ヒト結腸癌に関連する遺伝子およびポリペプチド
本出願は、対応する非癌組織と比較して、結腸直腸癌においてその発現が顕著に上昇している新規ヒト遺伝子RNF43、さらには、胃癌においてその発現が顕著に上昇しているCXADRL1およびGCUD1を提供する。これらの遺伝子およびこれらの遺伝子によってコードされるポリペプチドは、例えば、細胞増殖性疾患の診断に用いることができ、かつ疾患に対する薬剤を開発するための標的分子として用いることができる。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下からなる群より選択される、実質的に純粋なポリペプチド:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のいずれか1つのアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項2】
請求項1記載のポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項3】
請求項2記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項4】
請求項2記載のポリヌクレオチドまたは請求項3記載のベクターを保有する宿主細胞。
【請求項5】
以下の段階を含む、請求項1記載のポリペプチドを産生するための方法:
(a)請求項4記載の宿主細胞を培養する段階;
(b)宿主細胞にポリペプチドを発現させる段階;および
(c)発現したポリペプチドを収集する段階。
【請求項6】
請求項1記載のポリペプチドと結合する抗体。
【請求項7】
請求項2記載のポリヌクレオチドまたはその相補鎖に対して相補的であって、少なくとも15ヌクレオチドを含むポリヌクレオチド。
【請求項8】
請求項2記載のポリヌクレオチドに対するアンチセンスポリヌクレオチドまたは低分子干渉RNA。
【請求項9】
配列番号:23、25、27、29、または31のヌクレオチド配列を含むヌクレオチドからなる群より選択される、請求項8記載のアンチセンスポリヌクレオチド。
【請求項10】
そのセンス鎖が、配列番号:112、113、および114のヌクレオチド配列を含むヌクレオチドからなる群より選択される、請求項8記載の低分子干渉RNA。
【請求項11】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患の診断のための方法:
(a)標本の生物試料における、配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列をコードする遺伝子の発現レベルを検出する段階;および
(b)その発現レベルの上昇を疾患と関連づける段階。
【請求項12】
発現レベルが、以下の段階からなる群より選択される方法のいずれか1つによって検出される、請求項11記載の方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列をコードするmRNAを検出する段階;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出する段階;および
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むタンパク質の生物学的活性を検出する段階。
【請求項13】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物を、
(1)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、および
(3)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドと接触させる段階;
(b)ポリペプチドと被験化合物との結合活性を検出する段階;ならびに
(c)ポリペプチドと結合する化合物を選択する段階。
【請求項14】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)候補化合物を、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列を含む1つまたは複数のポリヌクレオチドを発現する細胞と接触させる段階;および
(b)配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列を含む1つまたは複数のポリヌクレオチドの発現レベルを、被験化合物の非存在下で検出される発現レベルと比較して低下させる化合物を選択する段階。
【請求項15】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物を、
(1)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、および
(3)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドと接触させる段階;
(b)段階(a)のポリペプチドの生物学的活性を検出する段階;ならびに
(c)被験化合物の非存在下で検出される生物学的活性と比較してポリペプチドの生物学的活性を抑制する化合物を選択する段階。
【請求項16】
生物学的活性が細胞増殖活性である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物の存在下で
(1)配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:2のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(3)配列番号:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドを、AIP1と接触させる段階;
(b)ポリペプチドとAIP1との結合を検出する段階;ならびに
(c)ポリペプチドとAIP1との結合を阻害する被験化合物を選択する段階。
【請求項18】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物の存在下で
(1)配列番号:6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(3)配列番号:6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドを、NOTCH2またはSTRINと接触させる段階;
(b)ポリペプチドとNOTCH2またはSTRINとの結合を検出する段階;ならびに
(c)ポリペプチドとNOTCH2またはSTRINとの結合を阻害する被験化合物を選択する段階。
【請求項19】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
a)候補化合物を、1つまたは複数のマーカー遺伝子の転写調節領域および転写調節領域の制御下で発現されるレポーター遺伝子を含むベクターが導入された細胞と接触させる段階、この際、1つまたは複数のマーカー遺伝子は配列番号:1、3、および5からなる群より選択されるヌクレオチド配列のいずれか1つを含む;
b)該レポーター遺伝子の活性を測定する段階;ならびに
c)該レポーター遺伝子の発現レベルを対照と比較して低下させる化合物を選択する段階。
【請求項20】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項11〜19のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
以下からなる群より選択されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対するアンチセンスポリヌクレオチドまたは低分子干渉RNAの薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、細胞増殖性疾患を治療するための組成物:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項22】
以下からなる群より選択されるポリペプチドに対する抗体の薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、細胞増殖性疾患を治療するための組成物:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項23】
請求項13〜19のいずれか一項記載の方法によって選択された化合物の薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、細胞増殖性疾患を治療するための組成物。
【請求項24】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項21〜23のいずれか一項記載の組成物。
【請求項25】
以下からなる群より選択されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対するアンチセンスポリヌクレオチドまたは低分子干渉RNAの薬学的有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための方法:
(1)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(2)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(3)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項26】
以下からなる群より選択されるポリペプチドに対する抗体の薬学的有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項27】
請求項13〜19のいずれか一項記載の方法によって選択された化合物の薬学的有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための方法。
【請求項28】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項25〜27のいずれか一項記載の方法。
【請求項29】
(a)〜(c)からなる群より選択されるポリペプチド、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの薬学的有効量を投与する段階を含む、癌の治療または予防のための方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチドまたはその断片;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、またはその断片。
【請求項30】
ポリペプチドが、配列番号:80、97、108、124、および164のアミノ酸配列を含むポリペプチドの群より選択される、請求項29記載の癌の治療または予防のための方法。
【請求項31】
(a)〜(c)からなる群より選択されるポリペプチドを抗原提示細胞と接触させる段階、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、またはそのポリヌクレオチドを含むベクターを抗原提示細胞に導入する段階を含む、抗腫瘍免疫を誘導するための方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、またはその断片。
【請求項32】
ポリペプチドが、配列番号:80、97、108、124、および164のアミノ酸配列を含むポリペプチドの群より選択される、請求項31記載の抗腫瘍免疫を誘導するための方法。
【請求項33】
対象に対して抗原提示細胞を投与する段階をさらに含む、請求項31記載の抗腫瘍免疫を誘導するための方法。
【請求項34】
(a)〜(c)の群より選択されるポリペプチド、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、癌の治療または予防のための薬学的組成物:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、またはその断片。
【請求項35】
配列番号:80、97、108、124、および164の群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドの薬学的有効量を含む、請求項34記載の薬学的組成物。
【請求項36】
ポリヌクレオチドが発現ベクター中に組み入れられている、請求項34記載の薬学的組成物。
【請求項1】
以下からなる群より選択される、実質的に純粋なポリペプチド:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のいずれか1つのアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項2】
請求項1記載のポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項3】
請求項2記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項4】
請求項2記載のポリヌクレオチドまたは請求項3記載のベクターを保有する宿主細胞。
【請求項5】
以下の段階を含む、請求項1記載のポリペプチドを産生するための方法:
(a)請求項4記載の宿主細胞を培養する段階;
(b)宿主細胞にポリペプチドを発現させる段階;および
(c)発現したポリペプチドを収集する段階。
【請求項6】
請求項1記載のポリペプチドと結合する抗体。
【請求項7】
請求項2記載のポリヌクレオチドまたはその相補鎖に対して相補的であって、少なくとも15ヌクレオチドを含むポリヌクレオチド。
【請求項8】
請求項2記載のポリヌクレオチドに対するアンチセンスポリヌクレオチドまたは低分子干渉RNA。
【請求項9】
配列番号:23、25、27、29、または31のヌクレオチド配列を含むヌクレオチドからなる群より選択される、請求項8記載のアンチセンスポリヌクレオチド。
【請求項10】
そのセンス鎖が、配列番号:112、113、および114のヌクレオチド配列を含むヌクレオチドからなる群より選択される、請求項8記載の低分子干渉RNA。
【請求項11】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患の診断のための方法:
(a)標本の生物試料における、配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列をコードする遺伝子の発現レベルを検出する段階;および
(b)その発現レベルの上昇を疾患と関連づける段階。
【請求項12】
発現レベルが、以下の段階からなる群より選択される方法のいずれか1つによって検出される、請求項11記載の方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列をコードするmRNAを検出する段階;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むタンパク質を検出する段階;および
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むタンパク質の生物学的活性を検出する段階。
【請求項13】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物を、
(1)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、および
(3)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドと接触させる段階;
(b)ポリペプチドと被験化合物との結合活性を検出する段階;ならびに
(c)ポリペプチドと結合する化合物を選択する段階。
【請求項14】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)候補化合物を、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列を含む1つまたは複数のポリヌクレオチドを発現する細胞と接触させる段階;および
(b)配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列を含む1つまたは複数のポリヌクレオチドの発現レベルを、被験化合物の非存在下で検出される発現レベルと比較して低下させる化合物を選択する段階。
【請求項15】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物を、
(1)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、および
(3)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドと接触させる段階;
(b)段階(a)のポリペプチドの生物学的活性を検出する段階;ならびに
(c)被験化合物の非存在下で検出される生物学的活性と比較してポリペプチドの生物学的活性を抑制する化合物を選択する段階。
【請求項16】
生物学的活性が細胞増殖活性である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物の存在下で
(1)配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:2のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(3)配列番号:2のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドを、AIP1と接触させる段階;
(b)ポリペプチドとAIP1との結合を検出する段階;ならびに
(c)ポリペプチドとAIP1との結合を阻害する被験化合物を選択する段階。
【請求項18】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
(a)被験化合物の存在下で
(1)配列番号:6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(2)配列番号:6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、
(3)配列番号:6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、
からなる群より選択されるポリペプチドを、NOTCH2またはSTRINと接触させる段階;
(b)ポリペプチドとNOTCH2またはSTRINとの結合を検出する段階;ならびに
(c)ポリペプチドとNOTCH2またはSTRINとの結合を阻害する被験化合物を選択する段階。
【請求項19】
以下の段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための化合物のスクリーニング方法:
a)候補化合物を、1つまたは複数のマーカー遺伝子の転写調節領域および転写調節領域の制御下で発現されるレポーター遺伝子を含むベクターが導入された細胞と接触させる段階、この際、1つまたは複数のマーカー遺伝子は配列番号:1、3、および5からなる群より選択されるヌクレオチド配列のいずれか1つを含む;
b)該レポーター遺伝子の活性を測定する段階;ならびに
c)該レポーター遺伝子の発現レベルを対照と比較して低下させる化合物を選択する段階。
【請求項20】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項11〜19のいずれか一項記載の方法。
【請求項21】
以下からなる群より選択されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対するアンチセンスポリヌクレオチドまたは低分子干渉RNAの薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、細胞増殖性疾患を治療するための組成物:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項22】
以下からなる群より選択されるポリペプチドに対する抗体の薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、細胞増殖性疾患を治療するための組成物:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項23】
請求項13〜19のいずれか一項記載の方法によって選択された化合物の薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、細胞増殖性疾患を治療するための組成物。
【請求項24】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項21〜23のいずれか一項記載の組成物。
【請求項25】
以下からなる群より選択されるポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対するアンチセンスポリヌクレオチドまたは低分子干渉RNAの薬学的有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための方法:
(1)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(2)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(3)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項26】
以下からなる群より選択されるポリペプチドに対する抗体の薬学的有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド。
【請求項27】
請求項13〜19のいずれか一項記載の方法によって選択された化合物の薬学的有効量を投与する段階を含む、細胞増殖性疾患を治療するための方法。
【請求項28】
細胞増殖性疾患が癌である、請求項25〜27のいずれか一項記載の方法。
【請求項29】
(a)〜(c)からなる群より選択されるポリペプチド、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの薬学的有効量を投与する段階を含む、癌の治療または予防のための方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチドまたはその断片;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、またはその断片。
【請求項30】
ポリペプチドが、配列番号:80、97、108、124、および164のアミノ酸配列を含むポリペプチドの群より選択される、請求項29記載の癌の治療または予防のための方法。
【請求項31】
(a)〜(c)からなる群より選択されるポリペプチドを抗原提示細胞と接触させる段階、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、またはそのポリヌクレオチドを含むベクターを抗原提示細胞に導入する段階を含む、抗腫瘍免疫を誘導するための方法:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、またはその断片。
【請求項32】
ポリペプチドが、配列番号:80、97、108、124、および164のアミノ酸配列を含むポリペプチドの群より選択される、請求項31記載の抗腫瘍免疫を誘導するための方法。
【請求項33】
対象に対して抗原提示細胞を投与する段階をさらに含む、請求項31記載の抗腫瘍免疫を誘導するための方法。
【請求項34】
(a)〜(c)の群より選択されるポリペプチド、またはそのポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの薬学的有効量を有効成分として含み、かつ薬学的に許容される担体を含む、癌の治療または予防のための薬学的組成物:
(a)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;
(b)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるタンパク質と同等な生物学的活性を有する、1つまたは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加された配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列を含むポリペプチド、またはその断片;ならびに
(c)配列番号:2、4、または6のアミノ酸配列からなるポリペプチドと同等な生物学的活性を有する、配列番号:1、3、または5のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド、またはその断片。
【請求項35】
配列番号:80、97、108、124、および164の群より選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドの薬学的有効量を含む、請求項34記載の薬学的組成物。
【請求項36】
ポリヌクレオチドが発現ベクター中に組み入れられている、請求項34記載の薬学的組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38A】
【図38B】
【図39A】
【図39B】
【図40A】
【図40B】
【図41】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38A】
【図38B】
【図39A】
【図39B】
【図40A】
【図40B】
【図41】
【公表番号】特表2006−507802(P2006−507802A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−511343(P2004−511343)
【出願日】平成15年6月3日(2003.6.3)
【国際出願番号】PCT/JP2003/007006
【国際公開番号】WO2003/104275
【国際公開日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【出願人】(504445356)オンコセラピー・サイエンス株式会社 (22)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年6月3日(2003.6.3)
【国際出願番号】PCT/JP2003/007006
【国際公開番号】WO2003/104275
【国際公開日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【出願人】(504445356)オンコセラピー・サイエンス株式会社 (22)
【出願人】(504137912)国立大学法人 東京大学 (1,942)
【Fターム(参考)】
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