説明

ヒスタミン‐3(H3)受容体としてのアミノアルキルアゾール化合物

本発明は、化学式(I)の化合物:


およびヒスタミン‐3受容体に関係し、または影響される中枢神経系障害の処置のための、その使用を提供する。より具体的には、本発明は、H受容体に関係し、または影響される中枢神経系障害の処置のための薬物の製造のための、本明細書に記載される実施形態のいずれか一つの化合物の使用を提供する。本発明は、ヒスタミン‐3受容体に関係し、または影響される中枢神経系障害の治療処置に有用な、方法および組成物も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アミノアルキルアゾール化合物、ヒスタミン‐3(H)受容体の調節におけるそれらの使用、H受容体に関連し、または影響される、様々な中枢神経系障害の処置に関する。本発明は、合成方法およびアミノアルキルアゾール化合物を含む医薬組成物も提供する。
【背景技術】
【0002】
ヒスタミン‐3(H)受容体は、いずれもGタンパク質共役型受容体(GPCR)スーパーファミリーのメンバーである、四つのヒスタミン受容体サブタイプ(H‐H)の一つである。H受容体は、主に中枢神経系に発現される。脳においては、大脳皮質、海馬および線条等、学習および記憶と関係する領域に位置する。
【0003】
受容体は、自己受容体およびヘテロ受容体の両方の役割を果たし、ヒスタミンおよび他の神経伝達物質の放出を調節する。皮質中では、H受容体は、皮質介在ニューロンからのGABA放出を直接変更すると見られる。H受容体の拮抗作用は、GABA放出の減少および皮質のコリン作動系の脱抑制を生じ、アセチルコリンレベルの増加をもたらす(非特許文献1)。コリン作動性神経伝達の直接制御に加えて、H受容体は、ドーパミン、セロトニンおよびノルエピネフリンの放出を調節することが示されている(非特許文献2)。したがって、Hレセプター遮断は、ヒスタミン、アセチルコリン、ドーパミン、セロトニン、ノルエピネフリンおよびグルタメートを含む多数の神経伝達物質の濃度を上昇させることが可能であり、したがって、複数の神経伝達物質系の統合に依存することが多い認知過程をターゲットする手段を提供する。
【0004】
アゴニストは、目的認識、受動的回避行動(非特許文献3)、および社会的嗅覚記憶(非特許文献4)等、様々な作業における記憶を損なうことが報告されているが、Hアンタゴニストは、薬理学的または遺伝学的に生成された障害を救うことが報告されている。非特許文献5;非特許文献6;非特許文献7;および非特許文献8。
【0005】
受容体は、睡眠覚醒循環を調節する脳領域のヒスタミン作動性ニューロンと共存するため、目覚めおよび覚醒の制御、ならびに睡眠障害の処置のための標的であり、CNSにおけるヒスタミンの放出およびレベルを調節する。非特許文献9。R‐α‐メチルヒスタミン等、選択的H受容体アゴニストの投与は、ネコおよび齧歯類において睡眠時間および徐波睡眠を増加させ、モルモットにおいて鎮静をもたらすのに対して、チオペラミド等のHアンタゴニストは、ネコおよびラットにおいて覚醒状態を増加させ、ラットにおいて徐波睡眠およびレム睡眠を減少させる。非特許文献10および非特許文献11。
【0006】
ADおよび認知症(dimentia)において特に一般的(prevelant)な記憶固定および空間記憶障害の研究により、Hアンタゴニストである、チオペラミドが、早期老化のマウスモデルならびに自然高血圧発症ラット仔において想起を改善し、スコポラミン誘発性健忘症も予防することが明らかになっている。非特許文献11および非特許文献12。さらに、H受容体ノックアウトマウスは、記憶獲得におけるコリン作動性機能のH受容体調節の役割を支持する抑制性回避のパラダイムにおいてスコポラミンの効果に対して非感受性である。非特許文献13。
【0007】
社会的認識記憶の障害はADにおいて明らかであるが、統合失調症およびADHDにおける社会的認知障害にも関連しうる。非特許文献11。社会的認識テストを用いて、選択的ヒスタミン作動性アゴニストの投与が、社会的記憶を増強する一方で、ヒスタミン合成の阻害により想起が妨げられることが示されている。非特許文献15。特に、チオペラミドならびにいくつかの他のH受容体アンタゴニストが、認知促進効果の原因とされている。同上。AD、ADHD、および統合失調症に一般的な作業記憶障害においては、チオペラミドが、スコポラミン誘発性欠損を後退させる。非特許文献16および非特許文献17。いずれもHアンタゴニストである、チオペラミド、シプロキシファン、およびGT‐2331は、自然高血圧発症ラット仔におけるADHDに関連する衝動性の処置にも効果的である。非特許文献18。
【0008】
受容体は、良く特徴付けされたパーキンソン病のモデルである、6‐OHDA(6‐ヒドロキシドーパミン)傷害ラット脳における、病理学的プロセスにも関わる。例えば、増加したH受容体mRNA発現および結合が、ドーパミンが枯渇した線条におけるGABA作動性ニューロン活性を調節しうる。非特許文献19。
【0009】
精神病に行動的に関連するモデルである、メタンフェタミン誘発性運動亢進は、マウスにおいて、シプロキシファン(非特許文献20)、ならびに抗精神病薬リスペリドンおよびH受容体アンタゴニストABT‐239により緩和されうる。非特許文献21。チオペラミド等のHアンタゴニストが、累積的摂食量、体重増加を減らすことも示されており、抗うつ作用を有すると示唆されている。非特許文献11および非特許文献22。
【0010】
したがって、神経変性、認知障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、認知症、精神病、抑うつ症、注意欠陥障害(ADD)/注意欠如多動性障害(ADHD)、統合失調症、肥満症、および睡眠障害等の病態における認知パフォーマンスを改善するための、H受容体アンタゴニストの使用を支持する、神経解剖学的、神経化学的、薬理学的および行動上の重要なデータがある。
【0011】
したがって、H受容体の阻害剤である化合物は、H受容体に関連し、または影響される、様々な中枢神経系障害の処置における治療剤候補として用途が見いだされる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Bacciottini,L.等、Behavioral Brain Research,124,2001,183‐194
【非特許文献2】Leurs,R.,等、Trends in Pharmacological Sciences,19,1998,177‐183
【非特許文献3】Blandina,P.,等、British Journal of Pharmacology,119(8),1996,1656‐1664
【非特許文献4】Prast,H.,等、734,1996,316‐318
【非特許文献5】Miyazaki,S.,等、Life Sciences,61,1997,355‐361
【非特許文献6】Meguro,K.,等、Pharmacology,Biochemistry and Behavior,50,1995,321‐325
【非特許文献7】Fox,G.B.,等、Beharioral Brain Research,131,2002,151‐161
【非特許文献8】Komater,V.A.,等、Psychopharmacology,167,2003,363‐372
【非特許文献9】Passani等、Trends Pharmacol.Sci.25,618‐25,2004
【非特許文献10】Monti等、Eur.J.Pharmacol.205,283‐287,1991
【非特許文献11】Esbenshade等、Molecular Interventions 6:77‐88,2006
【非特許文献12】Meguro等、Pharmacol.Biochem.Behav.50,321‐325,1995
【非特許文献13】Hancock等、Expert Opin.Investig.Drugs 13,1237‐1248,2004
【非特許文献14】Toyota等、Mol.Pharmacol.62,389‐397,2002
【非特許文献15】Prast等、Brain Res.734,316‐318,1996
【非特許文献16】Barbier等、Br.J.Pharmacol.143,649‐661,2004
【非特許文献17】Fox等、J.Pharmacol.Exp.Ther.305,897‐908,2003
【非特許文献18】Fox等、Behav.Brain Res.131,151‐161,2002
【非特許文献19】Anichtchik等、European Journal of Neuroscience,12(11),3823‐3832 2000
【非特許文献20】Morisset等、J.Pharmacol.Exp.Ther.300,621‐628,2002
【非特許文献21】Fox等、J.Pharmacol.Exp.Ther.313,176‐190(2005)
【非特許文献22】Perez‐Garcia等、Psychopharmacologia,142(2)215‐220.1999
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、式Iのアミノアルキルアゾール化合物であり、
【0014】
【化1】

式中、
Xは、NR13または(CHであり;
Yは、NR14、OまたはSであり;
mは、1、2または3の整数であり;
nは、0または1、2もしくは3の整数であり;
pは、0または1もしくは2の整数であり;
Rは、‐(CRNRであり、R’は、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;または
R’は、‐(CRNRであり、Rは、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
およびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり、またはRおよびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5〜14員シクロヘテロアルキルを形成し得;
、R、RおよびRは、それぞれが独立して、H、またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、もしくはC〜C10アリール基であり;
およびRは、それぞれが独立して、H、ハロゲン、OR10、またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルキル、5〜14員シクロヘテロアルキル、C〜C10アリール、もしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
は、nが0である場合には、RがNR1112または任意に置換されたベンズアミダゾリルであるという条件で、NR1112またはそれぞれの基が任意に置換されたC〜C10アリールもしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
10は、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
11およびR12は、それらが結合する原子と共に、N、OまたはSより選択される一〜三の追加的ヘテロ原子を選択的に含む、任意に置換された縮合二環式9〜11員環構造を形成し;
13およびR14は、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基である;アミノアルキルアゾール化合物、あるいは
その立体異性体または薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0015】
本発明は、ヒスタミン‐3受容体に関係し、または影響される中枢神経系障害の治療処置に有用な、方法および組成物も提供する。
【0016】
本発明の別の実施形態は、H受容体に関係し、または影響される中枢神経系障害の処置のための、本明細書に記載される実施形態のいずれか一つの組成物の使用を提供する。より具体的には、本発明は、H受容体に関係し、または影響される中枢神経系障害の処置のための薬物の製造のための、本明細書に記載される実施形態のいずれか一つの化合物の使用を提供する。
【0017】
本発明の他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な記載から明らかになる。しかし、当然のことながら、詳細な記載および具体例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、例示を目的として与えられるにすぎず、この詳細な記載から本発明の趣旨と範囲内の様々な変更および修正が当業者に明らかとなる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
アルツハイマー病(AD)は、記憶および認知機能の進行性喪失を特徴とする、高齢者の認知症の最も多い原因である。ADは、世界中で約1500万〜2000万人の人々を侵すと考えられる。ADの処置の目標は、疾患プロセスを後退させることに加えて、記憶および認識の喪失を改善し、または少なくとも遅らせること、および、軽度から中度の疾患の患者における独立機能を維持することである。ADは、神経伝達物質機能における多数の欠陥を特徴とし(Moeller,H‐J.,European Neuropsychopharmacology,9,1999,S53‐S59)、さらに、ヒトにおける死後研究は、脳ヒスタミンレベルの減少が、直接またはコリン作動系を介してADに関連する認知低下に寄与しうることを示唆する(Panula,P.,等、Neuroscience,82,1998,993‐997)。ヒスタミン‐3(H)受容体アンタゴニストが、薬理学的または遺伝学的に生成された障害を救うことが報告されている(Miyazaki,S.,等、Life Sciences,61,1997,355‐361;Meguro,K.,等、Pharmacology,Biochemistry and Behavior,50,1995,321‐325;Fox,G.B.,等、Beharioral Brain Research,131,2002,151‐161;およびKomater,V.A.,等、Psychopharmacology,167,2003,363‐372)。神経解剖学的、神経化学的、薬理学的および行動に関するデータは、H受容体アンタゴニストが、軽度認知障害およびアルツハイマー病等の病態における認知パフォーマンスを改善し得、注意欠陥障害(ADD)/注意欠如多動性障害(ADHD)、統合失調症、特に統合失調症における認知機能障害、認知症、精神病、抑うつ症、パーキンソン病、肥満症、摂食障害、睡眠障害および神経障害痛の処置において治療的価値を有しうるという考えを支持する。そのためには、H受容体を阻害し、Hアンタゴニストとして働く化合物が、切実に求められる。
【0019】
驚くべきことに、化学式Iのアミノアルキルアゾール化合物が、有意なサブタイプ選択性とともにH親和性をもち、Hアンタゴニストとして機能することが現在分かっている。都合のよいことに、当該化学式Iの化合物は、H受容体に関連し、または影響される中枢神経系(CNS)障害の処置のための有効な治療剤である。したがって、本発明は、化学式Iのアミノアルキルアゾール化合物であり、
【0020】
【化2】

式中、
Xは、NR13または(CHであり;
Yは、NR14、OまたはSであり;
mは、1、2または3の整数であり;
nは、0または1、2もしくは3の整数であり;
pは、0または1もしくは2の整数であり;
Rは、‐(CRNRであり、R’は、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;または
R’は、‐(CRNRであり、Rは、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
およびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり、またはRおよびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5〜14員シクロヘテロアルキルを形成し得;
、R、RおよびRは、それぞれが独立して、H、またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、もしくはC〜C10アリール基であり;
およびRは、それぞれが独立して、H、ハロゲン、OR10またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルキル、5〜14員シクロヘテロアルキル、C〜C10アリール、もしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
は、nが0である場合には、RがNR1112または任意に置換されたベンズアミダゾリルであるという条件で、NR1112またはそれぞれの基が任意に置換されたC〜C10アリールもしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
10は、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
11およびR12は、それらが結合する原子と共に、N、OまたはSより選択される一〜三の追加的ヘテロ原子を選択的に含む、任意に置換された縮合二環式9〜11員環系を形成し;
13およびR14は、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基である;アミノアルキルアゾール化合物、あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0021】
より具体的な実施形態は、化学式Iaの構造を有する化合物
【0022】
【化3】

あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩を提供する。
【0023】
化学式Iaの好ましい化合物は、RおよびRが、それらが結合する原子と共に、5員環を形成し、R11およびR12が、それらが結合する原子と共に、任意に置換されたベンゾイミダゾール環を形成する、化合物を含む。
【0024】
別の実施形態においては、Xは、(CHである。より具体的には、pは、0である。
【0025】
別の実施形態においては、mは、1である。別の実施形態においては、nは、1である。あるいは、nは、0である。
【0026】
別の実施形態においては、R、R、RおよびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたメチルである。
【0027】
別の実施形態においては、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5員環を形成する。別の実施形態においては、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5員環を形成し;R11およびR12は、それらが結合する原子と共に、任意に置換されたベンゾイミダゾール環を形成する。
【0028】
別の実施形態においては、R11およびR12は、それらが結合する原子と共に、任意に置換されたインドール、インダゾールまたはベンゾイミダゾール環を形成する。
【0029】
別の実施形態においては、Yは、Oである。あるいは、Yは、Sである。
【0030】
別の実施形態においては、Rは、Hである。
【0031】
別の実施形態においては、NR1112は、以下の構造を有し:
【0032】
【化4】

式中、
WおよびZは、それぞれが独立して、NまたはCR16であり;
15およびR16は、それぞれが独立して、H、それぞれハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜C10アリールまたはC〜C10シクロアルキルであり;
但し、WおよびZの両方がNであることはなく;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩である。
【0033】
より具体的な実施形態においては、Wは、CR16であり、Zは、Nである。あるいは、Wは、Nであり、Zは、CR16である。あるいは、WおよびZの両方が、独立してCR16である。別の実施形態においては、R16は、Hであり、R15は、Hである。
【0034】
別の実施形態においては、Rは、以下の構造を有し:
【0035】
【化5】

式中、
17は、H、または、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、5〜14員ヘテロシクリル、‐N(R、‐C(O)R、‐OR、および‐S(O)からなる群より独立して選択される0〜4の置換基によりそれぞれ置換されたC〜CアルキルもしくはC〜C10シクロアルキルであり;
18は、H、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、S(O)、‐N(R、または、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、5〜14員ヘテロシクリル、‐N(R、‐C(O)R、‐OR、および‐S(O)からなる群より独立して選択される0〜4の置換基によりそれぞれ置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、5〜14員ヘテロシクリル、もしくはC〜C10シクロアルキルであり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)または‐CO(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、‐OH、‐O(C〜C)、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐NH、‐NH(C〜Cアルキル)、または‐N(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、または‐C(O)(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、または‐OHであり;各qは、独立して、0、1または2であり;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩である。
【0036】
より具体的な実施形態においては、R18は、Hである。別の実施形態においては、R17は、Hまたはメチルである。
【0037】
別の実施形態においては、NRは、以下の構造を有し:
【0038】
【化6】

vは、0、1または2であり;
19、R20およびR21は、それぞれが独立して、H、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、S(O)、‐N(R、または、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、5〜14員ヘテロシクリル、‐N(R、‐C(O)R、‐OR、および‐S(O)からなる群より独立して選択される0〜4の置換基によりそれぞれ置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、5〜14員ヘテロシクリル、もしくはC〜C10シクロアルキルであり;各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)または‐CO(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)または‐CO(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、‐OH、‐O(C〜C)、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐NH、‐NH(C〜Cアルキル)、または‐N(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、または‐C(O)(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、または‐OHであり;
各qは、独立して、0、1または2であり;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩である。
【0039】
別の実施形態においては、vは、不在である。より具体的には、R20およびR19は、Hである。別の実施形態においては、vは1であり、R21はHである。別の実施形態においては、vは2であり、R21はHである。別の実施形態においては、R19およびR20は、独立して、Hまたはメチルである。
【0040】
別の実施形態においては、nは1であり、YはOであり、WはCHであり、ZはNであり、NRはピロリジンである。
【0041】
別の実施形態においては、‐NRは、ピペリジニル、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、モルホリン‐4‐イル、4‐メチルピペラジニル、ジエチルアミノ、2‐メチルピロリジニル、アゼパニル、2‐メチルピペリジニル、3‐メチルピペリジニル、4‐メチルピペリジニル、(S)‐2‐(ヒドロキシメチル)ピロリジニル、(R)‐2‐メチルピロリジニル、(S)‐2‐メチルピロリジニル、(R)‐3‐フルオロピロリジニル、(S)‐3‐フルオロピロリジニル、ピロリジニル、および1,3,3‐トリメチル‐6‐アザビシクロ[3.2.1]オクタンからなる群より選択される。
【0042】
別の実施形態においては、R15は、H、5‐OCH、6‐OCH、5‐CHおよび6‐CHからなる群より選択される。
【0043】
別の実施形態においては、R16は、CF、フェニル、HまたはCHである。
【0044】
別の実施形態においては、NR1112は、インダゾール、5‐フルオロ‐インダゾール、6‐フルオロ‐インダゾールまたは5‐アミノメチル‐インダゾールである。
【0045】
別の実施形態においては、R17は、H、シクロブチルメチルまたは2‐シクロヘキシルエチルである。
【0046】
本発明の他の態様では、化合物は、
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}‐N,N‐ジメチルメタンアミン;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐メチルエタンアミン;
1‐{4‐[4‐(モルホリン‐4‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐(メチルピペラジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐エチルエタンアミン;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(3‐(メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐(メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
[(2S)‐1‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)ピロリジン‐2イル]メタノール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(3R)‐3‐フルオロピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(3S)‐3‐フルオロピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐メチル‐4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐ブロモ‐4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}‐N,N‐ジメチルメタンアミン;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐メチルエタンアミン;
1‐{4‐[4‐モルホリン‐4‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐エチルエタンアミン;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(3‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
[(2S)‐1‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)ピロリジン‐2‐イル]メタノール;
1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐メチル‐N‐({2‐[4‐(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)エタンアミン;
N,N‐ジメチル‐1‐{2‐[4‐(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタンアミン;
1‐(シクロブチルメチル)‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(シクロブチルメチル)‐2‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(2‐シクロヘキシルエチル)‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐チアゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドール;
6‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]カルボニル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
6‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
5‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
6‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
5‐フルオロ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール;
6‐フルオロ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
1‐(1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール‐5‐イル)メタンアミン;
5‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
1‐{4‐[5‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{5‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(5‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{5‐[(3‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐イル}メチル)‐N‐メチルエタンアミン;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐イル}メチル)‐N‐エチルエタンアミン;
1‐[4‐(5‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{5‐[(1,3,3‐トリメチル‐6‐アザビシクロ[3.2.1]オクタ‐6‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2‐フェニル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐フェニル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐フェニル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2‐フェニル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐5‐メトキシ‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐6‐メトキシ‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐5‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐6‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2‐フェニル‐1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2,5‐ジメチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2,6‐ジメチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,5‐ジメチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,6‐ジメチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,5‐ジメチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,6‐ジメチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メトキシ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メトキシ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
(S)‐1‐(4‐(1‐メチル‐5‐((2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル)‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)ベンジル)‐1H‐ベンゾ[d]イミダゾール;
1‐メチル‐2‐フェニル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール;
4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンゾニトリル;
2‐(4‐フルオロ‐フェニル)‐1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール
2‐ビフェニル‐4‐イル‐1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール;および
1‐[4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;あるいは
その薬学的に許容可能な塩からなる群より選択される。
【0047】
本発明の別の態様では、化合物は、化学式Ihを有し、
【0048】
【化7】

式中、変数は本明細書に記載のとおりである。
【0049】
別の実施形態においては、化合物は、構造:
【0050】
【化8】

を有し、式中、
Xは、NR13または(CHであり;
YおよびZは、YおよびZの一つがNでなければならないという条件で、それぞれが独立して、N、OまたはSであり;
mは、1、2または3の整数であり;
nは、0または1、2もしくは3の整数であり;
pは、0または1もしくは2の整数であり;
Rは、H、ハロゲンまたは任意に置換されたアルキル基であり;
およびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたアルキル基であり、またはRおよびRは、それらが結合する原子と共に、N、OまたはSより選択される一つまたは二つの追加的なヘテロ原子を選択的に含む任意に置換された4〜7員環を形成し得;
、R、RおよびRは、それぞれが独立して、H、またはそれぞれ任意に置換されたアルキル、シクロアルキル、もしくはアリール基であり;
およびRは、それぞれが独立して、H、ハロゲン、OR10またはそれぞれ任意に置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基であり;
は、nが0である場合には、RがNR1112または任意に置換されるベンゾイミダゾリル基でなければならないという条件で、NR1112またはそれぞれの基が任意に置換されたアリールもしくはヘテロアリール基であり;
10は、Hまたは任意に置換されるアルキル基であり;
11およびR12は、それらが結合する原子と共に、N、OまたはSより選択される一〜三の追加的なヘテロ原子を選択的に含む任意に置換された縮合二環式9〜11員環系を形成し;
13およびR14は、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたアルキル基であり;あるいはその立体異性体またはその薬学的に許容可能な塩である。
【0051】
特許請求の範囲は、全ての可能な立体異性体およびプロドラッグを包含することが理解される。
【0052】
本発明の別の態様は、本明細書に記載の化学式Iの化合物またはその任意の他の実施形態の治療的に有効な量を、必要な患者に提供するステップを含む、ヒスタミン‐3(H)受容体に関係し、または影響される認知障害の、当該患者における処置方法を提供する。より具体的な実施形態においては、当該障害は、神経変性障害である。さらに具体的には、当該障害は、軽度認知障害(MCI)、認知症、譫妄、健忘障害、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、記憶障害、抑うつ症に関連する記憶障害、統合失調症、精神異常、パラノイア、躁鬱病、注意欠陥障害(ADD)、注意欠如多動性障害(ADHD)、失読症、発達障害、ダウン症、脆弱X症候群、実行機能障害、学習知識の喪失、血管性認知症、認知低下、神経変性障害、HIV誘発性認知症、頭部外傷、ピック病、クロイツフエルトヤコブ病、小体型認知症、血管性認知症、外科手術誘発性認知機能障害、外傷脳損傷または卒中である。別のさらに具体的な実施形態においては、当該障害は、アルツハイマー病、注意欠陥障害、統合失調症;パーキンソン病、前頭側頭型認知症または抑うつ症からなる群より選択される。
【0053】
本発明の別の態様は、H受容体の阻害のための方法であり、当該受容体を、有効な量の本明細書に記載の化学式Iの化合物またはその任意の他の実施形態に接触させるステップを含む、方法を提供する。
【0054】
本発明の追加的態様は、薬学的に許容可能な担体と有効な量の本明細書に記載の化学式Iの化合物またはその任意の他の実施形態とを含む医薬組成物を提供する。
【0055】
対象の疾患を「処置すること」または「処置」とは、疾患を阻害し、またはその発達を停止すること;疾患の症状を改善すること;または疾患の後退をもたらすことを意味する。
【0056】
さらに、本発明の化合物は、本明細書に記載される疾患の予防において使用されうる。
【0057】
「認知疾患」、「認知機能障害」、または「認知関連障害」は、記憶、注意、認識、動作、問題解決、および心像等の心理作用に影響する疾患または障害である。認知機能障害は、一般に中枢神経系から生じ、神経変性から影響を受けまたは派生しうる。特定の認知関連障害(例えば認知機能障害)には、軽度認知障害(MCI)、認知症、譫妄、健忘障害、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、抑うつ症に関連する記憶欠損、老人性認知症、アルツハイマー病の認知症を含む記憶障害、例えばパーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、アルツハイマー病、抑うつ症および統合失調症(およびパラノイアおよび躁鬱病等の他の精神異常)を含む神経学的状態に関連する認知障害または認知機能障害;統合失調症における認知機能障害、注意欠陥障害(ADD)、注意欠如多動性障害(ADHD)、および失読症等の注意および学習障害、ダウン症および脆弱X症候群等の発達障害に関連する認知機能障害、実行機能の低下、学習知識の喪失、血管性認知症、統合失調症、認知低下、神経変性障害および他の認知症、例えばHIV疾患、頭部外傷、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフエルトヤコブ病によるもの、または、複数の原因によるものが含まれるが、これに限定されない。認知関連障害には、例えばLewy小体型、血管性、および卒中後認知症等、MCIおよび認知症に関連する認知機能障害も含まれるが、これに限定されない。外科手術、外傷脳損傷または卒中に関連する認知機能障害も、本明細書に記載の実施形態により処置できる。
【0058】
本明細書で使用されるところの「Hアンタゴニスト」または「H阻害剤」という用語は、H受容体の活性を低下させる組成物を意味する。本明細書に記載のHアンタゴニストは、アゴニスト相互作用から独立した構成的H活性を低下させ(すなわち逆作動薬として機能する)、またはHアゴニスト媒介性活性を低下させ得る。
【0059】
任意に置換される部分は、一つ以上の置換基により置換されうる。選択的に存在する置換基は、医薬化合物の開発またはその構造/活性、持続性、吸収、安定性または他の有益な特性に影響を与えるためのそのような化合物の修飾において慣習的に用いられるものの一つ以上でありうる。このような置換基の具体例には、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、チオシアナト、シアナト、ヒドロキシル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ホルミル、アルコキシカルボニル、カルボキシル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、カルバモイル、アルキルアミド、フェニル、フェノキシ、ベンジル、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルまたはシクロアルキル基、好ましくはハロゲン原子または低級アルキルまたは低級アルコキシ基が含まれる。特に明記しない限り、典型的に、0〜4の置換基が存在しうる。任意の前述の置換基が、アルキル置換基を表し、またはこれを含む場合には、これは直鎖または分枝鎖であり得、最大12の炭素原子、好ましくは最大6の炭素原子、より好ましくは最大4の炭素原子を含みうる。
【0060】
好ましくは、任意に置換されるとは、0〜4の水素原子を、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、C〜C10アリール、3〜10員ヘテロシクリル環、5〜10員ヘテロアリール環、‐N(R、‐C(O)R、‐ORおよび‐S(O)より選択される0〜4の基で置き換えることをさし、各Rは、独立して、H、C〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)、または‐CO(C〜Cアルキル)であり;各Rは、独立して、H、‐OH、‐O(C〜C)、C〜Cアルキル、‐NH、‐NH(C〜Cアルキル)、または‐N(C〜Cアルキル)であり;各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、または‐C(O)(C〜Cアルキル)であり;各Rは、独立して、C〜Cアルキル、または‐OHであり;pは、0、1または2である。
【0061】
本明細書で用いられるところの、アルキルという用語は、(C〜C10)直鎖および(C〜C12)分枝鎖の(別途定義されない限り)一価飽和炭化水素部分の両者を含む。飽和炭化水素アルキル部分の例には、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、tert‐ブチル、イソブチル、sec‐ブチル等の化学基;n‐ペンチル、n‐ヘキシル等の高級同族体が含まれるがこれに限定されない。任意に置換されるアルキル基が、アルキルの定義の中に特に含まれる。適切なアルキル置換基には、CN、OH、NR、ハロゲン、フェニル、カルバモイル、カルボニル、アルコキシまたはアリールオキシが含まれるがこれに限定されない。
【0062】
本明細書において用いられるところの、ハロアルキルという用語は、同じでも異なってもよい1〜2n+1のハロゲン原子を有するC2n+1基を意味する。ハロアルキル基の例には、CF、CHCl、CBrCl、C等が含まれる。
【0063】
本明細書において用いられるところの、ハロゲンという用語は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を意味する。
【0064】
本明細書において用いられるところの、アルケニルという用語は、少なくとも一つの二重結合を含む、(C〜C10)直鎖または(C〜C10)分枝鎖の一価の炭化水素部分を意味する。このような炭化水素アルケニル部分は、単不飽和または多不飽和であり得、EまたはZ配置において存在しうる。本発明の化合物は、全ての可能なEおよびZ配置を含むものとする。単不飽和または多不飽和炭化水素アルケニル部分の例には、化学基、例えばビニル、2‐プロペニル、イソプロペニル、クロチル、2‐イソペンテニル、ブタジエニル、2‐(ブタジエニル)、2,4‐ペンタジエニル、3‐(1,4‐ペンタジエニル)および高級同族体、異性体等が含まれるがこれに限定されない。
【0065】
本明細書および請求項において用いられるところの、アルキニルという用語は、少なくとも一つの三重結合を有する、(C〜C10)直鎖または(C〜C10)分枝鎖の一価の炭化水素部分を意味する。このような炭化水素アルキニル部分は、単不飽和または多不飽和であり得、EまたはZ配置において存在しうる。本発明の化合物は、全ての可能なEおよびZ配置を含むものとする。単不飽和または多不飽和炭化水素アルキニル部分の例には、プロピニル、ブチニル、1,3‐ブタジイニル、ペンチニル、ヘキシニル等が含まれるがこれに限定されない。
【0066】
本明細書において用いられるところの、シクロアルキルという用語は、3〜10の炭素原子の、単環式、二環式、三環式、縮合、橋かけ、またはスピロの一価の飽和炭化水素部分を意味する。シクロアルキル部分の例には、化学基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマンチル、スピロ[4.5]デカニル等が含まれるがこれに限定されない。
【0067】
本明細書で用いられるところの、シクロヘテロアルキルという用語は、N、OまたはSより選択される、同じまたは異なりうる1、2または3のヘテロ原子を含み、一つの二重結合を選択的に含む、一つ以上の(二以上の場合には縮合)5〜7員環系をさす。本明細書で示されるところの用語に含まれるシクロヘテロアルキル環系の例は、以下の環
【0068】
【化9−1】

であり、XはNR’、OまたはSであり、R’はHまたは本明細書において先に定義される任意の置換基である。
【0069】
本明細書で用いられるところの、アリールという用語は、最大20の炭素原子の芳香族炭素環式部分をさし、単一の環(単環式)または縮合された複数の環(最大三環)でありうる。アリール部分の例には、フェニル、1‐ナフチル、2‐ナフチル、アントリル等の化学基が含まれるがこれに限定されない。
【0070】
本明細書で用いられるところの、ヘテロアリールという用語は、単一の環(単環式)または縮合された複数の環(最大三環)でありうる、芳香族複素環式環系をさす。環は、窒素、酸素または硫黄より選択される一〜四のヘテロ原子を含むことができ、窒素または硫黄原子は選択的に酸化され、または窒素原子は選択的に四級化(quarternized)される。ヘテロアリール部分の例には、フラン、チオフェン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、チアントレン、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、アザインドール、アザインダゾール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、プリン等の複素環が含まれるがこれに限定されない。
【0071】
11およびR12が、それらが結合する窒素原子と一緒になったときに形成される縮合二環式9〜11員環系の例は、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ヘキサヒドロインドリジノインドロニル、テトラヒドロピラノインドリル、アザインドリル、イミダゾピリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、ピリドインドリル、ジヒドロジベンゾアゼピニル等である。
【0072】
本明細書で使用されるところの、EDCは、1‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐3‐エチルカルボジイミド塩酸塩をさし;HOBtは、1‐ヒドロキシベンゾトリアゾールをさし;DIPEAは、ジイソプロピルエチルアミンをさし;Burgess試薬は、(メトキシカルボニルスルファモイル)‐トリエチルアンモニウムヒドロキシド分子内塩をさし;DBUは、1,8‐ジアザビシクロ[5.4.0]‐ウンデカ‐7‐エンをさす。
【0073】
特に断りがない限り、本明細書に示される構造は、その構造の全ての立体化学的形態すなわち、各不斉中心についてのRおよびS配置および二重結合幾何異性体(EおよびZ)も含むものとする。したがって、本化合物の単一の立体化学的異性体、ならびに鏡像異性体およびジアステレオマーの混合物は、本発明の範囲内である。特に断りがない限り、本明細書に示される構造は、一つ以上の同位体濃縮された原子の存在においてのみ異なる化合物も含むものとする。例えば、ジウテリウムまたはトリチウムによる水素の置き換え、または13C‐または14C‐濃縮炭素による炭素の置き換えを除いて本構造を有する化合物が、本発明の範囲内である。
【0074】
本発明の化合物は、当技術分野で周知の方法を用いて、塩類、特に薬学的に許容可能な塩類に転換されうる。適切な塩基を用いた塩類は、例えば金属塩類、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩、またはアンモニアまたは有機アミン、例えばモルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ‐、ジ‐またはトリ‐低級アルキルアミン(例えばエチル‐tert‐ブチル‐、ジエチル‐、ジイソプロピル‐、トリエチル‐、トリブチル‐またはジメチルプロピルアミン)、またはモノ‐、ジ‐、またはトリヒドロキシ低級アルキルアミン(例えばモノ‐、ジ‐またはトリエタノールアミン)を用いた塩類である。分子内塩が、さらに形成されうる。医薬使用に不適当であるが、例えば、遊離化合物またはその薬学的に許容可能な塩類の単離または精製のために使用できる塩類も、含まれる。本明細書で使用されるところの「薬学的に許容可能な塩」という用語は、本発明の化合物が塩基性部分を含む場合、有機および無機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、フタル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、および同様に公知の許容可能な酸類の塩類を意味する。塩類は、本発明の化合物がカルボン酸エステルまたはフェノール性部分、または塩基付加塩を形成可能な類似の部分を含む場合には、有機および無機塩基類、好ましくはアルカリ金属塩類、例えばナトリウム、リチウムまたはカリウムからも形成されうる。
【0075】
本発明の化合物は、一般に本発明の化合物の官能基誘導体であり、in vivoで本発明の活性部分に容易に転換される、エステル類、カルバメート類または他の従来のプロドラッグ形を含む。したがって、本発明の方法は、化学式Iの化合物、または具体的に開示はされないが、投与後にin vivoで化学式Iの化合物に転換する化合物による、上述の様々な状態の処置を包含する。これらの化合物の生物系への導入後に生成される活性種として定義される、本発明の化合物の代謝物も、含まれる。
【0076】
曲がった線
【0077】
【化9−2】

が交差する結合は、置換基の結合点を示す。
【0078】
有利なことに、本発明は、化学式IIの化合物を、選択的に溶媒の存在下で、化学式IIIのアミンと反応させるステップを含む、化学式Iの化合物の調製方法を提供する。
【0079】
より具体的には、化学式Iの化合物の調製のためのプロセスは、化学式IIの化合物:
【0080】
【化10】

であり、式中、
はH、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
HalはCl、BrまたはIを表し;
X、Y、m、n、R、R、R、R、R、RおよびRは、化学式Iにつき記載されるとおりである;化学式IIの化合物を、
化学式IIIのアミン
【0081】
【化11】

であり、式中、
およびRは、化学式Iにつき記載されるとおりである、化学式IIIのアミンと、選択的に溶媒の存在下で、反応させるステップを伴う。一つのプロセスがスキームIに示され、HalはCl、BrまたはIを表す。
【0082】
スキームI
【0083】
【化12】

発明の方法の用途に適する溶媒には、ハロゲン化炭化水素類、例えばジクロロメタン、エチレンジクロリド等;芳香族炭化水素類、例えばトルエン;エーテル類、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等;エステル類、例えば酢酸エチル、プロピオン酸メチル等;ニトリル類、例えばアセトニトリル;等の中性の有機溶媒またはその混合物が含まれる。試薬を溶解可能な任意の中性の非反応性溶媒が、発明の方法の用途に適する。
【0084】
化学式IIの化合物は、従来の合成方法、および必要に応じて標準の単離または分離技術を用いて、調製されうる。例えば、HalがClである化学式IIの化合物(IIa)は、化学式IVのエステルを水素化アルミニウムリチウム等の還元剤と反応させて、化学式Vのアルコールを得、この化学式Vのアルコールを、塩化チオニル等の塩素化剤と反応させて化学式IIaの所望の化合物を得ることにより、調製されうる。反応がスキームIIに示され、R”はC〜Cアルキルである。
【0085】
スキームII
【0086】
【化13】

YはSであり;mは1であり;RはHであり;HalはClである、化学式IIの化合物(IIb)は、化学式XIVのニトリルをHSと、トリエチルアミン(EtN)等の塩基の存在下で反応させて、化学式XVのチオアミドを得、この化学式VIIのチオアミドを、1,3‐ジクロロアセトンと反応させて、所望の化学式IIbの化合物を得ることにより、調製されうる。反応が、スキームIIIに示される。
【0087】
スキームIII
【0088】
【化14】

Xが(CHであり;YはOである、化学式IVの化合物(IVa)は、化学式VIのカルボン酸を、化学式VIIのアミノエステルと、EDC、HOBtおよびDIPEAの存在下で反応させて化学式VIIIのアミド化合物を得;この化学式VIIIのアミド化合物を、Burgess試薬と反応させて化学式IXのジヒドロオキサゾールを得;化学式IXの化合物をBrCClおよびDBUで脱水素して、所望の化学式IVaのオキサゾール化合物を得ることにより、調製されうる。反応はスキームIVに示され、R”はC〜Cアルキルである。(CHおよび(CR基の結合点は、立体構造的に互いに対して1,4であるのが好ましい。
【0089】
化学式Ihのジヒドロオキサゾール化合物は、スキームIVAにおける、BrCClおよびDBUによる処置を伴うステップを省略し、代わりに化学式IXの化合物を、スキームIおよびIIにしたがって、‐NRにより官能化することにより、調製される。
【0090】
スキームIVA
【0091】
【化15】

化学式IVbの化合物は、化学式VIのカルボン酸を、化学式VIIaのアミノエステルと、EDC、HOBtおよびDIPEAの存在下で反応させて、化学式VIIIaのアミド化合物を得;この化学式VIIIaのアミドを、Burgess試薬と反応させて、化学式IXaのジヒドロオキサゾールを得;化学式IXaの化合物を、BrCClおよびDBUで脱水素して、所望の化学式IVaのオキサゾール化合物を得ることにより、調製されうる。反応がスキームIVBに示され、R’はC〜Cアルキルである。(CHおよび(CR基の結合点は、立体構造的に互いに対して1,4であるのが好ましい。
【0092】
化学式Ihのジヒドロオキサゾール化合物は、スキームIVBにおける、BrCClおよびDBUによる処置を伴うステップを省略し、代わりに化学式IXaの化合物を、スキームIおよびIIにしたがって、‐NRにより官能化することにより、調製される。
【0093】
スキームIVB
【0094】
【化16】

スキームIVC
【0095】
【化17】

Xが(CHであり;ZはNであり;YはOであり;RはNR1112である、化学式Iの化合物(VIa)は、化学式Xのエステルを、NaH等の塩基の存在下で、アミン、HNR1112と反応させて化学式XIの化合物を得、この化学式XIの化合物を、塩基で加水分解して、所望の化学式VIaの化合物を得ることにより、都合よく調製されうる。反応はスキームVに示され、R”はC〜Cアルキルである。(CHおよび(CR基の結合点は、立体構造的に互いに対して1,4であるのが好ましい。
【0096】
スキームV
【0097】
【化18】

が、任意に置換されたベンゾイミダゾール‐2‐イル基である、化学式VIの化合物(VIb)は、化学式Xのエステルをシアン化ナトリウムと、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の溶媒中で反応させて、対応するニトリル化合物を得;当該ニトリルを、メタノール性HClで加水分解して、対応するジエステルを与え;このジエステルを選択的に鹸化して、化学式XIIのカルボン酸を得;標準のペプチド形成条件、例えば、HOBtの存在下でのジクロロメタン等の溶媒中における1‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐3‐エチルカルボジイミド等の適切なカルボジイミドによるカルボン酸の活性化を用いて、化学式XIIの酸を化学式XIIIのフェニレンジアミンと連結して、対応するアミドを産出し;このアミドが、140℃での酢酸による処置により環化された後、塩基加水分解が行われて、化学式VIbの所望のベンゾイミダゾール‐2‐イル化合物が提供されることにより、調製されうる。反応はスキームVIに示され、R”がC〜Cアルキルであり;Rは前述のように任意の置換基であり;qが0、1または2である。(CHおよび(CR基の結合点は、立体構造的に互いに対して1,4であるのが好ましい。
【0098】
スキームVI
【0099】
【化19】

そして、化学式VIaおよびVIbの化合物が、スキームIVおよびスキームIに示される反応を利用して、Xが(CHである化学式Iの化合物に転換されうる。
【0100】
スキームVIIは、スキームIおよびIIに提供されるように所望の‐NR基により官能化されうる、エチル2‐(4‐((1H‐ベンゾ[d]イミダゾール‐1‐イル)メチル)フェニル)オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製方法を記載する。
【0101】
スキームVII
【0102】
【化20】

本発明の化合物を含む特定の製剤および投与計画も、本明細書に予定される。
【0103】
特定のCNS障害の処置において提供される治療的に有効な量は、処置される具体的状態(単数または複数)、患者の大きさ、年齢および応答パターン、障害の重症度、主治医の判断等に応じて異なりうる。一般に、毎日の経口投与のための有効量は、約0.01〜1,000mg/kg、好ましくは約0.5〜500mg/kg、非経口投与のための有効な量は、約0.1〜100mg/kg、好ましくは約0.5〜50mg/kgでありうる。
【0104】
実際には、本発明の化合物は、そのまま、または一つ以上の従来の医薬担体または賦形剤と組み合わせた、固体または液体の形の化合物またはその前駆体を投与することにより、提供される。したがって、本発明は、薬学的に許容可能な担体と、前述の有効な量の化学式Iの化合物とを含む、医薬組成物を提供する。
【0105】
一実施形態においては、本発明は、少なくとも一つの化学式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む組成物に関する。そのような組成物は、中枢神経系の病態または状態を処置または制御するための医薬組成物を含む。ある実施形態では、組成物は、一つ以上の化学式I化合物の混合物を含む。
【0106】
ある実施形態においては、本発明は、少なくとも一つの化学式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩と、一つ以上の薬学的に許容可能な担体、賦形剤、または希釈剤とを含む組成物に関する。そのような組成物は、許容可能な医薬方法に従って調製される。薬学的に許容可能な担体は、製剤中の他の成分と適合し、生物学的に許容可能な、担体である。
【0107】
化学式Iの化合物は、経口的または非経口的に、そのまま、または従来の医薬担体と組み合わせて投与されうる。適用可能な固体担体には、香味剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁剤、充填剤、流動促進剤、圧縮補助剤、結合剤、錠剤崩壊剤または封入材料としての役割も果たしうる、一つ以上の物質を含みうる。粉末においては、担体は、微粉化された活性成分との混合物である、微粉化された固体である。錠剤では、活性成分は、必要な圧縮特性を有する担体と適切な比率で混合され、所望の形およびサイズに圧縮される。粉末および錠剤は、最高99%の活性成分を含むのが好ましい。適切な固体担体には、例えば、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖類、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ポリビニルピロリジン、低融点ワックスおよびイオン交換樹脂が含まれる。
【0108】
ある実施形態では、化学式Iの化合物は、小児科投与のために適切な崩壊錠剤製剤において提供される。
【0109】
溶液、懸濁液、エマルション、シロップ剤およびエリキシル剤を調製する上で、液体担体が用いられうる。活性成分が、水、有機溶媒、両者の混合物、または薬学的に許容可能な油または脂肪等の薬学的に許容可能な液体担体に溶解または懸濁されうる。液体担体は、他の適切な医薬品添加物、例えば可溶化剤、乳化剤、バッファー、保存剤、甘味剤、香味剤、懸濁剤、増粘剤、着色料、粘度調節剤、安定剤または浸透圧調節剤等を含みうる。経口および非経口投与のための好適な液体担体の例には、水(特に上記のような添加物、例えばセルロース誘導体、好ましくはカルボキシルメチルセルロースナトリウム溶液を含む)、アルコール類(一価アルコール類および多価アルコール類、例えばグリコール類を含む)、およびその誘導体類、および油類(例えば分別された椰子油および落花生油)が含まれる。非経口投与用では、担体は、オレイン酸エチルおよびイソプロピルミリステート等の油性エステルでもありうる。滅菌液体担体が、非経口投与用の滅菌液状組成物において用いられる。加圧組成物用の液体担体は、ハロゲン化炭化水素または他の薬学的に許容可能な推進薬でありうる。
【0110】
ある種の実施形態では、液体医薬組成物が提供され、当該組成物は、小児科投与に適する。他の実施態様においては、液体組成は、シロップ剤または懸濁液である。
【0111】
無菌溶液または懸濁液である液体医薬組成物は、例えば、筋肉内、腹腔内、または皮下注射により投与されうる。無菌溶液が、静脈内投与されてもよい。経口投与用の組成物は、液体または固体の形でありうる。
【0112】
化学式Iの化合物は、経直腸または経膣的に、従来の坐薬の形で投与されうる。鼻腔内または気管支内への吸入または吹送による投与では、化学式Iの化合物は、水溶液または部分的に水溶液に調製されてから、エアゾールの形で利用されうる。化学式Iの化合物は、活性化合物と、活性化合物に対して不活性であり、皮膚に対して非毒性であり、皮膚を通して血流により全身に吸収するための薬剤の送達を可能にする担体とを含む経皮パッチを用いることにより、経皮的に投与されてもよい。担体は、クリームおよび軟膏、ペースト、ゲル、および閉塞性デバイス等、任意の数の形をとりうる。クリームおよび軟膏は、水中油または油中水タイプの、粘性液または半固形乳剤でありうる。活性成分を含む、石油または親水性石油に分散された吸収性粉末を含むペーストも、適切でありうる。担体を伴って、または伴わずに活性成分を含む貯蔵部をカバーする半透膜、または活性成分を含むマトリクス等、様々な閉塞性デバイスが、活性成分を血流に放出するために使用されうる。他の閉塞性デバイスは、文献において周知である。
【0113】
医薬組成物は、例えば錠剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液、エマルション、顆粒剤、または坐薬等の単位剤形であるのが好ましい。このような形において、組成物は、適切な量の活性成分を含む単位投与量にさらに分割され;単位剤形は、パッケージされた組成物、例えば小包化粉末、液体を含むバイアル、アンプル、予め充填されたシリンジまたはサシェでありうる。単位剤形は、例えば、カプセルまたは錠剤自体であり得、または、適切な数の任意のそのようなパッケージ形態の組成物でありうる。
【0114】
患者に提供される、化学式Iの化合物の治療的に有効な量は、投与されるもの、投与の目的、例えば予防目的または治療目的等、患者の状態、投与の様式等によって異なる。治療的応用においては、化学式Iの化合物が、ある状態を患う患者に対して、その状態およびその合併症の症状を処置または少なくとも部分的に処置するために十分な量、提供される。これを達成するために適切な量が、本明細書に前述される「治療的に有効な量」である。特定のケースの処置において用いられる投与量は、主治医により主観的に決定されなければならない。関わる変数には、具体的状態および患者の大きさ、年齢および応答パターンが含まれる。一般に、開始用量は約5mg/日であり、一日量を約150mg/日へ漸増させて、患者に所望の投与量レベルを提供する。
【0115】
ある実施形態では、本発明は、化学式Iの化合物のプロドラッグに関する。本明細書で用いられるところの、「プロドラッグ」という用語は、代謝手段により(例えば加水分解により)in vivoで化学式Iの化合物に転換できる化合物を意味する。例えば、Bundgaard,(ed.),Design of Prodrugs,Elsevier(1985);Widder,等、(ed.),Methods in Enzymology,vol.4,Academic Press(1985);Krogsgaard‐Larsen,等、(ed).“Design and Application of Prodrugs,Textbook of Drug Design and Development,Chapter 5,113‐191(1991),Bundgaard,等、Journal of Drug Delivery Reviews,8:1‐38(1992),Bundgaard,J.of Pharmaceutical Sciences,77:285 et seq.(1988);およびHiguchiおよびStella(eds.)Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems,American Chemical Society(1975)の中で論議されるもの等、プロドラッグの様々な形が当該技術分野において周知である。
【0116】
理解をより明確にし、本発明をより明確に示すために、その具体例を以下に記載する。以下の実施例は、単に例示であり、本発明の範囲およびその基礎にある原理を、いかなる形でも制限するものと理解されてはならない。HPLCおよびNMRという用語は、それぞれ、高性能液体クロマトグラフィおよびプロトン核磁気共鳴をさす。MSという用語は、質量分析をさし、(+)は、M+1(またはM+H)吸収を一般に与える陽性モードであり、M=分子質量である。
【0117】
別途指示がない限り、全ての部分は重量部である。THF、DMFおよびEtOAcという用語は、それぞれ、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドおよび酢酸エチルをさす。
【実施例】
【0118】
実施例1:4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]安息香酸の調製
【0119】
【化21】

THF/DMF(5:1、20mL)中のベンゾイミダゾール(5mmol、0.97g)の溶液を、水素化ナトリウム(0.5g)で処理し、室温で10分間撹拌し、メチル4‐(ブロモメチル)ベンゾエート(1.4g、6mmol)で処理し、一晩室温で撹拌する。反応混合物を、EtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、固体残留物としてメチル4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]ベンゾエートを得る。残留物を、MeOH/水(2:1)に溶解し、水酸化リチウム(0.42g、10mmol)で処理し、一晩室温で撹拌し、蒸発させてMeOHを除去する。得られた濃縮物を、1N水酸化ナトリウム(50mL)で希釈し、EtOAcで洗浄し、濃HClで酸性化し、EtOAcで抽出する。抽出物を合わせ、MgSOで乾燥させ、濃縮乾燥させて、75%収率で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定する。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.08(s,1H); 7.99(d,J=8Hz,2H);7.78(d,J=8Hz,1H);7.24‐7.27(m,5H);5.49(s,2H)。LCMS(ESI)253(MH+)。
【0120】
実施例2:メチルN‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]ベンゾイル}セリネートの調製
【0121】
【化22】

0℃のDMF中の4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]安息香酸(4g、15.87mmol)の撹拌溶液を、EDC(3.6g、19mmol)、HOBt(2.5g、19mmol)、DIPEA(5.1g、39.5mmol、2.5当量)およびセリンメチルエステル塩酸塩(2.9g、19mol)で順次処理し、一晩室温で撹拌し、蒸発乾燥する。得られた残留物を、EtOAcおよび水に溶解する。層を分離し、有機層を、1M HCl、水、飽和NaHCOおよび塩水で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して64%の収率で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定する。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.23‐8.26(m,2H);7.9(s,2H);7.87(d,J=7.6Hz,2H);7.70(d,J=6Hz,1H);7.33(m,3H);7.20(m,2H);5.54(s,2H);4.90(t,J=4Hz,1H);4.60(m,1H);3.84‐3.90(m,2H);3.70(s,3H)。LCMS(ESI)354(MH+)。
【0122】
実施例3A:メチル{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0123】
【化23】

THF中のメチルN‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]ベンゾイル}‐セリナート(2.8g、7.93mmol)の撹拌溶液を、Burgess試薬(2.26g、9.45mmol)および活性化4Åモレキュラーシーブ(1g)で処理し、60℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、減圧下で濃縮する。CHCl中の得られた残留物(0.1g、0.29mmol)の溶液を、0℃に冷却し、ブロモトリクロロメタン(0.06g、0.33mmol)およびDBU(0.05g、0.33mmol)で処理し、一晩室温で撹拌し、減圧下で濃縮する。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、CHOH/CHCl 0→5%)により精製して、52%の収率で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定する。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.28(s,1H);8.08(d,J=8Hz,2H);8.00(m,1H);7.85(d,J=8Hz,2H);7.30(m,5H);5.43(s,2H);3.95(s,3H)。LCMS(ESI)334(MH)。
【0124】
実施例3B
ステップ1:エチル2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0125】
【化24】

トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.025当量)およびトリ‐tert‐ブチルホスホニウムテトラフルオロボレート(0.05当量)懸濁液に、窒素で脱気したジオキサンと1N炭酸カリウム水溶液の混合物(3:1)を加え、窒素で脱気を続けながら、クロロオキサゾールカルボキシレート(1当量)、次いで4‐ヒドロキシメチルフェニルボロン酸(1当量)をジオキサンと1N炭酸カリウム水溶液の混合物(8:1)に懸濁し、得られた反応混合物を、HPLCで反応停止を決定するまで86℃で撹拌(還流)した(約2時間)。反応混合物を室温に冷却し、セライトで濾過し、有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。ジオキサン層を濃縮し(完全蒸発乾固を回避しながら)、酢酸エチル抽出物と合わせ、重炭酸ナトリウム水溶液、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、蒸発させ、MTBEで粉砕した。目的化合物の単離収率は68%であった。m.p.99‐101℃;H NMR(300MHz,CDCl3,δ):8.27(s,1H),8.10(d,2H,J=8.2Hz),7.47(d,2H,J=8.2Hz),4.77(s,2H),4.43(m,2H,J=7.4Hz),1.41(t,3H,J=7.4Hz)。
【0126】
ステップ2:エチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0127】
【化25】

−10℃のジクロロメタンおよび過剰の塩化チオニルの溶液に、エチル2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(1当量)を少しずつ加え、得られた混合物を、室温で3時間撹拌した。溶媒を除去し、残留物をトルエンと共沸させ、ジクロロメタンに溶解し、重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過および蒸発させて、96%の収率の白色結晶の生成物を得た;m.p.115‐117℃。H NMR(300MHz,CDCl3,δ):8.28(s,1H),8.12(d,2H,J=8.5Hz),7.50(d,2H,J=8.5Hz),4.62(s,2H),4.43(m,2H,J=7.4Hz),1.41(t,3H,J=7.4Hz)。
【0128】
ステップ3:エチル2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0129】
【化26】

DMF中のベンゾイミダゾール(1.5当量)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%懸濁液、1.5当量)を少しずつ加え、反応混合物を45分間室温で撹拌した。そして、反応混合物を、DMF中のエチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(1当量)の溶液に加え、反応混合物を、2時間室温で撹拌した。反応混合物を、氷/水に注ぎ、30分間撹拌し、得られた沈殿物を、粗いフィルタで真空吸引を伴わずに濾過し(濾過が悪ければ、有機沈殿物から水/DMF層をデカントできる)、沈殿物をジクロロメタンに溶解し、塩化アンモニウム水溶液、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させ、MTBEで粉砕し、濾過し、オーブン中で、一晩40℃で乾燥させた。生成物(92.4%収率)を、オフホワイトの結晶として得た;m.p.150‐152℃。H NMR(300MHz,DMSO‐D6,δ):8.92(s,1H),8.45(d,2H,J=8.5Hz),7.99(d,2H,J=8.5Hz),7.68(m,1H),7.51(m,1H),7.46(d,2H,J=8.5Hz),7.21(m,2H),5.61(s,2H),4.31(m,2H,J=7.2Hz),3.32(s,2H),130(t,3H,J=7.2Hz)。
【0130】
実施例4:{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタノールの調製
【0131】
【化27】

THF中のメチル{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレート(0.1g、3mmol)の溶液を、乾燥THF中LiAlH(0.011g、3mmol)の懸濁液に、−10℃で滴下した。反応混合物を、−10℃で一時間撹拌し、水および10%水酸化ナトリウム溶液でクエンチした。相を分離し、水相を酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発乾固させて、76%収率の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析で同定した。H NMR(400MHz,CDCl):8.00(s,1H),7.98(d,J=8Hz,2H),7.78(d,J=14Hz,1H),7.67(s,1H),7.55(s,1H),7.2(m,5H),5.4(s,2H),4.59(s,2H)。LCMS(ESI)306(MH+)。‘’
実施例5:1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾールの調製
【0132】
【化28】

CHCl中の2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタノール(0.55g、1.8mmol)およびDMF(0.395g、5.4mmol)の溶液を、−10℃に冷却し、塩化チオニル(0.616g、5.4mmol)で滴下処理し、30分間−10℃で撹拌し、減圧下で濃縮乾燥させて、70%収率の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d,DOex.):8.03(d,J=8.4Hz,2H),7.98(s,1H),7.91(d,J=8Hz,1H),7.88(s,1H),7.77(d,J=8Hz,1H),7.54‐7.60(m,4H),5.9(s,2H),4.6(s,2H)。LCMS(ESI)324(MH+)。
【0133】
実施例6:1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール塩酸塩の調製
【0134】
【化29】

室温の封管中のピロリジン(0.032g、0.46mmol)および1‐[4‐(4‐クロロメチル‐オキサゾール‐2‐イル)‐ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール(0.05g、0.15mmol)の混合物を、30分間撹拌した。封管を開封し、反応混合物を、真空中で濃縮して、過剰のピロリジンを除去した。残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl/CHOH 4%)で精製した。精製した遊離塩基を、メタノール性HCl溶液で処理し、数分間室温で撹拌し、蒸発乾固させて、収率51%の白色固体として標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(300MHz,DMSO‐d):9.35(s,1H);8.33(s,1H);8.00(d,2H);7.85(m,1H);7.74(m,1H);7.59(d,2H);7.49(m,2H);5.79(s,2H);4.35(s,2H);3.36(m br,4H);1.98(m,4H).)。LCMS(ESI)359(MH+)。
【0135】
実施例7〜22:1‐{4‐[4‐(アミノメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール塩酸塩化合物の調製
【0136】
【化30】

実施例6Aおよび6Bに記載されるものと本質的に同じ方法を用い、適切なアミンを利用して、表Iに示される化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定する。
【0137】
【表1】

実施例23:メチルN‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)ベンゾイル]トレオニネートの調製
【0138】
【化31】

乾燥DMF中の4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]安息香酸(0.37g、1.47mmol)の溶液を、EDC(0.34g、1.76mmol)およびHOBt(0.25g、1.62mmol)で順次処理し、室温で30分間撹拌し、DIPEA(0.62mL、3.6mmol)およびスレオニンメチルエステル塩酸塩(0.27g、1.62mmol)の溶液で順次処理し、3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた(reaultant)残留物を、CHClと水の間で分配した。層を分離し、有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:CHOH 95:5)により精製して、収率64%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)368(MH+)。
【0139】
実施例24:メチル{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐5‐メチル‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0140】
【化32】

THF中のメチルN‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)ベンゾイル]トレオニネート(0.34g、0.94mmol)の撹拌溶液を、Burgess試薬(0.27g、1.12mmol)で処理し、60℃に加熱し、60℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:CHOH 95:5)により精製して、収率47%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)350(MH+)。
【0141】
実施例25:{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐5‐メチル‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタノールの調製
【0142】
【化33】

乾燥THF中のメチル{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐5‐メチル‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレート(0.093g、0.27mmol)の溶液を、0℃でLiAlH(0.020g、0.5mmol)により少しずつ処理し、1時間撹拌し、酢酸エチル(0.5mL)および水(0.2mL)でクエンチし、30分間撹拌し、濾過した。濾過液を減圧下で濃縮して、残留物を得た。残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 95:5)により精製して、収率52%の白色固体として標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)320(MH+)。
【0143】
実施例26:1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐5‐メチル‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾールの調製
【0144】
【化34】

CHCl中の{2‐{4‐[(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)メチル]フェニル}‐5‐メチル‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタノール(0.045g、0.14mmol)の溶液を、CHCl(2mL)中の塩化チオニル(0.10mL、1.4mmol)の溶液で処理し、還流温度に加熱し、30分間撹拌し、室温に冷却し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CHClと水の間で分配した。有機相を分離し、水、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発乾固させて、標記生成物を得た、LCMS(ESI)337(MH+)。
【0145】
実施例27:1‐{4‐[5‐ブロモ‐4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾールの調製
【0146】
【化35】

乾燥クロロホルム中の1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール(0.40g、1.24mmol)の溶液を、N‐ブロモスクシンイミド(NBS)(0.24g、1.36mmol)で処理し、1時間室温で撹拌し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CHClと水の間で分配した。有機相を分離し、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。この残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 98:2)により精製して、収率56%の標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(300MHz,DMSO‐d):8.43(s,1H),7.93(m,2H),7.59‐7.76(m,1H),7.47‐7.53(m,1H),7.45(m,2H),7.10‐7.31(m,2H),5.60(s,2H),4.65(s,2H)。LCMS(ESI)402,404(MH+)。
【0147】
実施例28および29:1‐{4‐[5‐置換‐4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾールフマレート化合物の調製
【0148】
【化36】

実施例6に記載されるものと本質的に同じ方法を用い、適切なオキサゾリル基質およびピロリジンを利用して、表IIに示される化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定する。
【0149】
【表2】

実施例30:メチル4‐[(2‐ニトロフェニル)アミノ]ベンゾエートの調製
【0150】
【化37】

1‐フルオロ‐2‐ニトロベンゼン(0.46g、3.3mmol)およびメチル4‐アミノベンゾエート(0.5g、3.3mmol)の混合物を、氷浴で冷却し、DMSO中のカリウムtert‐ブトキシド(0.5g、4.9mmol)の溶液で滴下処理し、一晩室温で撹拌し、水により0℃でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。抽出物を合わせ、水および塩水で順次洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、収率56%の標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):9.5(s,1H),8.22(d,J=8Hz,1H),8.06(d,J=8.4Hz,2H),7.46(d,J=4Hz,2H),7.30(d,J=8.4Hz,2H),6.91(m,1H),3.92(s,3H)。LCMS(ESI)272(MH+)。
【0151】
実施例31:メチル4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)ベンゾエートの調製
【0152】
【化38】

窒素下のメタノール中メチル4‐[(2‐ニトロフェニル)アミノ]ベンゾエート(20g、48mmol)の溶液を、5%Pd/C(1.8g、30w/v)およびヒドラジン水和物(11.7g、230mmol)で処理し、還流温度で2時間加熱し、室温に冷却し、濾過した。濾過液を、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、CHClおよび水の間で分配した。有機相を分離し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュカラムクロマトグラフィにより(シリカ、EtOAc:ヘキサン 4:6)で精製して、収率80%の4‐(2‐アミノフェニルアミノ)安息香酸メチルエステルを得た、H NMR(400MHz,CDCl):7.87(d,J=8.8Hz,2H),7.13(d,J=8.0Hz,1H)7.09(t,J=8Hz,1H),6.82(d,J=8.0Hz,1H),6.78(t,J=8Hz,1H),6.67(d,J=8.0Hz,2H),5.4(bs,1H),3.8(s,3H),3.71(s,2H);LCMS(ESI)243(MH+)。
【0153】
オルトギ酸メチルエステル中の得られた4‐(2‐アミノフェニルアミノ)安息香酸メチルエステル(13g、0.054mol)の撹拌溶液を、ギ酸(13mL)で処理し、還流温度で1時間加熱し、室温に冷却し、真空中で濃縮した。残油を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl/MeOH 1%)により精製して、収率90%の標記化合物を得た、H NMR(400MHz,CDCl):8.26‐8.28(m,3H),8.17(s,1H),7.90(bs,1H),7.63(d,J=8.8Hz,2H),7.59(m,1H),7.40(m,1H),7.26(s,1H).3.9(s,3H)。LCMS(ESI)253(MH+)。
【0154】
実施例32:メチルN‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)ベンゾイル]セリネートの調製
【0155】
【化39】

実施例1、ステップ2、および実施例2に記載したものと本質的に同じ方法を用い、メチル4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)ベンゾエートおよびセリンメチルエステルHClを反応物として用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.12(s,1H),8.05(d,J=7.2Hz,2H),7.88‐7.90(m,1H),7.69‐7.71(m,1H),7.60(d,J=7.2Hz,2H),7.51‐7.57(m,2H)7.36‐7.38(m,2H),7.22‐7.24(m,1H),4.92‐4.94(m,1H),4.10‐4.23(m,4H),3.86(s,3H),3.6(s,3H)。LCMS(ESI)340(MH+)。
【0156】
実施例33:メチル{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0157】
【化40】

実施例24に記載したものと本質的に同じ方法を用い、メチルN‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)ベンゾイル]セリネートを出発物質として用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.33‐8.35(m,3H),8.18(s,1H),7.90(bs,1H),7.67(d,J=8.4Hz,2H),7.60(s,1H),7.37‐7.39(m,2H),3.99(s,3H)。LCMS(ESI)320(MH+)。
【0158】
実施例34:{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタノールの調製
【0159】
【化41】

実施例25に記載したものと本質的に同じ方法を用い、メチル{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートを用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.25(d,J=8Hz,2H),8.17(s,1H),7.90(m,1H),7.71(s,1H),7.62(d,J=8Hz,2H),7.58(m,1H),7.36‐7.39(m,1H),4.73(s,2H),2.08(bs,1H)。LCMS(ESI)292(MH+)。
【0160】
実施例35:1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾールの調製
【0161】
【化42】

CHCl中の{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタノール(0.35g、1.2mmol)の溶液を、0℃に冷却し、CHCl中の塩化チオニル(0.37g、3.0mmol)溶液で処理し、0℃で3時間撹拌し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CHClおよび水の間で分配した。有機相を分離し、水および塩水で順次洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発乾固させて、標記生成物を得た、HNMR(CDCl,400MHz):8.25(d,J=8.4Hz,2H),8.17(s,2H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.60(d,J=5.6Hz,1H),7.36‐7.38(m,3H),7.26(s,1H),4.61(s,2H)。LCMS(ESI)310(MH+)。
【0162】
実施例36〜48:1‐{4‐[4‐アミノメチル‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾールフマレート化合物の調製
【0163】
【化43】

実施例6に記載したものと本質的に同じ方法を用い、1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾールおよび所望のアミンを用いて、表IIIに示される化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。
【0164】
【表3】

実施例49:メチル4‐(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)ベンゾエートの調製
【0165】
【化44】

ニトロベンゼン中のメチル4‐ホルミルベンゾエート(5.0g、0.03mol)およびN‐メチル‐1,2‐フェニレンジアミン(3.7g、0.03mol)の混合物を、140〜150℃で一晩加熱し、室温に冷却し、濾過し、濾過ケーキをヘキサンで洗浄した。合わせた濾過液を、減圧下で蒸発乾固させた。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 95:5)により精製して、収率65%で標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,CDCl):8.2(d,J=8Hz,2H),7.88(d,J=8Hz,2H),7.83(s,1H),7.37(m,1H),7.35(m,2H),3.96(s,3H),3.9(s,3H)。LCMS(ESI)267(MH+)。
【0166】
実施例50:2‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾールの調製
【0167】
【化45】

実施例23〜26に記載したものと本質的に同じ方法を用い、メチル4‐(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)ベンゾエートを出発物質として用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,CDCl):8.42(d,J=8Hz,2H),8.11(d,J=7.6Hz,2H),7.99(d,J=7.6Hz,1H),7.91(d,J=8Hz,1H),7.76‐7.28(m,2H),4.68(s,2H,),4.19(s,3H)。LCMS(ESI)324(MH+)。
【0168】
実施例51〜54:1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(アミノメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾールフマレート化合物の調製
【0169】
【化46】

実施例6に記載したものと本質的に同じ方法を用い、2‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾールおよび所望のアミンを用いて、表IVに示される化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。
【0170】
【表4】

実施例55:メチル{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0171】
【化47】

実施例23および24に記載したものと本質的に同じ方法を用い、メチル4‐(1‐H‐ベンゾイミダゾール2‐イル)ベンゾエートおよびセリンメチルエステルを出発物質として用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。HNMR(400MHz,DMSO‐d):3.86(s,3H),7.22‐7.24(m,2H),7.62(d,J=3.2Hz,2H),8.19(d,J=7.6Hz,2H),8.36(d,J=8Hz,2H),9.02(s,1H),13.1(s,1H)。LCMS(ESI)319(MH+)。
【0172】
実施例56:メチル{2‐{4‐[1‐(シクロブチルメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0173】
【化48】

乾燥アセトニトリル中のメチル{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレート(200mg、0.62mmol)、ブロモメチルシクロブタン(140mg、0.94mmol)およびKCO(103mg、0.75mmol)の混合物を、マイクロ波照射により1.5時間120℃に加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、CHClに溶解し、水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で蒸発乾固させた。この残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 98:2)により精製して、収率54%の標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)388(MH+)。
【0174】
実施例57:メチル{2‐{4‐[1‐(2‐シクロヘキシルエチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0175】
【化49】

実施例56に記載したものと本質的に同じ方法を用い、ブロモメチルシクロブタンの代わりに2‐ブロモエチルシクロヘキサンを用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)402(MH+)。
【0176】
実施例58〜61:1‐1‐[(シクロアルキル)アルキル]‐2‐{4‐[4‐(アミノメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾールフマレート化合物の調製
【0177】
【化50】

実施例25、35および6に記載したものと本質的に同じ方法を用い、適切な2‐{4‐{[(1‐置換)ベンゾイミダゾール‐2‐イル]フェニル}オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートおよび所望のアミンを用いて、表Vに示される化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。
【0178】
【表5】

実施例62:メチル4‐((1H‐ベンゾ[d]イミダゾール‐2‐イル)メチル)ベンゾエートの調製
【0179】
【化51】

ステップ1:メチル4‐(シアノメチル)ベンゾエート
40℃のジメチルスルホキシド中のシアン化ナトリウム(20g、0.41mol)の溶液を、ジメチルスルホキシド中メチル4‐(ブロモメチル)ベンゾエート(52g、0.227mol)の溶液で滴下処理し、90分間撹拌し、室温に冷却し、飽和塩化ナトリウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出物を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シリカ、ヘキサン:酢酸エチル 0→5%)による濃縮物の精製により、メチル4‐(シアノメチル)ベンゾエート(55%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):8.05(d,J=8Hz,2H);7.42(d,J=8Hz,2H);3.93(s,3H);3.81(s,2H)。[M+H]176。
【0180】
ステップ2:2‐(4‐(メトキシカルボニル)フェニル)酢酸
メタノール(550mL)中のメチル4‐(シアノメチル)ベンゾエート(22.0g、0.125mol)の撹拌溶液を、還流条件下で8時間、塩化水素ガスでバブリングした。反応混合物を、20℃に冷却し、さらに24時間撹拌し、濾過した。濾過液を、減圧下で蒸発させた。得られた残留物をジエチルエーテルに溶解し、水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液により順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、固体残留物としてのメチルエステルを得た。H NMR(400MHz,CDCl):8.00(d,J=8Hz,2H);7.35(d,J=8.4Hz,2H);3.91(s 3H);3.70(s,3H);3.68(s,2H)。GCMS:209(M+H)。メチルエステル(8.21g、0.039mmol)をメタノールに溶解し、水酸化ナトリウム(1.58g、0.039mol)で処理し、50℃に加熱し、4時間撹拌し、室温に冷却し、さらに24時間撹拌し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、ジエチルエーテルおよび水の間で分配した。水層を、濃HClで酸性化した。生じた沈殿物を濾過により除去し、一晩減圧下で乾燥させて、オフホワイトの固体として2‐(4‐(メトキシカルボニル)フェニル)‐酢酸(80%)を得た。H NMR(400MHz,DSMO‐d):7.90(d,J=8Hz,2H);7.422(d,J=8Hz,2H);3.85(s 3H)3.68(s,2H)。[M+H]195。
【0181】
ステップ3および4:メチル4‐((1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル)ベンゾエート
0℃のジクロロメタン中の2‐(4‐(メトキシカルボニル)フェニル)酢酸(0.2g、1.03mmol)の懸濁液を、1‐(3‐ジメチルアミノプロピル)‐3‐エチルカルボ‐ジイミド塩酸塩(0.236g、1.237mmol)および1‐ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.153g、1.13mmol)で処理し、30分間撹拌し、フェニレンジアミン(0.12g、1.12mmol)で処理し、室温で24時間撹拌し、水でクエンチした。有機相を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮乾固させて、固体のオフホワイトとして所望のアミド(68%)を得た。[M+H]285。酢酸中のアミド(12.0g、0.04mol)の溶液を、1時間140℃に加熱し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、水酸化ナトリウム水溶液(1.0N、100mL)で中和し、酢酸エチルで抽出した。抽出物を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィ(シリカ、クロロホルム:メタノール 0→5%)による濃縮物の精製により、白色固体として標記生成物(47%)を得た。H NMR(400MHz,DMSO‐d):7.95(d,J=8Hz,2H);7.52(s,2H);7.325(d,J=8Hz,2H);7.23(m,2H);4.30(s,2H);3.89(s,3H)。[M+H]267。
【0182】
実施例63:メチル4‐((1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル)ベンゾエートの調製
【0183】
【化52】

アセトン中のメチル4‐((1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル)ベンゾエート(0.2g、0.75mmol)の溶液を、炭酸カリウム(0.31g、2.2mmol)で処理し、0℃に冷却し、およびヨウ化メチル(0.070mL、1.1mmol)で滴下処理し、40℃で12時間加熱し、室温に冷却し、濾過した。濾過液を、減圧下で蒸発させた。カラムクロマトグラフィ(シリカ、クロロホルム)による得られた残留物の精製により、標記生成物(28%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):7.98(d,J=8.4Hz,2H),7.7(m,1H),7.37(m,5H),4.38(s,2H),3.9(s,3H),3.5(s,3H)。[M+H]281。
【0184】
実施例64:メチルN‐{4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]ベンゾイル}‐セリネートの調製
【0185】
【化53】

メタノール中のメチル4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]ベンゾエート(7.0g、25mmol)の溶液を、2.5N水酸化ナトリウムで処理し、還流温度で2時間加熱し、室温に冷却し、真空中で濃縮した。残留物を水に溶解し、6N HCl溶液で酸性化し、濾過した。濾過ケークを空気乾燥させて、収率81%の4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]安息香酸を得た;H NMR(400MHz,DMSO‐d):7.90(d,J=8Hz,2H),7.57(d,J=8Hz,1H),7.49(d,J=8Hz,1H),7.40(d,J=8Hz,2H),7.17‐7.20(m,2H),4.39(s,2H),3.70(s,3H)。LCMS(ESI)276(MH+)。
【0186】
0℃のDMF中の前述の安息香酸(0.5g、1.87mmol)の撹拌溶液を、EDC(0.47g、2.1mmol、1.2当量)、HOBt(0.29g、2.1mmol、1.2当量)、DIPEA(0.8g、4.2mmol、2.5当量)およびセリンメチルエステル塩酸塩(0.33g、2.1mmol、1.2当量)で順次処理し、室温で一晩撹拌し、減圧下で蒸発させた。得られた残留物を、EtOAcおよび水の間で分配した。相を分離した。有機相を、1M HCl、水、飽和NaHCOおよび塩水で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。この残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 4%)により精製して、収率58%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):8.52(d,J=8Hz,1H),7.95(s,1H),7.84(d,J=8Hz,2H),7.84(d,J=8Hz,1H),7.48(d,J=8Hz,1H),7.39(d,J=8Hz,2H),7.14‐7.23(m,2H),5.05(t,J=7.2Hz,1H),4.53(m,1H),4.37(s,2H),3.77(t,J=7.2Hz,1H),3.70(s,3H),3.64(s,3H)。LCMS(ESI)367(MH+)。
【0187】
実施例65:メチル{2‐{4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]フェニル}‐4,5‐ジヒドロ‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0188】
【化54】

THF中のメチルN‐{4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]‐ベンゾイル}‐セリネート(0.2g、0.55mmol、1.0当量)の撹拌溶液を、Burgess試薬(0.156g、0.65mmol)およびモレキュラーシーブ(1g)で処理し、60℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 5%)により精製して、収率52%の標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):7.95(s,1H),7.84(d,J=8Hz,1H),7.57(d,J=8Hz,1H),7.48(d,J=8Hz,1H),7.39(d,J=8Hz,2H),),7.16‐7.21(m,1H),5.60(m,1H),4.95(t,J=8.4Hz,1H),4.57‐4.60(m,1H),4.38(s,2H),4.26(t,J=8.4Hz,1H),3.78(s,3H)。LCMS(ESI)350(MH+)。
【0189】
実施例66:メチル{2‐{4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートの調製
【0190】
【化55】

CHCl中のメチル{2‐{4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]‐フェニル}‐4,5‐ジヒドロ‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレート(1.5g、5mmol)の撹拌溶液を、ブロモトリクロロメタン(1.22g、6mmol)およびDBU(0.70g、4.6mol)で処理し、室温で一晩撹拌し、真空中で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 1%)により精製して、収率15%で標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,CDCl):8.2(s,1H),8.06(d,J=8.0Hz,2H),7.3(d,J=8.0Hz,2H),7.27(m,4H),4.3(s,2H),3.95(s,3H),3.63(s,3H)。LCMS(ESI)348(MH+)。
【0191】
実施例67:1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾールフマレートの調製
【0192】
【化56】

実施例4、5および6に記載したものと本質的に同じ方法を用い、ステップ1のメチル{2‐{4‐[(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)メチル]フェニル}‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}カルボキシレートおよびステップ3のピロリジンを用いて、標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定する。H NMR(300MHz,DMSO‐d373K):7.93(s,1H);7.92(d,2H);7.58(m,1H);7.44(d,2H);7.47‐7.42(m,1H);7.19(m,2H);6.64(s,2H);4.38(s,2H);3.72(s,3H);3.71(s,2H);2.71(m,4H);1.76(m,4H)。LCMS(ESI)373.2(MH+)。
【0193】
実施例68:4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)ベンゾニトリルの調製
【0194】
【化57】

実施例1に記載したものと本質的に同じ方法を用い、4‐(ブロモメチル)ベンゾニトリルを用いて、標記化合物を収率73%で得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,CDCl):7.97(s,1H);7.85(d,J=8Hz)1H);7.62(d,J=8Hz,2H);7.18‐7.33(m,5H);5.44(s,2H)。
【0195】
実施例69:4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)ベンゼンカルボチオアミドの調製
【0196】
【化58】

ピリジン(2mL)中の4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)ベンゾニトリル(0.50g、2.14mmol)およびトリエチルアミン(EtN)(0.24g、2.37mmol)の撹拌溶液を、室温で、2時間HS(g)でバブリングした。反応混合物を水で希釈し、濾過した。濾過ケークを冷水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、収率87%の標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,DMSO‐d):5.54(s,2H),7.16‐7.22(m,2H),7.30(d,J=8.8Hz,2H),7.45‐7.52(m,1H),7.62‐7.68(m,1H),7.79(d,J=8.8Hz,2H),9.30(bs,1H),9.80(bs,1H)。LCMS(ESI)268(MH+)。
【0197】
実施例70:1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾールの調製
【0198】
【化59】

エタノール中の4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)ベンゼンカルボ‐チオアミド(0.50g、1.87mmol)の撹拌溶液を、1,3‐ジクロロアセトン(0.235g、1.85mmol)で処理し、還流温度で3時間加熱し、室温に冷却し、濾過した。濾過ケークを冷エタノールで洗浄し、減圧下で乾燥させて、収率60%で標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(400MHz,CDCl):4.85(s,2H),5.67(s,2H),7.34‐7.35(m,2H),7.48(d,J=7.6Hz,2H),7.64‐7.65(m,1H),7.74‐7.76(m,1H),7.80(s,1H),7.92(d,J=7.6Hz,2H),8.94(s,1H)。LCMS(ESI)340(MH+)。
【0199】
実施例71:1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール塩酸塩の調製
【0200】
【化60】

ピロリジン(0.260g、3.66mmol)を、1‐{4‐[4‐(クロロメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール(0.250g、0.737mmol)に5℃で加え、混合物を1時間撹拌し、室温に温まらせ、真空中で蒸発乾燥させた。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィ(シリカ、CHCl:MeOH 98:2)により精製して、標記生成物の遊離アミンを得た。精製物をHCl/エーテル下で撹拌し、真空中で濃縮して、標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(300MHz,DMSO‐d):0.99(br s,1H),9.61(br s,1H),7.99(s,1H),7.99(d,2H),7.76‐7.93(m,2H),7.59(d,2H),7.46‐7.56(m,2H),5.80(s,2H),4.51(d,2H),3.42‐3.54(m,2H),3.17(s,2H),1.81‐2.05(m,4H)。LCMS(ESI)375.14(MH+)。
【0201】
実施例72〜74:1‐{4‐[4‐(アミノメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール塩酸塩化合物の調製
【0202】
【化61】

実施例71に記載したものと本質的に同じ方法を用い、所望のアミンを用いて、表VIに示される化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。
【0203】
【表6】

実施例75:メチル4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)ベンゾエートの調製
【0204】
【化62】

0℃のDMF中のインドール(5.6g 48mmol、)の溶液を、水素化ナトリウム(1.84g、48mmol)で処理し、室温で10分間撹拌し、メチル4‐(ブロモメチル)ベンゾエート(10g、44mmol)で処理し、室温で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、固体残留物を得た。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc:ヘキサン、30%)により精製して、収率91%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)266(MH+)。
【0205】
実施例76:4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)安息香酸の調製
【0206】
【化63】

メチル4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)ベンゾエート(9.05g;34mmol)を、MeOH/THF(1:1)に溶解し、水酸化ナトリウム(1.36g、34mmol)で処理し、室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を、1N水酸化ナトリウム(50mL)で希釈し、EtOAcで洗浄し、濃HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物を、MgSOで乾燥させ、濃縮乾燥させて、収率77%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)250(MH+)。
【0207】
実施例77:メチル2‐[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]‐4,5‐ジヒドロ‐1,3‐オキサゾール‐5‐カルボキシレートの調製
【0208】
【化64】

0℃のDMF中の4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)安息香酸(2.5g、9.95mmol)の撹拌溶液を、EDC(2.28g、11.94mmol)、HOBt(1.48g、10.95mmol)、DIPEA(1.48g、11.94mmol)およびセリンメチルエステル塩酸塩(1.86g、11.94mol)で順次処理し、室温で一晩撹拌し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAcおよび水に溶解した。有機層を、1M HCl、水、飽和NaHCOおよび塩水で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、琥珀色の残留物としてメチル2‐ヒドロキシ‐3({[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]カルボニル}アミノ)プロパノエートを得た。THF中の残留物(3.25g、9.22mmol)を、Burgess試薬(3.29g、13.83mmol)および活性化4Åモレキュラーシーブ(1g)で処理し、85℃で4時間撹拌し、室温に冷却し、セライトで濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、カラムクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc:ヘキサン 25→50%)により精製して、収率73%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)335(MH+)。
【0209】
実施例78:メチル2‐[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0210】
【化65】

CHCl中のメチル2‐[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]‐4,5‐ジヒドロ‐1,3‐オキサゾール‐5‐カルボキシレート(2.15g、6.28mmol)の溶液を、0℃に冷却し、ブロモトリクロロメタン(1.37g、6.91mmol)およびDBU(1.05g、6.91mmol)で処理し、室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮する。得られた残留物を、飽和塩化アンモニウム水溶液およびEtOAcで溶解した。層を分離し、有機層を水、塩水で洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、収率73%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)333(MH)。
【0211】
実施例79:2‐[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボン酸の調製
【0212】
【化66】

(1:1)MeOH:THF中のメチル2‐[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(1.52g;4.57mmol)の溶液を、水酸化ナトリウム(4.57g、4.57mmol)で処理し、室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた濃縮物を、1N水酸化ナトリウム(50mL)で希釈し、EtOAcで洗浄し、濃HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。抽出物を合わせ、MgSOで乾燥させ、濃縮乾燥させて、収率91%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)317(MH−)。
【0213】
実施例80:1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドールの調製
【0214】
【化67】

DMF中の2‐[4‐(1H‐インドール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボン酸(0.4g、1.26mmol)の撹拌溶液を、EDC(0.29g、1.51mmol)、HOBt(0.186g、1.38mmol)およびピロリジン(0.098g、11.38mol)で順次処理し、80℃で一晩撹拌した。得られた残留物を、EtOAcおよび水に溶解した。層を分離し、水層をEtOACで洗浄した。合わせた有機層を、水、飽和塩化ナトリウムで連続して洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製油を得た。油をカラムクロマトグラフィ(シリカ、MeOH:CHCl 5%)により精製して、収率44%の標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)372(MH)。
【0215】
実施例81:1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドール塩酸塩の調製
【0216】
【化68】

THF中の1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドール(0.18g、0.49mmol)の撹拌溶液を、1.0M ボラン‐THF(0.834g、9.8mmol)で処理し、室温で一晩撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、MeOHに溶解し、1.0M HCl:EtOで処理し、60℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で濃縮し、得られた油をEtOAcおよび飽和重炭酸ナトリウムで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで洗浄した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して粗製油を得た。油をカラムクロマトグラフィ(シリカ、(10% NHOH:MeOH):CHCl 5%)により精製して、収率20%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)358(MH)。
【0217】
実施例82:エチル2‐アミノ‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0218】
【化69】

EtOH中のエチルブロモピルベート(50.2g、257.2mmol)の撹拌溶液を、尿素(23.2g、385.8mmol)で処理し一晩還流させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、EtOACおよび水に溶解した。層を分離し、水層をEtOACで洗浄した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウムで連続して洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、収率85%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)157.1(MH)。
【0219】
実施例83:エチル2‐クロロ‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0220】
【化70】

CHCN中の亜硝酸tert‐ブチル(1.0g、9.61mmol)および塩化銅(II)(1.29g、9.61mmol)の撹拌溶液を、エチル2‐アミノ‐1,3オキサゾール‐4‐カルボキシレート(1.0g、6.4mmol)で処理し、室温で2時間撹拌し、80℃に30分間加熱し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、EtOAcおよび水に溶解した。層を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウムで洗浄し、MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮して、収率56%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)175(MH)。
【0221】
実施例84:エチル2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0222】
【化71】

ジオキサン中のエチル2‐クロロ‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(0.59g、3.36mmol)の溶液を、4‐(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸(0.766g、5.04mmol)、KCO(0.929g、6.72mmol)、t‐BuPhBF(0.049g、0.168mmol)で処理し、80℃に加熱してから、Pd(dba)(0.154g 0.168mmol)で処理し、90℃で一晩撹拌した。反応混合物を、EtOAcで希釈し、水、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc:ヘキサン 20→50%)により精製して、収率70%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)248(MH)。
【0223】
実施例85:エチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートの調製
【0224】
【化72】

CHCl中のエチル2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(0.467g、1.89mmol)の溶液を、CHCl中の塩化チオニル(0.281g、2.36mmol)およびベンゾトリアゾール(0.281g、2.36mmol)の溶液で処理し、室温で6時間撹拌した。反応物がCHClで希釈し、セライトで濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残留物を、フラッシュクロマトグラフィ(シリカ、MeOH:CHCl 5%)により精製して、収率82%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)266(MH)。
【0225】
実施例86:2‐[4‐(1H‐インダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボン酸の調製
【0226】
【化73】

0℃のDMF中のインダゾール(0.244g、2.07mmol)の溶液を、水素化ナトリウム(0.076g、1.98mmol)で処理し、室温で10分間撹拌し、エチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(0.5g、1.88mmol)で処理し、80℃で一晩撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空中で濃縮して、固体残留物を得た。得られた残留物をカラムクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc:ヘキサン、50%)により精製して、白色固体としてエチル2‐[4‐(1H‐インダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレートを得た。得られた固体(0.45g、1.29mmol)が、1:1のMeOH:THFに溶解し、60℃で3時間1.0M LiOHで処理し、真空中で濃縮した。得られた残留物を水で希釈し、1.0M HClで処理し、濾過して、収率92%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)320(MH)。
【0227】
実施例87:ピロリジン,1‐[[2‐[4‐(1H‐インダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐4‐オキサゾリル]カルボニル]塩酸塩の調製
【0228】
【化74】

DMF中の2‐[4‐(1H‐インダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボン酸(0.125g、0.391mmol)の溶液を、EDC(0.09g、0.47mmol)、HOBt(0.058g、0.43mmolおよびピロリジン(0.031g、0.43mol)で順次処理し、80℃で4時間撹拌し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAcおよび水に溶解した。層を分離し、有機層を、1M HCl、水、飽和NaHCO水溶液および塩水で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカ、MeOH:CHCl 5%)により精製して、収率47%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)373.1(MH)。
【0229】
実施例88:1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾールの調製
【0230】
【化75】

実施例81に記載したものと本質的に同じ方法を用い、ピロリジンおよび1‐[[2‐[4‐(1H‐インダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐4‐オキサゾリル]カルボニル]を用いて、標記化合物を得、質量スペクトル解析LCMS(ESI)359(MH)により同定した。
【0231】
実施例89:2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボン酸の調製
【0232】
【化76】

1:1のMeOH:THF中のエチル2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボキシレート(2.5g、10.1mmol)の溶液を、1.0M LiOH:HOで処理し、室温で一晩撹拌し、真空中で濃縮した。得られた残留物を水で希釈し、1.0M HClで処理し、濾過して、収率91%で標記化合物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)219(MH)。
【0233】
実施例90:{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}メタノールの調製
【0234】
【化77】

DMF中の2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐カルボン酸(0.99g、4.5mmol)の撹拌溶液を、EDC(1.04g、5.4mmol)、HOBt(0.67g、5.0mmolおよびピロリジン(0.35g、5.0mmol)で順次処理し、80℃で4時間撹拌し、蒸発乾固させた。得られた残留物を、EtOAcおよび水に溶解した。層を分離し、有機層を、1M HCl、水、飽和NaHCOおよび塩水で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc:ヘキサン 25%)により精製して、収率84%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)273(MH)。
【0235】
実施例91:2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾールの調製
【0236】
【化78】

CHCl中の2‐[4‐(ヒドロキシメチル)フェニル]‐4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール(0.467g、1.89mmol)の溶液を、CHCl中の塩化チオニル(0.281g、2.36mmol)およびベンゾトリアゾール(0.281g、2.36mmol)の溶液で処理し、室温で6時間撹拌し、CHClで希釈し、セライトで濾過し、減圧下で濃縮した、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィ(シリカ、MeOH:CHCl 5%)により精製して、収率82%で標記生成物を得、NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)291(MH)mp126‐128℃。
【0237】
実施例92:[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]カルボニル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)フェニル]メタノールの調製
【0238】
【化79】

実施例90に記載したものと本質的に同じ方法を用い、(S)‐2‐メチルピロリジンを反応物として用いて、標記化合物を得、質量スペクトル解析LCMS(ESI)287.1により同定した。
【0239】
実施例93:[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]カルボニル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)フェニル]メタノールの調製
【0240】
【化80】

実施例90に記載したものと本質的に同じ方法を用い、(R)‐2‐メチルピロリジンを反応物として用いて、標記化合物を得、質量スペクトル解析LCMS(ESI)287.1により同定した。
【0241】
実施例94〜102:1‐{4‐[4‐(アミノメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐複素環塩酸塩化合物の調製
【0242】
【化81】

NR1112の導入のために実施例86、アミドの還元のために実施例88に記載したものと本質的に同じ方法を用いて、表VIIに示される化合物を得、質量スペクトル解析により同定した。
【0243】
【表7】

実施例103:エチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐カルボキシレートの調製
【0244】
【化82】

実施例83、84、および85に記載したものと本質的に同じ方法を用い、エチル2‐アミノ‐1,3‐オキサゾール‐5‐カルボキシレートおよび4‐(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸を反応物として用いて、標記化合物を得、質量スペクトル解析LCMS(ESI)266.0により同定した。
【0245】
実施例104〜113:1‐{4‐[5‐(アミノメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール塩酸塩化合物の調製
【0246】
【化83】

実施例1、4、85、6に記載したものと本質的に同じ方法を用いて、エチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐カルボキシレートを出発物質として所望のアミンと用いて、表Vに示される化合物を得、質量スペクトル解析により同定した。
【0247】
【表8】

1‐{4‐[4‐(アミノメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐置換‐ベンゾイミダゾール塩酸塩化合物の調製
【0248】
【化84】

実施例114〜134
【0249】
【化85】

【0250】
【表9−1】

【0251】
【表9−2】

実施例135:[1‐(4‐ブロモベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール
【0252】
【化86】

窒素下の0℃に冷却した乾燥DMF(5mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中60%、1.86g、46.6mmol)の懸濁液に、DMF(15mL)中のベンゾイミダゾール(5.0g、42.2mmol)の溶液を加え、反応混合物を室温で30分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、DMF(10mL)中の4‐ブロモベンジルブロミド(10.6g、42.4mmol)の溶液を滴下して加え、反応混合物を一晩室温に温まらせた。溶媒を減圧下で除去し、残留物を、飽和塩化ナトリウム水溶液および酢酸エチルの間で分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、蒸発させた。粗生成物をエチルエーテルで粉砕し、濾過により回収した。収率:70%。LCMS(ESI)387.2および389.2(MH+)。
【0253】
実施例136:1‐[4‐(4,4,5,5‐テトラメチル)‐[1,3,2]‐ジオキサボロラン‐2‐イル]‐ベンジル‐1H‐ベンゾイミダゾール
窒素下の乾燥DMSO(50mL)中の[1‐(4‐ブロモベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール(1.71g、5.97mmol)、ビス‐ピナコレートジボロン(12.14g、47.8mmol)、Pd(dppf)Cl(490mg、0.6mmol)、および酢酸カリウム(1.75g、17.9mmol)の混合物を、80℃に加熱し、反応混合物を1時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈した。反応混合物を濾過し、有機溶液を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(NaSO)させてから、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、石油エーテル/酢酸エチル8:2の後、ジクロロメタン/メタノール9:1)により精製して、標記化合物を得た(90%)。LCMS(ESI)335.2(MH);
実施例137:2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸メチルエステル
窒素下の無水DMF(5mL)中の1‐[4‐(4,4,5,5‐テトラメチル)‐[1,3,2]‐ジオキサボロラン‐2‐イル]‐ベンジル‐1H‐ベンゾイミダゾール(0.527g、1.5mmol)および2‐ブロモ‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸メチルエステル(Anichem LLC、0.328g、1.5mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl(53mg、0.065mmol)および炭酸セシウム(0.786g、2.4mmol)を加え、反応混合物を80℃に加熱し、7時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈し、固体を濾過除去した。濾過液を水で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、減圧下で溶媒を除去した。フラッシュクロマトグラフィ(シリカ、ジクロロメタン/メタノール 99:1→97:3)による精製により、標記化合物を得た(40%)。LCMS(ESI)347.2(MH+)。
【0254】
実施例138:[2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐イル]‐メタノール
−5℃に冷却した窒素下の無水テトラヒドロフラン(4mL)中の水素化アルミニウムリチウム(60.8mg、1.6mmol)の懸濁液に、無水テトラヒドロフラン(2mL)中の2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸メチルエステル(280mg、0.8mmol)の溶液を10分間で滴下して加え、反応混合物を1時間で撹拌した。反応混合物を、水(0.06mL)、水酸化ナトリウム水溶液(2.5N、0.21mL)、そして再び水(0.06mL)によりクエンチし、30分間撹拌してから、テトラヒドロフラン(20mL)で希釈し、撹拌を伴わずに一晩置いた。反応混合物を、ジクロロメタン(20mL)およびメタノール(20mL)で希釈し、固体を濾過除去した。濾過液を減圧下で蒸発させ、粗生成物を、さらなる精製を伴わずに次のステップで用いた。LCMS(ESI)319.2(MH+)。
【0255】
実施例139〜140
【0256】
【化87】

実施例139:1‐[4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾールフマル酸塩
塩化チオニル(12ml)中の[2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐イル]‐メタノールの溶液を、30分間加熱還流させた。反応混合物を減圧下で蒸発させ、粗生成物を、さらなる精製を伴わずに次のステップで用いた。0℃に冷却した乾燥アセトニトリル(10mL)中の1‐[4‐(5‐クロロメチル‐1‐メチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾールの懸濁液に、ピロリジン(0.67mL、8mmol)を加え、反応混合物を20分間室温で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物をジクロロメタンおよび5%重炭酸ナトリウム水溶液の間で分配した。有機層を水で洗浄し、乾燥(NaSO)させ、減圧下で溶媒を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、ジクロロメタン/メタノール 95:5→90:10)による精製後、フマル酸塩に変換した。H NMR(300MHz,DMSO‐d):9.67(s,1H),7.96(s,1H),7.93‐7.84(m,2H),7.75(m,4H),7.57(m,2H),6.63(s,2H),5.90(s,2H),4.67(s,2H),3.80(s,3H),3.57(m,2H),3.20(m,2H),2.14‐1.84(m,4H)。LCMS(ESI)372.3(MH+)。
【0257】
実施例140:(S)‐1‐(4‐(1‐メチル‐5‐((2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル)‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)ベンジル)‐1H‐ベンゾ[d]イミダゾールフマル酸塩
実施例139に記載したものと本質的に同じ方法を用い、エチル2‐[4‐(クロロメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐カルボキシレートおよび(S)‐2‐メチルピロリジンを出発物質として用いて、標記化合物を得、H NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(300MHz,DMSO‐d+TFA):8.43(s,1H),7.65‐7.69(m,1H),7.58‐7.64(m,2H),7.53‐7.58(m,1H),7.35‐7.47(m,2H),7.17‐7.27(m,2H),6.84(s,1H),6.57(s,2H),5.56(s,2H),3.91(d,1H),3.64(s,3H),3.21(d,1H),2.74‐2.91(m,1H),2.32‐2.46(m,1H),2.12(q,1H),1.85‐2.00(m,1H),1.51‐1.69(m,2H),1.25‐1.39(m,1H),1.08(d,3H)。LCMS(ESI)386.38(MH+)。
【0258】
【化88】

実施例141:(2‐ブロモ‐1‐メチル‐1H‐イミダゾール‐5‐イル)(ピロリジン‐1‐イル)メタノン
テトラヒドロフラン(60mL)および水(6mL)中のメチル2‐ブロモ‐1‐メチル‐1H‐イミダゾール‐5‐カルボキシレート(2.18g、10mmol)の懸濁液に、水酸化リチウム(0.72mg、30mmol)を加え、反応混合物を、2.5時間室温で撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、水、次いでギ酸を加え、生じた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、一晩減圧下で乾燥させて、2‐ブロモ‐1‐メチル‐1H‐イミダゾール‐5‐カルボン酸を得た(82%)。H‐NMR(300MHz,CDCl):7.79(s,1H),3.91(s,3H)。LCMS(ESI)205.0(MH+)。無水テトラヒドロフラン(24mL)中のカルボン酸(1.68g、8.2mmol)の溶液に、EDC(1.53g、9.9mmol)、次いでHOBt(1.22g、9.1mmol)を加え、反応混合物を、室温で1時間撹拌した。テトラヒドロフラン(8mL)中のピロリジン(1.03ml、12.4mmol)の溶液を加え、反応混合物を、室温で一晩撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチルおよび1M炭酸カリウム水溶液の間で分配した。有機層を乾燥させ(NaSO)、溶媒を減圧下で蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc/MeOH 9:1)による精製により、標記化合物を得た(95%)。H NMR(300MHz,CDCl):7.79(s,1H),3.92(s,3H),δ3.35(bs,4H),δ1.97(bs,4H)。LCMS(ESI)257.0(MH+)。
【0259】
実施例142:2‐ブロモ‐1‐メチル‐5‐((ピロリジン‐1‐イル)‐1H‐イミダゾール
室温の無水テトラヒドロフラン(5mL)中の(2‐ブロモ‐1‐メチル‐1H‐イミダゾール‐5‐イル)(ピロリジン‐1‐イル)メタノン(200mg、0.78mmol)の溶液に、ボランテトラヒドロフラン錯体(THF中1M、8.0mL)を加え、反応混合物を加熱還流させ、8時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、HCl/MeOHをゆっくりと加えることによりクエンチしてから、それから、3時間加熱して還流させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、残留物を、ジクロロメタンおよび1M水酸化ナトリウム水溶液の間で分配した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で溶媒を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、EtOAc/MeOH 10:2)による精製により、標記化合物を得た(91%)。H‐NMR(300MHz,CDCl):6.83(s,1H),3.61(s,3H),3.53(s,2H),2.50‐2.40(m,4H),1.79‐1.72(m,4H)。LCMS(ESI)244.0(MH+)。
【0260】
実施例143〜146
【0261】
【化89】

スズキカップリングの一般的方法。無水アセトニトリル(3mL)中の2‐ブロモ‐1‐メチル‐5‐((ピロリジン‐1‐イル)‐1H‐イミダゾール(85mg、0.35mmol)およびボロン酸(0.35mmol)の溶液に、Pd(dppf)Cl(0.007mmol、6mg)および2M NaCO(0.5ml)を加え、反応混合物を窒素で脱気し、マイクロ波照射下で20分間150℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体を濾過し、濾過液を減圧下で蒸発させた。残留物を、酢酸エチルに溶解し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で溶媒を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、ジクロロメタン:メタノール 9:1)による精製後、産物をフマル酸塩に変換した。標記化合物を得、H NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。
【0262】
実施例143:1‐メチル‐2‐フェニル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾールフマル酸塩
H NMR(300MHz,DMSO‐d):7.58‐7.71(m,2H),7.38‐7.58(m,3H),7.01(s,1H),6.58(s,2H),3.87(s,2H),3.69(s,3H),2.66‐2.80(m,4H),1.73‐1.85(m,4H)。LCMS(ESI)242.42(MH+)。
【0263】
実施例144:4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンゾニトリルフマル酸塩
H NMR(300MHz,DMSO‐d+Na2CO3):7.86‐7.95(m,4H)6.96(s,1H)3.74(s,3H)3.61(s,2H)2.43‐2.49(m,4H)1.66‐1.76(m,4H)。LCMS(ESI)267.2(MH+)。
【0264】
実施例145:2‐(4‐フルオロ‐フェニル)‐1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾールフマル酸塩
H NMR(300MHz,DMSO‐d):7.62‐7.72(m,2H),7.25‐7.36(m,2H),6.97(s,1H),6.59(s,2H),3.83(s,2H),3.67(s,3H),2.64‐2.73(m,4H),1.77(dt,4H)。LCMS(ESI)260.41(MH+)。
【0265】
実施例146:2‐ビフェニル‐4‐イル‐1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾールフマル酸塩
H NMR(300MHz,DMSO‐d):7.70‐7.83(m,6H),7.45‐7.55(m,2H),7.36‐7.45(m,1H),6.94(s,1H),6.60(s,2H),3.74(s,3H),3.71(s,2H),1.69‐1.80(m,4H)。LCMS(ESI)318.25(MH+)。
【0266】
実施例147〜151
【0267】
【化90】

実施例147:1‐(4‐ブロモ‐フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール
無水DMF(4.2mL)中のヨウ化銅(0.16g、0.85mmol)および1,10‐フェナントロリン(0.31g、1.7mmol)の混合物に、ベンゾイミダゾール(1.00g、8.5mmol)、1‐ブロモ‐4‐ヨードベンゼン(2.88g、10.1mmol)、および炭酸セシウム(5.53g、17mmol)を加え、反応混合物を110℃に加熱し、40時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残留物を、水およびジクロロメタンの間で分配し、有機層を分離し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で溶媒を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル 1:1)による精製により、標記化合物を得た(64%)。LCMS(ESI)274.2(MH+)。
【0268】
実施例148:1‐[4‐(4,4,5,5‐テトラメチル‐[1,3,2]ジオキサボロラン‐2‐イル)‐フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾール
無水DMSO(30mL)中の1‐(4‐ブロモ‐フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール(0.68g、2.5mmol)の溶液に、ビス(ピナコレート)ジボロン(5.0g、19mmol)、次いでPd(dppf)Cl(0.2g、0.25mmol)および炭酸カリウム(1.03g、7.5mmol)が加え、反応混合物を80℃で1時間加熱した。反応混合物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、濾過した。濾過液を水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、溶媒を減圧下で除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル 8:2→1:1の後、ジクロロメタン:メタノール 10:0→9:1)による精製により、ボロン酸エステル/ボロン酸の1:1混合物としての標記化合物を得(60%)、次のステップで直接使用した。LCMS(ESI)321.2(MH+エステル);238.2(MH+ 酸)。
【0269】
実施例149:2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸メチルエステル
DME(9mL)中の1‐[4‐(4,4,5,5‐テトラメチル‐[1,3,2]ジオキサボロラン‐2‐イル)‐フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾール(0.43g、1.5mmol)および2‐ブロモ‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸メチルエステル(0.25g、1.15mmol)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.07g、0.057mmol)および2M炭酸カリウム水溶液(1.4mL)を加え、反応混合物を90℃で12時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、酢酸エチルで希釈した。反応混合物を濾過し、濾過液を水で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、減圧下で溶媒を除去した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカ、石油エーテル:酢酸エチル 7:3→1:1の後、ジクロロメタン:メタノール 99:1→97:3)による精製により、標記化合物を得た(36%)。LCMS(ESI)332.2(MH+)。
【0270】
実施例150:[2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐イル]‐メタノール
実施例138に記載したものと本質的に同じ方法にしたがい、2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸メチルエステルを出発物質として用いて、標記化合物を得、(52%)、質量スペクトル解析により同定した。LCMS(ESI)305.2(MH+)。
【0271】
実施例151:1‐[4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾールフマル酸塩
実施例139に記載したものと本質的に同じ方法にしたがい、[2‐(4‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル‐フェニル)‐3‐メチル‐3H‐イミダゾール‐4‐イル]‐メタノールおよびピロリジンを出発物質として用いて、標記化合物を得、H NMRおよび質量スペクトル解析により同定した。H NMR(300MHz,DMSO‐d):8.63(s,1H);7.91(d,2H);7.81(d,2H);7.81‐7.77(m,1H);7.71(m,1H);7.36(m,2H);7.00(s,1H);6.60(s,2H);3.78(s,2H);3.77(s,3H);2.63(m,4H);1.76(m,4H)。LCMS(ESI)358.2(MH+)。
【0272】
生物学的実施例
ヒトヒスタミン‐3受容体細胞株におけるメチルヒスタミン結合の評価
ヒスタミン‐3(H)受容体に対するテスト化合物の親和性が、以下の様式で評価される。安定してトランスフェクションされたHEK293T細胞を、10%熱不活性化FBSおよびG‐418(500ug/ml)を含むDMEMで成長させる。細胞を、プレートからこすり取り、遠心分離管に移し、Sorvall RT7 Plus遠心機(2000rpm 10分、4℃)において、PBSで一回遠心洗浄する。得られたペレットを、使用の準備が整うまで80℃で保管する。細胞をバッファー(50mM Tris、pH=7.5)中に再懸濁し、ダンス型ホモジェナイザに配置し、10回ダンシングして細胞を均質化する。ホモジネートを、遠心分離により沈降させる(Sorvall RT7 Plus、1800rpm 10分、4℃)。上清をCorexチューブに配置し、遠心分離により沈降させる(Sorvall RC 5c Plus、17,000rpm 20分、4℃)。ペレットを、バッファー(50mM Tris、pH7.5)中に再懸濁する。タンパク質濃度(ug/ul)を、Micro‐BCA Protein Determinationを用いて決定する。結合アッセイを、全容積250uLで96ウェルマイクロタイタープレートにおいて準備する。10uMクロベンプロピットの存在下で、非特異的結合を決定する。最終的放射性リガンド濃度は、1nMである。テスト化合物を、Beckman Biomek2000を用いて、約100uM〜100pMの最終的範囲に連続希釈する。膜をバッファーに懸濁し、パワー設定5にセットされたVitris機械ホモジェナイザを用いて、二回の十秒のバーストにより均質化する。10μgの膜を、各ウェルに加える。30℃での1時間のインキュベーションに続き、氷冷バッファーの添加および1%PEIに予め一時間浸したGF/Bフィルタを通したPackard Filtermate Harvesterによる急速濾過により、反応を終了する。プレートを37℃で一時間乾燥させ、60μL Microscint Scintillantを各ウェルに加える。ウェルあたりのCPMを、Packard Top Count NXTで測定する。Ki値が、nMで決定される。Kiは、IC50(すなわち、放射性リガンドの特異的結合の50%を置換する競合リガンドの濃度)から計算される。CPM値は、%特異的結合として表され、対化合物濃度でプロットされる。曲線を、四パラメータロジスティックフィットを用いてフィットし、IC50値を決定する。ここから、Cheng‐Prusoff式:pKi=IC50/1+(L/Kd)を用いてKiが計算される。式中、L=アッセイで使用される遊離放射性リガンドの濃度であり、Kdは、受容体に対する放射性リガンドの解離定数である。Lは、(各ウェルに加えられるものに対応する)希釈された放射性リガンドのアリコートをカウントすることにより各実験につき決定され、Kdは、この細胞株/放射性リガンドにつき同一の条件下で先に決定されている。データを、下表Xに示す。
【0273】
【数1】

【0274】
【表10−1】

【0275】
【表10−2】

【0276】
【表10−3】

ヒスタミン受容体H拮抗作用活性のためのサイクリックAMPアッセイ
安定したH細胞を、高グルコース、10%FBS、1X pen/strep、500ug/ml GY18を伴うDMEMにおいて、実験まで組織培養フラスコに維持する。培養培地を除去し、細胞を、PBS w/Ca++およびMg++と500μM IBMXで二回洗浄する。そして、フラスコの側面をタッピングすることにより細胞を分離し、同じバッファーに再懸濁する。二千の細胞/ウェルを、1μMヒスタミンと10μMフォルスコリンと様々な濃度の化合物全容積30μLにより、96ウェルプレートにおいて30℃で30分間インキュベートする。最終テスト化合物濃度は、full‐log希釈で10‐4M〜10‐9.5Mの範囲である。サイクリックAMPレベルを、DiscoverxからのHitHunter cAMPキット、cat#900041を製造業者の指示にしたがって用いて、測定する。Top Count(Packard)を用いて、化学発光シグナルを検出する。
【0277】
10μMフォルスコリンと100nMヒスタミンを受けているコントロール細胞におけるサイクリックAMPレベルを0%と考え、10uMフォルスコリンと100nMヒスタミンと1μMクロベンプロピットを受けている細胞では100%と考える。データは、%コントロールとして表され、Prizmソフトウェアを用いて分析される。以下の式、Kb=EC50またはIC50/[1+(リガンド/Kd)]を用いてKb値が計算される。
【0278】
本明細書に記載の実施例の化合物のKb値を、クロベンプロピット、チオペラミドおよびシプロキシファンについての既知の値と比較した。スクリーニングされた四つの化合物例の全てが、4nm未満のKb値を有した。
【0279】
本明細書中の全ての引用文献は、参照により全体として本明細書に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化学式Iの化合物であり、
【化91】

式中、
Xは、NR13または(CHであり;
Yは、NR14、OまたはSであり;
mは、1、2または3の整数であり;
nは、0または1、2もしくは3の整数であり;
pは、0または1もしくは2の整数であり;
Rは、‐(CRNRであり、R’は、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;または
R’は、‐(CRNRであり、Rは、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
およびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり、または、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5〜14員シクロヘテロアルキルを形成し得;
、R、RおよびRは、それぞれが独立して、H、またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、もしくはC〜C10アリール基であり;
およびRは、それぞれが独立して、H、ハロゲン、OR10またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルキル、5〜14員シクロヘテロアルキル、C〜C10アリール、もしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
は、nが0である場合にはRがNR1112または任意に置換されたベンズアミダゾリルであるという条件で、NR1112またはそれぞれの基が任意に置換されたC〜C10アリールもしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
10は、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
11およびR12は、それらが結合する原子と共に、N、OまたはSより選択される一〜三の追加的ヘテロ原子を選択的に含む、任意に置換された縮合二環式9〜11員環系を形成し;
13およびR14は、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基である;化合物、あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項2】
式Iaの構造
【化92】

を有する、請求項1に記載の化合物、あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
Xは、(CHである、請求項1または2に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項4】
pは、0である、請求項3に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
mは、1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項6】
nは、1である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項7】
nは、0である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項8】
、R、RおよびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたメチルである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項9】
およびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5員環を形成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項10】
11およびR12は、それらが結合する原子と共に、任意に置換されたインドール、インダゾールまたはベンゾイミダゾール環を形成する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項11】
およびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5員環を形成し;R11およびR12は、それらが結合する原子と共に、任意に置換されたベンゾイミダゾール環を形成する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項12】
Yは、Oである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項13】
Yは、Sである、請求項1または3〜11のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項14】
Rは、Hである、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項15】
請求項1〜9および12〜14のいずれか1項に記載の化合物であり、NR1112は、以下の構造を有し:
【化93】

式中、
WおよびZは、それぞれが独立して、NまたはCR16であり;
15およびR16は、それぞれが独立して、H、それぞれハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜C10アリールまたはC〜C10シクロアルキルであり;
WおよびZの両方がNであることはないという条件である;化合物、
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項16】
Wは、CR16であり、Zは、Nである、請求項15に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項17】
16は、Hであり、R15は、Hである、請求項15または16に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項18】
Wは、Nであり、Zは、CR16である、請求項15に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項19】
WおよびZの両方が、独立してCR16である、請求項15に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項20】
15は、H、5‐OCH、6‐OCH、5‐CHおよび6‐CHからなる群より選択される、請求項15〜16および18〜19のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項21】
16は、CF、フェニル、HまたはCHである、請求項15〜16および18〜20のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項22】
請求項1、3〜9および13〜14のいずれか1項に記載の化合物であり、Rは、以下の構造を有し:
【化94】

式中、
17は、H、または、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、5〜14員ヘテロシクリル、‐N(R、‐C(O)R、‐ORおよび‐S(O)からなる群より独立して選択される0〜4の置換基によりそれぞれ置換されたC〜CアルキルもしくはC〜C10シクロアルキルであり;
18は、H、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、S(O)、‐N(R、または、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、5〜14員ヘテロシクリル、‐N(R、‐C(O)R、‐ORおよび‐S(O)からなる群より独立して選択される0〜4の置換基によりそれぞれ置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、5〜14員ヘテロシクリル、もしくはC〜C10シクロアルキルであり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)または‐CO(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、‐OH、‐O(C〜C)、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐NH、‐NH(C〜Cアルキル)、または‐N(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHOまたは‐C(O)(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、または‐OHであり;
各qは、独立して0、1または2である;化合物、
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項23】
17は、H、シクロブチルメチルまたは2‐シクロヘキシルエチルである、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
請求項1〜8、10および12〜23のいずれか1項に記載の化合物であり、NRは、以下の構造を有し:
【化95】

vは、0、1または2であり;
19、R20およびR21は、それぞれが独立して、H、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、S(O)、‐N(R、または、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、フェニル、5〜14員ヘテロシクリル、‐N(R、‐C(O)R、‐ORおよび‐S(O)からなる群より独立して選択される0〜4の置換基によりそれぞれ置換されるC〜Cアルキル、C〜Cアシル、C〜Cアルコキシ、C〜C10アリール、5〜14員ヘテロアリール、5〜14員ヘテロシクリル、もしくはC〜C10シクロアルキルであり;各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)または‐CO(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、‐C(O)(C〜Cアルキル)または‐CO(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、‐OH、‐O(C〜C)、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐NH、‐NH(C〜Cアルキル)、または‐N(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、H、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、‐CHO、または‐C(O)(C〜Cアルキル)であり;
各Rは、独立して、ハロにより任意に置換されるC〜Cアルキル、または‐OHであり;
各qは、独立して、0、1または2である;化合物、
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項25】
vは不在である、請求項24に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項26】
vは1であり、R21はHである、請求項24に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項27】
vは2であり、R21はHである、請求項24に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項28】
19およびR20は、独立して、Hまたはメチルである、請求項24〜27のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項29】
‐NRは、ピペリジニル、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノ、モルホリン‐4‐イル、4‐メチルピペラジニル、ジエチルアミノ、2‐メチルピロリジニル、アゼパニル、2‐メチルピペリジニル、3‐メチルピペリジニル、4‐メチルピペリジニル、(S)‐2‐(ヒドロキシメチル)ピロリジニル、(R)‐2‐メチルピロリジニル、(S)‐2‐メチルピロリジニル、(R)‐3‐フルオロピロリジニル、(S)‐3‐フルオロピロリジニル、ピロリジニル、および1,3,3‐トリメチル‐6‐アザビシクロ[3.2.1]オクタンからなる群より選択される、請求項1〜8、10および12〜23のいずれか1項に記載の化合物;
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩。
【請求項30】
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}‐N,N‐ジメチルメタンアミン;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐メチルエタンアミン;
1‐{4‐[4‐(モルホリン‐4‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐(メチルピペラジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐エチルエタンアミン;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(3‐(メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐(メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
[(2S)‐1‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)ピロリジン‐2イル]メタノール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(3R)‐3‐フルオロピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(3S)‐3‐フルオロピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐メチル‐4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐ブロモ‐4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}‐N,N‐ジメチルメタンアミン;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐メチルエタンアミン;
1‐{4‐[4‐モルホリン‐4‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)‐N‐エチルエタンアミン;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(3‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}フェニル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
[(2S)‐1‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)ピロリジン‐2‐イル]メタノール;
1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐メチル‐N‐({2‐[4‐(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メチル)エタンアミン;
N,N‐ジメチル‐1‐{2‐[4‐(1‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール‐2‐イル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐4‐イル}メタンアミン;
1‐(シクロブチルメチル)‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(シクロブチルメチル)‐2‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(2‐シクロヘキシルエチル)‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]フェニル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐メチル‐2‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{4‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐チアゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インドール;
6‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]カルボニル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
6‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルカルボニル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール
1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
5‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
6‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
5‐フルオロ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール;
6‐フルオロ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
1‐(1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐インダゾール‐5‐イル)メタンアミン;
5‐フルオロ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐インダゾール;
1‐{4‐[5‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{5‐[(2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(5‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{5‐[(3‐メチルピペリジン‐1‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[5‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐イル}メチル)‐N‐メチルエタンアミン;
N‐({2‐[4‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐1‐イルメチル)フェニル]‐1,3‐オキサゾール‐5‐イル}メチル)‐N‐エチルエタンアミン;
1‐[4‐(5‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐(4‐{5‐[(1,3,3‐トリメチル‐6‐アザビシクロ[3.2.1]オクタ‐6‐イル)メチル]‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル}ベンジル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2‐フェニル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐フェニル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐2‐フェニル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2‐フェニル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐5‐メトキシ‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐6‐メトキシ‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐5‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐6‐メチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2‐フェニル‐1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(ピペリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2‐(トリフロロメチル)‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2,5‐ジメチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐{4‐[4‐(アゼパン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐2,6‐ジメチル‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,5‐ジメチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,6‐ジメチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,5‐ジメチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
2,6‐ジメチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メトキシ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メトキシ‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メチル‐1‐{4‐[4‐(ピロリジン‐1‐イルメチル)‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル]ベンジル}‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メチル‐1‐[4‐(4‐{[(2S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
5‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
6‐メトキシ‐1‐[4‐(4‐{[(2R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐イル]メチル}‐1,3‐オキサゾール‐2‐イル)ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
1‐[4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンジル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
(S)‐1‐(4‐(1‐メチル‐5‐((2‐メチルピロリジン‐1‐イル)メチル)‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)ベンジル)‐1H‐ベンゾ[d]イミダゾール;
1‐メチル‐2‐フェニル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール;
4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐ベンゾニトリル;
2‐(4‐フルオロ‐フェニル)‐1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール
2‐ビフェニル‐4‐イル‐1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール;および
1‐[4‐(1‐メチル‐5‐ピロリジン‐1‐イルメチル‐1H‐イミダゾール‐2‐イル)‐フェニル]‐1H‐ベンゾイミダゾール;
からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、あるいはその薬学的に許容可能な塩。
【請求項31】
処置の必要な患者における、ヒスタミン‐3(H)受容体に関係し、または影響される認知障害の処置のための方法であり、治療的に有効な量の、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物を、前記患者に提供するステップを含む、方法。
【請求項32】
前記障害が、神経変性障害である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記障害が、軽度認知障害(MCI)、認知症、譫妄、健忘障害、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、記憶障害、抑うつ症、統合失調症、精神異常、パラノイア、躁鬱病、注意欠如多動性障害(ADHD)、失読症、発達障害、ダウン症、脆弱X症候群、実行機能障害、学習知識の喪失、血管性認知症、認知低下、神経変性障害、HIV誘発性認知症、頭部外傷、ピック病、クロイツフエルトヤコブ病、小体型認知症、血管性認知症、外科手術誘発性認知機能障害、外傷脳損傷または卒中に関連する記憶障害である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記障害が、アルツハイマー病、注意欠陥障害、統合失調症、統合失調症における認知機能障害、パーキンソン病、前頭側頭型認知症または抑うつ症からなる群より選択される請求項31に記載の方法。
【請求項35】
前記H受容体の阻害のための方法であり、前記受容体を、有効な量の請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物に接触させるステップを含む、方法。
【請求項36】
薬学的に許容可能な担体と、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物とを含む、医薬組成物。
【請求項37】
化学式Iの化合物
【化96】

であり、式中、
Xは、NR13または(CHであり;
Yは、NR14、OまたはSであり;
mは、1、2または3の整数であり;
nは、0または1、2もしくは3の整数であり;
pは、0または1もしくは2の整数であり;
Rは、‐(CRNRであり、R’は、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;または
R’は、‐(CRNRであり、Rは、H、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
およびRは、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり、またはRおよびRは、それらが結合する原子と共に、任意に置換された5〜14員シクロヘテロアルキルを形成し得;
、R、RおよびRは、それぞれが独立して、H、またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜C10シクロアルキル、もしくはC〜C10アリール基であり;
およびRは、それぞれが独立して、H、ハロゲン、OR10またはそれぞれ任意に置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルキル、5〜14員のシクロヘテロアルキル、C〜C10アリール、もしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
は、nが0である場合には、RはNR1112または任意に置換されたベンズアミダゾリルであるという条件で、NR1112またはそれぞれの基が任意に置換されたC〜C10アリールもしくは5〜14員ヘテロアリール基であり;
10は、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
11およびR12は、それらが結合する原子と共に、N、OまたはSより選択される一〜三の追加的ヘテロ原子を選択的に含む、任意に置換された縮合二環式9〜11員環系を形成し;
13およびR14は、それぞれが独立して、Hまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基である;化合物、
あるいはその立体異性体または薬学的に許容可能な塩の調製のためのプロセスであり;
前記プロセスが、化学式IIの化合物:
【化97】

であり、式中、
はH、ハロゲンまたは任意に置換されたC〜Cアルキル基であり;
HalはCl、BrまたはIを表し;
X、Y、m、n、R、R、R、R、R、RおよびRは、化学式Iにつき記載されるとおりである;化合物を、
化学式IIIのアミン
【化98】

であり、式中、
およびRは、化学式Iにつき記載されるとおりである、アミンと、選択的に溶媒の存在下で、反応させるステップを含む、プロセス。
【請求項38】
前記ヒスタミン‐3(H)受容体に関係し、または影響される認知障害の処置に用いられる、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項39】
前記ヒスタミン‐3(H)受容体に関係し、または影響される認知障害の処置のための薬物の製造における、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2010−533725(P2010−533725A)
【公表日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−517115(P2010−517115)
【出願日】平成20年7月15日(2008.7.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/070048
【国際公開番号】WO2009/012252
【国際公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(309040701)ワイス・エルエルシー (181)
【Fターム(参考)】