説明

シート搬送装置、画像読取装置、シート搬送装置の制御方法、及びシート搬送システム、並びに画像読取システム

【課題】複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシートを良好に搬送できるシート搬送装置、画像読取装置、シート搬送装置の制御方法及びシート搬送システム並びに画像読取システムを提供する。
【解決手段】 シート給送部からシート表裏を反転させて搬送するUターンパスと、シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送するシート搬送路(及びストレートパス)と、Uターンパス及びストレートパスのいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、シート給送部からのシート搬送を制御する制御部とを備え、制御部は、搬送路切替手段によってUターンパスに切り替わっている状態で厚手シート検知手段が厚手シートを検知したら厚手シートの搬送を停止させるか、又は搬送路切替手段によってUターンパスからストレートパスに切り替えて厚手シートの搬送を継続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ等の画像読取装置もしくは画像形成装置に搭載されるシート搬送装置、画像読取装置、シート搬送装置の制御方法、及びシート搬送システム、並びに画像読取システムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタやスキャナ、ファクシミリ等として機能する複合機や複写機として、給紙部に載置したシートを順序通りに給紙、搬送し、排紙部に排出するシート搬送装置を備えたものが知られている。例えば、複数枚のシートを給紙部から順に1枚ずつ分離給送した後、Uターン形状となっているシート搬送路を上から下に搬送し、排紙部に排出する構成を有する給送装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−306146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示の画像読取装置では、比較的コシの弱い薄手シート(例えば普通紙等)を1枚毎に効率よく搬送して画像を読み取れる構成となっているが、比較的コシの強い厚手シート(例えばプラスチックカード、免許証、保険証等)を搬送して画像を読み取れる構成ではない。なお、厚手シートは、下部ユニットの上部にある原稿載置プラテンに沿って画像読取部を走査することで読み取れる構成となっているが、その都度、上部ユニットを持ち上げて原稿載置プラテン上に厚手シートをセットする必要があり、非常に煩雑な場合がある。
【0005】
なお、上述した問題は、画像読取装置に限って発生するものではなく、多種多様なシートを搬送するシート搬送装置やこのようなシート搬送装置を備えたシート処理装置においても同様に発生することがある。
【0006】
本発明は、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシートを良好に搬送できるシート搬送装置、画像読取装置、シート搬送装置の制御方法、及びシート搬送システム、並びに画像読取システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るシート搬送装置は、シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する第1搬送路と、前記シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路と、前記第1搬送路及び前記第2搬送路のいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、前記シート給送部からのシート搬送を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路に切り替わっている状態で前記厚手シート検知手段が前記厚手シートを検知したら、前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とする。これにより、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシートを搬送できる構成を実現できる。
【0008】
また、上記本発明において、前記制御手段は、前記厚手シートの搬送を停止させた後に、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替わったら前記厚手シートの搬送を再開させることが好ましい。これにより、厚手シートの搬送停止の後、厚手シートの搬送再開を継続的に行うことができる。
【0009】
さらに、上記本発明において、前記第1搬送路は、前記第2搬送路から分岐したシート表裏の反転経路を有し、前記第2搬送路のシート搬送方向上流側には、前記厚手シート検知手段が配設され、前記第2搬送路から前記第1搬送路に分岐する部分には、前記搬送路切替手段が配設されることが好ましい。これにより、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシートを搬送できる構成を実現できる。
【0010】
また、上記本発明において、前記第2搬送路のシート搬送方向上流側には、シートを搬送方向下流側に向けて搬送する搬送ローラと当該搬送ローラ側に付勢されて回動する従動ローラとが配置され、前記厚手シート検知手段は、前記従動ローラの前記搬送ローラから離れる方向の移動量に基づいて前記シートの厚みを計測する手段を有することを特徴とする。これにより、シートの厚さを確実に計測でき、複数の搬送路を用いてシートの厚さに応じて最適な搬送を行うことができる。
【0011】
さらに、上記本発明において、前記第2搬送路に沿ってシートを搬送する搬送ローラと、当該搬送ローラに対向して配置される従動ローラと、前記従動ローラを前記搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを備え、前記従動ローラの回転軸には、前記付勢手段が付勢する部分であって且つ前記回転軸の軸方向と直交する断面形状が正多角形となる付勢受け部が設けられていることを特徴とする。これにより、従動ローラの回転軸の軸周りの位置を考慮しなくても、シート搬送装置の本体に従動ローラ(回転軸付き)を組み付けた後、確実に付勢手段を回転軸に当接させることができ、組み付け作業性を向上することができる。
【0012】
また、上記本発明において、前記制御手段は、シート搬送途中に前記搬送路切替手段によって搬送路切り替えが行われたとき、シート搬送を停止することを特徴とする。これにより、シートの損傷等を防ぐことができる。
【0013】
さらに、上記本発明において、シート搬送が停止した旨を表示する表示手段を更に備え、前記制御手段は、シート搬送を停止させた場合に、前記表示手段にシート搬送が停止した旨の表示を指示することを特徴とする。これにより、ユーザがシート搬送の停止状態を把握し易くなり、ユーザの使い勝手を向上することができる。
【0014】
また、上記本発明において、搬送路に沿ってシートを搬送する搬送ローラと、当該搬送ローラに対向して配置される従動ローラと、前記従動ローラを前記搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを備え、前記従動ローラの回転軸には、前記付勢手段が付勢する部分であって且つ前記回転軸の軸方向と直交する断面形状が正多角形となる付勢受け部が設けられていることを特徴とする。これにより、従動ローラの回転軸の軸周りの位置を考慮しなくても、シート搬送装置の本体に従動ローラ(回転軸付き)を組み付けた後、確実に付勢手段を回転軸に当接させることができ、組み付け作業性を向上することができる。
【0015】
さらに、本発明は、上述したシート搬送装置を備えたことを特徴とする画像読取装置にも適用できる。これにより、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシート搬送を良好に行える画像読取装置を実現することができる。
【0016】
また、本発明に係るシート搬送装置の制御方法は、シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する反転搬送モードと、シート表裏を反転させずに直線的に搬送するストレート搬送モードとを有するシート搬送装置を制御するにあたり、搬送モード切替手段によって前記反転搬送モードに切り替わっている状態で厚手シート検知手段が所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知すると前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送モード切替手段によって前記反転搬送モードから前記ストレート搬送モードに切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とする。これにより、シートの厚さに関係なく、シート搬送を良好に行うことができる。
【0017】
さらに、本発明に係るシート搬送システムは、シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する第1搬送路と、前記シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路と、前記第1搬送路及び前記第2搬送路のいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、前記シート給送部からのシート搬送を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路に切り替わっている状態で前記厚手シート検知手段が前記厚手シートを検知したら前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とする。これにより、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシート搬送を良好に行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る画像読取システムは、シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する第1搬送路と、前記シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路と、搬送されるシートの画像を読み取る画像読取手段と、前記第1搬送路及び前記第2搬送路のいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、前記シート給送部からのシート搬送を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路に切り替わっている状態で前記厚手シート検知手段が前記厚手シートを検知したら前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とする。これにより、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシート搬送を良好に行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数の搬送路を用いてシートの厚さに関係なくシートを良好に搬送できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る画像読取装置の概ねの全体構成を示す側面断面図。
【図2】本発明の実施形態1に係る厚手シート検知手段を示す概略斜視図。
【図3】本発明の実施形態1に係る厚手シート検知手段を示す概略斜視図。
【図4】本発明の実施形態1に係る厚手シート検知ユニットの要部斜視図。
【図5】本発明の実施形態1に係るレジストローラ周辺の要部を示す斜視図。
【図6】本発明の実施形態1に係るレジストローラ周辺の要部を示す断面図。
【図7】本発明の実施形態1に係る排紙部切り換え部を示す概略斜視図。
【図8】本発明の実施形態1に係る排紙部切り換え部を示す概略斜視図。
【図9】本発明の実施形態1に係る排紙部切り換え部を示す概略断面図。
【図10】本発明の実施形態1に係る排紙部切り換え部を示す概略断面図。
【図11】本発明の実施形態1に係るストレートパス搬送時の斜視図。
【図12】本発明の実施形態1に係る搬送パスの自動切り換え構成を示す斜視図。
【図13】本発明の実施形態1に係る搬送パスの自動切り換え構成を示す斜視図。
【図14】本発明の実施形態2に係る画像読取装置を示す概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、添付図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を実現するための一例であり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本実施形態の構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正又は変更されるべきものである。
【0022】
(実施形態1)
<画像読取装置の概略構造>
図1は、本発明の実施形態に係る画像読取装置の概ねの全体構成を示す側面断面図である。画像読取装置10は、シート(原稿)Sを搬送するシート搬送装置と、シート搬送装置によって搬送されるシートSの表裏面の画像を読み取る画像読取部とによって構成されている。シート搬送装置の構成要素は、画像読取装置10においてシートSの搬送に関わる要素であり、画像読取部の構成要素は、シートSの画像読取に関わる要素である。
【0023】
具体的には、画像読取装置10は、シートSを搬送するシート搬送路11を境として下側に配置された第1のユニットとしての下部ユニット21及び上側に配置された第2のユニットとしての上部ユニット22とを備えている。また、画像読取装置10は、下部回転ヒンジ軸12aにより下部ユニット21に対して位置決めされた中間ユニット23を備えている。
【0024】
また、画像読取装置10において、上部ユニット22と中間ユニット23との間に、シートSを表裏反転して搬送するための湾曲したUターンパス(第1搬送路)13が形成されている。このUターンパス13は、中間ユニット23の湾曲したガイド(第1のガイド)と上部ユニット22の内側の湾曲したガイド(第2のガイド)とによって形成されている。
【0025】
上部ユニット22は、シート搬送路11のシート搬送方向と直交し、且つ、シート搬送路11のシート搬送面と平行な第1のヒンジ軸である上部回転ヒンジ軸12bを有している。そして、上部ユニット22は、上部回転ヒンジ軸13を回動中心として矢印α方向に回動可能となっている。
【0026】
また、画像読取装置10は、シートSを載置する給紙トレイ14と、シートSをシート搬送路11に送り出すピックアップローラ31と、ピックアップローラ31によりピックアップされたシートSを装置内に供給する送りローラ32とを備えている。ピックアップローラ31により複数枚のシートSが給紙された場合、これら複数枚のシートSは、送りローラ32の回転方向とは逆方向に回転する分離ローラ33によって1枚ずつに分離されて、シート搬送路11へ送り出される。なお、画像読取装置10の給紙トレイ14側のシートSが装置本体内へ取り込まれる部分が、シート搬送路11へのシート給送部、このシート給送部に給紙トレイ14を含めてシート供給部となる。本実施形態の画像読取装置10は、給紙トレイ14側に1つのシート給送部(シート供給部)を持つ構成である。
【0027】
更に、画像読取装置10のシート搬送路11には、シートSの表面画像を読み取る表面画像読取部41と、この表面画像読取部41に対向して配置されて、シートSの裏面画像を読み取る裏面画像読取部42とが設けられている。そして、これら表面画像読取部41及び裏面画像読取部42のシート搬送方向前後には、一定速度で画像を読み取るためにシートSを一定速度で搬送するためのレジストローラ対(搬送ローラ対)34が設けられている。このレジストローラ対34は、回転駆動されるレジストローラ34aと、このレジストローラ34aとの間でシートSをニップして搬送するための従動ローラ34bとから構成される。そして、本実施形態では、詳細は後述するが、この従動ローラ34bには、所定の厚さ以上のシート(厚手シート)Sを検知する厚手シート検知手段100が接続されている。
【0028】
また、表面画像読取部41及び裏面画像読取部42のシート搬送方向上流側には、シートSの画像を読み取るタイミングを調整するレジストセンサ15が配置されている。このレジストセンサ15は、シートSの到達及び通過を検知するセンサであり、表面画像読取部41及び裏面画像読取部42によるシート画像の読み取り動作は、レジストセンサ15がシートSの到達を検知された時、またはその後に開始される。
【0029】
ここで、画像読取装置10において、シートSの表面画像は表面画像読取部34によって読み取られるが、この表面画像読取部41は、コンタクトガラス41aを介してシートSの画像情報を読み取るラインイメージセンサ41bを備えている。同様に、シートSの裏面画像は裏面画像読取部42によって読み取られるが、この裏面画像読取部42についても、コンタクトガラス42aを介してシートSの画像情報を読み取るラインイメージセンサ42bを備えている。
【0030】
また、上述した構成の画像読取装置10においては、シート搬送路11に続くUターンパス13の略中央部には、シートSを保持しつつ搬送するUターン搬送ローラ対35が設けられている。Uターンパス13は、円弧状に曲がったカーブで形成されており、Uターンパス13を通過したシートSは、排紙ローラ対36によって上排紙トレイ16に排出される。
【0031】
なお、レジストローラ対34、Uターン搬送ローラ対35及び排紙ローラ対36は、Uターンパス13で搬送可能なシートSの最小サイズに対応した等間隔ピッチで配置されている。また、排紙ローラ対36を回転させるモータ(不図示)は、必要な時にのみ駆動するために、レジストローラ対34とUターン搬送ローラ対35とを回転させるモータ(不図示)とは別に設けられている。
【0032】
一方、画像読取装置10には、Uターンパス13とは別に、シート搬送路11に続く搬送路としてのストレートパス11aが連通しており、このストレートパス11aを通過したシートSは下排紙トレイ17に排紙される。つまり、本実施形態の画像読取装置(シート搬送装置)は、ピップアップローラ31等が配置された1つのシート給送部側から、シート表裏を反転させて搬送する第1搬送路(Uターンパス13)と、シート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路(シート搬送路11及びストレートパス11a)とを有することになる。なお、図1では、ストレートパス11aから排出されるシートSを受ける下排紙トレイ17が畳まれた状態を示しているが、下排紙トレイ17は、必要時には回動によりストレートパス11aと略平行な状態に展開可能となっている。
【0033】
ここで、Uターンパス13とストレートパス11aとの分岐点には、搬送路切替手段となるフラッパ50が配置されており、フラッパ50は、下排紙トレイ17が閉じられているとき(即ち、図1の状態)には、シートSをUターンパス13に導く。一方、フラッパ50は、下排紙トレイ17が開かれたときに、下排紙トレイ17の回動に連動して、詳細は後述する連動機構(図1では不図示)を介してストレートパス11a側にシートSの搬送方向を切り替える。なお、このフラッパ50によるシートSの搬送方向の切り替えは、切り替えレバー等により別途、手動で行えるようにしてもよい。
【0034】
なお、上述した本実施形態の画像読取装置10には、シートSの搬送制御、シートSの画像読取等の制御を行うCPU等からなる制御部(制御手段)60が設けられている。実際には、画像読取装置10は、図示しない外部装置(コンピュータ等)と通信可能に接続され、ユーザ操作によって外部装置の制御プログラム(ドライバ等)が生成する制御信号を画像読取装置10の制御部60が受け取り、シートSの搬送や画像読取等の駆動が制御されるようになっている。
【0035】
<画像読取装置におけるシート搬送動作>
画像読取装置10では、画像読取装置10に接続された外部装置(不図示)等から画像の読み取り指示が出されると、制御部60による駆動制御が開始され、先ず、ピックアップローラ31が降下し、給紙トレイ1に載置されたシートSに接触する。これによりシートSの画像読取装置10内への給紙(取り込み)が開始され、給紙されたシートSは送りローラ32によってシート搬送路11へ送り出される。このとき、前述した通り、複数枚のシートSが給紙されてしまった場合でも、送りローラ32と分離ローラ33とによって、シート搬送路11には1枚のシートSだけが送り出される。
【0036】
シート搬送路11に送り出されたシートSは、レジストローラ対34によって表面画像読取部41又は裏面画像読取部42の読取解像度に合わせた搬送速度で搬送される。シートSの先端がレジストセンサ15に到達すると、シートSの先端がレジストセンサ15に到達したことを示す検知信号に基づいて、読み取りのタイミングを計って画像読取部(表面画像読取部41及び/又は裏面画像読取部42)による画像の読み取りが開始される。なお、画像読取部によって読み取られた画像データは、制御部60により、例えば、画像の読み取り指示を出した外部装置へ送信される。
【0037】
ところで、シートSが厚紙等の屈曲し難いものではないシート(薄手シート)の場合、特に必要のない限りは、下排紙トレイ17を閉じた状態(即ち、図1の状態)にしておいても支障がない。これにより、上述した通り、フラッパ450はシート搬送方向をUターンパス13に設定すると、画像読取部を通過したシートSはレジストローラ対34によりUターンパス13へ搬送される。Uターンパス13に搬送されたシートSは、Uターン搬送ローラ対35を通過した後、排紙ローラ対36によって固有の速度で上排紙トレイ16に排出される。
【0038】
一方、シートSが屈曲し難い厚紙等のシート(厚手シート)である場合、下排紙トレイ17を開いた状態にしておけば、これに伴ってフラッパ50の先端が上側に持ち上げられ、シート搬送方向がストレートパス11aに切り替えられる。レジストローラ対34によりストレートパス11aに搬送されたシートSは、下排紙トレイ17に排出される。なお、このようにストレートパス11aに搬送路が切り替えられた場合、画像読取装置10の消費電力を抑えるために、排紙ローラ対36の回転を停止させる制御を行ってもよい。
【0039】
<厚手シート検知手段及びその周辺構造> 以下に図2〜図4を用いて、所定の閾値以上の厚手シートを検知する厚手シート検知手段100について詳しく説明する。
【0040】
図2及び図3に示すように、厚手シート検知手段100は、厚手シート検知台101と、厚手シート検知台101に軸支され、e、f方向に回転自在となっている厚手シート検知レバー102と、スリット押さえ103と、厚手シート検知レバー102とスリット押さえ103に挟持されるスリット104と、厚手シート検知レバー102をf方向に押圧する厚手シート検知レバー押圧ばね105を備える。また、エンコーダー106が実装された厚み検知基板107が厚手シート検知台101に係止されている。
【0041】
図4には、厚手シート検知ユニット110の分解図を示す。図4に示すように、厚手シート検知ユニット110は、厚手シート検知レバー102、スリット押さえ103、スリット104で構成される。スリット押さえ103の前ボス111、後ボス112にスリット104の前穴113と後穴114に通しながら組み立てる。これにより、スリット押さえ103に対してスリット104の位置が決まる。さらに、スリット押さえ103の前ボス111、後ボス112に厚手シート検知レバー102の前穴115、後穴116に通しながら組み立てる。するとスリット押さえ103に対して厚手シート検知レバー102の位置が決まる。その時、スリット押さえ103の前爪117、後爪118が厚手シート検知レバー102の前引っ掛け部119、後引っ掛け部120にそれぞれ係止される。
【0042】
次に、図2及び図3を用いて、厚手シート検知手段100の動作について説明する。従動ローラ34bの従動軸344は、付勢手段である従動ばね340によってレジストローラ34a側(矢印β方向)に押圧(付勢)されている。これにより、シートSがレジストローラ34aと従動ローラ34bにニップされるとシートSの厚み分だけ、従動ローラ34bが矢印γ方向に移動する。なお、従動ローラ34bの回転軸344には、従動ばね340が付勢する部分であって且つ回転軸344の軸方向と直交する断面形状が正多角形となる付勢受け部344aが設けられている。
【0043】
ここで、図5及び図6を用いて従動軸34bと従動ばね340の付勢受け部344aに関して詳しく説明する。図5はレジストローラ周辺の斜視図、図6はレジストローラ周辺の断面図である。レジストローラ対34の従動軸34bは従動ばね340によってレジストローラ34a側に付勢される。従動軸34bは四方取りとなっている平面部である付勢受け部344aが備えられていて、付勢受け部344aが従動ばね340と当接している。付勢受け部344aと従動ばね340とが当接することで、従動軸34bの回転止めの役割を兼ねる。なお、従動軸34bの両端面形状は丸形状となっている。このため、上下動しても引っ掛かりなく、安定した動作が可能となっている。従動軸34bを四方取りにすることで、どの向きで組んでも必ず付勢受け部344aに従動ばね340が当接可能となっている。このように、本実施形態では、組立性向上のために従動軸34bを四方取りとしている。これにより、従動ローラ34bの回転軸344の軸周りの位置を考慮しなくても、装置本体に従動ローラ34b(回転軸344付き)を組み付けた後、確実に従動ばね340を回転軸344に当接させることができ、組み付け作業性を向上することができる。
【0044】
また、従動軸344には、厚手シート検知レバー102の突き当て面102aが当接しているので、従動ローラ34bの移動量だけ厚手シート検知レバー102も矢印γ方向(図3参照)に移動する。ここでの従動ローラ34bの移動量が、実質的に、厚手シートの厚さに相当する。したがって、従動ローラ34bの移動量が所定値(閾値)を超えたら、そのシートを厚手シートとし、制御部60がシート搬送を停止制御する。これにより、無理に厚手シートがUターンパス13側に搬送されてしまい、厚手シートが曲がったりジャムしたりするおそれがなく、装置本体の損傷、厚手シートの損傷も未然に防止することができる。また、従動ローラ34bが安定して上下移動可能なため、正確な厚み検知が可能となり、高い検知精度を実現できるという効果もある。その後は、Uターンパス13からストレートパス11aに切り替ることで、一時停止していた厚手シートの搬送をストレートパス11aに向けて再開することができる。なお、厚手シート検知レバー102は、図3に示すように、回転ボス130を回転中心として回転可能に支持されているので、回転ボス130を支点として回転することになる。すると、厚手シート検知レバー102とスリット押さえ103によって挟持されているスリット104の回転量を厚み検知基板107に実装されたエンコーダー106が検知する。つまり、従動ローラ34bの矢印γ方向への移動量により、厚手シートを確実に検知することができる。
【0045】
ここで、画像読取装置10の制御部60は、比較的厚さの厚い厚手シートSが搬送された場合(例えば、閾値として厚さ0.2mm以上のカード等が搬送された場合)、画像の読取動作を中止するように設定しておく。この設定は、画像読取装置10に接続された外部装置から予め設定できるようにしてもよいし、画像読取装置10の図示しない操作部によって予め設定できるようにしてもよい。これにより、厚手シート検知手段100が厚手シートを検知した場合に、シートSの搬送動作を中止することができる。
【0046】
また、シートSの搬送動作を中止した状態で、ユーザがUターンパス13からストレートパス11aに変更した場合、搬送路(パス)が変更されたことを図示しない搬送パス切り替え検知センサが検知し、搬送動作を再開する。すると、ユーザがシートSを装置内部から取り出すことなく、そのままスキャン動作を継続できる。勿論、ストレートパス11aに切り替えた後、画像読取装置10の図示しない操作ボタン(例えば、スタートボタン)を押下することで、スキャン動作の継続を行うようにしてもよい。なお、本実施形態では、例えば、シートSの厚み0.2mmを閾値(設定値、あるいは固定値)とし、それより厚いシートSを検知した場合、搬送動作を中止するように設定しているが、勿論これに限定されない。
【0047】
<搬送路切替構造>
以下、Uターンパス13とストレートパス11aの切り換えについて、図7〜図13を用いて詳しく説明する。図7に示すように、下排紙トレイ17のヒンジ171と、フラッパ50のヒンジ51はそれぞれ下部ユニット21(図1参照)に回転可能に支持される。下排紙トレイ17には、ユーザが下排紙トレイ17を開閉するための取っ手172が設けられている。下排紙トレイ17は、a、b方向に回転可能であり、フラッパ50はc、d方向に回転可能となっている。下排紙トレイ17には、下排紙トレイ17が装置本体側に閉められた時にフラッパ50の突起部52を押圧する突き当て部173が設けられている。
【0048】
また、下排紙トレイ17には、フラッパ50をストレートパス11aに切り換えるための排紙切り換え部174が設けられている。一方、フラッパ50には、下排紙トレイ17の排紙切り替え部174が当接されてストレートパス11aに切り替えるためのフラッパ切り替え部53が設けられている。
【0049】
なお、図8は、Uターンパス13に切り換えられている時の図である。図8に示すように、Uターンパス13に切り換えている時は、下排紙トレイ17の突き当て部173が突起部52を常に押圧している。すると、シート搬送時にフラッパ50に力が加わってもフラッパ50がガタガタ動く事がない。
【0050】
ここで、図9、図10を用いてUターンパス13とストレートパス11aの切り換えについて詳しく説明する。図9はUターンパス13への切り替え時の下排紙トレイ17とフラッパ50の関係図で、図10はストレートパス11aの切り替え時の下排紙トレイ17とフラッパ50の関係図である。
【0051】
ユーザはUターンパス13からストレートパス11aに切り換える時、下排紙トレイ17の取っ手172を持って矢印b方向に操作する。すると、下排紙トレイ17の排紙切り換え部174がフラッパ50のフラッパ切り換え部54に接触して、フラッパ50を矢印d方向に回転させる。図9から図10のような状態になるまで回転操作を行うと、下排紙トレイ17の一部が下部ユニット21に突きあたり、回転が規制される。上記動作により、フラッパ50が回転し、ストレートパス11aに切り換わる。図11はストレートパス11aになった時の下排紙トレイ17とフラッパ50の位置関係を示している。シートSは矢印のような経路で搬送される。
【0052】
上記の構造例では、ユーザが下排紙トレイ17の取っ手172を操作し、回転動作を行うことで、Uターンパス13とストレートパス11aを切り換える構成である。しかしながら、ユーザの操作が無くても、切り換え可能な構成を図12、図13に示す。図12に示すように、フラッパ50の一部に連結部材70が連結されている。さらに、連結部材70にはソレノイド71が係止されていて、ソレノイド71の鉄心72と連動して動作する。連結部材70はフラッパ50の先端に係止されて一体となって動作する。
【0053】
次に、Uターンパス13とストレートパス11aの自動切り換えについて説明する。図12の状態で、図示しない電源からソレノイド71に電流を流すと、鉄心72が矢印e方向に引っ張られる。すると、図13のように、フラッパ50の先端が持ち上げられるように動作し、ストレートパス11aの状態になる。その時、下排紙トレイ17も連動して開く。これにより、ユーザの操作無しで、Uターンパス13からストレートパス11aに自動で切り換えが可能となる。
【0054】
(実施形態2)
図14は、本発明の実施形態2に係る画像読取装置を示す概略断面図である。上述した実施形態1では、下排紙トレイ17を有する画像読取装置10を例示して説明したが、本実施形態では、ストレートパス用の排紙トレイを設けず、ストレートパスから直接、画像読取装置の外にシートを排出する構成例である。なお、本実施形態では、上述した実施形態1と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明は省略する。
【0055】
図14に示すように、本実施形態の画像読取装置10Aは、給紙トレイ14等のシート給送部からシート表裏を反転させて搬送するUターンパス13と、そのシート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送するストレートパス11aと、Uターンパス13及びストレートパス11aのいずれか一方に切り替えるフラッパ50と、所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段100と、シート給送部からのシート搬送を制御する制御部60とを備える。
【0056】
そして、制御部60は、フラッパ50によってUターンパス13に切り替わっている状態で、厚手シート検知手段100が厚手シートを検知したらフラッパ50によってUターンパス13からストレートパス11aに切り替える。これにより、厚手シートは、Uターンパス13ではなくストレートパス11aに継続的に搬送されて、そのまま装置外へ排出されることになる。即ち、厚手シートが無理にUターンパス13側に搬送され、厚手シートが曲がったりジャムしたりするおそれがなく、装置本体の損傷、厚手シートの損傷も未然に防止することができる。なお、フラッパ50の自動切換えは、上述した実施形態1の図12及び図13で説明した機構を採用することができるが、これに限定されるものではない。
【0057】
(他の実施形態)
以上、本発明を実施形態1に基づいて説明したが、本発明は上述した実施形態1に限定されるものではない。例えば、上述した実施形態1及び2において制御部60は、シート搬送途中に搬送路切替手段(フラッパ50)によって搬送路切り替えが行われたとき、シート搬送を停止するようにしてもよい。これにより、シートの破損を未然に防止できる。
【0058】
また、本発明では、シート搬送装置または画像読取装置に、シート搬送が停止した旨を表示する表示手段を設け、制御部は、シート搬送を停止した際に、表示手段にシート搬送が停止した旨の表示を指示するようにしてもよい。これにより、これにより、ユーザがシート搬送の停止状態を把握し易くなり、ユーザの使い勝手を向上することができる。
【0059】
上述した実施形態1では、本発明のシート搬送装置を画像読取装置に適用して実現した例について説明したが、本発明は勿論これに限定されない。例えば、原稿や用紙(シート)等を給送するシート給送装置だけを対象とできるほか、シートとして原稿を搬送しながら画像形成等の各種処理を施す装置(画像形成装置)や複合機等、あるいは、これら装置とコンピュータ等の情報処理装置とからなるシステム(シート搬送システム、画像読取システム)にも適用することができる。このように本発明をシステムに適用した場合には、例えば、Uターンパスの搬送モードのときにシート搬送装置側で厚手シートを検知したらそのことを情報処理装置に伝達し、情報処理装置がシート搬送装置にシート搬送の停止を指示するようにしてもよい。この場合には、情報処理装置のCPUがシート搬送等の実質的な制御を行うための制御手段となりえる。また、本発明は、上述した装置あるいはシステムだけを対象としたものではなく、シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する反転搬送モードと、シート表裏を反転させずに直線的に搬送するストレート搬送モードとを有するシート搬送装置を制御するにあたり、搬送モード切替手段によって反転搬送モードに切り替わっている状態で厚手シート検知手段が所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知すると厚手シートの搬送を停止させるか、又は搬送モード切替手段によって反転搬送モードからストレート搬送モードに切り替えて厚手シートの搬送を継続させるシート搬送装置の制御方法についても対象とすることができる。
【0060】
なお、本発明は、上述した厚手シート検知手段を設けず、搬送路に沿ってシートを搬送する搬送ローラと、当該搬送ローラに対向して配置される従動ローラと、従動ローラを前記搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを備え、従動ローラの回転軸には、前記付勢手段が付勢する部分であって且つ回転軸の軸方向と直交する断面形状が正多角形となる付勢受け部を設けた構造を特徴とすることができる。これにより、従動ローラの回転軸の軸周りの位置を考慮しなくても、シート搬送装置の本体に従動ローラ(回転軸付き)を組み付けた後、確実に付勢手段を回転軸に当接させることができ、組み付け作業性を向上することができ、結果的に、製造コストや製品コストの削減に非常に有効である。
【符号の説明】
【0061】
10 画像読取装置
11 シート搬送路
11a ストレートパス
12 下部回転ヒンジ軸
13 Uターンパス
14 給紙トレイ
15 レジストセンサ
16 上排紙トレイ(Uターンパス用排紙トレイ)
17 下排紙トレイ(ストレートパス用排紙トレイ)
21 下部ユニット
22 上部ユニット
23 中間ユニット
31 ピックアップローラ
32 送りローラ
33 分離ローラ
34 レジストローラ対
34a レジストローラ
34b 従動ローラ
35 Uターン搬送ローラ対
36 排紙ローラ対
41 表面画像読取部
42 裏面画像読取部
50 フラッパ
60 画像読取装置の制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する第1搬送路と、
前記シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路のいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、
所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、
前記シート給送部からのシート搬送を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路に切り替わっている状態で前記厚手シート検知手段が前記厚手シートを検知したら、前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記厚手シートの搬送を停止させた後に、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替わったら前記厚手シートの搬送を再開させることを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記第1搬送路は、前記第2搬送路から分岐したシート表裏の反転経路を有し、前記第2搬送路のシート搬送方向上流側には、前記厚手シート検知手段が配設され、前記第2搬送路から前記第1搬送路に分岐する部分には、前記搬送路切替手段が配設されることを特徴とする請求項1又は2記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記第2搬送路のシート搬送方向上流側には、シートを搬送方向下流側に向けて搬送する搬送ローラと当該搬送ローラ側に付勢されて回動する従動ローラとが配置され、
前記厚手シート検知手段は、前記従動ローラの前記搬送ローラから離れる方向の移動量に基づいて前記シートの厚みを計測する手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記第2搬送路に沿ってシートを搬送する搬送ローラと、当該搬送ローラに対向して配置される従動ローラと、前記従動ローラを前記搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを備え、
前記従動ローラの回転軸には、前記付勢手段が付勢する部分であって且つ前記回転軸の軸方向と直交する断面形状が正多角形となる付勢受け部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記制御手段は、シート搬送途中に前記搬送路切替手段によって搬送路切り替えが行われたとき、シート搬送を停止することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
シート搬送が停止した旨を表示する表示手段を更に備え、
前記制御手段は、シート搬送を停止させた場合に、前記表示手段にシート搬送が停止した旨の表示を指示することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項8】
搬送路に沿ってシートを搬送する搬送ローラと、当該搬送ローラに対向して配置される従動ローラと、前記従動ローラを前記搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを備え、
前記従動ローラの回転軸には、前記付勢手段が付勢する部分であって且つ前記回転軸の軸方向と直交する断面形状が正多角形となる付勢受け部が設けられていることを特徴とするシート搬送装置。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のシート搬送装置を備えたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項10】
シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する反転搬送モードと、シート表裏を反転させずに直線的に搬送するストレート搬送モードとを有するシート搬送装置を制御するにあたり、
搬送モード切替手段によって前記反転搬送モードに切り替わっている状態で厚手シート検知手段が所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知すると前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送モード切替手段によって前記反転搬送モードから前記ストレート搬送モードに切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とするシート搬送装置の制御方法。
【請求項11】
シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する第1搬送路と、
前記シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路のいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、
所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、
前記シート給送部からのシート搬送を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路に切り替わっている状態で前記厚手シート検知手段が前記厚手シートを検知したら前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とするシート搬送システム。
【請求項12】
シート給送部からシート表裏を反転させて搬送する第1搬送路と、
前記シート給送部からシート表裏を反転させず直線的に搬送する第2搬送路と、
搬送されるシートの画像を読み取る画像読取手段と、
前記第1搬送路及び前記第2搬送路のいずれか一方に切り替える搬送路切替手段と、
所定の閾値以上の厚さを有する厚手シートを検知する厚手シート検知手段と、
前記シート給送部からのシート搬送を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路に切り替わっている状態で前記厚手シート検知手段が前記厚手シートを検知したら前記厚手シートの搬送を停止させるか、又は前記搬送路切替手段によって前記第1搬送路から前記第2搬送路に切り替えて前記厚手シートの搬送を継続させることを特徴とする画像読取システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−52929(P2013−52929A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190099(P2011−190099)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000104652)キヤノン電子株式会社 (876)
【Fターム(参考)】