説明

ブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造

【課題】ブレーキ液圧制御用アクチュエータのエンジンルーム内への固定構造において、エンジンルーム内のスペースの有効活用が行えるようにする。
【解決手段】 ブレーキホース7a、7dをポート5a、5dに接続する際に、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1のブラケット8への固定も同時に行う。このような構成の場合、元々、エンジンルームのうちブレーキ液圧制御用アクチュエータ1よりも上方には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の取替え等のために何も他の部品が備えられないことから、そのスペースを利用して工具を用いることが可能となり、ブレーキホース7a、7dを難無く固定することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のブレーキ液圧制御、例えばABS制御やトラクション制御などに用いられるブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図4および図5は、それぞれ、従来のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への搭載構造の2つの例を示したものである。図4(a)が搭載構造を示す斜視図、図5(a)が搭載構造を示す側面図、図4(b)、図5(b)が搭載構造を示す正面図である。なお、図4、図5の紙面上下方向が天地方向と対応している。
【0003】
従来のブレーキ液圧制御用アクチュエータは、図4(a)、(b)に示されるようにハウジングJ1の両側(図4(b)の左右両側)において、マウント用の樹脂部材J10やネジJ11およびナットJ12を介してブラケットJ13に取り付けられ、このブラケットJ13を介して車体に搭載される。
【0004】
もしくは、従来のブレーキ液圧制御用アクチュエータは、図5(a)、(b)に示されるようにハウジングJ1のうちモータJ2よりも下方位置において、樹脂部材J10やネジJ11およびナットJ12を介してブラケットJ13に取り付けられ、このブラケットJ13を介して車体に搭載される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−356247号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体へ搭載する際には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータを車体に固定するために、ナットJ12を締めるのに必要とされるスペースを他の部品や壁などから空けなければならない。
【0006】
例えば、図4に示される搭載形態の場合、ハウジングJ1の両側において樹脂部材J10やナットJ12を配置するためのスペース分に加え、ネジJ11の遊び分のスペースを考慮しなければならない。
【0007】
また、図5に示される搭載形態の場合、エンジンルームの上方からレンチJ14を挿入してナットJ12を回さなければならないことから、そのレンチJ14の移動量分のスペースを考慮しなければならない。
【0008】
このため、ブレーキ液圧制御用アクチュエータをエンジンルーム内に搭載するに際し、図4と図5いずれの搭載形態においても、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの両側に相応のスペース(図4(b)および図5(b)参照)が必要となり、無駄なスペースが多く必要とされ、エンジンルーム内のスペースの有効活用が十分ではなかった。
【0009】
本発明は上記点に鑑みて、ブレーキ液圧制御用アクチュエータのエンジンルーム内への固定構造において、エンジンルーム内のスペースの有効活用が行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、油圧回路が形成されていると共に上面に油圧回路に接続されるポート(5a、5d)が形成されてなる金属製のハウジング(2)に対して、ポートにブレーキホース(7a、7d)を固定し、かつ、ハウジング(2)をブラケット(8)を介して車体側に固定することで、ハウジング(2)を備えるブレーキ液圧制御用アクチュエータ(1)を車体側に固定するブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造であって、ブラケットには穴(8b)が形成されており、該穴とポートとの位置が合わせられ、ブレーキホースに備えられるネジ部(7aa、7da)がポートに対して螺合されることで、ブレーキホースがハウジングに固定されると共に、ハウジングがブラケットに固定されるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
このように、ブレーキホースのハウジングへの接続と共に、ハウジングがブラケットに固定されるようにする。
【0012】
ブレーキ液圧制御用アクチュエータを車体側に取り付けるときには、エンジンルームの上方からブレーキ液圧制御用アクチュエータを挿入したのち、ブラケットにブレーキ液圧制御用アクチュエータを固定することで、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定が行われることになる。そして、元々、エンジンルームのうちブレーキ液圧制御用アクチュエータよりも上方には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの取替え等のために何も他の部品が備えられないことから、そのスペースを利用して工具を用いることが可能となり、ブレーキホースを難無く固定することが可能となる。
【0013】
このため、ブレーキ液圧制御用アクチュエータのエンジンルーム内への固定構造において、無駄なスペースを少なくすることが可能となり、エンジンルーム内のスペースの有効活用を行うことができる。
【0014】
請求項2に記載の発明では、ブラケットの穴には、樹脂製のマウント部(9)が配置され、該マウント部により、ハウジングに形成されたポートとブレーキホースのネジ部との接続箇所が覆われていることを特徴としている。
【0015】
このように、ブレーキホースとハウジングとの接触部位をマウント部によって覆い、これらの接触部位への水などの浸入が防止できるようにしている。これにより、これらの接触部位が電蝕されることを防止することが可能となる。
【0016】
請求項3に記載の発明では、マウント部は、ブラケットとハウジングとの間に位置するブラケットよりも上方の部位の方が下方の部位よりも厚くなっていることを特徴としている。
【0017】
このようにすれば、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの自重によってマウント部が変形したとしても、ブレーキ液圧制御用アクチュエータが作動した際の振動を十分に吸収することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明では、ポートは、ハウジングの上面に複数個形成されており、ブラケットは少なくとも2つ備えられ、該ブラケットの一方がハウジングの上面と平行な一方向に延設され、他方がそれに垂直な方向に延設されており、2つのブラケットそれぞれが複数個のポートのうちのいずれか1つ以上においてブレーキホースにより固定されることで、ブレーキ液圧制御用アクチュエータが車体に固定されるようになっていることを特徴としている。
【0019】
このように、2つのブラケットがそれぞれ垂直の関係となるように延設すれば、水平方向と鉛直方向に対してブレーキ液圧制御用アクチュエータの移動を規制することが可能となる。
【0020】
請求項5に記載の発明では、ポートは、ハウジングの上面に複数個形成されており、ブラケットは少なくとも1つ備えられ、該ブラケットがハウジングの上面に配置され、該ブラケットの車体側への取り付け部がハウジングの上面と平行な方向に延設されており、該ブラケットは1箇所以上の屈曲部(8a)で車体側に固定されるようになっていることで、ブレーキ液圧制御用アクチュエータが車体側に固定されるようになっていることを特徴としている。
【0021】
このように、1つ以上のブラケットを1箇所以上で車体側に固定すれば、左右、前後に対してブレーキ液圧制御用アクチュエータの移動を規制することが可能となる。
【0022】
請求項6に記載の発明では、ブラケットが複数個のポートのうちいずれか2つ以上においてブレーキホースにより固定されることで、ブレーキ液圧制御用アクチュエータが車体側に固定されるようになっていることを特徴としている。
【0023】
このように、ブラケットを複数のブレーキポートで固定することにより、ブレーキ液圧制御用アクチュエータをより確実に固定することができる。
【0024】
請求項7に記載の発明では、ポートは、ハウジングの上面に複数個形成され、ブラケットには穴が複数個空けられ、ブレーキホースも複数本備えられており、ブラケットの複数個の穴それぞれが複数個のポートのうちのいずれか複数と合わせられ、複数本のブレーキホースによってハウジングがブラケットに固定されるようになっていることを特徴としている。
【0025】
このように、1つのブラケットに対してブレーキホースの複数箇所と対応する穴を形成しておき、その1つのブラケットに対してブレーキホースの複数を用いてブレーキ液圧制御用アクチュエータの固定を行うことも可能である。
【0026】
請求項8に記載の発明では、ブレーキ液圧制御用アクチュエータは、ブラケットにぶら下げられるようになっていることを特徴としている。
【0027】
このように、ブレーキ液圧制御用アクチュエータをブラケットにぶら下げる構成とすれば、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの底面のマウントが必要なくなり、マウント数の低減を図ることが可能となる。
【0028】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図に基づいて説明する。図1は、本実施形態のブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の斜視図であり、図2は、図1におけるA−A矢視断面の一部を示した断面図である。
【0030】
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1は、図1の紙面上下方向が天地方向に向けられるようにして車両に取り付けられる。
【0031】
図1に示すように、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1には略長方体で構成されたアルミ製のハウジング(ブロック)2やハウジング2に組み付けられたモータ3およびケース4が備えられている。
【0032】
ハウジング2には、ブレーキ液圧制御を行うための油路が穴空け形成されている、この油路によりブレーキ液圧制御を行うための油圧回路が構成されている。そして、ハウジング2における紙面上側の面2a、つまりブレーキ液圧制御用アクチュエータが車両に取り付けられたときの上面2aに、1列に並べられた4つのポート5a〜5dが空けられていると共に、ハウジング2のうちモータ3が組みつけられた面2bに2つのポート6a、6bが空けられている。
【0033】
ハウジング2の上面2aに形成された4つのポート5a〜5dが4つの車輪それぞれに対応する各ホイールシリンダに繋がるブレーキホース7a〜7dが接続されるものである。また、ハウジング2のうちモータ3が組みつけられた面2bに形成された2つのポート6a、6bがマスタシリンダに繋がるブレーキホースが接続されるものである。
【0034】
これら各ポート5a〜5d、7a、7dは、ハウジング2に形成された図示しない油圧回路の所定部位に接続され、マスタシリンダに接続されるポート6a、6bから油圧回路を通じて、ホイールシリンダに接続されるポート5a〜5dへのブレーキ液圧の伝達が行われるようになっている。
【0035】
なお、ケース4は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータの油圧回路中に備えられる各構成部品(電磁弁やモータ等)を駆動するためのブレーキECUが備えられる回路基板を収容し、各構成部品や回路基板が水などに触れることを防止するためのものである。
【0036】
このような構造により、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1が構成されている。そして、このように構成されるブレーキ液圧制御用アクチュエータ1がブラケット8を介して、車体側に固定されるようになっている。
【0037】
ブラケット8は、ホイールシリンダに繋がるブレーキホース7a、7dが接続される箇所において、ブレーキホース7a、7dと共にハウジング2に固定されている。つまり、ブラケット8は、ハウジング2の上面2aと平行な方向、具体的には、モータ3が配置された面2bとは反対側の面に延設されたものと、それとは直角な方向に向けて延設されているものの2つで構成され、各先端位置において屈曲部8aが備えられ、屈曲部8aにて車体側への取り付けが行われている。例えば、屈曲部8aが直接車体側に溶接されたり、屈曲部8aに穴を形成してネジによって車体側に取り付けたりされる。
【0038】
また、図2に示されるように、ブラケット8のうちブレーキホース7a、7dが取り付けられる部分には、ブレーキホース7a、7dの径よりも若干大きな内径の穴8bが形成されている。この穴8bには、中空形状のマウント部9が圧入され、このマウント部9の中空部内にブレーキホース7a、7dが挿入されている。そして、ブレーキホース7a、7dの先端に取り付けられたネジ部7aa、7daがポート5a、5dに螺合されることで、各ブレーキホース7a、7dにおけるネジ部7aa、7daの上部に備えられたフランジ部7ab、7dbによってマウント部9がハウジング2の上面2aに押さえ付けられている。このような構成では、マウント部9がワッシャのような働きを奏するためブレーキホース7a、7dがポート5a、5dに確実に固定され、さらに、マウント部9がブラケット8の穴8bに圧入されていることからブラケット8もポート5a、5dの位置でハウジング2に確実に固定される。
【0039】
そして、図1に示されるように、ブラケット8として、ポート5aからハウジング2におけるモータ3が取り付けられた面の反対側の面に向かって延設されたものと、その直角方向に延設されたものとが備えられている。このため、それぞれのブラケット8の延設方向、つまり水平方向にブレーキ液圧制御用アクチュエータ1が移動することが規制され、さらに、ブラケット8にブレーキホース7a、7dでブレーキ液圧制御用アクチュエータ1が固定され、そのブラケット8が車体側に固定されることから、鉛直方向へのブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の移動も規制される。
【0040】
以上のような構造の場合、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1を車体側に取り付けるときには、エンジンルームの上方からブレーキ液圧制御用アクチュエータ1を挿入したのち、ブラケット8にブレーキ液圧制御用アクチュエータ1を固定することで、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の車体側への固定が行われることになる。そして、元々、エンジンルームのうちブレーキ液圧制御用アクチュエータ1よりも上方には、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の取替え等のために何も他の部品が備えられないことから、そのスペースを利用して工具を用いることが可能となり、ブレーキホース7a、7dを難無く固定することが可能となる。
【0041】
このため、ブレーキ液圧制御用アクチュエータのエンジンルーム内への固定構造において、無駄なスペースを少なくすることが可能となり、エンジンルーム内のスペースの有効活用を行うことができる。
【0042】
また、ブレーキホース7a、7dをポート5a、5dに接続する際に、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1のブラケット8への固定も同時に行うことが可能となる。
【0043】
このため、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の特定部位にブラケット8への固定のためのみに用いる固定用穴などを設ける必要がなくなる。また、ブレーキホース7a、7dのポート5a、5dへの固定と同時にブレーキ液圧制御用アクチュエータ1のブラケット8への固定も行えることから、これらの固定工程を1工程で行うことが可能となり、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の車体側への組み付け工程の簡略化を図ることも可能となる。すなわち、通常であれば、ブレーキホース7a、7dのポート5a、5dへの固定と、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1のブラケット8への固定は、別々の場所で行われることから、これら各工程が別工程で行われるのであるが、本実施形態の構造によれば、同じ場所で行われることになるため1工程とすることが可能となる。
【0044】
また、本実施形態では、ブレーキホース7a、7d(具体的には、ネジ部7aa、7daやフランジ部7ab、7db)とハウジング2との接触部位がマウント部9によって覆われており、これらの接触部位への水などの浸入が防止できるようになっている。
【0045】
一般的に、ハウジング2はアルミニウムで構成され、ブレーキホース7a、7dにおけるネジ部7aa、7daは鉄などで構成される。したがって、これらを構成する金属が異なっていることから、これらの接触部位に水などが浸入すると、電蝕が発生することになる。しかしながら、上述したように、マウント部9により、ハウジング2とブレーキホース7a、7dとの接触部位が覆われた構造とされていることから、これらの接触部位が電蝕されることを防止することが可能となる。
【0046】
また、2つのブラケット8によってブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の車体側への固定が可能となるため、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1を2つのブラケット8によってぶら下げるような固定構造とすれば、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の底面でのマウントが必要なくなり、マウント数を2つとすることが可能となる。これにより、マウント数の低減も可能となる。
【0047】
(他の実施形態)
上記実施形態では、ブレーキホース7a、7dのうちの一本ずつが各ブラケット8への固定に用いられるようにしている。しかしながら、図3に示したように、1つのブラケット8の幅を大きくしてブレーキホース7aおよび7dの2箇所と対応する穴を形成しておき、その1つのブラケット8に対してブレーキホース7aおよび7dの2つを用いてブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の固定を行うことも可能である。もちろん、この場合にも、ブラケット8を2つ以上用いても構わない。
【0048】
また、マウント部9に関しては、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ1の自重による変形を考慮し、変形した場合でも十分にブレーキ液圧制御用アクチュエータ1が作動した際の振動を吸収することができるように、マウント部9のうちブラケット8よりも上方に位置している部分が下方に位置している部分よりも厚くなるようにするのが好ましい。
【0049】
この場合、マウント部9のブラケット8よりも下方に位置している部分は、ブラケット8の上方に位置する部分が変形したとしても、マウント部9とブレーキ液圧制御用アクチュエータ1との間に隙間ができないように設定しておけば、水などの浸入を防止でき、電蝕されるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1実施形態におけるブレーキ液圧制御用アクチュエータの斜視図である。
【図2】図1のA−A断面における部分断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態におけるブレーキ液圧制御用アクチュエータの斜視図である。
【図4】(a)は、従来のブレーキ液圧制御用アクチュエータの搭載構造を示す斜視図、(b)は、その正面図である。
【図5】(a)は、従来のブレーキ液圧制御用アクチュエータの搭載構造を示す側面図、(b)は、その正面図である。
【符号の説明】
【0051】
1…ブレーキ液圧制御用アクチュエータ、2…ハウジング、2a…上面、
3…モータ、4…ケース、5a〜5d…ホイールシリンダに繋がるポート、
6a、6b…マスタシリンダに繋がるポート、7a〜7d…ブレーキホース、
7aa、7da…ネジ部、7ab、7db…フランジ部、8…ブラケット、
8a…屈曲部、8b…穴、9…マウント部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧回路が形成されていると共に上面に前記油圧回路に接続されるポート(5a、5d)が形成されてなる金属製のハウジング(2)に対して、前記ポートにブレーキホース(7a、7d)を固定し、かつ、前記ハウジング(2)をブラケット(8)を介して車体側に固定することで、前記ハウジング(2)を備えるブレーキ液圧制御用アクチュエータ(1)を車体側に固定するブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造であって、
前記ブラケットには穴(8b)が形成されており、該穴と前記ポートとの位置が合わせられ、前記ブレーキホースに備えられるネジ部(7aa、7da)が前記ポートに対して螺合されることで、前記ブレーキホースが前記ハウジングに固定されると共に、前記ハウジングが前記ブラケットに固定されるように構成されていることを特徴とするブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項2】
前記ブラケットの穴には、高分子材料のマウント部(9)が配置され、該マウント部により、前記ハウジングに形成された前記ポートと前記ブレーキホースの前記ネジ部との接続箇所が覆われていることを特徴とする請求項1に記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項3】
前記マウント部は、前記ブラケットと前記ハウジングとの間に位置する前記ブラケットよりも上方の部位の方が下方の部位よりも厚くなっていることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項4】
前記ポートは、前記ハウジングの上面に複数個形成されており、
前記ブラケットは少なくとも2つ備えられ、該ブラケットの一方が前記ハウジングの上面と平行な一方向に延設され、他方がそれに垂直な方向に延設されており、
前記2つのブラケットそれぞれが前記複数個のポートのうちのいずれか1つ以上において前記ブレーキホースにより前記ハウジングに固定されることで、前記ブレーキ液圧制御用アクチュエータが前記車体側に固定されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項5】
前記ポートは、前記ハウジングの上面に複数個形成されており、
前記ブラケットは少なくとも1つ備えられ、該ブラケットが前記ハウジングの上面に配置され、該ブラケットの車体側への取り付け部が前記ハウジングの上面と平行な方向に延設されており、該ブラケットは1箇所以上の屈曲部(8a)で前記車体側に固定されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項6】
前記ブラケットが前記複数個のポートのうちいずれか2つ以上において前記ブレーキホースにより固定されることで、前記ブレーキ液圧制御用アクチュエータが前記車体側に固定されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項7】
前記ポートは、前記ハウジングの上面に複数個形成され、
前記ブラケットには穴が複数個空けられ、
前記ブレーキホースも複数本備えられており、
前記ブラケットの複数個の穴それぞれが前記複数個のポートのうちのいずれか複数と合わせられ、前記複数本のブレーキホースによって前記ハウジングが前記ブラケットに固定されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。
【請求項8】
前記ブレーキ液圧制御用アクチュエータは、前記ブラケットにぶら下げられるようになっていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1つに記載のブレーキ液圧制御用アクチュエータの車体側への固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−199272(P2006−199272A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−323427(P2005−323427)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【出願人】(301065892)株式会社アドヴィックス (1,291)
【Fターム(参考)】