説明

パチンコ機

【課題】 遊技者の遊技意欲を向上させることのできるパチンコ機を提供する。
【解決手段】 始動入賞口に玉が入賞すると表示装置に3つの図柄を夫々所定時間だけ変更して表示し、大当りとなる直前に各図柄を大当り態様の組合せで停止して表示するパチンコ機において、3つの図柄のうち2つまでが大当り態様の図柄で停止し最後の図柄だけが大当り態様以外の図柄で停止する、所謂リーチ外れの回数R1を計数し、その回数R1が5の倍数になる度に、過去の大当り間でのリーチ外れ回数の平均値Mと現在のリーチ外れ回数R1との差を求め、表示装置に『あと(M−R1)回リーチが来たら大当り』なる予測メッセージを表示する(S350,S360)。そして、リーチ外れ回数R1が平均値M以上になった後は、リーチ外れ回数R2(=R1−M)が5の倍数になる度に、複数のメッセージから1つのメッセージを抽選して表示装置に表示する(S430,S440)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の遊技条件の成立時に通常状態よりも入賞確率の高い大当り状態になるパチンコ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種のパチンコ機においては、例えば、遊技盤面に複数の図柄を夫々変更して表示するための機械的な可変表示器を設け、特定の始動入賞口にパチンコ玉(発射玉)が入賞すると、その複数の図柄を夫々所定時間だけ変更して表示させて、大当り状態となる直前に、その複数の図柄を予め定められた大当り態様の組み合せで停止させるようにしていた。そしてこれより、遊技者に対して、大当りになるか否かの期待感或いは緊張感を与え、遊技意欲を向上させるようにしていた。
【0003】
ところが、このようにしても、本来、遊技者はパチンコ機が大当り状態になることだけを望んで遊技をしているため、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならないと遊技を止めてしまい、延いてはパチンコホールの利益が上がらないという問題があった。
【0004】
そこで従来より、可変表示器として、上記図柄はもとより任意の画像を表示可能な液晶表示装置やドットマトリックス表示装置を採用し、例えば、通常状態において始動入賞口にパチンコ玉が入賞すると、その表示装置に、上記図柄と共に予め設定された所定パターンの画像を表示するようにしている。そしてこれにより、遊技者を退屈させないようにして、大当り状態でない通常状態が続いても、遊技者が遊技を止めてしまわないようにしていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような液晶表示装置やドットマトリックス表示装置を備えたパチンコ機でも、表示装置に表示される画像はワンパターンであるため、遊技者は、しばらくすると表示される内容に飽きてしまい、大当り状態でない通常状態が長く続くと、結局、遊技意欲をなくして遊技を止めてしまうことが多かった。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、遊技者の遊技意欲をより向上させることのできるパチンコ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)即ち、上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明は、図1に例示する如く、
所定の遊技条件の成立時に通常状態よりも入賞確率の高い大当り状態になるパチンコ機において、
画像を表示する表示手段と、
少なくとも当該パチンコ機が通常状態であるときの所定の遊技状況を検出する状況検出手段と、
該状況検出手段により前記遊技状況が検出されると、前記表示手段に所定の画像を表示させる表示制御手段と、
前記状況検出手段により前記遊技状況が検出された際に前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる画像を、各回又は所定回の表示毎に内容又は表示パターンが異なるものに変更する変更手段と、
を備えたことを特徴とするパチンコ機を要旨としている。
【0008】
また、本願発明は、以下の(2)〜(8)記載の発明であってもよい。
(2)請求項1に記載のパチンコ機において、
前記表示制御手段は、前記表示手段に当該パチンコ機が大当りに近づいている旨を表す画像を表示させ、
前記変更手段が、
前回の大当りが終了してから現在までに当該パチンコ機で発生した遊技に関する所定の事象の発生回数を計数する計数手段を備え、該計数手段の計数値の増加に応じて、前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる画像を、当該パチンコ機がより大当りに近づいた旨を表す画像に変更すること、
を特徴とするパチンコ機。
(3)前記(2)に記載のパチンコ機において、
前記表示制御手段は、前記計数手段により計数される前記事象がその後何回発生したら当該パチンコ機が大当りになるかを表す画像を前記表示手段に表示させ、
前記変更手段が、
前記計数手段に加えて、過去の何れか2回の大当り間で当該パチンコ機に発生した前記事象の発生回数又は該数の平均値を記憶する記憶手段を備え、該記憶手段に記憶された前記事象の発生回数又は前記平均値と前記計数手段の計数値との差に応じて、前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる画像の表す前記回数を変更すること、
を特徴とするパチンコ機。
(4)請求項1に記載のパチンコ機において、
前記変更手段が、
前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる画像を、前記表示手段に前回表示された画像と連続性又は関連性のある画像に順次変更すること、
を特徴とするパチンコ機。
(5)請求項1、前記(2)ないし(4)の何れかに記載のパチンコ機において、
前記表示手段に表示すべき複数の画像を、共通の特徴を夫々有した複数のグループ毎に予め格納する格納手段と、
所定条件の成立時に前記複数のグループのうち1つのグループを抽選する抽選手段と、を備え、
前記変更手段が、
前記格納手段に格納された複数の画像のうち、前記抽選手段により抽選されたグループの中から何れかの画像を選択して、前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる画像を変更すること、
を特徴とするパチンコ機。
(6)前記(2)に記載のパチンコ機において、
前記表示手段が、当該パチンコ機の遊技盤面に設けられた表示装置であって、
前記状況検出手段が、特定の入賞口へのパチンコ玉の入賞を検出し、
更に、前記表示制御手段が、前記状況検出手段により前記特定の入賞口への入賞が検出されると、前記表示手段に、複数の図柄を夫々所定時間だけ変更して表示させる共に、当該パチンコ機が大当り状態となる直前に前記複数の図柄を予め定められた大当り態様の組み合せで停止して表示させるものであり、
前記変更手段が、
前記計数手段の計数値の増加に応じて、前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる前記図柄の全組み合せ数に対する前記大当り態様の組み合せ数を増加させること、
を特徴とするパチンコ機。
(7)始動入賞スイッチからの信号に基づいて、スタート条件が成立したかを判断するスタート条件成立判断手段と、
前記スタート条件が成立した場合に、大当り状態にするか否かを決定する大当り決定手段と、
前記大当り決定手段が大当り状態にすると決定した場合に、大当り状態にする手段と、
画像、メッセージを表示する表示手段と、
前記大当り決定手段の決定に基づいて、前記表示手段に複数の図柄を初めとする様々な画像やメッセージを表示する表示制御手段とを備えたパチンコ機において、
予測用のメッセージを複数のタイプにグループ分けして格納する第1のメッセージタイプ別格納手段と、
大当り用メッセージを複数のタイプにグループ分けして格納する第2のメッセージタイプ別格納手段と、
前記第1のメッセージタイプ別格納手段、及び第2のメッセージタイプ別格納手段がグループ分けする前記タイプの中から、所定の期間において利用する共通のタイプを決定するメッセージタイプ決定手段と、
前記スタート条件成立判断手段によって、スタート条件が成立したと判断された場合に、前記第1のメッセージタイプ別格納手段に、前記メッセージタイプ決定手段によって決定されたタイプにグループ分けされて格納されている、前記予測用のメッセージの中から1つの予測用のメッセージを選択して、前記表示手段に表示させる予測メッセージ表示手段と、
前記スタート条件の成立に基づく前記予測用のメッセージの表示後、前記大当り決定手段の決定に基づく前記表示制御手段による前記表示が行われたかを判断する表示実行判断手段と、
前記表示実行判断手段によって前記表示が行われたと判断された場合に、該表示の元となった前記大当り決定手段の決定が大当り状態にすると決定されていた場合には、前記第2のメッセージタイプ別格納手段に、前記メッセージタイプ決定手段によって決定されたタイプにグループ分けされて格納されている、前記大当り用メッセージの中から1つの大当り用メッセージを選択して、前記表示手段に表示させる大当り用メッセージの表示手段と、
を備えたことを特徴とするパチンコ機。
(8)外れ用メッセージを複数のタイプにグループ分けして格納する第3のメッセージタイプ別格納手段と、
前記表示実行判断手段の判断手段によって前記表示が行われたと判断された場合に、該表示の元となった前記大当り決定手段の決定が大当り状態にしないと決定されていた場合には、前記第3のメッセージタイプ別格納手段に、前記メッセージタイプ決定手段によって決定されたタイプにグループ分けされて格納されている、前記外れ用メッセージの中から1つの外れ用メッセージを選択して、前記表示手段に表示させる外れ用メッセージの表示手段と、
を備えたことを特徴とする前記(7)記載のパチンコ機。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記のように構成された請求項1に記載のパチンコ機においては、状況検出手段が、少なくとも当該パチンコ機が通常状態であるときの所定の遊技状況を検出し、この状況検出手段によって前記所定の遊技状況が検出されると、表示制御手段が、表示手段に所定の画像を表示させる。
【0010】
そして、変更手段が、状況検出手段により前記遊技状況が検出された際に表示制御手段が表示手段に表示させる画像を、各回又は所定回の表示毎に、内容又は表示パターンが異なるものに変更する。
【0011】
よって、当該パチンコ機が大当り状態でない通常状態であるときに、遊技状況検出手段により検出される所定の遊技状況が何度か起こったとしても、表示手段には、各回又は所定回の表示の度毎に、内容又は表示パターンの異なる画像が表示されることとなる。
【0012】
従って、請求項1に記載のパチンコ機によれば、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者の興味を継続して引くことができ、延いては遊技者の遊技意欲を向上させて、パチンコホールの利益を向上させることができる。
【0013】
ここで、表示手段としては、遊技盤面に設けられた液晶表示装置やドットマトリックス表示装置等の既存の表示装置を用いてもよいし、このような既存の表示装置とは別の表示装置をパチンコ機の遊技盤面や枠等の部分に別途設けるようにしてもよい。
【0014】
また、状況検出手段は、特定の入賞口(例えば、始動入賞口)へパチンコ玉が入賞したこと、遊技盤面上の既存の表示装置に表示された複数の図柄が大当り態様以外の特定の順列(例えば「1,2,3」や「7,8,9」)で停止したこと、既存の表示装置に停止して表示された複数の図柄のうち、最後に停止した1つの図柄だけが大当り態様の順列とは異なる図柄で停止したこと(リーチ外れになったこと)、或いは、持ち玉が所定個数(例えば、残り10個)になったこと等、特定の事象が発生したことを所定の遊技状況として検出するようにしてもよいし、また、特定の入賞口への入賞回数が所定回数に達したこと、既存の表示装置に所定の図柄(例えば「7」という図柄)が累積して所定回表示されたこと、リーチ外れの発生回数が所定回数になったこと、或いは、発射玉の数が所定値に達したこと等、特定の事象が所定回だけ起こったことを所定の遊技状況として検出するようにしてもよい。
【0015】
次に、前記(2)に記載のパチンコ機では、請求項1に記載のパチンコ機において、表示制御手段が、表示手段に当該パチンコ機が大当りに近づいている旨を表す画像を表示させるようにしている。そして、変更手段が、前回の大当りが終了してから現在までに当該パチンコ機で発生した遊技に関する所定の事象の発生回数を計数手段によって計数し、その計数手段の計数値の増加に応じて、表示制御手段が表示手段に表示させる画像を、当該パチンコ機がより大当りに近づいた旨を表す画像に変更する。
【0016】
よって、遊技状況検出手段によって検出される遊技状況が起こる間に、計数手段によって計数される所定の事象が何回か発生すると、表示手段には、前回の表示画像よりも更に大当りに近づいた旨を表す画像が表示される。つまり、表示手段には、遊技が進行するに従って次第に大当りに近づいている旨を表す画像が順次表示されていくこととなる。
【0017】
従って、前記(2)に記載のパチンコ機によれば、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者に対して大当り発生への期待感を与えることができ、延いては遊技者の遊技意欲をより向上させることができる。
【0018】
尚、状況検出手段は、計測手段によって計測される事象が発生したことを所定の遊技状況として検出するようにしてもよいし、計測手段によって計測される事象が所定回だけ起こったことを所定の遊技状況として検出するようにしてもよい。そしてこの場合には、表示手段に画像が表示される度に、その内容が前回よりも大当りに近づいている旨を表すものとなり、遊技者に対して大当り発生への期待感を継続して与えることができる。
【0019】
また、状況検出手段が検出する遊技状況と計測手段が計測する事象とは、異なるものであってもよい。そしてこの場合には、前記遊技状況が発生する間における前記事象の発生頻度に応じて、表示手段に表示される画像が、前回よりも大当りに近づいた旨を表すものとなったり、前回と同じ内容のものとなったりするため、表示内容にランダム性を持たせることができる。
【0020】
次に、前記(3)に記載のパチンコ機では、前記(2)に記載のパチンコ機において、表示制御手段が、計数手段によって計数される事象がその後何回発生したら当該パチンコ機が大当りになるかを表す画像を表示手段に表示させるようにしている。そして、変更手段が、計測手段に加えて更に、過去の何れか2回の大当り間で当該パチンコ機に発生した前記事象の発生回数又はその数の平均値を記憶する記憶手段を備えており、その記憶手段に記憶された事象の発生回数又は平均値と計数手段の計数値との差に応じて、表示制御手段が表示手段に表示させる画像の表す回数(その後何回)を変更する。
【0021】
従って、前記(3)に記載のパチンコ機によれば、遊技者に対して当該パチンコ機が大当りに近づいていることをより具体的に期待させることができ、遊技者の遊技意欲をより向上させることができる。
【0022】
一方、前記(4)に記載のパチンコ機では、請求項1に記載のパチンコ機において、変更手段が、表示制御手段が表示手段に表示させる画像を、表示手段に前回表示された画像と連続性又は関連性のある画像に順次変更するようにしている。
【0023】
よって、このようなパチンコ機においては、遊技状況検出手段によって所定の遊技状況が検出される度、即ち遊技が進行する度に、表示手段には前回の表示画像と連続性又は関連性のある画像が表示されることとなる。
【0024】
従って、前記(4)に記載のパチンコ機によれば、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者は、次の画像を見たいがために遊技を続行することとなり、延いてはパチンコホールの利益を向上させることができる。
【0025】
次に、前記(5)に記載のパチンコ機では、請求項1、前記(2)ないし(4)の何れかに記載のパチンコ機において、格納手段と抽選手段とを備えており、格納手段には、表示手段に表示すべき複数の画像が共通の特徴を夫々有した複数のグループ毎に予め格納されている。そして、抽選手段が、所定条件の成立時に前記複数のグループのうち1つのグループを抽選し、変更手段が、格納手段に格納された複数の画像のうち、抽選手段により抽選されたグループの中から何れかの画像を選択して、表示制御手段が表示手段に表示させる画像を変更する。
【0026】
つまり、前記(5)に記載のパチンコ機では、所定の特徴で統一された画像を表示手段に表示させるようにしており、しかも、その特徴を所定条件の成立時に抽選によって決定するようにしている。
【0027】
従って、前記(5)に記載のパチンコ機によれば、遊技する時々によって、異なった特徴で統一された画像が表示手段に表示されることとなり、遊技者が表示手段に表示される画像の内容に飽きてしまうことを、より長期間に渡って防ぐことができる。
【0028】
一方、前記(6)に記載のパチンコ機では、前記(2)に記載のパチンコ機において、表示手段が、当該パチンコ機の遊技盤面に設けられた表示装置であって、状況検出手段が、特定の入賞口へのパチンコ玉の入賞を検出する。そして、表示制御手段が、状況検出手段によって特定の入賞口への入賞が検出されると、表示手段に、複数の図柄を夫々所定時間だけ変更して表示させる共に、当該パチンコ機が大当り状態となる直前に、その複数の図柄を予め定められた大当り態様の組み合せで停止して表示させる。そして特に、変更手段が、計数手段の計数値の増加に応じて、表示制御手段が表示手段に表示させる複数の図柄の全組み合せ数に対する大当り態様の組み合せ数を増加させる。
【0029】
つまり、前記(6)に記載のパチンコ機では、遊技盤面に設けられて特定の入賞口へパチンコ玉が入賞したときに複数の図柄を変更して表示させる既存の表示装置を表示手段として用い、計数手段によって計数された事象の発生回数に応じて、複数の図柄の全組み合せ数に対する大当り態様の組み合せ数を増加させるようにしている。
【0030】
そしてこれにより、計数手段の計数値の増加に応じて、表示手段に表示させる画像を、より大当りに近づいた旨を表す画像に変更するようにしている。
即ち、表示装置に表示される複数の図柄の全組み合せ数に対して、大当り態様の組み合せ数が増加すれば、表面的には、大当りの発生確率が大きくなったように見えるため、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者に対して大当り発生への期待感を与えることができるのである。
【0031】
尚、変更手段の動作としては、例えば、表示制御手段が表示手段(表示装置)に横1列・縦3列の図柄を変更して表示させるような場合には、縦の各列で変化させる図柄の種類を減少させたり、縦の列自体を3列から2列に減少させたりすることが考えられる。また、何れの図柄とも見なされるオールマイティの図柄を表示させたり、縦3列のうち2列の図柄を同期させて変化させる等してもよい。一方、このように表示する図柄の全組み合せ数の方を減少させるのではなく、大当り態様の組み合せ数の方を増加させるようにしてもよい。そしてこの場合には、例えば、横の表示列を増加させて、大当り態様の組み合せを判定するための判定ラインを増加するようにすればよい。
【0032】
前記(7)のパチンコ機は、スタート条件成立判断手段が、始動入賞スイッチからの信号に基づいて、スタート条件が成立したと判断すると、大当り決定手段が、大当り状態にするか否かを決定し、大当り決定手段の決定に基づいて、表示手段に、複数の図柄を初めとする様々な画像やメッセージが表示される。
【0033】
又、第1のメッセージタイプ別格納手段には、予測用メッセージが複数のタイプにグループ分けして格納されている。
又、第2のメッセージタイプ別格納手段には、大当り用メッセージが複数のタイプにグループ分けして格納されている。
【0034】
一方、メッセージタイプ決定手段は、前記第1のメッセージタイプ別格納手段、及び第2のメッセージタイプ別格納手段がグループ分けする前記タイプの中から、所定の期間において利用する共通のタイプを決定する。
【0035】
予測メッセージ表示手段は、前記スタート条件成立判断手段によって、スタート条件が成立したと判断された場合に、前記第1のメッセージタイプ別格納手段に、前記メッセージタイプ決定手段によって決定されたタイプにグループ分けされて格納されている、前記予測用のメッセージの中から1つの予測用のメッセージを選択して、前記表示手段に表示させる。
【0036】
表示実行判断手段は、前記スタート条件の成立に基づく前記予測用のメッセージの表示後、前記大当り決定手段の決定に基づく前記表示制御手段による前記表示が行われたかを判断し、大当り用メッセージの表示手段は、前記表示実行判断手段によって前記表示が行われたと判断された場合に、該表示の元となった前記大当り決定手段の決定が大当り状態にすると決定されていた場合には、前記第2のメッセージタイプ別格納手段に、前記メッセージタイプ決定手段によって決定されたタイプにグループ分けされて格納されている、前記大当り用メッセージの中から1つの大当り用メッセージを選択して、前記表示手段に表示させる。
【0037】
これにより、予測用メッセージの表示を行った後、実際の遊技結果に応じて、共通の特徴を有した大当り用メッセージを表示することが出来ることから、遊技が進行する度に、遊技者に対して、パチンコ機とあたかも会話しているような感覚を与えることが出来て、遊技者の興味を継続して引くことができると共に、遊技者が表示手段に表示される画像の内容に飽きてしまうことを、より長期間に渡って防ぐことができ、結果として、遊技意欲をより向上することが出来るという極めて優れた効果を奏する。
【0038】
前記(8)の発明のパチンコ機は、前記(7)と同様の作用を有することに加え、第3のメッセージタイプ別格納手段に、外れ用メッセージが複数のタイプにグループ分けして格納され、前記表示実行判断手段の判断手段によって前記表示が行われたと判断された場合に、該表示の元となった前記大当り決定手段の決定が大当り状態にしないと決定されていた場合には、外れ用メッセージの表示手段が、前記第3のメッセージタイプ別格納手段に、前記メッセージタイプ決定手段によって決定されたタイプにグループ分けされて格納されている、前記外れ用メッセージの中から1つの外れ用メッセージを選択して、前記表示手段に表示させる。
【実施例】
【0039】
以下、本発明が適用された実施例のパチンコ機について、図面を用いて説明する。
まず、図2は第1実施例のパチンコ機の前面を表す構成図である。図2に示すように、第1実施例のパチンコ機2では、遊技盤面に設けられた遊技域4の中央上部に複数の図柄を初めとする様々な画像を表示する、表示手段としての液晶表示装置(以下、表示装置という)6が配設されており、その下方には発射玉を受け入れ易い開き状態に変化可能な変動入賞装置8が配設されている。
【0040】
表示装置6は、表示装置6と変動入賞装置8との間に設けられた始動入賞口10a及び変動入賞装置8自身の左右に設けられた始動入賞口10b,10cの何れかに発射玉が入賞すると、図3に示すように、横1列・縦3列に並設された種々の絵柄や数字からなる3つの図柄Z1,Z2,Z3を夫々所定時間だけ変更して表示し、所定時間経過後に各図柄Z1〜Z3をZ1からZ3の順で停止して表示するものである。そして、図2に示すように、表示装置6の下部には、図柄の変更表示中に、更に始動入賞口10a〜10cへ発射玉が入賞すると、その入賞回数に応じた数(最大4個)だけ点灯する4個のLEDからなる始動記憶表示器12が設けられており、当該パチンコ機2においては、表示装置6の変更表示制御が一旦終了したときに(表示する図柄の変化が停止したときに)、始動記憶表示器12を形成するLEDが点灯していれば、その点灯が1つ消されて、表示装置6での図柄の変更表示が再度なされるようになっている。
【0041】
尚、図2において、14は表示装置6の上部に設けられた天入賞口(一般入賞口)、16a,16b及び18a,18bは、夫々、表示装置6及び変動入賞装置8の左右に設けられた袖入賞口(一般入賞口)、20a〜20fは発射玉の転動誘導部材としての風車、22は遊技域4へ発射するパチンコ玉を貯留すると共に入賞に応じた景品玉が排出される上部受け皿、24は入賞状態に応じた発音がなされるスピーカである。また、26はパチンコ玉を発射するために回動操作される発射ハンドルであり、図示しない発射装置によって1分間に100個の割合でパチンコ玉が発射されるように設定されている。
【0042】
一方、変動入賞装置8は、パチンコ機2の遊技盤面に取り付けられたものであり、前面の中央上部に、ソレノイド(図示せず)によって開閉される開閉板28が設けられている。そして、表示装置6に停止して表示された3つの図柄Z1〜Z3の組み合せが特定の大当り態様の組み合せ(例えば、「7,7,7」)の時に、図2に示すように開閉板28が前方に開かれ、これによって特別入賞口としての大入賞口30が形成されて、当該パチンコ機2が通常状態よりも入賞確率の高い大当り状態となる。
【0043】
また、大入賞口30はその内部が3つに仕切られており、その中央部は大当り状態を継続させるための特定領域32となっている。つまり、開閉板28は表示装置6に表示される図柄が揃ってから所定時間以内か、或いは大入賞口30に発射玉が10個入賞したと検出されるまでの間だけ開くようになっており、その間に発射玉が特定領域32を通過した場合には、開閉板28を閉じた後に再び開閉板28を解放して大当り状態が継続するようになっている。尚、このパチンコ機2において、1回の大当りで開閉板28が開閉する最大回数は16回に設定されている。
【0044】
次に、パチンコ機2の遊技盤裏面に設けられた制御装置34について、図4を用いて説明する。制御装置34は、始動入賞口10aに入賞した発射玉を検出する始動入賞スイッチ36a,始動入賞口10bに入賞した発射玉を検出する始動入賞スイッチ36b,始動入賞口10cに入賞した発射玉を検出する始動入賞スイッチ36c,大入賞口30に入賞した発射玉を検出する大入賞口用カウントスイッチ38,大入賞口30の特定領域32を通過した発射玉を検出する継続入賞スイッチ40,及び発射ハンドル26が回動操作されてパチンコ玉が発射されているときにオンする発射ハンドルスイッチ42からの各検出信号を入力する入力回路44と、入力回路44を介して取得した上記各検出信号に基づいて表示装置6や変動入賞装置8等を制御するための制御プログラムを実行するCPU46と、CPU46が実行する制御プログラムを格納するROM48と、CPU46が処理するデータを一時記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有する、記憶手段としてのRAM50と、CPU46が表示装置6に表示させる画像の画像データを格納する、格納手段としての画像ROM52と、CPU46からの指令に基づいて、表示装置6,始動記憶表示器12,変動入賞装置8の開閉板28を開閉させるためのソレノイド54,及びパチンコ機2の遊技域4に設けられたランプやLEDからなる電飾装置56へ、夫々駆動信号を出力すると共に、図示しないホール管理コンピュータに接続された外部情報端子58へ当該パチンコ機2が大当り状態であることや大当り状態の継続回数等を表す情報信号を出力する出力回路60と、アンプ62を介してスピーカ24から発音させるサウンドジェネレータ64と、上記各部を接続するバス66と、を備えている。
【0045】
尚、パチンコ機2の遊技盤裏面には、各入賞口に入賞した発射玉を回収するための回収路(図示せず)が設けられており、始動入賞スイッチ36aと大入賞口用カウントスイッチ38は、夫々、始動入賞口10aの下部と変動入賞装置8の下部とに夫々配置された回収路に取り付けられている。そして、始動入賞スイッチ36b,36cは、変動入賞装置8の内部において始動入賞口10b,10cの周囲に夫々設けられており、継続入賞スイッチ40は、変動入賞装置8の内部において大入賞口30の下部に設けられている。
【0046】
また、画像ROM52には、表示装置6に図柄Z1〜Z3を表示させるための画像データと、表示装置6に様々なメッセージ画像を表示させるための画像データとが格納されており、メッセージ画像用の複数の画像データは、後述する表1〜表3に示すように、メッセージの口調が夫々異なる、憎まれ口タイプ,あやまりタイプ,なぐさめタイプ,及び応援タイプの4つのタイプに予めグループ分けされて格納されている。
【0047】
このように構成された制御装置34において、CPU46は、後述する遊技処理を実行することにより、当該パチンコ機2の全体制御を行い、更に後述するメッセージ表示処理を実行することにより、遊技の進行に応じた様々なメッセージ画像を表示装置6に表示させる。
【0048】
そこで以下、CPU46が実行する上記各処理について説明する。
まず、図5は、遊技処理を表すフローチャートである。この遊技処理の実行が開始されると、まずステップ(以下、単にSと記す)110にて、表示装置6に表示する図柄の変更を開始すべきスタート条件が成立したか否かを判定し、スタート条件が成立するまで待機する。尚、このスタート条件は、始動入賞スイッチ36a〜36cからの検出信号によって発射玉が始動入賞口10a〜10cの何れかに入賞したことを検出するか、或いは、始動記憶表示器12のLEDが既に点灯されている場合に、成立したと判定される。
【0049】
そして、S110にてスタート条件が成立したと判定した場合には、S120に進んで、当該パチンコ機2を大当り状態にするか否かを決定し、大当り状態にしない場合には、S130に進む。S130では、表示装置6に変更して表示する3つの図柄Z1〜Z3を、例えば「7,7,4」といった具合いに、最後に停止する図柄Z3だけが大当り態様の組み合せ(「7,7,7」)と異なる組み合せ(以下、リーチ外れ態様の組み合せという)で停止させる、所謂リーチ外れの状態にするか否かを決定し、リーチ外れの状態にしない場合には、続くS140にて、外れ表示処理を行った後、S110に戻る。
【0050】
尚、S120での大当り状態にするか否かの決定、及びS130でのリーチ外れ状態にするか否かの決定は、CPU46内部で常時変化している乱数値が、各処理の実行時に、予め定められた所定値となっている否かを判定することにより行われる。
【0051】
また、S140の外れ表示処理は、画像ROM52から該当する図柄表示用の画像データを読み出して、表示装置6に3つの図柄Z1〜Z3を所定時間だけ順次変更して表示し、各図柄Z1〜Z3を、大当り態様及びリーチ外れ態様の組み合せとは異なった組み合せになるように、Z1からZ3の順で停止させる、といった手順で実行される。そして、CPU46は、このように図柄Z1〜Z3を変更して表示している最中に、始動入賞口10a〜10cへの入賞を検出すると、その入賞回数を始動記憶個数として最大4回まで記憶すると共に、その始動記憶個数に応じた数だけ始動記憶表示器12のLEDを点灯させる。そして、次にS110の処理を実行した際に、始動記憶表示器12のLEDが点灯していれば、その点灯を1つ消すと共に、記憶した始動記憶個数を1つ減少させた後、スタート条件が成立したと判定してS120へ進む。
【0052】
一方、S130でリーチ外れの状態にすると決定した場合には、S150に移行して、表示装置6に3つの図柄Z1〜Z3を所定時間だけ順次変更して表示すると共に、各図柄Z1〜Z3をリーチ外れ態様の組み合せになるようにZ1からZ3の順で停止させる、リーチ表示処理を実行する。そして、続くS160にて、前回の大当りが終了してから現在までのリーチ外れの発生回数(リーチ外れ回数)をカウントするためのカウンタR1をインクリメントする、計数手段としての処理を実行し、続くS170にて、カウンタR1の値から、後述するように過去の大当り間でのリーチ外れ回数の平均値が代入された比較値Mを減じて、その値(R1−M)をカウンタR2に代入した後、S110に戻る。
【0053】
また、S120にて、大当り状態にすると決定した場合には、S180に移行して、表示装置6に3つの図柄Z1〜Z3を所定時間だけ順次変更して表示すると共に、各図柄Z1〜Z3を大当り態様の組み合せになるようにZ1からZ3の順で停止させる、大当り表示処理を実行する。そして、続くS190にて、大当り動作のための処理を実行する。
【0054】
即ち、このS190では、まず、ソレノイド54へ駆動信号を出力して変動入賞装置8の開閉板28を開き、当該パチンコ機2を通常状態よりも入賞確率の高い大当り状態とする。そして、開閉板28を開いてから所定時間が経過するまでの間、或いは、大入賞口用カウントスイッチ38からの検出信号によって大入賞口30に発射玉が10個入賞したことを検出するまでの間に、継続入賞スイッチ40からの検出信号によって発射玉が特定領域32を通過したことを検出した場合には、既述したように大当り状態を継続させる。
【0055】
そして、このような大当り動作が終了すると、S200に進んで、カウンタR1の値を、最新(n番目)の大当り間でのリーチ外れ回数XnとしてRAM50に格納し、続くS210にて、カウンタR1,R2の値を夫々「0」にクリアした後、S110に戻る。
【0056】
つまり、この遊技処理では、スタート条件が成立する度に(S110:YES)、当該パチンコ機2を大当り状態にするか否かを決定し(S120)、大当り状態にしない場合には(S120:NO)、更にリーチ外れの状態にするか否かを決定するようにしている(S130)。そして、大当り状態にする場合には、表示装置6に変更して表示する3つの図柄Z1〜Z3を、Z1からZ3の順で大当り態様の組み合せとなるように停止させ(S180)、リーチ外れの状態にする場合には、最後に停止する図柄Z3だけを大当り態様以外の図柄で停止するようにしている(S150)。
【0057】
よって、当該パチンコ機2が大当り状態になる直前、及びリーチ外れ状態になる直前には、表示装置6に変更して表示される3つの図柄Z1〜Z3のうち、2つの図柄Z1,Z2までが既に大当り態様に応じた図柄で停止され、最後の図柄Z3だけが未だ変更表示されている状態(以下、この状態をリーチ状態という)が発生する。そして、このリーチ状態にて、S120で大当り状態にすると決定されている場合には、3つ目の図柄Z3も大当り態様に応じた図柄で停止するが、S120で大当り状態にしないと決定されており且つS130でリーチ外れの状態にすると決定されている場合には、図柄Z3は大当り態様以外の図柄で停止することとなる。
【0058】
また、この遊技処理では、前回の大当りが終了してから現在までのリーチ外れ回数をカウンタR1の値として逐次計数すると共に(S160)、当該パチンコ機2が大当り状態になると、その時点でのカウンタR1の値を、最新(n番目)の大当り間でのリーチ外れ回数XnとしてRAM50に格納するようにしている(S200)。よって、RAM50には、過去の各大当り間でのリーチ外れ回数Xn(n=1,2,…)が順次格納されていくこととなる。
【0059】
尚、CPU46は、始動入賞口10a〜10cへ発射玉が入賞した時や当該パチンコ機2が大当り状態である時、或いは大当り状態中に発射玉が大入賞口30の特定領域32を通過した時等に、電飾装置56の点灯状態を変化させると共に、サウンドジェネレータ64及びアンプ62を介してスピーカ24から適宜発音させる。
【0060】
次に、表示装置6に遊技の進行に応じたメッセージ画像を表示させるメッセージ表示処理について、図6を用いて説明する。尚、この処理は上述した遊技処理と並行して実行されている。
【0061】
このメッセージ表示処理の実行が開始されると、まず、S310にて、大当り状態が終了したか否かを判定し、大当り状態が終了するまで待機する。そして、大当り状態が終了したと判定すると、S320に進んで、遊技処理のS200で順次格納された大当り間のリーチ外れ回数Xn(n=1,2,…)を所定期間分(例えば過去3日分)だけ平均化し、その平均値(リーチ平均値)を比較値MとしてRAM50に格納する。尚、ここで格納された比較値Mが、遊技処理のS170で使用される。
【0062】
そして、続くS330にて、表示装置6に表示するメッセージ画像のタイプを、既述した憎まれ口タイプ,あやまりタイプ,なぐさめタイプ,及び応援タイプの4つのタイプの中からランダムに抽選する、抽選手段としての処理を実行した後、S340に進む。
【0063】
S340では、遊技処理によりインクリメントされるカウンタR1の値が上記比較値Mよりも1つ少ない値(M−1)になったか否かを判定し、(M−1)ではないと判定した場合には、続くS350にて、カウンタR1の値が5の倍数であるか否かを判定する。そして、5の倍数であると判定した場合には、続くS360にて、S320で格納した比較値MとカウンタR1の値との差(M−R1)を求めると共に、表示装置6に『あと(M−R1)回リーチが来たら大当り』という内容のメッセージ画像を表示する。
【0064】
ここで、メッセージ画像の表示は、図3に例示するように、表示装置6の表示画面において、図柄Z1〜Z3を表示する領域の下方の領域(下隅の領域)Hに、上記内容の文を形成する各文字画像を、矢印の方向(右から左)にスクロールして表示する、といった手順で実行される。例えば、カウンタR1の値が「5」で比較値Mの値が「12」であった場合には、『あと7回リーチが来たら大当り』という内容のメッセージ画像が表示されることとなる。
【0065】
尚、このようなメッセージ画像は、表示装置6の表示画面における縦隅の所定領域に表示するようにしてもよいし、図柄Z1〜Z3の表示を一旦止めて、表示画面全体に表示するようにしてもよい。そして後者の場合には、表示装置6の表示状態に大きな変化を与えて、遊技者の注意をより引き付けることができる。また、メッセージ画像は、スクロールさせて表示するのではなく、全文字を常時表示するようにしてもよい。
【0066】
そして、S360にてメッセージ画像の表示が終了するか、或いはS350にてカウンタR1の値が5の倍数ではないと判定された場合には、S370に移行して、表示装置6に停止して表示された図柄Z1〜Z3の組み合せが、大当り態様の組み合せか或いはリーチ外れ態様の組み合せとなるまで待ち、何れかの組み合せとなった場合に、それが大当り態様の組み合せであるか否かを判定する。つまり、当該パチンコ機2が上述したリーチ状態を経て大当り状態になったか否かを判定する。
【0067】
そして、大当り状態にならなかった場合、即ちリーチ外れであった場合には、S340に戻るが、大当り状態になった場合には、続くS380にて、下記の表1に示す大当り用メッセージのうち、S330で抽選されたタイプのメッセージ画像を、S360の場合と同様に表示装置6に表示した後、S310に戻る。
【0068】
【表1】

尚、表1に示すメッセージは、S360で表示装置6に表示したメッセージに反し大当りになったという思いがけないニュアンスのメッセージ画像であり、例えば、あやまりタイプが抽選されている場合には、『予想がハズレてゴメンネ』というメッセージ画像が表示される。
【0069】
一方、S340にて、カウンタR1の値が比較値Mよりも1つ少ない値(M−1)になったと判定した場合には、S390に移行して、表示装置6に『次のリーチで大当り』という内容のメッセージ画像をS360の場合と同様に表示する。
【0070】
そして、続くS400にて、S370の場合と同様に、表示装置6上の図柄Z1〜Z3の組み合せが、大当り態様の組み合せか或いはリーチ外れ態様の組み合せとなるまで待ち、何れかの組み合せとなった場合に、それが大当り態様の組み合せであるか否かを判定する。そして、大当り態様の組み合せであった場合、即ちS390で表示したメッセージ画像の通りに、大当り状態となった場合には、続くS410にて、下記の表2に示す大当り用メッセージのうち、S330で抽選されたタイプのメッセージ画像を、S360の場合と同様に表示装置6に表示した後、S310に戻る。
【0071】
【表2】

尚、表2に示す大当り用メッセージは、S390で表示装置6に表示したメッセージの通りに大当りになったというニュアンスのメッセージ画像であり、例えば、S330であやまりタイプが抽選されている場合には、『ヨカッタ』というメッセージ画像が表示される。
【0072】
また、S400にて、図柄Z1〜Z3の組み合せが大当り態様の組み合せでなかった場合、即ちS390で表示したメッセージ画像に反して、次のリーチで大当りにならなかった(リーチ外れであった)場合には、S420に移行して、上記の表2に示す外れ用メッセージのうち、S330で抽選されたタイプのメッセージ画像を、S360の場合と同様に表示装置6に表示した後、S430に進む。尚、表2に示す外れ用メッセージは、S390で表示したメッセージに反して大当りにならなかったというニュアンスのメッセージ画像であり、例えば、S330であやまりタイプが抽選されている場合には、『ゴメンネ』というメッセージ画像が表示される。
【0073】
そして、S430では、今度は、遊技処理のS170で設定されたカウンタR2の値(R1−M)が5の倍数であるか否かを判定する。尚、S420の実行時点では、カウンタR1の値はS320で格納した比較値M、即ち過去の大当り間のリーチ外れ回数の平均値と等しくなっている。そして、カウンタR2の値(R1−M)は、リーチ外れ回数が比較値M以上となってから以降のリーチ外れ回数、換言するならば、S390で表示したメッセージの予想が外れた後に発生したリーチ外れの累積回数を表している。
【0074】
そして、S430にて、カウンタR2の値が5の倍数であると判定した場合には、続くS440にて、下記の表3に示すように4つのタイプ別に格納された複数のメッセージ群のうち、S330で抽選されたタイプのメッセージ群の中から、何れかのメッセージを選択して、そのメッセージ画像をS360の場合と同様に表示装置6に表示する。
【0075】
【表3】

尚、表3に示すメッセージは、各タイプ毎に夫々10種類ずつ用意されており、S440では、表示するメッセージを、S330で抽選されたタイプのメッセージ群の中から更に抽選によって選択するようにしている。また、このような抽選ではなく、S330で抽選されたタイプのメッセージ群の中から順番に表示するメッセージを選択していくようにしてもよい。
【0076】
そして、S440にて表示装置6にメッセージを表示した後、或いはS430にてカウンタR2の値が5の倍数でないと判定した場合には、S450に移行して、S370,S400の場合と同様に、表示装置6上の図柄Z1〜Z3の組み合せが、大当り態様の組み合せか或いはリーチ外れ態様の組み合せとなるまで待ち、何れかの組み合せとなった場合に、それが大当り態様の組み合せであるか否かを判定する。そして、図柄Z1〜Z3の組み合せが大当り態様の組み合せでなかった場合、即ちリーチ外れであった場合には、S430に戻るが、図柄Z1〜Z3の組み合せが大当り態様の組み合せであった場合、即ち大当りとなった場合には、S460に進んで、S410の場合と全く同様に、表2に示した大当り用メッセージを表示装置6に表示した後、S310に戻る。
【0077】
つまり、このメッセージ表示処理では、リーチ外れの状態が5の倍数回(5回,10回,15回,…)だけ起こる度に、過去の大当り間でのリーチ外れ回数の平均値が代入された比較値Mと、現在のリーチ外れ回数R1との差(M−R1)を求めて、表示装置6に、『あと(M−R1)回リーチが来たら大当り』という予測メッセージを表示させ(S350,S360)、現在のリーチ外れ回数R1が比較値Mよりも1つ少ない値(M−1)になると、表示装置6に、『次のリーチで大当り』という予測メッセージを表示させるようにしている(S340,S390)。
【0078】
そして、『次のリーチで大当り』といった予測メッセージを表示した直後のリーチ状態で大当りになった場合には(S400:YES)、表2の大当り用メッセージに示した如く本当に大当りになったというニュアンスのメッセージを表示装置6に表示し(S410)、また、『次のリーチで大当り』といった予測メッセージを未だ表示しておらず、『あと(M−R1)回リーチが来たら大当り』といった予測メッセージを表示している段階で大当りになった場合には(S370:YES)、表1に示したような思いがけないニュアンスのメッセージを表示装置6に表示するようにしている(S380)。
【0079】
一方、『次のリーチで大当り』といった予測メッセージを表示したにも関わらず、その直後のリーチ状態で大当りにならなかった場合には(S400:NO)、表2の外れ用メッセージに示した如く予想が外れたニュアンスのメッセージを表示装置6に表示し(S420)、その後は、リーチ外れ回数が5の倍数回だけ起こる毎に、表3に示した複数のメッセージの中から何れかのメッセージを選択して表示装置6に表示するようにしている(S430,S440)。
【0080】
尚、本第1実施例においては、メッセージ表示処理のS350,S430が状況検出手段としての処理に対応しており、S360,S440が表示制御手段及び変更手段としての処理に対応している。
【0081】
このように第1実施例のパチンコ機2によれば、リーチ外れの状態が5の倍数回だけ起こる度に、メッセージ表示処理のS360,S440にて、異なった内容のメッセージ画像が表示装置6に表示されるため、当該パチンコ機2が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者の興味を継続して引くことができ、延いては遊技者の遊技意欲を向上させて、パチンコホールの利益を向上させることができる。
【0082】
しかも、第1実施例のパチンコ機2では、前回の大当りが終了してから現在までのリーチ外れ回数R1を計数すると共に、過去の大当り間のリーチ外れ回数の平均値を比較値Mとして格納し、その比較値Mと現在のリーチ外れ回数R1との差に応じて、『あと(M−R1)回リーチが来たら大当り』や『次のリーチで大当り』といった内容の予測メッセージを表示装置6に表示するようにしている。
【0083】
従って、第1実施例のパチンコ機2によれば、遊技の進行によりリーチ外れ回数が増加するに従って、表示装置6には、次第に大当りに近づいている旨を表す画像が順次表示されていくこととなり、当該パチンコ機2が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者に対して大当り発生への期待感を具体的に与えて、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
【0084】
そして更に、第1実施例においては、『あと(M−R1)回リーチが来たら大当り』や『次のリーチで大当り』といった予測メッセージを表示した後の実際の結果に応じて、表1及び表2に示したようなメッセージ画像を表示するようにしているため、遊技者に対して、当該パチンコ機2とあたかも会話しているような感覚を与えることができ、遊技意欲をより向上させることができる。
【0085】
また、第1実施例においては、表3に示したように、表示装置6に表示すべきメッセージを口調の異なる4つのタイプ毎に予め複数用意しておき、実際に表示するメッセージのタイプを大当りが終了した時点で抽選により決定するようにしている。従って、本実施例のパチンコ機2によれば、遊技する時々によって、異なった口調で統一されたメッセージ画像が表示装置6に表示されることとなるため、遊技者が表示装置6に表示される画像の内容に飽きてしまうことを、より長期間に渡って防ぐことができる。
【0086】
尚、上記第1実施例では、パチンコ機2の遊技盤面に設けられた既存の表示装置6にメッセージ画像を表示するようにしたが、既存の表示装置6とは別の表示装置をパチンコ機2の遊技盤面や枠等の部分に別途設け、その表示装置にメッセージ画像を表示するようにしてもよい。
【0087】
一方、第1実施例では、リーチ外れ回数が所定値になる毎に、表示装置6にメッセージ画像を表示するようにしたが、例えば、始動入賞口10a〜10cへ発射玉が入賞したこと、表示装置6に表示された図柄Z1〜Z3が大当り態様以外の特定の組み合せ(例えば「1,2,3」や「7,8,9」)で停止したこと、リーチ外れになったこと、上部受け皿22のパチンコ玉(持ち玉)が所定個数になったこと、或いは、始動記憶個数が最大の4個となったこと等、特定の事象が発生したことを検出して、その時にメッセージ画像を表示するようにしてもよい。
【0088】
また、始動入賞口10a〜10cへの入賞回数が所定回数に達したこと、表示装置6に所定の図柄(例えば「7」)が累積して所定回だけ停止表示されたこと、或いは、発射玉の数が所定値に達したこと等、リーチ外れ以外の特定の事象が所定回だけ起こったことを検出して、その時にメッセージ画像を表示するようにしてもよい。尚、発射玉の数を検出する場合には、発射ハンドルスイッチ42の検出信号によって発射ハンドル26が回動操作されている時間を求め、その時間に基づいて演算すればよい。
【0089】
そして、リーチ外れとは関係のない状況発生時(例えば、発射玉の数が所定値に達したとき)にメッセージ画像を表示するようにした場合には、そのような遊技状況が発生する間におけるリーチ外れの発生頻度に応じて、表示装置6に表示される上記予測メッセージが、前回よりも大当りに近づいた旨を表すものとなったり、前回と同じ内容のものとなったりするため、表示内容にランダム性を持たせることができる。
【0090】
また更に、第1実施例では、表示装置6に表示するメッセージのタイプを、大当りが終了した時点で抽選するようにしたが、当該パチンコ機2に遊技者を判別するための判別手段を追加して設け、遊技者が交代したことを検出する度に、メッセージタイプの抽選を行うようにしてもよい。
【0091】
そして、遊技者を判別するための方法としては、当該パチンコ機2にカメラを設置して遊技者の顔や目線の位置を検出する方法,指紋検出器を用いて遊技者の指紋を検出する方法,声紋検出器を用いて遊技者の声紋を検出する方法,当該パチンコ機2に指を差入れる筒状の計測装置を設置して遊技者の指の長さを検出する方法,及び椅子に体重計を設置して遊技者の体重を検出する方法等、人の身体的特徴を検出して遊技者を判別することが考えられる。
【0092】
また、当該パチンコ機2に遊技者が自分の識別コード等を入力するための操作盤を設け、その操作盤からの入力情報に基づいて遊技者を判別したり、或いは、当該パチンコ機2が所謂カード式のパチンコ機であれば、遊技者のカードから得られる情報に基づいて遊技者を判別するようにしてもよい。一方、発射ハンドル26の無操作状態が所定時間継続したことや、上部受け皿22にパチンコ玉のない状態が所定時間継続したこと等、当該パチンコ機2が稼働していないことを検出して遊技者の交代を検出するようにしてもよい。
【0093】
次に、第2実施例のパチンコ機について説明する。第2実施例のパチンコ機は、第1実施例のパチンコ機2に対して、図6に示したメッセージ表示処理だけが異なり、その他については全く同一である。そこで以下、第2実施例のパチンコ機で実行されるメッセージ表示処理について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
【0094】
図7に示すように、本第2実施例のメッセージ表示処理は、第1実施例のメッセージ表示処理(図6)に対して、S420とS430との間にS423及びS425の処理が追加して設けられている点以外は、全く同一である。
【0095】
即ち、第2実施例では、S420にて表2に示した外れ用メッセージを表示した後、まずS423に進み、現在設定されている比較値Mが、遊技処理のS200でRAM50に格納された過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xn(n=1,2,…)の最大値であるか否かを判定する。そして、最大値でないと判定した場合には、S425に移行して、過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xn(n=1,2,…)のうち、現在のリーチ外れ回数R1(即ち現在の比較値M)よりも大きく且つR1に最も近いものを、新たな比較値Mとして再設定し、その後、S340に戻る。
【0096】
一方、S423にて、現在設定されている比較値Mが、過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xn(n=1,2,…)の最大値であると判定した場合には、S430に移行して、その後は、第1実施例の場合と全く同様に、S430〜S460の処理を実行する。
【0097】
つまり、第2実施例のメッセージ表示処理では、大当りが終了した直後には、過去の大当り間のリーチ外れ回数の平均値を比較値Mとして設定するが、S390で表示した予測メッセージに反して次のリーチで大当りにならなかった場合には、過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xnのうち、現在設定されている比較値Mに最も近い値を、新たな比較値Mとして置き換え、S340〜S420の処理を繰り返すようにしている。そして、比較値Mがリーチ外れ回数Xnの最大値に設定されて、なお且つ、S390で表示した予測メッセージに反して次のリーチで大当りにならなかった場合には、第1実施例の場合と同様にS430〜S460の処理を実行して、その後は、リーチ外れが5の倍数回だけ起こる度に、表3に示したメッセージ画像を順次表示するようにしている。
【0098】
従って、第2実施例のパチンコ機によれば、第1実施例のパチンコ機に比べて、S360及びS390の処理がより多く実行されることとなり、予測メッセージの表示期間を長くすることができる。
【0099】
次に、第3実施例のパチンコ機について説明する。第3実施例のパチンコ機も、第1及び第2実施例のパチンコ機に対して、メッセージ表示処理だけが異なり、その他については全く同一である。そこで以下、第3実施例のパチンコ機で実行されるメッセージ表示処理について、図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0100】
図8に示すように、本第3実施例のメッセージ表示処理は、第2実施例のメッセージ表示処理(図7)に対して、S320の代わりにS325の処理が実行される点と、S425の代わりにS427の処理が実行される点以外は、全く同一である。
【0101】
即ち、第3実施例のメッセージ表示処理では、S310にて大当り状態が終了したと判定すると、続くS325にて、過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xnの最小値を、比較値Mとして設定するようにしている。そして、S423にて、現在設定されている比較値Mが、過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xnの最大値でないと判定した場合には、続くS427にて、過去の大当り間でのリーチ外れ回数Xn(n=1,2,…)のうち、現在設定されている比較値Mの次に大きなものを、新たな比較値Mとして再設定し、その後S340に戻るようにしている。
【0102】
つまり、第3実施例では、現在のリーチ外れ回数R1と比較するための比較値Mとして、過去のリーチ外れ回数Xnを、その最小値から順に使用するようにしている。
従って、第3実施例のパチンコ機によれば、第2実施例のパチンコ機よりもS360及びS390の処理が更に多く繰り返して実行されることとなり、予測メッセージの表示期間をより長くすることができる。
【0103】
次に、第4実施例のパチンコ機について説明する。
第4実施例のパチンコ機は、第1〜第3実施例のパチンコ機に対して、発射ハンドル26の上部付近に、遊技者が自分の性別,生年月日,星座,及び血液型等の情報を入力するための操作盤(図示せず)が設けられている点と、制御装置34の画像ROM52に、表1〜表3に示したメッセージ画像用の画像データの代わりに、上記操作盤から入力される性別,生年月日,星座,及び血液型等の各情報の様々な組み合せに夫々対応した占い文を表す画像データが格納されている点と、制御装置34のCPU46が上述したメッセージ表示処理の代わりに、図9に示す占い表示処理を実行する点と、が異なっており、その他の構成については第1〜第3実施例のパチンコ機と全く同一である。尚、画像ROM52に格納された占い文を表す画像データは、金運,仕事運,恋愛運,…といった具合いに、占いの分野別に分類されており、金運が1番目の分野,仕事運が2番目の分野,恋愛運が3番目の分野というように番号付けされている。
【0104】
そこで以下、第4実施例のパチンコ機において実行される占い表示処理について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
この占い表示処理の実行が開始されると、まず、S510にて、遊技処理(図5)のS190が実行されており、当該パチンコ機が現在大当り動作中であるか否かを判定する。そして、大当り動作中であると判定した場合には、続くS520にて、遊技処理のS110でスタート条件が成立したと判定され表示装置6上で図柄Z1〜Z3が変更表示された回数(以下、スタート回数という)をカウントするためのカウンタSと、表示装置6に表示する占い文の分野を決定するためのカウンタnとを、共に「0」にしてS510に戻る。
【0105】
一方、S510にて、大当り動作中でないと判定した場合には、S530に移行して、表示装置6上で図柄Z1〜Z3が変更表示されたか否かを判定し、変更表示されていないと判定した場合には、S510に戻るが、変更表示されたと判定した場合には、続くS540にて、カウンタSをインクリメントする。
【0106】
そして、続くS550にて、カウンタSの値、即ちスタート回数が所定値x(例えば50)の倍数になったか否かを判定する、状況検出手段としての処理を実行し、xの倍数ではないと判定した場合には、そのままS510に戻る。一方、S550にて、スタート回数がxの倍数になったと判定した場合には、S560に進んで、カウンタnの値をインクリメントする、変更手段としての処理を実行し、続くS570にて、カウンタnの値に対応した分野の占い文を表示装置6に表示させる、表示制御手段としての処理を実行した後、S510に戻る。
【0107】
ここで、S570の処理は、遊技者により操作盤を介して入力された情報に対応する占い文の画像データのうち、カウンタnの値に対応した分野の画像データを読み出し、その画像データが表す占い文を表示装置6に表示させる、といった手順で実行される。そして例えば、カウンタnの値が「1」であれば、表示装置6には、金運についての占い文が表示され、カウンタnの値が「3」であれば、恋愛運についての占い文が表示される。
【0108】
つまり、本第4実施例のパチンコ機では、スタート回数が所定値xの倍数になる度、即ち表示装置6上で図柄Z1〜Z3の変更表示がx回行われる度に、遊技者の性別,生年月日,星座,及び血液型等に応じた占い文を、金運,仕事運,恋愛運,…の順で、順番に表示していくようにしている。
【0109】
従って、本第4実施例のパチンコ機によれば、当該パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者は、次の分野の占い文を見たいがために遊技を続行することとなり、延いてはパチンコホールの利益を向上させることができる。
【0110】
尚、上記第4実施例において、各分野の占い文を表示する際に、次に表示する占い文の分野を案内するための案内文を併せて表示するようにしてもよい。そしてこの場合には、例えば、金運の占い文を表示した際に、『次は仕事運です』といった内容の案内文が併せて表示されるため、遊技者に対して、次の表示内容を見たいという気持ちをより強く持たせることができる。
【0111】
また、上記第4実施例のパチンコ機において、操作盤から性別,生年月日,星座,及び血液型等の新たな情報が入力される度に、カウンタS及びカウンタnの値を「0」にするようにしてもよい。そしてこの場合には、遊技者が交代する度に、その人に応じた占い文が最初の分野(金運)から表示されることとなる。
【0112】
一方、上記第4実施例では、遊技の進行に応じて表示装置6に占い文を表示するものであったが、例えば、パチンコホールにおける新機種(新台)の入れ替え時期やその機種の概要等を表す宣伝文を分割して画像ROM52に格納しておき、その分割された宣伝文を表示装置6に順番に表示するようにしてもよい。また、遊技者の興味をそそるような一連の画像を順番に表示していくようにしてもよい。
【0113】
また更に、上記第4実施例では、スタート回数が所定回に達する毎に、表示装置6に画像(占い文)を表示するようにしたが、例えば、表示装置6に表示された図柄Z1〜Z3が大当り態様以外の特定の組み合せ(例えば「1,2,3」や「7,8,9」)で停止したこと、リーチ外れになったこと、上部受け皿22のパチンコ玉(持ち玉)が所定個数になったこと、或いは、始動記憶個数が最大の4個となったこと等、特定の事象が発生したことを検出して、その時に画像を表示するようにしてもよい。
【0114】
また、始動入賞口10a〜10cへの入賞回数が所定回数に達したこと、表示装置6に所定の図柄(例えば「7」)が累積して所定回だけ停止表示されたこと、或いは、発射玉の数が所定値に達したこと等、表示装置6上で図柄Z1〜Z3が変更表示されたこと(スタート)以外の特定の事象が所定回だけ起こったことを検出して、その時に画像を表示するようにしてもよい。
【0115】
次に、第5実施例のパチンコ機について説明する。
第5実施例のパチンコ機は、第1〜第3実施例のパチンコ機に対して、制御装置34のCPU46が上述したメッセージ表示処理の代わりに、図10に示す大当りライン変更処理を実行する点だけが異なっており、その他の構成については同一である。
【0116】
そこで以下、第5実施例のパチンコ機において実行される大当りライン変更処理について、図10及び図11を用いて説明する。
まず、図10は、大当りライン変更処理を表すフローチャートである。この処理の実行が開始されると、まず、S610にて、遊技処理(図5)のS190が実行されており、当該パチンコ機が現在大当り動作中であるか否かを判定する。そして、大当り動作中であると判定した場合には、続くS620にて、スタート回数をカウントするためのカウンタSを「0」にした後、S610に戻る。
【0117】
一方、S610にて、大当り動作中でないと判定した場合には、S630に移行して、既述したスタート条件が成立し表示装置6上で図柄が変更表示されたか否かを判定する。そして、変更表示されていないと判定した場合には、S610に戻るが、変更表示されたと判定した場合には、続くS640にて、カウンタSをインクリメントする。
【0118】
そして、続くS650にて、カウンタSの値、即ちスタート回数が100未満であるか否かを判定し、100未満であると判定した場合には、続くS660にて、遊技処理(図5)のS140,S150,S180で夫々実行される表示装置6上での図柄の変更表示を、図11(A)に示すような第1段階の表示に切り換えて、その後S610に戻る。
【0119】
ここで、第1段階の表示とは、表示装置6に、図11(A)に示す如く、3つの図柄Z1〜Z3を横1列・縦3列に表示させ、遊技処理のS140,S150,S180にて、その3つの図柄Z1〜Z3を夫々所定時間だけ変更して表示させる、表示モードを指している。そしてこの場合に、遊技処理のS120で大当り状態にすると決定されていると、横1列の図柄Z1〜Z3が大当り態様の組み合せで停止表示される。
【0120】
また、第1段階の表示では、図11(A)に示すように、図柄Z3の右横付近に、大当りを判定するための判定ラインを示す矢印Y1が表示される。つまり、この第1段階の表示では、既述した第1〜第4実施例の場合と同様に、スタート条件が成立すると、3つの図柄Z1〜Z3での変更表示が行われることとなる。
【0121】
また、S650にて、スタート回数が100未満でないと判定した場合には、S670に移行して、スタート回数が100以上で且つ200未満であるか否かを判定する。そして、スタート回数が100以上で且つ200未満であると判定した場合には、続くS680にて、遊技処理のS140,S150,S180で夫々実行される表示装置6上での図柄の変更表示を、図11(B)に示すような第2段階の表示に切り換えて、その後S610に戻る。
【0122】
ここで、第2段階の表示とは、表示装置6に、図11(B)に示す如く、9つの図柄Z1a,Z1b,Z1c,Z2a,Z2b,Z2c,Z3a,Z3b,Z3cを横3列・縦3列に表示させ、遊技処理のS140,S150,S180にて、その9つの図柄Z1a〜Z3cを夫々所定時間だけ変更して表示させる、表示モードを指している。そしてこの場合に、遊技処理のS120で大当り状態にすると決定されていると、横3列の図柄Z1a〜Z3a,Z1b〜Z3b,Z1c〜Z3cのうち、何れかが大当り態様の組み合せで停止表示される。
【0123】
また、第2段階の表示では、図11(B)に示すように、図柄Z3a,Z3b,Z3cの各右横付近に、大当りを判定するための3つの判定ラインを夫々示す矢印Y1,Y2,Y3が表示される。つまり、この第2段階の表示では、第1段階の表示の場合よりも、表面的には、大当りの発生確率が3倍になったように見えることとなる。
【0124】
一方、S670にて、スタート回数が100以上で且つ200未満ではないと判定した場合には、S690に移行して、スタート回数が200以上で且つ300未満であるか否かを判定する。そして、スタート回数が200以上で且つ300未満であると判定した場合には、続くS700にて、遊技処理のS140,S150,S180で夫々実行される表示装置6上での図柄の変更表示を、図11(C)に示すような第3段階の表示に切り換えて、その後S610に戻る。
【0125】
尚、第3段階の表示では、第2段階の表示の場合と同様に、表示装置6に、9つの図柄Z1a〜Z3cを横3列・縦3列に表示させ、遊技処理のS140,S150,S180にて、その9つの図柄Z1a〜Z3cを夫々所定時間だけ変更して表示させるのであるが、遊技処理のS120で大当り状態にすると決定されていると、図11(C)に示す如く、横3列の図柄Z1a〜Z3a,Z1b〜Z3b,Z1c〜Z3cと、図柄Z1a,Z2b,Z3c及び図柄Z1c,Z2b,Z3aからなる斜め2列の図柄とのうち、何れかが大当り態様の組み合せで停止表示される。
【0126】
そして、第3段階の表示では、図11(C)に示すように、図柄Z3a,Z3b,Z3cの各右横付近に表示された矢印Y1,Y2,Y3に加え、図柄Z1aの斜め左上付近と図柄Z1cの斜め左下付近とに、夫々大当りを判定するための判定ラインを示す矢印Y4,Y5が追加して表示される。つまり、この第3段階の表示では、第1段階の表示の場合よりも、表面的には、大当りの発生確率が5倍になったように見えることとなる。
【0127】
また、S690にて、スタート回数が200以上で且つ300未満ではないと判定した場合には、S710に移行し、遊技処理のS140,S150,S180で夫々実行される表示装置6上での図柄の変更表示を、図11(D)に示すような第4段階の表示に切り換えて、その後S610に戻る。
【0128】
ここで、第4段階の表示とは、図11(D)に示すように、第3段階の表示に加えて、表示装置6に、更に図柄Z1d,Z2d,Z3d及び図柄Z1e,Z2e,Z3eからなる横2列の図柄を追加して表示させ、遊技処理のS140,S150,S180にて、その15個の図柄Z1a〜Z3eを夫々所定時間だけ変更して表示させる、表示モードを指している。そしてこの場合に、遊技処理のS120で大当り状態にすると決定されていると、第3段階の表示の場合の横3列及び斜め2列の図柄と、更に、図柄Z1d,Z2d,Z3d及び図柄Z1e,Z2e,Z3eからなる横2列の図柄とのうち、何れかが大当り態様の組み合で停止表示される。
【0129】
また、第4段階の表示では、図11(D)に示すように、第3段階の表示の場合に加えて、図柄Z3d,Z3eの各右横付近に、大当りを判定するための2つの判定ラインを夫々示す矢印Y6,Y7が表示される。つまり、この第4段階の表示では、第1段階の表示の場合よりも、表面的には、大当りの発生確率が7倍になったように見えることとなる。
【0130】
このように、本第5実施例のパチンコ機においては、スタート回数を計数し、その数の増加に応じて、表示装置6に表示させる複数の図柄の全組み合せ数に対する大当り態様の組み合せ数を増加させ、その旨を識別可能に表示するようにしている。尚、第5実施例においては、遊技処理のS110が状況検出手段としての処理に対応し、同じく遊技処理のS140,S150,S180が表示制御手段としての処理に対応している。そして、大当りライン変更処理全体が変更手段としての処理に対応しており、大当りライン変更処理のS640が計数手段としての処理に対応している。
【0131】
従って、このような第5実施例のパチンコ機によれば、スタート回数の増加に応じて、表示装置6に表示される複数の図柄の全組み合せ数に対し大当り態様の組み合せ数が増加するため、遊技が進行するに伴って、表面的には、大当りの発生確率が大きくなったように見える。よって、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者に対して大当り発生への期待感を与えることができる。
【0132】
尚、第5実施例では、スタート回数の増加に応じて、表示上での大当り態様の組み合せ数(大当り判定ライン)を増加するものであったが、例えば、図11(A)に示した第1段階の表示に対して、縦の各列で変化させる図柄の種類を減少させたり、縦の列自体を3列から2列に減少させたりして、表示される図柄の全組み合せ数を減少させるようにしてもよい。また、何れの図柄とも見なされるオールマイティの図柄を表示させたり、縦3列のうち2列の図柄を同期させて変化させる等してもよい。
【0133】
ここで、上述した第1〜第3実施例のパチンコ機では、表示装置6に予測メッセージの画像を順次表示し、また、第5実施例のパチンコ機では、表示装置6に大当り確率が大きくなったように見える画像を表示した。そして、このような表示によって、遊技者に当該パチンコ機が大当りに近づいている如く思わせるようにした。
【0134】
そこで、例えば、前回の大当りが終了してから現在までのスタート回数を計数し、図12に示すように、表示装置6の表示画面において、図柄Z1〜Z3を表示する領域の下方の領域Hに、現在のスタート回数と、遊技処理のS120で大当りと決定される内部処理の確率(本例では250分の1:スタート条件が250回成立すると1回の割合で大当りとなる)と、を併せて表示するようにしてもよい。
【0135】
そして、このようなパチンコ機においても、スタート回数の増加に応じて、表示装置6には、当該パチンコ機が大当りに近づいている旨の表示がなされることとなり、パチンコ機が長期間に渡って大当り状態にならない場合でも、遊技者に対して大当り発生への期待感を与えることができ、延いては遊技者の遊技意欲をより向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】本発明の構成を例示するブロック図である。
【図2】第1実施例のパチンコ機の前面を表す構成図である。
【図3】第1実施例のパチンコ機に設けられた表示装置の表示状態を説明する説明図である。
【図4】第1実施例のパチンコ機に設けられた制御装置の構成を表すブロック図である。
【図5】第1実施例のパチンコ機で実行される遊技処理を表すフローチャートである。
【図6】第1実施例のパチンコ機で実行されるメッセージ表示処理を表すフローチャートである。
【図7】第2実施例のパチンコ機で実行されるメッセージ表示処理を表すフローチャートである。
【図8】第3実施例のパチンコ機で実行されるメッセージ表示処理を表すフローチャートである。
【図9】第4実施例のパチンコ機で実行される占い表示処理を表すフローチャートである。
【図10】第5実施例のパチンコ機で実行される大当りライン変更処理を表すフローチャートである。
【図11】第5実施例のパチンコ機における表示装置の表示状態を説明する説明図である。
【図12】他の実施例のパチンコ機を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0137】
2…パチンコ機 4…遊技域 6…表示装置 8…変動入賞装置
10a,10b,10c…始動入賞口 28…開閉板 30…大入賞口
34…制御装置 36a,36b,36c…始動入賞スイッチ
44…入力回路 46…CPU 48…ROM 50…RAM
52…画像ROM 60…出力回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の遊技条件の成立時に通常状態よりも入賞確率の高い大当り状態になるパチンコ機において、
画像を表示する表示手段と、
少なくとも当該パチンコ機が通常状態であるときの所定の遊技状況を検出する状況検出手段と、
該状況検出手段により前記遊技状況が検出されると、前記表示手段に所定の画像を表示させる表示制御手段と、
前記状況検出手段により前記遊技状況が検出された際に前記表示制御手段が前記表示手段に表示させる画像を、各回又は所定回の表示毎に内容又は表示パターンが異なるものに変更する変更手段と、
を備えたことを特徴とするパチンコ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−6185(P2009−6185A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−266520(P2008−266520)
【出願日】平成20年10月15日(2008.10.15)
【分割の表示】特願2004−360294(P2004−360294)の分割
【原出願日】平成6年9月9日(1994.9.9)
【出願人】(000150051)株式会社竹屋 (389)
【Fターム(参考)】