説明

グラフィカルユーザーインターフェースを利用した選別装置及び方法

選別装置は、物品の流れを自由飛行状態で選別ゾーンへと送る供給システムを具備し、選別ゾーンのエジェクターは選択的に作動して上記流れから物品を排除し、カメラは選別ゾーンの上流のイメージ化ゾーンに配されてコンピューター処理されるイメージデータを生成し、該コンピューター処理により1つ或いは複数の選別基準に従って選別ゾーンで排除するべき物品が識別され、該コンピューターが処理データに基づいてエジェクターに指示を出す。また該コンピューターは、グラフィカルユーザーインターフェースに接続されていて、該インターフェースにイメージ化ゾーンの生産物の流れのイメージを表示すると共に、作動したエジェクターと生産物の流れとの交差エリアを示す。また、排除パラメーターを調整して交差エリアの境界を移動させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式選別装置に関するものであり、特に穀物、米、木の実、豆類、果物や野菜等のバルク状の食品を選別するためのものである。
【背景技術】
【0002】
そのような装置の例は、国際特許明細書WO98/018574及び欧州特許明細書0838274号に記載されており、それらの開示内容は参照によりここに組み込まれている。このタイプの装置では、選別される粒の流れが選別ゾーンに自由飛行状態で送られ、その選別ゾーンでは、除去すべき物品が飛行通路に隣接して配置されたエジェクターからのガス(通常は空気)の噴射によって排除される。そのような装置においては、要求される処理量は、通常加工工場のその他の場所での生産速度によって決定される。通常要求される処理量は高く、毎時トンで計測される。
また、英国出願0912390.2に基づいて我々が本出願と同日に行った国際特許出願「選別装置用欠陥ビューア」も参照の対象とし、その開示内容は参照によりここに組み込まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
食品の生産者は、総産出量を最大にしつつ選別後の生産物が合意等級或いは品質基準に適合するように、光学式選別装置を使用して生産物の流れから欠陥を除去する。品質基準は、通常様々なタイプの欠陥ごとに最大汚損レベルを規定している。例えば米の選別では、欠陥は、虫害により穴が空いた粒、白変した粒、黄色の粒であり、これら3種類の汚損物の最大レベルは、穴空きが<0.1%、白変が<1%、黄色が<0.2%である。従って、最適な総産出量を得るために、オペレーターは選別後の米のこれら汚損物の濃度が上記最大許容レベルの直下となるように選別装置を設定しようとする。本明細書中で使用されているように、“欠陥”という用語は、選別中の物品の欠点、この理由或いはその他の理由によって不満足な物品全体、及び異物や異質な生産物を含むものとして理解されるべきである。
【0004】
光学式選別装置は、流れている生産物のイメージをイメージ化ゾーンで連続的に生成する公知の技術を用いて、選別中の生産物の欠陥を識別し、そのイメージ中で識別された欠陥に従ってエジェクターに指示を出す。通例各選別基準は、特定のタイプの欠陥の検出を意図している。しかしながら、ある特定の選別基準が別のタイプの欠陥を検出する可能性があり、それは物品が複数のタイプの欠陥を有しているためか、又は選別基準が完全には独立していないためである。例えば、穴の空いた粒の検出を意図した米の選別基準は、一部の白変した粒や黄色の粒を除去すべきものと識別する可能性がある。さらに、ある特定の基準が、典型的には1つのタイプの欠陥の大部分を識別するとしても、同時に一部の良好な生産物も誤って欠陥として分類するだろう。選別基準の感度が上がれば上がる程、除去される欠陥は増える。しかし、これによって、除去される良好な生産物の割合も増えるであろう。
【0005】
生産物の流れから良好な生産物が意図せず除去される結果となる別の要因は、流れている生産物の密度である。処理量が適度な場合には、欠陥のある品は一般的に良好な生産物に囲まれており、エジェクターの動作によって完璧に分離することはできない。換言すれば、欠陥を狙うと、受容可能な物品が欠陥のある物品とともに取り除かれてしまう。このようなことは、エジェクターのノズルのサイズが、選別中の物品のサイズより小さい場合にさえも起こり得る。欠陥のある物品を確実に排除するために、ガス噴射のサイズ、つまりガス噴射が生産物の流れと交差するエリアを拡大して、欠陥のある物品の位置及び速度の双方における不確実性が考慮される。このエリアは、複数のエジェクターを同時に発射させること、及び/又はガス噴射の持続時間を延長することにより拡大される。エジェクターは、通常、生産物の流れの片側を横切って横方向に延びるように配列されるため、そのような配置においてガスが流れと交差するエリアは、複数のエジェクターを発射させることにより横方向に延ばされ、ガス噴射の持続時間を延長することにより縦方向に延ばされる。
【0006】
上記問題は、オペレーターが個々の選別装置の設定を最適化するのを困難にしている。1つ或いは複数のどの選別基準を調整すべきか、その場合どのパラメーターをどの程度変更すべきか、或いはガス噴射が生産物の流れと交差するエリアのサイズを調整すべきか否かが、必ずしも明確であるとは限らない。本発明は、このような操作を容易にすることを目的とするものである。
【0007】
コンピュータビジョンの分野では、パターン認識システムの出力をオリジナルのイメージデータに「逆投影」する技術がよく知られている。例えば、参照によりここに組み込まれている欧州特許明細書0645727A2には、コンピューター支援診断システムにより、異常が疑われると識別されたX線イメージ内のエリアを強調表示する(逆投影する)装置が記載されている。
【0008】
また、コンピュータビジョンの分野では、パターン認識システムを微調整する単純だが効果的な技術は、パターン認識システムの1つ或いは複数のパラメーターを調整する間に、オペレーターにこの逆投影されたデータの視覚的なフィードバックを提供することであるということがよく知られている。例えば、コンピュータビジョンとパターン認識に関するIEEEコンピューターソサイエティカンファレンスにおける、1999年のM.ジョーンズとJ.レーグの論文第1巻、1〜280ページに記載された「スキンツール」であり、それは参照によりここに組み込まれている。
【0009】
パターン認識システムは、典型的には、情報を抽出するための特徴抽出器と、所定の基準に従ってその情報を処理するための分類器とを含んでいる。そのようなシステムは、米国特許3,636,513及び3,638,188に記載されており、それらは参照によりここに組み込まれている。
【0010】
産業上の多くの検査や選別作業においては、1つよりも多いタイプの欠陥がしばしば存在する。そのような場合にオペレーターが欠陥の識別を微調整するのを援助するのによく知られている方法は、検出された欠陥がそのタイプに従ってグループ配置されたイメージを表示することである。例えば、参照によりここに組み込まれているUS7,424,146には、オペレーターが1つ或いは複数のパラメーターを変更することを可能とし、そして、その結果生じた様々なグループの構成への変化を表示するグラフィカルユーザーインターフェースが記載されている。
【0011】
多くの選別の適用例において、必要処理量は既定の事項であり、その妥協点は品質と産出量との間におけるものである。参照によりここに組み込まれている米国特許2005/0273720A1には、一群の生産物のイメージデータを記憶し、パターン認識システムの1つ或いは複数のパラメーターを変更した場合、識別された欠陥の特徴(つまり品質管理)と排除された物品の数(つまり産出量)の点でどのような効果があるかを、オペレーターが見ることを可能にするユーティリティーが記載されている。
【0012】
食品選別機械の分野において、参照によりここに組み込まれている英国特許明細書2,452,164A及び米国特許7,298,870には、オペレーターが記憶イメージの表示を見ながら、1つ或いは複数の基準のしきい値を調整すると共に、検出された欠陥の位置を、欠陥を有する粒の輪郭と組み合わせて強調表示し、その粒にどのエジェクターが噴出するかを強調表示するためのグラフィカルユーザーインターフェースが記載されている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、物品の流れを自由飛行状態で選別ゾーンへと送る供給システムを備えた選別装置を対象としている。通常、選別ゾーンに設けられたエジェクターは、ガスつまり空気などの流体をパルス状に発射するように操作可能となっており、物品を上記流れから排除するために選択的に作動させることができる。上記選別ゾーンの上流のイメージ化ゾーンに設けられたカメラは、イメージデータを生成する。コンピューターは、上記イメージデータを処理して、排除されるべき物品を1つ或いは複数の選別基準に従って選別ゾーンにおいて識別し、そのようにエジェクターに指示する。本発明によると、上記コンピューターは、グラフィカルユーザーインターフェースに接続されていて、該インターフェースに、イメージ化ゾーンにおける生産物の流れのイメージを表示すると共に、作動したエジェクターと生産物の流れとの交差エリアを示す。これらエリアは、作動したエジェクターが直接交差する生産物の流れ上のエリアである。上記エジェクターが、選択的に流体を発射して物品の流れに衝撃を与えるように構成された流体エジェクターである場合には、上記エリアは、上記物品の流れが選別ゾーンを通過する際に、各エジェクターから発射された流体によって直接的に衝撃を受けるエリアである。表示されたイメージは、これら交差エリア及び以下で述べるような他の欠陥データを示すであろう。また、それにより、これらエリアの外側でエジェクターの影響を受けるエリアも特定することができる。上記イメージは、生産物の流れのセクションを撮影したスナップショットとみなすことができ、時を止めることができる。使用の際は、そのような流れのイメージが連続的に生成され、追加の情報が必要な場合には、典型的には各イメージが上記インターフェース上で生産物の流れの逆方向に拡張されても良い。これは、イメージデータを生成するためにイメージ化ゾーンでライン走査カメラを使用することによって、容易に実現される。
【0014】
生産物の流れから排除されるべき物品に対しエジェクターをより良く向けるために、本発明に係る装置は、作動したエジェクターと流れとの上記交差エリアの境界を移動させる手段を備えていても良い。流体つまりガスのエジェクターが、生産物の流れの片側を横切って横方向に延びるように配置されている場合には、特定のエリアの横方向の境界を、作動するエジェクターを選択することによって変更することができ、縦方向の境界を、各発射パルスの持続時間を変えることによって変更することができる。このような動作は、排除パラメーターを変更することにより間接的に決定される。
【0015】
本発明に係る装置では、上記コンピューターは、生産物の流れにおける欠陥を識別するためのパターン認識システムを有している。上記パターン認識システムは、通常、イメージデータの特徴に基づく表現(feature−based representation)を演算するための特徴抽出器と、この特徴データから欠陥を識別するための分類器とを備えている。この欠陥は、グラフィカルユーザーインターフェース上の表示イメージ中で強調表示することができる。特徴抽出器により演算された特徴に基づく表現が、オペレーターにとって重要な情報を含んでいることがある。この特徴に基づく表現も、同様にグラフィカルユーザーインターフェース上の表示イメージ中で強調表示することができる。特定の実施形態においては、別のこのようなパターン認識システムは、上記物品の流れ内の潜在的な欠陥に対応する画素を識別するための色分類器と、識別された潜在的な欠陥の画素が、それぞれ物品を排除する正当な理由となるか否かを決定するための空間フィルターとを有している。色分類器によって識別された潜在的な欠陥は、表示イメージ上で強調表示される。各物品を排除する理由となる潜在的な欠陥の画素もまた強調表示されても良い。
【0016】
オペレーターに追加の情報を提供するために、本発明に係る装置のコンピューターは、パルス状のガスと生産物の流れとの交差エリアの個別のイメージを生成し、それらを、グラフィカルユーザーインターフェース上のギャラリーに、流れのイメージの代替として表示するか、別のスクリーン上に表示するように構成することもできる。そのようなギャラリーに表示されるイメージは、流れのイメージ上に示される上記エリアに対して拡大することができる。流れのイメージからそのような個別のイメージのギャラリーを抽出することにより、上記イメージは勿論様々な流れのイメージから集めることができるため、オペレーターは識別された欠陥の性質に関するより広い指標が得られる。
【0017】
本発明に係る装置はまた、流れている物品の総数に対する排除される物品の割合から、推定値を求めることを可能とする。イメージデータはコンピューターで分析され、欠陥品であるか否かに拘わらず、生産物の流れ内の物品に対応する流れのイメージ画素が識別される。上記コンピューターは、流れ内の排除される物品の割合の推定値として、そのような画素の総数に対する、空気の噴射が流れと交差するエリアにおけるそのような画素の数を計算するように構成されている。このような任意の流れのイメージからの計算は、勿論そのイメージに特有のものであるが、そのような計算を連続することにより、生産物の流れ全体から排除される生産物の割合の有用な指標を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】我々の国際特許明細書番号:WO2004/024350に開示されたタイプの光学式選別機の側面図である。
【図2】コンピューター演算処理の詳細を示す図である。
【図3】特定のパターン認識システムの詳細を示す図である。
【図4】生産物の流れとパルス状のガスとの2つの交差エリアを示す上記グラフィカルユーザーインターフェースの部位を示す図である。
【図5】上記グラフィカルユーザーインターフェースによって表示される生産物の流れの表示イメージを示す図である。
【図6】図5の表示イメージから抽出された区画片のギャラリーを示す。
【図7】単一の選別基準に関する流れのイメージからのサムネイルの再配置を示す図である。
【図8】図7と同じ流れのイメージのサムネイルの再配置を示す図であるが、2つ目の選別基準を含むように拡張されている。
【図9】2つの異なる選別基準に従って、流れのイメージのサムネイルの範囲内における欠陥をランク付けしたリストである。
【図10A】感度の変更が、欠陥全体のランク付けをどのように変化させるかを示す図である。
【図10B】感度の変更が、欠陥全体のランク付けをどのように変化させるかを示す図である。
【図11】サムネイル内の物品の形状に従って、サムネイルがどのようにランク付けられるかを示す図である。
【図12】2つの重なったサムネイルを示す図である。
【図13】付加的な深刻な欠陥が示されたサムネイルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の上述した特徴、その他の特徴及び利点は、添付の概略図を参照して単なる例示として示された下記の好適な実施形態の説明により明らかになるだろう。
【0020】
図1に示すように、本発明が係る種類の光学装置は、送込みホッパー組立体2と、選別にかけられる物品の流れをイメージ化ゾーン6を通じて選別ゾーン8へと送るシュート4とを備えた供給機構を有する。ライン走査カメラ10は、イメージ化ゾーンからのイメージデータを生成し、該イメージデータはグラフィカルユーザーインターフェース14に接続されたコンピューター12に伝達される。コンピューター12はイメージデータを処理して生産物の流れの中の除去するべき物品を識別し、上記流れに対しパルス状の空気を発射して選択した物品を流れから排斥ホッパー18へ偏向させるようエジェクターの列16に指示する。流れに残った生産物は受入れホッパー20内へと進む。生産物の流れから低品質の物品を排除するこの方法は、食品処理業界では公知である。ライン走査カメラは、可視光、赤外線、紫外線、X線、単色、多色の何れでも可能である。
【0021】
特定の欠陥を有している生産物の流れ中の物品を取り除くべきか否かを決める1つ或いは複数の基準は、様々な選択肢の中から選ぶことができ、その選択肢のうちの4つは、サイズ、形状、汚点、色である。オペレーターは、選別基準の欠陥パラメーターを変更することで装置の性能を制御することができる。本発明の目的は、どのように調整ができるか又はすべきかについての有用な指針をオペレーターに提供することである。
【0022】
図2は、図1のコンピューター12の一部詳細を示す。コンピューター12は、メモリー22と、プロセッサー24と、システムコントローラー26とを含んでいる。プロセッサー24はパターン認識システム29を備え、欠陥の位置を検出するために、一式の選別基準をカメラ10から受け取ったイメージデータに適用することができるように構成されている。プロセッサーはまた、適切なエジェクターデータを生成し、エジェクター16に指示するためのセレクター28を備える。パターン認識システム29とセレクター28は、それぞれ欠陥パラメーターと排除パラメーターに従って動作する。これらのパラメーターはシステムコントローラー26によって設定される。プロセッサー24の各ステージで生成されたデータは、システムコントローラー26に伝達される。すると、システムコントローラー26は、グラフィカルユーザーインターフェース14との間でデータのやり取りをする。本装置のオペレーターは、欠陥パラメーターと排除パラメーターの調整をグラフィカルユーザーインターフェース14で行うことができる。オペレーターは、グラフィカルユーザーインターフェース14で提供された情報に応じてこれらの調整を行う。
【0023】
選別基準は、2つの基本的なステージ、すなわち特徴抽出器と分類器に実装されている。各選別基準の性能は多数の欠陥パラメーターに左右されるが、通常そのうちの1つは感度パラメーターである。感度は典型的にはパーセンテージで表され、0%は欠陥を殆ど或いは全く検出しない場合に相当し、100%は欠陥を多数或いは全て検出する場合に相当する。特徴抽出器も分類器も共に欠陥パラメーターを有していても良く、感度パラメーターは、特徴抽出器或いは分類器の何れかと関連していても良い。特徴抽出器はイメージデータの特徴に基づいた表示を計算する。分類器はその特徴データから欠陥を識別する。
【0024】
図3は、色選別基準を用いたパターン認識システムを示している。イメージデータは色分類器30に伝達され、該色分類器は最初の抽出工程を行い、イメージデータの各部分片つまり画素が規定された一式の欠陥色に属するか否かを識別する。分類データと呼ばれる色分類器からの出力は、どの画素が潜在的な欠陥に対応するかを識別する。単色のイメージデータの場合、画素強度に第1のしきい値を適用することにより好ましい色分類を行うことができる。このしきい値を設定する欠陥パラメーターは、この選別基準の感度である。多色のイメージデータの場合、好ましい色分類器は多次元色空間における決定境界である。この決定限界の位置を制御する欠陥パラメーターは、この選別基準の感度である。
【0025】
分類されたデータは空間フィルター32に伝達される。空間フィルターは、分類データをサイズに従って、すなわち、イメージ上の局所近傍内に分類された画素の数に従ってフィルター処理する。空間フィルターのサイズと局所近傍のサイズは、空間フィルターの欠陥パラメーターである。このステージからの出力信号は、どの画素が欠陥に対応するかを示す色欠陥データである。汚点選別基準は、空間フィルターのサイズが1画素に設定されることを除けば、色選別基準と近似している。
【0026】
物品のサイズ選別において、抽出される特徴は典型的には物品のエリアであり、分類器はその物品のサイズのしきい値である。この場合、欠陥パラメーターは1つだけであり、すなわち、サイズしきい値を決定する感度調整である。物品のサイズ選別は、生産物の流れの処理量に依存しており、この処理量は各物品が互いに離れて見えるように充分に低くなっている。形状選別の際は、特徴抽出器は物品の形状或いは物品の一部の形状の特徴を抽出して、形状特徴ベクトルを形成する。分類器は各物品の形状或いは物品の一部を、その形状特徴ベクトルに基づき合格品或いは欠陥品として識別する。特徴抽出器と分類器は何れも多数の欠陥パラメーターを有していても良い。形状選別基準の感度によって、分類器の決定境界の位置が制御される。
【0027】
プロセッサー24のパターン認識システム29は、セレクター28に対して異なる欠陥データを生成する多くの別々の選別基準に従って動作しても良い。全ての上記欠陥データは組み合わされてエジェクター16への指示を生成する。欠陥データを組み合わせる好ましい手段は、単純なORデバイスである。言い換えれば、何れかの選別基準が欠陥に対応する画素を決定したら、エジェクター16はその画素に関して指示を受けなければならない。
【0028】
エジェクターへの指示を出すにあたり、欠陥データはフィルター処理され、横方向と生産物の流れの流れ方向の双方に拡大される。エジェクターからのガス噴射の交差エリアを拡大する好適なメカニズムは、隣接するエジェクターを作動させるオプションを提供する第1の排除パラメーターと、各エジェクターからのガス噴射の持続時間を定める第2の排除パラメーターを設けることである。この持続時間は通常、カメラから1走査線データを取り込むのにかかる時間の整数倍に定められる。
【0029】
グラフィカルユーザーインターフェース14はイメージ化ゾーンでの生産物の流れのイメージを表示する。そのようなイメージからのあるセクションが図4に示されており、便宜上、図4ではエジェクターの2倍の数の画素がある配置となっている。好ましいイメージの解像度は通常、例えば増倍率を16とし、エジェクターの解像度よりも非常に高い。欠陥データはエジェクターの解像度に縮小される。図示の場合、結果として生じたエジェクターデータは、エジェクターの状態(図中“1”又は“0”で示されるようにオン又はオフ)を示す走査線毎、エジェクター毎のブール信号である。勿論これらは表示イメージには現れない。
【0030】
通常の選別においては、生産物の流れ中の選択された物品がカメラ10の視野のラインからエジェクター16の噴射のラインまで流れるのにかかる時間と、ガス噴射がエジェクターから物品へと届くのにかかる時間とを考慮して、エジェクターへの指示を遅延させている。
【0031】
本装置を微調整するために、オペレーターは診断用操作モードを選択する。イメージ化ゾーンにおける生産物の流れのセクションのスナップショットイメージはメモリー22に取り込まれる。そのイメージは本装置の通常運転時にイメージデータと同様の方法で分析されるが、それぞれのハードウェアとソフトウェアを重複させることにより、オペレーターが装置の診断を見て、排除及び欠陥パラメーターの変更の結果として何が起こるかを考慮しながら、通常の選別を続行できるようにすることが好ましい。
【0032】
グラフィカルユーザーインターフェース14は4つの診断機能、すなわち、欠陥ビューア、不良品ギャラリー(Rogues’ Gallery)、パーセンテージによる不合格品の推定、そして欠陥ブラウザである。欠陥ビューア機能を使用すると、図5に示されるように、上記インターフェースはイメージを表示し、表示されたイメージ上にエジェクターからのパルス状の空気と生産物の流れとの交差エリアを強調表示する。この強調表示は、図4中においては2つのゾーンに描かれている。ゾーン34では、2画素の広がりを持つ1つのエジェクターが、2走査線から成る期間を通して噴射されている。ゾーン36では、それぞれゾーン34に類似した2つのゾーンが隣接しており、その1つのエジェクターは2走査線に相当する期間噴射し、同時に隣接するエジェクターが、先に噴射したエジェクターの持続時間の半ば途中から開始した同様の期間において作動している。
【0033】
インターフェース上の欠陥ビューア機能は、分類データと欠陥データの両方に対応する画素を示すことができる。多数の異なる色選別基準が使用される場合には、これは各画素を明確に区別できる色で強調表示することにより達成される。好ましい色彩設計は、欠陥のある画素には飽和色、分類された画素には不飽和色(つまりより浅色)とするなど、選別基準毎に異なる色相を使用することである。また、欠陥ビューア機能は、各選別基準において識別された画素間で切り換えるオプションを提供している。この機能により、各欠陥パラメーターを調整すると、メモリーに記憶されたイメージデータが再分析され、表示イメージがそれに対応して変更される。このようにして、オペレーターは、単一のスナップショットイメージにおけるパラメーターの変更の全体的な影響を見ることができる。
【0034】
欠陥ビューア機能は、オペレーターが、排除パラメーターを調整することにより、エジェクターの噴射と生産物の流れとの交差エリアのサイズを調整することを可能にする。オペレーターは、非常に迅速にどの選別基準がどのエジェクターの噴射のトリガーになったのかを見ることができ、また、オペレーターは、エリアの境界が表示イメージのうち良好な生産物に見える部分を取り囲んでいた場合、単数又は複数のどの基準が必要であり、どの基準の調整を必要とするかが分かる。同様に、欠陥の存在を示唆する強調表示され分類された画素が交差エリア内にない場合には、オペレーターは、各分類基準の感度を上げることにより、そのような欠陥のある物品を排除することができる。
【0035】
以下で述べるように、欠陥は深刻度によってランク付けすることができる。本選別装置は、エジェクターの噴射が交差するエリアのサイズを、欠陥の深刻度に従って調整することが可能である。これは、深刻な欠陥を持った物品を生産物の流れから確実に排除することが望ましいからである。そのような変更は全て表示イメージ内で識別される。交差エリアのサイズは、欠陥の深刻度に直接関係しており、装置によって自動的に決定される。この関係も、装置オペレーターが調整することができる。
【0036】
生産物の大量のサンプルでの正味の効果を見るために、オペレーターは複数のイメージの取り込みと分析を繰り返すことが可能である。メモリーは取り込まれた全てのイメージを記憶することができ、そして必要であれば、これらのイメージを生産物の流れにおける連続する複数のセクションのものとすることにより、その分析を実施する際に、オペレーターが上記流れのセクションに沿ってスクロールをすることが可能となる。
【0037】
グラフィカルユーザーインターフェースに備えられた第2の分析機能は、「不良品ギャラリー」である。これは、インターフェース上の流れのイメージから複数の上記交差エリアを抽出し、検査のためにそれらを別のスクリーンに表示することにより作られる。識別と提示を簡単にするために、各エリアの境界は、正方形又は長方形の区画片に分解され、それから各区画片が表示される。区画片を定める方法は図6に示されており、図5の表示からの各エリアが、ギャラリー内の区画片の中に組み込まれていることを示している。図6に示すように、同種に分類されたデータの各連結領域の縁は、各区画片において強調表示される。図6のギャラリーは、生産物の流れにおける複数のセクションの異なった及び/又は連続したイメージからの区画片を含むよう拡張することが可能であり、各区画片には勿論、それが選択される結果となった選別基準を標示することができる。この区画片のギャラリーにより、識別されている欠陥の性質をすぐに示すことができ、さらに、選別工程を制御する際に、オペレーターに対し有用な情報を与えることができる。
【0038】
集められている情報から、上述した種類の単一の或いは複数の流れのイメージに基づいて、生産物の流れ中の不合格物品の割合の推定値を算出できることが分かる。メモリー22中のデータを再び分析し、イメージ内の全画素を、物品の存在又は不存在の何れかに対応するものとして識別することができる。これは、単色及び多色のイメージデータの両方から、公知の技術を用いて容易に実現することが可能である。不合格品のパーセンテージは、流れのイメージ中の物品の総数に相当する画素数に対する、排除ガスと生産物の流れとの交差エリア内にある物品に相当する画素数として推定することが可能である。この推定は勿論、オペレーターが欠陥或いは排除パラメーターを調整する度毎に再計算することが可能となっている。
【0039】
グラフィカルユーザーインターフェースによって提供される第4の診断機能は、欠陥ブラウザである。欠陥ブラウザはメモリー22に記憶されたイメージデータからサブイメージつまりサムネイルを抽出し、各サムネイルを各選別基準に従ってランク付けする。サムネイルのランクは、それが初めて排除されるその選別基準の最低感度である。この感度は、その他の全ての欠陥パラメーターを選別装置にセットされた値に維持した状態で、選別基準毎に感度の範囲を順々に調べることにより得られる。ただし、一部の基準ではそのような調査を必ずしも必要としない。そこでは次にサムネイルをランク順に配置する。このプロセスが最も簡単に理解できるのは、生産物の処理量が比較的低い場合にしか実現しないが、各抽出サムネイルが、生産物の流れからの1つで唯一の物品を取り囲んでいる場合である。このような状況では、サムネイルが必ずしも正方形でなくとも、各物品を識別することができ、サムネイルのイメージをイメージデータから抽出することが可能である。
【0040】
ほとんどの光学式選別機では、処理量が高すぎて個々の目標物を正確に識別することができない。これを調節するため、上述の装置における欠陥ブラウザ機能では、表示されたイメージにおいて各関心領域の周囲にあるサムネイルを中心に置くことにより、全て同じサイズで同じ形状をしたサムネイルが抽出される。関心領域は、各選別基準の感度を順に上げて、結果として生じた全ての欠陥データを、関心領域を形成するように併合させることにより検出することができる。まずは、サムネイルが重ならない状況を考察したい。
【0041】
図7は、欠陥ブラウザ機能を用いたグラフィカルユーザーインターフェース上の表示イメージであって、唯1つの選別基準(この場合汚点選別)に従ってサムネイルが配置された状態を示している。これは縦1列で表され、この基準のために設定された特定の感度に対応する横列に分割されている。図7では、サムネイルが、その選別基準によってそれらが初めて排除されるであろう感度に従って、複数のグループに表示されている。ディスプレーの中央を横切るのは、現在の感度設定を表す太い水平ラインである。このラインよりも下のサムネイルはすべて理論上排除され、このラインよりも上のサムネイルはすべて理論上受入れられる。欠陥ブラウザ機能は、この感度設定を調整するための制御手段を含んでいる。そのような調整により、上記のラインに対し横列が移動する。インターフェースは、利用可能な全ての感度設定に対応する全ての横列を表示できるほど大きくはないので、設定の拡張範囲又は全範囲をスクロールする対策が通常施されている。
【0042】
図8は、第2の選別基準(この場合色選別)を追加した結果を示している。各サムネイルは、現在の感度設定(ここでも太い水平ラインで示されている。)に対するそのランクに従って表示されている。選別基準内におけるサムネイルの相対ランクは、その基準の現在の感度に対するランクである。サムネイルは、1つの選別基準、すなわち、該サムネイルが最低の相対ランクを有している選別基準の下においてのみ表示される。その結果、図7中において、汚点選別基準の下に示されるサムネイルの多くは表示されていない。この理由は、汚点選別基準の下である相対ランクにあるサムネイルは、色選別基準によるとより下位の相対ランクにあるからである。汚点選別の下で縦列に現れていたサムネイルは、相対ランクがより低いために色選別を対象とする縦列に移動されている。最低の相対ランクが2つの選別基準で共有されている特別なケースでは、優先ルールが適用される。つまり、一方の基準が他方に優先する。
【0043】
本発明の装置は、色選別で欠陥の識別をするために画素の色を使用しているため、そのような欠陥の境界又は縁を表示するために、すぐに適用することができる。この情報には注目に値する価値がある。
【0044】
図7及び図8から見て取れるように、“現在の”汚点選別の感度レベルは“43”に設定されており、それに対し、色選別の感度レベルは“70”に設定されている。また図示のように、汚点選別基準によるランクが44で色選別基準によるランクが68のサムネイルは、相対ランクがより低い色選別の縦列にしか現れていない。
【0045】
図7及び図8に示すように、ディスプレーの右側には、パーセンテージによる不合格品推定値が、感度設定或いは指定された設定に応じて示されている。図示のように、色選別基準を追加した結果として、不合格品推定値は3%から7.7%へと上昇している。勿論、感度設定が調整された場合には該推定値が変化し、これによりオペレーターがどのような調整を行うべきか決めるのにさらに有用な情報が提供される。パーセンテージによる不合格品は横列毎に、ひいては、異なる装置構成の範囲毎に提供することが可能である。本装置はまた、オペレーターが、欠陥基準の内の1つ或いは複数の下での分析をできないようにする機能を有していても良い。これによりオペレーターは、1つの欠陥基準又は異なる基準の組み合わせに焦点を合わせることができ、これらの状況において感度レベルを変更した場合の事実上の効果を観察することができる。
【0046】
オペレーターが上記感度レベルの片方又は両方を変更すると、これによってある縦列から他の縦列へのサムネイルの移動が引き起こされる。これは、その最低感度が図9の表に示されている18個のサムネイルに基づいて図10Aと10Bに示されている。図10Aにおける感度レベルは、図9で各サムネイルと共に汚点選別又は色選別の縦列に示されたものである。インターフェースのスクリーン上に見えるものは、点線で囲まれた部分である。図10Bでは、汚点選別の感度レベルは43から45へと上昇している。汚点選別の縦列は下がり、そのため、汚点選別と色選別の現在の感度は依然として水平に並んでいるが、図10Aでは色選別の縦列にあるサムネイル“J”が、図10Bでは汚点選別の縦列に在ることが分かる。この理由は、汚点選別基準の感度レベルを上げると、その相対ランクがそれに応じてより低くなるからである。
【0047】
欠陥ブラウザ機能を用いた分類のためのサムネイルも、サイズと形状によって階級付けすることができる。このことは、選別すべき様々なタイプの生産物にとって異なる重要性を持つ。サイズによる選別の典型的な類型は、面積、長さ及び幅である。形状による選別の典型的な類型は、曲がり具合(鋭角や凹み等)や、縦横比、真円度である。サイズ又は形状による選別の場合には、物品はその輪郭によって表示されるため、サムネイルの境界は不要であり、グラフィカルユーザーインターフェース上には表示されない。図11は、そのような2つの基準がグラフィカルユーザーインターフェース上にどのように表示されるかを示している。
【0048】
説明の便宜上、上記の説明はコンピューターがイメージデータを各欠陥基準に従って連続的に処理することを仮定している。しかし、実際にはこの通りにはならないだろう。識別された各欠陥は、通常は各欠陥基準に基づいて個別に処理され、それに従ってランク付けされる。
【0049】
上記の分析はサムネイルが重ならない状況に基づいている。しかしながら、図12に示すように、サムネイルが一つ以上の関心領域を含んでいて、ひいては他のサムネイルと重なっている可能性もある。その場合、各サムネイルが個々の物品を表すという前提に基づいて、上述の通りに進めることができる。しかしながら、これにより同じ欠陥がインターフェース上に1回よりも多く表示される結果となる可能性がある。さらに、図13に示されるように、最も深刻な欠陥がちょうどサムネイルの隅にあって、サムネイルの識別のトリガーとなるイメージのまさにその一部が、インターフェース上に明瞭に表示されていない結果となる可能性もある。そのような状況においては、深刻な欠陥がもう1つのサムネイルに現れるという前提に基づいて、そのサムネイルは表示されない。
【0050】
重なったサムネイルを扱う好ましい方法は、各サムネイルを、それが中心に置かれる関心領域と関連付けることである。そのサムネイルの各選別基準の最低感度は、それに関連付けられた関心領域の欠陥としての検出に基づくものである。第1のサムネイルがもう1つの関心領域を含んでいた場合には、その第2の領域のサムネイル、すなわち隣接したサムネイルが、第1のサムネイルを表示する前に考慮される。その隣接するサムネイルが、第1のサムネイルの関心領域よりも深刻な欠陥である関心領域と関連付けられている場合には、第1のサムネイルはインターフェース上に表示されない。
【0051】
グラフィカルユーザーインターフェースは勿論、分析可能な電子イメージを提供する。また個別のイメージや隣接するイメージのグループを拡大するために、“ズーム”機能を用いてディスプレー上の個々のイメージに焦点を当てることも考慮に入れている。
【0052】
欠陥ブラウザによりオペレーターは、様々な感度設定に対しどの欠陥が検出されるかを一目で見ることができる。サムネイルのグループのランク付けにより、深刻な不合格品から軽微な不合格品、そして最低限の合格品から良好な生産物まで、欠陥の基礎をなすランクを簡単に見ることが可能となっている。このランクは容易に見ることが可能なため、感度レベルの如何なる変更の結果も見ることが可能である。また、パーセンテージによる不合格品推定値を同時に表示することにより、オペレーターに予想される産出量を知らせる。
【0053】
また、欠陥ブラウザにより、オペレーターは感度設定ではない欠陥パラメーターを微調整することができる。選別基準の欠陥パラメーターを調整する間、グラフィカルユーザーインターフェース上における各縦列内のグループの構成が変化する。このようにして、縦列内におけるサムネイルのグループ配置が、欠陥の深刻度によってサムネイルを順序付けるオペレーターの直感と一致するまで、パラメーターを微調整することができる。
【0054】
また、欠陥ブラウザにより、オペレーターは、不合格に分類され、欠陥の深刻度によってランク付けされた生産物のみに対し、ディスプレーの焦点を合わせることができる。これは、スクリーンをスクロールするか、或いは感度レベルを超える全てのイメージを単にブロックすることによって実現することが可能である。この利点は、排除される物品、及び、その物品がどの選別基準により排除されるかについて、オペレーターがより関心を持つようになることである。
【0055】
上述の装置に設けられたこの診断機能を使用することにより、品質及び/又は産出量を制御するために、選別装置をどのように調整することができるかについての指針が提供される。事実上の調整が一度分析されて承認されると、それらを運転中の装置に適用することができる。勿論、如何なる変更も、これらの機能を用いて連続して監視することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の流れを自由飛行状態で選別ゾーンへと送る供給システムと、
上記選別ゾーンに設けられ、選択的に作動して物品を上記流れから排除するエジェクターと、
上記選別ゾーンの上流に配されたイメージ化ゾーンと、該イメージ化ゾーンにおいて上記流れからイメージデータを生成するカメラと、
上記カメラからのイメージデータを処理して、選別基準に従って排除されるべき物品を識別し、上記エジェクターに指示するコンピューターとを有する選別装置であって、
上記コンピューターは、グラフィカルユーザーインターフェースに接続され、該インターフェースに、上記イメージ化ゾーンにおける上記流れのイメージを表示する共に、作動されたエジェクターと上記生産物の流れとの交差エリアを示す、
ことを特徴とする選別装置。
【請求項2】
上記エジェクターは、選択的に流体を発射して上記交差エリアにおいて物品の流れに衝撃を与えるように構成された流体エジェクターである、
ことを特徴とする請求項1に記載の選別装置。
【請求項3】
上記交差エリアの境界を移動させるために、排除パラメーターを調整する手段を有する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の選別装置。
【請求項4】
上記境界が、上記流れが通過する方向にはエジェクターの作動持続時間によって規定され、それと直交する方向には、作動されるエジェクターの選択によって規定されている、
ことを特徴とする請求項3に記載の選別装置。
【請求項5】
上記表示イメージが上記境界を特定するラインを含む、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の選別装置。
【請求項6】
上記表示イメージが、上記境界の外側でエジェクターによって影響を受けるエリアを特定する、
ことを特徴とする請求項5に記載の選別装置。
【請求項7】
上記イメージデータに適用される上記選別基準を変更し、その変更された基準に従って上記表示イメージを適合させる手段を有する、
ことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の選別装置。
【請求項8】
上記イメージデータが、上記流れ内の物品に対応する画素を識別するために分割され、上記コンピューターが、上記流れ内の排除される物品の割合の推定値として、そのような画素の総数に対する、上記交差エリアにおけるそのような画素の数を計算するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の選別装置。
【請求項9】
上記カメラはライン走査カメラであり、上記イメージは上記流れを横断するラインの連続として生成される、
ことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の選別装置。
【請求項10】
上記コンピューターは、上記イメージデータから情報を抽出するための特徴抽出器と、そのような情報を所定の基準に従って解釈する分類器とを備えたパターン認識システムを有する、
ことを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の選別装置。
【請求項11】
上記表示イメージが上記特徴抽出器からのデータを含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の選別装置。
【請求項12】
上記表示イメージは上記分類器からのデータを含む、
ことを特徴とする請求項10又は11に記載の選別装置。
【請求項13】
上記コンピューターが、上記物品の流れ内の潜在的な欠陥に対応する画素を識別する色分類器と、識別された潜在的な欠陥の画素が、それぞれの物品を排除する正当な理由となるか否かを決定する空間フィルターとから成るパターン認識システムを含んでいる、
ことを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の選別装置。
【請求項14】
色分類器によって識別された潜在的な欠陥が、上記表示イメージ上で強調表示される、
ことを特徴とする請求項13に記載の選別装置。
【請求項15】
各物品の排除の理由となる潜在的な欠陥の画素が、上記表示イメージ上で強調表示される、
ことを特徴とする請求項13又は14に記載の選別装置。
【請求項16】
上記コンピューターが、上記交差エリアの個別のイメージを生成し、それらのイメージを検査のために表示するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1〜15の何れかに記載の選別装置。
【請求項17】
表示された上記個別のイメージが、当初表示された上記交差エリアに対して拡大されている、
ことを特徴とする請求項16に記載の選別装置。
【請求項18】
上記コンピューターは、表示された上記イメージ内に、上記各エリアを決定した選別基準の表示を生成する、
ことを特徴とする請求項16又は17に記載の選別装置。
【請求項19】
上記各エリア内で識別された欠陥が強調表示されている、
ことを特徴とする請求項16〜18の何れかに記載の選別装置。
【請求項20】
上記各エリアにおける上記欠陥の縁が強調表示されている、
ことを特徴とする請求項19に記載の選別装置。
【請求項21】
選別される物品の流れを、イメージ化ゾーンを通じて選別ゾーンへ送り、
上記イメージ化ゾーンでイメージデータを生成し、
該イメージデータをコンピューターで処理して、流れから排除されるべき該流れ内の物品を選別基準に従って識別し、
そのように識別された物品を上記物品の流れから排除するようにエジェクターに指示する物品選別方法であって、
上記コンピューターが、グラフィカルユーザーインターフェースに接続されていて、該インターフェースに、イメージ化ゾーンにおける上記流れのイメージを表示すると共に、作動されたエジェクターと上記生産物の流れとの交差エリアを示す、
ことを特徴とする物品選別方法。
【請求項22】
請求項1から20の何れかに記載の装置を使用する、請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−532756(P2012−532756A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520081(P2012−520081)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【国際出願番号】PCT/GB2010/001291
【国際公開番号】WO2011/007118
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(505091145)ビューラー ソーテックス リミテッド (6)
【氏名又は名称原語表記】Buhler Sortex Ltd.
【住所又は居所原語表記】20 Atlantis Avenue,London,E16 2BF,United Kingdom
【Fターム(参考)】