説明

カンナビノイドCB1受容体のアゴニストとしての、(インドール−3−イル)−複素環誘導体

本発明は、例えば周術期疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、癌性疼痛などの疼痛及び、多発性硬化症に付随する疼痛及び痙縮の治療において使用することができる、カンナビノイドCB1受容体のアゴニストとしての、一般式Iを有する(インドール−3−イル)−複素環誘導体:


(式中、
Aは、5員芳香族複素環を表し、ここで、X、X及びXは、N、O、S及びCRから独立に選択され;
Rは、H若しくは(C1−4)アルキルであるか;又は
Rは、X若しくはXにおいて存在する場合、Rと一緒に5から8員の環を形成し得;
は、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する、5から8員の飽和炭素環式環であり;
は、H、CH若しくはCH−CHであるか;又は
は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する、6員環を形成し、該へテロ原子は、該インドール環の7位置に結合され;
及びRは、独立に、H、(C1−6)アルキル若しくは(C3−7)シクロアルキル(該アルキル基は、OH、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルチオ、(C1−4)アルキルスルホニル、CN又はハロゲンで場合によっては置換される。)であるか;又は
は、R及びそれらが結合するNと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成するか;又は、
は、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成するか;又は
は、Rと一緒に、X又はXにおいて存在する場合、5から8員の環を形成し;
は、H若しくは(C1−4)アルキルであるか;又は、
は、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成し、;
’は、H又は(C1−4)アルキルであり;
は、H、(C1−4)アルキル、(C1−4)−アルキルオキシ、CN及びハロゲンから独立に選択される、1個から3個の置換基を表し;
は、H、(C1−4)アルキル、(C1−4)−アルキルオキシ、CN若しくはハロゲンであるか;又は
は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し、該ヘテロ原子は、該インドール環の7位置に結合している。)又は医薬適合性のそれらの塩に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(インドール−3−イル)−複素環誘導体、同誘導体を含む医薬組成物及び治療における、特に疼痛の治療における、これらの(インドール−3−イル)−複素環誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
疼痛の治療は、現在利用可能な医薬品の副作用により制限されることが多い。重い疼痛を緩和するために、オピオイドが広く使用される。これらの薬剤は、安価で有効であるが、重篤で生命を脅かす可能性のある副作用(最も顕著なのは、呼吸障害及び筋肉硬直)がある。さらに、投与することができるオピオイドの用量は、吐き気、嘔吐、便秘、掻痒及び尿閉により制限され、その結果、患者は、これらの苦痛を伴う副作用に苦しむよりも次善の疼痛コントロールを受けることを選ぶことが多い。さらに、これらの副作用の結果、患者が入院延長を必要とすることが多い。オピオイドは、非常に依存性が高く、多くの地域で指定薬物となっている。したがって、等鎮痛薬用量で、現在使用される製品と比較して副作用プロファイルが改善された新しい鎮痛剤が求められている。
【0003】
カンナビノイドアゴニストが鎮痛剤及び抗炎症剤としての可能性を有する証拠が蓄積されている。2つのタイプのカンナビノイド受容体が関与しており、カンナビノイドCB1受容体は、中枢神経系に主に分布しているが、末梢ニューロンによっても発現されており、その他の末梢組織においては少なく、カンナビノイドCB2受容体は、殆ど免疫細胞に分布する(Howlett,A.C.ら:International Union of Pharmacology.XXVII.Classification of Cannabinoid Receptors.Pharmacol.Rev.54,161−202,2002)。CB2受容体が、カンナビノイドの免疫及び抗炎症反応を緩和することに関与している一方で、カンナビノイド受容体アゴニスト、特にCB1受容体で作用するものは、疼痛の治療において有用であることが示唆されている(Iversen,L.及びChapman,V.Current Opinion in Pharmacology,2,50−55,2002及びその中の参考文献を参照のこと。)。
【0004】
WIN 55,212−2、(R)−(+)−[2,3−ジヒドロ−5−メチル−[(モルホリニル)メチル]ピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジニル]−(1−ナフタレニル)メタノンのメシラート塩は、鎮痛剤として、米国特許第4,939,138号(Sterling Drug Inc.)において開示された。この化合物は、アミノアルキルインドールのプロトタイプであり(Eissenstat,M.A.ら、J.Med.Chem.38,3094−3105,1995)、これは、急性疼痛、持続性炎症性疼痛及び神経因性疼痛の動物モデルにおいてモルヒネと同程度の効力で痛覚抑制を生み出すことができる、有力なカンナビノイドCB1受容体アゴニストである。
【0005】
カンナビ類似特性を有するアミノアルキルインドールのキーとなる構造的特徴(Adam,J.及びCowley,P.Expert Opin.Ther.Patents,12,1475−1489,2002)は、インドール部分の1位置でのアミノアルキル置換基及び、米国特許第4,939,138号(Sterling Drug Inc.)及びより新しいWO02060447(University of Connecticut)で開示されているアミノアルキルインドールにおけるアロイル基、又は、WO0158869(Bristol−Myers Squibb)で開示されている化合物における置換アミド基などの、インドール環の3位置におけるさらなる大型の置換基である。最近、3位置に置換オキサジアゾール−5−イル環を有する1−(アミノアルキル)インドール誘導体が、WO0236590(Amrad Operations PTY Ltd.)において、カンナビノイド受容体調節物質として開示されたが、これは、鎮痛薬として有用である。
【0006】
治療剤としての使用のための、水溶性の向上など、特性が向上したカンナビノイドアゴニストが依然として必要とされている。
【0007】
この目的のために、本発明は、例えば、周術期疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、癌性疼痛などの疼痛及び、多発性硬化症に付随する疼痛及び痙縮の治療において使用できる、カンナビノイドCB1受容体のアゴニストとしての、一般式Iを有する(インドール−3−イル)−複素環誘導体:
【0008】
【化2】

(式中、
Aは、5員芳香族複素環を表し、ここで、X、X及びXは、N、O、S及びCRから独立に選択され;
Rは、H又は(C1−4)アルキルであるか;又は
Rは、X若しくはXにおいて存在する場合、Rと一緒に5から8員の環を形成し得;
は、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する、5から8員の飽和炭素環式環であり;
は、H、CH若しくはCH−CHであるか;又は
は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する、6員環を形成し、該へテロ原子は、該インドール環の7位置に結合され;
及びRは、独立に、H、(C1−6)アルキル若しくは(C3−7)シクロアルキル(該アルキル基は、OH、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルチオ、(C1−4)アルキルスルホニル、CN又はハロゲンで場合によっては置換される。)であるか;又は
は、R及びそれらが結合するNと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成するか;又は、
は、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成するか;又は
は、Rと一緒に、X又はXにおいて存在する場合、5から8員の環を形成し;
は、H若しくは(C1−4)アルキルであるか;又は、
は、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成し、;
’は、H又は(C1−4)アルキルであり;
は、H、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、CN及びハロゲンから独立に選択される、1個から3個の置換基を表し;
は、H、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、CN若しくはハロゲンであるか;又は
は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し、該ヘテロ原子は、該インドール環の7位置に結合している。)又は医薬適合性のそれらの塩を提供する。
【0009】
式Iの定義において使用する場合、複素環Aは、5員芳香族複素環を表し、これは、N、O及びSから選択される、1個から3個のヘテロ原子を含有する。これは、複素環Aを定義するために用いられる、X、X及びXの少なくとも1個が、CRではあり得ないことを意味する。代表的な複素環Aは、チオフェン、フラン、トリアゾール、チアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、オキサジアゾール及び、イソチアゾール、イソチアジアゾール、イソキサゾール及びイソキサジアゾールを含むこれらの異性体由来のものである。好ましい複素環Aは、1,2,4−オキサジアゾール(Xは、Nであり、Xは、Oであり、Xは、Nである。)、1,2,4−チアジアゾール(Xは、Nであり、Xは、Sであり、Xは、Nである。)又はチアゾール(Xは、Sであり、Xは、CRであり、Xは、Nである。)である
式Iの定義において、X又はXにおいて存在する場合、5員芳香族複素環Aと縮合された5−8員N−含有環を含有する二環式環系を環Aと一緒に形成するように、Rは、Rと一緒に5から8員の環を形成し得る。このような縮合環系の例は、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]イソキサゾール、4,5,6,7−テトラヒドロ−オキサゾロ[5,4−c]ピリジン、4,5,6,7−テトラヒドロ−チアゾロ[5,4−c]ピリジン、5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−イソキサゾロ[5,4−c]アゼピン、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]チアゾール及び5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]イソチアゾール由来のものである。
【0010】
(C1−4)アルキルという用語は、式Iの定義において使用する場合、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、プロピル、イソプロピル、エチル及びメチルなどの、1個から4個の炭素原子を有する、分枝又は非分枝アルキル基を意味する。
【0011】
(C1−4)アルキルオキシという用語において、(C1−4)アルキルは、上記で定義するような意味を有する。
【0012】
ハロゲンという用語は、F、Cl、Br又はIを意味する。
【0013】
5から8員の飽和炭素環式環という用語は、式IのRの定義において使用する場合、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチル環を表す。このような環は、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオピラニル又はテトラヒドロチエニルなどの飽和複素環を形成するために、O及びSから選択されるヘテロ原子を含有し得る。好ましい炭素環式環は、シクロヘキシル及びテトラヒドロピラニルである。
【0014】
式Iの定義において、Rは、Rと一緒になって、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し得、該原子は、インドール環の7位置に結合される。本発明のこれらの(インドール−3−イル)−置換5員複素環において、インドール−3−イル基は、三環式縮合環系の一部である(つまり、2,3−ジヒドロ−ピロロ−[3,2,1−ij]キノリン系(R及びRは、一緒に、−CH−CH−を表す。)、2,3−ジヒドロ−ピロロ−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン系(R及びRは、一緒に、−O−CH−を表す。)又は2,3−ジヒドロ−ピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾチアジン系(R及びRは、一緒に、−S−CH−を表す。)である)。
【0015】
式Iの定義において、Rは、R及びそれらが結合するNと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環を形成し得る。このような環の例は、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、アゼピン−1−イル、モルホリン−4−イル及びチオモルホリン−4−イルである。好ましいのは、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル及びモルホリン−4−イルである。
【0016】
式Iの定義において、Rは、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環を形成し得る。Rが結合されるN及びRが結合される炭素は、その4から8員の環の一部であると理解される。このような環の例は、ピロリジン−2−イル、ピペリジン−2−イル、アゼピン−2−イル、モルホリン−3−イル及びチオモルホリン−3−イルである。
【0017】
がHであるか、又はRが、Rと一緒になって、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し、該原子が、インドール環の7位置に結合される、式Iによる(インドール−3−イル)−複素環誘導体が好ましい。さらに好ましいものは、R、R、R’及びRがHである、本発明の(インドール−3−イル)−複素環誘導体である。Rがシクロヘキシル又はテトラヒドロピラニルである、式Iによる(インドール−3−イル)−複素環誘導体もまた好ましい。特に好ましいのは、複素環Aが、1,2,4−オキサジアゾール(Xは、Nであり、Xは、Oであり、Xは、Nである。)、1,2,4−チアジアゾール(Xは、Nであり、Xは、Sであり、Xは、Nである。)又はチアゾール(Xは、Sであり、Xは、CRであり、Xは、Nである。)である、式Iによる(インドール−3−イル)−複素環誘導体である。
【0018】
特に好ましい本発明の(インドール−3−イル)−複素環誘導体は:
7−クロロ−3−(5−{[N−エチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−{5−[ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(5−{[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(4−{[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(4−{[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール
7−クロロ−3−(4−{[N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−{5−[(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;又は医薬適合性のそれらの塩である。
【0019】
本発明の(インドール−3−イル)−複素環誘導体は、一般に、有機化学の技術分野で公知の方法により調製し得る。式Iの(インドール−3−イル)複素環誘導体は、例えば、Yがハロゲン又はアルキルスルホネート基などの脱離基である式IIの化合物から、式NHRのアミンでの該脱離基の求核置換により、調製することができる。Yがアルキルスルホネート基である式IIの化合物は、Yがヒドロキシである式IIの化合物から、トリエチルアミンなどの塩基の存在下での、ハロゲン化アルキルスルホニルとの反応により、調製することができる。R’が水素である式Iの(インドール−3−イル)複素環は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤の存在下での、式NHRのアミンを用いた還元的アミノ化により、式IIIの化合物から調製することができる。Yがヒドロキシであり、R’が水素である式IIの化合物が、Burke D.S.,Danheiser,R.L.Handbook of Reagents for Organic Synthesis:Oxidising and Reducing agents(Wiley:New York,1999)に記載のように、適切な酸化及び還元剤を用いた酸化及び還元により、式IIIの化合物と相互転換され得ることは、当技術分野で周知である。同様に、Yがヒドロキシであり、R及びR’が両者とも水素である式IIの化合物及びRが水素である式IIIの化合物は、適切な還元剤を用いた還元により、Rが水素又は(C1−4)アルキルである式IVの化合物から調製することができる。Yがヒドロキシであり、R’が(C1−4)アルキルである式IIの化合物は、アルキルグリニャール試薬又はアルキルリチウムなどの(C1−4)アルキル金属剤を用いた求核付加により、式IIIの化合物から調製することができる。
【0020】
【化3】

【0021】
式I、式II、式III又は式IVの化合物は、複素環の構築に対して当技術分野で周知の方法を用いて、式Vから式XII(両端を含む。)の化合物から調製することができる。このような方法は、一般的参考文献、Katritzky,A.R.:Comprehensive heterocyclic chemistry(初版、Pergamon Press,1984、特に、Volume 4、Part3、Five−membered rings with one oxgen,sulfur or nitrogen atom及びVolume6、Part4B、Five−membered rings with two or more oxygen,sulfur or nitrogen atomsを参照のこと。)で述べられている。
【0022】
【化4】

【0023】
式Vから式XII(両端を含む。)の化合物(式中、R、R、R及びRは、既に述べたような意味を有し、Rは、H又は(C1−4)アルキルである。)は、文献の手段又は当業者にとって公知の文献手段の変法により調製することができる。例えば、式VIの化合物は、式Vの化合物又はその活性化誘導体から、適切な溶媒中でのアンモニアとの反応により、調製することができる。
【0024】
式VIIの化合物は、式VIの化合物から、五硫化リン又はローソン試薬などのチオネーション試薬を用いて調製することができる。あるいは、式VIIの化合物は、式VIIIの化合物から、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中でのチオアセトアミドとの反応により、調製することができる。
【0025】
式VIIIの化合物は、トリエチルアミンなどの塩基存在下で、例えばトリフルオロ酢酸無水物を用いた脱水により、式VIの化合物から調製することができる。式Xの化合物は、式IXの化合物から、適切な溶媒中でのヒドロキシルアミンとの反応により、調製することができる。
【0026】
YがNHである式XIの化合物は、式Vの化合物又はその活性化誘導体から、オキソアセトニトリルを形成するためのシアン化物陰イオンでの還元と、それに続く、チャコール担持パラジウムなどの触媒存在下での水素ガスなどの還元剤を用いたそのニトリルの一級アミンへの還元により、調製することができる。式XIIの化合物は、式VIIIの化合物から、適切な溶媒中でのヒドロキシルアミンとの反応により、調製することができる。
【0027】
式Vの化合物及び式XIの化合物は、式XIIIの化合物のアシル化により、調製することができる。例えば、Rが水素である式Vの化合物は、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中でのトリフルオロ酢酸無水物を用いた式XIIIの化合物のアシル化と、それに続く、高温での水酸化ナトリウム水溶液を用いた加水分解により、調製することができる。Yが塩素である式XIの化合物は、ピリジンなどの塩基存在下での、塩化クロロアセチルを用いた式XIIIの化合物のアシル化により、調製することができる。式IXの化合物は、例えばビルスマイヤー反応を用いたホルミル化により(概説として、Jutz,Adv.Org.Chem.9,pt.1,225−342,1976を参照のこと。)、式XIIIの化合物から調製することができる。
【0028】
あるいは、式Vの化合物は、Wijngaardenら(J.Med.Chem.36,3693−3699,1993)又はHwuら(J.Org.Chem.59,1577−1582,1994)により述べられている手段又はこれらの手段の変法を用いて、式XIVから調製することができる。
【0029】
【化5】

【0030】
式XIIIの化合物は、文献の手段又は当業者にとって公知の文献手段の変法により調製することができる。例えば、式XIIIの化合物は、水素化ナトリウムなどの塩基での処理と、それに続く、アルキル化剤RCHY(式中、Yは、ハロゲン又はアルキルスルホネート基などの脱離基である。)との反応による、式XVの化合物のアルキル化により調製することができる。式XVの化合物は、市販のソースから、文献の手段又は当業者にとって公知の文献手段の変法により調製して得ることができる。
【0031】
あるいは、式XIIIの化合物は、Fischerインドール合成又はその変法(Chem.Rev.69,227−250,1969)を用いて式XIVの化合物から調製することができる。
【0032】
式XIVの化合物は、文献の手段又は当業者にとって公知の文献手段の変法により調製することができる。例えば、Rが、Rと一緒になって、6員炭素環式環を形成する式XIVの化合物を、塩化ニッケル(II)などの触媒存在下での、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を用いた還元により、式XVIの化合物から調製することができる。式XVIの化合物は、例えば、ニッケル(II)触媒存在下での、2−クロロキノリンのグリニャール試薬との反応など、カップリング反応により、調製することができる。Rが、Rと一緒になって、酸素又はイオウを含有する6員環を形成する式XIVの化合物は、エーテル又はチオエーテルを形成するための、ZがOH又はSHである式XVIIの化合物の、Yが脱離基である式XVIIIの化合物との反応と、それに続く、該ニトロ基のアミンへの還元及び還元的環化により、調製することができる。還元及び環化は、例えば、チャコール担持パラジウムなどの触媒存在下で、水素ガスを用いて行うことができる。
【0033】
【化6】

【0034】
式XVIIの化合物及び式XVIIIの化合物は、市販のソースから、文献の手段又は当業者にとって公知の文献手段の変法により調製して得ることができる。例えば、Yが臭素である式XVIIIの化合物は、メタノールなどの溶媒中で、臭素などの臭素化剤を用いて、式XIXの化合物から調製することができる。式I、式II、式III又は式IVの化合物は、あるいは、一般的参考文献、Hegedus,L.S.Transition Metals in the Synthesis of Complex Organic Molecules(第二版、University Science:Sausalito 1999)に記載のような、遷移金属触媒カップリング反応を用いて、式XXの化合物から調製し得る。
【0035】
例えば、式IIIの化合物は、Suzuki反応(Chem.Rev.95,2457−2483,1995)又はその変法を用いて、Yがハロゲンである式XXの化合物の、Yがボロン酸又はボロン酸エステルである式XXIの化合物との反応により調製し得る。
【0036】
【化7】

【0037】
式XXの化合物及び式XXIの化合物は、市販のソースから、文献の手段又は当業者にとって公知の文献手段の変法により調製して得ることができる。例えば、Yが臭素である式XXの化合物は、ジメチルホルムアミドなどの溶媒中での臭素を用いた式XIIIの化合物の臭素化により調製し得る。
【0038】
アリールスルホニル基などの保護基を用いた上述の変換の間、インドール窒素が一時的に保護され得、合成における後の段階で脱保護されアルキル化されることは当業者により認められるであろう。このような保護基が、中間体の安定性及び求電子試薬に対するインドール環の反応性を変化させるために使用し得ることがさらに理解されるであろう。適切な保護基は、Kocienski,P.J.:Protecting Groups,Thieme,Stuttgart;New York,1994において述べられている。
【0039】
当業者は、同様に、式Iの様々な(インドール−3−イル)複素環誘導体が、ある一定の置換基R−Rに対応する官能基の適切な変換反応により得ることができることを認めるであろう。例えば、R又はRが、ヒドロキシル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルチオ、(C1−4)アルキルスルホニル又はシアノで場合によっては置換される、CからCの直鎖、分枝鎖又は環状アルキル基である式Iの化合物は、炭酸カリウムなどの塩基存在下での、R又はRが水素である式Iの化合物の、CからCハロゲン化アルキル又は官能化CからCハロゲン化アルキルとの反応により、調製することができる。
【0040】
式Iの(インドール−3−イル)−複素環誘導体及びそれらの塩は、少なくとも1つのキラル中心を含有し得、したがって、鏡像異性体及びジアステレオマーを含む立体異性体として存在し得る。本発明は、その範囲内の前述の立体異性体及び、式Iの化合物ならびにそれらの塩の個々の、R及びS鏡像異性体(実質的にその他の鏡像異性体が含まれない、つまり、5%未満、好ましくは2%未満、特に1%未満である。)それぞれ及び、2種類の鏡像異性体の実質的に同等量を含有するラセミ混合物など、あらゆる割合でのこのような鏡像異性体の混合物を含む。
【0041】
純粋な立体異性体を得る、不斉合成又はキラル分離のための方法は、例えば、キラル誘導もしくは市販のキラル物質からの出発による合成、又は例えばキラル媒質でのクロマトグラフィーを用いた、もしくはキラル対イオンを用いた結晶化による、立体異性体の分離など、本技術分野で周知である。
【0042】
医薬適合性の塩は、塩酸、臭化水素酸、リン酸及び硫酸などの無機酸又は例えばアスコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸で式Iの化合物の遊離塩基を処理することにより得ることができる。
【0043】
本発明の化合物は、非溶媒和形態ならびに、水、エタノールなどの医薬適合性の溶媒との溶媒和形態で存在し得る。一般に、溶媒和形態は、本発明の目的のための非溶媒和形態と同等であるとみなされる。
【0044】
本発明は、さらに、医薬適合性の助剤と混合され、場合によってはその他の治療薬と混合される、一般式Iによる(インドール−3−イル)−複素環誘導体又は医薬適合性のそれらの塩を含有する、医薬組成物を提供する。「適合性」という用語は、その組成物のその他の成分と適合し、その受容者に対して有害でないことを意味する。組成物は、例えば、経口、舌下、皮下、静脈内、硬膜外、髄腔内、筋肉内、経皮、肺、局所又は直腸投与などに適切なもの、投与のための単位剤形における全てを含む。好ましい投与経路は、静脈内投与である。
【0045】
経口投与の場合、本活性成分は、錠剤、カプセル、粉末、顆粒、溶液、懸濁液などの不連続単位として与えられ得る。非経口投与の場合、本発明の医薬組成物は、例えば、既定量での注射用液体など(例えば密封バイアル及びアンプル)の、単位用量又は複数用量容器中で与えられ得、また、使用前に水などの滅菌液体担体の添加のみを必要とする、フリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存され得る。
【0046】
例えば標準的な参考文献、Gennaro,A.R.ら、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(20th Edition,Lippincott Williams & Wilkins,2000)(特にPart5:Pharmaceutical Manufacturingを参照のこと。))において述べられているような、このような医薬適合性の助剤と混合して、本活性物質を、ピル、錠剤などの固体の用量単位に圧縮するか、又はカプセル、坐薬もしくはパッチに加工し得る。医薬適合性の液体により、例えば注射用製剤として、溶液、懸濁液、エマルジョンの形態で、又は例えば鼻腔用スプレーなどのスプレーとして、液体組成物として本活性物質を適用することができる。
【0047】
固体の用量単位を調製する場合、充填剤、着色剤、高分子結合剤などの従来の添加剤の使用が意図される。一般に、本活性化合物の機能を妨害しないあらゆる医薬適合性の添加剤を使用することができる。固体組成物として本発明の活性物質を一緒に投与することができる適切な担体には、適切な量で使用される、ラクトース、デンプン、セルロース誘導体など、又はそれらの混合物が含まれる。非経口投与の場合、医薬適合性の分散剤及び/又は湿潤剤、例えばプロピレングリコール又はブチレングリコールなど、を含有する、水性懸濁液、等張食塩水溶液及び滅菌注射用溶液を使用することができる。
【0048】
本発明はさらに、前記組成物に適した包装材料と組み合わせた、本明細書中で既に述べたような医薬組成物を含み、該包装材料は、本明細書中で既に述べたような使用のための本組成物の使用説明書を含む。
【0049】
本発明の(インドール−3−イル)−複素環誘導体は、CHO細胞を用いたヒトCB1受容体アッセイにおいて調べたところ、CB1受容体のアゴニストであることが分かった。カンナビノイド受容体モジュレーターの、受容体結合ならびにインビトロの生物活性を調べるための方法は、本技術分野で周知である。一般に、発現される受容体を試験対象の化合物と接触させ、結合又は、機能的反応の刺激もしくは阻害を測定する。
【0050】
機能的反応を測定するために、CB1受容体(好ましくはヒト受容体)遺伝子をコードする単離DNAを適切な宿主細胞で発現させる。このような細胞は、Chinese Hamster Ovary 細胞であり得るが、その他の細胞もまた適切である。好ましくは、この細胞は、哺乳動物起源のものである。
【0051】
組み換えCB1発現細胞株を構築するための方法は、本技術分野において周知である(Sambrookら、Molecular Cloning:a Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,最新版)。受容体の発現は、所望のタンパク質をコードするDNAの発現により遂行される。さらなる配列のライゲーション及び適切な発現系の構築のための技術は全て、既に本技術分野において周知である。好ましくはライゲーションを容易にするための制限部位を含むように、標準的固相技術を用いて、所望のタンパク質をコードするDNAの一部又は全てを合成により構築することができる。含まれるコード配列の転写及び翻訳のための適切な調節エレメントは、DNAコード配列に対して与えることができる。周知の通り、発現系は、広範囲の宿主に適合するものが現在利用可能であり、それには、細菌などの原核生物宿主及び酵母、植物細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞、鳥類細胞などの真核生物宿主が含まれる。
【0052】
次に、結合又は、機能的反応の刺激もしくは阻害を観察するために、本受容体を発現する細胞を、試験化合物に接触させる。
【0053】
あるいは、化合物の結合を測定するために、発現CB1(又はCB2)受容体を含有する単離細胞膜を使用し得る。
【0054】
結合測定のために、放射性標識又は蛍光標識化合物を使用し得る。最も広く使用される放射性標識カンナビノイドプローブは、[H]CP55940であり、これは、CB1及びCB2結合部位に対しておよそ等しい親和性を有する。別のアッセイは、例えばcAMP又はMAPキナーゼ経路における受容体が介在する変化の測定など、第二のメッセンジャー反応を調べることによる、カンナビノイドCB1アゴニスト化合物に対するスクリーニングを含む。したがって、このような方法は、宿主細胞の細胞表面でのCB1受容体の発現を含み、その細胞を試験化合物に曝露する。次に第二のメッセンジャー反応を測定する。本受容体への結合における試験化合物の影響に依存して第二のメッセンジャーのレベルが増減する。
【0055】
例えば曝露された細胞におけるcAMPレベルの直接測定の他に、受容体コードDNAでのトランスフェクションに加えて、その発現が受容体活性化と相関するレポーター遺伝子をコードする、第二のDNAでトランスフェクションされる細胞を使用することができる。一般に、レポーター遺伝子発現は、第二のメッセンジャーのレベルの変化に反応する何らかの応答エレメントにより調節され得る。適切なレポーター遺伝子は、例えばLacZ、アルカリホスファターゼ、ホタルルシフェラーゼ及び緑色蛍光タンパク質である。このようなトランス活性化アッセイの原理は、本技術分野において周知であり、例えば、Stratowa,Ch,Himmler,A.及びCzernilofsky,A.P.,Curr.Opin.Biotechnol.6,574(1995)において述べられている。CB1受容体における活性を有するアゴニスト化合物を選択するために、EC50値は、<10−5M、好ましくは<10−7Mでなければならない。
【0056】
例えば周術期の疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、癌性疼痛などの疼痛及び、多発性硬化症に伴う疼痛及び痙縮の治療において、本化合物を鎮痛剤として使用し得る。
【0057】
本発明のカンナビノイドアゴニストはまた、潜在的に、多発性硬化症、痙縮、炎症、緑内障、吐き気及び嘔吐、食欲不振、睡眠障害、呼吸器疾患、アレルギー、てんかん、片頭痛、心血管系疾患、神経変性疾患、不安神経症、外傷性脳障害及び発作を含むその他の疾患の治療においても有用である。
【0058】
本化合物はまた、その他の薬物、例えばオピオイド及び、COX−2選択的阻害剤を含む非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)などの鎮痛剤と組み合わせて使用し得る。
【0059】
本発明の化合物は、その症候を緩和するのに、十分量で、及び十分な期間にわたり、ヒトに投与し得る。実例としては、ヒトに対する用量レベルは、0.001から50mg/kg体重、好ましくは0.01から20mg/kg体重の用量の範囲であり得る。
【0060】
本発明を次の実施例で説明する。
一般的方法
特に指定のない限り、Emrys OptimizerTM(Personal Chemistry)を使用してマイクロ波反応を実行した。シリカゲル上にて、フラッシュカラムクロマトグラフィーを実行した。以下に概説する方法を使用して、セミ分取高圧液体クロマトグラフィー(セミ分取HPLC)を実行した:
方法(i):
Agilent CombiHT(SB−C18.5μm)12mmIDx100mm;9分間にわたる勾配での5−95%アセトニトリル−水;25ml/分;0.1%トリフルオロ酢酸緩衝液;254nmのUVにより検出。
【0061】
方法(ii):
Waters Xterra(RP18.5μm)30mmx100mm;25分間にわたる勾配での10−100%アセトニトリル−水;30ml/分;0.1%トリフルオロ酢酸緩衝液;254nmのUVにより検出。
【0062】
H NMRカップリング定数をHzで与える。
【0063】
(実施例1)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジメチルアミノ)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
ジメチルホルムアミド(360ml)中の7−メトキシインドール(45.0g、306mmol)の溶液を、窒素下にて5℃に冷却し、温度を10℃以下に維持して、無水トリフルオロ酢酸(60.5ml、433mmol)を20分間にわたり添加した。この混合物を5℃から10℃で2時間撹拌し、次いで水(1600ml)へと注いだ。生じた懸濁液を15分間撹拌し、7−メトキシ−3−[(トリフルオロメチル)カルボニル]−1H−インドールの沈殿物をろ別し、中性になるまで水で洗浄した。
【0064】
4M水酸化ナトリウム水溶液(1700ml)中でこの湿った固体を懸濁し、撹拌しながら2時間還流温度に加熱した。この混合物を冷却し、ジエチルエーテル(2x400ml)で洗浄した。次いで、5M塩酸を使用し、pH1になるまで水相を酸性化して、生じた高純度の残渣をろ別し、中性になるまで水で洗浄し、乾燥させ、7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸をピンク色の固体(42.7g)として得た。10℃、窒素下にて、ジメチルホルムアミド(1250ml)中の7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸(42.7g、224mmol)の溶液へ、温度を15℃以下に維持しながら、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散、23.0g、575mmol)を20分にわたり少量ずつ添加した。冷却槽を取りはずし、この懸濁液を90分間撹拌した。臭化シクロヘキシルメチル(64.7ml、464mmol)を添加した。この混合物を撹拌しながら60℃で3時間加熱した。この混合物を10℃に冷却し、水(3600ml)に注いだ。エマルジョンをジエチルエーテル(3x500ml)で洗浄した。5M塩酸を用いてpH1まで水相を酸性化し、沈殿物をろ別し、中性になるまで水で洗浄して、乾燥させ、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸(55g)を白い固体として得た。
【0065】
塩化オキサリル(12.4g、97.4mmol)を、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸(7.0g、24.4mmol)及びジクロロメタン(150ml)の混合物ヘ、氷水冷却下にて滴下添加し、生じた混合物を室温で18時間撹拌した。ジクロロメタン及び過剰の塩化オキサリルを蒸発除去し、取得した残渣をジクロロメタン(150ml)と混合した。氷水浴の冷却下にて、生じた混合物にアンモニアガスを30分間通気した。この反応混合物を真空濃縮し、次いで取得した固体を0.5M塩酸、5%炭酸ナトリウム水溶液及び水で順次摩砕し、減圧下で乾燥させ、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(5.1g)を褐色の固体として得た。
【0066】
無水トリフルオロ酢酸(12.0g、57.1mmol)を、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(4.1g、14.3mmol)、トリエチルアミン(11.6g、115mmol)及び1,4−ジオキサン(250ml)の混合物へ、氷水冷却下にて滴下添加した。生じた混合物を室温で12時間撹拌した。水(30ml)を添加し、生じた混合物を真空濃縮した。取得した残渣に水(300ml)を添加し、この混合物をジクロロメタン(4x300ml)で抽出した。有機層を合わせ、5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した残渣を、n−ヘプタン中の10%(v/v)酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボニトリルを結晶性固体(2.48g)として得た。
【0067】
ヒドロキシルアミン塩酸塩(966mg、13.9mmol)を、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボニトリル(2.48g、9.24mmol)、トリエチルアミン(1.41g、13.9mmol)及びエタノール(50ml)の混合物へ添加し、次いで、生じた混合物を20時間還流温度で撹拌した。室温に冷却した後、この反応混合物を真空濃縮した。取得した残渣を水(150ml)と混合し、水酸化ナトリウム水溶液を添加することによりpHを10に調節して、ジクロロメタン(4x100ml)で抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄して、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した残渣を、ジクロロメタン中の10%(v/v)アセトンで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−(シクロヘキシル)メチル−N−ヒドロキシ−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボキサミジン(940mg)を得た。
【0068】
モレキュラーシーブ(4Å、粉末、200mg)を、窒素下にて、テトラヒドロフラン(6ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−N−ヒドロキシ−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボキサミジン(250mg、0.829mmol)の懸濁液へ添加し、この混合物を室温で30分間撹拌した。水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、36mg、0.900mmol)を添加し、次いで、生じた混合物を60℃で20分間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、N,N−ジメチルグリシンメチルエステル(194mg、1.66mmol)をこの反応物へ添加した。生じた混合物を還流温度にて2時間撹拌し、次いで真空濃縮した。取得した残渣をジクロロメタン(200ml)と混合し、5%炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した油状物質を、ジクロロメタン中の0.6%(v/v)メタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、油状物質を得た。この油状物質をイソプロパノール(3ml)中で溶解させ、次いで、塩化水素(ジエチルエーテル中の1M溶液、3ml)をこの溶液に添加した。生じた混合物を真空濃縮して、表題化合物(1:1塩酸塩)(66mg)を得た。
【0069】
H NMR(400MHz,CDOD)δ0.96−1.30(5H,m),1.52−1.94(6H,m),3.13(6H,s),3.97(3H,s),4.30(2H,d,J6.8),4.83(2H,s),6.81(1H,d,J8.0),7.13(1H,dd,J8.0,8.0),7.71(1H,d,J8.0),7.85(1H,s).EsIMS:m/z369.2[M+H]
【0070】
(実施例2)
N,N−ジメチルグリシンメチルエステルの代わりに、別の合成又は市販のアミノ酸エステルを使用し、実施例1の方法をさらに使用して、次の化合物を調製した。
【0071】
アミノ酸エステル中間体の合成方法
方法A
ブロモ酢酸ベンジル(500mg、2.18mmol)を、テトラヒドロフラン(7ml)中の、ピロリジン(171mg、2.40mmol)及び炭酸ナトリウム(254mg、2.40mmol)の混合物へ添加した。この混合物を室温で18時間撹拌し、次いで真空濃縮した。この残渣を水(200ml)と混合し、ジクロロメタン(3x100ml)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮した。ジクロロメタン中の0−10%(v/v)のメタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製で、ピロリジン−1−イル酢酸ベンジルエステル(230mg、1.05mmol)を得た。
【0072】
方法B
アセトニトリル(3ml)中の、(S)−2−メトキシメチルピロリジン(268μl、2.17mmol)、炭酸カリウム(319mg、2.31mmol)及びヨウ化ナトリウム(315mg、2.10mmol)の混合物に、ブロモ酢酸メチル(199μl、2.10mmol)を添加した。この混合物に対して160℃で5分間マイクロ波照射を行い、次いで、ジクロロメタンと水との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄して、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮した。ジクロロメタン中の0−10%(v/v)メタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製により、(S)−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)酢酸メチルエステル(133mg、0.71mmol)を得た。
【0073】
方法C
メタノール(45ml)中の硫酸(3.5ml、65.3mmol)溶液へ、D−プロリン(10.0g、86.9mmol)を添加した。18時間撹拌しながらこの混合物を還流させた。次にこの溶液を0℃に冷却し、炭酸カリウム水溶液(2.5M、10ml)を添加することにより中和した。ホルムアルデヒド(水中37%の溶液、11ml、136mmol)を添加し、この混合物を0℃で15分間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(1.6g、42.3mmol)を0℃で添加し、この混合物を室温で3時間撹拌した。沈殿物をろ別し、このろ過物をジクロロメタンと水との間で分配した。固形の炭酸ナトリウムを使用して、この分離水層をpH10に調節し、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮して、未精製の(R)−1−メチルピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(13.13g)を得た。
【0074】
この未精製生成物の一部(5.0g)を、ジクロロメタン中の0−2%(v/v)メタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、(R)−1−メチルピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(1.30g)を得た。
【0075】
2A:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1H−インドール、塩酸塩
方法Aに従って調製したピロリジン−1−イル酢酸ベンジルエステルを使用して、実施例1の方法に従って表題化合物を調製した。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.98−1.31(5H,m),1.54−1.94(6H,m),2.10−2.24(4H,m),3.46−3.74(4H,m),3.97(3H,s),4.30(2H,d,J7.2),4.86(2H,s),6.81(1H,d,J8.0),7.14(1H,dd,J8.0,8.0),7.70(1H,d,J8.0),7.84(1H,s).ESIMS:m/z395.2[M+H]
2B:
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
ブロモ酢酸メチル及びN−エチルイソプロピルアミンを用いて方法Aに従い調製した(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)酢酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z411.1[M+H]
2C:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−(5−{[ビス−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル)−1H−インドール、塩酸塩
ブロモ酢酸メチル及びビス−(2−メトキシエチル)アミンを用いて方法Aに従い調製した[ビス−(2−メトキシエチル)アミノ]酢酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z457.5[M+H]
2D:
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[1−(ジメチルアミノ)エチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
メチル−2−ブロモプロピオン酸及びジメチルアミンを用いて方法Aに従い調製した2−ジメチルアミノプロピオン酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z383.0[M+H]
2E:
(S)−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(2−メトキシメチルピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1H−インドール、塩酸塩
方法Bに従い調製した(S)−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)酢酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。ESIMS:m/z439.3[M+H]
【0076】
2F:
(R)−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(2−メトキシメチルピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1H−インドール、塩酸塩
(R)−2−メトキシ−メチルピロリジンを用いて方法Bに従い調製した(R)−(2−メトキシメチル−ピロリジン−1−イル)酢酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z439.1[M+H];[α]22+21.6°(クロロホルム中c=0.8mg/ml).
2G:
(R)−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−[5−(1−メチルピロリジン−2−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−1H−インドール、塩酸塩
方法Cに従い調製した(R)−1−メチルピロリジン−2−カルボン酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z395.0[M+H];[α]22+50.1°(クロロホルム中c=1.70mg/ml).
2H:
(S)−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−[5−(1−メチルピロリジン−2−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−1H−インドール、塩酸塩
D−プロリンの代わりにL−プロリンを用いて方法Cに従い調製した(S)−1−メチルピロリジン−2−カルボン酸メチルエステルを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z395.0[M+H];[α]22−51.7°(クロロホルム中c=1.35mg/ml).
2I:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−[5−(1−メチルピペリジン−2−イル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−1H−インドール、塩酸塩。
【0077】
N,N−ジメチルグリシンメチルエステルの代わりに、エチル1−ピペコリン酸メチルを使用して、実施例1の方法に従い表題化合物を調製した。EsIMS:m/z409.3[M+H]
【0078】
(実施例3)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−[(5−アミノメチル)−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル]−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
モレキュラーシーブ(4Å、粉末、300mg)を、テトラヒドロフラン(10ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−N−ヒドロキシ−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボキサミジン(500mg、1.66mmol)の懸濁液に添加し、生じた混合物を室温で30分間撹拌した。水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、100mg、2.55mmol)を添加し、生じた混合物を65℃で20分間撹拌した。この反応混合物を室温に冷却し、N−Boc−グリシンN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(871mg、3.32mmol)をこの混合物へ添加した。生じた混合物を、撹拌しながら2時間還流温度に加熱し、次いで室温に冷却した。水酸化ナトリウム水溶液(4M、5ml)を添加し、生じた混合物を14時間撹拌した。この反応混合物を真空濃縮し、次いで取得した残渣を水(200ml)と混合した。生じた混合物をジクロロメタン(4x200ml)で抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した油状物質を、ジクロロメタン中の0.4%(v/v)のメタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、({3−[1−(シクロヘキシル)−メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル][1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}メチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(125mg)を得た。
【0079】
({3−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル][1,2,4]オキサジアゾール−5−イル}メチル)カルバミン酸tert−ブチエステル(110mg、0.25mmol)及びトリフルオロ酢酸(4ml)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。5%の炭酸ナトリウム水溶液(200ml)に、この反応混合物を慎重に注ぎ、生じた混合物をジクロロメタン(4x200ml)で抽出した。有機層を合わせ、次いで塩水で洗浄して、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。ジクロロメタン中の1.5%(v/v)メタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーにより、取得した油状物質を精製し、表題化合物の遊離塩基を黄色の油状物質として得た。この油状物質をジエチルエーテル中で溶解させ、次いで塩化水素(ジエチルエーテル中の1M溶液、3ml)をこの溶液へ添加した。生じた混合物を真空濃縮し、表題化合物を1:1 塩酸塩(71mg)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.98−1.29(5H,m),1.52−1.78(5H,m),1.79−1.94(1H,m),3.98(3H,s),4.31(2H,d,J7.2),4.55(2H,s),6.81(1H,d,J7.6),7.14(1H,dd,J7.6,8.0),7.72(1H,d,J8.0),7.83(1H,s).EsIMS:m/z341.1[M+H]
【0080】
(実施例4)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジメチルアミノ)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−7−フルオロ−1H−インドール、塩酸塩
7−メトキシインドールの代わりに7−フルオロインドールを用いて、実施例1の方法に従い表題化合物を調製した。EsIMS:m/z357.3[M+H],247.4.
【0081】
(実施例5)
7−クロロ−1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジメチルアミノ)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1H−インドール、塩酸塩
7−メトキシインドールの代わりに、7−クロロインドールを用いて、実施例1の方法に従い表題化合物を調製した。EsIMS:m/z375.1,373.1[M+H]
【0082】
(実施例6)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−(5−{[N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−トリアゾール−3−イル)−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
メタノール(200ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボニトリルの冷却(0℃)溶液(実施例1に記載どおり調製、3.15g、11.0mmol)に、塩化水素ガスを30分間泡出した。生じた混合物を、72時間静置した後、その3分の2を真空濃縮した。ジエチルエーテルを追加することによりこの生成物を結晶化させ、生じた固体をろ過により回収し、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボキシミド酸メチルエステルを塩酸塩(3.82g)として得た。
【0083】
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボキシミド酸メチルエステル塩酸塩(0.10g、0.297mmol)、ヒドラジン水和物(0.289ml、5.94mmol)、塩化アルミニウム(39.6mg、0.297mmol)及びトルエン(18ml)を混合し、この混合物に対して120℃で60分間マイクロ波照射を行った。生じた混合物を真空濃縮し、トルエン中で再溶解させ、さらに2回真空濃縮した。トルエン/アセトニトリルの混合物(12/1)(19.5ml)中で取得した残渣を懸濁し、塩化クロロアセチル(0.118ml、1.49mmol)を添加した後、この混合物に対して120℃で12分間マイクロ波照射を行った。生じた混合物を真空濃縮し、アセトニトリル(3ml)中で再溶解させた。N−(2−メトキシエチル)イソプロピルアミン(0.068ml、0.446mmol)、炭酸カリウム(45.2mg、0.327mmol)及びヨウ化ナトリウム(44mg、0.297mmol)を添加し、この混合物に対して160℃で5分間マイクロ波照射を行った後、72時間静置し、次いで真空濃縮した。取得した残渣を、ジクロロメタン中の2.5%−5%(v/v)のメタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物を1:1 塩酸塩(46mg)として得た。H NMR(400MHz,CDOD):0.95−1.12(2H,m),1.13−1.24(3H,m),1.50(6H,s(br)),1.55−1.73(5H,m),1.79−1.93(1H,m),3.34−3.50(5H,m),3.70−3.99(6H,m),4.24(2H,d,J6.4),4.67(2H,s(br)),6.70(1H,d,J7.7),7.16(1H,t,J7.7),7.95(1H,d,J7.7),8.02(1H,s(br));EsIMS:m/z440.3[M+H]
【0084】
(実施例7)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
テトラヒドロフラン(120ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(実施例1に記載の7−メトキシインドールから調製、4.0g、14mmol)の懸濁液へ、塩化クロロカルボニルスルフェニル(2.4ml、28.4mmol)を添加し、この反応混合物を15分間還流温度で加熱し、冷ました。次に、この溶媒及び過剰の試薬を真空除去したところ、5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール)−[1,3,4]−オキサチアゾール−2−オン(5.2g、14.4mmol)がピンク色の固体として残留した。
【0085】
m−キシレン(15ml)中の5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール)−[1,3,4]−オキサチアゾール−2−オン(1.0g、2.77mmol)の懸濁液ヘ、シアノギ酸エチル(2.74ml、27.7mmol)を添加し、EmrysTMOptimizer EXPを使用して、この反応物に対して160℃で10分間マイクロ波照射を行った。この反応を同様のスケールで3回繰り返し、合わせて、ヘプタン中の0−50%(v/v)ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(4.38g、11mmol)を白色の固体として得た。
【0086】
テトラヒドロフラン(80ml)及びメタノール(80ml)中の3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(4.0g、10mmol)の冷却溶液(氷/メタノール浴)へ、水素化ホウ素ナトリウムを少量ずつ添加した。この反応物をさらに20分間撹拌し、次いで1M塩酸(20ml)を用いて反応停止させた。メタノール及びテトラヒドロフランを真空除去し、ジクロロメタン(200ml)及び2M塩酸(50ml)を添加した。有機物を分離し、塩水(50ml)で洗浄して、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、この溶媒を真空除去した。生じた残渣を、ヘプタン中の50%(v/v)ジエチルエーテルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、[3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル]−メタノール(3.15g、8.8mmol)を薄ピンク色の固体として得た。
【0087】
ジクロロメタン(150ml)中の[3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル]−メタノール(2.3g、6.4mmol)の冷却溶液(氷/メタノール浴)へ、塩化メタンスルホニル(0.595ml、7.68mmol)及びトリエチルアミン(1.16ml、8.32mmol)を順次添加した。この反応物を10分間撹拌し、次いで分液漏斗に注いだ。有機物を5%炭酸ナトリウム水溶液(2x100ml)、塩水(100ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を真空除去して、メタンスルホン酸3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イルメチルエステル(2.9g、6.7mmol)を得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0088】
テトラヒドロフラン(1ml)中のメタンスルホン酸3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イルメチルエステル(93mg、0.2mmol)の溶液へ、ジエチルアミン(0.22ml、2.13mmol)を添加し、この反応物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応物を分液漏斗へ注ぎ、ジクロロメタン(40ml)で希釈した。合わせた有機物を5%炭酸ナトリウム水溶液(2x20ml)、塩水(2x20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を真空除去した。生じた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(54mg、0.13mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中2M溶液、1.0ml、2.0mmol)を添加した。この混合物を真空濃縮し、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDOD):0.95−1.12(2H,m),1.16−1.27(3H,m),1.45(6H,t,J7),1.55−1.63(2H,m),1.63−1.8(3H,m),1.8−1.95(1H,m),3.28−3.32(4H,m),3.97(3H,s),4.3(2H,d,J7),4.96(2H,s),6.79(1H,d,J8),7.13(1H,t,J8),7.95(1H,s),8.04(1H,d,J8);EsIMS:m/z413.1[M+H]
【0089】
(実施例8)
実施例7の方法をさらに使用して、次の化合物を調製した:
8A:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−(5−{[ビス−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにビス−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z473.1[M+H]
8B:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル}−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z411.1[M+H]、342.0.
8C:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(2−メチルピペリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル}−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
ジエチルアミンの代わりに2−メチルピペリジンを使用して、表題化合物を調製した。遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1のトリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z439.3[M+H]
8D:
1−(シクロヘキシル)メチル−3−(5−{[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりに(2−ヒドロキシエチル)メチルアミンを使用して、表題化合物を調製した。遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1のトリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z415.3[M+H],328.3.
8E:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−(5−{[N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにN−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z429.4[M+H]
【0090】
(実施例9)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[1−(ジエチルアミノ)エチル]−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルエーテル(50ml)中の3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−カルボン酸エチルエステル(500mg、1.3mmol)の冷却溶液(ドライアイスアセトン浴)へ、臭化メチルマグネシウム溶液(0.52ml、ジエチルエーテル中3M、1.56mmol)を添加し、この反応物を15分間撹拌し、次いで、臭化メチルマグネシウム溶液をさらに(0.25ml、ジエチルエーテル中3M、0.75mmol)添加し、この反応混合物を5分間撹拌した。次いで、塩化アンモニウム飽和水溶液(5ml)を用いてこの反応を停止させ、この反応物を室温に温めた。この反応混合物を分液漏斗に注ぎ、有機物を水(20ml)で洗浄した。次に、水層をジエチルエーテル(20ml)で逆洗した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去した。生じた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−[3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル]−エタノン(170mg、0.46mmol)を黄色の固体として得た。
【0091】
アセトニトリル(3ml)中の1−[3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル]−エタノン(90mg、0.24mmol)の溶液へ、ジエチルアミン(0.248ml、2.4mmol)及び酢酸(0.137ml、2.4mmol)を添加し、この反応混合物を30分間撹拌した。この反応物に、高分子に支持された水素化シアノホウ素(204mg、担持量2.35mmolg−1、0.48mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で10分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を5gのStrataTM SCX Gigaチューブでろ過した。このチューブをメタノールで洗浄し、次に、メタノール中の2Mアンモニアで溶出した。このメタノール性アンモニア溶液を蒸発させ、生じた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製して、表題化合物(62mg、0.145mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン(1ml)中で溶解させ、ジエチルエーテル中の2M HCl(1ml、2mmol)を添加して、過剰の試薬及び溶媒を真空除去し、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDOD):1.0−1.2(2H,m),1.16−1.26(3H,m),1.38−1.5(6H,m),1.55−1.78(5H,m),1.82−1.94(4H,m),3.32−3.68(4H,m),3.97(3H,s),4.3(2H,d,J7.5),5.36−5.48(1H,m),6.8(1H,d,J8),7.14(1H,t,J7.5),7.94(1H,s),8.02(1H,d,J8);EsIMS:m/z427.4[M+H],328.4.
【0092】
(実施例10)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−7−フルオロ−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
1−(シクロヘキシル)メチル−7−フルオロ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(7−フルオロインドールから調製)及びジエチルアミンを使用して、実施例7の方法に従い表題化合物を調製した。遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]で精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z401.3[M+H]
【0093】
(実施例11)
7−クロロ−1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル}−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
7−クロロ−1−(シクロヘキシル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(7−クロロインドールから調製)を使用し、ジエチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、実施例7の方法に従い表題化合物を調製した。遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z417.3,415.3[M+H]
【0094】
(実施例12)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−エチル−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル}−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩。
【0095】
1−(シクロヘキシル)メチル−7−エチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(7−エチルインドールから調製)を使用し、ジエチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、実施例7の方法に従い表題化合物を調製した。この遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z409.3[M+H]
【0096】
(実施例13)
(R)−3−シクロヘキシル−6−{5−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−2,3−ジヒドロ−ピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン、塩酸塩
0℃にて、トルエン(150ml)中の、(R)−N−Boc−2−シクロヘキシルエタノールアミン((S)エナンチオマーに対して述べたようにして調製、Lulyら、J.Org.Chem.52、1487−1492、1987、29.4g、94.5mmol)及びトリフェニルホスフィン(37.2g、141.8mmol)の混合物へ、ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(19.5ml、99.2mmol)を添加した。1時間の撹拌後、2−ブロモ−フェノール(12.1ml、104.0mmol)を0℃にてその混合物に添加した。この反応混合物を2時間0℃にて撹拌し、室温で20時間撹拌した。生じた混合物をジクロロメタンと水との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を2N水酸化ナトリウム溶液及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の0−10%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、(R)−2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル−エトキシ)ブロモベンゼン(12.80g、32.1mmol)を得た。
【0097】
トルエン(4.0ml)中の、(R)−2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシルエトキシ)ブロモベンゼン(500mg、1.26mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(146mg、0.126mmol)及びtert−ブトキシドナトリウム(181mg、1.88mmol)の混合物に対して10分間120℃でマイクロ波照射を行った。生じた混合物をジクロロメタンと水との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の0−17%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、(R)−4−tert−ブトキシカルボニル−3−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(270mg、0.85mmol)を得た。この反応を同様のスケールで13回繰り返し、同様の中間体(計3.98g、12.5mmol)を得た。
【0098】
(R)−4−tert−ブトキシカルボニル−3−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(3.98g、12.5mmol)、5N塩酸(10ml)及びエタノール(10ml)の混合物を70℃で5時間撹拌した。エタノールを真空除去し、ジクロロメタンと2N水酸化ナトリウム溶液との間でその残渣を分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、(R)−3−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(2.72g、12.5mmol)を得た。
【0099】
(R)−3−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(2.72g、12.5mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)中で溶解させ、水(3.0ml)中の亜硝酸ナトリウム(949mg、13.8mmol)溶液を0℃で添加した。次いで5N塩酸(6.0ml)を0℃で添加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、酢酸エチルと水との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。取得した残渣をジエチルエーテル(50ml)中で溶解させ、テトラヒドロフラン中の水素化アルミニウムリチウム(1.0M、9.51ml、9.51mmol)を0℃で添加した。この反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで氷水を用いて反応停止させた。この混合物に酢酸エチルを添加し、この混合物をセライトのプラグでろ過し、ろ過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。このろ過液を分配し、水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の0−17%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、(R)−4−アミノ−3−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(1.47g、6.33mmol)を得た。
【0100】
ピルビン酸エチル(882mg、7.59mmol)を、エタノール(40ml)中の(R)−4−アミノ−3−シクロヘキシル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾキサジン(1.47g、6.33mmol)の溶液へ添加した。この反応混合物を室温で15分間撹拌した。この反応混合物に硫酸(エタノール中10%v/v、8.0ml)を添加した。この反応混合物を2時間還流させた。この混合物を室温に冷却し、酢酸エチルと炭酸ナトリウム溶液との間で分配した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の0−10%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、エチル(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−5−カルボキシラート(1.49g、4.76mmol)を得た。
【0101】
エタノール(50ml)中のエチル(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−5−カルボキシラート(1.49g、4.76mmol)の溶液へ、4N水酸化ナトリウム(5.94ml、23.8mmol)を添加した。この混合物を70℃で40分間撹拌した。エタノールを真空除去し、その残渣を2N塩酸で中和して、ジクロロメタンと水との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄して、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。残渣をキノリン(20ml)中で溶解させ、次いで銅粉(453mg、7.13mmol)を添加した。この混合物を210℃で1時間撹拌した。室温にて、酢酸エチル及び水を混合物へ添加し、この混合物をセライトのプラグでろ過し、このろ過ケーキを酢酸エチルで洗浄した。ろ過物を5N塩酸で酸性化し、分配した。その水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を1N塩酸及び塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の0−10%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン(984mg、4.08mmol)を得た。
【0102】
0℃にて、N,N−ジメチルホルムアミド(5.0ml)中の(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン(600mg、2.49mmol)の溶液ヘ、無水トリフルオロ酢酸(0.311ml、2.73mmol)を添加した。この混合物を室温で5時間撹拌し、次に、ジクロロメタンと水との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄して、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の0−25%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、(R)−3−シクロヘキシル−6−トリフルオロメチルカルボニル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン(628mg、1.86mmol)を得た。
【0103】
1,4−ジオキサン(20ml)中の(R)−3−シクロヘキシル−6−トリフルオロメチルカルボニル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン(628mg、1.86mmol)の溶液へ、4N NaOH(5.0ml)を添加した。この混合物を42時間還流し、次いで、5N塩酸を使用してpH1に酸性化し、ジクロロメタンと水との間で分配した。この水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄して、NaSO上で乾燥させ、濃縮し、(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−6−カルボン酸(572mg)を得た。1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミドの代わりに、(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−6−カルボン酸アミド((R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−6−カルボン酸から調製)を使用して、実施例7の方法に従い表題化合物を調製した。EsIMS:m/z411.0[M+H];[α]22−30.7°(クロロホルム中c=1.50mg/ml).
【0104】
(実施例14)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミドの代わりに、7−フルオロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミドを使用し、実施例7の方法に従って次の化合物を調製した。
【0105】
7−フルオロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミドを、7−メトキシインドールの代わりに7−フルオロインドールを用い、シクロヘキシルメチルブロミドの代わりにトルエン−4−スルホン酸テトラヒドロピラン−4−イルメチルエステルを用いて、実施例1の方法に従って調製した。
【0106】
トルエン−4−スルホン酸テトラヒドロピラン−4−イルメチルエステル中間体の合成方法
塩化p−トルエンスルホニル(29.8g、157mmol)を、ジクロロメタン(200ml)中の、テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル−メタノール(20.0g、172mmol)及びピリジン(25.2mL、313mmol)の混合物に少量ずつ添加した。この混合物を室温で17時間撹拌し、次いで塩酸水溶液(2M、100ml)を用いて反応停止させた。層を分離し、水層をジクロロメタン(2x100ml)で抽出した。有機層を合わせ、真空濃縮した。ジクロロメタン:ヘプタン(5:1)からの再結晶により、トルエン−4−スルホン酸テトラヒドロ−ピラン−4イル−メチルエステルを得た。n−ヘプタン中の50%ジクロロメタンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより母液をさらに精製し、さらなるトルエン−4−スルホン酸テトラヒドロ−ピラン−4イル−メチルエステル(総収量41.6g、154mmol)を得た。
【0107】
14A:
3−{5−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−7−フルオロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンを使用して表題化合物を調製した。EsIMS:m/z403.1[M+H]
14B:
7−フルオロ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z401.0[M+H]
14C:
3−{5−[(ジメチルアミノ)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−7−フルオロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにジメチルアミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z375.0[M+H]
【0108】
(実施例15)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミドの代わりに7−クロロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミドを使用して、実施例7の方法に従い次の化合物を調製した。
【0109】
7−メトキシインドールの代わりに7−クロロインドールを用い、臭化シクロヘキシルメチルの代わりにトルエン−4−スルホン酸テトラヒドロピラン−4−イルメチルエステルを用いて、実施例1の方法に従い、7−クロロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミドを調製した。
【0110】
15A:
7−クロロ−3−(5−{[N−エチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにN−エチル−N−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z451.0,449.0[M+H]
15B:
7−クロロ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z419.3、417.3[M+H]
15C:
7−クロロ−3−(5−{[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール
ジエチルアミンの代わりにN−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z437.1,435.1[M+H]
【0111】
(実施例16)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−(4−{[N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、塩酸塩
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(実施例1に記載どおり7−メトキシインドールから調製、5.10g、17.8mmol)、ローソン試薬(7.92g、19.6mmol)及びトルエン(150ml)の混合物を室温で4日間撹拌した。この反応混合物を真空濃縮し、取得した残渣を、ジクロロメタンで溶出するカラムクロマトグラフィーで精製し、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボチオ酸アミド(3.58g)を得た。
【0112】
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボチオ酸アミド(200mg、0.66mol)、1,3−ジクロロアセトン(126mg、0.99mmol)及びエタノール(2.0ml)の混合物を、60℃で1時間撹拌した。この反応混合物を真空濃縮し、取得した残渣を5%炭酸ナトリウム水溶液(100ml)と混合した。生じた混合物をジクロロメタン(4x100ml)で抽出した。有機層を合わせ、塩水で洗浄して、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した残渣を、n−ヘプタン中の25%(v/v)酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーで精製し、3−[4−(クロロメチル)チアゾール−2−イル]−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール(200mg)を得た。
【0113】
3−[4−(クロロメチル)チアゾール−2−イル]−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール(100mg、0.27mmol)、(2−メトキシエチル)メチルアミン(119mg、1.33mmol)、1,4−ジオキサン(2ml)及びアセトニトリル(1ml)の混合物に対して160℃で10分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を真空濃縮し、取得した残渣を水酸化ナトリウム水溶液(1M、50ml)と混合し、ジクロロメタン(4x50ml)で抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した残渣を、酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物の遊離塩基を油状物質として得た。塩化水素(ジエチルエーテル中の1M溶液、3ml)をジエチルエーテル(15ml)中の遊離塩基の溶液に添加することにより塩酸塩を形成させた。この混合物を真空濃縮して、表題化合物を1:1塩酸塩(95.1mg)として得た。
H NMR(400MHz,CDOD)δ1.00−1.30(5H,m),1.55−1.94(6H,m).3.00(3H,s),3.32−3.66(5H,m),3.80(2H,t,J5.0),3.97(3H,s),4.29(2H,d,J7.2),4.52(2H,s),6.81(1H,d,J8.0),7.16(1H,dd,J8.0,8.0),7.62(1H,s),7.80(1H,d,J8.0),7.85(1H,s);EsIMS:m/z428.1[M+H]、339.0.
【0114】
(実施例17)
実施例16の方法をさらに用い、(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりに別のアミンを使用して次の化合物を調製した。
【0115】
17A:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{4−[(モルホリン−4−イル)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−1H−インドール、塩酸塩
(2−メトキシエチル)−メチルアミンの代わりにモルホリンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z426.3[M+H],339.1.
17B:
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{4−[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
(2−メトキシエチル)−メチルアミンの代わりに4−ヒドロキシピペリジンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z440.1[M+H],399.0.
17C:
1−(シクロヘキシル)メチル−3−(4−{[N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりにN−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z456.4[M+H],399.1.
17D:
(S)−1−(シクロヘキシル)メチル−3−{4−[(2−ヒドロキシメチルピロリジン−1−イル)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりに(S)−(+)−プロリノールを使用して、表題化合物を調製し、遊離塩基として単離した。EsIMS:m/z440.1[M+H],339.1,[α]22−10.0°(クロロホルム中c=0.65mg/ml).
17E:
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{4−[(チオモルホリン−4−イル)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−1H−インドール、塩酸塩
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりにチオモルホリンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z442.0[M+H],339.0.
【0116】
(実施例18)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{4−[1−(ピロリジン−1−イル)エチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−1H−インドール、塩酸塩
エタノール(3ml)中の1−クロロ−2,3−ブタンジオン(0.717g、5.96mmol)の溶液を、室温にて、エタノール(12ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボチオ酸アミド(実施例16に記載のとおりに調製、1.20g、3.97mmol)の溶液へ滴下添加し、次いで、生じた混合物を室温で3日間撹拌した。この反応混合物を真空濃縮し、取得した残渣をジクロロメタン(50ml)と混合し、水及び塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した残渣を、n−ヘプタン中の33%(v/v)酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−{2−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル]チアゾール−4−イル}エタノンを褐色の固体(1.11g)として得た。
【0117】
1−{2−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル]チアゾール−4−イル}エタノン(100mg、0.27mmol)、ピロリジン(193mg、2.71mmol)、酢酸(163mg、2.71mmol)及びアセトニトリル(3ml)の混合物を、室温で2時間撹拌した。マクロ多孔性トリエチルアンモニウムメチルポリスチレン水素化シアノホウ素(MP−水素化シアノホウ素、担持量:2.35mmol/g、231mg、0.543mmol)を添加し、生じた混合物に対して130℃で10分間マイクロ波照射を行った。樹脂をろ過して除去し、ジクロロメタンで洗浄し、ろ過液を真空濃縮した。取得した残渣を水酸化ナトリウム水溶液(1M、100ml)と混合し、ジクロロメタン(4x100ml)で抽出した。有機層を合わせ、次いで塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。取得した残渣を、酢酸エチル中の5%メタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。取得した油状物質をジエチルエーテル(10ml)中で溶解させ、次いで塩化水素(ジエチルエーテル中の1M溶液、3ml)をこの溶液へ添加した。生じた混合物を真空濃縮し、表題化合物を1:1塩酸塩(30.1mg)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.98−1.32(5H,m),1.54−2.22(13H,m),3.22−3.44(3H,m),3.66−3.84(1H,m),3.97(3H,s),4.29(2H,d,J7.2),4.60−4.72(1H,m),6.81(1H,d,J7.6),7.15(1H,dd,J7.6,8.0),7.51(1H,s),7.79−7.90(2H,m).EsIMS:m/z424.1[M+H],353.1.
【0118】
(実施例19)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−フルオロ−3−(4−{[N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
1−(シクロヘキシル)メチル−7−フルオロ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(7−フルオロインドールから調製)及びN−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、実施例16の方法に従い表題化合物を調製した。セミ分取HPLC[方法(i)]によりこの遊離塩基を精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z444.3[M+H],327.3.
【0119】
(実施例19A)
1−(シクロヘキシル)メチル−6−フルオロ−3−[4−(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1H−インドール,トリフルオロ酢酸塩
1−(シクロヘキシル)メチル−6−フルオロ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(6−フルオロインドールから調製)及びジエチルアミンを使用して、実施例16の方法に従い表題化合物を調製した。セミ分取HPLC[方法(i)]により、この遊離塩基を精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z400.1[M+H],327.1.
【0120】
(実施例20)
7−クロロ−1−(シクロヘキシル)メチル−3−(4−{[N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、塩酸塩
7−クロロ−1−(シクロヘキシル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(7−クロロインドールから調製)及びN−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、実施例16の方法に表題化合物を従い調製した。EsIMS:m/z462.3,460.3[M+H],343.1.
【0121】
(実施例21)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−エチル−3−(4−{[N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
1−(シクロヘキシル)メチル−7−エチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(7−エチルインドールから調製)及びN−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、実施例16の方法に従い表題化合物を調製した。セミ分取HPLC[方法(i)]により、この遊離塩基を精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z454.5[M+H],337.3.
【0122】
(実施例22)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミドの代わりに(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−6−カルボン酸アミド(実施例13に記載の(R)−3−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロピロロ[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン−6−カルボン酸から調製)を使用して、実施例16の方法に従い、次の化合物を調製した。
【0123】
22A:
(R)−3−シクロヘキシル−6−{4−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−2,3−ジヒドロピロロ−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン、塩酸塩
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりにジエチルアミンを使用して、表題化合物を調製した。EsIMS:m/z410.3[M+H],337.3,[α]22−37.5°(クロロホルム中c=1.30mg/ml).
22B:
(R)−3−シクロヘキシル−6−{4−[(N−エチル−N−イソプロピルアミノ)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−2,3−ジヒドロピロロ−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン、トリフルオロ酢酸塩
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりにN−エチル−N−イソプロピルアミンを使用して、表題化合物を調製した。遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z424.3[M+H],337.3,[α]22−27.4°(クロロホルム中c=1.25mg/ml).
22C:
(R)−3−シクロヘキシル−6−{4−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−2,3−ジヒドロピロロ−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン、トリフルオロ酢酸塩
(2−メトキシエチル)−メチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、表題化合物を調製した。遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z408.3[M+H],337.3,[α]22−32.6°(クロロホルム中c=2.15mg/ml).
22D:
(R)−3−シクロヘキシル−6−(4−{[N−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロピロロ−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン、トリフルオロ酢酸塩
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりにN−イソプロピル−N−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。この遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z454.3[M+H],337.3,[α]22−58.4°(メタノール中c=2.09mg/ml).
22E:
(R)−3−シクロヘキシル−6−(4−{[ビス−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−2,3−ジヒドロピロロ−[1,2,3−de]−1,4−ベンゾキサジン、トリフルオロ酢酸塩
(2−メトキシエチル)メチルアミンの代わりにビス−(2−メトキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。この遊離塩基をセミ分取HPLC[方法(i)]により精製し、表題化合物を1:1トリフルオロ酢酸塩として得た。EsIMS:m/z470.3[M+H],337.3,[α]22−28.5°(クロロホルム中c=1.20mg/ml).
【0124】
(実施例23)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミドの代わりに7−クロロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミドを使用し、実施例16の方法に従って次の化合物を調製した。
【0125】
7−メトキシインドールの代わりに7−クロロインドールを用い、臭化シクロヘキシルメチルの代わりにトルエン−4−スルホン酸テトラヒドロピラン−4−イルメチルエステル(実施例14に記載のとおりに調製)を用いて、実施例1の方法に従い、7−クロロ−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール−3−カルボン酸アミドを調製した。
【0126】
23A:
7−クロロ−3−{4−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3]−チアゾール−2−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩。
【0127】
ジエチルアミンを使用して表題化合物を調製した。EIMS:m/z420.0,418.4[M+H],347.0,345.0.
23B:
7−クロロ−3−(4−{[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール
N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピリアミンを使用して、表題化合物を調製した。EIMS:m/z448.4[M+H],347.1,345.1.
23C:
7−クロロ−3−(4−{[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール
N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンを使用して、表題化合物を調製した。EIMS:m/z436.3,434.4[M+H],347.0,345.0.
23D:
7−クロロ−3−(4−{[N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミンを使用して、表題化合物を調製した。EIMS:m/z436.1,434.1[M+H],347.0,345.0.
【0128】
(実施例24)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{4−[(ジメチルアミノ)メチル]−5−エチル−[1,3]−チアゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
氷水で冷却しながら、ナトリウムエトキシド(0.68g、9.94mmol)を、エチルジクロロアセテート(1.22ml、9.94mmol)及びジエチルエーテル(10ml)の混合物に少量ずつ添加し、生じた混合物を0℃で30分間撹拌した。次いで、プロピオンアルデヒド(0.79ml、10.93mmol)を添加し、この反応混合物をゆっくりと室温に温め、72時間撹拌した。次に、この反応混合物を水(10ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(2x15ml)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮して、未精製の3−クロロ−2−オキソ−ペンタン酸エチルエステル(1.8g)を得て、これをさらに精製せずに次の段階で使用した。
【0129】
ジメチルホルムアミド(4ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボチオ酸アミド(0.227g、0.754mmol)及び未精製3−クロロ−2−オキソ−ペンタン酸エチルエステル(1.34g、7.52mmol)の混合物に対して140℃で25分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を真空濃縮し、取得した残渣を、ヘプタン中の25%アセトンで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、粗製2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−エチル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(0.490g)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
【0130】
氷水冷却下で、水素化ホウ素リチウム(200mg、9.09mmol)を、2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−エチル−チアゾール−4−カルボン酸エチルエステル(490mg、1.15mmol)及びテトラヒドロフラン(15ml)の混合物に少量ずつ添加し、生じた混合物を0℃で2時間撹拌した。この反応混合物の反応を塩酸水溶液(2M、2ml)で停止させ、水層をジクロロメタン(2x100ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮して、未精製生成物を得た。ヘプタン中の66%酢酸エチルで溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより、粗製[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−エチル−チアゾール−4−イル]−メタノール(210mg)を得た。この物質をさらに精製せずに次の段階で使用した。
【0131】
塩化メタンスルホニル(90μl、1.16mmol)を、[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−5−エチル−チアゾール−4−イル]−メタノール(210mg、0.547mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(150μl、0.91mmol)及びジクロロメタン(5ml)の混合物へ、氷水の冷却下で添加し、生じた混合物をゆっくりと室温に温めた。この混合物を22時間撹拌した。この反応混合物の反応を5%炭酸ナトリウム水溶液(2ml)を用いて停止させ、水層をジクロロメタン(2x10ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮して、未精製生成物を得た。n−ヘプタン中の10%アセトンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、3−(4−クロロメチル−5−エチル−チアゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(109mg)を得た。
【0132】
ジエチルアミン(テトラヒドロフラン中2.2M溶液、0.50ml)を、アセトニトリル(2ml)中の、3−(4−クロロメチル−5−エチル−チアゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(38mg、0.095mmol)、炭酸カリウム(16mg、0.113mmol)及びヨウ化ナトリウム(14mg、0.095mmol)の混合物へ添加した。この混合物に対して160℃で5分間マイクロ波照射を行い、次いでジクロロメタン(20ml)と5%炭酸ナトリウム水溶液(5ml)との間で分配した。水層をジクロロメタン(10ml)で抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。生じた油状物質をジエチルエーテル中で溶解させ、次いで塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液、3ml)をこの溶液に添加した。生じた混合物を真空濃縮して、表題化合物を1:1の塩酸塩(40mg、0.089mmol)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ1.04−1.15(2H,m),1.16−1.30(3H,m),1.43(3H,t,J7.0),1.55−1.78(5H,m),1.82−1.92(1H,m),3.05(8H,m),3.99(3H,s),4.33(2H,d,J7),4.62(2H,s),6.91(1H,d,J8.0),7.29(1H,t,J8.0),7.62(1H,d,J8),8.30(1H,s).EIMS:m/z412.3[M+H],367.0.
【0133】
(実施例25)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジメチルアミノ)メチル]−4−メチル−[1,3]−チアゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
EtOH(5.0ml)中の1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボチオ酸アミド(604mg、2.00mmol)の溶液ヘ、エチル2−クロロ−3−オキソブタノエート(0.332ml、2.40mmol)を添加した。この混合物を1時間還流した。0℃に冷却後、沈殿物をろ過により回収し、1−シクロヘキシルメチル−3−(5−エトキシ−カルボニル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(505mg、1.22mmol)を得た。
【0134】
THF(20ml)中の1−シクロヘキチルメチル−3−(5−エトキシカルボニル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(680mg、1.65mmol)の溶液へ、0℃にて水素化アルミニウムリチウム(125mg、3.30mmol)を添加した。この混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで氷水を用いて反応停止させ、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の25−50%(v/v)酢酸エチル、次いでジクロロメタン中の10%(v/v)メタノールで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより、残渣を精製し、1−シクロヘキシルメチル−3−(5−ヒドロキシメチル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(532mg、1.44mmol)を得た。
【0135】
ジクロロメタン(1.0ml)中の1−シクロヘキシルメチル−3−(5−ヒドロキシメチル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(74mg、0.20mmol)及びトリエチルアミン(26mg、0.26mmol)の溶液へ、塩化メタンスルホニル(28mg、0.24mmol)を添加した。この混合物を室温で40分間撹拌し、ジクロロメタンと5%炭酸水素ナトリウム水溶液との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出し、次いで合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、未精製1−シクロヘキシルメチル−3−(5−メタンスルホニルオキシメチル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(65mg、0.15mmol)を得た。THF(1.5ml)及びアセトニトリル(1.5ml)中の、未精製1−シクロヘキシルメチル−3−(5−メタンスルホニルオキシメチル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(64mg、0.14mmol)、炭酸カリウム(29mg、0.21mmol)、ヨウ化ナトリウム(31mg、0.21mmol)及びジエチルアミン(21mg、0.28mmol)の混合物に対して、160℃で5分間マイクロ波照射を行った。生じた混合物をジクロロメタンと水との間で分配した。水層をジクロロメタンで抽出して、合わせた有機層を塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。ヘプタン中の50−100%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより残渣を精製し、1−シクロヘキシルメチル−3−(5−ジエチル−アミノメチル−4−メチルチアゾール−2−イル)−7−メトキシ−1H−インドール(27mg、0.064mmol)を得た。ジエチルエーテル(1ml)及びエタノール(2ml)中の遊離塩基の溶液に塩酸(ジエチルエーテル中の1M溶液、1ml)を添加することにより、塩酸塩を形成させた。溶媒を真空除去し、沈殿物を乾燥させ、表題化合物を1:1の塩酸塩(26mg、0.056mmol)として得た。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ0.95−1.25(5H,m),1.29(6H,t,J7.2),1.40−1.52(2H,m),1.55−1.70(3H,m),1.72−1.84(1H,m),3.10−3.25(4H,m),3.93(3H,s),4.27(2H,d,J7.0),4.56(2H,d,J5.0),6.82(1H,d,J7.6),7.14(1H,t,J7.6),7.72(1H,d,J7.6),8.00(1H,s),9.90(1H,br s);EsIMS:m/z426.3[M+H],353.1.
【0136】
(実施例26)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{2−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3]−チアゾール−4−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
窒素下にて、ジメチルホルムアミド(50ml)中の7−メトキシインドール(5.00g、34.0mmol)の溶液ヘ、水素化ナトリウム(鉱物油中の60%分散液、1.50g、37.4mmol)を添加した。この混合物を室温で10分間撹拌した後、ブロモメチルシクロヘキサン(5.20ml、37.4mmol)を添加した。生じた混合物を室温で42時間撹拌し、次いで酢酸エチル(150ml)と水(150ml)との間で分配した。水層を酢酸エチル(150ml)で抽出し、合わせた有機層を塩水(150ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮した。n−ヘプタン中の0−10%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この未精製中間体を精製し、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール(7.48g、30.7mmol)を得た。
【0137】
55℃にて、トルエン(50ml)中の、ピリジン(2.20ml、27.2mmol)及び1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール(6.60g、27.2mmol)の撹拌溶液へ、塩化クロロアセチル(8.66ml、109mmol)を1.5時間にわたり滴下添加した。生じた混合物をさらに0.5時間、55℃で加熱し、次いで室温に冷却した。水(60ml)及びメタノール(10ml)を添加した。有機相を分離し、減圧下にて濃縮して、濃褐色の残渣を得た。n−ヘプタン中の5%(v/v)酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製した。取得した固体をエーテルから繰り返し再結晶化させ、2−クロロ−1−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル]エタノンを白色の固体(1.40g)として得た。
【0138】
2−クロロ−1−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル]エタノン(0.73g、2.30mmol)及び2−(tert−ブチルカルボニルオキシ)チオアセトアミド(1.21g、6.89mmol)をエタノール(10ml)中で懸濁し、EmrysTMOptimizer EXPを使用して、生じた混合物に対して150℃で10分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を真空濃縮し、n−ヘプタン中の5%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、取得した残渣を精製し、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{2−[(tertブチルカルボニルオキシ)メチル]チアゾール−4−イル}−1H−インドールを黄色の油状物質(1.01g)として得た。
【0139】
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{2−[(tertブチルカルボニルオキシ)メチル]チアゾール−4−イル}−1H−インドール(0.92g、2.10mmol)をメタノール(20ml)中で溶解させ、4N水酸化ナトリウム(5ml)を添加した。この溶液を室温で2時間撹拌した。この反応混合物を真空濃縮して、残渣をジクロロメタン中で溶解させた。水(10ml)を添加し、有機層を分離した。水層をジクロロメタンで抽出して、合わせた有機層を真空濃縮し、1−(シクロヘキシル)メチル−3−[2−(ヒドロキシメチル)チアゾール−4−イル]−7−メトキシ−1H−インドールを淡橙色の泡状物質(0.55g)として得た。
【0140】
塩化メタンスルホニル(174μl、2.25mmol)を、ジクロロメタン(8ml)中の、1−(シクロヘキシル)メチル−3−[2−(ヒドロキシメチル)チアゾール−4−イル]−7−メトキシ−1H−インドール(0.40g、1.12mmol)及びピリジン(182μl、2.25mmol)の溶液へ添加した。生じた混合物を室温で一晩撹拌した。さらに塩化メタンスルホニル(87μl、1.12mmol)を添加して、0.5時間撹拌した。この混合物を真空濃縮し、生じた橙色の残渣を、ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、3−[2−(クロロメチル)チアゾール−4−イル]−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドールを黄色の油状物質(0.415g)として得た。
【0141】
3−[2−(クロロメチル)チアゾール−4−イル]−1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール(0.08g、0.214mmol)及びジエチルアミン(221μl、2.14mmol)を、アセトニトリル(2ml)中で溶解させた。生じた混合物に対して100℃で5分間マイクロ波照射を行った。この混合物を真空濃縮し、生じた残渣を、n−ヘプタン中の33%(v/v)酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製した。生じた生成物をジエチルエーテル中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中1M、1ml)を添加した。この溶液を真空濃縮して、生じた固体をエーテルで摩砕し、乾燥させ、表題化合物を1:1塩酸塩(0.034g)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.99−1.25(5H,m),1.43(6H,t,J7.5),1.56−1.90(6H,m),3.35−3.42(4H,m),3.96(3H,s),4.27(2H,d,J7.5),4.75−4.80(2H,s,HOピークにより遮蔽),6.75(1H,d,J8.0),7.08(1H,dd,J8.0,8.0),7.64−7.68(3H,m).EsIMS:m/z412.1[M+H],339.0.
【0142】
(実施例27)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{2−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,3]−チアゾール−4−イル}−1H−インドール、塩酸塩
ジエチルアミンの代わりにピロリジンを使用して、実施例26の方法に従い表題化合物を調製した。EsIMS:m/z410.3[M+H],339.1.
【0143】
(実施例28)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{2−[(ジメチルアミノ)メチル]−[1,3]−チアゾール−5−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
ジクロロメタン(100ml)中の1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸(5g、17.4mmol)の懸濁液に塩化オキサリル(3.04ml、34.8mmol)を添加し、生じた溶液を一晩撹拌した。過剰の溶媒及び試薬を蒸発除去した。生じた残渣に、シアン化銅(I)(6.2g、69.6mmol)、トルエン(200ml)及びアセトニトリル(10ml)を添加し、生じた反応混合物を7時間還流温度で加熱した。次に、さらなるシアン化銅(I)(1.6g、17.9mmol)を添加し、この反応混合物を一晩、還流温度で加熱した。この反応混合物を冷却し、ダイカライトパッドを介してろ過し、このダイカライトをアセトニトリルで洗浄し、合わせたろ過物を蒸発させたところ、赤い固体が残留した。この固体をヘプタン中の50%(v/v)ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキソアセトニトリル(4.7g、14.7mmol)を得た。
【0144】
窒素下にて、酢酸(40ml)中の(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキソアセトニトリル(975mg、3.92mmol)の溶液に10%チャコール担持パラジウム(90mg)を添加した。この反応物を水素雰囲気下に置き、14時間撹拌した。次に、この反応混合物をダイカライトパッドでろ過した。このダイカライトを酢酸で洗浄し、合わせたろ過物を蒸発させたところ、赤色の油状物質が残留した。この赤色の油状物質をジクロロメタン(50ml)中で溶解させ、ここにメチルクロロオキソアセテート(0.393ml、4.28mmol)を添加し、続いてN−エチルジイソプロピルアミン(1.7ml、9.87mmol)を滴下添加した。この反応物を1時間撹拌し、分液漏斗に注いだ。この有機物を、2M塩酸水溶液(50ml)、5%炭酸ナトリウム水溶液(50ml)及び塩水(50ml)で順次洗浄した。この有機物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去したところ、褐色の油状物質が残留した。ジクロロメタン、次いでヘプタン中の66%(v/v)ジエチルエーテルを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより、この油状物質を精製し、N−[(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ−エチル]オキサミド酸メチルエステル(573mg、1.48mmol)を黄色/褐色の固体として得た。
【0145】
クロロホルム(20ml)中のN−[(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−2−オキソ−エチル]−オキサミド酸メチルエステル(429mg、1.11mmol)の溶液に五硫化リン(538mg、1.21mmol)を添加し、この反応混合物を還流温度で3.5時間加熱した。この反応混合物を冷却し、分液漏斗に注ぎ、水、次いで塩水で洗浄した。次いで、有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、この溶媒を真空除去した。生じた固体を、ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チアゾール−2−カルボン酸メチルエステル(418mg、1.09mmol)を褐色の固体として得た。
【0146】
メタノール(10ml)及びテトラヒドロフラン(10ml)中の5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チアゾール−2−カルボン酸メチルエステル(418mg、1.09mmol)の溶液ヘ、水素化ホウ素ナトリウム(83mg、2.18mmol)を2分間にわたり少量ずつ添加した。この反応物をさらに1時間撹拌し、次いで、塩酸水溶液(1M、10ml)を用いて反応停止させた。この混合物を分液漏斗に注ぎ、ジクロロメタン(50ml)で希釈し、水(20ml)で洗浄した。合わせた有機層を乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去して、黄色の油状物質を得た。ヘプタン中の50−100%(v/v)ジエチルエーテルを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この油状物質を精製し、[5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チアゾール−2−イル]−メタノール(308mg、0.86mmol)を灰白色の泡状物質として得た。
【0147】
ジクロロメタン(20ml)中の[5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)チアゾール−2−イル]−メタノール(308mg、0.86mmol)の溶液に塩化メタンスルホニル(80μl、1.03mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(0.156ml、1.12mmol)を添加した。この反応物を30分間撹拌し、次いで分液漏斗に注ぎ、5%炭酸ナトリウム水溶液、次いで塩水で洗浄して、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を真空除去し、メタンスルホン酸5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−チアゾール−2−イルメチルエステル(411mg、0.94mmol)を得た。
【0148】
テトラヒドロフラン(2ml)中のメタンスルホン酸5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−チアゾール−2−イルメチルエステル(93mg、0.215mmol)の溶液にジメチルアミン(テトラヒドロフラン中2M、1ml、2mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物をジクロロメタン(40ml)で希釈し、塩水及び重炭酸ナトリウム飽和溶液の1:1(v/v)混合液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去した。生じた油状物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(70mg、0.18mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン(5ml)中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中2M溶液、1ml、2mmol)を添加し、溶媒を真空除去して、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDOD):0.96−1.12(2H,m),1.13−1.26(3H,m),1.5−1.62(2H,m),1.62−1.78(3H,m),1.78−1.92(1H,m),3.01(6H,s),3.96(3H,s),4.26(2H,d,J5.5),4.71(2H,s),6.78(1H,d,J8.0),7.11(1H,t,J8.0),7.41(1H,d,J8.0),7.52(1H,s),8.08(1H,s);EsIMS:m/z384.0[M+H],339.0,243.1.
【0149】
(実施例29)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{4−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3]−オキサゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
トルエン(4ml)中の1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(500mg、1.75mmol)の溶液に1,3−ジクロロアセトン(333mg、2.62mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で30分間マイクロ波照射を行った。生じた黒色の溶液をジクロロメタン(50ml)で希釈し、5%炭酸ナトリウム水溶液(5x20ml)で洗浄して、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去した。生じた褐色の油状物質を、石油エーテル40−60中の5%(v/v)アセトンを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−(4−クロロメチル−オキサゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(510mg、1.42mmol)を白色の固体として得た。
【0150】
テトラヒドロフラン(1ml)中の3−(4−クロロメチル−オキサゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(100mg、0.28mmol)の溶液にジエチルアミン(0.29ml、2.8mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を分液漏斗に注ぎ、ジクロロメタン(40ml)で希釈し、5%炭酸ナトリウム水溶液(2x25ml)、塩水(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を真空蒸発したところ、橙色の油状物質が残留した。この油状物質を、ジクロロメタン中の10%(v/v)メタノールを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物(92mg、0.23mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液、2ml、2mmol)を添加した。この混合物を真空濃縮して、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDOD):0.97−1.28(5H,m),1.44(6H,t,J7.0),1.5−1.8(5H,m),1.8−1.95(1H,m),3.3−3.5(4H,m),3.97(3H,s),4.29(2H,d,J7.0),4.38(2H,s),6.8(1H,d,J8.0),7.2(1H,t,J8.0),7.8(1H,s),7.82(1H,s),8.2(1H,s);EsIMS:m/z396.0[M+H],323.4,295.4,268.3.
【0151】
(実施例30)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,3]−オキサゾール−2−イル}−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(563mg、1.97mmol)、2−クロロ−3−オキソ−プロピオン酸メチルエステル(Gangjeeら、J.Med.Chem.44、1993−2003、2001、1.48g、9.85mmol)及びジメチルアセトアミド(10ml)の混合物に対して、90℃で2x5分間、EmrysTM Optimizer EXPを使用してマイクロ波照射を行った。この反応混合物をジクロロメタン(150ml)で希釈し、次いで5%硫酸マグネシウム水溶液(2x100ml)及び塩水(150ml)で洗浄した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。生じた残渣を、ヘプタン中の25%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキサゾール−5−カルボン酸メチルエステル及び1−シクロヘキシル−メチル−7−メトキシ−3−オキサゾール−2−イル−1H−インドール(HPLCにより87:13の割合、0.613g)の非分離混合物を得た。
【0152】
テトラヒドロフラン(10ml)中で溶解させた、2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキサゾール−5−カルボン酸メチルエステル及び1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−3−オキサゾール−2−イル−1H−インドール(557mg)の混合物に、水素化アルミニウムリチウム溶液(ジエチルエーテル中1M溶液、2.88ml、2.88mmol)を氷冷メタノール冷却下にて滴下添加した。生じた混合物を30分間0℃で撹拌し、次いでジエチルエーテル(40ml)で希釈した。次に、過剰の硫酸ナトリウム十水和物を添加し、生じた混合物を室温で18時間撹拌した。この混合物をダイカライトパッドを介してろ過し、ジエチルエーテル(100ml)で洗浄し、このろ過物を真空濃縮した。生じた残渣を、n−ヘプタン中の50%酢酸エチルで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキサゾール−5−イル]−メタノールを黄色の固体(242mg、0.71mmol)として得た。
【0153】
氷冷メタノール冷却下にて、ジクロロメタン(15ml)中で溶解させた[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキサゾール−5−イル]−メタノール(242mg、0.71mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(98mg、0.85mmol)を滴下添加し、次いでトリエチルアミン(93mg、0.92mmol)を滴下添加し、冷却をやめて、この混合物を16時間撹拌した。次に、この混合物をジクロロメタン(30ml)で希釈し、疎水性フリット管中において、炭酸ナトリウム飽和溶液(30ml)で洗浄した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで真空濃縮した。生じた残渣(110mg、0.26mmol)、ピロリジン(185mg、2.60mmol)及びテトラヒドロフラン(2.5ml)の混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。生じた混合物を真空濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(1:49の比のメタノール/ジクロロメタン中の2%(v/v)アンモニアを溶出液として使用)により精製し、褐色のゴム状物質を得た。このゴム状物質をセミ分取HPLC[方法(i)]によりさらに精製し、1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−3−(5−ピロリジン−1−イルメチル−オキサゾール−2−イル)−1H−インドールを、トリフルオロ酢酸塩(14mg)として与えた。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.99−1.27(5H,m),1.54−1.78(5H,m),1.86(1H,m),2.00−2.24(4H,m),3.25−3.44(2H,m),3.53−3.74(2H,m),3.97(3H,s),4.29(2H,d,J7.0),4.64(2H,s),6.81(1H,s,J7.0),7.15(1H,t,J8.0),7.41(1H,s),7.79(1H,d,J7.5),7.82(1H,s).EsIMS:m/z394.1[M+H],323.1.
【0154】
(実施例31)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジエチルアミノ)メチル]−4−メチル−[1,3]−オキサゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸アミド(500mg、1.75mmol)、エチル−2−クロロアセトアセテート(2.88g、17.6mmol)及びジメチルホルムアミド(10ml)の混合物に対して、EmrysTMOptimizer EXPを使用して、185℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈し、次いで5%硫酸マグネシウム水溶液(2x50ml)、水(50ml)及び塩水(50ml)で洗浄した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空濃縮した。生じた残渣を、n−ヘプタン中の33%(v/v)ジクロロメタンで溶出するカラムクロマトグラフィーにより精製し、2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−メチル−オキサゾール−5−カルボン酸エチルエステル及び1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−3−(4−メチル−オキサゾール−2−イル)−1H−インドール(HPLCにより78:22の比、0.586g)の非分離混合物を得た。この反応を同様のスケールで繰り返した。
【0155】
氷冷メタノール冷却下にて、テトラヒドロフラン(20ml)中で溶解させた、2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−メチル−オキサゾール−5−カルボン酸エチルエステル及び1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−3−(4−メチル−オキサゾール−2−イル)−1H−インドール(1171mg)の混合物に、水素化アルミニウムリチウム(ジエチルエーテル中1M溶液、5.8ml、5.8mmol)を滴下添加した。生じた混合物を20分間0℃で撹拌し、次いでジエチルエーテル(40ml)で希釈した。過剰の硫酸ナトリウム十水和物を添加し、生じた混合物を室温で18時間撹拌した。この混合物をダイカライトパッドを介してろ過し、ジエチルエーテル(100ml)で洗浄し、ろ過液を真空濃縮した。この残渣を、n−ヘプタン中の50%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−メチル−オキサゾール−5−イル]−メタノールを白色の固体(774mg)として得た。
【0156】
窒素下にて、−78℃で、ジクロロメタン(40ml)中で溶解させた[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−メチル−オキサゾール−5−イル]−メタノール(724mg、2.04mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニル(281mg、2.45mmol)を滴下添加した。トリエチルアミン(269mg、2.66mmol)を滴下添加し、この混合物を2時間撹拌しながら室温に温めた。次に、この混合物をジクロロメタン(100ml)で希釈し、炭酸ナトリウム飽和溶液(2x100ml)及び塩水(100ml)で洗浄した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、次いで真空濃縮した。生じた残渣(100mg、0.23mmol)、ジエチルアミン(169mg、2.30mmol)及びテトラヒドロフラン(2ml)の混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。生じた混合物を真空濃縮し、1:49の比のメタノール/ジクロロメタン中の2%アンモニアで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、褐色のゴム状物質を得た。このゴム状物質をジクロロメタン(0.5ml)中で溶解させ、次いで塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液、0.5ml)を添加して、この混合物を真空濃縮し、表題化合物を1:1塩酸塩(32mg)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.85−1.38(6H,m),1.46(6H,t,J7.5),1.55−1.78(4H,m),1.88(1H,m),2.39(3H,s),3.34(4H,q,J7.6),3.98(3H,s),4.34(2H,d,J6.9),4.65(2H,s),6.88(1H,d,J8.2),7.23(1H,t,J8.0),7.74(1H,d,J8.0),8.00(1H,s).EsIMS:m/z410.3[M+H],337.1.
【0157】
(実施例32)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{2−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3]−オキサゾール−5−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
窒素下にて、酢酸(50ml)中の(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−オキソアセトニトリル(実施例28に記載のとおり調製、2.39g、8.06mmol)の溶液に、10%チャコール担持パラジウム(240mg、)を添加した。この反応物を水素雰囲気下に置き、一晩撹拌した。次に、この反応混合物をダイカライトパッドでろ過した。このダイカライトを酢酸で洗浄し、合わせたろ過液を蒸発させたところ、赤色の油状物質が残留した。この赤色の油状物質をジクロロメタン(50ml)中で溶解させ、ここへ塩化クロロアセチル(0.77ml、9.67mmol)を添加し、続いてトリエチルアミン(3.4ml、24.2mmol)を滴下添加した。この反応物を30分間撹拌し、分液漏斗に注いだ。この有機物を、5%炭酸ナトリウム水溶液(2x30ml)及び塩水(30ml)で順次洗浄した。この有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去したところ、赤/褐色の油状物質が残留した。ヘプタン中の20−100%(v/v)ジクロロメタン、続いてヘプタン中の25−50%(v/v)ジエチルエーテルを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより、この油状物質を精製し、2−クロロ−N−[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−2−オキソエチル]−アセトアミド(2.32g、6.1mmol)を得た。
【0158】
テトラヒドロフラン(2ml)中の2−クロロ−N−[2−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−2−オキソエチル]−アセトアミド(200mg、0.53mmol)の溶液にジエチルアミン(0.55ml、5.3mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を分液漏斗に注いで、ジクロロメタン(30ml)を添加した。この有機物を、5%炭酸ナトリウム水溶液及び塩水で順次洗浄した。この有機物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去して、褐色の固体を得た。この褐色の固体をテトラヒドロフラン(2ml)中で溶解させ、(メトキシカルボニル−スルファモイル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、分子内塩(505mg、2.12mmol)を添加した。生じた反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行い、メタノール(20ml)を用いて反応停止させた。この溶媒を真空除去し、ヘプタン中の50%(v/v)酢酸エチルを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、次いで、セミ分取HPLC[方法(ii)]によりこの残渣を精製し、白色の固体を得た。この固体をジクロロメタン(〜5ml)中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液、1ml)を添加した。この混合物を真空濃縮して、表題化合物を1:1塩酸塩(77mg、0.2mmol)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ0.97−1.12(2H,m),1.15−1.25(3H,m),1.44(6H,t,J6.9),1.52−1.62(2H,m),1.62−1.77(3H,m),1.77−1.9(1H,m),3.36(4H,q,J6.7),3.95(3H,s),4.26(2H,d,J7),4.64(2H,s),6.77(1H,d,J8),7.11(1H,t,J8),7.38(1H,s),7.41(1H,d,J8),7.56(1H,s);EsIMS:m/z396.1[M+H],323.4,268.4.
【0159】
(実施例33)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−(5−エチル−5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[3,4−d]イソチアゾール−3−イル)−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
m−キシレン(0.5ml)中の5−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール)−[1,3,4]−オキサチアゾール−2−オン(実施例7に記載のとおり調製、100mg、0.25mmol)の懸濁液にジエチルアセチレンジカルボキシラート(0.2ml、1.25mmol)を添加し、この反応物に対して200℃で5分間マイクロ波照射を行った。次に、この反応混合物を、ヘプタン中の0−100%(v/v)ジクロロメタンを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより直接精製し、3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−イソチアゾール−4,5−ジカルボン酸ジエチルエステル(141mg、0.3mmol)を得た。この反応を1.255mmolのスケールで繰り返し、全反応物を合わせ、ヘプタン中の50−60%(v/v)ジクロロメタンを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、同様の中間体(882mg、1.87mmol)を得た。
【0160】
テトラヒドロフラン(20ml)中の3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−イソチアゾール−4,5−ジカルボン酸ジエチルエステル(400mg、0.85mmol)の冷却溶液(氷/メタノール浴)に水素化アルミニウムリチウム(THF中1M溶液、1.91ml、1.91mmol)を添加し、この反応混合物を20分間撹拌した。この反応混合物に過剰の硫酸ナトリウム十水和物を添加し、この反応物を1.5時間激しく撹拌した。生じた混合物をダイカライトパッドを介してろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。このろ過物を真空濃縮し、生じた油状物質をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−ヒドロキシメチル−イソチアゾール−5−イル]−メタノール(141mg、0.3mmol)を得た。
【0161】
ジクロロメタン(10ml)中の3−(1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル)−4−ヒドロキシメチル−イソチアゾール−5−イル]−メタノール(194mg、0.5mmol)の溶液に塩化メタンスルホニル(0.182ml、1.16mmol)を添加し、次いでトリエチルアミン(0.175ml、1.26mmol)を添加して、この反応混合物を45分間撹拌した。さらなる塩化メタンスルホニル(0.07ml、0.44mmol)及びトリエチルアミン(0.15ml、1mmol)を添加し、この反応物をさらに2時間撹拌した。この反応混合物を分液漏斗に注ぎ、5%炭酸ナトリウム水溶液、次いで塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を真空蒸発させた。生じた残渣を、ヘプタン中の33%−100%(v/v)ジクロロメタン、次いでジエチルエーテルを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、メタンスルホン酸{4−クロロメチル−3−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル]−イソチアゾール−5−イル}メチルエステル(113mg、0.23mmol)を得た。
【0162】
テトラヒドロフラン(1ml)中のメタンスルホン酸{4−クロロメチル−3−[1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−イル]−イソチアゾール−5−イル}メチルエステル(90mg、0.19mmol)の溶液に、エチルアミン(0.186ml、0.37mmol)及びトリエチルアミン(0.05ml、0.37mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物を分液漏斗に注ぎ、ジクロロメタン(30ml)で希釈し、5%炭酸ナトリウム水溶液(2x10ml)、塩水(10ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、溶媒を真空除去した。この反応を0.166mmolのスケールで繰り返し、同様の中間体を得た。未精製生成物を合わせ、酢酸エチルを使用するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(36mg、0.09mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中2M溶液、1ml、2mmol)を添加した。この混合物を真空濃縮して、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDOD):0.97−1.15(2H,m),1.15−1.27(3H,m),1.47(3H,t,J7),1.52−1.61(2H,m),1.62−1.77(3H,m),1.81−1.95(1H,m),3.63(2H,q,J7),3.95(3H,s),4.28(2H,d,J7),4.62−4.75(2H,m),4.95−5.12(2H,m),6.77(1H,d,J8),7.09(1H,t,J8),7.43(1H,s),8.01(1H,d,J8);EsIMS:m/z396.0[M+H],353.4,351.4,320.3.
【0163】
(実施例34)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−イソキサゾール−3−イル}−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
オキシ塩化リン(12ml、0.13mmol)を、−10℃にて、ジメチルホルムアミド(30ml)ヘゆっくりと30分間にわたり添加した。この溶液を1時間にわたり0℃に温め、次いで1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール(実施例26のとおりに調製、3.2g、13mmol)を少量ずつ添加し、この溶液を室温で16時撹拌した。この溶液を氷浴で冷却し、水で希釈し、次いで重炭酸ナトリウムで慎重に中和して、酢酸エチル(3x50ml)で抽出した。この有機抽出物を合わせ、溶媒を真空除去した。この残渣(3.5g)を水酸化ナトリウム水溶液(5M、100ml)中で溶解させ、この混合物を100℃でさらに16時間還流した。この溶液を冷却し、酢酸エチル(3x50ml)で抽出し、有機抽出物を合わせ、溶媒を真空除去し、1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルバルデヒド(2.2g、8.12mmol)を白色の固体として得た。
【0164】
エタノール(8ml)及び水(2ml)の混合物中の1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルバルデヒド(780mg、2.9mmol)の溶液ヘ、塩酸ヒドロキシルアミン(403mg、5.8mmol)及び酢酸ナトリウム(713mg、8.7mmol)を添加し、この溶液を室温で64時間撹拌した。この混合物を真空濃縮して、残渣を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(3x50ml)で抽出した。この生成物をジエチルエーテル/ヘキサンから再結晶化し、1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルバルデヒドオキシム(380mg、1.3mmol)を黄色の粉末として得た。
【0165】
0℃に冷却したジクロロメタン(5ml)中の1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルバルデヒドオキシム(170mg、0.59mmol)の溶液へ、N−クロロ−スクシンイミド(119mg、0.89mmol)を添加し、この混合物を撹拌しながら1時間室温に温めた。臭化プロパルギル(8μl、0.65mmol)及びトリエチルアミン(9μl、0.65mmol)を添加し、この混合物を室温で16時間撹拌した。溶媒を真空除去して、その残渣を、n−ヘプタン中の60−80%(v/v)ジクロロメタンで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−(5−ブロモメチル−イソキサゾール−3−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(150mg、0.37mmol)を黄色の固体として得た。
【0166】
アセトニトリル(3ml)中の3−(5−ブロモメチル−イソキサゾール−3−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(120mg、0.31)の溶液にジエチルアミン(0.024ml、0.34mmol)を添加した。この混合物を室温で16時間撹拌した。この混合物をろ過し、溶媒を真空除去した。その残渣を、セミ分取HPLC[方法(ii)]を用いて精製し、表題化合物をトリフルオロ酢酸塩(20mg)として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ1.03−1.09(2H,m),1.21(3H,m),1.57−1.74(5H,m),1.83−1.89(1H,m),2.14(4H,m),3.38−3.60(4H,m),3.96(3H,s),4.27−4.29(2H,d,J6.9),4.69(2H,s),6.78(1H,d,J7.5),7.02(1H,s),7.08−7.12(1H,m),7.67(1H,s),7.67−7.69(1H,d,J8.1).EsIMS:m/z394.1[M+H],323.4.
【0167】
(実施例35)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−(5−{[ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−イソキサゾール−3−イル)−1H−インドール、トリフルオロ酢酸塩
ピロリジンの代わりにジエタノールアミンを使用し、実施例34の方法に従って表題化合物を調製した。EsIMS:m/z428.4[M+H],323.4.
【0168】
(実施例36)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−フルオロ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−チオフェン−2−イル}−1H−インドール、塩酸塩
ジメチルホルムアミド(50ml)中の7−フルオロインドール(2.0g、14.8mmol)の氷で冷却した溶液へ、水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散、0.88g、22.2mmol)を添加し、この混合物を15分間撹拌した後、塩化ベンゼンスルホニル(2.26ml、17.8mmol)を滴下添加した。次いで、この混合物を室温で18時間撹拌した。次に、この懸濁液を水(200ml)で希釈し、tert−ブチルメチルエーテル(3x100ml)で抽出し、合わせた有機層を水(3x100ml)で洗浄して、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮した。この残渣を、イソヘキサン中の20%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−ベンゼンスフホニル−7−フルオロインドールを無色の固体(3.96g、14.4mmol)として得た。
【0169】
ジメチルホルムアミド(10ml)中の1−ベンゼンスフホニル−7−フルオロインドール(2.0g、7.27mmol)の溶液に、ジメチルホルムアミド(25ml)中の臭素(0.75ml、14.55mmol)の溶液を3分間にわたり滴下添加した。次いで、この混合物を室温で10分間撹拌し、メタ重亜硫酸ナトリウム(2g)、水酸化アンモニウム溶液(3ml)、水(100ml)及び砕氷(100g)の混合物上に注いだ。生じた懸濁液を、全体の色が抜けるまで撹拌し、tert−ブチルメチルエーテル(2x100ml)中に抽出した。合わせた有機層を水(2x100ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空除去して、1−ベンゼンスルホニル−3−ブロモ−7−フルオロインドールをサーモン色の固体(2.35g、6.64mmol)として得た。
【0170】
エタノール(4ml)中の、1−ベンゼンスルホニル−3−ブロモ−7−フルオロインドール(0.5g、1.41mmol)、5−ホルミル−2−チオフェンボロン酸(0.24g、1.55mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(0.06g、0.08mmol)及びトリエチルアミン(0.39ml、2.82mmol)の溶液に対して150℃で420秒間マイクロ波照射を行った。生じた懸濁液を減圧下で濃縮し、ジクロロメタンで溶出するシリカパッドにこの残渣を通し、未精製5−(1−ベンゼン−スルホニル−7−フルオロインドール−3−イル)−チオフェン−2−カルボキシアルデヒドを褐色の固体(0.42g)として得て、これをさらに精製せずに次の段階で使用した。
【0171】
未精製5−(1−ベンゼンスルホニル−7−フルオロインドール−3−イル)−チオフェン−2−カルボキシアルデヒドの溶液へ、4Åモレキュラーシーブ(1g)、ピロリジン(0.44ml、5.36mmol)、水素化シアノホウ素ナトリウム(0.034g、0.54mmol)及び氷酢酸(1滴)を順次添加した。次いで、生じた混合物を室温で18時間撹拌し、ろ過し、このろ過ケーキをメタノール(2x30ml)及びジクロロメタン(2x30ml)で洗浄した。合わせたろ過物を真空濃縮して、ジクロロメタン(20ml)中で溶解させ、水酸化ナトリウム水溶液(2M、15ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮した。次いで、ジクロロメタン中の0−10%(v/v)メタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、1−ベンゼンスルホニル−7−フルオロ−3−(5−ピロリジン−1−イルメチル−チオフェン−2−イル)−インドールを黄色の油状物(0.22g、0.46mmol)として得た。
【0172】
1−ベンゼンスルホニル−7−フルオロ−3−(5−ピロリジン−1−イルメチル−チオフェン−2−イル)−インドール(0.20g、0.46mmol)及び炭酸カリウム(0.25g、1.82mmol)を、メタノール及び水の混合物(3:1v/v、4ml)で処理し、100℃で600秒間マイクロ波照射した。次いで、生じた懸濁液を減圧下で濃縮し、ジクロロメタン(10ml)と水(10ml)との間で分配した。この有機相を分離し、水相をジクロロメタン(10ml)で洗浄した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮した。ジクロロメタン中の0−10%(v/v)メタノールで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この残渣を精製し、7−フルオロ−3−(5−ピロリジン−1−イルメチル−チオフェン−2−イル)−インドールを無色の固体(0.10g、0.35mmol)として得た。
【0173】
ジメチルホルムアミド(3ml)中の7−フルオロ−3−(5−ピロリジン−1−イルメチル−チオフェン−2−イル)−インドール(0.10g、0.35mmol)の溶液に水素化ナトリウム(鉱物油中60%分散、0.03g、0.71mmol)を添加し、この混合物を室温で15分間撹拌した。ブロモメチルシクロヘキサン(0.05ml、0.39mmol)を添加し、この混合物を60℃で18時間撹拌した。この懸濁液を水(30ml)で希釈し、tert−ブチルメチルエーテル(2x30ml)中に抽出し、合わせた有機層を水(2x20ml)で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で蒸発した。この残渣を、メタノール中の5%(v/v)ジクロロメタンで溶出するフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(遊離塩基)を無色の固体(0.05g、0.13mmol)として得た。この固体をジエチルエーテル(3ml)中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液)で処理し、蒸発させて表題化合物(1:1塩酸塩)を無色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDOD)δ1.02−1.34(5H,m),1.57−1.93(6H,m),2.11−2.19(4H,m),3.38−3.57(4H,m),4.19(2H,d,J7.4),4.65(2H,s),6.91−7.36(4H,m),7.58(1H,s),7.71(1H,d,J8.1);EsIMS:m/z396.9[M+H],326.0.
【0174】
(実施例37)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ジエチルアミノ)メチル]−[1,3,4]−オキサジアゾール−2−イル}−7−メトキシ−1H−インドール、塩酸塩
ジクロロメタン(20ml)中の1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸(1.0g、3.48mmol)の溶液に塩化オキサリル(0.6ml、6.96mmol)を添加し、この反応物を3.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生じた残渣をジクロロメタン(20ml)中で再溶解させた。この溶液へ、クロロ酢酸ヒドラジド(1.3g、8.97mmol)及びトリエチルアミン(2.9ml、20.9mmol)を添加し、この反応混合物を4時間撹拌し、一晩静置した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生じた残渣を、ヘプタン中の50−100%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸N’−(2−クロロアセチル)ヒドラジド(397mg、1.05mmol)を得た。
【0175】
テトラヒドロフラン(3ml)中の1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸N’−(2−クロロアセチル)ヒドラジド(250mg、0.662mmol)の溶液に(メトキシカルボニルスルファモイル)トリエチルアンモニウムヒドロキシド、分子内塩(315mg、1.32mmol)を添加し、生じた反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。この反応混合物の反応をメタノールにより停止させ、溶媒を蒸発させた。生じた残渣を、ヘプタン中の33−50%(v/v)酢酸エチルを使用するフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、3−(5−クロロメチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1−クロロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(169mg、0.47mmol)を黄色の固体として得た。この反応を0.53mmolのスケールで繰り返し、同様の中間体(計276mg、0.77mmol)を得た。
【0176】
テトラヒドロフラン(1ml)中の3−(5−クロロメチル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(92mg、0.26mmol)の溶液にジエチルアミン(0.134ml、1.28mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で15分間マイクロ波照射を行った。生じた混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(87mg、0.22mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中2M溶液、1ml、2mmol)を添加した。過剰の試薬及び溶媒を蒸発除去し、表題化合物(1:1塩酸塩)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDOD):0.97−1.12(2H,m),1.15−1.26(3H,m),1.46(6H,t,J7),1.53−1.63(2H,m),1.63−1.78(3H,m),1.8−1.95(1H,m),3.44(4H,q,J7),3.98(3H,s),4.33(2H,d,J7),4.84(2H,s),6.85(1H,d,J7),7.19(1H,t,J7.9),7.73(1H,d,J8),7.94(1H,s);EsIMS:m/z397.1[M+H],324.4,270.5.
【0177】
(実施例38)
1−(シクロヘキシル)メチル−7−メトキシ−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,3,4]−チアジアゾール−2−イル}−1H−インドール、塩酸塩。
【0178】
テトラヒドロフラン(0.5ml)中の1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール−3−カルボン酸N’−(2−クロロアセチル)ヒドラジド(実施例37に記載のとおり調製、50mg、0.139mmol)の溶液に五硫化リン(62mg、0.139mmol)を添加し、この反応混合物に対して150℃で5分間マイクロ波照射を行った。この反応を0.7mmolスケールで2回繰り返した。合わせた反応混合物を分液漏斗に注ぎ、ジクロロメタン(60ml)で希釈した。有機物を5%炭酸ナトリウム水溶液(2x30ml)、塩水(30ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を真空除去した。生じた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、3−(5−クロロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(186mg、0.49mmol)を得た。
【0179】
テトラヒドロフラン中の3−(5−クロロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−1−シクロヘキシルメチル−7−メトキシ−1H−インドール(93mg、0.25mmol)の溶液にピロリジン(0.101ml、1.235mmol)を添加し、この混合物に対して150℃で5分間マイクロ波照射を行った。生じた反応混合物を、フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物(42mg、0.1mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基をジクロロメタン中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液、1ml、1mmol)を添加した。過剰の試薬及び溶媒を真空除去して、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDCl):0.94−1.1(2H,m),1.13−1.23(3H,m),1.5−1.75(8H,m),1.8−1.9(5H,m),2.66−2.73(4H,m),3.95(3H,s),4.12(2H,s),4.23(2H,d,J7),6.73(1H,d,J7.8),7.17(1H,t,J8),7.66(1H,s),7.77(1H,d,J8);EsIMS:m/z411.1[M+H],340.0,324.4,286.1,270.5.
【0180】
(実施例39)
7−クロロ−3−{5−[(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール、塩酸塩
2,2−ジメチル−ピロリジノンの合成方法:
水素化ホウ素ナトリウム(3.36g、89mmol)を、メタノール(200ml)中のNiCl.6HOの撹拌冷却(0℃)溶液に少量ずつ添加した。この反応混合物を30分間撹拌した後、メタノール(100ml)中の溶液としてメチル−4−メチル−4−ニトロペンタノアートを添加した。この反応温度を0℃に維持し、その後、水素化ホウ素ナトリウム(7.86g、208mmol)を少量ずつ添加した。次に、この反応物を72時間撹拌し、その後、セライトのパッドでろ過した。生じたケーキをメタノール(150ml)で洗浄し、このろ過液を蒸発乾固した。生じた固体をジクロロメタン(400ml)で摩砕し、セライトのパッドを介してろ過した。ジクロロメタン(200ml)でこのケーキを洗浄した後、ろ過液を蒸発させ、2,2−ジメチル−ピロリジノンの生成物を淡緑色のゴム状物質(6.8g)として得た。
【0181】
2,2−ジメチル−ピロリジン塩酸塩の合成方法:
水素化アルミニウムリチウム(テトラヒドロフラン中1M溶液、120ml、120mmol)を、テトラヒドロフラン(150ml)中の2,2−ジメチル−ピロリジノン(6g、53mmol)の撹拌溶液にゆっくりと添加した。添加完了後、この反応物を還流温度に温め、アルゴン下で16時間、還流温度にて撹拌した。その後、この反応物を0℃に冷却した後、水(2.2ml)、10%水酸化ナトリウム溶液(2.2ml)及び水(6.6ml)を45分間隔で添加した。生じたスラリーをジエチルエーテル(150ml)で希釈し、セライトのパッドでろ過した。このケーキをジエチルエーテル(250ml)で洗浄し、ろ過物を塩酸(ジエチルエーテル中1M溶液、63ml)で酸性化した。生じた黄色の固体をろ別し、2,2−ジメチル−ピロリジン塩酸塩(4.8g)を得た。
【0182】
(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−酢酸エチルエステルの合成方法:
エチルクロロアセテート(0.15ml、1.37mmol)、炭酸カリウム(416mg、1.5mmol)及び2,2−ジメチル−ピロリジン(0.280mg、2.06mmol)をエタノール(3ml)中で懸濁し、120℃で45分間マイクロ波照射した。生じた混合物をジエチルエーテル(30ml)中で懸濁し、2M塩酸(30ml)で抽出し、有機層を廃棄した。僅かに過剰の4N水酸化ナトリウム溶液で水層を処理し、ジエチルエーテル(3x30ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を減圧下にて除去して、(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−酢酸エチルエステル(156mg)を得た。
【0183】
7−メトキシインドールの代わりに7−クロロインドールを用い、シクロヘキシルメチルブロミドの代わりにトルエン−4−スルホン酸テトラヒドロピラン−4−イルメチルエステル(実施例14に記載のとおり調製)を用い、N,N−ジメチルグリシンメチルエステルの代わりに(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)−酢酸エチルエステルを用いて、実施例1の方法に従い表題化合物を調製した。H NMR(400MHz,CDOD)δ1.45(10H,m),2.22(5H,m),3.35(2H,m),3.59(1H,br s),3.91(2H,d,J11.1),4.12(1H,br s),4.52(2H,d,J7.1),4.71(1H,br s),4.95(1H,br s),7.23(1H,t,J7.6),7.32(1H,d,J7.6),8.08(1H,s),8.13(1H,d,J7.6).EsIMS:m/z429.5[M+H]
【0184】
(実施例40)
1−(シクロヘキシル)メチル−3−{5−[(ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル}−1H−インドール−7−カルボニトリル、塩酸塩
DMF(2x4ml)中の、[3−(7−ブロモ−1−シクロヘキシルメチル−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イル]−メタノール(実施例7に記載のとおり7−ブロモインドールから調製、2x250mg、0.16mmol)、シアン化亜鉛(II)(2x72mg、0.61mmol)及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(2x21mg、18.3mmol)の懸濁液に対して、200℃で5分間、EmrysTMOptimizer EXPを使用してマイクロ波照射を行った。この反応物を合わせ、分液漏斗に注ぎ、ここへジクロロメタン(〜50ml)を添加した。有機物を水(2x20ml)、1M HCl水溶液(20ml)及び塩水(20ml)で順次に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去した。生じた油状物質を、ヘプタン中の50−100%(v/v)ジクロロメタン、次いでジエチルエーテルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、1−シクロヘキシルメチル−3−(5−ヒドロキシメチル−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−1H−インドール−7−カルボニトリル(416mg、1.18mmol)を淡黄色の油状物質として得て、これを静置して結晶化させた。
【0185】
ジクロロメタン(40ml)中の1−シクロヘキシルメチル−3−(5−ヒドロキシメチル−[1,2,4]チアジアゾール−3−イル)−1H−インドール−7−カルボニトリル(416mg、1.18mmol)の溶液へ、塩化メタンスルホニル(0.110ml、1.42mmol)及びトリエチルアミン(0.214ml、1.53mmol)を順次添加した。この反応物を1時間撹拌し、次いで分液漏斗に注いだ。有機物を2M炭酸ナトリウム水溶液(20ml)、塩水(20ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、溶媒を真空除去して、メタンスルホン酸3−(7−シアノ−1−シクロヘキシルメチル−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イルメチルエステル(503mg、1.17mmol)を得て、これをさらに精製せずに使用した。
【0186】
ジクロロメタン(3ml)中のメタンスルホン酸3−(7−シアノ−1−シクロヘキシルメチル−1H−インドール−3−イル)−[1,2,4]チアジアゾール−5−イルメチルエステル(120mg、0.28mmol)の溶液へ、ピロリジン(0.12ml、1.4mmol)を添加し、この反応物に対して100℃で5分間マイクロ波照射を行った。ジクロロメタン、次いでヘプタン中の25−50%(v/v)酢酸エチルで溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、この反応物を直接精製し、表題化合物(71mg、0.175mmol)を遊離塩基として得た。この遊離塩基(35mg、0.086mmol)をジクロロメタン(2ml)中で溶解させ、塩化水素(ジエチルエーテル中1M溶液)を添加した。この混合物を真空濃縮して、表題化合物を1:1塩酸塩として得た。H NMR(400MHz,CDOD):1.06−1.36(7H,m),1.62−1.80(5H,m),1.91−2.07(1H,m),2.09−2.34(2H,br m),3.35−4.20(4H,br m),4.42(2H,d,J7),5.07(2H,s),7.37(1H,t,J8),7.69(1H,dd,J7.1),8.23(1H,s),8.84(1H,dd,J8.1)EsIMS:m/z406.4[M+H]
【0187】
(実施例41)
CHO細胞で発現されるヒトCB1受容体における有効性及び効力のインビトロ測定。
【0188】
ヒトCB1受容体及びルシフェラーゼリポーター遺伝子を発現するチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を、ペニシリン/ストレプトマイシン(50U/50μg/ml)及びファンギゾン(1μg/ml)を含有するフェノールレッド/無血清DMEM/F−12Nut Mixに懸濁し、1ウェルあたり3x10個の細胞密度で96穴プレートに播種した(100μl 最終体積)。細胞を一晩(37℃で約18時間、5%CO/95%大気)インキュベーションした後、アッセイを行った。
【0189】
試験化合物(ジメチルスルホキシド中の10mM 溶液)をF12 Nut Mixで希釈し、保存溶液を0.11mMから0.11nMの範囲にした。この保存溶液(10μl)を該当するウェルに直接添加した。このプレートを37℃で5時間インキュベーションし、ルシフェラーゼ酵素のアゴニスト誘発性発現を行わせた。抑えた照明下で、LucLite基質(Packard;製造元の取扱説明書に従い再構成;100μl)を各ウェルに添加した。プレートをトップシールで被覆し、次いで、室温で5分間インキュベーションした後に、Packard TopCountで計数した(単一光子計数、計数時間0.01分、計数遅延5分間)。
【0190】
EC50値を得るために、化合物濃度(M)に対する1秒間あたりの計数(CPS)のプロットに対する最小二乗和法(Mminimum sum of squares method)により、「最良適合」曲線をフィットさせた。表1は本発明のいくつかの代表的な化合物について得られたpEC50値を示す。
【0191】
【表1】



【0192】
(実施例42)
マウスにおけるテールフリック潜時
テールフリック潜時を測定する間、テールフリック装置(Ugo,Basile,Italy)の中にいるようにマウスを訓練した。尾部の先端から約2.5cmの位置に放射熱の集束ビームを当てた。テールフリック潜時は、温熱刺激の適用と尾部の引っ込めとの間の間隔として規定した。組織損傷を防ぐために、12秒間の中断を行った。8匹の4群のマウスに、ビヒクル又は、試験化合物の3種類の用量のうち1つを静脈内投与した(ビヒクル:生理食塩水中10% Tween−80;注射量 10ml/kg)。試験化合物投与前、及び化合物投与後に一定間隔(通常、20分、40分及び60分)で、テールフリック潜時を測定した。ED50はTmaxで計算した。
【0193】
実施例2G、13、14B、15A、15B、15C、20、23B、23C、23D及び39の化合物は、テールフリック潜時を有意に増加させ、その際にED50は、<5μmol/kgであった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Iを有する(インドール−3−イル)−複素環誘導体:
【化1】

(式中、
Aは、5員芳香族複素環を表し、ここで、X、X及びXは、N、O、S及びCRから独立に選択され;
Rは、H又は(C1−4)アルキルであるか;又は
Rは、X若しくはXにおいて存在する場合、Rと一緒に5から8員の環を形成し得;
は、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する、5から8員の飽和炭素環式環であり;
は、H、CH若しくはCH−CHであるか;又は
は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し、該へテロ原子は、該インドール環の7位置に結合され;
及びRは、独立に、H、(C1−6)アルキル又は(C3−7)シクロアルキル(該アルキル基は、OH、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルチオ、(C1−4)アルキルスルホニル、CN若しくはハロゲンで場合によっては置換される。)であるか;又は
は、R及びそれらが結合するNと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成するか;又は、
は、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成するか;又は
は、Rと一緒に、X若しくはXにおいて存在する場合、5から8員の環を形成し;
は、H若しくは(C1−4)アルキルであるか;又は、
は、Rと一緒に、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する、4から8員の環(これは、OH、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、(C1−4)アルキルオキシ−(C1−4)アルキル又はハロゲンで場合によっては置換される。)を形成し、;
’は、H又は(C1−4)アルキルであり;
は、H、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、CN及びハロゲンから独立に選択される、1個から3個の置換基を表し;
は、H、(C1−4)アルキル、(C1−4)アルキルオキシ、CN若しくはハロゲンであるか;又は
は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるさらなるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し、該ヘテロ原子は、該インドール環の7位置に結合されている。)又は医薬適合性のそれらの塩。
【請求項2】
式中、RがHであるか、又は、Rと一緒になって、O及びSから選択されるヘテロ原子を場合によっては含有する6員環を形成し、該原子が、インドール環の7位置に結合される、請求項1に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体。
【請求項3】
R、R、R’及びRがHである、請求項1又は請求項2に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体。
【請求項4】
が、シクロヘキシル又はテトラヒドロピラニルである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体。
【請求項5】
前記複素環Aが、1,2,4−オキサジアゾール(Xは、Nであり、Xは、Oであり、Xは、Nである。)、1,2,4−チアジアゾール(Xは、Nであり、Xは、Sであり、Xは、Nである。)又はチアゾール(Xは、Sであり、Xは、CRであり、Xは、Nである。)である、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体。
【請求項6】
7−クロロ−3−(5−{[N−エチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−{5−[ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(5−{[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−[1,2,4]−チアジアゾール−3−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(4−{[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−イソプロピルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(4−{[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−(4−{[N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ]メチル}−[1,3]−チアゾール−2−イル)−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール;
7−クロロ−3−{5−[(2,2−ジメチル−ピロリジン−1−イル)メチル]−[1,2,4]オキサジアゾール−3−イル}−1−(テトラヒドロピラン−4−イル)メチル−1H−インドール
から選択される、請求項1に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体又は医薬適合性のそれらの塩。
【請求項7】
治療における使用のための、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体。
【請求項8】
医薬適合性の助剤と混合される、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体を含む、医薬組成物。
【請求項9】
疼痛の治療のための医薬品の調製における、請求項1で定義されるとおりの、式Iの(インドール−3−イル)複素環誘導体の使用。
【請求項10】
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の(インドール−3−イル)−複素環誘導体の治療的有効量を、周術期疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、癌性疼痛などの疼痛及び、多発性硬化症に付随する疼痛及び痙縮の治療を必要とする患者に投与することによる、周術期疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、癌性疼痛などの疼痛及び、多発性硬化症に付随する疼痛及び痙縮の治療の方法。

【公表番号】特表2007−526281(P2007−526281A)
【公表日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−501270(P2007−501270)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【国際出願番号】PCT/EP2005/050833
【国際公開番号】WO2005/089754
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(398057282)ナームローゼ・フエンノートチヤツプ・オルガノン (93)
【Fターム(参考)】