ネットワーク接続ストレージ
【課題】格納するファイルの転送側端末側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワークに接続される各端末で取り扱われる各種データ形式のファイルの変換を行うことができるネットワーク接続ストレージを提供する。
【解決手段】ネットワーク接続ストレージ10は、ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶することができる。さらに、当該ネットワーク接続ストレージ10は、端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダ10fを、備えている。
【解決手段】ネットワーク接続ストレージ10は、ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶することができる。さらに、当該ネットワーク接続ストレージ10は、端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダ10fを、備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク接続ストレージに係る発明である。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクを備え、ネットワークに接続され、当該ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶するネットワーク接続ストレージ(NAS:Network Attached Storage)は、従来より存する。当該NASは、いわば、LAN(Local Area Network)等に接続して利用するファイルサーバ専用のコンピュータである。
【0003】
ネットワーク接続ストレージは、ハードディスクと、当該ハードディスクをコントロールするネットワーク機能を持つCPU(Central Processing Unit)とを備えている。当該ネットワーク接続ストレージでは、一般的に、CPUがOS(Operating System)上でファイルサーバアプリケーションを動作させている。
【0004】
ネットワーク接続ストレージが接続されるネットワークには、パーソナルコンピュータ、ワークステーションのみならず、家庭用テレビ、テレビ放送レコーダ、その他のAV機器などが接続されることが多い。そして、ネットワークに接続される各端末では、ネットワーク接続ストレージにデータを記憶したり、再生のためにネットワーク接続ストレージに格納されているデータを読み出したりする。
【0005】
なお、ネットワーク接続ストレージに関する先行文献として、たとえば特許文献1,2が存在する。
【0006】
【特許文献1】2007−317181号公報
【特許文献2】2007−317183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ネットワーク接続ストレージが接続されるネットワークには、上記のように様々な端末が接続される。したがって、当該各端末で取り扱い可能なデータ形式(圧縮コーデックなど)は、それぞれの端末で異なる場合がある。たとえば、DVDレコーダでの記録再生は一般的に、MPEG−2のデータ形式のファイルを用いて実施される。また、パーソナルコンピュータや携帯電話では、MPEG−4やMPEG−4AVCのデータ形式のファイルが一般的に取り扱われる。
【0008】
したがって、各種端末で再生等することを前提として、複数種のデータ形式でファイルをネットワーク接続ストレージに格納されていることが望まれる。
【0009】
そこで、本発明は、格納するファイルの転送側端末側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワークに接続される各端末で取り扱われる各種データ形式のファイルを変換・格納等できる、利便性の高いネットワーク接続ストレージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のネットワーク接続ストレージは、ハードディスクを備え、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶する、ネットワーク接続ストレージであって、前記端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダを、備えている。
【0011】
また、請求項2に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、一の前記第一のデータ形式のファイルを、複数の前記第二のデータ形式のファイルに変換し、前記変換後の前記第二のデータ形成のファイルを各々、前記ハードディスクに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、コントローラを、さらに備えている。
【0012】
また、請求項3に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記ネットワークに接続される各前記端末に関する情報を取得するネットワークコントローラを、さらに備えており、前記ネットワークコントローラは、前記情報取得の結果得られる、前記変換処理に関する設定内容を前記ネットワークに接続される操作端末に対して提示させるための設定内容提示情報を、前記操作端末に送信する。
【0013】
また、請求項4に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項3に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記変換処理に関する前記設定内容は、前記操作端末からの入力処理によって、変更可能である。
【0014】
また、請求項5に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、所定の前記端末での再生要求を受け、前記所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスクに存在しないとき、前記トランスコーダは、前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換し、前記所定の端末における再生処理のために、前記第三のデータ形成のファイルを、前記所定の端末に送信するネットワークコントローラをさらに備えている。
【0015】
また、請求項6に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、所定の前記端末での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0016】
また、請求項7に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、前記ネットワーク接続ストレージのアイドル期間中に、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0017】
また、請求項8に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、予め設定されたタイミングに従って、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1に記載のネットワーク接続ストレージは、端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダを、備えている。
【0019】
したがって、端末側において特に余分な処理を行う事無く、ファイル格納側において、ネットワークに接続される各端末で取り扱われる各種データ形式のファイルへの変換を実行できる。また、当該変換処理の開始前あるいは開始後に転送元の端末がシャットダウンしたとしても、当該変換処理をネットワーク接続ストレージ側で継続して実行することができる。
【0020】
また、請求項2に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、一の第一のデータ形式のファイルを、複数の第二のデータ形式のファイルに変換し、変換後の第二のデータ形成のファイルを各々、ハードディスクに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、コントローラをさらに備えている。
【0021】
したがって、複数の端末で再生することを前提として、異なるコーデック・ファイルフォーマットのファイルを整理して保存することができる。
【0022】
また、請求項3に記載のネットワーク接続ストレージは、端末に関する情報を取得するネットワークコントローラをさらに備えており、当該ネットワークコントローラは、情報取得の結果得られる、変換処理に関する設定内容をネットワークに接続される操作端末に対して提示させるための設定内容提示情報を、操作端末に送信する。
【0023】
したがって、ネットワークに接続される所定の端末において、同じネットワークに接続される端末の対応データ形式等を確認することができる。
【0024】
また、請求項4に記載のネットワーク接続ストレージは、変換処理に関する設定内容は、操作端末からの入力処理によって、変更可能である。
【0025】
したがって、利便性の高いネットワーク接続ストレージを提供することができる。
【0026】
また、請求項5に記載のネットワーク接続ストレージは、所定の端末での再生要求を受け、所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスクに存在しないとき、トランスコーダは、ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換し、所定の端末における再生処理のために、第三のデータ形成のファイルを、所定の端末に送信するネットワークコントローラをさらに備えている。
【0027】
したがって、ハードディスクに再生端末側で再生可能なデータ形式のファイルが格納されていない場合においても、再生端末側において特に余分な処理を行う事無く、ファイル格納側において、端末で再生されるデータ形式のファイルへの変換を実行できる。また、ネットワーク接続ストレージは、端末側において、いわゆるリアルタイムトランスコード再生を実施させることも可能となる。
【0028】
また、請求項6に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、所定の端末での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0029】
したがって、所望のファイルの再生処理の間際に、ユーザは特に労力を要することなく、所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルを事前に、作成・格納しておくことができる。
【0030】
また、請求項7に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、ネットワーク接続ストレージのアイドル期間中に、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0031】
したがって、ネットワーク接続ストレージの処理部に負担をかける事無く、トランスコードは変換処理を実施できる。
【0032】
また、請求項8に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、予め設定されたタイミングに従って、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0033】
したがって、ユーザの利便性の高いネットワーク接続ストレージを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0035】
<実施の形態>
図1は、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ(NAS)を含むシステム100の構成を示す図である。
【0036】
図1に示すように、システム100は、LANなどのネットワークNaに対して複数の端末1〜5,10が直接接続されている。ここで、各端末1〜5,10は、物理層においてたとえばイーサネット(登録商標)が規定されている。また、ネットワークBluetooth(登録商標)ブリッジ5を介して、ネットワークNaには、AV(Audio Visual)機能付き携帯電話6が接続されている。
【0037】
図2は、ネットワークNaに接続される、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10の構成を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すように、ネットワーク接続ストレージ10は、CPU10a、メモリ・I/O(インプット/アウトプット)コントローラ10b、ネットワークコントローラ10c、ハードディスクドライブ(以下、単にハードディスクと称する)10d、ROM(Read−Only Memory)/RAM(Random Access Memory)(以下、単にメモリと称する)10e、トランスコーダ10fにより、構成されている。
【0039】
当該ネットワーク接続ストレージ10は、ハードディスク10dを備え、ネットワークNaに接続され、当該ネットワークNaを介して複数の端末1〜6から送信されるデータを共有可能に記憶する。
【0040】
CPU10aは、ネットワーク接続ストレージ10全体の制御を行う。CPU10aの主な動作としては、ネットワークコントローラ10cへのコマンド制御、ネットワークコントローラ10cのステータスの把握、これらを元にしたネットワーク動作(ファイルサーバ動作、WEBサーバ動作)、画像ファイル等のファイル管理、トランスコーダ10fへのコマンド制御によるデータ変換動作である。
【0041】
ネットワークコントローラ10cは、他の端末1〜5とのネットワーク接続を制御する。ハードディスク10dは、トランスコーダ前/後のファイルを格納(記録)する。メモリ10eは、CPUのプログラムや定数を記憶する際に用いられたり、プログラムのワークとして用いられたり、トランスコード前/後のストリームバッファとして用いられたりする。
【0042】
トランスコーダ10fは、ファイルのデータ形式を所望のデータ形式に変換するファイル変換処理を行う。トランスコーダ10fでは、たとえば、動画像圧縮・音声圧縮の方式、圧縮率、および画像サイズ等を変更する。当該ファイル変換処理は、CPUのコマンド制御に基づいて実施される。
【0043】
なお、ネットワークコントローラ10c、ハードディスク10d、メモリ10e、トランスコーダ10f、およびCPU10aは、メモリ・I/Oコントローラ10bによって接続される。また、CPU10aの制御の下、メモリ10eのそれぞれ特定のアドレスにデータが格納されている。
【0044】
次に、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10の動作について説明する。なお、本明細書において、端末1〜6からネットワーク接続ストレージ10に録画のために転送される所定のデータ形式のファイルを、第一のデータ形式のファイルと称する。また、ネットワーク接続ストレージ10において、当該録画に変換されるデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルと称する。また、端末1〜6の再生処理のために、ネットワーク接続ストレージ10において変換されるデータ形式のファイルを、第三のデータ形式のファイルと称する。
【0045】
<初期設定>
はじめに、ネットワーク接続ストレージ10に対する所定の設定処理動作について、図3を用いて説明する。
【0046】
ネットワーク接続ストレージ10の電源が投入されると(ステップS1)、最初のブートコードがCPU10a上にロードされる(ステップS2)。その後、ハードディスクの特定領域からOSのロードを行い、ファイルサーバアプリケーションが起動され、ネットワークコントローラ10cが起動する(ステップS3)。
【0047】
ファイルサーバアプリケーションは、ネットワーク接続ストレージ10をネットワークストレージとして動作させるようになっている。なお、セキュリティ設定にてアクセス可能な端末1〜6は、ネットワークNaを介してネットワーク接続ストレージ10へのリードライトが可能となる。
【0048】
次に、ネットワーク接続ストレージ10は、ネットワークNaに接続されている各端末1〜6とネゴシエーションを行う。具体的に、ネットワーク接続ストレージ10に配設されるネットワークコントローラ10cは、ネットワークに接続されている各端末に関する情報(テレビ等の種別、および端末で取り扱われるデータ形式の情報(圧縮コーデックやファイルフォーマット)等)を取得する(ステップS4)。その後、ネットワーク接続ストレージ10に配設されるCPU10aは、設定WEBアプリケーションを起動させる(ステップS5)。
【0049】
一方、ネットワーク接続ストレージ10の設定処理を外部から実施する操作端末1では、WEBブラウザが起動し(ステップS11)、その後、図4に示すようにネットワーク接続ストレージ10と操作端末1との間で、対話形式の設定処理が行われる。
【0050】
具体的に、ネットワークコントローラ10cは、ステップS4において取得した各情報の結果得られる設定内容提示情報を操作端末に送信する。すると、操作端末1の表示画面には、当該設定内容提示情報が提示される。ここで、設定内容提示情報とは、後述するデータ形式の変換処理に関する各種設定内容である。図5に、当該提示される設定内容提示情報の一例を示す。図5に例示するテーブルは、ネットワーク接続ストレージ10が検出した各端末名、当該各端末で処理可能なデータ形式(たとえば、録画プロファイル、再生プロファイル)とから成る。また、当該テーブルには、各端末のIPアドレスが含まれていても良い。
【0051】
ここで、操作端末1に対する入力処理によって、図5に例示するテーブルに対して、ユーザ希望の設定追加・変更がされたときには(ステップS12、ステップS6で「Yes」)には、当該設定追加・変更の内容がネットワーク接続ストレージ10へ反映される。つまり、操作端末1に対する入力処理によって、設定内容の再設定(追加を含む変更等)が行われる(ステップS6)。
【0052】
また、ネットワーク接続ストレージ10は、各端末1〜6とのネゴシエーションの結果、設定内容提示情報として図6に例示するテーブルを作成し、当該テーブルを操作端末1の表示画面に表示させても良い。この場合には、操作端末1側において、当該テーブルに対して設定内容の追加・変更等を行うことができ、当該設定内容の追加・変更等がネットワーク接続ストレージ10へと反映される。なお、図6に例示するテーブルは、各端末名と、その端末で取り扱われるデータが格納されるディレクトリと、各ディレクトリで保存されるデータ形式とで構成されている。操作端末1の入力操作により、たとえば、図7に例示するディレクトリ構造を設定することもできる。
【0053】
対話形式での操作端末1からの入力処理によって、ネットワーク接続ストレージ10と操作端末1との間におけるデータ形式変換処理に関する各種設定内容(上記を含む各種設定内容)の設定処理が完了すると、各種設定内容がネットワーク接続ストレージ10に設定される(ステップS7)。ここで、上記設定内容の追加・変更があれば、当該追加・変更後の内容がネットワーク接続ストレージ10に設定される。他方、操作端末1側で特に設定内容の追加・変更がなければ、最初に操作端末1の表示画面に表示された各種設定内容がネットワーク接続ストレージ10に設定される。
【0054】
<格納(記憶)処理>
上記各種設定内容の設定処理後、図8に示すように、ネットワーク接続ストレージ10にアクセス可能なネットワークレコーダ(DVDレコーダ等)3が、ネットワーク接続ストレージ10に対して第一のデータ形式のファイル(たとえば、MPEG2のデータストリーム)を録画する。
【0055】
上記録画終了後、トランスコーダ10fは、上記ネットワークレコーダ3から送信される第一のデータ形式のファイルを、少なくとも1以上の第二のデータ形式のファイルに変換する。
【0056】
具体的に、CPU10aが予め設定された変換指示に従い、上記第一のデータ形式のファイルを、どのデータ形式に変換するのかを決定し、その決定内容をトランスコーダ10fに送信する。
【0057】
たとえば、図6は、MPEG2のデータストリームに対する変換指示を表すものとする。当該図6の「保存有無」項目において、ネットワークレコーダ3、テレビ4、携帯電話6の項目に「丸印」がチェックされ、当該チェック内容が設定されているとする。すると、CPU10aは当該チェック内容を把握し、当該CPU10aの命令により、トランスコーダ10fは、MPEG2のデータストリーム(第一のデータ形式のファイル)を、HD−MPEG4AVC−12Mbps(第二のデータ形式のファイル)およびQVGA−MPEG4AVC−384Kbps(第二のデータ形式のファイル)に各々変換する。
【0058】
当該変換処理の後、CPU10aは、変換後の第二のデータ形成のファイルを各々、ハードディスク10dに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる(たとえば図7参照)。たとえば、図6に例示する設定内容の場合には、CPU10aは、上記変換後のHD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイルをディレクトリ「HD_AVC」に格納し、上記変換後のQVGA−MPEG4AVC−384Kbps形式のファイルをディレクトリ「QVGA_AVC」に格納する。
【0059】
なお、上記変換処理後、上記第一のデータ形式のファイル(MPEG2)は、所定の他のディレクトリに移動させても良く、また消去しても良い。
【0060】
また、上記第一のデータ形式のファイルを上記第二のデータ形式のファイルに変換する処理は、上記のように、第一のデータ形式のファイル録画終了後に行っても良いが、次のタイミングで実施しても良い。
【0061】
たとえば、転送側の端末1〜6において特段の処理・判断を要する事無く、ネットワーク接続ストレージに第一のデータ形式のファイルを転送する。その後、トランスコーダ10fは、ネットワーク接続ストレージ10のアイドル期間中に、上記第一のデータ形式のファイルを所定の各種第二のデータ形式のファイルに変換しても良い。具体的に、ネットワーク接続ストレージ10は、ファイルサーバとしての機能を優先し、CPU10aのタスクとしては優先順位の低い期間(アイドル期間)に、トランスコーダタスクを実行する。アイドル期間として、たとえばユーザ就寝中の夜間などが考えられる。
【0062】
また、上記と異なり、トランスコーダ10fは、操作端末等を介してネットワーク接続ストレージ10に予め設定されたタイミングに従って、第一のデータ形式のファイルを所定の各種第二のデータ形式のファイルに変換するようにしても良い。当該タイミングの設定がなされたときには、ネットワーク接続ストレージ10は、当該タイミングに従って、ファイルサーバとしての機能より優先して、トランスコーダタスクを実行する。
【0063】
<再生処理>
次に、端末1〜6におけるネットワーク接続ストレージ10に格納されているファイルの再生動作を、図9に示すフロー図を用いて説明する。なお、ここでの説明では、端末1と操作端末1とが同じ端末となっている。
【0064】
上述で例示説明したように、ネットワークレコーダ3から送信されたファイルと同じコンテンツ内容のファイルであり、テレビ4で取り扱うことが可能な第二のデータ形式のファイル(HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_AVC」に格納されている。さて、当該状況において、図10に示すように、ネットワーク接続ストレージ10が、ネットワークNa上のアクセス権のあるテレビ4から送信された、所望の内容のファイル(上記ネットワークレコーダ3から送信され、録画されたファイル)の再生要求である再生要求信号を受信したとする(ステップS51)。
【0065】
すると、CPU10aは、テレビ4で取り扱うことができるデータ形式のファイルが格納されるディレクトリ(HD_AVC)に、再生要求信号で指摘されるコンテンツのファイルであり、テレビ4で再生可能なデータ形式のファイルが存在するか否かを判断する(ステップS52)。
【0066】
ここで、上記のように、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_AVC」には、所望の内容と同じコンテンツのものである第二のデータ形式のファイル(HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)が、格納されている(ステップS52で「Yes」)。したがって、CPU10aは、ディレクトリ「HD_AVC」から、当該所望の内容と同じコンテンツのものである第二のデータ形式のファイル(HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)を読み出す(ステップS53)。そして、ネットワークコントローラ10cは、当該読み出したファイルを、テレビ4へと送信する(ステップS53)。なお、テレビ4では、当該ファイルを受信し、当該ファイルに基づき所望の内容のファイルの再生処理が実施される。
【0067】
これに対して、上記で説明したネットワークレコーダ3から送信(録画)されたファイルと同じコンテンツのファイルであり、端末(PC)1で取り扱うことが可能なデータ形式のファイル(SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_MPEG2」に格納されていない状況を想定する。当該状況において、図11に示すように、ネットワーク接続ストレージ10が、ネットワークNa上のアクセス権のある端末1から送信された、所望の内容のファイル(上記ネットワークレコーダ3から送信され、録画されたファイル)の再生要求である再生要求信号を受信したとする(ステップS51)。
【0068】
すると、CPU10aは、端末1で取り扱うことができるファイルが格納されるディレクトリ(HD_MPEG2)に、再生要求信号で指摘されるコンテンツのファイルであり、端末1で再生可能なデータ形式のファイルが存在するか否かを判断する(ステップS52)。
【0069】
ここで、上記のように、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_MPEG2」には、所望の内容と同じコンテンツのものであるデータ形式のファイル(SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル)が、格納されていない(ステップS52で「No」)。そこで、ネットワークコントローラ10cは、図12に示すメッセージ情報を、操作端末1に提示させるために、当該操作端末1に対して送信する(ステップS54)。
【0070】
ここで、図12に示すメッセージ情報には、「同じコンテンツで他のデータ形式のファイル(端末1で取り扱うことが出来ないデータ形式のファイル)が存在する」旨、および「当該他のデータ形式のファイルをトランスコードしつつ、端末1側に送信し、当該端末1で再生する、いわゆるリアルタイムトランスコード再生の要否を確認する」旨が含まれている。
【0071】
操作端末1における入力操作により、リアルタイムトランスコード再生が許可されなかったとする(ステップS55で「No」)。この場合には、当該不許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信され、所望の内容のファイルの再生動作は終了する(ステップS56)。
【0072】
これに対して、操作端末1における入力操作により、リアルタイムトランスコード再生が許可されたとする(ステップS55で「OK」)。この場合は、当該許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信される。すると、ネットワーク接続ストレージ10側では、CPU10aが再生可能候補ファイルを検索する。そして、当該検索結果を操作端末1に提示させるために、ネットワークコントローラ10cは、検索した再生可能候補ファイルを操作端末1に送信する(ステップS57)。当該再生可能候補ファイルの一覧は、操作端末1の表示画面において表示される。
【0073】
ここで、再生可能候補ファイルは、上記所望の内容と同じコンテンツのものであり、ハードディスク10dに格納されている上記変換後の第二のデータ形式(端末1で取り扱うことができるデータ形式以外のデータ形式)のファイルである。上記図6を用いて説明した例では、再生可能候補ファイルとして、ディレクトリ「HD_AVC」に格納されているHD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル、ディレクトリ「QVGA_AVC」に格納されているQVGA−MPEG4AVC−384Kbps形式のファイルが存在する。なお、操作端末1に再生可能候補ファイルを提示するとき、SD−MPEG2−4Mbps形式のファイルのトランスコードに適する順に表示しても良い。
【0074】
次に、ユーザは、操作端末1に対する入力操作を通じて、提示された再生可能候補ファイルの中から、所望のデータ形式のファイルを選択する(ステップS58)。当該選択に関する情報は、ネットワーク接続ストレージ10に送信される。すると、ネットワーク接続ストレージ10内のCPU10aは、選択されたデータ形式のファイルを用いて、リアルタイムトランスコード再生が可能な否かを判断する(ステップS59)。
【0075】
リアルタイムトランスコード再生が可能であると判断されたとする(ステップS59で「可」)。この場合には、CPU10aは選択されたデータ形式のファイルを読み出し、トランスコーダ10fは読み出されたファイルを端末1で再生可能なデータ形式であるSD−MPEG2−4Mbps形式のファイル(第三のデータ形式のファイルと把握できる)に変換し、ネットワークコントローラ10cは変換されたデータストリームから随時端末1に対して送信する(ステップS60)。そして、端末1側では、受信したデータストリームから随時再生処理を実行する(リアルタイムトランスコード再生)。
【0076】
これに対して、リアルタイムトランスコード再生が不可能であると判断されたとする(ステップS59で「不可」)。この場合には、ネットワークコントローラ10cは、図13に示すメッセージ情報を、操作端末1に提示させるために、当該操作端末1に対して送信する(ステップS61)。
【0077】
ここで、図13に示すメッセージ情報には、「再生のために選択されたデータ形式のファイルをトランスコードするに際して、当該トランスコードに必要な所要時間」、および「トランスコードを実施するかの可否を求める」旨が含まれている。なお、図13には記載されていないが、「選択されたデータ形式を用いてリアルタイムトランスコーダ再生が不可能である」旨が、メッセージに含まれていても良い。
【0078】
操作端末1における入力操作により、トランスコードが許可されなかったとする(ステップS62で「No」)。この場合には、当該不許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信され、所望の内容のファイルの再生動作は終了する(ステップS63)。
【0079】
これに対して、操作端末1における入力操作により、トランスコード再生が許可されたとする(ステップS62で「Yes」)。この場合は、当該許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信される。すると、ネットワーク接続ストレージ10側では、CPU10aは選択されたデータ形式のファイルを読み出し、トランスコーダ10fは読み出されたファイルを端末1で再生可能なデータ形式であるSD−MPEG2−4Mbps形式のファイル(第三のデータ形式のファイルと把握できる)に変換する(ステップS64)。そして、トランスコード処理が終了すると、ネットワークコントローラ10cは、変換されたデータストリームを一括して端末1に対して送信する(ステップS65)。そして、端末1側では、受信したデータストリームの再生処理を実行する。
【0080】
なお、上記では、再生要求の際に、当該再生要求を発信した端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスク10dに格納されていない場合について説明した。しかしながら、トランスコーダ10fは、所定の端末1〜6での再生処理に先立って、ハードディスク10dに格納されている所定の第二のデータ形式のファイルを、当該所定の端末1〜6における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換するような形態であっても良い。
【0081】
たとえば、上記録画処理の説明において、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルの変換する際、ハードディスク10d容量確保の観点等から、変換後の第二のデータ形成の数・種類を限定する場合がある。図6の保存有無の欄全てに丸印がついていない場合である。しかしながら、当該場合において、上記リアルタイムトランスコード再生を望まない場合や、トランスコードに時間を要することを嫌う場合もある。
【0082】
そこで、ユーザは、ネットワークNaに接続されている所定の操作端末を操作し、必要なデータ形成のファイルを事前に変換しておくことを、ネットワーク接続ストレージ10に予約しておくことができる。
【0083】
たとえば、将来、所望のコンテンツのファイルを端末1で再生することを、ユーザが希望しているとする。また、当該所望のコンテンツに関するファイルであり、端末1で取り扱うことが可能なデータ形式のファイル(SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dに格納されていないとする。また、上記所望のコンテンツに関するファイルであり、端末1で取り扱うことができるデータ形式以外のデータ形式のファイル(たとえば、HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dに格納されているとする。
【0084】
この場合には、ネットワークNaに接続されている操作端末に対する操作により、HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル(第二のデータ形式のファイル)を、SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル(第三のデータ形式のファイル)に変換するスケジュールを、ネットワーク接続ストレージ10に対して予約・設定する。つまり、当該予約・設定により、変換対象のファイルを特定すると共に、変換先のデータ形式も特定する。
【0085】
当該設定処理により、ネットワーク接続ストレージ10に配設されているトランスコーダ10fは、予め設定された予約で規定されるタイミングに従って、上記第二のデータ形式のファイルを上記第三のデータ形式のファイルに変換する。なお、上記予約・設定において、変換を行う時間が設定されていない場合等には、トランスコーダ10fは、ネットワーク接続ストレージ10の上述したアイドル期間中に、上記第二のデータ形式のファイルを上記第三のデータ形式のファイルに変換するようにしても良い。
【0086】
なお、当該特定の端末1〜6での再生前に、当該特定の端末1〜6で再生可能なデータ形式のファイルに変換する際の変換元のファイルを特定する条件として、次のようなものがある。たとえば、ハードディスク10d内のファイルのうちで、作成時刻が一番古いもの(または新しいもの)を優先的に、当該変換元のファイルとして特定する。また、再生のための変換処理が一度も行われていないファイルを優先的に、当該変換元のファイルとして特定する。また、最後に変換処理が行われたファイルの作成時刻より所定時間前に(または所定時間後に、または同時刻に)、ハードディスク10d内に作成されたファイルを優先的に、当該変換元のファイルとして特定する。
【0087】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダ10fを備えている。
【0088】
したがって、端末1〜6側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワーク接続ストレージ10側において、ネットワークに接続される各端末1〜6で取り扱われる各種データ形式のファイルへの変換を実行できる。また、当該変換処理の開始前あるいは開始後に転送元の端末1〜6がシャットダウンしたとしても、当該変換処理をネットワーク接続ストレージ側10で継続して実行することができる。
【0089】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダは、一の第一のデータ形式のファイルを、複数の第二のデータ形式のファイルに変換する。そして、変換後の第二のデータ形成のファイルを各々、ハードディスク10dに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、CPU10aをさらに備えている。
【0090】
したがって、複数の端末1〜6で再生することを前提として、異なるコーデック・ファイルフォーマットのファイルを整理して保存することができる。
【0091】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、端末に関する情報を取得するネットワークコントローラ10cをさらに備えている。そして、当該ネットワークコントローラ10cは、情報取得の結果得られる、変換処理に関する設定内容をネットワークNaに接続される操作端末1に対して提示させるための設定内容提示情報を、操作端末1に送信する。
【0092】
したがって、ネットワークNaに接続される操作端末1において、同じネットワークに接続される端末1〜6の対応データ形式等を確認することができる。
【0093】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、変換処理に関する設定内容は、操作端末1からの入力処理によって、設定される。したがって、利便性の高いネットワーク接続ストレージ10を提供することができる。
【0094】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、所定の端末での再生要求を受け、所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスク10dに存在しないとき、トランスコーダ10fは、ハードディスク10dに格納されている所定のデータ形式のファイルを、所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。そして、ネットワークコントローラ10cは、所定の端末1〜6における再生処理のために、第三のデータ形成のファイルを、所定の端末1〜6に送信する。
【0095】
したがって、ハードディスク10dに再生端末1〜6側で再生可能なデータ形式のファイルが格納されていない場合においても、再生端末1〜6側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワーク接続ストレージ側において、端末1〜6で再生されるデータ形式のファイルへの変換を実行できる。また、ネットワーク接続ストレージ10は、端末1〜6側において、いわゆるリアルタイムトランスコード再生を実施させることも可能となる。
【0096】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダ10fは、所定の端末1〜6での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、ハードディスク10dに格納されている所定の第一、二のデータ形式のファイルを、所定の端末1〜6における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0097】
したがって、所望のファイルの再生処理の間際に、ユーザは特に労力を要することなく、所定の端末1〜6で再生可能なデータ形式のファイルを事前に、作成・格納しておくことができる。
【0098】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダ10fは、ネットワーク接続ストレージ10のアイドル期間中に、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0099】
したがって、ネットワーク接続ストレージ10のCPU10a等に負担をかける事無く、トランスコード10fは変換処理を実施できる。
【0100】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダ10fは、予め設定されたタイミングに従って、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0101】
したがって、ユーザの利便性の高いネットワーク接続ストレージ10を提供することができる。
【0102】
なお、上記ネットワーク接続ストレージ10は、USB(Universal Serial Bus)接続可能なものであっても、あるいはLAN接続可能なものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明に係るネットワーク接続ストレージが接続されるネットワークの様子を示す図である。
【図2】本発明に係るネットワーク接続ストレージの内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るネットワーク接続ストレージの設定処理の動作の流れを示す図である。
【図4】本発明に係るネットワーク接続ストレージの設定処理の動作を説明するための図である。
【図5】操作端末に表示される設定内容を例示する図である。
【図6】操作端末に表示される設定内容を例示する図である。
【図7】ハードディスクにおけるディレクトリ構造を例示する図である。
【図8】本発明に係るネットワーク接続ストレージの録画処理の動作を説明するための図である。
【図9】本発明に係るネットワーク接続ストレージの再生処理の動作の流れを示す図である。
【図10】本発明に係るネットワーク接続ストレージの再生処理の動作を説明するための図である。
【図11】本発明に係るネットワーク接続ストレージの再生処理の動作を説明するための図である。
【図12】操作端末に表示されるメッセージを例示する図である。
【図13】操作端末に表示されるメッセージを例示する図である。
【符号の説明】
【0104】
10 ネットワーク接続ストレージ
10a CPU
10b メモリ・I/Oコントローラ
10c ネットワークコントローラ
10d ハードディスク
10e メモリ(ROM/RAM)
10f トランスコーダ
【技術分野】
【0001】
この発明は、ネットワーク接続ストレージに係る発明である。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクを備え、ネットワークに接続され、当該ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶するネットワーク接続ストレージ(NAS:Network Attached Storage)は、従来より存する。当該NASは、いわば、LAN(Local Area Network)等に接続して利用するファイルサーバ専用のコンピュータである。
【0003】
ネットワーク接続ストレージは、ハードディスクと、当該ハードディスクをコントロールするネットワーク機能を持つCPU(Central Processing Unit)とを備えている。当該ネットワーク接続ストレージでは、一般的に、CPUがOS(Operating System)上でファイルサーバアプリケーションを動作させている。
【0004】
ネットワーク接続ストレージが接続されるネットワークには、パーソナルコンピュータ、ワークステーションのみならず、家庭用テレビ、テレビ放送レコーダ、その他のAV機器などが接続されることが多い。そして、ネットワークに接続される各端末では、ネットワーク接続ストレージにデータを記憶したり、再生のためにネットワーク接続ストレージに格納されているデータを読み出したりする。
【0005】
なお、ネットワーク接続ストレージに関する先行文献として、たとえば特許文献1,2が存在する。
【0006】
【特許文献1】2007−317181号公報
【特許文献2】2007−317183号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ネットワーク接続ストレージが接続されるネットワークには、上記のように様々な端末が接続される。したがって、当該各端末で取り扱い可能なデータ形式(圧縮コーデックなど)は、それぞれの端末で異なる場合がある。たとえば、DVDレコーダでの記録再生は一般的に、MPEG−2のデータ形式のファイルを用いて実施される。また、パーソナルコンピュータや携帯電話では、MPEG−4やMPEG−4AVCのデータ形式のファイルが一般的に取り扱われる。
【0008】
したがって、各種端末で再生等することを前提として、複数種のデータ形式でファイルをネットワーク接続ストレージに格納されていることが望まれる。
【0009】
そこで、本発明は、格納するファイルの転送側端末側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワークに接続される各端末で取り扱われる各種データ形式のファイルを変換・格納等できる、利便性の高いネットワーク接続ストレージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のネットワーク接続ストレージは、ハードディスクを備え、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶する、ネットワーク接続ストレージであって、前記端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダを、備えている。
【0011】
また、請求項2に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、一の前記第一のデータ形式のファイルを、複数の前記第二のデータ形式のファイルに変換し、前記変換後の前記第二のデータ形成のファイルを各々、前記ハードディスクに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、コントローラを、さらに備えている。
【0012】
また、請求項3に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記ネットワークに接続される各前記端末に関する情報を取得するネットワークコントローラを、さらに備えており、前記ネットワークコントローラは、前記情報取得の結果得られる、前記変換処理に関する設定内容を前記ネットワークに接続される操作端末に対して提示させるための設定内容提示情報を、前記操作端末に送信する。
【0013】
また、請求項4に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項3に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記変換処理に関する前記設定内容は、前記操作端末からの入力処理によって、変更可能である。
【0014】
また、請求項5に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、所定の前記端末での再生要求を受け、前記所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスクに存在しないとき、前記トランスコーダは、前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換し、前記所定の端末における再生処理のために、前記第三のデータ形成のファイルを、前記所定の端末に送信するネットワークコントローラをさらに備えている。
【0015】
また、請求項6に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、所定の前記端末での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0016】
また、請求項7に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、前記ネットワーク接続ストレージのアイドル期間中に、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0017】
また、請求項8に記載のネットワーク接続ストレージは、請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージであって、前記トランスコーダは、予め設定されたタイミングに従って、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1に記載のネットワーク接続ストレージは、端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダを、備えている。
【0019】
したがって、端末側において特に余分な処理を行う事無く、ファイル格納側において、ネットワークに接続される各端末で取り扱われる各種データ形式のファイルへの変換を実行できる。また、当該変換処理の開始前あるいは開始後に転送元の端末がシャットダウンしたとしても、当該変換処理をネットワーク接続ストレージ側で継続して実行することができる。
【0020】
また、請求項2に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、一の第一のデータ形式のファイルを、複数の第二のデータ形式のファイルに変換し、変換後の第二のデータ形成のファイルを各々、ハードディスクに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、コントローラをさらに備えている。
【0021】
したがって、複数の端末で再生することを前提として、異なるコーデック・ファイルフォーマットのファイルを整理して保存することができる。
【0022】
また、請求項3に記載のネットワーク接続ストレージは、端末に関する情報を取得するネットワークコントローラをさらに備えており、当該ネットワークコントローラは、情報取得の結果得られる、変換処理に関する設定内容をネットワークに接続される操作端末に対して提示させるための設定内容提示情報を、操作端末に送信する。
【0023】
したがって、ネットワークに接続される所定の端末において、同じネットワークに接続される端末の対応データ形式等を確認することができる。
【0024】
また、請求項4に記載のネットワーク接続ストレージは、変換処理に関する設定内容は、操作端末からの入力処理によって、変更可能である。
【0025】
したがって、利便性の高いネットワーク接続ストレージを提供することができる。
【0026】
また、請求項5に記載のネットワーク接続ストレージは、所定の端末での再生要求を受け、所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスクに存在しないとき、トランスコーダは、ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換し、所定の端末における再生処理のために、第三のデータ形成のファイルを、所定の端末に送信するネットワークコントローラをさらに備えている。
【0027】
したがって、ハードディスクに再生端末側で再生可能なデータ形式のファイルが格納されていない場合においても、再生端末側において特に余分な処理を行う事無く、ファイル格納側において、端末で再生されるデータ形式のファイルへの変換を実行できる。また、ネットワーク接続ストレージは、端末側において、いわゆるリアルタイムトランスコード再生を実施させることも可能となる。
【0028】
また、請求項6に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、所定の端末での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0029】
したがって、所望のファイルの再生処理の間際に、ユーザは特に労力を要することなく、所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルを事前に、作成・格納しておくことができる。
【0030】
また、請求項7に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、ネットワーク接続ストレージのアイドル期間中に、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0031】
したがって、ネットワーク接続ストレージの処理部に負担をかける事無く、トランスコードは変換処理を実施できる。
【0032】
また、請求項8に記載のネットワーク接続ストレージでは、トランスコーダは、予め設定されたタイミングに従って、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0033】
したがって、ユーザの利便性の高いネットワーク接続ストレージを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0035】
<実施の形態>
図1は、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ(NAS)を含むシステム100の構成を示す図である。
【0036】
図1に示すように、システム100は、LANなどのネットワークNaに対して複数の端末1〜5,10が直接接続されている。ここで、各端末1〜5,10は、物理層においてたとえばイーサネット(登録商標)が規定されている。また、ネットワークBluetooth(登録商標)ブリッジ5を介して、ネットワークNaには、AV(Audio Visual)機能付き携帯電話6が接続されている。
【0037】
図2は、ネットワークNaに接続される、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10の構成を示すブロック図である。
【0038】
図2に示すように、ネットワーク接続ストレージ10は、CPU10a、メモリ・I/O(インプット/アウトプット)コントローラ10b、ネットワークコントローラ10c、ハードディスクドライブ(以下、単にハードディスクと称する)10d、ROM(Read−Only Memory)/RAM(Random Access Memory)(以下、単にメモリと称する)10e、トランスコーダ10fにより、構成されている。
【0039】
当該ネットワーク接続ストレージ10は、ハードディスク10dを備え、ネットワークNaに接続され、当該ネットワークNaを介して複数の端末1〜6から送信されるデータを共有可能に記憶する。
【0040】
CPU10aは、ネットワーク接続ストレージ10全体の制御を行う。CPU10aの主な動作としては、ネットワークコントローラ10cへのコマンド制御、ネットワークコントローラ10cのステータスの把握、これらを元にしたネットワーク動作(ファイルサーバ動作、WEBサーバ動作)、画像ファイル等のファイル管理、トランスコーダ10fへのコマンド制御によるデータ変換動作である。
【0041】
ネットワークコントローラ10cは、他の端末1〜5とのネットワーク接続を制御する。ハードディスク10dは、トランスコーダ前/後のファイルを格納(記録)する。メモリ10eは、CPUのプログラムや定数を記憶する際に用いられたり、プログラムのワークとして用いられたり、トランスコード前/後のストリームバッファとして用いられたりする。
【0042】
トランスコーダ10fは、ファイルのデータ形式を所望のデータ形式に変換するファイル変換処理を行う。トランスコーダ10fでは、たとえば、動画像圧縮・音声圧縮の方式、圧縮率、および画像サイズ等を変更する。当該ファイル変換処理は、CPUのコマンド制御に基づいて実施される。
【0043】
なお、ネットワークコントローラ10c、ハードディスク10d、メモリ10e、トランスコーダ10f、およびCPU10aは、メモリ・I/Oコントローラ10bによって接続される。また、CPU10aの制御の下、メモリ10eのそれぞれ特定のアドレスにデータが格納されている。
【0044】
次に、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10の動作について説明する。なお、本明細書において、端末1〜6からネットワーク接続ストレージ10に録画のために転送される所定のデータ形式のファイルを、第一のデータ形式のファイルと称する。また、ネットワーク接続ストレージ10において、当該録画に変換されるデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルと称する。また、端末1〜6の再生処理のために、ネットワーク接続ストレージ10において変換されるデータ形式のファイルを、第三のデータ形式のファイルと称する。
【0045】
<初期設定>
はじめに、ネットワーク接続ストレージ10に対する所定の設定処理動作について、図3を用いて説明する。
【0046】
ネットワーク接続ストレージ10の電源が投入されると(ステップS1)、最初のブートコードがCPU10a上にロードされる(ステップS2)。その後、ハードディスクの特定領域からOSのロードを行い、ファイルサーバアプリケーションが起動され、ネットワークコントローラ10cが起動する(ステップS3)。
【0047】
ファイルサーバアプリケーションは、ネットワーク接続ストレージ10をネットワークストレージとして動作させるようになっている。なお、セキュリティ設定にてアクセス可能な端末1〜6は、ネットワークNaを介してネットワーク接続ストレージ10へのリードライトが可能となる。
【0048】
次に、ネットワーク接続ストレージ10は、ネットワークNaに接続されている各端末1〜6とネゴシエーションを行う。具体的に、ネットワーク接続ストレージ10に配設されるネットワークコントローラ10cは、ネットワークに接続されている各端末に関する情報(テレビ等の種別、および端末で取り扱われるデータ形式の情報(圧縮コーデックやファイルフォーマット)等)を取得する(ステップS4)。その後、ネットワーク接続ストレージ10に配設されるCPU10aは、設定WEBアプリケーションを起動させる(ステップS5)。
【0049】
一方、ネットワーク接続ストレージ10の設定処理を外部から実施する操作端末1では、WEBブラウザが起動し(ステップS11)、その後、図4に示すようにネットワーク接続ストレージ10と操作端末1との間で、対話形式の設定処理が行われる。
【0050】
具体的に、ネットワークコントローラ10cは、ステップS4において取得した各情報の結果得られる設定内容提示情報を操作端末に送信する。すると、操作端末1の表示画面には、当該設定内容提示情報が提示される。ここで、設定内容提示情報とは、後述するデータ形式の変換処理に関する各種設定内容である。図5に、当該提示される設定内容提示情報の一例を示す。図5に例示するテーブルは、ネットワーク接続ストレージ10が検出した各端末名、当該各端末で処理可能なデータ形式(たとえば、録画プロファイル、再生プロファイル)とから成る。また、当該テーブルには、各端末のIPアドレスが含まれていても良い。
【0051】
ここで、操作端末1に対する入力処理によって、図5に例示するテーブルに対して、ユーザ希望の設定追加・変更がされたときには(ステップS12、ステップS6で「Yes」)には、当該設定追加・変更の内容がネットワーク接続ストレージ10へ反映される。つまり、操作端末1に対する入力処理によって、設定内容の再設定(追加を含む変更等)が行われる(ステップS6)。
【0052】
また、ネットワーク接続ストレージ10は、各端末1〜6とのネゴシエーションの結果、設定内容提示情報として図6に例示するテーブルを作成し、当該テーブルを操作端末1の表示画面に表示させても良い。この場合には、操作端末1側において、当該テーブルに対して設定内容の追加・変更等を行うことができ、当該設定内容の追加・変更等がネットワーク接続ストレージ10へと反映される。なお、図6に例示するテーブルは、各端末名と、その端末で取り扱われるデータが格納されるディレクトリと、各ディレクトリで保存されるデータ形式とで構成されている。操作端末1の入力操作により、たとえば、図7に例示するディレクトリ構造を設定することもできる。
【0053】
対話形式での操作端末1からの入力処理によって、ネットワーク接続ストレージ10と操作端末1との間におけるデータ形式変換処理に関する各種設定内容(上記を含む各種設定内容)の設定処理が完了すると、各種設定内容がネットワーク接続ストレージ10に設定される(ステップS7)。ここで、上記設定内容の追加・変更があれば、当該追加・変更後の内容がネットワーク接続ストレージ10に設定される。他方、操作端末1側で特に設定内容の追加・変更がなければ、最初に操作端末1の表示画面に表示された各種設定内容がネットワーク接続ストレージ10に設定される。
【0054】
<格納(記憶)処理>
上記各種設定内容の設定処理後、図8に示すように、ネットワーク接続ストレージ10にアクセス可能なネットワークレコーダ(DVDレコーダ等)3が、ネットワーク接続ストレージ10に対して第一のデータ形式のファイル(たとえば、MPEG2のデータストリーム)を録画する。
【0055】
上記録画終了後、トランスコーダ10fは、上記ネットワークレコーダ3から送信される第一のデータ形式のファイルを、少なくとも1以上の第二のデータ形式のファイルに変換する。
【0056】
具体的に、CPU10aが予め設定された変換指示に従い、上記第一のデータ形式のファイルを、どのデータ形式に変換するのかを決定し、その決定内容をトランスコーダ10fに送信する。
【0057】
たとえば、図6は、MPEG2のデータストリームに対する変換指示を表すものとする。当該図6の「保存有無」項目において、ネットワークレコーダ3、テレビ4、携帯電話6の項目に「丸印」がチェックされ、当該チェック内容が設定されているとする。すると、CPU10aは当該チェック内容を把握し、当該CPU10aの命令により、トランスコーダ10fは、MPEG2のデータストリーム(第一のデータ形式のファイル)を、HD−MPEG4AVC−12Mbps(第二のデータ形式のファイル)およびQVGA−MPEG4AVC−384Kbps(第二のデータ形式のファイル)に各々変換する。
【0058】
当該変換処理の後、CPU10aは、変換後の第二のデータ形成のファイルを各々、ハードディスク10dに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる(たとえば図7参照)。たとえば、図6に例示する設定内容の場合には、CPU10aは、上記変換後のHD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイルをディレクトリ「HD_AVC」に格納し、上記変換後のQVGA−MPEG4AVC−384Kbps形式のファイルをディレクトリ「QVGA_AVC」に格納する。
【0059】
なお、上記変換処理後、上記第一のデータ形式のファイル(MPEG2)は、所定の他のディレクトリに移動させても良く、また消去しても良い。
【0060】
また、上記第一のデータ形式のファイルを上記第二のデータ形式のファイルに変換する処理は、上記のように、第一のデータ形式のファイル録画終了後に行っても良いが、次のタイミングで実施しても良い。
【0061】
たとえば、転送側の端末1〜6において特段の処理・判断を要する事無く、ネットワーク接続ストレージに第一のデータ形式のファイルを転送する。その後、トランスコーダ10fは、ネットワーク接続ストレージ10のアイドル期間中に、上記第一のデータ形式のファイルを所定の各種第二のデータ形式のファイルに変換しても良い。具体的に、ネットワーク接続ストレージ10は、ファイルサーバとしての機能を優先し、CPU10aのタスクとしては優先順位の低い期間(アイドル期間)に、トランスコーダタスクを実行する。アイドル期間として、たとえばユーザ就寝中の夜間などが考えられる。
【0062】
また、上記と異なり、トランスコーダ10fは、操作端末等を介してネットワーク接続ストレージ10に予め設定されたタイミングに従って、第一のデータ形式のファイルを所定の各種第二のデータ形式のファイルに変換するようにしても良い。当該タイミングの設定がなされたときには、ネットワーク接続ストレージ10は、当該タイミングに従って、ファイルサーバとしての機能より優先して、トランスコーダタスクを実行する。
【0063】
<再生処理>
次に、端末1〜6におけるネットワーク接続ストレージ10に格納されているファイルの再生動作を、図9に示すフロー図を用いて説明する。なお、ここでの説明では、端末1と操作端末1とが同じ端末となっている。
【0064】
上述で例示説明したように、ネットワークレコーダ3から送信されたファイルと同じコンテンツ内容のファイルであり、テレビ4で取り扱うことが可能な第二のデータ形式のファイル(HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_AVC」に格納されている。さて、当該状況において、図10に示すように、ネットワーク接続ストレージ10が、ネットワークNa上のアクセス権のあるテレビ4から送信された、所望の内容のファイル(上記ネットワークレコーダ3から送信され、録画されたファイル)の再生要求である再生要求信号を受信したとする(ステップS51)。
【0065】
すると、CPU10aは、テレビ4で取り扱うことができるデータ形式のファイルが格納されるディレクトリ(HD_AVC)に、再生要求信号で指摘されるコンテンツのファイルであり、テレビ4で再生可能なデータ形式のファイルが存在するか否かを判断する(ステップS52)。
【0066】
ここで、上記のように、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_AVC」には、所望の内容と同じコンテンツのものである第二のデータ形式のファイル(HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)が、格納されている(ステップS52で「Yes」)。したがって、CPU10aは、ディレクトリ「HD_AVC」から、当該所望の内容と同じコンテンツのものである第二のデータ形式のファイル(HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)を読み出す(ステップS53)。そして、ネットワークコントローラ10cは、当該読み出したファイルを、テレビ4へと送信する(ステップS53)。なお、テレビ4では、当該ファイルを受信し、当該ファイルに基づき所望の内容のファイルの再生処理が実施される。
【0067】
これに対して、上記で説明したネットワークレコーダ3から送信(録画)されたファイルと同じコンテンツのファイルであり、端末(PC)1で取り扱うことが可能なデータ形式のファイル(SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_MPEG2」に格納されていない状況を想定する。当該状況において、図11に示すように、ネットワーク接続ストレージ10が、ネットワークNa上のアクセス権のある端末1から送信された、所望の内容のファイル(上記ネットワークレコーダ3から送信され、録画されたファイル)の再生要求である再生要求信号を受信したとする(ステップS51)。
【0068】
すると、CPU10aは、端末1で取り扱うことができるファイルが格納されるディレクトリ(HD_MPEG2)に、再生要求信号で指摘されるコンテンツのファイルであり、端末1で再生可能なデータ形式のファイルが存在するか否かを判断する(ステップS52)。
【0069】
ここで、上記のように、ハードディスク10dのディレクトリ「HD_MPEG2」には、所望の内容と同じコンテンツのものであるデータ形式のファイル(SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル)が、格納されていない(ステップS52で「No」)。そこで、ネットワークコントローラ10cは、図12に示すメッセージ情報を、操作端末1に提示させるために、当該操作端末1に対して送信する(ステップS54)。
【0070】
ここで、図12に示すメッセージ情報には、「同じコンテンツで他のデータ形式のファイル(端末1で取り扱うことが出来ないデータ形式のファイル)が存在する」旨、および「当該他のデータ形式のファイルをトランスコードしつつ、端末1側に送信し、当該端末1で再生する、いわゆるリアルタイムトランスコード再生の要否を確認する」旨が含まれている。
【0071】
操作端末1における入力操作により、リアルタイムトランスコード再生が許可されなかったとする(ステップS55で「No」)。この場合には、当該不許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信され、所望の内容のファイルの再生動作は終了する(ステップS56)。
【0072】
これに対して、操作端末1における入力操作により、リアルタイムトランスコード再生が許可されたとする(ステップS55で「OK」)。この場合は、当該許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信される。すると、ネットワーク接続ストレージ10側では、CPU10aが再生可能候補ファイルを検索する。そして、当該検索結果を操作端末1に提示させるために、ネットワークコントローラ10cは、検索した再生可能候補ファイルを操作端末1に送信する(ステップS57)。当該再生可能候補ファイルの一覧は、操作端末1の表示画面において表示される。
【0073】
ここで、再生可能候補ファイルは、上記所望の内容と同じコンテンツのものであり、ハードディスク10dに格納されている上記変換後の第二のデータ形式(端末1で取り扱うことができるデータ形式以外のデータ形式)のファイルである。上記図6を用いて説明した例では、再生可能候補ファイルとして、ディレクトリ「HD_AVC」に格納されているHD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル、ディレクトリ「QVGA_AVC」に格納されているQVGA−MPEG4AVC−384Kbps形式のファイルが存在する。なお、操作端末1に再生可能候補ファイルを提示するとき、SD−MPEG2−4Mbps形式のファイルのトランスコードに適する順に表示しても良い。
【0074】
次に、ユーザは、操作端末1に対する入力操作を通じて、提示された再生可能候補ファイルの中から、所望のデータ形式のファイルを選択する(ステップS58)。当該選択に関する情報は、ネットワーク接続ストレージ10に送信される。すると、ネットワーク接続ストレージ10内のCPU10aは、選択されたデータ形式のファイルを用いて、リアルタイムトランスコード再生が可能な否かを判断する(ステップS59)。
【0075】
リアルタイムトランスコード再生が可能であると判断されたとする(ステップS59で「可」)。この場合には、CPU10aは選択されたデータ形式のファイルを読み出し、トランスコーダ10fは読み出されたファイルを端末1で再生可能なデータ形式であるSD−MPEG2−4Mbps形式のファイル(第三のデータ形式のファイルと把握できる)に変換し、ネットワークコントローラ10cは変換されたデータストリームから随時端末1に対して送信する(ステップS60)。そして、端末1側では、受信したデータストリームから随時再生処理を実行する(リアルタイムトランスコード再生)。
【0076】
これに対して、リアルタイムトランスコード再生が不可能であると判断されたとする(ステップS59で「不可」)。この場合には、ネットワークコントローラ10cは、図13に示すメッセージ情報を、操作端末1に提示させるために、当該操作端末1に対して送信する(ステップS61)。
【0077】
ここで、図13に示すメッセージ情報には、「再生のために選択されたデータ形式のファイルをトランスコードするに際して、当該トランスコードに必要な所要時間」、および「トランスコードを実施するかの可否を求める」旨が含まれている。なお、図13には記載されていないが、「選択されたデータ形式を用いてリアルタイムトランスコーダ再生が不可能である」旨が、メッセージに含まれていても良い。
【0078】
操作端末1における入力操作により、トランスコードが許可されなかったとする(ステップS62で「No」)。この場合には、当該不許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信され、所望の内容のファイルの再生動作は終了する(ステップS63)。
【0079】
これに対して、操作端末1における入力操作により、トランスコード再生が許可されたとする(ステップS62で「Yes」)。この場合は、当該許可の信号がネットワーク接続ストレージ10に送信される。すると、ネットワーク接続ストレージ10側では、CPU10aは選択されたデータ形式のファイルを読み出し、トランスコーダ10fは読み出されたファイルを端末1で再生可能なデータ形式であるSD−MPEG2−4Mbps形式のファイル(第三のデータ形式のファイルと把握できる)に変換する(ステップS64)。そして、トランスコード処理が終了すると、ネットワークコントローラ10cは、変換されたデータストリームを一括して端末1に対して送信する(ステップS65)。そして、端末1側では、受信したデータストリームの再生処理を実行する。
【0080】
なお、上記では、再生要求の際に、当該再生要求を発信した端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスク10dに格納されていない場合について説明した。しかしながら、トランスコーダ10fは、所定の端末1〜6での再生処理に先立って、ハードディスク10dに格納されている所定の第二のデータ形式のファイルを、当該所定の端末1〜6における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換するような形態であっても良い。
【0081】
たとえば、上記録画処理の説明において、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルの変換する際、ハードディスク10d容量確保の観点等から、変換後の第二のデータ形成の数・種類を限定する場合がある。図6の保存有無の欄全てに丸印がついていない場合である。しかしながら、当該場合において、上記リアルタイムトランスコード再生を望まない場合や、トランスコードに時間を要することを嫌う場合もある。
【0082】
そこで、ユーザは、ネットワークNaに接続されている所定の操作端末を操作し、必要なデータ形成のファイルを事前に変換しておくことを、ネットワーク接続ストレージ10に予約しておくことができる。
【0083】
たとえば、将来、所望のコンテンツのファイルを端末1で再生することを、ユーザが希望しているとする。また、当該所望のコンテンツに関するファイルであり、端末1で取り扱うことが可能なデータ形式のファイル(SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dに格納されていないとする。また、上記所望のコンテンツに関するファイルであり、端末1で取り扱うことができるデータ形式以外のデータ形式のファイル(たとえば、HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル)が、ハードディスク10dに格納されているとする。
【0084】
この場合には、ネットワークNaに接続されている操作端末に対する操作により、HD−MPEG4AVC−12Mbps形式のファイル(第二のデータ形式のファイル)を、SD−MPEG2−4Mbps形式のファイル(第三のデータ形式のファイル)に変換するスケジュールを、ネットワーク接続ストレージ10に対して予約・設定する。つまり、当該予約・設定により、変換対象のファイルを特定すると共に、変換先のデータ形式も特定する。
【0085】
当該設定処理により、ネットワーク接続ストレージ10に配設されているトランスコーダ10fは、予め設定された予約で規定されるタイミングに従って、上記第二のデータ形式のファイルを上記第三のデータ形式のファイルに変換する。なお、上記予約・設定において、変換を行う時間が設定されていない場合等には、トランスコーダ10fは、ネットワーク接続ストレージ10の上述したアイドル期間中に、上記第二のデータ形式のファイルを上記第三のデータ形式のファイルに変換するようにしても良い。
【0086】
なお、当該特定の端末1〜6での再生前に、当該特定の端末1〜6で再生可能なデータ形式のファイルに変換する際の変換元のファイルを特定する条件として、次のようなものがある。たとえば、ハードディスク10d内のファイルのうちで、作成時刻が一番古いもの(または新しいもの)を優先的に、当該変換元のファイルとして特定する。また、再生のための変換処理が一度も行われていないファイルを優先的に、当該変換元のファイルとして特定する。また、最後に変換処理が行われたファイルの作成時刻より所定時間前に(または所定時間後に、または同時刻に)、ハードディスク10d内に作成されたファイルを優先的に、当該変換元のファイルとして特定する。
【0087】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダ10fを備えている。
【0088】
したがって、端末1〜6側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワーク接続ストレージ10側において、ネットワークに接続される各端末1〜6で取り扱われる各種データ形式のファイルへの変換を実行できる。また、当該変換処理の開始前あるいは開始後に転送元の端末1〜6がシャットダウンしたとしても、当該変換処理をネットワーク接続ストレージ側10で継続して実行することができる。
【0089】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダは、一の第一のデータ形式のファイルを、複数の第二のデータ形式のファイルに変換する。そして、変換後の第二のデータ形成のファイルを各々、ハードディスク10dに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、CPU10aをさらに備えている。
【0090】
したがって、複数の端末1〜6で再生することを前提として、異なるコーデック・ファイルフォーマットのファイルを整理して保存することができる。
【0091】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、端末に関する情報を取得するネットワークコントローラ10cをさらに備えている。そして、当該ネットワークコントローラ10cは、情報取得の結果得られる、変換処理に関する設定内容をネットワークNaに接続される操作端末1に対して提示させるための設定内容提示情報を、操作端末1に送信する。
【0092】
したがって、ネットワークNaに接続される操作端末1において、同じネットワークに接続される端末1〜6の対応データ形式等を確認することができる。
【0093】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、変換処理に関する設定内容は、操作端末1からの入力処理によって、設定される。したがって、利便性の高いネットワーク接続ストレージ10を提供することができる。
【0094】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10は、所定の端末での再生要求を受け、所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスク10dに存在しないとき、トランスコーダ10fは、ハードディスク10dに格納されている所定のデータ形式のファイルを、所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。そして、ネットワークコントローラ10cは、所定の端末1〜6における再生処理のために、第三のデータ形成のファイルを、所定の端末1〜6に送信する。
【0095】
したがって、ハードディスク10dに再生端末1〜6側で再生可能なデータ形式のファイルが格納されていない場合においても、再生端末1〜6側において特に余分な処理を行う事無く、ネットワーク接続ストレージ側において、端末1〜6で再生されるデータ形式のファイルへの変換を実行できる。また、ネットワーク接続ストレージ10は、端末1〜6側において、いわゆるリアルタイムトランスコード再生を実施させることも可能となる。
【0096】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダ10fは、所定の端末1〜6での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、ハードディスク10dに格納されている所定の第一、二のデータ形式のファイルを、所定の端末1〜6における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0097】
したがって、所望のファイルの再生処理の間際に、ユーザは特に労力を要することなく、所定の端末1〜6で再生可能なデータ形式のファイルを事前に、作成・格納しておくことができる。
【0098】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダ10fは、ネットワーク接続ストレージ10のアイドル期間中に、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0099】
したがって、ネットワーク接続ストレージ10のCPU10a等に負担をかける事無く、トランスコード10fは変換処理を実施できる。
【0100】
また、本実施の形態に係るネットワーク接続ストレージ10では、トランスコーダ10fは、予め設定されたタイミングに従って、第一のデータ形式のファイルを第二のデータ形式のファイルに変換、または、所定のデータ形式のファイルを第三のデータ形式のファイルに変換する。
【0101】
したがって、ユーザの利便性の高いネットワーク接続ストレージ10を提供することができる。
【0102】
なお、上記ネットワーク接続ストレージ10は、USB(Universal Serial Bus)接続可能なものであっても、あるいはLAN接続可能なものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明に係るネットワーク接続ストレージが接続されるネットワークの様子を示す図である。
【図2】本発明に係るネットワーク接続ストレージの内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るネットワーク接続ストレージの設定処理の動作の流れを示す図である。
【図4】本発明に係るネットワーク接続ストレージの設定処理の動作を説明するための図である。
【図5】操作端末に表示される設定内容を例示する図である。
【図6】操作端末に表示される設定内容を例示する図である。
【図7】ハードディスクにおけるディレクトリ構造を例示する図である。
【図8】本発明に係るネットワーク接続ストレージの録画処理の動作を説明するための図である。
【図9】本発明に係るネットワーク接続ストレージの再生処理の動作の流れを示す図である。
【図10】本発明に係るネットワーク接続ストレージの再生処理の動作を説明するための図である。
【図11】本発明に係るネットワーク接続ストレージの再生処理の動作を説明するための図である。
【図12】操作端末に表示されるメッセージを例示する図である。
【図13】操作端末に表示されるメッセージを例示する図である。
【符号の説明】
【0104】
10 ネットワーク接続ストレージ
10a CPU
10b メモリ・I/Oコントローラ
10c ネットワークコントローラ
10d ハードディスク
10e メモリ(ROM/RAM)
10f トランスコーダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードディスクを備え、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶する、ネットワーク接続ストレージであって、
前記端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダを、備えている、
ことを特徴とするネットワーク接続ストレージ。
【請求項2】
前記トランスコーダは、
一の前記第一のデータ形式のファイルを、複数の前記第二のデータ形式のファイルに変換し、
前記変換後の前記第二のデータ形成のファイルを各々、前記ハードディスクに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、コントローラを、さらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項3】
前記ネットワークに接続される各前記端末に関する情報を取得するネットワークコントローラを、さらに備えており、
前記ネットワークコントローラは、
前記情報取得の結果得られる、前記変換処理に関する設定内容を前記ネットワークに接続される操作端末に対して提示させるための設定内容提示情報を、前記操作端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項4】
前記変換処理に関する前記設定内容は、
前記操作端末からの入力処理によって、変更可能である、
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項5】
所定の前記端末での再生要求を受け、前記所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスクに存在しないとき、前記トランスコーダは、
前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換し、
前記所定の端末における再生処理のために、前記第三のデータ形成のファイルを、前記所定の端末に送信するネットワークコントローラを、さらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項6】
前記トランスコーダは、
所定の前記端末での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項7】
前記トランスコーダは、
前記ネットワーク接続ストレージのアイドル期間中に、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する、
ことを特徴とする請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項8】
前記トランスコーダは、
予め設定されたタイミングに従って、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する、
ことを特徴とする請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項1】
ハードディスクを備え、ネットワークに接続され、前記ネットワークを介して複数の端末から送信されるデータを共有可能に記憶する、ネットワーク接続ストレージであって、
前記端末から送信される第一のデータ形式のファイルを、第二のデータ形式のファイルに変換する変換処理を行うトランスコーダを、備えている、
ことを特徴とするネットワーク接続ストレージ。
【請求項2】
前記トランスコーダは、
一の前記第一のデータ形式のファイルを、複数の前記第二のデータ形式のファイルに変換し、
前記変換後の前記第二のデータ形成のファイルを各々、前記ハードディスクに規定される異なるディレクトリに仕分けして記憶させる、コントローラを、さらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項3】
前記ネットワークに接続される各前記端末に関する情報を取得するネットワークコントローラを、さらに備えており、
前記ネットワークコントローラは、
前記情報取得の結果得られる、前記変換処理に関する設定内容を前記ネットワークに接続される操作端末に対して提示させるための設定内容提示情報を、前記操作端末に送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項4】
前記変換処理に関する前記設定内容は、
前記操作端末からの入力処理によって、変更可能である、
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項5】
所定の前記端末での再生要求を受け、前記所定の端末で再生可能なデータ形式のファイルがハードディスクに存在しないとき、前記トランスコーダは、
前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換し、
前記所定の端末における再生処理のために、前記第三のデータ形成のファイルを、前記所定の端末に送信するネットワークコントローラを、さらに備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項6】
前記トランスコーダは、
所定の前記端末での再生処理に先立って、予め設定されている予約に従って、前記ハードディスクに格納されている所定のデータ形式のファイルを、前記所定の端末における再生可能な第三のデータ形式のファイルに変換する、
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項7】
前記トランスコーダは、
前記ネットワーク接続ストレージのアイドル期間中に、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する、
ことを特徴とする請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージ。
【請求項8】
前記トランスコーダは、
予め設定されたタイミングに従って、前記第一のデータ形式のファイルを前記第二のデータ形式のファイルに変換、または、前記所定のデータ形式のファイルを前記第三のデータ形式のファイルに変換する、
ことを特徴とする請求項1または請求項6に記載のネットワーク接続ストレージ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−290263(P2009−290263A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137659(P2008−137659)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(591128453)株式会社メガチップス (322)
【Fターム(参考)】
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