説明

ピラーの下部構造

【課題】側突に対しピラーの内側への倒れ込みを抑制できるピラーの下部構造を提供することを課題とする。
【解決手段】車両の上下方向に延在するピラーと、車両の車幅方向両側で車両の前後方向に延在しピラーの下部に結合されたロッカ2と、車両の車幅方向に延在するクロスメンバ3と、を具備したピラーの下部構造において、クロスメンバ3の上面部に凹状又は凸状のレール部13を設け、当該凹状又は凸状のレール部13によって、側突に対しロッカ2をクロスメンバ3側へ誘導するようにし、レール部13の角部により強度を確保しつつ、ピラーの内側への倒れ込みを抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ピラーの下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の構造として、車両の上下方向に延在するセンターピラーと、車幅方向両側で車両の前後方向に延在しセンターピラーの下部に結合されたロッカと、車幅方向両側のセンターピラー間に配置されて車幅方向に延在し断面ハット形状を成すクロスメンバ本体と、を具備し、クロスメンバ本体を、センターピラー直下のロッカ部分に対して隙間を置いて終端させ、この隙間に、クロスメンバ本体の外部側の終端部分の外面に重なって車幅方向へ移動可能な断面コの字形のサブクロスメンバを設けると共に、クロスメンバ本体の外部側の終端位置及びこれに対して所定の間隔を有し向かい合うサブクロスメンバの内部側の端部位置に壁面をそれぞれ形成し、サブクロスメンバの外部側の終端部分をフロントフロア又はロッカに溶接した構造を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、この構造にあっては、側面衝突(側突)が生じると、サブクロスメンバが車幅方向内側に移動することによりセンターピラーの下方部分であるロッカ及びフロントフロア部分が内側に侵入し、これによって、センターピラー上部の内側への倒れ込み(侵入)を抑制できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09−193837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記公報記載の構造にあっては、側突時に入力される荷重やピラーが倒れ込んでくる際の荷重により、サブクロスメンバの断面が変形し、この変形によってロッカが円滑に内側に移動できず、その結果、ピラーの内側への倒れ込みを抑制できないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、側突に対しピラーの内側への倒れ込みを抑制できるピラーの下部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるピラーの下部構造は、車両の上下方向に延在するピラーと、車両の車幅方向両側で車両の前後方向に延在しピラーの下部に結合されたロッカと、車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、側突に対し、ロッカをクロスメンバ側へ誘導するためにクロスメンバの上面部に凹状又は凸状のレール部を設けたことを特徴としている。
【0007】
このようなピラーの下部構造によれば、クロスメンバの上面部に設けられた凹状又は凸状のレール部によって、側突に対しロッカがクロスメンバ側へ誘導されるため、レール部の角部により強度を確保しつつ、ピラーの内側への倒れ込みを抑制できる。
【0008】
また、本発明によるピラーの下部構造は、車両の上下方向に延在するピラーと、車両の車幅方向両側で車両の前後方向に延在しピラーの下部に結合されたロッカと、車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、側突に対し、ロッカの一部がクロスメンバに乗り上げる構造を設けたことを特徴としている。
【0009】
このようなピラーの下部構造によれば、側突に対しロッカの一部がクロスメンバに乗り上げるため、この乗り上げが、ピラーの内側への倒れ込みの支えとされ、ピラーの内側への倒れ込みを抑制できる。
【0010】
また、本発明によるピラーの下部構造は、車両の上下方向に延在するピラーと、車両の車幅方向両側で車両の前後方向に延在しピラーの下部に結合されたロッカと、車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、側突によって、ロッカをクロスメンバ側へ誘導する誘導部材と、クロスメンバの変形を防ぐための補強部材と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
このようなピラーの下部構造によれば、側突に対し、誘導部材によってロッカがクロスメンバ側へ誘導されるため、ピラーの内側への倒れ込みを抑制できると共に、この誘導に際し補強部材によってクロスメンバの変形が防止されるため、ロッカのクロスメンバ側への誘導性を確保できる。すなわち、ピラーの内側への倒れ込みを安定して抑制できる。
【0012】
ここで、上記作用を好適に奏する補強部材としては、具体的には、バルクが挙げられる。
【0013】
また、本発明によるピラーの下部構造は、車両の上下方向に延在するピラーと、車両の車幅方向両側で車両の前後方向に延在しピラーの下部に結合されたロッカと、車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、側突によって、ロッカをクロスメンバ側へ誘導する誘導部材を備え、誘導部材は、衝突エネルギーを吸収する緩衝手段を有することを特徴としている。
【0014】
このようなピラーの下部構造によれば、側突に対し、誘導部材によってロッカがクロスメンバ側へ誘導されるため、ピラーの内側への倒れ込みを抑制でき、このとき、誘導部材の緩衝手段によって衝突エネルギーを吸収できる。すなわち、衝突エネルギーを吸収しつつ、ピラーの内側への倒れ込みを抑制できる。
【0015】
ここで、上記作用を好適に奏する構成としては、具体的には、誘導部材は、凹状のレール部を有し、緩衝手段は、車両内側に向かってレール部のレール幅を減少させる構成を有するものが挙げられる。そして、このレール幅を減少させる構成により、衝突エネルギーを良好に吸収できる。
【0016】
また、ロッカとクロスメンバとの隙間に緩衝部材を設けると、当該緩衝部材によって側突初期の荷重を低減できる。
【発明の効果】
【0017】
このように本発明によれば、側突に対しピラーの内側への倒れ込みを抑制できるピラーの下部構造を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係るピラーの下部構造を示す斜視図である。
【図2】図1に示すピラーの下部構造の断面図である。
【図3】図2のIII-III矢視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係るピラーの下部構造を構成するクロスメンバの斜視図である。
【図5】図4に示すクロスメンバの平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るピラーの下部構造を示す要部断面図である。
【図7】図6中の緩衝部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明によるピラーの下部構造の好適な実施形態について図1〜図7を参照しながら説明する。なお、各図において、同一の要素には同一の記号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態に係るピラーの下部構造を示す斜視図、図2は、図1に示すピラーの下部構造の断面図、図3は、図2のIII-III矢視図である。
【0021】
本実施形態のピラーの下部構造は、スライドドアを有する車両に対して適用されているものであり、図1に示すように、センターピラー(ピラー)1と、ロッカ2と、フロアクロスメンバ(クロスメンバ)3と、を備えている。
【0022】
センターピラー1は、車幅方向両側の車両側面で車両上下方向に延在する中空部材であり、車両のボディと屋根とを支持する支持柱を構成するものである。このセンターピラー1は車両前後方向略中央に配置され、その前側に、フロントドアが配置されるフロントドア開口部4が設けられると共に、その後側に、リアスライドドアが配置されるリアドア開口部5が設けられる。
【0023】
ロッカ2は、車幅方向両側の車両側面で車両の前後方向に延在すると共に、その前後方向略中央部が、センターピラー1の下部に結合されているものであり、図2に示すように、向かい合わせに溶接されて閉断面を構成するロッカアウタパネル6及びロッカインナパネル7を備える。このロッカインナパネル7は、後述のフロアパネル12の外部側の端部に結合される。また、ロッカ2の上部を構成するように、内側に膨らむ形状を有する戸袋ロアパネル8及び戸袋アッパパネル9がこの順に下から結合されている。これらの戸袋ロアパネル8及び戸袋アッパパネル9の外部側で、リアスライドドアの下部に設けられているガイドローラの移動範囲に対応する位置は、内側に凹む凹部10とされ、当該凹部10内に、リアスライドドアのガイドローラの移動を案内しリアスライドドアのスライド開閉を可能とするロッカレール11が設けられている。
【0024】
また、ロッカ2の上部を構成し内側に膨らむ戸袋ロアパネル8の膨らみの下面側且つロッカインナパネル7の内部側には、図2及び図3に示すように、断面コの字の一定断面形状を呈し下方に向かって凸となるスライド部材14が、ロッカ2の内部側の側部を構成するように結合されている。
【0025】
フロアクロスメンバ3は、車幅方向両側のセンターピラー1,1間に配置されて車幅方向に延在しフロアパネル12の上面に結合された部材であり、その内部側の端部は、フロアパネル12の車幅方向略中央に車両前後方向に延びるように形成されたトンネル20に結合され、その外部側の端部は、センターピラー1下のロッカインナパネル部分に対して離間して配置されている。すなわち、フロアクロスメンバ3の外部側の端面とロッカ2の下部側(戸袋ロアパネル8)との間には長さ(間隔)Lの隙間Bが設けられている。
【0026】
このフロアクロスメンバ3は、断面ハット形状の上面部を凹状に凹ませ、この凹ませた凹部がレール部13とされている。そして、この凹状のレール部13の外部側の端部内に、凸状のスライド部材14の内部側の端部が重なるようにして侵入し、このレール部13とスライド部材14との間で当該レール部13とスライド部材14とが重なる部分に樹脂15が充填され、当該樹脂15によりレール部13の上にスライド部材14が載置されるようにしてレール部13とスライド部材14とが結合されている。なお、樹脂15は、通常の状態において、レール部13とスライド部材14とを結合しておくためのものである。
【0027】
また、フロアパネル12とフロアクロスメンバ3の凹状のレール部13との間の外部側、すなわち、レール部13とスライド部材14とが重なる部分の下方には、断面I字の上下端部を互いに逆向きに折り曲げた形状を呈する補強部材であるバルク16が配設されている。このバルク16には、構造強度を高めるべく、凹状又は凸状のビードが設けられているのが好ましい。なお、符号17は、補強部材であるガセットを、符号18は、トンネル補強部材をそれぞれ示している。
【0028】
次に、このように構成されたピラーの下部構造の作用について説明する。車両が側突すると、車両内側に向かって(図2の右側から左側に向かって;図3の紙面垂直方向に向かって)衝突荷重が作用する。ここで、前述したように、フロアクロスメンバ3の外部側の端面とロッカ2の下部側との間には隙間Bが設けられているため、側突による衝突荷重が作用すると、樹脂15が破壊しスライド部材14のフロアクロスメンバ3に対する結合が解除され、スライド部材14(ロッカ2)が内部側に向かって移動を始める。
【0029】
すると、凸状を成すスライド部材14が、この凸状に合致する凹状のレール部13にガイドされスライドしながら内部側に誘導される。すなわち、レール部13によりロッカ2が内部側へ誘導される。このとき、レール部13は、その凹状を形成する角部により強度が確保されているため、スライド部材14は良好にスライド移動する。また、このスライド部材14の移動の際のフロアクロスメンバ3の変形は、バルク16により防止される。そして、上記隙間Bが無くなった時点からロッカ2による衝突荷重がフロアクロスメンバ3に作用し、このとき、フロアクロスメンバ3には、軸力のみが作用するため、良好に衝突荷重を入力することができる。
【0030】
このように、本実施形態においては、フロアクロスメンバ3の上面部に設けた凹状のレール部13によって、側突に対しロッカ2がフロアクロスメンバ3側へ誘導されるため、レール部13の角部により強度を確保しつつ、センターピラー1の内側への倒れ込みを抑制できる。
【0031】
また、ロッカ2の一部を構成するスライド部材14が、側突に対しフロアクロスメンバ3に乗り上げることから、この乗り上げが、センターピラー1の内側への倒れ込みの支えとされ、センターピラー1の内側への倒れ込みを抑制できる。
【0032】
また、側突に対し、誘導部材であるフロアクロスメンバ3によって、ロッカ2がフロアクロスメンバ3側へ誘導されるため、センターピラー1の内側への倒れ込みを抑制できると共に、この誘導に際し補強部材であるバルク16によってフロアクロスメンバ3の変形が防止されるため、ロッカ2のフロアクロスメンバ3側への誘導性を確保できる。すなわち、センターピラー1の内側への倒れ込みを安定して抑制できる。
【0033】
図4は、本発明の第2実施形態に係るピラーの下部構造を構成するクロスメンバ23の斜視図、図5は、図4に示すクロスメンバ23の平面図である。
【0034】
この第2実施形態のピラーの下部構造が第1実施形態のピラーの下部構造と違う点は、第1実施形態のフロアクロスメンバ3に代えて、異なるレール部33を有するフロアクロスメンバ23を用いた点である。
【0035】
このフロアクロスメンバ23の上面部のレール部33は、第1実施形態と同様に凹状に構成されており、ロッカ2側の前部33aと、これに連設され後方側に延びる中間部33bと、これに連設されさらに後端まで延びる後部33cと、を備える。
【0036】
前部33aは、そのレール幅がスライド部材14の幅より若干大きくされ、この前部33a内に、スライド部材14の内部側の端部が重なりようにして侵入する構成とされている。そして、この前部33aとスライド部材14との間には、第1実施形態と同様に樹脂15が充填され、前部33aとスライド部材14とが結合されている。
【0037】
中間部33bは、当該中間部33bの凹部を構成する両側の側面が傾斜面(テーパー面)とされ、この傾斜面は、後方側(内部側)に行くに連れてレール幅が徐々に減少する(対向する距離が徐々に狭まる)傾斜面とされている。そして、この中間部33bの長さは、第1実施形態で述べた長さL(図2参照)とされ、この中間部33bの狭められた後端が続くようにして後部33cが構成されている。
【0038】
このように構成された第2実施形態によれば、側突すると、樹脂15が破壊しスライド部材14(ロッカ2)が内部側に向かって移動を始め、このとき、レール部33のレール幅が減少する中間部33bによって、スライド部材14は、その内部側の部分が潰れていき衝突エネルギーが良好に吸収されながら、内部側へ誘導されていく。
【0039】
そして、スライド部材14が長さL移動しレール部23の幅狭の後部33cに達し突き当たると、フロアクロスメンバ23の外部側の端面とロッカ2の下部側との間に設けられている隙間B(図2参照)が無くなり、以降は第1実施形態と同様に、ロッカ2による衝突荷重がフロアクロスメンバ3に作用することになる。
【0040】
このように、第2実施形態においては、第1実施形態の効果に加えて、側突に対し、誘導部材であるフロアクロスメンバ23によってロッカ2がフロアクロスメンバ23側へ誘導されるため、センターピラー1内側への倒れ込みを抑制でき、このとき、フロアクロスメンバ23の緩衝手段である中間部33bによって衝突エネルギーを吸収できる。すなわち、衝突エネルギーを吸収しつつ、センターピラー1の内側への倒れ込みを抑制できる。
【0041】
図6は、本発明の第3実施形態に係るピラーの下部構造を示す要部断面図、図7は、図6中の緩衝部材40を示す斜視図である。
【0042】
この第3実施形態のピラーの下部構造が第1実施形態のピラーの下部構造と違う点は、フロアクロスメンバ3とロッカ2の下部側との隙間Bに緩衝部材40を設けた点である。
【0043】
緩衝部材40は、フロアクロスメンバ3と相似形の断面ハット形状に構成され、樹脂より成る。この緩衝部材40は、その凹状のレール部43の内部側の端部上に、フロアクロスメンバ3の凹状のレール部13の外部側の端部が重なるように配置されており、緩衝部材40の外部側の端面に設けられたフランジ部41の上部が、リベット44により戸袋ロアパネル8に固着され、フランジ部41の下部がリベット45によりロッカインナパネル7に固着され、緩衝部材40の内部側の端部の凸部を構成する上面部が、リベット46によりフロアクロスメンバ3の内部側の端部の凸部を構成する上面部に固着され、緩衝部材40の内部側の端部の下面がリベット47によりフロアパネル12に固着されている。
【0044】
このように構成された第3実施形態によれば、側突すると、緩衝部材40によってロッカ2側からの側突初期の荷重が緩衝され当該荷重を低減できる。以降は、フロアクロスメンバ3及びフロアパネル12の緩衝部材40に対する結合が解除されてロッカ2が内部側へ移動するため、第1実施形態と同様な作用・効果を奏する。なお、ここでは、緩衝部材40をリベットにより結合するようにしているが、接着剤を用いても良い。また、この緩衝部材40は第2実施形態に対しても適用できる。
【0045】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、フロアクロスメンバ3の上面部に凹状のレール部13を設け、スライド部材14を凸状としているが、これとは逆に、フロアクロスメンバ3の上面部に凸状のレール部を設け、スライド部材14を凹状としても良い。この場合には、第3実施形態の図6及び図7に示す緩衝部材40も同様に、その上面部の凹状が凸状となる。
【0046】
また、上記実施形態においては、特に好適であるとしてセンターピラー1に対する適用を述べているが、ピラーであれば適用可能である。
【0047】
また、上記実施形態においては、特に好適であるとして、スライドドアを有する車両に対する適用を述べているが、ヒンジ構造のドアを有する車両に対しても適用可能である。
【符号の説明】
【0048】
1…センターピラー(ピラー)、2…ロッカ、3,23…フロアクロスメンバ(クロスメンバ;誘導部材)、13,33…レール部、14…スライド部材(ロッカの一部)、16…バルク(補強部材)、33b…中間部(緩衝手段)、40…緩衝部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の上下方向に延在するピラーと、前記車両の車幅方向両側で前記車両の前後方向に延在し前記ピラーの下部に結合されたロッカと、前記車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、
側突に対し、前記ロッカを前記クロスメンバ側へ誘導するために前記クロスメンバの上面部に凹状又は凸状のレール部を設けたことを特徴とするピラーの下部構造。
【請求項2】
車両の上下方向に延在するピラーと、前記車両の車幅方向両側で前記車両の前後方向に延在し前記ピラーの下部に結合されたロッカと、前記車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、
側突に対し、前記ロッカの一部が前記クロスメンバに乗り上げる構造を設けたことを特徴とするピラーの下部構造。
【請求項3】
車両の上下方向に延在するピラーと、前記車両の車幅方向両側で前記車両の前後方向に延在し前記ピラーの下部に結合されたロッカと、前記車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、
側突によって、前記ロッカを前記クロスメンバ側へ誘導する誘導部材と、
前記クロスメンバの変形を防ぐための補強部材と、を備えたことを特徴とするピラーの下部構造。
【請求項4】
前記補強部材は、バルクであることを特徴とする請求項3記載のピラーの下部構造。
【請求項5】
車両の上下方向に延在するピラーと、前記車両の車幅方向両側で前記車両の前後方向に延在し前記ピラーの下部に結合されたロッカと、前記車両の車幅方向に延在するクロスメンバと、を具備したピラーの下部構造であって、
側突によって、前記ロッカを前記クロスメンバ側へ誘導する誘導部材を備え、
前記誘導部材は、衝突エネルギーを吸収する緩衝手段を有することを特徴とするピラーの下部構造。
【請求項6】
前記誘導部材は、凹状のレール部を有し、
前記緩衝手段は、車両内側に向かって前記レール部のレール幅を減少させる構成を有することを特徴とする請求項5記載のピラーの下部構造。
【請求項7】
前記ロッカと前記クロスメンバとの隙間に緩衝部材を設けたことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のピラーの下部構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−102110(P2011−102110A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258725(P2009−258725)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】