説明

キャパシタ及びその製造方法

【課題】キャパシタの超小型化及び高集積化を達成し、かつ、キャパシタンスを増加させることができるキャパシタ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】キャパシタの製造方法は、下部電極10を構成する基板上に下部金属層を形成するステップと、前記下部金属層上に金属または透明電極材料を含む導電性ナノワイヤ11を成長させるステップと、成長させた前記導電性ナノワイヤ11を含む下部金属層上に誘電体20を蒸着させるステップと、蒸着させた前記誘電体20上に誘電体ナノワイヤ21を成長させるステップと、成長させた前記誘電体ナノワイヤ21を含む誘電体20上に上部電極30となる上部金属層を蒸着させるステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、積層型セラミックキャパシタ(Multi−Layered Ceramic Capacitor:以下、MLCCとする)は、移動通信端末機、ノート型パソコン、コンピュータ、個人携帯用端末機(PDA)などの様々な電子製品の印刷回路基板に実装されて、電気を充電又は放電する重要な機能を果たすチップ形態のコンデンサであり、使用用途及び容量によって多様な大きさ及び積層形態を取っている。
【0003】
このようなMLCC素子は、図1−aおよび図1−bに示すような構造を有する。図1−aは、このようなMLCC素子の斜視図であり、図1−bは、図1−aに示すA−A線に沿った断面図である。
【0004】
図1−aに示すようなMLCC素子は、図1−bに示すように、誘電体セラミック層100、前記誘電体セラミック層100の間に配置された内部電極200、及び前記誘電体セラミック層100の両側に配置され、前記内部電極200に接続された外部電極300を含んでいる。
【0005】
ここで、前記外部電極300は、ディッピング(dipping)、スパッタリング(sputtering)、ペーストベーキング(paste baking)、蒸着(vapor deposition)、及びメッキ(plating)などのような従来から一般的に公知の方法を使用して形成できるが、このうち、従来最も広く用いられている外部電極300の形成方法は、ディッピング(dipping)法を利用する方法である。このようなディッピング法では、外部電極300を形成する積層型セラミックキャパシタをジグ(JIG)に固定した後、外部電極300が形成される部分に銅ペースト(Cu paste)をつけて熱処理し、その上にニッケル(Ni)及び錫(Sn)−鉛(Pb)などを順にメッキすることによって外部電極300を完成する。
【0006】
一方、近年、MLCC素子は、その実装費用と実装面積を最小化するために、一般にアレイタイプ(array−type)の積層型セラミックキャパシタとして用いられているが、このようなアレイタイプの積層型セラミックキャパシタは、実装形態上の理由で落下衝撃が加わった場合の信頼性において一般的な積層型セラミックキャパシタ素子に比べて劣るという短所がある。したがって、このような短所を克服するために、アレイタイプの積層型セラミックキャパシタの外部電極300を形成するとき、まず銅層を形成した後、既存の前記銅材料より軟性を有する銀−エポキシ(Ag−Epoxy)のような応力緩和層を形成し、その上にニッケル及び錫などを順にメッキすることによって外部電極300を完成し、落下衝撃時にその衝撃による製品の損傷を応力緩和層によって抑制している。
【0007】
このような、MLCCの最近の技術的動向として、内部電極の薄層化、誘電体層の薄層化及び多積層化によって、小型化及び超高容量化が急速に進められている。特に、超高容量に対応する多積層化を実現するためには、誘電体層を構成するBaTiO3、MgO、MnO3、V25、Cr23、Y23、希土類元素、ガラス原料(Glass Frit)などの誘電体の微細化が必要であり、3μm以下に誘電層を薄層化することによる高電界の影響を最小化して電気的な信頼性を確保するために、微粒粒子の分散性を考慮したスラリーの形成が必要とされている。しかしながら、粒子を微粒化すると、それによって表面積が増大するため焼結の駆動力が増大し、これにより結晶粒の急激な成長が引き起こされる。
【0008】
超高容量のMLCC製造において、出発物質のほとんどを占めるBaTiO3としては、一般に粒子の大きさが0.2μm,0.15μm、0.1μmのものが利用される。しかしながら、水熱法、シュウ酸法(Oxalate)、加水分解法(Hydrolysis)及び固相合成(Solid State Synthesis)などの粒子合成過程、及び粒子の大きさ及び不純物除去と結晶性の確保のための熱処理過程でこれらの粒子はその相当の部分が凝集する。
【0009】
一方、チップは、一般に前記BaTiOパウダーをセラミック添加剤、有機溶剤、可塑剤、結合剤、分散剤と配合して、バスケットミル(Basket Mill)を利用してスラリー(slurry)を製造した後、成形、積層、圧着などの工程を経て製作される。
【0010】
結局、上述のように、従来のMLCC素子は、通常、薄膜ではない粒子構造の誘電体を使用している。
【0011】
このような既存の粒子構造のキャパシタでは、図2−a及び図2−bに示すBaTiO粒子の大きさ(particle size)と格子定数(lattice parameter)及び誘電定数(dielectric constant)との間の特性変化についてのグラフから分かるように、常温で粒子の大きさが減少するにつれて、正方晶系(tetragonal)結晶相(ferroelectricity)から等軸晶系(cubic)結晶相(paraelectricity)に変わることによる「寸法効果(size effect)」が生じる。
【0012】
従来の様々な文献によれば、その合成方法によって粒子の大きさの差はあるが、略100nm未満では誘電特性が急激に低下することが知られている。したがって、現在の粒子相誘電体を有するMLCC構造では、誘電体の厚さとキャパシタの大きさを減らすのに限界がある。
【0013】
また、薄膜キャパシタの場合にも、薄膜構造が有する誘電特性と表面積の制約のために、キャパシタンスを増やすのには限界がある。
【0014】
一方、このような問題点を解決しようとする従来の技術として、下記の特許文献1及び特許文献2に開示されているように、ナノ構造物を利用する発明を例に挙げることができ、その他、下記の特許文献3及び特許文献4などに関連技術が開示されている。
【0015】
ここで、特許文献1には、少なくとも一つの電極の一面に誘電体として炭素ナノチューブや炭素ナノホーンが接触させられた構造のキャパシタが開示さおり、誘電体として別途の既存材料と異なる炭素ナノチューブを使用して高容量特性を実現している。
【0016】
また、特許文献2には、基板上に触媒をパターニングするステップ、その上に金属ナノチューブ、ナノワイヤ、またはナノベルトを形成して電極層を形成するステップ、その上に誘電層を形成するステップ、及び誘電層上に電極層を形成するステップを含む方法が開示されているが、工程上必ず触媒金属を使用して触媒パターニング工程を行わなければならないので、その工程が複雑になるという問題点があった。
【0017】
【特許文献1】特開2005−129566号公報
【特許文献2】特開2003−168745号公報
【特許文献3】韓国公開特許第2004−0069492号明細書
【特許文献4】米国特許第7057881号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
したがって、本発明の目的は、従来の技術とは異なる構造及び製造方法によって、キャパシタの超小型化及び高集積化を達成し、かつ、キャパシタンスを増加させることができるキャパシタ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記の目的を達成すべく、本発明に係るキャパシタの製造方法は、基板上に下部金属層を形成するステップと、前記下部金属層上に金属または透明電極材料を含む導電性ナノワイヤを成長させるステップと、成長させた前記導電性ナノワイヤを含む前記下部金属層上に誘電体を蒸着させるステップと、蒸着させた前記誘電体上に誘電体ナノワイヤを成長させるステップと、成長させた前記誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に上部金属層を蒸着させるステップと、を含む。
【0020】
また、上述の目的を達成すべく、本発明に係る他の態様のキャパシタの製造方法は、導電性基板を用意するステップと、用意した前記導電性基板上に金属または透明電極材料を含む導電性ナノワイヤを成長させるステップと、成長させた前記導電性ナノワイヤを含む前記導電性基板上に誘電体を蒸着させるステップと、蒸着させた前記誘電体上に誘電体ナノワイヤを成長させるステップと、成長させた前記誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に上部金属層を蒸着させるステップと、を含む。
【0021】
ここで、前記導電性ナノワイヤを成長させるステップには、物理的気相蒸着法(PVD)、化学的気相蒸着法(CVD)、電気メッキ(electroplating)法、無電解メッキ(electroless plating)法のうちの何れかの手法を使用することができ、その他にも当業界において周知の成長方法を適用することもできる。また、前記誘電体ナノワイヤを成長させるステップには、物理的気相蒸着法(PVD)、化学的気相蒸着法(CVD)、及びゾル−ゲル法のうちの何れかの手法を使用することができ、同様に、その他にも当業界において周知の成長方法を適用することもできる。
【0022】
一方、上述の目的を達成すべく、本発明に係るキャパシタは、下部金属層が形成された基板と、前記基板上に形成された下部金属層上で成長させられた導電性ナノワイヤと、前記成長させられた導電性ナノワイヤを含む前記下部金属層上に蒸着された誘電体と、前記蒸着された誘電体上で成長させられた誘電体ナノワイヤと、前記成長させられた誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に蒸着された上部金属層と、を含む。
【0023】
また、上述の目的を達成するために、本発明に係る他の態様のキャパシタは、導電性基板と、前記導電性基板上で成長させられた導電性ナノワイヤと、前記成長させられた導電性ナノワイヤを含む前記導電性基板上に蒸着された誘電体と、前記蒸着された誘電体上で成長させられた誘電体ナノワイヤと、前記成長させられた誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に蒸着された上部金属層と、を含む。
【0024】
また、他の態様は、前記導電性ナノワイヤと誘電体ナノワイヤの大きさが、5〜1000nmの範囲であることを特徴とする。
【0025】
ここで、前記導電性ナノワイヤは、Fe、Co、Ni、Cu、Au、Ag及びITOのうちの何れか一つの材料からなることができ、前記誘電体ナノワイヤは、SiO2、Si34、Al23、ZrO2、HfO2、Ta25、TiO2、SrTiO3、BST、BaTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、(Pb,La)TiO3、SrBi2Ta29又は(Bi,La)4Ti312で形成されるか、又はこれらのうちの何れか一つを含む複合材料からなることができる。しかしながら、導電性ナノワイヤは、上に列挙した材料に必ず限定されるものではなく、当業界において周知の他の様々な材料からなっていてもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係るキャパシタ及びその製造方法によれば、ナノ構造を採択してキャパシタの超小型化及び高集積化を達成することができるという効果が得られる。
【0027】
また、ナノ粒子と比較して数ナノサイズに減少しても、ナノワイヤはバルク(bulk)程度の誘電率を有することができ、かつ、ナノワイヤを使用して、特に誘電体においても誘電体上で成長させられた誘電体ナノワイヤ構成を含ませて電極との接触表面積を広げることによって、キャパシタンスをさらに増加させることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0029】
各図面においては、複数の層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示した。明細書全体にわたって類似の部分に対しては、同一の図面符号を付してある。
【0030】
以下、本発明の実施形態に係るキャパシタ及びその製造方法について、関連図面を参照して詳細に説明するが、本発明の要旨を逸脱する恐れがあるか、又は本技術分野の当業者にとって自明な水準の事項については、その説明を省略する。
【0031】
[ナノワイヤを利用したキャパシタ]
本発明は、最近、電子素子が超小型化、超高集積化されるにつれて、それに相応してキャパシタも、大きさ及び面積が縮小されてきているが、現在製造されているキャパシタの構造及び材料形態では電荷を保持することができる容量に限界があるため、新しいキャパシタの構造が求められるという現状に対応する、ナノワイヤを利用した新しい構造のキャパシタ素子に関する。
【0032】
図3−a及び図3−bは、本発明に係るキャパシタを示す図であって、図3−aは、キャパシタを主要層別に分解して示す斜視図であり、図3−bは、図3−aのキャパシタの断面図である。
【0033】
本発明に係るキャパシタは、その下部から、下部電極10となる下部金属層を構成または支持する基板と、前記基板の下部金属層上で成長させられた導電性ナノワイヤ11と、前記成長させられた導電性ナノワイヤ11を含む下部金属層上に蒸着された誘電体20と、前記蒸着された誘電体20上で成長させられた誘電体ナノワイヤ21、及び前記成長させられた誘電体ナノワイヤ21を含む誘電体20上に蒸着された上部金属層によって構成される上部電極30を含んでなる。
【0034】
キャパシタの最下部層をなす基板には、それが、導電性物質ではない材料からなる場合には、その基板上に下部金属層をコーティングなどの方法により形成することができる。
【0035】
一方、基板が、導電性物質からなる導電性基板である場合には、別途の下部金属層の構成を省くこともできる。
【0036】
すなわち、導電性基板又は下部金属層が、負又は正の下部電極10として機能する。
【0037】
このような下部電極10を構成する導電性基板又は下部金属層上には、導電性ナノワイヤ11が成長させられて形成されている。
【0038】
導電性ナノワイヤ11は、Fe、Co、Ni、Cu、Au、Agなどのような金属材料又はITOなどのような透明電極材料からなり、その大きさ(高さ)は、実質的に5〜1000nmの範囲であることが好ましい。
【0039】
また、導電性ナノワイヤ11は、下部電極10を構成する導電性基板又は下部金属層上に規則的にではなくランダム(random)に配列するように成長させられていても良く、下部電極10を構成する導電性基板又は下部金属層上に触媒を使用して規則的に配列するように成長させることもできる。
【0040】
下部電極10を構成する成長させられた導電性ナノワイヤ11を含む導電性基板又は下部金属層の全面上には誘電体20が蒸着されており、このような蒸着された誘電体20上には、誘電体ナノワイヤ21が上方向に成長させられている。
【0041】
すなわち、本発明においては、下部電極10に形成された導電性ナノワイヤ11だけでなく、誘電体20に形成された誘電体ナノワイヤ21の構成も含まれているので、表面積の増加によるキャパシタンスの増大をさらに期待することができる。
【0042】
このような誘電体ナノワイヤ21は、SiO2、Si34、Al23、ZrO2、HfO2、Ta25、TiO2、SrTiO3、BST、BaTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、(Pb,La)TiO3、SrBi2Ta29又は(Bi,La)4Ti312で形成されるか、これらのうちの少なくとも何れか一つを含む複合材料からなり、上述の導電性ナノワイヤ11と同様に、その大きさは5〜1000nmの範囲であることが好ましい。なお、本発明に適用可能な誘電体ナノワイヤ21の材料は、必ず上記に列挙した材料に限定されるものではない。
【0043】
また、導電性ナノワイヤ11と同様に、誘電体ナノワイヤ21は、誘電体20上に規則的にではなくランダムに配列するように成長させられていても良く、誘電体20上に触媒を使用して規則的に配列するように成長させることもできる。
【0044】
最後に、キャパシタの最上部を構成する正又は負の上部電極30として、成長させられた誘電体ナノワイヤ21を含む誘電体20の全面上に金属層が蒸着されて図3−bに示すような構造のキャパシタが形成される。
【0045】
[ナノワイヤを利用したキャパシタの製造方法]
本発明に係るキャパシタは、図4に示すステップ別工程図にしたがって製造される。
【0046】
本発明に係るキャパシタの製造方法では、まず図4−aに示すように、下部電極10を構成する基板上に下部金属層を形成するステップを行う。
【0047】
一方、下部電極10を構成する基板が導電性の物質からなる導電性基板である場合には、上記の下部金属層を形成する工程を省略することができる。
【0048】
次に、図4−aに示すように、下部金属層又は導電性基板上に、金属または透明電極材料を含む導電性ナノワイヤ11を成長させて、下部電極10を形成する。
【0049】
このような導電性ナノワイヤ11は、Fe、Co、Ni、Cu、Au、Agなどのような金属材料及びITOなどのような透明電極材料のうちのいずれかを使用して、一般的に公知の多くの方法により成長させて形成することができる。
【0050】
すなわち、導電性ナノワイヤ11は、その大きさが5〜1000nmになるように物理的気相蒸着法(PVD)、化学的気相蒸着法(CVD)を利用して形成するか、又は電気メッキ(electroplating)法、無電解メッキ(electroless plating)法などを使用して成長させることができる。
【0051】
一方、導電性ナノワイヤ11の成長のために、触媒を使用するか、又は成長方法に応じて触媒を使用しなくても良い。
【0052】
その後、図4−bに示すように、下部電極10を構成する成長させられた導電性ナノワイヤ11を含む下部金属層又は導電性基板の全面上に誘電体20を蒸着させる。
【0053】
このような誘電体20としては、SiO2、Si34、Al23、ZrO2、HfO2、Ta25、TiO2、SrTiO3、BST、BaTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、(Pb,La)TiO3、SrBi2Ta29又は(Bi,La)4Ti312を蒸着させるか、又はこれらのうちの少なくとも何れか一つを含む複合材料を蒸着させる。しかしながら、本発明に適用可能な誘電体20の材料は、必ず上記に列挙した材料に限定されるものではない。具体的な蒸着方法としては、物理的気相蒸着法又は化学的気相蒸着法などを利用することができる。
【0054】
その後、図4−cに示すように、蒸着された誘電体20上に誘電体ナノワイヤ21を成長させる。
【0055】
このように誘電体ナノワイヤ21を成長させるステップには、物理的気相蒸着法(PVD)、化学的気相蒸着法(CVD)及びゾル−ゲル法のうちの何れか一つの手法を使用することができ、誘電体ナノワイヤ21の成長のために触媒を使用するか、又は成長方法によって触媒を使用しなくても良い。
【0056】
最後に、図4−dに示すように、成長させられた誘電体ナノワイヤ21を含む誘電体20の全面上に上部金属層を物理的気相蒸着法(PVD)、化学的気相蒸着法(CVD)などによって蒸着させて上部電極30を形成することによって、本発明に係るキャパシタの製造を完了する。
【0057】
上述した本発明の好ましい実施形態は、例示の目的で開示するものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であり、このような置換、変更などは、本発明の範囲内に属するものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1−a】従来の技術によるMLCCの構造を示す斜視図である。
【図1−b】従来の技術によるMLCCの構造を示す断面図である。
【図2−a】一般的にMLCC構造に用いられるBaTiO3粒子の大きさ(particle size)と格子変数(lattice parameter)との間の特性変化を示すグラフである。
【図2−b】一般的にMLCC構造に用いられるBaTiO3粒子の大きさ(particle size)と誘電定数(dielectric constant)との間の特性変化を示すグラフである。
【図3−a】本発明に係るキャパシタを主要層別に分解して示す斜視図である。
【図3−b】図3−aのキャパシタの断面図である。
【図4−a】図3−aのキャパシタの下部電極形成工程を示す断面図である。
【図4−b】図3−aのキャパシタの誘電体形成工程を示す断面図である。
【図4−c】図3−aのキャパシタの誘電体ナノワイヤ形成工程を示す断面図である。
【図4−d】図3−aのキャパシタの上部電極形成工程を示す断面図である。
【符号の説明】
【0059】
10 下部電極
11 導電性ナノワイヤ
20 誘電体
21 誘電体ナノワイヤ
30 上部電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に下部金属層を形成するステップと、
前記下部金属層上に金属または透明電極材料を含む導電性ナノワイヤを成長させるステップと、
成長させた前記導電性ナノワイヤを含む前記下部金属層上に誘電体を蒸着させるステップと、
蒸着させた前記誘電体上に誘電体ナノワイヤを成長させるステップと、
成長させた前記誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に上部金属層を蒸着させるステップと、を含むキャパシタの製造方法。
【請求項2】
導電性基板を用意するステップと、
用意した前記導電性基板上に金属または透明電極材料を含む導電性ナノワイヤを成長させるステップと、
成長させた前記導電性ナノワイヤを含む前記導電性基板上に誘電体を蒸着させるステップと、
蒸着させた前記誘電体上に誘電体ナノワイヤを成長させるステップと、
成長させた前記誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に上部金属層を蒸着させるステップと、を含むキャパシタの製造方法。
【請求項3】
下部金属層が形成された基板と、
前記基板上に形成された前記下部金属層上で成長させられた導電性ナノワイヤと、
前記成長させられた導電性ナノワイヤを含む前記下部金属層上に蒸着された誘電体と、
前記蒸着された誘電体上で成長させられた誘電体ナノワイヤと、
前記成長させられた誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に蒸着された上部金属層と、を含むキャパシタ。
【請求項4】
導電性基板と、
前記導電性基板上で成長させられた導電性ナノワイヤと、
前記成長させられた導電性ナノワイヤを含む前記導電性基板上に蒸着された誘電体と、
前記蒸着された誘電体上で成長させられた誘電体ナノワイヤと、
前記成長させられた誘電体ナノワイヤを含む前記誘電体上に蒸着された上部金属層と、を含むキャパシタ。
【請求項5】
前記導電性ナノワイヤは、Fe、Co、Ni、Cu、Au、Ag及びITOのうちの何れか一つの材料からなることを特徴とする請求項3又は4に記載のキャパシタ。
【請求項6】
前記導電性ナノワイヤと前記誘電体ナノワイヤの大きさは、5〜1000nmの範囲であることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のキャパシタ。
【請求項7】
前記誘電体ナノワイヤは、SiO2、Si34、Al23、ZrO2、HfO2、Ta25、TiO2、SrTiO3、BST、BaTiO3、Pb(Zr,Ti)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O3、(Pb,La)TiO3、SrBi2Ta29又は(Bi,La)4Ti312で形成されるか、又はこれらのうちの何れか一つを含む複合材料からなることを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載のキャパシタ。

【図1−a】
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【図1−b】
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【図2−a】
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【図2−b】
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【図3−a】
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【図3−b】
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【図4−a】
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【図4−b】
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【図4−c】
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【図4−d】
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【公開番号】特開2008−103687(P2008−103687A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−211952(P2007−211952)
【出願日】平成19年8月15日(2007.8.15)
【出願人】(591003770)三星電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】