説明

コイル、位置指示器、位置検出装置及びコイル巻回方法

【課題】位置指示器のコイルからの不要な電界の放射を抑えること。
【解決手段】コイル1は、一端部より他端部へ所定回転方向に巻回された第1の導線3aと、他端部より一端部へ所定回転方向に巻回された第2の導線3bとからなる。第1の導線3aと第2の導線3bは、第1の導線3aの他端部で接続され、巻回された第1の導線3aと第2の導線3bは、交互に隣接し配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、電磁誘導作用により位置指示器が指示した位置(以下、「指示位置」と言う。)を検出する場合に適用して好適なコイル、位置指示器、位置検出装置及びコイル巻回方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電磁誘導作用により、指示位置を検出する位置検出装置としては、例えば、特許文献1及び2に開示された技術が知られている。これらの技術は、位置指示器にコイルを設け、位置検出装置にセンサコイルを設けた上で、位置検出装置と位置指示器との間で電磁波による信号を送受信することにより、位置検出装置が指示位置を検出するものである。
【0003】
近年、液晶表示装置の実用化が進み、位置検出装置を液晶表示装置と組み合わせて、描画したい場所を直接ペンで指示することによって、描画等の情報入力を可能とする位置検出装置が求められている。このような位置検出装置として、例えば、特許文献3に開示された位置検出装置がある。この位置検出装置は、位置指示器のコイルが発生する信号の磁界成分を液晶パネル前面に配置したセンサコイルによって検出する。
【0004】
また、特許文献4には、特許文献3に開示された技術で用いられる位置指示器の構成が記載されている。特許文献3及び4に開示された技術は、位置指示器に電源を設けてコイルから交流磁界を発生し、液晶パネルの前面に配置した透明導電材(ITO膜)から成るセンサコイルとの電磁誘導作用により、液晶パネル上の指示位置を検出するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭61−70326号公報
【特許文献2】特開平7−175572号公報
【特許文献3】特開2007−257359号公報
【特許文献4】特開2007−164356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献3に開示された位置検出装置では、位置指示器のコイルが発生する磁界成分を液晶パネル前面に配置したセンサコイルにより検出している。図8は、特許文献3などの従来の位置指示器に用いられているコイルの一例を示したものである。従来の位置指示器に用いられていたコイルは図8に示すように、フェライトコア102に導線103が巻回して作成されるものである。位置検出装置は、このコイル101から送信される交流磁界をタブレットに並設されるセンサコイルで検出することにより指示位置を求めていた。
しかし、従来の位置指示器では、コイル101に交流電圧が印加されることによりコイル101全体が電極となって交流電界が生じる。この交流電界によって、タブレットのセンサコイルの各ラインには静電誘導による誘導電圧が生じる。
【0007】
このとき、センサコイルの抵抗値が十分低ければセンサコイルの各ラインに誘導される電圧はほぼ均一となる。このため、差動増幅器などを用いることによりその影響を排除することができる。しかし、透明センサを実現するため、センサコイルにITO膜を用いると、センサコイルの抵抗値が数kΩから数十kΩと高くなる。
このとき、各ラインに発生する静電誘導電圧は位置指示器のコイルからの距離に応じて異なるため、前述した交流磁界をセンサコイルで検出する際の検出値に影響を与える。この結果、位置指示器の指示位置を正確に検出することが難しかった。
【0008】
本発明は、電気抵抗の高いセンサコイル上に置かれた位置指示器の指示位置を電磁誘導作用を利用して検出される位置指示器において、位置指示器とセンサコイル間の静電誘導による影響を排除して指示位置を正確に検出することのできる位置指示器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る位置指示器は、導線が複数巻回された略棒状コイルにおいて、
略棒状コイルの一端部より他端部へ所定回転方向に巻回された第一の導線と、
他端部より一端部へ所定回転方向に巻回された第二の導線とからなり、
第一の導線と第二の導線は、他端部で接続され、
巻回された第一の導線と第二の導線は、交互に配置されたコイルを有することを特徴とする位置指示器である。
また本発明においては、上記コイルを有する位置指示器による位置検出装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、巻回された隣り合う導線には、正負が逆でほぼ同じ電位の電圧が加わる。そのため、隣り合う導線から生じる電界は互いに打ち消し合い、コイルからの電界の放射を抑えることができる。
また、このコイルを位置指示器に用いると、タブレットのセンサコイルは位置指示器との静電誘導の影響を受けることなく、電磁誘導による信号のみを検出することができ、座標を正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第一実施例におけるコイルの例を示す外観図である。
【図2】本発明の第一の実施例における位置指示器の内部構造を示す図である。
【図3】本発明の第一実施例に用いるコルピッツ型発振回路の例を示す回路図である。
【図4】本発明によるコイルの基本原理を示す説明図である。
【図5】本発明の第二実施例におけるコイルの例を示す外観図である。
【図6】本発明の第二実施例に用いるハートレー型発振回路の例を示す回路図である。
【図7】本発明の第一の実施例におけるコイルの巻き方の例を示す説明図である。
【図8】従来のコイルの例を示した外観図である。
【図9】位置検出装置の外観図である。
【図10】タブレットの内部構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第一の実施例>
本発明に係る第一の実施例について説明する。
<コイルの構造>
図1は、本発明の特徴であるコイルに関する第一実施例のコイル巻線を示す。
コイル1を構成する導線3は、所定の長さを有しており、導線3の所定部分を中点4と定め、この中点4に対する導線3の両端部をそれぞれ、第1の端部5a,第2の端部5bとする。そして、中点4から第1の端部5aまでの導線3の一部を第1の導線3aとし、中点4から第2の端部5bまでの導線3の一部を第2の導線3bとする。
コイルの巻き方の概念としては、第1の導線3aは、一方の端部より他方の端部へ所定回転方向に巻回される。他方の端部まで巻回された後、中点4で折り返し同じ回転方向で、第2の導線3bとして、一方の端部に戻ってくる。この場合の、コイル各部分での巻回された第1の導線3aと第2の導線3bは、交互に隣接し配置される。
【0013】
<位置指示器に関して>
図2は、第一の実施例にかかる位置指示器10を示す。
本実施例における位置指示器10は、ペン先部10a、ペン軸10b、コイル1、ペン先部10aに加わる筆圧を検出する筆圧センサ12、及び発振回路13を備える。
【0014】
本実施例のコイル1は、フェライトコア2の周囲に巻回される導線3(後述する図7参照)を特殊な編み上げ方によって形成したものであり、巻き付ける工程については後述する。コイル1とフェライトコア2は、ペン先部10aの近くに配置されている。ペン軸10bは、その先端側には芯体11が挿通される透孔が形成される。コイル1は、芯体11を摺動自在に挿通し得る透孔が形成されたフェライトコア2上にリッツ線を巻き回して構成され、ペン軸10bの先端側に配置されている。
【0015】
発振回路13はコイル1とともに交流信号を生成し、コイル1からタブレット31(後述する図9参照)に対して位置指示信号を送信する。位置指示器10に内蔵される電源としては、電池を用いても良いし、特許文献3に示されているように、タブレット31から供給される励磁信号により充電される電源を用いてもよい。
筆圧センサ12は可変容量コンデンサで、特開平5−275283号公報に開示されたようなものであり、発振周波数を筆圧に応じて変えるようにしても良いし、特許文献1に開示されたような方法で筆圧を2進コードに変換してコイル1に発生する信号を該2進コードによって変調をかけるようにしても良い。
【0016】
<コイル+コルピッツ発振回路>
図3は、本実施例に用いるコルピッツ型発振回路の回路図である。
本例の発振回路13は、互いに直列に接続される2つのコンデンサ15a,15bと、2つのコンデンサ15a,15bに並列に接続されるコイル1を備えており、周知のコルピッツ型発振回路として構成される。コンデンサ15a,15bは、静電容量が等しく、コンデンサ15a,15bが接続される中点が、所定の固定電位(本例では、電源のマイナス端(GND))に接続されている。このように構成したコルピッツ型発振回路において、コイル1の両端にはGND電位を基準として同一振幅で位相が互いに180°反転した信号が現れる。
このとき、コイル1に現れる電圧は、図4のようになる。即ち、コイル1の各巻線には、プラス側の電圧とマイナス側の電圧が交互に現れるため各巻線が放射する電界は打ち消しあい周囲に影響を与えない。この点は本発明の特徴である。
【0017】
以上説明した第一の実施例によれば、導線3の始端側と終端側から交互に1ターン毎に互いに隣接するように導線を巻回したコイル1を位置指示器10に備えたため、コイル1の隣り合う導線3が放射する電界は互いに打ち消し合い、コイル1からの電界の放射を少なくすることができる。
さらに、本実施例ではコルピッツ型発振回路を用いたため、コイル1の両端には同一振幅で位相が互いに180°反転した信号が現れるようになり、コイル1の隣り合う導線3が放射する電界は完全に打ち消し合うので、電界放射の極めて少ない位置指示器を実現することができる。
このため、タブレット31は、位置指示器10とセンサコイル間の静電誘導による影響を受けず、電気抵抗の高いセンサコイル上における位置指示器10の指示位置を正確に検出することができる。
【0018】
<第二の実施例>
次に、本発明に係る第二の実施例について説明する。
本例では、フェライトコア2に巻回される導線3の中点4より中点端子を引き出したコイル21に適用した例について説明する。以下の説明において、既に第一の実施例で説明した図に対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0019】
図5は、コイル21のコイル巻線を示した図である。
コイル21において、導線3の中点4から中点端子22を引き出した点がコイル1と異なる。
【0020】
図6は、本実施例に用いるハートレー型発振回路の回路図である。
本例の発振回路13は、コイル21に1つのコンデンサ23が接続され、周知のハートレー型発振回路を構成する。コイル21の中点4に接続される中点端子22は、所定の固定電位(本例では、電源のプラス端(VCC))に接続されている。
ハートレー型発振回路では、VCC電位を基準として同一振幅で位相が互いに180°反転した信号が、コイル21の両端に現れる。このときコイル21に現れる電圧は、上述した図4に示したように、各巻線にはプラス側の電圧とマイナス側の電圧が交互に現れる。
【0021】
本実施例においても、導線3の始端側と終端側から交互に1ターン毎に互いに隣接するように導線を巻回したコイル21を備えたため、コイル21の隣り合う導線3が放射する電界は互いに打ち消し合い、コイル21からの電界の放射を少なくすることができる。さらに、本実施例ではハートレー型発振回路を用いたため、コイル21の両端には中点端子22の電位を基準として同一振幅で位相が互いに180°反転した信号が現れるようになり、コイル21の隣り合う導線3が放射する電界は完全に打ち消し合うので、電界放射の極めて少ない位置指示器を実現することができる。
このため、タブレット31に電気抵抗の高いセンサコイルを用いたとしても、位置指示器10とセンサコイル間の静電誘導による影響が無くなり、指示位置を正確に検出することができるという効果がある。
【0022】
<導線の巻き付け方法>
図7は、図1に示したコイル1を製造するための工程について説明したものである
図7Aは、導線3についてその構成を示したものである。
本例の導線3は、所定の長さを有しており、導線3の中点4に対する両端部をそれぞれ、第1の端部5a,第2の端部5bとする。そして、中点4から第1の端部5aまでの導線3の一部を第1の導線部分3aとし、中点4から第2の端部5bまでの導線3の一部を第2の導線部分3bとする。
【0023】
図7Bは、導線3の中点4にフェライトコア2を置いた状態を示す。
本例のコイル1の製造工程において、図7Bの状態が導線3の巻き始めとなる。
図7Cは、第1の導線部分3aを半ターンだけフェライトコア2に巻回した状態を示す。このとき、第1の導線部分3aがフェライトコア2の周囲に沿って半ターン巻回される。
【0024】
図7Dは、第2の導線部分3bを半ターンだけフェライトコア2に巻回した状態を示す。このとき、第2の導線部分3bがフェライトコア2の周囲に沿って半ターン巻回される。そして、第2の導線部分3bは、既に半ターン巻回された第1の導線部分3aの上部に重ねられる。
【0025】
図7Eは、第1の導線部分3aをさらに1ターンだけフェライトコア2に巻回した状態を示す。このとき、フェライトコア2に巻回された第2の導線部分3bに隣接するように、第1の導線部分3aがフェライトコア2の周囲に沿って1ターン巻回され、第2の導線部分3bに重ねられる。
さらに、図示しないが、第2の導線部分3bを、フェライトコア2の周囲に沿わせるとともに巻回された第1の導線部分3aに隣接するように1ターン巻回した後、第1の導線部分3aに重ねる。
【0026】
図7Fは、完成したコイル1を示す。
第1の導線部分3aと第2の導線部分3bが所定のターン数だけ繰り返しフェライトコア2に巻回された後、第1の端部5a,第2の端部5bが取り出される。
このように導線3がフェライトコア2に巻回されることによって、コイル1が形成される。
【0027】
なお、上述した第一及び第二の実施の形態において、コイル1,21の中芯としてフェライトコア2を用いているが、他の材料を用いても良いし、コイル1,21から固定部を抜き取って、空芯コイルとしても良い。また、発振回路13の素子としてNPN型トランジスタを用いたがこれに限定されるものではない。また、コイル1,21に巻く導線3は、単線を用いても良いし、細い導線を複数本束ねて用いても良い。また、上記実施例では、コイルは交互に1ターン毎に互いに隣接するように導線を巻回しているが、交互に2ターンまたは、複数ターンごとに互いに隣接するように巻回・配置されるようにしても良い。
【0028】
図9は、前述したような構成及び作用を有する位置指示器10を備えた本発明の位置検出装置(以下「ペンタブレット」という)30の第一の実施例を示すものである。
ペンタブレット30は、ペン形状の位置指示器10と、平板状のタブレット31を備える。位置指示器10は、ペン先部10aを有しており、ペン先部10aにはコイル1が格納される。
【0029】
タブレット31は、不図示としてある外部のコンピュータ装置に接続されており、位置指示器10の指示位置を検出する機能を有する。位置指示器10は、タブレット31の上面に設定された位置検出領域31a上で使用される。そして、タブレット31は、位置検出領域31a上で位置指示器10が指示する座標位置を検出できる。タブレット31が検出した位置指示器10の指示位置に関する情報は、コンピュータ装置に出力される。そして、コンピュータ装置は、タブレット31から入力された座標に対応する線画等を、外部に接続した不図示の液晶表示装置の画面に表示する。
【0030】
図10は、タブレット31の構成を示すブロック図である。
タブレット31は、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ、X1〜X20及びY1〜Y20として所定方向に略並行に配置される複数のループコイル41を備える。ループコイル41によって構成される位置検出領域31aのループコイル41は、タブレットの大きさによって寸法や配列ピッチが決定される。そして、複数のループコイル41は、位置検出領域31aにある位置指示器10から、位置指示器10の指示位置を表す位置指示信号を受信する。X1〜X20及びY1〜Y20として配置される複数のループコイル41は、各ループコイルを選択する選択回路42に接続される。
【0031】
選択回路42により選択された出力端は増幅回路43に接続され、増幅回路43は位置指示器の信号が有する周波数fを中心周波数とするバンドパスフィルタ44に接続される。バンドパスフィルタ44は、検波回路45に接続される。また、検波回路45は、サンプルホールド回路46に接続され、サンプルホールド回路46によって保持された電圧は、A/D変換回路47において、アナログ信号からデジタル信号に変換される。A/D変換回路47が出力するデジタル信号はCPU48に入力される。
【0032】
CPU48は、選択回路42、サンプルホールド回路46及びA/D変換回路47に制御信号を送出するとともに、ループコイル41によって受信される位置指示信号に基づいて、位置検出領域31aにおける位置指示器10の指示位置を求める。
【0033】
動作については、位置指示器10がタブレット31上に無い場合は、タブレット全体の走査を行う。具体的には、X軸ループコイル、Y軸ループコイルは、X1からX20、Y1からY20の順に選択回路22によって一本ずつ選択しながら、増幅回路43、検波回路45、サンプルホールド回路46、A/D変換回路47を経由して、CPU48はそれぞれ選択したループコイルからの出力信号の有無とレベルを検出する。
【0034】
ユーザの操作によって位置指示器10が位置検出領域31a内に置かれると、位置指示器10の近傍のループコイル41から信号が検出される。ループコイル41から信号が検出された場合、最も強い信号が検出されたループコイル番号を中心とした数本(5〜7本程度)のループコイルについてのみの走査に移行する。
上記動作は、X軸ループコイルとY軸ループコイル41の双方で行い、各ループコイルからの信号のレベルの検出結果は、2次元の分布を示す。この信号レベルの分布より、位置指示器のタブレット上での位置を算出する。
【0035】
本発明は、前述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、発振回路においては、コルピッツ型発振回路、ハートレー型発振回路に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0036】
1…コイル、2…フェライトコア、3…導線、3a…第1の導線、3b…第2の導線、4…中点、5a…第1の端部、5b…第2の端部、10…位置指示器、10a…ペン先部、10b…ペン軸、11…芯体、12…筆圧センサ、13…発振回路、15a,15b…コンデンサ、21…コイル、22…中点端子、23…コンデンサ、30…位置検出装置、31…タブレット、31a…位置検出領域、31b…外枠、41…ループコイル、42…選択回路、43…増幅回路、44…バンドパスフィルタ、45…検波回路、46…サンプルホールド回路、47…A/D変換回路、48…CPU、101…コイル、102…フェライトコア、103…導線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部より他端部へ所定回転方向に巻回された第1の導線と、
前記他端部より前記一端部へ前記所定回転方向に巻回された第2の導線とからなり、
前記第1の導線と前記第2の導線は、前記他端部で接続され、
巻回された前記第1の導線と前記第2の導線は、交互に隣接し配置されることを特徴とするコイル。
【請求項2】
前記コイルは、略棒状の形状を備えていることを特徴とする請求項1に記載のコイル。
【請求項3】
前記コイルは、磁性体の周部に導線が巻回されたことを特徴とする請求項1又は2に記載のコイル。
【請求項4】
位置を指示するために位置指示信号を送信する発振回路と、
一端部より他端部へ所定回転方向に巻回された第1の導線と、
前記他端部より前記一端部へ前記所定回転方向に巻回された第2の導線とからなり、
前記第1の導線と前記第2の導線は、前記他端部で接続され、
巻回された第1の導線と第2の導線は、交互に隣接し配置されているコイルを有する位置指示器。
【請求項5】
前記発振回路は、互いに直列に接続される2つのコンデンサを備え、
前記2つのコンデンサと並列に前記コイルが接続されることにより構成された共振回路であって、前記2つのコンデンサが接続される中点が、所定の固定電位に接続されてコルピッツ型発振回路を構成する
請求項4記載の位置指示器。
【請求項6】
前記発振回路は、前記コイルに接続されて共振回路を構成するコンデンサを備え、
前記コイルの中点が、所定の固定電位に接続されてハートレー型発振回路を構成する
請求項4記載の位置指示器。
【請求項7】
位置指示を行うための磁界を放射するためのコイルを備える位置指示器と、
前記位置指示器による位置指示のための入力面を備え前記位置指示器から放射される磁界によって前記入力面上の前記位置指示器が指示する位置を検出するタブレットとを備える位置検出装置であって、
前記コイルは、
一端部より他端部へ所定回転方向に巻回された第1の導線と、
前記他端部より前記一端部へ前記所定回転方向に巻回された第2の導線とからなることを特徴とする位置検出装置。
【請求項8】
位置指示を行うための磁界を放射するためのコイルを備える位置指示器と、
前記位置指示器による位置指示のための入力面を備え前記位置指示器から放射される磁界によって前記入力面上の前記位置指示器が指示する位置を検出するタブレットとを備える位置検出装置であって、
前記位置指示器は、
一端部より他端部へ所定回転方向に巻回された第1の導線と、前記他端部より前記一端部へ前記所定回転方向に巻回された第2の導線とからなり、前記第1の導線と前記第2の導線は、前記他端部で接続され、巻回された第1の導線と第2の導線は、交互に配置されてなるコイルを有し、指示位置を表す位置指示信号を生成する発振回路を備え、前記コイルから前記位置指示信号を送信することを特徴とする位置検出装置。
【請求項9】
所定の導線の一点より、一方の端部までを第1の導線、他方の端部を第2の導線とし、
前記導線は、前記一点を略棒状の磁性体に固定され、
第1の導線は、半ターン巻回され、
続いて、第2の導線は、半ターン巻回され、第1の導線に重ねられ、
更に、第1の導線と第2の導線が1ターン毎に、直近に巻回された導線に沿って、交互に巻回されることで、所定のターン数だけ繰り返されて取り出される
コイル巻回方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−107985(P2011−107985A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−262296(P2009−262296)
【出願日】平成21年11月17日(2009.11.17)
【出願人】(000139403)株式会社ワコム (118)
【Fターム(参考)】