説明

ナビゲーション装置、地図更新システム

【課題】地図データを部分的に更新した場合に、建物を道路が通過しているように表示されてしまうのを避けることができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】
(a)矢印30に示す道路を推奨経路が通っており、ハッチング部分に示す範囲に建物40が存在している市街地図を更新する。(b)更新後の市街地図では、建物40がなくなって道路41が敷設され、この道路41を新たな推奨経路31が通っている。(d)地図データが部分的に更新され、その変更内容が最新の道路データには反映されているが背景データには反映されていない場合、推奨経路31と重なっている建物40を表すポリゴンを表示しない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に記憶されている地図データを更新する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
地図データをハードディスク(HDD)に記録した車載ナビゲーション装置の地図データを更新する方法が知られている(特許文献1)。また、一定の縮尺以上の詳細地図を表示する際には、道路形状に加えて各種の建物などの形状も表した市街地図を表示するナビゲーション装置が広く知られている(たとえば、非特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−333323号公報
【非特許文献1】特許庁 標準技術集 「カーナビゲーション装置のユーザーインターフェイス」主分類1−A−1a
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される発明のように地図データを更新可能なナビゲーション装置において、地図データを部分的に更新できるようにした場合、地図データ中の道路形状を表すためのデータは更新されているが、各種建物の形状を表すためのデータは更新されていない状況が生じ得る。このような状況で、非特許文献1の市街地図のように道路と建物を地図上に表示すると、元は建物があった場所に新たに道路が敷設されている場合などにおいて、その建物内を道路が通過しているように表示されてしまうことがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明によるナビゲーション装置は、道路を表すための道路データと、面状の領域であるポリゴンを表すためのポリゴンデータとを少なくとも含んだ地図データを記憶する地図記憶手段と、地図記憶手段により記憶された地図データに基づいて、車両を設定された目的地まで案内するための地図を表示モニタに画面表示させる表示制御手段と、道路データによって表される道路とポリゴンデータによって表されるポリゴンとが地図上で重なるか否かを判定する重なり判定手段とを備え、表示制御手段は、重なり判定手段により道路と重ならないと判定されたポリゴンを地図上に表示するものである。
請求項2の発明は、請求項1のナビゲーション装置において、重なり判定手段により道路と重なると判定されたポリゴンについて、そのポリゴンが建物を表すための建物ポリゴンであるか否かを判定するポリゴン判定手段をさらに備え、表示制御手段は、重なり判定手段により道路と重なると判定されたポリゴンについては、ポリゴン判定手段により建物ポリゴンでないと判定されたポリゴンを地図上に表示し、建物ポリゴンであると判定されたポリゴンを地図上に表示しないものである。
請求項3の発明による地図更新システムは、請求項1または2のいずれか一項に記載されたナビゲーション装置と、地図データを部分的に更新するための更新地図データをナビゲーション装置へ送信する配信装置とを備えたものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、道路データによって表される道路とポリゴンデータによって表されるポリゴンとが重なるか否かを判定し、道路と重ならないと判定されたポリゴンを地図上に表示することとした。このようにしたので、地図データを部分的に更新した場合に、ポリゴンとして表される建物を道路が通過しているように表示されてしまうのを避けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一実施形態による地図更新システムを図1に示す。このシステムは、車両100に搭載されているナビゲーション装置(車載機)1、通信端末2、移動体通信網3および更新地図データ配信センター4によって構成されている。ナビゲーション装置1と通信端末2が互いに接続されており、移動体通信網3と更新地図データ配信センター4が互いに接続されている。
【0008】
ナビゲーション装置1は、内部のHDD(ハードディスク)に記録されている地図データに基づいて、ユーザに設定された目的地までの推奨経路を探索し、その推奨経路に従って車両100を誘導することにより、目的地までユーザを案内する。なお、ナビゲーション装置1のHDDに記憶されている地図データは、更新地図データ配信センター4から送信される更新地図データによって、地域単位で部分的に更新することができる。
【0009】
通信端末2には携帯電話などが用いられており、指定された電話番号の発信先に対して電話発信を行うと共に、他の電話からの電話着信を受けることができる。携帯端末2において電話の発着信が行われる際には、携帯端末2と移動体通信網3が無線接続されて通話回線が確立される。これにより、ユーザは外部の電話との間で通話を行うことができるようになる。なお、ナビゲーション装置1はハンズフリー通話制御機能を有しており、携帯端末2における電話の発着信を制御すると共に、その通話履歴、すなわち発信先や着信元の電話番号の履歴を記録しておくことができる。
【0010】
さらに通信端末2は、上記の電話機能の他にデータ通信機能も有しており、ナビゲーション装置1からの出力データを更新地図データ配信センター4へ送信すると共に、更新地図データ配信センター4から送信されるデータをナビゲーション装置1へ出力することができる。その際、通信端末2はナビゲーション装置1の制御によって、移動体通信網3と無線接続される。通信端末2と移動体通信網3が無線接続されることにより、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4の間で通信回線が確立され、データの送受信が可能となる。
【0011】
なお、上記のように通話時やデータ通信時において通信端末2と移動体通信網3が無線接続される際には、不図示の無線基地局が用いられる。この無線基地局は、その周囲の所定の通信エリア内にある通信端末2と無線通信することが可能であり、全国各地に散在している。また、ナビゲーション装置1と通信端末2との接続には、ケーブル等による有線接続に限らず、たとえば赤外線などの無線接続を用いてもよい。
【0012】
ナビゲーション装置1のHDDに記憶されている地図データを更新する場合は、上記で説明した通信端末2のデータ通信機能を用いて、初めにナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4へ更新地図データの配信要求が送信される。すなわち、ナビゲーション装置1の制御によって通信端末2が移動体通信網3に無線接続され、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4の間で通信回線が確立される。この状態で、ナビゲーション装置1から通信端末2へ更新地図データの配信要求が出力され、通信端末2から更新地図データ配信センター4へと送信される。これにより、更新地図データの配信を更新地図データ配信センター4に要求する。
【0013】
更新地図データ配信センター4には、最新の地図データが記憶されている地図サーバが備えられている。上記のようにして、ナビゲーション装置1から更新地図データの配信要求が送信されると、更新地図データ配信センター4は、この地図サーバに記憶されている最新の地図データに基づいて、更新地図データを作成する。その際、予め所定の地域ごとに設定された更新単位エリアのうちユーザから指定されたエリアのみを更新対象として、その更新対象エリアについて更新地図データを作成する。作成された更新地図データは、更新地図データ配信センター4からナビゲーション装置1へ送信される。
【0014】
ナビゲーション装置1は、上記の更新地図データを更新地図データ配信センター4から受信すると、それを用いて、HDDに記録されている地図データを更新対象エリアについて部分的に更新する。このようにして、地図データの更新が行われる。
【0015】
ナビゲーション装置1の構成を図2に示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、およびHDD18を有している。制御回路11には、通信端末2が接続されている。
【0016】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の処理や制御を行う。ナビゲーション装置1は、この制御回路11の制御により、上記で説明したようにして、更新地図データ配信センター4に対して更新地図データの配信要求を送信し、それに応じて更新地図データ配信センター4から配信される更新地図データを受信して、HDD18の地図データを部分的に更新する。
【0017】
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方位を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
【0018】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、地図を画像表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、HDD18に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、自車位置周辺の地図などが表示モニタ16に表示される。
【0019】
入力装置17は、ユーザが目的地の設定などを行うための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、地名や地図上の位置を指定して目的地を設定し、その目的地までの経路探索をナビゲーション装置1に開始させることができる。また、地図データの更新要求も、この入力装置17の操作によって行われる。
【0020】
HDD18には、前述のように地図データが記録されている。すなわち、ナビゲーション装置1は、HDD18により地図データを記憶している。なお、ここではHDDを用いた例を説明しているが、他の書き換え可能な不揮発性の記録デバイス、たとえばDVD−RAM等の書き換え可能な記録ディスクや、フラッシュメモリなどをHDDに替えて用いてもよい。
【0021】
HDD18に記録されている地図データには、推奨経路を演算するために用いられる経路計算データや、交差点名称、道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、道路形状を表す道路データ、さらには海岸線や河川、鉄道、建物など、道路以外の地図形状を表す背景データなどが含まれている。また、POIの名称や位置、種類、電話番号などを表すPOIデータも、地図データの中に含まれている。
【0022】
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間ごとに設定された複数のリンクによって構成されている。なお、リンクによって設定される道路区間の長さは異なっており、リンクの長さは一定ではない。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、このノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。また、リンク内にはノードとノードの間に形状補間点と呼ばれる点が設定されていることもある。形状補間点もノードと同じく、それぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードと形状補間点の位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。経路計算データには、上記の各リンクに対応して、自車両の通過所要時間を表すためのリンクコストと呼ばれる値が設定されている。
【0023】
前述のように入力装置17におけるユーザの操作によって目的地が設定されると、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、設定された目的地までの経路演算が経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより行われ、目的地までの経路が求められる。そして、求められた推奨経路付近の地図が表示モニタ16に表示され、推奨経路に従って右左折の指示などが適宜行われる。
【0024】
ここで、ナビゲーション装置1において表示される地図には、道路地図と市街地図の二種類が存在する。道路地図とは、主に道路の形状を表した地図である。この道路地図上には、さらに川や湖、鉄道など道路以外の地図背景や、各種の施設(ランドマーク)の位置なども表示されている。もう一方の市街地図とは、道路地図における上記の表示内容に加えて、さらに建物の形状や、道路の詳細な形状(道路幅、車線数など)についても表した地図である。これら二種類の地図表示の切り替えは地図縮尺に応じて行われ、所定の縮尺よりも詳細側であれば市街地図が表示され、それよりも広域側であれば道路地図が表示される。
【0025】
以上説明したような市街地図を表示するためのデータ、すなわち建物の形状や道路の詳細形状を表すためのデータは、前述の背景データに含まれている。すなわち、市街地図においては、道路形状が背景データに基づいて表される。一方、道路地図においては、道路形状が前述のように道路データに基づいて表される。このように、市街地図と道路地図では、異なる種類のデータに基づいて道路形状が地図上に表示される。
【0026】
しかし、推奨経路の形状は、表示されている地図が道路地図と市街地図のどちらであるかに関わらず、道路データのリンク形状に基づいて決定される。したがって、市街地図においてどの道路が推奨経路であるかを示す場合には、背景データによって表された道路上に、道路データに基づいて決定された推奨経路形状を重ね合わせて表示する。背景データにおける市街地図用の道路形状と、道路データにおける道路地図用の道路形状とは、普通は同じ道路については概ね一致するように設定されているため、このようにしても推奨経路を市街地図上に違和感無く表示することができる。
【0027】
しかし、前述のように地図データを部分的に更新することにより、道路データについては最新の内容に更新されているが、背景データについては更新されておらず、その結果、市街地図と道路地図で道路形状が異なることが起こり得る。たとえば、元は建物があった場所に新たに道路が敷設され、その道路が最新の道路データには反映されているが、背景データには反映されていないようなことがある。このような状況において、新たに敷設された道路を通る推奨経路を上記の説明のように市街地図上に表示すると、元の建物内を推奨経路が通過しているように表示されてしまい、違和感が生じるという不都合が起こる。
【0028】
そこで上記のような不都合を避けるため本発明では、市街地図において推奨経路と建物が重なって表示されてしまうような場合には、その建物を表示しないようにする。その方法について、以下に図3のフローチャートを用いて説明する。
【0029】
図3は、背景データに基づいて市街地図を表示し、その市街地図上に道路データに基づいて推奨経路を表示する際に、制御回路11において実行される処理のフローチャートである。ステップS1では、設定された目的地までの推奨経路を前述のように経路計算データに基づいて算出する。ステップS2では、ステップS1で算出した推奨経路について、表示モニタ16に市街地図が表示されるときの地図表示エリア内における道路形状を抽出する。このとき、道路データに含まれる各リンクから推奨経路を構成するリンクを抜き出し、そのリンク形状を道路データに基づいて特定することで、推奨経路の道路形状の抽出が行われる。
【0030】
ステップS3では、ステップS2で道路形状が抽出された推奨経路と、地図上に表示される面状の領域(ポリゴン)とが重なるか否かを判定する。重なると判定した場合はステップS4へ進み、重ならないと判定した場合はステップS6へ進む。なお、ポリゴンは背景データ中のポリゴンデータによってその形や大きさが決定される。地図上に面状の領域を有する背景、たとえば川、湖、公園、緑地帯、工場敷地などは、ポリゴンとして地図上に表示される。さらに市街地図においては、建物の形状や道路の詳細形状もポリゴンによって表されている。
【0031】
ステップS4では、ステップS3で推奨経路と重なると判定されたポリゴンが、建物の形状を表しているポリゴン(建物ポリゴン)であるか否かを判定する。なお、上記のようにポリゴンは建物以外にも様々な種類の背景を表しており、その種類は予めポリゴンデータにおいて設定されている種別情報によって判断される。当該ポリゴンが建物ポリゴンであると判定した場合はステップS5へ進み、建物ポリゴンではないと判定した場合はステップS6へ進む。
【0032】
ステップS5では、推奨経路と重なるとステップS3において判定された建物ポリゴンを非表示として、そのポリゴンを市街地図上に表示しないようにする。ステップS5の実行後は次のステップS6へ進む。なお、ステップS3において推奨経路とポリゴンが重ならないと判定した場合や、ステップS4において建物ポリゴンでないと判定した場合は、ステップS5を実行せずにステップS6へ進む。ステップS6では、ステップS5において非表示とされた建物ポリゴンを除いて、地図表示エリア内の市街地図を表示モニタ16に表示する。ステップS6を実行したら、図3のフローチャートを終了する。以上説明したように、推奨経路と建物ポリゴンが重なるか否かを判定し、重なると判定された建物ポリゴンについては非表示として、重ならないと判定された建物ポリゴンを市街地図上に表示するようにする。
【0033】
図4は、更新前後の市街地図の内容と、その地図内容によって表示される画面の例とを示している。たとえば、(a)の更新前の市街地図に示すように、矢印30に示す道路を推奨経路が通っており、ハッチング部分に示す範囲に建物40が存在していたとする。この市街地図が更新されることにより、(b)に示すように、(a)の建物40がなくなって道路41が敷設され、この道路41を新たな推奨経路31が通っているとする。
【0034】
上記のような状況において、地図データが部分的に更新され、その変更内容が最新の道路データには反映されているが背景データには反映されていない場合、従来方法による表示画面では、新たな推奨経路31と建物40を表すポリゴンが同時に市街地図上に表示される。その結果(c)に示すように、建物40内を推奨経路が通過しているように表示されてしまう。しかし、図3のフローチャートのような処理を実行することにより、(d)の表示画面に示すように、建物40を表すポリゴンは推奨経路31と重なっているため表示されなくなる。これにより、(c)の表示画面においてユーザが感じる表示上の違和感を解消することができる。
【0035】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)道路データによって表される道路とポリゴンデータによって表されるポリゴンとが重なるか否かを判定し(ステップS3)、道路と重なるポリゴンについては非表示として(ステップS5)、道路と重ならないポリゴンを地図上に表示することとした(ステップS6)。このようにしたので、地図データを部分的に更新した場合に、ポリゴンとして表される建物を道路が通過しているように表示されてしまうのを避けることができる。
【0036】
(2)道路とポリゴンが重なる場合、そのポリゴンが建物を表すための建物ポリゴンであるか否かを判定する(ステップS4)。そして、建物ポリゴンでないと判定されたポリゴンを地図上に表示し(ステップS6)、建物ポリゴンであると判定されたポリゴンを地図上に表示しない(ステップS5)こととした。このようにしたので、道路と重なる様々な種類のポリゴンのうち、建物ポリゴンのみを非表示とすることができる。
【0037】
なお、上記の実施形態では、市街地図において推奨経路と重なる建物ポリゴンを非表示とする例について説明したが、同じような処理を通常の道路地図に対して行ってもよい。このとき、道路地図では前述のように道路データに基づいて各道路の形状が表され、また道路地図では建物ポリゴンが表示されない。したがって、道路地図に対して処理を行う場合には、推奨経路だけでなく全ての道路を対象とすることが好ましい。そして、道路地図において表示されるポリゴン、たとえば川や湖、公園、緑地帯、工場敷地などのうち、道路と重なるポリゴンを非表示とする。なお、この際に建物ポリゴンと同様に、非表示とするポリゴンの種類を予め決めておいてもよい。たとえば、川や湖を表すポリゴンは道路と重なっていても非表示としないが、公園や緑地帯、工場敷地であれば非表示とすることができる。
【0038】
上記の実施形態では、ナビゲーション装置1のHDD18において記憶している地図データを、通信端末2および移動体通信網3を介して接続される更新地図データ配信センター4から配信される更新地図データを用いて更新する地図更新システムの例を説明したが、これはあくまで一例であって、本発明の特徴が損なわれない限り、各構成要素は上記実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態による地図更新システムを示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】市街地図上に推奨経路を表示する際に実行される処理のフローチャートである。
【図4】更新前後の市街地図の内容と、その地図内容によって表示される画面との例を示しており、(a)は更新前の地図、(b)は更新後の地図、(c)は従来方法による表示画面、(d)は本発明方法による表示画面をそれぞれ示している。
【符号の説明】
【0040】
1:ナビゲーション装置
2:通信端末
3:移動体通信網
4:更新地図データ配信センター
11:制御回路
12:ROM
13:RAM
14:現在地検出装置
15:画像メモリ
16:表示モニタ
17:入力装置
18:HDD
100:車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路を表すための道路データと、面状の領域であるポリゴンを表すためのポリゴンデータとを少なくとも含んだ地図データを記憶する地図記憶手段と、
前記地図記憶手段により記憶された地図データに基づいて、車両を設定された目的地まで案内するための地図を表示モニタに画面表示させる表示制御手段と、
前記道路データによって表される道路と前記ポリゴンデータによって表されるポリゴンとが前記地図上で重なるか否かを判定する重なり判定手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記重なり判定手段により道路と重ならないと判定されたポリゴンを前記地図上に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1のナビゲーション装置において、
前記重なり判定手段により道路と重なると判定されたポリゴンについて、そのポリゴンが建物を表すための建物ポリゴンであるか否かを判定するポリゴン判定手段をさらに備え、
前記表示制御手段は、前記重なり判定手段により道路と重なると判定されたポリゴンについては、前記ポリゴン判定手段により建物ポリゴンでないと判定されたポリゴンを前記地図上に表示し、建物ポリゴンであると判定されたポリゴンを前記地図上に表示しないことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または2のいずれか一項に記載されたナビゲーション装置と、
前記地図データを部分的に更新するための更新地図データを前記ナビゲーション装置へ送信する配信装置とを備えた地図更新システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−153484(P2006−153484A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−340435(P2004−340435)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】