説明

カメラ制御装置

【課題】 複数台のカメラを有する場合であっても、簡単に操作することができるカメラ制御装置を提供すること。
【解決手段】 共通操作部150は、地図操作とカメラ操作を同一の操作手段で行う。操作管理部140は、地図の縮尺(表示倍率)と操作対象カメラの撮影倍率に応じて、地図操作とカメラ操作の機能を切り替え、地図操作を行う場合は地図制御部130へ操作信号を送信し、カメラ操作を行う場合はカメラ制御部120へ操作信号を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視装置やカーナビゲーションなどのカメラ制御装置に関し、特に、複数台のカメラの配置位置を示す地図上から操作対象のカメラを選択し、撮影方向や撮影倍率などを変更するカメラ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のカメラ制御装置として、1台のカメラで構成される監視装置は、操作卓を用いて操作するのが一般的である。具体的には、操作卓上に設けられた操作レバーを上下左右に動かすことで、カメラの撮影方向を上下左右に制御し、同じく操作卓上に設けられたズーム/ワイドボタンを押すことで、撮影倍率を変更する。
【0003】
近年、複数台のカメラで構成される広域監視装置として、カメラの管理が容易なグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI:Graphical User Interface)を備えた監視装置が登場している。
【0004】
カメラの配置を表す図形を地図に配置し、撮影映像と関連させて表示するGUIは、特別な知識を必要とせず簡単に監視装置を制御できるという利点がある。
【0005】
例えば、特許文献1には、GUIを備え、マウス操作により複数台のカメラから操作対象のカメラを選択し、操作卓の操作によりカメラを操作する監視装置が記載されている。以下、図21を用いて特許文献1に記載された従来の監視装置の操作方法について簡単に説明する。
【0006】
図21は、従来の監視装置の構成例を示す図である。この監視装置は、表示画面1と、操作対象のカメラを選択する時に使用するマウス3と、操作対象のカメラを操作する時に使用する操作卓5とで構成されている。また、表示画面1は、カメラで撮影した映像を表示する表示ウインドウ10と、カメラの撮影位置を示す地図ウインドウ20とで構成されている。
【0007】
複数台(ここでは3台)のカメラから操作対象のカメラを選択する場合は、地図ウインドウ20内に存在する、カメラの配置位置を表すカメラアイコン22、24、26の中から、操作したいカメラアイコン(例えば、カメラアイコン22)を、映像ウインドウ10内の映像表示領域12、14、16、18のいずれか(例えば、映像表示領域16)に重ねて離す操作(いわゆるドラッグ・アンド・ドロップ)30を行う。これにより、カメラアイコン22で代表されるカメラの映像が、ドラッグ・アンド・ドロップ操作先の映像表示領域16に表示される。このような操作によって、任意のカメラの映像を表示することが可能となる。
【0008】
また、カメラ操作を行う場合は、操作対象カメラの映像を表示する映像表示領域16をシングルクリックすることで、操作対象カメラとして選択することができ、さらに、操作卓5を操作することで、操作対象カメラの撮影方向や撮影倍率を変更することができる。
【特許文献1】特開2001−136515号公報(第5−6頁、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来のカメラ制御装置として特許文献1記載の監視装置においては、マウス3の操作により複数台のカメラから操作対象のカメラを選択する地図操作と、操作卓5の操作により操作対象カメラの撮影方向や撮影倍率を変更するカメラ操作とが、別々の操作手段で行われるため、地図操作とカメラ操作を切り替える度に、マウス3と操作卓5を持ち替える必要があり、操作が煩雑であるという問題があった。
【0010】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数台のカメラを有する場合であっても、簡単に操作することができるカメラ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のカメラ制御装置は、複数のカメラと、前記カメラを制御するとともに前記カメラからの映像データを転送するカメラ制御手段と、前記カメラの配置場所を示す地図データを制御し、送信する地図制御手段と、前記カメラの動作状態を指示するカメラ操作と、前記地図データの表示状態を指示する地図操作とを切り替える操作管理手段と、前記地図操作および前記カメラ操作を実施する共通操作手段と、前記カメラ制御手段から送られてくる映像データと、前記地図制御手段から送られてくる地図データとを画面上に表示する表示手段と、を有する構成を採る。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数台のカメラを有する場合であっても、簡単に操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
【0014】
(実施の形態1)
本実施の形態では、地図操作とカメラ操作を同一の操作手段で操作する方法について説明する。なお、本実施の形態では、カメラ制御装置の一例として、監視装置への適用を例にとって説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施の形態1に係るカメラ制御装置(監視装置)の構成を示す図である。図1に示す監視装置100は、複数台(例えば、N台)の監視カメラ(以下単に「カメラ」という)110−1、110−2、‥、110−Nと、カメラ110−1〜110−Nの制御全般を行うカメラ制御部120と、地図データの制御を行う地図制御部130と、地図操作とカメラ操作を切り替える操作管理部140と、地図操作とカメラ操作を同一の操作手段で指示する共通操作部150と、表示装置160とを有する。
【0016】
カメラ110−1〜110−Nは、カメラ制御部120からのカメラ制御信号に従って、撮影方向や撮影倍率の変更が可能である。
【0017】
カメラ制御部120は、操作管理部140からの信号に従って、カメラ110−1〜110−Nの撮影方向や撮影倍率を変更するカメラ制御信号を生成し、該当するカメラへ送信する。また、カメラ制御部120は、カメラ110−1〜110−Nで撮影された映像データを表示装置160に送信する。
【0018】
地図制御部130は、操作管理部140からの信号に従って、内部で管理している地図データの表示位置や表示倍率を制御し、目的の場所(カメラの配置場所)を示す地図データを表示装置160に送信する。
【0019】
共通操作部150は、ユーザの意図するカメラ操作や地図操作の内容を操作管理部140が認識するためのユーザインタフェースである。すなわち、ユーザの意図するカメラ操作や地図操作の内容に対応する操作信号を操作管理部140に送信する。
【0020】
表示装置160は、地図制御部130からの地図データとカメラ制御部120からの映像データとを画面上に表示する。
【0021】
操作管理部140は、所定の条件に従って、具体的には、例えば、地図の縮尺(表示倍率)や操作対象カメラの撮影倍率に応じて、地図操作とカメラ操作を切り替え、地図操作を行う場合は地図制御部130へ、カメラ操作を行う場合はカメラ制御部120へそれぞれ操作信号を送信する。
【0022】
図2は、共通操作部150の構成例を示す図である。共通操作部150を構成する操作卓152は、方向を指示する操作レバー154と、地図の縮尺や操作対象カメラの撮影倍率を変更するワイドボタン156/ズームボタン158とで構成されている。
【0023】
なお、本実施の形態では、共通操作部150を操作レバー154やボタン156、158などのハードウエアで構成しているが、これに限定されるわけではなく、例えば、音声認識などのソフトウエアで構成することも可能である。
【0024】
図3は、表示装置160上の画面の構成例を示す図である。表示装置160の表示画面162は、地図データを表示する地図ウインドウ164と、操作対象カメラの映像データを表示する映像ウインドウ166とで構成されている。
【0025】
次いで、図4および図5を用いて、操作管理部140の動作を詳しく説明する。
【0026】
ここで、図4は、ユーザが図2の操作卓152を操作した時の操作管理部140の動作を示すフローチャートである。図5は、地図上に表示されるカメラアイコンから操作対象カメラを選択する地図操作モードと、操作対象カメラの撮影方向や撮影倍率を変更するカメラ操作モードとを切り替える条件の一例を示す図である。図5の左側部分は、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える条件であり、図5の右側部分は、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替える条件である。図4の処理手順は、ユーザが操作卓152を操作することによって開始される。
【0027】
まず、ステップS1000では、現在の操作モードが地図操作モードかカメラ操作モードかを判定する。この判定の結果、地図操作モードの場合は(S1000:YES)、ステップS1100に進み、カメラ操作モードの場合は(S1000:NO)、ステップS1400に進む。
【0028】
ステップS1100では、地図操作モードに対応した処理を実行する。
【0029】
例えば、ユーザが操作レバー154を上下左右に移動させた場合には、その移動量と移動方向に応じて地図を上下左右に動かす信号を地図制御部130に送信する。
【0030】
また、ユーザがワイドボタン156を押した場合には、地図の縮尺を表す分数の分母を増やし、地図を縮小する信号を地図制御部130に送信する。本実施の形態では、地図の縮尺を○○○分の1という分数形式で扱う。同様に、ユーザがズームボタン158を押した場合には、地図の縮尺を表す分数の分母を減らし、地図を拡大する信号を地図制御部130に送信する。
【0031】
また、地図ウインドウ164の中心から最も近いカメラアイコンを探し、そのカメラアイコンで代表されるカメラの映像データを映像ウインドウ166に表示させる信号をカメラ制御部120に送信する。
【0032】
そして、ステップS1200では、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える条件を満たすか否かを判定する。この判定の結果、モード切り替え条件を満たす場合は(S1200:YES)、ステップS1300に進み、モード切り替え条件を満たさない場合は(S1200:NO)、直ちに終了する。
【0033】
ここで、地図操作モードからカメラ操作モードへの切り替え条件のアルゴリズムは、監視領域全体を示す状態から地図を拡大し、ある一定以上地図を拡大しても効果がない場合に、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えるというものであり、具体的には、例えば、内部に記憶している地図の縮尺の値を参照し、閾値「A」を超えているか否かを判定する(図5の左側部分参照)。
【0034】
ステップS1300では、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える処理を行う。具体的には、例えば、まず、地図ウインドウ164の中心から最も近いカメラアイコンで代表されるカメラを操作対象カメラとして選択する。次に、操作対象カメラの撮影倍率を1にする信号をカメラ制御部120に送信する。
【0035】
一方、ステップS1400では、カメラ操作モードに対応した処理を実行する。
【0036】
例えば、ユーザが操作レバー154を上下左右に移動させた場合には、その移動量と移動方向に応じて操作対象カメラの撮影方向を上下左右に動かす信号をカメラ制御部120に送信する。
【0037】
また、ユーザがワイドボタン156を押した場合には、操作対象カメラの撮影倍率を減らす信号をカメラ制御部120に送信する。同様に、ユーザがズームボタン158を押した場合には、操作対象カメラの撮影倍率を増やす信号をカメラ制御部120に送信する。
【0038】
そして、ステップS1500では、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替える条件を満たすか否かを判定する。この判定の結果、モード切り替え条件を満たす場合は(S1500:YES)、ステップS1600に進み、モード切り替え条件を満たさない場合は(S1500:NO)、直ちに終了する。
【0039】
ここで、カメラ操作モードから地図操作モードへの切り替え条件のアルゴリズムは、撮影倍率が高くズームした状態から撮影倍率を下げ、ある一定以上撮影倍率を下げても効果がない場合に、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替えるというものであり、具体的には、例えば、内部に記憶している操作対象カメラの撮影倍率を参照し、閾値「1」未満か否かを判定する(図5の右側部分参照)。
【0040】
ステップS1600では、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替える処理を行う。具体的には、例えば、操作対象カメラを表すカメラアイコンが地図ウインドウ164の中心に位置するように、地図を制御する信号を地図制御部130に送信する。
【0041】
次いで、複数台のカメラの配置位置を示す地図上から操作対象のカメラを選択し、撮影方向や撮影倍率などを変更する手順について、操作卓152の操作方法と表示装置160の表示画面を参考に、図6〜図8を用いて説明する。
【0042】
ここで、図6(A)および図6(B)は、地図操作モードにおける表示画面を示し、特に、図6(A)は、監視領域全体を表示する時の表示画面162aを示し、図6(B)は、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える直前の表示画面162bを示している。なお、図中、「164」は地図ウインドウ、「C1」は地図ウインドウ164の中心、「168」はカメラアイコン、「166」は映像ウインドウ、「C2」は映像ウインドウ166の中心である。
【0043】
また、図7(A)および図7(B)は、カメラ操作モードにおける表示画面を示し、特に、図7(A)は、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えた直後の表示画面162cを示し、図7(B)は、操作対象カメラの撮影倍率が最も高い状態での表示画面162dを示している。
【0044】
また、図8(A)および図8(B)は、カメラ操作モードから地図操作モードへの切り替え前後の表示画面を示し、特に、図8(A)は、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替える直前の表示画面162eを示し、図8(B)は、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替えた直後の表示画面162fを示している。なお、図中、「168b」はカメラ操作モードで操作したカメラを表すカメラアイコンである。
【0045】
以下、順に説明する。
【0046】
図6(A)の表示画面162aは、監視装置100を起動した時の表示画面であり、地図ウインドウ164上には監視領域全体が表示される。また、映像ウインドウ166には、地図ウインドウ164の中心C1から最も近いカメラアイコンで代表されるカメラの映像が表示される。
【0047】
ここで、ユーザが操作レバー154を上下左右に移動させると、地図操作モードであるため、操作レバー154の移動量と移動方向に応じて地図が上下左右に移動する。また、ユーザがズームボタン158を押し続けると、地図ウインドウ164の中心C1を中心にして地図が滑らかに拡大し、地図操作モードがカメラ操作モードに切り替わる直前の表示画面162bまで地図が拡大する。同様に、ユーザがワイドボタン156を押し続けると、地図ウインドウ164の中心C1を中心にして地図が滑らかに縮小し、監視領域全体を示す表示画面162aまで地図が縮小する。
【0048】
このように、ユーザは、操作レバー154、ワイドボタン156、およびズームボタン158を用いて、地図を直感的に操作することが可能である。
【0049】
また、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える場合は、表示画面162bの状態からさらにズームボタン158を押せばよい。このとき、地図ウインドウ164の中心C1から最も近いカメラアイコン168aで代表されるカメラが操作対象カメラとして選択され、地図操作モードがカメラ操作モードに切り替わる。
【0050】
このように、ユーザは、ズームボタン158を押し続けるだけで、自動的に操作対象カメラを選択し、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えることができる。
【0051】
次に、カメラ操作モードについて説明する。
【0052】
図7(A)の表示画面162cは、地図操作モードがカメラ操作モードに切り替わった直後の表示画面であり、操作対象カメラの撮影倍率が1であり最も広角に撮影する状態である。
【0053】
ここで、ユーザが操作レバー154を上下左右に移動させると、カメラ操作モードであるため、操作レバー154の移動量と移動方向に応じて操作対象カメラの撮影方向が上下左右に移動する。また、ユーザがズームボタン158を押し続けると、映像ウインドウ166の中心C2を中心にして映像が滑らかに拡大し、操作対象カメラが最もズームした時の表示画面162dまで映像が拡大する。同様に、ユーザがワイドボタン156を押し続けると、映像ウインドウ166の中心C2を中心にして映像が滑らかに縮小し、操作対象カメラが最も広角に撮影する時の表示画面162cまで映像が縮小する。
【0054】
このように、ユーザは、操作レバー154、ワイドボタン156、およびズームボタン158を用いて、操作対象カメラを直感的に操作することが可能である。
【0055】
また、カメラ操作モードを地図操作モードに切り替える場合は、図8(A)の表示画面162eの状態からさらにワイドボタン156を押せばよい。このとき、地図ウインドウ164の中心C1にカメラ操作モードで操作した操作対象カメラを表すカメラアイコン168bが表示され、カメラ操作モードが地図操作モードに切り替わる。
【0056】
このように、ユーザは、ワイドボタン156を押し続けるだけで、自動的にカメラ操作モードを地図操作モードに切り替えることができる。
【0057】
以上のように、本実施の形態によれば、地図の縮尺やカメラの撮影倍率に応じて地図操作とカメラ操作を自動的に切り替えるため、地図上に存在する複数のカメラアイコンから操作対象のカメラを選択し、撮影方向や撮影倍率を変更するカメラ操作を、操作卓152といった同一の操作手段で実行することができ、つまり、地図操作とカメラ操作を同一の操作手段で操作可能であり、複数台のカメラを備えた監視装置を簡単に操作することができるという効果がある。
【0058】
なお、本実施の形態では、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える条件に地図の縮尺を用いたが、これに限定されるわけではなく、地図ウインドウ164上に存在するカメラアイコン168の個数を用いても同様に実行可能である。例えば、地図ウインドウ164上にカメラアイコン168が一つだけ存在する場合は、そのカメラアイコンが操作対象カメラであると推測し、ユーザがズームボタン158を押すことにより地図操作モードがカメラ操作モードに切り替わるという動作が考えられる。
【0059】
図9(A)および図9(B)は、地図ウインドウ164上に存在するカメラアイコン168の個数に応じて地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える条件を示す図であり、特に、図9(A)の地図ウインドウ164aは、カメラアイコン168が地図ウインドウ上に一つだけ存在する場合であり、図9(B)の地図ウインドウ164bは、地図ウインドウ164の中心C1からある一定の範囲170内にカメラアイコン168が一つだけ存在する場合である。
【0060】
例えば、図9(A)の地図ウインドウ164aの状態でユーザがズームボタン158を押した時に地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えることで、地図を閾値まで拡大させることなく簡単に地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えることができる。
【0061】
同様に、地図ウインドウ164全体でなく、地図ウインドウ164の中心C1からある一定の範囲170内を対象とした図9(B)の地図ウインドウ164bの状態でユーザがズームボタン158を押した時に地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えることで、カメラアイコン168が密集している場合には切り替え条件を厳しくするが、カメラアイコン168が密集してない場合には地図操作モードをカメラ操作モードに簡単に切り替えることができる。
【0062】
また、地図の縮尺とカメラの台数に応じて地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えることも可能である。例えば、図10に示すように、地図ウインドウ164上に存在するカメラアイコン168の個数に応じて地図の縮尺の閾値を定めることで、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える制御を細かく設定することが可能である。
【0063】
また、地図が表示する位置と地図の縮尺に応じて地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えることも可能である。例えば、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替える条件である地図の縮尺の閾値を、カメラが密集している市街地エリアとカメラが密集していない河川エリアとで別々に定めることで、カメラの配置場所に応じた最適な切り替えが可能である。
【0064】
また、地図操作モードやカメラ操作モードなどの各操作モードでユーザが操作を行った時刻を記憶し、操作時間に応じて各操作モードを切り替えることも可能である。例えば、地図操作モードでユーザがある操作を行い、無操作状態の時間が一定値を超えた場合には、ユーザが映像画面を注目していると推測し、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えてもよく、ユーザの意図を反映した切り替えが可能である。
【0065】
また、あらかじめ各操作モードにおける操作内容を記憶しておき、ある一定パターンの操作内容が実施された場合に、各操作モードを切り替えることも可能である。例えば、地図操作モードにおいて、ユーザが操作レバー154を操作することなく3回連続でズームボタン158を押した場合には、ユーザは地図ウインドウ164の中心C1付近のカメラを操作したいものと予測し、地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えてもよく、ユーザの意図を反映した切り替えが可能である。
【0066】
(実施の形態2)
本実施の形態では、地図操作とカメラ操作の各操作に応じて表示画面を自動的に切り替え、同一の操作手段で操作する方法について説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1の場合と同様、カメラ制御装置の一例として、監視装置への適用を例にとって説明する。
【0067】
図11は、本発明の実施の形態2に係るカメラ制御装置(監視装置)の構成を示す図である。なお、図11に示す監視装置200は、図1に示す監視装置100と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0068】
本実施の形態では、監視装置200は、複数台(N台)のカメラ110−1〜110−N、カメラ制御部120、地図制御部130、操作管理部140a、共通操作部150、および表示装置160に加えて、地図データと映像データを切り替える表示切替部210を有する。
【0069】
操作管理部140aは、図1の操作管理部140と同等の機能を有し、さらに地図操作モードとカメラ操作モードを区別する操作モード信号を表示切替部210に送信する機能を有する。
【0070】
表示切替部210は、操作管理部140aからの操作モード信号に応じて、表示装置160に送信するデータを切り替える。例えば、カメラ操作モードの場合は、カメラ制御部120から送られてくる映像データを表示装置160に送信し、地図操作モードの場合は、地図制御部130から送られてくる地図データを表示装置160に送信する。
【0071】
これにより、実施の形態1では、表示装置160上の表示画面162に地図ウインドウ164と映像ウインドウ166が並んで表示されるのに対し(図3参照)、実施の形態2では、操作モードに応じて自動的に地図ウインドウと映像ウインドウが切り替わるため、表示画面の解像度が低い表示装置でも実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0072】
図12(A)〜図12(D)は、本実施の形態に対応する表示装置160の表示画面の例を示す図であり、特に、図12(A)は、監視領域全体を示す表示画面220aを示し、図12(B)は、地図操作モードからカメラ操作モードに切り替わる直前の表示画面220bを示し、図12(C)は、地図操作モードからカメラ操作モードに切り替わった直後の表示画面220cを示し、図12(D)は、操作対象カメラの撮影倍率が最も高い時の表示画面220dを示している。
【0073】
例えば、監視装置200を起動すると、まず、地図操作モードで図12(A)の表示画面220aになる。この状態でユーザがワイドボタン156を押し続けると、地図が拡大され図12(B)の表示画面220bになる。そして、さらにワイドボタン156を押し続けると、地図操作モードからカメラ操作モードに切り替わり図12(C)の表示画面220cになる。そして、さらにワイドボタン156を押し続けると、図12(D)の表示画面220dの状態になるまで映像が拡大する。
【0074】
このように、本実施の形態によれば、地図操作とカメラ操作の切り替えに合わせて自動的に地図ウインドウと映像ウインドウを切り替えるため、表示画面の解像度が低い表示装置でも監視装置を簡単に操作することができる。
【0075】
(実施の形態3)
本実施の形態では、表示画面の解像度が低く、操作手段が限られている携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末でカメラ制御装置を実現する方法について説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜2の場合と同様、カメラ制御装置の一例として、監視装置への適用を例にとって説明する。
【0076】
図13は、本発明の実施の形態3に係るカメラ制御装置(監視装置)の構成を示す図である。なお、図13に示す監視装置300は、図11に示す監視装置200と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0077】
本実施の形態では、監視装置300は、大別して、監視サーバ310と、監視端末320とで構成されている。
【0078】
監視サーバ310は、複数台(N台)のカメラ110−1〜110−N、カメラ制御部120、地図制御部130、操作管理部140a、および表示切替部210に加えて、操作信号受信部312と、画像信号送信部314とで構成されている。
【0079】
また、監視端末320は、表示装置160および共通操作部150に加えて、操作信号送信部322と、画像信号受信部324とで構成されている。
【0080】
操作信号受信部312は、監視端末320の操作信号送信部322から送られてくる操作信号を受信し、操作管理部140aに送信する。
【0081】
操作信号送信部322は、共通操作部150から送られてくる操作信号を、監視サーバ310の操作信号受信部312に送信する。
【0082】
画像信号送信部314は、表示切替部210から送られてくる画像信号(映像データ)を、監視端末320の画像信号受信部324に送信する。
【0083】
画像信号受信部324は、監視サーバ310の画像信号送信部314から送られてくる画像信号を受信し、表示装置160に送信する。
【0084】
図14(A)および図14(B)は、本実施の形態に対応する監視端末320の構成例を示す図である。ここで、図14(A)は、地図操作モードの状態にある場合であり、図14(B)は、カメラ操作モードの状態にある場合である。
【0085】
図14(A)および図14(B)に示す監視端末320aは、表示画面326、携帯電話のメニューなどを選択するための上下左右方向を指定する方向ボタン328、および携帯電話のメニューを呼び出すための各種ボタン330、332、334を有する。例えば、ボタン330はワイドボタンに、ボタン332はズームボタンにそれぞれ割り当てられる。なお、ボタン334は数字ボタンである。
【0086】
例えば、Java(登録商標)などで構成された監視端末320aの機能を実現するプログラムを呼び出した後は、地図操作モードとなり、表示画面326に地図ウインドウ336が表示され(図14(A)参照)、方向ボタン328を利用して地図を上下左右に動かし、ボタン330をワイドボタンに、ボタン332をズームボタンにそれぞれ割り当てて地図の縮尺を変える。
【0087】
同様に、ズームボタン332を押して自動的に地図操作モードをカメラ操作モードに切り替えた後は、映像ウインドウ338が表示画面326上に表示され(図14(B)参照)、方向ボタン328を利用して操作対象カメラの撮影方向を変更し、ボタン330、332で撮影倍率を変更する。
【0088】
また、様々なボタンのパターンがある場合は、任意のボタンに所定の機能を割り当てることが可能である。例えば、数字ボタン334の「8」を上、「2」を下、「4」を左、「6」を右、「#」をワイドボタン、「*」をズームボタンに割り当てることも可能である。このような割り当てを行うことで、ユーザは片手で監視装置を操作することも可能となる。
【0089】
このように、本実施の形態によれば、ワイドボタンとズームボタンを押すだけで、カメラ操作と地図操作が自動的に切り替わり、表示画面も自動的に切り替わるため、表示画面の解像度が低く操作手段も限られている携帯電話やPDAなどの携帯端末でも、片手で簡単に監視装置を操作することができる。
【0090】
(実施の形態4)
本実施の形態では、地図ウインドウ上に縮小した映像データを重畳表示し、同一の操作手段で操作する方法について説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜3の場合と同様、カメラ制御装置の一例として、監視装置への適用を例にとって説明する。
【0091】
図15は、本発明の実施の形態4に係るカメラ制御装置(監視装置)の構成を示す図である。なお、図15に示す監視装置400は、図11に示す監視装置200と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0092】
本実施の形態では、監視装置400は、複数台(N台)のカメラ110−1〜110−N、カメラ制御部120、地図制御部130、操作管理部140b、共通操作部150、および表示装置160に加えて、地図データと映像データを制御する表示制御部410を有する。
【0093】
操作管理部140bは、図11の操作管理部140aと同等の機能を有し、さらに、地図操作モードでは、地図の縮尺や地図ウインドウ内に存在するカメラアイコンの個数に応じて映像データを縮小し、地図ウインドウ上に重畳表示するための信号を生成し、表示制御部410に送信する機能を有する。
【0094】
表示制御部410は、図11の表示切替部210と同等の機能を有し、さらに、地図操作モードでは、操作管理部140bから送られてくる信号に従って、カメラ制御部120からの映像データを縮小し、地図制御部130からの地図データ上に重畳して表示装置160に送信する機能を有する。
【0095】
図16(A)〜図16(C)は、地図操作モードにおいて地図ウインドウ上に映像画面を重畳表示する例であり、特に、図16(A)は、地図操作モードにおける表示画面420aを示し、図16(B)は、図16(A)に示す状態から地図を拡大した時の表示画面420bを示し、図16(C)は、図16(B)に示す状態から地図を拡大しカメラ操作モードに切り替わった直後の表示画面420cを示している。なお、図中、「422」はカメラアイコンであり、「424」はカメラアイコン422が代表するカメラの映像画面である。
【0096】
例えば、図16(A)の表示画面420aでは、映像画面424が縮小され、カメラアイコン422付近に重畳表示されている。この状態でユーザがズームボタンを押すと、地図と映像画面が滑らかに拡大し図16(B)の表示画面420bになる。そして、さらにズームボタンを押すと、地図操作モードがカメラ操作モードに切り替わり、表示画面も映像データを画面全体に表示する図16(C)の表示画面420cになる。
【0097】
このように、ユーザがズームボタンを押し続けると、地図上に表示された映像画面が滑らかに拡大し、地図操作モードがカメラ操作モードに切り替わった後は、表示画面全体に表示される。これにより、地図操作モードにおいてもカメラの映像を確認することができ、ユーザは地図操作モードからカメラ操作モードへの切り替えをより一層認識しやすくなるという効果が得られる。
【0098】
(実施の形態5)
本実施の形態では、火災センサからのアラーム信号に応じて地図操作とカメラ操作を自動的に切り替えるカメラ制御装置について説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1〜4の場合と同様、カメラ制御装置の一例として、監視装置への適用を例にとって説明する。
【0099】
図17は、本発明の実施の形態5に係るカメラ制御装置(監視装置)の構成を示す図である。なお、図17に示す監視装置500は、図11に示す監視装置200と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0100】
本実施の形態では、監視装置500は、複数台(N台)のカメラ110−1〜110−N、カメラ制御部120、地図制御部130、操作管理部140c、共通操作部150、表示装置160、および表示切替部210に加えて、複数台(M台)の火災センサ510−1〜510−Mと、各火災センサ510−1〜510−Mからのアラーム信号を検知する警報検知部520とで構成されている。
【0101】
警報検知部520は、各火災センサ510−1〜510−Mが発信するアラーム信号を集約し、各アラーム信号に含まれる火災発生地点などの警報情報を読み取って操作管理部140cに送信する。
【0102】
操作管理部140cは、図11の操作管理部140aと同等の機能を有し、さらに、警報検知部520から送られてくる警報情報に従って、地図操作とカメラ操作を自動的に切り替える機能を有する。
【0103】
図18は、操作管理部140cの動作の一例を示すフローチャートである。
【0104】
まず、ステップS2000では、火災を検知しアラーム信号が発生したか否かを判定する。この判定の結果、アラーム信号が発生した場合は(S2000:YES)、ステップS2100に進み、アラーム信号が発生していない場合は(S2000:NO)、待機する。
【0105】
ステップS2100では、共通操作部150から一定時間内に操作信号が送信されたか否かを判定する。この判定の結果、一定時間内に操作信号が送信されていない場合は(S2100:YES)、ステップS2200に進み、一定時間内に操作信号が送信された場合は(S2100:NO)、ステップS2500に進む。
【0106】
ステップS2200では、火災発生地点の場所とその映像をユーザに自動的に提示するため、アラーム信号の発生地点を表示装置160の画面中央に表示する信号を地図制御部130に送信する。これにより、アラーム信号の発生地点が表示装置160の画面中央に表示される。
【0107】
そして、ステップS2300では、アラーム信号の発生地点から最も近いカメラを操作対象カメラに指定する信号をカメラ制御部120に送信する。
【0108】
そして、ステップS2400では、操作モードをカメラ操作モードに変更した後、操作対象カメラの映像を表示装置160の画面上に表示させる。
【0109】
一方、ステップS2500では、共通操作部150から一定時間内に操作信号が送信された場合であり、早急にアラーム発生地点付近の映像を確認したいというユーザの意図を読み取るため、例えば、ズームボタン158が3回連続で押されたか否かを判定する。この判定の結果、ズームボタン158が3回連続で押された場合は(S2500:YES)は、直ちにステップS2300に進み、そうでない場合は(S2500:NO)、操作信号の内容を反映するため、ステップS2600に進む。
【0110】
ステップS2600では、現在の操作モードがカメラ操作モードであるか否かを判定する。この判定の結果、現在の操作モードがカメラ操作モードである場合は(S2600:YES)、ステップS2700に進み、現在の操作モードがカメラ操作モードでない、つまり、地図操作モードである場合は(S2600:NO)、ステップS2800に進む。
【0111】
ステップS2700では、カメラ操作モードに対応した処理を実行する(図4のステップS1400参照)。
【0112】
一方、ステップS2800では、地図操作モードに対応した処理を実行する(図4のステップS1100参照)。
【0113】
このように、本実施の形態によれば、アラーム信号が発生した際、アラーム信号に含まれる災害発生地点などの警報情報を読み取り、カメラ操作と地図操作を自動的に切り替えるため、操作対象カメラを選択することなく、災害付近に設置されたカメラを素早く制御することができる。
【0114】
なお、本実施の形態では、各種センサとして火災センサを用いたが、これに限定されるわけではない。例えば、人感センサを用いた場合は、夜間のビル監視において不審人物が侵入した際自動的に侵入地点を表示し、さらに操作対象のカメラを指定することなく侵入地点付近のカメラを制御することが可能である。
【0115】
また、センサが発信するアラーム信号の内容に応じて地図操作とカメラ操作を切り替えるようにしてもよい。例えば、火災アラームが送信する温度情報が閾値以上である場合は、火災規模が大きく緊急を要すると判断し、即座にアラーム信号の発生地点付近の映像を表示するようにしてもよい。
【0116】
(実施の形態6)
本実施の形態では、カメラ制御装置の一例として、カーナビゲーションなどの分野における応用例について説明する。特に、地図操作やカメラ操作に加え、カメラで撮影した範囲に映る商品の状態管理を同一の操作手段で実現するカメラ制御装置について説明する。
【0117】
図19は、本発明の実施の形態6に係るカメラ制御装置の構成を示す図である。なお、図19に示すカメラ制御装置600は、図11に示すカメラ制御装置(監視装置)200と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0118】
本実施の形態では、カメラ制御装置600は、複数台(N台)のカメラ110−1〜110−N、カメラ制御部120、地図制御部130、操作管理部140d、共通操作部150、表示装置160、および地図データと映像データを切り替える表示切替部210aに加えて、カメラが撮影するエリア内の状態を管理する状態管理部610を有する。
【0119】
状態管理部610は、カメラで撮影したエリアの状態を管理する機能を有する。具体的には、例えば、本実施の形態では、操作対象カメラが撮影する商品の、商品コード・購入金額・購入数などを含む購入状態を管理するとともに、購入状態を表示切替部210aと操作管理手段140dに送信する。
【0120】
表示切替部210aは、図11の表示切替部210と同等の機能を有し、さらに、操作管理部140dから送信された操作モード信号が状態管理モードの場合は、状態管理部610から送信された購入状態を表示装置160に送信する。
【0121】
操作管理部140dは、図11の操作管理部140aと同等の機能を有し、さらに、所定の条件に従って、具体的には、例えば、カメラの撮影方向や撮影倍率、あるいは購入状態に含まれる購入金額の値に応じて、地図操作とカメラ操作と状態管理を自動的に切り替える機能を有する。
【0122】
次に、図20を用いて操作管理部140dの動作を説明する。
【0123】
図20は、車で移動中に遠隔操作で指定した店の商品を購入する過程を示す図であり、特に、図20(A)は、店の指定を行う地図操作モードにおける表示画面620aを示し、図20(B)は、地図操作モードで指定した店内の商品を確認し、購入希望の商品を指定するカメラ操作モードにおける表示画面620bを示し、図20(C)は、カメラ操作モードで指定した購入希望の商品をどの程度購入するか指定する状態管理モードにおける表示画面620cを示している。なお、図中、「630」は、遠隔操作で購入可能な店を表すアイコン、「632」は、購入希望の商品である。
【0124】
ユーザは、車の運転中に遠隔操作で食料品などを購入したい場合、地図操作モード上の表示画面620a(図20(A)参照)を見ながら共通操作部150の操作レバー154を動かして地図の表示位置を変え、遠隔操作で購入可能な店のアイコン630を地図ウインドウの中央付近に移動させる。
【0125】
そして、実施の形態1と同様に、ユーザがズームボタン158を押し続けて地図を拡大すると、地図の縮尺値が閾値を超えた時点で、地図操作モードがカメラ操作モードに自動的に切り替わり、図20(B)の表示画面620bが表示される。
【0126】
そして、ユーザは、購入希望の商品を選択するため、共通操作部150の操作レバー154を動かしてカメラの撮影方向を変え、購入希望の商品を映像ウインドウの中央付近に移動させる。
【0127】
そして、実施の形態1と同様に、ユーザがズームボタン158を押し続けてカメラの撮影倍率を拡大すると、撮影倍率が閾値を超えた時点で、カメラ操作モードが状態管理モードに自動的に切り替わり、図20(C)の表示画面620cが表示される。
【0128】
そして、ユーザは、購入希望の商品の個数および最終的に購入するか否かを決定するため、共通操作部150のズームボタン158を押し続けると、購入金額が増加し、購入金額が購入希望の商品単価を上回った場合、商品を購入することができる。
【0129】
また、ユーザは、操作レバー154を動かすことで、購入希望の商品を変更することができる。また、一定時間操作が行われない場合は、確認画面を表示し、最終的に商品を購入するか否かをユーザに確認させる。
【0130】
状態管理モードからカメラ操作モードへの切り替えは、商品が実際に購入された場合、または、ユーザがワイドボタン156を押し続けて購入金額が減少し0を下回った場合に、発生する。また、カメラ操作モードから地図操作モードへの切り替えは、実施の形態1と同様に、ユーザがワイドボタン156を押し続けてカメラの撮影倍率が1(最も広角な状態)以下になった場合に発生する。
【0131】
このように、本実施の形態によれば、カメラ操作とカメラに映る範囲の状態管理とを、カメラの撮影倍率や状態管理に含まれる購入金額などを用いて自動的に切り替えるため、カメラ操作と状態管理を共通の操作手段で実現することができ、少ないボタン数で直感的に操作を行うことができる。
【0132】
なお、本実施の形態では、状態管理として商品購入の場合を例にとって説明したが、これに限定されるわけではない。例えば、カメラで撮影した範囲内にTV(テレビ)が存在した場合、ユーザがズームボタンを押し続けて撮影倍率が閾値を超えた時点でカメラ操作モードが機器の状態管理(TV視聴)モードに、また、ユーザがワイドボタンを押し続けて音量が0以下に達した時点でTV視聴モードがカメラ操作モードにそれぞれ自動的に切り替わるようにしてもよい。このとき、機器の状態管理モードにおける操作レバーは、チャンネル操作やTVに接続されたHDDレコーダの操作などに割り当てるようにしてもよい。
【0133】
また、同様に、TVなどの家電機器だけでなく、ネットワーク上でつながったロボットを操作するようにしてもよい。例えば、カメラで撮影した範囲内にロボットが存在した場合、ユーザがズームボタンを押し続けて撮影倍率が閾値を超えた時点でカメラ操作モードがロボットの状態管理モードに移行し、地図操作モードで選択したカメラの映像データがロボットに搭載されたカメラの映像に自動的に切り替わるようにしてもよい。
【0134】
また、ユーザがワイドボタンを押し続けてロボットに搭載されたカメラの撮影倍率が1(最も広角な状態)以下になった時点で、ロボットの状態管理モードがカメラ操作モードに自動的に切り替わるようにしてもよい。このとき、ロボットの状態管理モードにおける操作レバーは、ロボットの移動方向や姿勢を制御する機能に割り当てるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0135】
本発明に係る監視装置は、複数台のカメラを有する場合であっても、簡単に操作することができるという効果を有し、街頭にカメラを多数設置したタウンサーベイランスなどの広域監視や、従来から利用される操作卓のみで構成された監視装置において複数台のカメラを制御する場合などに有用である。
【0136】
また、地図上からカメラが設置された観光名所や有名店舗を選択し、店内確認や商品購入を行うなど、カーナビゲーションなどの分野にも応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】本発明の実施の形態1に係るカメラ制御装置の構成を示す図
【図2】共通操作部の構成例を示す図
【図3】表示装置上の画面の構成例を示す図
【図4】操作管理部の動作を示すフローチャート
【図5】地図操作モードとカメラ操作モードを切り替える条件の一例を示す図
【図6】(A)地図操作モードにおける表示画面の一例を示す図、(B)地図操作モードにおける表示画面の他の例を示す図
【図7】(A)カメラ操作モードにおける表示画面の一例を示す図、(B)カメラ操作モードにおける表示画面の他の例を示す図
【図8】(A)カメラ操作モードから地図操作モードへの切り替え前の表示画面の一例を示す図、(B)カメラ操作モードから地図操作モードへの切り替え後の表示画面の一例を示す図
【図9】(A)カメラアイコンの個数に応じた切り替え条件の一例を示す図、(B)カメラアイコンの個数に応じた切り替え条件の他の例を示す図
【図10】地図の縮尺と操作対象カメラの撮影倍率による切り替え条件の一例を示す図
【図11】本発明の実施の形態2に係るカメラ制御装置の構成を示す図
【図12】(A)表示画面の一例を示す図、(B)表示画面の他の例を示す図、(C)表示画面のさらに他の例を示す図、(D)表示画面のさらに他の例を示す図
【図13】本発明の実施の形態3に係るカメラ制御装置の構成を示す図
【図14】(A)監視端末の構成例(地図操作モードの状態にある場合)を示す図、(B)監視端末の構成例(カメラ操作モードの状態にある場合)を示す図
【図15】本発明の実施の形態4に係るカメラ制御装置の構成を示す図
【図16】(A)地図ウインドウ上に映像画面を重畳表示した表示画面の一例を示す図、(B)地図ウインドウ上に映像画面を重畳表示した表示画面の他の例を示す図、(C)地図ウインドウ上に映像画面を重畳表示した表示画面のさらに他の例を示す図
【図17】本発明の実施の形態5に係るカメラ制御装置の構成を示す図
【図18】操作管理部の動作を示すフローチャート
【図19】本発明の実施の形態6に係るカメラ制御装置の構成を示す図
【図20】(A)地図操作モードにおける表示画面の一例を示す図、(B)カメラ操作モードにおける表示画面の一例を示す図、(C)状態管理モードにおける表示画面の一例を示す図
【図21】従来の監視装置の構成例を示す図
【符号の説明】
【0138】
100、200、300、400、500、600 監視装置
110−1〜110−N 監視カメラ
120 カメラ制御部
130 地図制御部
140、140a、140b、140c、140d 操作管理部
150 共通操作部
152 操作卓
154 操作レバー
156、330 ワイドボタン
158、332 ズームボタン
160 表示装置
162、162a、162b、162c、162d、162e、162f、220a、220b、220c、220d、326、420a、420b、420c、620a、620b、620c 表示画面
164、164a、164b、336 地図ウインドウ
166、338 映像ウインドウ
168、168a、168b、422 カメラアイコン
210 表示切替部
310 監視サーバ
312 操作信号受信部
314 画像信号送信部
320、320a 監視端末
322 操作信号送信部
324 画像信号受信部
328 方向ボタン
334 数字ボタン
410 表示制御部
424 映像画面
510−1〜510−M 火災センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカメラと、
前記カメラを制御するとともに前記カメラからの映像データを転送するカメラ制御手段と、
前記カメラの配置場所を示す地図データを制御し、送信する地図制御手段と、
前記カメラの動作状態を指示するカメラ操作と、前記地図データの表示状態を指示する地図操作とを切り替える操作管理手段と、
前記地図操作および前記カメラ操作を実施する共通操作手段と、
前記カメラ制御手段から送られてくる映像データと、前記地図制御手段から送られてくる地図データとを画面上に表示する表示手段と、
を有することを特徴とするカメラ制御装置。
【請求項2】
前記操作管理手段は、
前記カメラ操作の対象である操作対象カメラの撮影倍率および地図データの表示倍率に応じて、前記カメラ操作と前記地図操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項3】
前記操作管理手段は、
前記表示手段の画面上で地図データを表示する領域内に存在する、前記カメラの配置位置を表す図形の個数に応じて、前記地図操作と前記カメラ操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項4】
前記操作管理手段は、
地図データの表示位置に応じて、前記地図操作と前記カメラ操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項5】
前記操作管理手段は、
前記共通操作手段による操作が実施された時刻を記憶し、操作時間に応じて前記カメラ操作と前記地図操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項6】
前記操作管理手段は、
前記共通操作手段の操作手順を記憶しており、操作手順に応じて前記カメラ操作と前記地図操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項7】
前記操作管理手段は、
前記地図操作と前記カメラ操作を区別する操作モード信号を送信する手段を含み、
当該カメラ制御装置は、
前記カメラ制御手段から送られてくる映像データと前記地図制御手段から送られてくる地図データとを前記操作モード信号に応じて切り替え、前記映像データと前記地図データのいずれか一方を前記表示手段に表示させる表示切替手段、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項8】
前記共通操作手段からの操作信号を送信する操作信号送信手段と、
前記操作信号を受信し、前記操作管理手段に送信する操作信号受信手段と、
前記表示切替手段からの映像データを画像信号として送信する画像信号送信手段と、
前記画像信号を受信し、前記表示装置に送信する画像信号受信手段と、をさらに有し、
前記共通操作手段、前記表示手段、前記操作信号送信手段、および前記画像信号受信手段は、同一の端末装置に設けられている、
ことを特徴とする請求項7記載のカメラ制御装置。
【請求項9】
前記カメラ制御手段から送られてくる映像データを縮小し、前記地図制御手段から送られてくる地図データ上に重畳表示させる表示制御手段、
をさらに有することを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項10】
各種センサからのアラーム信号を検知する警報検知手段、をさらに有し、
前記操作管理手段は、
前記警報検知手段によって検知されるアラーム信号に応じて、前記カメラ操作と前記地図操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項11】
前記カメラの撮影範囲内の商品の状態を管理する状態管理手段、をさらに有し、
前記操作管理手段は、
前記状態管理手段からの状態信号に応じて、前記カメラ操作と、前記地図操作と、前記カメラの撮影範囲内の商品の状態を指示する状態管理操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。
【請求項12】
前記カメラの撮影範囲内の機器の状態を管理する状態管理手段、をさらに有し、
前記操作管理手段は、
前記状態管理手段からの状態信号に応じて、前記カメラ操作と、前記地図操作と、前記カメラの撮影範囲内の機器の状態を指示する状態管理操作とを切り替える、
ことを特徴とする請求項1記載のカメラ制御装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−54854(P2006−54854A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−189008(P2005−189008)
【出願日】平成17年6月28日(2005.6.28)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】