説明

コネクタ、現像器、及び画像形成装置

【課題】 感光体に対して進退自在に構成された現像器のように動作時に振動、衝撃が発生する装置に装備されるコネクタと、接続対象物との接点において、端子の削れ等が発生して接続不良が起きるという不具合を解決できるコネクタを提供する。
【解決手段】 感光体面に向けて進退自在に構成された現像器1aであって、トナーカートリッジ4を収容する内部空所3aを備えた外側ケーシング3と、該内部空所に収容されたトナーカートリッジに設けた接続対象物4aと対面する外側ケーシングに形成したコネクタ装着窓3bと、該コネクタ装着窓に装着されたときに接続対象物側端子と電気的に接続されるコネクタ側端子7を備えたコネクタ6と、を備えたものにおいて、コネクタは、コネクタ側端子を片面に保持するベース部8と、該ベース部を内部に収納するケース部9と、該ベース部の外面と該ケース部の内面との間の空所内に配置された緩衝材10と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種電子機器において使用されるコネクタの改良に関し、特に振動、衝撃が加わることにより耐久性が低下し易いコネクタの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真方式のカラー画像形成装置では、色別に設けられた感光体上に形成された各色のトナー像を転写紙上に重ねて転写してから定着することによってカラー画像を形成する。このとき、各感光体上の静電潜像を色毎のトナーによって現像するための現像器は色毎に配置される。この現像器を順次転写体(転写紙または転写ベルト)に接触させることにより各トナー画像を重ね転写する。
図12(a)は従来のカラー画像形成装置の概略構成図であり、感光体ベルト2の面に対して、現像装置1が対向配置されている。現像装置1は、イエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色毎に現像器1aを備えており、各現像器1aは実線で示した退避位置から矢印で示す方向へ夫々独立して横方向移動可能に構成されている。各現像器1aは、感光体ベルト2面と対面する側面に開口を備え、その開口内に配置された現像ローラによって保持された各色のトナーを保持している。一つの現像器1aが感光体ベルト面に接近してベルト面上の静電潜像に接近すると現像ローラ上のトナーが静電潜像に付着してこれを現像する。このような現像動作を各現像器毎に実施して感光体ベルト上に重ねトナー像を形成してから図示しない転写手段によって図示しない転写紙、或いは転写ベルト(転写体)に該重ねトナー像を転写し、その後図示しない定着装置によって転写紙上の重ねトナー像を固定することによって画像形成が行われる。
図12(b)(c)は上記現像器1aの構造を示す斜視図である。現像器1aはトナーを感光体上に塗布する手段であり、外側ケーシング3の前端面に設けた開口3aからその内部にトナーカートリッジ4を着脱自在に収容する。トナーカートリッジ4は、トナー情報を含む情報を記録したIDチップ4aをその側面に保持している。現像器1aには、IDチップ用コネクタ6を差し込むための貫通穴3bが形成されている。図12(b)のようにトナーカートリッジ4を開口3a内に挿着した時に、IDチップ4aの端子面がちょうどこの貫通穴3bと対応する位置にある。この貫通穴3bにコネクタ6を差し込むことで、コネクタ6側の端子とIDチップ側の端子とが電気的に接続された状態となり、IDチップの記録情報を読み込むことができるようになっている。
しかし、カラー画像を形成する工程中、現像器1aは感光体ベルト面に対して接触・離間を繰り返すため、その際に発生した振動、衝撃がコネクタ6とIDチップ4aとの接続部にも伝わり、端子の削れが発生する。また、端子の削れにより露出した金属表面が酸化する結果、接点部が酸化膜(非導電性)に覆われることによる接触不良が発生する。
【特許文献1】特開2002−287473公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、感光体に対して進退自在に構成された現像器のように動作時に振動、衝撃が発生する装置に装備されるコネクタと、接続対象物との接点において、端子の削れ等が発生して接続不良が起きるという不具合を解決できるコネクタを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1の発明は、感光体面に向けて進退自在に構成された現像器であって、トナーカートリッジを収容する内部空所を備えた外側ケーシングと、該内部空所に収容されたトナーカートリッジに設けた接続対象物と対面する外側ケーシングに形成したコネクタ装着窓と、該コネクタ装着窓に装着されたときに前記接続対象物側端子と電気的に接続されるコネクタ側端子を備えたコネクタと、を備えたものにおいて、前記コネクタは、前記コネクタ側端子を片面に保持するベース部と、該ベース部を内部に収納するケース部と、該ベース部の外面と該ケース部の内面との間の空所内に配置された緩衝材と、を備えていることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と反対側の面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする。
請求項6の発明は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする。
請求項7の発明は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部とすると共に、他の2つの側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置したことを特徴とする。
【0005】
請求項8の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする。
請求項9の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されており、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と反対側の面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする。
請求項10の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されており、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と反対側の面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする。
請求項11の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする。
請求項12の発明は、前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項1乃至12の何れか一項に記載のコネクタを備えたことを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項13に記載の現像器を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、現像器等による振動がコネクタに伝わり、衝撃を受けても、その衝撃が緩和されるため、コネクタ端子接点部の削れ・削れた金属表面の酸化・酸化膜による接触不良を防ぐことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を添付図面に示した実施形態により詳細に説明する。
なお、図12を併せて参照し、同一部分には同一符号を付して説明する。
図1は本発明の実施形態例(1)に係るコネクタ6の前面縦断面図である。
このコネクタ6は、例えば図12(a)に示したような感光体2面に向けて進退自在に構成された現像器1に装備される。現像器1は、トナーカートリッジ4を収容する内部空所3aを備えた外側ケーシング3と、内部空所に収容されたトナーカートリッジ4に設けた接続対象物(IDチップ)4aと対面する外側ケーシングに形成したコネクタ装着窓3bと、コネクタ装着窓3bに装着されたときに接続対象物4a側端子と電気的に接続されるコネクタ側端子7を備えたコネクタ6と、を備えている。
このコネクタ6は、長方形の板状のベース部8と、ベース部8の片面8aに保持された複数の端子(コネクタ側端子)7と、これらを収容する絶縁材料から成るケース9と、ベース部8の外面とケース9の内面との間に形成される空所S内に配置される絶縁弾性材料(樹脂、ゴム等)から成る緩衝材10と、を有する。
このベース部8は長方形の板状の部材として構成しているが、その形状はどのような形状であってもよい。
本明細書では、便宜上、端子7を形成した面を端子形成面8aと称する。また、端子形成面8aと対向する反対側の面を対向面8bと称する。更に、端子形成面8aと隣接する4つの面を側面8c〜8fと称する。
【0008】
ケース部9は、ベース部8の2つの側面8c〜8fと夫々対面する4つの側壁9c〜9fと、ベース部8の対向面8bと対面する背面9bと、で構成されており、端子形成面8aと対向する一面9aが開放された直方体容器状の形状をしている。
ベース部8は、このケース部9の内部に配置されて、端子7が形成された端子形成面8aをケース部9の開放側の面9aに向けて収容されている。
このコネクタ6が現像器1aにセットされ、トナーカートリッジ3のIDチップ4aと電気的・機械的に接続されている。このことによって、ケース部9は、現像器1のコネクタ装着窓3bにはまり込んで保持される。また、端子7がIDチップ4aの端子と接触することによって、ベース部8が固定されることになる。
なお、ベース部8にはコード20が接続されている。このコード20は、ケース部9に設けられた通し穴9Aからケース部9外へと引き出されている。このコード20は、図示しないCPUと接続されており、これによりIDチップ4aとCPUとの通信が可能となる。
本発明のコネクタ6では、ベース部8の4つの側面8c〜8f、及び対向面8bと、これらの各面に対して夫々対向するケース部9の4つの側壁9c〜9f、及び背面9bとの間の少なくとも一箇所に空所Sを形成し、この空所S内に緩衝材10を配置している。緩衝材10を配置しない箇所についてはベース部8の外面とケース部9の内面とを直接接触させるか、或いは両面を非接触とした中空部S1とする。
【0009】
図1の実施形態(1)では、ベース部8の4側面8c〜8fは、ケース部9の4側面9c〜9fの内面と直接接触しており、これらの接触部によりベース部8はケース部9内部に保持されている。
実施形態(1)の特徴的な構成は、緩衝材10が、ベース部8のコネクタ側端子保持面8aと反対側の面である対向面8bに沿って(対向面8bと背面9bとの間に)形成された空所S内に配置(充填)されている点にある。
この実施形態では、緩衝材10をベース部8の対向面8b側に配置しているが、現像器の進退に伴う衝撃、衝撃は、図面中の左右方向に発生するため、緩衝材10は振動による衝撃を正面から受け止める形になるので、非常に有効な配置である。
これに対して、従来のコネクタ支持構造では、ケース部とベース部と端子部が一体となって現像器に固定されていたため、現像器の振動がダイレクトに端子部に伝わり、端子部の削れ、酸化による接触不良が発生していた。
これに対し、本発明では、ケース部9とベース部8を分離させる構造にしたことで、現像器の振動がダイレクトにベース部、端子部に伝わることがなく、また緩衝材10を設けたことにより、衝撃が吸収される効果が発揮される。
【0010】
次に、図2(a)及び(b)は実施形態例(2)のコネクタ構造を説明するための縦断面図、及び右側から見た図である。
実施形態例(1)では、ベース部8の4側面8c〜8f全てをケース部9の4側壁9c〜9fの内面と接触させていたが、実施形態例(2)においては、4側面のうちの対向する上下(又は前後)の2側面8e、8f(又は8c、8d)を対応するケース部9の側壁9e、9fと直接接触させるのではなく、両者間に空所Sを設け、この空所S内に緩衝材10を設ける。
すなわち、ベース部8の4側面のうち対向する2側面8c、8dは、ケース部9の対応する側壁9c、9dの内面と直接接触させ、残りの2側面8e、8fに対してはその間の空所S内に緩衝材10を設ける。この緩衝材10が果たす役割としては、まず現像器の動作に伴う衝撃方向が必ず現像器の移動方向に沿った左右の横方向のみに発生するとは考えにくく(この方向が衝撃の主成分であることは間違いないが)、図中の上下方向(或いは現像器の移動方向と交差する横方向、即ち前後方向)に衝撃が発生する可能性があるため、この方向に対する衝撃の吸収という役割がある。また、今回の例では現像器の移動方向に沿った左右方向が振動の主成分方向となっているが、コネクタ6と現像器1aとの接続関係によっては上下方向(前後方向)が振動の主成分方向となる可能性もあるため、この位置に緩衝材を設けることが効果的である。
なお、振動の主成分方向とは、現像器1aが接触/離間動作をする方向であり、本実施形態例の場合、図12(a)の画像形成装置を正面から見て左右方向にあたる。図12(b)の矢印イ方向に相当する。また、振動の副成分方向とは、振動の主成分が感光体2との衝撃の際に生じる主成分方向イ以外の振動方向である。即ち、図12(b)の矢印ロで示す前後方向と、矢印ハで示す上下方向に相当する。
【0011】
次に、図3(a)及び(b)は本発明の実施形態例(3)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
この実施形態例(3)のコネクタ6が実施形態例(1)(2)と異なる点は、実施形態例(2)ではベース部8の4側面8c〜8fのうち、対向する2側面8e、8f(又は、8c、8d)に沿った空所S内に緩衝材10を配置したのに対し、実施形態例(3)では、4側面8c〜8f全てに対応する部分に空所Sを設け、これらの全ての空所S内に緩衝材10を配置したことである。これにより、振動の主成分方向イの他、それ以外のどの方向に衝撃が伝わったとしても、全方位に亘って配置された緩衝材10によって衝撃を吸収する効果を発揮させることができる。
本発明においては、この実施形態例(3)が最も効果的である。
次に、図4(a)及び(b)は本発明の実施形態例(4)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(4)のコネクタ6は、ベース部8の対向面8b側の空所S内にのみ緩衝材10を配置する一方で、ベース部8の4側面8c〜8fのうち、対向する上下2側面8e、8f(又は、8c、8d)側に設けた空所S内に緩衝材10を配置せずに、この空所Sを中空部S1として利用する構造にしている。
この実施形態例(3)においても実施形態例(1)と同様、振動、衝撃の主成分イを受け止める形で緩衝材10が配置されているため、振動、衝撃を吸収、緩和する効果を発揮する。
【0012】
次に、図5(a)及び(b)は本発明の実施形態例(5)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
この実施形態例(5)のコネクタ6が、が実施形態例(3)のコネクタと異なる点は、ベース部8の4つの側面8c〜8e全てに沿って夫々形成した空所S内に緩衝材を配置せずに、各空所Sを中空部S1として利用するようにした点である。
即ち、ベース部8の4側面に沿って緩衝材を配置する代わりに、中空部S1を設けたので、実施形態例(1)と同様、振動の主成分イを受け止める形で緩衝材10が配置されているため、振動を吸収する効果を発揮する。
次に、図6(a)及び(b)は本発明の実施形態例(6)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(6)は、ベース部8の対向面8b側の空所S内に緩衝材10を配置する一方で、ベース部8の4側面8c〜8fのうちの対向する2側面8e、8f(又は、8c、8d)に沿って形成した空所S内に緩衝材10を配置し、さらに残りの2側面8c、8d(又は8e、8f)を直接ケース部9の内面と接触させるのではなく、中空部S1としている。この場合においても、振動の主成分イを吸収しかつ、分散方向の副成分ロ、ハに関しても吸収する効果を発揮する。
【0013】
次に、図7(a)及び(b)は本発明の実施形態例(7)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(7)のコネクタ6は、ベース部8の4つの側面8c〜8fのうちの2側面8e、8f(又は、8c、8d)に沿って設けた空所S内に緩衝材10を配置すると共に、他の2側面8c、8d(又は8e、8f)はケース部9の対応する内壁9c、9dと直接接触させる。これらの接触面は、例えば接着剤により固定するのが好ましい。ベース部8の対向面8b側には空所Sを設け、この空所Sは中空部S1として利用する。
次に、図8(a)及び(b)は本発明の実施形態例(8)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(8)のコネクタ6は、ベース部8の4つの側面8c〜8f全てに沿って設けた空所S内に緩衝材10を配置すると共に、ベース部8の対向面8b側には空所Sを設け、この空所Sは中空部S1として利用するようにしている。側面において、ベース部8と緩衝材10とが接触している面については、接着剤を用いて固定することが望ましい。
次に、図9(a)及び(b)は本発明の実施形態例(9)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(9)は、ベース部8の対向面8b側の空所S内に緩衝材10を配置しないで中空部S1として利用する一方で、ベース部8の4側面8c〜8fのうちの対向する2側面8e、8f(又は、8c、8d)に沿って形成した空所S内に緩衝材10を配置し、さらに残りの2側面8c、8d(又は8e、8f)を直接ケース部9の内面と接触させるのではなく、中空部S1としている。この場合においても、緩衝材10が振動の主成分イを吸収しかつ、分散方向の副成分ロ、ハに関しても吸収する効果を発揮する。
側面において、ベース部8と緩衝材10とが接触している面については、接着剤を用いて固定することが望ましい。
【0014】
次に、図10(a)及び(b)は本発明の実施形態例(10)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(10)のコネクタ6は、ベース部8の4つの側面8c〜8fのうちの2側面8e、8f(又は、8c、8d)に沿って設けた空所S内に緩衝材10を配置すると共に、他の2側面8c、8d(又は8e、8f)はケース部9の対応する内壁9c、9dと直接接触させる。これらの接触面は、例えば接着剤により固定するのが好ましい。ベース部8の対向面8bは、ケース部9の背面9bと直接接触させ、必要に応じて接着剤にて固定する。
この実施形態例では、ベース部8の対向面8b側に緩衝材を配置しない点が特徴的であり、振動の副成分方向ロ、ハの衝撃しか吸収できないが、現像器1aとコネクタ6との接続関係によっては、振動の主成分イを吸収する形になる。たとえば、現像器1aの上部や側面部にコネクタ6を接続した場合である。
次に、図11(a)及び(b)は本発明の実施形態例(11)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
実施形態例(11)のコネクタ6は、ベース部8の4つの側面8c〜8f全てに沿って設けた空所S内に緩衝材10を配置すると共に、ベース部8の対向面8bを直接ケース部9の背面9bと接触させている。ベース部8と緩衝材10とが接触している面、ベース部8とケース部9とが接触している面については、必要に応じて接着剤を用いて固定することが望ましい。
本実施形態例では振動の副成分方向ロ、ハの衝撃しか吸収できないが、現像器1aとコネクタ6との接続関係によっては、振動の主成分イを吸収する形になる。たとえば、現像器1の上部や側面部にコネクタを接続した場合である。
なお、本発明のコネクタを備えた現像器、現像装置は、複写機、プリンタ、ファシミリ装置などの画像形成装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態例(1)の構成を示す縦断面図である。
【図2】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(2)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図3】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(3)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図4】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(4)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図5】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(5)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図6】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(6)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図7】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(7)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図8】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(8)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図9】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(9)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図10】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(10)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図11】(a)及び(b)は本発明の実施形態例(11)の構成を示す縦断面図、及び右から見た図である。
【図12】(a)(b)及び(c)は画像形成装置の一例の概略構成図、現像器の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0016】
1…現像装置、1a…各現像器、2…感光体、3…外側ケーシング、3a…開口、3a…内部空所、3b…コネクタ装着窓、4…トナーカートリッジ、4a…IDチップ(接続対象物)、4a…接続対象物、6…IDチップ用コネクタ、7…コネクタ側端子、8…ベース部、8a…端子形成面、8b…対向面、8c…側面、8e…側面、8e、8f…側面、9…ケース部、9A…穴、9a…面、9b…背面、9c…側壁、9c…側面、9d…側壁、9e…側壁、10…緩衝材、20…コード。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体面に向けて進退自在に構成された現像器であって、トナーカートリッジを収容する内部空所を備えた外側ケーシングと、該内部空所に収容されたトナーカートリッジに設けた接続対象物と対面する外側ケーシングに形成したコネクタ装着窓と、該コネクタ装着窓に装着されたときに前記接続対象物側端子と電気的に接続されるコネクタ側端子を備えたコネクタと、を備えたものにおいて、
前記コネクタは、前記コネクタ側端子を片面に保持するベース部と、該ベース部を内部に収納するケース部と、該ベース部の外面と該ケース部の内面との間の空所内に配置された緩衝材と、を備えていることを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と反対側の面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項7】
前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部とすると共に、他の2つの側面に沿った空所内には前記緩衝材を配置したことを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されており、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と反対側の面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されており、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と反対側の面に沿った空所内には前記緩衝材を配置せずに中空部としたことを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する複数の側面のうちの対向する2つの側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項12】
前記緩衝材は、前記ベース部のコネクタ側端子保持面と隣接する全ての側面に沿った空所内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項13】
請求項1乃至12の何れか一項に記載のコネクタを備えたことを特徴とする現像器。
【請求項14】
請求項13に記載の現像器を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2007−34044(P2007−34044A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−219091(P2005−219091)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】