説明

シリンダ装置

【課題】シリンダ装置において、液圧の上昇によるシリンダ及びセパレータチューブの変形を防止し、耐圧性を高める。
【解決手段】シリンダ2内にピストンロッド6を連結したピストン5を挿入し、シリンダ2の外周に外筒3を設けてリザーバ4を形成する。シリンダ2にセパレータチューブ15を外嵌して環状通路17を形成する。ピストン5の移動に対して、電磁開閉弁22によって環状通路17とリザーバ4との間の流路を開閉して、ピストンロッド6をロック及びロック解除する。セパレータチューブ15の板厚を厚くし、シリンダ2との間をOリング16によってシールする。セパレータチューブ15をベースバルブ10及びロッドガイド8と重なる位置まで延ばして、シリンダ2の両端部を押える。これにより、液圧の上昇によるシリンダ2及びセパレータチューブ15の変形を防止し、耐圧性を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シリンダ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載されているように、シリンダ外周部に隙間をもって円筒状のセパレータチューブを被せ、セパレータチューブの両端部内周とシリンダの外周部との間をシール部材によってシールすることにより、シリンダとセパレータチューブとの間に環状の作動液通路を形成するようにしたものがある。シール部材は、例えばセパレータチューブをかしめることによって固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−61708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されたようにシリンダとセパレータチューブとの間に環状の作動液通路を形成するようしたシリンダ装置では、次のような問題がある。液圧の過度の上昇により、セパレータチューブが変形してシール部材が抜けてしまうことがある。
【0005】
そこで、本発明は、液圧の上昇によるシリンダ及びセパレータチューブの変形を防止し、耐圧性を高めたシリンダ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明は、作動液が封入されたシリンダと、
前記シリンダ内に摺動可能に挿入されて、該シリンダ内を第1室と第2室とに仕切るピストンと、
前記ピストンに連結され、一端が外部へ延出されたピストンロッドと、
前記シリンダの外周に設けられて、該シリンダとの間に前記シリンダ内に接続される環状通路を形成するセパレータチューブと、
前記セパレータチューブの外周に設けられて、該セパレータチューブとの間に作動液及びガスが封入されたリザーバを形成する外筒と、
前記シリンダの一端部内側に嵌合されて、前記第1室と前記リザーバとを仕切る第1部材と、
前記シリンダの他端部内側に嵌合されて、前記第2室と前記リザーバとを仕切る第2部材と、
前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって、前記環状通路を介して作動液を流通させる通路と、
前記通路に設けられた弁手段とを備えたシリンダ装置であって、
前記セパレータチューブの一端部及び他端部を前記シリンダの外周に嵌合させ、その嵌合部に内周溝を形成し、該内周溝内に前記セパレータチューブと前記シリンダとの間をシールするシール部材を設け、
前記セパレータチューブの一端部を前記第1部材の近傍まで延ばし、他端部を前記第2部材の近傍まで延ばして、前記セパレータチューブの一端部及び他端部が、それぞれ前記シリンダの一端部及び他端部の前記第1及び第2部材との嵌合部を外周側から押えるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明のシリンダ装置によれば、液圧の上昇によるシリンダ及びセパレータチューブの変形を防止し、耐圧性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態に係るシリンダ装置の縦断面図である。
【図2】図1に示すシリンダ装置のベース部の拡大図である。
【図3】図1に示すシリンダ装置の第1変形例のベース部の拡大図である。
【図4】図1に示すシリンダ装置の第2変形例のベース部の拡大図である。
【図5】図1に示すシリンダ装置の第3変形例のベース部の拡大図である。
【図6】図1に示すシリンダ装置の第4変形例のベース部の拡大図である。
【図7】図1に示すシリンダ装置を装着したスタビライザ装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係るシリンダ装置について、図1及び図2を参照して説明する。図1に示すように、シリンダ装置1は、シリンダ2の外周に有底円筒状の外筒3を設けた二重筒構造となっており、シリンダ2と外筒3との間に環状のリザーバ4が形成されている。シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に挿入されており、このピストン5によってシリンダ2内が第1室であるシリンダ上室2Aと第2室であるシリンダ下室2Bとの2室に仕切られている。ピストン5には、ピストンロッド6の一端がナット7によって連結されており、ピストンロッド6の他端側は、シリンダ上室2Aを通り、シリンダ2及び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8及びオイルシール9に挿入されて、シリンダ2の一端部から外部へ延出されている。ロッドガイド8は、第1部材として、シリンダ上室2Aとリザーバ4とを仕切っている。シリンダ2の下端部には、第2部材として、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを仕切るベースバルブ10が設けられている。
【0010】
ピストン5には、シリンダ上下室2A、2B間を連通させる油路11が設けられており、油路11には、シリンダ下室2B側からシリンダ上室2A側への作動液の流通のみを許容する逆止弁12が設けられている。これにより、ピストン5においてはシリンダ下室2B側からシリンダ上室2A側への作動液の流通のみが許容され、逆の流通は生じない。また、ベースバルブ10には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを連通させる油路13が設けられており、油路13には、リザーバ4側からシリンダ下室2B側への作動液の流通のみを許容する逆止弁14が設けられている。これにより、ベースバルブ10においてはリザーバ4側からシリンダ下室2B側への作動液の流通のみが許容され、逆の流通は生じない。そして、シリンダ2内には作動液が封入されており、リザーバ4内には作動液及びガスが封入されている。封入時のガスの圧力は大気圧である。
【0011】
シリンダ2の外周部には、セパレータチューブ15が隙間をもって被せてあり、セパレータチューブ15の両端部とシリンダ2との間をシール部材であるOリング16によってシールして、シリンダ2とセパレータチューブ15との間に環状油路17を形成している。環状油路17は、シリンダ2の上端部付近の側壁に設けられた油路18によってシリンダ上室2Aに連通している。セパレータチューブ15の中間部側壁には、開口19が設けられている。外筒3の下部側壁には、開口19よりも大径の開口20が開口19と同心に設けられており、開口20には、円筒状のケース21が溶接によって取付けられている。ケース21には、環状油路17とリザーバ4との間の流路を開閉する弁手段である電磁開閉弁22が装着されている。電磁開閉弁22は、リード線22Aを介してコイルに通電することによって流路を開閉するソレノイドバルブである。
【0012】
シリンダ2の下端部は、図2に示すように、外筒3の底部3Aに当接し、位置決めされて固定されたベースバルブ10の外周部に嵌合されて位置決めされている。シリンダ2とベースバルブ10との間は、ベースバルブ10の外周溝23に嵌め込んだシール部材であるOリング24によってシールされている。
【0013】
シリンダ2の上端部は、ロッドガイド8の円筒部8Aの外周部に嵌合されて位置決めされている。シリンダ2とロッドガイド8の円筒部8Aとの間は、円筒部8Aの外周溝25嵌め込んだシール部材であるOリング26によってシールされている。ロッドガイド8は、外筒3内に嵌め込まれた環状の保持部材27の内側に嵌め込まれて位置決めされている。さらに、外筒の開口端部内に、蓋部材29がネジ込まれ、蓋部材29によってベースバルブ10、シリンダ2、ロッドガイド8及び保持部材27が軸方向に位置決めされて固定されている。蓋部材29の内周部にオイルシール9が取付けられている。
【0014】
セパレータチューブ15の両端部には、内周側にフランジ部30、31が形成され、フランジ部30、31の内周面がシリンダ2の外周部に嵌合する。フランジ部30、31には、内周溝32、33が形成され、内周溝32、33にOリング16が嵌め込まれている。図2に示すように、セパレータチューブ15の他端部である下端部は、軸方向において、ベースバルブ10と重なっており、フランジ部30の先端部がベースバルブ10の外周溝23の下端部まで延びている。また、セパレータチューブ15の一端部である上端部は、軸方向において、ロッドガイド8の円筒部8Aと重なっており、フランジ部31の先端部が円筒部8Aの外周溝25の上端部まで延びている。また、セパレータチューブ15は、シリンダ2よりも厚肉となっている。なお、材料としては炭素鋼が用いられている。
【0015】
ピストンロッド6には、外筒3及びシリンダ2から外部に突出する部分を覆う円筒状のダストカバー34が取付けられ、先端部に取付部35が設けられている。また、外筒3の底部3Aには、取付アイ36が設けられている。
【0016】
以上のように構成したシリンダ装置1の作用について次に説明する。
シリンダ装置1は、ピストンロッド6が伸長する際には、シリンダ2内のピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁12が閉じ、シリンダ上室2A側の作動液が加圧されて、油路18及び環状油路17を通り、電磁開閉弁22を介して、リザーバ4へ流れる。このとき、ピストン5が移動した分の作動液がリザーバ4からベースバルブ10の逆止弁14を開いてシリンダ下室2Bへ流入し、ピストンロッド6がシリンダ2から退出した分だけリザーバ4のガスが膨張して、シリンダ2内のいわゆる容積補償を行なう。
【0017】
また、ピストンロッド6が短縮する際には、シリンダ2内のピストン5の移動によって、ピストン5の逆止弁12が開き、ベースバルブ10の油路15の逆止弁14が閉じて、ピストン下室2Bの作動液がシリンダ上室2Aへ流入し、ピストンロッド6がシリンダ2内に侵入した分の作動液がシリンダ上室2Aから、上記ピストンロッド6が伸長する際と同様、油路18及び環状油路17を通り、電磁開閉弁22を介して、リザーバ4へ流れる。このとき、ピストンロッド6がシリンダ2内に侵入した分だけリザーバ4のガスが圧縮されることにより、シリンダ2内のいわゆる容積補償を行なう。
【0018】
そして、電磁開閉弁22を開弁させると、シリンダ上室2A側からリザーバ4側への作動液の流通が許容されるので、ピストンロッド6を自由に伸縮させることができる。また、電磁開閉弁22を閉弁させると、シリンダ上室2A側からリザーバ4側への作動液の流れが阻止されるので、ピストンロッド6は、伸縮いずれの方向に対してもロックされる。このとき、ピストンロッド6を伸縮いずれの方向に移動させようとする力も、シリンダ2から電磁開閉弁22までの流路に満たされた作動液に対する圧縮力として作用するので、作動液の非圧縮性によってピストン6の移動を確実にロックすることができる。
【0019】
シリンダ2のセパレータチューブ15は、シリンダ2を覆ってベースバルブ10及びロッドガイド8と重なるように軸方向に延ばされており、シリンダ2とセパレータチューブ15との間の環状油路17により、シリンダ上下室2A、2Bを形成するシリンダ2の側壁が完全に覆われているので、シリンダ2の側壁には、内側と外側との差圧が殆ど作用しないことになるので、液圧によるシリンダ2の変形を抑制することができる。
【0020】
Oリング24をベースバルブ10の外周溝23内で保持し、ベースバルブ10の外周部に嵌合されたシリンダ2の下端部をセパレータチューブ15のフランジ部30によって外周側から押え、また、Oリング26をロッドガイド8の円筒部8Aの外周溝25内で保持し、円筒部8Aの外周部に嵌合されたシリンダ2の上端部をセパレータチューブ15のフランジ部31によって外側から押えることにより、シリンダ2の両端部の変形を抑制して、Oリング24、26のシール性を高めることができる。セパレータチューブ15とシリンダ2との間を厚肉のフランジ部30、31の内周溝32、33に嵌め込んだOリング16によってシールすることにより、液圧によるセパレータチューブ15の変形を抑制し、また、Oリング16の抜けを防止することができる。これにより、シリンダ2の薄肉化が可能になり、軽量化を図ることができる。
【0021】
この場合、図3に示すように、セパレータチューブ15の下端部をシリンダ2の下端部付近まで延ばし、ベースバルブ10のOリング24を収容する外周溝23とセパレータチューブ15のOリング16を収容する内周溝32とが重なるように、また、セパレータチューブ15の上端部をシリンダ2の上端部付近まで延ばし、ロッドガイド8の円筒部8AのOリング26を収容する外周溝25とセパレータチューブ15のOリング16を収容する内周溝33とが重なるようにすることにより、シリンダ2に、その内側と内側との差圧が作用する部位を最小限にすることができる。
【0022】
一方、図4に示すように、セパレータチューブ15の下端部がベースバルブ10に僅かに重なり、また、セパレータチューブ15の上端部がロッドガイド8の円筒部8Aと僅かに重なるようにした場合でも、重なりの程度に応じてシリンダ2の両端部の変形を抑えることができる。また、セパレータチューブ15の下端部及び上端部は、それぞれベースバルブ10及びロッドガイド8の円筒部8Aと重なっていなくても、ベースバルブ10及び円筒部8Aの充分近傍まで延ばされて、シリンダ2のベースバルブ10及び円筒部8Aとの嵌合部を外周側から充分に押えられるようになっていればよい。
【0023】
上記実施形態において、図5に示すように、セパレータチューブ15のフランジ部30、31を別体とし、溶接によってこれらを一体化するようにしてもよい(なお、図5には、ベースバルブ10側のみを示す)。また、図6に示すように、セパレータチューブ15の両端部にフランジ部30、31を形成する代わりに、セパレータチューブ15の両端部を絞って縮径して、シリンダ2の外周部に嵌合する縮径部30A、31A(30Aのみ図示する)を形成してもよい(なお、図6には、ベースバルブ10側のみを示す)。
上記実施形態では、ロッドガイド8及びベースバルブ10のシリンダ2との間をシールするために、ロッドガイド8及びベースバルブ10の嵌合部に外周溝25、23を設け、この外周溝25、23にシール部材としてのOリング26、24を設けているが、ロッドガイド8及びベースバルブ10をシリンダ2に圧入する構成とすれば、外周溝25、23及びOリング26、24を省略することができ、部品点数を削減できる。
【0024】
次に、シリンダ装置1が装着されるスタビライザ装置について、図7を参照して説明する。図7に示すように、スタビライザ装置37は、左右の車輪38、39を支持する一対のサスペンションアーム40、41を車幅方向に延びるトーションバー42によって互いに連結した構造となっている。トーションバー42は、車体(図示せず)に対して回動可能に支持されており、一端側がリンクブラケット43を介して一方のサスペンションアーム40に連結され、また、他端側がシリンダ装置1を介して他方のサスペンションアーム41に連結されている。ここで、トーションバー42の他端側は、シリンダ装置1のピストンロッド6の取付部35に連結され、シリンダ装置1の外筒3の下端部の取付アイ36がサスペンションアーム41に連結されている。
【0025】
シリンダ装置1の電磁開閉弁22のリード線22Aは、コントローラ44に接続されている。コントローラ44は、加速度センサ、操舵角センサ等の車両状態を検出する各種センサ(図示せず)の検出に基づき、車両の走行状態に応じてリード線22Aを介して電磁開閉弁22に制御電流を出力して電磁開閉弁22の開閉を制御する。
【0026】
このように構成したことにより、電磁開閉弁22を開くと、シリンダ装置1のピストンロッド6の伸縮が許容されるので、サスペンションアーム40、41のストロークに対して、トーションバー42のバネ力が作用することがなく、トーションバー42はスタビライザとして作動しない。また、電磁開閉弁22を閉じると、シリンダ装置1のピストンロッド6がロックされるので、左右のサスペンションアーム40、41がトーションバー42によって互いに連結されることになり、トーションバー42がスタビライザとして作動する。これにより、コントローラ44によって、車両の走行状態に応じて適宜スタビライザの作動をオン、オフすることができ、乗り心地及び操縦安定性を高めることができる。
【0027】
また、ピストンロッド6をロックすると、シリンダ装置1には26MPa以上の非常に高い液圧が発生する場合があるが、シリンダ装置1のシリンダ2やセパレータチューブ15はこのような高圧にも耐えることができる。
【0028】
上記実施形態に係るシリンダ装置1は、電磁開閉弁22の代りに、環状油路17からリザーバ4への作動液の流れを制御する減衰弁を設けることにより、ピストンロッド6の伸縮に対して減衰力を作用させる緩衝器とすることができる。そして、自動車等の車両のサスペンション装置のバネ上、バネ下間に装着して、サスペンションのストロークに対して減衰力を発生させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0029】
1 シリンダ装置、2A シリンダ上室(第1室)、2B シリンダ下室(第2室)、2 シリンダ、4 リザーバ、5 ピストン、6 ピストンロッド、8 ロッドガイド(第1部材)、10 ベースバルブ(第2部材)、15 セパレータチューブ、16 Oリング(シール部材)、17 環状通路、22 電磁開閉弁(弁手段)、32、33 内周溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作動液が封入されたシリンダと、
前記シリンダ内に摺動可能に挿入されて、該シリンダ内を第1室と第2室とに仕切るピストンと、
前記ピストンに連結され、一端が外部へ延出されたピストンロッドと、
前記シリンダの外周に設けられて、該シリンダとの間に前記シリンダ内に接続される環状通路を形成するセパレータチューブと、
前記セパレータチューブの外周に設けられて、該セパレータチューブとの間に作動液及びガスが封入されたリザーバを形成する外筒と、
前記シリンダの一端部内側に嵌合されて、前記第1室と前記リザーバとを仕切る第1部材と、
前記シリンダの他端部内側に嵌合されて、前記第2室と前記リザーバとを仕切る第2部材と、
前記シリンダ内の前記ピストンの摺動によって、前記環状通路を介して作動液を流通させる通路と、
前記通路に設けられた弁手段とを備えたシリンダ装置であって、
前記セパレータチューブの一端部及び他端部を前記シリンダの外周に嵌合させ、その嵌合部に内周溝を形成し、該内周溝内に前記セパレータチューブと前記シリンダとの間をシールするシール部材を設け、
前記セパレータチューブの一端部を前記第1部材の近傍まで延ばし、他端部を前記第2部材の近傍まで延ばして、前記セパレータチューブの一端部及び他端部が、それぞれ前記シリンダの一端部及び他端部の前記第1及び第2部材との嵌合部を外周側から押えるようにしたことを特徴とするシリンダ装置。
【請求項2】
前記セパレータチューブの一端部は、前記シリンダの一端部の前記第1部材との嵌合部に重なる位置まで延ばされていることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ装置。
【請求項3】
前記セパレータチューブの他端部は、前記シリンダの他端部の前記第2部材との嵌合部に重なる位置まで延ばされていることを特徴とする請求項1又は2に記載のシリンダ装置。
【請求項4】
前記第1部材の前記シリンダとの嵌合部に外周溝を設け、該外周溝に前記第1部材と前記シリンダとの間をシールするシール部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシリンダ装置。
【請求項5】
前記セパレータチューブは、その一端部の内周溝と、前記第1部材の外周溝とが重なる位置まで延ばされていることを特徴とする請求項4に記載のシリンダ装置。
【請求項6】
前記第2部材の前記シリンダとの嵌合部に外周溝を設け、該外周溝に前記第2部材と前記シリンダとの間をシールするシール部材を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のシリンダ装置。
【請求項7】
前記セパレータチューブは、その他端部の内周溝と、前記第2部材の外周溝とが重なる位置まで延ばされていることを特徴とする請求項6に記載のシリンダ装置。
【請求項8】
前記セパレータチューブの一端部及び他端部の少なくとも一方は、他の部位よりも厚肉になっていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のシリンダ装置。
【請求項9】
前記セパレータチューブは、厚肉化された一端部及び他端部の少なくとも一方を別体として、溶接によって一体化されていることを特徴とする請求項8に記載のシリンダ装置。
【請求項10】
前記セパレータチューブは、一端部及び他端部の少なくとも一方が絞られて縮径化されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のシリンダ装置。
【請求項11】
車体に対して回動可能に支持されたトーションバーの一端側が左右の車輪を支持する一対のサスペンション部材の一方に連結され、他端側が前記一対のサスペンション部材の他方にシリンダ装置を介して連結されたスタビライザ装置であって、
前記シリンダ装置は、請求項1乃至10のいずれかのシリンダ装置であることを特徴とするスタビライザ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−276102(P2010−276102A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−128905(P2009−128905)
【出願日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(509186579)日立オートモティブシステムズ株式会社 (2,205)
【Fターム(参考)】