説明

グリッチフリークロック信号マルチプレクサ回路および動作の方法

通信(例えばCDMA)システムにおける送信を処理することを含む(が、それに限定されない)デジタル信号プロセッサの設計及び利用の技術を開示する。クロックマルチプレクサを駆動する第1のクロック入力から第2のクロック入力への切換えにおいて起こるグリッチを低減する。クロックマルチプレクサは、第1のクロック入力を受信し、クロック出力を提供し、第1のクロック出力における低フェーズ入力レベルに応答してクロック出力における低フェーズ出力レベルを判定する。限定された期間、低フェーズ出力レベルは、第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず維持される。クロックマルチプレクサは、第2のクロック入力を受信し、第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルを判定する。第2のクロック入力に応答してクロック出力を提供することへの切換えは、第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間に起こる。その後、クロックマルチプレクサの出力は第2のクロック信号のフェーズレベルに従う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示された主題は、例えばデジタル信号処理、無線通信、及びその他のアプリケーションのためのデジタル回路のようなデジタル回路に関する。本開示は特に、例えば多くのタイプのデジタル回路のために役に立つような、新規かつ改善されたグリッチフリークロック信号マルチプレクサ回路に関する。
【背景技術】
【0002】
多元接続通信システムにおける符号分割多元接続(CDMA)技術の利用は、何れも特許請求した主題の譲受人に譲渡された“SPREAD SPECTRUM MULTIPLE ACCESS COMMUNICATION SYSTEM USING SATELLITE OR TERRESTRIAL REPEATERS”と題された米国特許4,901,307号及び“SYSTEM AND METHOD FOR GENERATING WAVEFORMS IN A CDMA CELLULAR TELEHANDSET SYSTEM”と題された米国特許5,103,459号に開示される。CDMAシステムは一般に、1つ又は複数の規格に準拠するように設計される。このような規格の1つは、“3rd Generation Partnership Project”(3GPP)と名付けられた組織によって提供され、3G TS 25.211、3G TS 25.212、3G ts 25.213、及び3G TS 25.214を含む公的に入手可能な文書のセットにおいて具体化される。3GPP規格は、本明細書ではW−CDMA規格と称される。
【0003】
更に高度なW−CDMAブロードバンド技術において、WCDMAハンドセットのための1つの特定のタイプのチップセットが、チップセットのMobile Station Modem(登録商標)(MSMチップセット(登録商標))ラインとして周知である。チップセットのMSMチップセットラインは、本明細書に開示される主題の譲受人によって提供され、このようなチップセットのうちの少なくともいくつかは、65nm CMOS技術を用い、RF CMOSシングルチップトランシーバ及びマルチバンド受信機デバイスとのインタフェースとなって、多大なコスト効率を提供する。チップセットのMSMチップセットラインは、例えばEDGEネットワーク、GPRSネットワーク及びGSMネットワークをサポートし、カメラ及び画像処理、ビデオストリーミング、プレイバック、レコーディング、及びビデオテレフォニに統合されたマルチメディア機能、例えばMP3、AAC/aacPlus(登録商標)やエンハンストaacPlusのような一般的なオーディオコーデックのストリーミング及びプレイバック、Bluetooth(登録商標)接続、2D/3Dグラフィック、またOMA2.0準拠のデジタル権利管理(DRM)を提供する。更に、いくつかのMSMチップセットは、それらに802.11g無線LAN(WLAN)技術及び802.11a/gWLAN技術をサポートする能力を与えるSingle−chip Radio−on−Chip for Mobile(登録商標)(ROCm)ソリューション間の相互運用性を提供する。
【0004】
MSMチップセット及び同様のチップセットはしばしば、複数のサブシステムを提供する複数のクロックを用いる。これらのクロックは一般に、異なる時刻に異なるクロックを必要とする様々なサブシステムを正確に動作するために、互いに非同期である。これらのチップセット及び同様のチップセットにおいて更なる多重周波数クロックを用いると、特に通信分野において、しばしばチップの実行中にクロックラインのソースを切り換える必要がある。これは通常、ハードウェアにおいて2つ又はそれ以上の異なる周波数クロックソースを多重化し、内部論理によってマルチプレクサ選択ラインを制御することによって実現される。2つのクロック周波数は互いに全く関係がないか、あるいは互いの倍数であることができる。何れの場合においても、切換え時にクロックライン上で望まれないグリッチを生成する可能性がある。クロックライン上のグリッチは、いくつかのレジスタによって取得クロックエッジとして解釈され他のレジスタにはミスされうるために、又はプログラムにおいて計算を終了するためには少なすぎる時間を提供するために、システム全体にとって危険である。
【0005】
この問題に対処する1つのアプローチは、ラントパルス、電気グリッチ、準安定状態、又はその他の異常を生成することなく異なる周波数を有する複数のクロックソースのうちの1つから別の1つへ選択し切り換える回路を提供することであり、米国特許4,853,653号(特許文献1)で説明される。このような解決策において、異なる周波数を有するクロック信号を生成する複数の発振器のうちの1つから別の1つへ非同期的に切り換える多重入力クロックセレクタが提供される。クロックセレクタは、複数の発振器に対応する複数のセクションを有する。クロックセレクタの各セクションは、連続して接続された初期ANDゲート、フリップフロップのペア、及び最終ANDゲートを備える。各セクションの発振器信号は、クロック入力として、最終ANDゲートとフリップフロップとに適用される。各セクションの第2のフリップフロップからの反転信号は、他の全てのセクションの初期ANDゲートへ入力として送り戻される。発振器選択信号もまた、各セクションの初期ANDゲートへ入力として提供される。全ての最終ANDゲートの出力は、選択されたクロック出力を提供するORゲートを通過する。クロックセレクタは、ラントパルス、準安定状態、又はその他の異常信号を生成することなく選択信号によって判定されるように、発振器間で切り換わる。しかし、この解決策は、切換え動作が完了するまで選択ラインが安定したままであることを必要とし、そうでなければこの回路はグリッチを生成するであろう。
【0006】
別のアプローチは、「フェーズ切換えマルチプレクサ」を用いる。残念ながらフェーズ切換えマルチプレクサは、いくつかのクロックフェーズを圧縮するという望まれない挙動を示す。これはまた、準安定に起因する。準安定は、連続した要素の記憶ノードが理想的な「1」と理想的な「0」との間の状態になる場合に存在する。準安定状態は、クロックマルチプレクサによって異なって解釈され、他のフリップフロップのフィードバックをもたらしうる。従って、あらゆる非同期のインタフェーシングを回避するために、両方のフリップフロップの取得エッジとSELECT信号の開始エッジとが互いから離れてセットされることが必要である。
【0007】
従って、グリッチフリー方式及びフェーズ圧縮フリー方式におけるクロック間の切換えの問題に対する解決策へのニーズがある。
【0008】
モバイルシステムチップセット及び同様のアプリケーションのために用いられることができるクロック切換え回路における速い切換え時間及び簡略さへのニーズがある。
【0009】
更に、切換え処理中の準安定又はその他の異常の可能性を低くするクロック信号切換え回路へのニーズがある。
【特許文献1】米国特許4,853,653号
【発明の開示】
【発明の概要】
【0010】
新規かつ改善されたグリッチフリークロック信号マルチプレクサ回路を提供する技術が開示される。この技術は、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末、無線ハンドセット、及び同様の電子デバイスにおいて動作するアプリケーションを含むよりいっそう強力なソフトウェアアプリケーションのデジタル信号処理チップセットの動作を向上させ、また、関連するデジタル処理速度、エネルギー利用及びサービス品質を増加させる。
【0011】
開示された主題の局面によると、クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック入力から、クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック入力への切換えにおけるグリッチを阻止する方法及びシステムが提供される。この方法及びシステムは、クロックマルチプレクサ回路において第1のクロック入力信号を受信することと、クロックマルチプレクサが第1のクロック入力信号を受信したことに応答してクロックマルチプレクサ回路からのクロック信号出力を提供することとを提供する。開示された主題は、第1のクロック信号出力における低フェーズ入力レベルに応答してクロック信号出力における低フェーズ出力レベルを判定し、限定された期間、クロックマルチプレクサ回路に、第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず低フェーズ出力レベルを維持させる。クロックマルチプレクサ回路はまた、第2のクロック入力信号を受信し、第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの存在を判定する。第1のクロック入力信号に応答するクロック信号入力を提供することから、第2のクロック入力信号に応答するクロック信号を提供することへの切換えは、第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間、低フェーズ出力レベルを維持しながら起こる。その後方法及びシステムは、切換えの後、クロックマルチプレクサ回路の出力が第2のクロック信号入力のフェーズレベルに従うことを可能とする。
【0012】
開示された主題のこれらの利点及びその他の利点は、追加の新規特徴と同様、本明細書で提供される説明から明らかになるであろう。この発明の概要の意図は、特許請求された主題の包括的な説明であることではなく、むしろ主題の機能のうちいくつかの短い概観を提供することである。本明細書で提供されるその他のシステム、方法、特徴、及び利点は、図面及び詳細な説明によって当業者に明らかになるであろう。そのような追加のシステム、方法、特徴、及び利点の全ては、この説明に含まれ、請求項の範囲内であることが意図されている。
【詳細な説明】
【0013】
開示された本主題の特徴、性質、及び利点は、同様の特徴が本明細書を通して相応する図面と関連して説明される詳細な説明からより明らかになるであろう。
【0014】
新規の高度なグリッチフリークロック信号マルチプレクサ回路に関する開示された主題は、本明細書に示す利益が有利となりうる任意のタイプの信号処理アプリケーションのために用いることができる。このようなアプリケーションの1つはテレコミュニケーションにおいて見られ、特に、1つ又は複数のデジタル信号処理回路を用いる無線ハンドセットにおいて見られる。
【0015】
図1は、開示された主題を実現することができるモバイル局モデム(MSM)チップセット10の簡略ブロック図である。しかし、開示された本主題は、多くの異なる実施形態において動作する多くの異なるタイプのチップセットに適用することができることを理解されたい。従って、本明細書に記載された提示は、このような利用の1つの実例による説明を提供する。特に図1は、開示された本主題が有利なアプリケーションを見つけることができるMSMチップセット10を示す。MSMチップセット10は、例えばキーパッドインタフェース14、SD/SDIOアプリケーション16、USB OTG接続18、及び例えばUART1 20、UART2/受信ユニットインタフェースモデム(RU IM1)22、及び(UART3/RU IM2) 24のようなユニバーサル非同期送受信(UART)デバイスのような接続アプリケーション12を含む。MSMチップセット10へのビデオ入力は、CMOS CCDカメラ入力26を通してカメラ処理回路28及びMODIクライアント30へ到来することができ、オーディオインタフェースは、インタフェースオーディオ回路40のためのハンドセットスピーカ32、ステレオヘッドセット34、マイクロホン36、及びステレオ入力38を含む。オーディオ回路40は、例えばMP3、AAC/aacPlus機能、EVRC、QCELP、EVRC、QCELP、AMR、CMX、及びMIDIアプリケーションのようなアプリケーションをサポートすることが可能である。
【0016】
図1のMSMチップセット10の例において、デュアルメモリバス42は、様々なメモリと、関連する機能回路とをインタフェースする。これらは、例えばSDRAM46、Burst P SRAM48、及びBurst NOR50のようなメモリデバイスをインタフェースするEB1 44と、LCD54、NAND56、及びその他のデバイス58をインタフェースするEB2 52とを含むことができる。また、MDDI(モバイル・ディスプレイ・デジタル・インタフェース)ホスト60は、LCD54とのインタフェースを提供することができる。MSMチップセット10は、OpenGL(登録商標)ES機能、3D機能、及び2D機能をサポートするグラフィック回路62と、MPEG−4機能、H.263機能、及びH.264機能をサポートするビデオ回路64とを含むこともできる。加えて、例えばCDMAプロセッサ66、GSM/GPRSプロセッサ68、gpsOneプロセッサ70、及びBT1.2プロセッサ72の処理機能のような処理機能が、MSMチップセット10に含まれることができる。信号変換処理等を提供するために、MSMチップセット10は、直列バスインタフェース(SBI)74、受信A/D変換器(Rx ADC)76、及び送信D/A変換器(Tx DAC)78を含むことができる。
【0017】
MSMチップセット10は更に、例えばクァルコム社のQDSP4000プロセッサ80、アーム社のARM926EJSプロセッサ82、及びクァルコム社のModem QDSP4000 86、及び1つ又は複数のフェーズロックループ(PLL)回路86のような様々なチップセットプロセッサを含むことができる。PLL86は、クロック信号の生成を支援する。本質的に、デジタル回路動作のためのクロック信号を必要とするMSMチップセット10の任意の部分は、そのようなクロック信号のためにPLL86の上に集まることができる。加えて、MSMチップセット10の異なる実施形態において動作する例えば6つ又はそれ以上の多くのPLL86がある。
【0018】
時に、MSMチップセット10の2つ又はそれ以上の部分へクロックを提供する1つのPLL86を有することが可能である。これは、同じPLL86がMSMチップセット10の2つ又はそれ以上の部分、例えばCDMAプロセッサ66、GSM/GPRSプロセッサ68、及びgpsOneプロセッサ70へクロック信号を提供することができるために電力利用の観点から有利である。MSMチップセット10の様々な構成要素へ多重周波数クロックを提供するPLL86を用いると、しばしば、それぞれの構成要素の実行中にクロックラインのソースを切り換えることが必要である。何れのPLL86が望まれるクロック信号を提供しうるかを、以下の図5乃至図8に示す1つの実施形態を用いて制御することが本開示の焦点である。
【0019】
開示された主題は、ハードウェアにおいて2つの異なる周波数クロックソースを多重化することと、内部論理によってマルチプレクサ選択ラインを制御することとを提供する。2つのクロック周波数は、互いに全く関係がないか、互いにいくつかの任意の関係を有するか、あるいは互いの倍数であることができる。何れの場合においても、本開示は、切換え時にクロックライン上でグリッチを生成することを回避する。クロックライン上のグリッチは、いくつかのレジスタによって取得クロックエッジとして解釈され他のレジスタにはミスされうるために、又はプログラムにおいて計算を終了するためには少なすぎる時間を提供するために、MSMチップセット10全体に対して危険である。
【0020】
図2は、本明細書で「グリッチ」として理解されるものをクロック回路内でより詳細に示す。clk信号90が、clka信号92からclkb信号94への切換えにおけるグリッチ106の存在を示す。クロック信号マルチプレクサは、clkbフェーズ持続期間104のclkb立下りエッジ102の前かつclka立上りエッジ100の後、clkaから、clkaフェーズ持続期間98全体より少ないclkb信号94へ切り換える選択信号に(ライン96によって示される時間において)応答することができる。このような例において、clk信号90は、出力クロックの高フェーズが圧縮されるグリッチ106を示す。このような状態は例えばMSMチップセット10の動作全体に有害な影響を及ぼしうる。
【0021】
対照的に、マルチプレクサは多重化クロック信号のために特化して設計される。選択ラインは、非同期的に切り換わることが可能である。クロック回路は、出力クロック90が決してグリッチしない(すなわち、出力クロックの高フェーズ又は低フェーズが圧縮されない)ことを確実にする。開示された主題は、このようなクロック切換え回路を提供する。
【0022】
セットアップ時間及び保留時間の違反は、未判定の時間量存在しうる準安定をもたらしうる。従って理論上、ラッチの状態を分解するために必要な時間は無限となりうる。離散領域のポイントから等距離(又はほぼ等距離)である連続した領域内のポイントが常にあり、困難で潜在的に冗長な処理を何れの離散ポイントが選択するかに関する判定をする。もしアービタ又はフリップフロップに対する入力がほぼ同時に到着すれば、回路はおそらく準安定ポイントを横断するであろう。開示された主題は、下記に示すように、望まれるグリッチフリークロック信号切換えを提供することによってこの問題に対処する。
【0023】
図3において、clkaライン112は、クロック制御パイプライン(CCP)114内にclka信号92を提供する。CCP114は、マルチプレクサ回路116内への入力を制御する複数のCCPのうちの1つであることができる。つまり、clka信号112は、例えばマルチプレクサ回路116が出力クロック信号118を生成することができる5つの可能なクロック信号入力のうちの1つである。
【0024】
図4は、デジタル回路におけるグリッチの問題をグラフで示す、CCP114に適用可能なクロック信号タイミングの局面を示す。CCP114クリティカルタイミング経路が、切換え例120及び122として見られる。フェーズ経路120において、マルチプレクサ選択(アクティブ・ロー)信号126の立下りエッジ124は、マルチプレクサ116によるひずみのない伝搬を可能とするために、clkaクロック信号92の立上りエッジ128の前に安定でなければならない。後の立下りエッジ124は、clkaクロック信号92の高フェーズをチップするであろう。同様に、マルチプレクサ選択132の立上りエッジ130は、マルチプレクサ116のclk出力118におけるグリッチを阻止するために、clkaクロック信号92の前に安定でなければならない。
【0025】
図5は、本開示が有利に用いられるクロック切換え回路150を示す。クロック切換え回路150は、init入力、req1入力、req0入力、及び停止入力を受信する復号器回路152を含む。選択制御信号が、clka信号のためのクロック制御パイプライン154、clkb信号のためのクロック制御パイプライン156、clkc信号のためのクロック制御パイプライン158、及びclkd信号のためのクロック制御パイプライン160へ供給される。5から1へのマルチプレクサ回路162は、クロック信号clka、clkb、clkc、clkd、及びclkt(テストクロック)を受信する。加えて開示された主題にとって特に重要なことに、クロック切換え回路150は、内部要求ラインreqa、reqb、reqc、reqdをロックし、それによってグリッチを阻止するロック回路164を提供する。
【0026】
ロック回路164は更に、初期選択ライン166及び後期選択ライン168を含む。図6は、本開示の目的を達成するために用いられることができるクロック制御パイプライン154乃至160への入力の1つの実施形態をより詳細に示す。
【0027】
クロック切換え回路150は、カレントクロックの低フェーズレベルを待つことを含む、1つのクロックから別のクロックへ切り換える制御論理を提供する。マルチプレクサ回路162への何れの選択もアクティブでない場合、出力は低い。クロック切換え回路150は、マルチプレクサ回路162の出力を低くし、新たなクロック信号の低フェーズを待つ。その後、クロック回路150は、マルチプレクサ回路162が新たなクロックの高フェーズレベル及び低フェーズレベルに従うことを可能とする。
【0028】
クロック切換え回路150において、選択ライン(sela、selb、selc、及びseld)は、出力クロックグリッチを完全に回避しながら、clka、clkb、clkc、及びclkdへ非同期的に切り換わる。クロック切換え回路150の開示された実施形態は、パイプライン154乃至160を含む4つのCCPをサポートする。クロック切換え回路150は、PLLクロック経路内のステージの数を低減するために、CCP114の論理をマルチプレクサ162の論理と併合する。開示された実施形態の技術的利点は、ジッタとデューティサイクルひずみとの両方における著しい改良である。加えて、クロック切換え回路150は、CCP論理を必要でない場合にディセーブルすることを可能とする。開示された主題の更なる技術的利点は、1つの実施形態において1.0GHzクロックのためのクロック切換えサポートを含む。本開示は、低確率の準安定、低ジッタ、低デューティサイクルひずみ、低電力要求と低エネルギー要求、低エリア要求、及び低スキューを明らかにする。
【0029】
図7は、クロック切換え回路150によって実行することができる、本開示の特定のステップを示す機能フローチャート170を提供する。クロック間の切換え処理の更なる説明において、現在選択されているクロックが外部要求ラインreq1及びreq0と整合が取れている場合、クロック切換え回路150は安定状態にある(ステップ172)と見なされたい。つまり、クロック切換え回路150は、選択されたclkaを用いた安定状態にあると仮定する(ステップ174)。外部要求ラインは、復号器による伝搬からブロックされない。その後、req0は立ち上がることができ、clkbが要求される(ステップ176)。この事象は復号器回路152を介して伝搬し、reqaを低くしreqbを高くする(ステップ178)。その後、reqaは、selaを制御しているパイプライン154に0を入力する(ステップ180)。しかし、reqbには即座の効果がない。動作中、reqbは、selaが未だ高いために、clkbを制御しているパイプラインにまだ入力することができない。
【0030】
いくらかの後、req1は切り換わることができる(ステップ184)。その後、reqdが高くなりreqbと入れ替わるが、マルチプレクサ162の出力クロック信号にはまだ効果がない(ステップ186)。いくつかの時点で、clkaの初期選択が立ち下がる。これはパイプライン152乃至160に供給している内部要求ラインをロックする(ステップ188)。その後、復号器回路152が準安定となりうる。1つのクロックサイクル内で、開示された回路は準安定が起こる可能性を実質的に低減する(ステップ190)。1サイクル後、selaが同様に立ち下がり、reqdが、clkd160を制御しているパイプラインに1を入力することを可能とする(ステップ192)。結局、seldが高くなり、内部要求ラインをロック解除し、クロック切換え回路150を安定状態に戻す(ステップ194)。
【0031】
図8のフローチャート200に示すように、クロック切換え回路150はまた、復号器回路152の準安定に効果的に対処する。ステップ202で開始し、クロック切換え回路150が、選択されたclkaによって安定状態にあると仮定する(ステップ202)。外部要求ラインは、復号器を介した伝搬からブロックされない。req0が立ち上がり、clkbが要求されると仮定する(ステップ204)。この事象は復号器回路152を介して伝搬し、reqaを低くし、reqbを高くする(ステップ206)。その後reqaは、sela154を制御しているパイプラインに0を入力する(ステップ208)。いくつかの時点で、clkaの初期選択回路166が立ち下がる。これは、パイプライン152乃至160に供給している内部要求ラインをロックする(ステップ210)。もしreq0が同時に立ち下がれば、復号器回路152は準安定となりうる(ステップ212)。reqaにおける準安定は、reqaのための次のサンプリング事象がたった1クロックサイクル後に起こるために、許容されうる(ステップ214)。clkaの後の選択であるselaが別のサイクルに対して高いままであるだろうから、reqb、reqc、及びreqdにおける準安定も許容されうる(ステップ216)。
【0032】
開示された実施形態において、テストクロックを選択するためにテストモード動作を提供することができる。テストクロックclktの選択は、通常5から1へのマルチプレクサ回路162によって通常生成される機能クロックをバイパスする。clktの選択は、マルチプレクサ回路162の動作の制御におけるクロック切換え回路150の状態に影響を及ぼさない。clktの選択は、クロック切換え回路150に影響を及ぼさない。テストクロック選択ラインはクロック切換え回路150をオーバライドする。
【0033】
要約すると本開示は、クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック入力から、クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック入力への切換えにおけるグリッチを阻止する方法及びシステムを提供する。この方法及びシステムは、クロックマルチプレクサ回路において第1のクロック入力信号を受信することと、クロックマルチプレクサが第1のクロック入力信号を受信したことに応答してクロックマルチプレクサ回路からのクロック信号出力を提供することとを提供する。開示された主題は、第1のクロック信号出力における低フェーズ入力レベルに応答してクロック信号出力における低フェーズ出力レベルを判定し、限定された期間、クロックマルチプレクサ回路に、第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず低フェーズ出力レベルを維持させる。クロックマルチプレクサ回路はまた、第2のクロック入力信号を受信し、第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの存在を判定する。第1のクロック入力信号に応答するクロック信号入力を提供することから、第2のクロック入力信号に応答するクロック信号を提供することへの切換えは、第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間、低フェーズ出力レベルを維持しながら起こる。その後方法及びシステムは、切換えの後、クロックマルチプレクサ回路の出力が第2のクロック信号入力のフェーズレベルに従うことを可能とする。
【0034】
本明細書で説明された、クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック信号入力から、該クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック入力への切換えにおいてグリッチを低減する処理特徴及び機能は、様々な方式で実現することができる。更に、本明細書で説明された処理及び機能は、このような様々な信号及び命令処理システムによる読取及び実行のために、磁気記録媒体、光記録媒体、又はその他の記録媒体に格納されることができる。従って上述した好適な実施形態の説明は、当業者をして、特許請求された主題の製造又は利用を可能とするために提供される。これらの実施形態への様々な変形例も当業者には明らかであって、例えば1つの更なる実施形態は、Nから1へのバージョンの回路を含むことができる。本明細書で定義された一般原理は、発明能力を用いることなく他の実施形態に適用可能である。従って、特許請求された主題は、本明細書に示す実施形態に限定されることは意図されておらず、本明細書に開示した原理及び新規特徴と整合が取れた最も広い範囲と一致するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、開示された主題を実現することができるモバイル局モデムシステムの簡略ブロック図である。
【図2】図2は、開示された主題によって対処されるようなクロック回路グリッチの概念を明らかにする。
【図3】図3は、本開示に関連するクロック制御パイプラインの局面を示す。
【図4】図4は、本開示に適切なフェーズ経路の局面を示す。
【図5】図5は、開示された主題を具体化するクロック切換え回路を示す。
【図6】図6は、開示された主題を具体化するクロック切換え回路を示す。
【図7】図7は、本開示の特定のステップを示す機能フローチャートを提供する。
【図8】図8は、開示された主題の準安定補正局面のフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック信号入力から、前記クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック信号入力への切換えにおけるグリッチを低減する方法であって、
クロックマルチプレクサ回路において第1のクロック入力信号を受信することと、
前記クロックマルチプレクサ回路が前記第1のクロック入力信号を受信したことに応答して、前記クロックマルチプレクサ回路からのクロック信号出力を提供することと、
前記第1のクロック信号出力における低フェーズ入力レベルに応答して、前記クロック信号出力における低フェーズ出力レベルを判定することと、
前記第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず、前記低フェーズ出力レベルを維持するために前記クロックマルチプレクサ回路をロックすることと、
前記クロックマルチプレクサ回路において第2のクロック入力信号を受信することと、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの存在を判定することと、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間、前記低フェーズ出力レベルを維持しながら、前記第1のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することから、前記第2のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することへ切り換えることと、
前記切り換えることの後、前記クロックマルチプレクサ回路の出力が、前記第2のクロック信号入力のフェーズレベルに従うことを可能とすることと
からなるステップを備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
およそ1クロックサイクル内で、前記切り換えることに関連して起こる準安定状態を除去するステップを更に備える方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法において、
前記ロックすることを、前記ロックすることの第1の部分の初期ステージロックステップと、前記ロックすることの第2の部分の後期ステージロックステップと、として実行するステップを更に備える方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法において、
少なくとも前記第1のクロック信号入力と前記第2のクロック信号入力とを独立して動作する部分の回路を用いて、前記クロックマルチプレクサ回路の動作をテストするステップを更に備える方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法において、
第1のクロック制御パイプラインを用いて前記第1のクロック信号入力を前記クロックマルチプレクサ回路に関連付け、第2のクロック制御パイプラインを用いて前記第2のクロック信号入力を前記クロックマルチプレクサ回路に関連付けるステップを更に備える方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
復号器回路を前記第1のクロック制御パイプライン及び前記第2のクロック制御パイプラインと関連付けるステップを更に備える方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法において、
第1のフェーズロックループ回路から前記第1のクロック信号入力を取り出し、第2のフェーズロックループ回路から前記第2のクロック信号入力を取り出すステップを更に備える方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法において、
前記クロックマルチプレクサ回路の出力を複数のデジタル信号処理回路に関連付けるステップを更に備える方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法において、
前記クロックマルチプレクサ回路の出力をモバイル局モデムチップセットに関連付けるステップを更に備える方法。
【請求項10】
クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック信号入力から、前記クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック信号入力への切換えにおけるグリッチを低減するグリッチ低減クロック切換え回路であって、
クロックマルチプレクサ回路において第1のクロック入力信号を受信するクロックマルチプレクサ回路と、
前記クロックマルチプレクサ回路が前記第1のクロック入力信号を受信したことに応答して、前記クロックマルチプレクサ回路からのクロック信号出力を提供するクロックマルチプレクサ回路出力と、
前記第1のクロック信号出力における低フェーズ入力レベルに応答して、前記クロック信号出力における低フェーズ出力レベルを判定するクロック出力レベル判定回路と、
前記第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず、前記低フェーズ出力レベルを維持するために前記クロックマルチプレクサ回路をロックするロック回路と、
前記クロックマルチプレクサ回路において第2のクロック入力信号を受信するクロックマルチプレクサ入力回路と、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの存在を判定する低フェーズ入力レベル判定回路と、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間、前記低フェーズ出力レベルを維持しながら、前記第1のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することから、前記第2のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することへ切り換える切換え回路と、
前記切り換え後、前記クロックマルチプレクサ回路の出力が、前記第2のクロック信号入力のフェーズレベルに従うことを可能とするクロックマルチプレクサ回路出力回路と
を備えるグリッチ低減クロック切換え回路。
【請求項11】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、およそ1クロックサイクル内で、前記切り換えることに関連して起こる準安定状態を除去する回路及び命令を更に備えるシステム。
【請求項12】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、前記ロックするステップを、前記ロックすることの第1の部分の初期ステージロックステップと、前記ロックすることの第2の部分の後期ステージロックステップと、として実行する回路及び命令を備えるシステム。
【請求項13】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、少なくとも前記第1のクロック信号入力と前記第2のクロック信号入力とを独立して動作する部分の回路を用いて、前記クロックマルチプレクサ回路の動作をテストする回路及び命令を備えるシステム。
【請求項14】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、第1のクロック制御パイプラインを用いて前記第1のクロック信号入力を前記クロックマルチプレクサ回路に関連付け、第2のクロック制御パイプラインを用いて前記第2のクロック信号入力を前記クロックマルチプレクサ回路に関連付ける回路及び命令を備えるシステム。
【請求項15】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、前記第1のクロック制御パイプライン及び前記第2のクロック制御パイプラインと関連付ける復号器回路を備えるシステム。
【請求項16】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、第1のフェーズロックループ回路から前記第1のクロック信号入力を取り出し、第2のフェーズロックループ回路から前記第2のクロック信号入力を取り出す回路及び命令を備えるシステム。
【請求項17】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、前記クロックマルチプレクサ回路の出力を複数のデジタル信号処理回路に関連付ける回路及び命令を備えるシステム。
【請求項18】
請求項10に記載のシステムにおいて、
前記グリッチ低減クロック切換え回路は更に、前記クロックマルチプレクサ回路の出力をモバイル局モデムチップセットに関連付ける回路及び命令を備えるシステム。
【請求項19】
クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック信号入力から、前記クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック信号入力への切換えにおけるグリッチを低減する手段を備える、パーソナル電子デバイスのサポートにおける動作のためのモバイル局モデムであって、
クロックマルチプレクサ回路において第1のクロック入力信号を受信する受信手段と、
前記クロックマルチプレクサ回路が前記第1のクロック入力信号を受信したことに応答して、前記クロックマルチプレクサ回路からのクロック信号出力を提供する手段と、
前記第1のクロック信号出力における低フェーズ入力レベルに応答して、前記クロック信号出力における低フェーズ出力レベルを判定する手段と、
前記第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず、前記クロックマルチプレクサ回路に前記低フェーズ出力レベルを維持させる手段と、
前記クロックマルチプレクサ回路において第2のクロック入力信号を受信する手段と、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの存在を判定する手段と、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間、前記低フェーズ出力レベルを維持しながら、前記第1のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することから、前記第2のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することへ切り換える切換え手段と、
前記切り換え手段の動作後、前記クロックマルチプレクサ回路の出力が、前記第2のクロック信号入力のフェーズレベルに従うことを可能とする手段と
からなるステップを備えるモバイル局モデム。
【請求項20】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
およそ1クロックサイクル内で、前記切り換えることに関連して起こる準安定状態を除去する手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項21】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
前記ロックするステップを、前記ロックすることの第1の部分の初期ステージロックステップと、前記ロックすることの第2の部分の後期ステージロックステップと、として実行する手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項22】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
少なくとも前記第1のクロック信号入力と前記第2のクロック信号入力とを独立して動作する部分の回路を用いて、前記クロックマルチプレクサ回路の動作をテストする手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項23】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
第1のクロック制御パイプラインを用いて前記第1のクロック信号入力を前記クロックマルチプレクサ回路に関連付け、第2のクロック制御パイプラインを用いて前記第2のクロック信号入力を前記クロックマルチプレクサ回路に関連付ける手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項24】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
復号器回路を前記第1のクロック制御パイプライン及び前記第2のクロック制御パイプラインと関連付ける手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項25】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
第1のフェーズロックループ回路から前記第1のクロック信号入力を取り出し、第2のフェーズロックループ回路から前記第2のクロック信号入力を取り出す手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項26】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
前記クロックマルチプレクサ回路の出力を複数のデジタル信号処理回路に関連付ける手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項27】
請求項19に記載のモバイル局モデムにおいて、
前記クロックマルチプレクサ回路の出力をパーソナル電子デバイスに関連付ける手段を更に備えるモバイル局モデム。
【請求項28】
クロックマルチプレクサ回路を駆動する第1のクロック信号入力から、前記クロックマルチプレクサ回路を駆動する第2のクロック信号入力への切換えにおけるグリッチを低減する命令をデジタル信号プロセッサ上で処理するコンピュータ読取可能プログラムコード手段を有するコンピュータ利用可能媒体であって、
クロックマルチプレクサ回路において第1のクロック入力信号を受信するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、
前記クロックマルチプレクサ回路が前記第1のクロック入力信号を受信したことに応答して、前記クロックマルチプレクサ回路からのクロック信号出力を提供するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、
前記第1のクロック信号出力における低フェーズ入力レベルに応答して、前記クロック信号出力における低フェーズ出力レベルを判定するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、
前記第1のクロック入力信号のフェーズレベルに関わらず、前記クロックマルチプレクサ回路に前記低フェーズ出力レベルを維持させるコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、
前記クロックマルチプレクサ回路において第2のクロック入力信号を受信するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの存在を判定するコンピュータ読取可能プログラムコード手段と、
前記第2のクロック入力信号における低フェーズ入力レベルの間、前記低フェーズ出力レベルを維持しながら、前記第1のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することから、前記第2のクロック入力信号に応答してクロック信号出力を提供することへ切り換えるコンピュータ読取可能プログラム手段と、
前記切り換えた後、前記クロックマルチプレクサ回路の出力が、前記第2のクロック信号入力のフェーズレベルに従うことを可能とするコンピュータ読取可能プログラム手段と
を備えるコンピュータ利用可能媒体。
【請求項29】
請求項28に記載のコンピュータ利用可能媒体において、
前記クロックマルチプレクサ回路の出力を複数のデジタル信号処理回路に関連付けるコンピュータ読取可能プログラムコード手段を更に備えるコンピュータ利用可能媒体。
【請求項30】
請求項28に記載のコンピュータ利用可能媒体において、
前記クロックマルチプレクサ回路の出力をモバイル局モデムチップセットに関連付けるコンピュータ読取可能プログラムコード手段を備えるコンピュータ利用可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2009−540774(P2009−540774A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−515636(P2009−515636)
【出願日】平成19年6月13日(2007.6.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/071147
【国際公開番号】WO2007/147017
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】