がれる際これに沿って分割される。而して、一体化された剥離用溝は必要ない。しかしながら、図9に示すように幾つかの実施形態では、管状本体2を剥がれ易くするために、一体化された剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線20が設けられている。これは、図1から図4に示す実施形態で容易に実施することができる。この剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線20は、一対の条片8、10の間の境界と長手方向に整列しているのが理想的である。しかしながら、剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線20は、図9に示すように、条片8、10の一方に配置してもよい。管状本体2には、1つ又はそれ以上の剥離用溝、削ぎ縁、又は切り込み線があってもよい。剥離用溝、切り込み線、又は削ぎ縁20は、管状本体2の内側及び/又は外側周面に配置してよい。
【0060】
上記実施形態の多くは、放射線不透過性材料を添加した材料で形成された少なくとも1つの条片8、10を採用している。しかしながら、条片8、10は、放射線不透過性の又は他の材料が添加されていないポリマーで形成してもよい。例えば、第1条片8は、第2条片10を形成しているポリマーとは異なるポリマーで形成してもよい。2つの条片8、10を形成している2つのポリマーの間の相違によって、条片8、10の間の界面の境界に沿って応力集中が生じる。応力集中は、本体2を割く/剥ぐための、管状本体2の裂開/剥離要素の役目を果たす。
【0061】
条片8、10のポリマーは同じポリマーで、異なる分子配向を有するため違っているポリマーでもよい。条片8、10のポリマーは同じポリマーでもよいが、異なる靭性、硬度、剛性、及び/又はその他を有することから違っていてよい。例えば、第1の又は裂開用の条片8は、デュロメーター値が約70Dのペバックス(PEBAX)で形成され、第2の又は非裂開用の条片10が、デュロメーター値が約30−40DのPEBAXで形成されていてよい。
【0062】
使用時、薄壁の針を皮膚に刺して血管に入れる。次いで、この針にガイドワイヤを通して血管に送り込み、針を引き抜く。血管内導入器をガイドワイヤに外挿して血管の管腔の中に進める。管状本体2を導入器に挿入して、巧みに操作し、血管に沿って治療地点(例えば、心臓の室)に進める。管状本体2の患者体内での移動と位置決めは、X線透視法を介して監視される。
【0063】
使用時、管状本体2は、外科処置部位を経由して患者の体内に挿入される(例えば、剣状突起の下の胸腔に進入させる)。ガイドワイヤを使用して、管状本体2を治療地点(例えば、心臓の心嚢空間)に向かわせる。管状本体2の患者体内での移動と位置決めは、X線透視法を介して監視される。
【0064】
以上、本発明を、好適な実施形態を参照しながら説明してきたが、当業者には理解できるように、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、形態と細部において変更を加えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】カテーテル又はシースのための、裂開/剥離可能な本体を含んでいる、第1の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向条片で形成されている。
【図2A】図1の切断線A−Aを通る、本体の第1の実施形態の横断面図である。
【図2B】図2Aの切断線A’−A’を通る、管状本体の第1の実施形態の縦断面図である。
【図3】カテーテル又はシースのための、裂開可能な管状本体を含んでいる、第2の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、管状本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向条片で形成されている。
【図4A】図3の切断線B−Bを通る、管状本体の第2の実施形態の横断面図である。
【図4B】図4Aの切断線B’−B’を通る、管状本体の第2の実施形態の縦断面図である。
【図4C】図3の切断線B−Bを通る、管状本体の第2の実施形態の第1変形例の横断面図である。
【図4D】図4Cの切断線B”−B”を通る、管状本体の第2の実施形態の第1変形例の縦断面図である。
【図4E】図3の切断線B−Bを通る、管状本体の第2の実施形態の第2変形例の横断面図である。
【図4F】図4Eの切断線B’’’−B’’’を通る、管状本体の第2の実施形態の第2変形例の縦断面図である。
【図5】カテーテル又はシースのための、裂開可能な管状本体を含んでいる、第3の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、管状本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋条片で形成されている。
【図6A】図5の切断線C−Cを通る、管状本体の第3の実施形態の横断面図である。
【図6B】図6Aの切断線C’−C’を通る、管状本体の第3の実施形態の縦断面図である。
【図7】カテーテル又はシースのための、裂開可能な管状本体を含んでいる、第4の実施形態による本発明の立面図であり、ここで、管状本体は、遠位端と近位端を含んでおり、異なる材料の少なくとも2つの一体化された長手方向螺旋条片で形成されている。
【図8A】図7の切断線D−Dを通る、管状本体の第4の実施形態の断面図である。
【図8B】図8Aの切断線D’−D’を通る、管状本体の第4の実施形態の縦断面図である。
【図8C】図7の切断線D−Dを通る、管状本体の第4の実施形態の第1変形例の横断面図である。
【図8D】図8Cの切断線D”−D”を通る、管状本体の第4の実施形態の第1変形例の縦断面図である。
【図8E】図8Eは、図7の切断線D−Dを通る、管状本体の第4の実施形態の第2変形例の横断面図である。
【図8F】図8Eの切断線D’’’−D’’’を通る、管状本体の第4の実施形態の第2変形例の縦断面図である。
【図9】図2Aと同様の図であるが、裂開可能な管状本体を含んでいる、第5の実施形態による本発明の断面図であり、ここで、管状本体は、第1又は第2の長手方向条片の何れかに配置することのできる一体化された剥離用溝を有している。
【図10】三角形の断面を含んでいる、裂開可能な本体の第6の実施形態の断面図である。
【図11】矩形の断面を含んでいる、裂開可能な本体の第7の実施形態の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテル又はシース用の本体であって、近位部分、遠位部分、第1長手方向条片、及び第2長手方向条片を備えており、前記第1及び前記第2長手方向条片は、概ね前記近位部分と前記遠位部分の間を延びており、前記第1長手方向条片は、前記第2長手方向条片よりも高い放射線不透過性を有している、本体。
【請求項2】
前記本体は、円筒形状の周囲を有している、請求項1に記載の本体。
【請求項3】
前記第1長手方向条片は、前記円筒形状本体の周方向の長さの約2%から約50%を占めている、請求項2に記載の本体。
【請求項4】
前記第1長手方向条片は、前記管状本体の周方向の長さの約10%から約25%を占めている、請求項2に記載の本体。
【請求項5】
前記第1長手方向条片は、前記第2長手方向条片の第1層と第2層の下側にあり、前記第1層は、前記本体の外周面を形成しており、前記第2層は、前記本体の内周面を形成している、請求項1に記載の本体。
【請求項6】
前記第1及び第2長手方向条片は、前記本体に沿って螺旋状に延びている、請求項5に記載の本体。
【請求項7】
前記第1及び第2長手方向条片は、前記本体に沿って螺旋状に延びている、請求項1に記載の本体。
【請求項8】
前記第1長手方向条片は、第1ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、少なくとも1つのポリマーと、純金属又は原子番号が約22から約83までの少なくとも1つの元素の金属化合物からなる生体適合性を有する放射線不透過性充填剤と、を備えている、請求項1に記載の本体。
【請求項9】
前記第1長手方向条片は、第1ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、少なくとも1つのポリマーとタングステンを備えている、請求項1に記載の本体。
【請求項10】
第3長手方向条片と第4長手方向条片を更に備えており、前記第3長手方向条片はポリマー材料を備えており、前記ポリマー材料は放射線不透過性充填剤を備えており、前記第3及び第4長手方向条片のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第3長手方向条片の放射線不透過性は、前記第4長手方向条片の放射線不透過性よりも高い、請求項1に記載の本体。
【請求項11】
第5長手方向条片と第6長手方向条片を更に備えており、前記第5長手方向条片はポリマー材料を備えており、前記ポリマー材料は放射線不透過性充填剤を備えており、前記第5及び第6長手方向条片のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第5長手方向条片の放射線不透過性は、前記第6長手方向条片の放射線不透過性よりも高い、請求項10に記載の本体。
【請求項12】
前記第1長手方向条片は、前記管状本体の周方向の長さの約1%から約5%を占めている、請求項2に記載の本体。
【請求項13】
前記本体は、剥離用溝を用いることなく、前記第1及び前記第2長手方向条片の間の界面で剥がすことができる、請求項1に記載の本体。
【請求項14】
カテーテル又はシース用の管状本体であって、円筒形状の壁を備え、前記壁は、該壁の長手方向軸に対して概ね垂直に切った壁断面を有し、前記壁断面は、第1壁区画と第2壁区画を備えており、前記壁断面は円周方向に連続且つ一体であり、前記第1区画と前記第2区画のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第1区画の放射線不透過性は、前記第2区画の放射線不透過性よりも高い、管状本体。
【請求項15】
前記第1区画は、前記壁断面の周方向の長さの約2%から約50%を占めている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項16】
前記第1区画は、前記壁断面の周方向の長さの約10%から約25%を占めている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項17】
前記第1区画は、前記第2区画の第1層と第2層の下側にあり、前記第1層は、前記管状本体の外周面を形成し、前記第2層は、前記管状本体の内周面を形成している、請求項14に記載の管状本体。
【請求項18】
前記管状本体は、剥離用溝を用いることなく、前記第1及び第2区画の間の界面で剥がすことができる、請求項14に記載の本体。
【請求項19】
前記第1区画は、第1ポリマーから形成され、前記第2区画は、第2ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、原子番号が約22から約83の少なくとも1つの元素を有する、第1の量の生体適合性を有する放射線不透過性材料を備えている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項20】
前記第1区画は、第1ポリマーから形成され、前記第2区画は、第2ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、タングステンを備えている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項21】
前記壁断面は、第3区画と第4区画を更に備えており、前記第3及び第4区画は、前記壁断面の少なくとも一部を形成し、前記第3及び前記第4区画のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第3区画の放射線不透過性は、前記第4区画の放射線不透過性よりも高い、請求項14に記載の管状本体。
【請求項22】
前記壁断面は、第5区画と第6区画を更に備えており、前記第5及び第6区画は、前記壁断面の少なくとも一部を形成し、前記第5及び前記第6区画のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第5区画の放射線不透過性は、前記第6区画の放射線不透過性よりも高い、請求項21に記載の管状本体。
【請求項23】
前記第1区画は、前記壁断面の周方向の長さの約1%から約5%を占めている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項24】
カテーテル又はシースの管状本体を形成する方法であって、前記管状本体は、ポリマー材料の第1長手方向条片と、ポリマー材料の第2長手方向条片を含み、前記方法は、
機械を用意する工程と、
第1ポリマー材料を前記機械で変位させて第1材料流れを作り出す工程と、
第2ポリマー材料を前記機械で変位させて第2材料流れを作り出す工程と、
前記第1材料流れが前記第1長手方向条片を形成し、前記第2材料流れが前記第2長手方向条片を形成するように、前記第1材料流れを前記第2材料流れと接触させる工程であって、前記第1及び第2長手方向条片は、前記管状本体の壁断面の少なくとも一部を形成し、前記壁断面は周方向に連続し且つ一体である工程と、を備える方法。
【請求項25】
前記第1ポリマー材料は、第1放射線不透過性を有し、前記第2ポリマー材料は、第2放射線不透過性を有しており、前記第1放射線不透過性は、前記2放射線不透過性より高い、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料と異なっているが、前記第2ポリマー材料に対して化学的相溶性を有している、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料の分子配向とは異なる分子配向を有している、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記第1ポリマー材料は、流動誘導軸方向分子配向を有している、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料よりも、多くの量の無機質充填材が添加されている、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料と化学的相溶性を有しておらず、前記ポリマー材料の第1及び第2長手方向条片の間の溶融接着性を高めるように、前記ポリマー材料の少なくとも一方にポリマー相溶化剤が加えられている、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記機械は、同時押出成形機である、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記機械は、同時射出成形機である、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記機械は、同時圧縮成形機である、請求項24に記載の方法。
【請求項34】
カテーテル又はシース用の裂開可能な管状本体であって、剥離線を備え、前記剥離線は、ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の、長手方向に延びる界面結合領域によって形成されている、裂開可能な管状本体。
【請求項35】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料と機能的混和性を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項36】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料とは異なる少なくとも1つのポリマーを含んでいる、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項37】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料よりも、多くの量の無機質充填材が添加されている、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項38】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料よりも、多くの量の放射線不透過性材料が添加されている、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項39】
前記長手方向に延びる条片のそれぞれは、前記管状本体の外周面の少なくとも一部を形成している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項40】
応力集中領域が、前記第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の前記界面結合領域に沿って延びる、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項41】
前記応力集中領域は、前記裂開可能な管状本体を前記剥離線に沿って割くことを容易にする、請求項40に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項42】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料とは異なっているが、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料に対して化学的相溶性を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項43】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料の分子配向とは異なる分子配向を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項44】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、流動誘導軸方向分子配向を有している、請求項43に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項45】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料と化学的相溶性を有しておらず、前記ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の溶融接着性を高めるように、前記ポリマー材料の少なくとも一方にポリマー相溶化剤が加えられている、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項46】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、第1の量の放射線不透過性充填材を備えており、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、第2の量の放射線不透過性充填材を備えており、前記第1の量は前記第2の量よりも多い、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項47】
前記第2の量はゼロである、請求項46に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項48】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料に比較して、異なる硬度、剛性、及び/又は靭性を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項1】
カテーテル又はシース用の本体であって、近位部分、遠位部分、第1長手方向条片、及び第2長手方向条片を備えており、前記第1及び前記第2長手方向条片は、概ね前記近位部分と前記遠位部分の間を延びており、前記第1長手方向条片は、前記第2長手方向条片よりも高い放射線不透過性を有している、本体。
【請求項2】
前記本体は、円筒形状の周囲を有している、請求項1に記載の本体。
【請求項3】
前記第1長手方向条片は、前記円筒形状本体の周方向の長さの約2%から約50%を占めている、請求項2に記載の本体。
【請求項4】
前記第1長手方向条片は、前記管状本体の周方向の長さの約10%から約25%を占めている、請求項2に記載の本体。
【請求項5】
前記第1長手方向条片は、前記第2長手方向条片の第1層と第2層の下側にあり、前記第1層は、前記本体の外周面を形成しており、前記第2層は、前記本体の内周面を形成している、請求項1に記載の本体。
【請求項6】
前記第1及び第2長手方向条片は、前記本体に沿って螺旋状に延びている、請求項5に記載の本体。
【請求項7】
前記第1及び第2長手方向条片は、前記本体に沿って螺旋状に延びている、請求項1に記載の本体。
【請求項8】
前記第1長手方向条片は、第1ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、少なくとも1つのポリマーと、純金属又は原子番号が約22から約83までの少なくとも1つの元素の金属化合物からなる生体適合性を有する放射線不透過性充填剤と、を備えている、請求項1に記載の本体。
【請求項9】
前記第1長手方向条片は、第1ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、少なくとも1つのポリマーとタングステンを備えている、請求項1に記載の本体。
【請求項10】
第3長手方向条片と第4長手方向条片を更に備えており、前記第3長手方向条片はポリマー材料を備えており、前記ポリマー材料は放射線不透過性充填剤を備えており、前記第3及び第4長手方向条片のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第3長手方向条片の放射線不透過性は、前記第4長手方向条片の放射線不透過性よりも高い、請求項1に記載の本体。
【請求項11】
第5長手方向条片と第6長手方向条片を更に備えており、前記第5長手方向条片はポリマー材料を備えており、前記ポリマー材料は放射線不透過性充填剤を備えており、前記第5及び第6長手方向条片のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第5長手方向条片の放射線不透過性は、前記第6長手方向条片の放射線不透過性よりも高い、請求項10に記載の本体。
【請求項12】
前記第1長手方向条片は、前記管状本体の周方向の長さの約1%から約5%を占めている、請求項2に記載の本体。
【請求項13】
前記本体は、剥離用溝を用いることなく、前記第1及び前記第2長手方向条片の間の界面で剥がすことができる、請求項1に記載の本体。
【請求項14】
カテーテル又はシース用の管状本体であって、円筒形状の壁を備え、前記壁は、該壁の長手方向軸に対して概ね垂直に切った壁断面を有し、前記壁断面は、第1壁区画と第2壁区画を備えており、前記壁断面は円周方向に連続且つ一体であり、前記第1区画と前記第2区画のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第1区画の放射線不透過性は、前記第2区画の放射線不透過性よりも高い、管状本体。
【請求項15】
前記第1区画は、前記壁断面の周方向の長さの約2%から約50%を占めている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項16】
前記第1区画は、前記壁断面の周方向の長さの約10%から約25%を占めている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項17】
前記第1区画は、前記第2区画の第1層と第2層の下側にあり、前記第1層は、前記管状本体の外周面を形成し、前記第2層は、前記管状本体の内周面を形成している、請求項14に記載の管状本体。
【請求項18】
前記管状本体は、剥離用溝を用いることなく、前記第1及び第2区画の間の界面で剥がすことができる、請求項14に記載の本体。
【請求項19】
前記第1区画は、第1ポリマーから形成され、前記第2区画は、第2ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、原子番号が約22から約83の少なくとも1つの元素を有する、第1の量の生体適合性を有する放射線不透過性材料を備えている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項20】
前記第1区画は、第1ポリマーから形成され、前記第2区画は、第2ポリマーから形成されており、前記第1ポリマーは、タングステンを備えている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項21】
前記壁断面は、第3区画と第4区画を更に備えており、前記第3及び第4区画は、前記壁断面の少なくとも一部を形成し、前記第3及び前記第4区画のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第3区画の放射線不透過性は、前記第4区画の放射線不透過性よりも高い、請求項14に記載の管状本体。
【請求項22】
前記壁断面は、第5区画と第6区画を更に備えており、前記第5及び第6区画は、前記壁断面の少なくとも一部を形成し、前記第5及び前記第6区画のそれぞれは放射線不透過性を有しており、前記第5区画の放射線不透過性は、前記第6区画の放射線不透過性よりも高い、請求項21に記載の管状本体。
【請求項23】
前記第1区画は、前記壁断面の周方向の長さの約1%から約5%を占めている、請求項14に記載の管状本体。
【請求項24】
カテーテル又はシースの管状本体を形成する方法であって、前記管状本体は、ポリマー材料の第1長手方向条片と、ポリマー材料の第2長手方向条片を含み、前記方法は、
機械を用意する工程と、
第1ポリマー材料を前記機械で変位させて第1材料流れを作り出す工程と、
第2ポリマー材料を前記機械で変位させて第2材料流れを作り出す工程と、
前記第1材料流れが前記第1長手方向条片を形成し、前記第2材料流れが前記第2長手方向条片を形成するように、前記第1材料流れを前記第2材料流れと接触させる工程であって、前記第1及び第2長手方向条片は、前記管状本体の壁断面の少なくとも一部を形成し、前記壁断面は周方向に連続し且つ一体である工程と、を備える方法。
【請求項25】
前記第1ポリマー材料は、第1放射線不透過性を有し、前記第2ポリマー材料は、第2放射線不透過性を有しており、前記第1放射線不透過性は、前記2放射線不透過性より高い、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料と異なっているが、前記第2ポリマー材料に対して化学的相溶性を有している、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料の分子配向とは異なる分子配向を有している、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記第1ポリマー材料は、流動誘導軸方向分子配向を有している、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料よりも、多くの量の無機質充填材が添加されている、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
前記第1ポリマー材料は、前記第2ポリマー材料と化学的相溶性を有しておらず、前記ポリマー材料の第1及び第2長手方向条片の間の溶融接着性を高めるように、前記ポリマー材料の少なくとも一方にポリマー相溶化剤が加えられている、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記機械は、同時押出成形機である、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
前記機械は、同時射出成形機である、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
前記機械は、同時圧縮成形機である、請求項24に記載の方法。
【請求項34】
カテーテル又はシース用の裂開可能な管状本体であって、剥離線を備え、前記剥離線は、ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の、長手方向に延びる界面結合領域によって形成されている、裂開可能な管状本体。
【請求項35】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料と機能的混和性を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項36】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料とは異なる少なくとも1つのポリマーを含んでいる、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項37】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料よりも、多くの量の無機質充填材が添加されている、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項38】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料よりも、多くの量の放射線不透過性材料が添加されている、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項39】
前記長手方向に延びる条片のそれぞれは、前記管状本体の外周面の少なくとも一部を形成している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項40】
応力集中領域が、前記第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の前記界面結合領域に沿って延びる、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項41】
前記応力集中領域は、前記裂開可能な管状本体を前記剥離線に沿って割くことを容易にする、請求項40に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項42】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料とは異なっているが、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料に対して化学的相溶性を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項43】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料の分子配向とは異なる分子配向を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項44】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、流動誘導軸方向分子配向を有している、請求項43に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項45】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料と化学的相溶性を有しておらず、前記ポリマー材料の第1及び第2の長手方向に延びる条片の間の溶融接着性を高めるように、前記ポリマー材料の少なくとも一方にポリマー相溶化剤が加えられている、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項46】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、第1の量の放射線不透過性充填材を備えており、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、第2の量の放射線不透過性充填材を備えており、前記第1の量は前記第2の量よりも多い、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項47】
前記第2の量はゼロである、請求項46に記載の裂開可能な管状本体。
【請求項48】
前記第1の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料は、前記第2の長手方向に延びる条片の前記ポリマー材料に比較して、異なる硬度、剛性、及び/又は靭性を有している、請求項34に記載の裂開可能な管状本体。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図8D】
【図8E】
【図8F】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2008−539049(P2008−539049A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−509197(P2008−509197)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/016373
【国際公開番号】WO2006/116720
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(505472746)セント・ジュード・メディカル・エイトリアル・フィブリレーション・ディヴィジョン・インコーポレーテッド (10)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/016373
【国際公開番号】WO2006/116720
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(505472746)セント・ジュード・メディカル・エイトリアル・フィブリレーション・ディヴィジョン・インコーポレーテッド (10)
【Fターム(参考)】
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