説明

ブラックベリー抽出物

本発明は、具体的にはスキンエイジングを遅延させるため、口腔及び咽頭腔を処理するため、及びそこで特に歯周病及び歯周結合組織の過剰分解及びマトリックスメタロプロテイナーゼにより生じる歯の損傷を予防及び遅延させるためのブラックベリー葉抽出物及びその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、具体的には口腔衛生、化粧及び医薬用の植物抽出物の分野及びそれらの使用に関する。本発明は、特に、ブラックベリーの葉の抽出物製品、抽出物それ自体及びマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMPs)を阻害するため、具体的にはスキンエイジング(skin aging)を遅らせ、口腔及び咽頭腔を治療し、特にそこでの歯周病及び歯周結合組織の過剰分解及びマトリックスメタロプロテイナーゼにより生じる歯の損傷を予防及び遅延するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトのスキンエイジングには、皺の形成の増加及び弾性及び強度の低下が伴う。内因性及び外因性のスキンエイジングは、エイジングプロセスに差がある。内因性のエイジングには、遺伝的構成により制御された皮膚の自然な変化が含まれる。外因性のスキンエイジングという用語は、外因性の影響、例えば日光、環境汚染物質(例えば、オゾン、タバコの煙等)、精神的ストレス及び慢性炎症により引き起こされるエイジングプロセスを意味する。紫外線照射は、最も重要な外因性病原であり、ヒトの皮膚のエイジング(光エイジング)を導く。自然な日光の他、人工的なUV照射(サンルーム)によるヒトの皮膚の照射は、より一層大きな影響を与える。
【0003】
老化した皮膚の臨床像の原因である構造上の変化は、真皮に最初に生じる。皮膚の弾性及び強度は、真皮の細胞外基質の二つの主な構成成分、二つの線維プロテインのコラーゲン及びエラスチンにより実質的に決定される。真皮は、主に、真皮線維芽細胞から排他的に形成されるコラーゲン-1(90〜85%)及び明らかにより少量(10〜15%)のコラーゲン-3を含む。フィブリリンとは別に皮膚の弾性繊維の第一の成分であるエラスチンは、約1〜3%の比率で真皮に含まれる。
若い皮膚と比べて、老化した皮膚は、コラーゲン及びエラスチンの濃度の低下が特徴的である。この加齢に伴う組織の損失は、タンパク分解活性の活性化と阻害の間の不均衡により、少なくとも部分的に生じる。ここで、細胞外マトリックス(ECM)においてタンパク分解性に巨大分子を破壊することができる酵素のグループである、マトリックスメタロプロテイナーゼが重要な役割を担う。従って、MMPs含量は、若い皮膚に比べて老化した皮膚に著しく高いことが見い出された(J.H.Chungら、J. Invest. Dermatol、2001年、117、1218〜1224頁)。
【0004】
MMPsは、広く、多くの場合重複する基質特異性を持ち、組み合わせの場合、細胞外マトリックスの全てのタンパク成分を破壊することができる。20種のMMPsがこれまでに確認されている。それらは一般的に、不活性な酵素前駆体(プロ-MMP)として分泌される。ヒトの皮膚において特に重要なものは、中でも、MMP-1(コラゲナーゼ-1)、MMP-2(ゼラチナーゼ A)、MMP-9(ゼラチナーゼB)及びMMP-3である。また、コラーゲン-1及び-3の他に、MMP-1は、プロ-MMP-2及びプロ-MMP-9を切断し、それによりそれらを活性化する。MMP-2及びMMP-9は、エラスチン低下プロテアーゼ(elastin-degrading proteases)に属する(A. Thibodeau、Cosmetics & Toiletries 2000年、115(11)、75〜82頁)。
また、MMPsは、外因性因子により生じる早老性スキンエイジングに重要な役割を担う。従って、一層高いレベルのMMPsは、光から保護された老化した皮膚と比べて、光により老化した皮膚に検出された(J. H. Chungら、J. Invest. Dermatol、2001年、117、1218〜1224頁)。マトリックスメタロプロテイナーゼの誘発は、UVA及びUVB及び赤外線の両方に検出された。この誘発は、培養ヒト真皮線維芽細胞におけるインビトロ及びUV-照射ヒト皮膚におけるインビボの両方に観察することができた。また、タバコの煙での刺激により、ヒト真皮線維芽細胞にMMP-1及び-3の発現の誘発が導かれた(J. Krutmann、Hautarzt 2003年、54、809〜817頁)。
【0005】
MMP活性の調節は、3つのレベル:転写レベル、プロ-MMPの活性化型への転化、又はインヒビターによるMMPsの不活性化により生じ得る。
内因性及び外因性のスキンエイジングにより生じるMMPsのタンパク分解活性の不均衡の再現は、スキンエイジング及び皺に対する新規化粧用活性成分の開発において重要な目的となる。
ヒトの皮膚の日光-及び/又は熱-誘導性エイジングを防ぐためのMMP-1-阻害基質(レチニル、パルミテート、プロピルガレート、プレコセン、6-ヒドロキシ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-1(2H)-ベンゾピラン、3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-1(2H)ベンゾピラン)の使用は、公開特許明細書WO 01/74320に記載されている。
マトリックスメタロプロテイナーゼは、歯根膜への病理学的変化においても重要である。歯周病は、歯根膜、言い換えれば、歯を取り巻き支持する組織の炎症である。歯根膜は、様々な組織:歯茎上皮(歯肉)、歯肉の結合組織、歯周間膜(歯周靱帯)、セメント質及び周囲歯槽骨を含む。歯周靱帯は、根の表面及び歯槽骨の間に位置する。それは、骨質歯槽(bony tooth socket)、歯槽(alveolus)に歯を保持する細胞豊富な結合組織である。歯周空間の53〜74%は、コラーゲン及びオキシタラン線維束を構成する。セメント質及び歯周骨に導入された歯周線維部分は、歯槽中に歯を保持する。歯周病の主な臨床的特徴には、歯茎の炎症、付着部の損失、歯周ポケットの形成及び歯槽骨の崩壊が挙げられる。
【0006】
歯周病の主な原因はプラークである。これは、唾液、食物の残渣及び前記全ての細菌及びそれらの分解産物の一定の成分からなる。感染症のこの特別な形態は、ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)及びバクテロイデス・フォルシサス(Bacteroides forsythus)及びアクチバシルス・アクチノマイセテムコミタンス(Actinobacillus actinomycetemcomitans)により多くの場合に生じる。例えば患者の患部組織において、細菌毒、具体的にはリポ多糖類の連続放出は、炎症誘発メディエータ、例えばIL-1ベータ、TNF-α及びPGE2の分布をおそらく引き起こす。これらのシグナル物質は、免疫担当細胞の破壊組織(populated tissue)への浸潤を刺激する。好中球顆粒及びマクロファージの遊走は、その後、歯茎の炎症(歯肉炎)及び炎症誘発性メディエータ、例えばIL-1及びIL-6の放出を導く。これらは、順に、皮膚及び粘膜において、結合組織を取り囲む細胞外マトリックスを破壊するマトリックス-分解メタロプロテイナーゼ(マトリックスメタロプロテイナーゼ、MMPs)の合成を活性化する。これは、自由歯肉と最初に相互作用する細菌を、下にある結合組織にさらに浸透させ、炎症プロセス及びそこでのMMPsの合成を継続させ、最終的に上皮の最上部層と歯の根部の結合を失わせる。歯肉ポケットが、結果として形成される。体の反応は、歯槽骨への損傷を伴う歯肉及び歯根膜の炎症である。歯周病の最終段階において、患者には、歯の広範囲な損失の危険性がある。
【0007】
一連のマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP-1、-3、-8、-9及び-13)のレベルは、健康な歯茎の患者に比べて、歯茎に炎症のある患者において明らかに高いことが、研究(T. Kubotoら、Arch. Oral. Biol. 1996年、41、253〜262頁;A. L. Ejeilら、J. Periodontol. 2003年、74、188〜195頁)により示された。そのレベルは、歯肉炎又は歯周病の重症度に相関する。さらに、コラーゲン線維は、歯茎の炎症がより著しくなると、明らかに減少する。MMP-9は、歯周病の早期段階で、ここでマーカーとして明らかに作用する(A. L. Ejeilら、J. Periodontol. 2003年、74、188〜195頁)。
また、MMPsは、硬い歯の構造のカリエス及び非カリエス関連の損失、例えば腐食の進行に重要な役割を担う。歯は、象牙質と呼ばれる骨様物質から主に構成される。歯茎から突出する冠部において、象牙質は、保護エナメルで覆われている。象牙質は、主に糖タンパクからなる無細胞性塩基性物質約30%から構成される。コラーゲン線維及び無機成分は、ここに含まれる。
【0008】
カリエス及び腐食の進行は、歯の脱ミネラル化を伴う。ミネラル物質は、歯の硬度の重要な要素である。甘い食物を消費した後の口中細菌による酸の形成、或いはまた、高酸性飲料(例えばフルーツジュース)及び高酸性食物(柑橘類及びトロピカルフルーツ、パイナップル等)との高頻度の接触は、もしそれが継続されるならば、エナメル及び象牙質の脱ミネラル化が導かれる。脱ミネラル化された象牙質は、分解されやすい。インビトロにおいて、有機マトリックスの分解は、歯の空洞の発生に必須であることが示された。Tjaderhaneら(J. Dent. Res. 1998年、77、1622〜1629頁)は、カリエス病変のMMP-2、MMP-8及びMMP-9を検出し、これらが酸により活性化されることを証明した。
細菌の非存在下でさえも、有機マトリックスにおけるコラーゲン線維の分解が、酸により部分的に脱ミネラル化された象牙質において、コラーゲン分解性の活性プロテアーゼにより生じることが、Pashleyら(J. Dent. Res. 2004年、83、216〜221頁)により示された。コラーゲン線維の分解は、クロルヘキシジン又はプロテアーゼインヒビター(MMPインヒビター:ベンズアミジンヒドロクロライド、システインプロテアーゼインヒビター:N-エチルマレイミド、ε-アミノ-n-ヘキサン酸、セリンプロテアーゼインヒビター:フェニルメチルスルホニルフルオライド)の添加により予防された。
【0009】
従って、MMPsによる損傷を予防することによる健康の維持又は歯根膜及び歯のコラーゲン線維の結合組織の分解を遅延することは、オーラルケア及び口腔衛生の領域のための新規活性成分の開発の重要な目的である。効率的に記載のプロセスを止めるために、MMPs、ここでは具体的にはMMP-1(コラゲナーゼ-1)、MMP-2(ゼラチナーゼA)、MMP-8(コラゲナーゼ-2)及びMMP-9(ゼラチナーゼB)により生じる損傷は、非常に速い段階で阻害されなければならない。
歯周部の疾患における合成MMPインヒビターの使用は、幾つかの公開物に記載されてきた(M.E.Ryanら、Curr. Opin. Periodontal、1996年、3、85〜96頁;R. Gendronら、Clin. Diagn. Lab. Immunol、1999年、6、437〜439頁)。
多くの植物抽出物は、様々なMMPsのインヒビターとして既に記載されてきた。例えば、多くの植物抽出物、及びそれらで達成され得る様々なプロテアーゼ(数種のMMPsを含む)の阻害は、使用される抽出物の濃度及び正確な抽出条件についての結論が示されていないが、WO 02/069992 A1の公開明細書に記載されている。前記公開明細書に再現されたその結果の表から、特定の植物ファミリー又は特定の植物種と、メタロプロテイナーゼの阻害における対応する植物抽出物の有効性との間に、相関性は確認できない。
【0010】
Ann. Pharmaceutiques Francaises 1990年、48、335〜340頁、及び欧州特許出願EP 0283349 Aにおいて、J. L. Lamaisonは、バラ科(group)から選ばれた植物の抽出物でのエラスターゼ(ブタ膵臓エラスターゼ)及びコラゲナーゼの阻害を記載し、その阻害がそれらの含むタンニンの特性としている。
スキンエイジングを予防するために使用されるブラックベリー及び他の植物のエタノール及びアセトン抽出物は、日本国公開特許明細書JP 2003-160433から公知である。しかし、抽出物の生成には、長い工程がかかる(抽出期間:1週間)。
コミッションE研究書において、水性茶浸出液及びマウスウォッシュの形態におけるブラックベリー葉は、なかでも口及び咽頭の粘膜の緩和な炎症の応用領域が示されている(Bundesanzeiger、1.2. 1990年、発行番号22a、no.01071)。有効性は、それらが含むタンニンの収斂性による。しかし、歯根膜の結合組織及びMMPsにより生じる歯のコラーゲン線維への損傷の治療については記載されていない。
【発明の開示】
【0011】
本発明の目的は、細胞外マトリックスへの損傷を予防又は遅延する薬剤を特定することである。スキンエイジングを遅延し、皮膚及び歯根膜の粘膜を保護し、また損傷及び/又は過剰な分解から象牙質の有機マトリックスを保護するために、薬剤は特定されるべきである。使用者の皮膚への適用が求められるならば、可能ならば、本発明による薬剤は、外因性スキンエイジング及び関連する外因性影響因子に対して特に有効であるべきである。特定されるべき薬剤は、可能ならば、天然物であり、製造が容易であり、容易に貯蔵でき、多くの異なる調製物(preparation)、具体的には化粧及び医薬用調製物及び、口腔衛生用調製物において使用可能であるべきである。また、対応する薬剤の製造方法及びそれらの使用は、特定されるべきである。
本発明の意味において、口腔衛生製品(また、オーラルケア製品又は口腔衛生調製物と以下に称する)は、口腔洞及び咽喉の洗浄及びケア及び息の清涼化に関して当業者に公知の配合のものと理解される。特に、これは、歯及び歯茎のケアを含む。一般的な口腔衛生配合物の医薬形態は、クリーム、ジェル、ペースト、泡、エマルジョン、サスペンジョン、エアロゾル、スプレー及び、カプセル、顆粒、トローチ(pastille)、錠、甘味剤又はチューインガムであり、このリストは本発明の目的を制限すると理解されるべきではない。
【0012】
驚くべきことに、ブラックベリー(Rubus fruticosus)の葉の抽出物は、顕著なMMP-9及びMMP-1阻害作用を示すことが、広範な企業研究において見い出された。また、葉の抽出物と比較して、試験されるブラックベリーの果実の抽出物又は果汁濃縮物は、著しく低い抗-MMP-1及び-9活性を示すことが確認された。
従って、本発明により、以下の工程を含むブラックベリー葉の製造を特定する方法を提供する:
a) メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノールからなる群より選ばれるアルコールを含む抽出溶媒のブラックベリー葉への添加、
b) 72時間以内の抽出溶媒でのブラクベリー葉の抽出。
本方法において製造された抽出物は、低濃度においてでも、メタロプロテイナーゼMMP-1及びMMP-9の阻害に特に有効であることが示された。
驚くべきことに、他のバラ科の葉の抽出物は、低濃度においてでも、前記本発明による抽出物で達成され得るメタロプロテイナーゼMMP-1及びMMP-9の阻害を可能にしない。例えば、ラズベリー(Rubus idaeus)はブラックベリーと同じ植物属(species)のメンバーであるが、同濃度のブラックベリー葉抽出物と比較して、ラズベリー葉抽出物は、28倍低い抗-MMP-9活性及び6倍低い抗-MMP-1活性を示す(添付の実施例を参照されたい)。
【0013】
果実とは対照的に、ブラックベリーの葉の成分に関する特性化は、これまでほとんど着手されてこなかった。J. L. Lamaison(前記を参照されたい)によると、抗エラスターゼ及び抗コラゲナーゼ活性は、タンニン含量と相関すると考えられる。しかし、驚くべきことに、本発明者らによる研究ではこのことを確認できなかった。様々なブラックベリー葉抽出物の全ポリフェノール含量に関する本発明者の測定により、同様に、比較的高いポリフェノール含量が得られたが、ポリフェノール含量と活性との間に相関性は見い出されなかった(例を参照されたい)。従って、例えば、抽出溶媒として水で生成した抽出物は、エタノール/水 3:7抽出溶媒で製造した抽出物と比較して、比較可能なタンニン含量であるが、抗MMP-9アッセイにおいて50倍低い活性、及び抗MMP-1アッセイにおいて10倍低い活性を示した。乾燥ブラックベリー葉が好ましく使用される。また、抽出用に単にブラックベリーの葉が使用され、他の植物部分、例えばブラックベリーの液果又はその枝及び根が使用されないことが好ましい。
【0014】
本発明によるブラックベリー葉抽出物及び本発明によるその製造方法のさらなる利点は、そのマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害作用を失うことなしに、従来のクロロフィル除去方法、例えば、抽出の間又はその次の工程において、活性炭素又は漂白クレーの直接的な添加により、大幅に又は完全に脱色できることにある。さらに、抽出物は、僅かに固有の香りを示す。それらは共に葉製品の領域の化粧品及び前記全てのものに特に好都合であり、それは、本発明による抽出物が、従って、高濃度であっても抽出物を含有する化粧調製物の外観及び香りをほとんど又は全く変えないからである。さらに、その抽出物は、僅かに、心地よい、ハーブ様の、グリーンティ様の固有のカモマイル及びペパーミントのフレーバーを有する。口腔溝への使用に関して、そのフレーバーは、使用者への重要な許容性の基準となり、従って、最終的に口腔衛生製品の応用の成功を決定するため、これは口腔衛生製品における使用にさらに適することなる。
特に好ましい抽出物は、アルコール成分としてエタノールを含む抽出溶媒で製造することができる。メタノール含有型とは異なり、これらの抽出溶媒は、例えば、使用に比較的安全であり、技術的に適切なグレードにおいて得ることが容易である。特に、好ましい方法において及び対応する好ましい抽出物の製造のために、抽出溶媒は、単に一つのアルコール、好ましくはエタノールを含む。当業者は、特に、技術的アルコールを使用する場合、他の成分が不純物として抽出溶媒中に含まれ得ること:そのような不純物は、本発明による抽出方法の成功に重要でないことを知っている。
【0015】
葉の固形物に対して少なくとも10倍の質量の抽出溶媒、好ましくは葉の固形物に対して50倍以下の質量の抽出溶媒が得られるように、葉の固形物に対する抽出溶媒の質量比が確立され、好ましくは10〜20倍の質量である。葉の固形物に対して質量14〜18倍の抽出溶媒が、抽出に特に好ましく使用される。(再び葉の固形物に対して)16倍質量のエタノール含有溶媒で良好な結果が達成される。
実施工程b)に関する抽出時間は、最大72時間であるが、より短くすることもできる。特に短い抽出時間では、単に非常に希薄な抽出物が工程b)において得られる。従って、少なくとも1時間、具体的には少なくとも2時間、工程b)においてブラックベリー葉を抽出することが好ましい。化粧、口腔衛生及び/又は医薬用調製物又は薬剤の製造用抽出物を得るために必要な抽出時間は、好ましくは24時間以下、特に好ましくは4時間以下である。必要な抽出時間は、抽出されるべきブラックベリー葉の品質、それらの齢、及び他の抽出条件、具体的には抽出温度を基にして選択される。高い抽出温度、特に抽出温度60〜100℃、好ましくは80〜100℃では、抽出時間は、好ましくは1時間〜6時間、特に好ましくは2時間〜4時間である。
【0016】
さらに、抽出溶媒を還流することにより、工程b)において、特に60〜100℃、好ましくは80〜100℃の抽出温度で、抽出を行うことが特に好ましい。この場合、抽出時間は、好ましくは24時間以内であり、ほんの2〜4時間持続する抽出で得られる化粧、口腔衛生及び/又は医薬用調製物又は薬剤の製造用に直ちに使用可能な組成を、抽出物は有する。
抽出温度は、使用される抽出溶媒を基にして確立される。エタノール含有溶媒が使用される場合、抽出温度60℃〜100℃、抽出温度80℃〜100℃が好ましく、特に、エタノール及び水の混合物が抽出溶媒として使用される場合、以下を参照されたい。
抽出溶媒がアルコ−ル、具体的にはエタノールを、全抽出溶媒に対して少なくとも20質量%の比率で含むことが好ましい。抽出溶媒が、全抽出溶媒に対して少なくとも15質量%の比率で水を含むならば、同様に好ましい。全抽出溶媒に対して少なくとも20質量%のアルコール(好ましくはエタノール)及び全抽出溶媒に対して少なくとも15質量%の比率の水を共に抽出物が同時に含む場合、特に好ましい。驚くべきことに、純水又はエタノール抽出物は、エタノール/水混合物を使用して製造された抽出物よりもより低い抗-MMP作用を示すことが確認された。特に好ましいブラックベリー葉抽出物は、エタノール及び水からなる、2:8(エタノール2質量部と水8質量部の混合)〜8:2、好ましくは3:7〜7:3の比率、及び特に好ましくは3:7〜1:1の比率の抽出溶媒で得られる。これは、本発明によるブラックベリー葉抽出物又はその抽出物を含む調製物が、MMP-9を阻害するために使用される場合に、特に応用される。
【0017】
本発明によるブラックベリー葉抽出物は、以下の工程により本発明の製造方法を広げることにより、固形の本発明のブラックベリー葉抽出物を形成するためにさらに好ましく加工することができる:
c) 医薬、口腔衛生及び/又は化粧の目的に許容され得る固形担体を抽出物に任意に追加する工程、及び
d) 工程c)において任意に加えた担体と抽出物を乾燥し、工程d)で得られる抽出物の全質量に対して、抽出溶媒の残留含量を5質量%以下にする工程。
また、工程c)は本発明により省略可能であり、その場合、口腔衛生、医薬及び/又は化粧用に許容され得る担体が添加される場合よりもより高濃度の粉末が得られる。使用されるべき有機体に関して少なくとも非毒性の固形物が、医薬、口腔衛生及び/又は化粧用に許容可能である。化粧、口腔衛生又は医薬用に許容可能な好ましい固形物は、粉末マルトデキストリン、ラクトース、シリコンジオキシド又はグルコース及び二つ以上のそれら固形物の混合物である。特に好ましい許容可能な口腔衛生用の本発明による固形物は、シリコンジオキシドである。口腔衛生用の本発明による他の許容可能な固形物は、親水コロイド、例えば、デンプン、分解(degraded)デンプン、化学的又は物理的加工デンプン、加工セルロース、アラビアゴム、ガッティゴム、トラガントゴム、カラヤ、カラギーナン、プルラン、カードラン、キサンタンゴム、ゲル化ゴム、ガールゴム、イナゴマメゴム、アルギナート、寒天、ペクチン及びイヌリン及び二つ以上のそれら固形物、特にシリコンジオキシドとの混合物である。
【0018】
本発明により特に好ましいものは、工程b)において得られる抽出物を、口腔衛生、医薬及び/又は化粧用として許容される担体、例えば好ましくはマルトデキストリン及び/又はグルコースと所望により一緒に、噴霧乾燥によりさらに加工して粉末を形成する製造方法及び対応するブラックベリー葉抽出物である。長期保存性を有する本発明による抽出物は、ここに記載するような本発明による使用のためのさらなる加工に特に好適な本方法において得ることができる。さらに、抽出物粉末に含まれる活性成分の最終濃度は、工程b)において得られる抽出物と、オーラルケア、医薬及び/又は化粧用に許容され得る担体との混合比を調整することにより、都合よく容易に調整することができる。粉末形態の本発明による好ましいブラックベリー葉抽出物は、マルトデキストリンと、工程b)において得られた液体のネイティブブラックベリー葉抽出物を、ネイティブ抽出物10質量部対マルトデキストリン90質量部の混合比において混合することにより製造される。ここで「ネイティブ(native)抽出物」とは、抽出溶媒が、工程b)において得られる抽出物から除去される場合に得られる抽出物をいう。
固形又は液体のブラックベリー葉抽出物は、本発明によりさらに加工され、ブラックベリー葉抽出物を、グリセロール、1,2-プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エタノール、水及び二つ以上の前記溶媒と水との混合物からなる群より選ばれる溶媒と混合することにより、液体調製物を形成することができる。本発明により製造されるそのような抽出物は、化粧及び口腔衛生用にさらに特に容易に加工することができる。本発明によるこれら調製物は、保存剤、可溶化剤又は抗酸化剤の添加で所望により製造することができる。
【0019】
固形又は液体のブラックベリー葉抽出物又はブラックベリー葉抽出物を含む液体又は固形の調製物は、カプセル化により本発明によりさらに加工することができる。本発明により、ブラックベリー葉抽出物及び/又はそれを含む液体又は固形調製物は、デンプン、分解又は化学的又は物理的加工デンプン(具体的にはデキストリン及びマルトデキストリン)、ゼラチン、アラビアゴム、寒天、ガッティゴム、ゲランゴム、加工及び非加工セルロース、プルラン、カードラン、カラギーナン、アルギン酸、アルギネート、ペクチン、イヌリン、キサンタンゴム及び前記物質の二つ以上の混合物から好ましく選ばれる固形シェル物質でカプセル化される。
固形シェル物質は、好ましくは、ゼラチン(ブタ、ウシ、家禽及び/又は魚のゼラチン及びそれらの混合物は、都合よく、好ましくは、ブルーム値200以上、好ましくはブルーム値240以上の少なくとも一つのゼラチンを含む)、マルトデキストリン(好ましくは、トウモロコシ、コムギ、タピオカ又はジャガイモから得られ、好ましくはDE値10〜20を示すマルトデキストリン)、加工セルロース(例えば、セルロースエーテル)、アルギネート(例えば、Naアルギネート)、カラギーナン(ベータ-、イオータ-、ラムダ-及び/又はカッパ-カラギーナン)、アラビアゴム、カードラン及び/又は寒天から好ましく選ばれる。ゼラチンは、様々なブルーム値におけるその良好な入手可能性のために、特に使用される。特に口腔衛生用に好ましいものは、シームレス(seamless)ゼラチン又はアルギネートカプセルであり、そのシェルは、口中で素早く溶解するか、又は咀嚼されたときに裂け、かくして口腔溝中に活性成分を放出する。製造は、例えばEP 0 389 700、JP 7 196 478、US 4,251,195、US 6,214,376、WO 03/055587又はWO 2004/050069に記載されているように行うことができる。
【0020】
ブラックベリー葉抽出物は、化粧品に望ましい作用がMMP阻害に関連する化粧品中に、どこにでも都合よく使用できる。しかし、それは、自然及び早発の、例えば日光誘導性スキンエイジング及び皺に対する活性成分として好ましく使用される。このため、処置されるべき皮膚に局所的に好ましく適用される。
ここで、実質的な応用領域は、化粧、具体的には皮膚科用の調製物であり、(ブラックベリー葉抽出物が存在するものを除き)従来の組成物を有し、皮膚及び/又は髪のトリートメント、ケア及び洗浄のために光に対する化粧、具体的には皮膚科的保護のため、又は装飾的な化粧品におけるメーキャップ用製品として使用される。そのような調製物は、それらの構造により、例えば、スキンケアクリーム、昼用又は夜用クリーム、目元用クリーム、サンスクリーン又はアフターサンローション、スキンフード、コンディショニングマスク、ジェルパッド、顔用ローション、水分調節及び洗顔用クロス、洗顔用ミルク、洗顔石鹸、フォームバス又はシャワージェル、脱臭剤、制汗剤、シャンプー、ヘアケア製品、ヘアコンディショナー、ヘア染料、ヘアスタイリング製品として使用可能であり、好ましくは、エマルジョン、ローション、ミルク、液体、クリーム、ハイドロディスパージョンジェル、バーム、スプレー、アルコール性又は水性/アルコール性溶液、泡、粉末、液体石鹸、ソープバー、シャンプー、ロールオン、スティック又はメーキャップの形態をとる。ヘアトリートメント製品において、好ましくは、その使用は、頭皮又は皮内-皮脂腺ヘア系に向けられている。
【0021】
また、MMP活性を阻害するために、本発明によるブラックベリー葉抽出物及び適切な濃度でこの抽出物を含むオーラルケア製品は、歯根膜及びカリエスに作用し、また、特にそれを防ぎ、その進行を遅延することが見い出された。従って、ブラックベリー葉抽出物及び対応するオーラルケア製品の使用は、望ましい効果がMMP阻害に関連するオーラルケア又は口腔衛生のいずれにおいても、都合よく本発明により教示される。しかし、抽出物又はオーラルケア製品は、歯周病及び歯周部結合組織および歯のMMP-関連損傷の過剰な分解、例えばカリエス及び腐食を防ぐか遅延させる活性成分として、好ましく使用される。このため、それは、口腔粘膜及び歯と外面的に好ましく接触する。そのような抽出物及びオーラルケア配合物は、特に、歯の基質及び口中溝を清潔にしてケアし、息をさわやかにするため、本発明により使用することができる。
好ましくは、化粧(具体的には局所適用)、口腔衛生及び/又は医薬用調製物中のブラックベリー葉抽出物(液体及び/又は濃縮型)の濃度は、全調製物に対して、0.00001〜20質量%、好ましくは0.0001〜5質量%、特に好ましくは0.001〜5質量%である。
本発明により使用されるブラックベリー葉抽出物は、一般的な化粧又は皮膚科用の配合物、例えば、ポンプスプレー、エアロゾルスプレー、クリーム、軟膏、チンキ、ローション、ネイルケア製品等に、困難なく導入することができる。また、本発明により使用されるブラックベリー葉抽出物を他の活性成分、例えば、スキンエイジング及び皺に対する他の活性成分と組み合わせることが可能であり、場合によっては好都合である。ブラックベリー葉抽出物を含む化粧及び/又は皮膚用配合物は、従来の組成物を別に含むことが可能であり、皮膚科的治療の観点から又はコンディショニング化粧品の観点におけるトリートメントにおいて皮膚及び/又は髪を処置するために使用される。しかし、それらは、装飾用化粧品のメイクアップ製品に使用することもできる。
【0022】
本発明によるブラックベリー葉抽出物を含む本発明による調製物は、他のMMP-阻害活性成分、及び具体的にはスキンエイジング及び皺又は歯周病及びカリエスに対する活性成分の組み合わせを含むことも可能である。口腔衛生、化粧及び/又は皮膚科の応用のための全て好適な又は一般的な活性成分は、本発明によりここで使用することができる。ここで特に好ましくは、大豆タンパク又はタンパク加水分解産物、大豆イソフラボン、加水分解米タンパク、加水分解ヘーゼルナッツタンパク、小麦タンパク、β-グルカン、例えば、オーツ及びそれらの誘導体由来のもの、糖タンパク、ウルソル酸及びそれらの塩、ベツリン、ベツリン酸及びそれらの塩、レチノール、レチノールパルミテート、エピガロカテキンガレート、メタスタット(metastat)、バチマスタット(batimastat)、クロロヘキシジン、プロピルガレート、プレコセン(precocene)、6-ヒドロキシ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-1(2H)-ベンゾピラン、3,4-ジヒドロ-6-ヒドロキシ-7-メトキシ-2,2-ジメチル-1(2H)-ベンゾピラン、クレアチン又は他の合成又は天然のMMP-阻害活性成分であり、後者は、植物、例えばグリーンティ、ウラゲワレモコウ、センテラアジアテカ(Centella asiatica)、クロスグリ(Ribes nigrum)、チャボトケイソウ(Passiflora incarmata)、ヨカンシ(Phyllanthus emblica)、メドウスウィート(Filpendula ulmaria)、月見草、ザクロ、バイカウツギ(lady's mantle)、ローズマリー、セージ、エキナセア、バーチ、アップル、ニレ又は大豆由来の抽出物の形態において使用可能である。
【0023】
スキンエイジングに対する追加的な活性成分としての使用に特に好ましくは、β-グルカン(オーツ由来の1,3-1,4-共役β-グルカンが特に好ましい)又は小麦タンパクである。
使用に関して、化粧及び/又は皮膚科用に活性なブラックベリー葉抽出物は、化粧品及び皮膚科製品に従来の方法で適切な量において、皮膚及び/又は髪に応用される。本発明による抽出物を含み、サンスクリーンとして作用する化粧及び皮膚科用調製物は、ここでは特に好都合である。これらの調製物は、少なくとも一つのUVAフィルター及び/又は少なくとも一つのUVBフィルター及び/又は少なくとも一つの無機顔料を都合よく含む。その調製物は、様々な形態、例えばサンスクリーン調製物用に従来使用されるものであり得る。従って、例えば、それらは、溶液、油中水型(W/O)又は水中油型(O/W)エマルジョン、又は水中油中水型(W/O/W)マルチプルエマルジョン、例えば、ゲル、ヒドロディスパージョン(hydrodispersion)、固形スティック又はエアロゾルを形成することができる。
前記のように、ブラックベリー葉抽出物を含む調製物は、UV照射を吸収又は反射する物質と、具体的には化粧又は皮膚保護目的で(言い換えれば口腔衛生目的ではなく)、特に都合よく組み合わせることが可能であり、紫外線から髪又は皮膚を保護する化粧用調製物を提供するために、フィルター物質の全量は、調製物の全量の0.01質量%〜40質量%、好ましくは0.1%〜10質量%、具体的には1.0〜5.0質量%である。これらの調製物は、少なくとも>2(好ましくは>5)の光保護因子が得られるように、少なくとも一つのUVAフィルター及び/又は少なくとも一つのUVBフィルター及び/又は少なくとも一つの無機顔料を都合よく含む。本発明によるこれらの調製物は、様々な形態にあることが可能であり、例えばサンスクリーン調製物に都合よく使用される。従って、例えば、油中水型(W/O)又は水中油型(O/W)エマルジョン、又は水中油中水型(W/O/W)のマルチプルエマルジョン、例えばゲル、ヒドロディスパージョン、固形スティック又はエアロゾルであることが可能である。
【0024】
好都合なUVフィルターは、例えば以下のものが挙げられる:p-アミノ安息香酸、p-アミノ安息香酸エチルエステル(25モル)エトキシレート、p-ジメチルアミノ安息香酸-2-エチルヘキシルエステル、p-アミノ安息香酸エチルエステル(2モル)N-プロポキシレート、p-アミノ安息香酸グリセロールエステル、サリチル酸ホモメンチルエステル(ホモサレート)(Neo HeliopanTMHMS)、サリチル酸-2-エチルヘキシルエステル(Neo HeliopanTMOS)、トリエタノールアミンサリチレート、4-イソプロピルベンジルサリチレート、アントラニル酸メンチルエステル(Neo HeliopanTMMA)、ジイソプロピル桂皮酸エチルエステル、p-メトキシ桂皮酸-2-エチルヘキシルエステル(Neo HeliopanTMAV)、ジイソプロピル桂皮酸メチルエステル、p-メトキシ桂皮酸イソアミルエステル(Neo HeliopanTME 1000)、p-メトキシ桂皮酸ジエタノールアミン塩、p-メトキシ桂皮酸イソプロピルエステル、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート(Neo HeliopanTM303)、エチル-2-シアノ-3,3'-ジフェニルアクリレート、2-フェニルベンズイミダゾールスルホン酸及び塩(Neo HeliopanTMHydro)、3-(4'-トリメチルアンモニウム)ベンジリデンボラン-2-オンメチルスルフェート、テレフタリリデンジボルナンスルホン酸及び塩(MexorylTMSX)、4-t-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)/(Neo HeliopanTM357)、β-イミダゾール-4(5)-アクリル酸(ウロカニン酸)、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(Neo HeliopanTMBB)、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸、ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン、3-(4'-スルフォ)ベンジリデンボルナン-2-オン及び塩、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファ(Neo HeliopanTMMBC)、3-ベンジリデン-d,l-カンファ、4-イソプロピルジベンゾイルメタン、2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2'-エチルヘキシル-1-オキシ)-1,3,5-トリアジン、フェニレンビス-ベンズイミダジルテトラスルホン酸二ナトリウム塩(Neo HeliopanTMAP)、2,2'-(1,4-フェニレン)-ビス-(1H-ベンズイミダゾール-4,6-ジスルホン酸)、一ナトリウム塩、N-[(2及び4)-[2-(オキソボーン(oxoborn)-3-イリデン)メチル]ベンジル]アクリルアミドポリマー、フェノール、-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-6-(2-メチル-3(1,3,3,3-テトラメチル-1-(トリメチルシリル)オキシ)ジシロキシアニル)プロピル、(MexorylTMXL)、4,4'-[(6-[4-(1,1-ジメチル)アミノカルボニル]フェニルアミノ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル)ジイミノ)-ビス-(安息香酸-2-エチルヘキシルエステル)(UvasorbTMHEB)、2,2'-メチレンビス(6-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)4-1,1,3,3-テトラメチルブチルフェノール(TinosorbTMM)、2,4-ビス-[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-1,3,5-トリアジン、ベンジリデンマロネートポリシロキサン(ParsolTMSLX)、グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシナメート、二ナトリウム-2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシ-5,5'-ジスルホベンゾフェノン、ジプロピレングリコールサリチレート、ナトリウムヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホネート、4,4'4-(1,3,5-トリアジン-2,4,6-トリイルトリイミノ)トリス-安息香酸トリス(2-エチルヘキシルエステル)(UvinulTMT150)、2,4-ビス-[{(4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ)フェニル}-6(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(TinosorbTMS)、2,4-ビス-[{(4-(3-スルホナト)-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジンナトリウム塩、2,4-ビス[{(3-(2-プロピルオキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-[4-(2-メトキシエチルカルボニル)フェニルアミノ]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(3-(2-プロピルオキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-[4-(2-エチルカルボニル)フェニルアミノ]-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-(1-メチルピロール-2-イル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-トリス-(トリメチルシロキシシリルプロピルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(2''-メチルプロペニルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-[{4-(1',1',1',3',5',5',5'-ヘプタメチルシロキシ-2''-メチルプロピルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(4-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸ヘキシルエステル(UvinulTM A Plus)、DE 100 55 940(=WO 02/38537)によるインダニリデン化合物。
【0025】
結合に特に適するUV吸収体は以下のものが挙げられる:p-アミノ安息香酸、3-(4'-トリメチルアンモニウム)ベンジリデンボルナン-2-オンメチルスルフェート、サリチル酸ホモメンチルエステル(Neo HeliopanTMHMS)、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(Neo HeliopanTMBB)、2-フェニルベンズイミダゾールスルホン酸(Neo HeliopanTMHydro)、テレフタルイリデンジボルナンスルホン酸及び塩(MexorylTMSX)、4-tert.-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン((Neo HeliopanTM357)、3-(4'-スルホ)ベンジリデンボルナン-2-オン及び塩、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3−ジフェニルアクリレート(Neo HeliopanTM303)、N-[(2及び4)-[2-(オキソボルン(oxoborn)-3-イリデン)メチル]ベンジル]-アクリルアミドポリマー、p-メトキシ桂皮酸-2-エチルヘキシルエステル(Neo HeliopanTMAV)、p-アミノ安息香酸エチルエステル(25モル)エトキシレート、p-メトキシ桂皮酸イソアミルエステル(Neo HeliopanTME1000)、2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2'-エチルヘキシル-1'-オキシ)-1,3,5-トリアジン(UvinulTMT150)、フェノール、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-メチル-6-(2-メチル-3(1,3,3,3-テトラメチル-1-(トリメチルシリル)-オキシ)ジシロキシアニル)プロピル)、(MexorylTMXL)、4,4'-[(6-[4-(1,1-ジメチル)アミノカルボニル]-フェニルアミノ)]-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイル)ジイミノ]-ビス-(安息香酸-2-エチルヘキシルエステル)、(UvasorbTMHEB)、3-(4'-メチルベンジリデン)-d,l-カンファ(Neo HeliopanTMMBC)、3-ベンジリデンカンファ、サリチル酸-2-エチルヘキシルエステル(Neo HeliopanTMOS)、4-ジメチルアミノ安息香酸-2-エチルヘキシルエステル(Padimate O)、ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸及びNa塩、2,2'-メチレンビス(6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール)(TinosorbTMM)、フェニレンビス-ベンズイミダジルテトラスルホン酸二ナトリウム塩(Neo HeliopanTMAP)、2,4-ビス-[{(4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン(TinosorbTMS)、ベンジリデンマロネートポリシロキサン(ParsolTMSLX)、メンチルアントラニレート(Neo HeliopanTMMA)、2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)-安息香酸ヘキシルエステル(UvinulTMA Plus)、DE 100 55 940(=WO 02/38537)によるインダニリデン化合物。
【0026】
好都合な無機の光保護顔料は、微細に分散された金属酸化物及び金属塩、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉄(例えば、Fe2O3)、酸化アルミニウム(Al2O3);酸化セリウム(例えば、Ce2O3)、酸化マンガン(例えば、MnO)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、酸化シリコン(SiO2)、シリケート(タルク)、対応する金属の混合酸化物及びそれら酸化物の混合物、硫酸バリウム及びステアリン酸亜鉛である。TiO2又は酸化亜鉛をベースとした顔料は、特に好ましい。好ましい態様において、粒子の平均直径は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、特に好ましくは15〜30nmである。それらは、球形を示すことが可能であるが、楕円形又は球形から偏向した他の形態を有するそのような粒子を使用することも可能である。また、顔料は、表面処理、即ち親水性又は疎水性にすることができる。一般的な例としては、被覆二酸化チタン、例えば二酸化チタンT 805(デグッサ)又はEusolexTMT2000(メルク)又は被覆二酸化亜鉛、例えば、酸化亜鉛NDMが挙げられる。好適な疎水性被覆剤は、前記全てのシリコン及び特にトリアルコキシオクチルシラン又はシメチコンである。所謂ミクロ顔料又はナノ顔料は、日焼け止めに好ましく使用される。亜鉛ミクロ-又はナノ-顔料は、好ましく使用される。
【0027】
最終的な化粧又は皮膚科用配合物における無機顔料、特に疎水性無機ミクロ顔料の全量は、配合物の全量に対して、0.1〜30質量%、好ましくは0.1〜10.0、特に0.5〜6.0質量%が好都合である。
本発明によるブラックベリー葉抽出物は、非常に多くの従来の補助的な物質及び添加剤と都合よく調和するため、一又は数種の特定の医薬形態に制限することなしに、口腔衛生製品の多様な医薬形態に導入することが可能である。
本発明による口腔衛生製品を緩衝剤で処理することが好都合である。pH3.5〜10.0が特に好都合であり、好ましい。
口腔衛生用の本発明の使用のためのブラックベリー葉抽出物は、口腔衛生製品用の一般的な配合物に困難なく導入することができる。好ましい口腔衛生製品は、例えば、歯磨き用クリーム、練り歯磨き、歯磨き用ジェル、マウスウォッシュ、モウスリンス、うがい液及び口又は息用スプレー、並びに、トローチ(lozenges)、香錠(pastilles)、甘味料、チューインガム、咀嚼用スウィーツ及びデンタルケアチューインガムである。
また、本発明のブラックベリー葉抽出物を他の成分、例えば抗菌活性又は抗炎症物質、芳香物質、フレーバー及び/又は補助物質と組み合わせることが、口腔衛生のために可能であり、多くの場合、好都合である。
【0028】
本発明の口腔衛生製品は、そのような調製物に慣習的に使用される補助物質、例えば、保存剤、研磨剤、抗菌剤(antibacterial agents)、抗炎症剤、刺激防止剤、刺激阻害剤、抗菌剤(antimicrobial agents)、抗酸化剤、収斂剤、防腐剤、帯電防止剤、結合剤、緩衝剤、担体物質、キレート剤、細胞刺激剤、洗浄剤、コンデショニング剤、界面活性物質、脱臭剤、軟化剤、殺菌剤、乳化剤、酵素、精油、膜形成剤、定着剤、発泡剤、泡安定化剤、泡を防ぐ物質、起泡力増強剤、ゲル化剤、ゲル形成剤、水放出剤(moisture-releasing agents)、加湿物質、水保持物質、漂白剤、蛍光増白剤、ダートリペリング(dirt-repelling agents)、摩擦低下剤、滑沢剤、乳白剤、コンシーリング剤、光沢剤、ポリマー、粉末、タンパク、研磨剤、シリコン、皮膚鎮静剤(skin-calming agent)、皮膚洗浄剤、スキンケア剤、皮膚ヒーリング剤、冷却剤、皮膚冷却剤、ウォーミング剤、スキンウォーミング剤、安定化剤、懸濁剤、増粘剤、ビタミン、オイル、ワックス、脂肪、リン脂質、飽和脂肪酸、モノ-又はポリ不飽和脂肪酸、α-ヒドロキシ酸、ポリヒドロキシ脂肪酸、融解剤(liquefiers)、染料、色-保護剤、顔料、アロマ、矯味矯臭剤、芳香又は口腔衛生配合物の他の従来の成分、例えば、アルコール、ポリオール、電解質、有機溶媒、甘味剤、糖成分、シリカ、炭酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、酸化アルミニウム、フルオライド、亜鉛塩、スズ塩、カリウム塩、ナトリウム塩及びストロンチウム塩、ピロホスフェート、過酸化水素、ヒドロキシアパタイトを含むことが可能である。
【0029】
口腔衛生製品が溶液又はローションならば、以下のものを溶媒として使用できる:例えば、水又は水溶液、油、例えばデカン酸又はオクタン酸のトリグリセリド、又は低炭素数のアルコール、ジオール又はポリオール及びそれらのエーテル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール。また、当然のこととして、前記溶媒の混合物を使用できる。
本発明のブラックベリー葉抽出物の他に、本発明による口腔衛生製品の一部を形成できるフレーバー又はアロマの例は、K.Bauer、D. Garbe、H. Surburg、Common Fragrance and Flavor Materials、第4版、Wiley-VCH、ワインハイム2001年、又は、S. Arctander, Perfume and Flavor Chemicals, 第I巻及び第II巻、モントクレア、ニュージャージー州、1969年、自費出版に見い出すことができる。
本発明のブラックベリー葉抽出物の他に本発明による口腔衛生製品の一部を形成可能な引用し得る天然アロマの例としては以下のものが挙げられる:ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ(mentha arvensis)油、アニス油、クローブ油、柑橘油、カンフル油、シナモン油、桂皮油、ウィンターグリーン油、ユーカリ油、ユーカリシトロドラ油、フェンネル油、ジンジャー油、カモマイル油、キャラウェイ油、シトロネラ油、ライム(limette)油、オレガノ油、ベルガモット油、グレープフルーツ油、マンダリン油、ローズ油、ゼラニウム油、セージ油、パセリシード油、ヤロー油、スターアニス油、バジル油、ビターアーモンド油、タイム油、ジュニパーベリー油、ローズマリー油、トウキ油、バニラ抽出物、並びに、それらの分画及びそれらから単離した成分。
【0030】
本発明のブラックベリー葉抽出物の他に本発明による口腔衛生製品の一部を形成可能な引用し得る均一な芳香物質の例としては以下のものが挙げられる:アネトール、メントール、メントン、イソメントン、メンチルアセテート、メンチルプロピオネート、メントフラン、ミントラクトン、オイカリプトール(1,8-シネオール)、リモネン、オイゲノール、タイモール、ピネン、サビネン(sabinene)ヒドレート、3-オクタノール、カルボン、ガンマ-オクタラクトン、ガンマ-ノナラクトン、ゲルマクレン-D、ビリジフロロール、1,3E,5Z-ウンデカトリエン、イソプレゴール、ピペリトン、2-ブタノン、エチルホルメート、3-オクチルアセテート、イソアミルイソバレリアネート、ヘキサノール、ヘキサナール、シス-3-ヘキサノール、リナロール、アルファ-テルピネオール、シス-及びトランス-カルビルアセテート、p-シモール、ダマスセノン、ダマスコン、ローズオキシド、フェンコール、アセトアルデヒドジエチルアセタール、1-エトキシエチルアセテート、シス-4-ヘプテナール、イソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、シスジャスモン、メチルジヒドロジャスモネート、アニスアルデヒド、メチルサリチレート、2'-ヒドロキシプロピオフェノン、メンチルメチルエーテル、ミルテニル(myrteyl)アセテート、2-フェニルエチルアルコール、2-フェニルエチルイソブチレート、2-フェニルエチルイソバレート、桂皮アルデヒド、ゲラニオール、ネロール。キラル化合物の場合、芳香物質は、ラセミ体又は単一のエナンチオマー又はエナンチオマー濃縮混合物の形態をとる。
【0031】
本発明のブラックベリー葉抽出物の他に本発明による口腔衛生製品の一部を形成可能な好都合なアロマ又は芳香物質としては以下のものが挙げられる:アニスシード油、バジル油、ビターアーモンド油、カンファー油、シトロネラ油、柑橘油、ユーカリシトリオドラ油、ユーカリ油、カモマイル油、スペアミント油、ライム油、マンダリン油、クローブ油、オレンジ油、ペパーミント油、セージ油、タイム油、ウィンターグリーン油、シナモン油、桂皮油、l-メントール、メントン、1,8-シネオール(ユーカリ)、カルボン、アルファ-テルピネオール、メチルサリチレート、2'-ヒドロキシプロピオフェノン、メンチルメチルエーテル。
本発明のブラックベリー葉抽出物の他に、本発明による口腔衛生製品及び/又は化粧、皮膚科及び/又は医薬用の製品の一部を形成可能な生理学的に冷却作用を有する化合物(冷却物質)は、例えば、以下のものである;l-メントール、メントングリセロールアセタール、メンチルラクテート、置換メンチル-3-カルボン酸アミド(例えば、メンチル-3-カルボン酸(carboylic acid)-N-エチルアミド)、2-イソプロピル-N,2,3-トリメチルブタンアミド、置換シクロヘキサンカルボン酸アミド、3-メントキシプロパン-1,2-ジオール、2-ヒドロキシエチルメンチルカーボネート、2-ヒドロキシプロピルメンチルカーボネート、N-アセチルグリシンメンチルエステル、メンチルヒドロキシカルボン酸エステル(例えば、メンチル-3-ヒドロキシブチレート)、モノメンチルサクシネート2-メルカプトシクロデカノン、メンチル-2-ピロリジン-5-オンカルボキシレート、2,3-ジヒドロキシ-p-メンタン、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノングリセロールケタル、3-メンチル-3,6-ジ及びトリ-オキサアルカノエート、3-メンチルメトキシアセテート、イシリン(icilin)、l-メンチルメチルエーテル。l-メントール、メントングリセロールアセタール、メンチルラクテート、メンチル-3-カルボン酸-N−エチルアミド、3-メントキシプロパン-1,2-ジオール、2-ヒドロキシエチルメンチルカーボネート、2-ヒドロキシプロピルメンチルカーボネート、モノメンチルサクシネート、メンチル-2-ピロリジン-5-オンカルボキシレート、l-メンチルメチルエーテルが好ましい。
【0032】
少なくとも一つ、特に好ましくは少なくとも二つのさらなる冷却物質をl-メントール以外に含む口腔衛生製品は、本発明において好ましい。
皮膚又は粘膜に熱、刺激、痒み又は痛みをもたらす成分、具体的には熱生成作用を有する芳香成分及び/又は辛味(辛味性質)を有する化合物であって、本発明のブラックベリー葉抽出物の他に、本発明による口腔衛生製品及び/又は化粧品、皮膚科用又は医薬用製品の一部を形成し得るものとしては、例えば、以下のものが挙げられる:カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ジンゲロール、パラドール、ショーガオール、ピペリン、パプリカ粉末、チリペッパー粉末、パプリカ抽出物、ペッパー抽出物、チリペッパー抽出物、生姜根茎抽出物、メルグエッパ(Aframomum melegueta)抽出物、オランダセンニチ(Spilanthes acmella)抽出物、バンウコンの抽出物、ナンキョウ(Alpinia galanga)抽出物、カルボン酸-N-バニリルアミド、具体的にはノナン酸N-バニリルアミド、2-ノナン酸アミド、具体的には2-ノナン酸-N-イソブチルアミド、2-ノナン酸-N-4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニルアミド、4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジルアルコールのアルキルエーテル、具体的には4-ヒドロキシ-3-メトキシベンジル-n-ブチルエーテル、3-ヒドロキシ-4-メトキシベンジルアルコールのアルキルエーテル、3,4-ジメトキシベンジルアルコールのアルキルエーテル、3-エトキシ-4-ヒドロキシベンジルアルコールのアルキルエーテル、3,4-メチレンジオキシベンジルアルコールのアルキルエーテル、(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)酢酸アミド、具体的には(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)酢酸-N-n-オクチルアミド、ニコチンアルデヒド、メチルニコチネート、プロピルニコチネート、2-ブトキシエチルニコチネート、ベンジルニコチネート、1-アセトキシチャビコール。
【0033】
本発明のブラックベリー葉抽出物の他に、本発明による口腔衛生製品の一部を形成することができる他の成分は、例えば、口腔衛生を向上させるための物質、例えばデンタルケア及び/又はリフレッシュ物質がある。口腔衛生を向上させるための物質としては、例えば、プラーク、歯石又はカリエスに有効か又は予防する物質、及び口臭に有効か又は予防するものが挙げられる。これに関しては、US5,043,154を参考にされたい。例として挙げられる物質は、Zn塩、例えば、Znシトレート、Znフルオライド、Sn塩、例えば、Snフルオライド、Cu塩、フルオライド、例えば、アミンフルオライド、アルカリフルオライド、例えば、Naフルオライド、アルカリ土類フルオライド、アンモニウムフルオライド、ホスフェート、ピロホスフェート、フルオロホスフェート、例えばZaモノフルオロホスフェート、Alモノ-及びAlジフルオロホスフェート、例えば、Naモノフルオロホスフェート、Alモノ-及びAlジフルオロホスフェート、α-イオノン、ゲラニオール、チモール、イソメンチルアセテート、パンテノール(プロビタミンB5)、キシリトール、アラントイン、ナイアシンアミド(ビタミンB3)、トコフェリルアセテート(ビタミンEアセテート)、ポロキサマーである。
また、本発明の口腔衛生製品は、本発明のブラックベリー葉抽出物の他に、一つ以上の抗菌活性成分を、口腔衛生を向上するために含むことができる。これらの活性成分は、親水性、両性又は疎水性であってもよい。そのような活性成分の例としては以下のものが挙げられる:トリクロサン、クロロヘキシジン及びそれらの塩(例えば、クロロヘキシジンアセテート、グルコネート又はヒドロクロライド)、ペルオキシド、フェノール及びそれらの塩、ドミフェンブロミド(フェノドデシニウムブロミド)、ブロモクロロフェン、Zn塩、クロロフィル、Cu塩、Cuグルコネート、Cuクロロフィル、ラウリル硫酸ナトリウム、四級モノアンモニウム塩、例えばココアルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライド又はピリジニウム塩、例えばセチルピリジニウムクロライド。個々の活性成分の他に、活性成分又は天然の抽出物又は活性成分を含むそれらの部分の混合物、例えば、インドセンダン、メギ(berberis)、フェンネル、グリーンティ、マリーゴールド、カモマイル、ローズマリー、タイム、プロポリス又はターメリックから得られるものを使用することができる。
【0034】
また、本発明のブラックベリー葉抽出物の他に、本発明の化粧品、皮膚科用又は医薬用製品及び/又は口腔衛生製品は、例えば以下の染料、着色料又は顔料を含むことができる:ラクトフラビン(リボフラビン)、ベータ-カロテン、リボフラビン-5'-ホスフェート、アルファ-カロテン、ガンマ-カロテン、カンタキサンチン、エリスロシン、クルクミン、キノリンイエロー、イエローオレンジS、タートラジンイエロー、ビキシン、ノルビキシン(アンナット、オーリーン(orlean))、カプサンチン、カプソルビン、リコペン、ベータ-アポ-8'-カロテナール、ベータ-アポ-8'-カロチン酸エチルエステル、キサントフィル(フラボキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ルビキサンチン、ビオラキサンチン(violaxanthin)、ロドキサンチン)、ファスト(fast)カルミン(カルミン酸、コチニール)、アゾルビン、コチニールレッドA(ポンソー 4 R)、ビート根レッド、ベタニン、アントシアニン、アマランス、パテントブルーV、インジゴチンI(インジゴカルミン)、クロロフィル、クロロフィルの銅化合物、酸ブリリアントグリーンBS(リサミン(lissamine)グリーン)、ブリリアントブラックBN、ベジタブルカーボン、二酸化チタン、鉄酸化物及び水酸化物、炭酸カルシウム、アルミニウム、シルバー、ゴールド、顔料ルビンBK(リソールルビンBK)、メチルバイオレットB、ビクトリアブルーR、ビクトリアブルーB、アシラン(acilan)ブリリアントブルーFFR(ブリリアントウールブルーFFR)、ナフトールグリーンB、アシランファストグリーン10G(アルカリファストグリーン10G)、セレスイエローGRN、スダンブルーII、ウルトラマリン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ファストアシッドバイオレットR。
【0035】
また、他の天然に得られる抽出物(例えば、パプリカ抽出物、ブラックキャロット抽出物、レッドキャベツ抽出物)を、着色のために使用してもよい。
本発明のブラックベリー葉抽出物を含む化粧、口腔衛生及び/又は医薬調製物は、抗酸化剤を特に都合よく含むことが可能であり、口腔衛生、化粧及び/又は皮膚科への応用のための全ての好適な又は一般的な抗酸化剤を使用することができる。抗酸化剤は、以下のものからなる群より選ばれる;非常に少ない適合可能な量におけるアミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)及びそれらの誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)及びそれらの誘導体、ペプチド、例えばD,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシン及びそれらの誘導体(例えば、アンセリン(anserine))、カロテノイド、カロテン(例えば、α-カロテン、β-カロテン、リコペン)及びそれらの誘導体、クロロゲン酸及びそれらの誘導体、リポ酸及びそれらの誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル及び他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン及びそれらのグリコシル、N-アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル及びラウリル、パルミトイル、オレイル、γ-リノレイル、コレステリル及びグリセリルエステル)及びそれらの塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸及びそれらの誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシド及び塩)及びスルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ-、ヘキサ-、ヘプタチオニンスルホキイシイミン)、また(金属)キレーター、例えば、α-ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA及びそれらの誘導体、不飽和脂肪酸及びそれらの誘導体(例えば、γ-リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸及びそれらの誘導体、ユビキノン及びユビキノール及びそれらの誘導体、ビタミンC及び誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、Mgアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート、アスコルビルグリコシド、例えば、6-O-アシル-2-O-a-D-グルコピラノシル-L-アスコルビン酸、6-O-アシル-2-O-β-D-グルコピラノシル-L-アスコルビン酸、2-O-a-D-グルコピラノシル-L-アスコルビン酸又は2-O-β-D-グルコピラノシル-L-アスコルビン酸)、トコフェロール及びそれらの誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンA及びそれらの誘導体(ビタミンAパルミテート)、並びにコニフェリルベンゾエート、ルチン酸及びそれらの誘導体、α-グルコシルルチン、ケルセチン及びそれらの誘導体、ローズマリー酸(rosemarinic acid)、カルノソール(carnosol)、カルノソール酸(carnosolic acid)、レスベラトロール(resveratrol)、コーヒー酸及びそれらの誘導体、シナピン酸及びそれらの誘導体、フェルラ酸及びそれらの誘導体、フルフリリデングルシトール、クルクミノイド、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤシン樹脂酸、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸及びそれらの誘導体、マンノース及びそれらの誘導体、スーパーオキシドジスムターゼ、亜鉛及びそれらの誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)セレン及びそれらの誘導体(例えば、セレンメチオニン)、スチルベン及びそれらの誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス-スチルベンオキシド)、並びに前記活性成分の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド及び脂質)又は抗酸化作用を有する植物、例えば、グリーンティ、ロイボス、ハニーブッシュ(honeybush)、グレープ、ローズマリー、セージ、メリッサ、タイム、ラベンダー、オリーブ、オーツ、ココア、イチョウ、ニンジン、カンゾウ、スイカズラ、エンジュ、カッコン、マツ、柑橘類、ヨカンシ又はセントジョーンズワートの抽出物又は一部。
【0036】
また、本発明のブラックベリー葉抽出物を含む好ましい口腔衛生、化粧及び/又は医薬調製物は、一つ以上のビタミン及び/又はビタミン前駆体を含み、化粧及び/又は皮膚科用の全ての好適な又は一般的なビタミン及びビタミン前駆体を使用することができる。これらは、特に、ビタミン及びビタミン前駆体、例えば、トコフェロール、ビタミンA、ナイアシン及びナイアシンアミド、他のB-複合ビタミン、具体的にはビオチン及びビタミンC、パンテノール及びそれらの誘導体、具体的にはパンテノールのエステル及びエーテル及びカチオン誘導パンテノール、例えば、パンテノールトリアセテート、パンテノールモノエチルエーテル及びそれらのモノアセテート、並びにカチオン性パンテノール誘導体を含む。以下のような具体的な例を挙げることができる:ビタミンA(レチノール)及びそれらの誘導体(ビタミンAアセテート、ビタミンA酸、ビタミンAアルデヒド、ビタミンAパルミテート、ビタミンAプロピオネート)、ビタミンB1(チアミン)及びそれらの塩(例えば、ビタミンB1ヒドロクロライド、ビタミンB1モノニトレート、チアミンジホスフェート、チアミンピロホスフェート)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンB2(ビタミンG、リボフラビン)及びそれらの誘導体(例えば、ビタミンB2テトラアセテート)、ビタミンB3及びそれらの誘導体(例えば、ニコチンアミドアスコルベート、ニコチンアミドグリコレート、ニコチンアミドヒドロキシシトレート、ニコチンアミドラクテート、ニコチンアミドマレエート、ニコチンアミドマンデレート、ニコチンアミドサリチレート、ニコチンアミドチオクテート)、ビタミンB4(アデニン)及びそれらの誘導体(例えば、アデニンリボシド、フラビンアデニンジヌクレオチド二ナトリウム、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)、プロビタミンB5、ビタミンB5(パントテン酸)及びそれらの誘導体(例えば、アセチルパントテニルエチルエーテル、アラントインカルシウムパントテネート、アラントインDL-パントテニルアルコール、ビス(パントテンアミドエチル)ジスルフィド、カルシウムパントテネート、ヒドロキシエチルパントテンアミドMEA、ナトリウムパントテネート、N-D-パントテノイル-2-(2-アミノエトキシ)エタノール、N-D-パントテノイル-2-アミノエタノール、N-ヒドロキシエトキシエチルパントテンアミド、N-ヒドロキシエチルパントテンアミド、パントテンアミドMEA、パントテノール、パントテン酸ラクトン、パントテン酸ポリペプチド、パントテニルエチルエーテル)、ビタミンB6(ピリドキソール、ピロキシダール(pyroxidal)、ピリドキサミン)及びそれらの誘導体(例えば、ピリドキシンジカプリレート、ビタミンB6ジラウレート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB6ジパルミテート、ピリドキシングリチルレチネート、ビタミンB6ヒドロクロライド、ビタミンB6ホスフェート、ビタミンB6セリン、ビタミンB6トリパルミテート)、ビタミンC(アスコルビン酸)及びそれらの誘導体(例えば、3-O-エチルアスコルビン酸、アラントインアスコルベート、アミノプロピルアスコルビルホスフェート、アラボ(arabo)アスコルビン酸、モノナトリウム塩、アスコルビン酸パルミテート、アスコルビン酸ポリペプチド、アスコルボシランC、アスコルビルジパルミテート、アスコルビルグルコシド、アスコルビルイノシトールニコチネート、アスコルビルリノレート、アスコルビルメチルシラノールペクチネート、アスコルビルニコチンアミド、アスコルビルホスフェートマグネシウム、アスコルビルステアレート、アスコルビルテトライソパルミテート、アスコルビルトコフェリルマレエート、カルシウムアスコルベート、キトサンアスコルベート、D-アラビノアスコルビン酸、アスコルビルスルフェート二ナトリウム、グルコサミンアスコルベート、イノシトールヘキサニコチネートヘキサアスコルベート、イソアスコルビン酸、L-アスコルビン酸、2-(リン酸二水素)、三ナトリウム塩、L-アスコルビン酸、2-[(3-コレスト-5-エン-3-イルリン酸水素]、一ナトリウム塩、L-アスコルビン酸、2-O-D-グルコピラノシル、L-アスコルビン酸、3-O-エチルエーテル、マグネシウムアスコルベート、マグネシウムアスコルビルボレート、メトキシPEG-7アスコルビン酸、メチルシラノールアスコルベート、カリウムアスコルビルトコフェリルホスフェート、カリウムアスコルビルボレート、ナトリウムアスコルベート、ナトリウムアスコルビルホスフェート、ナトリウムアスコルビル/コレステリルホスフェート、ナトリウムイソアスコルベート、ナトリウムL-アスコルビル-2-ホスフェート、テトラヘキシルデシルアスコルベート)、プロビタミンD、ビタミンD(カルシオール)及びそれらの誘導体(例えばビタミンD2、ビタミンD3)、ビタミンE(D-α-トコフェロール)及びそれらの誘導体(例えば、dl-α-トコフェロール、ポリオキシプロピレン/ポリオキシエチレン/トコフェロールエーテル、ポリプロピレングリコール/トコフェロールエーテル、トコフェロールシステアミン、トコフェロールホスフェート、ナトリウムビタミンEホスフェート、ビタミンEアセテート、ビタミンEリノレート、ビタミンEニコチネート、ビタミンEサクシネート)、ビタミンF(必須脂肪酸、リノレン酸及びリノール酸)及びそれらの誘導体(例えば、ビタミンFエチルエステル、ビタミンFグリセリルエステル)、ビタミンH(ビタミンB7、ビオチン)、ビタミンK1(フィロキノン、フィトナジオン)及びビタミンK3(メナジオン、メタキノン)。
【0037】
また、(金属)キレーターとのコンビネーションは、幾つかの調製物において好都合である。ここでの使用が好ましい(金属)キレーターは、α-ヒドロキシ脂肪酸、フィチン酸、ラクトフェリン、α-ヒドロキシ酸、例えば、クエン酸、乳酸及びリンゴ酸、並びにフミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン及びEDTA、EGTA及びそれらの誘導体である。
本発明のブラックベリー葉抽出物を含有する本発明の好ましい化粧、医薬及び/又は口腔衛生用調製物は、抗炎症活性成分及び/又は赤み及び/又は掻痒を軽減する活性成分を含むことが可能である。全ての抗炎症活性成分又は化粧及び/又は皮膚科及び/又は口腔衛生への応用に好適な赤み及び/又は掻痒を軽減するための活性成分を、ここで使用することができる。以下のものは、抗炎症活性成分として、又は赤み及び/又は掻痒を軽減するための活性成分として都合よく使用される:副腎皮質ステロイド型のステロイド性抗炎症物質、例えば、ヒドロコルチゾン、デキサメタゾン、デキサメタゾンホスフェート、メチルプレドニゾロン又はコルチゾン又は他のステロイド性抗炎症薬。また、非ステロイド性抗炎症薬を使用することができる:例えば、オキシカム、例えばピロキシカム又はテノキシカム;サリチレート、例えばアスピリン、ジサルシド(disalcid)、ソルプリン(solprin)又はフェンドサル(fendosal);酢酸誘導体、例えば、ジクロフェナック、フェンクロフェナック、インドメタシン、スリンダク、トルメチン又はクリンダナク;フェナメート、例えば、フェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸又はニフルム酸(niflumic);プロピオン酸誘導体、例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン又はピラゾール、例えば、フェニルブタゾン、オキシフェニルブタゾン、フェブラゾン又はアザプロパゾン。或いは、天然の抗炎症物質又は赤み及び/又は掻痒を軽減する物質を使用できる。植物抽出物、特に高活性の植物抽出物部分及び植物抽出物から単離された高純度の活性物質を使用可能である。
【0038】
特に好ましくは、カモマイル、アロエベラ、コンミフォラ属(commiphora species)、アカネ属(rubia species)、ヤナギ、エゾミハギ(willowherb)、オーツ、カレンデュラ、アルニカ、セントジョーンズワート、スイカズラ、ローズマリー、メリッサ、ショウガ、チャボトケイソウ、マンサク(witch hazel)、カッコン、アベナ、ナデシコ及びエキナセア、並びに純粋な物質、例えば、特にビサボロール、アピゲニン、アピゲニン-7-グルコシド、ローズマリー酸、ボズウェリア酸、フィトステロール、グリチルリチン酸、グラブリジン、リコカルコンA由来の抽出物、一部及び活性物質である。また、ブラックベリー葉抽出物を含む配合物は、二つ以上の抗炎症活性物質の混合物を含む。
本発明の目的の範囲内での化粧、医薬及び皮膚科及び/又は口腔衛生用の使用に特に好ましいものは、ビサボロール、ボズウェリア酸、及び、オーツ及びエキナセア、α-ビサボロールから得られた抽出物及び高純度の単離活性成分であり、オーツから得られた抽出物及び高純度の単離活性成分が特に好ましい。
本発明の調製物中の抗刺激剤(一つ以上の化合物)の量は、調製物の全質量に関して、好ましくは0.0001〜20質量%、特に好ましくは0.0001〜10質量%、具体的には0.001〜5質量%である。
【0039】
ブラックベリー葉抽出物は、化粧及び/又は皮膚科用に、スキンライトニング(skin-lightening)活性成分との組み合わせで、都合よく使用することができる。化粧及び/又は皮膚科への応用のための全ての好適な又は一般的なスキンライトニング活性物質を、本発明によりここに使用可能である。これに関して、好都合なスキンライトニング活性成分は、コウジ酸(5-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-4-ピラノン)、コウジ酸誘導体、例えばコウジ酸ジパルミテート、アルブチン、アスコルビン酸、アスコルビン酸誘導体、ヒドロキノン、ヒドロキノン誘導体、レゾルシノール、硫黄含有分子、例えば、グルタチオン又はシステインα-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)及びそれらの誘導体、クロモン誘導体、例えば、アロエシン、N-アセチルチロシン及び誘導体、ウンデセノイルフェニルアラニン、グルコン酸、4-アルキルレソルシノール、ビニル及びエチル グイアコール(guiacol)、窒素酸化物合成のインヒビター、例えば、L-ニトロアルギニン及びそれらの誘導体、2,7-ジニトロインダゾール又はチオシトルリン、金属キレーター(例えば、α-ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTA及びそれらの誘導体)、トリテルペン、例えばルペオール又はマスリン酸(maslinic acid)、フラボノイド、レチノイド、大豆ミルク、セリンプロテアーゼインヒビター又はリポ酸、又は皮膚及び髪のライトニング用の他の合成又は天然の活性成分であり、また、後者は、植物由来の抽出物、例えばウワウルシ(bearberry)抽出物、米抽出物、甘草根抽出物又はそれらの濃縮成分、例えば、グラブリジン(grabridin)又はリコカルコン(licochalcone)A、パンノキ(artocarpus)抽出物、ルメックス及びラムルス属(ramulus species)由来の抽出物、マツ属(マツ属)由来の抽出物及びヴィティス(vitis)属由来の抽出物又はそれらを濃縮したスチルベン誘導体、ユキノシタ、クワ、スクテラリア(scutelleria)及び/又はグレープの抽出物の形態において使用可能である。
【0040】
また、本発明による配合物は、化学的又は天然の方法により皮膚及び髪の着色又はライトニングを刺激する他の活性成分を好ましく含むことが可能である。相乗効果をベースとしたより素早い作用は、この方法で達成される。ここで特に好ましいものは、チロシナーゼの基質又は基質類似物、例えば、L-チロシン、L-DOPA又はL-ジヒドロキシフェニルアラニン、チロシナーゼ活性又は発現の刺激物質、例えばテオフィリン、カフェイン、プロピオメラノコルチンペプチド、例えばACTH、α-MSH、それらのペプチド類似物及びメラノコルチンレセプターに結合する他の物質、プリン、ピリミジン、葉酸、フェニルアラニン誘導体、例えばウンデシルエノイルフェニルアラニン、ジアシルグリセロール、脂肪族又は環状ジオール、ソラレン、プロスタグランジン及びそれらの類似物、アデニレートサイクラーゼ及びケラチノサイトへのメラノソームの移動を活性化する化合物、例えばセリンプロテアーゼ又はPAR-2レセプターのアゴニスト、キク属(chrysanthemum species)の植物及び植物部分の抽出物、クルミ抽出物、エリトルローズ及びジヒドロキシアセトンである。
ブラックベリー葉抽出物は、化粧及び皮膚科用の調製物において、特に、防虫剤、例えば、DEET、IR3225、ドラゴレペル(Dragorepel)(Symrise GmbH & Co. KG)とのコンビネーションで都合よく使用できる。
さらに、ブラックベリー葉抽出物は、化粧及び皮膚科用調製物において、特に、育毛インヒビター、例えば、大豆ミルク、大豆タンパク、大豆タンパク加水分解産物又はワレモコウ、キンセンカ、マンサク、トラノオ(rirginiana)、アルニカモンターナ(arnica montana)、セイヨウシロヤナギ、セイヨウオトギリソウ、ツノマタ、フノリ属(Gloipeltis species)、セラミウム属(Ceramium species)、デュルビエラ属(Durvilea species)、マメ科、ナス科、イネ科又はウリ科由来の植物及び植物部分の抽出物との組み合わせにおいて、都合よく使用可能である。
【0041】
多くの場合、ブラックベリー葉抽出物は、オスモライト、具体的には四級アミン、アミノ酸及びポリオールとの組み合わせにおいて、都合よく使用できる。さらに、好ましいオスモライトは:糖アルコール(ミオ-イノシトール、マンニトール、ソルビトール)、タウリン、コリン、ベタイン、ベタイングリシン、エコチン、ジグリセロール、ホスフェート、ホスホリルクロリン、グリセロホスホリルクロリン、グルタミン、グリシン、アラニン、グルタメート、アスパルテート又はプロリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルイノシトール、無機ホスフェート、タンパク、ペプチド、ポリアミン酸及びポリオールの群由来の物質である。化粧及び皮膚科への応用において、皮膚-保水性(skin-moistening)を有することが前記オスモライトに好都合である。
ブラックベリー葉抽出物は、化粧及び皮膚科用調製物において、特に、ケアケア剤及び抗フケ活性成分(例えば、クリンバゾール、ケトコナゾール、ピロクトンオレアミン、ピリチオン亜鉛)との組み合わせにおいて都合よく使用できる。
【0042】
本発明によるブラックベリー葉抽出物は、多くの場合、本発明による調製物において、一つ以上の保存剤との組み合わせにおいて都合よく使用できる。保存剤、例えば安息香酸、それらのエステル及び塩、プロピオン酸及びそれらの塩、サリチル酸及びそれらの塩、2,4-ヘキサジエン酸(ソルビン酸)及びそれらの塩、ホルムアルデヒド及びパラホルムアルデヒド、2-ヒドロキシビフェニルエーテル及びそれらの塩、2-亜鉛スルフィドピリジン-N-オキシド、無機スルファイト及びビスルファイト、ヨウ素酸ナトリウム、クロロブタノール、4-メチルメルクリル(II)-5-アミノ-1,3-ビス(2-ヒドロキシ安息香酸、それらの塩およびエステル、デヒドロ酢酸、ギ酸、1,6-ビス(4-アミジノ-2-ブロモフェノキシ)-n-ヘキサン及びそれらの塩、エチルメルクリル(II)-チオサリチル酸のナトリウム塩、フェニルメルクリル及びそれらの塩、10-ウンデカン酸及びそれらの塩、5-アミノ-1,3-ビス(2-エチルヘキシル)-5-メチル-ヘキサヒドロピリミジン、5-ブロモ-5-ニトロ-1,3-ジオキサン、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール、2,4-ジクロロベンジルアルコール、N-(4-クロロフェニル)-N'-(3,4-ジクロロフェニル)尿素、4-クロロ-m-クレゾール、2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル、4-クロロ-3,5-ジメチルフェノール、1,1'-メチレン-ビス(3-(1-ヒドロキシメチル-2,4-ジオキシイミダゾリン-5-イル)尿素)、ポリ(ヘキサメチレンジグアニド)ヒドロクロライド、2-フェノキシエタノール、ヘキサメチレンテトラミン、1-(3-クロロアリル)-3,5,7-トリアザ-1-アゾニアダマンタン(azoniaadamantane)クロライド、1-(4-クロロフェノキシ)-1-(1H-イミダゾール-1-イル)-3,3-ジメチル-2-ブタノン、1,3-ビス-(ヒドロキシメチル)-5,5-ジメチル-2,4-イミダゾリジンジオン、ベンジルアルコール、オクトピロックス、1,2-ジブロモ-2,4-ジシアノブタン、2,2'-メチレン-ビス(6-ブロモ-4-クロロフェノール)、ブロモクロロフェン、5-クロロ-2-メチル-3(2H)-イソチアゾリノン及び2-メチル-3(2H)-イソ-チアゾリノンのマグネシウムクロライド及びマグネシウムニトレートとの混合物、2-ベンジル-4-クロロ-フェノール、2-クロロアセトアミド、クロロヘキシジン、クロロヘキシジンアセテート、クロロヘキシジングルコネート、クロロヘキシジンヒドロクロライド、1-フェノキシプロパン-2-オール、N-アルキル-(C12-C22)-トリメチル-アンモニウムブロミド及びクロライド、4,4-ジメチル-1,3-オキサゾリジン、N-ヒドロキシメチル-N-(1,3-ジ(ヒドロキシメチル)-2,5-ジオキソイミダゾリジン-4-イル)-N'-ヒドロキシメチル尿素、1,6-ビス(4-アミジノフェノキシ)-n-ヘキサン及びそれらの塩、グルタルアルデヒド、5-エチル-1-アザ-3,7-ジオキサビシクロ(3.3.0)オクタン、3-(4-クロロフェノキシ)-1,2-プロパンジオール、ハイアミン、アルキル-(C8-C18)-ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキル-(C8-C18)-ジメチルベンジルアンモニウムブロミド、アルキル-(C8-C18)-ジメチルベンジルアンモニウムサッカリン、ベンジルヘミホルマル、3-ヨウ素-2-プロピニルブチルカルバメート、ナトリウムヒドロキシメチルアミノアセテート又はナトリウムヒドロキシメチルアミノアセテートがここで好ましく選ばれる。
【0043】
また、本発明により、望ましくない微生物又は動物生体の成長を阻害するために主に使用される物質とのコンビネーションにおいて、ブラックベリー葉抽出物を使用することが好ましい。特に、標準的な抗生物質の大きな群の他に、さらなる活性成分として標準的な保存剤の他にこの件に関して述べる価値があるのものは、化粧に関連する製品、例えば、トリクロサン、クリムバゾール、オクトキシグリセロール、オクトピロキシ(1-ヒドロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルペンチル)-2(1H)-ピリドン、2-アミノエタノール)、キトサン、ファルネソール、グリセロール、モノラウレート、1,2-デカンジオール又は前記物質のコンビネーションであり、それらは、わきの下の臭気、足の臭気又はフケの形成に対して特に使用される。
さらに、ブラックベリー葉抽出物は、体臭に対する化粧、皮膚科及び/又は医薬用調製物において、発汗阻害活性成分(発汗抑制剤)との組み合わせにおいて、本発明により特に都合よく使用され得る。アルミニウム塩、例えばアルミニウムクロライド、アルミニウムクロロヒドレート、ニトレート、スルフェート、アセテート等は、発汗阻害活性成分として前記全てのものが使用される。しかし、亜鉛、マグネシウム及びジルコニウム化合物の使用は、好都合である。化粧及び皮膚科用の発汗抑制剤における使用のため、アルミニウム塩及び(より低い範囲に)アルミニウム/ジルコニウム塩のコンビネーションは、主にそれら自体により証明された。また、述べる価値があるものは、部分的に中和される一方、皮膚に適合性であるがそれほど有効ではないアルミニウムヒドロクロライドである。アルミニウム塩の他に他の可能な物質は、例えばa)タンパク沈殿物質、例えば、特に、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、天然及び合成のタンニン及びトリクロロ酢酸であり、汗腺の表面の閉塞を生じるもの、b)局所麻酔薬(希釈溶液、例えば、リドカイン、プリロカイン又はそのような物質の混合物を含む)であって、末梢神経をブロックすることにより汗腺への交感神経への供給を止めるもの、c)汗分泌を低減する他に、不快な臭気用の吸着剤としても作用するタイプX、A又はYゼオライト、及びd)ボツリヌス毒素(細菌Chlostridium botulinumの毒素)であって、また、多汗、病的な汗分泌の増加に使用され、その作用が汗分泌に関する伝達物質アセチルコリンの放出を不可逆的に阻害することをベースとするものである。
【0044】
ブラックベリー葉抽出物は、化粧及び皮膚科用調製物において、そのような調製物に通常使用される化粧補助物質と都合よく組み合わせることができる:言い換えれば、例えば、芳香油;消泡剤;染料;着色作用のある顔料;増粘剤;界面活性剤;乳化剤;柔軟物質;水分及び/又は保水物質;脂肪;油;ワックス;化粧用配合物の他の従来の成分、例えば、アルコール、ポリオール、ポリマー、泡安定剤、電解質、有機溶媒又はシリコン誘導体。
皮膚の局所予防又は化粧用トリートメントのためのブラックベリー葉抽出物含有配合物において、高濃度のコンディショニング物質は、通常好都合である。好ましい態様により、組成物は、一つ以上のコンディショニング動物性及び/又は植物性脂肪及び油、例えばオリーブ油、ヒマワリ油、精製大豆油、パーム油、ゴマ油、ナタネ油、アーモンド油、ルリヂサ油、マツヨイグサ、ココナツ油、シアバター、ホホバ油、鯨油、牛脂、牛脚油及び豚脂肪及び所望により他のコンディショニング成分、例えば、炭素数8〜30の脂肪アルコールを含む。ここで、脂肪アルコールは、飽和又は不飽和及び線状又は分岐であってもよい。使用され得る例としては、デカノール、デセノール、オクタノール、オクテノール、ドデカノール、ドデセノール、オクタジエノール、デカジエノール、ドデカジエノール、オレイルアルコール、リシノールアルコール、エルカアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、アラキジルアルコール、カプリルアルコール、カプリンアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール及びベヘニルアルコール、並びにそれらのグエルベット(Guerbet)アルコールが挙げられ、そのリストは、関連化学構造を有する他のアルコールにほぼ自由に拡大することができる。その脂肪アルコールは、天然の脂肪酸に好ましく由来し、還元により脂肪酸の対応するエステルから通常製造される。また、有用なものは、天然由来の脂肪及び脂肪脂、例えば、牛脂、ラッカセイ油、ナタネ油(colza oil)、綿実油、大豆油、ヒマワリ油、パーム核油、亜麻仁油、トウモロコシ油、ヒマシ油、ナタネ油(rapeseed oil)、ゴマ油、ココアバター及びココナッツバターから還元により製造される脂肪アルコール部分である。
【0045】
本発明によりブラックベリー抽出物と十分に合わされる他のコンディショニング物質としては、以下のものが挙げられる:
セラミドがN-アセチルスフィンゴシン(スフィンゴシンの脂肪酸アミド)又はそのような脂質の合成類似物(所謂プソイドセラミド)であると理解され、解質層の水保持能力を著しく向上させる、セラミド。
- リン脂質、例えば、大豆レシチン、卵レシチン及びケファリン
- ワセリン、パラフィン及びシリコン油;後者としては、特に、ジアルキル及びアルキルアリールシロキサン、例えばジメチルポリシロキサン及びメチルフェニルポリシロキサン、並びに、それらのアルコキシル化及び四級誘導体。
動物及び/又は植物タンパク加水分解産物は、ブラックベリー葉抽出物に都合よく加えることができる。これに関して、好都合なものとしては、特に、エラスチン、コラーゲン、ケラチン、ミルクタンパク、大豆タンパク、オートタンパク、エンドウマメタンパク、アーモンドタンパク及びコムギタンパク部分又は対応するタンパク加水分解産物であるが、また、脂肪酸及び四級タンパク加水分解産物とそれらの縮合生成物であり、植物タンパク加水分解産物の使用が好ましい。
【0046】
ブラックベリー葉抽出物を含む化粧用又は皮膚科用調製物が、溶液又はローションならば、以下のものは溶媒として都合よく使用できる:
- 水又は水溶液;
- 脂肪油、脂肪、ワックス及び他の天然及び合成脂肪体、好ましくは脂肪酸と低C数アルコール、例えば、イソプロパノール、プロピレングリコール又はグリセロールのエステル、又は脂肪族アルコールの低C数アルカノール酸又は脂肪酸とのエステル;
- 低C数のアルコール、ジオール又はポリオール、並びにそれらのエーテル、好ましくは、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル及び類似生成物。前記溶媒の混合物を特に使用する。アルコール性溶媒の場合、水がさらなる構成成分であってもよい。
ブラックベリー葉抽出物を含む本発明による化粧用調製物は、水分レギュレーターを都合よく含むことができる。例えば、以下の物質を水分レギュレーター(モイスチャライザー)として使用できる:ナトリウムラクテート、尿素、アルコール、ソルビトール、グリセロール、ジオール、例えばプロピレングリコール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール及び1,2-オクタンジオール、コラーゲン、エラスチン又はヒアルロン酸、ジアシルアジペート、ワセリン、エクトイン、ウロカニン酸、レシチン、パンテオール、フィラントリオール、リコペン、セラミド、コレステロール、糖脂質、キトサン、硫酸コンドロイチン、ポリアミノ酸及び糖、ラノリン、ラノリンエステル、アミノ酸、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)及びそれらの誘導体、糖(イノシトール)、α-ヒドロキシ脂肪酸、フィトステロール、トリテルペン酸、例えばベツリン酸又はウルソル酸、藻抽出物。
【0047】
本発明の好ましい態様において、ブラックベリー葉抽出物を含む化粧用調製物は、モノ-、ジ-及びオリゴサッカライドを含むことができる。
また、一つ以上の他の植物抽出物を含むことは、ブラックベリー葉抽出物を含有する化粧用調製物に関して好ましく、個々に応じて専ら植物の花及び/又は葉、木、皮又は根から、植物全体の抽出により通常通り製造される。化粧用、医薬用及び/又は皮膚科用の植物抽出物に関して、当業者は、Industrieverband Korperpflegemittel und Waschmittel e.V.(IKW)、フランクフルトにより発行されたLeitfaden zur Inhaltsstoffdeklaration kosmetischer Mittelの第3版の44頁の最初に表に挙げられた成分を考慮すると考えられる。化粧、皮膚科、医薬及び/又は口腔衛生用に特に好都合なものは、アロエ、アメリカマンサク、藻、オーク皮、ヤナギラン、イラクサ、オドリコソウ、ナギイカダ、ホップス(hops)、カモマイル、ヤロウ、アルニカ、カレンデュラ、バードック、ホーステイル(horsetail)、セイヨウサンザシ、ローズ、ライムの花、リコリス、アーモンド、マツ、トチノキ、サンダルウッド、ジュニパー、ココナツ、マンゴ、アプリコット、オレンジ、レモン、リメッテ、グレープフルーツ、リンゴ、イチゴ、ラズベリー、グレープ、ザクロ、グリーンティ、ロイボス、ハニーブッシュ、グレープフルーツの種、キウイ、アボカド、キュウリ、コムギ、オーツ、オオムギ、セージ、タイム、ワイルドタイム、ラベンダー、ローズマリー、ペパーミント、メリッサ、バーチ、エルダー、オリーブ、マロウ、タネツケバナ、ホーステイル、ヤナギラン、ハリシュモク、フキタンポポ、マシュマロ、ニンジン、イチョウ、クズ、エンジュ、スイカズラ、アンゼリカの根、シナモン、レモングラス及びショウガの根の抽出物である。アロエベラ、カモマイル、寒天、ローズマリー、カレンドラ、ニンジン、キュウリ、セージ、イラクサ、ライムの花、アルニカ及びマンサク由来の抽出物がここで特に好ましい。二つ以上の植物抽出物の混合物を使用することができる。水、アルコール及びそれらの混合物を、特に、前記植物抽出物を製造するための抽出溶媒として使用できる。アルコールのうち、低級アルコール、例えばエタノール及びイソプロパノール、また、多価アルコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール及びブチレングリコールが、単独の抽出溶媒及び水とのブレンドとして好ましい。植物抽出物を、純水及び希釈型の両方で使用できる。
【0048】
本発明により、ブラックベリー葉抽出物を含む化粧用調製物は、特に結晶性又は微結晶性固形物、例えば無機ミクロピグメントがその調製物に導入されるならば、アニオン、カチオン、非イオン及び/又は両性の界面活性剤を含むことができる。界面活性剤は、両親媒性物質であり、水中の有機、非極性物質を溶解することができる。界面活性剤分子の親水性成分は、主に極性官能基、例えば-COO-、-SO32-、-SO3-であり、一方で、疎水性成分は、一般的に非極性炭化水素基である。界面活性剤は、一般的に、親水性分子成分のタイプ及び価により分類される。それには4つの異なるグループがある:
・アニオン性界面活性剤、
・カチオン性界面活性剤、
・両性界面活性剤及び
・非イオン性界面活性剤。
一般的に、アニオン性界面活性剤は、官能基としてカルボキシレート基、スルフェート基又はスルホネート基を示す。水溶液において、それらは、酸又は中性の環境において負に帯電したイオンを形成する。カチオン性界面活性剤は、四級アンモニウム基の存在により専ら特徴づけられる。水溶液において、それらは、酸性又は中性の環境において正に帯電した有機イオンを形成する。両性界面活性剤は、アニオン及びカチオン基を含み、従って、pHにより、アニオン又はカチオンの界面活性剤として、同様に水溶液中で作用する。それらは、強酸環境中で正電荷、アルカリ環境中で負電荷を有する。一方、中性のpHにおいて、それらは両性である。ポリエーテル鎖は、典型的な非イオン性界面活性剤である。非イオン性界面活性剤は、水性媒体中でイオンを形成しない。
【0049】
都合よく使用可能なアニオン性界面活性剤は、アシルアミノ酸(及びそれらの塩)、例えば、
-アシルグルタメート、例えば、ナトリウムアシルグルタメート、ジ-TEA-パルミトイルアスパルテート及びナトリウムカプリル/カプリングルタメート、
-アシルペプチド、例えば、パルミトイル-加水分解ミルクタンパク、ナトリウムココイル-加水分解大豆タンパク及びナトリウム/カリウムココイル-加水分解コラーゲン、
-サルコシネート、例えばミリストイルサルコシン、TEA-ラウロイルサルコシネート、ナトリウムラウロイルサルコシネート及びナトリウムココイルサルコシネート、
-タウレート、例えば、ナトリウムラウロイルタウレート及びナトリウムメチルココイルタウレート、
-アシルラクチレート、ラウロイルラクチレート、カプロイルラクチレート
-アラニネート、
カルボン酸及び誘導体、例えば、
ラウリル酸、アルミニウムステアレート、マグネシウムアルカノレート及び亜鉛ウンデシレネート、
-カルボン酸エステル、例えば、カルシウムステアロイルラクチレート、ラウレス(laureth)-6-シトレート及びナトリウムPEG-4ラウル(laur)アミドカルボキシレート、
-カルボン酸エーテル、例えば、ナトリウムラウレス-13カルボキシレート及びナトリウムPEG-6コカミドカルボキシレート、
リン酸エステル及び塩、例えば、DEA-オレス(oleth)-10-ホスフェート及びジラウレス-4ホスフェート、
スルホン酸及び塩、例えば、
-アシルイソチオネート、例えば、ナトリウム/アンモニウムココイルイセチオネート、
-アルキルアリールスルホネート
-アルキルスルホネート、例えば、ナトリウムココモノグルセリドスルフェート、ナトリウムC12-14オレフィンスルホネート、ナトリウムラウリルスルホアセテート及びマグネシウムPEG-3コカミドスルフェート、
-スルホサクシネート、例えばジオクチルナトリウムスルホサクシネート、二ナトリウムラウレス(laureth)スルホスクシネート、二ナトリウムラウリルスルホサクシネート及び二ナトリウムウンデシレンアミドMEAスルホサクシネート
及び
硫酸エステル、例えば
-アルキルエーテルスルフェート、例えばナトリウム、アンモニウム、マグネシウム、MIPA、TIPAラウレススルフェート、ナトリウムミレススルフェート及びナトリウムC12-13パレススルフェート、
-アルキルスルフェート、例えば、ナトリウム、アンモニウム及びTEAラウリルスルフェートである。
【0050】
都合よく使用できるカチオン性界面活性剤は、
-アルキルアミン、
-アルキルイミダゾール、
-エトキシル化アミン及び
-四級界面活性剤
RNH2CH2CH2COO-(pH=7)
RNHCH2CH2COO-B+(pH=12)B+=いずれかのカチオン、例えばNa+
-エステルクワット(esterquats)である。
四級界面活性剤は、4つのアルキル基又はアリール基に共有結合している少なくとも1つのN原子を含む。これは、pHにかかわらず、正電荷を導く。アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン及びアルキルアミドプロピルヒドロキシスルファインが好都合である。また、使用されるカチオン性界面活性剤は、四級アンモニウム化合物、具体的にはベンジルトリアルキルアンモニウムクロライド又はブロミド、例えばベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド、例えば、またアルキルトリアルキルアンモニウム塩、例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロライド又はブロミド、アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロライド又はブロミド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロライド又はブロミド、アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテルスルフェート、アルキルピリジニウム塩、例えばラウリル又はセチルピリミジニウムクロライド、イミダゾリン誘導体及びカチオン性を有する化合物、例えば、アミンオキシド、例えばアルキルジメチルアミンオキシド又はアルキルアミノエチルジメチルアミンオキシドの群から好ましく選ぶことができる。セチルトリメチルアンモニウム塩は、特に都合よく使用される。
【0051】
都合よく使用され得る両性界面活性剤は、
-アシル/ジアルキルエチレンジアミン、例えば、ナトリウムアシルアンフォアセテート、二ナトリウムアシルアンモジプロピオネート、二ナトリウムアルキルアンフォジアセテート、ナトリウムアシルアンフォヒドロキシプロピルスルホネート、二ナトリウムアシルアンフォジアセテート及びナトリウムアシルアンフォプロピオネート、
-N-アルキルアミノ酸、例えば、アミノプロピルアルキルグルタミド、アルキルアミノプロピオン酸、ナトリウムアルキルイミドジプロピオネート及びラウロアンフォカルボキシグリシネートである。
都合よく使用可能な非イオン性界面活性剤は、
-アルコール、
-アルカノールアミド、例えばコカミドMEA/DEA/MIPA、
-アミンオキシド、例えばコカミドプロピルアミンオキシド、
-カルボン酸とエチレンオキシド、グリセロール、ソルビタン又は他のアルコールのエステル化により製造されるエステル、
-エーテル、例えばエトキシル化/プロポキシル化アルコール、エトキシル化/プロポキシル化エステル、エトキシル化/プロポキシル化グリセロールエステル、エトキシル化/プロポキシル化コレステロール、エトキシル化/プロポキシル化トリグリセリドエステル、エトキシル化/プロポキシル化ラノリン、エトキシル化/プロポキシル化ポリシロキサン、プロポキシル化POEエーテル及びアルキルポリグリコシド、例えばラウリルグリコシド、デシルグリコシド及びココグリコシド、
-スクロースエステル、エーテル
-ポリグリセロールエステル、ジグリセロールエステル、モノグリセロールエステル、
-メチルグルコースエステル、ヒドロキシ酸のエステルである。
【0052】
また、アニオン性及び/又は両性の界面活性剤と一つ以上の非イオン性界面活性剤のコンビネーションの使用が好都合である。
界面活性物質は、調製物の全質量に関して、1〜98質量%の濃度において、本発明のブラックベリー葉抽出物含有調製物中に存在することができる。
本発明のブラックベリー葉抽出物を含有する化粧用又は皮膚科用調製物は、エマルジョンの形態であってもよい。
本発明の化粧、皮膚用及び/又は医薬用調製物の油層は、以下の物質群から都合よく選ぶことができる:
-鉱物油、鉱物ワックス
-脂肪油、脂肪、ワックス及び他の天然及び合成の脂肪体、好ましくは脂肪酸と低C数アルコール、例えばイソプロパノール、プロピレングリコール又はグリセロールとのエステル、又は脂肪アルコールと低C数アルカン酸又は脂肪酸のエステル;
-アルキルベンゾエート;
-シリコン油、例えばジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン及びそれらの混合型。
【0053】
都合よく使用できる物質は、(a)炭素数3〜30の鎖長を有する、飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐アルカンカルボン酸と、炭素数3〜30の鎖長を有する、飽和及び/又は不飽和、分岐及び/又は非分岐アルコールとのエステル、(b)芳香族カルボン酸と、炭素数3〜30の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和、分岐及び/又は非分岐アルコールとのエステルである。好ましいエステル油は、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、イソプロピルオレエート、n-ブチルステアレート、n-ヘキシルラウレート、n-デシルオレエート、イソオクチルステアレート、イソノニルステアレート、イソノニルイソノナノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、2-エチルヘキシルラウレート、2-ヘキシルデシルステアレート、2-オクチルドデシルパルミテート、オレイルオレエート、オレイルエルケート、エルシルオレエート、エルシルエルケート及び合成、半合成及び天然のそれらエステルの混合物、例えばホホバ油である。
また、油層は、分岐及び非分岐の炭化水素及び炭化水素ワックス、シリコン油、ジアルキルエーテルからなる群、飽和又は不飽和の分岐又は非分岐アルコール及び脂肪酸トリグリセリド、具体的には、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長を有する飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐のアルカンカルボン酸のトリグリセロールエステルからなる群から都合よく選ぶことができる。脂肪酸トリグリセリドは、合成、半合成及び天然の油、例えばオリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ラッカセイ油、ナタネ油、アーモンド油、パーム油、ココナツ油、パーム核油等を含む群から都合よく選ぶことができる。そのような油及びワックス成分のいずれかの混合物は、また都合よく使用することができる。また、場合によっては、ワックス、例えばセチルパルミテートを、油層の単独脂肪成分として使用することが都合よく、油層は、2-エチルヘキシルイソステアレート、オクチルドデカノール、イソトリデシルイソノナノエート、イソエイコサン、2-エチルヘキシルココエート、C12-15-アルキルベンゾエート、カプリル-カプリン酸及びトリグリセリド及びジカプリリルエーテルからなる群より都合よく選ばれる。C12-15-アルキルベンゾエートと2-エチルヘキシルイソステアレートの混合物、C12-15-アルキルベンゾエートとイソトリデシルイソノナノエートの混合物及びC12-15-アルキルベンゾエート、2-エチルヘキシルイソステアレートとイソトリデシルイソノナノエートの混合物が特に好都合である。また、炭化水素パラフィン油、スクアラン及びスクアレンを、都合よく使用できる。また、油層は、都合よく、環状又は線状シリコン油の含有を示すか、又はそのような油から全体的になることが可能であるが、他の油層成分のさらなる含有物をシリコン油又はシリコン油類と一緒に使用することが好ましい。シクロメチコン(例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン)をシリコン油として都合よく使用できる。また、他のシリコン油を都合よく使用できるが、例えば、ウンデカメチルシクロトリシロキサン)。ポリジメチルシロキサン及びポリ(メチルフェニルシロキサン)が挙げられる。シクロメチコンとイソトリデシルイソノナノエート、及びシクロメチコンと2-エチルヘキシルイソステアレートの混合物が特に好都合である。
【0054】
エマルジョンの形態のブラックベリー葉抽出物含有調製物の水層は、以下のものを都合よく含むことが可能である:低C数のアルコール、ジオール又はポリオール、及びそれらのエーテル、好ましくはエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、グリセロール、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチル又はモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル、モノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル又はモノエチルエーテル及び類似生成物、また、低C数のアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、1,2-プロパンジオール、グリセロール及び特に一つ以上の増粘剤であって、都合よく以下のものを含む群から選ばれるもの:シリコンジオキシド、アルミニウムシリケート、ポリサッカライド又はそれらの誘導体、例えばヒアルロン酸、キサンタンガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、具体的にはポリアクリレート、好ましくは所謂カルボポール、例えばタイプ980、981、1382、2984、5984カルボポールの群由来のポリアクリレートであって、単独又はコンビネーションにおけるもの。
本発明のエマルジョンの形態のブラックベリー葉抽出物を含む調製物は、一つ以上の乳化剤を都合よく含む。O/W乳化剤は、例えば、ポリエトキシル化又はポリプロポキシル化又はポリエトキシル化及びポリプロポキシル化生成物、例えば以下のものの群から都合よく選ぶことができる:
-脂肪アルコールエトキシレート
-エトキシル化羊毛脂アルコール
-一般式R-O-(-CH2-CH2-O)n-R'を有するポリエチレングリコールエーテル、
-一般式R-COO-(-CH2-CH2-O)n-Hを有する脂肪酸エトキシレート、
-一般式R-COO-(-CH2-CH2-O)n-R'を有するエーテル化脂肪酸エトキシレート
-一般式R-COO-(-CH2-CH2-O)n-C(O)-R'を有するエステル化脂肪酸エトキシレート
-ポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステル
-エトキシル化ソルビタンエステル
-コレステロールエトキシレート
-エトキシル化トリグリセリド
-一般式R-COO-(-CH2-CH2-O)n-OOH(式中nは5〜30の数を表す)を有するアルキルエーテルカルボン酸
-ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、
-一般式R-O-(-CH2-CH2-O)n-SO3-Hを有するアルキルエーテルスルフェート
-一般式R-O-(-CH2-CH(CH3)-O)n-Hを有する脂肪アルコールプロポキシレート
-一般式R-O-(-CH2-CH(CH3)-O)n-R'を有するポリプロピレングリコールエーテル
-プロポキシル化羊毛脂アルコール、
-エーテル化脂肪酸プロポキシレートR-COO-(-CH2-CH(CH3)-O)n-R'
-一般式R-COO-(-CH2-CH(CH3)-O)n-C(O)-R'を有するエステル化脂肪酸プロポキシレート
-一般式R-COO-(-CH2-CH(CH3)-O-)n-Hを有する脂肪酸プロポキシレート
-ポリプロピレングリコールグリセロール脂肪酸エステル
-プロポキシル化ソルビタンエステル、
-コレステロールプロポキシレート
-プロポキシル化トリグリセリド
-一般式R-O-(-CH2-CH(CH3)-O)n-CH2-COOHを有するアルキルエーテルカルボン酸
-一般式R-O-(-CH2-CH(CH3)-O)n-SO3-Hを有するアルキルエーテルスルフェート又はこれらスルフェートに基づく酸
-一般式R-O-Xn-Ym-Hを有する脂肪アルコールエトキシレート/プロポキシレート
-一般式R-O-Xn-Ym-R'を有するポリプロピレングリコールエーテル
-一般式R-COO-Xn-Ym-R'を有するエーテル化脂肪酸プロポキシレート
-一般式R-COO-Xn-Ym-Hを有する脂肪酸エトキシレート/プロポキシレート
【0055】
本発明により特に好都合には、ポリエトキシル化又はポリプロポキシル化又はポリエトキシル化及びポリプロポキシル化O/W乳化剤は、HLB値11〜18の物質からなる群より選ばれ、O/W乳化剤が飽和R及びR'基を示すならば、最も特に都合よくはHLB14.5〜15.5である。O/W乳化剤が不飽和R及び/又はR'基を示すか、イソアルキル誘導体が存在するならば、そのような乳化剤の好ましいHLB値は、より低いか又はより高くてもよい。
エトキシル化ステアリルアルコール、セチルアルコール、セチルステアリルアルコール(セテアリルアルコール)の群から脂肪アルコールエトキシレートを選ぶことが好都合である。特に好ましくは以下のものである:
ポリエチレングリコール(13)ステアリルエーテル(ステアレス-13)、ポリエチレングリコール(14)ステアリルエーテル(ステアレス-14)、ポリエチレングリコール(15)ステアリルエーテル(ステアレス-15)、ポリエチレングリコール(16)ステアリルエーテル(ステアレス-16)、ポリエチレングリコール(17)ステアリルエーテル(ステアレス-17)、ポリエチレングリコール(18)ステアリルエーテル(ステアレス-18)、ポリエチレングリコール(19)ステアリルエーテル(ステアレス-19)、ポリエチレングリコール(20)ステアリルエーテル(ステアレス-20)、ポリエチレングリコール(12)イソステアリルエーテル(イソステアレス-12)、ポリエチレングリコール(13)イソステアリルエーテル(イソステアレス-13)、ポリエチレングリコール(14)イソステアリルエーテル(イソステアレス-14)、ポリエチレングリコール(15)イソステアリルエーテル(イソステアレス-15)、ポリエチレングリコール(16)イソステアリルエーテル(イソステアレス-16)、ポリエチレングリコール(17)イソステアリルエーテル(イソステアレス-17)、ポリエチレングリコール(18)イソステアリルエーテル(イソステアレス-18)、ポリエチレングリコール(19)イソステアリルエーテル(イソステアレス-19)、ポリエチレングリコール(20)イソステアリルエーテル(イソステアレス-20)、ポリエチレングリコール(13)セチルエーテル(セテス-13)、ポリエチレングリコール(14)セチルエーテル(セテス-14)、ポリエチレングリコール(15)セチルエーテル(セテス-15)、ポリエチレングリコール(16)セチルエーテル(セテス-16)、ポリエチレングリコール(17)セチルエーテル(セテス-17)、ポリエチレングリコール(18)セチルエーテル(セテス-18)ポリエチレングリコール(19)セチルエーテル(セテス-19)、ポリエチレングリコール(20)セチルエーテル(セテス-20)、ポリエチレングリコール(13)イソセチルエーテル(イソセテス-13)、ポリエチレングリコール(14)イソセチルエーテル(イソセテス-14)、ポリエチレングリコール(15)イソセチルエーテル(イソセテス-15)、ポリエチレングリコール(16)イソセチルエーテル(イソセテス-16)、ポリエチレングリコール(17)イソセチルエーテル(イソセテス-17)、ポリエチレングリコール(18)イソセチルエーテル(イソセテス-18)、ポリエチレングリコール(19)イソセチルエーテル(イソセテス-19)、ポリエチレングリコール(20)イソセチルエーテル(イソセテス-20)、ポリエチレングリコール(12)、オレイルエーテル(オレス-12)、ポリエチレングリコール(13)オレイルエーテル(オレス-13)、ポリエチレングリコール(14)オレイルエーテル(オレス-14)、ポリエチレングリコール(15)オレイルエーテル(オレス-15)、ポリエチレングリコール(12)ラウリルエーテル(ラウレス-12)、ポリエチレングリコール(12)イソラウリルエーテル(イソラウレス-12)、ポリエチレングリコール(13)セチルステアリルエーテル(セテアレス-13)、ポリエチレングリコール(14)セチルステアリルエーテル(セテアレス-14)、ポリエチレングリコール(15)セチルステアリルエーテル(セテアレエス-15)、ポリエチレングリコール(16)セチルステアリルエーテル(セテアレス-16)、ポリエチレングリコール(17)セチルステアリルエーテル(セテアレス-17)、ポリエチレングリコール(18)セチルステアリルエーテル(セテアレス-18)、ポリエチレングリコール(19)セチルステアリルエーテル(セテアレス-19)、ポリエチレングリコール(20)セチルステアリルエーテル(セテアレス-20)。
【0056】
以下の群から脂肪酸エトキシレートを選ぶことが好都合である:
ポリエチレングリコール(20)ステアレート、ポリエチレングリコール(21)ステアレート、ポリエチレングリコール(22)ステアレート、ポリエチレングリコール(23)ステアレート、ポリエチレングリコール(24)ステアレート、ポリチレングリコール(25)ステアレート、ポリエチレングリコール(12)イソステアレート、ポリエチレングリコール(13)イソステアレート、ポリエチレングリコール(14)イソステアレート、ポリエチレングリコール(15)イソステアレート、ポリエチレングリコール(16)イソステアレート、ポリエチレングリコール(17)イソステアレート、ポリチレングリコール(18)イソステアレート、ポリエチレングリコール(19)イソステアレート、ポリエチレングリコール(20)イソステアレート、ポリエチレングリコール(21)イソステアレート、ポリエチレングリコール(22)イソステアレート、ポリエチレングリコール(23)イソステアレート、ポリエチレングリコール(24)イソステアレート、ポリチレングリコール(25)イソステアレート、ポリエチレングリコール(12)オレート、ポリエチレングリコール(13)オレート、ポリエチレングリコール(14)オレート、ポリエチレングリコール(15)オレート、ポリエチレングリコール(16)オレート、ポリエチレングリコール(17)オレート、ポリエチレングリコール(18)オレート、ポリエチレングリコール(19)オレート、ポリエチレングリコール(20)オレート。
ナトリウムラウレス-11カルボキシレートは、エトキシル化アルキルエーテルカルボン酸又はその塩として都合よく使用できる。ナトリウムラウレス1〜4スルフェートは、アルキルエーテルスルフェートとして都合よく使用できる。ポリエチレングリコール(30)コレステリルエーテルは、エトキシル化コレステロール誘導体として都合よく使用できる。また、ポリエチレングリコール(25)大豆ステロールは、それ自体立証された。
ポリエチレングリコール(60)月見草グリセリドは、エトキシル化トリグリセリドとして都合よく使用できる。
【0057】
また、ポリエチレングリコール(20)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(21)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(22)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(23)グリセリルラウレート、ポリエチレングリコール(6)グリセリルカプレート/カプリネート、ポリエチレングリコール(20)グリセリルオレート、ポリエチレングリコールグリコール(20)グリセリルイソステアレート、ポリエチレングリコール(18)グリセリルオレート/ココエートを含む群からポリエチレングリコールグリセロール脂肪酸エステルを選択することが好都合である。
ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノラウレート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノステアレート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノイソステアレート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリエチレングリコール(20)ソルビタンモノオレートを含む群からソルビタンエステルを選ぶことが同様に都合よい。
【0058】
以下のものを都合のよいW/O乳化剤として使用可能である:炭素数8〜30の脂肪アルコール、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長の飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐のアルカンカルボン酸のモノグリセロールエステル、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長の飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐のアルカンカルボン酸のジグリセロールエステル、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長の飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐のアルコールのモノグリセロールエーテル、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長の飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐アルコールのジグリセロールエーテル、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長の飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐のアルカンカルボン酸のプロピレングリコールエステル、炭素数8〜24、具体的には12〜18の鎖長の飽和及び/又は不飽和の分岐及び/又は非分岐のアルカンカルボン酸のソルビタンエステル。
特に都合のよいW/O乳化剤は、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノイソステアレート、グリセリルモノミリステート、グリセリルモノオレート、ジグリセリルモノステアレート、ジグリセリルモノイソステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールモノイソステアレート、プロピレングリコールモノカプリレート、プロピレングリコールモノラウレート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノカプリレート、ソルビタンモノイソオレエート、サッカロースジステアレート、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、イソベヘニルアルコール、セラチルアルコール、チミルアルコール、ポリエチレングリコール(2)ステアリルエーテル(ステアレス-2)、グリセリルモノラウレート、グリセリルモノカプリネート、グリセリルモノカプリレートである。
本発明の好ましい態様及び他の態様は、添付の特許請求の範囲、及び図と共に以下の実施例から得られるが、ここで図及び実施例は本発明を制限しようとするものではない。
【実施例1】
【0059】
実施例1:ブラックベリー葉のエタノール/水3:7抽出物の調製
エタノール/水3:7(m/m)混合物700gを、乾燥細断ブラックベリー葉44gに加え、その混合物を80〜100℃で還流しながら2時間攪拌した。室温までその抽出物混合物を冷ました後、ひだ濾紙を通してろ過し、澄明なろ液を、ロータリーエバポレーター中、真空下で蒸発乾固させた。ブラックベリー葉抽出物12g(収率27.3%)を得た。
HPLCフィンガープリント分析による特性:カラム:YMC ODS-AQ、5μm、プレカラム150×3mm、温度:40℃、流速:0.6ml/分、0.1%ギ酸のアセトニトリル/水勾配、注入量:5μl、検出波長:254nm。
【実施例2】
【0060】
実施例2:全ポリフェノール含量の測定
全ポリフェノール含有量を、光度により測定し、カテキン検量線を使用してカテキン当量として計測した。
EDTA溶液を製造するために、TitriplexIII 2.15g及びナトリウムヒドロキシド29.0gを、1lメスフラスコ中、蒸留水に溶解した。測定される抽出物の0.5〜1%溶液を、蒸留水中に製造した。検量線のために、0.02〜0.10mg/mlの様々な濃度のカテキン溶液を、蒸留水中に製造した。蒸留水7.5ml、EDTA溶液1.5ml、カテキン溶液1ml又は抽出溶液1ml及びフォリン-デニス試薬0.5mlを一緒に混合し、30分間室温で静置した。同時に、蒸留水1mlをブランクコントロールとして同じ方法で製造した。カテキン及び抽出物サンプルの760nmでの吸収を、その後、ブランクコントロールに対して測定した。
検量線は、カテキン吸収測定値から製造した。抽出物の全ポリフェノール含量を、以下の式を使用して計算した:
%カテキン当量=(検量線由来のカテキン当量mg/ml / 抽出物の質量比mg/ml) ×100
【実施例3】
【0061】
実施例3:抗-MMPアッセイ
抗-MMP抗体で覆った96穴マイクロタイタープレート(MMP バイオトラック、アクティビティアッセイシステム、アマシャム、バイオサイエンス)を、2ng/ml(アマシャムバイオサイエンス)に標準化したプロ-MMP溶液で一晩(4℃)インキュベートした。同時に、濃度範囲0.125〜2ng/mlの多段階プロ-MMPスタンダードシリーズをインキュベートし、回帰直線を作成した。
穴から溶液を除去した後、p-アミノフェニル酢酸水銀(APMA)[MMP-9:1mM; MMP-1:0.025mM]により37℃で3時間活性化した。穴からAPMA溶液を除去した後、試験される抽出物でインキュベーションを行い、アッセイバッファー中、又はコントロールとしての純粋なアッセイバッファにより、37℃で15分間予希釈した。インキュベーション及び穴からの溶液の除去後、アッセイキット中に提供された酵素/基質溶液を最終工程に加え、少なくともさらに4時間37℃でインキュベートした。最終インキュベーション工程に伴う反応溶液の黄色を帯びた着色変化は、405nmの光度計で測定した。
結果の計算:
全ての平均吸収値を、スタンダード「0」(STD0:アッセイバッファ)の平均吸収値により補正し、必要なインキュベーション時間の二乗で割った。
【0062】
【数1】

【0063】
式中、h=インキュベーション時間[h]
【0064】
時間補正した吸収値を、使用される標準シリーズのMMP濃度に対してプロットした。穴当たりに回収されるMMP濃度を得られる回帰直線から測定した。
阻害Iを、回収したMMP濃度crとブランクcnom(2ng/ml)の名目上の濃度の比から計算した:
I[%]=(1-cr/cnom)・100
EC50を、一連の試験サンプル希釈物において、MMP阻害[%]から各抽出物について計算した。これは、MMP活性が50%で阻害される抽出物の濃度である。
結果








【0065】

n.d.=測定せず
【0066】

n.d.=測定せず
【0067】

【0068】

n.d.=測定せず
このデータにより、ブラックベリー葉抽出物が顕著なMMP-9及びMMP-1阻害作用を示すことが立証された。
【0069】

【実施例4】
【0070】
実施例4:他の化粧/皮膚科用の応用例
使用に関して、ブラックベリー葉抽出物含有の皮膚科用及び化粧用調製物を、他の化粧用活性成分及び添加剤との組み合わせにおいて、化粧用の従来の方法において適量、皮膚及び/又は髪に応用した。多くの応用のための好都合な調製物を、例として以下に示した:
【0071】

【0072】
ドラゴ-ベータ-グルカン以外のパートA及びBを75℃に熱した。ドラゴ-ベータ-グルカンをパートBに加えた。パートBをパートAに加え、乳化した。エマルジョンを冷攪拌し、約50℃で再びホモジナイズし、約35℃で香油を加えた。
【0073】

【0074】
パートA及びBを約0℃に別々に加熱した。パートBをパートAに加え、乳化し、冷-攪拌した。再び約60℃でホモジナイズし、パートCを約35℃で加えた。
【0075】

【0076】
パートA(ケルトロール及びカルボポール以外)を85℃に加熱した。ケルトロール及びカルボポールを加え、ホモジナイズした。パートBを85℃に加熱し、パートBをパートAに加えた。パートCをパートA/Bに直接加え、ホモジナイズし、冷却した。パートDをパートA/B/Cに加え、ホモジナイズした。最終生成物のpHは、約7.2〜7.5と考えられる。
【0077】

【0078】
パートAを水に溶解した。パートBのフレスコラットML cryst.及びセチオールSB 45をテゴソフトTNに溶解し、最高35℃に加熱し、冷まし、パートBの残りの成分を加えた。攪拌しながら、パートBをパートAに加え、ホモジナイズした。最終生成物のpHは約6.0であると考えられる。




【0079】

【0080】
水中のペムレン(Pemulen)を膨潤させ、その後パートBの残りの原料を加えた。パートAを混合した。攪拌せずにパートBをパートAに加え、その後、単に乳化した。パートCを乳化の間に加えた。最終生成物のpHは約6.3と考えられる。
















【0081】

【0082】
カルボポールウルトレッツ-10及びケルトールRDを水に予め膨潤させ、パートBの残りの原料を加えた。パートA及びBを別々に約80℃に加熱した。パートAをパートBに加え、パートCを加えながら乳化した。冷攪拌し、約35℃でパートDを加えた。最終生成物のpHは約5.5と考えられる。

【0083】

【0084】
ドラゴデルム及びブラックベリー葉抽出物をゲナポールLROに溶解した。メルクアット550を水に予め溶解し、加えた。攪拌及び加熱しながらパートCを溶解し、冷却した。パートA/BにパートCを溶解した。パートDの原料を一度に加え、攪拌した。最終生成物のpHは、約5.0と考えられる。





















【0085】

【0086】
水にケルトロールを膨潤させ、ドラゴ-ベータ-グルカン以外のパートBの残りの原料を加えた。パートA及びBを約80℃に加熱した。ドラゴ-ベータ-グルカンをパートBに加えた。パートBをパートAに加え、その後単に乳化した。冷攪拌し、パートCを約35℃で加えた。最終生成物のpHは約5.5と考えられる。
【実施例5】
【0087】
実施例5:口腔衛生領域における他の応用例
使用に関して、他の活性成分及び添加剤とのコンビネーションにおける本発明のブラックベリー葉抽出物含有口腔衛生製品を、通常の方法で適切な量において口腔溝に入れた。多くの応用のための好都合な調製物は、例として以下に示した。特に規定しない限り、全ての数字は質量に関する。










【0088】

【0089】
アロマAは以下の組成を含む:
l-メントール30質量%、ペパーミント油 ペパーミント(Mentha piperita)30質量%、ペパーミント油 コーンミント(Mnetha arvensis)21.5質量%、アネトール9質量%、アニスアルデヒド0.5質量%、オイカリプトール2質量%、ユーカリ油1質量%、メントン3質量%、スペアミント油1質量%、バジル油1質量%、メンチルアセテート0.5質量%、メンチルラクテート0.05質量%、メンチル-3-カルボン酸-N-エチルアミド(WS-3)0.1質量%、2-ヒドロキシエチルメンチルカーボネート0.05質量%(フレスコラット(Frescolat MGC、シムライズ)、2-ヒドロキシプロピルメンチルカーボネート(フレスコラットMPC、シムライズ)0.05質量%、ピネン0.1質量%、プロピレングリコール0.1質量%、リモネン0.05質量%。






















【0090】

【0091】



【0092】

【0093】





【0094】

【0095】

【0096】




【0097】

【0098】

【0099】
アロマBは以下の組成を有する(数字は質量%):
ネオテームパウダー0.1%、アスパルテーム0.05%、ペパーミントオイルアルベンシス(arvensis)29.3%、ペパーミントピペリタ油ウィラメット(peppermint piperita oil Willamette)29.3%、スクラロース2.97%、トリアセチン2.28%、ジエチルタルトレート5.4%、ペパーミント油ヤキマ(yakima)12.1%、エタノール0.7%、2-ヒドロキシエチルメンチルカーボネート3.36%、2-ヒドロキシプロピルメンチルカーボネート3.0%、バニリン0.27%、D-リモネン5.5%、L-メンチルアセテート5.67%。
直接消費に適したゼラチンカプセル(WO 2004/050069と同様に製造)は、直径5mmであり、コア材料対シェル材料の質量比は90:10であった。カプセルは、10秒未満で口中で開き、50秒未満で完全に溶解した。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】得られたHPLCダイアグラムを示す(実施例1)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の工程を含むブラックベリー葉抽出物の製造方法:
a) メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノールからなる群より選ばれるアルコールを含む抽出溶媒のブラックベリー葉への添加、
b) 72時間以内の抽出溶媒でのブラクベリー葉の抽出。
【請求項2】
アルコールがエタノールである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抽出溶媒が、少なくとも20質量%の比率でアルコールを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
抽出溶媒が、少なくとも15質量%の比率の水を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
以下の工程:
c) 医薬及び/又は化粧用に許容され得る固形担体を抽出物に添加する工程、及び
d) 加えた担体で抽出物を乾燥し、工程d)で得られる抽出物の全質量に対して、抽出溶媒の残留含量を5質量%以下にする工程
をまた含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造できるブラックベリー葉抽出物。
【請求項7】
メタロプロテイナーゼを阻害するために適正な濃度において、請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物を含む化粧用調製物。
【請求項8】
メタロプロテイナーゼを阻害するために適正な濃度において、請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物を含む口腔衛生製品。
【請求項9】
メタロプロテイナーゼを阻害するために適正な濃度において、請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物を含む、メタロプロテイナーゼを阻害するための医薬用調製物。
【請求項10】
医薬用調製物としての請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物の使用。
【請求項11】
メタロプロテイナーゼを阻害するための医薬用調製物を製造するための、請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物の使用。
【請求項12】
請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物又は請求項7に記載の化粧用調製物又は請求項8に記載の口腔衛生製品の、メタロプロテイナーゼの非医薬的阻害のための使用。
【請求項13】
請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物又は請求項7に記載の化粧用調製物の、スキンエイジングを遅延させるための使用。
【請求項14】
請求項6に記載のブラックベリー葉抽出物又は請求項8に記載の口腔衛生製品の、歯周病及び/又はカリエスを予防又は遅延するための使用。

【図1】
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【公表番号】特表2008−502656(P2008−502656A)
【公表日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515959(P2007−515959)
【出願日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際出願番号】PCT/EP2005/052793
【国際公開番号】WO2005/123101
【国際公開日】平成17年12月29日(2005.12.29)
【出願人】(503236223)シムライズ・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンジツト・ゲゼルシヤフト (51)
【Fターム(参考)】