説明

スーパースケール装置およびそれを用いた包装装置

【課題】1分間に300袋以上の高精度計量および高速袋詰め包装を可能にするスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置を提供する。
【解決手段】供給方向切り換え部2によって被計量物を左方向と右方向のシュータへ振り分け、斜め下方に向かってハの字状に設けられ左側シュータ3aと右側シュータ3bと、複数の左側パイプフィーダと、複数のパイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた左側計量バケットと右側計量バケットと、これらの計量バケットのそれぞれに対応して支持するように設けられた左側ロードセルと右側ロードセルと、計量バケットを複数のグループに等分割し、等分割されたグループの各々を1つに集合させる集合シュータ8とを備え、ターンテーブルの中継ホッパを介して袋詰め部へ搬送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、秤量機構によりお茶漬け、ふりかけ、カップラーメンのかやく、または小さな粒状の錠剤のような被計量物を少量ずつ高速で秤量して繰り出し、繰り出された被計量物を包装機構により包装する被計量物の包装装置に関し、1分間に300袋以上の高精度計量および高速袋詰め包装を可能にするスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ホッパ等に投入された被計量物、例えば、お茶漬け、ふりかけ、カップラーメンのかやく等の粉粒状物、または小さな粒状の錠剤を小袋に収納する場合には、被計量物を少量ずつ徐々に切り(以下、繰り)出し、その一定量を小袋に充填することが行われている。
この被計量物の袋詰めを装置化する場合には、被計量物を秤量しながら所定量ずつ繰り出す秤量機構と、この秤量機構から繰り出された被計量物を順次小袋に収納する包装機構とが必要である。
【0003】
図7は従来の秤量装置およびそれを用いた袋詰め装置の概略図である。
図7に示すように、被計量物の袋詰め装置310は、上部ホッパ311内に貯留された被計量物312を高速で秤量して繰り出す秤量機構313と、秤量機構313により所定量ずつ高速で繰り出された被計量物312をそれぞれ、一定幅を有する帯状の包材から連続的に形成される小袋に順次充填して周囲をシールする縦型3方シールタイプの包装機構316とを備えた形態の装置である。
【0004】
袋詰め装置310の秤量機構313は、上部ホッパ311と、上部ホッパ311の下部排出部319に設けられ上部ホッパ311内に貯留された被計量物312を排出する回転式の繰り出し機320と、繰り出し機320により繰り出された被計量物312を貯留する、上部ホッパ311の下方に設けられた下部ホッパ321とを有している。袋詰め装置310の秤量機構313は、さらに、下部ホッパ321の排出口に連通すると共に繰り出し方向に沿って下方に傾斜配置され、しかも、それぞれ独立に回転駆動され、下部ホッパ321内の被計量物312を撹拌しながら斜め下方に繰り出す並列配置された4本の繰り出しパイプ322〜325と、各繰り出しパイプ322〜325の下流側にそれぞれ設けられ、被計量物312をロードセル361で秤量して所定量だけ貯留する計量バケット327〜330と、各計量バケット327〜330から排出された被計量物312を、包装機構316の小袋形成部315に高速で供給可能な繰り出しシュータ331とを有している。
【0005】
下部ホッパ321にはレベルセンサ392が設けられており、下部ホッパ321内の被計量物312のレベルが一定量に達すると、繰り出し機320の運転を停止して上部ホッパ311からの繰り出しを停止し、一方、被計量物312がレベルセンサ392以下のレベルでは繰り出し機320の運転が行われるように構成されている。
【0006】
このように、袋詰め装置310においては、傾斜されて回転する繰り出しパイプ322〜325を用いているので、従来の振動フィーダに比べて振動がほとんどないため、被計量物312を少量(例えば、0.3g)でも精度良く繰り出すことができる。しかも、4本の繰り出しパイプ322〜325を用いているので、高速に繰り出すことができ、さらに、4本の繰り出しパイプ(パイプフィーダ)322〜325をコンパクトに配置することができる。また、被計量物312に振動が作用しないので、被計量物312の割れや欠けがほとんど無い。さらに、従来の装置に比較して、小型化でき、小さいスペースに納めることができる。
【0007】
【特許文献1】特開2004−314983号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、秤量機構と包装機構とを組み合わせて袋詰め装置とする際には、その都度、別々に設計された機構及び制御部分を連結させるための改造が必要となり、装置自体の価格が高くなると共に、改造工事に多くの時間と費用が発生していた。
また、このような機能を有する包装装置としては、これまで1分間に50袋〜100袋詰めが限界であった。そのため1分間に300袋以上の高精度計量および高速袋詰め包装を可能にするスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置が求められていた。
【0009】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、1分間に300袋以上の高精度計量および高速袋詰め包装を可能にするスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に係る発明のスーパースケール装置100は、投入された被計量物をホッパに受け、シュータを経て、ロードセルで所定の重さに計量して個別に排出するスーパースケール装置100であって、被計量物が投入される投入ホッパ1の下部に設けられ、回動方向が制御されるモータ駆動の供給方向切り換え部2と、前記供給方向切り換え部によって被計量物を左方向と右方向のシュータへ振り分ける振り分け部3と、前記振り分け部にはそれぞれ斜め下方に向かってハの字状に設けられ、前記左方向に被計量物を排出する左側シュータ3aと、前記右方向に被計量物を排出する右側シュータ3bと、前記左側シュータ、右側シュータの排出口3aa、3baの各々に対応して設けられた左側ホッパ4a、5a、右側ホッパ4b、5bと、前記左側ホッパの排出口に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な複数の左側パイプフィーダと、前記右側ホッパの排出口に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な複数の右側パイプフィーダと、前記複数の左側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた左側計量バケットと、前記複数の右側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた右側計量バケットと、前記左側計量バケットのそれぞれに対応して前記左側計量バケットを支持するように設けられた左側ロードセルと、右側計量バケットのそれぞれに対応して前記右側計量バケットを支持するように設けられた右側ロードセルと、前記複数の左側計量バケットを連続する複数のグループに等分割し、かつ、前記複数の右側計量バケットを連続する複数のグループに等分割し、前記グループの各々の排出口に前記グループ内の前記計量バケットを1つに集合させる集合シュータと、を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明のスーパースケール装置100は、投入された被計量物をホッパに受け、シュータを経て、ロードセルで所定の重さに計量して個別に排出するスーパースケール装置100であって、被計量物が投入される投入ホッパ1の下部に設けられ、回動方向が制御されるモータ駆動の供給方向切り換え部2と、前記供給方向切り換え部によって被計量物を左方向と右方向のシュータへ振り分ける振り分け部3と、前記振り分け部にはそれぞれ斜め下方に向かってハの字状に設けられ、前記左方向に被計量物を排出する左側シュータ3aと、前記右方向に被計量物を排出する右側シュータ3bと、前記左側シュータ、右側シュータの排出口3aa、3baの各々に対応して設けられた左側ホッパ5a、右側ホッパ5bと、前記左側ホッパの排出口に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な8つの左側パイプフィーダ6aa、6ab、6ac、6ad、6ae、6af、6ag、6ahと、前記右側ホッパの排出口に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な8つの右側パイプフィーダ6ba、6bb、6bc、6bd、6be、6bf、6bg、6bhと、前記8つの左側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ahと、前記8つの右側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bhと、前記左側計量バケットのそれぞれに対応して前記左側計量バケットを支持するように設けられた左側ロードセル7aaa、7aba、7aca、7ada、7aea、7afa、7aga、7ahaと、右側計量バケットのそれぞれに対応して前記右側計量バケットを支持するように設けられた右側ロードセル7baa、7bba、7bca、7bda、7bea、7bfa、7bga、7bhaと、前記8つの左側計量バケットを連続する2つのグループに等分割し、かつ、前記8つの右側計量バケットを連続する2つのグループに等分割し、前記グループの各々の排出口に前記グループ内の前記計量バケットを1つに集合させる集合シュータ8aa、8ab、8ba、8bbと、を備えることを特徴とする。なお、パイプフィーダは左側に5つ、右側に5つとして合計20個のパイプフィーダを備えても良く、これによって、さらに高速性が増す。
【0012】
請求項3に係る発明のスーパースケール装置を用いた包装装置200は、請求項1に記載のスーパースケール装置に係る前記集合シュータの排出口に設けられたノズルから排出される被計量物を中継するように配置された複数の中継ホッパを円周状で複数列に同数配置したターンテーブル9と、前記中継ホッパから計量済みの被計量物を受け取って袋11に袋詰めする袋詰め部12を有するインデックステーブル10と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項4に係る発明のスーパースケール装置を用いた包装装置200は、請求項2に記載のスーパースケール装置に係る前記集合シュータの排出口に設けられたノズル8aa、8ba、8ca、8daから排出される被計量物を中継するように配置された複数の中継ホッパ9a、9bを円周状で2列に同数配置したターンテーブル9と、前記中継ホッパから計量済みの被計量物を受け取って袋11に袋詰めする袋詰め部12を有するインデックステーブル10と、を備えることを特徴とする。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置200であって、前記インデックステーブル10は、前記中継ホッパの列数と同一列数に配置した袋詰め部を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項6に係る発明は、請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置200であって、前記ターンテーブルの円周に沿って円周状に2列配置された前記中継ホッパは、前記ターンテーブルの外周側に24個の中継ホッパ9aa、9ab…、9ax、内周側に24個の中継ホッパ9ba、9bb…、9bxであり、前記中継ホッパのそれぞれには底部に開閉蓋9aaa、9aba…、9axa、9baa、9bba…、9bxaを有することを特徴とする。
なお、前記ターンテーブルは、等間隔、例えば15°間隔で停止するインデックステーブルであっても構わない。
【0016】
請求項7に係る発明は、請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置200であって、前記ターンテーブルの周囲に複数台のスーパースケール装置が円陣を組んで配置されることを特徴とする。
【0017】
請求項8に係る発明は、請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置200であって、前記ターンテーブルの周囲に3台のスーパースケール装置が互いに90°の間隔で円陣を組んで配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1または請求項2に係る発明によると、秤量機構は、被計量物を貯留し下部から徐々に排出可能なホッパと、それぞれ独立に回転駆動され、かつ回転することによりホッパから排出された被計量物を下流側に繰り出す複数の並列配置された繰り出しパイプとしてのパイプフィーダと、各パイプフィーダの下流側にそれぞれ設けられ、被計量物を秤量して所定量だけ貯留し、更に下部には一時貯留された被計量物を繰り出す開閉式の開閉ダンパーを備えた計量バケットと、各計量バケットから排出された被計量物を包装機構に供給可能な集合シュータとを有し、各計量バケットに貯留された所定量の被計量物は、各計量バケットの開閉ダンパーを介して、集合シュータに排出され、この集合シュータを介して直下の包装機構に順次高速で供給されている。これによって、少量の被計量物でも高速で秤量することができ、パイプフィーダに導入される被計量物にはヘッド(ホッパ内の貯留高さ)に基づく大きな圧力がかからないので、パイプフィーダにより安定して被計量物が繰り出される。
【0019】
請求項3〜請求項5の何れかに係る発明によると、ターンテーブルの中継ホッパに貯留された高精度に計量済みの被計量物はインデックステーブルの袋に引き渡され、インデックステーブルに設けられた個別の袋に高速で詰めることができる。
【0020】
請求項6に係る発明によると、中継ホッパがターンテーブルの円周状に2列配置されているため、4箇所のノズルから被計量物が充填され、48個の中継ホッパのすべてを満遍なく被計量物で充填することによって、高速袋詰めが可能となる。つまり、従来、1分間に50〜100袋詰めしかできなかったものが、1分間に300袋を達成することができ、この業界では画期的なことである。また、従来4人で作業していたものを1人で作業が可能である。
【0021】
請求項7または請求項8に係る発明によると、3台または複数台のスーパースケール装置から供給される被計量物によって、高速袋詰めが可能となる。つまり、従来、1分間に50〜100袋詰めしかできなかったものが、1分間に300袋を達成することができ、この業界では画期的なことであり、装置も小型化することができる。また、付随的には段取り工数の低減によって1人で4台、つまり、スーパースケール装置3台を備えた包装装置を4セット受け持つことが可能となり大幅な工数低減となる。
【0022】
このように、スーパースケール装置の機能と大きさからして、ターンテーブルの周囲に3台のスーパースケール装置を互いに90°の間隔で円陣を組んで配置すると良いことがわかったが、被計量物の流動性や大きさから、さらに高速に処理することができた場合は、ターンテーブルに備える中継ホッパの個数や、スーパースケール装置の台数を適宜変更することも可能である。
【0023】
また、複数のパイプフィーダ及び計量バケットを並設して設けているので、例えば、お茶漬け、ふりかけ又はカップラーメンのかやくのような被計量物を高速で、少量ずつ正確に秤量して繰り出して袋詰めすることができる。また、複数のパイプフィーダの傾斜角を同時に調整可能としているので、個々のパイプフィーダを調整しなくて済み、調整作業時間が短縮されると共に、調整作業が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置の概略図である。図1に示すように、スーパースケール装置100において、投入された被計量物を投入ホッパ1に受け、振り分け部3の左右のシュータ3a、3bのいずれか一方を経て、さらに、左右のホッパ4a、4bを経て、16個のロードセルを備えた計量バケットで所定の重さに計量して4個の集合シュータ8aa、8ab、8ba、8bbから同時に排出して袋詰めを実施する。
【0025】
図2は、本発明の実施の形態を説明するスーパースケール装置およびターンテーブルの断面図であり、図1に示すスーパースケール装置のA矢視方向から見た断面図である。
図3は、本発明の実施の形態を説明するスーパースケール装置の搬送機構の詳細図であり、図1に示すスーパースケール装置のA矢視方向の斜視図である。
図2および図3に示すように、スーパースケール装置100は、上方から順に、投入ホッパ1、供給方向切り換え部2、振り分け部3、上部ホッパ4、下部ホッパ5、パイプフィーダ6、計量バケット7、および集合シュータ8を備えている。
【0026】
投入ホッパ1の上方から被計量物が投入される。供給方向切り換え部2は、投入ホッパ1の下部に設けられ、回動方向がモータ駆動(図略)によって制御される。
振り分け部3は、供給方向切り換え部2によって被計量物を左方向と右方向のシュータへ振り分ける。振り分け部3には、それぞれ斜め下方に向かってハの字状に設けられ左方向に被計量物を排出する左側シュータ3aと、右方向に被計量物を排出する右側シュータ3bとが設けられている。
【0027】
左側シュータ3aの排出口3aaと、右側シュータ3bの排出口3baのそれぞれに連結されて、左上部ホッパ4aと右上部ホッパ4bとが設けられている。この左上部ホッパ4aと右上部ホッパ4bには図示しない駆動装置によって開閉する開閉蓋4aa、4baが設けられている。また、左上部ホッパ4aと右上部ホッパ4bの側面には、被計量物のレベルを検出する光センサ4ab、4bbがそれぞれ設けられており、光センサ4ab、4bbが被計量物の満杯を検出すると、投入ホッパ1への被計量物の投入が停止される。
さらに、その下方には、左下部ホッパ5aと右下部ホッパ5bとが設けられている。また、左下部ホッパ5aと右下部ホッパ5bの側面には、被計量物のレベルを検出する光センサ5ab、5bbがそれぞれ設けられており、光センサ5ab、5bbが被計量物の満杯を検出すると、開閉蓋4aa、4baが閉じられ被計量物の流れ込みが停止される。
これら上部ホッパ4a、4b、および下部ホッパ5a、5b、は、被計量物を貯留し、さらに被計量物を下部から徐々に排出可能に構成されている。
【0028】
この左下部ホッパ5aの排出口5aaには、8つの左側パイプフィーダ6aa、6ab、6ac、6ad、6ae、6af、6ag、6ahがその排出口を下方にして傾斜調節可能に設けられている。
同様に、右下部ホッパ5bの排出口5baには、8つの右側パイプフィーダ6ba、6bb、6bc、6bd、6be、6bf、6bg、6bhがその排出口を下方にして傾斜調節可能に設けられている。
これらのパイプフィーダは、並列配置され、それぞれ独立に回転駆動され、かつ回転することによりホッパから排出された被計量物を下流側に繰り出す。
【0029】
これら8つの左側パイプフィーダ6aa、6ab、6ac、6ad、6ae、6af、6ag、6ahのそれぞれの排出口に対応して左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ahが設けられている。
同様に、8つの右側パイプフィーダ6ba、6bb、6bc、6bd、6be、6bf、6bg、6bhのそれぞれの排出口に対応して右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bhが設けられている。
【0030】
これらの左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ahのそれぞれに対応してこれらの左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ahを支持するように左側ロードセル7aaa、7aba、7aca、7ada、7aea、7afa、7aga、7ahaが設けられている。
同様に、右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bhのそれぞれに対応して右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bh支持するように右側ロードセル7baa、7bba、7bca、7bda、7bea、7bfa、7bga、7bhaが設けられている。
【0031】
左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ahでは、被計量物を秤量して所定量だけ貯留し、さらに下部には一時貯留された被計量物を繰り出す開閉式の開閉ダンパー7aab、7abb、7acb、7adb、7aeb、7afb、7agb、7ahbを備えている。
同様に、右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bhでは、被計量物を秤量して所定量だけ貯留し、さらに下部には一時貯留された被計量物を繰り出す開閉式の開閉ダンパー7bab、7bbb、7bcb、7bdb、7beb、7bfb、7bgb、7bhbを備えている。
【0032】
これらの8つの左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ahを連続する2つのグループに等分割し、かつ、8つの右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bhを連続する2つのグループに等分割し、この等分割されたグループの各々の排出口に、一つのグループ内の左側計量バケット7aa、7ab、7ac、7adを1つに集合させる集合シュータ8aaと、一つのグループ内の左側計量バケット7ae、7af、7ag、7ahを1つに集合させる集合シュータ8abと、一つのグループ内の右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bdを1つに集合させる集合シュータ8baと、一つのグループ内の右側計量バケット7ba、7bb、7bc、7bdを1つに集合させる集合シュータ8bbとを備える。すなわち、集合シュータ8aaの場合で言えば、集合シュータ8aaには4つの計量バケット7aa、7ab、7ac、7adから排出された被計量物を1つに纏めて包装装置に供給可能としている。なお、実施例として、左右8個ずつの合計16個のパイプフィーダや計量バケットを備えて計量して説明したが、これらの8個や16個という数字は、偶数であれば良く、さらに、これより多くの個数であっても高精度・高速秤量を可能とするので構わないし、場合によっては少ない個数であっても構わない。
【0033】
また、スーパースケール100の集合シュータ8aa、8ab、8ba、8bbの排出口にはノズル8aaa、8aba、8baa、8bbaが設けられており、ノズル8aaa、8aba、8baa、8bbaは前後2列に2個ずつ配置されている。
これによって、4つのノズル8aaa、8aba、8baa、8bbaから被計量物が一度に排出され、後記するターンテーブル9の、例えば、4つの中継ホッパ9aa、9ab、9ba、9bbに被計量物が同時に充填される。
このため、集合シュータ8aa、8ab、8ba、8bbを介して直下の包装装置に被計量物が順次高速で供給され、少量の被計量物でも高速で秤量して包装することができる。
【0034】
図4は、本発明の実施の形態を説明するスーパースケール装置および包装装置の構成を示し、(a)はスーパースケール装置および包装装置の関係を示す概略図、(b)は包装装置においてターンテーブルの中継ホッパからインデックステーブルへ被計量物を袋詰めする袋詰め部を示す概略図である。
図4の(a)に示すように、スーパースケール装置100を用いた包装装置200には、3台のスーパースケール装置100、100、100がターンテーブル9の周囲に円陣を組んで配置されている。このターンテーブル9の周囲の3台のスーパースケール装置は、互いに90°の間隔で円陣を組んで配置されている。このターンテーブル9は時計方向へ回転するように設けられており、スーパースケール装置100からターンテーブル9の中継ホッパ9a、9bに被計量物が充填される。なお、このターンテーブル9の回転方向は適宜変更可能である。また、スーパースケール装置100は3台に限らず、ターンテーブル9の周囲に複数台のスーパースケール装置を円陣を組んで配置しても構わないし、1台としても構わない。
【0035】
1台のスーパースケール装置100の4つの集合シュータ8ba、8bb、8aa、8abは、ターンテーブル9の中継ホッパ9a、9bに対応するように前後2列に2個ずつ配置されている。これらの集合シュータ8ba、8bb、8aa、8abの排出口に設けられたノズル8baa、8bba、8aaa、8abaから排出される被計量物を中継するために、ターンテーブル9には、外周側の複数の中継ホッパ9aと、内周側の複数の中継ホッパ9bとが円周状に2列で同数配置されている。
充填された被計量物はターンテーブル9の回転とともに連続的に時計方向へ移動して行き、ターンテーブル9とインデックステーブル10とが互いの円周上の一箇所で重なった位置に、図4の(b)に示すように、袋詰め部12が設けられている。この袋詰め部12で被計量物が中継ホッパ9a、9bから4つの袋11へ袋詰めされる。なお、インデックステーブル10は30°間隔、または15°間隔のインデックスであるが、連続回転としても構わない。
【0036】
これによって、外周側の24個の中継ホッパ9a(9aa、9ab、9ac‥、9ax)、及び内周側の24個の中継ホッパ9b(9ba、9bb、9bc‥、9bx)に貯留された高精度に計量済みの被計量物はインデックステーブル10の袋11に引き渡され、インデックステーブル10に設けられた個別の袋11に高速で詰めることができる。
このインデックステーブル10は、中継ホッパ9a、9bの列数と同一列数に配置した袋詰め部12を備えている。
【0037】
ターンテーブル9は、ターンテーブル9の円周に沿って円周状に2列配置された中継ホッパ9a、9bを備え、ターンテーブル9の外周側に24個の中継ホッパ9aa、9ab…、9ax、内周側に24個の中継ホッパ9ba、9bb…、9bxを備え、中継ホッパ9a、9bのそれぞれには底部に開閉蓋9aaa、9aba…、9axa、9baa、9bba…、9bxaを備えている。
なお、ターンテーブル9は、等間隔、例えば15°または30°間隔で停止する間欠動作をするインデックステーブルとしても設計上の変更可能な事項であり構わない。
【0038】
このように、複数の中継ホッパ9a、複数の中継ホッパ9bがターンテーブル9の円周状に2列配置されているため、スーパースケール装置100の4箇所のノズル8baa、8bba、8aaa、8abaから被計量物が充填され、48個の中継ホッパ9aa、9ab、9ac‥、9ax、9ba、9bb、9bc‥、9bxのすべてを満遍なく被計量物で充填することによって、高速袋詰めが可能となる。つまり、従来、1分間に50〜100袋の袋詰めしかできなかったものが、1分間に300袋を達成することができ、この業界では画期的なことである。すなわち、0.2秒/袋で包装することが可能で、これを維持するためにターンテーブル9を9.6秒に1回転という緩やかで安定的な回転をさせるだけで、1分間に300袋を計量および包装することが可能となった。なお、ターンテーブル9の回転速度は適宜変更可能であり、計量効率次第でさらに速くすることも可能である。
【0039】
このように、スーパースケール装置の機能と大きさからして、ターンテーブルの周囲に3台のスーパースケール装置を互いに90°の間隔で円陣を組んで配置すると良いことがわかったが、被計量物の流動性や大きさから、さらに高速に処理することができた場合は、ターンテーブルに備える中継ホッパの円周状の列数や個数や、スーパースケール装置の台数を増加させても構わないし、中継ホッパの列数が1列でも構わない。
【0040】
図5および図6は、本発明の実施の形態を説明するスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置において被計量物が袋詰めされるまでの被計量物の移動を示す説明図である。
図5の(1)に示すように、No.1、No.2、No.3は、スーパースケール装置100が配置されている場所を示している。円板はターンテーブル9を示している。No.2のスーパースケール装置100の対面は、インデックステーブル10とターンテーブル9の重なった位置を示し、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋へ詰められる。楕円は中継ホッパ9a、9bを示し、楕円の白抜けは被計量物が入っていない状態、楕円の黒塗りは被計量物が充填された状態を示している。
【0041】
図5の(1)では、No.1の1−1、No.2の2−1、No.3の3−1と符号が併記されて各4箇所が黒塗りになっている。つまり、No.1の位置で1回目の被計量物の充填がなされ、No.2の位置で1回目の被計量物の充填がなされ、No.3の位置で1回目の被計量物の充填がなされており、符号1−1、2−1、3−1と記載して、ハイフンで繋がれた前方の数字はスーパースケール装置100の番号を示し、ハイフンで繋がれた後方の数字は、充填された回数目を示している。順次、符号1−2、2−2、3−2などと記載して用いる。これらの符号1−1などは、本発明を説明するために便宜上付したものであり、装置の使用に際して必要とするものではない。
なお、ターンテーブル9としての円板の中央の矢印はターンテーブル9の回転方向を示しているが、これは設定次第では、逆方向の構成とすることができる。
【0042】
図5の(2)では、符号1−1、2−1、3−1が30°右回転した位置に来ている。同一円周上にある中継ホッパ9a、9bの隣同士の円周上の位置は円板の15°間隔に配置されているが、ここでは説明を容易にするためにターンテーブル9の円周状の2列2個を単位として30°ずつ回転した位置について説明する。なお、この30°ずつの回転をステップと称して説明する。
さらに、図5の(3)に示すように、符号1−1、2−1、3−1が右方向へ回転した位置に来ている。
次に、図5の(4)に示すように、符号1−1、2−1、3−1が右方向へ回転した位置に来ているが、符号3−1の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
また、図5の(5)では、No.1、No.2、No.3の位置で被計量物の充填が実施され、符号1−1、2−1に加えて、符号1−2、2−2、3−2の5箇所が黒塗りになっている。
【0043】
図5の(6)に示すように、符号1−1、1−2、2−1、2−2、3−2が右方向へ回転した位置に来ている。
さらに、図5の(7)に示すように、符号1−1、1−2、2−1、2−2、3−2が右方向へ回転した位置に来ているが、符号2−1の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
図5の(8)に示すように、さらに、符号1−1、1−2、2−2、3−2が右方向へ回転した位置に来ているが、符号3−2の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
【0044】
次に、図5の(9)では、No.1、No.2、No.3の位置で被計量物の充填が実施され、符号1−1、1−2、2−2に加えて、符号1−3、2−3、3−3の6箇所が黒塗りになっている。
さらに、図5の(10)に示すように、符号1−1、1−2、1−3、2−2、2−3、3−3が右方向へ回転した位置に来ているが、符号1−1の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
図5の(11)に示すように、符号1−2、1−3、2−2、2−3、3−3が右方向へ回転した位置に来ているが、符号2−2の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
【0045】
図5の(12)に示すように、符号1−2、1−3、2−3、3−3が右方向へ回転した位置に来ているが、符号3−3の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
次に、図6の(13)では、No.1、No.2、No.3の位置で被計量物の充填が実施され、符号1−2、1−3、2−3、に加えて、符号1−4、2−4、3−4の6箇所が黒塗りになっている。
図6の(14)に示すように、符号1−2、1−3、1−4、2−3、2−4、3−4が右方向へ回転した位置に来ているが、符号1−2の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
さらに、図6の(15)に示すように、符号1−3、1−4、2−3、2−4、3−4が右方向へ回転した位置に来ているが、符号2−3の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
【0046】
図6の(16)に示すように、符号1−3、1−4、2−4、3−4が右方向へ回転した位置に来ているが、符号3−4の位置はインデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置であるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
次に、図6の(17)では、No.1、No.2、No.3の位置で被計量物の充填が実施され、符号1−3、1−4、2−4、に加えて、符号1−5、2−5、3−5の6箇所が黒塗りになっている。
【0047】
以上の動作を見て分かるように、図5の(9)〜(12)の4ステップで3回の袋詰めが行われている。また、図6の(13)〜(16)の4ステップで3回の袋詰めが行われている。すなわち、No.1、No.2、No.3のスーパースケール装置100が被計量物の充填を開始してから、連続する3ステップで被計量物の袋詰めが実施できており、従来、4ステップで1回の充填しかできなかったものが、3回行われたことを示している。
これは、袋詰めまでの説明を容易にするために、スーパースケール装置100の被計量物の排出速度とターンテーブル9の中継ホッパ9a、9bの中継速度とを合わせることによって、4ステップに3回の袋詰めを可能としたが、実際は、スーパースケール装置100の計量速度がわずかに速いため、4ステップすべてにおいて袋詰めが可能である。
【0048】
これは、図6の(13A)〜(17A)を見て分かるように、図5の(14A)において、スーパースケール装置100の計量速度がややため、No.3において符号3−Aを充填している。ここは、前記説明において、被計量物を充填しなかった位置である。
また、図5の(15A)に示すように、No.1、No.2で符号1−A、2−Aを充填している。ここも、前記説明において、被計量物を充填しなかった位置である。
このように、すべてのステップにおいて袋詰めが実施できるようになった。これにより、1分間で300袋の袋詰めを達成することができた。このような効果を達成できたことは、この業界では画期的なことである。すなわち、0.2秒/袋で包装することが可能で、これを維持するためにターンテーブル9を9.6秒に1回転という緩やかで安定的な回転をさせるだけで、1分間に300袋を計量および包装することが可能となった。なお、ターンテーブル9の回転速度は適宜変更可能であり、計量効率次第でさらに速くすることも可能である。
【0049】
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図7は、本発明の第2の実施形態を説明するスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置において、被計量物が袋詰めされるまでの被計量物の移動を示す説明図である。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態では3台のスーパースケール装置100から同じ材料が供給されるとして説明したが、この第2の実施形態では3台のスーパースケール装置100からそれぞれ異なった材料を混合して供給し袋詰めする点であり、また、装置の構成は同様である。その他の重複する説明は割愛する。
例えば、3台のスーパースケール装置100において、No.1のスーパースケール装置100からは材料αが供給され、No.2のスーパースケール装置100からは材料βが供給され、No.3のスーパースケール装置100からは材料γが供給される。
【0050】
図7の(1)では、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給され、中継ホッパ9a、9bを示す楕円の一部を黒く塗って材料が供給された状態を示している。この供給された状態を符号1−1と記述する。なお、図面には説明を容易にするために、材料が供給される位置に下線を引いている。
【0051】
図7の(2)では、符号1−1が30°右回転した位置に来ると共に、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−2と記述している。
図7の(3)では、符号1−1がさらに30°右回転した位置に来ると共に、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−3と記述している。
図7の(4)では、符号1−1がさらに30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、楕円内の2箇所を黒く塗って2種類の具材が供給された状態を示し、符号2−1と記述している。つまり、符号2−1には材料αと材料βが充填されている。同時に、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−4と記述している。
【0052】
図7の(5)では、符号1−2が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、符号2−2と記述している。つまり、符号2−2には材料αと材料βが充填されている。同時に、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−5と記述している。
【0053】
図7の(6)では、符号1−3が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、符号2−3と記述している。つまり、符号2−3には材料αと材料βが充填されている。同時に、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−6と記述している。
【0054】
図7の(7)では、符号1−4が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、符号2−4と記述され、符号2−4には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−1が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて、楕円内を黒く塗って3種類の具材が供給された状態を示し、符号3−1と記述されている。また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−7と記述している。
【0055】
図7の(8)では、符号1−5が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、符号2−5と記述され、符号2−5には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−2が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて、符号3−2と記述されている。また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−8と記述している。
【0056】
図7の(9)では、符号1−6が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて符号2−6と記述され、符号2−6には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−3が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて、符号3−3と記述され、また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−9と記述している。
【0057】
図7の(10)では、符号1−7が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて符号2−7と記述され、符号2−7には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−4が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて、符号3−4と記述され、また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−10と記述している。
【0058】
図7の(10)では、符号1−7が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて符号2−7と記述され、符号2−7には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−4が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて符号3−4と記述されている。また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて符号1−10と記述している。このとき、符号3−1の被計量物は、インデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置にあるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ袋詰めされる。
【0059】
図7の(11)では、符号1−8が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、符号2−8と記述され、符号2−8には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−5が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて、符号3−5と記述される。また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−11と記述している。このとき、符号3−2の被計量物は、インデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置にあるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ袋詰めされる。
【0060】
図7の(12)では、符号1−9が30°右回転した位置に来ると共に、No.2のスーパースケール装置100から材料βが追加供給されて、符号2−9と記述され、符号2−9には材料αと材料βが充填されている。同時に、符号2−6が30°右回転した位置に来ると共に、No.3のスーパースケール装置100から材料γが追加供給されて、符号3−6と記述される。また、No.1のスーパースケール装置100から材料αが供給されて、符号1−12と記述している。このとき、符号3−3の被計量物は、インデックステーブル10とターンテーブル9が重なった位置にあるため、ここで被計量物が中継ホッパ9a、9bから袋11へ詰められる。
以上の動作を見て分かるように、これ以降、同様に繰り返されて順次連続的に袋詰めが可能となり、3種混合のふりかけなどの具材が高精度で高速に袋詰めされる。
【0061】
すなわち、No.1、No.2、No.3のスーパースケール装置100が被計量物の充填を開始してから、毎回連続したステップで被計量物の袋詰めが実施できる。
このように、3種混合においてもすべてのステップにおいて袋詰めが実施できることにより、1分間で300袋の袋詰めを達成することができた。このような効果を達成できたことは、この業界では画期的なことである。すなわち、0.2秒/袋で包装することが可能で、これを維持するためにターンテーブル9を9.6秒に1回転という緩やかで安定的な回転をさせるだけで、1分間に300袋を計量および包装することが可能となった。なお、ターンテーブル9の回転速度は適宜変更可能であり、計量効率次第でさらに速くすることも可能である。
【0062】
なお、本発明はその技術思想の範囲内で種々の改造、変更が可能である。例えば、複数または8つの計量バケットを連続する複数または2つのグループに等分割するとしたが、必ずしも連続しなくても構わない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置およびターンテーブルを示し、図1に示すA矢視方向から見た断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置の搬送機構の詳細図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置および包装装置の構成を示し、(a)はスーパースケール装置および包装装置の関係を示す概略図、(b)は包装装置のターンテーブルの中継ホッパからインデックステーブルの袋詰めを示す概略図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置において被計量物が袋詰めされるまでの被計量物の移動を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を説明するスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置において被計量物が袋詰めされるまでの被計量物の移動を示す説明図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を説明するスーパースケール装置およびそれを用いた包装装置において被計量物が袋詰めされるまでの被計量物の移動を示す説明図である。
【図8】従来の袋詰め装置を示す概略図である。
【符号の説明】
【0064】
1 投入ホッパ
2 供給方向切り換え部
3 振り分け部
3a 左側シュータ
3b 右側シュータ
3aa、3ba 排出口
4 上部ホッパ
4a 左上部ホッパ、左側ホッパ
4aa 開閉蓋
4ab 左上部光センサ
4b 右上部ホッパ、右側ホッパ
4ba 開閉蓋
4bb 右上部光センサ
5 下部ホッパ
5a 左下部ホッパ、左側ホッパ
5aa 排出口
5ab 左下部光センサ
5b 右下部ホッパ、右側ホッパ
5ba 排出口
5bb 右下部光センサ
6a、6aa、6ab、6ac、6ad、6ae、6af、6ag、6ah 左側パイプフィーダ
6b、6ba、6bb、6bc、6bd、6be、6bf、6bg、6bh 右側パイプフィーダ
7a、7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ah 左側計量バケット
7b、7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bh 右側計量バケット
7aaa、7aba、7aca、7ada、7aea、7afa、7aga、7aha
左側ロードセル
7baa、7bba、7bca、7bda、7bea、7bfa、7bga、7bha
右側ロードセル
7aab、7abb、7acb、7adb、7aeb、7afb、7agb、7ahb
左側開閉ダンパー
7bab、7bbb、7bcb、7bdb、7beb、7bfb、7bgb、7bhb
右側開閉ダンパー
8、8a、8b、8c、8d 集合シュータ
9 ターンテーブル
9a、9aa、9ab、9ac、9ad、9ae、9af、9ag、9ah、9ai、9aj、9ak、9al、9am、9an、9ao、9ap、9aq、9ar、9as、9at、9au、9av、9aw、9ax 外周側中継ホッパ
9b、9ba、9bb、9bc、9bd、9be、9bf、9bg、9bh、9bi、9bj、9bk、9bl、9bm、9bn、9bo、9bp、9bq、9br、9bs、9bt、9bu、9bv、9bw、9bx 内周側中継ホッパ
10 インデックステーブル
11 袋
12 袋詰め部
13 ケース
100 スーパースケール装置
200 スーパースケール装置を用いた包装装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入された被計量物をホッパに受け、シュータを経て、ロードセルで所定の重さに計量して個別に排出するスーパースケール装置(100)であって、
被計量物が投入される投入ホッパ(1)の下部に設けられ、回動方向が制御されるモータ駆動の供給方向切り換え部(2)と、
前記供給方向切り換え部によって被計量物を左方向と右方向のシュータへ振り分ける振り分け部(3)と、
前記振り分け部にはそれぞれ斜め下方に向かってハの字状に設けられ、前記左方向に被計量物を排出する左側シュータ(3a)と、前記右方向に被計量物を排出する右側シュータ(3b)と、
前記左側シュータ、右側シュータの排出口(3aa、3ba)の各々に対応して設けられた左側ホッパ(4a、5a)、右側ホッパ(4a、5b)と、
前記左側ホッパの排出口(5aa)に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な複数の左側パイプフィーダ(6a)と、
前記右側ホッパの排出口(5ba)に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な複数の右側パイプフィーダ(6b)と、
前記複数の左側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた左側計量バケットと、前記複数の右側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた右側計量バケットと、
前記左側計量バケットのそれぞれに対応して前記左側計量バケットを支持するように設けられた左側ロードセルと、右側計量バケットのそれぞれに対応して前記右側計量バケットを支持するように設けられた右側ロードセルと、
前記複数の左側計量バケットを連続する複数のグループに等分割し、かつ、前記複数の右側計量バケットを連続する複数のグループに等分割し、前記グループの各々の排出口に前記グループ内の前記計量バケットを1つに集合させる集合シュータと、
を備えることを特徴とするスーパースケール装置(100)。
【請求項2】
投入された被計量物をホッパに受け、シュータを経て、ロードセルで所定の重さに計量して個別に排出するスーパースケール装置(100)であって、
被計量物が投入される投入ホッパ(1)の下部に設けられ、回動方向が制御されるモータ駆動の供給方向切り換え部(2)と、
前記供給方向切り換え部によって被計量物を左方向と右方向のシュータへ振り分ける振り分け部(3)と、
前記振り分け部にはそれぞれ斜め下方に向かってハの字状に設けられ、前記左方向に被計量物を排出する左側シュータ(3a)と、前記右方向に被計量物を排出する右側シュータ(3b)と、
前記左側シュータ、右側シュータの排出口(3aa、3ba)の各々に対応して設けられた左側ホッパ(4a、5a)、右側ホッパ(4b、5b)と、
前記左側ホッパの排出口(5aa)に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な8つの左側パイプフィーダ(6aa、6ab、6ac、6ad、6ae、6af、6ag、6ah)と、
前記右側ホッパの排出口(5ba)に設けられ、排出口を下方にして傾斜調節可能な8つの右側パイプフィーダ(6ba、6bb、6bc、6bd、6be、6bf、6bg、6bh)と、
前記8つの左側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた左側計量バケット(7aa、7ab、7ac、7ad、7ae、7af、7ag、7ah)と、前記8つの右側パイプフィーダのそれぞれの排出口に対応して設けられた右側計量バケット(7ba、7bb、7bc、7bd、7be、7bf、7bg、7bh)と、
前記左側計量バケットのそれぞれに対応して前記左側計量バケットを支持するように設けられた左側ロードセル(7aaa、7aba、7aca、7ada、7aea、7afa、7aga、7aha)と、右側計量バケットのそれぞれに対応して前記右側計量バケットを支持するように設けられた右側ロードセル(7baa、7bba、7bca、7bda、7bea、7bfa、7bga、7bha)と、
前記8つの左側計量バケットを連続する2つのグループに等分割し、かつ、前記8つの右側計量バケットを連続する2つのグループに等分割し、前記グループの各々の排出口に前記グループ内の前記計量バケットを1つに集合させる集合シュータ(8aa、8ab、8ba、8bb)と、
を備えることを特徴とするスーパースケール装置(100)。
【請求項3】
請求項1に記載のスーパースケール装置に係る前記集合シュータの排出口に設けられたノズルから排出される被計量物を中継するように配置された複数の中継ホッパを円周状で複数列に同数配置したターンテーブル(9)と、
前記中継ホッパから計量済みの被計量物を受け取って袋(11)に袋詰めする袋詰め部(12)を有するインデックステーブル(10)と、を備えることを特徴とするスーパースケール装置を用いた包装装置(200)。
【請求項4】
請求項2に記載のスーパースケール装置に係る前記集合シュータの排出口に設けられたノズル(8aaa、8aba、8baa、8bba)から排出される被計量物を中継するように配置された複数の中継ホッパ(9a、9b)を円周状で2列に同数配置したターンテーブル(9)と、
前記中継ホッパから計量済みの被計量物を受け取って袋(11)に袋詰めする袋詰め部(12)を有するインデックステーブル(10)と、を備えることを特徴とするスーパースケール装置を用いた包装装置(200)。
【請求項5】
前記インデックステーブル(10)は、前記中継ホッパの列数と同一列数に配置した袋詰め部を備えることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置(200)。
【請求項6】
前記ターンテーブルの円周に沿って円周状に2列配置された前記中継ホッパは、前記ターンテーブルの外周側に24個の中継ホッパ(9aa、9ab…、9ax)、内周側に24個の中継ホッパ(9ba、9bb…、9bx)であり、前記中継ホッパのそれぞれには底部に開閉蓋(9aaa、9aba…、9axa、9baa、9bba…、9bxa)を有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置(200)。
【請求項7】
前記ターンテーブルの周囲に複数台のスーパースケール装置が円陣を組んで配置されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置(200)。
【請求項8】
前記ターンテーブルの周囲に3台のスーパースケール装置が互いに90°の間隔で円陣を組んで配置されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のスーパースケール装置を用いた包装装置(200)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−149363(P2009−149363A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331209(P2007−331209)
【出願日】平成19年12月22日(2007.12.22)
【出願人】(599093225)株式会社プラスワンテクノ (13)
【Fターム(参考)】