説明

データ処理装置及び同処理方法並びに同処理プログラム

【課題】記憶手段に記憶されている文書ファイルをアシスト機能により出力する際に、ユーザ等に応じてデータの出力形式を変更することができるデータ処理装置等を提供する。
【解決手段】記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、ユーザの指示に基づいて選択手段が選択し、選択された文書ファイルのデータを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断手段が判断する。判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するように、出力手段を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置等のデータ処理装置及び同処理方法、並びにデータ処理方法をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置等のデータ処理装置として、記憶部に記憶されている文書ファイルの内容を容易に把握できるようにするために、選択した文書ファイルを開かなくても、文書ファイルを選択しただけで、文書ファイルの内容のコメントが表示される、いわゆるアシスト機能を有する装置が知られている(例えば特許文献1〜4参照)。
【0003】
具体的には、選択された文書ファイルの簡単なコメントや文書ファイルの先頭部分を表示する装置、予め決められた方法により、選択された文書ファイルの内容の一部を簡単に表示する装置が知られている。また、視覚にハンディキャップを有するユーザが文書ファイルを把握できるように、選択された文書ファイルのテキスト部分を最初から読み上げる装置も知られている。
【特許文献1】特開2006−215681号公報
【特許文献2】特開平9−261428号公報
【特許文献3】特開平8−340431号公報
【特許文献4】特開2006−163288号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来のデータ処理装置のアシスト機能は、何れも、選択された文書ファイルの内容を簡単に表示するものであるため、文書ファイルの内容を知っているユーザにとっては便利であるものの、内容を知らないユーザにとってはアシスト機能による簡易表示では内容を把握することができなかった。
【0005】
このため、文書ファイルの詳細な内容を知りたいユーザはアシスト機能の設定を解除する等の操作が必要となり、煩わしかった。
【0006】
また、ユーザが自己の個人用記憶領域に記憶されている文書ファイルの中から所望の文書ファイルを探すのに、文書ファイルを1個ずつ選択してアシスト機能によりその一部を表示させるのは、面倒であった。
【0007】
この発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、記憶手段に記憶されている文書ファイルをアシスト機能により出力する際に、ユーザ等に応じてデータの出力形式を変更することができるデータ処理装置及び同処理方法を提供し、さらには前記処理方法をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラムの提供を課題とする。
【0008】
この発明の他の目的は、ユーザがアシスト機能を使用して記憶領域に記憶されている文書ファイルの中から所望の文書ファイルを探す際に、文書ファイルを1個ずつ選択する必要のないデータ処理装置及び同処理方法を提供し、さらには前記処理方法をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)1つまたは複数の文書ファイルを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された文書ファイルの中から、ユーザの指示に基づいて文書ファイルを選択する選択手段と、文書ファイルを出力可能な出力手段と、前記選択手段により選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するように、前記出力手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
(2)前記簡易モードが文書ファイルの一部のみを出力するモードであり、詳細モードが文書ファイルの全部を出力するモードである前項1に記載のデータ処理装置。
(3)前記出力条件が、前記文書ファイルを選択するユーザと文書ファイルの属性との関係に関するものである前項1または2に記載のデータ処理装置。
(4)前記出力条件が、文書ファイルを選択したユーザによる該文書ファイルへのアクセス履歴の有無に関するものであり、前記判断手段は、文書ファイルを選択したユーザによる該文書ファイルへのアクセス履歴がある場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力し、アクセス履歴がない場合は選択された文書ファイルを詳細モードで出力するものと判断する前項3に記載のデータ処理装置。
(5)前記出力条件が、文書ファイルを選択したユーザと選択された文書ファイルの作成者との同否に関するものであり、前記判断手段は、文書ファイルを選択したユーザと選択された文書ファイルの作成者とが一致している場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力し、異なっている場合は選択された文書ファイルを詳細モードで出力するものと判断する前項3に記載のデータ処理装置。
(6)前記出力条件が、選択された文書ファイルが記憶されている記憶手段の記憶領域に関するものであり、前記判断手段は、選択された文書ファイルが記憶手段の前記ユーザ自身の個人用記憶領域に記憶されている場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力し、ユーザ自身の個人用記憶領域以外の記憶領域に記憶されている場合は、選択された文書ファイルを詳細モードで出力するものと判断する前項3に記載のデータ処理装置。
(7)前記出力条件が、選択された文書ファイルが文書ファイルを選択したユーザに直接宛てられた外部からの文書であるか、第三者宛の文書ファイルの写しとして送信された文書ファイルであるかに関するものであり、前記判断手段は、選択された文書ファイルがユーザに直接宛てられた文書ファイルの場合は、選択された文書ファイルを詳細モードで出力し、第三者宛の文書ファイルの写しとして送信された文書ファイルの場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力するものと判断する前項3に記載のデータ処理装置。
(8)簡易モードの場合、文書ファイルに含まれる文書のタイトル及び図形のうちの少なくとも一方が出力される前項1〜7のいずれかに記載のデータ処理装置。
(9)前記出力手段は文書ファイルを表示可能な表示手段である前項1〜8のいずれかに記載の文書データ処理装置。
(10)1つまたは複数の文書ファイル記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された文書ファイルの中から、外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて文書ファイルを選択する選択手段と、文書ファイルを前記外部装置へ送信する送信手段と、前記選択手段により選択された文書ファイルを簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、前記外部装置の種類に基づいて判断する判断手段と、前記判断手段による判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信するように、前記送信手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
(11)前記判断手段は、前記外部装置が携帯電話または画像形成装置である場合には、選択された文書ファイルを簡易モードで送信し、パーソナルコンピュータである場合には、選択された文書ファイルを詳細モードで送信するものと判断する前項10に記載のデータ処理装置。
(12)簡易モードの場合、文書ファイルに含まれる文書のタイトル及び図形のうちの少なくとも一方が送信される前項10または11に記載のデータ処理装置。
(13)1つまたは複数の文書ファイルを記憶する1つまたは複数の記憶領域を有する記憶手段と、記憶手段の前記記憶領域の中から、ユーザの指示に基づいて記憶領域を選択する選択手段と、ファイルを出力可能な出力手段と、前記選択手段により選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力するように、前記出力手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
(14)記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、ユーザの指示に基づいて選択するステップと、前記選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断するステップと、前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するステップと、を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
(15)記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて選択するステップと、前記選択された文書ファイルを簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、前記外部装置の種類に基づいて判断するステップと、前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信するステップと、を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
(16)1つまたは複数の文書ファイルを記憶する1つまたは複数の記憶領域を有する記憶手段の前記記憶領域の中から、ユーザの指示に基づいて記憶領域を選択するステップと、前記選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力するステップと、を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
(17)記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、ユーザの指示に基づいて選択するステップと、前記選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断するステップと、前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するステップと、をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。
(18)記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて選択するステップと、前記選択された文書ファイルを簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、前記外部装置の種類に基づいて判断するステップと、前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信するステップと、をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。
(19)1つまたは複数の文書ファイルを記憶する1つまたは複数の記憶領域を有する記憶手段の前記記憶領域の中から、ユーザの指示に基づいて記憶領域を選択するステップと、前記選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力するステップと、をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。
【発明の効果】
【0010】
前項(1)に記載の発明によれば、ユーザの指示に基づいて選択された文書ファイルを、簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかが、予め設定された出力条件に基づいて判断され、判断結果に従って、選択された文書ファイルは簡易モードまたは詳細モードで出力される。つまり、選択された文書ファイルを簡易モードで出力するというアシスト機能を使用しながら、例えば文書ファイルの詳細な内容を知りたい場合等には詳細モードで出力することができるから、ユーザ等に応じて文書ファイルの出力形式を変更することができ、極めて便利である。
【0011】
前項(2)に記載の発明によれば、出力条件に基づいて、選択された文書ファイルの一部のみが出力され、または全部が出力される。
【0012】
前項(3)に記載の発明によれば、文書ファイルを選択するユーザと文書ファイルの属性との関係に基づいて、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力することができる。
【0013】
前項(4)に記載の発明によれば、文書ファイルを選択したユーザによる該文書ファイルへのアクセス履歴がある場合は、ユーザは既に前記文書ファイルの内容を知っていると考えられることから、文書ファイルは簡易モードで出力される。アクセス履歴がない場合は、ユーザは前記文書ファイルの内容を知らないと考えられることから、詳細モードで出力される。
【0014】
前項(5)に記載の発明によれば、文書ファイルを選択したユーザと選択された文書ファイルの作成者とが一致している場合には、ユーザは既に前記文書ファイルの内容を知っていると考えられることから、文書ファイルは簡易モードで出力される。異なっている場合は、ユーザは前記文書ファイルの内容を知らないと考えられることから、詳細モードで出力される。
【0015】
前項(6)に記載の発明によれば、選択された文書ファイルが記憶手段のユーザ自身の個人用記憶領域に記憶されている場合は、ユーザは既に前記文書ファイルの内容を知っていると考えられることから、選択された文書ファイルは簡易モードで出力される。ユーザ自身の個人用記憶領域以外の記憶領域に記憶されている場合は、ユーザは前記文書ファイルの内容を知らないと考えられることから、詳細モードで出力される。
【0016】
前項(7)に記載の発明によれば、選択された文書ファイルがユーザに直接宛てられた文書ファイルの場合は、ユーザにとって重要であると考えられるため、選択された文書ファイルが詳細モードで出力される。第三者宛の文書ファイルの写しとして送信された文書ファイルの場合は、重要性はやや劣ると考えられるため、選択された文書ファイルは簡易モードで出力される。
【0017】
前項(8)に記載の発明によれば、簡易モードの場合、文書ファイルに含まれるタイトル及び図形のうちの少なくとも一方が出力されるから、文書ファイルの内容を容易にかつ的確に把握することができる。
【0018】
前項(9)に記載の発明によれば、文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで表示手段に表示することができる。
【0019】
前項(10)に記載の発明によれば、記憶手段に記憶され選択手段により選択された文書ファイルを簡易モードで外部装置に送信するか詳細モードで送信するかが、外部装置の種類に基づいて判断され、判断結果に従って、選択された文書ファイルは簡易モードまたは詳細モードで外部装置に送信される。つまり、例えば大きな表示装置を備えていない外部装置等の場合は、簡易モードで送信し、大きな表示装置を備えている外部装置の場合には詳細モードで送信する等の処理が可能となり、外部装置のユーザにとっては便利となる。
【0020】
前項(11)に記載の発明によれば、外部装置が携帯電話または画像形成装置である場合には、表示装置が比較的小さいと考えられることから、選択された文書ファイルは簡易モードで送信され、パーソナルコンピュータである場合には、表示装置が比較的大きいと考えられることから、詳細モードで送信される。
【0021】
前項(12)に記載の発明によれば、簡易モードの場合、文書ファイルに含まれるタイトル及び図形のうちの少なくとも一方が送信されるから、外部装置のユーザは、文書ファイルの内容を容易にかつ的確に把握することができる。
【0022】
前項(13)に記載の発明によれば、ユーザが記憶領域を選択すると、選択された記憶領域に保存されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみが、予め設定された条件に従って一覧的に出力される。従って、ユーザがアシスト機能を使用して記憶領域に保存されている文書ファイルの中から所望の文書を探す際に、それぞれの文書を逐一選択する手間をなくすことができる。
【0023】
前項(14)に記載の発明によれば、選択された文書ファイルを簡易モードで出力するというアシスト機能を使用しながら、例えば文書ファイルの詳細な内容を知りたい場合等には詳細モードで出力することができるから、ユーザ等に応じて文書ファイルの出力形式を変更することができ、極めて便利である。
【0024】
前項(15)に記載の発明によれば、例えば大きな表示装置を備えていない外部装置等の場合は、簡易モードで送信し、大きな表示装置を備えている外部装置の場合には詳細モードで送信する等の処理が可能となり、外部装置のユーザにとっては便利となる。
【0025】
前項(16)に記載の発明によれば、記憶手段の記憶領域の中から、ユーザが記憶領域を選択すると、選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみが、予め設定された条件に従って一覧的に出力されるから、ユーザがアシスト機能を使用して記憶領域に保存されている文書ファイルの中から所望の文書ファイルを探す際に、それぞれの文書を逐一選択する手間をなくすことができる。
【0026】
前項(17)に記載の発明によれば、ユーザの指示に基づいて選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断し、判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力する処理を、コンピュータに実行させることができる。
【0027】
前項(18)に記載の発明によれば、ユーザの指示に基づいて選択された文書ファイルを簡易モードで外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、外部装置の種類に基づいて判断し、判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで外部装置に送信する処理を、コンピュータに実行させることができる。
【0028】
前項(19)に記載の発明によれば、記憶手段の記憶領域の中から、ユーザが記憶領域を選択すると、選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力する処理を、コンピュータに実行させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
次にこの発明の一実施形態を説明する。
【0030】
図1は、この発明の一実施形態に係るデータ処理装置が用いられたネットワークシステムの概略構成図である。
【0031】
このネットワークシステムは、この発明の一実施形態に係るデータ処理装置としての画像形成装置1と、パーソナルコンピュータからなるユーザ端末2と、他の画像形成装置3と、携帯電話4などを備え、これらのユーザ端末2、画像形成装置3及び携帯電話4は、ネットワーク5を介して画像形成装置1とそれぞれ接続されている。
【0032】
前記画像形成装置1は、この実施形態では、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能等を備えた多機能デジタル複合機であるMFP(Multi Function Peripherals)が用いられている。なお、画像形成装置3にもMFPが用いられている。
【0033】
図2は、前記画像形成装置1の概略構成を示すブロック図である。
【0034】
画像形成装置1は、CPU11と、ROM12と、RAM13と、スキャナ部14と、記憶部15と、プリンタ部16と、操作パネル17と、ネットワークコントローラ(N1C)18等を備えている。
【0035】
前記CPU11は、画像形成装置1の全体を統括制御するものであり、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を実行するための通常の制御の他、この実施形態では特に次のような制御を行う。
【0036】
即ち、記憶部15にデータとして記憶された文書ファイル(以下、文書ファイルを単に文書ともいう)の中から、ユーザの指示に基づいて文書を選択したり、選択された文書を簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断したり、判断結果に従って、選択された文書を簡易モードまたは詳細モードで出力するように、前記プリンタ部16を制御する。
【0037】
また、CPU11は、ユーザ端末2、画像形成装置3、携帯電話4等の外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて文書を選択した場合には、選択された文書を簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、外部装置の種類に基づいて判断し、判断結果に従って、選択された文書を前記ネットワークコントローラ18を介して簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信する。
【0038】
また、記憶部15に複数の記憶領域(以下、記憶領域をボックスともいう)が形成され、各ボックスに文書が記憶されている場合、ユーザがボックスを選択すると、選択されたボックスに記憶されている全ての文書のそれぞれ一部のみが、予め設定された条件に従って一覧的に出力されるように、前記プリンタ部16を制御する。
【0039】
前記ROM12は、CPU11の動作プログラム等を格納するメモリである。また、前記RAM13は、CPU11が動作プログラムを実行する際の作業領域を提供するメモリである。
【0040】
前記スキャナ部14は、原稿台(図示せず)に置かれた原稿の画像を読み取り、画像データに変換する。
【0041】
前記記憶部15は、例えばハードディスク装置(HDD)等からなるとともに、スキャナ部14で読み取られた画像データ、外部装置から送信されてきた画像データ、画像形成装置の操作履歴(ログ情報)等の各種データが記憶されている。また、記憶部15は1個または複数個の前述したボックスを有し、各ボックスには、1個または複数個の文書が保存されている。なお、前記ボックスとしては、各ユーザ個人に割り当てられユーザ本人のみがアクセスできる個人ボックスと、誰もが自由にアクセスできるパブリックボックス等がある。
【0042】
前記プリンタ部16は、前記スキャナ部14で読み取られた原稿の画像データやユーザ端末2からのプリントデータ、さらには前記ボックスに保存されている文書等を、指定された出力条件に従って印刷するものである。
【0043】
前記操作パネル17は、各種入力操作のため、あるいは画面やメッセージ等の表示のために使用されるものであり、テンキーやスタートキー等のキー入力部と、液晶等からなる表示部を備えている。
【0044】
前記ネットワークコントローラ18は、ネットワークを介して接続されたユーザ端末2、画像形成装置3、携帯電話4等の外部装置との間での通信を制御するものである。
【0045】
次に、図2に示した画像形成装置1において、ログインしたユーザが記憶部のボックス内に記憶されている複数の文書の中から、いずれかの文書を選択した場合に、画像形成装置1が行う動作を、図3のフローチャートに基づいて説明する。この動作は、CPU11がROM12等の記録媒体に記録されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0046】
ユーザが画像処理装置1にログインのための操作を行うと、ステップS01で、認証等のログイン処理が行われる。
【0047】
ログインしたユーザが、記憶部15のボックスに保存されているいずれかの文書を選択すると、この選択指示が受け付けられ、ステップS02でCPU11は対応する文書を選択する。なお、この実施形態では、ボックスに保存されている文書がPDF文書である場合を説明するが、文書の種類は限定されることはなく、ワード文書やその他のフォーマットの文書であっても良い。
【0048】
次にステップS03で、表示形式判断処理が行われる。この表示形式判断処理は、選択された文書を簡易モードで操作パネル17に表示するか詳細モードで表示するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断する処理である。この実施形態では、出力条件が、前記文書を選択するユーザと文書の属性との関係に関するものである場合を示す。また、簡易モードでは文書の一部のみが表示され、詳細モードでは文書の全部が表示される設定となされている。なお、表示形式判断処理の詳細については後述する。
【0049】
次に、ステップS04では、ステップS03の表示形式判断処理による判断の結果、選択された文書の一部を表示するか(簡易モード)、全部を表示するか(詳細モード)を調べる。
【0050】
一部のみを表示する場合(ステップS04でYES)、ステップS05で、文書の一部のみを操作パネル17に表示する。この実施形態ではPDF文書の「しおり」部(タイトル)のみを表示するものとなされているが、図形部分であっても良く、タイトルと図形の両方を表示しても良い。
【0051】
一方、文書の全部を表示する場合(ステップS04でNO)、ステップS06で、文書の全部を表示する。文書の全部を操作パネル17に表示しきれない場合は、表示可能な範囲で文書の先頭部分から表示する。
【0052】
図4は、図3のステップS03の表示形式判断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この例では、ログインしたユーザが、選択した文書にアクセスした履歴があるか否かにより、文書の一部のみを表示するか全部を表示するかの判断を行うものとなされている。
【0053】
ステップS0301で、CPU11は、選択された文書に対する操作履歴(ログ情報)を確認したのち、ステップS0302で、ログインしているユーザによるその文書へのアクセス履歴が存在するか否かを判断する。
【0054】
アクセス履歴があれば(ステップS0302でYES)、ユーザは既に前記文書の内容を知っていると考えられることから、ステップS0303で、「一部表示」と判断される。アクセス履歴がなければ(ステップS0302でNO)、ユーザは前記文書の内容を知らないと考えられることから、ステップS0304で、「全部表示」と判断される。
【0055】
このように、この実施形態では、ログインしたユーザの指示に基づいて選択された文書の一部のみを表示するか全部を表示するかが、ユーザの文書へのアクセス履歴の有無に基づいて判断され、判断結果に従って、選択された文書の一部のみあるいは全部が表示される。つまり、選択された文書の一部のみを簡易モードで出力するというアシスト機能を使用しながら、例えば文書の詳細な内容を知りたい場合等には詳細モードで出力することができるから、ユーザ等に応じて文書の出力形式を変更することができ、極めて便利である。
【0056】
図5は、表示形式判断処理(図3のステップS03)の他の例を示すフローチャートである。この例では、ログインしたユーザ(文書を選択したユーザ)と、選択された文書の作成者(その文書のボックスへの送信者)が同一か否かに応じて、表示形式を判断するものである。
【0057】
ステップS0311で、選択された文書の作成者を確認したのち、ステップS0312で、ログインしたユーザと文書作成者が一致しているかどうかを調べる。
【0058】
ログインしたユーザと文書作成者が一致していれば(ステップS0312でYES)、ユーザは前記文書の内容を知っていると考えられることから、ステップS0313で、「一部表示」と判断される。ログインしたユーザと文書作成者が一致していなければ(ステップS0312でNO)、ユーザは前記文書の内容を知らないと考えて、ステップS0314で、「全部表示」と判断される。そして、判断結果に従って、図3のステップS05またはS06で、文書の一部または全部が操作パネル17に表示される。
【0059】
図6は、表示形式判断処理(図3のステップS03)のさらに他の例を示すフローチャートである。この例では、選択された文書が、ログインしたユーザの個人ボックスに保存されているかどうかに応じて、表示形式を判断するものである。
【0060】
ステップS0321で、選択された文書が保存されているボックスを確認したのち、ステップS0322で、そのボックスがログインしたユーザの個人ボックスかどうかを調べる。
【0061】
ログインしたユーザの個人ボックスであれば(ステップS0322でYES)、ユーザは前記文書の内容を知っていると考えられることから、ステップS0323で、「一部表示」と判断される。ログインしたユーザの個人ボックスでなければ(ステップS0322でNO)、ユーザは前記文書の内容を知らないと考えて、ステップS0324で、「全部表示」と判断される。そして、判断結果に従って、図3のステップS05またはS06で、文書の一部または全部が操作パネル17に表示される。
【0062】
図7は、表示形式判断処理(図3のステップS03)のさらに他の例を示すフローチャートである。この例では、選択された文書がEメール等により、文書を選択したユーザに直接宛てられた外部からの文書、換言すればユーザに「to」宛で送信されてきたものであるか、第三者宛の文書の写しとして送信された文書、換言すれば「c.c.」宛で送信されてきたものであるかに応じて、表示形式を判断するものである。
【0063】
ステップS0331で、選択された文書がユーザに「to」宛で送信されたものであるか、「c.c.」宛で送信されたものであるかを確認したのち、ステップS0332で、「c.c.」宛かどうかを判断する。
【0064】
「c.c.」宛であれば(ステップS0332でYES)、その文書の重要度はユーザにとってやや劣ると考えられることから、ステップS0333で、「一部表示」と判断される。「to」宛であれば(ステップS0332でNO)、その文書はユーザにとって重要と考えられることから、ステップS0334で、「全部表示」と判断される。そして、判断結果に従って、図3のステップS05またはS06で、文書の一部または全部が操作パネル17に表示される。
【0065】
図8は、この発明の他の実施形態を示すものであり、ユーザがユーザ端末2、画像形成装置3、携帯電話4等の外部装置から画像形成装置1にアクセスして、ボックス内の文書を選択した場合に、画像形成装置1が行う動作を示すフローチャートである。この動作は、CPU11がROM12等の記録媒体に記録されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0066】
ステップS11で、CPU11は、外部装置からアクセスがあったかどうかを判断する。アクセスがなければ(ステップS11でNO)、処理を終了する。外部装置からアクセスがあれば(ステップS11でYES)、ユーザの選択指示が受け付けられ、ステップS12でCPU11は対応するPDF文書を選択する。なお、文書はPDF文書に限定されることはない。
【0067】
次にステップS13で、送信形式判断処理が行われる。この送信形式判断処理は、選択された文書を簡易モードでアクセス元の外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、外部装置の種類に基づいて判断する処理である。簡易モードでは文書の一部のみが送信され、詳細モードでは文書の全部が送信されるものとなされている。なお、送信形式判断処理の詳細については後述する。
【0068】
次に、ステップS14では、ステップS13の送信形式判断処理による判断の結果、選択された文書の一部のみを送信するか(簡易モード)、全部を送信するか(詳細モード)を調べる。
【0069】
一部のみを送信する場合(ステップS14でYES)、ステップS15で、文書の一部のみを外部装置に送信する。この実施形態ではPDF文書の「しおり」部(タイトル)のみを送信するものとなされているが、図形部分であっても良く、タイトルと図形の両方を送信しても良い。
【0070】
一方、文書の全部を送信する場合(ステップS14でNO)、ステップS16で、文書の全部を先頭から送信する。
【0071】
図9は、図8のステップS13の送信形式判断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この例では、画像形成装置1へのアクセスがパーソナルコンピュータであるユーザ端末2からなされたものであるかどうかにより、文書の一部のみを表示するか全部を表示するかの判断を行うものとなされている。
【0072】
ステップS1301で、CPU11は、画像形成装置1へのアクセスがユーザ端末からなされたものであるかどうかを判断する。ユーザ端末2からのアクセスでなければ(ステップS1301でNO)、他の画像形成装置3または携帯電話4からのアクセスであり、これらの画像形成装置3または携帯電話4が備えている操作パネルは小さいから表示量が少ない方が望ましく、ステップS0303で「一部表示」と判断される。ユーザ端末2からのアクセスであれば(ステップS1301でYES)、ユーザ端末2はパーソナルコンピュータであり、大きな表示装置を備えていることが予想され、文書の全文を表示しても問題ないから、ステップS1303で「全部表示」と判断される。
【0073】
そして、判断結果に従って、選択された文書の一部のみあるいは全部がアクセスしてきた外部装置に送信される。
【0074】
図10は、この発明のさらに他の実施形態を示すものであり、ユーザが所望のボックスを指定すると、そのボックスに保存されている1つまたは複数の文書のそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力する場合に、画像形成装置1が行う動作を示すフローチャートである。この動作は、CPU11がROM12等の記録媒体に記録されたプログラムに従って動作することにより実行される。
【0075】
ユーザが画像処理装置1にログインのための操作を行うと、ステップS21で、ログイン処理が行われる。
【0076】
ログイン後、ユーザが、操作パネル上の図示しないメニューから「アシスト設定」ボタンを押すと、操作パネル17の画面は図11(A)に示すようなアシスト表示設定画面に遷移する。この画面には、アシスト表示設定を行う旨、及び「図形」ボタンまたは「アブストラクト」ボタンを押してほしい旨のメッセージとともに、「図形」ボタン及び「アブストラクト」ボタンが表示されている。
【0077】
ユーザが「図形」ボタンまたは「アブストラクト」ボタンを押すと、ステップS22でこれが受け付けられたのち、操作パネル17の画面は図11(B)のボックス選択画面に遷移する。
【0078】
ボックス選択画面では、ボックスの選択及び「アシスト機能」ボタンの押下を促すメッセージとともに、選択可能なボックスの一覧及び「アシスト機能」ボタンが表示されている。なお、図11(B)では、ボックスAが選択されていることを示している。
【0079】
ユーザがボックスを選択すると、これに基づいてステップS23でCPU11が対応するボックスを選択し、ステップS24で「アシスト機能」ボタンが押されたか否かを判断する。
【0080】
「アシスト機能」ボタンが押されなければ(ステップS24でNO)、押されるまで待つ。押されると(ステップS24でYES)、ステップS25で、ステップS22で受け付けたアシスト表示設定が「図形」であるかどうかを判断する。
【0081】
「図形」であれば(ステップS25でYES)、ステップS26で、選択されたボックス内の保存文書(図12に一例を示す)から図形を抽出する。図12の場合、文書Aから画像形成装置を示す図形が、文書Bからは携帯電話を示す図形が抽出される。
【0082】
図形の抽出後、ステップS28で、図13に示すように抽出した図形を一覧表示する。
【0083】
一方、ステップS25で、アシスト表示設定が「図形」でなければ(ステップS25でNO)、ステップS27で、選択されたボックス内の保存文書中に存在するアブストラクトを切り出す。アブストラクトの切り出しは、PDFの「アブストラクト」のとおり部分を抽出する、あるいは画像処理でアブストラクト部分を抽出する、などがある。
【0084】
ステップS29では、作成されたアブストラクトの一覧を操作パネル17に表示する。
【0085】
ユーザは、操作パネル17に表示された図形またはアブストラクトの一覧を見て、所望の文書を選択したのち、プリント等のジョブを実行すればよい。
【0086】
このように、この実施形態では、ユーザがボックスを選択すると、選択されたボックスに保存されている全ての文書についてのそれぞれの図形またはアブストラクトが一覧的に表示される。従って、ユーザがアシスト機能を使用してボックスに保存されている文書の中から所望の文書を探す際に、それぞれの文書を逐一選択する手間をなくすことができる。
【0087】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
【0088】
例えば、文書の一部または全部を操作パネル17に表示させる構成としたが、プリンタ部16によりプリントしても良い。また、文書の一部または全部がテキストデータである場合は、スピーカ等の音声再生装置により音声で出力しても良い。また、文書の一部または全部を外部装置に送信する場合、送信先では受信したデータを表示装置に表示しても良いし、印字しても良いし、音声で出力しても良い。
【0089】
また、簡易モードが文書の一部のみを表示(出力)し、詳細モードが文書の全部を表示(出力)する構成としたが、簡易モードと詳細モードとの間に、文書の表示(出力)に関して差異が存在する態様であればよい。
【0090】
また、ログインユーザが画像形成装置1からブラウザによりURL(Uniform Resource Locator)を指定して、外部装置等に保存されている文書にアクセスする場合、画像形成装置1のCPU11が、ログインユーザの閲覧履歴を確認し、URL先の文書が既読(閲覧履歴有り)の場合は、簡易モードとして閲覧履歴を表示し、未読(閲覧履歴なし)の場合は、詳細モードとして文書の一部を表示する構成としても良い。この場合、URL先の文書が既読であるが更新されている場合は、文書内の更新箇所を表示するのが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】この発明の一実施形態に係るデータ処理装置が用いられたネットワークシステムの概略構成図である。
【図2】画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。
【図3】ログインしたユーザが記憶部のボックス内にデータとして保存されている複数の文書の中から、いずれかの文書を選択した場合に、画像形成装置が行う動作を示すフローチャートである。
【図4】図3のステップS03の表示形式判断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】表示形式判断処理の他の例を示すフローチャートである。
【図6】表示形式判断処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図7】表示形式判断処理のさらに他の例を示すフローチャートである。
【図8】この発明の他の実施形態を示すものであり、ユーザが外部装置から画像形成装置にアクセスして、ボックス内の文書を選択した場合に、画像形成装置が行う動作を示すフローチャートである。
【図9】図8のステップS13の送信形式判断処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】この発明のさらに他の実施形態を示すものであり、ユーザが所望のボックスを指定すると、そのボックスに保存されている1つまたは複数の文書のそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力する場合に、画像形成装置が行う動作を示すフローチャートである。
【図11】(A)はアシスト表示設定画面を示す図、(B)はボックス選択画面を示す図である。
【図12】選択されたボックス内の保存文書の一例を示す図である。
【図13】抽出した図形が一覧表示された操作パネルの画面を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
1 画像処理装置
11 CPU(選択手段、判断手段、制御手段)
12 ROM
13 RAM
14 スキャナ部
15 記憶部
16 プリンタ部(出力手段)
17 操作パネル(出力手段)
18 ネットワークコントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数の文書ファイルを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された文書ファイルの中から、ユーザの指示に基づいて文書ファイルを選択する選択手段と、
文書ファイルを出力可能な出力手段と、
前記選択手段により選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するように、前記出力手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
前記簡易モードが文書ファイルの一部のみを出力するモードであり、詳細モードが文書ファイルの全部を出力するモードである請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記出力条件が、前記文書ファイルを選択するユーザと文書ファイルの属性との関係に関するものである請求項1または2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記出力条件が、文書ファイルを選択したユーザによる該文書ファイルへのアクセス履歴の有無に関するものであり、前記判断手段は、文書ファイルを選択したユーザによる該文書ファイルへのアクセス履歴がある場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力し、アクセス履歴がない場合は選択された文書ファイルを詳細モードで出力するものと判断する請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記出力条件が、文書ファイルを選択したユーザと選択された文書ファイルの作成者との同否に関するものであり、前記判断手段は、文書ファイルを選択したユーザと選択された文書ファイルの作成者とが一致している場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力し、異なっている場合は選択された文書ファイルを詳細モードで出力するものと判断する請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記出力条件が、選択された文書ファイルが記憶されている記憶手段の記憶領域に関するものであり、前記判断手段は、選択された文書ファイルが記憶手段の前記ユーザ自身の個人用記憶領域に記憶されている場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力し、ユーザ自身の個人用記憶領域以外の記憶領域に記憶されている場合は、選択された文書ファイルを詳細モードで出力するものと判断する請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記出力条件が、選択された文書ファイルが文書ファイルを選択したユーザに直接宛てられた外部からの文書であるか、第三者宛の文書ファイルの写しとして送信された文書ファイルであるかに関するものであり、前記判断手段は、選択された文書ファイルがユーザに直接宛てられた文書ファイルの場合は、選択された文書ファイルを詳細モードで出力し、第三者宛の文書ファイルの写しとして送信された文書ファイルの場合は、選択された文書ファイルを簡易モードで出力するものと判断する請求項3に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
簡易モードの場合、文書ファイルに含まれる文書のタイトル及び図形のうちの少なくとも一方が出力される請求項1〜7のいずれかに記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記出力手段は文書ファイルを表示可能な表示手段である請求項1〜8のいずれかに記載の文書データ処理装置。
【請求項10】
1つまたは複数の文書ファイル記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された文書ファイルの中から、外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて文書ファイルを選択する選択手段と、
文書ファイルを前記外部装置へ送信する送信手段と、
前記選択手段により選択された文書ファイルを簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、前記外部装置の種類に基づいて判断する判断手段と、
前記判断手段による判断結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信するように、前記送信手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項11】
前記判断手段は、前記外部装置が携帯電話または画像形成装置である場合には、選択された文書ファイルを簡易モードで送信し、パーソナルコンピュータである場合には、選択された文書ファイルを詳細モードで送信するものと判断する請求項10に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
簡易モードの場合、文書ファイルに含まれる文書のタイトル及び図形のうちの少なくとも一方が送信される請求項10または11に記載のデータ処理装置。
【請求項13】
1つまたは複数の文書ファイルを記憶する1つまたは複数の記憶領域を有する記憶手段と、
記憶手段の前記記憶領域の中から、ユーザの指示に基づいて記憶領域を選択する選択手段と、
ファイルを出力可能な出力手段と、
前記選択手段により選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力するように、前記出力手段を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項14】
記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、ユーザの指示に基づいて選択するステップと、
前記選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断するステップと、
前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するステップと、
を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項15】
記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて選択するステップと、
前記選択された文書ファイルを簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、前記外部装置の種類に基づいて判断するステップと、
前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信するステップと、
を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項16】
1つまたは複数の文書ファイルを記憶する1つまたは複数の記憶領域を有する記憶手段の前記記憶領域の中から、ユーザの指示に基づいて記憶領域を選択するステップと、
前記選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力するステップと、
を備えたことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項17】
記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、ユーザの指示に基づいて選択するステップと、
前記選択された文書ファイルを簡易モードで出力するか詳細モードで出力するかを、予め設定された出力条件に基づいて判断するステップと、
前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで出力するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。
【請求項18】
記憶手段に記憶された文書ファイルの中から1つまたは複数の文書ファイルを、外部装置からアクセスしたユーザの指示に基づいて選択するステップと、
前記選択された文書ファイルを簡易モードで前記外部装置に送信するか詳細モードで送信するかを、前記外部装置の種類に基づいて判断するステップと、
前記判断の結果に従って、選択された文書ファイルを簡易モードまたは詳細モードで前記外部装置へ送信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。
【請求項19】
1つまたは複数の文書ファイルを記憶する1つまたは複数の記憶領域を有する記憶手段の前記記憶領域の中から、ユーザの指示に基づいて記憶領域を選択するステップと、
前記選択された記憶領域に記憶されている全ての文書ファイルのそれぞれ一部のみを、予め設定された条件に従って一覧的に出力するステップと、
をコンピュータに実行させるためのデータ処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−302787(P2009−302787A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−153606(P2008−153606)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】