説明

スロットマシン及びそのプレイ方法

【課題】 よりギャンブル性の高いゲームを好むプレーヤに対して、より多くのクレジットのペイアウトが受けられることを期待させ、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させるようなスロットマシンを提供する。
【解決手段】 スロットマシンにおいて、複数のシンボルの中から、複数の特定のシンボルがプレーヤによる外部入力により選択された場合、特定された前記複数の特定シンボルおよびゲーム数入力部により入力されたゲーム数に応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像が表示され、選択された複数の特定のシンボルがプレーヤによる外部入力により決定された後、このゲーム後に単位ゲームを所定回数実行させ、このゲーム中における前記特定のシンボルのメインディスプレイへの出現頻度に応じてクレジットのペイアウト量を変化させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コイン、紙幣等の遊技媒体を用いて遊技を行うスロットマシン、及びそのプレイ方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のスロットマシンとしては、特許文献1或いは特許文献2に開示されているものがある。これらのスロットマシンは、プレーヤーがメダル或いはコイン、紙幣等の遊技媒体をスロットマシンの投入口に投入しスピンボタンを入力すると、筐体の正面に設けられた表示部において複数のシンボルがスクロール表示され、その後、各シンボルが自動的に停止するように構成されている。このとき、スピンボタンの入力を契機として、各シンボルのスクロール表示を開始する際に乱数を発生させることによって、不作為に、停止するシンボルを決定する処理が行われる。この停止するシンボルを決定する処理によって、ミステリーボーナスやセカンドゲーム等のボーナスゲームへの移行に当選したときは、ミステリーボーナスなどの賞に伴うコインやクレジットのペイアウトが実行されたり、ベーシックゲームからボーナスゲームへ移行してボーナスゲームが実行される。そして、スロットマシンは、遊技の進行によりウィニングコンビネーションが発生することによって、予め定められた配当をペイアウトするように構成されている。
【0003】
特許文献3には、ペイラインと呼ばれる特定のライン上にシンボルが揃った場合には配当をペイアウトするようにしたスロットマシンが開示されている。また、特許文献4、特許文献5には、ペイライン上に停止したシンボルのコンビネーションによって決定するペイアウトと、ペイラインに影響されないスキャッタと呼ばれるシンボル(以下、スキャッタシンボルという)の表示枚数によって決定するペイアウトの2種類のペイアウトを行うようにしたスロットマシンが開示されている。
【0004】
このようなスロットマシンにおけるスキャッタシンボルは、枚数によるペイアウトの契機となっている。
【特許文献1】米国特許US6960133B1号
【特許文献2】米国特許US6012983号
【特許文献3】米国特許US6093102号
【特許文献4】米国特許US6604999B2号
【特許文献5】米国特許US2002065124A1号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来のスロットマシンにおいては、よりギャンブル性の高いゲームを好むプレーヤに対して、より多くのクレジットのペイアウトが受けられることを期待させ、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させるようなスロットマシンの出現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、 本発明の第1の態様は、下記構成を備えるスロットマシンであり、自動的に配置又は再配置された複数のシンボルを表示すると共に、前記シンボルの再配置において前記ディスプレイへ出現頻度が異なるように予め設定した特定シンボルと、当該出現頻度が高くなるのに応じてクレジットのペイアウト量を増大するように予め設定した配当表データを画像表示するディスプレイと、前記複数のシンボルの中から、複数の前記特定シンボルを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、以下(a)〜(e)のように処理を行なうようプログラムされたコントローラと、を備える。
【0007】
(a)前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを特定し、
(b)前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成し、
(c)前記生成した画像を前記ディスプレイに表示し、
(d)前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置し、
(e)前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう。
【0008】
本発明の第2の態様は、下記構成を備えるスロットマシンであり、自動的に配置又は再配置された複数のシンボルを表示すると共に、前記シンボルの再配置において前記ディスプレイへ出現頻度が異なるように予め設定した特定シンボルと、当該出現頻度が高くなるのに応じてクレジットのペイアウト量を増大するように予め設定した配当表データを画像表示するディスプレイと、前記複数のシンボルの中から、複数の前記特定シンボルを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを決定するための決定操作が可能な決定スイッチと、以下(a)〜(f)のように処理を行なうようプログラムされたコントローラと、を備える。
【0009】
(a)前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを特定し、
(b)前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成し、
(c)前記生成した画像を前記ディスプレイに表示し、
(d)前記特定された前記複数の特定シンボルを前記決定スイッチの操作によって決定し、
(e)前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置し、
(f)前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう。
【0010】
本発明の第3の態様は、下記構成を備えるスロットマシンであり、前記複数のシンボルの中から、複数の前記特定シンボルを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを決定するための決定操作が可能な決定スイッチと、前記複数の特定シンボルの決定された状態で実行されるゲーム数を入力するゲーム数入力部と、自動的に配置又は再配置された複数のシンボルを表示すると共に、前記シンボルの再配置において前記ディスプレイへ出現頻度が異なるように予め設定した特定シンボルと、前記ゲーム数入力部により入力されたゲーム数および前記特定シンボルの出現頻度に応じてクレジットのペイアウト量が変わるように予め設定した配当表データを画像表示するディスプレイと、以下(a)〜(f)のように処理を行なうようプログラムされたコントローラと、を備える。
【0011】
(a)前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを特定し、
(b)前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成し、
(c)前記生成した画像を前記ディスプレイに表示し、
(d)前記特定された前記複数の特定シンボルを前記決定スイッチの操作によって決定し、
(e)前記ゲーム数入力部により入力されたゲーム数だけ前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置し、
(f)前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう。
【0012】
本発明の第4の態様は、下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
(a)コントローラが選択スイッチの操作によって選択された複数の特定シンボルを特定する段階と、
(b)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成する段階と、
(c)前記コントローラが前記生成した画像をディスプレイに表示する段階と、
(d)前記コントローラが前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置する段階と、
(e)前記コントローラが前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう段階とを含む。
【0013】
本発明の第5の態様は、下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
(a)コントローラが選択スイッチの操作によって選択された複数の特定シンボルを特定する段階と、
(b)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成する段階と、
(c)前記コントローラが前記生成した画像をディスプレイに表示する段階と、
(d)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルを決定スイッチの操作によって決定する段階と、
(e)前記コントローラが前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置する段階と、
(f)前記コントローラが前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう段階とを含む。
【0014】
本発明の第6の態様は、下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
(a)コントローラが選択スイッチの操作によって選択された複数の特定シンボルを特定する段階と、
(b)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルおよびゲーム数入力部により入力されたゲーム数に応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成する段階と、
(c)前記コントローラが前記生成した画像をディスプレイに表示する段階と、
(d)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルを決定スイッチの操作によって決定する段階と、
(e)前記コントローラが前記ゲーム数入力部により入力されたゲーム数だけ前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置する段階と、
(f)前記コントローラが前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう段階とを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、よりギャンブル性の高いゲームを好むプレーヤに対して、より多くのクレジットのペイアウトが受けられることを期待させることができるので、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させることができる。
【0016】
また、プレーヤが期待値の大きいシンボルを選択した場合は、ペイアウトの確率が高くなるため、より確実にクレジットのペイアウトが受けられることになる。このように、ギャンブル性の高いゲームを好まないプレーヤに対しては、より確実なペイアウトを期待させることができるので、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させることができる。
【0017】
また、プレーヤは現時点での「カウント値」と「ペイアウト量」とを正確に把握することができ、これによって、プレーヤは更に多くのペイアウトを求めるようになることが期待され、プレーヤのゲームに対する意欲を継続してもたせることができる。
【0018】
また、プレーヤが選択したシンボルが再配置される毎に、表示内容を更新するように構成した場合は、プレーヤは選択したシンボルが再配置された否か、即ち、選択したシンボルによるペイアウトが発生したか否かを表示の有無により認識することができる。
【0019】
また、選択したシンボルが1つでも再配置された場合には表示が行われるので、プレーヤはどのような数値が表示されるかについて関心を持つことが期待され、プレーヤのゲームに対する意欲を継続してもたせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係わるスロットマシンのプレイ方法を概略的に示すフローチャートである。以下、図1に示すフローチャート、及び図2に示す斜視図を参照して、本発明の一実施形態に係わるスロットマシン及びプレイ方法の概略的な動作について説明する。
【0021】
本発明の一実施形態に係わるスロットマシンは、電源が投入されてスロットマシンが起動すると、まず認証処理が行われる(ステップS100)。この認証処理では、システムを作動させるためのプログラムが正常に作動するか、プログラムの改竄が行われていないか等の、単位ゲームを開始する前段での初期的な確認処理が行われる。
【0022】
次に、ベーシックゲームが実行される(ステップS200)。このゲームでは、まず、キャビネット11の前面に設けられた下側画像表示パネル16の表示窓15の液晶表示器17の表示領域28(図2参照)に表示される5列、3行のシンボルに内から1つもしくは複数の特定のシンボルが、プレーヤによって選択されたか否かが判断される(ステップS300)。
【0023】
このゲームにおけるプレーヤによる特定のシンボルの選択は、例えば、表示窓15の下方に設けられたシンボル選択表示部14で行うことができる。シンボル選択表示部14の各シンボル表示領域14a〜14jには、表示領域28(28a〜28e)に表示される「JACKPOT 7」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「ORANGE」、「APPLE」、「LOBSTER」、「CRAB」の全シンボルが表示されている。シンボルが表示されているシンボル表示領域14a〜14jの一つもしくは複数を、プレーヤが選択的に接触操作すると、接触操作されたシンボル表示領域14a〜14jに応じた入力信号が、下側画像表示パネル16の前面に設けられたタッチパネル69(図8参照)から出力される。なお、本実施形態において、シンボル表示領域14a〜14jは、シンボル毎の期待値に応じて色分けされた状態で点灯表示される。したがって、プレーヤは、各シンボルの期待値の大小を色により判断することができる。シンボルの期待値については後述する。
【0024】
本実施形態に係わるスロットマシンでは、タッチパネル69からの入力信号を外部入力として取り扱う。そして、プレーヤにより接触操作されたシンボル表示領域14a〜14jを判別することで、選択された特定のシンボルを認識することができる。
【0025】
また、シンボル選択表示部14の各シンボル表示領域14a〜14jを、押しボタンスイッチによって構成してもよい。この場合、プレーヤによって押されたシンボル表示領域14a〜14jは、押しボタンスイッチからの入力信号によって検出することによって判別することができる。この場合は、押しボタンスイッチからの入力信号が、外部入力に相当することになる。
【0026】
次に、所定回数のゲーム中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、この特定のシンボルが再配置された個数(特定のシンボルの出現頻度)に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像が配当表データ画像表示部72に表示される(ステップS400)。
【0027】
例えば、「PLUM」および「APPLE」のシンボルが特定のシンボルとして選択された場合、図9に示すような「PLUM」および「APPLE」のシンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像が配当表データ画像表示部72に表示される。この配当表データは、特定シンボルの出現頻度が高くなるのに応じてクレジットのペイアウト量を増大するように予め設定されている。従って、プレーヤが、種々のシンボルから1つあるいは複数の特定シンボルを選択することによって様々に変化するクレジットのペイアウト量を配当表データ画像を見ることによって確認することができ、よれによりプレーヤがどのシンボルを何個選ぼうかと配当表データ画像を見ながら戦略を練ることができる。
【0028】
次に、決定スイッチからなる特定シンボル選択決定ボタン73が押されて特定のシンボルが決定されたか否かが判断される(ステップS500)。なお、特定シンボル選択決定ボタン73が押されない場合は、ステップS300に戻って特定シンボルの選択処理が行なわれる。従って、プレーヤが、特定シンボルの選択処理後に表示される配当表データ画像を見ながら特定シンボルの選択をし直すことができる。
【0029】
次に、特定シンボル選択決定ボタン73が押されて選択された特定のシンボルが決定された場合、各表示領域28に配置されたシンボルが再配置される(ステップS600)。すなわち、プレーヤによりコイン受入口21にコインが投入され、所望するクレジット数がBETされた状態でプレーヤによりスピンボタン23が押されることをトリガとして各表示領域28に配置されたシンボルのスクロールが開始される。
【0030】
ここで、キャビネット11の前面には、下側画像表示パネル16が設けられている。この下側画像表示パネル16には表示窓15が設けられており、その内側には液晶表示器17が設けられている。液晶表示器17は、5列、3行のシンボルを表示するための表示領域28(28a〜28e)を備えている。各表示領域28には、シンボルが配置されている。そして、所定時間経過後にスクロールが自動的に停止して各表示領域28にシンボルが停止(再配置)される。即ち、ベーシックゲームでは5列分の単位ゲームが実行される。
【0031】
次に、所定回数のゲーム(シンボル再配置)が実行されたか否かが判断される(ステップS700)。ここで、ゲーム(シンボル再配置)の所定の実行回数は、固定としても良いし、後述するように、ゲーム回数指定ボタン75およびゲーム回数表示部76を用いてプレーヤが指定するようにしても良い。なお、ゲーム回数をプレーヤが指定する場合、その指定されたゲーム回数によっても特定シンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量を示した配当表データの内容が変化する。すなわち、同じ特定シンボルが選択され、指定ゲーム数が異なる場合、指定ゲーム数が多くなればなるほどクレジットのペイアウト量が減少する。
【0032】
そして、所定回数のシンボル再配置が実行された場合、ゲームにおいて選択された特定のシンボルについて、ゲーム中における出現頻度がカウントされる(ステップS800)。
【0033】
このゲーム中において、特定のシンボルの出現頻度は、具体的には、次のようにしてカウントされる。つまり、本実施形態に係わるスロットマシンでは、例えば、ゲームにおいて選択された「PLUM」および「APPLE」のシンボルが各表示領域28に再配置された個数を、ゲーム中における特定のシンボルの出現頻度としてカウントする。
【0034】
例えば、「PLUM」および「APPLE」のシンボルが特定のシンボルとして選択されたとする。この場合、図14Aに示すような「PLUM」および「APPLE」のシンボルが再配置された個数に応じてクレジットのペイアウトを伴う賞を発生させている。
【0035】
また、ゲームにおいて選択された「PLUM」のシンボルによる、クレジットの払い出しを伴う賞を成立させるコンビネーションとした場合は、図14Bに示すような、「PLUM」のみのシンボルを所定個数以上含む場合を、例として挙げることができる。
【0036】
所定回数のシンボル再配置が終了した後、本実施形態に係わるスロットマシンは、ゲーム中にカウントした特定のシンボルの出現頻度に応じたペイアウト量で、クレジットのペイアウトを行い(ステップS900)、ステップS200に戻ってベーシックゲームを実行する。例えば、「PLUM」および「APPLE」のシンボルが特定のシンボルとして選択されたと場合、図14Aに示すような「PLUM」および「APPLE」のシンボルが再配置された個数に応じてクレジットのペイアウトを伴う賞を発生させている。
【0037】
本実施形態に係わるスロットマシンでは、ゲームにおいて選択された特定のシンボルが再配置された個数や、前記特定のシンボルが再配置された回数が増加するのに応じて、クレジットのペイアウト量が増加することをプレーヤに期待させて、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させることができる。
【0038】
上記の例では、5列、3行の表示領域28(28a〜28e)にシンボルを停止して表示する例について説明したが、本発明は、5列、3行の表示領域28に限定されるものではない。
【0039】
また、上記の例では、液晶表示器17を用いて各表示領域28にシンボルを表示するようにしている。他の例として、円筒形状で、側面に複数のシンボルが表示された機械式の回転リールを用い、この回転リールを回転させた後、停止させて表示窓15の内側にシンボルを停止させる構成とすることもできる。
【0040】
また、上記の例では、ベーシックゲームにおいて、シンボルを各表示領域28(28a〜28e)に対して上下方向にスクロールさせて表示し、その後シンボルを停止(再配置)するようにしている。他の例として、各表示領域28(28a〜28e)でシンボルを変更して表示(再配置)するようにしても良い。
【0041】
次に、本発明の一実施形態に係わるスロットマシン10の構成を、図2に示す斜視図を参照して説明する。このスロットマシン10は、遊技施設内に設置される。
【0042】
スロットマシン10では、単位ゲームを実行するための遊技媒体として、コイン、紙幣またはこれらに相当する電子的な有価情報が用いられる。但し、本発明において、遊技媒体としては、特に限定されるものではなく、例えば、メダル、トークン、電子マネー、チケットを挙げることができる。なお、上記チケットとしては、特に限定されるものではなく、例えば、後述するようなバーコード付きチケット等を挙げることができる。
【0043】
図2に示すように、スロットマシン10は、キャビネット11と、キャビネット11の上側に設置されたトップボックス12と、キャビネット11の前面に設けられたメインドア13とを備えている。
【0044】
キャビネット11の内部には、5列、3行のシンボルをスクロールする液晶表示器17が設けられている。この液晶表示器17は、5列、3行のシンボルを表示するための表示領域28(28a〜28e)を備えている。この表示領域28の前面には、表示領域28に表示されたシンボルを視認可能な表示窓15が配置されている。ベーシックゲームが実行されると、5列、3行の各表示領域28(28a〜28e)でシンボルがスクロールされる。プレーヤは、表示窓15越しに、このスクロールされているシンボルを視認することができる。
【0045】
本実施形態では、メインディスプレイとして、液晶表示器17の5列、3行の表示領域28(28a〜28e)を例に挙げている。他の例として、側面にシンボルを表示した機械的なリールを回転、停止させることにより、表示窓15越しにシンボルを表示するようにしても良い。また、表示領域28は5列、3行に限定されない。
【0046】
メインドア13の上部であって、液晶表示器17の前方には、下側画像表示パネル16が設けられている。下側画像表示パネル16は、透明液晶パネルを備えていて、遊技中には遊技に関する各種の情報や演出画像等が表示される。
【0047】
下側画像表示パネル16には、クレジット数表示部31及びペイアウト数表示部32、カウント値/ペイアウト量表示部71が設けられている。クレジット数表示部31には、クレジットされたコインの枚数が画像によって表示される。ペイアウト数表示部32には、所定のシンボルを所定個数(例えば6個)以上含むコンビネーションが表示領域28に停止した場合にペイアウトされるコインの数が画像によって表示される。カウント値/ペイアウト量表示部71には、ゲームで選択されたシンボルと、その出現頻度、即ち、再配置された個数(又は再配置された回数)と、この出現頻度に応じたクレジットのペイアウト量(枚数)が表示される。
【0048】
また、下側画像表示パネル16に設けたられた表示窓15の中段に、1つのペイラインLを設定するようにしても良い。ペイラインLは、シンボルのコンビネーションを規定するものである。この場合、ペイラインL上に停止したシンボルのコンビネーションがウィニングコンビネーションであった場合に、そのウィニングコンビネーションとコインの投入数(BET数)とに応じた枚数のコインがペイアウトされる。ペイラインLは仮想的に設定したものであり、実際に視認されることはない。ただし、下側画像表示パネル16上に実際に描かれたものであってもよい。
【0049】
また、下側画像表示パネル16の表示領域28の下方には、プレーヤが特定のシンボルを選択するための選択スイッチからなるシンボル選択表示部14、特定シンボル選択決定ボタン73、ゲーム回数表示部76が設けられている。
【0050】
このシンボル選択表示部14は、液晶表示器17によって表示領域28(28a〜28e)に表示することのできる全てのシンボル、即ち、「JACKPOT 7」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「ORANGE」、「APPLE」、「LOBSTER」、「CRAB」を個別に表示する複数のシンボル表示領域14a〜14jを備えている。また、このシンボル選択表示部14の両横には、プレーヤが選択された特定のシンボルを決定するための決定スイッチからなる特定シンボル選択決定ボタン73およびプレーヤの指定したゲーム回数を表示するゲーム回数表示部76が設けられている。
【0051】
各シンボル表示領域14a〜14jは、その背後に配置されたバックライト14L(図8参照)によって、各シンボル表示領域14a〜14j毎に個別に点灯表示させることができる。
【0052】
更に、下側画像表示パネル16の前面には、タッチパネル69(図8参照)が設けられていて、プレーヤはタッチパネル69を操作して各種の指示を入力することができる。
【0053】
すなわち、プレーヤがシンボル選択表示部14を通じて特定のシンボルを選択すると共に、プレーヤが特定シンボル選択決定ボタン73を通じて選択された特定のシンボルを決定することができる。
【0054】
下側画像表示パネル16の下方には、コントロールパネル20と、コインをキャビネット11内に受け入れるコイン受入口21と、紙幣識別器22とが設けられている。
【0055】
コントロールパネル20には、スピンボタン23と、チェンジボタン24と、キャッシュアウトボタン25と、1−BETボタン26と、最大BETボタン27、ゲーム回数指定ボタン75が設けられている。スピンボタン23は、表示領域28に表示されているシンボルのスクロールを開始させる指示を入力するためのボタンである。チェンジボタン24は、遊技施設の係員に両替を要求する際に用いるボタンである。キャッシュアウトボタン25は、クレジットされているコインをコイントレイ18にペイアウトする指示を入力するためのボタンである。
【0056】
1−BETボタン26は、クレジットされているコインのうち、1枚のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのボタンである。最大BETボタン27は、クレジットされているコインのうち、1回の遊技に賭けることが可能な最大枚数(例えば、50枚)のコインを遊技に賭ける指示を入力するためのボタンである。
【0057】
紙幣識別器22は、紙幣が正規のものであるか否かを識別すると共に、正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。なお、紙幣識別器22は、後述するバーコード付チケット39を読み取ることができるように構成されていてもよい。メインドア13の下部前面、即ち、コントロールパネル20の下方には、スロットマシン10のキャラクタ等が描かれたベリーガラス34が設けられている。
【0058】
ゲーム回数指定ボタン75は、特定シンボルの選択の前後にプレーヤによってゲームの実行回数を指定するためのボタンである。このゲーム回数指定ボタン75は、プレーヤによって押された回数によってゲーム回数を指定するようになっている。そして、この指定回数は、例えば、20回のような上限値を持っており、その上限値に達した場合には、1回に戻るようになっている。
【0059】
トップボックス12の前面には、上側画像表示パネル33が設けられている。上側画像表示パネル33は、液晶パネルを備えており、例えば、演出画像、遊技内容の紹介や遊技のルールの説明を表す画像が表示されると共に、所定回数のゲーム中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、この特定のシンボルが再配置された個数(特定のシンボルの出現頻度)に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像を表示する配当表データ画像表示部72を有している。
【0060】
また、トップボックス12には、音声出力用のスピーカ29が設けられている。上側画像表示パネル33の下側には、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、データ表示器37と、キーパッド38とが設けられている。チケットプリンタ35は、クレジット数や日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケット39を用いて他のスロットマシンで遊技することや、バーコード付チケット39を遊技施設のキャッシャ等で紙幣等に交換することができる。
【0061】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータの読み取り及びスマートカードへのデータの書き込みを行うものである。スマートカードは、プレーヤが所持するカードであり、例えば、プレーヤを識別するためのデータ、プレーヤが行った遊技の履歴に関するデータが記憶される。
【0062】
データ表示器37は、蛍光ディスプレイ等からなり、例えば、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤがキーパッド38により入力したデータを表示する。キーパッド38は、チケット発行等に関する指示やデータを入力する。
【0063】
図3は、液晶表示器17の各表示領域28(28a〜28e)でスクロールされるシンボルの列を示す説明図である。図3に示すように、各表示領域28(28a〜28e)では、それぞれコードナンバー「00」〜「21」からなる合計22個のシンボルの列がスクロールされる。なお、シンボルの配置は各表示領域28(28a〜28e)毎に異なっている。
【0064】
各表示領域28(28a〜28e)に表示されるシンボルは、「JACKPOT 7」、「BLUE 7」、「BELL」、「CHERRY」、「STRAWBERRY」、「PLUM」、「ORANGE」、「APPLE」、「LOBSTER」、「CRAB」のシンボルが組み合わされて構成されている。
【0065】
なお、所定回数のゲームにおける各表示領域28(28a〜28e)に表示される特定シンボルの出現頻度に応じてペイアウトを行なうようになっているが、この各表示領域28(28a〜28e)に表示されるシンボルのコンビネーションにより、ペイアウトを伴うコンビネーションを設定するようにしても良い。
【0066】
この場合、ペイアウトを伴うコンビネーションは、表示窓15のペイラインL上にウイニングコンビネーションが停止するようなコンビネーションと、「BELL」のシンボルを所定個数(例えば6個)以上含むコンビネーションとを含んでいる。そして、スロットマシン10には、ペイアウトを伴うコンビネーションが成立したときのペイアウト量(ペイアウトレート)を決定するためのペイアウトテーブルが設定されている(図4参照)。
【0067】
各表示領域28(28a〜28e)に表示(配置)されているシンボルは、1−BETボタン26または最大BETボタン27が押され、その後、スピンボタン23が押されるとスクロールを開始する。各シンボルのスクロールが開始されると、所定時間経過後に、自動的に各シンボルのスクロールが停止(再配置)する。このとき、図3に示したシンボルの列のうちのいずれかのシンボルが、各表示領域28(28a〜28e)に停止する。
【0068】
図5は、ゲームで選択されるシンボルと、その期待値との関係を示す説明図である。図5において、配置数は、各シンボルの合計枚数、即ち、各シンボル列に設定された枚数の合計を示している(図3参照)。図5では、配置数7の「BULE 7」から、配置数11の「CHERRY」までのシンボルについて、ペイアウトの期待値を「中」と設定している。そして、この「中」よりも配置数が少ないシンボルについてはペイアウトの期待値を「小」と設定し、「中」よりも配置数が多いシンボルについてはペイアウトの期待値を「大」と設定している。ペイアウトの期待値とは、そのシンボルが再配置されることによって、クレジットのペイアウトを伴う賞が発生する可能性の大小を示したものである。したがって、配置数が少ないシンボルについてはペイアウトの期待値が小さくなり、配置数が多いシンボルについてはペイアウトの期待値が大きくなる。なお、図5では説明を容易にするため、期待値を「大」、「中」、「小」で表しているが、期待値はシンボル毎に数値化することができる。例えば、配置数10の「APPLE」の期待値を「100」とした場合は、配置数5の「JACKPOT 7」の期待値は「50」となり、配置数24の「PLUM」の期待値は「240」となる。
【0069】
先に説明したように、シンボル表示領域14a〜14jは、シンボル毎の期待値に応じて色分けされた状態で点灯表示される。このとき、同じ期待値のシンボルについては同じ色が割り当てられる。例えば、期待値「小」のシンボルは「赤」、期待値「中」のシンボルは「黄」、期待値「大」のシンボルは「青」というように色分けされる。この色分けは、プレーヤがシンボルを選択する際の目安になるものである。したがって、ペイアウトの確率は低いが、より多くのペイアウトを期待するプレーヤは「赤」に表示されたシンボルを選択すればよい。また、多くのペイアウトは得られないが、より確実なペイアウトを期待するプレーヤは「青」のシンボルを選択すればよい。この例では、「赤」、「黄」、「青」の3種類の色分けについて説明したが、各期待値毎に、さらに細かく色分けしてもよい。
【0070】
なお、本発明のスロットマシンにおいて、ゲームで選択されるシンボルと、その期待値との関係は図5の例に限定されるものではない。例えば、液晶表示器17を用いて各表示領域28にシンボルを表示する構成とした場合は、ゲームが実行されたときだけ、配置数が1つしかない特別なシンボルを設定するようにしてもよい。
【0071】
図6A、図6Bは、ゲームにおいて、各シンボル毎に設定されたペイアウトテーブル(ゲーム用ペイアウトテーブル)を示す図である。このゲーム用ペイアウトテーブルは、ゲームが実行されているときに選択される。ゲーム用ペイアウトテーブルにおいて、「カウント値」とは、各表示領域28(28a〜28e)において、プレーヤが選択したシンボルが所定回数のシンボル再配置で表示された回数を累積したものである。例えば、ゲームで選択されたシンボルが1回目のシンボル再配置で1つ再配置され、2回目のシンボル再配置で2つ再配置され、3回目のシンボル再配置で1つ再配置され、4回目のシンボル再配置で2つ再配置され、5回目のシンボル再配置で1つ再配置され、所定回数を例えば、5回とすると、カウント値は「7」となる。
【0072】
例えば、「PLUM」および「APPLE」のシンボルが特定のシンボルとして選択されたとする。この場合、図14Aに示すような「PLUM」および「APPLE」のシンボルが再配置された回数に応じてクレジットのペイアウトを伴う賞を発生させている。
【0073】
なお、本実施形態の説明では、期待値「大」の「PLUM」および期待値「中」の「APPLE」のペイアウトテーブル(図6A)と、期待値「小」の「JACKPOT 7」のペイアウトテーブル(図6B)とを例として挙げている。図6に示していないシンボルについても、各々ペイアウトテーブルが設定されている。
【0074】
ここでは、期待値に応じて、クレジットのペイアウトが予め設定されている。すなわち、特定シンボルの出現頻度が高くなるのに応じてクレジットのペイアウト量を増大するように予め設定されている。具体的には、期待値「小」の「JACKPOT 7」を含む場合では、クレジットのペイアウトを伴う賞が発生する可能性が小さいため、期待値「中」の「APPLE」や期待値「大」の「PLUM」を含む場合よりもペイアウトが多くなるように設定されている。また、期待値「大」の「PULM」を含む場合では、クレジットのペイアウトを伴う賞が発生する可能性が大きいため、期待値「中」の「APPLE」や期待値「小」の「JACKPOT 7」を含む場合よりもペイアウトが少なくなるように設定されている。
【0075】
したがって、プレーやは期待値の小さいシンボルを選んだ場合は、ペイアウトの確率は低くくなるが、より多くのペイアウトを期待することができる。また、期待値の大きなシンボルを選べば、多くのペイアウトは得られないものの、ペイアウトの確率が高くなるため、より確実なペイアウトを期待することができる。特に、複数の特定シンボルを選択する場合、期待値の小さいシンボル同士を選択すると、ペイアウトの確率は非常に低くくなるが、非常に多くのペイアウトを期待することができ、逆に、期待値の大きいシンボル同士を選択すると、ペイアウトの確率は非常に高くなるが、非常に少ないペイアウトしか期待できないものである。なお、ゲーム回数をプレーヤが指定する場合、その指定されたゲーム回数によっても特定シンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量とを示したペイアウトテーブルも変化する。
【0076】
このように、複数の特定シンボルを選択することにより、よりバラエティに富んだペイアウトを提供することができ、そのよりバラエティに富んだペイアウトを配当表データとして、後述する配当表データ画像表示部72に表示するので、プレーヤに対しより多くの選択肢を与えると共に、どの組み合わせの特定シンボルを選択すれば、より多くのペイアウトを得ることができるかを突き止める興味を持たせることができる。
【0077】
なお、本発明のスロットマシンにおいて、各シンボル毎に設定されたペイアウトテーブルの構成は図6A、図6Bの例に限定されるものではない。
【0078】
図7は、カウント値/ペイアウト量表示部71の表示例を示す説明図である。ここでは、ゲームにおいて、プレーヤにより「JACKPOT 7」が選択された場合を例とする。図7に示すように、カウント値/ペイアウト量表示部71には、ゲームで選択された「シンボル名」、その時点での「カウント値」、そのカウント値に応じたクレジットの「ペイアウト量」が表示される。ただし、カウント値/ペイアウト量表示部71における表示内容としては、少なくとも「カウント値」と「ペイアウト量」があればよい。
【0079】
ゲームによるクレジットのペイアウトは、全てのシンボル再配置が終了した時点で行われる。例えば、シンボル再配置を10回連続して行う場合、10回目のシンボル再配置が終了した時点のカウント値に応じたクレジットがペイアウトされることになる。したがって、プレーヤは、ゲームの実行中は、常に現時点でのカウント値とペイアウト量を認識することができるとともに、ゲームが終了した時点では、最終的なカウント値とペイアウト量を確認することができる。なお、ゲームによるクレジットのペイアウトは、各回のゲームが終了した時点で行われるようにしてもよい。
【0080】
例えば、ゲームにおいて、プレーヤにより「JACKPOT 7」が選択された場合は、図6Bに示すゲーム用ペイアウトテーブルが選択される。そして、ゲームで選択されたシンボルが1回目のゲームで3つ再配置され、2回目のゲームで2つ再配置されたとすると、その時点でカウント値は「5」となる。このとき、カウント値/ペイアウト表示部71には、2回目のゲームが終了した時点でのカウント値「5」と、クレジットのペイアウト量「20枚」が表示される。これら表示内容のうち、「カウント値」と「ペイアウト量」は、1回のゲームが終了する毎に更新される。このように、1回のゲームが終了する毎に内容を更新して表示することにより、プレーヤは現時点での「カウント値」と「ペイアウト量」とを正確に把握することができる。これによって、プレーヤは更に多くのペイアウトを求めるようになることが期待され、プレーヤのゲームに対する意欲を継続してもたせることができる。
【0081】
また、カウント値/ペイアウト量表示部71による「カウント値」と「ペイアウト量」の表示は、プレーヤが選択したシンボルが再配置される毎に表示するようにしてもよい。この場合、各回のゲームにおいて、プレーヤが選択したシンボルが再配置されなければ、「カウント値」と「ペイアウト量」は表示されないことになる。したがって、プレーヤは選択したシンボルが再配置された否か、即ち、選択したシンボルによるペイアウトが発生したか否かを、表示の有無により認識することができる。また、選択したシンボルが1つでも再配置された場合には、カウント値/ペイアウト量表示部71による表示が行われるので、プレーヤはどのような数値が表示されるかについて関心を持つことが期待され、プレーヤのゲームに対する意欲を継続してもたせることができる。
【0082】
図8は、図2に示したスロットマシン10の制御回路を示すブロック図である。図8に示すように、制御回路は、マザーボード40と、本体PCB(Printed Circuit Board )60と、ゲーミングボード50と、サブCPU61と、ドアPCB80、及び各種のスイッチ、センサ等の構成要素から構成されている。そして、マザーボード40とゲーミングボード50とで、コントローラ48が構成されている。
【0083】
ゲーミングボード50は、内部バスによって互い接続されたCPU(Central Processing Unit )51と、ROM55及びブートROM52と、メモリカード53に対応したカードスロット53Sと、GAL(Generic Array Logic )54に対応したICソケット54Sとを備えている。
【0084】
メモリカード53は、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを記憶する。ゲームプログラムには、停止シンボル決定プログラムが含まれている。停止シンボル決定プログラムは、各表示領域28(28a〜28e)のペイラインL上に停止するシンボル(シンボルに対応するコードナンバー)を決定するためのプログラムである。
【0085】
また、メモリカード53には、所定回数のゲーム中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、この特定のシンボルが再配置された個数(特定のシンボルの出現頻度)に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像も記憶されている。なお、この配当表データ画像は、ROM55に記憶するようにしても良い。
【0086】
また、カードスロット53Sは、メモリカード53の挿入、取り外しができるように構成され、IDEバスによってマザーボード40に接続されている。したがって、カードスロット53Sからメモリカード53を取り外し、メモリカード53に別のゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを書き込み、そのメモリカード53をカードスロット53Sに挿入することにより、スロットマシン10で行われる遊技の種類や内容を変更することができる。
【0087】
ゲームプログラムには、遊技進行に係わるプログラム、ボーナスゲームへ移行させるためのプログラムが含まれる。また、ゲームプログラムには、遊技中に出力される画像データや音データが含まれる。
【0088】
GAL54は、複数の入力ポートと出力ポートとを備えていて、入力ポートにデータが入力されると、このデータに対応したデータを出力ポートから出力する。この出力ポートから出力されたデータが、上述したペイアウト率設定用データである。
【0089】
また、ICソケット54Sは、GAL54を取り付け、取り外しできるように構成されていて、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。したがって、ICソケット54SからGAL54を取り外し、GAL54に格納されるプログラムを書き換えて、そのGAL54をICソケット54Sに取り付けることにより、GAL54から出力されるペイアウト率設定用データを変更することができる。
【0090】
内部バスによって互いに接続されたCPU51、ROM55及びブートROM52は、PCIバスによってマザーボード40に接続されている。PCIバスは、マザーボード40とゲーミングボード50との間の信号伝達を行うとともに、マザーボード40からゲーミングボード50への電力供給を行う。ROM55には、国識別情報及び認証プログラムが記憶される。ブートROM52には、予備認証プログラム及びCPU51が予備認証プログラムを起動するためのプログラム(ブートコード)等が記憶されている。
【0091】
認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを認証するためのプログラム(改竄チェックプログラム)である。認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムが改竄されていないことの確認及び証明を行うためのプログラムである。即ち、認証プログラムは、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムの認証を行う手順に沿って記述されている。予備認証プログラムは、上述した認証プログラムを認証するためのプログラムである。予備認証プログラムは、認証処理の対象となる認証プログラムが改竄されていないことの証明、即ち、認証プログラムの認証を行う手順に沿って記述されている。
【0092】
マザーボード40は、メインCPU41と、ROM(Read Only Memory)42と、RAM(Random Access Memory)43と、通信インターフェイス44とを備えている。
【0093】
メインCPU41は、スロットマシン10全体を制御する機能を備える。特に、メインCPU41は、プレーヤによりクレジットがBETされスピンボタン23が押された際に、サブCPU61に対して、液晶表示器17の各表示領域28(28a〜28e)に配置されたシンボルをスクロールさせる指令信号を出力する制御、各表示領域28(28a〜28e)のシンボルがスクロールされた後に、停止するシンボルを決定する制御を行う。以下、上記のメインCPU41を含むコントローラ48の機能について説明する。
【0094】
コントローラ48は、メインディスプレイ(液晶表示器17)に配置される複数のシンボルをスクロールした後に、新たなシンボルマトリクスとして再配置するベーシックゲームの実行を制御する。そのために、コントローラ48は、シンボルマトリクスへの配列シンボルを複数種類のシンボルの中から選択して決定し、スクロール状態からその決定されたシンボルで停止する再配置制御を実行する。
【0095】
また、コントローラ48は、ベーシックゲームが実行され、液晶表示器17の各表示領域28(28a〜28e)に、ペイアウトの対象となる特定シンボルが再配置されたときに、ペイアウトを発生させる制御を実行する。
【0096】
すなわち、コントローラ48は、クレジットのペイアウトを伴う特定のシンボルを外部入力により選択するゲームの実行を以下のように制御する。シンボル選択表示部14の各シンボル表示領域14a〜14jの接触操作によって、プレーヤに特定のシンボルを選択させるために、各シンボル表示領域14a〜14jに対応する部分毎に分割点滅可能なバックライト14Lを、ゲームの開始時点において一旦全点灯させる点灯制御を実行する。
【0097】
また、コントローラ48は、プレーヤが選択した特定のシンボルを表示するために、プレーヤが接触操作した一つのシンボル表示領域、例えば、バックライト14Lの、「PLUM」のシンボル表示領域14fに対応する部分を点灯させたまま、バックライト14Lの、他のシンボル表示領域14a〜14e,14g〜14jに対応する部分を、全て消灯させる点灯制御を実行する。プレーヤが接触操作により特定シンボルを選択すると、そのシンボルのコードナンバー(図3参照)がRAM43に記憶される。
【0098】
それに伴って、コントローラ48は、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、この特定のシンボルが再配置された個数(特定のシンボルの出現頻度)に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像を配当表データ画像表示部72に表示する。
【0099】
そして、コントローラ48は、プレーヤにより特定シンボル選択決定ボタン73が押されると、プレーヤにより選択された特定のシンボルを決定する。
【0100】
また、コントローラ48は、ゲームの実行により特定のシンボルが選択された後に、メインディスプレイ(液晶表示器17)に配置される複数のシンボルをスクロールし、新たなシンボルマトリクスとして再配置するゲームの実行を制御する。そのために、シンボルマトリクスへの配列シンボルを複数種類のシンボルの中から選択して決定し、スクロール状態からその決定されたシンボルで停止する再配置制御を実行する。
【0101】
また、コントローラ48は、所定回数のシンボル再配置中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルのメインディスプレイ(液晶表示器17)への出現頻度に応じて、クレジットのペイアウト量を変化させる制御を実行する。即ち、特定のシンボルがメインディスプレイに再配置された個数が増加するのに応じて、クレジットのペイアウト量を増加させるように制御する。或いは、所定回数のゲーム中において、特定のシンボルがメインディスプレイに再配置された回数が増加するのに応じて、クレジットのペイアウト量を増加させるように制御しても良い。
【0102】
また、コントローラ48は、所定回数のシンボル再配置中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、このシンボルがメインディスプレイへ再配置された個数(或いは再配置された回数)と、再配置された個数(或いは再配置された回数)に応じたクレジットのペイアウト量とをカウント値/ペイアウト量表示部71に表示する制御を実行する。更に、これらの表示内容を、各ゲームが終了する毎又は特定のシンボルがメインディスプレイへ再配置される毎に、更新して表示するように制御する。
【0103】
また、コントローラ48は、所定回数のゲーム中において、特定のシンボルがペイアウトの期待値が小さいシンボルであるときは、ペイアウトの期待値が大きいシンボルよりも、シンボルの出現頻度に応じたクレジットのペイアウト量を多くするように制御し、特定のシンボルがペイアウトの期待値が大きいシンボルであるときは、ペイアウトの期待値が小さいシンボルよりも、シンボルの出現頻度に応じたクレジットのペイアウト量を少なくするように制御する。
【0104】
また、コントローラ48は、ゲーム(シンボル再配置)の所定の実行回数を、ゲーム回数指定ボタン75およびゲーム回数表示部76を用いてプレーヤが指定する場合、その指定されたゲーム回数によっても特定シンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量が変化するように、ペイアウトてーブルおよび配当表データを入れ替え、同じ特定シンボルが選択され、指定ゲーム数が異なる場合、指定ゲーム数が多くなればなるほどクレジットのペイアウト量が減少するように制御する。
【0105】
ROM42には、メインCPU41により実行されるBIOS(Basic Input/Output System )等のプログラムが記憶され、且つ、恒久的に用いるデータが記憶されている。メインCPU41によってBIOSが実行されると、各周辺装置の初期化処理が行われると共に、メモリカード53に記憶されているゲームプログラム及びゲームシステムプログラムのゲーミングボード50を介した読み取り処理が開始される。また、ROM42には、図6A、図6Bに示すゲーム用ペイアウトテーブルのデータが記憶されている。これらのデータは、実行されているゲームや、ゲームにおいてプレーヤが選択したシンボルに応じて読み出される。
【0106】
RAM43には、メインCPU41が処理を行う際に用いられるデータやプログラムが記憶される。
【0107】
通信インターフェイス44は、通信回線を介して遊技施設内に設けられるホストコンピュータ等との間での通信を行うためのものである。
【0108】
また、マザーボード40には、後述する本体PCB(Printed Circuit Board )60及びドアPCB80が、それぞれUSB(Universal Serial Bus)によって接続されている。更に、マザーボード40には、電源ユニット45が接続されている。電源ユニット45からマザーボード40に電力が供給されると、マザーボード40のメインCPU41が起動するとともに、PCIバスを介してゲーミングボード50に電力が供給されてCPU51が起動する。
【0109】
本体PCB60及びドアPCB80には、メインCPU41に入力される入力信号を発生させる機器や装置と、メインCPU41から出力される制御信号により動作が制御される機器や装置とが接続されている。メインCPU41は、該メインCPU41に入力された入力信号に基づいて、RAM43に記憶されたゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを実行することにより、演算処理を行ってその結果をRAM43に記憶したり、各機器や装置に対する制御処理として各機器や装置に制御信号を送信する処理を行う。
【0110】
本体PCB60には、サブCPU61と、ホッパー66と、コイン検出部67と、グラフィックボード68と、スピーカ29と、タッチパネル69と、紙幣識別器22と、チケットプリンタ35と、カードリーダ36と、キースイッチ38Sと、データ表示器37と、バックライト14Lとが接続されている。
【0111】
サブCPU61は、液晶表示器17に設定された5列の表示領域28(28a〜28e)でシンボルをスクロールする制御を行うものであり、VDP(Video Display Processor)46と接続されている。
【0112】
VDP46は、画像データROM47に記憶されているシンボルの画像データを読み出し、液晶表示器17に表示するスクロール画像を生成し、このスクロール画像を液晶表示器17に出力する。
【0113】
ホッパー66は、キャビネット11内に設置され、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、所定数のコインをコイン払出口19からコイントレイ18にペイアウトする。コイン検出部67は、コイン払出口19の内部に設けられ、コイン払出口19から所定枚数のコインがペイアウトされたことを検出した場合には、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0114】
グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、上側画像表示パネル33及び下側画像表示パネル16における画像表示を制御する。即ち、下側画像表示パネル16においては、各表示領域28(28a〜28e)に表示するシンボルや、シンボル選択表示部14の各シンボル表示領域14a〜14jにおける各シンボルの色分け表示、並びに、バックライト14Lの各シンボル表示領域14a〜14jに対応する部分毎の点滅を除く、他の画像表示を制御する。
【0115】
下側画像表示パネル16のクレジット数表示部31(図8不図示)には、RAM43に記憶されているクレジット数が表示される。また、下側画像表示パネル16のペイアウト数表示部32(図8不図示)には、コインの払出数が表示される。更に、下側画像表示パネル16のカウント値/ペイアウト量表示部71(図8不図示)には、ゲームで選択されたシンボルと、このシンボルが再配置された個数(又は再配置された回数)と、これに応じたクレジットのペイアウト量が表示される。また、グラフィックボード68は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて画像データを生成するVDPや、VDPによって生成される画像データを一時的に記憶するビデオRAM等を備えている。
【0116】
上側画像表示パネル33の配当表データ画像表示部72には、所定回数のゲーム中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、この特定のシンボルが再配置された個数(特定のシンボルの出現頻度)に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像が表示される。
【0117】
紙幣識別器22は、紙幣の画像を読み取り、正規の紙幣をキャビネット11内に受け入れる。また、紙幣識別器22は、正規の紙幣を受け入れたとき、その紙幣の額に基づいてメインCPU41に対して入力信号を出力する。メインCPU41は、該入力信号により伝達された紙幣の額に応じたクレジット数をRAM43に記憶する。
【0118】
チケットプリンタ35は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、RAM43に記憶されたクレジット数、日時やスロットマシン10の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケット39として出力する。
【0119】
カードリーダ36は、スマートカードからのデータを読み取ってメインCPU41へ送信したり、メインCPU41からの制御信号に基づいてスマートカードへのデータの書き込みを行う。キースイッチ38Sは、キーパッド38に設けられ、プレーヤによりキーパッド38が操作されたとき、入力信号をメインCPU41へ出力する。
【0120】
データ表示器37は、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて、カードリーダ36が読み取ったデータや、プレーヤによりキーパッド38を介して入力されたデータを表示する。
【0121】
ドアPCB80には、コントロールパネル20と、リバータ21Sと、コインカウンタ21C、及び冷陰極管81が接続されている。コントロールパネル20には、スピンボタン23に対応したスピンスイッチ23S、チェンジボタン24に対応したチェンジスイッチ24S、キャッシュアウトボタン25に対応したキャッシュアウトスイッチ25S、1−BETボタン26に対応した1−BETスイッチ26S、及び、最大BETボタン27に対応した最大BETスイッチ27Sが設けられている。各スイッチ23S〜27Sは、対応するボタン23〜27がプレーヤによって操作されたとき、メインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0122】
コインカウンタ21Cは、コイン受入口21の内部に設けられていて、プレーヤによってコイン受入口21に投入されたコインが正規のものであるか否かを識別する。正規のコイン以外のものは、コイン払出口19から排出される。また、コインカウンタ21Cは、正規のコインを検出したときにメインCPU41に対して入力信号を出力する。
【0123】
リバータ21Sは、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて動作するものであり、コインカウンタ21Cによって正規のコインとして認識されたコインを、スロットマシン10内に設置されたキャッシュボックス(図示せず)またはホッパー66に振り分ける。即ち、ホッパー66がコインで満たされている場合、正規のコインはリバータ21Sによってキャッシュボックスに振り分けられる。一方、ホッパー66がコインで満たされていない場合には、正規のコインはホッパー66に振り分けられる。
【0124】
冷陰極管81は、下側画像表示パネル16と、上側画像表示パネル33との背面側に設置されるバックライトとして機能するものであり、メインCPU41から出力される制御信号に基づいて点灯する。
【0125】
次に、スロットマシン10において行われる具体的な処理について説明する。スロットマシン10は、図1に示す認証処理を行った後、ゲームプログラム及びゲームシステムプログラムを順次読み出して、以下のようなベーシックゲームを実行する。なお、ベーシックゲーム実行に先立ち、コントローラ48は初期設定を行う。この初期設定においてコントローラ48は、プレーヤによって選択される特定のシンボルのゲーム中における停止個数を示すカウンタ、即ち、RAM43のシンボル停止個数カウンタのカウント値Mをゼロリセットする。また、ゲームの実行回数を示すRAM43の実行回数カウンタのカウント値Nをゼロリセットする。
【0126】
図10及び図11は、図1に示したベーシックゲーム実行処理の、具体的な処理手順を示すフローチャートである。
【0127】
ゲーム実行処理においては、まず、コントローラ48は、シンボル選択処理を実行する(ステップS31)。このシンボル選択処理は、図1のステップS300で説明したゲームに相当するものである。そして、シンボル選択処理では、コントローラ48は、まず、図15Aに示すように、バックライト14Lの全ての部分を点灯させてシンボル選択表示部14の各シンボル表示領域14a〜14jを点灯状態とする。このとき、各シンボルは期待値に応じて色分けされた状態で点灯表示されている。図15Aでは、図5に示す期待値「大」、「中」、「小」に合わせて、例えば「赤」、「黄」、「青」で色分けした例を示している。このような色分けされた状態で点灯表示することにより、プレーヤは各シンボルの期待値を容易に識別することが可能となる。
【0128】
次いで、プレーヤによるタッチパネル69の接触操作がなされると、その接触位置を検出して、プレーヤが選択したシンボルを認識する。
【0129】
続いて、コントローラ48は、図15Bに示すように、プレーヤが選択したシンボルに対応する部分を除いてバックライト14Lの他の部分を消灯させる。そして、プレーヤが選択したシンボルに対応するシンボル表示領域14a(14b〜14j)のみを点灯状態とする。なお、本実施形態の以下の説明では、プレーヤが「PLUM」のシンボルを選択したものとする。
【0130】
次に、コントローラ48は、配当表データ画像の表示処理を行なう(ステップS32)。すなわち、コントローラ48は、プレーヤが選択したシンボルを認識すると、所定回数のゲーム中において、プレーヤにより選択された特定のシンボルと、この特定のシンボルが再配置された個数(特定のシンボルの出現頻度)に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像を、メモリカード53より読み出し、本体PCB60およびグラフィックボード68を介して上側画像表示パネル33内の配当表データ画像表示部72に表示する。
【0131】
例えば、「PLUM」および「APPLE」のシンボルが特定のシンボルとして選択された場合、コントローラ48は、図9に示すような「PLUM」および「APPLE」のシンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像を配当表データ画像表示部72に表示する。従って、プレーヤが、種々のシンボルから1つあるいは複数の特定シンボルを選択することによって様々に変化するクレジットのペイアウト量を配当表データ画像を見ることによって確認することができ、よれによりプレーヤがどのシンボルを何個選ぼうかと配当表データ画像を見ながら戦略を練ることができる。
【0132】
次に、コントローラ48は、特定シンボル選択決定ボタン73が押されて特定のシンボルが決定されたか否かを判断する(ステップS33)。ここで、特定シンボル選択決定ボタン73が押されない場合は、コントローラ48は、特定シンボルの選択入力待ちとなる。従って、プレーヤが、特定シンボルの選択処理後に表示される配当表データ画像を見ながら特定シンボルの選択をし直すことができる。
【0133】
そして、特定シンボル選択決定ボタン73が押された場合は、特定のシンボルが決定されて次のステップ34へと移行する。
【0134】
すなわち、コントローラ48は、コインがBETされたか否かを判断する(ステップS34)。この処理において、コントローラ48は、プレーヤによって1−BETボタン26が押された際に1−BETスイッチ26Sから出力される入力信号、又はプレーヤによって最大BETボタン27が押された際に最大BETスイッチ27Sから出力される入力信号、を受信したか否かを判断する。プレーヤによってコインがBETされていないと判断した場合には、ステップS34に処理を戻す。
【0135】
一方、ステップS34において、プレーヤによってコインがBETされたと判断した場合には、コントローラ48は、BETされたコインの枚数に応じて、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行う(ステップS35)。なお、BETされるコインの枚数がRAM43に記憶されたクレジット数より多い場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS34に処理を戻す。また、BETされるコインの枚数が、1回の遊技にBETすることが可能な上限値(本実施形態では50枚)を超える場合には、RAM43に記憶されたクレジット数を減算する処理を行わずに、ステップS36に処理を進める。この状態で、表示領域28(28a〜28e)でシンボルがスクロール表示可能状態となる。
【0136】
次に、コントローラ48は、プレーヤによってスピンボタン23がONされたか否かを判断する(ステップS36)。この処理において、コントローラ48は、プレーヤによってスピンボタン23がONされた際に、スピンスイッチ23Sから出力される入力信号を受信したか否かを判断する。
【0137】
プレーヤによってスピンボタン23がONされていないと判断した場合には、ステップS34に処理を戻す。なお、プレーヤによってスピンボタン23がONされなかった場合(例えば、プレーヤによってスピンボタン23がONされずに遊技を終了する旨の指示が入力された場合)には、コントローラ48は、ステップS35における減算結果をキャンセルする。
【0138】
本実施形態では、プレーヤによってコインがBETされた後(ステップS34)、プレーヤによってスピンボタン23がONされたか否かの判断(ステップS36)を行う前に、クレジット数を減算する処理(ステップS35)を行う場合について説明する。ただし、本発明は、この例に限定されるものではない。例えば、プレーヤによってコインがBETされた後(ステップS34)、プレーヤによってスピンボタン23がONされたか否かの判断(ステップS36)を行い、プレーヤによってスピンボタン23がONされたと判断した場合(ステップS36でYES)に、クレジット数を減算する処理(ステップS35)を行うようにしてもよい。
【0139】
そして、図10のステップS36において、プレーヤによってスピンボタン23がONされたと判断した場合には、コントローラ48は、停止シンボル決定処理を行う(ステップS37)。この停止シンボル決定処理において、コントローラ48は、RAM43に記憶されている停止シンボル決定プログラムを実行することにより、各表示領域28(28a〜28e)でのシンボルの停止時における、表示窓15越しに表示されるシンボルを決定する。これにより、ペイラインL上に停止するシンボルのコンビネーションが決定される。
【0140】
次に、コントローラ48は、シンボルのスクロール表示処理を行う(ステップS38)。この処理は、各表示領域28(28a〜28e)で、例えば、シンボルのスクロールを開始した後、シンボルのスクロールを開始した後、ステップS37において決定されたシンボルが停止するように、各表示領域28(28a〜28e)でシンボルを停止させる処理である。
【0141】
次に、ステップS38において、シンボルのスクロールを開始し、各表示領域28(28a〜28e)でシンボルを停止させる処理を実行した後、コントローラ48は、各表示領域28に停止したシンボルの中に、タッチパネル69の接触操作によりプレーヤが選択した「PLUM」の特定シンボルが含まれているか否かを判断する(ステップS39)。
【0142】
そして、図14Cに示すように、プレーヤが選択した「PLUM」のシンボルが、各表示領域28に停止したシンボルに含まれている場合は(ステップS39でYES)、プレーヤが選択した「PLUM」のシンボルの個数(図14Cの場合は3個)を、RAM43のシンボル停止個数カウンタのカウント値Mに加算(積算)する(ステップS40)。
【0143】
続いて、コントローラ48は、プレーヤが選択した「PLUM」のシンボルに対応するゲーム用ペイアウトテーブルを参照し、現時点でのカウント値と、そのカウント値に対応するペイアウト量とを取得して、プレーヤが選択したシンボルに対応付けてカウント値/ペイアウト量表示部71に表示する(ステップS41)。本実施形態におけるカウント値/ペイアウト量表示処理は、1回のシンボル再配置が終了する毎に行われる。したがって、カウント値/ペイアウト量表示部71に表示される内容は、1回のシンボル再配置が終了する毎に更新されることになる。
【0144】
次に、コントローラ48は、シンボル再配置の実行回数を示すRAM43の実行回数カウンタのカウント値Nを「1」インクリメントした後(ステップS42)、実行回数カウンタのカウント値Nが所定値(本実施形態では10)に達したか否か、つまり、ゲームを所定回数(本実施形態では10回)実行したか否かを判断する(ステップS43)。
【0145】
実行回数カウンタのカウント値Nが10回に達した場合は(ステップS43でYES)、ゲームの実行回数が10回に達したものとして、コントローラ48は、10回のゲーム中に、プレーヤが選択した特定のシンボルに対するペイアウトが発生したか否かを判断する(ステップS44)。ここで、ペイアウトが発生していれば、プレーヤが選択した「PLUM」のシンボル対応するゲーム用ペイアウトテーブルを適用して、RAM43のシンボル停止個数カウンタのカウント値Mに対応するペイアウト処理を実行する(ステップS45)。なお、ゲーム(シンボル再配置)の所定の実行回数は、上述のように固定(10回)としても良いし、ゲーム回数指定ボタン75およびゲーム回数表示部76を用いてプレーヤが指定するようにしても良い。なお、ゲーム回数をプレーヤが指定する場合、その指定されたゲーム回数によっても特定シンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データの内容が変化する。すなわち、同じ特定シンボルが選択され、指定ゲーム数が異なる場合、指定ゲーム数が多くなればなるほどクレジットのペイアウト量が減少する。また、プレーヤによるゲーム回数の指定処理は、ステップS31のシンボル選択処理の前後に行なう。
【0146】
そして、コントローラ48は、RAM43のシンボル停止個数カウンタのカウント値Mと実行回数カウンタのカウント値Nとをゼロリセットする。また、図15Cに示すように、バックライト14Lの全ての部分を消灯させてシンボル選択表示部14の各シンボル表示領域14a〜14jを消灯状態として(ステップS46)、ゲームを終了させ、再びベーシックゲーム実行処理に移行する。
【0147】
なお、ペイアウトされるコインを貯留する場合には、コントローラ48は、所定数のクレジットを、RAM43に記憶されているクレジット数に加算する。また、コインをペイアウトする場合には、コントローラ48は、ホッパー66に制御信号を送信して所定数のコインのペイアウトを行う。このとき、コイン検出部67は、ホッパー66からペイアウトされるコインの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達したときに、払出完了信号をコントローラ48に送信する。これにより、コントローラ48は、ホッパー66の駆動を停止し、コインの払出処理を終了する。
【0148】
したがって、本実施形態のスロットマシン10では、ゲームの開始条件が成立して、プレーヤにより特定のシンボルが選択された後に、10回に亘るゲームが実行されている間は、その特定のシンボルが表示領域28に再配置される個数が増加するのに応じて、そのシンボルによるクレジットのペイアウト量が増加することになる。
【0149】
次に、図10のステップS37に示した停止シンボル決定処理を、図12に示すフローチャートを参照して説明する。
【0150】
図12は、図10のステップS37に示した停止シンボル決定処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、RAM43に記憶された停止シンボル決定プログラムをコントローラ48が実行することによって行われる処理である。
【0151】
まず、コントローラ48は、停止シンボル決定プログラムに含まれる乱数発生用プログラムを実行する。そして、0〜255の数値範囲の中から、各列の表示領域28(28a〜28e)のそれぞれに対応する乱数値を選択する(ステップS51)。
【0152】
次に、コントローラ48は、GAL54から出力されてRAM43に記憶されたペイアウト率設定用データに応じたシンボル重み付けデータを参照する。そして、選択された5個の乱数値に基づいて、各表示領域28(28a〜28e)のコードナンバー(図3参照)を決定する(ステップS52)。
【0153】
図13は、図10のステップS38に示したシンボルのスクロール表示処理を示すフローチャートである。なお、この処理は、コントローラ48とサブCPU61との間で行われる処理である。
【0154】
まず、コントローラ48は、サブCPU61に対して、液晶表示器17の表示領域28でシンボルのスクロール表示を開始させる旨のスタート信号を送信する(ステップS61)。サブCPU61は、コントローラ48からスタート信号を受信すると、VDP46に対してシンボルのスクロール表示指令を出力する。VDP46は、画像データROM47に記憶されているシンボルの画像データを読み出して、液晶表示器17の5列の表示領域28(28a〜28e)でシンボルのスクロールを行う(ステップS71)。これにより、5列の各表示領域28(28a〜28e)では、シンボルのスクロールが開始される。
【0155】
コントローラ48は、図13に示すステップS61において、サブCPU61に対してスタート信号を送信した後、シンボルのスクロール時の演出を実行する(ステップS62)。この処理は、停止シンボル決定処理(図10のステップS37)の結果等に応じて定められる期間(例えば3秒)にわたって、下側画像表示パネル16への画像の表示や、スピーカ29からの音の出力等を行う処理である。
【0156】
次に、コントローラ48は、スクロールの停止を指示するタイミングであるか否かを判断する(図13のステップS63)。
【0157】
ステップS63の処理において、スクロールの停止を指示するタイミングではないと判断した場合、ステップS63に処理を戻し、引き続きスクロール時の演出を行う。また、ステップS63の処理において、スクロールの停止を指示するタイミングであると判断した場合、コントローラ48は、RAM43に記憶されたシンボルのコードナンバーをサブCPU61に送信する(ステップS64)。サブCPU61は、コントローラ48からシンボルのコードナンバーを受信すると、このコードナンバーに対応するように、スクロールの停止位置を決定する(ステップS72)。
【0158】
その後、スクロールの停止処理が行われ、各表示領域28(28a〜28e)にシンボルが停止して表示される(ステップS73)。また、コントローラ48による演出画像の表示処理が終了する(ステップS65)。
【0159】
また、本実施形態に係わるスロットマシン10では、プレーヤが選択した特定のシンボルがペイアウトの期待値が小さいシンボルであるときは、ペイアウトの期待値が大きいシンボルよりも、シンボルの再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量を多くするように制御し、プレーヤの選択した特定のシンボルがペイアウトの期待値が大きいシンボルであるときは、ペイアウトの期待値が小さいシンボルよりも、シンボルの再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量を少なくするように制御している。これによれば、プレーヤが期待値の小さいシンボルを選択した場合は、ペイアウトの確率は低くなるものの、そのシンボルが再配置された個数によっては、より多くのクレジットのペイアウトが受けられることになる。このように、よりギャンブル性の高いゲームを好むプレーヤに対して、より多くのクレジットのペイアウトが受けられることを期待させることができるので、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させることができる。また、プレーヤが期待値の大きいシンボルを選択した場合は、ペイアウトの確率が高くなるため、より確実にクレジットのペイアウトが受けられることになる。このように、ギャンブル性の高いゲームを好まないプレーヤに対しては、より確実なペイアウトを期待させることができるので、ゲームに対するプレーヤの興味を向上させることができる。
【0160】
また、本実施形態に係わるスロットマシン10では、1回のゲームが終了する毎に、カウント値/ペイアウト量表示部71での表示内容を更新するようにしたので、プレーヤは現時点での「カウント値」と「ペイアウト量」とを正確に把握することができる。これによって、プレーヤは更に多くのペイアウトを求めるようになることが期待され、プレーヤのゲームに対する意欲を継続してもたせることができる。
【0161】
また、プレーヤが選択したシンボルが再配置される毎に、カウント値/ペイアウト量表示部71での表示内容を更新するように構成した場合は、プレーヤは選択したシンボルが再配置された否か、即ち、選択したシンボルによるペイアウトが発生したか否かを表示の有無により認識することができる。また、選択したシンボルが1つでも再配置された場合には表示が行われるので、プレーヤはどのような数値が表示されるかについて関心を持つことが期待され、プレーヤのゲームに対する意欲を継続してもたせることができる。
【0162】
また、本実施形態に係わるスロットマシン10では、プレーヤが選択した特定のシンボルが表示領域28に再配置された個数が増加するのに応じて、クレジットのペイアウト量を増加させるように制御する例について説明した。他の実施形態として、プレーヤが選択した特定のシンボルが表示領域28に再配置された回数が増加するのに応じて、クレジットのペイアウト量を増加させるように制御するようにしてもよい。この場合は、シンボルの出現頻度がゲーム回数でカウントされるため、1回のゲームにおいて、プレーヤの選択したシンボルが何個再配置されたとしても、カウント値は「1」となる。したがって、10回のゲームを実行した場合でも、カウント値の最大は「10」となる。この場合、期待値の小さいシンボルであっても、再配置された個数が1つでもあればカウント値は「1」となる。このため、同一カウント値であれば、期待値の小さいシンボルの方がペイアウト量は多くなるので、期待値の少ないシンボルを選択することによって、より多くのクレジットのペイアウトが受けられる確率が高まり、ゲームに対するプレーヤの興味をより向上させることができる。
【0163】
以上、本実施形態に係わるスロットマシンの実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0164】
例えば、本発明のコントローラ48は、本実施形態のスロットマシン10における、マザーボード40のコントローラ48やゲーミングボード50のCPU51のように、プログラムにしたがって処理を行うCPUによって構成することができるが、それだけでなく、コントローラ48の一部を、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit )等のカスタムIC(Integrated Circuit)や、DSP(Digital Signal Processor)によって構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0165】
【図1】本発明の一実施形態に係わるスロットマシンのプレイ方法を概略的に示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの各表示領域に表示されるシンボルの列と各シンボルのコードナンバーとを示す説明図である。
【図4】ペイアウトを伴うコンビネーションが成立したときのペイアウト量を決定するためのペイアウトテーブルを示す説明図である。
【図5】ゲームで選択されるシンボルと、その期待値との関係を示す説明図である。
【図6】(A)、(B)は、ゲーム用ペイアウトテーブルを示す説明図である。
【図7】カウント値/ペイアウト量表示部の表示例を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御回路を示すブロック図である。
【図9】特定のシンボルが再配置された個数に応じたクレジットのペイアウト量とを示した配当表データ画像の表示例を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るスロットマシンで実行されるベーシックゲーム実行処理の手順の一部を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係るスロットマシンで実行されるベーシックゲーム実行処理の手順の一部を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係るスロットマシンで実行される停止シンボル決定処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態に係るスロットマシンで実行されるシンボルのスクロール表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】(A)は、特定のシンボルを所定個数以上含むコンビネーションが再配置されたときの表示例を示す説明図、(B)は、特定のシンボルによるウイニングコンビネーションがペイライン上に停止したときの表示例を示す説明図、(C)は、特定のシンボルが表示領域に停止したシンボルに含まれているときの表示例を示す説明図である。
【図15】(A)は、シンボル選択表示部において各シンボル表示領域を点灯状態としたときのの表示例を示す説明図、(B)は、シンボル選択表示部においてプレーヤによるシンボル選択後の表示例を示す説明図、(C)は、ゲーム終了時のシンボル選択表示部の表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0166】
10…スロットマシン
11…キャビネット
12…トップボックス
13…メインドア
14…シンボル選択表示部
14L…バックライト
14a〜14j…シンボル表示領域
15…表示窓
16…下側画像表示パネル
17…液晶表示器
18…コイントレイ
19…コイン払出口
20…コントロールパネル
21…コイン受入口
21C…コインカウンタ
21S…リバータ
22…紙幣識別器
23…スピンボタン
23S…スピンスイッチ
23S〜27S…スイッチ
24…チェンジボタン
24S…チェンジスイッチ
25…キャッシュアウトボタン
25S…キャッシュアウトスイッチ
26…BETボタン
26S…BETスイッチ
27…ボタン
27S…スイッチ
28…表示領域
29…スピーカ
31…クレジット数表示部
32…ペイアウト数表示部
33…上側画像表示パネル
34…ベリーガラス
35…チケットプリンタ
36…カードリーダ
37…データ表示器
38…キーパッド
38S…キースイッチ
39…バーコード付チケット
40…マザーボード
41…CPU
42…ROM
43…RAM
44…通信インターフェイス
45…電源ユニット
46…VDP
47…ROM
48…コントローラ
50…ゲーミングボード
51…CPU
52…ROM
53…メモリカード
53S…カードスロット
54…GAL
54S…ICソケット
55…ROM
60…PCB
61…CPU
66…ホッパー
67…コイン検出部
68…グラフィックボード
69…タッチパネル
71…カウント値/ペイアウト表示部
72…配当表データ画像表示部
73…特定シンボル選択決定ボタン
75…ゲーム回数指定ボタン
76…ゲーム回数表示部
80…PCB
81…冷陰極管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
自動的に配置又は再配置された複数のシンボルを表示すると共に、前記シンボルの再配置において前記ディスプレイへ出現頻度が異なるように予め設定した特定シンボルと、当該出現頻度が高くなるのに応じてクレジットのペイアウト量を増大するように予め設定した配当表データを画像表示するディスプレイと、
前記複数のシンボルの中から、複数の前記特定シンボルを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、
以下(a)〜(e)のように処理を行なうようプログラムされたコントローラと、を備える。
(a)前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを特定し、
(b)前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成し、
(c)前記生成した画像を前記ディスプレイに表示し、
(d)前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置し、
(e)前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう。
【請求項2】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
自動的に配置又は再配置された複数のシンボルを表示すると共に、前記シンボルの再配置において前記ディスプレイへ出現頻度が異なるように予め設定した特定シンボルと、当該出現頻度が高くなるのに応じてクレジットのペイアウト量を増大するように予め設定した配当表データを画像表示するディスプレイと、
前記複数のシンボルの中から、複数の前記特定シンボルを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、
前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを決定するための決定操作が可能な決定スイッチと、
以下(a)〜(f)のように処理を行なうようプログラムされたコントローラと、を備える。
(a)前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを特定し、
(b)前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成し、
(c)前記生成した画像を前記ディスプレイに表示し、
(d)前記特定された前記複数の特定シンボルを前記決定スイッチの操作によって決定し、
(e)前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置し、
(f)前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう。
【請求項3】
下記構成を備えるスロットマシンであり、
前記複数のシンボルの中から、複数の前記特定シンボルを選択するための選択操作が可能な選択スイッチと、
前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを決定するための決定操作が可能な決定スイッチと、
前記複数の特定シンボルの決定された状態で実行されるゲーム数を入力するゲーム数入力部と、
自動的に配置又は再配置された複数のシンボルを表示すると共に、前記シンボルの再配置において前記ディスプレイへ出現頻度が異なるように予め設定した特定シンボルと、前記ゲーム数入力部により入力されたゲーム数および前記特定シンボルの出現頻度に応じてクレジットのペイアウト量が変わるように予め設定した配当表データを画像表示するディスプレイと、
以下(a)〜(f)のように処理を行なうようプログラムされたコントローラと、を備える。
(a)前記選択スイッチの操作によって選択された前記複数の特定シンボルを特定し、
(b)前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成し、
(c)前記生成した画像を前記ディスプレイに表示し、
(d)前記特定された前記複数の特定シンボルを前記決定スイッチの操作によって決定し、
(e)前記ゲーム数入力部により入力されたゲーム数だけ前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置し、
(f)前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう。
【請求項4】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
(a)コントローラが選択スイッチの操作によって選択された複数の特定シンボルを特定する段階と、
(b)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成する段階と、
(c)前記コントローラが前記生成した画像をディスプレイに表示する段階と、
(d)前記コントローラが前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置する段階と、
(e)前記コントローラが前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう段階とを含む。
【請求項5】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
(a)コントローラが選択スイッチの操作によって選択された複数の特定シンボルを特定する段階と、
(b)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルに応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成する段階と、
(c)前記コントローラが前記生成した画像をディスプレイに表示する段階と、
(d)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルを決定スイッチの操作によって決定する段階と、
(e)前記コントローラが前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置する段階と、
(f)前記コントローラが前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう段階とを含む。
【請求項6】
下記構成を備えるスロットマシンのプレイ方法であり、
(a)コントローラが選択スイッチの操作によって選択された複数の特定シンボルを特定する段階と、
(b)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルおよびゲーム数入力部により入力されたゲーム数に応じ、その特定シンボルに関連して発生する賞に関する前記配当表データの画像を生成する段階と、
(c)前記コントローラが前記生成した画像をディスプレイに表示する段階と、
(d)前記コントローラが前記特定された前記複数の特定シンボルを決定スイッチの操作によって決定する段階と、
(e)前記コントローラが前記ゲーム数入力部により入力されたゲーム数だけ前記ディスプレイに配置された複数のシンボルを、前記特定シンボルの前記ディスプレイへの出現頻度が異なるように自動的に再配置する段階と、
(f)前記コントローラが前記再配置した複数のシンボルの表示内容に前記特定シンボルに関連した賞が発生した場合、前記配当表データに対応したクレジットのペイアウトを行なう段階とを含む。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−142530(P2008−142530A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291938(P2007−291938)
【出願日】平成19年11月9日(2007.11.9)
【出願人】(507332387)アルゼゲーミングアメリカインク (176)
【Fターム(参考)】