説明

ハイブリッド車両および車両用制御方法

【課題】エンジンを始動させるタイミングを精度高く予測して触媒を適切に暖機する。
【解決手段】ECUは、勾配情報を取得するステップ(S100)と、走行予定経路にエンジンの始動を要する上り坂がある場合に(S102にてYES)、始動予定時刻を算出するステップ(S104)と、始動予定時刻の触媒温度がしきい値Tc(0)以下になる場合に(S106にてYES)、通電パターンを決定するステップ(S108)と、加熱開始時刻を決定するステップ(S110)と、加熱開始時刻に(S112にてYES)、EHCの制御を開始するステップ(S114)とを含む、プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両におけるエンジンを始動させる前の触媒暖機制御に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、特開2008−120333号公報(特許文献1)には、ハイブリッド車両において、エンジンを停止させた状態で駆動用モータを用いて車両を走行させる距離がしきい値を超える場合にエンジンを始動させて触媒コンバータを暖機する技術が開示される。また、エンジンの触媒コンバータを加熱装置を用いて暖機する技術が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−120333号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ハイブリッド車両の走行中において、エンジンを始動させる前に加熱装置を用いて触媒を暖機させる場合には、エンジンを始動させるタイミングを精度高く予測できないと、加熱装置を不要に作動させたり、エンジン始動時までに触媒の暖機が完了できない場合がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、エンジンを始動させるタイミングを精度高く予測して触媒を適切に暖機するハイブリッド車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のある局面に係るハイブリッド車両は、車両を走行させるための駆動用モータと、内燃機関と、内燃機関の排気通路に設けられる触媒を加熱するための触媒加熱装置と、内燃機関を停止させた状態で、駆動用モータを用いて車両が走行している場合に、車両の走行予定経路の勾配情報に基づいて内燃機関の始動予定時刻を算出して、算出された始動予定時刻に基づいて触媒加熱装置を用いた触媒の加熱開始時刻を決定するための制御装置とを含む。
【0007】
好ましくは、制御装置は、算出された始動予定時刻に触媒の温度がしきい値よりも高くなるように加熱開始時刻を決定する。
【0008】
さらに好ましくは、触媒加熱装置は、電気式ヒータである。制御装置は、現在時刻から始動予定時刻までの期間において、現在の触媒温度としきい値との差に基づく必要熱量が低電力かつ長時間で発生する通電パターンを決定し、決定された通電パターンに基づいて加熱開始時刻を決定する。
【0009】
さらに好ましくは、制御装置は、加熱開始時刻になる場合に触媒の加熱を開始するように触媒加熱装置を制御する。
【0010】
さらに好ましくは、制御装置は、走行予定経路の勾配情報に基づいて車両に要求される要求パワーが、内燃機関を始動させるしきい値を超える地点を基準として始動予定時刻を算出する。
【0011】
さらに好ましくは、制御装置は、走行予定経路の勾配情報をナビゲーションシステムから取得する。
【0012】
さらに好ましくは、車両は、駆動用モータに電力を供給するための蓄電装置をさらに含む。制御装置は、走行予定経路の勾配情報に基づいて加熱開始時刻までに駆動用モータを用いた回生制御を実行する機会がある場合には、蓄電装置の残容量の上限値および蓄電装置において受け入れ可能な充電電力の上限値のうちの少なくともいずれか一方を増加させる。
【0013】
この発明の他の局面に係る車両用制御方法は、車両を走行させるための駆動用モータと、内燃機関と、内燃機関の排気通路に設けられる触媒を加熱するための触媒加熱装置とを搭載した車両に用いられる車両用制御方法である。この車両用制御方法は、内燃機関を停止させた状態で、駆動用モータを用いて車両が走行している場合に、車両の走行予定経路の勾配情報に基づいて内燃機関の始動予定時刻を算出するステップと、算出された始動予定時刻に基づいて触媒加熱装置を用いた触媒の加熱開始時刻を決定するステップとを含む。
【発明の効果】
【0014】
この発明によると、車両の走行予定経路の勾配情報に基づいて内燃機関の始動予定時刻を算出することにより、内燃機関が始動するタイミングを精度高く予測することができる。そのため、算出された始動予定時刻に基づいて触媒加熱装置を用いた触媒の加熱開始時刻を決定することにより、効率よく触媒加熱装置を作動させて、内燃機関が始動するタイミングで触媒の温度を触媒が活性化する温度にすることができる。したがって、エンジンを始動させるタイミングを精度高く予測して触媒を適切に暖機するハイブリッド車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施の形態に係るハイブリッド車両の全体ブロック図である。
【図2】本実施の形態に係るハイブリッド車両に搭載されたECUの機能ブロック図である。
【図3】本実施の形態に係るハイブリッド車両に搭載されたECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。
【図4】本実施の形態に係るハイブリッド車両に搭載されたECUの動作を示すタイミングチャートである。
【図5】本実施の形態に係るハイブリッド車両に搭載されたECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態は、説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返されない。
【0017】
図1を参照して、本実施の形態に係るハイブリッド車両1(以下の説明においては、単に車両1と記載する)の全体ブロック図が説明される。車両1は、エンジン10と、駆動軸16と、第1モータジェネレータ(以下、第1MGと記載する)20と、第2モータジェネレータ(以下、第2MGと記載する)30と、動力分割装置40と、減速機58と、PCU(Power Control Unit)60と、バッテリ70と、駆動輪80と、ナビゲーションシステム152と、ECU(Electronic Control Unit)200とを含む。
【0018】
この車両1は、エンジン10および第2MG30の少なくとも一方から出力される駆動力によって走行する。エンジン10が発生する動力は、動力分割装置40によって2経路に分割される。2経路のうちの一方の経路は減速機58を介して駆動輪80へ伝達される経路であり、他方の経路は第1MG20へ伝達される経路である。
【0019】
第1MG20および第2MG30は、たとえば、三相交流回転電機である。第1MG20および第2MG30は、PCU60によって駆動される。
【0020】
第1MG20は、動力分割装置40によって分割されたエンジン10の動力を用いて発電してPCU60を経由してバッテリ70を充電するジェネレータとしての機能を有する。また、第1MG20は、バッテリ70からの電力を受けてエンジン10の出力軸であるクランク軸18を回転させる。これによって、第1MG20は、エンジン10を始動するスタータとしての機能を有する。
【0021】
第2MG30は、バッテリ70に蓄えられた電力および第1MG20により発電された電力の少なくともいずれか一方を用いて駆動輪80に駆動力を与える駆動用モータとしての機能を有する。また、第2MG30は、回生制動によって発電された電力を用いてPCU60を経由してバッテリ70を充電するためのジェネレータとしての機能を有する。
【0022】
エンジン10は、たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である。
【0023】
エンジン10は、複数の気筒102と、複数の気筒102の各々に燃料を供給する燃料噴射装置104と、エキゾーストマニホールド106と、排気通路108と、EHC(電気加熱式触媒)110と、触媒温度センサ114とを含む。なお、エンジン10の気筒102は、1つ以上あればよい。
【0024】
燃料噴射装置104は、ECU200からの制御信号S1に基づいて、各気筒に対して適切な時期に適切な量の燃料を噴射したり、各気筒に対する燃料の噴射を停止したりする。燃料噴射装置104による燃料噴射量は、噴射時間によって調整される。
【0025】
排気通路108の一方端は、エキゾーストマニホールド106に接続される。また、排気通路108の他方端は、図示しないマフラーに接続される。排気通路108の途中には、EHC110が設けられる。
【0026】
EHC110は、排気ガスを浄化する触媒と、触媒を電気加熱可能に構成されたヒータとを含む。なお、EHC110には、種々の公知の構成を適用することができる。たとえば、EHC110は、触媒に電流を流すことによって生じるジュール熱によって触媒を加熱させる構成であってもよい。
【0027】
PCU60とEHC110とは、正極線および負極線で接続される。EHC110には、PCU60を介して、バッテリ70からの電力および第1MG20で発電された電力が供給される。なお、バッテリ70とEHC110との接続関係は図1に示すものに限定されない。
【0028】
PCU60とEHC110との間には、リレー112が設けられおり、ECU200からの制御信号S3に基づいてEHC110とPCU60との電気的な接続状態を切り替える。リレー112が閉じられると、EHC110とPCU60とが接続され、EHC110内のヒータが通電される。ヒータの通電によってEHC110内の触媒が暖機される。リレー112が開かれると、EHC110とPCU60との接続が遮断され、ヒータの通電が停止される。このように、ECU200がリレー112を制御することによってEHC110内のヒータの通電量が制御される。また、本実施の形態においては、ECU200によるPCU60の制御によってPCU60からEHC110内のヒータに供給される電力が可変とされる。
【0029】
触媒温度センサ114は、EHC110内の触媒の温度(以下、触媒温度と記載する)Tcを検出する。触媒温度センサ114は、検出された触媒温度Tcを示す信号をECU200に送信する。
【0030】
触媒温度Tcは、触媒温度センサ114により直接検出されてもよい。あるいは、触媒温度Tcは、ECU200により、EHC110の近傍の部材の温度、EHC110の上流の排気温度、EHC110の下流の排気温度、あるいは、エンジン10の運転履歴に基づいて推定されてもよい。
【0031】
さらに、エンジン10には、エンジン回転速度センサ11が設けられる。エンジン回転速度センサ11は、エンジン10のクランク軸18の回転速度(以下、エンジン回転数と記載する)Neを検出する。エンジン回転速度センサ11は、検出されたエンジン回転数Neを示す信号をECU200に送信する。
【0032】
動力分割装置40は、駆動輪80を回転させるための駆動軸16、エンジン10のクランク軸18および第1MG20の回転軸の三要素の各々を機械的に連結する。動力分割装置40は、上述の三要素のうちのいずれか一つを反力要素とすることによって、他の2つの要素間での動力の伝達を可能とする。第2MG30の回転軸は、駆動軸16に連結される。
【0033】
動力分割装置40は、サンギヤ50と、ピニオンギヤ52と、キャリア54と、リングギヤ56とを含む遊星歯車機構である。ピニオンギヤ52は、サンギヤ50およびリングギヤ56の各々と噛み合う。キャリア54は、ピニオンギヤ52を自転可能に支持するとともに、エンジン10のクランク軸18に連結される。サンギヤ50は、第1MG20の回転軸に連結される。リングギヤ56は、駆動軸16を介在して第2MG30の回転軸および減速機58に連結される。
【0034】
減速機58は、動力分割装置40や第2MG30からの動力を駆動輪80に伝達する。また、減速機58は、駆動輪80が受けた路面からの反力を動力分割装置40や第2MG30に伝達する。
【0035】
PCU60は、スイッチング素子を複数個含む。PCU60は、スイッチング素子のオン・オフ動作を制御することによってバッテリ70に蓄えられた直流電力を第1MG20および第2MG30を駆動するための交流電力に変換する。PCU60は、ECU200からの制御信号S2に基づいて制御されるコンバータおよびインバータ(いずれも図示せず)を含む。コンバータは、バッテリ70から受けた直流電力の電圧を昇圧してインバータに出力する。インバータは、コンバータが出力した直流電力を交流電力に変換して第1MG20および/または第2MG30に出力する。これにより、バッテリ70に蓄えられた電力を用いて第1MG20および/または第2MG30が駆動される。また、インバータは、第1MG20および/または第2MG30によって発電される交流電力を直流電力に変換してコンバータに出力する。コンバータは、インバータが出力した直流電力の電圧を降圧してバッテリ70へ出力する。これにより、第1MG20および/または第2MG30により発電された電力を用いてバッテリ70が充電される。なお、コンバータは、省略してもよい。
【0036】
バッテリ70は、蓄電装置であり、再充電可能な直流電源である。バッテリ70としては、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池が用いられる。バッテリ70の電圧は、たとえば200V程度である。バッテリ70は、上述したように第1MG20および/または第2MG30により発電された電力を用いて充電される他、外部電源(図示せず)から供給される電力を用いて充電されてもよい。なお、バッテリ70は、二次電池に限らず、直流電圧を生成できるもの、たとえば、キャパシタ、太陽電池、燃料電池等であってもよい。
【0037】
バッテリ70には、電池温度センサ156と、電流センサ158と、電圧センサ160とが設けられる。
【0038】
電池温度センサ156は、バッテリ70の電池温度TBを検出する。電池温度センサ156は、電池温度TBを示す信号をECU200に送信する。
【0039】
電流センサ158は、バッテリ70の電流IBを検出する。電流センサ158は、電流IBを示す信号をECU200に送信する。
【0040】
電圧センサ160は、バッテリ70の電圧VBを検出する。電圧センサ160は、電圧VBを示す信号をECU200に送信する。
【0041】
ECU200は、バッテリ70の電流IBと、電圧VBと、電池温度TBとに基づいてバッテリ70の残容量(以下の説明においては、SOC(State of Charge)と記載する)を推定する。ECU200は、たとえば、電流IBと、電圧VBと、電池温度TBとに基づいてOCV(Open Circuit Voltage)を推定し、推定されたOCVと所定のマップとに基づいてバッテリ70のSOCを推定してもよい。あるいは、ECU200は、たとえば、バッテリ70の充電電流と放電電流とを積算することによってバッテリ70のSOCを推定してもよい。
【0042】
充電装置78は、充電プラグ300が車両1に取り付けられることによって外部電源302から供給される電力を用いてバッテリ70を充電する。充電プラグ300は、充電ケーブル304の一方端に接続される。充電ケーブル304の他方端は、外部電源302に接続される。充電装置78の正極端子は、PCU60の正極端子とバッテリ70の正極端子とを接続する電源ラインPLに接続される。充電装置78の負極端子は、PCU60の負極端子とバッテリ70の負極端子とを接続するアースラインNLに接続される。
【0043】
ナビゲーションシステム152は、車両1の位置情報と、車両1の周辺の情報と、車両1の走行予定経路の情報とを運転者に提供する。ナビゲーションシステム152は、たとえば、表示装置を用いて上述の情報を表示させる。
【0044】
ナビゲーションシステム152は、車両1の走行予定経路の情報をECU200に送信する。走行予定経路の情報は、たとえば、運転者によって走行ルートが設定されている場合には、現在の車両1の位置から目的地までの走行予定経路の情報を含む。また、走行予定経路の情報は、運転者によって走行ルートが設定されていない場合には、現在の車両1の位置から所定の距離以内の走行予定経路の情報を含むようにしてもよいし、あるいは、一本道が継続するような場合には、現在の車両1の位置から分岐点までの走行予定経路の情報を含むようにしてもよい。
【0045】
走行予定経路の情報は、走行予定経路の勾配情報を含む。本実施の形態においては、勾配情報は、走行予定経路の高度についての情報を含むものとして説明するが特にこれに限定されるものではない。
【0046】
ナビゲーションシステム152は、たとえば、GPS(Global Positioning System)を利用して車両1の位置情報を取得する。ナビゲーションシステム152は、たとえば、外部通信(たとえば、車両1の周辺の基地局との通信)によって車両1の走行予定経路の情報を取得してもよいし、あるいは、ナビゲーションシステム152に内蔵されたメモリあるいはハードディスク等の記憶媒体から車両1の走行予定経路の情報を取得してもよい。
【0047】
第1レゾルバ12は、第1MG20に設けられる。第1レゾルバ12は、第1MG20の回転速度Nm1を検出する。第1レゾルバ12は、検出された回転速度Nm1を示す信号をECU200に送信する。
【0048】
第2レゾルバ13は、第2MG30に設けられる。第2レゾルバ13は、第2MG30の回転速度Nm2を検出する。第2レゾルバ13は、検出された回転速度Nm2を示す信号をECU200に送信する。
【0049】
減速機58と駆動輪80とを連結するドライブシャフト82には、車輪速センサ14が設けられる。車輪速センサ14は、駆動輪80の回転速度Nwを検出する。車輪速センサ14は、検出された回転速度Nwを示す信号をECU200に送信する。ECU200は、受信した回転速度Nwに基づいて車速Vを算出する。なお、ECU200は、回転速度Nwに代えて第2MG30の回転速度Nm2に基づいて車速Vを算出するようにしてもよい。
【0050】
ECU200は、エンジン10を制御するための制御信号S1を生成し、その生成した制御信号S1をエンジン10へ出力する。また、ECU200は、PCU60を制御するための制御信号S2を生成し、その生成した制御信号S2をPCU60へ出力する。ECU200は、リレー112を制御するための制御信号S3を生成し、その生成した制御信号S3をリレー112へ出力する。
【0051】
ECU200は、エンジン10およびPCU60等を制御することによって車両1が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体、すなわち、バッテリ70の充放電状態、エンジン10、第1MG20および第2MG30の動作状態を制御する。
【0052】
ECU200は、運転席に設けられたアクセルペダル(図示せず)の踏込み量に対応する要求駆動力を算出する。ECU200は、算出された要求駆動力に応じて、第1MG20および第2MG30のトルクと、エンジン10の出力とを制御する。
【0053】
上述したような構成を有する車両1においては、発進時や低速走行時等であってエンジン10の効率が悪い場合には、第2MG30のみによる走行が行なわれる。また、通常走行時には、たとえば動力分割装置40によりエンジン10の動力が2経路の動力に分けられる。一方の動力で駆動輪80が直接的に駆動される。他方の動力で第1MG20を駆動して発電が行なわれる。このとき、ECU200は、発電された電力を用いて第2MG30を駆動させる。このように第2MG30を駆動させることにより駆動輪80の駆動補助が行なわれる。
【0054】
車両1の減速時には、駆動輪80の回転に従動する第2MG30がジェネレータとして機能して回生制動が行なわれる。回生制動によって回収した電力は、バッテリ70に蓄えられる。なお、ECU200は、バッテリ70のSOCが低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン10の出力を増加させて第1MG20による発電量を増加させる。これにより、バッテリ70のSOCが増加させられる。また、ECU200は、低速走行時でも必要に応じてエンジン10からの駆動力を増加させる制御を行なう場合もある。たとえば、上述のようにバッテリ70の充電が必要な場合や、エアコン等の補機が駆動される場合や、エンジン10の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合等である。
【0055】
以上のような構成を有する車両1の走行中において、エンジン10を始動させる前にEHC110内のヒータを用いて触媒を暖機させる場合には、エンジン10を始動させるタイミングを精度高く予測できないと、ヒータを不要に作動させたり、エンジン始動時までに触媒の暖機が完了できない場合がある。
【0056】
そこで、本実施の形態においては、ECU200がエンジン10を停止させた状態で、第2MG30を用いて車両1が走行している場合に、車両1の走行予定経路の勾配情報に基づいてエンジン10の始動予定時刻を算出して、算出された始動予定時刻に基づいてEHC110内のヒータの通電を開始する加熱開始時刻を決定する点に特徴を有する。
【0057】
図2に、本実施の形態に係る車両1に搭載された制御装置であるECU200の機能ブロック図を示す。ECU200は、始動予測部202と、始動予定時刻算出部204と、触媒温度判定部206と、通電パターン決定部208と、加熱開始時刻決定部210と、EHC制御部212とを含む。
【0058】
始動予測部202は、ナビゲーションシステム152から取得する車両1の走行予定経路の勾配情報に基づいて走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配の上り坂があるか否かを判定する。始動予測部202は、走行予定経路における勾配を算出する。始動予測部202は、たとえば、現在の車両1の位置から所定の距離(たとえば、車両1が現在位置から、数秒から数分までの時間で到達する距離)だけ離れた地点を含む区間の2点間の高度差に基づいて走行予定経路の勾配を算出する。始動予測部202は、現在の車速Vが維持されることを考慮して、算出された勾配と、車重等に基づいて、算出された勾配を有する走行予定経路を車両1が走行する場合に車両1に要求される要求パワーを算出する。始動予測部202は、算出された要求パワーがエンジン10を始動させるしきい値を超える場合に、走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配の上り坂があると判定する。
【0059】
なお、始動予測部202は、たとえば、車両1の走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配の上り坂があると判定する場合に、始動予測フラグをオン状態にしてもよい。
【0060】
始動予定時刻算出部204は、始動予測部202において車両1の走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配の上り坂があると判定された場合に、エンジン10の始動予定時刻を算出する。
【0061】
始動予定時刻算出部204は、車両1に対する要求パワーがエンジン10を始動させるしきい値を超える地点を基準としてエンジン10の始動予定時刻を算出する。始動予定時刻算出部204は、たとえば、現在の車両1の速度Vが維持されることを前提として、要求パワーがしきい値を超える地点の通過予定時刻をエンジン10の始動予定時刻として算出してもよい。あるいは、始動予定時刻算出部204は、当該地点の通過予定時刻に対して一定のマージンを考慮して通過予定時刻の前後の時刻をエンジン10の始動予定時刻としてもよい。
【0062】
なお、始動予定時刻算出部204は、たとえば、始動予測フラグがオン状態になる場合に、エンジン10の始動予定時刻を算出するようにしてもよい。
【0063】
触媒温度判定部206は、現在の触媒温度Tcとエンジン10の始動予定時刻とに基づいて、エンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcを推定する。触媒温度判定部206は、たとえば、現在時刻から始動予定時刻までの期間に基づいて触媒温度Tcの低下量を推定する。触媒温度判定部206は、たとえば、現在時刻から始動予定時刻までの期間と触媒温度Tcの低下量との関係を示すマップを用いて触媒温度Tcの低下量を推定する。マップは、たとえば、実験等により適合される。
【0064】
触媒温度判定部206は、現在の触媒温度Tcと推定された触媒温度Tcの低下量とに基づいてエンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcを推定する。触媒温度判定部206は、推定されたエンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcがしきい値Tc(0)以下になるか否かを判定する。しきい値Tc(0)は、EHC110内の触媒が活性化していると判定するためのしきい値である。しきい値Tc(0)は、たとえば、触媒が活性化状態となる温度範囲の下限値である。
【0065】
なお、触媒温度判定部206は、たとえば、エンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcがしきい値Tc(0)以下になると判定された場合、触媒温度判定フラグをオン状態にしてもよい。
【0066】
通電パターン決定部208は、触媒温度判定部206によってエンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcがしきい値Tc(0)以下になると判定された場合に、EHC110内のヒータの通電パターンを決定する。通電パターン決定部208は、始動予定時刻に触媒温度Tcがしきい値Tc(1)よりも高くなるように通電パターンを決定する。しきい値Tc(1)は、しきい値Tc(0)よりも大きい値であって、触媒が活性化状態となる温度範囲内の値である。通電パターンは、たとえば、一定の電力でEHC110内のヒータに通電するパターンである。
【0067】
通電パターン決定部208は、現在時刻から始動予定時刻までの期間において、現在の触媒温度Tcとしきい値Tc(1)との差に基づく必要熱量が低電力かつ長時間で発生するように通電パターンを決定する。これは、低電力かつ長時間の通電パターンとすることによって電流増加による配線損失などの電気ロスの増加を抑制できるためである。
【0068】
通電パターン決定部208は、たとえば、現在時刻から始動予定時刻までの期間を通電時間とし、必要な熱量と通電時間とから通電電力を決定することによって通電パターンを決定してもよい。このようにすると可能な限り通電時間を長時間にすることができる。あるいは、通電パターン決定部208は、通電電力を決定した後に、必要な熱量と通電電量とから通電時間を決定することによって通電パターンを決定してもよい。
【0069】
なお、通電パターン決定部208は、たとえば、触媒温度判定フラグがオン状態である場合に、通電パターンを決定してもよい。
【0070】
加熱開始時刻決定部210は、通電パターン決定部208によって決定された通電パターンに基づいてヒータの通電開始時刻(以下、加熱開始時刻と記載する)を決定する。加熱開始時刻決定部210は、たとえば、エンジン10の始動予定時刻から通電パターンとして規定される通電時間を減算することによって加熱開始時刻を決定してもよい。
【0071】
EHC制御部212は、加熱開始時刻において、通電パターン決定部208によって決定された通電パターンにしたがってEHC110を制御する。
【0072】
本実施の形態において、始動予測部202と、始動予定時刻算出部204と、触媒温度判定部206と、通電パターン決定部208と、加熱開始時刻決定部210と、EHC制御部212とは、いずれもECU200のCPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することにより実現される、ソフトウェアとして機能するものとして説明するが、ハードウェアにより実現されるようにしてもよい。なお、このようなプログラムは記憶媒体に記録されて車両に搭載される。
【0073】
図3を参照して、本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
【0074】
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU200は、ナビゲーションシステム152から走行予定経路の勾配情報を取得する。
【0075】
S102にて、ECU200は、走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配を有する上り坂があるか否かを判定する。走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配を有する上り坂がある場合(S102にてYES)、処理はS104に移される。もしそうでない場合(S102にてNO)、処理はS100に戻される。
【0076】
S104にて、ECU200は、エンジン10の始動予定時刻を算出する。S106にて、ECU200は、現在の触媒温度Tcとエンジン10の始動予定時刻とに基づいて、エンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcがしきい値Tc(0)以下になるか否かを判定する。エンジン10の始動予定時刻に触媒温度Tcがしきい値Tc(0)以下になる場合(S106にてYES)、処理はS108に移される。もしそうでない場合(S106にてNO)、処理はS100に戻される。
【0077】
S108にて、ECU200は、算出されたエンジン10の始動予定時刻に基づいて通電パターンを決定する。S110にて、ECU200は、決定された通電パターンに基づいて加熱開始時刻を決定する。S112にて、ECU200は、加熱開始時刻であるか否かを判定する。加熱開始時刻である場合(S112にてYES)、処理はS114に移される。もしそうでない場合(S112にてNO)、処理はS112に戻される。S114にて、ECU200は、決定された通電パターンにしたがってEHC110を制御する。
【0078】
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200の動作について図4を用いて説明する。
【0079】
たとえば、エンジン10を停止させた状態で第2MG30を用いて車両1が走行している場合を想定する。
【0080】
ナビゲーションシステム152から走行予定経路の勾配情報が取得され(S100)、時間T(0)にて、車両1の走行予定経路にエンジン10の始動を要する勾配を有する上り坂があると判定された場合(S102にてYES)、エンジン10の始動予定時刻T(1)が算出される(S104)。また、時間T(0)にて、触媒温度TcがTc(2)であるとする。
【0081】
図4の破線に示すように、始動予定時刻T(1)における触媒温度Tc(1)がしきい値Tc(0)以下のTc(3)になる場合(S106にてYES)、エンジン10の始動予定時刻T(1)において触媒温度Tcがしきい値Tc(1)よりも高くなるように通電パターンが決定される(S108)。
【0082】
決定された通電パターンに基づいて加熱開始時刻が決定される(S110)。本実施の形態においては、たとえば、時間T(0)が加熱開始時刻として決定されるものとする。
【0083】
そのため、時間T(0)において、加熱開始時刻になるため(S112にてYES)、決定された通電パターンにしたがってEHC110が制御される(S114)。
【0084】
時間T(0)において、EHC110内のヒータの通電が開始されるため、時間T(0)以降において触媒温度Tcの低下が抑制され、時間T(1)において、Tc(1)よりも高い温度が維持される。そのため、時間T(1)にて、エンジン10が始動された場合に、排ガスを適切に浄化することができる。
【0085】
次に図5を参照して、本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200で実行される、SOCのかさ上げ制御に関するプログラムの制御構造について説明する。
【0086】
S200にて、ECU200は、加熱開始時刻が現在時刻よりも後の時刻であるか否かを判定する。加熱開始時刻が現在時刻よりも後の時刻である場合(S200にてYES)、処理はS202に移される。もしそうでない場合(S200にてNO)、処理はS200に戻される。
【0087】
なお、本実施の形態においては、加熱開始時刻は、上述したように勾配情報に基づいて決定されるものとして説明するが、特に加熱開始時刻は、勾配情報に限定して決定されるものではない。たとえば、加熱開始時刻は、車両1がエンジン10を停止させた状態で高速道路を走行している場合において、合流地点の手前でエンジン10の始動が予測される場合に決定される加熱開始時刻であってもよい。ECU200は、走行予定経路に高速道路の合流地点が含まれる場合には、合流地点を基準としてエンジン10の始動予定時刻を算出する。ECU200は、エンジン10の始動予定時刻と、現在の触媒温度Tcとに基づいてエンジン10の始動予定時刻における触媒温度Tcがしきい値Tc(0)以下になる場合には、エンジン10の始動予定時刻において触媒温度Tcがしきい値Tc(1)よりも高くなるように通電パターンを決定する。ECU200は、決定された通電パターンに基づいて加熱開始時刻を決定する。
【0088】
S202にて、ECU200は、加熱開始時刻になるまでに回生制御を実行する機会があるか否かを判定する。具体的には、ECU200は、走行予定経路において現在の車両1の位置と、加熱開始時刻に車両1が通過する地点との間に勾配の大きさがしきい値よりも大きい下り坂がある場合に、加熱開始時刻になるまでに回生制御を実行する機会があると判定する。加熱開始時刻になるまで回生制御を実行する機会があると判定された場合に(S200にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでない場合(S202にてNO)、処理はS206に移される。
【0089】
S204にて、ECU200は、SOCのかさ上げ制御を実行する。具体的には、ECU200は、バッテリ70のSOCの上限値およびバッテリ70において受け入れ可能な充電電力の上限値のうちの少なくともいずれか一方を増加させる。なお、増加量は、所定値であってもよいし、バッテリ70の電池温度TB等の状態に基づいてECU200によって決定されてもよい。
【0090】
S206にて、ECU200は、加熱開始時刻であるか否かを判定する。加熱開始時刻である場合(S206にてYES)、処理はS208に移される。もしそうでない場合(S206にてNO)、処理はS206に戻される。S208にて、ECU200は、決定された通電パターンにしたがってEHC110を制御する。
【0091】
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る車両1に搭載されたECU200のSOCのかさ上げ制御に関する動作を説明について説明する。
【0092】
たとえば、エンジン10を停止させた状態で第2MG30を用いて車両1が走行している場合を想定する。
【0093】
ナビゲーションシステム152からの走行予定経路の勾配情報からエンジン10の始動予定時刻が算出され、算出された始動予定時刻から導き出される通電パターンに基づいて加熱開始時刻が決定される。
【0094】
決定された加熱開始時刻が現在時刻よりも遅い時刻であって(S200にてYES)、加熱開始時刻までの走行予定経路において回生制御を実行する機会がある場合(S202にてYES)、SOCのかさ上げ制御が実行する。これにより、バッテリ70のSOCの上限値およびバッテリ70で受け入れ可能な充電電力の上限値のうちの少なくともいずれか一方が増加させられる。バッテリ70のSOCの上限値およびバッテリ70での受け入れ可能な充電電力の上限値のうちの少なくともいずれか一方が増加させられることによって、回生制御が実行された場合に、SOCのかさ上げ制御が実行されない場合よりもバッテリ70のSOCを増加させることができる。この場合、EHC110内のヒータにより消費される電力分のエネルギーを回生制御により効率よく回収することができる。
【0095】
以上のようにして、本実施の形態に係る車両によると、車両1の走行予定経路の勾配情報に基づいてエンジン10の始動予定時刻を算出することにより、エンジン10が始動するタイミングを精度高く予測することができる。そのため、算出された始動予定時刻に基づいてEHC110内のヒータによる加熱開始時刻を決定することにより、効率よくEHC110内のヒータを作動させて、エンジン10が始動するタイミングで触媒温度Tcを触媒が活性化する温度にすることができる。したがって、エンジンを始動させるタイミングを精度高く予測して触媒を適切に暖機するハイブリッド車両を提供することができる。
【0096】
なお、本実施の形態に係る車両1は、充電装置78を含むとして説明したが、充電装置78が搭載されないハイブリッド車両であってもよい。さらに、本発明が適用されるハイブリッド車両の形式は、図1に示す形式に限定されるものではない。本発明は、たとえば、シリーズ方式あるいはパラレル方式のハイブリッド車両に適用されてもよい。
【0097】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0098】
1 ハイブリッド車両、10 エンジン、11 エンジン回転速度センサ、12,13 レゾルバ、14 車輪速センサ、16 駆動軸、18 クランク軸、20,30 MG、40 動力分割装置、50 サンギヤ、52 ピニオンギヤ、54 キャリア、56 リングギヤ、58 減速機、70 バッテリ、78 充電装置、80 駆動輪、82 ドライブシャフト、102 気筒、104 燃料噴射装置、106 エキゾーストマニホールド、108 排気通路、112 リレー、114 触媒温度センサ、152 ナビゲーションシステム、156 電池温度センサ、158 電流センサ、160 電圧センサ、200 ECU、202 始動予測部、204 始動予定時刻算出部、206 触媒温度判定部、208 通電パターン決定部、210 加熱開始時刻決定部、212 EHC制御部、300 充電プラグ、302 外部電源、304 充電ケーブル。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を走行させるための駆動用モータと、
内燃機関と、
前記内燃機関の排気通路に設けられる触媒を加熱するための触媒加熱装置と、
前記内燃機関を停止させた状態で、前記駆動用モータを用いて前記車両が走行している場合に、前記車両の走行予定経路の勾配情報に基づいて前記内燃機関の始動予定時刻を算出して、算出された前記始動予定時刻に基づいて前記触媒加熱装置を用いた前記触媒の加熱開始時刻を決定するための制御装置とを含む、ハイブリッド車両。
【請求項2】
前記制御装置は、算出された前記始動予定時刻に前記触媒の温度がしきい値よりも高くなるように前記加熱開始時刻を決定する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項3】
前記触媒加熱装置は、電気式ヒータであって、
前記制御装置は、現在時刻から前記始動予定時刻までの期間において、現在の触媒温度と前記しきい値との差に基づく必要熱量が低電力かつ長時間で発生する通電パターンを決定し、決定された前記通電パターンに基づいて前記加熱開始時刻を決定する、請求項2に記載のハイブリッド車両。
【請求項4】
前記制御装置は、前記加熱開始時刻になる場合に前記触媒の加熱を開始するように前記触媒加熱装置を制御する、請求項1〜3のいずれかに記載のハイブリッド車両。
【請求項5】
前記制御装置は、前記走行予定経路の前記勾配情報に基づいて前記車両に要求される要求パワーが、前記内燃機関を始動させるしきい値を超える地点を基準として前記始動予定時刻を算出する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項6】
前記制御装置は、前記走行予定経路の前記勾配情報をナビゲーションシステムから取得する、請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項7】
前記車両は、前記駆動用モータに電力を供給するための蓄電装置をさらに含み、
前記制御装置は、前記走行予定経路の前記勾配情報に基づいて前記加熱開始時刻までに前記駆動用モータを用いた回生制御を実行する機会がある場合には、前記蓄電装置の残容量の上限値および前記蓄電装置において受け入れ可能な充電電力の上限値のうちの少なくともいずれか一方を増加させる、請求項1に記載のハイブリッド車両。
【請求項8】
車両を走行させるための駆動用モータと、内燃機関と、前記内燃機関の排気通路に設けられる触媒を加熱するための触媒加熱装置とを搭載した車両に用いられる車両用制御方法であって、
前記内燃機関を停止させた状態で、前記駆動用モータを用いて前記車両が走行している場合に、前記車両の走行予定経路の勾配情報に基づいて前記内燃機関の始動予定時刻を算出するステップと、
算出された前記始動予定時刻に基づいて前記触媒加熱装置を用いた前記触媒の加熱開始時刻を決定するステップとを含む、車両用制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−56614(P2013−56614A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195937(P2011−195937)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】