説明

カラーチャート

【課題】目的の色のパッチをより見出しやすくすることができるカラーチャートを提供する。
【解決手段】カラーチャートは、シートにおいて、第1のパッチと、第1のパッチの隣に配置されこの第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチと、を含み、この所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有するよう定められている。即ち、カラーチャートでは、高彩度側の色の違いをより明確にしている。このカラーチャートでは、第1のパッチと第2のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差と、第2のパッチと第3のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差とが同じとなるように、所定値を定めて第1のパッチと第2のパッチと第3のパッチとを配列するものとしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーチャートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラーチャートとしては、対象パッチが間隔を空けて複数配置されたテストパターンが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このテストパターンは、対象パッチのサイズを変えて複数印刷するテストパターン印刷工程と、印刷されたテストパターンを測色することにより対象パッチの測色値を取得する測色工程と、取得された測色値に基づいて対象パッチ外の色の影響度を対象パッチのサイズごとに取得する度合取得工程と、影響度が許容値以下になる最小のサイズをパッチサイズに設定するサイズ決定工程を含む処理に用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−201845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1のチャートは、測色機によって個々のパッチが測色され、各パッチの測色値は印刷装置のキャリブレーションやカラープロファイルの作成など、種々の処理や演算に供されている。このような、印刷装置で印刷されたカラーチャートは、例えば、特定色と、印刷装置の印刷色との対応を見付け出す際に用いられることがある。このようなチャートは、CMYK系の色空間で印刷されたものを利用することがあるが、この場合、例えば、同じような色が複数ページに亘って点在することがあり、目的の色を見つけ出すのに時間がかかることがあった。
【0005】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができるカラーチャートを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明のカラーチャートは、
複数のパッチを含みCIELABにより表現されるカラーチャートであって、
第1のパッチと、
前記第1のパッチの隣に配置され該第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチと、を含み、
前記所定値は、前記第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有するものである。
【0008】
このカラーチャートは、CIELABにより表現されており、第1のパッチと、第1のパッチの隣に配置されこの第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチと、を含んでいる。また、この所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有している。一般に、人の知覚は、低彩度部分の色の違いは認識しやすいが、高彩度の色の違いは認識しにくい。ここでは、高彩度となるほど色の違いを不等間隔になるようにして、高彩度側の色の違いをより明確にするのである。したがって、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【0009】
本発明のカラーチャートにおいて、前記所定値は、前記第1のパッチの彩度が大きいほど、△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*2)]1/2(但しL*は明度指数、a*,b*はクロマネティクス指数)より大きくなる傾向を有するものとしてもよい。こうすれば、彩度が大きいほど色の違いがより大きいパッチが隣に配置されるから、色の違いをより明確にして、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。ここで、△L*,△a*,△b*は、それぞれ、第1のパッチと第2のパッチとの差分値とする。
【0010】
本発明のカラーチャートにおいて、前記第1のパッチと前記第2のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差と、前記第2のパッチと第3のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差とが同じとなるように定められた前記所定値により前記第1のパッチと前記第2のパッチと前記第3のパッチとが配列されているものとしてもよい。こうすれば、人間の視覚特性を考慮した色差が同じとなるようにパッチを配置するから、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。なお、「同じになるように」とは、ある程度のばらつき(例えば、視認できない程度のばらつき)は許容する趣旨である。このとき、前記人間の視覚特性を考慮した色差は、CIE△E94及びCIE△E2000のうちいずれかであるものとしてもよい。
【0011】
本発明のカラーチャートにおいて、前記複数のパッチは、a方向と該a方向と直交するb方向とに2次元的に配置されているものとしてもよい。こうすれば、複数のパッチが平面状に配置されることにより、各パッチの色の違いをより識別しやすく、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【0012】
本発明のカラーチャートは、第1のパッチと、前記第1のパッチの明度が小さいほど大きくなる傾向の所定値だけ異なる明度の第2のパッチと、を含むものとしてもよい。一般に、人間は、明度が小さいほど色の違いを認識しにくい。ここでは、低明度となるほど色の違いを不等間隔になるようにして、低明度側の色の違いをより明確にするのである。したがって、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【0013】
本発明のカラーチャートは、前記複数のパッチがa方向と該a方向と直交するb方向とに2次元的に配置されているシートを明度に応じて複数含み、前記複数のシートは、第1のシートと、第1のシートの明度が小さいほど大きくなる傾向の所定値だけ異なる明度の第2のシートを含むものとしてもよい。一般に、人間は、明度が小さいほど色の違いを認識しにくい。ここでは、低明度となるほどシートの明度が不等間隔になるようにして、低明度側のシート間の色の違いをより明確にするのである。したがって、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】プリンター20の構成の概略を示す構成図。
【図2】カラーチャートデータ30の一例の説明図。
【図3】カラーチャート40の一例の説明図。
【図4】カラーチャートデータ30の一例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明の実施の形態の一例を図面を用いて説明する。図1は本実施形態であるプリンター20の構成の概略を示す構成図である。プリンター20は、プリンター20の全体をコントロールするコントローラー21と、インク(着色剤)を用い印刷用紙などの印刷媒体に画像を形成する印刷機構25とを備えている。コントローラー21は、CPU22を中心とするマイクロプロセッサーとして構成されており、各種処理プログラムを記憶しデータを書き換え可能なフラッシュメモリー23と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM24と、を備えている。印刷機構25は、キャリッジベルトとキャリッジモータとによりガイドに沿って主走査方向である左右方向に往復動するキャリッジ26と、本体に装着され各色のインクを個別に収容したカートリッジ28と、キャリッジ26の下面側に配設され各カートリッジ28から供給された各色のインクに圧力をかけインクを吐出する印刷ヘッド27とを備えている。印刷ヘッド27は、圧電素子に電圧をかけることによりこの圧電素子を変形させてインクを加圧する方式によりノズルから各色のインクを吐出する。なお、インクへ圧力をかける機構は、ヒーターの熱による気泡の発生によるものとしてもよい。
【0016】
図2は、カラーチャートデータ30の一例の説明図であり、図3は、このカラーチャートデータ30を印刷したカラーチャート40の一例の説明図である。カラーチャートデータ30は、図2に示すように、CIELAB(L*,a*,b*色空間)により表現されており、色の異なる複数のパッチ31を含むカラーチャートである。なお、説明の便宜のため、以下、L*,a*,b*を単にL,a,bと称することがある。このカラーチャートデータ30は、L値に応じて、a方向とこのa方向と直交するb方向とに2次元的にパッチ31が配置されている複数のシート32を含んでいる。このため、複数のパッチが平面状に配置されることにより、各パッチの色の違いをより識別しやすい。シート32は、各シートごとにL値が一定であり、a,b軸に応じた値の、プリンター20で印刷可能な色のパッチが配列されている。カラーチャート40は、図3に示すように、各シート32が印刷用紙に印刷された複数のシート42からなる色見本帳である。図3では、最も明度が低い左側1列目の上部のシート42から下側に順に明度が高くなり、次いで2列目の上部から下側に明度が高くなり、右下のシート42が最も明度が高くなる配置でカラーチャート40を例示した。このカラーチャート40では、シート42は、各シート間のLの差が一定間隔となるように構成されている。このように、このカラーチャート40は、プリンター20のガマットを表している。
【0017】
カラーチャート40は、シート42において、第1のパッチと、第1のパッチの隣に配置されこの第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチと、を含み、この所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有するよう定められている。一般に、人の知覚は、低彩度部分の色の違いは認識しやすいが、高彩度の色の違いは認識しにくい。このため、CIELAB色空間において、例えば、a,b値を均等に増加(又は減少)させたパッチを均等間隔に配置すると、高彩度側(シート42の外周側)に、人間の視覚では色の違いが識別できないパッチが並ぶことになる。カラーチャート40では、高彩度側になるほど彩度を不等間隔とする(彩度の間隔を大きくする)ようにして、高彩度側の色の違いをより明確にしている。
【0018】
このカラーチャート40において、第1のパッチと第2のパッチとの彩度の差である所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど、△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*2)]1/2(但しL*は明度指数、a*,b*はクロマネティクス指数)に対してより大きくなる傾向を有するものとして定められているものとしてもよい。こうすれば、彩度が大きいほど色の違いがより大きいパッチが隣に配置されるから、色の違いをより明確にすることができる。ここで、△L*,△a*,△b*は、それぞれ、第1のパッチと第2のパッチとの差分値とする。
【0019】
また、カラーチャート40において、第1のパッチと第2のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差と、第2のパッチと第3のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差とが同じとなるように、所定値を定めて第1のパッチと第2のパッチと第3のパッチとを配列するものとしてもよい。こうすれば、人間の視覚特性を考慮した色差が一定となるようにパッチを配置するから、シート42のどの部分を見ても違う色が並んでいるように見える。なお、「同じになるように」とは、ある程度のばらつき(例えば、視認できない程度のばらつき)は許容する趣旨である。このとき、人間の視覚特性を考慮した色差は、CIE△E94及びCIE△E2000のうちいずれかであるものとしてもよい。こうすれば、公知の式を利用して、比較的容易に所定値を定めることができる。このCIE△E94は、次式(1)で与えられ、CIE△E2000は、次式(2)で与えられる。この式(1)及び(2)の各項については、以下の数式で与えられる。このCIE△E94及びCIE△E2000は、明度差△L、彩度差△C、色相差△Hをもとに、重価係数SL,SC,SHで重み付けを行い、更に、パラメトリック定数KL,KC,KHの設定により自由度を高め、計算に基づく色差がCIELABの立体色空間上での人間の目の色識別域に近似するように計算式が定義されているものである。
【0020】
【数1】

【0021】
【数2】

【0022】
【数3】

【0023】
このカラーチャートデータ30では、図2の下段に示すように、第1のパッチの彩度(例えばa値)が大きいほど彩度(a値)の所定値が大きくなる傾向の第2のパッチを選択し、それを均等間隔で配置することによりシート32が作成されている。換言すると、人間の視覚特性を考慮した色差が一定値になるようにパッチを選択し(間引きし)、選択したパッチをa値の序列順に配置している。例えば、パッチ31aを第1のパッチとし、パッチ31bを第2のパッチとしたときの両者の彩度の差に比して、高彩度側のパッチ31cを第1のパッチとし、パッチ31dを第2のパッチとしたときの両者の彩度の差がより大きくなっている。なお、図示しないが、b軸方向も同様である。したがって、シート32を印刷したシート42では、特に、人間の知覚しにくい高彩度側において、違いが識別できないようなパッチが並ぶことは抑制され、一定の色の違いのあるパッチ同士が隣接して並ぶのである。
【0024】
次に、このカラーチャート40の使用方法を説明する。まず、使用者は、カラーチャートデータ30を印刷する処理を、図示しないプリンター20の操作パネル上で選択し、カラーチャートデータ30を用いて印刷機構25によりカラーチャート40を印刷出力させる。次に、使用者は、対象物品の特性色をカラーチャート40を用いて探し出す。このとき、図3に示すように、明度ごとにシート42が印刷されているから、使用者は、特定色の明度が近いシート42をまず選択する。明度は人間の視覚的に識別しやすいため、シート42の選択は比較的行いやすい。続いて、このシート42に平面状に配列されたパッチ41の色を見ながら、特定色を探し出す。このとき、シート42は、高彩度側でも色の違いが明確になっているため、彩度及び色相においても比較的特定色を見出しやすい。特定色に合うパッチを見出すと、そのシート42の識別子やパッチ41の配置位置により、プリンター20で印刷する際に用いる色を指定することができる。このようにして、特定色を見出して、印刷用の設定色とし、プリンター20で印刷するのである。
【0025】
以上詳述したカラーチャート40では、CIELABにより表現されており、第1のパッチと第1のパッチの隣に配置されこの第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチとを含み、この所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有している。したがって、高彩度側の色の違いがより明確であり、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。また、所定値が、第1のパッチの彩度が大きいほど、△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*2)]1/2(但しL*は明度指数、a*,b*はクロマネティクス指数)より大きくなる傾向を有するため、色の違いをより明確にして、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。更に、人間の視覚特性を考慮した色差(例えばCIE△E94及びCIE△E2000のうちいずれか)が同じとなるようにパッチを配置するため、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。更にまた、複数のパッチ41が平面状に配置されるため、各パッチの色の違いをより識別しやすく、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。また、より高彩度側ではパッチの間引きが大きくなるから、カラーチャートデータ30のデータ量を低減することができるし、カラーチャート40でのパッチ41の数が減少するから、より目的のパッチを見出しやすい。
【0026】
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0027】
例えば、上述した実施形態では、L値の間隔を一定として、ab平面上(シート42)で輪切りにしたようなカラーチャート40としたが、特にこれに限定されない。図4は、L値が均等間隔でないシート32を含むカラーチャートデータ30の一例の説明図である。例えば、図4に示すように、複数のパッチがa方向とこのa方向と直交するb方向とに2次元的に配置されているシートを明度に応じて複数含み、この複数のシートは、第1のシートと、第1のシートの明度が小さいほど大きくなる傾向の所定値だけ異なる明度の第2のシートを含むものとしてもよい。即ち、明度が小さいほど、各シートの間の明度の差がより大きくなるシートを選択し、このシートによってカラーチャートデータ30を構成するものとしてもよい。例えば、図4において、シート32aを第1のシートとし、シート32bを第2のシートとしたときの両者の明度の差に比して、低明度のシート32cを第1のシートとし、シート32dを第2のシートとしたときの両者の明度の差がより大きくなっている。一般に、人間は、明度が小さいほど色の違いを認識しにくいことから、低明度となるほどシートの明度を不等間隔とする(明度の間隔を大きくする)ようにして、低明度側のシートの色の違いをより明確にするのである。こうすれば、明度を加味して、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。また、シート数をより低減可能であるため、カラーチャートデータ30のデータ量をより低減することができるし、カラーチャートのページ数をより低減することによって目的のパッチをより見出しやすくすることができる。なお、このシート32は、上述したものと同様であり、第1のパッチと第1のパッチの隣に配置されこの第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチとを含み、この所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有している。
【0028】
上述した実施形態では、L軸に対して直交するab平面上(シート42)で輪切りにしたようなカラーチャート40としたが、特にこれに限定されない。例えば、第1のパッチと、第1のパッチの明度が小さいほど大きくなる傾向の所定値だけ異なる明度の第2のパッチと、を含むものとしてもよい。具体的には、ab平面に直交する面(L軸に沿う面)をシートとするカラーチャートとしてもよい。こうすれば、高彩度の領域に加え、低明度の領域での各パッチの色の違いがより明確となるため、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【0029】
上述した実施形態では、所定値は、第1のパッチの彩度が大きいほど、△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*2)]1/2より大きくなる傾向を有するものとしたが特にこれに限定されない。また、所定値は、人間の視覚特性を考慮した色差(例えばCIE△E94やCIE△E2000)が同じとなるように所定値を定めるものとしたが、特にこれに限定されない。所定値は第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有するものとすればよい。こうすれば、高彩度側の色の違いがより明確であり、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【0030】
上述した実施形態では、複数のパッチ31が、a方向とこのa方向と直交するb方向とに2次元的に配置されているものとして説明したが、特にこれに限定されない。例えば、a軸方向に1次元的に複数のパッチを配列したものとしてもよいし、b軸方向に1次元的に複数のパッチを配列したものとしてもよい。こうしても、高彩度側の色の違いがより明確であり、目的の色のパッチをより見出しやすくすることができる。
【0031】
上述した実施形態では、プリンター20のフラッシュメモリー23にカラーチャートデータ30が記憶されているものとしたが、どこに記憶されているものとしてもよい。例えば、印刷ドライバーを記憶し、印刷指令を行うパソコンに記憶されているものとしてもよい。カラーチャート40自体を配布するものとしてもよい。
【符号の説明】
【0032】
20 プリンター、21 コントローラー、22 CPU、23 フラッシュメモリー、24 RAM、25 印刷機構、26 キャリッジ、27 印刷ヘッド、28 カートリッジ、30 カラーチャートデータ、31 パッチ、32 シート、40 カラーチャート、41 パッチ、42 シート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパッチを含みCIELABにより表現されるカラーチャートであって、
第1のパッチと、
前記第1のパッチの隣に配置され該第1のパッチの彩度から所定値だけ異なる彩度の第2のパッチと、を含み、
前記所定値は、前記第1のパッチの彩度が大きいほど大きくなる傾向を有する、
カラーチャート。
【請求項2】
前記所定値は、前記第1のパッチの彩度が大きいほど、△E*ab=[(△L*2+(△a*2+(△b*2)]1/2(但しL*は明度指数、a*,b*はクロマネティクス指数)より大きくなる傾向を有する、請求項1に記載のカラーチャート。
【請求項3】
前記第1のパッチと前記第2のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差と、前記第2のパッチと第3のパッチとの人間の視覚特性を考慮した色差とが同じとなるように定められた前記所定値により前記第1のパッチと前記第2のパッチと前記第3のパッチとが配列されている、請求項1又は2に記載のカラーチャート。
【請求項4】
前記人間の視覚特性を考慮した色差は、CIE△E94及びCIE△E2000のうちいずれかである、請求項3に記載のカラーチャート。
【請求項5】
前記複数のパッチは、a方向と該a方向と直交するb方向とに2次元的に配置されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカラーチャート。
【請求項6】
第1のパッチと、前記第1のパッチの明度が小さいほど大きくなる傾向の所定値だけ異なる明度の第2のパッチと、を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラーチャート。
【請求項7】
前記複数のパッチがa方向と該a方向と直交するb方向とに2次元的に配置されているシートを明度に応じて複数含み、
前記複数のシートは、第1のシートと、
第1のシートの明度が小さいほど大きくなる傾向の所定値だけ異なる明度の第2のシートを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のカラーチャート。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2013−101063(P2013−101063A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245227(P2011−245227)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】