ゲートウェイ装置、及びデータ送信方法
【課題】既存の設備で利用可能であって、ユーザの所望のタイミングで通話データに含まれる映像データの出力先を切り替えることができるゲートウェイを提供することを目的とする。
【解決手段】映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置であって、切替要求を検出した場合、宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に基づくマルチキャストアドレスに変換し、ユーザによって選択されたチャンネルが通話データの出力先として予め設定されたチャンネルである場合、変換された通話データを出力装置に送信することを特徴とする。
【解決手段】映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置であって、切替要求を検出した場合、宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に基づくマルチキャストアドレスに変換し、ユーザによって選択されたチャンネルが通話データの出力先として予め設定されたチャンネルである場合、変換された通話データを出力装置に送信することを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末と出力装置とが配下に接続され、当該端末の通話先が接続されるネットワークに接続されたネットワークに接続されるゲートウェイ装置に関し、特に、通話先から受信した通話データを配下に送信するゲートウェイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音声データ及び映像データ等をインターネット網を利用して送受信可能なIP電話のユーザ数、及び、パーソナルコンピュータ(PC)を用いたビデオチャットのアプリケーションのユーザ数は、急速な増加傾向にある。これらのユーザ数の増加は、インターネット環境があれば、手軽で無料に利用できることに起因するものと考えられる。また、IP電話を利用したTV電話システムは、無線端末に当該TV電話システムのアプリケーションを搭載すれば、無線端末でも利用できる。
【0003】
上述したIP電話及びビデオチャット等のサービスを利用するには、ユーザは、PC又は無線端末等の端末を起動し、アプリケーションにログインしなければならない。このため、端末を所持していない者、及び、これらの作業を手間に感じる者は、これらのサービスの利用を敬遠していた。
【0004】
また、一般的に、無線端末はカメラ、マイク、及びディスプレイを備え、無線通信機能を有する無線端末も多くある。このため、無線端末は、IP電話及びIP電話網を利用したテレビ電話のアプリケーションを利用することによって、IP電話機として利用が可能である。このような無線端末では、無線端末又は他の表示装置に通話先の相手の顔などの映像データを表示しながら通話を行うのが一般的である。
【0005】
ここで、外部ネットワークと家庭内ネットワークとを接続し、家庭内ネットワークに接続された機器を管理するホームゲートウェイ装置が知られている。このホームゲートウェイ装置は、家庭内ネットワークに接続された機器に関する情報を含む管理画面をテレビに表示できる。この場合、テレビに表示される管理画面の表示データは、ホームゲートウェイ装置からマルチキャストデータとして送信されるものであった。
【0006】
また、無線端末同士のデータ通信及び、テレビ電話等に利用されるプロトコルとしてSIP(Session Initiation Protocol)が知られている。このSIPは、処理が軽く、拡張性が高く、インターネットとの親和性が高いプロトコルである。
【0007】
無線端末間でのテレビ電話の通話データに含まれる映像データを拡大表示するために、当該映像データをテレビに表示させる技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0008】
特許文献1には、IP電話機の発呼又は着呼時にテレビの電源をオンにし、相手の映像をテレビに表示するセットトップボックスが記載されている。
【0009】
特許文献2には、放送コンテンツに相手の映像データをオーバーレイ表示するホームゲートウェイ装置が記載されている。
【0010】
特許文献3には、携帯電話機を利用したテレビ電話の相手の映像データをテレビに表示するためのクレードルが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007−243811号公報
【特許文献2】特開2011−10084号公報
【特許文献3】特開2005−151446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献1の技術では、ユーザが所望するタイミングで相手映像をテレビに出力することができず、また、ホームゲートウェイ装置については開示されていない。
【0013】
特許文献2の技術では、放送コンテンツと相手の映像データとをオーバーレイ表示するため、ユーザが所望するタイミングでのテレビへの出力を開始することができない。また、すべてのチャンネルでオーバーレイ表示となってしまうため、オーバーレイ表示を望まないユーザにとっては適当でない。
【0014】
特許文献3の技術では、この技術を導入するためには新たなクレードルが必要であり、既存の設備では特許文献3の技術を導入することができない。また、テレビ映像と相手の映像とが合成されるので、特許文献2と同様に、合成表示を望まないユーザにとっては適当でない。
【0015】
そこで、本発明は、既存の設備で利用可能であって、ユーザの所望のタイミングで通話データに含まれる映像データの出力先を切り替えることができるゲートウェイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の代表的な一例を示せば、映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置であって、前記通信先から送信された宛先がユニキャストアドレスである通話データを前記ネットワークを介して受信する受信部と、前記受信部が受信した前記通話データを前記端末及び前記出力装置の少なくとも一方に出力する送信部と、前記端末から送信され、前記通話データの出力を前記出力装置側に切り替える切替要求を検出する切替要求検出部と、を備え、前記送信部は、前記切替要求検出部が前記切替要求を検出した場合、前記宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に対応するマルチキャストアドレスに変換する通話データ変換部を有し、前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、既存の設備で利用可能であって、ユーザの所望のタイミングで通話データに含まれる映像データの出力先を切り替えることができるゲートウェイを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【図2】本発明のホームゲートウェイ装置の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態の無線端末の機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【図5】本発明の第1実施形態の出力先チャンネルが使用できない場合の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【図6】本発明の第1実施形態の無線端末からホームゲートウェイ装置に送信するメッセージの説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置から無線端末に送信するメッセージの説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置によるユニキャスト・マルチキャスト変換前の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【図9】本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置によるユニキャスト・マルチキャスト変換後の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態のIPv6マルチキャストアドレス及びマルチキャストMACアドレスの説明図である。
【図11】本発明の第2実施形態のホームゲートウェイ装置の機能ブロック図である。
【図12】本発明の第2実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【図13】本発明の第2実施形態の変形例のホームゲートウェイ装置1のアプリケーションによる処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第3実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【図15】本発明の第3実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図10を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【0021】
あるテレビ(TV)電話利用者8と図示しない他のテレビ電話利用者との間でテレビ電話を行う場合について説明する。
【0022】
テレビ電話システムは、あるテレビ電話利用者8が利用する無線端末5A、無線端末5Aと無線LAN(Local Area Network)によって接続されるホームゲートウェイ装置(HGW)1A、当該ホームゲートウェイ装置1Aと外部ネットワーク(NW)6によって接続されるホームゲートウェイ装置1B、ホームゲートウェイ装置1Bに無線LANによって接続され他のテレビ電話利用者が利用する無線端末5Bを備える。
【0023】
ホームゲートウェイ装置1Aにはセットトップボックス(STB)3がLANによって接続され、セットトップボックス3には表示端末4(例えば、テレビ等)が接続される。
【0024】
以下、ホームゲートウェイ装置1A及び1Bを総称してホームゲートウェイ装置といい、無線端末5A及び5Bを総称して無線端末という。
【0025】
ホームゲートウェイ装置は、外部ネットワーク6と家庭内ネットワーク(LAN及び無線LANを含む)とを接続する装置である。家庭内ネットワークには無線端末5及びセットトップボックス3が接続されている。
【0026】
セットトップボックス3は、外部ネットワーク6を介して取得した放送コンテンツのデータを表示端末4が表示可能な表示形式に変換し、複数の視聴可能なチャンネルが設定されている。セットトップボックス3のチャンネルはリモートコントローラ(リモコン)7によってユーザが選択可能であって、セットトップボックス3はユーザによって選択されたチャンネルの放送コンテンツのデータを表示端末4に表示する。
【0027】
なお、セットトップボックス3は、表示端末4に内蔵されていてもよい。
【0028】
テレビ電話システムで通信される通話データについて説明する。
【0029】
通話データは、音声データ及び映像データを含み、ホームゲートウェイ装置1Aとホームゲートウェイ装置1Bとの間は宛先がユニキャストアドレスであるユニキャストデータで通信される。ホームゲートウェイ装置は、通話データを受信すると、出力先が無線端末5に設定されている場合、受信した通話データを無線端末5に無線LANを介して送信し、出力先が表示端末4に設定されている場合、受信した通話データを宛先がマルチキャストアドレスであるマルチキャストデータに変換し、変換したマルチキャストデータをLANを介してセットトップボックス3に送信する。マルチキャストデータに変換するのは、マルチキャストデータしか受信できない既存のセットトップボックス3に対応させるためである。
【0030】
なお、表示端末4及び無線端末5は、通話データに含まれる映像データを表示する表示部と、通話データに含まれる音声データを出力する音声出力部と、を備える。
【0031】
図2は、本発明のホームゲートウェイ装置1の機能ブロック図である。
【0032】
ホームゲートウェイ装置1は、CPU11、メモリ12、記憶部13、WANポート14、W−LANポート15、及びLANポート16を備える。
【0033】
CPU11は、メモリ12に格納された各種プログラムを実行する。メモリ12は各種機能を実現するプログラムを格納する記憶領域である。記憶部13は、各種データを格納する記憶領域であり、特に不揮発性の記憶領域である。
【0034】
WANポート14は、外部ネットワーク6に接続するためのネットワークインタフェースである。W−LANポート15は、無線LANに接続するためのネットワークインタフェースである。LANポート16は、LANに接続するためのネットワークインタフェースである。
【0035】
メモリ12に格納される各種プログラムが実現する機能部について説明する。
【0036】
各種プログラムが実現する機能部には、ネットワーク制御部121、データ送受信部122、無線制御部123、及びアプリケーション制御部124がある。
【0037】
ネットワーク制御部121は、WANポート14を制御する。無線制御部123は、W−LANポート15を制御する。アプリケーション制御部124は、LANポート16を制御する。
【0038】
アプリケーション制御部124は、ユニキャスト・マルチキャスト変換部125及びMLD制御部126を備える。
【0039】
ユニキャスト・マルチキャスト変換部125は、通話データをユニキャストデータからマルチキャストデータへ変換する。MLD制御部126は、セットトップボックス3からユーザによって選択されたチャンネルを検出する。
【0040】
データ送受信部122は、上位の外部ネットワーク6に対してデータを送受信するとともに、配下のLAN及び無線LANに対してデータを送受信する。
【0041】
ここで、WANポート14、ネットワーク制御部121、及びデータ送受信部122は、通信先の無線端末5Bから送信された通話データを外部ネットワーク6を介して受信する受信部として機能する。
【0042】
また、データ送受信部122、無線制御部123、W−LANポート15、アプリケーション制御部124、及びLANポート16は、受信した通話データを無線端末5A又は表示端末4に送信する送信部として機能する。
【0043】
また、無線制御部123、及びW−LANポート15は、無線端末5から通話データの出力先を表示端末4へ切り替える切替要求を検出する切替要求検出部として機能する。なお、切替要求については、図4で詳細を説明する。
【0044】
また、MLD制御部126、及びLANポート16は、表示端末4から通話データの出力するチャンネルのユーザによる選択をセットトップボックス3を介して受け付ける選択チャンネル受付部として機能する。
【0045】
また、ユニキャスト・マルチキャスト変換部125は、切替要求を検出した場合に、ユニキャストである通話データをマルチキャストデータに変換する通話データ変換部として機能する。
【0046】
図3は、本発明の第1実施形態の無線端末5の機能ブロック図である。
【0047】
無線端末5は、制御部51、メモリ52、入力キー53、ディスプレイ54、カメラ55、マイク56、無線発信部57、無線処理部58、アプリ制御部59、及びアンテナを備える。
【0048】
制御部51は、各種機能を実現する制御プログラムの命令を実行する。メモリ52は、制御部51によって実行されるプログラムを格納する。
【0049】
入力キー53は、無線端末5のユーザが操作することによってユーザからの入力を受け付ける。例えば、入力キー53は、無線端末5のテレビ電話の通話先等の指定を受け付ける。
【0050】
ディスプレイ54は、テレビ電話の通話データに含まれる映像データ等を表示する。
【0051】
カメラ55は、例えば、テレビ電話中に対象物を撮影することによって、通話データに含まれる映像データの元になる画像データを生成する。なお、映像データは、カメラ55によって撮影された画像データに限定されず、無線端末5に備わる記憶領域に格納された映像データ等であってもよい。
【0052】
マイク56は、通話データに含まれる音声データの元になる音声の入力を受け付ける。
【0053】
無線発信部57は、アンテナ60から通話データを無線LANを介して送信する。なお無線発信部57は、アンテナ60から無線LANを介して通話データを受信する。
【0054】
無線処理部58は、無線発信部57を制御することによって無線通信を制御する。アプリ制御部59は、各種アプリケーションを制御する。
【0055】
図4は、本発明の第1実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0056】
図4に示すシーケンス図では、無線端末5Aが無線端末5Bに発呼し、無線端末5Aが通話中に出力切替要求をホームゲートウェイ装置1Aに送信する場合について説明する。
【0057】
無線端末5Aは、テレビ電話接続のセッション確立要求であるInviteメッセージをホームゲートウェイ装置1Aに無線LANを介して送信する(401)。
【0058】
ホームゲートウェイ装置1Aは、Inviteメッセージを受信すると、試行中であることを示すTrying100メッセージを無線端末5Aに無線LANを介して送信するとともに(411)、Inviteメッセージを外部ネットワーク6に送信する(402)。
【0059】
外部ネットワーク6は、Inviteメッセージを受信すると、Trying100メッセージをホームゲートウェイ装置1Aに送信するとともに(412)、Inviteメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに送信する(403)。
【0060】
ホームゲートウェイ装置1Bは、Inviteメッセージを受信すると、Trying100メッセージを外部ネットワーク6に送信するとともに(413)、Inviteメッセージを無線端末5Bに無線LANを介して送信する(404)。
【0061】
無線端末5Bは、Inviteメッセージを受信すると、呼び出し中となり、Trying100メッセージをホームゲートウェイ装置1Bに無線LANを介して送信するとともに(414)、呼び出し中であることを示す180Ringingメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに無線LANを介して送信する(421)。
【0062】
ホームゲートウェイ装置1Bは、180Ringingメッセージを受信すると、180Ringingメッセージを外部ネットワーク6を介してホームゲートウェイ装置1Aに送信する(422、423)。ホームゲートウェイ装置1Aは、180Ringingメッセージを無線端末5Aに無線LANを介して送信する(424)。
【0063】
無線端末5Bがオフフックされると、無線端末5Bは、200OKメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに送信する。200OKメッセージは、ホームゲートウェイ装置1B、外部ネットワーク6、及びホームゲートウェイ装置1Aを介して無線端末5Aに転送される(432、433、434)。
【0064】
無線端末5Aが200OKメッセージを受信すると、無線端末5Aは、200OKメッセージに対するACKデータをホームゲートウェイ装置1A、外部ネットワーク6、及び
ホームゲートウェイ装置1Bを介して無線端末5Bに送信する(441〜444)。これによって、無線端末5Aと無線端末5Bとの間にセッションが確立する。
【0065】
また、無線端末5Aが200OKメッセージを受信すると、無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中となる(451)。無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中となると、無線端末5Aと無線端末5Bとの間で音声データ及び映像データを含む通話データが送受信される。ホームゲートウェイ装置1A及び1B間の通話データの宛先には、ホームゲートウェイ装置1のユニキャストアドレスが設定され、通話データは、ホームゲートウェイ装置1A及び1B間ではユニキャストアドレスデータで通信される。なお、通話データの詳細は、図8で説明する。
【0066】
ここで、無線端末5Aが入力キー53を介して通話データの出力先を無線端末5Aから表示端末4に切り替える切替要求の入力を受け付けた場合、無線端末5Aは、通話データの出力先を表示端末4に切り替える切替要求メッセージを無線LANを介してホームゲートウェイ装置1Aに送信する(455)。なお、当該切替要求メッセージは、ホームゲートウェイ装置1Aと無線端末5Aとの接続を、セットトップボックス3に設定されたチャンネルのうち出力先として設定された出力先チャンネルとの接続に切り替える要求であるので、STBチャンネル接続要求ともいう。
【0067】
ホームゲートウェイ装置1Aは、切替要求メッセージを受信した場合、出力先チャンネルが使用可能か否かを判定する。
【0068】
ホームゲートウェイ装置1Aは、出力先チャンネルが使用可能であると判定した場合、受信した切替要求メッセージに対するACKであるOKメッセージを無線LANを介して無線端末5Aに送信する(456)。また、ホームゲートウェイ装置1Aは、外部ネットワーク6から受信した通話データ(461)のユニキャストデータからマルチキャストデータへの変換を開始する(462)。通話データのユニキャストデータからマルチキャストデータへの変換の詳細は、図8〜図10で詳細を説明する。
【0069】
次に、ユーザがリモコン7を操作し、リモコン7は、ユーザが選択したチャンネルを示すチャンネル選択データをセットトップボックス3に送信する(465)。ここでは、通話データの出力先として予め設定されている出力先チャンネルがユーザによって選択されたものとする。
【0070】
セットトップボックス3は、チャンネル選択データを受信した場合、ユーザによって選択されたチャンネルを特定可能なチャンネル特定データを含むMLDv2Reportメッセージをホームゲートウェイ装置1Aに送信する(466)。
【0071】
ホームゲートウェイ装置1Aは、MLDv2Reportメッセージを受信した場合、受信したMLDv2Reportメッセージに含まれるチャンネル特定データによって特定されるチャンネルが出力先チャンネルである場合に、ステップ462の処理でマルチキャストデータに変換された通話データを送信する(467)。
【0072】
セットトップボックス3は、通話データを受信した場合、受信した通話データを表示端末4から出力する(468)。具体的には、通話データに含まれる映像データは表示端末4のディスプレイに表示され、通話データに含まれる音声データは表示端末4のスピーカから出力される。
【0073】
無線端末5Aは、テレビ電話の終了が入力キーを介して入力されると、切断要求メッセージをホームゲートウェイ装置1Aに無線LANを介して送信する(471)。
【0074】
ホームゲートウェイ装置1Aは、切断要求メッセージを受信した場合、受信した切断要求メッセージに対するACKとしてOKメッセージを、無線端末5Aに送信する(472)。
【0075】
無線端末5Aは、切断要求メッセージに対するOKメッセージを受信した場合、セッション切断要求であるBYEメッセージを送信する(481)。BYEメッセージは、ホームゲートウェイ装置1A、外部ネットワーク6、及びホームゲートウェイ装置1Bを介して無線端末5Bに送信される(482、483、484)。
【0076】
無線端末5Bは、BYEメッセージを受信した場合、BYEメッセージに対するACKとして200OKメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに送信する(491)。200OKメッセージは、ホームゲートウェイ装置1B、外部ネットワーク6、及びホームゲートウェイ装置1Aを介して無線端末5Aに送信される(492、493、494)。無線端末5Aが200OKメッセージを受信した場合、セッションの切断が完了し、無線端末5Bとのテレビ電話の接続が切断される。
【0077】
以上のように、ユーザが所望のタイミングで通話データの出力先を切り替える旨を無線端末5に入力し、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5が当該入力に基づいてホームゲートウェイ装置1に送信する切替要求に基づいて、通話データの出力先を表示端末4に切り替える。また、既存のセットトップボックス3は宛先がマルチキャストアドレスであるマルチキャストデータしか受信できないので、ホームゲートウェイ装置1は、切替要求を受信した場合、通話データをマルチキャストデータに変換し、リモコン7による出力先チャンネルが選択された場合に、マルチキャストデータに変換した通話データをセットトップボックス3に送信する。
【0078】
これによって、ユーザの所望のタイミングで出力先を切り替えることができるとともに、既存のセットトップボックス3を利用して表示端末4に通話データを送信できる。
【0079】
なお、図4では、ホームゲートウェイ装置1Aは、ステップ467の処理で、MLDv2Reportメッセージを受信してから、マルチキャストデータに変換された通話データを送信するが、MLDv2Reportメッセージを受信しなくても、切替要求を受信して、ステップ462の処理でマルチキャストデータに変換された通話データを送信してもよい。この場合、ホームゲートウェイ装置1Aは、通話データの送信を開始する場合、出力先チャンネルに切り替える指令をセットトップボックス3に送信することによって、表示端末4のチャンネルを出力先チャンネルに切り替えることができる。
【0080】
図5は、本発明の第1実施形態の出力先チャンネルが使用できない場合の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0081】
図5では、無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中(451)となるまでは、図4と同じであるので、図示を省略している。
【0082】
ホームゲートウェイ装置1Aは、ステップ455の処理で無線端末5Aによって送信された切替要求メッセージを受信した場合、出力先チャンネルが使用可能か否かを判定する。
【0083】
ホームゲートウェイ装置1Aは、出力先チャンネルに他の放送コンテンツが表示されている場合等、出力先チャンネルが使用不可能であると判定した場合、受信した切替要求メッセージに対するACKとしてNGメッセージを無線LANを介して無線端末5Aに送信する(457)。
【0084】
この場合、ホームゲートウェイ装置1Aは、通話データをユニキャストデータからマルチキャストデータへ変換しない。このため、ホームゲートウェイ装置1Aは、ユーザによって選択されたチャンネルを特定可能なチャンネル特定データを含むMLDv2Reportメッセージをセットトップボックス3から受信しても、通話データをセットトップボックスに送信しない。
【0085】
図6は、本発明の第1実施形態の無線端末5からホームゲートウェイ装置1に送信するメッセージの説明図である。
【0086】
無線端末5には、ホームゲートウェイ装置1に送信するためのメッセージフォーマット600が設定されている。このメッセージフォーマットは、IPv4ヘッダ601、TCPヘッダ602、及びデータ603を含む。
【0087】
データ603は、Type611、セッションID612、及びマルチキャストグループID613を含む。
【0088】
Type611には、ステップ455の処理でホームゲートウェイ装置1に送信される切替要求か、ステップ471の処理でホームゲートウェイ装置1に送信される切断要求かを識別可能な識別データが格納される。
【0089】
セッションID612には、通話中のテレビ電話のセッションの識別情報が格納される。マルチキャストグループID613には、マルチキャストデータが送信されるグループを識別可能な識別情報(グループID)が格納される。グループIDは、セットトップボックス3に設定されたチャンネルの数だけ、チャンネルに対応して設定されているものである。マルチキャストグループID613に格納されるグループIDは、通話データの出力先として設定されている出力先チャンネルに対応するグループIDである。
【0090】
図7は、本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置1から無線端末5に送信するメッセージの説明図である。
【0091】
ホームゲートウェイ装置1には、無線端末5に送信するためのメッセージフォーマット700が設定されている。このメッセージフォーマットは、IPv4ヘッダ701、TCPヘッダ702、及びデータ703を含む。
【0092】
データ703は、Type711、及びコード712を含む。
【0093】
Type711には、図4に示すステップ456の処理で無線端末5に送信されるOKメッセージか、図5に示すステップ457の処理で無線端末5に送信されるNGメッセージか、を識別可能な識別データが格納される。
【0094】
コード712には、NGメッセージである場合に出力先チャンネルが使用できない原因を特定可能なデータが格納される。
【0095】
次に、ホームゲートウェイ装置1によるユニキャスト・マルチキャスト変換前後のパケットのフォーマットを図8〜図10を用いて説明する。
【0096】
図8は、本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置1によるユニキャスト・マルチキャスト変換前の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【0097】
図8に示すパケットは、他のホームゲートウェイ装置1から送信された通話データを外部ネットワーク6を介してホームゲートウェイ装置1が受信した場合のユニキャストデータである通話データのパケットである。
【0098】
通話データのパケットは、宛先MACアドレス801、送信元MACアドレス802、IPv4ヘッダ803、UDP804、RTP805、データ806、及びFCS807を含む。
【0099】
宛先MACアドレス801には、通話データの宛先となるホームゲートウェイ装置1のWANポート14に設定されたMACアドレスが格納される。
【0100】
送信元MACアドレス802には、通話データの送信元となる無線端末5のMACアドレスが格納される。
【0101】
IPv4ヘッダ803には、通話データの送信元となる無線端末5のIPv4のIPアドレス、及び、通話データの宛先となるホームゲートウェイ装置1の外部ネットワーク6側のIPv4のIPアドレスが格納される。
【0102】
UDP904はUDPヘッダであり、RTP805はRTPヘッダであり、データ806には音声データ及び映像データが格納される。FCS807には、フレームチェックシーケンス情報が格納される。
【0103】
このように、ホームゲートウェイ装置1Aとホームゲートウェイ装置1Bとの間では、通話データは宛先にユニキャストアドレスが格納されたユニキャストデータとして通信される。
【0104】
図9は、本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置1によるユニキャスト・マルチキャスト変換後の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【0105】
ユニキャスト・マルチキャスト変換では、図8に示す通話データの宛先MACアドレス801、送信元MACアドレス802、及びIPv4ヘッダ803が変換される。変換後の宛先MACアドレス801、送信元MACアドレス802、及びIPv4ヘッダ803は、宛先MACアドレス901、送信元MACアドレス902、及びIPv6ヘッダ903として示す。また、UDP804、RTP805、データ806、及びFCS807は変換されず、変換前のままであるので、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0106】
宛先MACアドレス901には、ホームゲートウェイ装置1から送信される通話データの宛先となるセットトップボックス3のLAN側のマルチキャストMACアドレスが登録される。なお、マルチキャストMACアドレスは、図10で詳細を説明する。
【0107】
送信元MACアドレス902には、ホームゲートウェイ装置1から送信される通話データの送信元となる自身のLANポート16に設定されたMACアドレスが格納される。
【0108】
IPv6ヘッダ903には、IPv4ヘッダ803に格納されていた通話データの送信元となる無線端末5のIPアドレスがそのまま格納されるとともに、当該通話データの宛先となるIPv6マルチキャストアドレスが格納される。IPv6マルチキャストアドレスは、通話データの出力先となるチャンネルに対応するアドレスであり、図10で詳細を説明する。
【0109】
図10は、本発明の第1実施形態のIPv6マルチキャストアドレス及びマルチキャストMACアドレスの説明図である。
【0110】
まず、図9に示すIPv6ヘッダ903に格納されるIPv6マルチキャストアドレスについて説明する。
【0111】
IPv6マルチキャストアドレスの上位8ビットの領域1001には、固定値である「FF」が登録される。領域1101の次の4ビットの領域1002には、各種フラグが登録される。領域1102の次の4ビットの領域1003には、マルチキャストアドレススコープフィールド値が登録される。次の112ビットの領域1004には、グループIDが登録される。
【0112】
領域1004の下位32ビットの領域10041には、図4に示すステップ455の処理で無線端末5から送信された切替要求に含まれる出力先チャンネルに対応する識別情報が登録される。なお、この識別情報がグループIDとなる。また、残りの80ビットには、セットトップボックス3が受信可能であれば任意の値が登録される。
【0113】
次に、マルチキャストMACアドレスについて説明する。
【0114】
マルチキャストMACアドレスは合計48ビットのデータであり、上位16ビットには固定値「33:33」が登録され、下位32ビットにはIPv6マルチキャストアドレスの領域10041に登録された出力先チャンネルに対応する識別情報(グループID)が登録される。
【0115】
ホームゲートウェイ装置1のユニキャスト・マルチキャスト変換処理について説明する。
【0116】
ホームゲートウェイ装置1は、外部ネットワーク6から受信した通話データのIPv4ヘッダ803に含まれる送信元となる無線端末5のIPアドレスは変わらないので、IPv4ヘッダ803に含まれる送信元となる無線端末5のIPアドレスをIPv6ヘッダ903の送信元となる無線端末5のIPアドレスに登録する。
【0117】
また、ホームゲートウェイ装置1は、送信元MACアドレス902に自身のLANポート16のMACアドレスを登録する。
【0118】
また、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から送信された切替要求に含まれる出力先チャンネルに対応する識別情報(グループID)に基づいて図10に示すIPv6マルチキャストアドレスを作成し、作成したIPv6マルチキャストアドレスをIPv6ヘッダ903の宛先に登録する。
【0119】
さらに、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から送信された切替要求に含まれる出力先チャンネルに対応する識別情報に所定のアドレスを付加することによって、マルチキャストMACアドレスを作成し、作成したマルチキャストMACアドレスを宛先MACアドレス901に登録する。
【0120】
これによって、ホームゲートウェイ装置1は、ユニキャストデータをマルチキャストデータに変換することができる。
【0121】
また、IPv4ヘッダ803の宛先のIPv4のIPアドレスをIPv6のIPアドレスに変換するのは、既存のセットトップボックス3がIPv6に対応しているためである。
【0122】
なお、IPv6マルチキャストアドレス及びマルチキャストMACアドレスを作成するための出力先チャンネルに対応する識別情報(グループID)は、無線端末5からの切替要求に含まれるものとしたが、ホームゲートウェイ装置1に出力先チャンネルが設定されていれな、切替要求に含まれなくてもよい。
【0123】
以上のように、本実施形態では、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から切替要求を受信したタイミングで、セットトップボックス3が受信可能な形式に通話データを変換し、変換後の通話データをセットトップボックス3を介して表示端末4に送信するので、ユーザの所望のタイミングで出力先を切り替えることができるとともに、既存のセットトップボックス3を利用して表示端末4に通話データを送信できる。
【0124】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図11及び12を用いて説明する。
【0125】
第2実施形態は、データ送受信部122が外部ネットワーク6を介して受信した通話データを複製し、複製した一方の通話データを無線端末5へ送信し、複製した他方の通話データをセットトップボックスへ送信する実施形態である。これによって、通話データの出力先を複数とすることができる。
【0126】
図11は、本発明の第2実施形態のホームゲートウェイ装置1の機能ブロック図である。
【0127】
図11に示すホームゲートウェイ装置1の構成のうち、図2に示す第1実施形態のホームゲートウェイ装置1の構成と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0128】
本実施形態のデータ送受信部122は、データ複製処理部1100を備える。データ複製処理部1100は、外部ネットワーク6から受信した通話データ、つまり、WANポート14を介して受信した通話データを複製する。
【0129】
なお、上述したように、複製された一方の通話データは無線端末5に送信され、他方の通話データはマルチキャストデータに変換されセットトップボックス3に送信される。
【0130】
図12は、本発明の第2実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0131】
図12に示す通話データの出力切替処理のうち、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略し、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と異なる点のみ説明する。
【0132】
ホームゲートウェイ装置1Aは、ステップ461の処理で無線端末5Bから送信された通話データを受信した場合、受信した通話データを複製し、複製した一方の通話データをユニキャストデータのまま無線端末5Aに送信し(463)、複製した他方の通話データをマルチキャストデータに変換する(462)。
【0133】
以上によって、本実施形態では、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から切替要求を受信すると、無線端末5への送信を停止せずに、無線端末5及び表示端末4に通話データを送信できる。これによって、ユーザは、切替要求をしても、無線端末5及び表示端末4のうち所望の端末を用いてテレビ電話をすることができる。
【0134】
(第2実施形態の変形例)
次に、第2実施形態の変形例について図13を用いて説明する。
【0135】
第2実施形態の変形例では、第2実施形態のホームゲートウェイ装置1において、無線端末5のユーザが、通話データの出力先を表示端末4のみにする切替(片側出力切替)を行うか、通話データの出力先を無線端末5及び表示端末4にする切替(両側出力切替)を行うか、を選択できるようにするものである。
【0136】
具体的には、無線端末5のユーザは、片側出力切替又は両側出力切替を選択する場合、片側出力切替又は両側出力切替を選択する旨を入力キー53等を介して無線端末5に入力する。無線端末5は、片側出力切替又は両側出力切替を選択する旨が入力された場合、いずれの切替が選択されたかを特定可能な切替要求をホームゲートウェイ装置1に送信する(図12に示すステップ455)。無線端末5は、片側出力切替が選択された場合、片側出力切替要求をホームゲートウェイ装置1に送信し、両側出力切替が選択された場合、両側出力切替要求をホームゲートウェイ装置1に送信する。
【0137】
ステップ455の処理で無線端末5からホームゲートウェイ装置1に送信される切替要求のフォーマットは図6に示すが、片側出力切替要求と両側出力切替要求とは、Type611に格納される情報によって識別可能である。
【0138】
図13は、本発明の第2実施形態の変形例のホームゲートウェイ装置1のアプリケーションによる処理のフローチャートである。
【0139】
このアプリケーションは、ホームゲートウェイ装置1のCPU11によって実行され、テレビ電話が無線端末5間で通話中となった場合に起動し、テレビ電話が終了する場合に終了する。具体的には、ホームゲートウェイ装置1が図12に示すステップ441の処理でACKデータを受信した場合、当該アプリケーションを起動し、ステップ481の処理でBYEメッセージを受信した場合、当該アプリケーションを終了する。
【0140】
まず、CPU11は、ホームゲートウェイ装置1が無線端末5から受信した切替要求が両側出力切替要求であるか否かを判定する(1301)。
【0141】
ステップ1301の処理で、切替要求が両側出力切替要求であると判定された場合、CPU11は、データ複製処理部1100を有効に設定し、外部ネットワーク6から通話データの複製を開始するとともに、ユニキャスト・マルチキャスト変換を開始して、両側出力切替を行う(1302)。
【0142】
ステップ1302の処理で、CPU11は、ユニキャスト・マルチキャスト変換を開始する場合、出力先チャンネルが使用中であるかを判定する。出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替OKと判定し処理を進め、出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替NGと判定する。
【0143】
CPU11は、ステップ1302の処理で切替OKであるか否かを判定し(1303)、切替OKである場合、ステップ1308の処理を実行し、切替NGである場合、エラー処理を実行し(1304)、ステップ1308の処理を実行する。
【0144】
ステップ1308の処理では、CPU11は、出力終了か否かを判定する。具体的には、CPU11は、ホームゲートウェイ装置1が無線端末5からBYEメッセージを受信した場合、出力終了と判定してアプリケーションを終了し、ホームゲートウェイ装置1が無線端末5からBYEメッセージを受信していない場合、出力終了していないと判定し、ステップ1301の処理に戻る。
【0145】
ステップ1301の処理で、切替要求が両側出力切替要求でないと判定された場合、つまり、当該切替要求が片側出力切替要求である場合、CPU11は、データ複製処理部1100を無効に設定し、外部ネットワーク6から通話データのユニキャスト・マルチキャスト変換を開始して、片側出力切替を行う(1305)。
【0146】
ステップ1305の処理で、CPU11は、ユニキャスト・マルチキャスト変換を開始する場合、出力先チャンネルが使用中であるかを判定する。出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替OKと判定し処理を進め、出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替NGと判定する。
【0147】
CPU11は、ステップ1305の処理で切替OKであるか否かを判定し(1306)、切替OKである場合、ステップ1308の処理を実行し、切替NGである場合、エラー処理を実行し(1307)、ステップ1308の処理を実行する。
【0148】
なお、アプリケーションは、通話中となった場合に起動し、テレビ電話が終了する場合に終了することに限定されず、例えば、ホームゲートウェイ装置1が起動中に常時起動していてもよい。この場合、ステップ1308の処理を実行する必要はなく、ホームゲートウェイ装置1の電源断となるまでステップ1301〜1307の処理を繰り返し実行する。
【0149】
以上によって、ホームゲートウェイ装置1は、片側出力切替が選択された場合、通話データを複製せず、表示端末4のみに通話データを出力し、両側出力切替が選択された場合、通話データを複製し、一方を表示端末4に通話データを出力し、他方を無線端末5に通話データを出力する。これによって、ユーザが片側出力切替か両側出力切替かを選択できるようになる。
【0150】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図14及び図15を用いて説明する。
【0151】
第3実施形態は、表示端末4に出力される通話データを録画端末9に録画するものである。
【0152】
図14は、本発明の第3実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【0153】
図14に示すテレビ電話システムの構成のうち、図1に示す第1実施形態のテレビ電話システムの構成と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略し、図1に示す第1実施形態のテレビ電話システムと異なる点のみ説明する。
【0154】
テレビ電話システムは、さらに録画端末9を備える。当該録画端末9は表示端末4に接続される。
【0155】
図15は、本発明の第3実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0156】
図15に示す通話データの出力切替処理のうち、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略し、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と異なる点のみ説明する。
【0157】
図15では、ステップ451の処理で無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中となるまでの処理は、図4に示す通話データの出力切替処理と同じであるので、図示を省略した。
【0158】
表示端末4にセットトップボックス3から通話データが入力されると、表示端末4は、入力された通話データを録画端末9に出力する(469)。
【0159】
録画端末9に表示端末4から通話データが入力されると、録画端末9は、図示しない補助記憶装置に通話データを記憶する。
【0160】
また、第3実施形態では、表示端末4に録画端末9が接続される例を示したが、この例に限定されず、表示端末4が接続されたセットトップボックス3(表示用セットトップボックス)の他に、録画端末9に接続されたセットトップボックス3(録画用セットトップボックス)があってもよい。
【0161】
この場合、出力先チャンネルとして同じチャンネルが、録画用セットトップボックス及び表示用セットトップボックスに設定されている。マルチキャストMACアドレス及びIPv6マルチキャストアドレスは、出力先チャンネルに基づいて生成されるので、録画用セットトップボックス及び表示用セットトップボックスのこれらのアドレスは同じになる。
【0162】
したがって、録画用セットトップボックス及び表示用セットトップボックスは、ホームゲートウェイ装置1からマルチキャストデータに変換された通話データを受信し、録画用セットトップボックスは録画端末9に通話データを出力し、表示用セットトップボックスは表示端末4に通話データを出力する。
【0163】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0164】
1 ホームゲートウェイ装置(HGW)
3 セットトップボックス(STB)
4 表示端末
5 無線端末
6 外部ネットワーク
7 リモートコントローラ
8 テレビ電話利用者
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末と出力装置とが配下に接続され、当該端末の通話先が接続されるネットワークに接続されたネットワークに接続されるゲートウェイ装置に関し、特に、通話先から受信した通話データを配下に送信するゲートウェイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音声データ及び映像データ等をインターネット網を利用して送受信可能なIP電話のユーザ数、及び、パーソナルコンピュータ(PC)を用いたビデオチャットのアプリケーションのユーザ数は、急速な増加傾向にある。これらのユーザ数の増加は、インターネット環境があれば、手軽で無料に利用できることに起因するものと考えられる。また、IP電話を利用したTV電話システムは、無線端末に当該TV電話システムのアプリケーションを搭載すれば、無線端末でも利用できる。
【0003】
上述したIP電話及びビデオチャット等のサービスを利用するには、ユーザは、PC又は無線端末等の端末を起動し、アプリケーションにログインしなければならない。このため、端末を所持していない者、及び、これらの作業を手間に感じる者は、これらのサービスの利用を敬遠していた。
【0004】
また、一般的に、無線端末はカメラ、マイク、及びディスプレイを備え、無線通信機能を有する無線端末も多くある。このため、無線端末は、IP電話及びIP電話網を利用したテレビ電話のアプリケーションを利用することによって、IP電話機として利用が可能である。このような無線端末では、無線端末又は他の表示装置に通話先の相手の顔などの映像データを表示しながら通話を行うのが一般的である。
【0005】
ここで、外部ネットワークと家庭内ネットワークとを接続し、家庭内ネットワークに接続された機器を管理するホームゲートウェイ装置が知られている。このホームゲートウェイ装置は、家庭内ネットワークに接続された機器に関する情報を含む管理画面をテレビに表示できる。この場合、テレビに表示される管理画面の表示データは、ホームゲートウェイ装置からマルチキャストデータとして送信されるものであった。
【0006】
また、無線端末同士のデータ通信及び、テレビ電話等に利用されるプロトコルとしてSIP(Session Initiation Protocol)が知られている。このSIPは、処理が軽く、拡張性が高く、インターネットとの親和性が高いプロトコルである。
【0007】
無線端末間でのテレビ電話の通話データに含まれる映像データを拡大表示するために、当該映像データをテレビに表示させる技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0008】
特許文献1には、IP電話機の発呼又は着呼時にテレビの電源をオンにし、相手の映像をテレビに表示するセットトップボックスが記載されている。
【0009】
特許文献2には、放送コンテンツに相手の映像データをオーバーレイ表示するホームゲートウェイ装置が記載されている。
【0010】
特許文献3には、携帯電話機を利用したテレビ電話の相手の映像データをテレビに表示するためのクレードルが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2007−243811号公報
【特許文献2】特開2011−10084号公報
【特許文献3】特開2005−151446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
特許文献1の技術では、ユーザが所望するタイミングで相手映像をテレビに出力することができず、また、ホームゲートウェイ装置については開示されていない。
【0013】
特許文献2の技術では、放送コンテンツと相手の映像データとをオーバーレイ表示するため、ユーザが所望するタイミングでのテレビへの出力を開始することができない。また、すべてのチャンネルでオーバーレイ表示となってしまうため、オーバーレイ表示を望まないユーザにとっては適当でない。
【0014】
特許文献3の技術では、この技術を導入するためには新たなクレードルが必要であり、既存の設備では特許文献3の技術を導入することができない。また、テレビ映像と相手の映像とが合成されるので、特許文献2と同様に、合成表示を望まないユーザにとっては適当でない。
【0015】
そこで、本発明は、既存の設備で利用可能であって、ユーザの所望のタイミングで通話データに含まれる映像データの出力先を切り替えることができるゲートウェイを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の代表的な一例を示せば、映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置であって、前記通信先から送信された宛先がユニキャストアドレスである通話データを前記ネットワークを介して受信する受信部と、前記受信部が受信した前記通話データを前記端末及び前記出力装置の少なくとも一方に出力する送信部と、前記端末から送信され、前記通話データの出力を前記出力装置側に切り替える切替要求を検出する切替要求検出部と、を備え、前記送信部は、前記切替要求検出部が前記切替要求を検出した場合、前記宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に対応するマルチキャストアドレスに変換する通話データ変換部を有し、前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、既存の設備で利用可能であって、ユーザの所望のタイミングで通話データに含まれる映像データの出力先を切り替えることができるゲートウェイを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【図2】本発明のホームゲートウェイ装置の機能ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態の無線端末の機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【図5】本発明の第1実施形態の出力先チャンネルが使用できない場合の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【図6】本発明の第1実施形態の無線端末からホームゲートウェイ装置に送信するメッセージの説明図である。
【図7】本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置から無線端末に送信するメッセージの説明図である。
【図8】本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置によるユニキャスト・マルチキャスト変換前の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【図9】本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置によるユニキャスト・マルチキャスト変換後の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【図10】本発明の第1実施形態のIPv6マルチキャストアドレス及びマルチキャストMACアドレスの説明図である。
【図11】本発明の第2実施形態のホームゲートウェイ装置の機能ブロック図である。
【図12】本発明の第2実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【図13】本発明の第2実施形態の変形例のホームゲートウェイ装置1のアプリケーションによる処理のフローチャートである。
【図14】本発明の第3実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【図15】本発明の第3実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図10を用いて説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【0021】
あるテレビ(TV)電話利用者8と図示しない他のテレビ電話利用者との間でテレビ電話を行う場合について説明する。
【0022】
テレビ電話システムは、あるテレビ電話利用者8が利用する無線端末5A、無線端末5Aと無線LAN(Local Area Network)によって接続されるホームゲートウェイ装置(HGW)1A、当該ホームゲートウェイ装置1Aと外部ネットワーク(NW)6によって接続されるホームゲートウェイ装置1B、ホームゲートウェイ装置1Bに無線LANによって接続され他のテレビ電話利用者が利用する無線端末5Bを備える。
【0023】
ホームゲートウェイ装置1Aにはセットトップボックス(STB)3がLANによって接続され、セットトップボックス3には表示端末4(例えば、テレビ等)が接続される。
【0024】
以下、ホームゲートウェイ装置1A及び1Bを総称してホームゲートウェイ装置といい、無線端末5A及び5Bを総称して無線端末という。
【0025】
ホームゲートウェイ装置は、外部ネットワーク6と家庭内ネットワーク(LAN及び無線LANを含む)とを接続する装置である。家庭内ネットワークには無線端末5及びセットトップボックス3が接続されている。
【0026】
セットトップボックス3は、外部ネットワーク6を介して取得した放送コンテンツのデータを表示端末4が表示可能な表示形式に変換し、複数の視聴可能なチャンネルが設定されている。セットトップボックス3のチャンネルはリモートコントローラ(リモコン)7によってユーザが選択可能であって、セットトップボックス3はユーザによって選択されたチャンネルの放送コンテンツのデータを表示端末4に表示する。
【0027】
なお、セットトップボックス3は、表示端末4に内蔵されていてもよい。
【0028】
テレビ電話システムで通信される通話データについて説明する。
【0029】
通話データは、音声データ及び映像データを含み、ホームゲートウェイ装置1Aとホームゲートウェイ装置1Bとの間は宛先がユニキャストアドレスであるユニキャストデータで通信される。ホームゲートウェイ装置は、通話データを受信すると、出力先が無線端末5に設定されている場合、受信した通話データを無線端末5に無線LANを介して送信し、出力先が表示端末4に設定されている場合、受信した通話データを宛先がマルチキャストアドレスであるマルチキャストデータに変換し、変換したマルチキャストデータをLANを介してセットトップボックス3に送信する。マルチキャストデータに変換するのは、マルチキャストデータしか受信できない既存のセットトップボックス3に対応させるためである。
【0030】
なお、表示端末4及び無線端末5は、通話データに含まれる映像データを表示する表示部と、通話データに含まれる音声データを出力する音声出力部と、を備える。
【0031】
図2は、本発明のホームゲートウェイ装置1の機能ブロック図である。
【0032】
ホームゲートウェイ装置1は、CPU11、メモリ12、記憶部13、WANポート14、W−LANポート15、及びLANポート16を備える。
【0033】
CPU11は、メモリ12に格納された各種プログラムを実行する。メモリ12は各種機能を実現するプログラムを格納する記憶領域である。記憶部13は、各種データを格納する記憶領域であり、特に不揮発性の記憶領域である。
【0034】
WANポート14は、外部ネットワーク6に接続するためのネットワークインタフェースである。W−LANポート15は、無線LANに接続するためのネットワークインタフェースである。LANポート16は、LANに接続するためのネットワークインタフェースである。
【0035】
メモリ12に格納される各種プログラムが実現する機能部について説明する。
【0036】
各種プログラムが実現する機能部には、ネットワーク制御部121、データ送受信部122、無線制御部123、及びアプリケーション制御部124がある。
【0037】
ネットワーク制御部121は、WANポート14を制御する。無線制御部123は、W−LANポート15を制御する。アプリケーション制御部124は、LANポート16を制御する。
【0038】
アプリケーション制御部124は、ユニキャスト・マルチキャスト変換部125及びMLD制御部126を備える。
【0039】
ユニキャスト・マルチキャスト変換部125は、通話データをユニキャストデータからマルチキャストデータへ変換する。MLD制御部126は、セットトップボックス3からユーザによって選択されたチャンネルを検出する。
【0040】
データ送受信部122は、上位の外部ネットワーク6に対してデータを送受信するとともに、配下のLAN及び無線LANに対してデータを送受信する。
【0041】
ここで、WANポート14、ネットワーク制御部121、及びデータ送受信部122は、通信先の無線端末5Bから送信された通話データを外部ネットワーク6を介して受信する受信部として機能する。
【0042】
また、データ送受信部122、無線制御部123、W−LANポート15、アプリケーション制御部124、及びLANポート16は、受信した通話データを無線端末5A又は表示端末4に送信する送信部として機能する。
【0043】
また、無線制御部123、及びW−LANポート15は、無線端末5から通話データの出力先を表示端末4へ切り替える切替要求を検出する切替要求検出部として機能する。なお、切替要求については、図4で詳細を説明する。
【0044】
また、MLD制御部126、及びLANポート16は、表示端末4から通話データの出力するチャンネルのユーザによる選択をセットトップボックス3を介して受け付ける選択チャンネル受付部として機能する。
【0045】
また、ユニキャスト・マルチキャスト変換部125は、切替要求を検出した場合に、ユニキャストである通話データをマルチキャストデータに変換する通話データ変換部として機能する。
【0046】
図3は、本発明の第1実施形態の無線端末5の機能ブロック図である。
【0047】
無線端末5は、制御部51、メモリ52、入力キー53、ディスプレイ54、カメラ55、マイク56、無線発信部57、無線処理部58、アプリ制御部59、及びアンテナを備える。
【0048】
制御部51は、各種機能を実現する制御プログラムの命令を実行する。メモリ52は、制御部51によって実行されるプログラムを格納する。
【0049】
入力キー53は、無線端末5のユーザが操作することによってユーザからの入力を受け付ける。例えば、入力キー53は、無線端末5のテレビ電話の通話先等の指定を受け付ける。
【0050】
ディスプレイ54は、テレビ電話の通話データに含まれる映像データ等を表示する。
【0051】
カメラ55は、例えば、テレビ電話中に対象物を撮影することによって、通話データに含まれる映像データの元になる画像データを生成する。なお、映像データは、カメラ55によって撮影された画像データに限定されず、無線端末5に備わる記憶領域に格納された映像データ等であってもよい。
【0052】
マイク56は、通話データに含まれる音声データの元になる音声の入力を受け付ける。
【0053】
無線発信部57は、アンテナ60から通話データを無線LANを介して送信する。なお無線発信部57は、アンテナ60から無線LANを介して通話データを受信する。
【0054】
無線処理部58は、無線発信部57を制御することによって無線通信を制御する。アプリ制御部59は、各種アプリケーションを制御する。
【0055】
図4は、本発明の第1実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0056】
図4に示すシーケンス図では、無線端末5Aが無線端末5Bに発呼し、無線端末5Aが通話中に出力切替要求をホームゲートウェイ装置1Aに送信する場合について説明する。
【0057】
無線端末5Aは、テレビ電話接続のセッション確立要求であるInviteメッセージをホームゲートウェイ装置1Aに無線LANを介して送信する(401)。
【0058】
ホームゲートウェイ装置1Aは、Inviteメッセージを受信すると、試行中であることを示すTrying100メッセージを無線端末5Aに無線LANを介して送信するとともに(411)、Inviteメッセージを外部ネットワーク6に送信する(402)。
【0059】
外部ネットワーク6は、Inviteメッセージを受信すると、Trying100メッセージをホームゲートウェイ装置1Aに送信するとともに(412)、Inviteメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに送信する(403)。
【0060】
ホームゲートウェイ装置1Bは、Inviteメッセージを受信すると、Trying100メッセージを外部ネットワーク6に送信するとともに(413)、Inviteメッセージを無線端末5Bに無線LANを介して送信する(404)。
【0061】
無線端末5Bは、Inviteメッセージを受信すると、呼び出し中となり、Trying100メッセージをホームゲートウェイ装置1Bに無線LANを介して送信するとともに(414)、呼び出し中であることを示す180Ringingメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに無線LANを介して送信する(421)。
【0062】
ホームゲートウェイ装置1Bは、180Ringingメッセージを受信すると、180Ringingメッセージを外部ネットワーク6を介してホームゲートウェイ装置1Aに送信する(422、423)。ホームゲートウェイ装置1Aは、180Ringingメッセージを無線端末5Aに無線LANを介して送信する(424)。
【0063】
無線端末5Bがオフフックされると、無線端末5Bは、200OKメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに送信する。200OKメッセージは、ホームゲートウェイ装置1B、外部ネットワーク6、及びホームゲートウェイ装置1Aを介して無線端末5Aに転送される(432、433、434)。
【0064】
無線端末5Aが200OKメッセージを受信すると、無線端末5Aは、200OKメッセージに対するACKデータをホームゲートウェイ装置1A、外部ネットワーク6、及び
ホームゲートウェイ装置1Bを介して無線端末5Bに送信する(441〜444)。これによって、無線端末5Aと無線端末5Bとの間にセッションが確立する。
【0065】
また、無線端末5Aが200OKメッセージを受信すると、無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中となる(451)。無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中となると、無線端末5Aと無線端末5Bとの間で音声データ及び映像データを含む通話データが送受信される。ホームゲートウェイ装置1A及び1B間の通話データの宛先には、ホームゲートウェイ装置1のユニキャストアドレスが設定され、通話データは、ホームゲートウェイ装置1A及び1B間ではユニキャストアドレスデータで通信される。なお、通話データの詳細は、図8で説明する。
【0066】
ここで、無線端末5Aが入力キー53を介して通話データの出力先を無線端末5Aから表示端末4に切り替える切替要求の入力を受け付けた場合、無線端末5Aは、通話データの出力先を表示端末4に切り替える切替要求メッセージを無線LANを介してホームゲートウェイ装置1Aに送信する(455)。なお、当該切替要求メッセージは、ホームゲートウェイ装置1Aと無線端末5Aとの接続を、セットトップボックス3に設定されたチャンネルのうち出力先として設定された出力先チャンネルとの接続に切り替える要求であるので、STBチャンネル接続要求ともいう。
【0067】
ホームゲートウェイ装置1Aは、切替要求メッセージを受信した場合、出力先チャンネルが使用可能か否かを判定する。
【0068】
ホームゲートウェイ装置1Aは、出力先チャンネルが使用可能であると判定した場合、受信した切替要求メッセージに対するACKであるOKメッセージを無線LANを介して無線端末5Aに送信する(456)。また、ホームゲートウェイ装置1Aは、外部ネットワーク6から受信した通話データ(461)のユニキャストデータからマルチキャストデータへの変換を開始する(462)。通話データのユニキャストデータからマルチキャストデータへの変換の詳細は、図8〜図10で詳細を説明する。
【0069】
次に、ユーザがリモコン7を操作し、リモコン7は、ユーザが選択したチャンネルを示すチャンネル選択データをセットトップボックス3に送信する(465)。ここでは、通話データの出力先として予め設定されている出力先チャンネルがユーザによって選択されたものとする。
【0070】
セットトップボックス3は、チャンネル選択データを受信した場合、ユーザによって選択されたチャンネルを特定可能なチャンネル特定データを含むMLDv2Reportメッセージをホームゲートウェイ装置1Aに送信する(466)。
【0071】
ホームゲートウェイ装置1Aは、MLDv2Reportメッセージを受信した場合、受信したMLDv2Reportメッセージに含まれるチャンネル特定データによって特定されるチャンネルが出力先チャンネルである場合に、ステップ462の処理でマルチキャストデータに変換された通話データを送信する(467)。
【0072】
セットトップボックス3は、通話データを受信した場合、受信した通話データを表示端末4から出力する(468)。具体的には、通話データに含まれる映像データは表示端末4のディスプレイに表示され、通話データに含まれる音声データは表示端末4のスピーカから出力される。
【0073】
無線端末5Aは、テレビ電話の終了が入力キーを介して入力されると、切断要求メッセージをホームゲートウェイ装置1Aに無線LANを介して送信する(471)。
【0074】
ホームゲートウェイ装置1Aは、切断要求メッセージを受信した場合、受信した切断要求メッセージに対するACKとしてOKメッセージを、無線端末5Aに送信する(472)。
【0075】
無線端末5Aは、切断要求メッセージに対するOKメッセージを受信した場合、セッション切断要求であるBYEメッセージを送信する(481)。BYEメッセージは、ホームゲートウェイ装置1A、外部ネットワーク6、及びホームゲートウェイ装置1Bを介して無線端末5Bに送信される(482、483、484)。
【0076】
無線端末5Bは、BYEメッセージを受信した場合、BYEメッセージに対するACKとして200OKメッセージをホームゲートウェイ装置1Bに送信する(491)。200OKメッセージは、ホームゲートウェイ装置1B、外部ネットワーク6、及びホームゲートウェイ装置1Aを介して無線端末5Aに送信される(492、493、494)。無線端末5Aが200OKメッセージを受信した場合、セッションの切断が完了し、無線端末5Bとのテレビ電話の接続が切断される。
【0077】
以上のように、ユーザが所望のタイミングで通話データの出力先を切り替える旨を無線端末5に入力し、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5が当該入力に基づいてホームゲートウェイ装置1に送信する切替要求に基づいて、通話データの出力先を表示端末4に切り替える。また、既存のセットトップボックス3は宛先がマルチキャストアドレスであるマルチキャストデータしか受信できないので、ホームゲートウェイ装置1は、切替要求を受信した場合、通話データをマルチキャストデータに変換し、リモコン7による出力先チャンネルが選択された場合に、マルチキャストデータに変換した通話データをセットトップボックス3に送信する。
【0078】
これによって、ユーザの所望のタイミングで出力先を切り替えることができるとともに、既存のセットトップボックス3を利用して表示端末4に通話データを送信できる。
【0079】
なお、図4では、ホームゲートウェイ装置1Aは、ステップ467の処理で、MLDv2Reportメッセージを受信してから、マルチキャストデータに変換された通話データを送信するが、MLDv2Reportメッセージを受信しなくても、切替要求を受信して、ステップ462の処理でマルチキャストデータに変換された通話データを送信してもよい。この場合、ホームゲートウェイ装置1Aは、通話データの送信を開始する場合、出力先チャンネルに切り替える指令をセットトップボックス3に送信することによって、表示端末4のチャンネルを出力先チャンネルに切り替えることができる。
【0080】
図5は、本発明の第1実施形態の出力先チャンネルが使用できない場合の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0081】
図5では、無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中(451)となるまでは、図4と同じであるので、図示を省略している。
【0082】
ホームゲートウェイ装置1Aは、ステップ455の処理で無線端末5Aによって送信された切替要求メッセージを受信した場合、出力先チャンネルが使用可能か否かを判定する。
【0083】
ホームゲートウェイ装置1Aは、出力先チャンネルに他の放送コンテンツが表示されている場合等、出力先チャンネルが使用不可能であると判定した場合、受信した切替要求メッセージに対するACKとしてNGメッセージを無線LANを介して無線端末5Aに送信する(457)。
【0084】
この場合、ホームゲートウェイ装置1Aは、通話データをユニキャストデータからマルチキャストデータへ変換しない。このため、ホームゲートウェイ装置1Aは、ユーザによって選択されたチャンネルを特定可能なチャンネル特定データを含むMLDv2Reportメッセージをセットトップボックス3から受信しても、通話データをセットトップボックスに送信しない。
【0085】
図6は、本発明の第1実施形態の無線端末5からホームゲートウェイ装置1に送信するメッセージの説明図である。
【0086】
無線端末5には、ホームゲートウェイ装置1に送信するためのメッセージフォーマット600が設定されている。このメッセージフォーマットは、IPv4ヘッダ601、TCPヘッダ602、及びデータ603を含む。
【0087】
データ603は、Type611、セッションID612、及びマルチキャストグループID613を含む。
【0088】
Type611には、ステップ455の処理でホームゲートウェイ装置1に送信される切替要求か、ステップ471の処理でホームゲートウェイ装置1に送信される切断要求かを識別可能な識別データが格納される。
【0089】
セッションID612には、通話中のテレビ電話のセッションの識別情報が格納される。マルチキャストグループID613には、マルチキャストデータが送信されるグループを識別可能な識別情報(グループID)が格納される。グループIDは、セットトップボックス3に設定されたチャンネルの数だけ、チャンネルに対応して設定されているものである。マルチキャストグループID613に格納されるグループIDは、通話データの出力先として設定されている出力先チャンネルに対応するグループIDである。
【0090】
図7は、本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置1から無線端末5に送信するメッセージの説明図である。
【0091】
ホームゲートウェイ装置1には、無線端末5に送信するためのメッセージフォーマット700が設定されている。このメッセージフォーマットは、IPv4ヘッダ701、TCPヘッダ702、及びデータ703を含む。
【0092】
データ703は、Type711、及びコード712を含む。
【0093】
Type711には、図4に示すステップ456の処理で無線端末5に送信されるOKメッセージか、図5に示すステップ457の処理で無線端末5に送信されるNGメッセージか、を識別可能な識別データが格納される。
【0094】
コード712には、NGメッセージである場合に出力先チャンネルが使用できない原因を特定可能なデータが格納される。
【0095】
次に、ホームゲートウェイ装置1によるユニキャスト・マルチキャスト変換前後のパケットのフォーマットを図8〜図10を用いて説明する。
【0096】
図8は、本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置1によるユニキャスト・マルチキャスト変換前の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【0097】
図8に示すパケットは、他のホームゲートウェイ装置1から送信された通話データを外部ネットワーク6を介してホームゲートウェイ装置1が受信した場合のユニキャストデータである通話データのパケットである。
【0098】
通話データのパケットは、宛先MACアドレス801、送信元MACアドレス802、IPv4ヘッダ803、UDP804、RTP805、データ806、及びFCS807を含む。
【0099】
宛先MACアドレス801には、通話データの宛先となるホームゲートウェイ装置1のWANポート14に設定されたMACアドレスが格納される。
【0100】
送信元MACアドレス802には、通話データの送信元となる無線端末5のMACアドレスが格納される。
【0101】
IPv4ヘッダ803には、通話データの送信元となる無線端末5のIPv4のIPアドレス、及び、通話データの宛先となるホームゲートウェイ装置1の外部ネットワーク6側のIPv4のIPアドレスが格納される。
【0102】
UDP904はUDPヘッダであり、RTP805はRTPヘッダであり、データ806には音声データ及び映像データが格納される。FCS807には、フレームチェックシーケンス情報が格納される。
【0103】
このように、ホームゲートウェイ装置1Aとホームゲートウェイ装置1Bとの間では、通話データは宛先にユニキャストアドレスが格納されたユニキャストデータとして通信される。
【0104】
図9は、本発明の第1実施形態のホームゲートウェイ装置1によるユニキャスト・マルチキャスト変換後の通話データのパケットのフォーマットの説明図である。
【0105】
ユニキャスト・マルチキャスト変換では、図8に示す通話データの宛先MACアドレス801、送信元MACアドレス802、及びIPv4ヘッダ803が変換される。変換後の宛先MACアドレス801、送信元MACアドレス802、及びIPv4ヘッダ803は、宛先MACアドレス901、送信元MACアドレス902、及びIPv6ヘッダ903として示す。また、UDP804、RTP805、データ806、及びFCS807は変換されず、変換前のままであるので、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0106】
宛先MACアドレス901には、ホームゲートウェイ装置1から送信される通話データの宛先となるセットトップボックス3のLAN側のマルチキャストMACアドレスが登録される。なお、マルチキャストMACアドレスは、図10で詳細を説明する。
【0107】
送信元MACアドレス902には、ホームゲートウェイ装置1から送信される通話データの送信元となる自身のLANポート16に設定されたMACアドレスが格納される。
【0108】
IPv6ヘッダ903には、IPv4ヘッダ803に格納されていた通話データの送信元となる無線端末5のIPアドレスがそのまま格納されるとともに、当該通話データの宛先となるIPv6マルチキャストアドレスが格納される。IPv6マルチキャストアドレスは、通話データの出力先となるチャンネルに対応するアドレスであり、図10で詳細を説明する。
【0109】
図10は、本発明の第1実施形態のIPv6マルチキャストアドレス及びマルチキャストMACアドレスの説明図である。
【0110】
まず、図9に示すIPv6ヘッダ903に格納されるIPv6マルチキャストアドレスについて説明する。
【0111】
IPv6マルチキャストアドレスの上位8ビットの領域1001には、固定値である「FF」が登録される。領域1101の次の4ビットの領域1002には、各種フラグが登録される。領域1102の次の4ビットの領域1003には、マルチキャストアドレススコープフィールド値が登録される。次の112ビットの領域1004には、グループIDが登録される。
【0112】
領域1004の下位32ビットの領域10041には、図4に示すステップ455の処理で無線端末5から送信された切替要求に含まれる出力先チャンネルに対応する識別情報が登録される。なお、この識別情報がグループIDとなる。また、残りの80ビットには、セットトップボックス3が受信可能であれば任意の値が登録される。
【0113】
次に、マルチキャストMACアドレスについて説明する。
【0114】
マルチキャストMACアドレスは合計48ビットのデータであり、上位16ビットには固定値「33:33」が登録され、下位32ビットにはIPv6マルチキャストアドレスの領域10041に登録された出力先チャンネルに対応する識別情報(グループID)が登録される。
【0115】
ホームゲートウェイ装置1のユニキャスト・マルチキャスト変換処理について説明する。
【0116】
ホームゲートウェイ装置1は、外部ネットワーク6から受信した通話データのIPv4ヘッダ803に含まれる送信元となる無線端末5のIPアドレスは変わらないので、IPv4ヘッダ803に含まれる送信元となる無線端末5のIPアドレスをIPv6ヘッダ903の送信元となる無線端末5のIPアドレスに登録する。
【0117】
また、ホームゲートウェイ装置1は、送信元MACアドレス902に自身のLANポート16のMACアドレスを登録する。
【0118】
また、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から送信された切替要求に含まれる出力先チャンネルに対応する識別情報(グループID)に基づいて図10に示すIPv6マルチキャストアドレスを作成し、作成したIPv6マルチキャストアドレスをIPv6ヘッダ903の宛先に登録する。
【0119】
さらに、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から送信された切替要求に含まれる出力先チャンネルに対応する識別情報に所定のアドレスを付加することによって、マルチキャストMACアドレスを作成し、作成したマルチキャストMACアドレスを宛先MACアドレス901に登録する。
【0120】
これによって、ホームゲートウェイ装置1は、ユニキャストデータをマルチキャストデータに変換することができる。
【0121】
また、IPv4ヘッダ803の宛先のIPv4のIPアドレスをIPv6のIPアドレスに変換するのは、既存のセットトップボックス3がIPv6に対応しているためである。
【0122】
なお、IPv6マルチキャストアドレス及びマルチキャストMACアドレスを作成するための出力先チャンネルに対応する識別情報(グループID)は、無線端末5からの切替要求に含まれるものとしたが、ホームゲートウェイ装置1に出力先チャンネルが設定されていれな、切替要求に含まれなくてもよい。
【0123】
以上のように、本実施形態では、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から切替要求を受信したタイミングで、セットトップボックス3が受信可能な形式に通話データを変換し、変換後の通話データをセットトップボックス3を介して表示端末4に送信するので、ユーザの所望のタイミングで出力先を切り替えることができるとともに、既存のセットトップボックス3を利用して表示端末4に通話データを送信できる。
【0124】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態を図11及び12を用いて説明する。
【0125】
第2実施形態は、データ送受信部122が外部ネットワーク6を介して受信した通話データを複製し、複製した一方の通話データを無線端末5へ送信し、複製した他方の通話データをセットトップボックスへ送信する実施形態である。これによって、通話データの出力先を複数とすることができる。
【0126】
図11は、本発明の第2実施形態のホームゲートウェイ装置1の機能ブロック図である。
【0127】
図11に示すホームゲートウェイ装置1の構成のうち、図2に示す第1実施形態のホームゲートウェイ装置1の構成と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略する。
【0128】
本実施形態のデータ送受信部122は、データ複製処理部1100を備える。データ複製処理部1100は、外部ネットワーク6から受信した通話データ、つまり、WANポート14を介して受信した通話データを複製する。
【0129】
なお、上述したように、複製された一方の通話データは無線端末5に送信され、他方の通話データはマルチキャストデータに変換されセットトップボックス3に送信される。
【0130】
図12は、本発明の第2実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0131】
図12に示す通話データの出力切替処理のうち、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略し、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と異なる点のみ説明する。
【0132】
ホームゲートウェイ装置1Aは、ステップ461の処理で無線端末5Bから送信された通話データを受信した場合、受信した通話データを複製し、複製した一方の通話データをユニキャストデータのまま無線端末5Aに送信し(463)、複製した他方の通話データをマルチキャストデータに変換する(462)。
【0133】
以上によって、本実施形態では、ホームゲートウェイ装置1は、無線端末5から切替要求を受信すると、無線端末5への送信を停止せずに、無線端末5及び表示端末4に通話データを送信できる。これによって、ユーザは、切替要求をしても、無線端末5及び表示端末4のうち所望の端末を用いてテレビ電話をすることができる。
【0134】
(第2実施形態の変形例)
次に、第2実施形態の変形例について図13を用いて説明する。
【0135】
第2実施形態の変形例では、第2実施形態のホームゲートウェイ装置1において、無線端末5のユーザが、通話データの出力先を表示端末4のみにする切替(片側出力切替)を行うか、通話データの出力先を無線端末5及び表示端末4にする切替(両側出力切替)を行うか、を選択できるようにするものである。
【0136】
具体的には、無線端末5のユーザは、片側出力切替又は両側出力切替を選択する場合、片側出力切替又は両側出力切替を選択する旨を入力キー53等を介して無線端末5に入力する。無線端末5は、片側出力切替又は両側出力切替を選択する旨が入力された場合、いずれの切替が選択されたかを特定可能な切替要求をホームゲートウェイ装置1に送信する(図12に示すステップ455)。無線端末5は、片側出力切替が選択された場合、片側出力切替要求をホームゲートウェイ装置1に送信し、両側出力切替が選択された場合、両側出力切替要求をホームゲートウェイ装置1に送信する。
【0137】
ステップ455の処理で無線端末5からホームゲートウェイ装置1に送信される切替要求のフォーマットは図6に示すが、片側出力切替要求と両側出力切替要求とは、Type611に格納される情報によって識別可能である。
【0138】
図13は、本発明の第2実施形態の変形例のホームゲートウェイ装置1のアプリケーションによる処理のフローチャートである。
【0139】
このアプリケーションは、ホームゲートウェイ装置1のCPU11によって実行され、テレビ電話が無線端末5間で通話中となった場合に起動し、テレビ電話が終了する場合に終了する。具体的には、ホームゲートウェイ装置1が図12に示すステップ441の処理でACKデータを受信した場合、当該アプリケーションを起動し、ステップ481の処理でBYEメッセージを受信した場合、当該アプリケーションを終了する。
【0140】
まず、CPU11は、ホームゲートウェイ装置1が無線端末5から受信した切替要求が両側出力切替要求であるか否かを判定する(1301)。
【0141】
ステップ1301の処理で、切替要求が両側出力切替要求であると判定された場合、CPU11は、データ複製処理部1100を有効に設定し、外部ネットワーク6から通話データの複製を開始するとともに、ユニキャスト・マルチキャスト変換を開始して、両側出力切替を行う(1302)。
【0142】
ステップ1302の処理で、CPU11は、ユニキャスト・マルチキャスト変換を開始する場合、出力先チャンネルが使用中であるかを判定する。出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替OKと判定し処理を進め、出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替NGと判定する。
【0143】
CPU11は、ステップ1302の処理で切替OKであるか否かを判定し(1303)、切替OKである場合、ステップ1308の処理を実行し、切替NGである場合、エラー処理を実行し(1304)、ステップ1308の処理を実行する。
【0144】
ステップ1308の処理では、CPU11は、出力終了か否かを判定する。具体的には、CPU11は、ホームゲートウェイ装置1が無線端末5からBYEメッセージを受信した場合、出力終了と判定してアプリケーションを終了し、ホームゲートウェイ装置1が無線端末5からBYEメッセージを受信していない場合、出力終了していないと判定し、ステップ1301の処理に戻る。
【0145】
ステップ1301の処理で、切替要求が両側出力切替要求でないと判定された場合、つまり、当該切替要求が片側出力切替要求である場合、CPU11は、データ複製処理部1100を無効に設定し、外部ネットワーク6から通話データのユニキャスト・マルチキャスト変換を開始して、片側出力切替を行う(1305)。
【0146】
ステップ1305の処理で、CPU11は、ユニキャスト・マルチキャスト変換を開始する場合、出力先チャンネルが使用中であるかを判定する。出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替OKと判定し処理を進め、出力先チャンネルが使用中でなければ、CPU11は、切替NGと判定する。
【0147】
CPU11は、ステップ1305の処理で切替OKであるか否かを判定し(1306)、切替OKである場合、ステップ1308の処理を実行し、切替NGである場合、エラー処理を実行し(1307)、ステップ1308の処理を実行する。
【0148】
なお、アプリケーションは、通話中となった場合に起動し、テレビ電話が終了する場合に終了することに限定されず、例えば、ホームゲートウェイ装置1が起動中に常時起動していてもよい。この場合、ステップ1308の処理を実行する必要はなく、ホームゲートウェイ装置1の電源断となるまでステップ1301〜1307の処理を繰り返し実行する。
【0149】
以上によって、ホームゲートウェイ装置1は、片側出力切替が選択された場合、通話データを複製せず、表示端末4のみに通話データを出力し、両側出力切替が選択された場合、通話データを複製し、一方を表示端末4に通話データを出力し、他方を無線端末5に通話データを出力する。これによって、ユーザが片側出力切替か両側出力切替かを選択できるようになる。
【0150】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図14及び図15を用いて説明する。
【0151】
第3実施形態は、表示端末4に出力される通話データを録画端末9に録画するものである。
【0152】
図14は、本発明の第3実施形態のテレビ電話システムの説明図である。
【0153】
図14に示すテレビ電話システムの構成のうち、図1に示す第1実施形態のテレビ電話システムの構成と同じ構成は、同じ符号を付与し、説明を省略し、図1に示す第1実施形態のテレビ電話システムと異なる点のみ説明する。
【0154】
テレビ電話システムは、さらに録画端末9を備える。当該録画端末9は表示端末4に接続される。
【0155】
図15は、本発明の第3実施形態の通話データの出力切替処理のシーケンス図である。
【0156】
図15に示す通話データの出力切替処理のうち、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と同じ処理は、同じ符号を付与し、説明を省略し、図4に示す第1実施形態の通話データの出力切替処理と異なる点のみ説明する。
【0157】
図15では、ステップ451の処理で無線端末5Aと無線端末5Bとが通話中となるまでの処理は、図4に示す通話データの出力切替処理と同じであるので、図示を省略した。
【0158】
表示端末4にセットトップボックス3から通話データが入力されると、表示端末4は、入力された通話データを録画端末9に出力する(469)。
【0159】
録画端末9に表示端末4から通話データが入力されると、録画端末9は、図示しない補助記憶装置に通話データを記憶する。
【0160】
また、第3実施形態では、表示端末4に録画端末9が接続される例を示したが、この例に限定されず、表示端末4が接続されたセットトップボックス3(表示用セットトップボックス)の他に、録画端末9に接続されたセットトップボックス3(録画用セットトップボックス)があってもよい。
【0161】
この場合、出力先チャンネルとして同じチャンネルが、録画用セットトップボックス及び表示用セットトップボックスに設定されている。マルチキャストMACアドレス及びIPv6マルチキャストアドレスは、出力先チャンネルに基づいて生成されるので、録画用セットトップボックス及び表示用セットトップボックスのこれらのアドレスは同じになる。
【0162】
したがって、録画用セットトップボックス及び表示用セットトップボックスは、ホームゲートウェイ装置1からマルチキャストデータに変換された通話データを受信し、録画用セットトップボックスは録画端末9に通話データを出力し、表示用セットトップボックスは表示端末4に通話データを出力する。
【0163】
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0164】
1 ホームゲートウェイ装置(HGW)
3 セットトップボックス(STB)
4 表示端末
5 無線端末
6 外部ネットワーク
7 リモートコントローラ
8 テレビ電話利用者
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置であって、
前記通信先から送信された宛先がユニキャストアドレスである通話データを前記ネットワークを介して受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記通話データを前記端末及び前記出力装置の少なくとも一方に出力する送信部と、
前記端末から送信され、前記通話データの出力を前記出力装置側に切り替える切替要求を検出する切替要求検出部と、を備え、
前記送信部は、
前記切替要求検出部が前記切替要求を検出した場合、前記宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に対応するマルチキャストアドレスに変換する通話データ変換部を有し、
前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とするゲートウェイ装置。
【請求項2】
前記出力装置に設定された複数のチャンネルから前記通話データを出力するチャンネルの選択を、前記出力装置から受け付ける選択チャンネル受付部を備え、
前記送信部は、前記出力チャンネル受付部が受け付けたチャンネルが前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルである場合、前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
【請求項3】
前記受信部は、前記受信した通話データを複製するデータ複製部を有し、
前記送信部は、前記データ複製部によって複製された一方の通話データを前記端末に送信し、
前記通話データ変換部は、前記データ複製部によって複製された他方の通話データの宛先を前記マルチキャストアドレスに変換することを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
【請求項4】
前記切替要求は、前記データ複製部に前記通話データを複製させるか否かを示す複製情報を含み、
前記切替要求検出部は、前記端末から前記切替要求を検出した場合、前記切替要求に含まれる前記複製情報に基づいて、前記データ複製部に前記通話データを複製させるか否かを判定し、
前記送信部は、前記切替要求検出部が前記データ複製部に前記通話データを複製させないと判定した場合、前記通話データを前記データ複製部に複製させず、前記通話データの宛先を前記通話データ変換部によって変換し、
前記データ複製部は、前記切替要求検出部が前記データ複製部に前記通話データを複製させると判定した場合、前記受信部が受信した通話データを複製することを特徴とする請求項3に記載のゲートウェイ装置。
【請求項5】
映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置において、前記通信先から受信した通話データを配下に送信するデータ送信方法であって、
前記方法は、
前記通信先から送信された宛先がユニキャストアドレスである通話データを前記ネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した前記通話データを前記端末及び前記出力装置の少なくとも一方に出力する送信ステップと、
前記端末から送信され、前記通話データの出力を前記出力装置側に切り替える切替要求を検出する切替要求検出ステップと、を含み、
前記送信ステップは、
前記切替要求検出ステップで前記切替要求を検出した場合、前記宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に対応するマルチキャストアドレスに変換する通話データ変換ステップと、
前記通話データ変換ステップで変換された通話データを前記出力装置に送信するステップと、を含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項6】
前記方法は、前記出力装置に設定された複数のチャンネルから前記通話データを出力するチャンネルの選択を、前記出力装置から受け付ける選択チャンネル受付ステップを含み、
前記送信ステップでは、前記出力チャンネル受付部が受け付けたチャンネルが前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルである場合、前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とする請求項5に記載のデータ送信方法。
【請求項7】
前記受信ステップは、前記受信した通話データを複製するデータ複製ステップを含み、
前記送信ステップでは、前記データ複製ステップで複製された一方の通話データを前記端末に送信し、
前記通話データ変換ステップでは、前記データ複製ステップで複製された他方の通話データの宛先を前記マルチキャストアドレスに変換することを特徴とする請求項5に記載のデータ送信方法。
【請求項8】
前記切替要求は、前記データ複製ステップで前記通話データを複製するか否かを示す複製情報を含み、
前記切替要求検出ステップは、前記端末から前記切替要求を検出した場合、前記切替要求に含まれる前記複製情報に基づいて、前記通話データを複製するか否かを判定するステップを含み、
前記送信ステップでは、前記通話データを複製しないと前記切替要求検出ステップで判定された場合、前記受信ステップで受信した通話データを複製せず、前記通話データ変換ステップで前記通話データの宛先を変換し、
前記データ複製ステップでは、前記通話データを複製すると前記切替要求検出ステップで判定された場合、前記受信ステップで受信した通話データを複製することを特徴とする請求項7に記載のデータ送信方法。
【請求項1】
映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置であって、
前記通信先から送信された宛先がユニキャストアドレスである通話データを前記ネットワークを介して受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記通話データを前記端末及び前記出力装置の少なくとも一方に出力する送信部と、
前記端末から送信され、前記通話データの出力を前記出力装置側に切り替える切替要求を検出する切替要求検出部と、を備え、
前記送信部は、
前記切替要求検出部が前記切替要求を検出した場合、前記宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に対応するマルチキャストアドレスに変換する通話データ変換部を有し、
前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とするゲートウェイ装置。
【請求項2】
前記出力装置に設定された複数のチャンネルから前記通話データを出力するチャンネルの選択を、前記出力装置から受け付ける選択チャンネル受付部を備え、
前記送信部は、前記出力チャンネル受付部が受け付けたチャンネルが前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルである場合、前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
【請求項3】
前記受信部は、前記受信した通話データを複製するデータ複製部を有し、
前記送信部は、前記データ複製部によって複製された一方の通話データを前記端末に送信し、
前記通話データ変換部は、前記データ複製部によって複製された他方の通話データの宛先を前記マルチキャストアドレスに変換することを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
【請求項4】
前記切替要求は、前記データ複製部に前記通話データを複製させるか否かを示す複製情報を含み、
前記切替要求検出部は、前記端末から前記切替要求を検出した場合、前記切替要求に含まれる前記複製情報に基づいて、前記データ複製部に前記通話データを複製させるか否かを判定し、
前記送信部は、前記切替要求検出部が前記データ複製部に前記通話データを複製させないと判定した場合、前記通話データを前記データ複製部に複製させず、前記通話データの宛先を前記通話データ変換部によって変換し、
前記データ複製部は、前記切替要求検出部が前記データ複製部に前記通話データを複製させると判定した場合、前記受信部が受信した通話データを複製することを特徴とする請求項3に記載のゲートウェイ装置。
【請求項5】
映像データ及び音声データを含む通話データを送受信可能な端末と、前記通話データを表示可能な出力装置とが配下に接続され、当該端末の通信先が接続されるネットワークに接続されたゲートウェイ装置において、前記通信先から受信した通話データを配下に送信するデータ送信方法であって、
前記方法は、
前記通信先から送信された宛先がユニキャストアドレスである通話データを前記ネットワークを介して受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した前記通話データを前記端末及び前記出力装置の少なくとも一方に出力する送信ステップと、
前記端末から送信され、前記通話データの出力を前記出力装置側に切り替える切替要求を検出する切替要求検出ステップと、を含み、
前記送信ステップは、
前記切替要求検出ステップで前記切替要求を検出した場合、前記宛先がユニキャストアドレスである通話データの宛先を、前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルの識別情報に対応するマルチキャストアドレスに変換する通話データ変換ステップと、
前記通話データ変換ステップで変換された通話データを前記出力装置に送信するステップと、を含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項6】
前記方法は、前記出力装置に設定された複数のチャンネルから前記通話データを出力するチャンネルの選択を、前記出力装置から受け付ける選択チャンネル受付ステップを含み、
前記送信ステップでは、前記出力チャンネル受付部が受け付けたチャンネルが前記通話データの出力先として予め設定されたチャンネルである場合、前記通話データ変換部によって変換された通話データを前記出力装置に送信することを特徴とする請求項5に記載のデータ送信方法。
【請求項7】
前記受信ステップは、前記受信した通話データを複製するデータ複製ステップを含み、
前記送信ステップでは、前記データ複製ステップで複製された一方の通話データを前記端末に送信し、
前記通話データ変換ステップでは、前記データ複製ステップで複製された他方の通話データの宛先を前記マルチキャストアドレスに変換することを特徴とする請求項5に記載のデータ送信方法。
【請求項8】
前記切替要求は、前記データ複製ステップで前記通話データを複製するか否かを示す複製情報を含み、
前記切替要求検出ステップは、前記端末から前記切替要求を検出した場合、前記切替要求に含まれる前記複製情報に基づいて、前記通話データを複製するか否かを判定するステップを含み、
前記送信ステップでは、前記通話データを複製しないと前記切替要求検出ステップで判定された場合、前記受信ステップで受信した通話データを複製せず、前記通話データ変換ステップで前記通話データの宛先を変換し、
前記データ複製ステップでは、前記通話データを複製すると前記切替要求検出ステップで判定された場合、前記受信ステップで受信した通話データを複製することを特徴とする請求項7に記載のデータ送信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−244459(P2012−244459A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113284(P2011−113284)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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