説明

フィルム表面仕上げシステム

本発明は、表面に保護仕上げを供給するための可撓性フィルムを提供する。このフィルムは、場合によっては、フィルムを表面に施与貼り付するための接着コーティング、少なくとも1層の除去可能な保護層、および表面へのフィルムの移行を容易にするためのリリース・コーティングを含むことができる。下地表面の耐久性を高めるために、フィルムの上に硬化および架橋した上塗りを塗布することができ、その後、これらの上塗りは下地フィルムを剥がすことによって表面から容易に除去することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2002年12月18日出願の米国仮特許出願番号60/434,499からの優先権を主張するものであり、その全体の開示をあらゆる目的のためにここに組み入れる。
【0002】
本発明は表面を仕上げ処理するためのフィルム、該フィルムで仕上げ処理された表面、および該フィルムで表面を仕上げ処理するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
今日、床面手入れのプログラムは主に、ビニール、大理石、テラゾ、セラミック、リノリウム、木材などの床面基材の外観を保護することおよび質を高めることの両方のために使用される。床面手入れのプログラムは多くの異なるタイプの製品を含み、一般的には、床面基材の表面に塗布されるシーラーおよび/または仕上げの使用を含む。この仕上げはその後、クリーナーおよび用具を使って維持され、それらには様々なバフ仕上げ機または艶出し機が含まれる。これらのプログラムは極めて有効であるが、それらは顧客にとって大きな出費であると考えられる。また、もしも表面が経時的に磨耗するかまたは不満足なものになると、床面基材全体を取り外して新たに新鮮な外観を床面に与える必要がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ポリマーベースの床面コーティングは、硬質の保護フィルムに乾燥する水性エマルジョンまたは溶剤溶液として通常はモップで塗布される仕上げの範例である。往来に数カ月晒された後、そのような仕上げは床面から完全に除去されて新たな仕上げが塗布されることを必要とする時点へと引っかかれ、すり減らされ、汚される。従来、硬い床面からのこれらのコーティングの除去は通常、アルカリと揮発性溶剤との混合物である腐食性化学薬品溶液の使用を必要としてきた。これらの化学薬品混合物は使用することが概して不快かつ面倒である。また、それらの有害な性質が理由で、使用者が保護ゴーグル、手袋、および履き物を着用することが普通推奨される。これらの液体混合物が滑りやすい床面を作り出し滑って転倒する事故の高まった危険性を作り出す可能性があるというさらなる心配がある。それらはまた、起こり得る環境上の有害廃棄物の問題点も呈する。これらの問題点および含まれる時間と労力の結果として、床面保護コーティングの最近の傾向はこれら従来の仕上げから離れ、UV硬化型のウレタン、ポリウレタン分散液、およびエポキシといったさらに耐久性があって高度に架橋したコーティングに向かっている。これらのコーティングは従来の床面仕上げを上回る向上した耐久性を有するが、それらもまた引っかき傷、擦り減りなどのために結局は床から除去されなければならないという難点がある。しかしながら、従来の床面仕上げは化学的に除去されることが可能であるが、これらの耐久性フィルムの高度に架橋した性質は、物理的な磨耗以外のいずれの手段によってそれらのフィルムを除去することを、不可能でないにしても、困難にする。
【0005】
要約すると、床表面、壁表面、天井、私道、歩道、中庭などといった屋内および屋外の表面のための仕上げに関する技術にはかなりの数の欠陥が存在する。
【0006】
したがって、表面を部分的または全体的に仕上げすることが可能であり、迅速かつ容易に塗布することが可能であり、さらに容易に除去可能であって保守管理器具による引っかき、擦り傷、削り取りおよびその他の損傷、および一般的な摩耗および裂傷に耐性のある表面仕上げシステムに関する研究が継続して行われている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は可撓性の表面仕上げフィルムを提供する。このフィルムは透明または不透明であることが可能であり、色付きフィルムであることが可能である。このフィルムは、どのような剥離剤またはその他の化学薬品も必要とせずに、フィルムを剥がすことによって、硬化後の上塗りを含めた上層の上塗りの除去を容易にすることに役立つことができる。他の任意的な層には、表面にフィルムを貼り付けるための接着コーティング、フィルムを保護するための少なくとも1層の除去可能な保護層および/または表面にフィルムを貼付する前のいずれかの接着コーティング、およびフィルムと除去可能な保護層との間のリリース・コーティングがある。接着コーティングは除去可能もしくは再配置可能な方式でフィルムを貼付するように選択されることが可能である。
【0008】
本発明の他の態様は可撓性の仕上げフィルムおよびフィルムが貼付される表面を含む床面仕上げシステムを提供する。場合によっては、本システムはフィルムの少なくとも一部分の上に塗布される少なくとも1層の上塗りを含むことも可能である。本システムはさらに、表面への可撓性フィルムの貼付に先立って表面に塗布される少なくとも1層の下地塗りを含むことが可能である。そのようなシステムの中のフィルムは、フィルムの無い表面の高さと貼付されたフィルムを有する表面の高さとの最小限の差を提供するように十分に薄いことが望ましい。ある実施形態では、フィルムは表面の少なくとも一部分の上に配置され、それにより、表面の残りの部分はフィルムを欠いている。他の実施形態ではフィルムは表面全体にわたって貼付される。
【0009】
本発明のシステムはまた、場合によっては、仕上げフィルムが貼付されている表面を洗浄するための表面クリーナーも含む。そのようなクリーナーには、中性洗剤、アルカリ洗剤、酸性洗剤、ポリマータイプの洗浄剤を含めた洗浄剤/保守管理剤および保守管理剤がある。
【0010】
実際では、表面への表面仕上げフィルムの貼付は以下の工程を含む。必要条件ではないが、フィルムで覆われた表面の全体的な外観に悪影響を与えかねない埃または屑を除去するために、フィルムの貼付に先立って表面が適切に洗浄されることが望ましい。必要条件ではないが、表面にフィルムを貼付する前にフィルムに洗浄剤の薄膜もしくは噴霧層を湿潤剤として残すか、または湿潤剤の薄層を塗布することが望ましい。次の工程は表面の少なくとも一部分の上にフィルムを設置もしくは配置する工程を含む。例えば、これは1つのエッジで開始してフィルムを表面の上に転がすことを含むことができる。そのような位置決めの後に、架橋した仕上げ層のような上塗りをフィルムの少なくとも一部分に塗布することができる。ある実施形態では、洗浄工程の後であるが表面にフィルムを位置決めする前に下地塗り層を表面に塗布することが可能である。
【0011】
ある構成では、可撓性の表面仕上げフィルムは十分に強く、フィルムを表面から単純に引き剥がすことによって容易に表面から除去されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、表面を仕上げ処理し、かつ保護するために使用される可撓性の表面仕上げフィルム、および該フィルムを含む表面仕上げシステムに関する。このフィルムは予備成形されたポリマー・フィルムであることが望ましい。
【0013】
本発明は、保護、擦り傷抵抗力、または滑り抵抗力が望まれるどのような表面にも適用可能性を有する。そのような表面は屋内と屋外の両方で見出すことができる。これらの表面は床、壁、天井、屋根、棚、および階段、および道路、私道、歩道といった地面を覆う構造物を含む。被仕上げ処理表面は、限定はされないが、ビニール、大理石、テラゾ、セラミック、リノリウム、木材、金属、プラスティック、ゴム、石膏ボード、漆喰、コンクリート、石、ビニール被覆タイル、およびガラス(これらに限定されない)を含めた多様な材料から作製されることが可能である。
【0014】
図1は本発明の範例の実施形態を示している。図1に示されるように、床面仕上げシステムは表面24を少なくとも部分的に覆う可撓性のフィルム20を含むことが可能である。図1の表面仕上げシステムはフィルム20の下側表面に向かって配置された接着コーティング26、フィルムの上を覆って塗布された上塗り34をさらに含む。仕上げ処理される表面24と接着コーティング26との間の下地塗り28も図1に示されている。最初に、本発明はフィルム20の上および接着コーティング26の下に除去可能な保護層(図示せず)を含むことが可能である。上側の除去可能層はフィルム20の上側表面を保護するように設計され、下側の除去可能層はフィルム20の下側表面および/またはそれに施与される全ての接着コーティング26を保護するように設計されている。図には示されていないけれども、この構造は上側の除去可能層と可撓性フィルムの上側表面との間、および/または下側の除去可能層と可撓性フィルムの下側表面もしくはそれに施与される全ての接着コーティングとの間にリリース・コーティングを含むことも可能である。
【0015】
ある実施形態では、可撓性フィルムは表面から上層の上塗りを除去することを容易にする。フィルムは、その上に配置されたあらゆる被覆層と共に、一枚のシートもしくはそれよりも小さい小片で表面から引き剥がすことによって容易に除去され得るように可撓性フィルムが選択され、設計されることが可能である。これは従来の剥離剤の必要性を除外し、除去処理をより経済的に、よりエネルギー集約的に型、およびより消費時間節約的にする。それはまた、使用者と環境の両方に害をもたらす剥離用化学薬品の必要性も除外する。
【0016】
可撓性フィルムは表面とフィルムとの間の継ぎ目の厚さを最小限にされるように十分に薄いことが望ましい。ある実施形態では、このフィルムは25ミル以下、10ミル以下、または8ミル以下の厚さを有する。これは、フィルムが6ミル以下の厚さを有する実施形態、フィルムが4ミル以下の厚さを有する実施形態、フィルムが2ミル以下の厚さを有する実施形態、フィルムが1ミル以下の厚さを有する実施形態、およびフィルムが0.5ミル以下の厚さを有する実施形態を含み、ここで、「ミル」は1インチの1000分の1と定義される。フィルムの厚さの選択は、少なくとも部分的には、意図される用途およびフィルムの位置に応じて決まる。また、フィルムの種類はフィルムの強度に影響を与える。したがって、裂けることなく、または微量の裂け目しか伴わないで表面から引き剥がされるための十分な強度を維持しつつより薄い寸法の特定の材料のフィルムを利用することができる。表面からフィルムへの変わり目が微小であることが必須である場合、薄いフィルムほど望ましい。また、不均一であるか、粗いか、または損傷のある下地表面を平滑化するために比較的厚いフィルムを使用することができる。
【0017】
可撓性フィルムは下地の表面の上に保護層を供給するために適したいずれの材料から作製されることができる。このフィルム用の適切な材料の例には、布地、ホイル、ポリマー・シート、および紙があるが、これらに限定されない。適切なポリマー・シート材料の具体例には、ポリプロピレン・フィルム、ポリアセタール・フィルム、ポリアミド・フィルム、無水物重合体フィルム、ポリエステル・フィルム、ポリオレフィン・フィルム、ポリスチレン・フィルム、ポリ塩化ビニル・フィルム、ポリ塩化ビニリデン・フィルム、ポリウレタン・フィルム、ポリ尿素フィルムなどがあるが、これらに限定されない。
【0018】
上記したように、本発明は場合によっては図1に示されるようにフィルムの下側表面に接着コーティングを有することが可能であり、この場合、フィルムの下側表面は、いったんフィルムが貼付されると仕上げ処理される表面に対して下向きになる表面である。そのような接着コーティングは可撓性フィルムを表面に接着することに役立つ接着剤から作られる。接着剤の粘着性は広い範囲にわたって変わることが可能であり、意図されるフィルムの用途に応じて決まる。接着剤のここで使用される「粘着(性)」という用語は接着剤結合が2つの表面の間に形成する速度を意味する。当業者は認識しているはずであるが、ある接着剤の粘着は接着剤の層の厚さによって影響され得る。フィルムが容易に表面から除去される表面仕上げシステムを提供することが望ましい実施形態では、接着剤は仕上げ処理される表面ではなくフィルムに優先的に結合するように選択されなければならない。ある実施形態では接着剤の粘着は1平方センチメートル当たり50グラムから2000グラムである。これは接着剤の粘着が1平方センチメートル当たり100グラムから1500グラムの範囲にわたる実施形態を含み、さらに、接着剤の粘着が1平方センチメートル当たり150グラムから1000グラムの範囲にわたる実施形態を含む。
【0019】
接着層とフィルムの組合せの厚さを最小にするために接着コーティングは薄いことが望ましい。様々な実施形態で、これら2つの成分の組合せの厚さは8ミル以下、6ミル以下、5ミル以下、4ミル以下、および2ミル以下ですらある。接着コーティング用に適した接着剤は感圧性接着剤を含む。ある実施形態では、感圧性接着剤は非硬化型接着剤であるか、または塗布の後に硬化を必要としない接着剤である。そのような接着剤は表面から比較的容易に除去されることができる。例えば、ある実施形態では硬化型エポキシが避けられる。他の適切な接着剤は感温性接着剤、再配置可能型の接着剤、または当業者に知られているあらゆる他の適切な接着剤を含む。適切な感圧性接着剤には、米国特許第4,845,149号、第4,879,333号および第4,923,919号に開示された接着剤があり、参照することによってその開示をここに組み入れることとするが、それらに限定されない。
【0020】
接着剤はフィルムの下側表面に直接塗布されることが可能であり、あるいは最初に下記で述べられるタイプの保護用の除去可能層に塗布され、その後にフィルムの下側表面に隣接して置かれてフィルムと除去可能保護層との間に接着コーティングを挟み込むことも可能である。この実施形態では、接着剤がフィルムと共に被仕上げ処理表面へと移るように優先的にフィルムに結合すれば好都合である。接着コーティングはいずれかの従来の手段によってフィルムの表面または保護層に塗布されることが可能である。例えば、接着剤はフィルムまたは保護層の上に吹き付け塗装、ローラ塗装、または印刷されることが可能である。ある実施形態では、接着剤は緩やかな洗浄剤中に容易に溶解する。また、接着剤は被仕上げ処理表面もしくはその一部分に直接塗布されることが可能であり、その後にフィルムを接着剤に接着することが可能である。
【0021】
ある実施形態では接着コーティングを省略することができる。例えば、外的ソースを利用して、フィルムの少なくとも一部分への上塗りの塗布の間に被仕上げ処理表面上でフィルムの位置を維持し、それにより、上塗りがフィルムを表面に固定するようにすることが可能である。また、追加的な接着剤を使用することなくフィルムが十分な粘着性を有することで下地の表面に接着することも可能である。
【0022】
上記で言及したように、フィルムは場合によってはその上側および下側の表面の上および/または下に配置された除去可能な保護層を有することが可能である。上側の除去可能保護層とフィルムの上側表面との間にリリース・コーティングを含むことができる。ある実施形態では、下側の除去可能保護層がフィルムの下側表面の隣りに配置される。そのような応用では、除去可能保護層とフィルムとの間に上述したような結合が含まれることが可能である。この構造では除去可能保護層は接着剤の中に屑が集まることを防止し、接着剤が時期尚早に表面に付着することを防止する。
【0023】
上側および下側の除去可能保護層は同じ材料または異なる材料から作製されることが可能である。適切な材料は、限定はされないがポリエステル、ポリプロピレン、またはポリエチレンといったプラスティックを含が、これらに限定されない。1以上の除去可能な保護層は場合によっては透明の材料であることが可能である。ある実施形態では除去可能な保護層もしくは複数層は紙で作製され、それは場合によってはコート紙であることが可能である。これは表面仕上げフィルムの製造コストを大幅に下げる利点を有する。また、紙は容易にリサイクルされることが可能であるのでこの実施形態はエネルギーを節約し、廃棄物を削減する。
【0024】
リリース・コーティングに適した材料はよく知られており、フィルムから1以上の除去可能層を剥離することを容易にするように設計されたポリ塩化ビニルおよびアクリルを含むが、これらに限定されない。リリース・コーティングは、フィルムを被仕上げ処理表面に移した後に除去可能保護層に実質的に接着された状態を保つように設計されることが可能である。また、リリース・コーティングは転写後にフィルムに実質的に接着された状態を保つように設計されることも可能である。後者の設計では、リリース・コーティングは離脱コーティングと称される。離脱コーティングは、貼付されるフィルムの厚さに実質的に影響しないように選択され、設計されなければならない。他の実施形態では、リリース・コーティングは、除去可能保護層を取り外すと、フィルムと除去可能層の間に分けられる。様々な実施形態で、フィルム、いずれかの結合用コーティング、およびいずれかのリリース・コーティングの組合せの厚さは8ミル以下、6ミル以下、5ミル以下、4ミル以下、または2ミル以下でさえある。
【0025】
被仕上げ処理表面への表面仕上げフィルムの貼付の後に、フィルムの上側表面の少なくとも一部分の上に少なくとも1層の上塗りが配置される。この上塗りはどのような従来の封止材もしくは仕上げ材であることも可能であり、固体または液体の上塗りとして施与されることが可能である。この上塗りは硬化型の上塗りであることが可能である。ここで使用される「硬化型」コーティングは、溶剤の蒸発によって形成されるコーティング、および架橋を伴わない固体フィルム(すなわち「蒸発硬化型の」コーティング)と架橋反応によって形成されるコーティングとの結合体を含む。そのような上塗りはよく知られていて市販入手可能であり、概して、光沢、汚れ防止性、防水性、および/または引っかき傷/磨耗抵抗性を表面に与えるために使用される。適切な上塗りの例には、光沢剤、ワックス、および金属の架橋(可逆性架橋)仕上げ剤がある。上塗りは仕上げ処理対象表面へのフィルムの接着を補助し、フィルムのエッジをさらに滑らかにすることが可能である。しかしながら、上塗りは要求されない。
【0026】
本明細書で提供される床面仕上げシステムで使用するために適した市販の硬化型床面仕上げ剤には、JohnsonDiversey,Inc.(Racine、WI)から入手可能な常温で硬化する金属結合スチレン−アクリル仕上げ剤のSignatureがある。好適な市販入手可能な蒸発硬化型床面仕上げ剤には、JohnsonDiversey,Inc.(Racine、WI)から入手可能なZF−175、Linobase、およびJX−4000がある。架橋硬化剤と混合された従来の床面仕上げ剤も使用することができる。例えば、さらに耐久性のある架橋仕上げ剤を供給するためにSignatureが約1%のポリアジリジンと混合されることが可能である。
【0027】
床面用途のような多くの用途に関して、表面仕上げが滑り抵抗性の表面、またはつまずき、滑り、および転倒を防止することに役立つ単一の摩擦係数を有する表面を与えることが望ましい。ある場合には、可撓性のフィルムは十分に滑り抵抗性のある表面を与えることが可能であるが、しかし、フィルムの滑り抵抗性を高めることが望ましいとき、フィルムの摩擦係数よりも高い摩擦係数を与える上塗りがフィルムの少なくとも一部分の上に塗布されることが可能である。ある実施形態では、上塗りが滑り止め表面を与えることが可能である。ここで使用される「滑り止め」表面は、James Machine Testを使用して静止摩擦係数を判定するための標準検査法であるASTM D−2047で測定すると少なくとも0.5の摩擦係数を有する表面である。これは、上塗りが少なくとも0.55の摩擦係数を有する表面を与える実施形態を含み、上塗りが少なくとも0.6の摩擦係数を有する表面を与える実施形態をさらに含み、上塗りが少なくとも0.65の摩擦係数を有する表面を与える実施形態をなおもさらに含み、上塗りが少なくとも0.7の摩擦係数を有する表面を与える実施形態をなおもさらに含み、上塗りが少なくとも0.75の摩擦係数を有する表面を与える実施形態さえもさらに含む。
【0028】
限定はされないが、適切な上塗りには、架橋したアクリル仕上げ剤のような耐久性架橋ポリマーの上塗りがあるが、これに限定されない。下地の可撓性フィルムと上層の架橋ポリマー仕上げ剤との組合せは可撓性フィルムを表面から単純に引き剥がすことによって除去されることが可能な耐久性の表面コーティングを提供する。これは、架橋仕上げ剤が直接表面に塗布される表面コーティングを上回る有意の利点を表わす。これらの架橋表面コーティングは、概して、物理的な研磨によってのみ除去されることが可能である。可撓性フィルムの上に塗布されることが可能な架橋上塗りの具体的な例には、スチレンアク
リル、ウレタンアクリル、ウレタン、ビニル、エポキシなどがある。これらの架橋仕上げ剤は永久仕上げ剤を含み、ここで「永久」仕上げ剤は機械的研磨を伴わずに床表面のような下地基材から除去することが不可能な仕上げ剤である。例えば、ある実施形態では、上塗りはアルカリに溶解しない仕上げ剤から作られる。これらの仕上げ剤は常温で架橋を誘発する(「常温硬化型仕上げ剤」)か、または外部の熱源もしくはエネルギー源を用いて(「エネルギー硬化型仕上げ剤」)硬化させることができる。ここで使用される「エネルギー硬化型仕上げ剤」は放射線硬化可能な仕上げ剤と熱硬化可能な仕上げ剤の両方を含む。様々な実施形態で、フィルムといずれかの上塗りとの組合せの厚さは8ミル以下、6ミル以下、5ミル以下、4ミル以下、あるいは2ミル以下でさえある。しかしながら、上塗りが特に薄いことは必須ではない。
【0029】
架橋型上塗りは、溶剤、望ましくは水溶性溶剤中に、アクリル、ウレタン、ビニルといった1種または複数種の硬化可能なモノマーもしくはポリマー、またはエポキシ・モノマーもしくはポリマーを含む組成物として可撓性フィルムの上に塗布される。この組成物は場合によっては分散剤、硬化剤、架橋剤、光重合開始剤、平滑化補助剤、乳化剤、シリコーン、ワックス、色素、染料、および保存剤といった組成物の塗布もしくは硬化を補助する他の添加剤を含むことが可能である。この組成物は可撓性フィルムに塗布されるとすぐに硬化する。ある場合には、それをエネルギー(熱または放射)に暴露して硬化を誘発する。適切なエネルギーの選択は仕上げ剤の性質によって決まる。適切なエネルギー源は熱源、赤外線源、紫外線源、電波エネルギー源、マイクロ波エネルギー源、またはそれらの組合せを含む。エネルギー硬化可能型の表面(例えば床面)仕上げ剤はよく知られており、市場で入手可能である。Minuteman International(Addison、IL)から入手可能なUVInfusion、UltraTc、およびUltra Rockは本明細書で提供される床面仕上げシステムに使用されることが可能な耐久性UV架橋型床面仕上げ剤の例である。Joncryl1972およびJoncryl1980は本明細書で提供される床面仕上げシステムに使用されることが可能な耐久性自己架橋型床面仕上げ剤の例である。
【0030】
上記で述べたように、被仕上げ処理表面とフィルムの間に少なくとも1層の下地塗りが配置されることが可能である。適切な下地塗りはよく知られており、市場で入手可能である。上記で検討したように、下地塗りは上塗りと異なる、類似する、または同一の組成物であることが可能である。
【0031】
本発明のさらなる実施形態では、第1の表面仕上げフィルムを表面に貼付した後、第1の表面仕上げフィルムの少なくとも一部分の上に上塗りを塗布し、つづいて、上塗りの上に配置される第2の表面仕上げフィルムを貼付し、場合によっては追加の上塗りを塗布する。さらに、所望の効果を達成するために、可撓性フィルムと上塗りの交互の層を利用されることができる。そのような実施形態では、上記の実施形態のように、第1の表面仕上げフィルムの貼付の前に、下地塗りを被仕上げ処理表面の上に配置されることができる。多層のフィルムを供給する能力は、穴を修繕するため、または損傷部を覆うために下側のフィルムを継ぎ当てにすることができるので有利である。
【0032】
表面仕上げフィルムを貼付のための表面の準備において、必要条件ではないが、最初にその表面を洗浄するかまたは剥ぎ取って汚れ、屑もしくは同様の不用物、ならびに表面に塗布された下地コーティングを取り除くことが推奨される。中性洗剤、アルカリ洗剤、酸性洗剤、洗剤/保存剤、またはポリマー洗剤を含む保存剤を含めた従来の洗浄剤をこの目的のために利用されることができる。そのような洗浄剤の一つはJohnsonDiversey,Inc.(Racine、WI)から入手可能なUHS Cleanerである。埃および汚れの大部分を除去するために化学モップ洗浄または同様の軽い洗浄を利用されることができる。洗浄および剥皮処理の後、その表面の上にフィルムを設置するか、または広げられることができる。フィルムが1層または複数層の除去可能な層で包装されている場合、それらの層を除去し、フィルムまたは、接着コーティング(存在する場合には)を露出し、通常軽い圧力を加えられることによってフィルムを表面に貼付する。フィルムを、1つのエッジを開始点とし、フィルムまたはテープの一片の下側表面にコーティングされたいずれかの接着剤を使用してフィルムのエッジを表面に接着し、そのエッジから外方向にフィルムを広げ(例えば巻きフィルムを広げ)、広げながら、表面に押し付けることによって貼付すことができる。平坦なエッジを有する道具を利用してフィルムを一様に表面に貼付し、すべての気泡、皺なども除去することができる。そのような道具には、擦り棒、硬刃、平刃のスキージ、T字バー(重り付きT字バーを含む)、およびローラ(加熱したおとび/または重りを付きのローラを含む)がある。貼付の後にフィルムに残るあらゆる気泡を、ピンまたは同様のもので気泡を突いて捕捉された空気または液体を放出することによって除去することができる。被仕上げ処理表面の上にフィルムが適切に置かれて位置決めされるとその後、あらゆる残りの除去可能な層を剥がし取ることができる。次に、フィルムの少なくとも一部分の上に上塗りを配置することができる。多層の上塗りを塗布することができる。
【0033】
また、フィルムを表面の上で位置決めするためにウォーターリリースまたはウォータースライド技術を利用されることができ、それにより、フィルムを表面の上で位置決めし、水分を施与してフィルムを除去可能な保護層からスライドして外して表面の上に付ける。
【0034】
驚異的かつ意外なことに、水の表面張力以下の表面張力を有する液体湿潤剤の薄層または噴霧を表面へのフィルムの貼付の前に被仕上げ処理表面またはフィルムの下側表面にまず塗布することによってフィルムの中の気泡が削減されるか、または除去されることを見出した。例えば、湿潤剤として水を使用することができる。いくつかの適用については、水よりも低い表面張力を有する湿潤剤が望ましい。これは、湿潤剤が20℃で約70ダイン/cm未満の表面張力を有する場合の適用を含み、さらに、湿潤剤が20℃で約65ダイン/cm未満の表面張力を有する場合の適用を含み、さらにまた、湿潤剤が20℃で約60ダイン/cm未満の表面張力を有する場合の適用を含み、さらに、湿潤剤が20℃で約50ダイン/cm未満の表面張力を有する場合の適用も含む。適切な液体湿潤剤は、アルコール含有洗剤、酸性洗剤、アルカリ洗剤、および保守管理剤を含めた従来式の洗浄用溶液を含む。従来の床面仕上げ剤(例えば懸濁固体を有する伴った水性配合物)もやはり湿潤剤として使用されることができる。そのような仕上げ剤は噴霧または薄い液体コーティングとして塗布することができ、そして可撓性フィルムを、フィルム内の気泡の形成を削減するためにそれが乾く前に仕上げ剤の上に貼付されることができる。
【0035】
気泡はまた、空気もしくは液体透過性のフィルムを使用することによって、あるいは表面の上でフィルムが平らにされるときにフィルムの下に捕捉されるあらゆる液体もしくは空気を逃がすための1つまたは複数の穿孔を有するフィルムを使用することによって削減することができる。穿孔は様々な形状の穴を含むことが可能であるが、狭いスリットもしくはピンホールであることが好ましく、なぜならばそれらはフィルムの滑らかさを有意に下げることなく空気と液体を逃がすことを可能にするからである。これは、粗い領域にゴミが集まると粗い表面が一層速く損耗し、エッジが擦り切れるので、望ましい。したがって、穿孔の数は、フィルムの表面を必要以上に粗くすることなく、かつフィルムの完全性を弱めることなく気泡の数を削減するために十分であることが望ましい。ある実施形態では、フィルムは1平方フィート当たり平均で少なくとも1つの穿孔を有する。これはフィルムが1平方フィート当たり平均で少なくとも10個の穿孔を有する実施形態を含む。ある実施形態では、フィルムは1平方フィート当たり平均で約500個以下の穿孔を有する。これはフィルムが1平方フィート当たり平均で約200個以下の穿孔を有する実施形態を含み、フィルムが1平方フィート当たり平均で約100個以下の穿孔を有する実施形態をさらに含み、フィルムが1平方フィート当たり平均で約50個以下の穿孔を有する実施形態をも含む。
【0036】
上記で検討されたタイプの硬化もしくは架橋した上塗りが使用される実施形態では、フィルムを通過する上塗りの漏れ、および下地表面および/または表面から単純に引き剥がすことが不可能な永久仕上げを形成することができる下地の接着層と上塗りの接触を防止または最小限にするフィルムを供給することが望ましい。これらの実施形態では、フィルムは少数または穿孔のみを有することができ、(穴ではなく)スリットもしくはピンホールのような小さい開口を与える穿孔のみを含むことができ、あるいは穿孔を設けなくてもよい。小さい開口の手法が使用される場合、これらの開口は上塗りが通過することを防止または実質的に防止するために十分に小さくなければならない。
【0037】
可撓性のフィルムはシートまたはロールで供給されることができ、一枚のシートまたは多数の小さいフィルムセグメントとして貼付されることが可能である。これらのフィルムセグメントは様々な形状をとることが可能であるが、1つまたは複数の直線のエッジを有することが望ましい。適切な形状は長方形および正方形を含む。多数のフィルムセグメントが敷きつめられるとき、それらは互いにエッジを接して、しかし重なり合うことなく配置されることが望ましい。このプロセスは、一直線の列およびきれいな突き合せ接合の達成を補助するためのレーザ誘導チョークラインを使用すると容易である。
【0038】
本発明による可撓性フィルム仕上げ表面の保守管理は中性洗剤、アルカリ洗剤、酸性洗剤、ポリマー洗剤、およびポリマー保存剤を含めた一般的に使用される洗浄剤の利用によって行われることが可能である。JohnsonDiversey(Racine、WI)から入手可能なStride Cleanerといった普通に入手可能な製品を利用することができる。洗浄剤を表面に塗布した後、フィルムを傷つけずに汚れを除去するために十分なかきまわし力を加えられることができる。これは一般的に使用される自動洗浄機およびバフ仕上げ機のような機械的道具で達成され得る。
【0039】
図1に描かれた層の厚さは、具体的説明の目的でしかなく、各々の層の実際の厚さおよびいずれかの他の層に対する相対的厚さを反映することをまったく意味しないことに留意すべきである。
【0040】
特定の実施形態と関連付けて本発明の本質を説明したが、これらの説明は記述が例示の方法で行われたに過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを明確に理解するべきである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】床に施与される可撓性表面仕上げフィルムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)表面を少なくとも部分的に覆う可撓性のフィルム、および
(b)前記フィルムの少なくとも一部分の上に配置される硬化コーティング
を含む表面仕上げ。
【請求項2】
前記硬化コーティングが蒸発硬化型のコーティングである、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項3】
前記硬化コーティングが雰囲気硬化型のコーティングである、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項4】
前記硬化コーティングがエネルギー硬化型のコーティングである、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項5】
前記硬化コーティングが永久架橋型のコーティングである、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項6】
前記可撓性フィルムが10ミル以下の厚さを有する、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項7】
前記可撓性フィルムと前記表面との間に配置された接着コーティングをさらに含む、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項8】
前記架橋型コーティングが、アクリル・コーティング、ポリウレタン・コーティング、ビニル・コーティング、およびエポキシ・コーティングからなる群より選択される、請求項5に記載の表面仕上げ。
【請求項9】
前記可撓性フィルムが、ポリプロピレン・フィルム、ポリアセタール・フィルム、ポリアミド・フィルム、無水物重合体フィルム、ポリエステル・フィルム、ポリオレフィン・フィルム、ポリスチレン・フィルム、ポリ塩化ビニル・フィルム、ポリ塩化ビニリデン・フィルム、ポリウレタン・フィルム、およびポリ尿素フィルムからなる群より選択されるフィルムを含む、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項10】
前記可撓性フィルムが、剥離剤の使用を伴わずに引き剥がしによって前記表面から除去されることが可能である、請求項1に記載の表面仕上げ。
【請求項11】
表面を仕上げるための方法であって、
(a)前記表面の少なくとも一部分の上に可撓性のフィルムを施与する工程、
(b)前記可撓性フィルムの少なくとも一部分の上に硬化性組成物を施与する工程、および
(c)前記組成物を硬化して硬化ポリマー・コーティングを与える工程
を含む方法。
【請求項12】
前記硬化ポリマー・コーティングが架橋型ポリマー・コーティングである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物を硬化させる工程が前記組成物をエネルギーで硬化させる工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記可撓性フィルムが10ミル以下の厚さを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリマーが熱、赤外放射、紫外放射、電波輻射、マイクロ波放射、またはそれらの組合せを使用してエネルギー硬化される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記架橋型コーティングが、アクリル・コーティング、ポリウレタン・コーティング、ビニル・コーティング、およびエポキシ・コーティングからなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
表面を少なくとも部分的に覆う、20ミル以下の厚さを有する有孔可撓性フィルムを含む表面仕上げ。
【請求項18】
前記可撓性フィルムが10ミル以下の厚さを有する、請求項17に記載の表面仕上げ。
【請求項19】
前記可撓性フィルムが1平方フート当たり平均で少なくとも1つの穿孔を有する、請求項17に記載の表面仕上げ。
【請求項20】
前記可撓性フィルムが、剥離剤の使用を伴わずに引き剥がしによって前記表面から除去されることが可能である、請求項17に記載の表面仕上げ。
【請求項21】
可撓性のフィルムで表面を仕上げるための方法であって、
(a)水の表面張力と同じかそれよりも小さい表面張力を有する液体の湿潤剤を被仕上げ処理表面または前記可撓性フィルムの下側表面に塗布する工程、および
(b)前記可撓性フィルムと前記被仕上げ処理表面との間に前記液体湿潤剤を配置し、前記被仕上げ処理表面上に前記可撓性フィルムを押圧する工程
を含む方法。
【請求項22】
前記湿潤剤が水の表面張力よりも小さい表面張力を有する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記可撓性フィルムが10ミル以下の厚さを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記可撓性フィルムがその下側表面上に配置された接着コーティングを有する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
表面上に互いに隣接して配置された複数の可撓性フィルムセグメントを有する仕上がり表面であって、各々の可撓性フィルムセグメントが5ミル未満の厚さを有し、前記可撓性フィルムセグメントのエッジが重なり合わない仕上がり表面。
【請求項26】
各々の可撓性フィルムセグメントと前記表面との間に配置された接着コーティングをさらに含む、請求項25に記載の仕上がり表面。
【請求項27】
前記可撓性フィルムが、剥離剤の使用を伴わずに引き剥がしによって前記表面から除去されることが可能である、請求項25に記載の仕上がり表面。
【請求項28】
(a)表面を少なくとも部分的に覆う可撓性フィルム、および
(b)前記可撓性フィルムの少なくとも一部分の上に配置された上塗り
を含み、
前記上塗りが前記可撓性フィルムよりも高い摩擦係数を有する表面仕上げ。
【請求項29】
前記上塗りが滑り止め表面仕上げを与える、請求項28に記載の表面仕上げ。
【請求項30】
前記上塗りが、ASTM D−2047で測定して少なくとも0.6の摩擦係数を有する、請求項28に記載の表面仕上げ。
【請求項31】
前記上塗りが架橋型ポリマー・コーティングである、請求項28に記載の表面仕上げ。

【図1】
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【公表番号】特表2006−521218(P2006−521218A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−500657(P2005−500657)
【出願日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【国際出願番号】PCT/US2003/041713
【国際公開番号】WO2004/108409
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(398061050)ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America
【Fターム(参考)】