説明

ハスからの抽出物を含有する化粧品組成物及び前記組成物を用いる美容ケアの方法

【課題】ハスからの抽出物の新規な美容目的、特にストレスを受けた肌のケアに適する化粧品組成物の提供。
【解決手段】ハス植物(Nelumbo nucifera)の根の水性抽出物に加えて、活発化するか又は新しい活力を与える活性を有する活性物質としてジグアノシンポリリン酸又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物と、βエンドルフィンの分泌を刺激する活性物質としてN−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドと、トコフェロールなどの抗ラジカル剤、並びにフラボノイド及びアントシアニン、及びハスの花の植物抽出物と、抗炎症剤、特にホスホリパーゼA2抑制作用を有するアスコルビルトコフェリルリン酸塩とを含む群から選択される少なくとも1種の活性物質を含有する化粧品組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハスからの抽出物を含有する化粧品組成物及び前記組成物を用いる美容ケアの方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハス(ネルンボヌキフェラゲルトナー(Nelumbo nucifera Gaertn.))は、ハス科(Nelumbonaceae)の水生植物であり、特に東南アジアに発生する。
【0003】
それは多年生植物であり、茎が海綿状で、厚く枝分かれした根茎の形態をしており、池の底に固定されている小塊茎を有し、白っぽいピンクの色の花は、15〜30cmの直径及び約20枚の花弁を有する。
【0004】
ハスの抽出物の美容目的での使用は、多数のものがすでに記載されてきた。
【発明の概要】
【0005】
しかし本発明は、ハスからの抽出物の新規な美容目的での使用、特にストレスを受けた肌のケアに関する。
【0006】
この新規な使用は、敏感肌のケアにとりわけ適切である。
【0007】
実際、敏感肌は普通の肌と比較して、同じ刺激、特に環境の刺激に晒された場合、過敏になる傾向があるという特徴がある。
【0008】
この過敏性は、時々赤みを伴っての刺痛、赤み、熱、蟻走感又はかゆみによって明らかになる。
【0009】
このような反応を開始又は誘発させる環境の刺激とは、物理的(紫外線、温度など)、化学的(汚染など)、ホルモン(月経周期)又は感情的な性質(ストレス)(Morizotら、Cosmetics and toiletries、2000、115(11)、p.83−89)なものであってよい。
【0010】
ある著者は、カルシトニン遺伝子に結合しているペプチドである、CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)が神経媒介物質であり、肌の感覚神経の細胞レベルで、例えば紫外(UV)線が肌に照射されることにより誘発させられる炎症反応に関与していることを示した(Scholzenら、J Investig.Dermatol.Symp.Proc.、1999、4(1):55〜60)。
【0011】
肌の神経細胞により放出されたニューロペプチドCGRPが、真皮の内皮細胞を刺激することによって、インターロイキン8(IL−8)を放出するが、これが肌の炎症に重要なメディエータであることが示された(Anselら、J Investig.Dermatol.Symp.Proc.、1997、2(1):23〜26)。
【0012】
ストレスに関連する影響は、敏感肌又は反応性の肌を持つ人々においてより強く皮膚レベルに表われることが多い。
【0013】
本明細書において、ストレスとは、普通でない又は普通でないと認知された状況に直面した場合の身体の適応によって生じる緊張として定義される。
【0014】
したがってストレスとは、それが予想可能であるかないかに関わらず、ストレス性要素の性質及び特徴の両方によって、並びに個人がそれをどのような形で認知及び経験するかによって決まる主観的な現実である。
【0015】
研究者達は、中枢神経系レベルでのストレスの認知は、ニューロトロフィン及びニューロペプチドにより肌などの末梢性器官へ伝達されることを示した。
【0016】
CGRPは、敏感肌の人々においてより著しく生じる不快感のような感覚(強い疼痛又は刺痛)を悪化させることにより、皮膚レベルでの刺激状態の生成に関与しているニューロペプチドの1つである。
【0017】
特に、ストレス、この場合音によって引き起こされたストレスに晒されたラットは、肌の感受性線維により放出されたCGRPの量が、有意に増加したことが実証された(Joachimら、J Mol Med.、2007 Jul 17)。
【0018】
さらに、コルチゾルは、「ストレスホルモン」として通常指定されるホルモンである。
【0019】
コルチゾルは、副腎皮質によりコレステロールから、下垂体ACTHの影響下で分泌されるコルチコステロイドホルモンである。
【0020】
ある著者らは、口腔内の唾液のコルチゾルの濃度は、ストレス発症の間に変化し、ストレスを発生させる良くない事象が起こっている間にこのホルモンがさらに著しく放出されることを示した(Smythら、Psychoneuroendocrinology 1998、23:353〜370)。
【0021】
したがって、唾液のコルチゾルは、ストレスの影響を明らかにするための興味深いマーカーとなる。
【0022】
別のマーカーは、αアミラーゼである。
【0023】
αアミラーゼは、最近の研究で別のストレスのマーカーであることが示された唾液の酵素である。
【0024】
したがって、ストレスに反応してのαアミラーゼの唾液分泌は、交感神経系の活性化に一致することが示唆された(Rohlederら、Ann.N.Y.Acad.Sci.、2004、1032、258〜263)。
【0025】
ストレス発症の前、次いで直後における唾液のαアミラーゼ活性の測定と、試験を受けている被検体の精神的状態との相関関係を示した研究がある(Yamaguchi、Proceedings of the 25th Annual International Conference of the IEEE、2003、4、3075〜3078)。
【0026】
心理的ストレスの発症の経過におけるこれら2種の唾液マーカー、コルチゾル及びαアミラーゼの変化を比較する目的のための研究において、唾液のαアミラーゼが唾液のコルチゾルよりもより有意に、より急速に、心理的ストレスに反応して増加し、この酵素が、ストレス並びに弛緩及び緩和に対するより優れた指標であることを示唆していることが結論づけられた(Takai、Arch.Oral Biol.、2004、49(12)、963〜968)。
【0027】
本出願人は、感覚神経及びケラチノサイトを共培養したモデルを用いて、感覚神経によるCGRP、つまり肌の反応性に関与する神経媒介物質の分泌を抑制する好ましい効果をハスの根の水性抽出物が示すことを最初に実証した。
【0028】
出願人は、ハスの根の水性抽出物を様々な活性成分と、任意選択で同じ植物からの他の抽出物と組み合わせることによって、ストレスの影響を著しく減少させる結果となる組成物を調製することが可能であることを次いで実証した。この効果は、上述の唾液マーカーを測定することによって実証された。
【0029】
このような組成物は、新規な製品を構成し、注目すべき特性を示し、ストレスなど、環境因子に関連した肌への良くない影響を制限することと、特にストレスなど、前記環境因子が敏感肌上で悪化して発現される場合の肌への沈静効果及び癒し効果を発揮することとの両方を可能にする。
【0030】
さらにこれらの組成物は、他の作用物質(複数可)、とりわけ同じ植物からの追加の抽出物が存在しているおかげで、CGRPの生成を制限するハスの根の水性抽出物の存在に主に関連している肌への癒し効果及び沈静効果に加え、この効果との相乗効果が働き、様々な毎日の緊張又は攻撃的な因子から肌を保護し、感覚の受容性を改善することを可能にする組成物をもたらす様々な他の特性を示す。
【0031】
実際のところ、本発明の組成物のおかげで、肌は真の弛緩状態に入る。
【0032】
さらに、組成物に含有された少なくとも1種の特定の活性物質の存在により、筋肉弛緩効果及び/又はフリーラジカルに対するより良い保護及び/又は肌の感覚受容性の改善及び/又は細胞代謝刺激作用によりさらにリラックスした肌を得ることを可能にする少なくとも1つの追加的効果を提供することによって得られるさらなる効果改善を可能にする。
【0033】
本発明の組成物における他の活性成分の存在により、これらの効果の少なくとも1つを得ること、したがって組成物の主要活性成分(ハスの根の水性抽出物)との相乗作用を働かせることが可能となることにより、敏感肌のケアに特に適切である組成物を得て、ストレスの様々な影響に晒された場合、肌にリラックス効果、沈静効果、及び癒し効果を提供し、並びに/又はリラックスした顔つき、よりスムースで引き締まった肌、落ち着いて触れるとより柔らかい肌、及び明るく、輝いた肌の色が徐々に得られる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
したがって、第1の態様によると、本発明は、ハス植物(Nelumbo nucifera)の少なくとも一部分の少なくとも1種の抽出物を、肌に局所的に適用することに適合した、化粧品として許容可能なビヒクル中に含有する新規な化粧品組成物に関し、前記組成物がハスの根の水性抽出物を含有し、
−活発化するか又は新しい活力を与える活性を有する活性物質、
−βエンドルフィンの分泌を刺激する活性物質、
−抗ラジカル活性物質及び
−抗炎症剤
からなる群から選択される少なくとも1種の活性物質をさらに含有する。
【0035】
この第1態様の好ましい変法によると、
−活発化するか又は新しい活力を与える活性物質は、ジグアノシンポリリン酸塩又はこれを含有する抽出物、具体的にはアルテミア・サリーナ(Artemia salina)からの抽出物であり、
−βエンドルフィンの分泌を刺激する活性物質は、N−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドであり、
−抗ラジカル物質は、ハスの花からの抽出物であり、
−抗炎症剤は、ホスホリパーゼA2に作用するものから選択される。好ましくは、これはアスコルビルトコフェリルリン酸の塩、好ましくはアスコルビルトコフェリルリン酸カリウムである。
【0036】
第2の態様によると、本発明は、第1の態様の対象物である組成物を用いる美容ケアの方法に関する。
【0037】
この美容ケアの方法は、ストレスの影響に晒される肌に、リラックス効果、沈静効果及び癒し効果を提供し、並びに/又はリラックスした顔つき、よりスムースで引き締まった肌、落ち着いて触れるとより柔らかい肌、明るく、輝いた肌の色を徐々に得ることを意図し、問題になっている顔又は身体の肌の部分に、第1の態様の対象物である組成物の、上述の効果を得るのに有効な量を適用することを含む。
【0038】
本発明の他の利点及び特徴は、後続の詳細な記述からより明らかになるであろう。
【0039】
したがって、本発明の組成物は、ハスの根の水性抽出物を主要活性物質として含有し、少なくとも1種の相補的活性物質をさらに含有する。
【0040】
出願人が得た結果により、すでに述べたように、インビトロ試験において(ケラチノサイト及び感覚神経を共培養)、主要抽出物(ハスの根の水性抽出物)の存在による癒し効果及び神経保護効果を実証することが可能となった。
【0041】
さらに出願人は、この主要抽出物を上に定義した相補的活性物質の少なくとも1種と組み合わせた際に、唾液のコルチゾル濃度の減少に対し、インビボで広範囲な効果を得ることができ、これによって弛緩、快適さ及び全般的なリラクゼーション効果を得ることが可能なことを確証することができた。
【0042】
これらの様々な利点は、後続の記述からより明らかになるであろう。
【0043】
組成物に含有される主要抽出物は、ハスの根の水性抽出物である。
【0044】
本発明の特に興味深いに変法によると、この抽出物は、溶媒として水を用いて蒸気同伴の方法で調製される。
【0045】
この蒸気同伴の方法(本出願の中では、水蒸気蒸留とも呼ばれる)により、植物中に存在し水に可溶性である揮発性化合物、特に揮発性の芳香族化合物、例えば精油を特に抽出することが可能となる。
【0046】
本方法の用途には、使用する植物材料は新鮮なもの、すなわち新しく収穫され乾燥していないものが好ましい。
【0047】
この好ましい方法によると、水蒸気蒸留の方法により外部から発生する水蒸気を用いて抽出物を得るが、水蒸気は植物に含有される可溶性の揮発性化合物を飛沫同伴する。
【0048】
本方法の代替の用途によると、抽出物は、外部からのいかなる水蒸気の供給も含まない水蒸気蒸留の方法によって得ることができる。
【0049】
最後に述べた、本方法のこの変法によると、植物を構成する水は、物理的手段(波、圧力、温度)により直接気化させる。
【0050】
前記抽出物は、真空マイクロ水蒸気蒸留法(VMHD)の方法により特に得ることができ、これによって植物を構成する水は、減圧下で一般に80℃未満の温度で気化する。
【0051】
水蒸気は、植物自体からのみ生じ、植物の可溶性の揮発性化合物を飛沫同伴する。
【0052】
可溶性の揮発性化合物内に収集、濃縮した水蒸気は、次いで凝縮する。
【0053】
縮合段階からの生成物は、次いで濾過し、次いで保存がし易いように滅菌するのが有利である。
【0054】
したがって、本発明の組成物に使用する水性抽出物は、ハスの根(Nelumbo nucifera)の水性抽出物、特に上述した真空マイクロ水蒸気蒸留法(VMHD)により得た抽出物であることが好ましい。
【0055】
好ましい抽出物は、新鮮で、乾燥していないハス(Nelumbo nucifera)の根から得る。
【0056】
この抽出物は精油を含有するのが好ましい。
【0057】
そのような抽出物の例は、GATTEFOSSEという会社からハスのExtrait Originel(登録商標)という名称で市販されているハスの根の抽出物である。
【0058】
以前に指示したように、本発明の化粧品組成物は、主要な活性物質、すなわち水蒸気蒸留で有利に得たハスの根の水性抽出物に加え、少なくとも1種の相補的活性物質を含有するが、この相補的活性物質をハスの根の水性抽出物と組み合わせた場合、唾液のコルチゾル濃度の減少に対しインビボで広い範囲の効果を得ることになり、本発明の組成物に要求される、弛緩、快適さ及び全般的なリラグゼーション効果を得ることになる。
【0059】
以前に指示したように、本発明の組成物は、上述の反応性成分のうちの少なくとも1種を主要活性物質と組合せて含有する。一方でもちろんこれは、上述の活性成分の種類から有利に選択されるいくつかの相補的活性物質が本発明の組成物中に存在することを排除するものではない。
【0060】
以下の点に注目されたい。
1)ヒドロキシルラジカル及び超酸化物ラジカルの形成を最適に制限するために、抗ラジカル物質として、広域性の抗ラジカル活性を有する物質を選ぶのが有利である。
【0061】
このような状態において、本発明の組成物中にハスの花からの抽出物を抗ラジカル物質として使用するのが特に有利であることが証明された。実際、フラボノイド及びアントシアニンが特に豊富なハスの花からの抽出物を特に選択することによって、非常に広域性の抗ラジカル活性を得ることが可能であろう。
【0062】
この理由で本発明の化粧品組成物は、ハスの根からの抽出物及びハスの花からの抽出物を含有するのが有利である。
【0063】
ハスの花からの抽出物は、水、C1〜C4アルコール、特にエタノール、C2〜C6グリコール、特にグリセロール、ブチレングリコール及びプロピレングリコール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される極性溶媒又は極性溶媒の混合物を用いて抽出することによって得るのが有利である。
【0064】
したがって、本発明の組成物は、ハスの花(Nelumbo nucifera)からの抽出物、好ましくはブチレングリコール/水の混合物中の、好ましくはフラボノイド及びアントシアニンが豊富な抽出物を含有するのが有利である。
【0065】
そのような抽出物は、例えばC.E.P SOLABIAという会社から、ハス(花)のGlycolisat BGという名称で市販されている。
【0066】
2)活発化するか又は新しい活力を与える活性を有する活性物質として、ジグアノシンホスフェート又はより好ましくはこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物を選ぶのが好ましい。そのような抽出物には、ATPの合成を刺激することによって細胞に新しい活力を与え、活発化する効果があるが、ATPは、細胞代謝に欠くことのできない主要なエネルギー源である。
【0067】
3)抗炎症剤として、ホスホリパーゼA2抑制活性を示す物質、とりわけアスコルビルトコフェリルリン酸塩、特にアスコルビルトコフェリルリン酸カリウムを選択するのが好ましい。このようなビタミンE及びビタミンCの二リン酸は、癒し効果をもたらす活性により作用し、炎症プロセスに関連した酵素であるホスホリパーゼA2を阻害する。
【0068】
4)βエンドルフィンの分泌を刺激する活性物質として、筋線維の収縮回数を減らし、ケラチノサイトによるβエンドルフィンの生成を刺激する、弛緩特性を有するリポペプチドを選択するのが好ましい。このリポペプチドは、N−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドであるのが有利である。
【0069】
前に指摘した通り、上述した相補的活性成分の少なくとも1種、好ましくは上記各種類のうちの少なくとも1種の活性成分を含有する組成物を、唾液のコルチゾルのアッセイを用いて、モデルにインビボでテストし、これにより本発明の組成物により提供される真のリラクゼーションの証拠が得られた。
【0070】
さらに、本発明の化粧品組成物は、保湿剤、特にグリセロールを含有するのが有利である。
【0071】
以前に述べた理由で、本発明の化粧品組成物は、ハスの花からの抽出物、特に極性溶媒を用いる抽出によって得た抽出物を含有するのが有利である。
【0072】
ハスの花からの抽出物並びに根の水性抽出物を任意選択で含む本発明の化粧品組成物は、ハスの乾燥抽出物の全含有量が乾燥抽出物の0.0001〜5重量%の間、好ましくは0.001〜2重量%の間、より好ましくは0.01〜1重量%の間であるのが有利である。
【0073】
この組成物は、ハスの乾燥抽出物の全含有量が乾燥抽出物の0.0001〜5重量%の間、好ましくは0.001〜2重量%の間、より好ましくは0.01〜1重量%の間であるのが有利である。
【0074】
したがって本発明による組成物は、好ましくは0.1重量%〜99重量%、好ましくは0.1重量%〜50重量%のハスからの抽出物又はハスからの抽出物の混合物を含有する。
【0075】
化粧品組成物は、ハスの根からの抽出物及びハスの花からの抽出物を含有するのが有利である。有利な実施形態によると、上述した4種類のうちの少なくとも1種から選択される相補的な活性物質を少なくとも1種さらに含有する。
【0076】
ハスの花からの抽出物は、水、C1〜C4アルコール、特にエタノール、C2〜C6グリコール、特にグリセロール、ブチレングリコール及びプロピレングリコール、及びこれらの混合物を含む群から選択される極性溶媒又は極性溶媒の混合物を用いる抽出により得るのが有利である。
【0077】
本発明の化粧品組成物の様々な成分の割合に関しては、組成物は10〜50重量%のハスの根からの水性抽出物及び0.1〜10重量のハスの花からの抽出物を含有するのが有利であるということに注目されたい。
【0078】
もう一方の相補的活性物質は、これらがその溶液中に存在する場合には、以下の割合で、
−0.5〜5重量%のジグアノシンポリリン酸塩又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物と
−0.1〜5重量%のN−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドとを含有し、さらに組成物は、1〜15重量%のグリセロールも含有することが有利である。
【0079】
したがって、本発明の組成物は、ハスの根からの水性抽出物とハスの花からの抽出物とを含有するのが有利である。
【0080】
本発明の好ましい用途によると、組成物は、0.1〜50重量%のハス(Nelumbo nucifera)の根からの水性抽出物と、0.1%〜10重量%のハス(Nelumbo nucifera)の花からの抽出物とを含有し、0.5〜5重量%のジグアノシンポリリン酸塩又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物と、0.1%〜5重量%のN−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチド、すなわちCalmosensine(登録商標)という名称で市販されているものと、0.01%〜2重量%のアスコルビルトコフェリルリン酸の塩と、1〜15重量%のグリセロールとを有利に含み得る。
【0081】
化粧品組成物は、顔料、真珠貝、染料、ポリマー、界面活性剤、粘度改善剤、香料、電解液、pH調整剤、抗酸化剤、保存剤、及びこれらの混合物から選択できる少なくとも1種の、化粧品として許容可能な賦形剤を含む。
【0082】
本発明による化粧品組成物は、例えば美容液、ローション、乳濁液、クリーム、これらは着色していてもいなくてもかまわない、又は代わりにハイドロゲル、好ましくはマスク、又はそれはスティック若しくはパッチの形態であってよい。
【0083】
本発明による化粧品組成物は、前記抽出物又は前記組成物を顔又は身体の肌に適用した場合、特に望ましい沈静効果及び癒し効果を示し、リラックスした顔つき、よりスムースで引き締まった肌、落ち着いていて、触れるとより柔らかい肌、及び明るく輝いた肌の色を得ることを特に可能にする。
【0084】
本発明は、以前に記述された組成物を有効量で用いることにより、前記抽出物又は前記組成物を顔又は身体の肌に適用した場合、ストレスの影響に晒される肌に、リラックス効果、沈静効果及び癒し効果を提供し、リラックスした顔つき、よりスムースで引き締まった肌、落ち着いていて触れるとより柔らかい肌、明るく輝いた肌の色を徐々に得るための美容ケアの方法にも関する。
【0085】
本発明による組成物は、身体又は顔の肌のすべて又は一部、特に感度が悪化した肌ゾーン、特に顔への適用を対象とする。
【0086】
美容ケアの方法は、敏感性又は反応性の肌のケアを特に対象とする。
【実施例】
【0087】
実施例1:感覚神経及びケラチノサイトを共培養したモデルにおけるCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)の放出についてのハス(Nelumbo nucifera)の根からの抽出物の活性
選択されたモデルは、ラットの感覚神経及びヒトのケラチノサイトの共培養である。このモデルに、市販のハスからの抽出物、より正確には、Gattefosseという会社から市販されているハスの根(Nelumbo nucifera)のExtrait Originel(登録商標)を適用した。
【0088】
ラット胎仔の脊髄神経節から得た感覚神経の培養を選択したのは、これらの神経細胞の生理機能がヒトの感覚神経に非常に類似しているという理由からである。水性抽出物の効果を、感覚神経によるCGRPの放出を測定することにより評価する。
【0089】
CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)は、強い疼痛又は刺痛などの不快感の感覚を悪化させることにより肌の反応性に関与している神経媒介物質である。
【0090】
加えて、神経細胞の細胞体の数を染色及び標識により評価した。
【0091】
機器及び方法
1.使用した細胞
感覚神経
−種類:Hallらによる(J Neurosci.1997、17(8):2775〜84)に記載された技法に従い調製した感覚神経の初代培養
−培地:NaHCOで緩衝した、超純水(Merck)で再構成した粉末形態のDMEM(Invltrogen 21331)
L−グルタミン2mM(Invitrogen 25030)
ペニシリン50IU/ml−ストレプトマイシン50μg/ml(Invitrogen 15070)サプリメントN2(17502)
5ng/ml神経成長因子(NGF、Invitrogen 13290)
2.5ng/mlニューロトロフィン3(NT−3、Tebu450−03−b)
【0092】
ヒトのケラチノサイト
−種類:第3経路(R3 K015)で使用される、回復手術から単離した健常なヒトのケラチノサイト。
−培地:K SFM(Invitrogen 17005)、サプリメントなし
【0093】
2.感覚神経の培養及び処置
脊髄神経節を15日目のラット胎仔から取る。
【0094】
神経節を酵素により及び機械的に解離した後、懸濁液中の細胞を、1穴につき15000細胞の密度で培地の96穴のプレート内に播種した。
【0095】
細胞は、37℃及び5%CO2で、水分飽和した温室内に置いた。
【0096】
3日間培養した後、培養物の上清を取り除き、
・100%の超純水を添加して粉末形態の培地から再構成された培地と、
・テストする市販の抽出物25%及び超純水75%を添加して粉末形態の培地から再構成された培地と、
・同じ抽出物50%及び超純水50%を添加して粉末形態の培地から再構成された培地とで交換した。
【0097】
これらすべての培地は、5ng/mLのNGF及び2.5ng/mlのNT3を含有する。培養液量の半分を一日おきに取り替えた。
【0098】
3.感覚神経及びケラチノサイトの共培養
4日間のインキュベーション(7日間の神経細胞培養)の後、1つの培養穴につき10000のケラチノサイトを加え、細胞を4日間、37℃及び5%CO2でインキュベーションした。
【0099】
4.CGRPでの処置及びアッセイ
4日間の共培養(11日間の神経細胞培養)の後、培養物の上清を取り除き、テストする市販の抽出物の存在下で、カプサイシン有り無しに関わらず、10−6Mで25分間の間、37℃及び5%CO2で、水分飽和した温室内で、細胞をインキュベーションする。
【0100】
実験条件の各セットは、4通り行った。
【0101】
これらのインキュベーションの最後に、上清を採取し、培養物の上清中のCGRP含有量を、製造業者の推薦するプロトコルに従い、ELISAアッセイ(Rat CGRP酵素免疫アッセイキットA05482)で測定した。
【0102】
5.細胞体の数の分析
最後に述べるインキュベーション(12日間の神経細胞培養)の最後に、細胞をアルコール酢酸溶液中に固定する。
【0103】
神経細胞の細胞体は、神経細胞の細胞体と反応する抗体であるタンパク質「微小管結合タンパク質(MAP2)」を対象とする抗体で標識する。
【0104】
2時間のインキュベーションの後で、細胞はPBSで洗浄し、標識は蛍光の抱合体(GAR Alexa 568)で示される。
【0105】
平行して、核はHoechst製の溶液で標識した。
【0106】
高分解能画像システム、InCell Analyzer(商標)1000(GE Healthcare)を用いて、画像処理(培養穴1つにつき3つの画像又は1つの実験条件につき倍率20倍で12枚の写真)及び細胞体の数の分析を行った。
【0107】
・結果
神経細胞から放出されたCGRPの量を、テストした各条件における神経細胞の数(CGRPの量/1つの条件ごとの神経細胞の平均数)と呼ぶ。
【0108】
結果を以下の表に示す。
【0109】
【表1】

【0110】
7日間のインキュベーション後で、25%及び50%でのハス(Nelumbo nucifera)の根の抽出物の存在下で、ベースライン条件において、1つの神経細胞ごとのCGRP放出量は、対照としての役目を果たす培地と比較して有意に抑制されている。
【0111】
4.結論
市販のハス(Nelumbo nucifera)の根の抽出物を含有する培地に置かれた感覚神経によるCGRPの放出は、対照培養の神経細胞よりも有意に低い。
【0112】
テストした抽出物は、神経細胞の数、感覚神経の数、及び両セットの条件(25%及び50%)において、ベースラインの活性を抑制している。
【0113】
しかし抽出物は、神経細胞の機能には影響を与えず、神経細胞はカプサイシン(顔料抽出物であり、肌に存在する知覚線維を励起させる)による刺激作用という生理的能力をまだ持っている。
【0114】
これらの結果は、ハスの根の前記抽出物を、沈静剤及び癒し剤として化粧品組成物に用いる利点を実証している。
【0115】
実施例2:顔のケア用の美容クリーム
以下に示す配合(重量によるパーセンテージ)を有するクリームは水中油型の乳濁液である。
【0116】

精製水 32.8
ハス(Nelumbo nucifera)の根の水性抽出物
(Gattefosseという会社から市販の
Extrait Originel(登録商標)) 25.0
Calmosensine(登録商標) 3.0
植物源のグリセロール 2.0
アルテミア・サリーナの抽出物 1.0
ハス(Nelumbo nucifera)の花の抽出物
(SOLABIAという会社からGlycolisat BG(登録商標)
という名称で市販されている) 0.1
アスコルビルトコフェリルリン酸カリウム
(Sepivital(登録商標)) 0.05
乳化賦形剤、香料及び保存剤 十分量 100%
【0117】
水中油型乳濁液は、当業者に周知の従来の方法で調製する。
【0118】
このようにして調製したクリームは、顔に塗ることを意図している。
【0119】
実施例3:唾液のコルチゾル分泌に対する実施例2の組成物のインビボでの活性
実施例2の組成物を顔に塗布した場合のインビボでの美容効果を測定する。
【0120】
研究の目的は、特別な収集装置を用いて唾液のコルチゾル濃度及びα−アミラーゼ濃度を測定し、分光光度法により測定することである。
【0121】
・研究プロトコル
被検者らは、唾液試験の前の日にカフェイン、アルコール又はニコチンを摂取してはならず、試験当日にはビタミンCの摂取を避けなければならない。
【0122】
唾液収集から一時間前の間には、被検者らは、歯磨きをしたり、何か食べたりしてはならない。さらに、ホルモンを摂取している被検者らは、試料を取る12時間前の時間帯には必ずそれを中断しなければならない。
【0123】
第1に、参加者達は、唾液収集から少なくとも10分前から、湿度(50%±10%)及び温度(22℃±2℃)で調節されている部屋の中で、座っている体位で静止している。
【0124】
実施例2による組成物を顔に塗る前に、1つの唾液試料を採取する。
【0125】
唾液試料収集のため被検者は、歯用の無菌の綿(salivette(登録商標)、Sarstedt)1巻を2〜3分の間噛む。
【0126】
収集後、この唾液試料は適切なチューブに置き、次いで分析まで−20℃で保管する。
【0127】
実施例2による組成物を顔全体に塗ってから10分後、唾液試料を再び採取する。
【0128】
・唾液中のコルチゾル及びα−アミラーゼの測定
唾液中のコルチゾルの免疫酵素分析用キット(Salimetrics、参照1〜3012)
この方法は、コルチゾルのモノクローナル抗体を使用する。アッセイは、唾液試料並びにコルチゾル標準物質について実施される。
【0129】
コルチゾルは、ペルオキシダーゼに結合したコルチゾルと競合させる。
【0130】
抗体に結合したコルチゾル−ペルオキシダーゼの部分は、テトラメチルベンジジン(TMB)基質との比色反応により測定する。
【0131】
光学密度は450nmで測定する。
【0132】
コルチゾル−ペルオキシダーゼの量は、存在するコルチゾルの量に反比例する。
【0133】
唾液中のα−アミラーゼのアッセイ用キット(Salimetrics、参照1〜1902)
この方法は、マルトトリオースに結合した色素生産性基質である2−クロロ−p−ニトロフェノールを用いる。
【0134】
α−アミラーゼの酵素活性によって2−クロロ−p−ニトロフェノールが放出され、これを分光光度法で405nmで測定する。
【0135】
試料内に存在するα−アミラーゼ活性は、405nmで測定する光吸収の増加に正比例する。
【0136】
・結果のまとめ
コルチゾル
【表2】

【0137】
21名の被検者において、コルチゾルは減少する傾向にある(p=0.11)。
【0138】
被検者の75%、すなわち18/24がコルチゾルの著しい減少を示している。
【0139】
α−アミラーゼ
【表3】

【0140】
21名の被検者において、実施例2による化粧品組成物を塗布した後の唾液のα−アミラーゼ濃度が有意に減少している。
【0141】
結論
ハス(Nelumbo nucifera)の根と花の混合物を含有する化粧品組成物を塗布した後で、唾液のコルチゾル及びα−アミラーゼ濃度が減少している。
【0142】
この減少は、ストレス状態に関連した症状の改善が全体的に肌の状態に反映され、和らいで、リラックスしている状態を示すものである。この効果によって、敏感肌のケア並びに顔肌への沈静効果及び癒し効果を得るために本発明の組成物を使用することが特に可能となる。
【0143】
実施例4:実施例2の組成物の美容効果
1.24時間後の保湿効果の評価
実施例2による組成物を顔全体に塗ってから24時間、コルネオメトリー(n=10被検者)により保湿効果を求める。
保湿作用
2時間後+51%
4時間後+51%
6時間後+49%
24時間後+37%
【0144】
組成物は、塗布してから24時間の間まで著しい保湿効果を示している。
【0145】
2.即効性のしわのばし効果の評価
眼の周辺のしわのばし効果を、実施例2による組成物の塗布より1時間前及び1時間後の測定により決定する(n=15被検者)。
【0146】
写真を撮り、キャストシャドーによる画像分析も行う。
【0147】
得た結果は、以下の通りである。
−しわの数:−12%
−矯正された深さの平均:−13%
−全長:−20%
【0148】
眼の周辺での組成物のしわのばし効果は著しい。
【0149】
3.抗ラジカル効果の評価
組成物は、各塗布ごとに2時間の間隔をあけて4回塗布する。
【0150】
抗ラジカル活性は、蛍光光度分析によりペルオキシド濃度を求めることにより、エックスビボ方法(D−squameの剥離の測定)で評価する。
【0151】
測定は、試験組成物の最初の塗布から24時間後に行い、その結果を未処置の対照ゾーンで得た結果と比較する。
【0152】
肌の表面に存在する酸素化した反応性の種の、28%もの著しい減少が観察されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハス植物(Nelumbo nucifera)の少なくとも一部分の少なくとも1種の抽出物を、肌の局所的な適用に適合した、化粧品として許容可能なビヒクル中に含有する化粧品組成物であって、ハスの根の水性抽出物に加えて、
−活発化するか又は新しい活力を与える活性を有する活性物質、好ましくはジグアノシンポリリン酸又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物と、
−βエンドルフィンの分泌を刺激する活性物質、好ましくはN−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドと、
−トコフェロールなどの抗ラジカル剤、特に塩若しくは塩基の形態のαトコフェロール、又はそのエステルの1種、例えば酢酸トコフェロール、及びこれを含有する植物抽出物、並びにフラボノイド及びアントシアニン、及びこれらを含有する植物抽出物、特にハスの花の抽出物と、
−抗炎症剤、特にホスホリパーゼA2抑制作用を有するもの、例えばアスコルビルトコフェリルリン酸塩、特にアスコルビルトコフェリルリン酸カリウムと
からなる群から選択される少なくとも1種の活性物質を含有する化粧品組成物。
【請求項2】
ハスの根の水性抽出物が、水蒸気蒸留の方法により得られる抽出物である、請求項1に記載の化粧品組成物。
【請求項3】
前記水蒸気蒸留の方法が、真空マイクロ水蒸気蒸留法(VMHD)の方法である、請求項2に記載の化粧品組成物。
【請求項4】
肌用保湿剤、特にグリセロールをさらに含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1種の活性物質が、
−ジグアノシンポリリン酸又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物と、
−N−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルペプチドと、
−ハスの花からの抽出物と、
−アスコルビルトコフェリルリン酸カリウムと
からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項6】
ハスの花からの抽出物を含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項7】
前記ハスの花の抽出物が、水、C1〜C4アルコール、特にエタノール、C2〜C6グリコール、特にグリセロール、ブチレングリコール及びプロピレングリコール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される極性溶媒又は極性溶媒の混合物を用いる抽出によって得られる、請求項6に記載の化粧品組成物。
【請求項8】
ハスの乾燥抽出物の全含有量が乾燥抽出物の0.0001〜5重量%の間、好ましくは0.001〜2重量%の間、より好ましくは0.01〜1重量%の間である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
ハスの抽出物の全含有量が前記抽出物又は抽出物の混合物の0.1〜99重量%の間、好ましくは0.1〜50重量%の間である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項10】
10〜50重量%のハスの根からの水性抽出物と、0.1〜10重量%のハスの花からの抽出物とを含有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項11】
0.5〜5重量%のジグアノシンポリリン酸又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物を含有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項12】
0.1〜5重量%のN−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドを含有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
0.01〜2重量%のアスコルビルトコフェリルリン酸の塩、特にアスコルビルトコフェリルリン酸カリウムを含有する、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項14】
1〜15重量%のグリセロールを含有する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
0.1〜50重量%のNelumbo nuciferaの根の水性抽出物と、0.1%〜10重量%のNelumbo nuciferaの花の抽出物と、0.5〜5重量%のジグアノシンポリリン酸又はこれを含有する抽出物、特にアルテミア・サリーナからの抽出物と、0.1%〜5重量%のN−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステルジペプチドと、0.01%〜2重量%のアスコルビルトコフェリルリン酸の塩と、1〜15重量%のグリセロールとを含有する、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化粧品組成物。
【請求項16】
ストレスの影響に晒される肌に、沈静効果、リラックス効果及び癒し効果を提供し、並びに/又はリラックスした顔つき、よりスムースで引き締まった肌、落ち着いて触れるとより柔らかい肌、明るく、輝いた肌の色を徐々に得ることを意図した美容ケアの方法であって、問題になっている顔又は身体の肌の部分に、請求項1〜15のいずれか一項に記載の組成物の上述の効果を得るための有効量を適用することを含む方法。
【請求項17】
敏感性又は反応性の肌のケアを意図した、請求項16に記載の美容ケアの方法。

【公開番号】特開2009−143912(P2009−143912A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−314571(P2008−314571)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【出願人】(502189579)エルブイエムエイチ レシェルシェ (68)
【Fターム(参考)】