説明

コネクタ構造

【課題】治具を用いずとも雌雄コネクタを挿入・接続できるコネクタ構造を提供する。
【解決手段】振動が異なる2つの機器1、2を雌雄コネクタ3、4を介して接続すべく、一方の機器1に、雌雄いずれかのコネクタからなる第1コネクタ3を振動吸収部材5を介して設けると共に、他方の機器2に第1コネクタ3とは雌雄が異なる第2コネクタ4を設けるコネクタ構造において、一方の機器1と第1コネクタ3との間に、一方の機器1に対して第1コネクタ3を固定すると共に、第1コネクタ3と第2コネクタ4を挿入接続するとき、これらの接続に要する挿入力より大きな挿入荷重を受けたとき第1コネクタ3の固定を解除する係止機構28を設けたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器同士を接続するコネクタ構造に関し、特に自動車等で用いられる電力変換装置と電動機の接続のような振動が生じる環境下で用いられるコネクタ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図9に示すように、互いに振動状態が異なる2つの機器1、2間に用いられるコネクタ構造としては、一方の機器(第1機器)1の筐体6に雌コネクタからなる第1コネクタ3を振動吸収部材5を介して設けると共に、他方の機器(第2機器)2の筐体8に雄コネクタからなる第2コネクタ4を設けるものが知られている。このコネクタ構造によれば、第1機器1と第2機器2が異なる振動をしても第1機器1の振動は振動吸収部材5によって吸収することができ、第1コネクタ3と第2コネクタ4を第2機器2と一緒に振動させることができる。
【0003】
【特許文献1】特開2004−312853号公報
【特許文献2】特開平5−219607号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、第1コネクタ3は、第1機器1の筐体6に振動吸収部材5を介して揺動可能に取り付けられるものであるため、図10(a)に示すように、第1コネクタ3に第2コネクタ4を挿入する際に、第1機器1に第1コネクタ3を治具60で固定する必要がある。具体的には、まず、第1機器1と第1コネクタ3との間に治具60を取り付けて第1コネクタ3を固定し、次に、図10(b)に示すように、治具60を取り付けたまま、第1コネクタ3に第2コネクタ4を挿入し、その後、図10(c)に示すように、治具60を取り外す必要があった。このため、治具60の取り付け、取り外しの手間が必要となるという課題があった。また、第1コネクタ3は、治具60の取り付けを考慮した構造、具体的には治具60を嵌合させるための溝61等を備える必要があるという課題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、治具を用いずとも雌雄コネクタを挿入・接続できるコネクタ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明は、振動が異なる2つの機器を雌雄コネクタを介して接続すべく、一方の機器に、雌雄いずれかのコネクタからなる第1コネクタを振動吸収部材を介して設けると共に、他方の機器に上記第1コネクタとは雌雄が異なる第2コネクタを設けるコネクタ構造において、上記一方の機器と第1コネクタとの間に、上記一方の機器に対して第1コネクタを固定すると共に、第1コネクタと第2コネクタを挿入接続するとき、これらの接続に要する挿入力より大きな挿入荷重を受けたとき上記第1コネクタの固定を解除する係止機構を設けたものである。
【0007】
上記係止機構は、上記第1コネクタを上記第2コネクタ側に突出する姿勢で固定するように形成されるとよい。
【0008】
上記係止機構は、上記一方の機器に設けられる第1抑え部材と、上記第1コネクタに設けられ上記第1抑え部材に離脱可能に係止される第2抑え部材とからなるとよい。
【0009】
また、上記係止機構は、上記一方の機器と上記第1コネクタとの間に跨って設けられ第1コネクタが所定の挿入荷重を受けたとき破断するように形成された係止部材からなるものであってもよい。
【0010】
上記係止部材には、破断用の溝が形成されるとよい。
【0011】
また、上記機器は、電力変換装置又は電動機であるとよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、治具を用いずとも雌雄コネクタを挿入・接続できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の好適実施の形態を添付図面を用いて説明する。
【0014】
図1に示すように、振動が異なる第1機器1と第2機器2は、雌雄コネクタ3、4を介して電気的に接続されるようになっている。第1機器1は、自動車等で用いられる電力変換装置からなり、第2機器2は電動機からなる。雌雄コネクタ3、4は、第1機器1に振動吸収部材5を介して設けられ雌コネクタからなる第1コネクタ3と、第2機器2に設けられ雄コネクタからなる第2コネクタ4とからなる。また、第1機器1の筐体6には、第1コネクタ3を全方向に揺動可能に収容するための収容孔7が形成されており、第2機器2の筐体8には、内方に延びて形成され後述する第2コネクタ4を収容する収容筒9が形成されている。
【0015】
第1コネクタ3は、一端に後述する雄端子10を挿入するための挿入穴11を有する略有底筒体状の雌端子12と、雌端子12の外周に固定され絶縁性の樹脂からなる端子筐体13とを備えて構成されており、一端側を第1機器1の筐体6から外方に突出されている。雌端子12は、金属等の導電材からなり、挿入穴11内に雄端子10と係合されるリング状の雌側係止部14を設けられると共に、雄端子10と電気的に接続される接点たる接触部材15を設けられている。挿入穴11の底面16中央には、凹部17が形成されており、凹部17内に後述する雄端子10の第1摺動部材18を収容するようになっている。雌端子12の他端には、第1機器1内の配線と電気的に接続される接続部19が形成されている。また、雌端子12と端子筐体13との間にはOリング20が設けられており、雌端子12と端子筐体13の間を止水すると共に、雌端子12と端子筐体13との間を弾発的に埋めて雌端子12と端子筐体13を一体にするようになっている。端子筐体13は、雌端子12の外周を覆う筒状に形成されており、第1機器1の筐体6に振動吸収部材5を介して前後左右に移動可能に取り付けられている。
【0016】
振動吸収部材5は、ゴム等の軟質の樹脂からなり、第1機器1の振動を吸収して端子筐体13に伝えないようになっている。具体的には、振動吸収部材5は、リング板状に形成され第1機器1の筐体6と端子筐体13との間で振動を吸収するリング板部21と、リング板部21の内周端に軸方向に延びて形成され端子筐体13に固定される内周側固定部22と、リング板部21の外周端に軸方向に延びて形成され第1機器1の筐体6に固定される外周側固定部23とを備えて構成されている。
【0017】
第2コネクタ4は、略円柱形状に形成された雄端子10と、雄端子10の外周にOリング33を介して設けられた絶縁部材24とを備えて構成されており、第2機器2の収容筒9内に設けられている。雄端子10の一端には、先細に形成された第1摺動部材18が設けられており、第1摺動部材18が雌端子12の凹部17内に入ることで雄端子10の先端側を雌端子12の中心に位置合わせするようになっている。また、雄端子10の他端側の外周には、リング状の第2摺動部材25が設けられており、雌端子12に雄端子10を挿入するとき、雌端子12の挿入穴11に摺接して雄端子10をガイドすると共に雄端子10の他端側を雌端子12の中心に位置合わせするようになっている。雄端子10の一端側の外周には、雌側係止部14に係止される溝状の雄側係止部26が形成されている。絶縁部材24は略リング状に形成されており、雄端子10の他端側の外周面にOリング23を介して内周面を固定されると共に、収容筒9の奥部内周面にOリング27を介して外周面を固定されている。雄端子10の他端は、第2機器2内に延出されており、第2機器2の配線と電気的に接続されている。
【0018】
また、第1機器1と第1コネクタ3との間には、第1機器1に対して第1コネクタ3を離脱可能に固定する係止機構28が設けられている。係止機構28は、第1コネクタ3と第2コネクタ4を接続するとき一時的に第1機器1の筐体6に第1コネクタ3を固定するためのものであり、第1機器1に対して第1コネクタ3を固定すると共に、第1コネクタ3と第2コネクタ4を挿入接続するとき、これらの接続に要する挿入力より大きな挿入荷重を受けたとき第1コネクタ3の固定を解除するようになっている。
【0019】
図1及び図2に示すように、係止機構28は、第1機器1に設けられる第1抑え部材29と、第1コネクタ3に設けられ第1抑え部材29に離脱可能に係止される第2抑え部材30とからなる。
【0020】
第1抑え部材29は、略リング状に形成されており、第1機器1の収容孔7内に振動吸収部材5の第1機器1内側に位置して設けられている。第1抑え部材29の外周端には、第1機器1の筐体6に係止される第1爪31が径方向外方に突出して設けられており、第1機器1内方に押されても第1機器1から外れないようになっている。具体的には、第1爪31は、径方向外方に突出すると共に、その突出長さが第1機器1の外側から内側へ向かうにつれて長くなるくさび形に形成されており、収容孔7の内周面に形成された窪み32に引っ掛かるようになっている。第1抑え部材29の内周側は、収容孔7内に突出されており、その内周縁には、後述する第2抑え部材30の係止爪34を係止するための係止溝35が周方向に延びて形成されている。係止溝35は断面V字状に形成されており、係止爪34が第1機器1側に所定の力で押されたとき離脱を許容するように設定されている。
【0021】
第2抑え部材30は、略リング状に形成されており、第1コネクタ3の他端側に振動吸収部材5の第1機器1内側に位置して設けられている。第2抑え部材30の内周端には、第1コネクタ3に係止される第2爪37が径方向内方に突出して設けられており、第1コネクタ3に形成された窪み38に引っ掛かって第1コネクタ3から外れないようになっている。また特に、第2抑え部材30は第1コネクタ3に形成された縮径部39に設けられており、第1コネクタ3の他端側に向いた段状の端面40に当接されている。これにより、第1コネクタ3に第1機器1の内方へ向かう力が作用したとき、その力を端面40を介して第2抑え部材30に伝えるようになっている。第2抑え部材30の外周側は、第1コネクタ3から径方向外方に延出されており、その外周端には、第1抑え部材29の係止溝35に嵌合して係止される係止爪34が設けられている。係止爪34の第1機器1外側の端面には、第2抑え部材30が第1機器1の内側に所定の力で押されたとき、係止溝35から外れるようにするための離脱用傾斜面42が形成されている。
【0022】
また、係止機構28は、第1抑え部材29の係止溝35に第2抑え部材30の係止爪34を嵌合して係止したとき、第1抑え部材29と第2抑え部材30とを離脱させたときよりも第1コネクタ3を第2コネクタ4側に突出させるように形成されている。すなわち、係止機構28で第1機器1の筐体6に第1コネクタ3を固定したとき、第1コネクタ3と第2コネクタ4を接続したときの第1コネクタ3と第1機器1の位置関係よりも第1コネクタ3が第1機器1の筐体6に対して外方に突き出す形で係止されるようになっており、第2抑え部材30が第1機器1の内方に移動して第1抑え部材29から離脱されるとき、振動吸収部材5に無理な力が作用しないようになっている。
【0023】
次に本実施の形態の作用を述べる。
【0024】
第1機器1と第2機器2を電気的に接続する場合、図3(a)に示すように、第1コネクタ3の雌端子12内に第2コネクタ4の雄端子10を挿入する。このとき、第1機器1の筐体6から突出される雌端子12と端子筐体13は、第2機器2の収容筒9と雄端子10との間に形成される円筒状の空間に挿入され、雌雄端子10、12の挿入動作を阻害することはない。
【0025】
また、第1コネクタ3に第2コネクタ4を完全に挿入するために必要な力(挿入力)は20Nであり、雌側係止部14に係止された雄側係止部26が軸方向の移動を規制される力は30Nである。これに対し、係止機構28の第2抑え部材30は、第1機器1の内方に25Nの力を受けることで第1抑え部材29から外れるように構成されており、挿入力(20N)よりも係止機構28の係止荷重(25N)が大きいため、第2抑え部材30が第1抑え部材29から離脱されるよりも先に、第1コネクタ3に第2コネクタ4が完全に挿入され、雌雄端子10、12が雌側係止部14及び雄側係止部26により軸方向の移動を規制される。ここでさらに第2コネクタ4を第1コネクタ3に押し込むと、雌側係止部14と雄側係止部26による雌雄端子10、12の係止荷重(30N)よりも第1抑え部材29と第2抑え部材30による係止機構28の係止荷重(25N)の方が小さいため、図3(b)及び図4に示すように、係止機構28が外れる。こうすることにより、第1機器1と第1コネクタ3は振動吸収部材5のみを介して接続された状態となり、第1コネクタ3は第1機器1に対して上下左右方向に振動可能となる。また、第1コネクタ3は第1機器1の筐体6に対して外方に突き出す形で係止されているため、係止機構28が外れたとき振動吸収部材5は内周側を筐体6の外方に引かれた状態から通常の形状に戻ることとなり、たとえ係止機構28が勢いよく外れたとしても振動吸収部材5に無理な力が作用することはない。
【0026】
このように、第1機器1と第1コネクタ3との間に、第1機器1に対して第1コネクタ3を固定すると共に、第1コネクタ3と第2コネクタ4を挿入接続するとき、これらの接続に要する挿入力(20N)より大きな挿入荷重(25N)を受けたとき第1コネクタ3の固定を解除する係止機構28を設けるものとしたため、治具(図10(a)参照)を用いずとも雌雄コネクタ3、4を容易に挿入・接続できる。
【0027】
また、係止機構28は、第1コネクタ3を第2コネクタ4側に突出する姿勢で固定するものとしたため、係止機構28が外れるとき振動吸収部材5に無理な力が作用するの防ぐことができ、雌雄コネクタ3、4の接続作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0028】
係止機構28は、第1機器1に設けられる第1抑え部材29と、第1コネクタ3に設けられ第1抑え部材29に離脱可能に係止される第2抑え部材30とからなるものとしたため、係止機構28を簡易で安価な構造にできる。
【0029】
なお、第1コネクタ3が雌コネクタからなり、第2コネクタ4が雄コネクタからなる場合について説明したが、第1コネクタ3と第2コネクタ4の雌雄は逆であってもよい。
【0030】
また、第1機器1は、電力変換装置からなり、第2機器2は電動機からなる場合について説明したが、逆に第1機器1が電動機からなり、第2機器2が電力変換装置であってもよく、第1機器1と第2機器2は振動が異なる他の2つの機器からなるものであってもよい。
【0031】
次に上述の係止機構28に変更を加えた他の実施の形態について述べる。
【0032】
上述と同様の構成については説明を省き同符号を付す。
【0033】
図5及び図6に示すように、係止機構50は、第1機器1と第1コネクタ3との間に跨って設けられ第1コネクタ3が所定の挿入荷重を受けたとき破断するように形成された係止部材51からなる。係止部材51は、第1機器1に固定される第1固定部52と、第1コネクタ3に固定される第2固定部53と、これら第1固定部52と第2固定部53の間に形成され第2コネクタ4が第1コネクタ3側に所定の力、具体的には25Nで押されたとき破断する破断可能部54とを備えて構成されている。第1固定部52と第2固定部53はそれぞれ同心円形のリング状に形成されている。また、第1固定部52は、上述の第1抑え部材29と同様に第1爪31を有し、第1爪31が収容孔7の窪み32に引っ掛かることで第1機器1に固定されるようになっている。第2固定部53は、第2爪37を有し、第2爪37が第1コネクタ3の窪み38に引っ掛かることで第1コネクタ3に固定されるようになっている。破断可能部54は、リング板状に形成されている。破断可能部54の両端面には、破断用の溝55、55が軸方向に対向して形成されており、これら溝55、55間で破断されるように構成されている。
【0034】
つぎに本実施の形態の作用を述べる。
【0035】
第1機器1と第2機器2を電気的に接続する場合、図7(a)に示すように、第1コネクタ3の雌端子12内に第2コネクタ4の雄端子10を挿入する。このとき、コネクタ同士の挿入力(20N)よりも係止部材51が破断される破断荷重(25N)の方が大きいため、係止部材51が破断されるよりも先に、第1コネクタ3に第2コネクタ4が完全に挿入され、雌雄端子10、12が雌側係止部14及び雄側係止部26により軸方向の移動を規制される。ここでさらに第2コネクタ4を第1コネクタ3に押し込むと、雌側係止部14と雄側係止部26による雌雄端子10、12の係止荷重(30N)よりも係止部材51の破断荷重(25N)の方が小さいため、図7(b)及び図8に示すように、係止機構50の破断可能部54が破断される。こうすることにより、第1機器1と第1コネクタ3は振動吸収部材5のみを介して接続された状態となり、第1コネクタ3は第1機器1に対して上下左右方向に振動可能となる。また、第1コネクタ3は第1機器1の筐体6に対して外方に突き出す形で係止されているため、係止部材51が破断したとき振動吸収部材5に無理な力が作用することはない。
【0036】
このように、係止機構50を、第1機器1と第1コネクタ3との間に跨って設けられ第1コネクタ3が所定の挿入荷重を受けたとき破断するように形成された係止部材51からなるものとしても、治具(図10(a)参照)を用いずに雌雄コネクタ3、4を容易に挿入・接続できる。
【0037】
また、係止部材51には、破断用の溝55が形成されるものとしたため、係止部材51の破断位置と破断荷重を一定にでき、安定して雌雄コネクタ3、4を挿入・接続できる
なお、破断可能部54は、リング板状に形成するものとしたが、径方向に延びる複数の棒状としてもよい。また、溝55は軸方向に対向して形成するものとしたが、いずれか一方のみとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の好適実施の形態を示すコネクタの側断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】コネクタの挿入・接続方法を示す図であり、(a)は第1コネクタに第2コネクタを挿入した状態を示し、(b)は第2コネクタをさらに押し込んで第1コネクタの固定を解除した状態を示す。
【図4】図3(b)の要部拡大図である。
【図5】他の実施の形態を示すコネクタの側断面図である。
【図6】図5の要部拡大図である。
【図7】コネクタの挿入・接続方法を示す図であり、(a)は第1コネクタに第2コネクタを挿入した状態を示し、(b)は第2コネクタをさらに押し込んで第1コネクタの固定を解除した状態を示す。
【図8】図7(b)の要部拡大図である。
【図9】従来のコネクタの側断面図である。
【図10】従来のコネクタの挿入・接続方法を示す図であり、(a)は第1コネクタを治具で固定した状態を示し、(b)は第1コネクタに第2コネクタを挿入した状態を示し、(c)は治具を取り外した状態を示す。
【符号の説明】
【0039】
1 第1機器
2 第2機器
3 第1コネクタ
4 第2コネクタ
5 振動吸収部材
28 係止機構
29 第1抑え部材
30 第2抑え部材
50 係止機構
51 係止部材
55 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動が異なる2つの機器を雌雄コネクタを介して接続すべく、一方の機器に、雌雄いずれかのコネクタからなる第1コネクタを振動吸収部材を介して設けると共に、他方の機器に上記第1コネクタとは雌雄が異なる第2コネクタを設けるコネクタ構造において、上記一方の機器と第1コネクタとの間に、上記一方の機器に対して第1コネクタを固定すると共に、第1コネクタと第2コネクタを挿入接続するとき、これらの接続に要する挿入力より大きな挿入荷重を受けたとき上記第1コネクタの固定を解除する係止機構を設けたことを特徴とするコネクタ構造。
【請求項2】
上記係止機構は、上記第1コネクタを上記第2コネクタ側に突出する姿勢で固定するように形成された請求項1記載のコネクタ構造。
【請求項3】
上記係止機構は、上記一方の機器に設けられる第1抑え部材と、上記第1コネクタに設けられ上記第1抑え部材に離脱可能に係止される第2抑え部材とからなる請求項1又は2記載のコネクタ構造。
【請求項4】
上記係止機構は、上記一方の機器と上記第1コネクタとの間に跨って設けられ第1コネクタが所定の挿入荷重を受けたとき破断するように形成された係止部材からなる請求項1又は2記載のコネクタ構造。
【請求項5】
上記係止部材には、破断用の溝が形成された請求項4記載のコネクタ構造。
【請求項6】
上記機器は、電力変換装置又は電動機である請求項1〜5のいずれに記載のコネクタ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−146988(P2008−146988A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−332070(P2006−332070)
【出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(000005120)日立電線株式会社 (3,358)
【Fターム(参考)】