説明

スパッタリングターゲット、その製造方法及び透明導電膜

【課題】 インジウムを削減しても低抵抗な透明導電膜が得られるスパッタリングターゲット及びスパッタリングターゲットの製造方法を提供する。
【解決手段】 酸化亜鉛及び酸化スズ、又は、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムを含むスパッタリングターゲットであって、金属又は合金がスパッタリングターゲット全体に分散して存在するスパッタリングターゲット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパッタリングターゲット、その製造方法及び透明導電膜に関する。さらに詳しくは、希少資源であるインジウムを削減又は使用しないスパッタリングターゲット等に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)や有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイは、表示性能、省エネルギー等の点から、携帯電話や携帯情報端末(PDA)、パソコンやラップトップパソコン、テレビ等の表示機として主流を占めるに至っている。これらの装置に使用される透明導電膜としては、インジウム・スズ酸化物(以下、ITO)膜が主流を占めている。しかし、ITO膜はインジウムを大量(通常90質量%程度)に用いている。インジウムは希少資源で供給不安があり、また、多少の毒性もあるため、透明電極を用いた表示デバイスのさらなる普及には、インジウムの使用量が少ない透明導電膜の開発が重要である。
【0003】
インジウムを削減又は使用していない透明導電膜として、酸化亜鉛−酸化スズを主成分とする透明導電膜が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
この透明導電膜では抵抗が高い、抵抗の面内分布が大きい等の問題点があるものの、これら問題を解決するための検討はなされていなかった。
【0004】
ITOのスパッタリングターゲットとしては、酸素量を一定以上とすることで低抵抗化できることが公開されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、インジウムを削減したスパッタリングターゲットの酸素量については検討されていなかった。
【0005】
また、金属酸化物の部位と金属の部位からなるスパッタリングターゲットが公開されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、インジウムを削減したターゲットへの影響は検討されていなかった。また、金属酸化物の部位と金属の部位からなるスパッタリングターゲットは、金属酸化物ターゲットと金属ターゲットや金属ワイヤーを複合化させたものであり、インジウムを削減したターゲットに適用するにはターゲット自体の抵抗が高く、スパッタ時の放電が安定しない、スパッタ速度が遅い等の問題があった。
【特許文献1】特開平8−171824号公報
【特許文献2】特開2000−256842号公報
【特許文献3】特開2004−030934号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、インジウムを削減しても低抵抗な透明導電膜が得られるスパッタリングターゲット及びスパッタリングターゲットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を克服するために鋭意検討を重ねた結果、スパッタリングターゲットを構成する金属原子及び酸素原子において、酸素原子の数を金属原子が酸化物を構成するときの化学量論量よりも少なくすることにより、インジウムを削減しても低抵抗な透明導電膜が得られることを見出した。また、スパッタリングターゲット中に酸化されていない金属又は合金を分散させることにより、安定して酸素量の少ないターゲットを製造できること、及びターゲットの抵抗を低下できることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
本発明によれば、以下のスパッタリングターゲット、その製造方法、透明導電膜及び透明電極が提供される。
1.酸化亜鉛及び酸化スズ、又は、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムを含むスパッタリングターゲットであって、金属又は合金がスパッタリングターゲット全体に分散して存在するスパッタリングターゲット。
2.下記(1)及び(2)を満たす1記載のスパッタリングターゲット。
0.65≦MZn/(MZn+MSn)≦0.9 (1)
0≦MIn/(MZn+MSn+MIn)≦0.7 (2)
[式中、MZn、MSn及びMInは、それぞれスパッタリングターゲットにおけるZn、Sn及びInの原子数を示す。]
3.さらに、下記(3)を満たす1又は2記載のスパッタリングターゲット。
/(MZn+MSn×2+MIn×1.5)≦0.99 (3)
[式中、MZn、MSn、M及びMInは、それぞれスパッタリングターゲットにおけるZn、Sn、O及びInの原子数を示す。]
4.前記金属又は合金を0.1〜6質量%含む1〜3のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
5.酸化インジウム・酸化亜鉛からなる六方晶相層状化合物(In(ZnO)m:mは3から20までの整数)を含む1〜4のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
6.バルク抵抗が100mΩcm未満である1〜5のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
7.密度が5.3〜7.2g/cmである1〜6のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
8.金属酸化物の粉末と金属の粉末を混合する工程を含む1〜7のいずれかに記載のスパタリングターゲットの製造方法。
9.上記1〜7のいずれかに記載のスパッタリングターゲットを使用して作製した透明導電膜。
10.上記9記載の透明導電膜をエッチングして作製した透明電極。
【発明の効果】
【0009】
本発明のスパッタリングターゲットによって、インジウムを削減しても低抵抗な透明導電膜が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のスパッタリングターゲットを具体的に説明する。
本発明のスパッタリングターゲットは、酸化亜鉛及び酸化スズを少なくとも含む酸化物中に、金属又は合金が全体に分散している形態を有している。これにより、インジウムを削減しても低抵抗な透明導電膜が得られるターゲットとなる。また、スパッタリングターゲット中に酸化されていない金属又は合金を分散させることにより、ターゲットの抵抗を低下できる。
【0011】
金属又は合金としては、本発明の性能を損なわない範囲で特に制限なく使用できる。ターゲットの焼結温度より低いものが好ましく、通常、融点が1300℃以下、好ましくは1000℃以下、より好ましくは800℃以下、さらに好ましくは600℃以下の金属又は合金を使用する。融点が1300℃以下であれば、焼結時に溶融しターゲットの密度が高まるため、ターゲットの抵抗が下がりやすい。
また、金属酸化物が導電性を示すものも好ましい。そのようなものとして、Zn、Sn、In、Ga、Ge、Cd、Nd、Sm、Ce、Eu、Ag、Au、Al、及びそれらを主成分とする合金が好ましく使用できる。特に、Zn、Sn又はInが好ましい。尚、これら金属又は合金は、複数を混合して使用してもよい。
【0012】
金属又は合金は、ターゲット中に500μm以下の凝集体となって全体に分散していることが好ましい。さらに好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは、5μm以下である。
金属又は合金が存在していることは、X線回折のピークで判断できる。また、分散状態は、X線マイクロアナライザー(EPMA)の面分析で金属原子の凝集部又は低酸素部分があることで確認できる。また、「全体に分散している」とは、任意の5000μm角の領域内に500μm以下の金属又は合金が1個以上確認できる状態を意味する。
尚、金属又は合金が分散している形態は、後述する製造方法により実現できる。
【0013】
スパッタリングターゲットに占める金属又は合金の含有量は、好ましくは0.1〜6質量%、より好ましくは0.2〜4質量%、特に好ましくは0.3〜3質量%である。0.1質量%より少ないと、本発明の効果が発現しないか、又はホワイトスポットができるおそれがあり、6質量%より多いと、酸素不足となり逆に抵抗が増大したり透明性が低下するおそれがある。
スパッタリングターゲット中に酸化していない金属又は合金が含まれているかは、X線回折(XRD)で確認できる。
【0014】
本発明のスパッタリングターゲットは、下記(1)及び(2)を満たすことが好ましい。
0.65≦MZn/(MZn+MSn)≦0.9 (1)
0≦MIn/(MZn+MSn+MIn)≦0.7 (2)
[式中、MZn、MSn及びMInは、それぞれスパッタリングターゲットにおけるZn、Sn及びInの原子数を示す。]
上記式(1)の値[MZn/(MZn+MSn)]は、スパッタリングターゲットにおけるZnとSnの存在比率を規定している。この値が0.65より小さい場合、ターゲットに占めるSn量が多くなりSnOが凝集し、成膜時にチャージして異常放電の原因となるおそれがある。一方、0.9より大きい場合、耐酸性が低下するおそれがある。MZn/(MZn+MSn)は、好ましくは0.7〜0.85、より好ましくは0.7〜0.8である。
【0015】
式(2)はスパッタリングターゲットにおけるInの量を規定する。本発明の目的を考慮すると、Inの使用量は少ないことが好ましいが、Inを添加することにより、ターゲット及び成膜後の薄膜の抵抗を低下できる。MIn/(MZn+MSn+MIn)は、好ましくは0.05〜0.6、より好ましくは0.1〜0.45、さらに好ましくは0.15〜0.35、特に好ましくは0.25〜0.35である。
【0016】
本発明のスパッタリングターゲットは、さらに、下記(3)を満たすことが好ましい。
/(MZn+MSn×2+MIn×1.5)≦0.99 (3)
[式中、MZn、MSn、M及びMInは、それぞれスパッタリングターゲットにおけるZn、Sn、O及びInの原子数を示す。]
式(3)は、スパッタリングターゲットにおける酸素原子(O)の量を規定する。式(3)の分母は、各金属原子が酸化物(ZnO,SnO,In)を構成した際の酸素原子数を意味する。式(3)の値、即ち、スパッタリングターゲットに含まれる酸素原子の数と、金属原子の全てが酸化物を構成した場合の酸素原子の数との比が0.99以下であれば、Inを削減又は使用しなくとも、低抵抗な透明導電膜が得られるスパッタリングターゲットとなる。尚、式(3)の値は、好ましくは0.8〜0.98、より好ましくは0.9〜0.97である。0.8より小さいと成膜後の導電膜が着色するおそれがある。
【0017】
このようにターゲット中の酸素の含有量を制御することで、スパッタリング薄膜の低抵抗化が可能となるが、その正確な理由は解明されていない。しかしながら、従来の方法では、Sn及びInよりも比較的軽いZn原子が、逆スパッタや成膜されずに排気されてしまうことで膜中の酸素が過剰になっていたと推定される。
【0018】
尚、上述した式(1)〜(3)の値は、スパッタリングターゲットをX線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて組成分析して得られる、各原子の存在比の値から算出できる。
【0019】
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法としては、例えば、各金属酸化物の混合粉体に、さらに金属又は合金の粉体を混合し焼結する方法がある。金属粉体を用いることで、ターゲット中の酸素の含有量を容易に制御できる。また、ターゲット自体の抵抗が低下するので、スパッタリング速度が上がり安定したスパッタリングできる。さらに、金属粉体には膜中の酸素欠陥を安定化させ、キャリアを生成させて低抵抗化させる機能もあるものと思われる。
尚、スパッタリング装置の違いや、スパッタ条件による差を調整するため、焼結時にやや酸素不足状態として、スパッタ時に少量の酸化性ガスを導入し調整してもよい。
【0020】
各金属酸化物の混合粉体に、金属又は合金の粉体を混合し焼結する場合、粉末の粒径は500μm以下、好ましくは100μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは5μm以下である。500μmより大きいと、他の原料粉末と均一に混合されないため、金属又は合金がターゲット中に分散した形態とならなかったり、ターゲットの抵抗が高くなるおそれがある。
尚、粒径は光散乱相当径(JIS R 1629)で測定した値である。
【0021】
本発明においては、上記の各金属酸化物の粉体及び金属粉体の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、焼結助剤(イットリア、マグネシア等)、分散剤(ポリアクリル酸アンモニア等)、バインダー、潤滑剤(ステアリン酸エマルジョン等)等を添加してもよい。
【0022】
本発明のスパッタリングターゲットは、酸化インジウム・酸化亜鉛からなる六方晶相層状化合物(In(ZnO)m:mは3から20までの整数)を含むことが好ましい。これらの構造を含むことで焼結密度が上がり、ターゲットの抵抗が下がりやすくなる。
このような構造は、上記の製造方法にて得ることができる。尚、構造の解析は、X線回折(XRD)で行なう。
【0023】
本発明のスパッタリングターゲットは、そのバルク抵抗が0.2〜100mΩcm未満であることが好ましい。この値を満たすことにより、スパッタ時の放電が安定し、スパッタ速度も速くなる。より好ましくは0.4〜20mΩcm以下、特に好ましくは0.6〜10mΩcm以下である。
また、スパッタリングターゲットの密度は、5.3〜7.2g/cmであることが好ましく、さらに6.2〜7.0g/cmであることが好ましく、特に、6.4〜6.8g/cmであることが好ましい。この値を満たすことにより、スパッタ時の放電が安定し成膜速度を向上できる。
【0024】
本発明の透明導電膜は、上述した本発明のスパッタリングターゲットを常法によりスパッタ成膜することにより得られる。また、この透明導電膜を、シュウ酸あるいはリン酸を含む混酸等のエッチング液でエッチングすることにより透明電極が得られる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。尚、粒径は、レーザー回折散乱法で測定した値である。
実施例1
酸化亜鉛粉末(粒径1μm以下)、酸化スズ粉末(粒径0.4μm以下)及び金属亜鉛粉末(粒径5μm以下)を表1に記載の配合比でポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルにより72時間混合し、混合粉末を製造した。
この混合粉末を金型に入れ、300kg/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cmの圧力でCIP(冷間等方圧プレス)成型による緻密化処理を行った。次に、この成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
【0026】
(焼結条件)
焼結温度:1450℃、昇温速度:25℃/Hr、焼結時間:6時間、焼結炉への導入ガス:酸素、導入ガス圧:30mmHO(ゲージ圧)、導入ガス線速:2.6cm/分、仕込み重量/ガス流量:0.4kg・min/L、ガス導入開始温度(昇温時):400℃、ガス導入停止温度(降温時):400℃。
【0027】
得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定したところ、5.5g/cmであった。
この焼結体の組成分析をX線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて行った。その結果、金属原子数の総数に対する酸素原子数比(O/(Zn+Sn+In))は、1.18であった。また、四端子法で測定したターゲットのバルク抵抗は80mΩcmであった。
さらに、X線回折(XRD)でターゲットを解析したところ、Zn金属由来のピークが確認できた。
また、EPMAの面分析により、5000μm角の領域内に5〜50μmの金属原子が凝集し、かつ低酸素である部分が、100個以上分散して存在していることが確認できた。
【0028】
尚、EPMA及びXRDの測定は以下の条件とした。
・EPMA
使用装置:島津製作所製、電子線マイクロアナライザーEPMA−2300
加速電圧:15kV、試料電流:0.05μm、Beam Size:1μm、Area Size:68.4×68.4μm、Step Size:0.2μm×0.2μm、測定元素:Zn,Sn,O、SBSE(反射電子像)
・XRD
使用装置:(株)リガク製、Ultima−III
X線:Cu−Kα線(波長1.5406Å、グラファイトモノメータにて単色化)、2θ−θ反射法にて測定、連続スキャン(1.0°/分)、サンプリング間隔:0.02°、スリット:DS,SS、2/3°、RS:0.6mm
【0029】
この焼結体を湿式加工法により、厚さ6mmの焼結体に加工し、インジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートに接合してターゲットとした。
このターゲットを使用して、厚さ0.7mmのガラス基板(Corning社製、#7059)上に透明導電膜をスパッタリングにより形成した。スパッタリング条件は、以下の通りとした。
(スパッタリング条件)
RF電力:110W、ガス圧:0.3Pa、スパッタリングガス:Ar、100%、膜厚:100nm、基板温度:200℃。
【0030】
得られた導電膜の四端子法で測定した比抵抗率は50mΩ・cmであった。また、波長550nmにおける光線透過率は90%であった。尚、透過率は、空気をリファレンスとしてガラス基板込みの透過率として測定した。
スパッタリングターゲットの原料組成、組成分析、スパッタリングの条件、透明導電膜の組成及び性状等を表1に示す。
【0031】
【表1】

【0032】
実施例2,3:比較例1〜3
原料の組成比を表1に示すように変更した他は、実施例1と同様にターゲットを作製、スパッタ成膜した。
結果を表1に示す。
【0033】
評価例
スパッタリングターゲットの原料組成において、Zn金属粉末の量を0〜4wt%で変化させ、その分ZnO粉末の量を調整した他は、実施例3と同様にしてターゲットを作製し、スパッタ成膜した。
得られた透明導電膜について、Zn金属粉末の量とターゲットのバルク抵抗値の関係、及びZn金属粉末の量と透明導電膜の比抵抗値を評価した。それぞれの結果を図1及び図2に示す。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明のスパッタリングターゲットを使用して成膜した透明導電膜は、液晶表示装置、EL表示装置等、種々の表示装置の透明電極として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】Zn金属粉末の量とターゲットのバルク抵抗の関係を示すグラフである。
【図2】Zn金属粉末の量と透明導電膜の比抵抗値の関係を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化亜鉛及び酸化スズ、又は、酸化亜鉛、酸化スズ及び酸化インジウムを含むスパッタリングターゲットであって、金属又は合金がスパッタリングターゲット全体に分散して存在するスパッタリングターゲット。
【請求項2】
下記(1)及び(2)を満たす請求項1記載のスパッタリングターゲット。
0.65≦MZn/(MZn+MSn)≦0.9 (1)
0≦MIn/(MZn+MSn+MIn)≦0.7 (2)
[式中、MZn、MSn及びMInは、それぞれスパッタリングターゲットにおけるZn、Sn及びInの原子数を示す。]
【請求項3】
さらに、下記(3)を満たす請求項1又は2記載のスパッタリングターゲット。
/(MZn+MSn×2+MIn×1.5)≦0.99 (3)
[式中、MZn、MSn、M及びMInは、それぞれスパッタリングターゲットにおけるZn、Sn、O及びInの原子数を示す。]
【請求項4】
前記金属又は合金を0.1〜6質量%含む請求項1〜3のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項5】
酸化インジウム・酸化亜鉛からなる六方晶相層状化合物(In(ZnO)m:mは3から20までの整数)を含む請求項1〜4のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項6】
バルク抵抗が100mΩcm未満である請求項1〜5のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項7】
密度が5.3〜7.2g/cmである請求項1〜6のいずれかに記載のスパッタリングターゲット。
【請求項8】
金属酸化物の粉末と金属の粉末を混合する工程を含む請求項1〜7のいずれかに記載のスパタリングターゲットの製造方法。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかに記載のスパッタリングターゲットを使用して作製した透明導電膜。
【請求項10】
請求項9記載の透明導電膜をエッチングして作製した透明電極。




【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−31786(P2007−31786A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−217432(P2005−217432)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(000183646)出光興産株式会社 (2,069)
【Fターム(参考)】