説明

シリコーン樹脂組成物

【課題】透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するシリコーン樹脂組成物、その製造方法、該組成物のシート状成形体及び該組成物で封止している光半導体装置を提供すること。
【解決手段】分子末端にアルコキシシリル基を有し、分子量が200〜3000であるシリコーン誘導体と、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)とを重合反応させて得られるシリコーン樹脂に、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)が分散されてなる、シリコーン樹脂組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリコーン樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するシリコーン樹脂組成物、その製造方法、該組成物のシート状成形体及び該組成物で封止している光半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム等の高屈折率金属酸化物を樹脂中に分散させることにより、樹脂の屈折率を調整する方法が検討されている。例えば、金属酸化物を微粒子化することにより、可視光の透過率を高め、透明性に優れた材料を提供できるとされている。しかしながら、分散機等を用いて前記粒子を分散させたとしても、10μm程度の薄膜では比較的透明性を保てるが、それ以上の厚膜になると透明性が大きく低下する。
【0003】
一方、ゾル−ゲル法などに基づいて調製される粒子は、一般的に一次粒子サイズが数nmから数十nm程度に制御可能であり、単分散性に優れているという利点がある。ゾル−ゲル法は、通常、水−アルコール系で反応が行われるため、得られる粒子を樹脂に分散させようとすると、該粒子の分散媒を樹脂溶解用の溶媒に置換する必要がある。しかしながら、単純に、溶媒を置換しようとしても微粒子表面と溶媒との親和性が低く、粒子が凝集することが多い。そこで、ゾル−ゲル法で調製した粒子を、シランカップリング剤等の表面処理剤で処理した後に溶媒置換を行う方法が開示されている(特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開2000−63119号公報
【特許文献2】特開2006−83033号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、表面処理剤と樹脂との相性がよくないと、粒子が凝集を起こして透明性が損なわれるという問題が生じる。また、粒子は、極性変化等の僅かな環境変化により表面特性が変化するため、均一に表面処理することが難しく非常に扱いにくいという問題がある。さらに、粒子の種類によって微粒子表面の反応性が異なり、酸化チタンや酸化ジルコニウム等はシリカに比べて反応性が低いことから、添加した表面処理剤の量ほどには効果を示さない等の問題がある。
【0005】
またさらに、一般的なシランカップリング剤は分散性を付与するために、エポキシ基やメタクリロイル基に代表されるような有機の官能基を有している。これらの有機官能基は反応性が高いため、シランカップリング剤等により表面処理された粒子を含有する樹脂は、シリコーンのみからなる樹脂に比べて耐熱性や耐光性の面で劣る。
【0006】
本発明の課題は、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するシリコーン樹脂組成物、その製造方法、該組成物のシート状成形体及び該組成物で封止している光半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決する為に検討を重ねた結果、反応性官能基を有するシリコーン誘導体に、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子を反応させることで、金属酸化物微粒子を分散させ、さらにそこへ、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子を分散させることで、透明性に優れ、高屈折率を有するシリコーン樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、
〔1〕 分子末端にアルコキシシリル基を有し、分子量が200〜3000であるシリコーン誘導体と、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)とを重合反応させて得られるシリコーン樹脂に、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)が分散されてなる、シリコーン樹脂組成物、
〔2〕 分子末端にアルコキシシリル基を有し、分子量が200〜3000であるシリコーン誘導体と、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)とを重合反応させる工程、及び、該工程で得られた重合物に、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)を分散させる工程を含む、シリコーン樹脂組成物の製造方法、
〔3〕 前記〔1〕記載のシリコーン樹脂組成物を基材の上に塗工して乾燥することにより得られるシート状のシリコーン樹脂成形体、ならびに
〔4〕 前記〔1〕記載のシリコーン樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置
に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、透明性に優れ、かつ、高屈折率を有するという優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン誘導体及び金属酸化物微粒子を含有するものであって、分子末端にアルコキシシリル基を有し、分子量が特定のシリコーン誘導体と、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(以降、金属酸化物微粒子Aともいう)とを重合反応させて得られるシリコーン樹脂に、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(以降、金属酸化物微粒子Bともいう)が分散されていることに大きな特徴を有する。なお、本明細書において、反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子とは、微粒子表面に反応性官能基を有するが、それらが保護された状態であり、たとえ反応性官能基が残存していても立体障害等によって実質的に反応に関与できない金属酸化物微粒子のことを言う。
【0011】
シリコーン樹脂は、疎水性であり、かつ、撥水性が高いことから、親水性の金属酸化物微粒子を分散させることは難しい。そこで、本発明では、分子末端に反応性のアルコキシシリル基を有するシリコーン誘導体に、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)を反応させることにより、該微粒子Aをシリコーン樹脂に保持させて分散させることが可能となる。しかし、該微粒子Aの含有量が多くなり過ぎると樹脂の架橋度が高くなり過ぎるために、得られる組成物が硬くなり、脆くなる。そこで、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)をさらに含有させることで、透明性に優れ、高屈折率を有するシリコーン樹脂組成物を得ることができる。
【0012】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、シリコーン誘導体、ならびに、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)、及び微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)を含む金属酸化物微粒子を含有する。
【0013】
本発明におけるシリコーン誘導体は、分子末端にアルコキシシリル基を有する。分子末端にアルコキシシリル基を有する化合物としては、金属酸化物微粒子Aとの反応性の観点から、2官能性アルコキシシラン、3官能性アルコキシシラン、及びこれらの部分加水分解縮合物からなる群より選ばれる化合物を少なくとも1つ含有することが好ましい。なお、本明細書において、部分加水分解縮合物とは、2官能性アルコキシシランのみ、3官能性アルコキシシランのみ、あるいは2官能性アルコキシシランと3官能性アルコキシシランの混合物を加水分解して縮重合させたものであり、組成は特に限定されない。
【0014】
2官能性アルコキシシランとしては、式(I):
【0015】
【化1】

【0016】
(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立して、アルキル基又は芳香族基を示し、但し、R及びRは共に芳香族基ではない)
で表される化合物であることが好ましい。
【0017】
式(I)中のR1 、R2 、R3 及びR4 は、それぞれ独立して、アルキル基又は芳香族基を示し、但し、R及びRは共に芳香族基ではない。即ち、R及びRの少なくとも1つはアルキル基である。
【0018】
式(I)中のR1 及びR2 のアルキル基の炭素数は、微粒子表面の親水性/疎水性制御、アルコキシシランの重縮合反応の効率などの観点から、1〜18が好ましく、1〜12がより好ましく、1〜6がさらに好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が例示される。なかでも、R1 及びR2 は、それぞれ独立してメチル基もしくは芳香族基であることが好ましい。
【0019】
式(I)中のR及びRのアルキル基の炭素数は、微粒子表面での反応性、加水分解速度の観点から、1〜4が好ましく、1〜2がより好ましい。具体的には、メチル基、エチル基等が例示される。なかでもOR及びORは、いずれもメトキシ基であることが好ましい。
【0020】
かかる式(I)で表される2官能性アルコキシシランとしては、ジフェニルジメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのなかでも、R1 及びR2 がメチル基、OR及びORがメトキシ基であるジメチルジメトキシシラン、R1 及びR2 がフェニル基、OR及びORがメトキシ基であるジフェニルジメトキシシランが好ましい。
【0021】
3官能性アルコキシシランとしては、式(II):
【0022】
【化2】

【0023】
(式中、R5 、R6 及びR7 は、それぞれ独立して、炭素数1〜8のアルキル基又は芳香族基、Xは1価の有機基、nは0〜3の整数を示し、但し、R5 、R6 及びR7 は共に芳香族基ではない)
で表される化合物であることが好ましい。
【0024】
式(II)中のR5 、R6 、及びR7 は、それぞれ独立して、炭素数1〜8のアルキル基又は芳香族基を示し、但し、R5 、R6 及びR7 は共に芳香族基ではない。即ち、R5 、R6 及びR7 の少なくとも1つはアルキル基である。アルキル基の炭素数は、微粒子表面での反応性の観点から、好ましくは1〜8、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1〜3であることが好ましい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基等が挙げられ、これらのなかでも、R5 、R6 、及びR7 はメチル基、又はエチル基であることが好ましい。
【0025】
式(II)中のXは1価の有機基を示し、金属酸化物微粒子を分散したシリコーン樹脂組成物の用途に応じた物性の付与をするために、各種官能基とすることができる。具体的には、アルキル基、フェニル基、グリシジル基、ビニル基、エポキシシクロヘキシル基、アミノ基、チオール基等が挙げられる。また、これらの基(例えば、グリシジル基)は、任意に他の原子、例えば、酸素原子等を含むものであってもよい。
【0026】
式(II)中のnは、溶媒への溶解性の観点から、好ましくは0〜3の整数である。
【0027】
かかる式(II)で表される3官能性アルコキシシランとしては、2-〔(3,4)-エポキシシクロヘキシル〕エチルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシジドキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、(N-フェニル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0028】
シリコーン誘導体における、式(I)で表される2官能性アルコキシシランの含有量は、高屈折率の達成、微粒子表面での反応効率、シラン同士の重縮合反応の効率の観点から、好ましくは10〜60重量%、より好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。なお、ここでいう含有量とは、部分加水分解縮合物を構成する2官能性アルコキシシランの含有量も含む。
【0029】
シリコーン誘導体における、式(II)で表される3官能性アルコキシシランの含有量は、金属酸化物微粒子を分散したシリコーン樹脂組成物の物性制御の観点から、好ましくは5〜60重量%、より好ましくは10〜40重量%、さらに好ましくは20〜40重量%である。なお、ここでいう含有量とは、部分加水分解縮合物を構成する3官能性アルコキシシランの含有量も含む。
【0030】
本発明におけるシリコーン誘導体の分子量は、200〜3000であり、300〜3000が好ましく、600〜2800がより好ましい。なお、2種以上のアルコキシシランを用いる場合には、各アルコキシシランの分子量が前記範囲内であることが望ましいが、前記範囲外のものが一部含まれていてもよく、シリコーン誘導体全体の分子量として、加重平均分子量が前記範囲内に含まれていればよい。本明細書において、シリコーン誘導体の分子量は、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)により測定される。
【0031】
また、アルコキシ基の含有量は、シリコーン誘導体1分子中、好ましくは11〜50重量%、より好ましくは15〜46重量%である。なお、2種以上のアルコキシシランを用いる場合には、各アルコキシシランのアルコキシ基の含有量が前記範囲内であることが望ましいが、前記範囲外のものが一部含まれていてもよく、シリコーン誘導体全体の分子量として、加重平均アルコキシ基含有量が前記範囲内に含まれていればよい。本明細書において、アルコキシ基含有量は、1H−NMRによる定量及び加熱による重量減少から求めることができる。
【0032】
本発明における金属酸化物微粒子は、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)、及び、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)を含有する。なお、金属酸化物微粒子Bは、反応性官能基を含有しない、あるいは、含有していたとしても保護された状態の官能基を含有するものであるが、得られる組成物の架橋度を金属酸化物微粒子Bとシリコーン誘導体との相互作用によって高めない程度であれば、金属酸化物微粒子Bの微粒子表面は保護されていない反応性官能基を含有してもよい。
【0033】
金属酸化物微粒子A及びBとしては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、チタン酸鉛、二酸化ケイ素等が挙げられ、これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。なかでも、金属酸化物微粒子Bは、高屈折率の観点から、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、及び二酸化ケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが望ましい。なお、酸化チタンとしては、ルチル型酸化チタン、アナターゼ型酸化チタンのいずれを用いてもよい。
【0034】
金属酸化物微粒子A及びBにおける反応性官能基としては、ヒドロキシル基、イソシアネート基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ基、エポキシ基、ビニル型不飽和基、ハロゲン基、イソシアヌレート基などが例示される。本発明においては、かかる反応性官能基は、金属酸化物微粒子Aの微粒子表面ではそのままの状態で存在し、金属酸化物微粒子Bの微粒子表面には存在しない、あるいは存在していても保護された状態となり反応性を有さないものである。なお、反応性官能基の保護方法は、特に限定はなく、公知の方法に従って行うことができる。
【0035】
金属酸化物微粒子Aの微粒子表面における反応性官能基の含有量は、微粒子量、微粒子の表面積、反応した表面処理剤量などから求めることができるが、本発明では、表面処理剤との反応量が微粒子重量の0.1重量%以上となる微粒子を金属酸化物微粒子Aという。ここで、該反応量を反応性官能基の含有量とし、金属酸化物微粒子Aにおける含有量は0.1重量%以上であれば、特に限定されない。また、前記反応量が0.1重量%未満の微粒子を金属酸化物微粒子Bといい、金属酸化物微粒子Bにおける含有量は実質的に0重量%であることが好ましい。なお、本明細書において、金属酸化物微粒子表面における反応性官能基の含有量は、後述の実施例の方法により測定することができ、「反応性官能基の含有量」とは、反応性官能基の「含有量」及び/又は「存在量」のことを意味する。
【0036】
また、金属酸化物微粒子A及びBの微粒子表面における反応性官能基の含有量は、例えば、メチルトリメトキシシランを有機溶媒に溶解した溶液と微粒子を反応させることにより低減することができる。また、微粒子を高温で焼成することにより、微粒子表面の反応性官能基量を低減させることができる。
【0037】
金属酸化物微粒子Aは、公知の方法で製造されたものを用いることできるが、なかでも、粒子の大きさの均一性や微粒子化の観点から、水熱合成法、ゾル−ゲル法、超臨界水熱合成法、共沈法、及び均一沈殿法からなる群より選ばれる少なくとも1つの製造方法により得られたものが好ましい。
【0038】
金属酸化物微粒子Aの平均粒子径は、組成物を成形体としたときの透明性の観点から、好ましくは1〜100nm、より好ましくは1〜70nm、さらに好ましくは1〜20nmである。本明細書において、金属酸化物微粒子の平均粒子径は、動的光散乱法での粒子分散液の粒子径測定あるいは透過型電子顕微鏡による直接観察により測定することができる。
【0039】
金属酸化物微粒子Bの平均粒子径は、樹脂に高濃度に分散された状態でも優れた透明性を得るという観点から、好ましくは1〜100nm、より好ましくは1〜70nm、さらに好ましくは1〜20nmである。
【0040】
なお、金属酸化物微粒子Aは、凝集を抑制する観点から、分散液中に調製されたものを用いてもよい(「金属酸化物微粒子A分散液」ともいう)。分散媒としては水、アルコール、ケトン系溶媒、アセトアミド系溶媒などが挙げられ、水、メタノール、メチルブチルケトン、ジメチルアセトアミドを用いることが好ましい。分散液中の金属酸化物微粒子Aの量(固形分濃度)は、効率的に微粒子表面で反応を行う観点から、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜40重量%、さらに好ましくは30〜40重量%である。このような金属酸化物微粒子A分散液は、酸化チタンとして触媒化成社のNEOSUNVEILあるいはQUEEN TITANICシリーズ、多木化学社のタイノック、酸化ジルコニウムとして第一希元素化学工業社のZSLシリーズ、住友大阪セメント社のNZDシリーズ、日産化学社のナノユースシリーズなどの市販のものを用いることができる。
【0041】
また、金属酸化物微粒子Bも金属酸化物微粒子Aと同様に、分散液中に調製されたものを使用してもよい。金属酸化物微粒子Bの市販品としては、石原産業社のルチル型酸化チタン「TTO-51A」、「V-3」、堺化学社のSTR-60シリーズ、STR-100シリーズ、触媒化成社のアナターゼ型酸化チタンのメチルイソブチルケトン分散液「ELCOMNT」等を用いることができる。
【0042】
金属酸化物微粒子Aの含有量は、シリコーン誘導体100重量部に対して、好ましくは1〜70重量部、より好ましくは10〜60重量部、さらに好ましくは10〜50重量部である。
【0043】
金属酸化物微粒子Bの含有量は、シリコーン誘導体100重量部に対して、好ましくは1〜70重量部、より好ましくは10〜60重量部、さらに好ましくは10〜40重量部である。
【0044】
また、金属酸化物微粒子Aと金属酸化物微粒子Bの重量比(A/B)は、基材上に本発明の組成物をシート状に塗工できる範囲であれば、特に限定はない。
【0045】
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、前記金属酸化物微粒子A及びB以外の他の金属酸化物微粒子を含有していてもよい。他の金属酸化物微粒子としては、公知の金属酸化物微粒子が挙げられるが、金属酸化物微粒子中の金属酸化物微粒子A及びBの総含有量は、80重量%以上が好ましく、90重量%がより好ましく、実質的に100重量%であることがさらに好ましい。
【0046】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、前記シリコーン誘導体、ならびに2種類の金属酸化物微粒子、即ち、金属酸化物微粒子A及びBに加えて、さらに老化防止剤、変性剤、界面活性剤、染料、顔料、変色防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有してもよい。
【0047】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、例えば、前記金属酸化物微粒子A分散液に、シリコーン誘導体を含有する樹脂溶液を40〜70℃で重合反応させた後、得られた反応液に金属酸化物微粒子Bを分散させることにより調製することができる。また、金属酸化物微粒子A分散液に、シリコーン誘導体に金属酸化物微粒子Bを分散させた液を混合してから重合反応を行って調製してもよい。
【0048】
また、得られたシリコーン樹脂組成物は、例えば、表面を剥離処理した離型シート(例えば、ポリエチレン基材)の上にキャスティング、スピンコーティング、ロールコーティングなどの方法により、適当な厚さに塗工し、溶媒の除去が可能な程度の温度で乾燥することによりシート状に成形することができる。従って、本発明は、本発明のシリコーン樹脂組成物を基材の上に塗工して乾燥することにより得られる、シート状のシリコーン樹脂成形体を提供する。シート状の成形体としては、厚さが10〜1000μm程度のものが例示される。なお、樹脂溶液を乾燥させる温度は、樹脂や溶媒の種類によって異なるため一概には決定できないが、80〜150℃が好ましい。また、乾燥は2段階に分けて行ってもよく、その場合、1段階目の温度は90〜120℃、2段階目の温度は130〜150℃が好ましい。
【0049】
本発明の樹脂組成物は、透明性に優れることから光透過性が高く、例えば、10〜500μm厚のシート状に成形された場合、400〜700nmの波長を有する入射光に対する透過率が、好ましくは80%以上、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90〜100%である。なお、本明細書において、光透過率は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
【0050】
また、本発明の樹脂組成物の屈折率は、例えば、10〜500μm厚のシート状に成形された場合、好ましくは1.56〜1.65である。なお、本明細書において、屈折率は、後述の実施例に記載の方法により測定される。
【0051】
本発明のシリコーン樹脂組成物の好ましい製造方法は、シリコーン誘導体と金属酸化物微粒子Aとを重合反応させる工程〔以下工程(1)という〕、及び、工程(1)で得られた反応物に金属酸化物微粒子Bを分散させる工程〔以下工程(2)という〕を含む方法である。
【0052】
工程(1)の具体例としては、例えば、金属酸化物微粒子A分散液に、メタノール、エタノール、2-メトキシエタノール、2-プロパノール、テトラヒドロフラン等の有機溶剤を添加して攪拌した液に、シリコーン誘導体をメタノール、エタノール、2-プロパノール、テトラヒドロフラン等の有機溶剤に好ましくは20〜50重量%の濃度になるように溶解して調製した樹脂溶液を滴下混合し、40〜70℃で0.5〜3時間反応させる工程等が挙げられる。
【0053】
工程(2)の具体例としては、例えば、工程(1)で得られた反応液を室温まで冷却し、減圧下にて溶媒を留去して濃縮後、メタノール、2-プロパノール等の有機溶剤を添加攪拌して均一な樹脂溶液を調製し、そこに、金属酸化物微粒子Bを添加して、ビーズミルにて0.5〜3時間攪拌することにより分散させる工程等が挙げられる。なお、工程(1)及び工程(2)で得られた反応液は、減圧下にて溶媒を留去して濃縮させる工程等に供して、濃度及び粘度を適宜調整することができる。
【0054】
かくして得られるシリコーン樹脂組成物は、光透過性が高く、かつ、高い屈折率を示すことから、例えば、青色又は白色LED素子を搭載した光半導体装置(液晶画面のバックライト、信号機、屋外の大型ディスプレイ、広告看板等)に用いられる光半導体素子封止材として好適に使用し得るものである。従って、本発明はまた、前記シリコーン樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止する光半導体装置を提供する。
【0055】
本発明の光半導体装置は、本発明のシリコーン樹脂組成物を光半導体素子封止材として用いて、LED素子を封止することにより製造することができる。具体的には、LED素子が搭載された基板の上に、キャスティング、スピンコーティング、ロールコーティングなどの方法により適当な厚さに本発明のシリコーン樹脂組成物をそのまま塗布し、加熱、乾燥することにより、光半導体装置を製造することができる。
【0056】
本発明の光半導体装置は、光透過性が高く、かつ、高い屈折率を示すシリコーン樹脂組成物を光半導体素子封止材として含有するために、青色又は白色LED素子を搭載した光半導体装置であっても、発光輝度を高い状態で取り出すことが可能となり、好適に使用することができる。封止前のLED素子の輝度を100%とした場合、本発明の光半導体装置の光取り出し効率は、好ましくは150%以上、より好ましくは160〜180%である。
【実施例】
【0057】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0058】
〔シリコーン誘導体の分子量〕
ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算にて求める。
【0059】
〔シリコーン誘導体のアルコキシ基含有量〕
内部標準物質を用いた1H−NMRによる定量及び示差熱熱重量分析による重量減少の値から算出する。
【0060】
〔金属酸化物微粒子の平均粒子径〕
本明細書において、金属酸化物微粒子の平均粒子径とは一次粒子の平均粒子径を意味し、金属酸化物微粒子の粒子分散液について動的光散乱法で測定して算出される体積中位粒径(D50)のことである。
【0061】
〔金属酸化物微粒子表面における反応性官能基の含有量〕
微粒子分散液に表面処理剤としてエチルトリメトキシシランを加えて反応させ、遠心分離もしくはpH変動によって微粒子を凝集沈降させて、濾別回収、洗浄、乾燥し、示差熱熱重量分析によって重量減量を求めて含有量を算出する。
【0062】
〔シリコーン樹脂組成物の光透過性〕
分光光度計(U-4100、日立ハイテク社製)を用いて、400〜800nmの可視光領域の透過スペクトルを測定し、400nmにおける透過率を算出する。
【0063】
〔シリコーン樹脂組成物の屈折率〕
プリズムカップラー(SPA-4000、サイロン社製)を用いて、25℃、633nmにおける屈折率を測定する。
【0064】
実施例1
攪拌機、還流冷却機、及び窒素導入管を備えた容器に、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)として、平均粒子径5nmの酸化ジルコニウムの水分散液(商品名「NZD-3005」、住友大阪セメント社製、固形分濃度40重量%、反応性官能基として水酸基を含有、反応性官能基含有量1.0重量%以上)5.0g(シリコーン誘導体100重量部に対して25重量部)を入れ、さらにメタノール5.0g、2-メトキシエタノール5.0gを添加して攪拌しながら60℃に昇温した。そこに、分子末端にアルコキシシリル基を有するシリコーン誘導体〔商品名「X-40-9225」、信越化学社製、式(I)と(II)のアルコキシシラン部分加水分解縮合物、式(I)のR、R及び式(II)のR、R、Rはメチル基、分子量2000〜3000、メトキシ含有量24重量%〕8.0gを2-プロパノール8.0gに溶解した液(シリコーン誘導体の溶解液)を、滴下ロートを用いて滴下して、60℃で2時間反応させた。その後、室温(25℃)まで冷却し、減圧下、溶媒を留去して濃縮後、メタノール20gを添加攪拌して均一な溶液とした。そこに、微粒子表面に反応性官能基を有しない金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)として、ルチル型酸化チタン(商品名「TTO-51A」、石原産業社製、平均粒子径20〜30nm、反応性官能基含有量0.1重量%未満)1.0g(シリコーン誘導体100重量部に対して12.5重量部)を加え、ビーズミルにて3時間攪拌して分散させて、シリコーン樹脂組成物Aを得た。得られた組成物Aは、剥離処理を施したPET基材上に膜厚50μmになるように塗工して、100℃で1時間、150℃で1時間加熱することにより(以下、前記塗工及び加熱工程のことを製膜工程ともいう)、組成物Aのシート状成形体を調製した。得られた組成物Aの成形体の400nmにおける透過率は91%、屈折率は1.61であった。
【0065】
実施例2
実施例1において、金属酸化物微粒子Aの分散液にシリコーン誘導体の溶解液を加えて反応させた後に金属酸化物微粒子Bを分散させる代わりに、微粒子表面に反応性官能基を有しない金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)として、ルチル型酸化チタン(商品名「V-3」、石原産業社製、平均粒子径10〜20nm、反応性官能基含有量0.1重量%未満)1.0g(シリコーン誘導体100重量部に対して12.5重量部)、及びシリコーン誘導体(X-40-9225)8.0gを、2-プロパノール5.0gにビーズミルにて3時間攪拌して分散させた液(金属酸化物微粒子Bとシリコーン誘導体の分散液)を金属酸化物微粒子Aの分散液に添加する以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂組成物B及びその成形体を得た。得られた組成物Bの成形体の400nmにおける透過率は90%、屈折率は1.61であった。
【0066】
実施例3
実施例1において、シリコーン誘導体(X-40-9225)8.0gを用いる代わりに、シリコーン誘導体〔商品名「KR500」、信越化学社製、式(I)と(II)のアルコキシシラン部分加水分解縮合物、式(I)のR、R及び式(II)のR、R、Rはメチル基、分子量1000〜2000、メトキシ含有量28重量%〕8.0gを用いる以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂組成物C及びその成形体を得た。得られた組成物Cの成形体の400nmにおける透過率は88%、屈折率は1.63であった。
【0067】
実施例4
実施例1において、シリコーン誘導体(X-40-9225)8.0gを用いる代わりに、シリコーン誘導体〔商品名「KC89」、信越化学社製、式(I)と(II)のアルコキシシラン部分加水分解縮合物、式(I)のR、R及び式(II)のR、R、Rはメチル基、分子量300〜500、メトキシ含有量45重量%〕8.0gを用いる以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂組成物D及びその成形体を得た。得られた組成物Dの成形体の400nmにおける透過率は88%、屈折率は1.65であった。
【0068】
実施例5
実施例1において、金属酸化物微粒子Bとして、ルチル型酸化チタン(TTO-51A)1.0gを用いる代わりに、酸化ジルコニウムの水分散液(NZD-3005)5.0gにメタノール5.0g、2-メトキシエタノール5.0gを添加して溶解させたところに、メチルトリメトキシシラン(商品名「KBM13」、信越化学社製)5.0gを2-プロパノール5.0gに溶解した液を60℃にて攪拌しながら滴下して加えた後、100℃に昇温して1時間反応させた。得られた反応液は低沸分を留去して、固形分濃度40重量%に調整し、微粒子表面の反応性官能基量が低減された酸化ジルコニウムの分散液(反応性官能基含有量0.1重量%未満)(シリコーン誘導体100重量部に対して25重量部)として用いる以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂組成物E及びその成形体を得た。得られた組成物Eの成形体の400nmにおける透過率は96%、屈折率は1.60であった。
【0069】
比較例1
ルチル型酸化チタン(TTO-51A)1.0g(シリコーン誘導体100重量部に対して12.5重量部)、及び、シリコーン誘導体(X-40-9225)8.0gを2-プロパノール20gに加えて、ビーズミルにて1時間攪拌して分散後、アルミ系の硬化触媒(商品名「CAT-AC」、信越化学社製)を1重量%濃度となるように添加混合させた。その後、実施例1と同様の製膜工程を行い、シリコーン樹脂組成物F及びその成形体を得た。得られた組成物Fの成形体の400nmにおける透過率は78%、屈折率は1.55であり、実施例の組成物に比べて、透過率、屈折率ともやや低めであった。
【0070】
比較例2
実施例1において、酸化ジルコニウムの水分散液(NZD-3005)を5.0g用いる代わりに10.0g(シリコーン誘導体100重量部に対して125重量部)用い、さらに、実施例1において用いた金属酸化物微粒子Bのルチル型酸化チタン(TTO-51A)1.0gを使用しない以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物の溶液を調製した。得られた溶液は、非常に粘度が高いため、メタノールで固形分濃度70重量%に希釈した後、実施例1と同様の製膜工程を行い、シリコーン樹脂組成物G及びその成形体を得た。得られた組成物Gの成形体の400nmにおける透過率は90%、屈折率は1.49であった。なお、得られた組成物Gは、見た目は透明であったが、硬化後、室温に冷やすと硬化収縮により、樹脂が諸々に壊れた。
【0071】
比較例3
実施例1において、分子末端にアルコキシシリル基を有するシリコーン誘導体(X-40-9225)8.0gを用いる代わりに、メチルトリメトキシシラン(商品名「KBM13」、信越化学社製、分子量136.2、メトキシ含有量68重量%)8.0gを用いる以外は、実施例1と同様にしてシリコーン樹脂組成物Hを得た。実施例1と同様にしてシート状成形体を調製したが、150℃1時間加熱後に室温に戻したところ、多数のクラックがシートに入り、評価を行うことができなかった。
【0072】
試験例1(光半導体封止)
実施例1のシリコーン樹脂組成物A(屈折率1.61)を用いて、青色LED(商品名「C460MB290」、クリー社製)に定法に従い封止を行った。封止前後の青色LEDの明るさを瞬間マルチ測光システム(MCPD-3000、大塚電子社製)により測定し、下記の式に従って光取り出し効率を求めた。なお、参考品としては、市販品のシリコーンエラストマー(商品名「KE-1052」、信越化学社製、屈折率1.40)を用いた。
光取り出し効率(%)=(封止後の輝度/封止前の輝度)×100
【0073】
結果、参考品の光取り出し効率は160%であるのに対し、本発明のシリコーン樹脂組成物Aの光取り出し効率は179%であり、大幅に向上していることが分かる。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明のシリコーン樹脂組成物は、例えば、液晶画面のバックライト、信号機、屋外の大型ディスプレイや広告看板等の半導体素子を封止するものとして好適に用いられるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分子末端にアルコキシシリル基を有し、分子量が200〜3000であるシリコーン誘導体と、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)とを重合反応させて得られるシリコーン樹脂に、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)が分散されてなる、シリコーン樹脂組成物。
【請求項2】
金属酸化物微粒子Aの平均粒子径が1〜100nmである、請求項1記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項3】
金属酸化物微粒子Bの平均粒子径が1〜100nmである、請求項1又は2記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項4】
金属酸化物微粒子Bが、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、チタン酸バリウム、及び二酸化ケイ素からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3いずれか記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項5】
アルコキシ基の含有量が、シリコーン誘導体1分子中、11〜50重量%である、請求項1〜4いずれか記載のシリコーン樹脂組成物。
【請求項6】
分子末端にアルコキシシリル基を有し、分子量が200〜3000であるシリコーン誘導体と、微粒子表面に反応性官能基を有する金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子A)とを重合反応させる工程、及び、該工程で得られた重合物に、微粒子表面に反応性官能基を有しない、もしくは反応性官能基が保護された金属酸化物微粒子(金属酸化物微粒子B)を分散させる工程を含む、シリコーン樹脂組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項1〜5いずれか記載のシリコーン樹脂組成物を基材の上に塗工して乾燥することにより得られる、シート状のシリコーン樹脂成形体。
【請求項8】
請求項1〜5いずれか記載のシリコーン樹脂組成物を用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置。

【公開番号】特開2010−144135(P2010−144135A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−325923(P2008−325923)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000003964)日東電工株式会社 (5,557)
【Fターム(参考)】