説明

デパレタイズ装置および方法

【課題】第1位置において、複数のワークの位置と姿勢がランダムである場合でも、複数のワークを同時または集中して搬送することができ、第2位置において、ワークの向きを整列させることができ、ワークに吸着しにくい箇所があっても、効率よくワークを移載することができるデパレタイズ装置および方法を提供する。
【解決手段】1又は2以上の第1位置2にランダムに位置する複数の同一ワーク1を1又は2以上の第2位置4に移載するデパレタイズ装置10。第1位置において複数のワークを上方から撮像する撮像装置12と、撮像した画像から各ワークの上面位置と向きを検出する画像処理装置14と、ワークの上面を吊り上げ可能に吸着するロボットハンド20を有する搬送ロボット16と、搬送ロボットを制御する制御装置18とを備える。ロボットハンド20は、その下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部21を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークを別の位置に載せかえるデパレタイズ装置に係わり、更に詳しくは、ランダムに位置する複数のワークの位置と姿勢を計測し、計測結果に応じてワークを移載(把持、搬送、荷下ろし)するデパレタイズ装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工場内の出荷ラインなどにおいて、上流側から搬送されたワーク(ダンボールなど)を別の搬送ラインに載せかえる工程が存在する。かかる工程を、「デパレタイズ工程」と呼ぶ。
ロボットを用いてデパレタイズ工程を行うために、特許文献1が既に提案されている。また、特許文献2は、本発明に関連する技術である。
【0003】
特許文献1は、種々のワーク形状に対応できる安価なワーク供給装置を目的とする。
そのため、図8に示すように、特許文献1において、ロボット50は磁石タイプのデパレタイズハンド52でパレット51内のワークを吸着してランダムな姿勢のままテーブル53,54上に交互に供給する。テーブル53,54が一体的に往復移動することで、カメラ55はそのテーブル53,54上のワークを交互に撮像する。カメラ55がとらえた視覚情報から画像処理装置56で各ワークの姿勢を認識し、その姿勢認識情報をロボット50に転送する。ロボット50は移載ハンド57の姿勢をテーブル53,54上のワークの姿勢に合わせて修正しつつテーブル53,54上のワークを交互に把持し、そのワークの姿勢を一定姿勢にそろえた上でラインコンベヤ58に供給する。
【0004】
特許文献2は、画像から目的とする物品の位置と姿勢を精密かつ確実に検出でき、かつFAなどに適用可能な高速処理ができる物品の位置及び姿勢を検出する方法および装置を目的とする。
そのため、図9に示すように、特許文献2において、複数の同一物品が同一平面上に並んだ画像63を撮像し、画像から物品の位置及び姿勢69を検出する。物品の形状データ64から画像上の物品の輪郭を示すテンプレート65を生成するテンプレート生成処理S1と、画像から物品の形状を強調した二値のエッジ画像6を作成するエッジ強調処理S2と、テンプレートとエッジ画像のベクトル相関により物品候補データ67を作成する粗サーチ処理S3と、エッジ画像からエッジを構成する線分データ68を作成する線分近似処理S4と、物品候補データと線分データから線分探索により物品の正確な位置と姿勢69を決定する精密サーチ処理S5とからなる。
【0005】
【特許文献1】特開平9−239682号明細書、「ワーク供給方法およびワーク供給装置」
【特許文献1】特開2007−140729号明細書、「物品の位置及び姿勢を検出する方法および装置」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のデパレタイズ装置は、整列したワークを対象とし、特殊ハンドを用いて一度に複数のワークを把持し搬送するようになっている。
しかし、かかる従来のデパレタイズ装置は、ワークの位置と姿勢がランダムである場合には対応できないという問題点があった。
【0007】
一方、上述した特許文献1のデパレタイズ装置は、整列されていない非整列のワークを画像処理などで位置姿勢計測し、その結果に応じてワークを一つずつ把持、搬送する装置であり、ワークの位置と姿勢がランダムであっても対応できる。
しかし、この装置は、同時に複数のワークを把持し搬送することができない問題点があった。
【0008】
そのため、ワークの位置と姿勢がランダムである場合、従来のデパレタイズ装置では、ワークを一つずつしか搬送できず、デパレタイズ作業が物流のボトルネックになり、高速化が困難である問題点があった。
【0009】
本発明は上述した従来の問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、第1位置において、複数のワークの位置と姿勢がランダムである場合でも、複数のワークを同時または集中して搬送することができ、第2位置において、ワークの向きを整列させることができ、ワークに吸着しにくい箇所があっても、効率よくワークを移載することができるデパレタイズ装置および方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、1又は2以上の第1位置にランダムに位置する複数の同一ワークを1又は2以上の第2位置に移載するデパレタイズ装置であって、
第1位置において前記複数のワークを上方から撮像する撮像装置と、
撮像した画像から第1位置の各ワークの上面位置と向きを検出する画像処理装置と、
ワークの上面を吊り上げ可能に吸着するロボットハンドを有し、ワークを第1位置から第2位置に移載する搬送ロボットと、
該搬送ロボットを制御する制御装置とを備え、
前記ロボットハンドは、その下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部を有する、ことを特徴とするデパレタイズ装置が提供される。
【0011】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記吸着部の吸着力制御は、ON/OFF制御又は吸着力の増減制御である。
【0012】
また、前記各吸着部は、同一ワーク間の上面高さの相違に追従できるように所定のストロークで下向きに付勢されている。
【0013】
また本発明によれば、1又は2以上の第1位置にランダムに位置する複数の同一ワークを1又は2以上の第2位置に移載するデパレタイズ方法であって、
第1位置において前記複数のワークを上方から撮像し、
撮像した画像から第1位置の各ワークの上面位置と向きを検出し、
下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部を有するロボットハンドを用いて、第1位置で複数のワークの上面を吸着し第2位置で荷下ろしする、ことを特徴とするデパレタイズ方法が提供される。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、第1位置で複数のワークを同時又は順に吸着し、第2位置で同時又は順に吸着力をOFFまたは減少させて荷下ろしする。
【0015】
また、別の実施形態によれば、第1位置で各吸着部の吸着力制御とハンドの位置制御を行いながら、複数のワークの向きを整列させて順に吸着する。
【0016】
また、第2位置で、ワークの向きを整列させながら、順に吸着力をOFFまたは減少させて1つずつ荷下ろしする。
【発明の効果】
【0017】
上記本発明の装置および方法によれば、ロボットハンドが、その下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部を有するので、人間が積み付けたダンボール群など、ワークの位置と姿勢がランダムである場合でも、複数のワークを同時または集中して搬送することができ、従来より大幅に高速化できる。
【0018】
また、第1位置において複数の同一ワークの向きがランダムであっても、第2位置において、ワークの向きを整列させながら1つずつ移載することができる。
さらに、ワークに吸着しにくい箇所があっても、ワークに関する情報を基に、吸着部の位置を設定し、効率よくワークを移載することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0020】
図1は、本発明のデパレタイズ装置を備えたシステムの平面図である。この図において、本発明のデパレタイズ装置10は、2つの搬入位置2に位置するワークを所定の搬出位置4に移載する装置である。
なおこの例では、パレット3、5を用いているが、各パレットは必須ではなく、これを省略することができる。
【0021】
この例において、2つの搬入位置2には、2列の搬入コンベア装置6aにより、順次パレット3が搬入され、デパレタイズ装置10によりワークを搬出位置4に移載した後、空のパレット3は2列の搬出コンベア装置6bにより外部に搬出されるようになっている。
また、パレット5は、図示しない搬入コンベア装置により所定の搬出位置4に供給され、デパレタイズ装置10によりワークを搬出位置4に移載した後、搬出コンベア装置6cにより外部に搬出されるようになっている。
以下、搬入位置2を「第1位置2」、搬出位置4を「第2位置4」と呼ぶ。
なお、本発明はこのシステムに限定されず、デパレタイズ装置10によりワークを移載できる限りで、第1位置2および第2位置4の位置及び数を自由に設定することができる。
【0022】
図2は、本発明のデパレタイズ装置の全体構成図である。この図において、本発明のデパレタイズ装置10は、撮像装置12、画像処理装置14、搬送ロボット16、および制御装置18を備える。
【0023】
第1位置2に位置するパレット3上の複数のワーク1は、同一のワーク(例えばパレット3上に人間が積み付けたダンボール群)であり、ランダムに位置するものとする。なお、ワークは単段積みでも多段積みでもよいが、その最上段のワークの上面1aの高さは、ほぼ同一(上面高さの相違量が例えば50mm以下)であるものとする。
【0024】
撮像装置12は、例えばデジタルスチールカメラ又はデジタルビデオカメラであり、第1位置2において複数のワーク1を上方から撮像する。
この撮像は、最上段のワーク全体の上面1aの画像を撮影し、画像処理装置14に画像を出力する。
【0025】
画像処理装置14は、撮像装置12で撮像した画像から第1位置2の最上段の各ワーク1の上面1aの位置と向きを検出する。
具体的には、特許文献2に開示した手段により、最上段の各ワーク1の上面1aの位置および姿勢を検出する。
【0026】
搬送ロボット16は、例えば多関節ロボットであり、ワーク1の上面を吊り上げ可能に吸着するロボットハンド20を有し、ワーク1を第1位置2から第2位置4に移載する。
【0027】
制御装置18は、搬送ロボット16を制御する。
すなわち、制御装置18は、画像処理装置14の出力に基づき、パレット3上にワーク1が複数存在する場合に、その計測結果とワークに関する知識(ワークの形状や、あるワークのある箇所は吸着しにくい、といった情報)を用いて、ロボットハンド20の吸着部21を効果的に使用して同時に複数のワーク1を吸着できるような計画を立てる。
次いで、その計画に基づいて、ロボットハンド20を移動し、第1位置2の最上段の高さにおいて、ワーク1の吸着を繰り返し、複数のワーク1を吸着する。
次に、一度に複数のワーク1を第2位置4(パレタイズエリア)まで搬送する。
次いで、パレタイズの際、向きをそろえて一個ずつ降ろす必要がある場合は、吸着箇所を制御して、ワークを一つずつ下ろすように制御する。
【0028】
図3は、本発明による搬送ロボットのロボットハンド20の模式図であり、ロボットハンドの下面を示している。
この図に示すように、ロボットハンド20は、その下面に複数(この図で6×7=42)の吸着部21を有する。ロボットハンド20の下面の大きさ及び各吸着部21の吸着力は、少なくとも2つ以上のワーク1を同時に吸着可能に設定されている。
また各吸着部21は、ON/OFF制御又は吸着力の増減制御により、それぞれ独立に吸着力を制御可能に構成されている。
なお、吸着部21の吸着力は、ワーク1がダンボール等である場合には、バキュームを利用した吸上力であり、ワーク1が鉄製である場合には電磁石であるのがよい。
【0029】
各吸着部21は、所定のストローク(例えば50mm)でバネ等で下向きに付勢されており、最上段のワークの上面1aの高さに若干の相違(例えば50mm以下)がある場合でも、その上面高さの相違に追従できるようになっている。
【0030】
図4は、本発明の方法の第1実施形態を示す模式図である。この図において、(A)はロボットハンド20の平面図であり、各吸着部21を矩形で示している。また、(B)は第1位置2におけるパレット3上のワーク1の位置と向き、 (C)は第1位置2におけるロボットハンド20とワーク1の位置と向きを示している。
【0031】
本発明のデパレタイズ方法では、上述した撮像装置12により、第1位置2において複数のワーク1を上方から撮像し、画像処理装置14により、撮像した画像から第1位置2の各ワーク1の上面位置と向きを検出する(図4(B))。
次いで、上述したロボットハンド20を用いて、第1位置2で複数のワーク1の上面を吸着し第2位置4で荷下ろしする。
【0032】
図4(C)において、吸着部21の黒丸21aは、バキューム又は電磁石により、吸着部21の吸着力がON又は増大した吸着開始部を示している。
すなわち、この例では、第1位置2で複数(3つ)のワーク1を同時に吸着して、同時に3つのワーク1を第2位置4に移載する。
なお、第1位置2で複数のワーク1を順に吸着させてもよい。また、同様に第2位置4で吸着力21の吸着力を同時に或いは順にOFFまたは減少させて、複数のワーク1を同時に或いは順に荷下ろししてもよい。
【0033】
図5は、本発明の方法の第2実施形態を示す模式図である。この図において、(A)は、図4(C)において、同時に3つのワーク1(破線で示す)を第2位置4に移載した後の、第1位置2におけるパレット3上のワーク1の位置と向きを示している。
【0034】
この例では、第1位置2で各吸着部21の吸着力制御とロボットハンド20の位置制御を行いながら、複数のワーク1の向きを整列させて順に吸着する。
【0035】
すなわち、図5(B)では、図で右下のワーク1(第1ワーク)に合わせてロボットハンド20の位置制御を行い、図で黒丸21aで示す吸着開始部の吸着力をON又は増大させて、右下のワーク1(第1ワーク)のみを吸着させる。
次いで、図5(C)では、図で白丸21bで示す吸着保持部の吸着力を保持したまま、隣接するワーク1(第2ワーク)に合わせてロボットハンド20の位置制御を行い、図で黒丸21aで示す吸着開始部の吸着力をON又は増大させて、隣接するワーク1(第2ワーク)を吸着させる。この状態では、第1ワークと第2ワークがロボットハンド20に吸着されている。
次いで、図5(D)では、白丸21bで示す吸着保持部の吸着力を保持したまま、右上のワーク1(第3ワーク)に合わせてロボットハンド20の位置制御を行い、図で黒丸21aで示す吸着開始部の吸着力をON又は増大させて、右上のワーク1(第3ワーク)を吸着させる。この状態では、第1ワーク〜第3ワークがロボットハンド20に吸着されている。
次いで、図5(E)では、白丸21bで示す吸着保持部の吸着力を保持したまま、左下のワーク1(第4ワーク)に合わせてロボットハンド20の位置制御を行い、図で黒丸21aで示す吸着開始部の吸着力をON又は増大させて、左下のワーク1(第4ワーク)を吸着させる。この状態では、第1ワーク〜第4ワークがロボットハンド20に吸着されている。
最後に、図5(F)では、第1ワーク〜第4ワークの4つのワークをロボットハンド20で吸着したまま、第2位置4で荷下ろしする。
【0036】
第2位置4においては、すべての吸着保持部21bの吸着力をOFF又は減少させて、図4(C)と同様に、4つのワークを同時に第2位置4で荷下ろしすることができる。
また、これと相違し、第2位置4で、ワーク1の向きを整列させながら、順に吸着力をOFFまたは減少させて1つずつ荷下ろししてもよい。
【0037】
図6は、本発明の方法の第3実施形態を示す模式図である。この図は、制御装置18による吸着箇所の設定方法を示している。
制御装置18には、ワーク1に関する知識、例えばワークの形状や、あるワークのある箇所は吸着しにくい、といった情報が予め入力され、記憶されている。図6(A)は、ワーク1の上面形状の例であり、内側の直線は、上面1aに位置するワーク(例えばダンボール)の段差や隙間である。
図6(B)は、このワーク1の吸着しにくい箇所を破線の円形で示している。制御装置18はワークに関する情報を基に、ロボットハンド20の吸着部21を効果的に使用して同時に複数のワーク1を吸着できるような計画を立てる。
図6(C)は、この計画に基づく、ロボットハンド20の位置と、その吸着開始部21a(及び吸着保持部21b)を示す図である。この図に示すように、ワーク毎に適した吸着位置を計画し、その計画に基づいて、デパレタイズエリア内でのロボットハンド20の移動、ワーク1の吸着を繰り返し、複数のワーク1を吸着することにより、効率的にワークを移載することができる。
【0038】
図7は、本発明の方法の第4実施形態を示す模式図である。この図は、複数(この図で3箇所)の第1位置で各吸着部の吸着力制御とハンドの位置制御を行いながら、異なる種類A,B,Cのワークの向きを整列させて順に吸着する方法を示している。
この図において、(A)で異なる種類A,B,Cのワークを載せたパレットが3箇所に配置されている。ロボットハンドは、各吸着部の吸着力制御とハンドの位置制御を行いながら、(B)でワークA、(C)でワークB,(D)でワークCをそれぞれワークの向きを整列させて順に吸着し、同時に図示しない第2位置で同時又は順に吸着力をOFFまたは減少させて荷下ろしする。(D)はワークA,B,Cを同時に搬送した後の3箇所のパレットを示している。
この方法により異なる種類のワークを同時に搬送できる。
【0039】
上述した本発明の装置および方法によれば、ロボットハンド20が、その下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部21を有するので、人間が積み付けたダンボール群など、ワーク1の位置と姿勢がランダムである場合でも、複数のワーク1を同時または集中して搬送することができ、従来より大幅に高速化できる。
【0040】
また、第1位置2において複数の同一ワークの向きがランダムであっても、第2位置4において、ワークの向きを整列させながら1つずつ移載することができる。
さらに、ワーク1に吸着しにくい箇所があっても、ワークに関する情報を基に、吸着部21の位置を設定し、効率よくワーク1を移載することができる。
【0041】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。例えば、上述の例では、ワークとしてダンボールを想定しているが、ロボットとハンドの搬送・吸着能力によっては、エンジンブロックなどの重量物の搬送にも本発明を適用することができる。また、パレットは必須ではなく、これを省略することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明のデパレタイズ装置を備えたシステムの平面図である。
【図2】本発明のデパレタイズ装置の全体構成図である。
【図3】本発明による搬送ロボットのロボットハンドの模式図である。
【図4】本発明の方法の第1実施形態を示す模式図である。
【図5】本発明の方法の第2実施形態を示す模式図である。
【図6】本発明の方法の第3実施形態を示す模式図である。
【図7】本発明の方法の第4実施形態を示す模式図である。
【図8】特許文献1のワーク供給装置の模式図である。
【図9】特許文献2の方法を示す模式図である。
【符号の説明】
【0043】
1 ワーク、1a ワーク上面、2 搬入位置(第1位置)、3 パレット、
4 搬出位置(第2位置)、5 パレット、6a 搬入コンベア装置、
6b 搬出コンベア装置、6c 搬出コンベア装置、
10 デパレタイズ装置、12 撮像装置、
14 画像処理装置、16 搬送ロボット、
18 制御装置、20 ロボットハンド、
21 吸着部、21a 吸着開始部、21b 吸着保持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は2以上の第1位置にランダムに位置する複数の同一ワークを1又は2以上の第2位置に移載するデパレタイズ装置であって、
第1位置において前記複数のワークを上方から撮像する撮像装置と、
撮像した画像から第1位置の各ワークの上面位置と向きを検出する画像処理装置と、
ワークの上面を吊り上げ可能に吸着するロボットハンドを有し、ワークを第1位置から第2位置に移載する搬送ロボットと、
該搬送ロボットを制御する制御装置とを備え、
前記ロボットハンドは、その下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部を有する、ことを特徴とするデパレタイズ装置。
【請求項2】
前記吸着部の吸着力制御は、ON/OFF制御又は吸着力の増減制御である、ことを特徴とする請求項1に記載のデパレタイズ装置。
【請求項3】
前記各吸着部は、同一ワーク間の上面高さの相違に追従できるように所定のストロークで下向きに付勢されている、ことを特徴とする請求項1に記載のデパレタイズ装置。
【請求項4】
1又は2以上の第1位置にランダムに位置する複数の同一ワークを1又は2以上の第2位置に移載するデパレタイズ方法であって、
第1位置において前記複数のワークを上方から撮像し、
撮像した画像から第1位置の各ワークの上面位置と向きを検出し、
下面に複数のワークを同時に吸着可能でありかつそれぞれ独立に吸着力を制御可能な複数の吸着部を有するロボットハンドを用いて、第1位置で複数のワークの上面を吸着し第2位置で荷下ろしする、ことを特徴とするデパレタイズ方法。
【請求項5】
第1位置で複数のワークを同時又は順に吸着し、第2位置で同時又は順に吸着力をOFFまたは減少させて荷下ろしする、ことを特徴とする請求項4に記載のデパレタイズ方法。
【請求項6】
第1位置で各吸着部の吸着力制御とハンドの位置制御を行いながら、複数のワークの向きを整列させて順に吸着する、ことを特徴とする請求項4に記載のデパレタイズ方法。
【請求項7】
第2位置で、ワークの向きを整列させながら、順に吸着力をOFFまたは減少させて1つずつ荷下ろしする、ことを特徴とする請求項4に記載のデパレタイズ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−5769(P2010−5769A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170398(P2008−170398)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】