説明

スペクトラム拡散クロックジェネレータ、回路装置、画像読取装置、画像形成装置、及びスペクトラム拡散クロック生成方法

【課題】周波数変調幅を高精度に合わせることができるようにする。
【解決手段】入力クロックとフィードバッククロックとの位相差を検出する位相比較器2と、位相比較器2からの位相差信号に応じて電流を供給するチャージポンプ3と、チャージポンプ3の出力を電圧に変換し、平滑化するループフィルタ4と、入力電圧に応じた周波数のクロックを発生させる電圧制御発振器6と、変調幅設定値に応じた振幅を持つ変調信号を生成する変調生成部8とを有し、ループフィルタ4の出力と変調生成部8から出力される変調信号とを加算した信号を電圧制御発振器6に印加し、スペクトラム拡散クロックを生成する際、電圧制御発振器6で生成されたスペクトル拡散クロックの変調幅を検出し、検出した変調幅と変調幅目標値を比較し、その差分を小さくするように新たに算出した変調幅設定値を変調生成部8にフィードバックする変調幅検出部10を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペクトラム拡散クロックジェネレータ、該クロックジェネレータを集積回路化した回路装置、該クロックジェネレータを搭載した画像読取装置、該クロックジェネレータを搭載したプリンタ、デジタル複写機、ファクシミリ等の画像形成装置、及びスペクトラム拡散クロック生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル複写機などの画像形成装置に対する高画質化、高速化の要求に伴い、画像形成装置に設けられる画像読取装置においても画像読み取り時の高画素密度化及び高速化が求められている。このような要求に伴い、画像読取装置(スキャナ)は近年、さらに高画素密度化、高速化の傾向にあり、それに伴って不要輻射(EMI−Electromagnetic Interference)が問題となっている。この問題を防止するため最近ではスペクトラム拡散クロックジェネレータ(SSCG−Spectrum Spread Clock Generator−以下、「SSCG」と略称する。)がよく使われる。SSCGは、図12から分かるように、入力されたクロック信号の周波数を周期的に変調する機能を持ち、図13から分かるように周波数拡散効果によって、単位時間当りの放射ノイズ(S1、S2)のピークレベルS1P、S2Pを周波数拡散の前後で低減させることが可能となる。すなわち、図13では、ピークレベルが周波数拡散によりS1PからS2Pに減っていることが分かる。なお、図12は、基準周波数に対して周波数を変数にとったときのクロック信号の時間的変化を示す図、図13は、周波数を横軸に電界強度を縦軸にとったときのノイズ変化を示す図である。
【0003】
一方、従来のSSCGとしてはPLL(Phase Locked Loop)を構成し、PLLの電圧制御発振器(VCO−Voltage Controlled Oscillator)の入力に変調信号(mod_sig)を印加して変調されたクロックss_ckを生成する方式がよく知られている(図14)。ここで、電圧制御発振器VCOは入力電圧に応じた周波数を持ったクロックを発生する発振器であり、そのV−f特性(電圧−周波数特性)はリニアである。また、電圧変化(ΔV)に対する周波数変化(ΔF)はVCO感度、又は、VCOゲインと言われる。
【0004】
このVCOゲインは半導体製造プロセスのバラツキや、動作温度/電源電圧によっても変動するため、前記SSCGでは周波数変調幅を高精度に合わせることが難しい。さらに、変調幅のバラツキは放射ノイズ低減効果のバラツキであるため、個体によっては不要輻射が問題となる場合が出てきてしまう。また、使用環境においても問題となるケースが出てくるということになる。
【0005】
図14は従来のSSCG構成の一例を示すブロック図である。同図において、SSCG1は、位相比較器(PC)2、チャージポンプ(CP)3、ループフィルタ(LF)4、加算器5、電圧制御発振器(VCO)6、分周器7、及び変調生成部(MOD_GEN)8から基本的に構成されている。
【0006】
位相比較器(PC)2は入力クロック(ref_ck)とフィードバック信号(fb_ck)との位相差を検出してそれに応じたパルス幅を持った信号を出力する。チャージポンプ(CP)3では位相比較器(PC)2からの位相差信号によって充電/放電電流をループフィルタ(LF)4に供給する。ループフィルタ(LF)4はチャージポンプ(CP)3の電流を電圧に変換し、生成された電圧の高周波成分を除去する。電圧制御発振器(VCO)6はループフィルタ(LF)4からの直流電圧に応じた周波数を持つクロックを生成する。電圧制御発振器(VCO)6の出力は位相比較器(PC)2にフィードバックされ、入力クロック(ref_ck)とフィードバック信号(fb_ck)が同じ周波数になるように動作する。
【0007】
ここで、周波数を変調させるための変調信号(mod_sig)は変調生成部(MOD_GEN)8で生成される。生成された変調信号(mod_sig)はループフィルタ(LF)4の出力と加算器5で合成され、電圧制御発振器(VCO)6に入力される。変調信号mod_sigは図12に示したような時間的プロファイルを持っており、これを電圧制御発振器(VCO)6入力に印加することによって変調したクロック(以下、「変調クロック(ss_ck)」と称す。)を生成する。なお、図中の1/N又は1/Mは分周器9,7を示しており、入力クロック(ref_ck)又はフィードバック信号(クロック)(fb_ck)を分周することによって、
ss_ck = ref_ck * (M / N) ・・・(式1)
のような任意周波数を持つ変調クロック(ss_ck)を生成することができる。
【0008】
図15は変調生成部(MOD_GEN)の構成を示す図ブロック図である。同図に示すように変調生成部(MOD_GEN)8は、メモリ(ROM)8−1とDAC(デジタルアナログ変換器)8−2から構成されている。この構成は、DDS(Direct Digital Synthesizer)方式とも呼ばれる。ROM8−1には変調信号プロファイル(ここでは三角波1周期)を示すテーブルデータ(デジタルコード:code)が格納されており、これらを設定された変調周期(mod_freq)の周期で順次呼び出してDAC8−2で電圧に変換することにより変調信号(mod_sig)を生成する。また、DAC出力には減衰器(ATT)8−3が接続されており、目標の変調幅(mod_wid_tgt)になるよう減衰量を可変制御する。変調信号(mod_sig)の振幅は変調幅を決定するため、減衰器(ATT)8−3で振幅を調整することによって目的の変調幅を持った変調クロック(ss_ck)を生成する。なお、変調生成部(MOD_GEN)8はDDS方式で構成に代えて単に電流源と容量を用いた充放電回路で構成することもできる。
【0009】
図16は、電圧制御発振器(VCO)の入出力特性、電圧−周波数特性を示す特性図である。電圧制御発振器(VCO)6は前記したように電圧に応じた周波数のクロックを生成する発振器であり、その電圧−周波数特性はリニアに変化する。つまり、図16に示すように入力電圧をVとした場合は、周波数fのクロックが発生し、電圧Vに対し電圧を±ΔV変化させると周波数は±Δf変化する。つまり、VCO入力に電圧がV±ΔVの範囲で変化する三角波の変調信号(mod_sig)を印加することにより、周波数がf±Δfの範囲で変化する(時間的には三角波状に変化する)変調クロック(ss_ck)が生成される。
【0010】
また、電圧制御発振器(VCO)6はトランジスタを用いて構成されるため、通常動作点を最適化するためにバイアス電圧が印加される。このため、図16中の電圧−周波数特性における電圧の低い側/高い側にはそれぞれオフセット領域が存在し、通常はリニアリティが確保されている範囲を有効可変範囲として使用する。
【0011】
しかしながら、電圧制御発振器(VCO)6の電圧−周波数特性は半導体製造プロセスのバラツキ、動作温度、及び電源電圧などの要因によって変動する。ここで、電圧制御発振器(VCO)6の電圧−周波数比(=Δf/ΔV、電圧−周波数特性の傾き)はVCO感度、又は、VCOゲインと称され、これが前記要因による影響を大きく受ける。つまり、図17に示すように、同じV±ΔVの変調信号を印加しても、VCO1とVCO2では発振する平均周波数は(PLLの動作原理から)同じとなるが、VCOゲインが両者で異なるために変調幅は異なってしまう(Δf1≠Δf2)。このことは、SSCGで得られる変調クロック(ss_ck)の変調幅、ひいては不要輻射の低減効果がVCOゲインによって、バラツキ、あるいは変動することを意味する。
【0012】
このような問題に対処するため、例えば、特許文献1(特開2007−295027号公報)に記載された発明が提案されている。この特許文献1には、SSCG内に変調がかかっていないクロックを生成するPLLと変調クロックを生成する同期制御回路を設けて、変調クロックをPLLクロックに同期させて変調クロックを生成しVCOゲインのバラツキや変動を抑制することによって、SSCGの変調精度を向上させるようにしている。
【0013】
他の公知例として例えば特許文献2(特開2008−022345号公報)記載の発明も知られている。この発明は、出力信号を分周した分周出力信号を出力する分周器と、分周出力信号と受信した基準クロック信号との位相差を検出する位相比較器と、位相差に応じて充放電信号を発生するチャージポンプと、充放電信号に応じた差信号を発生するループフィルタと、前記差信号と変調波が入力されて被変調を生成する変調回路と、前記被変調波に応じた周波数のクロックを発生するクロック発生器とを有するスペクトラム拡散クロック発生回路に、前記クロック信号に基づいて前記変調波を生成する変調波生成回路を設けたことを特徴としている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、特許文献1記載の発明では、平均周波数と変調幅が同じ原因かつ同じ量だけ変動している場合はそれが抑えられるが、平均周波数と変調幅が独立に変動している場合は平均周波数の変動は抑えられても変調幅の変動は抑えきれない。それどころか、変調幅が平均周波数と逆方向に変動していれば、変調幅の変動はさらに悪化することになる。
【0015】
また、特許文献2記載の発明では、変調波生成回路によって基準クロック信号に基づいて変調波を生成し、この変調波をループフィルタからの出力信号に加算してスペクトラム拡散クロックを発生するようにしているので、整合プロセス、電源、温度などに起因する変調波の変動を低減することは可能であるが、周波数変調幅を高精度に合わせることができない。
【0016】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、スペクトラム拡散クロックジェネレータにおいて、周波数変調幅を高精度に合わせることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記課題を解決するため、第1の手段は、入力クロックとフィードバッククロックとの位相差を検出する検出手段と、前記検出手段からの位相差信号に応じて電流を供給する供給手段と、前記供給手段の出力を電圧に変換し、平滑化する平滑化手段と、入力電圧に応じた周波数のクロックを発生させる可変発振手段と、変調幅設定値に応じた振幅を持つ変調信号を生成する変調生成手段と、を有し、前記平滑化手段の出力と前記変調生成手段から出力される変調信号とを加算した信号を可変発振手段に印加し、スペクトラム拡散クロックを生成するスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、前記可変発振手段で生成されたスペクトル拡散クロックの変調幅を検出し、検出した変調幅と変調幅目標値を比較し、その差分を小さくするように新たに算出した変調幅設定値を前記変調生成手段にフィードバックする変調幅検出手段を備えていることを特徴とする。
【0018】
第2の手段は、第1の手段において、前記変調幅検出手段は、スペクトラム拡散クロックのピーク周波数とボトム周波数の差分を平均周波数、ピーク周波数及びボトム周波数のうちの1つで除算した結果に基づいて前記変調幅を検出することを特徴とする。
【0019】
第3の手段は、第1又は第2の手段において、前記フィードバック制御を常に行うモードと、フィードバック制御を停止し、停止する直前の変調幅情報を保持するモードとを備えていることを特徴とする。
【0020】
第4の手段は、第3の手段において、待機状態ではフィードバック制御を常に行うモードに設定され、動作状態ではフィードバック制御を停止し、停止する直前の変調幅制御情報を保持するモードに切り替えることを特徴とする。
【0021】
第5の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段に係るスペクトラム拡散クロックジェネレータが集積回路化された回路装置を特徴とする。
【0022】
第6の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段に係るスペクトラム拡散クロックジェネレータが画像読取装置に搭載されていることを特徴とする。
【0023】
第7の手段は、第1ないし第3のいずれかの手段に係るスペクトラム拡散クロックジェネレータが画像形成装置に搭載されていることを特徴とする。
【0024】
第8の手段は、スペクトラム拡散クロックを生成するスペクトラム拡散クロック生成方法であって、入力クロックとフィードバッククロックとの位相差を検出し、前記検出結果に基づいて出力される位相差信号に応じて電流を供給し、前記供給された電流を電圧に変換して平滑化し、平滑化された入力電圧に応じた周波数のクロックを発生させ、変調幅設定値に応じた振幅を持つ変調信号を生成し、前記入力電圧に応じて発生した周波数のクロックの変調幅を検出し、検出した変調幅と変調幅目標値を比較しその差分を小さくするように新たに変調幅設定値を算出し、算出した変調幅設定値を前記変調信号の生成にフィードバックさせ、前記平滑化された電圧に前記フィードバックさせて出力される変調信号を加算し、前記加算された信号に基づいてスペクトラム拡散クロックを生成することを特徴とする。
【0025】
なお、後述の実施形態では、入力クロックはref_ckに、フィードバッククロックはfb_ckに、検出手段は位相比較器(PC)2に、供給手段はチャージポンプ(CP)3に、平滑化手段はループフィルタ(LF)4に、可変発信手段は電圧制御発振器(VCO)6に、変調幅設定値はmod_wid_calに、変調信号はmod_sigに、変調生成手段は変調生成部(MOD_GEN)8に、スペクトラム拡散クロックジェネレータは符号1に、スペクトル拡散クロックは変調クロックss_ckに、変調幅はVmodに、変調幅目標値(目標の変動幅)はmod_wid_tgtに、変調幅検出手段は変動幅検出部(MOD_DET)10、ピーク周波数はVpkに、ボトム周波数はVbtmに、平均周波数はVaveに、画像読取装置はスキャナ111に、画像形成装置は符号100に、それぞれ対応する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、可変発振手段で生成されたスペクトル拡散クロックの変調幅を検出し、検出した変調幅と変調幅目標値を比較し、その差分を小さくするように新たに算出した変調幅設定値を変調生成手段にフィードバックして出力される変調信号を平滑化手段の出力に加算するので、周波数変調幅を高精度に合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本実施形態に係るSSCGの回路構成を示すブロック図である。
【図2】図1における変調幅検出部(MOD_DET)の構成を示すブロック図である。
【図3】図1における変調幅検出部(MOD_GEN)の構成を示すブロック図である。
【図4】図2における周波数−電圧変換部(F−V)の構成を示すブロック図である。
【図5】図4における周波数−電圧変換部(F−V)の周波数−電圧特性を示す特性図である。
【図6】図2における補正制御部(CAL_CTL)の構成を示すブロック図で、センタースプレッド方式の構成を示す。
【図7】図2における補正制御部(CAL_CTL)の構成を示すブロック図で、ダウンスプレッド方式の構成を示す。
【図8】図2における補正制御部(CAL_CTL)の構成を示すブロック図で、アッパースプレッド方式の構成を示す。
【図9】VCOゲインが異なる2つのVCO1、VCO2があった場合でも、指定した周波数変調幅(Δf)となるようにVCOの入力電圧が制御可能なことを示す特性図である。
【図10】本実施形態に係る画像読取装置のハード構成を示す概略図である。
【図11】図10に示した画像読取装置を搭載した画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図12】基準周波数に対して周波数を変数にとったときのクロック信号の時間的変化を示す図である。
【図13】周波数を横軸に電界強度を縦軸にとったときのノイズ変化を示す図である。
【図14】従来例に係る基準周波数に対して周波数を変数にとったときのクロック信号の時間的変化を示す図である。
【図15】従来例に係る変調生成部(MOD_GEN)の構成を示す図ブロック図である。
【図16】従来例に係る電圧制御発振器(VCO)の入出力特性、電圧−周波数特性を示す特性図である。
【図17】従来例におけるVCOゲインが異なる2つのVCO1、VCO2があった場合の変調幅が異なる状態を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、不要輻射(EMI)の問題を防止するためのスペクトラム拡散クロックジェネレータ(SSCG)の周波数変調幅を高精度に合わせることにより、画像読取装置、画像形成装置などの情報処理装置の高画素密度化及び高速化に対応できるようにしたものである。
【0029】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るSSCGの回路構成を示すブロック図である。同図において、本実施形態に係るSSCG1は、位相比較器(PC)2、チャージポンプ(CP)3、ループフィルタ(LF)4、加算器5、電圧制御発振器(VCO)6、分周器7、9、変調生成部(MOD_GEN)8、及び変調幅検出部(MOD_DET)10から構成されている。さらに具体的に述べると、この実施形態に係るSSCG1は、図15に示した従来技術におけるSSCG1に変調幅検出部(MOD_DET)10を付加したものである。変調幅検出部(MOD_DET)10は電圧制御発振器(VCO)6で生成された変調クロック(ss_ck)の変調幅を直接検出し、その検出結果を用いて目標変調幅(mod_wid_tgt)となるように制御する。
【0030】
すなわち、変調クロック(ss_ck)の変調幅は変調幅検出部(MOD_DET)10で検出され、図16に示したように従来変調生成部(MOD_GEN)に入力されていた目標変調幅(mod_wid_tgt)は、本実施形態では図1に示すように変調幅検出部(MOD_DET)10に入力される。また、設定された変調周波数(mod_freq)は変調生成部(MOD_GEN)8と変調幅検出部(MOD_DET)10の双方に入力される。また、変調補正更新信号(mod_cal_en)が変調幅検出部(MOD_GEN)10に入力される。入力変調幅検出部(MOD_DET)10では検出した変調幅を用いて、目標変調幅(mod_wid_tgt)となるような新たな変調幅設定値(mod_wid_cal)を生成する。
【0031】
図2は変調幅検出部(MOD_DET)の構成を示すブロック図である。同図において、変調幅検出部(MOD_DET)10は周波数−電圧変換部(F−V)10−1、ピーク検出部(PK)10−2、平均値検出部(AVE)10−3、ボトム検出部(BTM)10−4、及び補正制御部(CAL_CTL)10−5を備えている。
【0032】
図3は本実施形態における変調幅検出部(MOD_GEN)の構成を示すブロック図である。本実施形態においても図16に示した変調幅検出部(MOD_GEN)10と構成自体は変わらないが、減衰器(ATT)8−3に入力される値が目標変調幅(mod_wid_tgt)に代えて変調幅検出部(MOD_DET)10で生成される変調幅設定値(mod_wid_cal)である点が異なる。その他の各部は実質的に図15を参照して説明した従来技術と同等なので、同等な各部には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
【0033】
図1のように構成された本実施形態に係るSSCG1では、電圧制御発振器(VCO)6から出力される変調クロック(ss_ck)の周波数は、図2に示すように変調幅検出部(MOD_DET)10の周波数−電圧変換部(F−V)10−1に入力され、電圧(Vf)に変換される。
【0034】
図4は周波数−電圧変換部(F−V)10−1の構成を示すブロック図である。同図において、周波数−電圧変換部(F−V)10−1は、変調クロック(ss_ck)と変調クロック(ss_ck)の遅延信号をアンド回路10−11で論理積を取り、スイッチ10−12を制御する。スイッチ10−12には積分回路10−13と電流源10−14が接続されており、アンド回路10−11からの制御信号がHのときにスイッチ10−12がONし、積分回路10−13の容量が充電される。このとき、容量に保持される電荷量は周波数に比例するため、周波数−電圧変換部(F−V)10−1の周波数−電圧特性は図5に示すような比例直線の関係になる。変調クロック(ss_ck)は元々変調がかかったクロックなので、周波数−電圧変換(F−V)変換された電圧(Vf)は図12のような時間プロファイルを持つことになる。
【0035】
図2におけるピーク検出部(PK)10−2、平均値検出部(AVE)10−3、ボトム検出部(BTM)10−4では、周波数−電圧変換部(F−V)10−1の出力電圧(Vf)のピーク値Vpk、平均値Vave、及びボトム値Vbtmをそれぞれ検出し、補正制御部(CAL_CTL)10−5に入力する。ここで、ピーク検出部PKにおけるピーク検出及びボトム検出部(BTM)10−4におけるボトム検出は一般的であるため図示しないが、ピークホールド回路/ボトムホールド回路を用いれば、両者は容易に検出することができる。また、平均検出部(AVE)10−3には単に積分回路(LPF)を用いればよい。
【0036】
補正制御部(CAL_CTL)10−5では、ピーク検出部(PK)10−2、平均値検出部(AVE)10−3、ボトム検出部(BTM)10−4からのピーク値Vpk、平均値Vave、及びボトム値Vbtmから変調幅を算出し、目標変調幅mod_wid_tgtとなるように、新たに算出した変調幅設定値mod_wid_calを出力する。
【0037】
図6ないし図8は補正制御部(CAL_CTL)10−5の構成を示すブロック図で、図6はセンタースプレッド方式、図7はダウンスプレッド方式、図8はアッパースプレッド方式の場合の例を示す。このうち、センタースプレッド方式は、対象周波数を基準として+/−両側に変調する方式、ダウンスプレッド方式は、対象周波数を基準として−側にのみ変調する方式、アッパースプレッド方式は、対象周波数を基準として+側にのみ変調する方式である。
【0038】
以下、センタースプレッド方式を例に説明する。本実施形態では、下記の
Vmod=Vdf/Vave
=(Vpk−Vbtm)/Vave ・・・(式2)
式2及び図6で示すように、検出されたピーク値(Vpk)とボトム値(Vbtm)から差分器10−51によって周波数変化幅(Vdf)を算出し、除算器10−52によって平均値(Vave)で除算することによって変調幅(Vmod)を算出する。
【0039】
ここで、ピーク値(Vpk)とボトム値(Vbtm)との差であるVdf(=Vpk−Vbtm)は周波数変化幅に相当するので、これのみで変調幅を算出することも可能である。しかし、この場合、F−V変換における周波数−電圧の関係を保持したテーブルデータや設定周波数を参照する必要があるため、これら情報を保持したメモリなどが必要になり、部品数の増加、及び、コストアップにつながる。
【0040】
これに対し、本実施形態では、周波数変化幅Vdf(=Vpk−Vbtm)を平均値(Vave)で除算することにより、前記テーブルデータや設定周波数情報を参照することなしに変調幅を算出することができる。また、前記式2及び後述の式3、式4は図4に示す周波数−電圧(F−V)変換部10−1の周波数−電圧(F−V)特性が図5のように比例関係であるために成立するものであるが、例えば、製造バラツキや動作電源/温度などで図5の傾きが変動し、周波数変化幅Vdf(=Vpk−Vbtm)が変動した場合でも、平均値(Vave)で除算すれば変調幅としては変動が相殺され、周波数−電圧(F−V)特性のバラツキや変動の影響を受けない。すなわち、本実施形態のように構成することにより、変調幅の検出誤差を原理的に抑制することができる。
【0041】
なお、ダウンスプレッドの場合は、
Vmod=Vdf/Vpk
=(Vpk−Vbtm)/Vpk ・・・(式3)
に示すように、また、アッパースプレッドの場合は、
Vmod=Vdf/Vbtm
=(Vpk−Vbtm)/Vbtm ・・・(式4)
に示すように、それぞれピーク周波数、ボトム周波数で除算する。このとき、図7及び図8に示すようにダウンスプレッドやアッパースプレッドの場合には平均値(Vave)は不必要であるため、必ずしも平均周波数を検出しておく必要はない。
【0042】
検出された変調幅(Vmod)は符号化部(ENCORDER)10−53によって目標変調幅(mod_wid_tgt)と同じ次元(単位)の値(mod_wid)に変換される。そして、差分器10−54によって目標変調幅(mod_wid_tgt)との差分が検出された後、係数乗算器10−55によって係数kが乗算され、加算器10−56により前回の変調幅設定値(mod_wid_cal)に加算され、新たな変調幅設定値(mod_wid_cal)として出力される。
【0043】
これは、n回目の補正で検出される変調幅をmod_wid(n)、設定される目標変調幅をmod_wid_cal(n)とすると、
mod_wid_cal(n)=mod_wid_cal(n−1)+{mod_wid_tgt−mod_wid(n)}*k ・・・(式5)
(n=1、2・・・)
として表すことができる。
【0044】
これをmod_wid(n)基準で書き直すと、
mod_wid(n)=mod_wid_tgt−{mod_wid_cal(n)−mod_wid_cal(n−1)}/k ・・・(式6)
となる。
【0045】
この式6は、図1で示されるフィードバック制御の動作そのものを示している。
【0046】
本制御の補正動作が繰り返されると、つまりnが増えていくと、mod_wid_cal(n)は任意の値(必ずしもmod_wid_tgtではない)に収束していき、
{mod_wid_cal(n) − mod_wid_cal(n−1)}→0
となるように制御される。すなわち、mod_wid_cal(n)→mod_wid_tgtとなり、目標とする変調幅に合わせることができる。
【0047】
なお、式5及び式6における係数kは追従係数(0<k≦1)であり、kを大きくすると目標変調幅に早く追従するがノイズの影響を受け易くなり、kを小さくするとノイズの影響を受けづらいが追従は目標変調幅への追従は遅くなる。すなわち、この追従係数kの値を変えることによって制御の応答性を最適化することができる。また、式5及び式6において、mod_wid_cal(0)つまり変調幅設定値の初期値はmod_wid_tgtとする。
【0048】
これにより、周波数変調幅を高精度に合せることが可能なスペクトラム拡散クロックジェネレータを提供することができる。また、変調幅検出部(MOD_DET)で、スペクトラム拡散クロックのピーク周波数とボトム周波数の差分(Vf)を平均周波数(Vave)、ピーク周波数(Vpk)及びボトム周波数(Vbtm)のうちの1つで除算した結果に基づいて前記変調幅を検出するので、簡易な構成で周波数変調幅を高精度に合わせることができる。
【0049】
一方、変調幅制御において、通常は追従が収束しているため問題ないが、突発的なノイズに追従するなど、意図せずに変調幅が変化する場合がある。この場合は動作クロックの周波数が非連続に変化することになるため、後段回路でのノイズが懸念される。
【0050】
そこで本実施形態では、補正制御部(CAL_CTL)10−5の出力にセレクタ(SEL)10−57を設け、目標変調幅mod_wid_calの更新を停止できるように構成している。図6でセレクタ(SEL)10−57は、今回の補正で更新されたmod_wid_cal(n)か、直前に使用したmod_wid_cal(n−1)のどちらを出力するかを選択し、変調補正更新信号(mod_cal_en)で制御する。ここで、図中のZ−1は同期クロック単位での遅延という意味であり、mod_wid_cal(n)が次の補正のmod_wid_cal(n−1)となって出力されることを示している。
【0051】
つまり、変調補正更新信号が、mod_cal_en=Hのときは今回更新された目標変調幅mod_wid_cal(n)を変調幅検出部(MOD_GEN)10に出力し、目標変調幅mod_wid_calを常に更新するが、Lのときは直前に使用した目標変調幅mod_wid_cal(n−1)を保持し、目標変調幅mod_wid_calの更新を停止する。こうすることによって、例えば、スキャナが待機状態の場合は目標変調幅を更新して変調幅の安定化を図るとともに、スキャン動作時は更新を停止し読取画像へのノイズ重畳を回避することができる。これにより、変調幅の切替タイミングで発生するノイズの影響を回避することができる。
【0052】
なお、ここでは、スキャナを例にとって説明しているが、スキャナの他にも、プリンタでの待機状態とプリント動作状態、FAXでの待機状態とデータ送信/受信状態、通信機器での待機状態と通信状態、医療機器での待機状態と検査状態といったように、本実施形態で説明したSSCGを搭載した全ての機器において同様に考えることができる。
【0053】
また、変調幅検出部(MOD_DET)10において、ピーク、平均、ボトムのそれぞれの検出動作を確実に行うためには、変調周波数(mod_freq)1周期以上の動作期間を確保する必要がある。1周期以上の動作期間を確保するのは、変調1周期未満ではピーク又はボトムが検出できない可能性があるからである。そのため、図6、図7及び図8の補正制御部(CAL_CTL)10−5には変調周期(mod_freq)を入力し、変調周期(mod_freq)に同期して動作するよう構成する。また、動作期間は固定でなく変調周期(mod_freq)の数(例えば2周期分といったように)で設定するようにしてもよい。符号化部(ENCORDER)10−53の動作についても同様に変調周期(mod_freq)に同期して動作する。
【0054】
また、本実施形態では触れていないが、変調生成部(MOD_GEN)8及び変調幅検出部(MOD_DET)10は入力クロックref_ckあるいは別途設けられたPLLで生成した変調されていないクロック基準で動作する。
【0055】
以上のように、本実施形態では図9に示すように、例えばVCOゲインが異なる2つのVCO(VCO1、VCO2)があった場合でも、指定した周波数変調幅(Δf)となるようにVCOの入力電圧が制御されるため、SSCG1における半導体製造プロセスのバラツキや動作温度/電源電圧の変動に影響されず、変調幅を高精度に合わせることができる。
【0056】
また、本実施形態に係るSSCG1をASIC等の集積回路に内蔵することにより、高精度な変調特性を持つタイミングジェネレータを構成することも可能である。
【0057】
図10は本実施形態におけるSSCG1を適用したタイミングジェネレータを備えた画像読取装置(スキャナ)のハード構成を示す概略図である。このスキャナ111はフラットベッド方式のもので、本体上面に原稿が載置されるコンタクトガラス101が設置されている。コンタクトガラス101の下方には、第1キャリッジ106と第2キャリッジ107が2対1の速度で矢印A方向(副走査方向)に移動するように配置されている。第1キャリッジ106には光源としてのハロゲンランプ102と第1ミラー103が搭載され、第2キャリッジ107には第2ミラー104及び第3ミラー105が搭載されている。ハロゲンランプ102によって照射された原稿から反射光は第1ミラー103、第2ミラー104及び第3ミラー105によって反射されて結像レンズに108に入射し、結像レンズ108で集光され、CCD(リニアイメージセンサ)114の結像面に結像し、CCD114で光電変換されたアナログ電気信号がセンサボード110でデジタル電気信号に変換され、後段に送られる。なお、第1及び第2キャリッジ106,107が2対1の速度で副走査方向に移動するのは、原稿面からCCDイメージセンサ114の結像面までの光路長を一定に保持するためであり、CCD4はセンサボード110上に搭載されている。
【0058】
また、コンタクトガラス101の上面を覆うように圧板112が開閉可能に設けられ、コンタクトガラス101上に原稿が載置されたとき、外部からの光がCCD4に入射しないようにしている。なお、圧板112に代えてADFあるいはARDFなどを設け、原稿を自動的に給送することができるように構成することも可能である。また、圧板112の第1及び第2キャリッジ106,107のホームポジション側には基準白板113が設けられ、シェーディング補正に使用される。
【0059】
図11は、図10に示したスキャナを搭載した画像形成装置の概略構成を示す図である。画像形成装置100は、スキャナ111とプリンタ120を備えている。スキャナ111は、タイミング信号発生部(TG)113、CCD(イメージセンサ)114、AFE115を備え、AFE115から10ビットのDOUT信号がLVDS(Low Voltage Differential Signaling)109に送られる。
【0060】
一方、プリンタ120はプリンタエンジン121と、このプリンタエンジン121を制御する制御部(プリンタコントローラ)122とを有し、両者はI/F123により接続されている。制御部122はCPU124、画像処理部125及びLVDS126を備え、CPU124はTG3と相互に通信可能に接続され、LVDS126を介して入力された画像信号に基づいてプリンタエンジン121を制御し、記録紙に画像を形成させる。プリンタエンジン121の画像形成プロセスは種々あり、いずれの形式のプリンタエンジンでも使用できるので、プリンタエンジンに関する説明は省略する。
【0061】
また、前記スキャナ111とプリンタ120を備えた画像形成装置は、複写機あるいは単機能のプリンタの他に、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能など複数の機能を備えたデジタル複合機(MFP−Multi Function Peripheral)に適用され、これらの機器は、ネットワーク接続し、ネットワーク端末装置からの指示に基づいて画像出力も可能である。この他に、ファクシミリなどの情報処理装置にも適用できる。
【0062】
なお、CPU124は図示しないROMに格納されたプログラムを読み出して図示しないRAMに展開し、当該RAMをワークエリアとして使用しながら前記プログラムを実行し、プリンタエンジン121の制御を実行し、画像形成に必要な処理を行う。プログラムは、例えばFD、CD、DVDなどの記録媒体に書き込まれ、当該記録媒体を読み込むことによりダウンロードされ、あるいはネットワークを介してダウンロードされ、使用される。
【0063】
このように本実施形態に係るSSCG1を画像読取装置あるいは画像形成装置に適用すると、周波数変調幅を高精度に合わせ、不要輻射を安定して低減することができる。
【0064】
また、前記画像読取装置あるいは画像形成装置に、mod_cal_en=Hのときは今回更新されたmod_wid_cal(n)を変調幅検出部(MOD_GEN)10に出力し、mod_wid_calを常に更新するが、Lのときは直前に使用したmod_wid_cal(n−1)を保持しmod_wid_calの更新を停止すると、例えば、スキャナが待機状態の場合は目標変調幅を更新し、変調幅の安定化を図るとともに、スキャン動作時は更新を停止し、読取画像へのノイズ重畳を回避することができる。また、画像形成装置では、ノイズの影響を回避した画像形成装置が可能となる。
【0065】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された発明の技術思想に含まれる技術的事項の全てが対象となる。
【符号の説明】
【0066】
1 スペクトラム拡散クロックジェネレータ
2 位相比較器(PC)
3 チャージポンプ(CP)
4 ループフィルタ(LF)
5 加算器
6 電圧制御発振器(VCO)
8 変調生成部(MOD_GEN)
10 変動幅検出部(MOD_DET)
100 画像形成装置
111 スキャナ
fb_ck フィードバッククロック
mod_sig 変調信号
mod_wid_cal 変調幅設定値
mod_wid_tgt 変調幅目標値(目標の変動幅)
ref_ck 入力クロック
ss_ck 変調クロック
Vpk ピーク周波数
Vbtm ボトム周波数
Vave 平均周波数
Vmod 変調幅
【先行技術文献】
【特許文献】
【0067】
【特許文献1】特開2007−295027号公報
【特許文献2】特開2008−022345号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力クロックとフィードバッククロックとの位相差を検出する検出手段と、
前記検出手段からの位相差信号に応じて電流を供給する供給手段と、
前記供給手段の出力を電圧に変換し、平滑化する平滑化手段と、
入力電圧に応じた周波数のクロックを発生させる可変発振手段と、
変調幅設定値に応じた振幅を持つ変調信号を生成する変調生成手段と、
を有し、前記平滑化手段の出力と前記変調生成手段から出力される変調信号とを加算した信号を可変発振手段に印加し、スペクトラム拡散クロックを生成するスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
前記可変発振手段で生成されたスペクトル拡散クロックの変調幅を検出し、検出した変調幅と変調幅目標値を比較し、その差分を小さくするように新たに算出した変調幅設定値を前記変調生成手段にフィードバックする変調幅検出手段を備えていること
を特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
【請求項2】
請求項1記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
前記変調幅検出手段は、スペクトラム拡散クロックのピーク周波数とボトム周波数の差分を平均周波数、ピーク周波数及びボトム周波数のうちの1つで除算した結果に基づいて前記変調幅を検出することを特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
【請求項3】
請求項1又は2記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
前記フィードバック制御を常に行うモードと、フィードバック制御を停止し、停止する直前の変調幅情報を保持するモードとを備えていることを特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
【請求項4】
請求項3記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
待機状態ではフィードバック制御を常に行うモードに設定され、動作状態ではフィードバック制御を停止し、停止する直前の変調幅制御情報を保持するモードに切り替えること
を特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータが集積回路化されていることを特徴とする回路装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータが搭載されているを特徴とする画像読取装置。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータが搭載されていることを特徴とする画像形成装置。
【請求項8】
スペクトラム拡散クロックを生成するスペクトラム拡散クロック生成方法であって、
入力クロックとフィードバッククロックとの位相差を検出し、
前記検出結果に基づいて出力される位相差信号に応じて電流を供給し、
前記供給された電流を電圧に変換して平滑化し、
平滑化された入力電圧に応じた周波数のクロックを発生させ、
変調幅設定値に応じた振幅を持つ変調信号を生成し、
前記入力電圧に応じて発生した周波数のクロックの変調幅を検出し、検出した変調幅と変調幅目標値を比較しその差分を小さくするように新たに変調幅設定値を算出し、
算出した変調幅設定値を前記変調信号の生成にフィードバックさせ、
前記平滑化された電圧に前記フィードバックさせて出力される変調信号を加算し、
前記加算された信号に基づいてスペクトラム拡散クロックを生成すること
を特徴とするスペクトラム拡散クロック生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−35558(P2011−35558A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−178207(P2009−178207)
【出願日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】