説明

デュアル比ベルト駆動システム

回転補機に動力を供給するためのデュアル比ベルト駆動システムである。本システムは回転シャフトに回転自在に接続されるクラッチユニットと、回転シャフトに直接取り付けられるオーバーランニングクラッチとを備える。本システムは、第1速比において前記クラッチユニットによって駆動され、かつ第2速比において前記回転シャフトによって直接駆動されるように、回転自在に前記クラッチユニットに接続され、かつ前記回転シャフトに、前記オーバーランニングクラッチを介して、回転自在に接続される複数の回転補機を備え、前記クラッチユニットはエンジン作動状態の所定の値で作動し、これにより、前記第1と第2速比との間の移行を定義し、かつ前記クラッチユニットがエンジン始動時に係合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1速比及び第2速比で乗物エンジン補機を駆動するためのデュアル比ベルト駆動システムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗物エンジンは、エンジン及び乗物運転に使用される補機を一般的に備える。そのような補機には、パワーステアリングポンプ、冷暖房装置のコンプレッサー、オルタネータ、オイルポンプ、燃料ポンプ等を含む。これら補機は、一般的にサーペンタインベルトによって駆動される。サーペンタインベルトは、エンジンクランクシャフトと同様に各補機におけるプーリにも掛け回される。エンジンクランクシャフトは補機を駆動するためのトルクを供給する。
【0003】
ベルトは、クランクシャフトによって駆動させるとき、乗物の加速又は減速中のエンジン速度の変化の影響を必然的に受けやすい。言い換えると、補機の作動速度は、エンジン速度に正比例する。
【0004】
各補機はエンジン速度範囲全体にわたって充分に作動されるように設計されなければならないので、エンジン速度の変動、特にアイドリングより大きいエンジン速度では、非効率的な補機作動という結果をもたらす。この必然性は、効率性がエンジン速度のほとんどの範囲における運転の適正化よりも重要ではないことを意味する。さらに、エンジン速度がより速くなれば、補機を駆動するためにより大きな力を必要とされ、結果として燃費を低下させ、かつ利用されるトルクを低下させる。したがって、補機が低くかつ狭い適正なエンジン速度範囲で駆動できるように、いくつかの又は全ての補機をエンジンクランクシャフトから分離させることが望ましい。
【0005】
従来技術の代表例としては、メックストロース(Meckstroth)の米国特許第5,700,121号明細書(1997)があり、ここには様々な回転する乗物補機に動力を供給するためのシステムが開示される。
【0006】
従来技術は、最小サイズのスターターを“助ける”ために、補機が、エンジン始動時、エンジンから取り外されることを要求する。なお、従来技術は、エンジン振動の影響を減少させるためにクランクシャフトダンパーと結合されるクラッチユニットを示唆していない。
【特許文献1】米国特許第5,700,121号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
要求されるのは、エンジン始動時に係合される電磁クラッチを備えるクラッチユニットを有するデュアル比ベルト駆動システムである。要求されるのは、クランクシャフトダンパーを有するクラッチユニットをさらに備えるデュアル比ベルト駆動システムである。本発明はこれら要求を充足する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴は、エンジン始動時に係合される電磁クラッチを備えるクラッチユニットを有するデュアル比ベルト駆動システムを提供することである。
【0009】
本発明の他の特徴は、クランクシャフトダンパーを有するクラッチユニットをさらに備えるデュアル比ベルト駆動システムを提供することである。
【0010】
本発明の他の特徴は、以下に示す本発明の明細書と参照図面によって明らかにされ、かつ指摘される。
【0011】
本発明は、回転補機に動力を供給するためのデュアル比ベルト駆動システムを備える。上記システムは、回転シャフトに回転自在に連結されるクラッチユニットと、回転シャフトに直接取り付けられるオーバーランニングクラッチとを備える。上記システムは、前記クラッチユニットによって第1速比で駆動され、かつ前記回転シャフトによって第2速比で直接駆動されるように、前記クラッチユニットに回転自在に連結され、かつ前記オーバーランニングクラッチを介して前記回転シャフトに回転自在に連結される複数の回転補機を備え、前記クラッチユニットは、エンジン作動状態の所定の値において作動し、そして、前記第1及び第2速比間の移行を定義し、前記クラッチユニットはエンジン始動時係合される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
参照図面は、明細書に組み入れられ、かつ明細書の一部を形成し、本発明の好ましい実施形態を示し、明細書と共に本発明の本質の説明を提供する。
【0013】
デュアル比ベルト駆動システムが図1に示される。本発明のシステムは、クラッチユニット11を介して選択される第1又は第2駆動比によって作動する。第1プーリ比は第1エンジン速度で使用される。第2プーリ比は第2エンジン速度で使用される。
【0014】
上記システムは2本のベルトを備える。トルクを伝達するために使用されるベルトは、クラッチユニットの状態によって設定される。第1プーリ比又は第2プーリ比は、電磁クラッチユニット11を係合し、又は係合を外すことによって選択される。クラッチユニットの係合は、ベルトがクラッチユニットの第1プーリに係合させられると共に、システムを駆動させる。
【0015】
第1モード(およそアイドリングにおけるエンジン速度)において、システムにおける第2ベルトは、エンジンクランクシャフトからのトルクを直接伝達しないが、第1ベルトにも係合されるデュアルプーリからエンジン補機に向けられるトルクを伝達する。
【0016】
第2モード(アイドリングより速いエンジン速度)において、クラッチは係合が外され、これにより第1プーリと第1ベルトはシステムから切り離される。補機は、クランクシャフトにワンウェイクラッチを係合させる第2ベルトによって駆動される。第2駆動プーリ比は第1駆動プーリ比より小さいので、第2モードにおいて、補機は、第1ベルトで実現されるより、相対的に遅い速度で駆動される。これは、第2モードの第2プーリは、第1モードの第1プーリよりも小さい直径を有するからである。
【0017】
システムは、エンジンクランクシャフト(CRK)のような駆動回転シャフトに取り付けられるクラッチユニット11を備える。
【0018】
クラッチユニット11は、クランクシャフトダンパー、アイソレーター、又はその両方、及び電磁クラッチと共に、第1及び第2プーリを備える。ユニット11はワンウェイクラッチも備える。
【0019】
クラッチユニット11は、ウォーターポンプエンジンW_P(プーリ17)、パワーステアリングポンプP_S(プーリ13)、オルタネータALT(プーリ15)、アイドラプーリIDL(プーリ18)、及び冷暖房装置コンプレッサーA_C(プーリ19)のエンジン補機に、マルチリブのサーペンタインベルト16によって駆動的に接続される。テンショナーTEN(プーリ14)は、クランクシャフトから時計回り駆動を基準にすると、パワーステアリングポンプのデュアルプーリ13の後に配置される。ベルト16は、従来知られているマルチリブのベルトである。
【0020】
第2のマルチリブのベルト12はクラッチユニット11をパワーステアリングポンプP_Sに接続されるデュアルプーリ13に接続している。本実施形態において、ベルト12は2点駆動(two point drive)に装着される。図2に示すように、ベルト16は、物理的に、エンジンとベルト12との間に配置される。
【0021】
図3に示すクラッチユニット11は、ハブ40と、そこに取り付けられるワンウェイクラッチ42とを備える。図3は上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。本実施形態において、ハブ40は、エンジンクランクシャフト(CRK)に直接接続される。プーリ66は、内部ハブ44と、ベルト受け外周部660と、ハブ44と外周部660との間に配置されるダンピング部材68とを備える。内部ハブ44はワンウェイクラッチ42に係合される。ダンピング部材68は、クランクシャフトダンパーの従来技術で知られているエラストマー材料を備える。部660は、マルチリブの外形を有するが、プーリの従来技術で知られているいかなる外形を備えていても良いであろう。
【0022】
第2プーリ62は電磁クラッチ60のローター48に接続される。ローター48及びそれについてのプーリ62は、ベアリング46によって回転的にハブ40に係合される。ベアリングは、従来知られており、ボール、スリーブ、ニードル又はそのために好適ないかなる他のものを含む。電磁クラッチ60のコイル50は、バックプレート64によって、エンジンブロックに装着される。
【0023】
ハブ40は、ハブ延出部52、スプリングプレート54を介して、電磁クラッチプレート56に接続される。クラッチユニット11は、カバー58によって覆われており、これにより、ゴミや塵がユニット内に入ることが防止される。クラッチプレート56は、コイル50の通電状態に応じて、ローター48に係合される。コイル50はエンジンの電気システムに接続される。コイル50はプーリ62の幅内に収められるので、クラッチは小型であることは明らかである。
【0024】
図2を参照すると、クラッチユニット11のプーリ66は、パワーステアリングポンプにおけるデュアルプーリ13の第1プーリ49にベルト16によって接続される。図4はデュアルプーリ13の断面図である。図4は上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。デュアルプーリ13は、プーリ45とプーリ49を備え、各々ウェブ41によって接続される。クラッチユニット11のプーリ62は、ベルト12によってデュアルプーリ13のプーリ45に接続される。
【0025】
以下に示す実施形態それぞれにおける本発明のシステムは、2つのモードで作動される。第1モードは、アイドリングを含む相対的に低いエンジン速度のためのモードである。第2モードは、その他の作動速度、すなわちアイドリングを超える速度のためのモードである。
【0026】
第1モードでは、電磁クラッチ60のコイル50は通電され、したがって、クラッチはエンジン始動時において係止され、ベルト12によって、エンジンと共に補機の始動も許容される。この方法によれば、クラッチが係合しエンジン始動後に補機の速度が上げられても、エンジン速度の低下という問題の発生が避けられる。第1モードでは、電磁プレート56はクラッチ60に係合され、プーリ62がハブ40に回転的に係止されるので、プーリ62及びハブ40は共に回転する。プレート56はハブ延出部52を介して、ハブ40に直接接続され、それによりクランクシャフトCRKに接続される。
【0027】
プーリ62は、ベルト12を介して、クランクシャフトから、パワーステアリングポンプP_Sに取り付けられるプーリ45にトルクを伝達する。図4はデュアルプーリ13の断面図である。プーリ49はプーリ45と同じ速度で回転する。プーリ49は、ベルト16を介して、他の全ての補機に、トルクを伝達する。
【0028】
第1モードでは、プーリ66は、プーリ62の回転速度より速い回転速度で、ベルト16によって駆動され、したがってワンウェイクラッチ42の係合は外れている。第1モードでは、トルクはプーリ66からハブ40に伝達されないが、パワーステアリングポンプを除く全ての補機が、ベルト12及び16の連結によって駆動される。
【0029】
例えば、5.3L V8エンジンの場合、本発明のシステムのプーリの直径は、mm(ミリメートル)を用いて、以下のように示される。
【表1】

【0030】
表1に示すシステムにおけるクランクシャフト/パワーステアリングプーリ比は、以下の通りである。
165/140=1.17 (第1モードの[第1]比)
128/163=0.78 (第2モードの[第2]比)
【0031】
第1モードでは、補機は、補機駆動システムに直結されて、相対的に従来の場合と同一の速度で回転する。
【0032】
比較のために、例示される従来技術のプーリ直径は、mmを用いて以下に示される。
【表2】

【0033】
表2に示す従来技術のシステムにおけるクランクシャフト/パワーステアリングプーリ比は、以下の通りである。
193/163=1.18
【0034】
この比は、上記した表1を用いて計算された第1モードの[第1]比と、実質的に同じである。これは、表1と表2のシステムの補機駆動比が実質的に同じであることを示す。しかしながら、本発明における、相対的な補機プーリの直径は、重さ、生産コスト、速度、及び他のシステム要求に応じて、異なるであろう。
【0035】
表2のクランクシャフトの直径を表1のクランクシャフト(66)の直径と比較すると以下のようになる。
193/128=1.5
【0036】
これは、本発明のシステムによれば、従来技術に比べて、アイドリングより速いエンジン速度における、全般的な補機速度の減少がもたらされていることを示す。
【0037】
プーリ62は、165mmに代わって、従来技術のシステムのように193mmの直径を有しているかもしれない。プーリ62の直径は、163mmに代わって140mmであるプーリ45のより小さい直径のために、本発明のシステムにおいては、165mmまで小さくすることが可能である。第1モードでは、クランクシャフトとパワーステアリングポンプとの比は、同じままであり、193/163=165/140=1.17である。
【0038】
第2モードでは、電磁クラッチ60の係合が外され、クラッチ42が係合される。ベルト及びシステムへの衝撃を減らすために、第1モードから第2モードに移行する間、クラッチは、ある期間にわたって、例えば3秒間、係合が外される。コイル50は乗物バッテリー又はオルタネータのような電源に電気的に接続され、エンジンCPUによって制御される。CPUは、コンピュータ、メモリ、接続バスワーク(connecting buswork)、及び配線系統を備える。CPUは所定のエンジン作動状態を検知すると共に、補機負荷、エンジン速度、バッテリーの充電量、スロットル位置、エンジン冷却液の温度、乗物のギア選択、乗物の速度、分岐管における絶対圧力、周囲温度、空気流量率、及びアクセル位置を含む複数の検知された作動状態の少なくとも1つを基に、クラッチユニットの係合又は非係合についての所定の値を計算する。選択された作動状態が、エンジン加速、又は減速によって反転されたとき、それに応じてクラッチには通電され、又は非通電にされる。
【0039】
第2モードでは、第2プーリ62は、ボールベアリング46の上にあるローター48と共に自由走行し、それゆえに、ハブ40とプーリ62との間には、トルクが伝達されない。プーリ45とプーリ62との間には、ベルト12によってトルクが伝達されない。クラッチ42は係合が外されているので、補機はベルト16のみによって駆動される。クラッチ42は、プーリ66がハブ40によって駆動させられることをもたらす。エンジンは、プーリ66を介して、補機にトルクを伝達させる。
【0040】
急速にエンジンが減速される場合において、補機が慣性によってトルクをエンジンの方に伝達するであろうとき、クラッチ42は係合が外され、エンジンの減速度より低い割合で補機がスピンダウンするのを許容する。これはベルト16の磨耗を減少させる。
【0041】
プーリ66の直径は、プーリ62の直径より相対的に小さい。例えば、プーリ66の直径は、165mmの代わりに128mmになる。この小さくされたプーリ比は、全ての駆動される補機の相対的な速度を、係数1.5で減少させる。
【0042】
ここで述べられる第1の実施形態は、ベルト駆動システムのために最低限の軸回りスペースを要求するが、ユニット11は、電磁クラッチ50のためのいくらかの余分な軸回りスペースを要求する。その量は、およそ20〜25mmである。
【0043】
図4Aは、別の実施形態のデュアルプーリの断面図である。図4Aは、上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。本実施形態では、エラストマー部材226がウェブ41とプーリ45の間に配置される。デュアルプーリ13は、補機、この場合パワーステアリングポンプP_Sに、接続される。エラストマー部材226は、これがなければ、クランクシャフトからベルト12を介して、補機に伝達されるエンジン振動の振幅を減少させる振動アイソレーターとして機能する。アイドリングより速い速度において、アイドルクラッチ11は、トルクを受けるために、クランクシャフトからプーリ45に接続されないので、アイソレーターはエンジンアイドリング時に主に機能する。エラストマー部材は、従来知られている全てのいかなる天然又は合成ゴム、又は天然及合成ゴムから構成されていても良いであろう。
【0044】
図5、6は、クラッチユニット11の駆動が、冷暖房装置コンプレッサーに接続されるデュアルプーリ組み立て品29を備える場合の第1の別の実施形態を示す。
【0045】
この場合の各プーリの直径は以下に示すとおりである。
【表3】

【0046】
表3に示すシステムのクランクシャフト/A_Cプーリ比は以下のとおりである。
193/112=1.72 (第1モード [第1]比)
128/112=1.14 (第1モード [第2]比)
【0047】
本システムの動作は、上述した図1及び2の実施形態と同様である。電磁クラッチは通常冷暖房装置コンプレッサープーリに一体であるので、冷暖房装置コンプレッサーにデュアルプーリを取り付けるのは、使うことができるスペースが利用できる点で優位である。
【0048】
操作上の不安は、ベルトの取り替えである。しかし、ベルト12は、5から10%の時間しか使用されないとともに、ベルト16は全ての時間使用されると思われるので、エンジンに対して最も内側に配置されるベルト16の取替えの方が頻繁に必要とされると考えられる。開示される実施形態では、例え一方のみしか取替えが必要とされなくても、両方のベルトが取り外されなければならない。
【0049】
これら不安を処理するために、さらに他の実施形態が述べられる。
【0050】
図7、8は、第2の別の実施形態である。2点駆動ベルト32は、サーペンタインベルト36より相対的にエンジンの近くに配置される。ベルト36はベルト32よりもエンジンから外側に離れて配置される。
【0051】
本実施形態の全ての要素の概念と機能は、先述の実施形態と同様であったとしても、デザイン及び部品の取替えに関してはいくらか異なる。この第2の別の実施形態の主要な相違点は、図9に示すように電磁クラッチユニット33が、クランクシャフトの代わりにパワーステアリングユニットP_Sに取り付けられる点である。本実施形態において、デュアルプーリユニット31は、図10に示すようにクランクシャフトに取り付けられる。
【0052】
再び図9を参照すると、クラッチユニット33はコイル57を有する電磁クラッチを備える。図9は上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。コイル57は、バックプレート75を介して、ステーショナリハウジング(stationary housing)77に装着される。ハウジング77は回転されず、クラッチを表面、例えばエンジン表面に取り付けるために使用される。プーリ71と共にローター73は、ハウジング77の上にあるボールベアリング55に取り付けられる。ベアリング55はボールベアリングで構成されるが、従来知られているいかなる好適なベアリングで構成されていても良いであろう。クラッチプレート61はシャフト67、例えばプーリ69の周りに一定間隔で対称的に配置される3本のシャフトを介して第2プーリ69に装着される。コイル57が通電されないとき、ゴムパッド65はローターから離れるように、プレート61をバイアスする。コイル57が通電されクラッチが係合するとき、本装着方法は、プレート61が、プーリ69からローター73に向けて軸方向に移動することを許容する。プーリ69も、プーリ69をパワーステアリングポンプシャフトのような補機に直接接続させるためのハブ53を備える。コイル57がプーリ71の幅内に収められ、プレート61がプーリ69の幅内に収められるために、クラッチは小型であることが理解できる。
【0053】
図8を再び参照すると、この第2の別の実施形態では、第1モードにおいて、電磁クラッチ57は係合する。プレート61はローター73に摩擦係合し、これによりプーリ69と71を同調して回転させる。クランクシャフトに固定的に接続されるプーリ90は、トルクをプーリ71に伝達する。ベルト32は荷重を受ける。プーリ69はトルクを、プーリ86を含む全ての補機に伝達するが、ワンウェイクラッチ82は係合しないので、プーリ86からハブ80にはトルクが伝達されない。本モードでは、ワンウェイクラッチ82は係合されない。全てのトルクはベルト32を介してプーリ90から伝達される。
【0054】
第2モードでは、コイル57が通電されず、ベルト32がシステムから切り離されるので、プーリ71は自由状態で回転しトルクを伝達しない。クラッチ82は係合し、補機にトルクを伝達する。プーリ69はハブ53に接続され、ハブは補機シャフトに直接接続されるので、プーリ69はトルクを伝達する。
【0055】
上述した全てのプーリの直径はmmで以下のように示される。
【表4】

【0056】
図4のシステムにおけるクランクシャフト/パワーステアリング比は以下のように示される。
165/140=1.18 (第1モード [第1]比)
128/163=0.78 (第1モード [第2]比)
【0057】
第1プーリ86の直径は、上述した第1の実施形態と同じように設定される。本モードにおける全ての補機の速度は、従来の直接連結システムに比べ、約1.5倍遅くなる。
【0058】
本実施形態では、電磁クラッチ33のために必要とされる軸回りスペースは、パワーステアリングポンプとそのデュアルプーリ組み立て品の間に割り当てられる。この余分な長さへの対応は、パワーステアリングポンプがエンジンの長手軸に沿ってフライホイールの方へ、移動させられるために必要である。
【0059】
開示される実施形態の全てにおける部品は、従来知られた部品である。例えば、ワンウェイクラッチはフォームスプラグ(Formsprag)から得られるであろう。電磁クラッチはオグラ(Ogura)から得ることができる。例えば、図3及び9は、標準的なクラッチであるタイプ6 557162 トルク容量128Nm(図3)及びタイプ10 515376 トルク容量120Nmである.
【0060】
図9Aは、図9のクラッチユニットの代替的な実施形態である。図9Aは上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。本実施形態におけるエラストマー部材246は、プーリ71とローター73の間に配置される。ユニット33がクランクシャフトに直接接続されるとき、エラストマー部材246はダンパーを構成する。本実施形態において、クラッチユニット33が図8に示すように補機シャフトに直接接続されるとき、部材246は振動アイソレーターを構成する。エラストマー部材246は、従来知られている全てのいかなる天然又は合成ゴム、又は天然及合成ゴムから構成されていても良い。
【0061】
図10は、デュアル比ベルト駆動システムのクラッチユニットに係る第2の別の実施形態におけるデュアルプーリの断面図である。図10は上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。システムにおけるデュアルプーリ31が図8に示される。プーリ90はハブ80に接続される。プーリ86は、ハブ80にワンウェイクラッチ82を介して、回転自在に係合される。エラストマーダンピング部材330は、プーリ86とローター84の間に配置される。部材330はクランクシャフトの捩り振動を減衰する。エラストマーダンピング部材は従来知られている全てのいかなる天然又は合成ゴム、又は天然及合成ゴムから構成されていても良いであろう。ローター84はワンウェイクラッチ82に係合される。プーリ86はさらに、エンジン燃焼によって生じる一時的な慣性及び速度を減少させる慣性部材88を備える。それは、クラッチ82が噛み合っているとき、補機の慣性も利用する。慣性部材88は、エンジンクランクシャフトの振動及び慣性特性、並びにシステムのダンピング要求に応じて選択されたサイズの質量を有する。
【0062】
図10Aは、図10のデュアルプーリの1つの代替的な実施形態の断面図である。図10Aは上半分の断面図を描くが、下半分の断面図は上半分のミラーイメージであって、上半分に対称である。本実施形態におけるエラストマーダンピング部材302はプーリ90とハブ80との間に配置される。本実施形態におけるデュアルプーリ31はエンジンクランクシャフトに接続される。部材302は、それがなければベルト16を介して補機に伝達されるクランクシャフトの振動を分離するダンパーとして機能する。ダンパー302の貢献は、エンジンアイドリング時の速度より速い速度で最も素晴らしく、アイドリングより速いエンジン速度ではクラッチ60は係合しないので、ダンパー302は慣性荷重を吸収するが、トルク荷重を吸収しない。エラストマー部材は、従来知られている全てのいかなる天然又は合成ゴム、又は天然及合成ゴムから構成されていても良いであろう。
【0063】
先述した実施形態のいずれにおいても、ベルト12又はベルト16又はその両方は、従来知られた低モジュラスベルトで構成される。低モジュラスベルトは、ナイロン4.6、ナイロン6.6又はこれら2つの組み合わせを備える抗張心線を有するベルトで構成される。ベルトの弾性率(elastic modulus)は、約1500N/mm〜約3000N/mmの範囲にある。低モジュラスベルトの特徴は、テンショナーや可動シャフト補機がなくても、ベルト駆動システムに装着できることである。低モジュラスベルトは、従来知られているベルト装着ツールを用いて、簡単に装着できる。そのツールは、プーリシャフトの中心位置を調整する必要なく、伝達プーリ若しくは補機プーリの縁部を超えるように、ベルトに対して横方向に力を作用させ、又はベルトを広げる。低モジュラスベルトは、取り付けできるように移動可能であり、かつベルト12,32の調整がエンジンブロックのようなエンジン取付面に直接接続されるように単純にデザインされた伝動システムより不経済であるように、伝動システムを備えるので、特に2点ベルト、すなわちベルト12及び32に好適である。なお、クランクシャフトについての伝動シャフト位置の調整は、組み立て時間も同様に、多く消費する。
【0064】
1つの代替的な実施形態において、本発明のシステムは、補機に組み合わせられたモータージェネレータを備える。図11は、モータージェネレータを含む1つの代替的な実施形態の模式図である。モータージェネレータM/Gは、ベルト16に係合されるプーリ150を介してベルト16に係合される。モータージェネレータM/Gは、ジェネレータを含むので、図1に示す実施形態において含まれるオルタネータは削除される。なお、テンショナーTEN(プーリ20)は、適切なベルトテンションを確保するために、この代替的な実施形態において含まれる。テンショナーTENは、従来知られている。図12で述べられる点を除いて、図11に示すシステムは、図1で述べたように構成される。
【0065】
図12は、モータージェネレータを含む代替的な実施形態の模式的な平面図である。代替されるシステムは、2つのモードで作動される。
【0066】
まず、第1モードでは、モータージェネレータM/Gは、エンジンがオフされているときは、モーターとして作動される。モーターとして作動され、エンジンがオフであるとき、M/Gは、例えばパワーステアリングポンプ(P_S)及び冷暖房装置コンプレッサーA_Cである補機を駆動させる。本モードでは、M/Gは、必要に応じて、エンジンを始動させるために使用される。エンジン始動後、第2モードにおいてM/Gは、乗物補機に動力を供給し、かつバッテリー800の充電用電気エネルギーの供給のためのパワージュネレータとして機能する。
【0067】
乗物が停止している状態からエンジンが始動させられるとき、モーターモードにあるM/Gがエンジンをかける。クラッチ60は、オンにされ、それによってベルト12及びプーリ62に係合し、したがって、M/Gからベルト16を介して、プーリ13、ベルト12、プーリ62、及びそれによってクランクシャフトにトルクを伝達させる。
【0068】
エンジン始動過程において、コントローラ500はM/Gの速度を検出する。コントローラ500は、エンジンを始動させるために要求されるトルクと速度が理解できるように、インバーター400に切り替え操作を実行させる。例えば、冷暖房装置A/Cを切り替えるための信号がエンジン始動時オンにされれば、A/Cがオフ状態である場合に比べ高いトルクが要求される。したがって、コントローラ500は、M/Gがより速い速度でより高いトルクで回転できるように、インバーター400に切替制御信号を入力する。
【0069】
切替制御信号は、コントローラ500に供給され、かつ結果としてメモリに記憶されるマップメモリに一致される、エンジン及び乗物のステータス信号の変化によって設定されても良い。あるいは、切替制御信号は、コントローラ500内に配置されるプロセッサーユニット(CPU)によって実行される演算によって設定されても良いであろう。
【0070】
いったんエンジンが走行すると、M/Gはジェネレータとして作動し、本明細書の他の場所で述べられたモードで作動するデュアル比プーリが理解される。すなわち、クラッチ60は、およそアイドリング速度であるエンジン始動時及び第1作動速度範囲において、オンにされると共に、クラッチ60は、本明細書で述べるようにおよそアイドリング速度より速い第2作動速度範囲において、オフにされ、すなわち係合されない。エンジンが作動するとき、補機は第1速比においてクラッチユニットによって駆動され、かつ第2速比においてワンウェイクラッチによって駆動されるように、クラッチユニット及びワンウェイクラッチに接続され、第1及び第2速比はエンジン作動状態によって選択される。
【0071】
本システムにおけるM/Gの使用は、二重の燃料経済性の改善を達成させることが理解される。第1の例では、燃費経済性の改善は、アイドリング速度より早い速度において抑制された速比における補機の動作によって理解される。第2の例では、燃費経済性の改善は、例えばランプ停止状態等の所定の乗物作動状態においてエンジンを停止させることができるモータージェネレータの動作によって理解される。
【0072】
さらに特に、M/Gがジェネレータとして使用され、かつエンジンがおよそアイドリング速度で作動されるとき、クラッチ60は上述したように、オンにされる。アイドリング速度を超えるエンジン速度においては、クラッチ60がオフにされ、かつワンウェイクラッチが係合状態にされ、これによりトルクがクランクシャフトからプーリ66、ベルト16を介して、補機に伝達される。
【0073】
エンジン及びクランクシャフトが停止される間における、モーターモードにおいて、補機がM/Gによって作動されるとき、クラッチ60はオフにされる。クラッチ60が実質的にオフにされるので、本形状は、まるでクラッチユニット11が‘ニュートラル’ギアであるかのように機能し、したがってプーリ150とベルト12からクランクシャフトにトルクが伝達することが防止される。なお、本モードでは、クラッチ42はオーバーランニングモードにあるので、トルクはベルト16からクランクシャフトには伝達されない。それゆえ、補機は、クランクシャフトが回転されなくとも、M/Gによって駆動される。この場合、補機に必要とされる荷重に対応する速度及びトルクにおいて、M/Gを回転させるために、コントローラ500は、切替制御信号をインバーター400に入力させる。勿論、クラッチ60は、図1、2で述べられるアイドリングより速いエンジン速度でも、係合させられない。
【0074】
エンジン停止信号を受信したとき、エンジン、例えば電気燃料ポンプ(図示せず)への燃料供給を遮断するための信号を伝達することによって、コントローラ500はエンジンを停止する。例えば乗物速度がゼロであって、ブレーキが部分的又は全体的にかけられ、かつシフトレベルがD又はNにセットされる状態で、エンジン停止動作は実行される。エンジンを停止させる信号は、クラッチを非係合状態にし、ベルトをクランクシャフトから分離するために使用される。
【0075】
前述した記載は、本発明のシステムの用途を限定することが意図されたわけではない。前述した各実施形態において、本システムの各プーリの直径は、望まれる駆動比を提供するために選択されることが可能である。
【0076】
ここでは本発明の形態が述べられたが、ここで述べられた本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、部分的に関連し、構築される種々のものが当業者によって作られるであろうことは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】デュアル比ベルト駆動システムの模式図である。
【図2】デュアル比ベルト駆動システムの模式的な平面図である。
【図3】クラッチユニットの半断面図である。
【図4】デュアルプーリの半断面図である。
【図4A】別の実施形態におけるデュアルプーリの半断面図である。
【図5】デュアル比ベルト駆動システムにおける第1の別の実施形態の模式図である。
【図6】デュアル比ベルト駆動システムにおける第1の別の実施形態の模式的な平面図である。
【図7】デュアル比ベルト駆動システムにおける第2の別の実施形態の模式図である。
【図8】デュアル比ベルト駆動システムにおける第2の別の実施形態の模式的な平面図である。
【図9】デュアル比ベルト駆動システムにおけるクラッチユニットに係る第2の別の実施形態の半断面図である。
【図9A】図9におけるクラッチユニットの代替的な実施形態である。
【図10】デュアル比ベルト駆動システムにおけるクラッチユニットに係る第2の別の実施形態のためのデュアルプーリの半断面図である。
【図10A】図10におけるデュアルプーリに係る代替的な実施形態における半断面図である。
【図11】デュアル比ベルト駆動システムにおける、モータージュネレータを含む代替的な配置に係る模式図である。
【図12】図11におけるモータージュネレータを含む代替的な実施形態の模式的な平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動回転シャフトに直接取り付けられるクラッチユニットと、
前記駆動回転シャフトに直接取り付けられるワンウェイクラッチと、
前記クラッチユニットに回転自在に接続され、かつ前記駆動回転シャフトに、前記ワンウェイクラッチを介して、回転自在に接続され、これにより、前記クラッチユニットによって第1速比で駆動され、かつ前記ワンウェイクラッチを介して、前記駆動回転シャフトによって第2速比で直接駆動される複数の回転補機とを備え、
前記クラッチユニットはエンジン作動状態の所定の値によって作動し、前記第1及び第2速比間の移行を定義し、
前記クラッチユニットはエンジン始動時に係合されていることを特徴とするデュアル比ベルト駆動システム。
【請求項2】
前記第1速比は前記第2速比より大きいことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記クラッチユニットは電磁クラッチを備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記クラッチユニットを前記所定の値で作動させるためのコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コントローラは複数のセンサーからの入力を受信することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
複数の検知される作動状態のうちの少なくとも1つを基準に、前記コントローラは前記所定の値を計算し、前記検知される作動状態は、補機負荷、エンジン速度、バッテリーの充電量、スロットル位置、エンジン冷却液の温度、乗物のギア選択、乗物の速度、分岐管における絶対圧力、周囲温度、空気流量率、又はアクセル位置、又はこれらの2又はそれ以上の組み合わせであることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記クラッチユニットを所定の値において係合を外し始めさせ、係合が完全に外れるまでを非係合期間に定義し、前記非係合期間は約3秒であることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、前記クラッチユニットをエンジン始動後の所定の時間において係合を開始させ、前記クラッチユニットが完全に係合するまでを係合期間に定義し、前記係合期間は3秒であることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
回転シャフトに直接取り付けられるクラッチユニットと、
ダンパーを備え、かつ前記回転シャフトに直接取り付けられるワンウェイクラッチと、
前記クラッチユニット及び前記ワンウェイクラッチに回転自在に接続され、これにより、第1速比でクラッチユニットによって駆動され、かつ第2速比でワンウェイクラッチによって駆動される少なくとも1つの補機とを備え、
前記第1速比及び第2速比は、エンジン作動状態によって選択され、
前記クラッチユニットはエンジン始動時に係合されていることを特徴とするデュアル比ベルト駆動システム。
【請求項10】
前記クラッチユニットは電磁クラッチを備えることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ワンウェイクラッチのダンパーはエラストマー材料をさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1速比は前記第2速比より大きいことを特徴とする請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
補機回転シャフトに直接接続されるクラッチユニットと、
第2回転シャフトに直接接続されるワンウェイクラッチと、
前記補機回転シャフトは、前記ワンウェイクラッチに回転自在に接続され、これにより補機が第1速比で前記クラッチユニットによって駆動され、かつ第2速比でワンウェイクラッチによって駆動され、
前記第1速比及び第2速比はエンジン作動状態によって設定され、
前記クラッチユニットはエンジン始動時に係合されることを特徴とするデュアル比ベルト駆動システム。
【請求項14】
前記ワンウェイクラッチは、さらにプーリ及び慣性部材を備えることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記ワンウェイクラッチは、ダンピング部材を備えることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記クラッチは電磁クラッチであることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項17】
前記ダンピングはエラストマー部材を備えることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項18】
第1速比は第2速比より大きいことを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
エンジンと、
モータージェネレータと、
前記モータージェネレータ又は前記エンジンによって駆動される補機シャフトを有する補機と、
前記モータージェネレータと前記エンジンの間に作用的に配置されると共に、クラッチが係合され、それによって前記モータージェネレータが前記エンジンを始動させるクラッチユニットと、
前記エンジンと前記モータージェネレータの間に作用的に配置されると共に、係合されて前記エンジンがモータージェネレータを駆動させるワンウェイクラッチとを備え、
前記補機は、前記クラッチユニット及び前記ワンウェイクラッチに接続され、これにより、エンジンが作動しているとき、補機は前記クラッチユニットによって第1速比で駆動され、かつ前記ワンウェイクラッチによって第2速比で駆動され、前記第1速比及び第2速比はエンジンの作動状態によって選択され、
前記クラッチユニットは第2速比で作動されている間、係合されないことを特徴とするデュアル比ベルト駆動システム。
【請求項20】
前記クラッチユニットはさらに電磁クラッチを備えることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記クラッチユニットはエンジンクランクシャフト上に配置されることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記クラッチユニットは前記補機シャフト上に配置されることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記補機シャフト上に配置されるデュアルプーリをさらに備えることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項24】
前記補機と前記エンジンの間に配置される振動ダンピング部材をさらに備えることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項25】
前記ワンウェイクラッチと前記補機の間に配置される振動ダンピング部材をさらに備えることを特徴とする請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記ワンウェイクラッチと前記モータージェネレータの間に配置される振動ダンピング部材をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載のシステム。
【請求項27】
ハブと、
ワンウェイクラッチを介して前記ハブに回転自在に接続される第1プーリと、
前記ハブに回転自在に接続される第2プーリと、
前記ハブに接続され、前記第2プーリに係合可能であって、かつ通電されたとき前記ハブの回転に前記第2プーリの回転を係止させるブレーキ部材と
を備えることを特徴とするデュアル比クラッチ。
【請求項28】
前記ブレーキ部材は電磁コイルを備えることを特徴とする請求項27に記載のクラッチ。
【請求項29】
前記ハブと前記第1プーリとの間に配置されるダンピング部材をさらに備えることを特徴とする請求項27に記載のクラッチ。
【請求項30】
前記第2プーリと前記ハブとの間に配置されるベアリングをさらに備えることを特徴とする請求項27に記載のクラッチ。
【請求項31】
ハブと、
ワンウェイクラッチを介して前記ハブに回転自在に接続される第1プーリと、
前記ハブに接続される第2プーリと、
前記第2プーリと前記ハブとの間に配置されるダンピング部材と
を備えることを特徴とするデュアルプーリ。
【請求項32】
前記第1プーリはリブ外形を備えることを特徴とする請求項31に記載のデュアルプーリ。
【請求項33】
ハウジングと、
前記ハウジングに回転自在に係合される第1プーリと、
前記ハウジングに回転自在に係合される第2プーリと、
電磁コイルとプレートを備え、前記プレートを前記第1プーリと前記第2プーリの間に配置させる、ブレーキとを備え、
前記ブレーキは、係合するとき前記第1プーリ及び前記第2プーリの回転を同調させ、
前記第2プーリは回転シャフトに接続可能であり、前記回転シャフトは前記第2プーリに同心的であることを特徴とするデュアル比クラッチ。
【請求項34】
前記プレートと前記第2プーリとの間に配置されるバイアス部材をさらに備え、前記電磁コイルが通電されないとき、前記バイアス部材は、前記第1プーリに対する係合から離れるように前記プレートを付勢することを特徴とすることを特徴とする請求項33に記載のデュアル比クラッチ。
【請求項35】
前記電磁コイルは前記ハウジングに直接接続され、かつ前記第1プーリの幅内に収められることを特徴とする請求項34に記載のデュアル比クラッチ。
【請求項36】
前記プレートは、前記第1プーリに摩擦係合することを特徴とする請求項34に記載のデュアル比クラッチ。
【請求項37】
前記第1プーリはさらにダンピング部材を備えることを特徴とする請求項33に記載のデュアル比クラッチ。
【請求項38】
ハブと、
ワンウェイクラッチを介して前記ハブに回転自在に接続される第1プーリと、
前記ハブに接続される第2プーリと、
前記第1プーリと前記ワンウェイクラッチとの間に配置されるダンピング部材と
を備えることを特徴とするデュアルプーリ。
【請求項39】
前記第1プーリはリブ外形を有することを特徴とする請求項38に記載のデュアルプーリ。
【請求項40】
前記第1プーリはさらに慣性部材を備えることを特徴とする請求項38に記載のデュアルプーリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図9A】
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【図10】
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【図10A】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−530857(P2007−530857A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504931(P2007−504931)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/022971
【国際公開番号】WO2005/103527
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(504005091)ザ ゲイツ コーポレイション (103)
【Fターム(参考)】