説明

フレキシブル基板、フレキシブル基板位置決め方法、フレキシブル基板位置決め構造、液滴吐出ヘッド及び画像形成装置

【課題】相手側部材に対し位置決めが容易なフレキシブル基板と、このフレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めするフレキシブル基板位置決め方法、フレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めしたフレキシブル基板位置決め構造、フレキシブル基板を用いた液滴吐出ヘッド、及びこの液滴吐出ヘッドを用いた画像形成装置を得る。
【解決手段】フレキシブル基板88の位置決め孔92は、位置決め時の移動方向(矢印M1方向)の先端側に幅広部102が構成されている。位置決め孔92が位置決めピン96に対し幅方向にずれていても、このズレを吸収して、位置決めピン96を位置決め孔92に収容することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル基板と、このフレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めするフレキシブル基板位置決め方法、フレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めしたフレキシブル基板位置決め構造、フレキシブル基板を用いた液滴吐出ヘッド、及びこの液滴吐出ヘッドを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル基板を電子部品(相手側部材)に接続する接続構造として、たとえば特許文献1には、フレキシブル基板の配線の、電子部品と接続される位置に貫通孔を設け、この貫通孔に電子部品の突起部を挿入してフレキシブル基板と電子部品とを電気的に接続した構造が記載されている。
【0003】
ところで、フレキシブル基板は可撓性を有するため、フレキシブル基板がわずかに変形していても、相手側部材に対し位置決めが困難になる。たとえば、特許文献1の構造では、配線の貫通孔と電子部品の突起部との正確な位置決めが必要になる。しかし、特許文献1には、これらの位置決めに関しては記載がない。
【特許文献1】特開2007−36009号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、相手側部材に対し位置決めが容易なフレキシブル基板と、このフレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めするフレキシブル基板位置決め方法、フレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めしたフレキシブル基板位置決め構造、フレキシブル基板を用いた液滴吐出ヘッド、及びこの液滴吐出ヘッドを用いた画像形成装置を得ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明では、可撓性を有するフレキシブル基板本体と、前記フレキシブル基板本体が接合される相手側部材に設けられた位置決め凸部を収容可能にフレキシブル基板本体に形成され、フレキシブル基板本体を相手側部材に対して位置決めする位置決め収容部と、を有し、前記位置決め収容部に、接合時の前記フレキシブル基板本体の前記相手側部材に対する移動方向の先端側が後端側よりも幅広とされた幅広部が形成されている。
【0006】
このフレキシブル基板では、フレキシブル基板本体の位置決め収容部に、相手側部材の位置決め凸部を収容することで、フレキシブル基板本体が相手側部材に対し位置決めされる。ここで、フレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めする場合、たとえば、請求項7に記載のフレキシブル基板位置決め方法を適用することができる。
【0007】
すなわち、収容工程において、フレキシブル基板を相手側部材に対し移動させながら位置決め凸部を位置決め収容部に収容するが、位置決め収容部には、移動方向の先端側が後端側よりも幅広とされた幅広部が形成されている。したがって、位置決め凸部を、まず幅広部に収容させることができる。そして、位置決め工程では、さらにフレキシブル基板を相手側部材に対し移動させることで、収容部の後端側(幅広部よりも相対的に幅狭になっている)を位置決め凸部に接触させて、フレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めする。
【0008】
このように、本発明のフレキシブル基板では、フレキシブル基板本体の位置決め収容部に幅広部が形成されているので、相手側部材の位置決め凸部をまず幅広部に収容させることで、位置決めを容易に行うことが可能になる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記位置決め収容部の前記後端側に、前記位置決め凸部と面接触する面接触部が形成されている。
【0010】
したがって、位置決め収容部の後端側では、面接触部が位置決め凸部と面接触する。これにより、面接触でなく、点接触あるいは線接触する構成と比較して、接触面積が広くなるので、位置決め収容部への位置決め凸部からの局所的な荷重を抑制できる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記面接触部が、円柱状に形成された前記位置決め凸部の外周面と同一の曲率で面接触する円弧面とされている。
【0012】
すなわち、位置決め凸部が円柱状に形成されている場合には、その外周面と同一の曲率の円弧面を形成するだけの簡単な構造で面接触部を構成し、位置決め凸部との広い接触面積を確保できる。
【0013】
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記位置決め収容部の前記後端側に、前記移動方向と直交するフレキシブル基板の幅方向で前記位置決め凸部と接触する幅方向接触部が形成されている。
【0014】
したがって、フレキシブル基板が相手側部材に対し、フレキシブル基板の幅方向に移動しようとしても、幅方向接触部が位置決め凸部と接触することで幅方向の移動が阻止される。すなわち、相手側部材に対しフレキシブル基板の幅方向に位置決めできる。
【0015】
請求項5に記載の発明では、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記位置決め収容部が、前記移動方向と直交するフレキシブル基板本体の幅方向の中央部分と、この中央部分よりも幅方向両端側に少なくとも1つずつ形成されている。
【0016】
これにより、フレキシブル基板本体の幅方向両端側部分だけでなく、幅方向中央部分についても位置決めが可能となる。たとえば、フレキシブル基板本体を相手側部材に接合するときに、幅方向中央部分での変形が抑制されているので、接合位置のずれが抑制できる。
【0017】
請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の発明において、複数の前記位置決め収容部のうち少なくとも1つの位置決め収容部の前記後端側の部分が、他の位置決め収容部の後端側の部分よりも前記幅方向で幅広に形成された第2幅広部とされている。
【0018】
このように、少なくとも1つの位置決め収容部において、後端側部分を幅広に形成して第2幅広部を構成しておくと、たとえば位置決め収容部と位置決め凸部との相対的な位置精度が低い場合でも、第2幅広部において位置決め凸部と幅方向のズレを許容できるので位置決めが可能になる。位置決め収容部のなかには、後端側においてこのような第2幅広部が形成されていないものが存在しているようにすれば、第2幅広部が形成されてない位置決め収容部と位置決め凸部とで、フレキシブル基板の幅方向への確実な位置決めも可能になる。
【0019】
請求項8に記載の発明では、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板本体と、前記フレキシブル基板本体が接合される相手側部材と、前記相手側部材に設けられた位置決め凸部と、を有し、前記フレキシブル基板本体の前記位置決め収容部の後端側と前記位置決め凸部とが接触されて位置決めされている。
【0020】
このフレキシブル基板位置決め構造では、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板本体を用いており、相手側部材に対し、位置決め凸部がまず幅広部に収容され、次に収容部の後端側が位置決め凸部に接触されてフレキシブル基板が相手側部材に対し位置決めされている。
【0021】
このように、位置決め収容部に幅広部が形成されたフレキシブル基板を用いているので、位置決めを容易に行うことが可能になる。
【0022】
請求項9に記載の発明では、液滴を吐出するための液滴吐出ヘッド本体と、前記液滴吐出ヘッド本体に設けられた回路基板と、前記回路基板に接合された請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板と、を有する。
【0023】
この液滴吐出ヘッドでは、フレキシブル基板が接続された回路基板を有しており、フレキシブル基板を回路基板(この回路基板又は回路基板上の部品が相手側部材となる)に対して容易に位置決め可能である。フレキシブル基板を回路基板に接続した状態では、液滴吐出ヘッド本体を駆動あるいは制御して液滴を吐出することができる。
【0024】
請求項10に記載の発明では、記録シートを搬送する搬送装置と、前記搬送装置で搬送される前記記録シート上に液滴を吐出する請求項9に記載の液滴吐出ヘッドと、を有する。
【0025】
したがって、搬送装置によりシート材を搬送しつつ、この記録シート上に液滴吐出ヘッドから液滴を吐出して画像を形成することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明は上記構成としたので、相手側部材に対し位置決めが容易なフレキシブル基板と、このフレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めするフレキシブル基板位置決め方法、フレキシブル基板を相手側部材に対し位置決めしたフレキシブル基板位置決め構造、フレキシブル基板を用いた液滴吐出ヘッド、及びこの液滴吐出ヘッドを用いた画像形成装置が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置について説明する。
【0028】
まず、画像形成装置10の全体構成について説明する。
【0029】
[画像形成装置]
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置10には、記録媒体としての枚葉紙(以下、「用紙」という)の搬送方向上流側に、用紙を給紙搬送する給紙搬送部12が設けられている。この給紙搬送部12の下流側には、用紙の搬送方向に沿って、用紙の記録面に処理液を塗布する処理液塗布部14、用紙の記録面に画像を形成する画像形成部16、記録面に形成された画像のインクを乾燥させるインク乾燥部18、乾燥したインクを用紙に定着させる画像定着部20、画像が定着した用紙を排出する排出部21が設けられている。
【0030】
以下、各処理部について説明する。
【0031】
(給紙搬送部)
給紙搬送部12には、用紙が積載される積載部22が設けられており、積載部22の用紙搬送方向下流側には、積載部22に積載された用紙を一枚ずつ給紙する給紙部24が設けられている。給紙部24によって給紙された用紙は、複数のローラ対26で構成された搬送部28を経て、処理液塗布部14へ搬送される。
【0032】
(処理液塗布部)
処理液塗布部14では、処理液塗布ドラム30が回転可能に配設されている。この処理液塗布ドラム30には、用紙の先端部を挟持して用紙を保持する保持部材32が設けられており、保持部材32を介して、処理液塗布ドラム30の表面に用紙を保持した状態で、処理液塗布ドラム30の回転によって用紙を下流側へ搬送する。
【0033】
なお、後述する中間搬送ドラム34、画像形成ドラム36、インク乾燥ドラム38及び画像定着ドラム40についても、処理液塗布ドラム30と同様に保持部材32が設けられている。そして、この保持部材32によって、上流側のドラムから下流側のドラムへの用紙の受け渡しが行われる。
【0034】
処理液塗布ドラム30の上部には、処理液塗布ドラム30の周方向に沿って、処理液塗布装置42及び処理液乾燥装置44が配設されており、処理液塗布装置42によって、用紙の記録面に処理液が塗布され、処理液乾燥装置44によって、処理液が乾燥される。
【0035】
ここで、処理液はインクと反応して色材(顔料)を凝集し、色材(顔料)と溶媒を分離促進する効果を有している。処理液塗布装置42には、処理液が貯留された貯留部46が設けられており、グラビアローラ48の一部が処理液に浸されている。
【0036】
このグラビアローラ48にはゴムローラ50が圧接して配置されており、ゴムローラ50が用紙の記録面(表面)側に接触して処理液が塗布される。また、グラビアローラ48にはスキージ(図示省略)が接触しており、用紙の記録面に塗布する処理液塗布量を制御する。
【0037】
処理液膜厚は後述するインクジェットラインヘッド64から打滴される液滴(以下「ヘッド打滴」という)の直径より十分小さいことが理想である。すなわち、処理液膜が厚いと、インクドットは処理液内で浮遊してしまい、用紙の記録面と接触しないことになる。例えば2plの打滴量の場合、ヘッド打滴の液滴の平均直径は15.6μmであるが、この程度の大きさ(体積)の液滴では、処理液膜厚が厚い場合には、インクドットは処理液内で浮遊してしまい、用紙の記録面と接触しない。2plの打滴量で着弾ドット径(用紙の記録面に接触した液滴の直径)を30μm以上得るには処理液膜厚を3μm以下にすることが好ましい。
【0038】
一方、処理液乾燥装置44には、熱風ノズル54及び赤外線ヒーター56(以下「IRヒーター56」という)が処理液塗布ドラム30の表面に近接して配設されている。この熱風ノズル54及びIRヒーター56により、処理液中の水などの溶媒を蒸発させ、固体もしくは薄膜処理液層を用紙の記録面側に形成する。処理液乾燥工程で処理液を薄層化することで、画像形成部16でインク打滴したドットが用紙表面と接触して必要なドット径が得られると共に、薄層化した処理液と反応し色材凝集して用紙表面に固定する作用が得られやすい。
【0039】
このようにして、処理液塗布部14で記録面に処理液が塗布、乾燥された用紙は、処理液塗布部14と画像形成部16の間に設けられた中間搬送部58へ搬送される。
【0040】
(中間搬送部)
中間搬送部58には、中間搬送ドラム34が回転可能に設けられており、中間搬送ドラム34に設けられた保持部材32を介して、中間搬送ドラム34の表面に用紙の先端を保持し、中間搬送ドラム34の回転によって用紙を下流側へ搬送する。
【0041】
(画像形成部)
画像形成部16には、画像形成ドラム36が回転可能に設けられており、画像形成ドラム36に設けられた保持部材32を介して、画像形成ドラム36の表面に用紙を保持し、画像形成ドラム36の回転によって用紙を下流側へ搬送する。
【0042】
画像形成ドラム36の上部には、画像形成ドラム36の表面に近接して、シングルパス方式のインクジェットラインヘッド64で構成されたヘッドユニット66が配設されている。このヘッドユニット66では、少なくとも基本色であるYMCKのインクジェットラインヘッド64が画像形成ドラム36の周方向に沿って配列され、処理液塗布部14で用紙の記録面に形成された処理液層上に各色の画像を形成する。なお、ヘッドユニット66の構成については後述する。
【0043】
処理液はインク中に分散する色材(顔料)とラテックス粒子を処理液に凝集する効果を持たせ、用紙上で色材流れなど発生しない凝集体を形成する。インクと処理液の反応の一例として、処理液内に酸を含有しPHダウンにより顔料分散を破壊し、凝集するメカニズムを用いることで、色材滲み、各色インク間の混色、インク滴の着弾時の液合一による打滴干渉を回避する。
【0044】
インクジェットラインヘッド64は、画像形成ドラム36に配置された回転速度を検出するエンコーダ(図示省略)に同期して打滴を行うことで、高精度に着弾位置を決定すると共に、画像形成ドラム36の振れ、回転軸68の精度、ドラム表面速度に依存せず、打滴ムラを低減することが可能となる。
【0045】
なお、ヘッドユニット66は画像形成ドラム36の上部から退避可能とされており、インクジェットラインヘッド64のノズル面清掃や増粘インク排出などのメンテナンス動作は、このヘッドユニット66を画像形成ドラム36の上部から退避させることで実施される。
【0046】
記録面に画像が形成された用紙は、画像形成ドラム36の回転によって、画像形成部16とインク乾燥部18の間に設けられた中間搬送部70へ搬送されるが、中間搬送部70については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
【0047】
(インク乾燥部)
インク乾燥部18には、インク乾燥ドラム38が回転可能に設けられており、インク乾燥ドラム38の上部には、インク乾燥部18の表面に近接して、熱風ノズル72及びIRヒーター74が複数配設されている。この熱風ノズル72及びIRヒーター74による温風によって、用紙の画像形成部では、色材凝集作用により分離された溶媒が乾燥され、薄膜の画像層が形成される。
【0048】
温風は用紙の搬送速度によっても異なるが、通常は50℃〜70℃に設定されている。蒸発した溶媒はエアーと共に画像形成装置10の外部へ排出されるが、溶媒は回収される。この溶媒は、冷却器/ラジエータ等で冷却して液体として回収しても良い。
【0049】
記録面の画像が乾燥した用紙は、インク乾燥ドラム38の回転によって、インク乾燥部18と画像定着部20の間に設けられた中間搬送部76へ搬送されるが、中間搬送部76については、中間搬送部58と構成が略同一であるため説明を省略する。
【0050】
(画像定着部)
画像定着部20には、画像定着ドラム40が回転可能に設けられており、画像定着部20では、インク乾燥ドラム38上で形成された薄層の画像層内のラテックス粒子が加熱/加圧されて溶融し、用紙上に固着定着する機能を有する。
【0051】
画像定着ドラム40の上部には、画像定着ドラム40の表面に近接して、加熱ローラ78が配設されている。この加熱ローラ78は熱伝導率の良いアルミなどの金属パイプ内にハロゲンランプが組み込まれており、加熱ローラ78によって、ラテックスのTg温度以上の熱エネルギーが付与される。これにより、ラテックス粒子を溶融し、用紙上の凹凸に押し込み定着を行うと共に画像表面の凹凸をレベリングし光沢性を得ることを可能とする。
【0052】
加熱ローラ78の下流側には、定着ローラ80が設けられている、この定着ローラ80は画像定着ドラム40の表面に圧接した状態で配置され、画像定着ドラム40との間でニップ力を得るようにしている。このため、定着ローラ80又は画像定着ドラム40のうち、少なくとも一方は表面に弾性層を持ち、用紙に対して均一なニップ圧を持つ構成とする。
【0053】
以上のような工程により、記録面に画像が定着した用紙は、画像定着ドラム40の回転によって、画像定着部20の下流側に設けられた排出部21側へ搬送される。
【0054】
なお、本実施形態では、画像定着部20について説明したが、インク乾燥部18で記録面に形成された画像を乾燥・定着させることができれば良いため、この画像定着部20は必ずしも必要ではない。
【0055】
[ヘッドユニット]
図2に詳細に示すように、ヘッドユニット66は、ヘッド筐体82を有している。ヘッド筐体82内には、ドライバ基板84及びコントロール基板86が備えられており、ぞれぞれ、ヘッドユニット66の駆動や各種コントロールを行う。特に、ドライバ基板84の下部には複数のノズルが備えられており、たとえば、これらノズルに対応して設けられた圧電素子を駆動することで、ノズルから用紙に対して液滴を吐出可能とされている。そして、本実施形態では一例として、ドライバ基板84に対し、フレキシブル基板88を位置決めして接合している。
【0056】
図3(A)に示すように、フレキシブル基板88は、ポリイミド等の可撓性を有する材料によって略板状に形成されたフレキシブル基板本体90を有している。図4にも示すように、フレキシブル基板本体90の長手方向の一端90A側には、幅方向両端の近傍位置に、位置決め孔92A、92Bが形成されている。なお、図3(A)及び図4では、フレキシブル基板本体90の一端90A側のみを示し、他端側は図示を省略している。以下、単に一端というときは、フレキシブル基板本体90の一端90Aをいうものとする。また、単に幅方向というときは、フレキシブル基板本体90の幅方向をいうものとする。
【0057】
これに対し、図3(A)に示すように、ドライバ基板84上の電子部品94からは、位置決め孔92A、92Bのそれぞれに一対一で対応する位置決めピン96A、96Bが突設されている。位置決めピン96A、96Bはいずれも円柱状に形成されており、その高さは、フレキシブル基板88の厚みよりも高くされている。
【0058】
なお、以下において、位置決め孔92A、92Bを特に区別する必要がない場合には、適宜位置決め孔92とする。同様に、位置決めピン96A、96Bも、特に区別する必要がない場合には位置決めピン96とする。
【0059】
ここで、図3(B)及び図4から分かるように、位置決め孔92A、92Bはいずれも、一端側から他端側に向かって幅広となる二等辺三角形状に形成されている。位置決め孔92A、92Bの一端側は、位置決めピン96A、96Bの外周面と同一の曲率で湾曲する円弧面98とされている。したがって、位置決めピン96A、96Bが位置決め孔92A、92Bの一端側に位置しているときには、位置決めピン96A、96Bの外周面と位置決め孔92A、92Bの円弧面98とが面接触する。また、このときには、位置決めピン96A、96Bに対し、位置決め孔92A、92Bの内面100が幅方向で斜めに対向して接触している。したがって、位置決めピン96A、96Bと位置決め孔92A、92Bとの幅方向への相対的な移動が阻止されている。
【0060】
位置決め孔92A、92Bは、円弧面98から他端側へ向かうに従って幅が漸増されており、他端側には、位置決めピン96A、96Bの直径よりも広い幅を有する幅広部102が構成されている。本実施形態では後述するように、フレキシブル基板88を電子部品94に対し移動させて位置決めを行うものであるが、この移動方向の先端側に幅広部102が形成されていることになる。
【0061】
なお、幅広部102の両側に位置する部分(位置決め孔92A、92Bの三角形の角のうち、円弧面98以外の2つの角)も、所定の曲率で湾曲されている。したがって、位置決め孔92A、92Bには、局所的に角張った部分が存在しない形状とされている。
【0062】
また、図3(A)に示すように、電子部品94には、フレキシブル基板88との接合用突起104が形成されている。これに対し、フレキシブル基板88には、位置決めピン96A、96Bがそれぞれ位置決め孔92A、92Bの円弧面98に面接触した状態で、接合用突起104が嵌合される接合用孔106が形成されている。
【0063】
接合用突起104は、本実施形態では接合用孔106の外形と略等しいか、もしくは接合用孔106の外形よりも一回り小さくなるように形成されており、接合用孔106に挿入可能となっている。
【0064】
接合用突起104の高さは、フレキシブル基板本体90の厚みよりも高くなるように形成されている。したがって、接合用突起104を接合用孔106に挿入した状態では、接合用突起104の上部が接合用孔106(フレキシブル基板本体90の上面)から突出して、突出部116が構成される(図9参照)。
【0065】
フレキシブル基板88が電子部品94に接合された状態では、突出部116がかしめられて拡径されており、拡径部が構成される。この拡径部は、フレキシブル基板本体90と部分的に重なっており、いわゆるアンカー効果によって電子部品94と拡径部とによりフレキシブル基板本体90が挟まれることで、フレキシブル基板88が電子部品94に対し確実に固定されている。さらに、フレキシブル基板88と電子部品94は電気的にも接続される。
【0066】
次に、フレキシブル基板88を電子部品94(ドライバ基板84)に対し位置決めして接合する方法について説明する。
【0067】
まず、図5に示すように、位置決めピン96A、96Bの双方に対し、位置決め孔92A、92Bが相対的に一端90A側(矢印M1と反対側)に位置するように、フレキシブル基板本体90を電子部品94に対し当てがう。そして、押しジグ112(図5〜図7では図示省略、図3参照)でフレキシブル基板本体90を電子部品94に向かって撓ませながら、矢印M1方向に移動させていく。
【0068】
図6に示すように、フレキシブル基板本体90の矢印M1方向への移動により、位置決め孔92A、92Bの幅広部102が位置決めピン96A、96Bの位置、あるいはその近傍位置に至ると、位置決めピン96A、96Bが位置決め孔92A、92Bに入り込む(収容工程)。
【0069】
ここで、図8には比較例として、位置決めピン96と略同径(円形)の位置決め孔110を有するフレキシブル基板108を電子部品94に対し位置決めするときの状態が示されている。このように位置決め孔110が位置決めピン96と略同径とされた比較例では、位置決め孔110が幅方向に僅かでもずれていると、位置決めピン96が入らない。
【0070】
これに対し、本実施形態では、フレキシブル基板88を電子部品94に対し移動させる際の移動方向の先端側に幅広部102を形成することで、フレキシブル基板88を電子部品94に対して位置決めする作業を容易に行うことができる。たとえば、位置決め孔92A、92Bが位置決めピン96A、96Bに対し相対的に幅方向にずれていても、幅広部102の範囲内であれば、このズレを吸収して、位置決めピン96Aを位置決め孔92Aに、位置決めピン96Bを位置決め孔92Bにそれぞれ収容することができる。
【0071】
さらに、フレキシブル基板本体90を矢印M1方向に移動させると、図7に示すように、位置決めピン96A、96Bの外周面が位置決め孔92A、92Bの円弧面98に当たって移動が阻止されると共に、フレキシブル基板88が電子部品94に対し位置決めされる(位置決め工程)。
【0072】
このとき、図9に示すように、接合用突起104も接合用孔106に嵌合させる。さらに、接合用突起104の先端部分にカシメ加工等を施すことで、フレキシブル基板88が電子部品94に対し位置決めされた状態で接合(固定)される。また、フレキシブル基板88と電子部品94との電気的な接続もなされる。その後、フレキシブル基板88と電子部品94、あるいはドライバ基板84との間で、はんだ等により、さらに電気的な接続部分を構成しても良い。
【0073】
このようにして、フレキシブル基板88が電子部品94に対し位置決めされた状態では、位置決めピン96A、96Bの外周面が位置決め孔92A、92Bの円弧面98に面接触している。したがって、これらが点接触あるいは線接触している構成と比較して、接触部分に作用する圧力が小さくなるため、位置決めピン96A、96Bから位置決め孔92A、92Bへの局所的な荷重も小さくなる。
【0074】
また、図7(B)から分かるように、位置決めピン96A、96Bが円弧面98に面接触している状態では、位置決め孔92A、92Bのそれぞれの内面100が、幅方向に見て位置決めピン96A、96Bと斜めに対向して接触していることになる。したがって、電子部品94に対しフレキシブル基板本体90が幅方向に移動しようとしても、この移動が阻止される。すなわち、フレキシブル基板88は電子部品94に対し、長手方向(矢印M1方向)と幅方向の双方で位置決めされている。
【0075】
しかも、位置決め孔92A、92Bの3つの角部のうち、円弧面98だけでなく、他の2つの角部も湾曲されており、位置決め孔92A、92Bの内側からフレキシブル基板本体90に局所的な荷重が作用することが抑制される。このため、フレキシブル基板本体90の亀裂や損傷が防止される。
【0076】
図10には、本発明の第2実施形態のフレキシブル基板122が示されている。なお、以下の各実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等については同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0077】
第2実施形態のフレキシブル基板122では、フレキシブル基板本体90の幅方向両端近傍位置の位置決め孔92A、92Bに加えて、幅方向中央部分にも位置決め孔92Cが形成されている。また、電子部品94(図10では図示省略、第1実施形態として示した図3等参照)の位置決めピン96も、位置決め孔92Cにあわせて、位置決めピン96Cが追加されている。
【0078】
ここで、図11に示すように、フレキシブル基板本体90を電子部品94に対し矢印M1方向に移動させると、フレキシブル基板本体90の幅方向中央部分が、幅方向両端部分と比較して矢印M1方向により大きく変形してしまうことがある。これに対し、第2実施形態のように、フレキシブル基板本体90の幅方向中央部分にも位置決め孔92Cを形成すれば、位置決め孔92Cに位置決めピン96Cを収容して位置決めすることで、フレキシブル基板本体90の上記した変形を抑制可能になる。これにより、フレキシブル基板本体90の幅方向中央部分の位置決めをより確実に行うことが可能になり、フレキシブル基板122全体の位置決めもより正確に行うことができるようになる。
【0079】
図12には、本発明の第3実施形態のフレキシブル基板132が示されている。第3実施形態では、一方の位置決め孔92Aは第1実施形態と同様に二等辺三角形状とされているが、他方の位置決め孔94Dは、台形状に形成されている。したがって、台形状の位置決め孔94Dは、全体として、位置決め孔92Aよりも幅広に形成されると共に、円弧面98に代えて平面134が構成されている。
【0080】
ここで、例えば第1実施形態のように、すべての位置決め孔92A、92Bが三角形状に形成されている構成において、位置決め孔92A、92Bと位置決めピン96A、96Bの位置に僅かなズレがあった場合を考える。この場合、一方の位置決め孔92Aの円弧面98に位置決めピン96Aが位置していても、他方の位置決め孔92Bの円弧面98には位置決めピン96Bが位置しないおそれがある。
【0081】
これに対し、本実施形態のように、一方の位置決め孔94Dを台形状としておけば、上記した位置ズレを台形状の位置決め孔94Dにより吸収でき、位置決めされた状態では位置決めピン96Dは平坦面134に接触する。また、フレキシブル基板本体90の幅方向の位置決めは、位置決めピン96Aが三角形上の位置決め孔92Aの円弧面98、内面100に接触することで可能である。
【0082】
図13には、本発明の第4実施形態のフレキシブル基板142が示されている。第4実施形態では、第2実施形態と同様に、フレキシブル基板本体90の幅方向の両端近傍部分と中央部分とで、合計3つの位置決め孔を形成しているが、1つの位置決め孔92Aは三角形状、他の2つの位置決め孔92D、92Eは台形状としている。
【0083】
このように、フレキシブル基板本体90の幅方向に3つ以上の位置決め孔が形成されている構成では、複数の位置決め孔を台形状にしてもよい。ただし、少なくとも1つの位置決め孔に関しては三角形状とし、フレキシブル基板本体の幅方向への移動を抑制するような構成にすることが好ましい。
【0084】
なお、上記各実施形態では、位置決めピン96A、96B、96Cとして円柱状のものを挙げているが、位置決めピンの形状はこれに限定されない。
【0085】
たとえば、図14に示す例では、三角柱状の位置決めピン96Dが立設されたものであるが、この位置決めピン96Dを平面視した(長手方向に沿ってみた)各頂点には、位置決め孔92A、92Bの円弧面98と同一の曲率を有するようにアールが付けられている。そして、位置決めピン96Dは、三角形状の位置決め孔92Aの円弧面98と、その両側の内面100に面接触している。なお、図14において、フレキシブル基板としては、第1実施形態と同一構成のフレキシブル基板88を挙げているが、これに限定されるものではない。
【0086】
また、図15に示す例では、位置決めピン96Eを四角柱状としている。この位置決めピン96Eでは、図12等に示した台形状の位置決め孔92Cの、一端側の平坦面134に面接触する。なお、図15では位置決めピン96Eを平面視にて略長方形状としているが、たとえば台形状でもよい。また、台形状の位置決め孔92Cの平坦面134に面接触させるためには、位置決めピンの形状は四角柱状に限定されず、要するに、平坦面134と面接触するような平面部分が構成されていればよい。いずれの形状においても、位置決めピンを平面視した(長手方向に沿って見た)とき、少なくとも位置決め孔と接触する部分に角部が存在しないようにしておくと、フレキシブル基板本体への局所的な荷重を抑制できる。なお、図15において、フレキシブル基板としては、第3実施形態と同一構成のフレキシブル基板132を挙げているが、これに限定されるものではない。
【0087】
位置決めピンの太さ(平面視したときの断面積)は、位置決め孔に収容されてフレキシブル基板を電子部品94に対して位置決めできれば特に限定されないため、所定の強度(剛性)を有する範囲内で細くすると、位置決め孔に入りやすくなるので、好ましい。かかる観点からは、位置決めピンは一定の断面を有している必要はなく、たとえば先端(上端)に向かって次第に細くなる先細り形状でもよい。
【0088】
また、上記では、位置決めピンの高さをフレキシブル基板本体90の厚みよりも高くしている。したがって、位置決めピンがフレキシブル基板88の厚みよりも低い構成と比較して、位置決めピンが位置決め孔に収容されると抜けにくくなる。しかも、このように位置決めピンの上端をフレキシブル基板本体90から部分的に突出させると、突出した部分を押しジグ112等でかしめることも可能である。これにより、接合用突起104に加えて位置決めピンにおいてもフレキシブル基板が電子部品94に対し固定されるので、固定箇所が増えて、より強固に固定できる。
【0089】
上記では、フレキシブル基板88をヘッドユニット66のドライバ基板84に接続した構成を例に挙げたが、フレキシブル基板88の接続対象としては、これに限定されず、たとえば、コントロール基板86であってもよい。さらに、ヘッドユニット66の内部の、たとえば圧電素子の個別配線へのフレキシブル基板88の接続や、ヘッドユニット66と外部の部材との間の電気的な接続にフレキシブル基板88を使用可能であり、この場合に本発明のフレキシブル基板88を用いることで、各種部材との位置決めが容易になる。特に、ノズルピッチを狭くした構造では、これに対応して圧電素子の間隔も狭くなるため、圧電素子の個別配線に対するフレキシブル基板の正確な位置決めを容易に行えるようにすることが好ましい。すなわち、このような圧電素子の個別配線へのフレキシブル基板の接続に、本発明を適用することが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1実施形態の画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態の画像形成装置においてヘッドユニットを示す概略斜視図である。
【図3】(A)は本発明の第1実施形態のフレキシブル基板と電子部品を位置決め前の状態で部分的に示す断面図であり、(B)はフレキシブル基板の位置決め孔近傍を拡大して示す平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態のフレキシブル基板を部分的に示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態のフレキシブル基板を電子部品に対し位置決めする校定を示し、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【図6】本発明の第1実施形態のフレキシブル基板を電子部品に対し位置決めする校定を示し、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【図7】本発明の第1実施形態のフレキシブル基板を電子部品に対し位置決めする校定を示し、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【図8】比較例のフレキシブル基板と電子部品を部分的に示す断面図である。
【図9】本発明の第1実施形態のフレキシブル基板と電子部品を位置決め後の状態で部分的に示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態のフレキシブル基板を部分的に示す平面図である。
【図11】フレキシブル基板の幅方向中央が変形した状態を示す平面図である。
【図12】本発明の第3実施形態のフレキシブル基板を部分的に示す平面図である。
【図13】本発明の第4実施形態のフレキシブル基板を部分的に示す平面図である。
【図14】本発明に適用可能な位置決めピンの例をフレキシブル基板と共に示す平面図である。
【図15】本発明に適用可能な位置決めピンの例をフレキシブル基板と共に示す平面図である。
【符号の説明】
【0091】
10 画像形成装置
12 給紙搬送部
14 処理液塗布部
16 画像形成部
18 インク乾燥部
20 画像定着部
21 排出部
22 積載部
24 給紙部
26 ローラ対
28 搬送部
30 処理液塗布ドラム
32 保持部材
34 中間搬送ドラム
36 画像形成ドラム
38 インク乾燥ドラム
40 画像定着ドラム
42 処理液塗布装置
44 処理液乾燥装置
46 貯留部
54 熱風ノズル
56 IRヒーター
58 中間搬送部
64 インクジェットラインヘッド
66 ヘッドユニット
68 回転軸
70 中間搬送部
72 熱風ノズル
74 IRヒーター
76 中間搬送部
78 加熱ローラ
80 定着ローラ
82 ヘッド筐体(液滴吐出ヘッド本体)
84 ドライバ基板
86 コントロール基板
88 フレキシブル基板
90 フレキシブル基板本体
92A、92B、92C、92D 位置決め孔
94 電子部品
96A、96B、96C、96D、96E 位置決めピン
98 円弧面
100 内面(幅方向接触部)
102 幅広部
104 接合用突起
106 接合用孔
108 フレキシブル基板
112 押しジグ
122 フレキシブル基板
132 フレキシブル基板
134 平面部(第2幅広部)
142 フレキシブル基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有するフレキシブル基板本体と、
前記フレキシブル基板本体が接合される相手側部材に設けられた位置決め凸部を収容可能にフレキシブル基板本体に形成され、フレキシブル基板本体を相手側部材に対して位置決めする位置決め収容部と、
を有し、
前記位置決め収容部に、接合時の前記フレキシブル基板本体の前記相手側部材に対する移動方向の先端側が後端側よりも幅広とされた幅広部が形成されているフレキシブル基板。
【請求項2】
前記位置決め収容部の前記後端側に、前記位置決め凸部と面接触する面接触部が形成されている請求項1に記載のフレキシブル基板。
【請求項3】
前記面接触部が、円柱状に形成された前記位置決め凸部の外周面と同一の曲率で面接触する円弧面とされている請求項2に記載のフレキシブル基板。
【請求項4】
前記位置決め収容部の前記後端側に、前記移動方向と直交するフレキシブル基板の幅方向で前記位置決め凸部と接触する幅方向接触部が形成されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のフレキシブル基板。
【請求項5】
前記位置決め収容部が、前記移動方向と直交するフレキシブル基板本体の幅方向の中央部分と、この中央部分よりも幅方向両端側に少なくとも1つずつ形成されている請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のフレキシブル基板。
【請求項6】
複数の前記位置決め収容部のうち少なくとも1つの位置決め収容部の前記後端側の部分が、他の位置決め収容部の後端側の部分よりも前記幅方向で幅広に形成された第2幅広部とされている請求項5に記載のフレキシブル基板。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板を前記相手側部材に位置決めするフレキシブル基板位置決め方法であって、
前記フレキシブル基板を前記相手側部材に対し移動させながら前記幅広部に前記凹部を収容する収容工程と、
前記フレキシブル基板を前記相手側部材に対しさらに移動させて、前記収容部の後端側を前記位置決め凸部に接触させる位置決め工程と、
を有するフレキシブル基板位置決め方法。
【請求項8】
請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板本体と、
前記フレキシブル基板本体が接合される相手側部材と、
前記相手側部材に設けられた位置決め凸部と、
を有し、
前記フレキシブル基板本体の前記位置決め収容部の後端側と前記位置決め凸部とが接触されて位置決めされているフレキシブル基板位置決め構造。
【請求項9】
液滴を吐出するための液滴吐出ヘッド本体と、
前記液滴吐出ヘッド本体に設けられた回路基板と、
前記回路基板に接合された請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のフレキシブル基板と、
を有する液滴吐出ヘッド。
【請求項10】
記録シートを搬送する搬送装置と、
前記搬送装置で搬送される前記記録シート上に液滴を吐出する請求項9に記載の液滴吐出ヘッドと、
を有する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−239007(P2009−239007A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−82980(P2008−82980)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】