説明

ターボ機械システム

【課題】モータを備えるターボ機械に対する新たな熱対策方法を提供する。
【解決手段】インペラ2及び該インペラ2を直接回転駆動するモータ3を備えるターボ機械Tと、上記モータ3に電力を供給する駆動装置Dとを備えるターボ機械システムであって、上記駆動装置Dは、PWM波形の電圧を生成するインバータ12と、該インバータ12と上記モータ3との間に介在されると共に上記PWM波形を正弦波状にする正弦波フィルタ14と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インペラ及び該インペラを回転駆動するモータを備えるターボ機械システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、ターボ機械としては、特許文献1に記載されているような、インペラとこのインペラを回転駆動するモータとを直結して備えるターボブロワが知られている。
このようなインペラとモータとを直結して備えるターボ機械は、モータの駆動によってインペラが直接回転されることで気体(流体)に対する仕事を行う。具体的には、ターボ機械がターボブロワである場合には、インペラが回転されることによって気体(流体)が圧送される。
【0003】
このようなターボ機械は、当該ターボ機械を駆動するための駆動装置と共にターボ機械システムを構成しており、駆動装置から供給される電力によって駆動される。
より詳細には、駆動装置がターボ機械のモータに電力(電圧および電流)を供給し、モータが供給された電力の基本周波数に応じた回転数で回転することによって、インペラが直接回転される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−209815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述のようなモータがインペラと直結されたターボ機械では、電力損失によってモータにおいて熱が発生するため、熱対策を施す必要がある。特に、モータによって直接インペラを高速回転させる場合には、モータロータが高速に回転するためモータが小型となり、放熱面積が少なくなるため冷却効果が低下する。さらに高速回転しているロータを冷却する手段が取りづらいため、熱対策が重要となる。
このため、例えば、モータがインペラと直結されたターボ機械では、モータとインペラとを接続するシャフトを軸支する軸受の潤滑剤として粘性の低い潤滑油を使用し、この潤滑剤を冷却液としてモータに撒布することでモータを冷却する方法が用いられる場合がある。
【0006】
しかしながら、潤滑剤を冷却剤として撒布することで、ブロア内のモータ部の気体には潤滑油が充満してしまう。このため、例えばレーザ発振装置のようにターボブロワから供給される気体に対して高い純度が要求される場合には、当該方法を用いた熱対策では都合が悪い。
このため、モータを備えるターボ機械に対して、従来と異なる熱対策の方法が求められている。
【0007】
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、モータとインペラとが直結されたターボ機械に対する新たな熱対策方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
従来、モータとインペラとが直結されたターボ機械では、インペラを1万rpm以上の高速回転させることが求められる。このため、インペラに直結したモータを高速回転させる必要があることから、駆動装置としてインバータが用いられる。このインバータは、より安価なものとするため、PWM波形の電圧を出力するPWMインバータが用いられ、モータに電力を供給する。しかしながら、PWMインバータは、電圧波形に基本周波数以外の多くの高調波成分を含む。そして、モータの発熱量は、供給される電圧に含まれる高調波成分に影響して増大する。特に、モータとインペラとが直結されたターボ機械の場合、モータによって直接インペラを高速回転させるため、モータを回転させる基本周波数が高くなり、高調波成分はさらに高い周波数成分となる。一方、モータステータやロータの電力損失には、鉄損などが含まれており、その鉄損は印加される電圧とその周波数の2乗に比例して増加することが知られている。そのため、より高い周波数となる高調波成分は、鉄損による損失を増大させてしまう。
【0009】
そして、本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、インペラ及び該インペラを直接回転駆動するモータを有するターボ機械と、上記モータに電力を供給する駆動装置とを備えるターボ機械システムであって、上記駆動装置が、PWM(Pulse Width Modulation)波形の電圧を生成するインバータと、該インバータと上記モータとの間に介在されると共に上記PWM波形を正弦波状にする正弦波フィルタと、を備えるという構成を採用する。
【0010】
第2の発明は、上記第1の発明において、上記正弦波フィルタが、ローパスフィルタであるという構成を採用する。
【0011】
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、上記モータが、1万rpm以上の回転速度で駆動するという構成を採用する。
【0012】
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記モータが、誘導モータであるという構成を採用する。
【0013】
第5の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記モータが、永久磁石モータであるという構成を採用する。
【0014】
第6の発明は、上記第1〜第5いずれかの発明において、上記モータと上記インペラとを接続するシャフトを軸支する軸受を備え、該軸受の潤滑剤としてグリースを用いるという構成を採用する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、インバータによって生成されるPWM状の電圧波形が、正弦波フィルタによって正弦波状にされて高調波成分が除去される。つまり、発熱量の増大に繋がる高調波成分が電力分から除去され、この高調波成分が除去された電力がモータに供給される。この結果、モータの発熱量を抑制することができる。
このように、本発明によれば、従来行われていなかった新たな方法によって、ターボ機械に対する熱対策を講じることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態におけるターボブロワシステムの概略構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるターボブロワシステムが備えるターボブロワの概略構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第2実施形態におけるターボブロワシステムの概略構成を示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明に係るターボ機械システムの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお、以下の説明においては、ターボ機械システムの一例として、ターボブロワ(ターボ機械)を備えるターボブロワシステムについて説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本実施形態のターボブロワシステムS1の概略構成を示すシステム構成図である。この図に示すように、本実施形態のターボブロワシステムS1は、ターボブロワTと、駆動装置Dとを備えている。
【0019】
ターボブロワTは、インペラ及びインペラを直接回転駆動するモータを備え、モータが駆動することによって気体(流体)を圧送するものである。
図2を参照して、当該ターボブロワ1についてより詳しく説明する。図2は、ターボブロワTの概略構成を示す断面図である。この図に示すように、ターボブロワTは、ケーシング1と、インペラ2と、モータ3と、シャフト4と、軸受5と、ハーメチックコネクタ6と、水冷ジャケット7とを備えている。
【0020】
ケーシング1は、ターボブロワTの外形を形作ると共に、内部に気体の流路や、インペラ2、モータ3、シャフト4及び軸受5等を収容するものである。
このケーシング1の内部には、図2に示すように、インペラ2を収容するインペラ収容空間K1やモータ3を収容するモータ収容空間K2が設けられている。また、ケーシング1は、気体を吸入するための吸入口1aや、気体を排出するための吐出口までなだらかに拡張するスクロール流路1bを備えている。そして、インペラ収容空間K1は、吸入口1aとスクロール流路1bとの間に配置されており、気体の流路の一部とされている。
【0021】
インペラ2は、インペラ収容空間K1に収容されて配置され、回転することで吸入口1aから供給される気体をスクロール流路1bに圧送するものである。
【0022】
モータ3は、インペラ2を回転駆動するものであり、モータ収容空間K2に収容されている。そして、本実施形態においては、モータ3として誘導モータが用いられている。
このモータ3は、かご型の導電材料(コイル)が内蔵されたモータロータ3aと、このモータロータ3aを囲んで配置されるモータステータ3bとを備えている。そして、駆動装置Dからモータステータ3bに電力が供給されることによってモータロータ3aが回転する。
またモータ3として永久磁石モータを用いて、モータロータ3aは永久磁石が内蔵されたモータロータ3aとしても良い。
【0023】
シャフト4は、モータ3とインペラ2とを接続するものであり、モータ3の動力をインペラ2に伝達する。より詳細には、シャフト4は、図2に示すように、一端がインペラ2と固定された状態でモータロータ3aに挿通されており、モータロータ3aの回転と共に回転することによってモータ3の動力をインペラ2に伝達する。
なお、インペラ2とシャフト4との接続方法としては、例えば、ボルト及びナットを用いた接続方法、ネジによる接続方法、焼きばめによる接続方法、溶接による接続方法、一体型化による接続方法等が考えられる。これらのような方法で接続されていることにより、インペラ2は、シャフト4、モータロータ3aと一体的に回転する。すなわち、インペラ2は、モータ3に対して直結されており、モータ3によって直接回転駆動される。
ボルト及びナットを用いた接続方法は、インペラの中心部に回転軸方向に沿って貫通孔を設け、当該貫通孔にシャフトの一端側を挿通させ、シャフトの先端部を貫通孔開口から突出させ、シャフトの先端部に形成された雄ねじにナットを締結させ、ナットによってインペラ2の先端部を押えることにより、インペラ2をシャフト4に固定するものである。
ネジによる接続方法は、インペラ2とシャフト4とに直接ネジを切る構造である。どちらを雄ネジ、雌ネジとするかは任意である。
一体型化による接続方法は、接合部を作ることなく、一体的にインペラ2とシャフト4とが成形された構造である。
そして、このように締結されたインペラ2とシャフト4とは、モータローラ3aと一体的に回転する。
【0024】
軸受5は、シャフト4を直立状態で軸支するものであり、内輪がシャフト4に固定されると共に外輪がケーシング1に固定されている。
なお、図2に示すように、軸受5として、シャフト4のインペラ2寄りを軸支するインペラ側軸受5aと、シャフト4の地面寄りを軸支する地面側軸受5bとが設けられている。そして、地面側軸受5bは、ケーシング1に対して摺動可能とされており、予圧バネ8によって上方に付勢されている。このように地面側軸受5bが予圧バネ8によって付勢されることによって、軸受5が最適に予圧され、回転時に軸受5(5a,5b)内部の玉の挙動を適正な状態に保つことができる。
【0025】
ハーメチックコネクタ6は、インペラ収容空間K1及びモータ収容空間K2を封じきった状態を維持しながらモータ3に対して電力供給を可能とするコネクタであり、外部に露出した状態でケーシング1に固定されている。
なお、本実施形態のターボブロワTは、レーザ発振装置に搭載され、外気の流入が許されない環境において気体を圧送することを想定している。このため、ハーメチックコネクタ6を用いている。ただし、インペラ収容空間K1及びモータ収容空間K2を封じきる必要がない場合には、ハーメチックコネクタ6に替えて通常のコネクタを用いることができる。
【0026】
水冷ジャケット7は、モータ3周りのケーシング1内に設けられており、冷却水によりモータの冷却を行う。
【0027】
図1に戻り、駆動装置Dは、ターボブロワTのモータ3に電力を供給するものであり、コンバータ11と、インバータ12と、制御装置13と、正弦波フィルタ14とを備える。なお、通常は、コンバータ11とインバータ12と制御装置13とがユニット化され、このユニット化された装置をインバータと称する場合が多い。
【0028】
コンバータ11は、商用の三相交流電圧などを一度、直流電圧に変換して、出力するものである。
インバータ12は、制御装置13の制御の下、コンバータ11から入力される直流電圧から、図1に示すようにPWM波形の電圧を生成するものである。このPWM波形の電圧は、パルス幅が時間とともに変化する矩形波であり、モータを回転させる基本周波数以外の高調波成分を多く含んでいる。
制御装置13は、インバータ12を制御することによって、インバータ12によって生成されるPWM波形の電圧の波形パターンを、要求されるモータ3の回転数に応じて変化させるものである。
【0029】
正弦波フィルタ14は、インバータ12とモータ3との間に介在され、インバータ12によって生成されたPWM波形の電圧を、正弦波状にするものである。
この正弦波フィルタ14としては、高調波成分を削除するローパスフィルタを用いることができる。なお、正弦波フィルタ14としては、バンドパスフィルタやバンドエリミネーションフィルタを用いることも可能であるが、回路の単純化及びコストの低減を考慮すると、ローパスフィルタを用いることが好ましい。
そして、正弦波フィルタ14は、ハーメチックコネクタを介して、モータ3のモータステータ3bと電気的に接続されており、正弦波状の電圧をモータステータ3bに供給する。
【0030】
このような構成を有する本実施形態のターボブロワシステムS1によれば、インバータ12が制御装置13の制御の下に、コンバータ11から出力された直流電圧からPWM波形の電圧を生成する。
続いて、正弦波フィルタ14がPWM波形の電圧から高調波成分が除去することで正弦波状の電圧を出力する。
そして、正弦波状の電圧がハーメチックコネクタを介してモータステータ3bに供給され、これによってモータロータ3aが回転し、さらにはシャフト4を介してインペラ2が回転駆動される。
【0031】
このように本実施形態のターボブロワシステムS1においては、インバータ12によって生成される電圧が、正弦波フィルタ14によって正弦波状にされて高調波成分が除去される。
上述のように、モータとインペラとが直結されたターボ機械の場合、モータによって直接インペラを高速回転させるため、モータを回転させる基本周波数が高くなり、高調波成分はさらに高い周波数成分となる。一方、モータステータやロータの電力損失には、鉄損などが含まれており、その鉄損は印加される電圧とその周波数の2乗に比例して増加することが知られている。そのため、より高い周波数となる高調波成分は、鉄損による損失を増大させてしまう。
このようにモータ3の発熱量は、供給される電圧に含まれる高調波成分に影響して増大する。特に、モータとインペラとが直結されたターボ機械の場合には、その損失が非常に大きく影響する。このため、本実施形態のターボブロワシステムS1のように高調波成分が電圧から除去され、この高調波成分が除去された電圧がモータ3に供給されることによって、モータ3の高調波鉄損による電力損失を大きく低減することができ、発熱量を抑制することができる。
このように、本実施形態のターボブロワシステムS1によれば、従来行われていなかった新たな方法によって、ターボブロワTに対する熱対策を講じることができる。
【0032】
また、本実施形態のターボブロワシステムS1においては、モータ3として誘導モータを用いている。誘導モータの場合、モータロータにかご型の導電材料(コイル)が内蔵されており、ロータ部に電気損失を伴うものの、本実施形態によれば、回転に必要な基本周波数成分以外の損失を抑えることができる。
またモータとしては、永久磁石モータを用いることとしても良い。永久磁石モータは、モータロータ3a内に電流を通すコイルが存在しないため、モータロータ3aにおける電力損失がない。このため、モータ自体の発熱量をさらに抑制することが可能となる。
特に、本実施形態のターボブロワシステムにおいては、インペラを1万rpm以上の高速回転で駆動している。このような回転速度で駆動する場合、PWM波形の電圧に含まれる高調波成分が電力損失に大きく影響する。よって、この回転速度以上で駆動する場合、本実施形態の対策は非常に有効である。
【0033】
また、上述のように従来行われていなかった新たな熱対策を講じることによって、上述したような軸受の潤滑剤を冷却剤として撒布してモータの冷却を行う必要がなくなる場合がある。このような場合には、軸受の潤滑剤として粘性の高いグリースを用いることが好ましい。
これによって、ターボブロワTによって圧送される気体の流路に潤滑剤が入り込むことを抑制することができ、気体に潤滑剤が混ざることを抑制することが可能となる。
【0034】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
【0035】
図3は、本実施形態のターボブロワシステムS2の概略構成を示すシステム構成図である。この図に示すように、本実施形態のターボブロワシステムS2は、上記第1実施形態のターボブロワシステムS1に加えて、冷却ガス供給装置20と、排気ポンプ21とを備えている。
【0036】
また、本実施形態のターボブロワシステムS2においては、ターボブロワTのケーシング1に、モータ収容空間K2と冷却ガス供給装置20及び排気ポンプ21とを接続するための貫通孔1cが形成されている。
なお、本実施形態のターボブロワシステムS2においては、貫通孔1cとして、モータ収容空間K2の上部に連通する上部貫通孔1caと、モータ収容空間K2の下部に連通する下部貫通孔1cbとが設けられている。
【0037】
冷却ガス供給装置20は、上部貫通孔1caを介して、モータ収容空間K2の内部に冷却ガスを供給するものである。
排気ポンプ30は、下部貫通孔1caを介して、モータ収容空間K2に導入された冷却ガスを排気するものである。
【0038】
このような構成を有する本実施形態のターボブロワシステムS2によれば、モータ収容空間K2に上方から下方に向かう冷却ガス流れが形成され、このような冷却ガス流れの中にモータ3が配置されることとなる。
このため、本実施形態のターボブロワシステムS2によれば、冷却ガスによってモータ3が冷却され、モータ3から発せられる熱量による影響をより低減させることが可能となる。
【0039】
以上、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
【0040】
例えば、上記実施形態においては、本発明のターボ機械がターボブロワである構成について説明した。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明のターボ機械として、例えばターボポンプ等を用いることも可能である。
【0041】
また、上記第2実施形態においては、新たな構成として冷却ガス供給装置20及び排気ポンプ30を備える構成について説明した。
しかしながら、上記第2実施形態のターボブロワシステムS2がレーザ発振装置に搭載される場合には、ターボブロワTによって圧送される気体がレーザ発信装置の内部において冷却される。このため、この冷却された気体を、上部貫通孔1caを介してモータ収容空間K2の内部に供給しても良い。また、レーザ発振装置は、上記気体を排気するための排気ポンプを備えるため、当該排気ポンプを上記第2実施形態における排気ポンプ30として用いることもできる。
【符号の説明】
【0042】
S1,S2……ターボブロワシステム(ターボ機械システム)、T……ターボブロワ(ターボ機械)、D……駆動装置、2……インペラ、3……モータ、4……シャフト、5……軸受、12……インバータ、14……正弦波フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インペラ及び該インペラを直接回転駆動するモータを有するターボ機械と、前記モータに電力を供給する駆動装置とを備えるターボ機械システムであって、
前記駆動装置は、
PWM(Pulse Width Modulation)波形の電圧を生成するインバータと、
該インバータと前記モータとの間に介在されると共に前記PWM波形を正弦波状にする正弦波フィルタと、
を備えることを特徴とするターボ機械システム。
【請求項2】
前記正弦波フィルタは、ローパスフィルタであることを特徴とする請求項1記載のターボ機械システム。
【請求項3】
前記モータは、1万rpm以上の回転速度で駆動することを特徴とする請求項1または2記載のターボ機械システム。
【請求項4】
前記モータは、誘導モータであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のターボ機械システム。
【請求項5】
前記モータは、永久磁石モータであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のターボ機械システム。
【請求項6】
前記モータと前記インペラとを接続するシャフトを軸支する軸受を備え、該軸受の潤滑剤としてグリースを用いることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のターボ機械システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−55587(P2011−55587A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199866(P2009−199866)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】