説明

クロスカラー及びドット妨害除去装置と方法

【課題】低解像度の例えばスタンダード(SD)信号をHD信号に変換している入力信号が到来したときに適切なクロスカラー及びドット妨害除去動作を得る。
【解決手段】この装置は、入力信号と1フレーム遅延信号を用いてフレーム間で平均値算出処理を行い、クロスカラー及びドット妨害成分を低減した出力を得るフレーム間平均遅延処理部(03)と、前記入力信号が、低解像度の信号を高解像度信号へアップコンバートしたアップコンバート信号であった場合に、前記フレーム間平遅延処理部を動作状態に設定するアップコンバート信号検出部(04)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、クロスカラー及びドット妨害除去装置と方法に関するもので、特に映像信号として、ハイディフィニション(HD)信号を受け取った際に有効な装置及び方法である。さらに詳しくは、受け取ったHD信号が、そのソースから本来のHD信号であるのか、或いは例えばスタンダード(SD)信号をHD信号に変換したものであるのかを判別する。そしてこの判別結果に応じて、適応的なクロスカラー及びドット妨害除去動作を得るものである。
【背景技術】
【0002】
カラー映像信号が伝送される場合、カラー信号と輝度信号とがそれぞれ別々に異なる周波数で変調されたのち合成され、復号映像信号として伝送される。従って、受信側では、復号映像信号から変調カラー信号をフィルタで分離し、また、分離した変調カラー信号を前記復号映像信号から引き算することで、変調輝度信号を取り出している。ここで、分離した変調カラー信号には、絵柄によっては輝度信号の高域成分が残存する場合があることが知られている。このような高域成分をクロスカラー妨害あるいはドット妨害と称している。
【0003】
上記したようなクロスカラー及びドット妨害を除去するために、例えば特許文献1、2、3に記載されるような技術がある。
【0004】
一方、最近では、画像圧縮符号化技術が進歩して、放送局あるいは記録媒体などから圧縮符号化されたハイディフィニション(HD)信号を受け取る受信装置あるいは再生装置が開発されている。しかし、この受け取るHD信号は、必ず、そのソースが本来のHD信号であるとは限らない、スタンダード(SD)信号がHD信号に変換されている場合もある(例えば特許文献4)。
【特許文献1】特開2004−128936公報
【特許文献2】特許第3186336号公報
【特許文献3】特開2004−040291公報
【特許文献4】特開2004−289753公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで発明者等は、スタンダード(SD)信号あるいはもともと解像度の低い(HD信号より解像度が低い)信号がHD信号に変換されて送られて来た信号を再生したとき、上記のクロスカラー及びドット妨害が多く発生することに着目した。
【0006】
そこでこの発明の一実施の形態の目的は、スタンダード(SD)信号をHD信号に変換している信号が到来したときに適切なクロスカラー及びドット妨害除去動作を得るクロスカラー及びドット妨害除去装置と方法を提供することにある。
【0007】
またこの発明のさらに他の実施形態の目的は、さらに画像の動き検出結果も合わせて上記の適切なクロスカラー及びドット妨害除去動作を得るクロスカラー及びドット妨害除去装置と方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の一実施の形態では、入力信号と1フレーム遅延信号を用いてフレーム間で平均値算出処理を行い、クロスカラー及びドット妨害成分を低減した出力を得るフレーム間平均遅延処理部と、前記入力信号が、第1の解像度の信号を前記第1の解像度よりも解像度が高い第2の解像度の信号へアップコンバートしたアップコンバート信号であった場合に、前記フレーム間平遅延処理部を動作状態に設定するアップコンバート信号検出部とを有する。
【発明の効果】
【0009】
上記した手段により、クロスカラー及びドット妨害が多く発生しやすい信号が到来したとき、適切なクロスカラー及びドット妨害除去動作を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を詳細に説明する。図1はこの発明の基本構成を示している。入力端子10には、HD信号(輝度及び色信号)が入力される。HD信号(入力信号S1とする)は、フィールドメモリ01、02の直列回路と、SDアップコンバート信号検出部04に入力される。フィールドメモリ02の出力信号S3と、先の入力信号S1とは、平均値算出処理部03にて{(S1+S3)/2}の演算処理が施される。ここでは、色信号及び輝度信号が処理される。そして出力端子12に出力信号S6が出力される。
【0011】
クロスカラー成分及びドット妨害成分は、1フレーム間では、逆位相である。このために静止画の場合、クロスカラー成分及びドット妨害成分が入力信号S1に含まれていた場合、この成分は平均値算出処理部03にてキャンセルされることになる。
【0012】
さらにここで、例えばSDアップコンバート信号、つまり第1の解像度の信号をこの第1の解像度よりも解像度が高い第2の解像度の信号へ変換したアップコンバート信号には、クロスカラー成分及びドット妨害成分が比較的多く含まれる場合があることに着目している。したがって、SDアップコンバート信号検出部04によって、入力信号S1が、SDアップコンバート信号であるのか否かを判定している。SDアップコンバート信号検出部04は、輝度信号のみを利用してもよいし、輝度及び色信号を利用してもよい。SDアップコンバート信号であるのか否かをどのように判定するかについては、さらに後で詳しく説明する。
【0013】
今、入力信号S1がSDアップコンバート信号であった場合には、検出部04は、平均値算出処理部03を制御し、{(S1+S3)/2}の演算処理を実行させる。このために、SDアップコンバート信号に比較的多く含まれるクロスカラー成分及びドット妨害成分を効果的に低減することができる。
【0014】
図2には、さらにこの発明の実施の形態を具体的に示している。即ち、信号S3は、さらにフィールドメモリ05、06の直列回路に入力される。フィールドメモリ06の出力信号S5と入力信号S1は、2フレーム間動き検出部07に入力される。動画像が入力している場合、2フレーム間動き検出部07は、画像動き検出信号を出力し、平均値算出処理部03の動作を抑制する。
【0015】
つまり、2フレーム間動き検出部07は、画像の静止動きの量αを動き検出信号として検出し、この検出値を利用して平均値算出処理部03の動作を以下の式に基づいて制御している。
【0016】
S6=S1+α{(S3−S1)/2}
静止画の場合は、α=1として定義され、αは、画像の動きの量に応じて、例えば1から0の間で段階的に変化する。画像動きが大きくなるほど、出力信号は、入力信号の比率が大きくなる。
【0017】
今、αが1であると上記の式は、S6={(S1+S3)/2}である。αが0であると、S6=S1である。
【0018】
平均値算出処理部03は、SDアップコンバート信号検出部04からSDアップコンバート信号が入力されているときは、基本的に平均値算出処理動作をオン状態に設定される。そして上記した動き検出信号に基づいて平均値算出処理の程度を制御されている。またHD信号が入力しているときは、平均値算出処理動作は基本的にはオフされ、入力がそのままスルーとなる。
【0019】
図3はこの発明の他の実施の形態である。図2と同一部分には、同一符号を付している。この例は、画像動きを検出するために1フレーム間の信号の差をチェックすることにより、画像の動きを検出している。このために、フレーム間動き検出部08が設けられ、信号S3と入力信号S1間の差信号から、動画、静画の判定を行い、先のαを得ている。その他の部分は、図2に示した実施の形態と同じであるから、図3と同一符号を付して説明は省略する。
【0020】
図4には、SDアップコンバート信号検出部04がSDアップコンバート信号であるのか否かを判定する際の動作を示している。
【0021】
SDアップコンバート信号は、SD→HD変換時に足りない領域をサイドパネルにて補いHD信号とする手法があることを利用し、このサイドパネルの有無検出によりSDアップコンバート信号であるか否かを判定することできる(方法(1))。または、SD→HD変換時に画面を拡張する際、HD信号の周波数帯域に対し、SDアップコンバート信号は低周波側の限定された信号帯域しか使用されていない。そこでこのことを利用し、入力輝度(Y)信号周波数帯域検出によるSDアップコンバート信号を判定することができる(方法(2))。若しくは両方の方法(1)、(2)を用いて判定を行う。
【0022】
図4の例は、SDアップコンバート信号検出の第1の実施例を示す。サイドパネルがあるか否かの検出を、サイドパネル領域のY信号の黒レベル判定により行う(ステップSA1)。まず黒レベル判定のための閾値Bを用意し、入力信号S1の値Aと比較し、閾値よりレベルが高ければ(A>Bならば)1を返し、そうでない場合は0を返す。
【0023】
これを上記サイドパネル領域について結果をカウントすることで値を積分(ステップSA2)する。そして、出された積分値がある閾値以下である際に、サイドパネル領域が黒レベルであると判定(ステップSA3)する。この判定が複数のフィールドに渡り、ある時間以上連続した場合に、サイドパネルが存在しておりSDアップコンバート信号であると判定(ステップSA4)し、平均値算出処理をオン(ON)させる(ステップSA5)。これ以外のときは、平均値算出処理をオフ(OFF)させる(ステップSA5)。
【0024】
図5にSDアップコンバート信号検出の第2の実施例を示す。これは上記サイドパネル検出を、サイドパネル領域の輝度、及び色信号の連続時間一様静止判定により行う。つまり、サイドパネル領域での輝度及び色信号が連続した時間一様な静止画であることを判定する。まずS1の上記サイドパネル領域内にて輝度信号Y、色差信号Cr、Cbそれぞれの平均値を求め(ステップSB8)、値を保持しておく(ステップSB9)。
【0025】
そして1フィールド前の上記平均値を読出し(ステップSB1)、この平均値と入力信号S1の差をY、Cr、Cbそれぞれについて算出する。そして、Y、Cr、Cbのうちこの差が一つでも静止判定閾値よりレベルが高ければ1を返し、全て静止判定閾値以下であれば0を返す(ステップSB2)。
【0026】
この処理を上記サイドパネル領域について行い、結果をカウントすることで値を積分する(ステップSB3)。出された積分値がある閾値以下である際にサイドパネル領域は静止画であると判定(ステップSB4)する。これが複数のフィールドに渡り、ある時間以上連続した場合に、サイドパネルが存在しておりSDアップコンバート信号であると判定(ステップSB5)し、平均値算出処理をONさせる(ステップSB6)。これ以外の場合には、平均値算出処理をOFFさせる(ステップSB7)。
【0027】
図6にSDアップコンバート信号検出の第3の実施例を示す。これは上記入力Y信号周波数帯域検出を画面内の信号の周波数軸上のエネルギー分布により行う。まず入力信号S1を周波数軸変換する(ステップSC1)。ある周波数値をSD信号の限定された信号帯域以上に設定し、変換後のデータにこの閾値以上の信号が存在しない場合(SD信号は周波数帯域が低い)を判定する(ステップSC2)。この判定が複数のフィールドに渡り、ある時間以上連続した場合(ステップSC3)にSDアップコンバート信号であると判定し、平均値算出処理をONさせる(ステップSC4)。これ以外の場合は、平均値算出処理をOFFさせる(ステップSC5)。
【0028】
図7にSDアップコンバート信号検出の第4の実施例を示す。これは上記入力Y信号周波数帯域検出処理を行う場合、画面内の信号をHPF(高域通過フィルタ)に通し、通過後の信号のレベル分布検出を行う。
【0029】
まず入力信号S1を上記限定された信号帯域を除去するHPFに通す(ステップSE1)。この後、フィルタの出力のレベルを図7上のグラフ例のようにヒストグラム化する(ステップSE2)。
【0030】
変換後のデータがあるレベル以上で存在しない際、入力信号は上記限定された信号帯域のみに存在し、SDアップコンバート信号の性質と合致すると判定する(ステップSE3)。これが複数のフィールドに渡り、ある時間以上連続した場合にSDアップコンバート信号であると判定(ステップSE4)し、平均値算出処理をONさせる(ステップSE5)。これ以外の場合は、平均値算出処理をOFFさせる(ステップSE6)。
【0031】
図8にSDアップコンバート信号検出の第5の実施例を示す。これは上記サイドパネル検出と上記入力Y信号周波数帯域検出の両方を行い、どちらもSDアップコンバート信号と判定した場合のみ、SDアップコンバート信号であると判定し、平均値算出処理をONさせる。ステップSF1は、図4又は図5の内容に対応し、ステップSF2は、図6又は図7の内容に対応する。ステップSF1,SF2からSDアップコンバート信号が入力しているとの判定出力が得られたときに(ステップSF3)、平均値算出処理をONさせる(ステップSF4)。これ以外の場合は、平均値算出処理をOFFさせる(ステップSF5)。なお本発明の回路における色差信号(色信号)と輝度信号の処理経路は、並列的に構成されていてもよいし、時分割処理するように構成されてもよいし、いずれの場合も本発明の考え方の範疇である。また上記した説明では、HD信号よりも解像度の低い信号をSD信号として説明したが、SD信号に係わらず、各種の信号が存在する。例えば、動画信号、静止画信号、従来の24こまの映画をビデオ信号に変換したものなど各種のソースが存在する。したがって、SDアップコンバート信号検出回路04は、必ずしもSD信号がアップコンバートされているのか否かを検出するものに限定されるものではなく、要は、HD信号よりも解像度の低い信号がアップコンバートされているかどうかを検出する回路であればよい。
【0032】
このように、本発明によれば、SD信号をHD信号にアップコンバートした番組によく発生する傾向のある、クロスカラー及びドット妨害の除去を行うことができる。特に、純粋なHD信号と、SD信号をHD信号にアップコンバートしたものとの混在に対して適応的なノイズ除去に有効である。
【0033】
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の基本的な実施形態を示す構成説明図である。
【図2】この発明の具体的な一実施形態を示す構成説明図である。
【図3】この発明の他の実施形態を示す構成説明図である。
【図4】この発明に適用されるSDアップコンバート信号の判定処理動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】この発明に適用されるSDアップコンバート信号の判定処理動作の他の例を示すフローチャートである。
【図6】この発明に適用されるSDアップコンバート信号の判定処理動作のまた他の例を示すフローチャートである。
【図7】この発明に適用されるSDアップコンバート信号の判定処理動作のさらにまた他の例を示すフローチャートである。
【図8】この発明に適用されるSDアップコンバート信号の判定処理動作のまた他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
01,02,05,06…フィールドメモリ、03…平均値算出処理部、04…SDアップコンバート信号検出部、07…2フレーム間動き検出部、08…1フレーム間動き検出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力信号と1フレーム遅延信号を用いてフレーム間で平均値算出処理を行い、クロスカラー及びドット妨害成分を低減した出力を得るフレーム間平均値算出処理部と、
前記入力信号が、第1の解像度の信号を前記第1の解像度よりも解像度が高い第2の解像度の信号へアップコンバートしたアップコンバート信号であった場合に、前記フレーム間平均値算出処理部を動作状態に設定するアップコンバート信号検出部と
を有したことを特徴とするクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項2】
さらに、画像動き検出信号を得る動き検出部を有し、
前記フレーム間平均値算出処理部の算出動作を、画像動きが大きくなるほど入力信号の比率を高めて出力するように、前記画像動き検出信号により制御することを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項3】
前記動き検出部は、2フレーム間若しくは1フレーム間のいずれかで動き検出を行っていることを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項4】
前記アップコンバート信号検出部では、サイドパネルの検出処理(1)、もしくは入力輝度信号周波数帯域検出処理(2)、もしくはサイドパネルと入力輝度信号周波数帯域検出の両方の検出処理(3)のいずれか1つを用いて行なうことを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項5】
前記サイドパネル検出処理では、サイドパネル領域の輝度信号の黒レベルの有無を判定した結果を用いることを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項6】
前記サイドパネル検出処理では、サイドパネル領域での輝度及び色信号が連続した時間一様な静止画であることを判定した結果を用いることを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項7】
前記入力輝度信号周波数帯域検出処理では、画面内の信号の周波数軸上のエネルギー分布を検出した結果を用いることを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項8】
前記入力輝度信号周波数帯域検出処理では、画面内の信号を高域通過フィルタ(HPF)に通し、このHPF出力信号のレベル分布を検出した結果を用いることを特徴とする請求項1記載のクロスカラー及びドット妨害除去装置。
【請求項9】
入力信号と1フレーム遅延信号を用いてフレーム間で平均値算出処理を行い、クロスカラー及びドット妨害成分を低減した出力を得るフレーム間平均値算出処理部を制御するクロスカラー及びドット妨害除去方法において、
前記入力信号が、第1の解像度の信号を前記第1の解像度よりも解像度が高い第2の解像度の信号へアップコンバートしたアップコンバート信号であるかどうかを判定し、
前記判定結果が、前記アップコンバート信号である場合は、前記フレーム間平均値算出処理部を動作状態に設定する
ことを特徴とするクロスカラー及びドット妨害除去方法。
【請求項10】
さらに、画像動き検出信号を得る動き検出部を有し、
前記フレーム間平均値算出処理部の算出動作を、画像動きが大きくなるほど入力信号の比率を高めて出力するように、前記画像動き検出信号により制御する
ことを特徴とする請求項9記載のクロスカラー及びドット妨害除去方法。
【請求項11】
前記入力信号が前記アップコンバート信号であるかどうかを判定する判定処理は、
サイドパネル領域の輝度信号の黒レベルの有無を判定し、
前記黒レベル無し判定結果を積分し、
所定値以下の積分値が所定時間以上連続した場合に黒レベルのサイドパネルが存在するものと判定し、平均値算出処理をオンさせる
ことを特徴とする請求項9記載のクロスカラー及びドット妨害除去方法。
【請求項12】
前記入力信号が前記アップコンバート信号であるかどうかを判定する判定処理は、
入力信号のサイドパネル領域内にて輝度信号Y、色差信号Cr、Cbそれぞれの平均値を求めた値を保持し、
1フィールド前の上記平均値を読出し、この平均値と入力信号S1の差を輝度信号Y、色差信号Cr、Cbそれぞれについて算出し、
Y、Cr、Cbのうちこの差が一つでも静止判定閾値よりレベルが高ければ“1”とし、全て静止判定閾値以下であれば“0”とし、
上記サイドパネル領域の“1”をカウントすることで積分値を取得し、
前記積分値が所定の閾値以下である際にサイドパネル領域は静止画であると判定し、
この静止画判定が複数のフィールドに渡り、ある時間以上連続した場合にサイドパネルが存在しかつ入力信号がSDアップコンバート信号であると判定し、平均値算出処理をオンさせる
ことを特徴とする請求項9記載のクロスカラー及びドット妨害除去方法。
【請求項13】
前記入力信号が前記アップコンバート信号であるかどうかを判定する判定処理は、
前記入力信号を周波数軸変換し、
前記周波数軸変換された後の信号に,ある周波数値以上の信号が存在しないことを判定し、
この判定が所定時間以上連続した場合に、前記入力信号がアップコンバート信号であると判定し、平均値算出処理をオンさせる
ことを特徴とする請求項9記載のクロスカラー及びドット妨害除去方法。
【請求項14】
前記入力信号が前記アップコンバート信号であるかどうかを判定する判定処理は、
前記入力信号を所定の限定された信号帯域を除去する高域通過フィルタに通し、
前記高域通過フィルタの出力のレベルをヒストグラム化し、
ヒストグラムのデータが所定レベル以上存在しない際、入力信号はアップコンバート信号の性質と合致すると判定し、
この判定が所定時間以上連続した場合に前記入力信号がアップコンバート信号であると判定して、平均値算出処理をオンさせる
ことを特徴とする請求項9記載のクロスカラー及びドット妨害除去方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2007−67809(P2007−67809A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−251040(P2005−251040)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】