説明

トナー、プレミックス剤、剤収容器、画像形成装置及び画像形成方法

【課題】従来に比べて細線再現性を向上させつつ、地汚れの発生を抑えることができるプレミックス剤を提供する。
【解決手段】トナー及びキャリアが予め混合された状態で出荷されるプレミックス剤において、トナー粒子よりも粒径が小さく、且つフロー式粒子像分析装置によって測定される円相当径が0.6[μm]以上である微粒子の全量のうち、円相当径が3.0[μm]以下である微粒子を、19[個数%]以下に調整し、且つ、トナー粒子として、摩擦帯電性を調整するための帯電制御剤を分散せしめた母材樹脂からなるものを用いた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷されるプレミックス剤に含有せしめるためのトナーに関するものである。また、かかるトナーを含有するプレミックス剤や、プレミックス剤を収容する剤収容器に関するものである。更には、プレミックス剤を用いる画像形成装置や画像形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、トナーとキャリアとを含有する現像剤を内包する現像装置により、感光体等の潜像担持体に担持される潜像を現像し、且つ、必要に応じてその現像装置にトナーを補給する画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置においては、現像に伴ってトナーを消費する現像装置内の現像剤に対して、必要に応じてトナーを補給することで、現像剤のトナー濃度を所定範囲内に維持している。現像装置内では、現像剤が循環搬送されつつ、その一部が潜像担持体に対向する現像領域に搬送されて現像に寄与する。近年においては、装置の小型化に伴って現像装置内の現像剤収容量を小さくしたり、高速化に伴って現像剤を現像装置内で高速循環させたりする傾向にある。このため、現像装置内の現像剤にかかるストレスを増大させて、表面コート層の削れや、トナー成分の固着などによって現像剤中のキャリアを劣化させ易くなってきている。劣化したキャリアによる画質低下を防止して長期間に渡って良好な画像を形成するためには、現像剤中のキャリアを定期的に入れ替えなければならず、メンテナンスに手間を要してしまう。
【0003】
そこで、特許文献1に記載の画像形成装置においては、トナーの代わりに、予めキャリアとトナーとが混合されたプレミックス剤を現像装置に補給して現像剤のトナー濃度の回復を図りながら、現像装置内から余剰の現像剤をオーバーフローさせるようになっている。かかる構成では、古くなったキャリアを現像剤のオーバーフローによって少しずつ現像装置内から排出しつつ、プレミックス剤中の新しいキャリアを現像剤に補給する。このような排出と補給とにより、現像剤中のキャリアを少しずつ新たなものに交換していくことで、定期的なキャリアの交換作業を省くことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この画像形成装置は、現像装置内で古くなったキャリアの全量を新たなものに入れ替えるものではないので、全てのキャリアを新しいものにすることができず、古くなったキャリアも存在させることになる。このため、現像装置内のトナーの帯電量にムラを発生させ易くなる。特に、長期に渡って運転を停止させた後の始めのプリントジョブでは、新しいキャリアが周囲のトナーの帯電量を迅速に立ち上げる一方で、古いキャリアが周囲のトナーの帯電量を少しずつしか上昇させないことから、トナーの帯電量に大きなムラが発生する。これにより、細線を良好に再現することが困難になったり、非画像部となるべき領域にトナーを付着させる地汚れを発生させたりしてしまう。
【0005】
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来に比べて細線再現性を向上させつつ、地汚れの発生を抑えることができるトナー等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を、前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置に用いられるプレミックス剤に含有せしめるためのトナーであって、トナー粒子よりも粒径が小さく、且つフロー式粒子像分析装置によって測定される円相当径が0.6[μm]以上である微粒子の全量のうち、円相当径が3.0[μm]以下である微粒子を、19[個数%]以下の割合で含有し、且つ、トナー粒子が、摩擦帯電性を調整するための帯電制御剤を分散せしめられた母材樹脂からなることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1のトナーであって、トナー粒子が、樹脂材料を所望の粒径に粉砕する粉砕法によって得られたものであることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2のトナーであって、微小圧縮試験機による硬度測定値が8以上であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかのトナーであって、トナー粒子の体積平均粒径が、4.0[μm]以上、6.0[μm]未満であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかのトナーであって、トナー粒子の体積平均粒径を個数平均粒径で除算した値が、1.05以上、1.25以下であることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を、前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置に用いられるプレミックス剤であって、前記トナーが、請求項1乃至5の何れかのトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6のプレミックス剤であって、前記キャリアにおけるキャリア粒子が、表面をシリコーン樹脂で被覆されたものであることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を収容し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成された剤収容器と、前記剤収容器内のプレミックス剤を前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置に用いられる剤収容器であって、前記プレミックス剤として、請求項6又は7のプレミックス剤を収容していることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を収容し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成された剤収容器と、前記剤収容器内のプレミックス剤を前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置であって、前記剤収容器が、請求項8の剤収容器であることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、現像装置により、潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する工程と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷されるプレミックス剤を現像剤として前記現像装置に補給する工程とを実施して画像を形成する画像形成方法において、前記プレミックス剤として、請求項6又は7のプレミックス剤を用いることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
これらの発明においては、本発明者が後述する実験で明らかにしたように、0.6[μm]以上の円相当径を具備する微粒子のうち、円相当径が3.0[μm]以下である微粒子の割合を19[個数%]以下にし、且つ、トナー粒子を構成する母材樹脂として、摩擦帯電性を調整するための帯電制御剤を分散せしめたものを用いたことで、従来に比べて細線再現性を向上させつつ、地汚れの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。
【図2】同プリンタにおけるYトナー像を生成するためのプロセスユニットを示す概略図。
【図3】同プロセスユニットの外観を示す斜視図。
【図4】同プロセスユニットの現像ユニット内を示す分解構成図。
【図5】Y用の剤ボトルを示す斜視図。
【図6】同トナーボトルをボトル部とホルダー部とに分解した状態を示す斜視図。
【図7】同プリンタの剤補給装置を示す斜視図。
【図8】同剤補給装置に装着された状態のトナーボトルと、その周囲構成とを示す概略構成図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用したトナー等の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るトナーの基本的な構成について説明する。実施形態に係るトナーに含まれるトナー粒子は、結着樹脂を主成分とする材料からなる。結着樹脂としては、トナー粒子の材料として使用されている公知のものを採用することができる。例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレンなどである。また、ポリビニルトルエンの如きスチレンや、その置換体の単重合体(スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スタレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体)でもよい。また、ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、クマロインデン樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどでもよい。これらの結着樹脂の何れか1つを単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
【0010】
トナーを加熱及び加圧して記録材に定着させ加熱加圧定着方式を用いる画像形成装置では、特に、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いたトナーを使用することにより、耐塩ビマット融着性に優れ、熱ロールへの耐オフセット性に優れた成績を実現することができる。また、トナーを加熱せずに、加圧だけで記録材に定着させる加圧定着方式を用いる画像形成装置では、特に、結着樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチレン、ポリウレタンエラストマー、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、線状飽和ポリエステル、パラフィンなどを用いたトナーを使用するとよい。
【0011】
結着樹脂には、必要に応じて顔料を混ぜてもよい。顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、ファーネスブラック、ランプブラック等の黒色の着色剤を例示することができる。また、フタロシアニンブルー、メチレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等のシアンの着色剤を例示することができる。また、ローダミン6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ等のマゼンタの着色剤を例示することができる。また、クロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイエロー、タートラジン等のイエローの着色剤を例示することができる。顔料の使用量は、結着樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の範囲が好ましい。また、アゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、あるいはメチン系染料を顔料として用いる場合には、結着樹脂100重量部に対し0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜3重量部の範囲で添加することが好ましい。
【0012】
結着樹脂には、トナー粒子の帯電極性や帯電量を調整するための帯電制御剤を必要に応じて分散させてもよい。かかる帯電制御剤としては、有機金属化合物や、キレート化合物を例示することができる。より詳しくは、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5−ジタ−シャリ−ブチルサリチル酸クロム等を例示することができる。特に、アセチルアセトン金属錯体、モノアゾ金属錯体、ナフトエ酸あるいはサリチル酸系の金属錯体又は塩が好ましい。サリチル酸系金属錯体、モノアゾ金属錯体又はサリチル酸系金属塩が更に好ましい。これらの極性制御剤については、微粒子状の形状で用いることが好ましい。
【0013】
帯電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、後述する添加剤の有無などによって適正範囲が左右されるので一義的に決まるものではないが、結着樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部の範囲、好ましくは0.2〜10重量部の範囲がよい。結着樹脂100重量部に対して0.1重量部未満では、トナーの帯電量を著しく不足させてしまうので実用的でない。また、結着樹脂100重量部に対して20重量部を越えると、トナーの帯電量を過剰にすることで、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招いてしまう。
【0014】
トナー粉末には、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性などの向上を図る目的で、添加剤を混ぜてもよい。流動性向上のために添加する添加剤としては、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化錫等の金属酸化物、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の微粉末などを例示することができる。特に、酸化ケイ素、酸化チタンが好ましい。また、感光体や中間転写体などからのクリーニング性を向上させるための添加剤としては、フッ素系樹脂微粒子、シリコーン系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等の樹脂微粒子やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸系滑剤を例示することができる。特に、ステアリン酸亜鉛が好ましい。
【0015】
流動性向上のための添加剤を添加する場合には、必要に応じて、シリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤などを併用してもよい。
【0016】
また、結着樹脂には、定着ローラや定着ベルトなどの定着部材からの離型性を向上させる目的で、離型剤(離型促進剤)を含有させても良い。離型剤としては、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾールワックス、パラフィンワックスなど、公知のものを例示することができる。離型剤については、結着樹脂100重量%に対し0.1〜10重量%を混入することが好ましい。
【0017】
トナー粒子は、公知の粉砕法によって作製されたものである。粉砕法は、次のようなトナー粒子製造方法である。即ち、結着樹脂、着色剤、必要に応じて混入されるワックスや帯電制御剤を、ミキサー等によって混合した後、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用いて混練する。そして、混連物を冷却固化の後に、ジェットミル等の粉砕機で粉砕して粒子状にした後、粒径毎に分級してトナー粒子を得る。トナー粒子に対して流動性向上剤を添加する場合には、スーパーミキサー、ヘンシェルミキサーなどの混合機を用いる。
【0018】
本発明に係るトナーは、磁性キャリアと混合したプレミックス剤の状態で用いられるものである。プレミックス剤中におけるトナーと磁性キャリアとの混合比は、磁性キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど、従来から公知のものも例示することができる。
【0019】
磁性キャリアのキャリア粒子は、磁性粒子だけからなるものであっても、磁性粒子の表面に表面層を被覆したものであってもよい。磁性粒子の表面層に用いる材料としては、アミノ系樹脂、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができる。また、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えば、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等でもよい。また、必要に応じて、導電粉等をそれらの材料中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等を例示することができる。これらの導電粉としては、平均粒子径1[μm]以下のものを用いることが好ましい。平均粒子径が1[μm]よりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になるからである。
【0020】
次に、本発明者が行った実験について説明する。
本発明者は、次に例示する6種類のトナーを作製した。
[トナーA]
85重量部のスチレン−ブチルアクリレート共重合体(Tg59℃)と、5重量部の低分子量ポリプロピレンと、2重量部の帯電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土谷化学製)と、8重量部のカーボンブラック(三菱化成製#44)との混合物を、ヘンシェルミキサー中で十分撹拌混合した。その後、ロールミルにて130〜140[℃]の温度で約30分間加熱溶融しながら混練し、室温まで冷却して固化させた。得られた固化物を、ジェットミル又は機械式粉砕機と、風力分級機との組合せによって粉砕分級して、トナー粒子を得た。分級する際、微粉及び粗粉のカットレベルを操作することで、トナー中に含まれる微紛含有量を制御した。分級により、体積平均粒径が6.8[μm]であるトナー粒子集合体(以下、トナー母集団という)を得た。このトナー母集団に対し、疎水性シリカを0.5[wt%]の割合で添加混合したものをトナー粉末(トナー)とした。
【0021】
[トナーB]
85重量部のスチレン−ブチルアクリレート共重合体を85重量部のポリエステル樹脂に変更した点の他は、トナーAと同様の条件にして、トナーBを作製した。
【0022】
[トナーC]
トナー粒子の分級の際、微粉及び粗粉のカットレベルを操作することで、トナー中に含まれる粗粉含有量を制御してより減少させ、トナー母集団におけるトナー粒子の体積平均粒径を5.9[μm]にした点の他は、トナーBと同様の条件にして、トナーCを作製した。
【0023】
[トナーD]
トナー粒子の分級の際、微粉及び粗粉のカットレベルを操作することで、トナー中に含まれる微粉含有量及び粗粉含有量を制御してより減少させ、トナー母集団におけるトナー粒子の体積平均粒径を4.0[μm]にした点の他は、トナーBと同様の条件にして、トナーDを作製した。
【0024】
[トナーE]
トナー粒子の分級の際、微粉及び粗粉のカットレベルを操作することで、トナー中に含まれる微紛含有量をやや増加させた点の他は、トナーAと同様の条件にして、トナーEを作製した。
【0025】
[トナーF]
トナー粒子の分級の際、微粉及び粗粉のカットレベルを操作することで、トナー中に含まれる微紛及び粗粉含有量を制御してより減少させ、トナー母集団におけるトナー粒子の体積平均粒径を3.5[μm]にした点の他は、トナーBと同様の条件にして、トナーFを作製した。
【0026】
これら7種類のトナーについてそれぞれ、体積平均粒径Dv、個数平均粒径Dn、Dv/Dn、及び硬度を測定した。体積平均粒径Dvや個数平均粒径Dnについては、コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置を用いて測定した。測定装置としては、「コールターカウンターTA−II」や「コールターマルチサイザーII」(いずれもコールター社製)を用いることができる。測定方法は次の通りである。まず、電解水溶液100〜150[ml]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したものであり、例えばISOTON−II(コールター社製)を使用できる。その水溶液中に測定試料を2〜20[mg]加える。試料を懸濁した電解液に対して、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を施す。そして、上述した測定装置により、アパーチャーとして100[μm]のものを用いて、トナー粒子の体積分布と個数分布とを算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径Dv及び個数平均粒径Dnを求めた。チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とした。
【0027】
トナーの硬度については、微小圧縮試験機(MCTM−500、島津製作所製)を用いて測定した。具体的には、まず、溶融させたトナーを圧延冷却し、平板状にした。次に、その平板の表面を#1200の紙やすりで研磨して平滑にした。そして、その平板に荷重を1[gf]加えながら、硬度を測定した。各トナーについてそれぞれ、測定を5回行ってそのその平均値を硬度として採用した。
【0028】
粒径や硬度の測定結果を次の表1に示す。
【表1】

【0029】
次に、本発明者は、トナーA〜トナーFの7種類のトナーをそれぞれ磁性キャリアと混合して、7種類のプレミックス剤を得た。何れのプレミックス剤においても、磁性キャリアとしては、平均粒径50[μm]のマグネタイト粒子に、メチルメタクリレート樹脂(MMA)からなる厚み0.5[μm]の表面層をコートしたものを用いた。また、トナー濃度については、7.0[重量%]に調整した。
【0030】
プレミックス剤を用いる画像形成装置として、株式会社リコー社製の「RICOH Pro c900s」を改造したものを試験機として用意した。そして、上述した7種類のプレミックス剤それぞれについて、試験機に単独で搭載した状態で印字率6[%]のテスト画像を5万枚の記録紙(A3サイズ紙)に連続で出力するテストプリントを行った。それぞれのテストプリントにおいては、5万枚目の出力直後に、プリント動作を一時停止させて、後述する現像ロール(現像スリーブ)の表面上から現像剤を試料として1±0.2[g]採取した。そして、現像剤試料における「3μm以下微粒子含有率」を測定した。また、5万枚目の画質について、細線再現性と地汚れ出現性とを評価した。
【0031】
「3μm以下微粒子含有率」は、トナー粒子よりも粒径が小さく、且つフロー式粒子像分析装置によって測定される円相当径が0.6[μm]以上である微粒子の全量のうち、円相当径が3.0[μm]以下である微粒子の割合を、個数%で表したものである。その測定方法は次の通りである。即ち、測定装置として、SYSMEX者製のフロー式粒子像分析装置FPIA−2100を用いる。そして、特開平8−136439号公報で開示されている方法を用いて、円相当径が0.6[μm]以上である微粒子の全量のうち、円相当径が3.0[μm]以下である微粒子の割合を測定する。その概略は次の通りである。まず、1級塩化ナトリウムを1%NaCl水溶液に調整した後、それを0.45[μm]のフィルターに通したもの分散剤とする。この分散剤50〜100[ml]に対し、界面活性剤(アルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5[ml]加える。その混合液に対して現像ロールから採取した現像剤試料を1±0.2[g]加えたものを試料液として超音波分散機で1分間の分散処理にかける。そして、分散処理後の試料液を入れている容器の下面に磁石をつけて、試料液中の磁性キャリアを容器底面に拘束しながら、容器内の上澄みを採取する。この上澄み液のトナー粒子濃度を5000〜15000[個/μl]に調整したものを測定試料液としてフロー式粒子像分析装置FPIA−2100にセットした。この装置にて、測定試料液中に含まれる微粒子を無作為に抽出してCCDカメラで撮像し、それぞれの微粒子について2次元の画像面積と同一の面積を具備する円の直径である円相当径を算出させる。CCDの画素の精度に鑑みて、円相当径で0.6μm以上の粒子を微粒子として取り扱った。また、トナー粒子については、微粒子として取り扱わないことにした。少なくとも100個の微粒子を抽出して、その全微粒子個数に対する、円相当径で3[μm]以下の微粒子の個数の割合を「3μm以下微粒子含有率」とする。
【0032】
細線再現性については、テスト画像中に含まれている1ドットラインを目視で評価した。評価については、予め作成されているランク見本用の1ドットライン画像と、テスト画像中の1ドットラインとを目視で比べる官能評価法にて行った。非常に良い場合を◎、良い場合を○、少し悪い場合を△、悪い場合を×として評価した。
【0033】
地汚れ出現性については、次のようにして測定した。即ち、現像ロールから現像剤試料を採取するタイミングとしては、50001枚目に白紙画像を出力している最中にプリントジョブを一時中断させたタイミングを採用している。このとき、現像剤試料を採取すると同時に、地汚れ出現性のためのテープ転写トナーを採取する。具体的には、感光体上の表面(白紙画像の出力中なので全面が地肌部になっている)に粘着テープを貼り付けた後、剥離して、感光体表面上のトナーを粘着テープに転写する。そして、トナー未転写の粘着テープと、トナー転写済みの粘着テープとのそれぞれについて、938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)によって画像濃度(ID)を測定する。両者の差である画像濃度差(ΔID)を、地汚れ出現性の指標とした。画像濃度差が0〜0.40である場合を◎(非常に良い)、0.41〜0.70である場合を○(良い)、0.71〜1.00である場合を△(少し悪い)、1.00以上である場合を×(悪い)として評価した。
【0034】
この実験の結果を、次の表2に示す。
【表2】

【0035】
表2において、「3μm以下微粒子含有率」に着目すると、「3μm以下微粒子含有率」を比較的小さな値にした方が、細線再現性や地汚れ出現性の結果が良くなることがわかる。これに次に説明する理由によるものと考えられる。即ち、3μm以下の微粒子の含有率が比較的高くなると、現像剤中におけるトナーの帯電能力が著しく低下したり、キャリア粒子に対するトナーの固着に起因してトナー帯電能力が著しく低下したりすると考えられる。実験の結果から、「3μm以下微粒子含有率」については、19[%]以下にする必要があると思われる。よって、実施形態に係るトナーやプレミックス剤においては、「3μm以下微粒子含有率」を19[%]以下にしている。また、表2の結果に鑑みて、実施形態に係るトナーにおいては、微小圧縮試験機による硬度測定値を8以上、トナー粒子の体積平均粒径を4.0[μm]以上、6.0[μm]未満、体積平均粒径を個数平均粒径で除算した値であるDv/Dnを1.05以上、1.25以下に調整している。
【0036】
微小圧縮試験機による硬度が8以上であることで、現像装置の中で、攪拌などによる物理的なストレスがトナーにかかっても、トナー粒子の割れを防止することが可能である。割れを防止することで、粒子中に分散されている電荷制御剤を粒子内から粒子外に放出してしまうことがなくなるため、トナー粒子の割れに起因する「3μm以下微粒子含有率」の経時増加を回避することができる。よって、プレミックス剤の補給によってある程度の量の新旧現像剤の入れ替えを現像装置内で行っても、トナー帯電量の急激な変化を発生させることがなく、良好な画像細線性や地汚れ出現性を維持することができる。
【0037】
また、トナーの体積平均粒径(Dv)を4.0μm以上6.0μm未満にすることで、良好な細線再現性を維持することができる。体積平均粒径(Dv)が4.0[μm]以下であると、プレミックス剤の補給による新旧現像剤の入れ替え時に、トナー帯電量分布を大きく変化させてしまう。これにより、良好な細線再現性を維持することができなくなる。また、体積平均粒径(Dv)が6.0以上であると、ハーフトン画像部の細線再現性が著しく低下してしまう。
【0038】
また、Dv/Dnを1.05以上、1.25以下にすることで、磁性キャリア表面に対するトナー被覆率を安定化させて、キャリア汚染性や、磁性キャリアに対するトナー固着の発生を抑えることができる。更には、プレミックス剤の補給による新旧現像剤の入れ替えを行っても、トナー帯電量の変動を小さなものに抑えることができる。
【0039】
次に、本発明を、画像形成装置としての電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)に適用した一実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す。)用の4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のY、C、M、Kのトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。
【0040】
図2は、Yトナー像を生成するためのプロセスユニット1Yの構成を示す概略図である。また、図3は、プロセスユニット1Yの外観を示す斜視図である。これらの図において、プロセスユニット1Yは、感光体ユニット2Yと現像ユニット7Yとを有している。感光体ユニット2Y及び現像ユニット7Yは、図3に示すように、プロセスユニット1Yとして一体的にプリンタ本体に対して着脱可能に構成されている。ただし、プリンタ本体から取り外した状態では、現像ユニット7Yを図示しない感光体ユニットに対して着脱することができる。
【0041】
感光体ユニット2Yは、潜像担持体としてのドラム状の感光体3Y、ドラムクリーニング装置4Y、図示しない除電装置、帯電装置5Yなどを有している。帯電手段としての帯電装置5Yは、図示しない駆動手段によって図2中時計回り方向に回転駆動する感光体3Yの表面を帯電ローラ6Yにより一様帯電させる。具体的には、図2において、反時計回りに回転駆動する帯電ローラ6Yに対して図示しない電源から帯電バイアスを印加し、その帯電ローラ6Yを感光体3Yに近接又は接触させることで、感光体3Yを一様帯電させる。なお、帯電ローラ6Yの代わりに、帯電ブラシ等の他の帯電部材を近接又は接触させるものを用いてもよい。また、スコロトロンチャージャのように、チャージャ方式によって感光体3Yを一様帯電させるものを用いてもよい。帯電装置5Yによって一様帯電した感光体3Yの表面は、後述する潜像形成手段としての光書込ユニット20から発せられるレーザー光によって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。
【0042】
図4は、現像ユニット7Y内を示す分解構成図である。現像手段としての現像ユニット7Yは、図2や図4に示すように、現像剤搬送手段としての第1搬送スクリュウ8Yが配設された第1剤収容室9Yを有している。また、トナー濃度検出手段としての透磁率センサからなるトナー濃度センサ10Y、現像剤搬送手段としての第2搬送スクリュウ11Y、現像剤担持体としての現像ロール12Y、現像剤規制部材としてのドクターブレード13Yなどが配設された第2剤収容室14Yも有している。循環経路を形成しているこれら2つの剤収容室内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のYトナーとからなる二成分現像剤である図示しないY現像剤が内包されている。第1搬送スクリュウ8Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、第1剤収容室9Y内のY現像剤を図2中の手前側(図4中矢印Aの方向)へ搬送する。搬送途中のY現像剤は、第1搬送スクリュウ8Yの上方に固定されたトナー濃度センサ10Yによって、第1剤収容室9Yにおける剤補給口17Yに対向する箇所(以下「補給位置」という。)よりも現像剤循環方向下流側に位置する所定の検出箇所を通過するY現像剤のトナー濃度が検知される。そして、第1搬送スクリュウ8Yにより第1剤収容室9Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口を経て第2剤収容室14Y内に進入する。
【0043】
第2剤収容室14Y内の第2搬送スクリュウ11Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動することで、Y現像剤を図2の奥側(図4中矢印Aの方向)へ搬送する。このようにしてY現像剤を搬送する第2搬送スクリュウ11Yの上方には、現像ロール12Yが第2搬送スクリュウ11Yと平行な姿勢で配設されている。この現像ロール12Yは、図2において、反時計回り方向に回転駆動する非磁性スリーブからなる現像スリーブ15Y内に固定配置されたマグネットローラ16Yを内包した構成となっている。第2搬送スクリュウ11Yによって搬送されるY現像剤の一部は、マグネットローラ16Yの発する磁力によって現像スリーブ15Yの表面に汲み上げられる。そして、現像スリーブ15Yの表面と所定の間隙を保持するように配設されたドクターブレード13Yによってその層厚が規制された後、感光体3Yと対向する現像領域まで搬送され、感光体3Y上のY用の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体3Y上にYトナー像が形成される。現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像スリーブ15Yの回転に伴って第2搬送スクリュウ11Y上に戻される。そして、第2搬送スクリュウ11Yにより第2剤収容室14Yの端部まで搬送されたY現像剤は、連通口を経て第1剤収容室9Y内に戻る。このようにして、Y現像剤は現像ユニット内を循環搬送される。
【0044】
先に示した図1において、感光体3Y上に形成されたYトナー像は、中間転写体である中間転写ベルト41に中間転写される。感光体ユニット2Yのドラムクリーニング装置4Yは、中間転写工程を経た後の感光体3Yの表面に残留したトナーを除去する。これによってクリーニング処理が施された感光体3Yの表面は、図示しない除電装置によって除電される。この除電により、感光体3Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色用のプロセスユニット1C,1M,1Kにおいても、同様にして感光体3C,3M,3K上にCトナー像、Mトナー像、Kトナー像が形成されて、中間転写ベルト41上に中間転写される。
【0045】
プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの下方には、光書込ユニット20が配設されている。光書込ユニット20は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを、各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの感光体3Y,3C,3M,3Kに照射する。これにより、感光体3Y,3C,3M,3K上には、それぞれY用、C用、M用、K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット20は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動されるポリゴンミラー21によって偏向せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体3Y,3C,3M,3Kに照射するものである。かかる構成のものに代えて、LEDアレイを採用したものを用いてもよい。
【0046】
光書込ユニット20の下方には、第1給紙カセット31、第2給紙カセット32が鉛直方向に重なるように配設されている。これらの給紙カセット内には、それぞれ、記録材である記録紙Pが複数枚重ねられた記録紙束の状態で収容されており、一番上の記録紙Pには、第1給紙ローラ31a及び第2給紙ローラ32aがそれぞれ当接している。第1給紙ローラ31aが図示しない駆動手段によって図1における反時計回りに回転駆動すると、第1給紙カセット31内の一番上の記録紙Pが、カセットの図1中右側方において鉛直方向に延在するように配設された給紙路33に向けて排出される。また、第2給紙ローラ32aが図示しない駆動手段によって図1における反時計回りに回転駆動すると、第2給紙カセット32内の一番上の記録紙Pが給紙路33に向けて排出される。給紙路33内には、複数の搬送ローラ対34が配設されており、給紙路33に送り込まれた記録紙Pは、これら搬送ローラ対34のローラ間に挟み込まれながら、給紙路33内を鉛直方向の下側から上側に向けて搬送される。また、給紙路33の末端には、レジストローラ対35が配設されている。レジストローラ対35は、搬送ローラ対34から送られてくる記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに、両ローラの回転を一旦停止させる。そして、記録紙Pを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
【0047】
各プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの上方には、中間転写ベルト41を張架しながら図1中反時計回りに無端移動させる転写ユニット40が配設されている。転写ユニット40は、中間転写ベルト41のほか、ベルトクリーニングユニット42、第1ブラケット43、第2ブラケット44などを備えている。また、4つの1次転写ローラ45Y,45C,45M,45K、2次転写バックアップローラ46、駆動ローラ47、補助ローラ48、テンションローラ49なども備えている。中間転写ベルト41は、これらのローラに張架されながら、駆動ローラ47の回転駆動によって図1において反時計回りに無端移動する。4つの1次転写ローラ45Y,45C,45M,45Kは、このように無端移動する中間転写ベルト41を感光体3Y,3C,3M,3Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト41の内周面にトナーとは逆極性(本実施形態ではプラス極性)の転写バイアスを印加する。中間転写ベルト41は、その無端移動に伴ってY用、C用、M用、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、その外周面に感光体3Y,3C,3M,3K上の各色トナー像が重なり合うように1次転写される。これにより、中間転写ベルト41上に4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
【0048】
2次転写バックアップローラ46は、中間転写ベルト41のループ外側に配設された2次転写ローラ50との間に中間転写ベルト41を挟み込んで2次転写ニップを形成している。先に説明したレジストローラ対35は、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを、中間転写ベルト41上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで、2次転写ニップに向けて送り出す。中間転写ベルト41上の4色トナー像は、2次転写バイアスが印加される2次転写ローラ50と2次転写バックアップローラ46との間に形成される2次転写電界や、ニップ圧の影響により、2次転写ニップ内で記録紙Pに一括2次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まって、フルカラートナー像となる。
【0049】
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト41には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニングユニット42によってクリーニングされる。なお、ベルトクリーニングユニット42は、クリーニングブレード42aを中間転写ベルト41のおもて面に当接させており、これによってベルト上の転写残トナーを掻き取って除去するものである。
【0050】
なお、転写ユニット40の第1ブラケット43は、図示しないソレノイドの駆動のオンオフに伴って、補助ローラ48の回転軸線を中心にして所定の回転角度で揺動するようになっている。本実施形態に係るプリンタは、モノクロ画像を形成する場合には、前述のソレノイドの駆動によって第1ブラケット43を図中反時計回りに少しだけ回転させる。この回転により、補助ローラ48の回転軸線を中心にしてY用、C用、M用の1次転写ローラ45Y,45C,45Mを図中反時計回りに公転させることで、中間転写ベルト41をY用、C用、M用の感光体3Y,3C,3Mから離間させる。そして、4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kのうち、K用のプロセスユニット1Kだけを駆動して、モノクロ画像を形成する。これにより、モノクロ画像形成時にY用、C用、M用のプロセスユニットを無駄に駆動させることによるそれらプロセスユニットの消耗を回避することができる。
【0051】
2次転写ニップの図中上方には、定着手段としての定着ユニット60が配設されている。この定着ユニット60は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加圧加熱ローラ61と、定着ベルトユニット62とを備えている。定着ベルトユニット62は、定着ベルト64、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ63、テンションローラ65、駆動ローラ66、図示しない温度センサ等を有している。そして、無端状の定着ベルト64を加熱ローラ63、テンションローラ65及び駆動ローラ66によって張架しながら、図2中反時計回り方向に無端移動せしめる。この無端移動の過程で、定着ベルト64は加熱ローラ63によって裏面側から加熱される。このようにして加熱される定着ベルト64の加熱ローラ63の掛け回し箇所には、図1において時計回り方向に回転駆動される加圧加熱ローラ61がおもて面側から当接している。これにより、加圧加熱ローラ61と定着ベルト64とが当接する定着ニップが形成されている。
【0052】
定着ベルト64のループ外側には、図示しない温度センサが定着ベルト64のおもて面と所定の間隙を介して対向するように配設されており、定着ニップに進入する直前の定着ベルト64の表面温度を検知する。この検知結果は、図示しない定着電源回路に送られる。定着電源回路は、温度センサによる検知結果に基づいて、加熱ローラ63に内包される発熱源や、加圧加熱ローラ61に内包される発熱源に対する電源の供給をオンオフ制御する。これにより、定着ベルト64の表面温度が約140℃に維持される。2次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト41から分離した後、定着ユニット60内に送られる。そして、定着ユニット60内の定着ニップに挟まれながら図中下側から上側に向けて搬送される過程で、定着ベルト64によって加熱されたり、押圧されたりして、フルカラートナー像が記録紙Pに定着する。
【0053】
このようにして定着処理が施された記録紙Pは、排紙ローラ対67のローラ間を経た後、機外へと排出される。プリンタ本体の筺体の上面には、スタック部68が形成されており、排紙ローラ対67によって機外に排出された記録紙Pは、このスタック部68に順次スタックされる。
【0054】
転写ユニット40の上方には、Y、C、M、Kのプレミックス剤をそれぞれ個別に収容する4つの剤収容器である剤ボトル72Y,72C,72M,72Kが配設されている。剤ボトル72Y,72C,72M,72K内のプレミックス剤は、剤補給装置70により、それぞれ、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kの現像ユニット7Y,7C,7M,7Kに適宜供給される。剤ボトル72Y,72C,72M,72Kは、プロセスユニット1Y,1C,1M,1Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
【0055】
先に図4に示したように、トナー濃度センサ10Yは、非供給領域としての第1剤収容室9Y内において、供給領域としての第2剤収容室14Yに進入する直前の現像剤のトナー濃度を検知する。また、剤補給口17Yは、第2剤収容室14Yから第1剤収容室9Y内に進入した直後の現像剤に対してプレミックス剤を補給する位置に設けられている。つまり、第1剤収容室9Y内において、トナー濃度センサ10Yは、剤補給口17Yよりも下流側の位置で現像剤のトナー濃度を検知する。
【0056】
本プリンタにおいては、剤ボトル72Y,72C,72M,72K(図1参照)内のプレミックス剤を、それぞれ対応する現像ユニットの剤補給口まで搬送して補給するための剤搬送力を発揮する手段として、モーノポンプからなる吸引ポンプを採用している。モーノポンプは、定量性(補給分解能)に優れたポンプであり、その回転速度に良行に相関した剤補給を実現する。実施形態に係る剤ボトル72Y,72C,72M,72Kは、実施形態に係るトナーとキャリアとが予め混合されたY,C,M,Kプレミックス剤を収容した状態で工場から出荷される。
【0057】
図5は、実施形態に係るY用の剤ボトル72Yを示す斜視図である。同図において、Y用の剤ボトル72Yは、図示しないYプレミックス剤を収容する粉体収容部たるボトル状のボトル部73Yと、粉体排出部たる円筒状のホルダー部74Yとを備えている。ホルダー部74Yは、図6に示すように、ボトル状のボトル部73Yの頭部に係合して、ボトル部73Yを回転自在に保持する。ボトル部73Yの内周面には、容器の外側から内側に向けて突出するスクリュウ状の螺旋突起がボトル軸線方向に延在するように形成されている。
【0058】
図7は、本プリンタにおける剤補給装置を示す斜視図である。同図において、剤補給手段としての剤補給装置は、4つの剤ボトル72K,Y,C,Mを載置するボトル載置台95、それぞれのボトル部を個別に回転駆動するボトル駆動部96などを備えている。ボトル載置台95上にセットされた剤ボトル72K,Y,C,Mは、それぞれホルダー部をボトル駆動部96に係合させている。図中矢印X1で示すように、ボトル駆動部96に係合している剤ボトル72Mをボトル載置台95上でボトル駆動部96から遠ざける方向にスライド移動させると、剤ボトル72Mのホルダー部74Mがボトル駆動部96から外れる。このようにして、剤補給装置から剤ボトル72Mを取り外すことができる。また、剤ボトル72Mが装着されていない状態の剤補給装置において、図中矢印X2で示すように、ボトル載置台95上で剤ボトル72Mをボトル駆動部96に近づける方向にスライド移動させると、剤ボトル72Mのホルダー部74Mがボトル駆動部96に係合する。このようにして、剤補給装置に剤ボトル72Mを装着することができる。他色用の剤ボトル72K,Y,Cについても、同様の操作を行うことで剤補給装置に脱着することができる。
【0059】
剤ボトル72Y,C,M,Kのボトル部73K,Y,C,Mの頭部外周面には、それぞれ図示しないギヤ部が形成されているが、このギヤ部はホルダー部74K,Y,C,Mに覆い隠されている。但し、ホルダー部74K,Y,C,Mの周面の一部には、ギヤ部を部分的に露出させるための図示しない切り欠きが形成されおり、ギヤ部はこの切り欠きから自らの一部を露出させている。剤ボトル72K,Y,C,Mのホルダー部74K,Y,C,Mがボトル駆動部96に係合すると、ボトル駆動部96に設けられた図示しないK,Y,C,M用のボトル原動ギヤが、前述の切り欠きを介してボトル部73K,Y,C,Mのギヤ部に噛み合う。そして、ボトル駆動部96のK,Y,C,M用のボトル原動ギヤが図示しない駆動系によって回転駆動することで、ボトル部73K,Y,C,Mがホルダー部74K,Y,C,M上で回転駆動される。
【0060】
先に示した図5において、ボトル部73Yがこのようにしてホルダー部74Y上で回転せしめられると、ボトル部73Y内のYプレミックス剤が上述のスクリュウ状の螺旋突起に沿ってボトル底側からボトル頭部側に向けて移動する。そして、粉体を収容する収容体たるボトル部73Yの先端に設けられた図示しないボトル開口を通って、円筒状のホルダー部74Y内に流入する。
【0061】
図8は、図示しない剤補給装置に装着された状態の剤ボトルと、その周囲構成とを示す概略構成図である。同図において、剤ボトルは、ホルダー部74Yの箇所で破断した横断面が示されている。上述したように、このホルダー部74Yには、ホルダー部74Yよりも図中奥側に存在している図示しないボトル部が回転駆動することで、ボトル部内のYプレミックス剤が送り込まれてくる。剤ボトルのホルダー部74Yは、剤補給装置のホッパ部76Yに係合している。このホッパ部76Yは、図紙面に直交する方向に扁平な形状に構成され、同図においては、中間転写ベルト41の手前側に位置している。ホルダー部74Yの底に形成されている剤排出口75Yと、剤補給装置のホッパ部76Yに形成されている剤受入口とは、互いに連通している。剤ボトルのボトル部からホルダー部74Yに送り込まれたYプレミックス剤は、自重によってホッパ部76Y内に落とし込まれる。ホッパ部内では、回転可能な回転軸部材77Yに固定された可撓性に富んだ押圧フィルム78Yが回転軸部材77Yとともに回転する。ホッパ部76Yの内壁には、ホッパ部内におけるプレミックス剤の有無を検知する圧電素子からなる剤検知センサ82が固定されている。PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等からなる押圧フィルム78Yは、その回転に伴ってYプレミックス剤を剤検知センサ82の検知面に向けて押圧する。これにより、剤検知センサ82がホッパ部76Y内のYプレミックス剤を良好に検知することが可能になる。剤ボトルのボトル部の回転駆動制御は、この剤検知センサ82がYプレミックス剤を良好に検知するようになるように行われる。よって、ボトル部内にYプレミックス剤が十分に存在している限り、ボトル部からホルダー部74Yを介してホッパ部76Y内に十分量のYプレミックス剤が落とし込まれて、ホッパ部76Y内は十分量のYプレミックス剤で満たされる。この状態から、ボトル部を頻繁に回転させているにもかかわらず、剤検知センサ82によってYプレミックス剤が検知され難くなる状態に変化すると、図示しない制御部は、ボトル部内のYプレミックス剤が残り僅かであるとみなして、「剤ニアエンド」の警報をユーザーに報知する。
【0062】
ホッパ部76Yの下部には、横搬送管79Yが接続されており、ホッパ部76Y内のYプレミックス剤は、自重によってテーパーを滑り落ちでこの横搬送管79Y内に落とし込まれる。横搬送管79Y内には、剤補給スクリュウ80Yが配設されており、その回転駆動に伴って、Yプレミックス剤を横搬送管79Yの長手方向に沿って横搬送する。
【0063】
横搬送管79Yの長手方向の一端部には、落下案内管81Yが鉛直方向に延在する姿勢で接続されている。この落下案内管81Yの下端は、現像ユニット7Yの第1剤収容室9Yの剤補給口17Yに接続されている。横搬送管79Y内の剤補給スクリュウ80Yが回転すると、横搬送管79Yの長手方向の一端部まで搬送されたYプレミックス剤が、落下案内管81Yと剤補給口17Yとを通じて現像ユニット7Yの第1剤収容室9Y内に落下する。これにより、第1剤収容室9Y内にYプレミックス剤が補給される。他色(C,M,K)においても、同様にしてプレミックス剤が補給される。
【0064】
以上、実施形態に係るトナーにおいては、炭素数が20個以上、80個以下である炭化水素からなり、前記炭化水素の直鎖状炭化水素含有率が55〜70重量%であり、且つ、示差走査熱量測定による吸熱ピーク温度が65[℃]以上、90[℃]以下であるマイクロクリスタリンワックスを離型促進剤として含有させている。かかる構成においては、既に説明したように、マイクロクリスタリンワックスのトナー表面への過剰な染み出しに起因するキャリアの劣化の早まりを回避するとともに、トナー中でのマイクロクリスタリンワックスの偏在によるトナー離型性の悪化を回避することができる。
【0065】
また、実施形態に係るトナーにおいては、母体粒子の離型促進剤含有率を1[%]以上、20[%]以下に調整している。かかる構成では、既に説明したように、定着時のトナーオフセットの発生を抑えつつ、マイクロクリスタリンワックスでキャリアを汚染してしまうことによるキャリアの劣化の早まりを回避することができる。
【0066】
また、実施形態に係るトナーにおいては、結晶性ポリエステル樹脂の示差走査熱量測定による吸熱ピーク温度を、50[℃]以上、150[℃]以下に調整している。かかる構成では、既に説明したように、結晶性ポリエステル樹脂によってキャリアを汚染することによるキャリアの劣化速度の早まりを回避し、トナーの保管時の凝集に起因する画質劣化の発生を抑え、且つ、結晶性ポリエステル樹脂のトナー中での偏在に起因する不具合を回避することができる。
【符号の説明】
【0067】
1Y,C,M,K:感光体(潜像担持体)
7:現像ユニット(現像装置)
70:剤補給装置(剤補給手段)
72Y,C,M,K:剤ボトル(剤収容器)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0068】
【特許文献1】特開2009−69800号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を、前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置に用いられるプレミックス剤に含有せしめるためのトナーであって、
トナー粒子よりも粒径が小さく、且つフロー式粒子像分析装置によって測定される円相当径が0.6[μm]以上である微粒子の全量のうち、円相当径が3.0[μm]以下である微粒子を、19[個数%]以下の割合で含有し、
且つ、トナー粒子が、摩擦帯電性を調整するための帯電制御剤を分散せしめられた母材樹脂からなることを特徴とするトナー。
【請求項2】
請求項1のトナーであって、
トナー粒子が、樹脂材料を所望の粒径に粉砕する粉砕法によって得られたものであることを特徴とするトナー。
【請求項3】
請求項1又は2のトナーであって、
微小圧縮試験機による硬度測定値が8以上であることを特徴とするトナー。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れかのトナーであって、
トナー粒子の体積平均粒径が、4.0[μm]以上、6.0[μm]未満であることを特徴とするトナー。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れかのトナーであって、
トナー粒子の体積平均粒径を個数平均粒径で除算した値が、1.05以上、1.25以下であることを特徴とするトナー。
【請求項6】
潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を、前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置に用いられるプレミックス剤であって、
前記トナーが、請求項1乃至5の何れかのトナーであることを特徴とするプレミックス剤。
【請求項7】
請求項6のプレミックス剤であって、
前記キャリアにおけるキャリア粒子が、表面をシリコーン樹脂で被覆されたものであることを特徴とするプレミックス剤。
【請求項8】
潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を収容し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成された剤収容器と、前記剤収容器内のプレミックス剤を前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置に用いられる剤収容器であって、
前記プレミックス剤として、請求項6又は7のプレミックス剤を収容していることを特徴とする剤収容器。
【請求項9】
潜像担持体と、トナーとキャリアとを含有する現像剤により、前記潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する現像装置と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷される現像剤であるプレミックス剤を収容し、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成された剤収容器と、前記剤収容器内のプレミックス剤を前記現像装置に補給する剤補給手段とを備える画像形成装置であって、
前記剤収容器が、請求項8の剤収容器であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
現像装置により、潜像担持体の表面に担持されている潜像を現像する工程と、トナー及びキャリアとが予め混合された状態で出荷されるプレミックス剤を現像剤として前記現像装置に補給する工程とを実施して画像を形成する画像形成方法において、
前記プレミックス剤として、請求項6又は7のプレミックス剤を用いることを特徴とする画像形成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2012−58571(P2012−58571A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−202870(P2010−202870)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】