説明

カメラ付スキーロボット

【課題】
赤外線対人検知式自動追尾型カメラを支持し、ラジオコントロール操作により、被写体スキーヤーと共に滑りながら、優れた映像を撮影することを可能とした、スキーロボットを提供する。
【解決手段】
駆動装置を内蔵する箱型のケース本体の底部には、先端が筒体となっている左右それぞれ2本の足を設け、スキー板の上面に固定されている棒状の門型支持具の水平部の棒体が前記筒体に回転自在に貫通し、該水平部の棒体の中央部から、頂部に筒部を形成する垂直支持体を垂設し、前記ケース本体の上方側面を貫通する貫通孔に貫通するコの字状の棒体が前記筒部に回転自在に嵌合し、前記ケース本体の上部に、赤外線対人検知式自動追尾型カメラを設けるとともに該ケース本体の後方部に先端が鋸刃状の鍬状体を設けてなるカメラ付スキーロボットとして課題を解決している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラジオコントロールにより、滑りながらどの方向からでもスキーヤーを撮影し、赤外線対人検知式自動追尾型カメラによりスキーヤーとカメラとの微妙な画像のずれも調整して、スキーターン技術の向上に貢献することを、可能としたロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年になり、固定の遠隔操作点からの遠隔操作で移動体を長距離離れた場所でも確実に移動させることが出来る遠隔操作によるカメラロボットの移動方法が知られている。(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
近年になり、単純なラジオコントロール用端末操作だけで複雑なスキーターン動作を行わせ、しかも安定して滑走させ得る、スキーロボットの遠隔操作方法が知られている。(例えば、特許文献2参照。)
【0004】
市販、使用されている、オフロードサイクルを利用して、着脱可能な、滑走体を取り付け、水上及び雪上を滑るように移動可能とし、オフロードサイクルと兼用に使用出来る、乗り物が知られている。(例えば、特許文献3参照。)
【0005】
左右の各脚部の、大腿リンクと下腿リンクとを、膝関節部から離れた部分で連結する、下腿駆動用の直動アクチュエーターと、下腿リンクと、足平部とを、足首関節部から離れた部分で、連結する足平駆動用の、直動アクチュエーターとを備える、2足歩行ロボットにおいて、大腿リンク及び、下腿リンクの慣性モーメントを、小さくして運動性能を、向上出来るようにしたロボットが知られている。(例えば、特許文献4参照。)
【0006】
人員が搭乗することなく、各種現場の撮影を行う事が出来、この撮影に必要とする、人員は主にラジコンヘリコプターを地上で、操縦する者だけでよくて、人手が少なくて済み、機体に揺れ等が生じても、撮影機を常に安定した状態にする事が出来、最良な撮影を行うことが出来、全体の構造が極めて簡単であって、安価に製造することが出来、加えて撮影機の向きを最良な向きに、変更することが出来る、撮影機を備えたラジコンヘリコブターが知られている。(例えば、特許文献5参照。)
【0007】
オフロードサイクルとスキー兼用の乗り物を、参考にして前は短いスノーボード、後ろは長いスノーボードで自転車に似たハンドルフレームと、フレームにて合体し、雪面を自転車で滑降する様な感じの乗り物が知られている。(例えば、非特許文献1参照。)
【0008】
名称を、スノーレーサーといい、後ろ側が2列に平行に並んだ、スキーの上に低いシートがあり、其の前側は円状ハンドルと、小型のスノーボードがフレームで固定されていて、椅子に座った恰好でゲレンデを、滑って遊ぶスノースポーツギヤーが知られている。(例えば、非特許文献2参照。)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許公開平7−30969号公報
【0010】
【特許文献2】特許公開2005−254396号公報
【0011】
【特許文献3】実用新案公開平6−57767号公報
【0012】
【特許文献4】特許公開2009−101456号公報
【0013】
【特許文献5】実用新案公開平5−73647号公報
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】ジック・ジャパン(株式会社)、 スノースクート
【0015】
【非特許文献2】(株式会社)エス・エイ・アイ、 スノーレーサー
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
前記公知の装置では解決されていない、以下、ラジオコントロールの操作で、滑りながらスキーヤーをどの方向からでも撮影し、其の微妙なスキーターンをも赤外線対人検知式自動追尾型のカメラにより捉える事を可能とした、スキーロボットを提供する事が、課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
駆動装置を内蔵する箱型のケース本体の底部には、先端が筒体となっている左右それぞれ2本の足を設け、スキー板の上面に固定されている棒状の門型支持具の水平部の棒体が前記筒体に回転自在に貫通し、該水平部の棒体の中央部から、頂部に筒部を形成する垂直支持体を垂設し、前記ケース本体の上方側面を貫通する貫通孔に貫通するコの字状の棒体が前記筒部に回転自在に嵌合し、前記ケース本体の上部に、赤外線対人検知式自動追尾型カメラを設けるとともに該ケース本体の後方部に先端が鋸刃状の鍬状体を設けてなるカメラ付スキーロボットとして課題を解決している。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ラジオコントロールにより、共に滑降している、スキーヤーの動作を、どの方向からでも撮る事が可能であり、又、赤外線対人検知式自動追尾型カメラを装備しているので、画像のズレを調整し、スキーヤーの微妙な滑降操作をも逃さない、従って、スキー教程においては、優れた教材としての効果は充分にある。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】はロボット全体の、概観斜視図である。
【図2】は蛇行駆動装置と、其れを制御する、電子部品配置斜視図である。
【図3】は制動駆動装置と、其れを制御する、電子部品配置斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1、において、全体の構成は 駆動装置を内蔵している箱型ケース本体4の底部から左右それぞれ2本の足を設けてその先端部に筒体2を形成し、該筒体2を貫通するスキー板の上に固定されている門型支持具1bの中央部に垂直支持体1aを設け、該垂直支持体1a頂部に形成する筒に、前記箱型ケース本体4の両方部に設ける左右の貫通孔を通して、コの字状棒体6がその筒に回動自在に嵌合して、前記箱型ケース本体の4上部には赤外線対人検知式自動追尾型カメラCを設けると共に、前記箱型ケース本体4の後方底部には、先が鋸刃状の鍬状体7を設け、箱型ケース本体4の内部の前側には、蛇行の動作を制御する電子機器と機械仕掛けが設けられており、前記箱型ケース本体4の内部の後ろ側には制動の動作を制御する、電子機器と機械仕掛けが設けられている。
【0021】
図2、図3において、ラジオコントロールの仕組みであるが、送信機Pt、受信機R、正逆反転エレクトロニクススピードコントロールスイッチSpcの、並列同時移動を駆使しロボットの内部の電子制御装置を働かせるものである、先ず、送信機Ptより信号を送信機アンテナPaと受信機アンテナRaを介して、ロボット内の受信機Rに送る、次に、正逆反転エレクトロニクススピードコントロールスイッチSpcによりデジタル信号が、アナログ電流に変換され、直流式ギヤードモーターDcgmのスイッチが入る、モーターDcgmの駆動用スプロケットDsの先にはスプリング式クラッチScを設けモーターを保護している。
【0022】
図2、図3において、蛇行装置における、正逆反転エレクトロニクススピードコントロールスイッチSpcの制御回路は、ON−OF−ON,で単極双投型をとっているので、OF時には電流は流れない、又、ON時では手元のレバーの強弱とか振り幅とか速さを正確に、モーターDcgmに伝達される、其のモーターDcgmの駆動用スプロケットDsと、全体の遊導用スプロケットSpに、チェーンChを係回して、チェーンChの一部が着接された、コの字状棒体6があり、其の左右の屈曲部は、垂直支持体1aの先に回動自在に嵌合されている、コの字状棒体6が左右に摺動すると、支持本体1が揺動する、従って、ラジコン送信機Ptのレバーを左右に動かすと、スキーSが左右交互に傾き、蛇行滑降をする。
【0023】
図2、図3において、制動装置であるが、やはりラジコン制御の方法は、前記と同じであるが、機械装置の働きが少し違っている、チェーンChの駆動により、制動用レバーBrlを傾動して、S字状で先が鋸刃状の鍬状をしている板7を、雪面を引っ掻く様にして操作することが出来るので、発信と、速度制御と、停止動作が可能である、又、箱型ケース本体4の上部には、赤外線対人検知式自動追尾型カメラCが装備されているので、映像のズレを調整し、被写体スキーヤーを正確に撮る事が可能である。
【0024】
ロボットの操作方法は、ラジコン操作の教師と、ロボットと、スキーヤーが、山頂に並んで、スキーターン滑降の準備が出来上がる、先ず、ラジコンレバーにて、ロボットのブレーキ装置7を解除するとロボットは滑りだす、其の後にスキーヤーが続いて滑る、操作レバーを左右に傾動するとロボットが左右に蛇行する、其の後についてスキーヤーも同じく滑る、 操作レバーの操作は多種なスキーターンが可能なので、其れについてスキーヤーも滑る、次に、別のレバーを共に操作することにより、ロボットの滑りの速さも、制御出来る、最後には停止することが可能である、前記のスキーヤーのロボットに対する、滑降位置は後ろ側であったが、其の前側でも左右でも滑る事が出来る、今回のロボットのカメラは赤外線対人検知式自動追尾型Cが搭載されているので、互いの多少の画像のズレをも微妙に修正が出来る、又、ラジコンの操作をする教師は遠隔からでも、又、共に滑りながらでも、電波が届く範囲であれば、何処からでもロボットを操作することが出来る、より良い映像を撮るにはラジコン操作のロボットの動きはあまり派手でない方が効果的であり、ロボットとスキーヤーはあまり接近しない方がよい、又、ロボットの滑る雪面の斜度はなるべく緩斜面の方が適している。
【0025】
製造において材質は、ロボット本体の重量が軽すぎると転倒しやすく、重すぎると滑り速度に問題が出てくる、そこでプラスチック製だと製作し易く、安価であるが軽すぎる、鉄製だと丈夫で安価であるが、製造に手間がかかり重すぎる、そこで少し高価につくが、アルミ合金製が丈夫で丁度良い重さであるし防錆にも優れている、人間の重量に近い程、より効果的である。
【0026】
設計においては、構造的なバランスで、スキー板の長さ、位置幅、機械の高さと其の重心の位置の比率を考慮し、またスキー板のサイドカーブの大きさと、弾性力であるが、近年になり其の発展は充分なものがあるので、これらをいかにして選択するかである、今回は機械が其れに乗るので、感覚的な物が全く把握出来ないので充分な試作と多くの試運転が求められる。
【0027】
ロボットの実践使用領域であるが、場所はロボットをスキー学校に登録して、スキー場にゲレンデの一部を借りる許可を取る、山頂へのロボットの運搬は、山頂に向かってロープで引いて上げる、電波法であるが、この場所は一般の公道上ではなく、広範囲ではあるが決められた場所なので、電波妨害の恐れはない。
【産業上の利用可能性】
【0028】
今回の発明は、現在の先端産業であるロボットを提供して、産業界にも広く利用されているラジオコントロールを駆使していること、又、今の産業界では欠くことの出来ない防犯システムの赤外線対人検知式自動追尾型カメラを使用して、其の微妙な映像をして、近年発展を遂げている、スキー業界に位置して、スキーターン教程の発展に尽すことで、産業上の利用可能性は充分にある。
【符号の説明】
【0029】
1 支持具本体
1a 垂直支持体
1b 門型支持具
2 ケース底部筒体
4 箱型ケース本体
5 ケース屋根
6 コの字状棒体
7 鋸刃状の鍬状体
Pt 送信機
Pa 送信アンテナ
R 受信機
Ra 受信アンテナ
Spc 正逆反転スピードコントロールスイッチ
Sc スプリング式クラッチ
B 充電式バッテリー
Dcgm直流式ギヤードモーター
Ds 駆動スプロケット
Ch チェーン
Sp 遊動スプロケット
Ls リミットスイッチ
Brl ブレーキレバー
C 赤外線対人検知式自動追尾型カメラ
S スキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動装置を内蔵する箱型のケース本体の底部には、先端が筒体となっている左右それぞれ2本の足を設け、スキー板の上面に固定されている棒状の門型支持具の水平部の棒体が前記筒体に回転自在に貫通し、該水平部の棒体の中央部から、頂部に筒部を形成する垂直支持体を垂設し、前記ケース本体の上方側面を貫通する貫通孔に貫通するコの字状の棒体が前記筒部に回転自在に嵌合し、前記ケース本体の上部に、赤外線対人検知式自動追尾型カメラを設けるとともに該ケース本体の後方部に先端が鋸刃状の鍬状体を設けてなるカメラ付スキーロボットとして課題を解決している。








【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−203754(P2012−203754A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69105(P2011−69105)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(710009508)
【Fターム(参考)】