説明

シール剤充填装置及びシール剤塗布装置、並びに電気光学装置の製造方法

【課題】例えば、気泡を巻き込むことなくシリンジからノズルにシール剤を充填する。
【解決手段】ポンプ(220)は、シール剤(352)をノズル(320)に充填する際に、穴部(211)を介してチャンバ(210)内のガスをチャンバ(210)の外部に排気する。したがって、チャンバ(210)内の圧力P2は、相対的に開口部(311)側の空間における圧力P1より低くなる。このようにして開口部(311)の側の圧力P1とノズル(210)内の圧力P2との間に相対的に圧力差ΔPが生じ、気泡を巻き込むことなくシリンジ(310)からノズル(320)にシール剤(352)が引き込まれ、ノズル(320)にシール剤(352)が充填される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、液晶装置等の電気光学装置を製造する際に用いられるシール剤をノズルに充填可能なシール剤充填装置、及び電気光学装置を製造する際に基板を相互に接着するシール剤を塗布可能なシール剤塗布装置、並びに当該シール剤塗布装置を用いて電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシール剤充填装置では、シール剤が充填されたシリンジにノズルを接続した後、シリンジからノズルにシール剤を押し出すことによってノズルにシール剤を充填する方法が採用されていることが多い。このような充填方法を用いた場合、ノズルに充填されたシール剤中に気泡が入ってしまう。したがって、ノズルからシール剤を押し出して基板等の被塗布対象に塗布する際に、シール剤の供給が途切れてしまい、シール剤を均一に塗布することが難しくなる問題点がある。このような問題点を解決するために、特許文献1及び2は、シール剤に含まれる気泡を低減する方法を提案している。
【0003】
【特許文献1】特開2000−275655号公報
【特許文献2】特開2005−254206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術によれば、シール材塗布装置の構成が複雑になり、汎用的に用いることが困難である。加えて、気泡を抜くための吸気孔が詰まった場合には、ノズルから気泡を抜くことができなくなる。また、特許文献2に開示された技術によれば、ノズルの内径がシリンジに比べて小さいため、シリンジからノズルにシール剤を押し出す方法では、気泡の混入を防止しつつ、ノズルの先端まで確実にシール剤を充填することは困難である。特に、電気光学装置の一例である液晶装置を製造する際にシール剤が均一に塗布されていない場合、相互に対向するようにシール剤を介して接着された一対の基板間に液晶を封止することが困難になり、液晶装置の歩留まりの低下、及び品質の低下を招く問題点も生じる。
【0005】
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、気泡を巻き込むことなくシール剤をノズルに充填可能なシール剤充填装置、及び電気光学装置を製造する際に基板を相互に接着するシール剤を塗布可能なシール剤塗布装置、並びに当該シール剤塗布装置を用いて電気光学装置を製造する電気光学装置の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るシール剤充填装置は上記課題を解決するために、流動性を有するシール剤が充填されたシリンジの一方の端部に開口する一の開口部に接続されたノズルに前記シール剤を充填するシール剤充填装置であって、前記シリンジの他方の端部に開口する他の開口部を収容することなく、且つ前記シリンジ及び前記ノズルのうち少なくとも前記ノズルの先端部を密閉状態で収容するチャンバと、前記ノズル内の圧力が、前記他の開口部を介して前記シール剤に加わる圧力より低くなるように、前記チャンバ内の圧力を下げる圧力調整手段とを備える。
【0007】
本発明に係るシール剤充填装置によれば、チャンバは、前記シリンジの他方の端部に開口する他の開口部を収容することなく、且つ前記シリンジ及び前記ノズルのうち少なくとも前記ノズルの先端部を密閉状態で収容しているため、ノズル内の空間、即ちノズルの先端部からシール剤を押し出す際に当該シール剤の供給路となる空間の圧力は、チャンバ内の圧力に維持される。ここで、「密閉状態で」とは、ノズルがチャンバ内に収容された段階で、チャンバの内部及び外部相互でガスの出入りが生じないようにチャンバ内が密閉されていることを意味する。したがって、チャンバ内の圧力が変化した場合、ノズル内の圧力がチャンバ内の圧力に維持され、且つ他の開口部の側の圧力はチャンバ内の圧力に応じて変化することがない。尚、他の開口部は、他のチャンバに収容されることなく、そのまま解放されることによって、その圧力が大気圧に設定されていてもよい。
【0008】
圧力調整手段は、前記ノズル内の圧力が、前記他の開口部を介して前記シール剤に加わる圧力より低くなるように、前記チャンバ内の圧力を下げる。より具体的には、例えば、圧力調整手段は、チャンバ内のガスをその外部に排気可能な排気口、或いは当該排気口に接続されたポンプを含んで構成されており、ノズルの先端部が密閉状態でチャンバ内に収容された状態にチャンバ内のガスをチャンバの外部に排気し、チャンバ内の圧力を下げる。このようにしてチャンバ内の圧力が下がることによって、他の開口部の側の圧力とノズル内の圧力との間に相対的に圧力差が生じ、気泡を巻き込むことなくシリンジからノズルにシール剤が引き込まれ、ノズルにシール剤が充填される。
【0009】
したがって、本発明に係るシール剤充填装置によれば、気泡を巻き込むことなくシリンジからノズルにシール剤を充填することが可能である。よって、本発明にシール剤充填装置によって、例えば、シール剤が充填されたノズルを介してシール剤を押し出すことによって、シール剤を途切れさすことなく塗布することが可能になる。
【0010】
本発明に係るシール剤充填装置の一の態様では、前記ノズル内に前記シール剤が充填された後、前記チャンバ内の圧力が、前記他の開口部を介して前記シール剤に加わる圧力に近づくように、前記チャンバ内にガスを供給するガス供給手段とを備えていてもよい。
【0011】
この態様によれば、ガス供給手段は、例えば、圧力調整手段とは別に設けられ、チャンバ外部からチャンバ内にガスを供給可能な穴部であり、前記ノズル内に前記シール剤が充填された後、ガス供給手段としての穴部を介してガスがチャンバ内に供給されることによって、前記チャンバ内の圧力が、前記他の開口部を介して前記シール剤に加わる圧力に近づく。このようにして、他の開口部及びチャンバ内の夫々の圧力差が小さくなることによって、シリンジと共にノズルをチャンバ内からチャンバ外部に容易に引き抜くことが可能になる。尚、ガス供給手段を介してチャンバ内に直接空気を供給してもよいが、窒素ガス等の不活性ガスを供給するほうがシール剤の劣化を低減する観点からみればより好ましい。
【0012】
本発明に係るシール剤塗布装置は上記課題を解決するために、上述のシール剤充填装置と、前記シリンジ及び前記ノズルに充填されたシール剤を前記先端部から押し出すことによって、前記シリンジ及び前記ノズルに充填されたシール剤を被塗布対象物に塗布する塗布手段とを備える。
【0013】
本発明に係るシール剤塗布装置によれば、シール剤が充填されたノズルを介してシール剤を押し出すことによって、シール剤を途切れさすことなく被塗布対象に塗布することが可能になる。
【0014】
本発明に係る電気光学装置の製造方法は上記課題を解決するために、上述のシール剤塗布装置を用いて、第1基板上の画像表示領域の外側の延びる周辺領域に、前記シリンジ及び前記ノズルに充填されたシール剤を塗布する工程と、前記周辺領域に塗布されたシール剤を介して前記第1基板及び第2基板を接着する工程とを備える。
【0015】
本発明に係る電気光学装置の製造方法によれば、シール剤を途切れさすことなく均一に塗布できるため、例えば、液晶等の電気光学物質をTFTアレイ基板等の第1基板、及び対向基板等の第2基板間に封止することが可能である。
【0016】
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明に係るシール剤充填装置、及びシール剤塗布装置、並びに、電気光学装置の製造方法の各実施形態を説明する。
【0018】
<1:シール剤充填装置>
先ず、図1を参照しながら、本実施形態に係るシール剤充填装置を説明する。図1は、本実施形態に係るシール剤充填装置の構成を図式的に示した構成図である。尚、図1では、流動性を有するシール剤が充填されたシリンジ310と、シリンジ310の一方の端部に開口する一の開口部312に接続されたノズル320とから構成された塗布ユニット300がチャンバ300に差し込まれ、シリンジ310に充填されたシール剤352がノズル320に充填される状態が図示されている。
【0019】
図1において、シール剤充填装置200は、チャンバ210、本発明の「圧力調整手段」の一例を構成する穴部211及びポンプ220、制御装置240、並びに、本発明の「ガス供給手段」の一例を構成する穴部212及び開閉装置230を備えて構成されている。
【0020】
チャンバ210は、シリンジ310の他方の端部に開口する他の開口部311を収容することなく、且つシリンジ310及びノズル320のうち少なくともノズル320の先端部321を密閉状態で収容している。特に、本実施形態では、塗布ユニット300をチャンバ300に差し込む差し込み口の周囲にO−リング260が配置されているため、チャンバ300の内部空間と、開口部311側の空間との間でガスの出入りが生じないようにチャンバ210内が密閉されている。
【0021】
したがって、ノズル320内の空間、即ちノズル320の先端部321からシール剤352を押し出す際に当該シール剤352の供給路となるノズル320内の空間の圧力は、チャンバ210内の圧力に維持される。よって、チャンバ320内の圧力が変化した場合、ノズル320内の圧力がチャンバ210内の圧力に維持される。加えて、開口部311の側の圧力はチャンバ320内の圧力に応じて変化することがなく、大気圧に維持される。
【0022】
ポンプ220は、ノズル320内の圧力が、開口部311を介してシール剤352に加わる圧力P1より低くなるように、制御装置240の制御下でチャンバ320内の圧力P2を下げる。より具体的には、ポンプ220は、シール剤352をノズル320に充填する際に、穴部211を介してチャンバ210内のガスをチャンバ210の外部に排気する。したがって、チャンバ210内の圧力P2は、相対的に開口部311側の空間における圧力P1より低くなる。このようにして開口部311の側の圧力P1とノズル210内の圧力P2との間に相対的に圧力差ΔPが生じ、気泡を巻き込むことなくシリンジ310からノズル320にシール剤352が引き込まれ、ノズル320にシール剤352が充填される。
【0023】
このようにしてシール剤352をノズルに320に充填することによって、開口部311側からシール剤352をノズル320に向かって押し出す場合に比べて、気泡を巻き込むことなくノズル320にシール剤352を充填することが可能である。よって、シール剤充填装置200によれば、シール剤352が充填されたノズル320からシール剤352を押し出すことによって、シール剤352を途切れさすことなく塗布することが可能になる。
【0024】
開閉装置230は、ノズル320内にシール剤352が充填された後、制御装置240の制御下で穴部212を開閉し、チャンバ210内の圧力P2が、開口部311を介してシール剤352に加わる圧力P1に近づくように、チャンバ210内にガスを供給する。
【0025】
開閉装置230及び穴部212によれば、開口部311の側の圧力P1及びチャンバ210内の圧力P2の圧力差ΔPが小さくなり、シリンジ310と共にノズル320をチャンバ210内からチャンバ210の外部に容易に引き抜くことが可能になる。尚、開閉装置230によって開閉される穴部212を介して、直接空気をチャンバ210内に供給してもよいが、窒素ガス等の不活性ガスを供給するほうがシール剤352の劣化を低減する観点からみればより好ましい。
【0026】
<2:シール剤塗布装置>
次に、図2を参照しながら、本実施形態に係るシール剤塗布装置を説明する。図2は、本実施形態に係るシール剤塗布装置の構成を図示的に示した構成図である。尚、本実施形態に係るシール剤塗布装置は、上述のシール剤充填装置を含んで構成されているため、図1と共通する部分に共通の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0027】
図2において、シール剤塗布装置400は、上述のシール剤充填装置200、ノズル320にシール剤352が充填された塗布ユニット300a、本発明の「塗布手段」の一例を構成する制御装置450及びピストン410を備えて構成されている。
【0028】
制御装置450は、シール剤352が塗布される被塗布対象である基板500にシール剤352を塗布する際に、不図示を駆動装置の動作を制御し、ピストン410を開口部311側からシール剤352に向かって押し込む。これにより、シリンジ310及びノズル320に充填されたシール剤352を先端部321から押し出すことができ、シール剤352を途切れさすことなく基板500に塗布できる。
【0029】
尚、制御装置450の制御下において、基板500上の狙いの位置にシール剤352が塗されるように、不図示の支持装置によって塗布ユニット300aを位置決めすることも可能である。
【0030】
<3:電気光学装置の製造方法>
次に、図3乃至図6を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法を説明する。以下では、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法を液晶装置の製造方法に応用した例を挙げる。
【0031】
図3及び図4を参照しながら、本実施形態に係る電気光学装置の製造方法によって製造される電気光学装置の一例である液晶装置の構成を説明する。図3は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た液晶装置の平面図であり、図4は、図3のIV−IV´断面図である。
【0032】
図3において、TFTアレイ基板10は、例えば、石英基板、ガラス基板、シリコン基板等からなり、対向基板20は、例えば、石英基板、ガラス基板等からなる。TFTアレイ基板10及び対向基板20は、複数の画素が配列されてなる、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域52aに設けられたシール材52により相互に貼り合わされており、シール材52及び液晶封止部156により、TFTアレイ基板10及び対向基板20間に液晶層50が封止されている。
【0033】
シール材52が配置されたシール領域52aの内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域52aの外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。この一辺に沿ったシール領域52aよりも内側に、サンプリング回路7が額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿ったシール領域の内側に、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。また、TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域に、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
【0034】
図4において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFT(Thin Film Transistor)や走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。画像表示領域10aには、画素スイッチング用TFTや走査線、データ線等の配線の上層にITO膜からなる画素電極9aが設けられている。画素電極9a上には、配向膜が形成されている。他方、対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。そして、遮光膜23上に、画素電極9aと同様にITO膜からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向して形成されている。対向電極21上には配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
【0035】
次に、図5及び図6を参照しながら、上述の液晶装置を製造するための液晶装置の製造方法を説明する。図5は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法の主要な工程を順に示したフローチャートである。図6は、本実施形態に係る液晶装置の製造方法のうち基板にシール剤を塗布する塗布工程を図式的に示した斜視図である。
【0036】
図5において、TFTアレイ基板10の本体に画素回路部及び配向膜等を形成することによってTFTアレイ基板10を形成する(ステップS1)。これと相前後して、或いは並行して、対向電極及び配向膜等が形成された対向基板20を形成する(ステップS2)。次に、TFTアレイ基板10上のシール領域に未硬化のシール材を塗布する(S3)。
【0037】
ここで、図6を参照しながら、シール剤を塗布する工程を詳細に説明する。
【0038】
図6に示すように、画素回路部及び配向膜等が形成されたTFTアレイ基板10の画像表示領域10aの周辺に位置するシール領域に、上述のシール剤塗布装置(図6では、塗布ユニット300aのみを図示)を用いて、シール剤352を塗布する。上述のシール剤塗布装置を用いて基板10にシール剤352を塗布することによって、シール剤352を途切れさせることなく、均一に塗布できる。したがって、塗布されたシール剤352を介してTFTアレイ基板10及び対向基板20を貼り合わせた際に、これら基板間に液晶を封止することが可能になり、液晶装置1の信頼性を高めることが可能になる。
【0039】
再び、図5において、真空中において、未硬化のシール材352を介してTFTアレイ基板10及び対向基板20を貼り合わせる(S4)。尚、TFTアレイ基板10及び対向基板20を相互に貼り合わせる基板貼り合わせ工程は、TFTアレイ基板10及び対向基板20の相対的な位置合わせを精度良く行うアライメント工程を含んでいる。ここで、シール材52の塗布工程と、TFTアレイ基板10及び対向基板20を貼り合せる基板貼り合せ工程とが真空中で行われているため、後述する硬化工程の前段階の工程で、シール剤352に空気が触れることない。したがって、塗布されたシール剤352に空気が含まれることがない。加えて、空気に含まれる酸素によってシール剤352が変質することを低減できる。
【0040】
次に、シール材52を硬化させ、TFTアレイ基板10及び対向基板20を硬化したシール材52を介して相互に接着する(S5)。シール材352は、紫外線(UV光)等が照射されることによって硬化されていてもよいし、熱を加える熱硬化によって硬化されてもよい。また、UV硬化及び熱硬化を順次連続して行うことによって、硬化されてもよい。
【0041】
次に、シール剤352が部分的に形成されなった領域に位置する液晶注入口からTFTアレイ基板10及び対向基板20間に液晶を注入する(ステップS6)。次に、液晶注入口に未硬化のUV硬化樹脂を充填し、UV光を照射することによって硬化させる。これにより、液晶注入口160が封止され(ステップ7)、液晶装置1が組み上がる。
【0042】
本実施形態に係る液晶装置の製造方法によれば、シール剤352を途切れさせることなく均一に塗布できるため、液晶装置1のシール性を高めることができ、その信頼性を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本実施形態に係るシール剤充填装置の構成を図式的に示した構成図である。
【図2】本実施形態に係るシール剤塗布装置の構成を図示的に示した構成図である。
【図3】TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た液晶装置の平面図である。
【図4】図3のIV−IV´断面図である。
【図5】本実施形態に係る液晶装置の製造方法の主要な工程を順に示したフローチャートである。
【図6】本実施形態に係る液晶装置の製造方法のうち基板にシール剤を塗布する塗布工程を図式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
1・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、50・・・液晶層、200・・・シール剤充填装置、400・・・シール剤塗布装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動性を有するシール剤が充填されたシリンジの一方の端部に開口する一の開口部に接続されたノズルに前記シール剤を充填するシール剤充填装置であって、
前記シリンジの他方の端部に開口する他の開口部を収容することなく、且つ前記シリンジ及び前記ノズルのうち少なくとも前記ノズルの先端部を密閉状態で収容するチャンバと、
前記ノズル内の圧力が、前記他の開口部を介して前記シール剤に加わる圧力より低くなるように、前記チャンバ内の圧力を下げる圧力調整手段と
を備えたことを特徴とするシール剤充填装置。
【請求項2】
前記ノズル内に前記シール剤が充填された後、前記チャンバ内の圧力が、前記他の開口部を介して前記シール剤に加わる圧力に近づくように、前記チャンバ内にガスを供給するガス供給手段と
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のシール剤充填装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載されたシール剤充填装置と、
前記シリンジ及び前記ノズルに充填されたシール剤を前記先端部から押し出すことによって、前記シリンジ及び前記ノズルに充填されたシール剤を被塗布対象物に塗布する塗布手段と
を備えたことを特徴とするシール剤塗布装置。
【請求項4】
請求項3に記載のシール剤塗布装置を用いて、第1基板上の画像表示領域の外側の周辺領域に、前記シリンジ及び前記ノズルに充填されたシール剤を塗布する工程と、
前記周辺領域に塗布されたシール剤を介して前記第1基板及び第2基板を接着する工程と
を備えたことを特徴とする電気光学装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−165993(P2009−165993A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−9015(P2008−9015)
【出願日】平成20年1月18日(2008.1.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】