説明

ナビゲーション装置への目的地の追加

本発明は、ナビゲーションシステムに関する。ナビゲーションシステムは、目的地までのルートを計画するナビゲーション装置と、電子文書を提供するウェブサーバと、ウェブサーバから電子文書を受信し且つ電子文書を表示画面に表示するインターネットブラウザアプリケーションを含む演算装置と、を具備する。電子文書は少なくとも1つの目的地を含み、ナビゲーションシステムは、目的地をナビゲーション装置に追加するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムに関する。ナビゲーションシステムは、目的地までのルートを計画するナビゲーション装置と、電子文書を提供するウェブサーバと、電子文書をウェブサーバから受信し且つ電子文書を表示画面に表示するインターネットブラウザアプリケーションを有する演算装置と、を具備する。電子文書は少なくとも1つの目的地を含み、ナビゲーションシステムはその目的地をナビゲーション装置に追加するように構成される。
【0002】
更に本発明は、目的地をナビゲーション装置に追加する方法及びコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0003】
通常、ナビゲーション装置のユーザは、ナビゲーション装置自体のユーザインタフェースを使用し、移動したい目的地を指定する。多くの場合、可能な目的地のリストは、ナビゲーション装置の画面上に表示される。目的地は、リスト上でカーソルを移動し且つ/又は利用可能な目的地をフィルタリングしてリストを短くするために目的地の最初のいくつかの文字を入力することにより選択される。殆どのナビゲーション装置のサイズが小さいために、ナビゲーション装置に目的地を追加することは困難な作業である場合が多い。リストから目的地を選択した場合、目的地はお気に入りリストに追加され、今後、その選択した目的地を見つけやすくしてもよい。ユーザは、例えばピザ販売店に行きたい場合、Google又はYahoo Search等の検索エンジンを使用してその都市のピザ販売店を見つけてもよい。その後、ユーザは、検索結果に含まれるウェブページを訪れて読み、ピザ販売店の住所を見つける必要がある。見つけた住所は、上述のようにユーザインタフェースを使用してナビゲーション装置に追加される必要がある。この手順には多くの時間がかかる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、ナビゲーション装置に目的地を追加する更に便利な方法を提供することである。本発明の第1の面によると、この目的は、冒頭の段落で説明したようなシステムを提供することにより達成される。このシステムにおいて、電子文書は少なくとも1つの目的地オブジェクトを含み、目的地オブジェクトは目的地の目的地詳細と関連付けられ、目的地詳細は少なくとも目的地の場所情報を含む。ナビゲーションシステムは、ユーザが目的地オブジェクトを起動した時に目的地詳細をナビゲーション装置に通信するように構成され、ナビゲーション装置は、目的地詳細を受信し且つ目的地までのルートを計画するように更に構成される。
【0005】
このシステムにより、任意の企業、個人又は団体は自身のウェブサイト上に目的地オブジェクトを提供でき、ユーザは単に目的地オブジェクトを選択するだけで自身のナビゲーション装置に目的地を追加できる。この方法により、ナビゲーション装置のユーザインタフェースを使用する必要はなくなり、目的地を追加し且つルートを計画することを非常に容易にする。
【0006】
本発明に係るナビゲーションシステムの一実施形態において、ウェブサーバは、目的地詳細を送出するナビゲーション装置を識別し且つ識別したナビゲーション装置に目的地詳細を送出することにより目的地詳細を通信するように構成される。本実施形態において、ユーザは、ナビゲーション装置をコンピュータに接続することさえも要求されない。ウェブページ上の目的地オブジェクトを選択すると、ウェブサーバは目的地をナビゲーション装置に追加する。
【0007】
ウェブサーバは、SMS、UMTS又はGPRS等の移動通信技術を使用して、識別したナビゲーション装置又は識別した通信手段と通信するように構成される移動通信手段に目的地詳細を含むデータメッセージを送出するように構成されるのが有利である。ユーザがホームコンピュータを使用して追加される目的地を選択する時、ナビゲーション装置はユーザの自動車に依然として存在していてもよい。
【0008】
更なる実施形態によると、ウェブサーバは、識別したナビゲーション装置と関連付けられる電子メールアドレスに目的地詳細を含む電子メールを送出するように構成される。電子メールの受信後、電子メールは目的地をナビゲーション装置に実際に追加するために処理されてもよい。本実施形態の1つの利点は、電子メールが例えば目的地に興味を持つと考えられる友人又は親戚に転送されてもよいことである。
【0009】
本発明に係るナビゲーション装置は、受信した目的地詳細の使用統計を登録するように更に構成されるのが好ましい。例えば、ユーザが目的地を実際に使用してルートを計画する場合及びユーザが目的地に実際に到達した場合を知ることは興味深いだろう。例えば提供されるコンテンツを使用する顧客の要望に対して、コンテンツプロバイダが提供するサービスを適応させることを可能にするために、使用統計はウェブサーバに報告されてもよい。
【0010】
ウェブサーバは、演算装置からの検索クエリに応答して電子文書を生成する検索エンジンを有していても良い。電子文書は検索結果のリストを含み、リストのうちの少なくとも1つの検索結果は、対応する目的地オブジェクトと関連付けられる。このように、検索要求に応答して、検索エンジンは、検索結果からウェブページを訪れ、ウェブページを読み、住所を見つけ且つその住所をナビゲーション装置に追加することを要求するのではなく、ナビゲーション装置に例えばピザ販売店を追加するオプションを直接提供してもよい。
【0011】
更に、電子文書は複数の目的地オブジェクトを含んでもよく、特定のユーザ要求時に電子文書中の全ての目的地オブジェクトの目的地詳細はナビゲーション装置に通信される。例えば、1つの都市の全てのピザ販売店を一覧表示するウェブページは、1つの要求に応答してナビゲーション装置に追加されてもよい。また、検索要求に応答して、検索エンジンは、検索結果に関連する全ての場所を1度に追加するオプションを提供してもよい。
【0012】
インターネットブラウザアプリケーションは、場所情報を含むテキスト部分を検出するために電子文書を処理し且つ検出したテキスト部分に基づいて目的地オブジェクトを生成するプラグインを含んでもよい。このプラグインにより、目的地オブジェクトを使用しないウェブページ上のアドレスであっても上述と同一の便利な方法でナビゲーション装置に追加される。
【0013】
本発明のこれらの面及び他の面は、以下に説明される実施形態から明らかであり、実施形態を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明に係るナビゲーションシステムを概略的に示す図である。
【図2】図2は、本発明に係る別のナビゲーションシステムを概略的に示す図である。
【図3】図3は、目的地オブジェクトを含む電子文書を示すディスプレイを示す図である。
【図4】図4は、本発明に係る方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明に係るナビゲーションシステムを概略的に示す。ナビゲーションシステムは、ナビゲーション装置16、演算装置14及びウェブサーバ15を具備する。演算装置14は、パブリック又はプライベートネットワーク17を介してウェブサーバ15に接続される。ネットワーク17は、インターネット等のパブリックワイドエリアネットワークであるのが好ましい。ナビゲーション装置16は、例えば自動車、自転車において又は歩いている時にルートを計画する専用衛星ナビゲーション装置であってもよい。一般に、そのようなナビゲーション装置16は、ナビゲーション装置16の現在の位置を判定するGPSセンサを含む。例えばGSM、UMTS、GPRS、WiFi又はWiMAX等のセル無線通信システムから得られる情報を使用する他の適切な技術が、代わりに又はそれに加えて使用されてもよい。ナビゲーション装置16は、現在の位置からある特定の目的地までの最短ルート、最速ルート又は最適なルートを計算するように動作可能である。ナビゲーション装置16は、ユーザがルートが計画されるべき目的地を指定することを可能にするユーザインタフェースを含む。演算装置14は、例えばパーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ又はハンドヘルド装置であってもよい。あるいは、コンピュータ14は自動車に内蔵されてもよい。演算装置14は、ネットワーク17を介してウェブサーバ15から受信される電子文書を受信、解釈及び表示するインターネットブラウザアプリケーションを実行するように構成される。演算装置14は、ディスプレイ13と、例えばキーボート12及びマウス11又は他の種類のポインティングデバイスを有するユーザインタフェースとを含む。本発明に係るナビゲーションシステムは、便利な方法で目的地をナビゲーション装置16に追加する機会を提供する。
【0016】
図1に示すようなシステムにおいて、ナビゲーション装置14への目的地の追加は、例えば以下の方法で実現されてもよい。ユーザが在宅しており、インターネットブラウザアップリケーションにおいてインターネット17を介してウェブサーバ15により提供される電子文書を読むためにコンピュータ14を使用する。インターネットブラウザは、インターネット17を介して電子文書を取得し且つ電子文書に含まれるコンテンツをディスプレイ13に表示できるOpera、Firefox又はInternet Explorer等の任意の現在又は今後の標準ブラウザアプリケーションであってもよい。インターネットを閲覧している間に、ユーザは目的地オブジェクトを含む電子文書を意図的に又は偶然見つけるだろう。目的地オブジェクトについては、図4を参照して以下に詳細に説明する。ここでは、目的地オブジェクトが表示された時に認識可能であり、また目的地オブジェクトが特定の目的地の目的地詳細と関連付けられることを理解するだけで十分である。
【0017】
ユーザが例えばマウス11を使用して目的地オブジェクトをクリックするか又はフォーカスがオブジェクト上にある時に「Enter(入力)」を押下することにより目的地オブジェクトを起動した場合、要求はインターネット17を介してウェブサーバ15に送出され、目的地詳細をユーザのナビゲーション装置16に追加する。目的地詳細をナビゲーション装置16に送出する前に、ウェブサーバ15はユーザに属するナビゲーション装置16を認識する必要がある。目的地詳細を送出するナビゲーション装置16を識別する方法に対して多くのオプションが利用可能である。例えば電子文書が、ユーザがログインしたウェブサイトの一部である場合、ナビゲーション装置16のIDはウェブサーバ15上に既に存在するユーザプロファイルに格納されてもよい。あるいは、IDを含むブラウザクッキーがユーザのコンピュータ14に格納され、IDをウェブサーバに提供するために使用されてもよい。可能性として、ユーザは、例えばポップアップウィンドウの入力欄にナビゲーション装置のIDを入力することにより、そのような情報を提出するように要求される。ユーザにIDを提出するように要求することの利点は、ユーザが自身の選択のナビゲーション装置に目的地を追加することを選択してもよいことである。無許可のユーザが他のユーザのナビゲーション装置に目的地を追加することを防止するために、ある種のユーザ認証が使用されるのが好ましい。
【0018】
図1において、目的地詳細の送出は、移動通信手段を使用して実行される。例えばSMS、UMTS又はGPRSデータメッセージは、目的地詳細をウェブサーバ15からナビゲーション装置16に送出するために使用されてもよい。移動通信手段を使用するために、ナビゲーション装置16がデータメッセージを受信できる通信手段を含むことを必要とするか、あるいはナビゲーション装置16がそのような移動通信手段と通信するように構成されることを必要とする。例えばナビゲーション装置16は、移動電話に有線結合されるか又はBluetoothを介して結合される。移動電話ユニットは、ハンドヘルド装置であってもよく、又は自動車の内蔵装置等の固定内蔵装置であってもよい。ナビゲーション装置16は、目的地詳細を受信する時と同一の通信手段を使用してフィードバックをウェブサーバ15に提供するのが好ましい。例えばフィードバックは、目的地詳細が正常に到着したことの通知、目的地詳細がルートを計画するために使用されるか又は使用される時期に関する情報、あるいはユーザが実際に目的地に行ったかに関する情報を含んでもよい。そのようなフィードバック情報は、ユーザの要望及び挙動に対して提供されるサービスを適応させる際に電子文書のコンテンツプロバイダを支援してもよい。
【0019】
図2は、本発明に係る別のナビゲーションシステムを概略的に示す。図2のナビゲーションシステムは、請求項1のナビゲーションシステムに類似する。主な相違点は、目的地詳細をナビゲーション装置16に通信する方法である。図2において、ナビゲーション装置16はコンピュータ14に結合される。その結合は、USB、赤外線通信又はBluetooth等のローカル通信手段を使用して実現されてもよい。コンピュータ14及びナビゲーション装置16は一時的に切断されてもよいが、目的地の追加は、コンピュータ14及びナビゲーション装置16が再接続された後にのみ完了可能である。あるいは、USBメモリスティック等のポータブル記憶媒体は、目的地詳細をナビゲーション装置に移送するために使用される。ユーザが目的地オブジェクトを起動すると、コンピュータ14は、ウェブサーバ15から目的地詳細を取得するか又は電子文書から目的地詳細を抽出する。その後、ブラウザプラグイン又は特殊な専用ソフトウェアツールは、取得した目的地詳細をナビゲーション装置16に送出する。コンピュータは、目的地詳細を格納するために特殊な同期フォルダを含んでもよい。ナビゲーション装置16がコンピュータ14に接続される場合、特殊フォルダはナビゲーション装置16のメモリの一部と同期する。
【0020】
尚、ナビゲーション装置16はインターネット17を訪れ且つウェブページを閲覧するように構成されてもよい。その場合、図1又は図2のコンピュータ14及びナビゲーション装置16の機能は組み合わされることになる。
【0021】
本発明に係るシステムの一実施形態において、ユーザが目的地オブジェクトを起動すると、ウェブサーバ15はナビゲーション装置16と関連付けられる電子メールアドレスに電子メールを送出する。本実施形態において、目的地詳細を送出するナビゲーション装置16を識別することは、目的地詳細を送出する電子メールアドレスを判定することを含む。送出される電子メールは目的地詳細を含み、所定の形式に従って作成される。その後、電子メールはユーザにより受信され、ナビゲーション装置16に追加される。一般にナビゲーション装置16が電子メールを目的地として理解できないため、ユーザのコンピュータ14のソフトウェアは、ナビゲーション装置16に目的地詳細を送出する前に、受信した電子メールを処理し且つそこから目的地詳細を抽出する。
【0022】
図3は、目的地オブジェクト32を有する電子文書30を示すディスプレイ13を示す。電子文書30は、HTML又はXML文書であってもよく又はコンピュータディスプレイ13に表示可能な任意の他の種類の文書であってもよい。図3において、電子文書30はテキスト31、フォーマッティング及び画像33を含むが、本発明はテキストのみを含む電子文書にも適用可能である。図3に示す電子文書30は、3つの目的地オブジェクト32を含む。目的地オブジェクト32は、容易に認識可能なロゴとして表示され、目的地に関連するテキスト31又は画像33に近接して配置されるのが好ましい。あるいは、目的地に関連するテキスト部分は、事前定義された方法で強調表示され、それらの部分が目的地オブジェクトを表すことを示す。
【0023】
目的地詳細は、既に受信電子文書30の一部であってもよい。目的地詳細は、電子文書に隠されてもよく、又は文書中の他のテキスト31及び画像32と共に表示されてもよい。あるいは、目的地オブジェクト32は目的地詳細に対する参照のみを含み、目的地詳細は、ユーザが目的地オブジェクトを起動した時にナビゲーション装置16に送出するためにウェブサーバ15上で入手可能である。
【0024】
目的地詳細は、目的地の場所情報のみ以上の情報を含んでもよい。例えば目的地詳細は、電話番号、記述又は目的地の写真を含んでもよい。目的地がレストランである場合、目的地詳細はメニューを含んでもよい。目的地がホテルである場合、目的地詳細は宿泊料金を含んでもよい。目的地詳細は、ナビゲーション装置16が追加された目的地を論理的にソートすることを可能にする索引付け情報又は索引付けタグのみを含み、ユーザが今後のルートを計画するために目的地を見つけやすくしてもよい。
【0025】
オプションとして、電子文書30は、電子文書30に開示される全ての目的地を1度に追加するための「add all(全て追加)」ボタンを含んでもよい。あるいは、「add all(全て追加)」機能はブラウザの内蔵機能であってもよい。別のオプションの内蔵ブラウザ機能は、表示され且つ/又は選択された目的地オブジェクト32の履歴を一覧表示するか又は検索する可能性であってもよい。別のオプションは、受信した文書中のテキストを解析して場所を記述する部分を見つけるための機能である。例えば、住所情報が検出されてもよい。場所の目的地詳細が電子文書から更に抽出された場合、目的地オブジェクトは生成され且つ電子文書の一部として表示される。目的地詳細が元の電子文書において見つけられない場合、インターネット検索は欠落する情報を取得するために使用されてもよい。生成された目的地オブジェクトは、任意の他の目的地オブジェクト32と類似してもしなくてもよい。上述の追加のブラウザ機能は、特別に適応されたインターネットブラウザアプリケーションの内蔵機能であってもよく、あるいは標準インターネットブラウザアプリケーションにプラグインとして提供されてもよい。
【0026】
電子文書30は、検索要求に応答して検索エンジンにより提供される検索結果ページであってもよい。例えばユーザは、ローマのピザ販売店に行きたいだろう。ユーザはGoogle又はYahoo Search等の検索エンジンのウェブサイトを訪れ、「ピザ販売店+ローマ」の検索要求をウェブサーバ15に送出する。それに応答して、検索エンジンはローマのピザ販売店のウェブサイトへのハイパーリンクを含む結果ページを送出する。本発明に係るシステムなしでは、ユーザはハイパーリンクをたどり、ピザ販売店のウェブサイトの住所情報を検索する必要がある。その後ユーザは、ナビゲーション装置16のユーザインタフェースを使用して住所を目的地としてナビゲーション装置16に追加する必要がある。本発明に係るシステムを使用する場合、検索結果ページは、ハイパーリンクに加えて目的地オブジェクトを含んでもよい。ここで、ユーザは単に目的地オブジェクト32をクリックすることによりナビゲーション装置にピザ販売店を追加できる。ナビゲーション装置16は、追加した目的地の使用に関して検索エンジンにフィードバックを提供するのが好ましい。多くのユーザが目的地を追加するか又はそのピザ販売店に行った場合、検索エンジンはピザ販売店を更に頻繁に提案することを決定してもよい。同様に、広告は、ユーザが対応する企業をより見つけやすくするために目的地オブジェクトを含んでもよい。フィードバック情報は、その企業に広告の成果を通知してもよい。
【0027】
検索要求は、目的地オブジェクトが検索されることを示す用語を含むのが有利である。上記の使用された例において、クエリは例えば「ピザ販売店+ローマ+TomTom」と公式化されてもよい。検索エンジンは、検索結果のリストにより応答してもよい。ここで、全ての検索結果は目的地オブジェクトを伴う。
【0028】
図4は、本発明に係る方法40を示すフローチャートである。方法は、電子文書30を受信する受信ステップ41を含む。オプションの処理ステップ45において、目的地オブジェクトは、文書30に含まれる場所情報から生成されてもよい。表示ステップ42において、電子文書30及びその目的地オブジェクト32が表示される。選択ステップ43において、ユーザはナビゲーション装置16に追加する1つ以上の目的地を選択する。その後、通信ステップ44において、起動された目的地オブジェクトと関連付けられている目的地詳細は、ナビゲーション装置16に通信される。目的地詳細の通信は、図1及び図2を参照して上述したように実行される。
【0029】
本発明は、本発明を実行するために適応されたコンピュータプログラム、特に媒体中のコンピュータプログラムにも及ぶことが理解されるだろう。プログラムは、部分的にコンパイルされた形式又は本発明に係る方法の実行時に使用するのに適した任意の他の形式等のソースコード、オブジェクトコード、コード中間ソース及びオブジェクトコードの形式であってもよい。そのようなプログラムは、多くの種々のアーキテクチャ設計を有してもよいことが更に理解されるだろう。例えば、本発明に係る方法又はシステムの機能性を実現するプログラムコードは、1つ以上のサブルーチンに細分されてもよい。それらのサブルーチン間で機能性を分布させる多くの種々の方法は、当業者には明らかだろう。サブルーチンは1つの実行可能ファイルに共に格納され、独立プログラムを形成してもよい。そのような実行可能ファイルは、プロセッサ命令及び/又はインタプリタ命令(例えば、Java(登録商標)インタプリタ命令)等のコンピュータ実行可能命令を含んでもよい。あるいは、1つ以上又は全てのサブルーチンは、少なくとも1つの外部ライブラリファイルに格納され、例えば実行時に動的に又は静的にメインプログラムとリンクされてもよい。メインプログラムは、少なくとも1つのサブルーチンに対する少なくとも1つの呼出しを含む。また、サブルーチンは相互の機能呼出しを含んでもよい。コンピュータプログラム製品に関する一実施形態は、上述した方法のうち少なくとも1つの方法の各処理ステップに対応するコンピュータ実行可能命令を含む。これらの命令は、サブルーチンに細分されてもよく且つ/又は静的又は動的にリンクされてもよい1つ以上のファイルに格納されてもよい。コンピュータプログラム製品に関する別の実施形態は、上述のシステム及び/又は製品のうち少なくとも1つのシステム及び/又は製品の各手段に対応するコンピュータ実行可能命令を含む。これらの命令は、サブルーチンに細分されてもよく、且つ/又は静的又は動的にリンクされてもよい1つ以上のファイルに格納されてもよい。
【0030】
コンピュータプログラムの媒体は、プログラムを搬送できる任意のエンティティ又は装置であってもよい。例えば媒体は、CD ROM又は半導体ROM等のROM、あるいはフロッピディスク又はハードディスク等の磁気記録媒体等の記憶媒体を含んでもよい。更に媒体は、電気ケーブル又は光ケーブル、あるいは無線又は他の手段により搬送されてもよい電機信号又は光信号等の伝送可能媒体であってもよい。プログラムがそのような信号に埋め込まれる場合、媒体は、そのようなケーブル、あるいは他の装置又は手段により構成されてもよい。あるいは、媒体は、プログラムが埋め込まれる集積回路であってもよく、集積回路は、関連する方法を実行するために又は関連する方法の実行において使用するために適応される。
【0031】
尚、上述の実施形態は本発明を限定するのではなく例示しており、当業者は添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱せずに多くの別の実施形態を設計できるだろう。特許請求の範囲において、括弧内の参照記号は特許請求の範囲を限定するものとして解釈されない。動詞「具備する」及びその語形変化の使用は、特許請求の範囲に記載する要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を除外しない。単数で表す要素は、そのような要素が複数存在することを除外しない。本発明は、いくつかの別個の要素を含むハードウェア及び適切にプログラムされたコンピュータにより実現されてもよい。いくつかの手段を列挙する装置の請求項において、それらの手段のうちのいくつかは1つの同一項目のハードウェアにより実施されてもよい。ある特定の手段が互いに異なる従属請求項において列挙されるということだけでは、それらの手段の組み合わせが効果的に使用されないということを示さない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目的地までのルートを計画するナビゲーション装置と、
電子文書を提供するウェブサーバと、
少なくとも前記目的地の場所情報を含む前記目的地の目的地詳細と関連付けられている少なくとも1つの目的地オブジェクトを含む前記電子文書をウェブサーバから受信し、且つ前記電子文書を表示画面に表示するインターネットブラウザアプリケーションを含む演算装置とを具備するナビゲーションシステムであり、
前記ナビゲーションシステムは、ユーザが前記目的地オブジェクトを起動すると、前記目的地詳細を前記ナビゲーション装置に通信するように構成されており、
前記ナビゲーション装置は、前記目的地詳細を受信し且つ前記目的地までの前記ルートを計画するように構成されている
ことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記ウェブサーバは、前記目的地詳細を送出する前記ナビゲーション装置を識別し且つ前記識別したナビゲーション装置に前記目的地詳細を送出することにより、前記目的地詳細を通信するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記ウェブサーバは、SMS、UMTS又はGPRS等の移動通信技術を使用して、前記識別したナビゲーション装置又は前記識別したナビゲーション装置と通信するように構成される移動通信手段に、前記目的地詳細を含むデータメッセージを送出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記ウェブサーバは、前記目的地詳細を含む電子メールを、前記識別したナビゲーション装置と関連付けられている電子メールアドレスに送出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記演算装置は、USB又はBluetooth通信等のローカル通信手段を使用して前記目的地詳細を前記ナビゲーション装置に追加するために前記電子メールを受信及び処理するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記目的地詳細は、目的地に位置する個人、企業又は団体の名前及び/又は記述を更に含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記目的地詳細は、目的地に位置する個人、企業又は団体の電話番号及び/又は電子メールアドレスを更に含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記ナビゲーション装置は、前記受信した目的地詳細の使用統計を登録するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項9】
前記ナビゲーション装置は、前記使用統計を前記ウェブサーバに報告するように更に構成されていることを特徴とする請求項8に記載のナビゲーションシステム。
【請求項10】
前記ウェブサーバは、前記演算装置からの検索クエリに応答して前記電子文書を生成する検索エンジンを備え、前記電子文書は検索結果のリストを有し、前記リストの少なくとも1つの検索結果は、対応する目的地オブジェクトと関連付けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項11】
前記電子文書は複数の目的地オブジェクトを含み、前記電子文書中の全ての目的地オブジェクトの目的地詳細は、特定のユーザ要求時に前記ナビゲーション装置に通信されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項12】
前記ウェブサーバは、前記目的地詳細を送出する前記ナビゲーション装置を識別するために、前記演算装置において前記ナビゲーション装置のIDを含む先にインストールされたクッキーを読むように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項13】
前記ウェブサーバは、前記目的地詳細を送出する前記ナビゲーション装置を識別する情報を提供するように前記ユーザに要求するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のナビゲーションシステム。
【請求項14】
前記インターネットブラウザは、場所情報を含むテキスト部分を検出するために前記受信した電子文書を処理し、且つ前記場所情報に基づいて目的地オブジェクトを生成するプラグインを含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項15】
ルートを計画するナビゲーション装置に目的地を追加する方法であって、
インターネットブラウザアプリケーションにおいて、少なくとも前記目的地の場所情報を含む前記目的地の目的地詳細と関連付けられている少なくとも1つの目的地オブジェクトを含む電子文書をウェブサーバから受信し、且つ前記電子文書を表示画面に表示し、
ユーザが前記目的地オブジェクトを起動すると、前記目的地の前記目的地詳細を前記ナビゲーション装置に通信する
ことを特徴とする方法。
【請求項16】
プログラムがプロセッサに請求項15に記載の方法を実行させるように動作可能であるナビゲーション装置に目的地を追加するためのコンピュータプログラム製品。
【請求項17】
コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、
ウェブサーバから電子文書を受信するように構成されているプログラム部分と、
少なくとも目的地の場所情報を含む前記目的地の目的地詳細と関連付けられている少なくとも1つの目的地オブジェクトを含む前記電子文書を表示画面に表示するように構成されているプログラム部分と、
ユーザが前記目的地オブジェクトを起動すると、前記目的地の前記目的地詳細を前記ナビゲーション装置に通信するように構成されているプログラム部分と
を備えることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−502993(P2010−502993A)
【公表日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−527582(P2009−527582)
【出願日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【国際出願番号】PCT/US2007/077868
【国際公開番号】WO2008/031022
【国際公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.GSM
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】