説明

カメラおよびカメラシステム

【課題】 アクセサリを着脱可能なカメラを使用するユーザに対して、アクセサリの選択を支援すること。
【解決手段】 被写体像を撮像する撮像部と、アクセサリを接続可能な接続部と、撮像部による撮像が行われるたびに、接続部に接続されたアクセサリの使用情報を記録する記録部と、使用情報の履歴をユーザが視覚的に確認可能に表示する表示部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ、およびカメラとサーバとからなるカメラシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、交換レンズや照明装置などのアクセサリを着脱可能なカメラが知られている。このようなカメラを使用するユーザは、様々な種類のアクセサリから、それぞれ所望のアクセサリを選択して使用することができる。しかし、知識や経験の少ないユーザなどは、自身のカメラの使用時の傾向を把握できず、どのようなアクセサリを選択するのが良いのか分からない場合がある。
【0003】
知識や経験の少ないユーザを支援するために、特許文献1の発明では、知識や経験の少ないユーザの撮影スキルの向上を目的とし、アドバイス情報を提示する技術が考えられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の発明では、カメラによる撮影時に操作情報を提示するものであるため、ユーザは自身のカメラの使用時の傾向を把握できず、どのようなアクセサリを選択するのが良いのか分からないという問題を解決することは難しい。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、アクセサリを着脱可能なカメラを使用するユーザに対して、アクセサリの選択を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカメラは、被写体像を撮像する撮像部と、アクセサリを接続可能な接続部と、前記撮像部による撮像が行われるたびに、前記接続部に接続されたアクセサリの使用情報を記録する記録部と、前記使用情報の履歴をユーザが視覚的に確認可能に表示する表示部とを備える。
【0007】
なお、前記使用情報の履歴に基づいて、前記ユーザが前記カメラに接続して使用するのに適したアクセサリを選択する選択部を備え、前記表示部は、前記選択部により選択されたアクセサリの情報を表示しても良い。
【0008】
また、前記選択部による選択時の絞り込み条件を示す前記ユーザの指示を受け付ける操作部を備え、前記選択部は、前記絞り込み条件にしたがって、前記アクセサリを選択しても良い。
【0009】
また、前記使用情報の履歴から、何れかの使用情報を選択する前記ユーザの指示を受け付ける操作部と、前記ユーザの指示にしたがって、前記記録部から前記使用情報を読み出し、読み出した前記使用情報にしたがって、前記アクセサリと前記カメラとの少なくとも一方を制御する制御部とを備えても良い。
【0010】
また、前記ユーザに警告を行う警告部を備え、前記接続部は、防振機能を備えた交換レンズを前記アクセサリとして接続可能であり、前記記録部は、前記防振機能が有効であるか否かを前記使用情報として記録し、前記警告部は、前記撮像部による撮像が行われる際に、前回の前記使用情報における前記防振機能の状態と、現在の防振機能の状態とが異なる場合には警告を行っても良い。
【0011】
本発明のカメラシステムは、カメラとサーバとからなるカメラシステムであって、前記カメラは、被写体像を撮像する撮像部と、アクセサリを接続可能な接続部と、前記撮像部による撮像が行われるたびに、前記接続部に接続されたアクセサリの使用情報を記録する記録部と、前記使用情報の履歴に基づいて、前記ユーザが前記カメラに接続して使用するのに適したアクセサリを選択する選択部と、前記使用情報の履歴をユーザが視覚的に確認可能に表示するとともに、前記選択部により選択されたアクセサリの情報を表示する表示部と、前記カメラの外部と無線または有線で通信を行って情報を取得するカメラ通信部とを備え、前記サーバは、前記カメラ通信部と相互に接続可能な通信部と、前記使用情報と前記アクセサリとが対応づけられたデータベースを記録したデータベース部とを備え、前記選択部は、前記カメラ通信部を介して前記データベース部から前記アクセサリの選択に用いる情報を取得し、取得した情報に基づいて前記アクセサリを選択する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アクセサリを着脱可能なカメラを使用するユーザに対して、アクセサリの選択を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態の全体図である。
【図2】本実施形態の機能ブロック図である。
【図3】交換レンズにおける焦点距離のヒストグラムの一例を示す。
【図4】交換レンズにおける絞り値のヒストグラムの一例を示す。
【図5】照明装置における発光量の一例を示す。
【図6】選択枠について説明する図である。
【図7】複数のアクセサリに関する使用情報を表示する際のヒストグラムの一例を示す。
【図8】おすすめ交換レンズを表示する際の表示の一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の全体図である。本実施形態では、照明装置および交換レンズを接続可能な電子カメラ1を用いて説明する。電子カメラ1は、図1に示すように、上面に照明装置接続部2、レリーズ釦3を備え、前面にレンズ接続部4を備える。照明装置および電子カメラ1は、照明装置接続部2を介して、電気的かつ機械的に接続される。また、交換レンズおよび電子カメラ1は、レンズ接続部4を介して、電気的かつ機械的に接続される。以下では、照明装置接続部2に照明装置20が接続され、レンズ接続部4に交換レンズ30が接続された場合を例に挙げて説明する。
【0016】
図2は、電子カメラ1、照明装置20および交換レンズ30の機能ブロック図である。
【0017】
電子カメラ1は、図2に示すように、不図示の撮像素子を含む撮像部5、レリーズ釦3や不図示の電源釦、選択釦などを含む操作部6、画像などを記録する記録部7、後述する使用情報を記録する使用情報記録部8、不図示の表示素子を備え画像や各種メニューを表示する表示部9、照明装置接続部2およびレンズ接続部4を含む接続部10、有線または無線により外部と相互に通信可能な通信部11、各部を制御するCPU12を備える。CPU12は、内部にテーブルを記録したメモリ13を備える。テーブルの詳細は後述する。
【0018】
図2において、撮像部5、記録部7、使用情報記録部8、接続部10、通信部11は、CPU12と相互に接続される。また、操作部6の状態はCPU12により検知され、CPU12の出力は表示部9にも接続される。
【0019】
照明装置20は、図2に示すように、被写体に対して照明光を発光する発光部21、不図示の調光素子などを備え、被写界を測光する測光部22、電子カメラ1の照明装置接続部2と接続可能な接続部23、各部を制御するCPU24を備える。発光部21は、不図示の昇圧回路や発光制御回路を有する。測光部22は、発光部21による照明に関わる調光用の測光を行うとともに、電子カメラ1の周辺光量を測光する。接続部23は、X接点などを含み、電子カメラ1の接続部10を介して、電子カメラ1から各種情報を示す信号を取得する。図2において、測光部22、接続部23は、CPU24と相互に接続される。また、CPU24の出力は、発光部21にも接続される。
【0020】
交換レンズ30は、図2に示すように、焦点距離を変更可能な撮影レンズ部31、電子カメラ1のレンズ接続部4と接続可能な接続部32、各部を制御するCPU33を備える。接続部32は、電子カメラ1の接続部10を介して、電子カメラ1から各種情報を示す信号を取得する。図2において、撮影レンズ部31、接続部32は、CPU33と相互に接続される。
【0021】
以上説明した構成の電子カメラ1(照明装置20および交換レンズ30が接続された状態)において、ユーザによりレリーズ釦3を介して撮影指示が行われると、CPU12はこれを検知し、接続部11を介して、照明装置20にレリーズ信号を出力するとともに、接続部11を介して、交換レンズ30に制御信号を出力する。また、CPU12は、撮像部5を制御して撮影を行う。
【0022】
照明装置20のCPU24は、接続部23を介してレリーズ信号を取得すると、これを検知し、発光部21を介して撮像用の発光を行う。なお、CPU24は、測光部22による調光に基づいて発光量を決定しても良いし、接続部23を介して電子カメラ1から調光情報を取得し、取得した調光情報に基づいて発光量を決定しても良い。
【0023】
交換レンズ30のCPU33は、接続部32を介して制御信号を取得すると、これを検知し、制御信号にしたがって撮影レンズ部31を制御する。
【0024】
上述した手順で撮像部5により生成された画像の画像データは、適宜画像処理や圧縮処理が施された後に記録部7に記録される。
【0025】
本実施形態の電子カメラ1は、撮影が行われるたびに、使用情報記録部8に使用情報を記録する。使用情報とは、接続部10に接続された各アクセサリがどのような設定、条件で使用されたかを示す情報である。本実施形態では、アクセサリとして、照明装置20および交換レンズ30が接続されているため、これらのアクセサリに関する使用情報が、使用情報記録部8に記録される。使用情報には、以下のような情報が含まれる。
(A)照明装置に関する情報
・照明装置の接続の有無
・照明装置の種類(メーカー、型番など)
・発光の有無
・発光量
・発光モード(調光モードを含む)
・FP発光の有無
(B)交換レンズに関する情報
・交換レンズの接続の有無
・交換レンズの種類(メーカー、型番など)
・焦点距離
・絞り
・防振機能の有無
・防振機能のON/OFF
・撮影画像サイズ(FX/DX)
電子カメラ1のCPU12は、撮像部5による撮影が行われるたびに、上述した使用情報を使用情報記録部8に記録する。
【0026】
なお、CPU12は、(A)の照明装置に関する使用情報を、照明装置の種類毎に記録する。また、(B)の交換レンズに関する使用情報を、交換レンズの種類毎に記録する。
【0027】
また、使用情報として、電子カメラ1に関する情報をさらに記録しても良い。電子カメラ1に関する使用情報には、以下のような情報が含まれる。
【0028】
・撮影姿勢
・撮影モード
・連写モードのON/OFF
このように記録された使用情報は、後述する「使用履歴の表示」および「おすすめアクセサリの表示」時に用いられる。なお、この使用情報は、各種条件の設定や、警告に用いることもできる。
【0029】
例えば、操作部6を介したユーザ操作に応じて、電子カメラ1のCPU12は、使用情報記録部8に記録された使用情報から何れかの使用情報を読み出し、読み出した使用情報にしたがって、電子カメラ1や接続部10に接続されたアクセサリを制御する。このような構成とすれば、以前の撮影時の設定を容易に再現することができる。
【0030】
また、電子カメラ1のCPU12は、撮像部5による撮影が行われる際に、前回の使用情報と、現在の使用情報に相当する各情報とが異なる場合には、表示部9や不図示のスピーカなどを使用して、ユーザに警告を行う。このような構成とすれば、例えば、ユーザが意図せずに交換レンズ30の防止機能の設定を変更してしまった場合などに、撮影の失敗を防ぐことができる。
【0031】
<使用履歴の表示>
電子カメラ1のCPU12は、操作部6を介したユーザ操作に応じて、使用情報記録部8に記録された使用情報を、使用履歴として表示部9に表示する。使用履歴の呼出は、専用の部材をユーザが操作することにより行われる構成としても良いし、表示部9にメニューを表示し、このメニューから選択される構成としても良い。
【0032】
CPU12は、ユーザにより使用履歴の表示が指示されると、使用情報記録部8に記録された使用情報を、使用履歴として表示する。使用履歴の表示は、表やヒストグラムの形態で行う。このような表示を行うことにより、ユーザは、自身のアクセサリの使用履歴を視覚的に確認することができる。ここでは、交換レンズの使用情報を表示する場合を例に挙げて説明する。
【0033】
表1は、使用履歴の一例を示す。
【0034】
【表1】

【0035】
また、図3は、交換レンズにおける焦点距離のヒストグラムの一例を示し、図4は、交換レンズにおける絞り値のヒストグラムの一例を示し、図5は、照明装置における発光量の一例を示す。図3の例において、横軸は各使用情報の焦点距離を示し、縦軸は頻度を示す。また、図4の例において、横軸は各使用情報の絞り(F値)を示し、縦軸は頻度を示す。また、図5の例において、横軸は各使用情報の発光量(ガイドナンバー:GN)を示し、縦軸は頻度を示す。
【0036】
なお、表1や、図3から図5のような表示のうち、何れの項目についてどのような表示を行うかは、操作部6を介したユーザ操作により指定可能な構成とする。また、使用履歴の表示中に操作部6を介したユーザ指示を受け付け、指示に応じて表示を変更する構成としても良い。
【0037】
例えば、始めに表1のような全体に関する使用情報を表示し、その後、ユーザ指示に応じて詳細を示す使用情報として、図3から図5に示したヒストグラムを表示しても良い。また、図6に示すように、選択枠(図6領域a参照)を表示し、ヒストラムの一部をより詳細に表示する構成としても良い。また、ある項目に関するヒストグラムを表示中に、その一部が上述した選択枠により指定された場合には、その選択枠に相当する部分について、別の項目のヒストグラムを表示する構成としても良い。例えば、図3に示した焦点距離のヒストグラムを表示中に、その一部が上述した選択枠により指定された場合には、その選択枠に相当する部分について、絞りのヒストグラムを表示する構成としても良い。このような構成とすることにより、ユーザは、より詳細に撮影時の傾向を確認することができる。なお、選択枠による指定の代わりに数値指定を行う構成としても良い。
【0038】
また、使用履歴として、複数のアクセサリに関する使用情報を表示する場合には、簡単に表示を切り換え可能とするのが好ましい。例えば、表1に示した例のように、複数の交換レンズ(○○−Aから○○−C)に関する使用情報を表示する場合、図7に示すように、選択釦(図7領域b参照)を表示し、全体の表示(「TOTAL」に対応)と交換レンズ毎の表示(「○○−A」〜「○○−C」に対応)とを切り換え可能な構成としても良い。なお、交換レンズ毎の表示(「○○−A」〜「○○−C」の何れか)がユーザにより選択された場合、CPU12は、選択された交換レンズに関する使用情報のみに基づいて、使用履歴の表示を行う。
【0039】
さらに、操作部6を介したユーザ指示により、撮影期間(表1の「日時」に相当)などを絞り込み条件を指定可能な構成としても良い。
【0040】
<おすすめアクセサリの表示>
電子カメラ1のCPU12は、上述した使用履歴の表示中に、操作部6を介したユーザ指示を受け付けると、おすすめアクセサリに関する情報を、表示部9に表示する。おすすめアクセサリに関する情報の表示は、専用の部材をユーザが操作することにより行われる構成としても良いし、表示部9にメニューを表示し、このメニューから選択される構成としても良い。
【0041】
CPU12は、ユーザによりおすすめアクセサリの表示が指示されると、まず、表示部9に表示中の使用履歴に基づいて、おすすめアクセサリを選択する。おすすめアクセサリの選択については、2種類の方法が考えられる。1つは「買い換えを想定したおすすめ」であり、もう1つは、「買い足しを想定したおすすめ」である。
【0042】
CPU12は、「買い換えを想定したおすすめ」を選択する場合には、表示部9に表示中の使用履歴に基づいて、頻度の高い部分(=良く使用する部分)の使用に適したアクセサリを選択する。一方、「買い足しを想定したおすすめ」を選択する場合には、CPU12は、表示部9に表示中の使用履歴に基づいて、頻度の低い部分(=現在は使用されていない部分)の使用に適したアクセサリを選択する。
【0043】
アクセサリの選択は、メモリ13に記録されたテーブルにしたがって行われる。このテーブルは、各項目の使用情報と各アクセサリの特徴とが対応づけられたテーブルであり、CPU12は、このテーブルにしたがって、おすすめアクセサリを選択する。例えば、交換レンズの「買い換えを想定したおすすめ」を選択する際に、焦点距離に関して、広い範囲のヒストグラムが表示されている場合には、焦点距離のカバー範囲が広い高倍率のズームレンズをおすすめ交換レンズとして選択する。さらに、絞りを加味して選択する場合には、絞りに関するヒストグラムにおいて、明るい絞り値の頻度が高い場合には、明るいF値のレンズをおすすめ交換レンズとして選択する。なお、表示部9に表示中の使用履歴における範囲に対応する交換レンズがない場合は、もっとも近い範囲の交換レンズをおすすめ交換レンズとして選択する。
【0044】
また、アクセサリとして交換レンズを選択する際には、表1で説明した画面サイズや上述した防振機能を加味して選択する構成としても良い。画面サイズに関しては、交換レンズによって、撮影可能/不可能な画像サイズが異なる。したがって、使用履歴に応じてユーザの使用に適した交換レンズを選択すると良い。また、防振機能についても、防振機能の使用履歴に応じてユーザの使用に適した交換レンズを選択すると良い。
【0045】
そして、CPU12は、選択したおすすめアクセサリの情報を、表示部9に表示する。図8はおすすめアクセサリとして、おすすめ交換レンズを表示する際の表示の一例である。CPU12は、図8に示すように、選択したアクセサリの情報を表示部9に表示する。この際に、図8に示すように、詳細(図8領域c参照)やサンプル画像(図8領域d参照)をさらに表示する構成としても良い。すなわち、何れかの交換レンズについて、ユーザが操作部9を介して「詳細」の項目を選択すると、CPU12は、選択された交換レンズの詳細な情報を表示部9に表示する。また、何れかの交換レンズについて、ユーザが操作部9を介して「サンプル画像」の項目を選択すると、CPU12は、選択された交換レンズを使用した撮影により得られるサンプル画像を表示部9に表示する。サンプル画像は、魚眼レンズなど、特徴的な性質を持つレンズをユーザにすすめる場合に、特に有用である。詳細およびサンプル画像の情報は、上述したメモリに記録されているものとする。
【0046】
さらに、おすすめアクセサリの表示中に操作部6を介したユーザ指示を受け付け、指示に応じて表示を変更する構成としても良い。例えば、表示されたアクセサリがユーザの要望に合致しなかった場合などには、上述した「使用履歴の表示」に戻り、おすすめアクセサリの選択の対象となる使用履歴を再指定可能な構成としても良い。このような構成とすることにより、おすすめアクセサリがユーザにとっては高価である場合などには、ユーザは、使用履歴における選択範囲を狭くしたり、絞り込み条件を指定する指示を行い、別のおすすめアクセサリを探すことができる。例えば、使用履歴において、単焦点の明るいレンズで明るい絞りが含まれている場合、大口径ズームレンズが買い換えを想定したおすすめ交換レンズとして選択される。このような交換レンズは、一般的に非常に高価である。そこで、ユーザは、絞りのヒストグラムで明るい絞りを除く指定を行うことによって、予算に見合ったアクセサリの情報を得ることができる。なお、おすすめアクセサリの表示中に指定可能な絞り込み条件として、「予算」を設ける構成としても良い。
【0047】
なお、メモリ13に記録されたテーブルを使用する代わりに、通信部11を介して、インターネット上のサーバに接続し、このサーバに予め記録したテーブルを使用しておすすめアクセサリを選択しても良い。また、カメラメーカーやアクセサリメーカーのホームページなどに接続して情報を取得することによりアクセサリを選択しても良い。さらに、通信部11を介してインターネットに接続し、メモリ13に記録されたテーブルを更新、変更可能な構成としても良い。
<実施形態の変形例>
使用情報を使用情報記録部8に記録する際には、各使用情報を数値として記録しても良いし、ヒストグラムに相当する頻度の形で記録しても良い。
【0048】
使用情報を使用情報記録部8に記録せずに、各画像の付帯情報として記録しても良い。このような構成とすれば、コンピュータなどの画像処理装置において、本実施形態で説明した処理と同様の処理を行うことができる。すなわち、画像処理装置に、使用情報を付帯情報としてもつ画像の画像データを取り込み、この使用情報から本実施形態で説明した使用履歴の表示やおすすめアクセサリの選択を行うことができる。
【0049】
使用履歴の表示やおすすめアクセサリの表示を、決まったタイミング(例えば、撮影100回毎など)で自動で行う構成としても良い。
【0050】
使用履歴を表示する際には、ユーザが視覚的に確認可能であれば、表やヒストグラムの他に各種グラフやイラストなどを用いて表示を行っても良い。
【0051】
おすすめアクセサリの表示に関しては、具体的なアクセサリの情報に代えて、ユーザのアクセサリ選択のヒントとなる情報を表示しても良い。例えば、「ズーム範囲の広い交換レンズをおすすめします」や「発光量の大きい照明装置をおすすめします」などの情報を表示しても良い。
【0052】
おすすめアクセサリの選択に関して、電子カメラ1のCPU12がヒストグラムを解析し、ユーザの範囲選択に依らずにおすすめアクセサリを選択する構成としても良い。
【0053】
アクセサリとして、交換レンズおよび照明装置以外のものについても同様に本発明を適用することができる。また、電子カメラだけでなく、銀塩カメラやムービーカメラについても本発明を同様に適用することができる。例えば、コンパクトタイプのカメラに外付け可能な照明装置などについても同様に本発明を適用することができる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態によれば、被写体像を撮像する撮像部と、アクセサリを接続可能な接続部と、撮像部による撮像が行われるたびに、接続部に接続されたアクセサリの使用情報を記録する記録部と、使用情報の履歴をユーザが視覚的に確認可能に表示する表示部とを備える。したがって、アクセサリを着脱可能なカメラを使用するユーザに対して、アクセサリの選択を支援することができる。
【符号の説明】
【0055】
1…電子カメラ、2…照明装置接続部、4…レンズ接続部、5…撮像部、8…使用情報記録部、10・23・32…接続部、11…通信部、12・24・33…CPU、13…メモリ、21…発光部、31…撮影レンズ部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】特開2006−352712号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を撮像する撮像部と、
アクセサリを接続可能な接続部と、
前記撮像部による撮像が行われるたびに、前記接続部に接続されたアクセサリの使用情報を記録する記録部と、
前記使用情報の履歴をユーザが視覚的に確認可能に表示する表示部と
を備えることを特徴とするカメラ。
【請求項2】
請求項1に記載のカメラにおいて、
前記使用情報の履歴に基づいて、前記ユーザが前記カメラに接続して使用するのに適したアクセサリを選択する選択部を備え、
前記表示部は、前記選択部により選択されたアクセサリの情報を表示する
ことを特徴とするカメラ。
【請求項3】
請求項2に記載のカメラにおいて、
前記選択部による選択時の絞り込み条件を示す前記ユーザの指示を受け付ける操作部を備え、
前記選択部は、前記絞り込み条件にしたがって、前記アクセサリを選択する
ことを特徴とするカメラ。
【請求項4】
請求項1に記載のカメラにおいて、
前記使用情報の履歴から、何れかの使用情報を選択する前記ユーザの指示を受け付ける操作部と、
前記ユーザの指示にしたがって、前記記録部から前記使用情報を読み出し、読み出した前記使用情報にしたがって、前記アクセサリと前記カメラとの少なくとも一方を制御する制御部と
を備えたことを特徴とするカメラ。
【請求項5】
請求項1に記載のカメラにおいて、
前記ユーザに警告を行う警告部を備え、
前記接続部は、防振機能を備えた交換レンズを前記アクセサリとして接続可能であり、
前記記録部は、前記防振機能が有効であるか否かを前記使用情報として記録し、
前記警告部は、前記撮像部による撮像が行われる際に、前回の前記使用情報における前記防振機能の状態と、現在の防振機能の状態とが異なる場合には警告を行う
ことを特徴とするカメラ。
【請求項6】
カメラとサーバとからなるカメラシステムであって、
前記カメラは、
被写体像を撮像する撮像部と、
アクセサリを接続可能な接続部と、
前記撮像部による撮像が行われるたびに、前記接続部に接続されたアクセサリの使用情報を記録する記録部と、
前記使用情報の履歴に基づいて、前記ユーザが前記カメラに接続して使用するのに適したアクセサリを選択する選択部と、
前記使用情報の履歴をユーザが視覚的に確認可能に表示するとともに、前記選択部により選択されたアクセサリの情報を表示する表示部と、
前記カメラの外部と無線または有線で通信を行って情報を取得するカメラ通信部とを備え、
前記サーバは、
前記カメラ通信部と相互に接続可能な通信部と、
前記使用情報と前記アクセサリとが対応づけられたデータベースを記録したデータベース部とを備え、
前記選択部は、前記カメラ通信部を介して前記データベース部から前記アクセサリの選択に用いる情報を取得し、取得した情報に基づいて前記アクセサリを選択する
ことを特徴とするカメラシステム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−170035(P2010−170035A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−14492(P2009−14492)
【出願日】平成21年1月26日(2009.1.26)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】