説明

セグメント制御LED駆動素子

【課題】アレイ状に配列された複数のLEDを駆動するのに適合したセグメント制御LED駆動素子を提供する。
【解決手段】本駆動素子は、セグメントのためのラッチ許可信号を受信した時、グループチャネル信号をグループチャネルデータ領域に登録し、現在カウント値をカウントデータ領域に登録する。セグメント更新のためのラッチ許可信号を受信した時、本駆動素子は、バッファ回路内の輝度信号を該グループチャネルデータ領域の指定されたチャネルを介して更新する。比較回路は該登録されたカウント値とリアルタイムカウント値と該更新された輝度信号とに従って、LEDをセグメント駆動するために駆動信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(LED)駆動素子、特に、液晶表示装置(LCD)のLEDバックライトを駆動するための時間セグメントに基づく更新制御を行う駆動素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光源に比べて、LEDは長寿命、低消費電力、高耐久性等の利点を有し、そのため研究開発と生活応用との重要な対象となっている。
【0003】
近年、LCDが広く使用されるようになった。液晶分子は発光できないので、バックライトモジュールが表示機能を実現するために必要である。バックライトモジュールの現在通常使用されている光源は、冷陰極蛍光ランプ(CCFL)であるが、CCFLは応答速度を向上させるのが困難であるという欠点がある。このため、LEDをLCDのバックライトとして使用することが将来動向となっている。LEDは点光源であるので、表示用の安定な光源を提供するために、アレイ状に配列された複数のLEDを使用しなければならない。駆動素子はLEDを駆動するためにパルス幅変調(PWM)信号を送信してもよい。
【0004】
一般的に、アレイ状に配列されたLEDを駆動するために、複数の駆動素子が直列に接続される。例えば、LEDアレイが各行に10個のLEDを、各列に3個のLEDを有すると仮定する。各駆動素子は16チャネルを有し、各チャネルは1個のLEDを駆動してもよい。各行のLEDが異なる時間に駆動される場合、各駆動素子の10チャネルが対応する行の10個のLEDに接続され、これらを制御する。従って、各駆動素子でLED駆動のための6チャネルが無駄になる。全部で3個の駆動素子が使用される。上記従来技術では、1つの駆動素子の全てのチャネルのデータが同時に更新される必要があるという問題がある。また、該駆動素子によって駆動されるLEDの数が該駆動素子のチャネルの数より小さい場合、駆動素子の使用されていないチャネルが無駄になり、製造費用の無駄を発生させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の問題に鑑み、LEDをLCDのバックライトとして使用する場合に駆動素子のチャネルが完全には使用されず製造費用の無駄を発生させる問題を解決するために、本発明はセグメント制御LED駆動素子を提供する。
【0006】
本発明のセグメント制御LED駆動素子は、アレイ状に配列された複数のLEDを駆動するのに適合している。該セグメント制御駆動素子は、データクロック信号、ラッチ許可信号、及びシリアルデータ信号を受信し駆動信号を生成する。セグメント制御駆動素子は、シリアルレジスタ回路と、識別モジュールと、カウンタと、制御回路と、カウントレジスタ回路と、グループレジスタモジュールと、バッファ回路と、比較回路とを備える。該識別モジュールは該データクロック信号と該ラッチ許可信号とを受信する。前記ラッチ許可信号の周期が前記データクロック信号の周期の2倍である場合、該識別モジュールは第1許可信号を出力する。前記ラッチ許可信号の周期が前記データクロック信号の周期と同じ長さである場合、該識別モジュールは第2許可信号を出力する。該シリアルレジスタ回路は該シリアルデータ信号を受信し、該第1許可信号に従ってグループチャネル信号を出力するか、又は該第2許可信号に従って輝度信号を出力する。
【0007】
該カウンタはグローバルクロック信号を連続的に受信し循環的に所定値までカウントしカウント値をリアルタイムに出力する。即ち、カウント値は明らかに該所定値以下である。該制御回路は該グループチャネル信号を受信し制御信号を出力する。該カウントレジスタ回路は複数のカウントデータ領域を備える。該カウントレジスタ回路はチャネル選択信号と該制御信号とを受信し、該制御信号に従って該カウントデータ領域の1つに該カウント値を記憶する。該各カウントデータ領域は1つ以上の指定されたチャネルを有する。
【0008】
該グループレジスタモジュールは複数のグループチャネルデータ領域を備える。該グループレジスタモジュールは該チャネル選択信号と該制御信号とを受信し、該制御信号に従って該グループチャネルデータ領域の1つに該シリアルレジスタ回路が受信した該シリアルデータ信号を記憶する。該各カウントデータ領域は該グループチャネルデータ領域の1つに対応し、該各カウントデータ領域とこのカウントデータ領域に対応する該グループチャネルデータ領域とは同じ指定されたチャネルを有する。
【0009】
該バッファ回路は該第2許可信号を受信した時、該輝度信号を該グループチャネルデータ領域によって制御される該指定されたチャネルにキャッシュする。該グループチャネルデータ領域には該シリアルレジスタ回路が受信したシリアルデータ信号が記憶されている。該比較回路は該カウントデータ領域に記憶された該カウント値と、該カウンタがリアルタイムに出力するカウント値と、該指定されたチャネルによってキャッシュされた該輝度信号とを受信し該駆動信号を出力する。該駆動信号はLEDの光度を制御するために使用される。該カウンタがリアルタイムに出力するカウント値と該カウントデータ領域に記憶されたカウント値との差が前記輝度信号より大きい時、該駆動信号はLEDを駆動する。
【0010】
本発明のセグメント制御駆動素子はLEDをバックライトとして使用するLCDに適用できる。カウントレジスタ回路、制御信号、及びグループチャネル信号を使用することで、該駆動素子は、指定されたチャネルが異なる時間にデータを更新するのを可能にするために1つのカウンタを必要とするだけである。これにより駆動素子の全てのチャネルのデータは同時に更新される必要があるという問題が解決される。シリアルレジスタ回路が受信したシリアルデータ信号を輝度信号として記憶するよう該指定されたチャネルを制御するためにグループレジスタモジュールを使用することで、該指定されたチャネルだけが輝度信号を更新することを保証する。また、駆動素子の上記構造により、各駆動素子の全てのチャネルが使用されるので、使用されないチャネルが存在し無駄が発生する問題が解消される。
本発明は下記の詳細な説明からより完全に理解されるであろう。下記の説明は例示だけのためであり、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】アレイ状に配列されたLEDに適用された場合の本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子の回路結線を例示する概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子を例示する概略回路ブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子のカウントレジスタ回路とグループレジスタモジュールとを例示する概略回路ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子の比較モジュールを例示する概略回路ブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子のセグメント駆動のタイミング図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るセグメント制御駆動素子を例示する概略回路ブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るセグメント制御駆動素子のセグメント駆動のタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、アレイ状に配列されたLEDに適用された場合の本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子の回路結線の概略図である。セグメント制御LED駆動素子100a、100bはアレイ状に配列された複数のLED90を駆動するのに適合している。本実施形態では、セグメント制御駆動素子100a、100bはそれぞれ16チャネルを駆動する。各チャネルは1つ以上のLED90を備えてもよい。同じチャネルのLED90は同期して動作する。例えば、本実施形態では、各チャネルはLED90を1つだけ有するが、本発明では1つのチャネルに接続されるLED90の数は限定されない。図1に示すように、LEDアレイはLED90を30個だけ有するので、第2セグメント制御駆動素子100bの最後の2チャネルはLEDに接続されていない。また、本実施形態では、各行に10個のLED、各列に3個のLEDが存在するが、本発明はこれに限定されない。
【0013】
図1から分かるように、セグメント制御駆動素子100a、100bに同じデータクロック信号DCLK1及びラッチ許可信号LE1が接続され、セグメント制御駆動素子100aはシリアルデータ信号SD1(シリアルデータ入力SDIとも呼ぶ)を受信し、シリアルデータ信号SD2(シリアルデータ出力SDOとも呼ぶ)を出力する。セグメント制御駆動素子100bはシリアルデータ信号SD2を受信し、シリアルデータ信号SD3を出力する。言い換えると、セグメント制御駆動素子100a、100bは直列に接続されている。セグメント制御駆動素子100a、100bは別々の行に接続されてもよい。このため、セグメント制御駆動素子100aを例にとると、最初の10チャネルはLEDアレイの第1行を駆動し、最後の6チャネルはLEDアレイの第2行の最初の6個のLED90を駆動し、セグメント制御駆動素子100bについても同様に演繹されるようにLEDを駆動する。
【0014】
本実施形態では、LEDアレイ駆動方法は、輝度を更新し同じ行を同時に駆動する。このため、セグメント制御駆動素子100aの最初の10チャネルが輝度(グレースケールとも呼ぶ)データを更新する時、最後の6チャネルは更新しない。最後の6チャネルが更新する時、最初の10チャネルは更新しない。これがセグメント駆動(更新)であり、本発明が達成する目的である。しかし、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されておらず、実際のセグメント更新状況に応じて調整されてもよい。なお、チャネルが輝度データのセグメント更新を行う時、輝度データを更新する必要のないチャネルは影響されない。下記の実施形態では、セグメント制御駆動素子100aはチャネルの輝度データを更新してもよいが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。
【0015】
図2は本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子を例示する概略回路ブロック図である。セグメント制御駆動素子100aはデータクロック信号DCLK1とラッチ許可信号LE1とシリアルデータ信号SD1とを受信し、1つ以上の駆動信号DS1を生成する。各駆動信号DS1はチャネルに接続されたLED90の光度を制御するために使用される。本実施形態では、全ての信号は矩形波信号であってもよいが、これは本発明の範囲を限定するよう意図されていない。
【0016】
LED90のセグメント制御駆動素子100aはスイッチ96、スイッチ98、シリアルレジスタ回路102、識別モジュール103、カウンタ104、制御回路106、カウントレジスタ回路108、グループレジスタモジュール110、バッファ回路112、及び比較回路114を備える。
【0017】
識別モジュール103はデータクロック信号DCLK1とラッチ許可信号LE1とを受信する。ラッチ許可信号LE1のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK1のハイレベル期間の2倍である(又はラッチ許可信号LE1のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK1の2つの立ち上りエッジを含む)場合、識別モジュール103は第1許可信号FE1を出力する。ラッチ許可信号LE1のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK1のハイレベル期間と同じ長さである(又はラッチ許可信号LE1のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK1の1つの立ち上りエッジを含む)場合、識別モジュール103は第2許可信号SE1を出力する。スイッチ96が第1許可信号FE1に従ってオンされ、シリアルレジスタ回路102はシリアルデータ信号SD1を受信し、グループチャネル信号GC1を出力する。又は、スイッチ98が第2許可信号SE1に従ってオンされ、シリアルレジスタ回路102はシリアルデータ信号SD1を受信し、輝度信号IS1とシリアルデータ信号SD3とを出力する。
【0018】
本実施形態では、ラッチ許可信号LE1は立ち下りエッジでトリガーされる信号であってもよいが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。即ち、ラッチ許可信号LE1は立ち上りエッジでトリガーされる信号であってもよい。立ち下りエッジとはハイレベルからローレベルへ遷移する箇所を指し、立ち上りエッジとはローレベルからハイレベルへ遷移する箇所を指す。
【0019】
カウンタ104は所定値まで循環的にカウントを行い、グローバルクロック信号GCLK1を連続的に受信し、カウント値をリアルタイムに出力する。グローバルクロック信号GCLK1はセグメント制御駆動素子100aの内部クロック信号である。言い換えると、該所定値はカウント値の最大値であり、カウント値は該所定値以下である。上記「循環的にカウント」はカウンタ104がゼロから該所定値までカウントし、該所定値に達した後、ゼロに戻ってカウントを繰り返すことを指す。例えば、該所定値が4095(212;12ビット)である場合、グローバルクロック信号GCLK1に従って、カウンタ104は1クロックを受信する毎に1だけカウントアップする。カウントはゼロから始まり4095までである。4095に達した後、カウンタ104は次のクロックで再びゼロからカウントを始める。カウンタ104が出力するカウント値は、カウント中のカウンタ104の現在のカウント値を表し、リアルタイムカウント値とも呼ばれる。
【0020】
識別モジュール103が第1許可信号FE1を出力する時、制御回路106はシリアルレジスタ回路102が出力するグループチャネル信号GC1を受信し、制御信号CS1を出力する。本実施形態では、制御信号CS1は01(即ち、第1信号)と10(即ち、第2信号)とを含むが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。制御信号CS1に含まれる信号の数は、実際のセグメント制御駆動素子100aのチャネルのセグメントグループの数によって決まる。本実施形態では、セグメント制御駆動素子100aの全てのチャネルは2つのグループ、即ち、第1〜第10チャネルのグループと第11〜第16チャネルのグループに分けられる。言い換えると、グループチャネル信号GC1が1111 1111 1100 0000である時、制御回路106はグループチャネル信号GC1(即ち、1111 1111 1100 0000の最初の信号と最後の信号)を使用して10(即ち、第1信号)を並列に出力する。グループチャネル信号GC1が0000 0000 0011 1111である時、制御回路106はグループチャネル信号GC1(即ち、0000 0000 0011 1111の最初の信号と最後の信号)を使用して01(即ち、第2信号)を並列に出力するが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。
【0021】
図3は本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子のカウントレジスタ回路とグループレジスタモジュールとを例示する概略回路ブロック図である。図2及び図3を参照すると、カウントレジスタ回路108は第1カウントデータ領域120と第2カウントデータ領域122とを備え、それぞれ制御回路106及びカウンタ104に接続されているが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。カウントデータ領域の数は、実際のセグメント制御駆動素子100aのチャネルのセグメントグループの数によって決まる。しかし、カウントデータ領域の数は、セグメント制御駆動素子100aのチャネルの数を超えない。
【0022】
識別モジュール103が第1許可信号FE1を出力し、制御回路106が制御信号CS1を出力し、カウントレジスタ回路108がラッチ許可信号LE1(ラッチ許可信号LE1のハイレベル期間はデータクロック信号DCLK1のハイレベル期間の2倍)と制御信号CS1とを受信する時、カウンタ104の現在のカウント値が第1カウントデータ領域120又は第2カウントデータ領域122に記憶される。第1カウントデータ領域120は第1〜第10チャネルを指定されたチャネルとして有し、第2カウントデータ領域122は第11〜第16チャネルを指定されたチャネルとして有する。例えば、カウントレジスタ回路108がラッチ許可信号LE1と、制御回路106が並列に出力する10(即ち、第1信号)とを受信する(即ち、1が第1カウントデータ領域120に入力され、0が第2カウントデータ領域122に入力される)と、第1カウントデータ領域120が該カウント値を記憶する。カウントレジスタ回路108がラッチ許可信号LE1と、制御回路106が並列に出力する01(即ち、第2信号)とを受信する(即ち、0が第1カウントデータ領域120に入力され、1が第2カウントデータ領域122に入力される)と、第2カウントデータ領域122が該カウント値を記憶する。
【0023】
グループレジスタモジュール110は第1グループチャネルデータ領域134と第2グループチャネルデータ領域136とを備え、それぞれシリアルレジスタ回路102及び制御回路106に接続されている。グループレジスタモジュール110が第1許可信号FE1と制御信号CS1とを受信する時、グループチャネル信号GC1が第1グループチャネルデータ領域134又は第2グループチャネルデータ領域136に記憶される。カウントデータ領域の数はグループチャネルデータ領域の数と同じであり、各カウントデータ領域は1つのグループチャネルデータ領域に対応する。各カウントデータ領域とこのカウントデータ領域に対応するグループチャネルデータ領域とは同じ指定されたチャネルを有する。
【0024】
即ち、グループレジスタモジュール110がラッチ許可信号LE1(ラッチ許可信号LE1のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK1のハイレベル期間の2倍)と制御回路106が並列に出力する10(即ち、第1信号)とを受信する(即ち、1が第1グループチャネルデータ領域134に入力され、0が第2グループチャネルデータ領域136に入力される)と、第1グループチャネルデータ領域134が該グループチャネル信号GC1を記憶する。グループレジスタモジュール110がラッチ許可信号LE1(ラッチ許可信号LE1のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK1のハイレベル期間の2倍)と制御回路106が並列に出力する01(即ち、第2信号)とを受信する(即ち、0が第1グループチャネルデータ領域134に入力され、1が第2グループチャネルデータ領域136に入力される)と、第2グループチャネルデータ領域136が該グループチャネル信号GC1を記憶する。
【0025】
第1グループチャネルデータ領域134が第1カウントデータ領域120に対応し、第2グループチャネルデータ領域136が第2カウントデータ領域122に対応する。第1グループチャネルデータ領域134は第1〜第10チャネルを指定されたチャネルとして有し、第2グループチャネルデータ領域136は第11〜第16チャネルを指定されたチャネルとして有する。第1グループチャネルデータ領域134に記憶されたグループチャネル信号GC1は1111 1111 1100 0000であり、第2グループチャネルデータ領域136に記憶されたグループチャネル信号GC1は0000 0000 0011 1111である。グループチャネル信号GC1は図1の適用に係る例であり、これに限定されない。
【0026】
図2を再び参照すると、バッファ回路112はシリアルレジスタ回路102に接続され、第2許可信号SE1(即ち、識別モジュール103の出力信号)を受信すると、指定されたチャネルに輝度信号IS1をキャッシュ(記憶)する。これらの指定されたチャネルは、グループチャネル信号GC1が記憶されたグループチャネルデータ領域によって決定される。例えば、第1グループチャネルデータ領域134に記憶されたグループチャネル信号GC1が1111 1111 1100 0000である場合は、第1〜第10チャネルがそれぞれ輝度信号IS1をキャッシュし、第11〜第16チャネルは輝度信号IS1をキャッシュしない。
【0027】
図4は本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子の比較モジュールを例示する概略回路ブロック図である。図2、図3及び図4を同時に参照すると、比較回路114は第1カウントデータ領域120と第2カウントデータ領域122とに記憶されたカウント値と、カウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値と、輝度信号IS1とを受信し、1つ以上の駆動信号DS1を出力する。本実施形態では、比較回路114は16個の比較モジュール126を備え、各比較モジュール126は指定されたチャネルに接続されるが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。比較モジュール126の数はセグメント制御駆動素子100aのチャネルの数に等しくてもよい。各比較モジュール126はセレクタ130、減算器131、及び比較器132を備える。
【0028】
第1グループチャネルデータ領域134と第2グループチャネルデータ領域136とに記憶されたグループチャネル信号GC1のサイズは16ビットであり、グループチャネル信号GC1は指定された比較モジュール126に並列に出力される。即ち、第1グループチャネルデータ領域134と第2グループチャネルデータ領域136とに記憶されたグループチャネル信号GC1の各ビットは指定された比較モジュール126へ転送される。例えば、第1グループチャネルデータ領域134に記憶されたグループチャネル信号GC1の第16ビットと、第2グループチャネルデータ領域136に記憶されたグループチャネル信号GC1の第16ビットとは第16チャネルに接続された比較モジュール126のセレクタ130へ転送される。
【0029】
このように、第1グループチャネルデータ領域134に記憶されたグループチャネル信号GC1のビットと、第2グループチャネルデータ領域136に記憶されたグループチャネル信号GC1のビットとに従って、各セレクタ130は第1カウントデータ領域120のカウント値又は第2カウントデータ領域122のカウント値を選択して出力する。
【0030】
例えば、セレクタ130が受信した第1グループチャネルデータ領域134に記憶されたグループチャネル信号GC1の第16ビットと、第2グループチャネルデータ領域136のグループチャネル信号GC1の第16ビットがそれぞれローレベルとハイレベルである場合は、セレクタ130は第2カウントデータ領域122のカウント値を出力する。セレクタ130が受信した第1グループチャネルデータ領域134に記憶されたグループチャネル信号GC1の第16ビットと、第2グループチャネルデータ領域136のグループチャネル信号GC1の第16ビットがそれぞれハイレベルとローレベルである場合は、セレクタ130は第1カウントデータ領域120のカウント値を出力する。しかし、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。
【0031】
各減算器131は、セレクタ130が出力する第1カウントデータ領域120のカウント値CNT2又は第2カウントデータ領域122のカウント値CNT2をカウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値CNT1から減算し、差を出力する。各比較器132はこの差と指定されたチャネルがキャッシュした輝度信号IS1とを比較し、指定されたチャネルに接続されたLED90に駆動信号DS1を出力する。駆動信号DS1は指定されたチャネルに接続されたLED90の光度を制御するために使用される。
【0032】
前記差がゼロより小さい場合、この差はカウンタ104の循環的カウントアップの最大カウント値としての所定値に対する該負数の補数で表される。例えば、所定値が4095(212;12ビット)である場合、カウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値CNT1からセレクタ130が出力する第1カウントデータ領域120のカウント値CNT2を減算し、差が−1000である場合、この差は3096で表される。また、第1カウントデータ領域120又は第2カウントデータ領域122に記憶されたカウント値とカウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値との差が輝度信号IS1より小さい場合、比較器132はローレベルの駆動信号DS1を生成し、LED90を駆動する。この差が輝度信号IS1以上である場合、比較器132はハイレベルの駆動信号DS1を生成し、LED90を駆動しない。
【0033】
本実施形態では、グループチャネル信号GC1のサイズ(即ち、セグメント制御駆動素子100aのチャネル数)は16ビットでもよく、輝度信号IS1のサイズは12ビットでもよい。シリアルレジスタ回路102はこれに限定されないが、192ビットシフトレジスタ(即ち、16×12ビット)であってもよい。しかし、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。
【0034】
図5は本発明の第1の実施形態に係るセグメント制御駆動素子のセグメント駆動のタイミング図である。図2及び図5を先ず参照すると、第1セグメントが更新される(即ち、第1〜第10チャネルが駆動される)。識別モジュール103はラッチ許可信号LE1とデータクロック信号DCLK1とを時点T0で受信し、第1許可信号FE1を出力する。シリアルレジスタ回路102は時点列T1〜T2で受信したシリアルデータ信号SD1をグループチャネル信号GC1として時点T2で第1許可信号FE1に従って出力する。グループチャネル信号GC1が1111 1111 1100 0000である場合は、制御回路106はグループチャネル信号GC1を受信し、10(即ち、第1信号)を並列に出力する。
【0035】
次に、カウントレジスタ回路108がグループチャネル信号GC1と10(即ち、第1信号)とを受信し、第1カウントデータ領域120が該グループチャネル信号GC1を記憶する。第1カウントデータ領域120の指定されたチャネルは第1〜第10チャネルである。グループレジスタモジュール110はグループチャネル信号GC1と10(即ち、第1信号)とを受信し、第1グループチャネルデータ領域134が該グループチャネル信号GC1を記憶する。第1グループチャネルデータ領域134の指定されたチャネルは第1〜第10チャネルである。
【0036】
識別モジュール103はラッチ許可信号LE1とデータクロック信号DCLK1とを時点T3で受信し、第2許可信号SE1を出力する。シリアルレジスタ回路102は時点列T4〜T5で受信したシリアルデータ信号SD1を輝度信号IS1として第2許可信号SE1に従って出力する。バッファ回路112は第2許可信号SE1を受信し、輝度信号IS1を指定されたチャネルに対応するバッファ(即ち、第1グループチャネルデータ領域134の指定されたチャネル、即ち、第1〜第10チャネルに対応するバッファ)にキャッシュする。各チャネルは比較モジュール126に接続され、各比較モジュール126は第1カウントデータ領域120のカウント値を受信し、次に、カウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値CNT1を受信し、減算を行い、差を生成する。
【0037】
この差がゼロより小さい場合、この差は該負数の補数で表される。次に、比較モジュール126の比較器132はチャネルに対応する輝度信号IS1を受信し、この差と比較する。この差が該チャネルに対応する輝度信号IS1より小さい場合、比較器132は時点T5でローレベルを出力し、該チャネルに接続されたLED90を駆動する。これにより、第1〜第10チャネルを駆動する目的を達成する。
【0038】
例えば、第1チャネルの輝度信号が2048である場合に、第1カウントデータ領域120に記憶されたカウント値が1000であり、カウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値が1000からカウントアップすると、カウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値CNT1から第1カウントデータ領域120に記憶されたカウント値を減算器131で減算すると、差は0、1、2、・・・、3094、3095となる(リアルタイムにカウント値を出力するカウンタ104は循環的にカウントしているので)。カウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値CNT1が4095(所定値)から0に変わると、差は負数となり、この差は補数、即ち、3096、3097、3098、・・・、4095で表される。即ち、差は0、1、2、・・・、3094、3095、3096、3097、3098、・・・、4095、0、1、2と表される。残りは同様にして演繹できる。次に、比較器132はこの差を第1チャネルの輝度信号の2048と比較する。この差が2048以上であれば、比較器132はハイレベルを出力する(第1チャネルのLEDを駆動しない)。この差が2048未満であれば、比較器132はローレベルを出力する(第1チャネルのLED90を駆動する)。
【0039】
なお、1つのグループの各チャネルの輝度信号は異なる場合があり、同じグループの各チャネルに接続されたLEDを駆動するための駆動信号がローレベルである時間長さ及び時間は異なる場合がある。しかし、本実施形態では、前記差はゼロから始まるので、同じグループの各チャネルに接続されたLEDを駆動するための時間は同じである。しかし、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。また、同じグループの各チャネルは同じカウントデータ領域と同じカウンタとに対応するので同じグループの各比較器が受信する前記差は同じである。このため、次回以降、同じグループの各チャネルに接続されたLEDは同時に駆動される。
【0040】
図5のタイミング図は、本実施形態におけるセグメント制御駆動素子の第1データ更新(即ち、初期設定)の概略図である。言い換えると、セグメント制御駆動素子100aの第1セグメント更新の前は、第1〜第10チャネルの輝度信号はゼロであり、セグメント制御駆動素子100aの第2セグメント更新の前は、第11〜第16チャネルの輝度信号はゼロである。
【0041】
第2セグメントが更新される(即ち、第11〜第16チャネルが駆動される)。識別モジュール103はラッチ許可信号LE1とデータクロック信号DCLK1とを時点T6で受信し、第1許可信号FE1を出力する。シリアルレジスタ回路102は時点列T7〜T8で受信したシリアルデータ信号SD1をグループチャネル信号GC1として第1許可信号FE1に従って出力する。ここでグループチャネル信号GC1が0000 0000 0011 1111であり、制御回路106はグループチャネル信号GC1を受信し、01(即ち、第2信号)を並列に出力する。次に、カウントレジスタ回路108がグループチャネル信号GC1と01(即ち、第2信号)とを受信し、第2カウントデータ領域122が該グループチャネル信号GC1を記憶する。第2カウントデータ領域122の指定されたチャネルは第11〜第16チャネルである。グループレジスタモジュール110はグループチャネル信号GC1と01(即ち、第2信号)とを受信し、第2グループチャネルデータ領域136が該グループチャネル信号GC1を記憶する。第2グループチャネルデータ領域136の指定されたチャネルは第11〜第16チャネルである。
【0042】
識別モジュール103はラッチ許可信号LE1とデータクロック信号DCLK1とを時点T9で受信し、第2許可信号SE1を出力する。シリアルレジスタ回路102は時点列T10〜T11で受信したシリアルデータ信号SD1を輝度信号IS1(グレースケール信号とも呼ぶ)として第2許可信号SE1に従って出力する。バッファ回路112は第2許可信号SE1を受信し、輝度信号IS1を指定されたチャネル(即ち、第2グループチャネルデータ領域136の指定されたチャネル、即ち、第11〜第16チャネル)にキャッシュする。
【0043】
各チャネルは比較モジュール126に接続され、各比較モジュール126は第2カウントデータ領域122のカウント値とカウンタ104がリアルタイムに出力するカウント値とを受信し、減算を行い、差を生成する。この差がゼロより小さい場合、この差は該負数の補数で表される。次に、比較モジュール126の比較器132はチャネルに対応する輝度信号IS1を受信し、この差と比較する。この差が該チャネルに対応する輝度信号IS1より小さい場合、比較器132は時点T11でローレベルを出力し、該チャネルに接続されたLED90を駆動する。これにより、第11〜第16チャネルを駆動する目的を達成する。
【0044】
セグメント制御駆動素子100aは異なる時間に更新を行うために2つのグループに分けられるが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。本実施形態では、アレイ状に配列されたLED90の駆動シーケンスは、前部に配列されたLED90が先ず更新駆動される(即ち、第1グループチャネルデータ領域134の指定されたチャネルに接続されたLED90が先ず更新駆動される)が、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。例えば、セグメント制御駆動素子100bに接続されたLED90が先ず更新駆動され、次にセグメント制御駆動素子100aに接続されたLED90が更新駆動されてもよい。セグメント制御駆動素子100aに接続されたLED90を更新駆動する間、第2グループチャネルデータ領域136の指定されたチャネルに接続されたLED90が先ず更新駆動され、次に第1グループチャネルデータ領域134の指定されたチャネルに接続されたLED90が更新駆動される。
【0045】
本発明のセグメント制御駆動素子は1つの駆動素子の全てのチャネルを複数のグループに分けることが出来る。駆動素子におけるグループの数は、駆動素子のチャネルの数を超えない。例えば、駆動素子は、異なる時間に更新される3つのグループに分けられてもよい。3つのグループに分けられた駆動素子の詳細を下記に例示する。3つを超える数のグループに分けられた駆動素子の実施形態は同様にして演繹できる。
【0046】
図6は本発明の第2の実施形態に係るセグメント制御駆動素子の概略回路ブロック図である。本実施形態では、セグメント制御駆動素子200は16チャネルを有し、これらのチャネルは3つのグループ、即ち、第1〜第2チャネル、第3〜第12チャネル、及び第13〜第16チャネルに分けられている。各チャネルは1つの対応するLED92に接続されているが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。セグメント制御駆動素子200はスイッチ97、スイッチ99、シリアルレジスタ回路202、識別モジュール203、カウンタ204、制御回路206、カウントレジスタ回路208、グループレジスタモジュール210、バッファ回路212、及び比較回路214を備える。
【0047】
識別モジュール203はデータクロック信号DCLK2とラッチ許可信号LE2とを受信する。ラッチ許可信号LE2のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK2のハイレベル期間の2倍である(又はラッチ許可信号LE2のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK2の2つの立ち上りエッジを含む)場合、識別モジュール203は第1許可信号FE2を出力する。ラッチ許可信号LE2のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK2のハイレベル期間と同じ長さである(又はラッチ許可信号LE2のハイレベル期間がデータクロック信号DCLK2の1つの立ち上りエッジを含む)場合、識別モジュール203は第2許可信号SE2を出力する。スイッチ97が第1許可信号FE2に従ってオンされ、シリアルレジスタ回路202はシリアルデータ信号SDI(シリアルデータ入力)を受信し、グループチャネル信号GC2を出力する。又は、スイッチ99が第2許可信号SE2に従ってオンされ、シリアルレジスタ回路202はシリアルデータ信号SDIを受信し、輝度信号IS2とシリアルデータ信号SDO(シリアルデータ出力)とを出力する。シリアルデータ信号SDOは、セグメント制御駆動素子200に直列に接続された次の駆動素子(不図示)へ転送されてもよい。
【0048】
本実施形態では、ラッチ許可信号LE2は立ち下りエッジでトリガーされる信号であってもよいが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。即ち、ラッチ許可信号LE2は立ち上りエッジでトリガーされる信号であってもよい。立ち下りエッジとはハイレベルからローレベルへ遷移する箇所を指し、立ち上りエッジとはローレベルからハイレベルへ遷移する箇所を指す。
【0049】
カウンタ204は所定値まで循環的にカウントを行い、グローバルクロック信号GCLK2を連続的に受信し、カウント値をリアルタイムに出力する。グローバルクロック信号GCLK2はセグメント制御駆動素子200の内部クロック信号である。
【0050】
識別モジュール203が第2許可信号SE2を出力する時、制御回路206はグループチャネル信号GC2を受信し、制御信号CS2を出力する。本実施形態では、制御信号CS2は100(即ち、第1信号)と010(即ち、第2信号)と001(即ち、第3信号)とを含むが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。制御信号CS2に含まれる信号の数は、実際のセグメント制御駆動素子200のチャネルのセグメントグループの数によって決まる。
【0051】
例えば、グループチャネル信号GC2が1100 0000 0000 0000である時、制御回路206はグループチャネル信号GC2(即ち、1100 0000 0000 0000の最初の信号と最後の信号)を使用して100(即ち、第1信号)を並列に出力する。グループチャネル信号GC2が0011 1111 1111 0000である時、制御回路206はグループチャネル信号GC2(即ち、0011 1111 1111 0000の最初の信号と最後の信号)を使用して010(即ち、第2信号)を並列に出力する。グループチャネル信号GC2が0000 0000 0000 1111である時、制御回路206はグループチャネル信号GC2(即ち、0000 0000 0000 1111の最初の信号と最後の信号)を使用して001(即ち、第3信号)を並列に出力する。制御回路206がグループチャネル信号GC2に従って制御信号CS2を出力する方法は、制御回路206内に真理値表を作ることを含むが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されていない。
【0052】
シリアルレジスタ回路202がグループチャネル信号GC2を第1許可信号FE2に従って出力すると、カウントレジスタ回路208が、カウンタ204が出力するカウント値を第1カウントデータ領域220、第2カウントデータ領域222、及び第3カウントデータ領域224に前記第1信号、第2信号、及び第3信号に従って記憶する。第1カウントデータ領域220の指定されたチャネルは第1〜第2チャネルであり、第2カウントデータ領域222の指定されたチャネルは第3〜第12チャネルであり、第3カウントデータ領域224の指定されたチャネルは第13〜第16チャネルである。グループレジスタモジュール210はグループチャネル信号GC2を第1グループチャネルデータ領域234、第2グループチャネルデータ領域236、及び第3グループチャネルデータ領域238に100(即ち、前記第1信号)、010(即ち、第2信号)、及び001(即ち、第3信号)に従って記憶する。
【0053】
第1グループチャネルデータ領域234は第1カウントデータ領域220に対応し、第1グループチャネルデータ領域234の指定されたチャネルは第1〜第2チャネルである。第2グループチャネルデータ領域236は第2カウントデータ領域222に対応し、第2グループチャネルデータ領域236の指定されたチャネルは第3〜第12チャネルである。第3グループチャネルデータ領域238は第3カウントデータ領域224に対応し、第3グループチャネルデータ領域238の指定されたチャネルは第13〜第16チャネルである。
【0054】
比較回路214は16個の比較モジュール226を備え、各比較モジュール226は1つのチャネルに接続されている。各比較モジュール226はセレクタ230、減算器231、及び比較器232を備える。第1グループチャネルデータ領域234に記憶されたグループチャネル信号GC2のビット、第2グループチャネルデータ領域236に記憶されたグループチャネル信号GC2のビット、及び第3グループチャネルデータ領域238に記憶されたグループチャネル信号GC2のビットに従って、各セレクタ230は第1カウントデータ領域220のカウント値、第2カウントデータ領域222のカウント値、又は第3カウントデータ領域224のカウント値を選択して出力する。第1チャネルを例にとると、第1チャネルに接続された比較モジュール226のセレクタ230は、第1グループチャネルデータ領域234に記憶されたグループチャネル信号GC2(即ち、1100 0000 0000 0000)の第1ビットと、第2グループチャネルデータ領域236に記憶されたグループチャネル信号GC2(即ち、0011 1111 1111 0000)の第1ビットと、第3グループチャネルデータ領域238に記憶されたグループチャネル信号GC2(即ち、0000 0000 0000 1111)の第1ビットとを受信し、第1カウントデータ領域220のカウント値を出力する。セレクタ230は100を受信すると、第1カウントデータ領域220のカウント値を出力する。
【0055】
各減算器231は、セレクタ230が出力する第1カウントデータ領域220のカウント値、第2カウントデータ領域222のカウント値、又は第3カウントデータ領域224のカウント値をカウンタ204のカウント値から減算し、差を出力する。各比較器232はこの差と指定されたチャネルの輝度信号IS2とを比較する。この差がゼロより小さい場合、この差は該負数の補数で表される。第1カウントデータ領域220、第2カウントデータ領域222、又は第3カウントデータ領域224に記憶されたカウント値とカウンタ204がリアルタイムに出力するカウント値との差が輝度信号IS2より小さい場合、比較器232はローレベルの駆動信号DS2を生成し、LED92を駆動する。この差が輝度信号IS2以上である場合、比較器232はハイレベルの駆動信号DS2を生成し、LED92を駆動しない。
【0056】
図7は本発明の第2の実施形態に係るセグメント制御駆動素子のセグメント駆動のタイミング図である。図6及び図7を参照すると、第1セグメントが更新される(即ち、第1〜第2チャネルが駆動される)。識別モジュール203はラッチ許可信号LE2とデータクロック信号DCLK2とを時点T0で受信し、第1許可信号FE2を出力する。シリアルレジスタ回路202は時点列T1〜T2で受信したシリアルデータ信号SDIをグループチャネル信号GC2として第1許可信号FE2に従って出力する。この時、グループチャネル信号GC2が1100 0000 0000 0000である場合、制御回路206はグループチャネル信号GC2を受信し、100(即ち、第1信号)を並列に出力する。
【0057】
次に、カウントレジスタ回路208がグループチャネル信号GC2と100(即ち、第1信号)とを受信し、第1カウントデータ領域220が該グループチャネル信号GC2を記憶する。第1カウントデータ領域220の指定されたチャネルは第1〜第2チャネルである。グループレジスタモジュール210はグループチャネル信号GC2と100(即ち、第1信号)とを受信し、第1グループチャネルデータ領域234が該グループチャネル信号GC2を記憶する。第1グループチャネルデータ領域234の指定されたチャネルは第1〜第2チャネルである。
【0058】
識別モジュール203はラッチ許可信号LE2とデータクロック信号DCLK2とを時点T3で受信し、第2許可信号SE2を出力する。シリアルレジスタ回路202は時点列T4〜T5で受信したシリアルデータ信号SDIを輝度信号IS2として第2許可信号SE2に従って出力する。バッファ回路212は第2許可信号SE2を受信し、輝度信号IS2を指定されたチャネル(即ち、第1グループチャネルデータ領域234の指定されたチャネル、即ち、第1〜第2チャネル)にキャッシュする。各チャネルは比較モジュール226に接続され、各比較モジュール226は第1カウントデータ領域220のカウント値を受信し、次に、カウンタ204がリアルタイムに出力するカウント値を受信し、減算を行い、差を生成する。
【0059】
この差がゼロより小さい場合、この差は該負数の補数で表される。次に、比較モジュール226の比較器232はチャネルに対応する輝度信号IS2を受信し、この差と比較する。この差が該チャネルに対応する輝度信号IS2より小さい場合、比較器232は時点T5でローレベルを出力し、該チャネルに接続されたLED92を駆動する。これにより、第1〜第2チャネルを駆動する目的を達成する。
【0060】
第2セグメントが更新される(即ち、第3〜第12チャネルが駆動される)。識別モジュール203はラッチ許可信号LE2とデータクロック信号DCLK2とを時点T6で受信し、第1許可信号FE2を出力する。シリアルレジスタ回路202は時点列T7〜T8で受信したシリアルデータ信号SDIをグループチャネル信号GC2として第1許可信号FE2に従って出力する。ここでグループチャネル信号GC2が0011 1111 1111 0000であり、制御回路206はグループチャネル信号GC2を受信し、010(即ち、第2信号)を並列に出力する。
【0061】
次に、カウントレジスタ回路208がグループチャネル信号GC2と010(即ち、第2信号)とを受信し、第2カウントデータ領域222が該グループチャネル信号GC2を記憶する。第2カウントデータ領域222の指定されたチャネルは第3〜第12チャネルである。グループレジスタモジュール210はグループチャネル信号GC2と010(即ち、第2信号)とを受信し、第2グループチャネルデータ領域236が該グループチャネル信号GC2を記憶する。第2グループチャネルデータ領域236の指定されたチャネルは第3〜第12チャネルである。
【0062】
識別モジュール203はラッチ許可信号LE2とデータクロック信号DCLK2とを時点T9で受信し、第2許可信号SE2を出力する。シリアルレジスタ回路202は時点列T10〜T11で受信したシリアルデータ信号SDIを輝度信号IS2(グレースケール信号とも呼ぶ)として第2許可信号SE2に従って出力する。バッファ回路212は第2許可信号SE2を受信し、輝度信号IS2を指定されたチャネル(即ち、第2グループチャネルデータ領域236の指定されたチャネル、即ち、第3〜第12チャネル)にキャッシュする。
【0063】
各チャネルは比較モジュール226に接続され、各比較モジュール226は第2カウントデータ領域222のカウント値とカウンタ204がリアルタイムに出力するカウント値とを受信し、減算を行い、差を生成する。この差がゼロより小さい場合、この差は該負数の補数で表される。次に、比較モジュール226の比較器232はチャネルに対応する輝度信号IS2を受信し、この差と比較する。この差が該チャネルに対応する輝度信号IS2より小さい場合、比較器232は時点T11でローレベルを出力し、該チャネルに接続されたLED92を駆動する。これにより、第3〜第12チャネルを駆動する目的を達成する。
【0064】
第3セグメントが更新される(即ち、第13〜第16チャネルが駆動される)。識別モジュール203はラッチ許可信号LE2とデータクロック信号DCLK2とを時点T12で受信し、第1許可信号FE2を出力する。シリアルレジスタ回路202は時点列T13〜T14で受信したシリアルデータ信号SDIをグループチャネル信号GC2として第1許可信号FE2に従って出力する。ここでグループチャネル信号GC2が0000 0000 0000 1111であり、制御回路206はグループチャネル信号GC2を受信し、001(即ち、第3信号)を並列に出力する。
【0065】
次に、カウントレジスタ回路208がグループチャネル信号GC2と001(即ち、第3信号)とを受信し、第3カウントデータ領域224が該グループチャネル信号GC2を記憶する。第3カウントデータ領域224の指定されたチャネルは第13〜第16チャネルである。グループレジスタモジュール210はグループチャネル信号GC2と001(即ち、第3信号)とを受信し、第3グループチャネルデータ領域238が該グループチャネル信号GC2を記憶する。第3グループチャネルデータ領域238の指定されたチャネルは第13〜第16チャネルである。
【0066】
識別モジュール203はラッチ許可信号LE2とデータクロック信号DCLK2とを時点T15で受信し、第2許可信号SE2を出力する。シリアルレジスタ回路202は時点列T16〜T17で受信したシリアルデータ信号SDIを輝度信号IS2(グレースケール信号とも呼ぶ)として第2許可信号SE2に従って出力する。バッファ回路212は第2許可信号SE2を受信し、輝度信号IS2を指定されたチャネル(即ち、第3グループチャネルデータ領域238の指定されたチャネル、即ち、第13〜第16チャネル)にキャッシュする。
【0067】
各チャネルは比較モジュール226に接続され、各比較モジュール226は第3カウントデータ領域224のカウント値とカウンタ204がリアルタイムに出力するカウント値とを受信し、減算を行い、差を生成する。この差がゼロより小さい場合、この差は該負数の補数で表される。次に、比較モジュール226の比較器232はチャネルに対応する輝度信号IS2を受信し、この差と比較する。この差が該チャネルに対応する輝度信号IS2より小さい場合、比較器232は時点T17でローレベルを出力し、該チャネルに接続されたLED92を駆動する。これにより、第13〜第16チャネルを駆動する目的を達成する。
【0068】
図7のタイミング図は、本実施形態における駆動素子の第1データ更新(即ち、初期設定)の概略図である。言い換えると、セグメント制御駆動素子200の第1セグメント更新の前は、第1〜第2チャネルの輝度信号はゼロであり、セグメント制御駆動素子200の第2セグメント更新の前は、第3〜第12チャネルの輝度信号はゼロであり、セグメント制御駆動素子200の第3セグメント更新の前は、第13〜第16チャネルの輝度信号はゼロである。
【0069】
本第2実施形態において、LED92の駆動シーケンスは、第1グループチャネルデータ領域234の指定されたチャネルに接続されたLED92が先ず更新駆動され、次に第2グループチャネルデータ領域236の指定されたチャネルに接続されたLED92が更新駆動され、最後に第3グループチャネルデータ領域238の指定されたチャネルに接続されたLED92が更新駆動されるが、本実施形態は本発明の範囲を限定するよう意図されておらず、実際の状況に応じて調整されてもよい。例えば、LED92の駆動シーケンスは、第3グループチャネルデータ領域238の指定されたチャネルに接続されたLED92が先ず更新駆動され、次に第2グループチャネルデータ領域236の指定されたチャネルに接続されたLED92が更新駆動され、最後に第1グループチャネルデータ領域234の指定されたチャネルに接続されたLED92が更新駆動されてもよい。より詳細には、LED92の駆動シーケンスは、セグメント制御駆動素子200の第13〜第16チャネルに接続されたLED92が先ず更新駆動され、次にセグメント制御駆動素子200の第3〜第12チャネルに接続されたLED92が更新駆動され、最後にセグメント制御駆動素子200の第1〜第2チャネルに接続されたLED92が更新駆動される。
【0070】
本発明のセグメント制御駆動素子はLEDをバックライトとして使用するLCDに適用される。カウントレジスタ回路、制御信号、及びグループチャネル信号を使用することで、該駆動素子は、指定されたチャネルが異なる時間にデータを更新する、更には個別に更新するのを可能にするために1つのカウンタと複数のカウントデータ領域とを必要とするだけである。次に、シリアルレジスタ回路が受信したシリアルデータ信号を輝度信号として記憶するよう指定されたチャネルを制御するためにグループレジスタモジュールを使用することで、指定されたチャネルだけが輝度信号を更新し、指定されていないチャネルは元の状態を保つことを保証する。また、駆動素子の上記構造により、各駆動素子の全てのチャネルが使用されるので、使用されないチャネルが存在し無駄が発生する問題が解消される。
【符号の説明】
【0071】
100a、100b セグメント制御LED駆動素子
96、98 スイッチ
102 シリアルレジスタ回路
103 識別モジュール
104 カウンタ
106 制御回路
108 カウントレジスタ回路
110 グループレジスタモジュール
112 バッファ回路
114 比較回路
120 第1カウントデータ領域
122 第2カウントデータ領域
126 比較モジュール
134 第1グループチャネルデータ領域
136 第2グループチャネルデータ領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ状に配列された複数のLEDを駆動するのに適合したセグメント制御発光ダイオード(LED)駆動素子であって、該セグメント制御駆動素子は、データクロック信号、ラッチ許可信号、及びシリアルデータ信号を受信してLEDの光度を制御するための駆動信号を生成し、
該データクロック信号と該ラッチ許可信号とを受信し、該ラッチ許可信号を識別して第1許可信号又は第2許可信号を選択出力する識別モジュールと、
該シリアルデータ信号を受信し、該第1許可信号又は該第2許可信号に従ってグループチャネル信号又は輝度信号を選択出力するシリアルレジスタ回路と、
グローバルクロック信号を連続的に受信し循環的に所定値までカウントしカウント値をリアルタイムに出力するカウンタと、
該グループチャネル信号を受信し制御信号を出力する制御回路と、
1つ以上の指定されたチャネルをそれぞれ有する複数のカウントデータ領域を備え、該第1許可信号と該制御信号とを受信した時、該カウントデータ領域の1つに該カウント値を記憶するカウントレジスタ回路と、
該複数のカウントデータ領域とそれぞれ対応する複数のグループチャネルデータ領域を備え、該第1許可信号と該制御信号とを受信した時、該グループチャネルデータ領域の1つに該グループチャネル信号を記憶するグループレジスタモジュールと、
該第2許可信号を受信した時、該輝度信号を該指定されたチャネルにキャッシュするバッファ回路と、
該カウントデータ領域に記憶された該カウント値と、該カウンタがリアルタイムに出力するカウント値と、該輝度信号とを受信し該駆動信号を出力する比較回路と
を備え、
該各カウントデータ領域とこのカウントデータ領域に対応する該グループチャネルデータ領域とは同じ指定されたチャネルを有する、セグメント制御LED駆動素子。
【請求項2】
前記制御信号は第1信号、第2信号、及び第3信号を含み、前記シリアルレジスタ回路が前記第1許可信号に従って前記グループチャネル信号を出力する時、前記カウントレジスタ回路は前記カウンタが出力するカウント値を第1カウントデータ領域、第2カウントデータ領域、及び第3カウントデータ領域に該第1信号、第2信号、及び第3信号に従って記憶し、該第1カウントデータ領域、第2カウントデータ領域、及び第3カウントデータ領域はそれぞれ1つ以上の指定されたチャネルを有する請求項1に記載のセグメント制御LED駆動素子。
【請求項3】
前記グループレジスタモジュールは前記グループチャネル信号を第1グループチャネルデータ領域、第2グループチャネルデータ領域、及び第3グループチャネルデータ領域に前記第1信号、第2信号、及び第3信号に従って記憶し、前記各カウントデータ領域は該グループチャネルデータ領域の1つに対応し、該各カウントデータ領域とこのカウントデータ領域に対応する該グループチャネルデータ領域とは同じ指定されたチャネルを有する請求項2に記載のセグメント制御LED駆動素子。
【請求項4】
前記比較回路は複数の比較モジュールを備え、該各比較モジュールは1つの指定されたチャネルを有し、前記第1カウントデータ領域のカウント値と、前記第2カウントデータ領域のカウント値と、前記第3カウントデータ領域のカウント値と、前記第1グループチャネルデータ領域のグループチャネル信号の1ビットと、前記第2グループチャネルデータ領域のグループチャネル信号の1ビットと、前記第3グループチャネルデータ領域のグループチャネル信号の1ビットと、前記カウンタがリアルタイムに出力するカウント値と、該比較モジュールの該指定されたチャネルの輝度信号とを受信し、該指定されたチャネルに接続されたLEDに駆動信号を出力する請求項2に記載のセグメント制御LED駆動素子。
【請求項5】
前記各比較モジュールはセレクタ、減算器、及び比較器を備え、該各セレクタは前記第1カウントデータ領域のカウント値、前記第2カウントデータ領域のカウント値、又は前記第3カウントデータ領域のカウント値を前記第1グループチャネルデータ領域のグループチャネル信号の1ビット、前記第2グループチャネルデータ領域のグループチャネル信号の1ビット、及び前記第3グループチャネルデータ領域のグループチャネル信号の1ビットに従って選択出力し、該各減算器は該セレクタが出力する該第1カウントデータ領域のカウント値、該第2カウントデータ領域のカウント値、又は該第3カウントデータ領域のカウント値を前記カウンタのカウント値から減算し、差を出力し、該各比較器は該差を前記指定されたチャネルの前記輝度信号と比較する請求項4に記載のセグメント制御LED駆動素子。
【請求項6】
前記差が前記指定されたチャネルの前記輝度信号より小さい時、前記LEDは該セグメント制御LED駆動素子によって駆動され、該差が該指定されたチャネルの該輝度信号以上である時、該LEDは該セグメント制御LED駆動素子によって駆動されない請求項5に記載のセグメント制御LED駆動素子。
【請求項7】
前記ラッチ許可信号の周期が前記データクロック信号の周期の2倍である場合、前記識別モジュールは前記第1許可信号を出力する請求項1に記載のセグメント制御LED駆動素子。
【請求項8】
前記ラッチ許可信号の周期が前記データクロック信号の周期と同じ長さである場合、前記識別モジュールは前記第2許可信号を出力する請求項1に記載のセグメント制御LED駆動素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−9404(P2012−9404A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196740(P2010−196740)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(501271516)聚積科技股▲ふん▼有限公司 (20)
【Fターム(参考)】