プラズマディスプレイパネルの焼成装置
【課題】大画面や多面取りに対応した大サイズのガラス基板に対応でき、かつエネルギー効率の良いプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】プラズマディスプレイパネルのガラス基板22を焼成するためのプラズマディスプレイパネルの焼成装置21であって、前記焼成装置21内に、前記ガラス基板22を載置した状態の前記支持台23を浮上させるための浮上エア噴出し口25と、前記ガラス基板22を載置した状態の前記支持台23を搬送するためのローラーコンベア24と、を備え、前記ガラス基板22を載置した状態の前記支持台23の搬送方向と直角の方向に、前記ローラーコンベア24を設けた側が下側となるように傾けたプラズマディスプレイパネルの焼成装置である。
【解決手段】プラズマディスプレイパネルのガラス基板22を焼成するためのプラズマディスプレイパネルの焼成装置21であって、前記焼成装置21内に、前記ガラス基板22を載置した状態の前記支持台23を浮上させるための浮上エア噴出し口25と、前記ガラス基板22を載置した状態の前記支持台23を搬送するためのローラーコンベア24と、を備え、前記ガラス基板22を載置した状態の前記支持台23の搬送方向と直角の方向に、前記ローラーコンベア24を設けた側が下側となるように傾けたプラズマディスプレイパネルの焼成装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイパネルを製造する際に用いられる焼成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPとも記す)は、対向配置した前面パネルと背面パネルの周縁部を封着部材によって封着した構造であって、前面パネルと背面パネルとの間に形成された放電空間には、ネオンおよびキセノンなどの放電ガスが封入されている。
【0003】
前面パネルは、ガラス基板の片面にストライプ状に形成された走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極対と、これらの表示電極対を覆う誘電体層、およびこの誘電体層を覆う保護層とを備えている。表示電極対は、それぞれ、透明電極とその透明電極上に形成した金属材料からなる金属バス電極とによって構成されている。
【0004】
背面パネルは、もう一方のガラス基板の片面に、表示電極対と交差する方向にストライプ状に形成された複数のアドレス電極と、これらのアドレス電極を覆う下地誘電体層と、放電空間をアドレス電極毎に区画するストライプ状の隔壁と、隔壁間の溝部に順次塗布された赤色、緑色、青色の蛍光体層とを備えている。
【0005】
そして、表示電極対とアドレス電極との交差部が放電セルになり、これらの放電セルはマトリクス状に配列され、表示電極対の方向に並ぶ赤色、緑色、青色の蛍光体層を有する3個の放電セルがカラー表示のための画素になる。PDPは順次、走査電極とアドレス電極間、および走査電極と維持電極間に所定の電圧を印加してガス放電を発生させ、そのガス放電で生じる紫外線で蛍光体層を励起し発光させることによりカラー画像を表示している。
【0006】
ここで、前面パネルおよび背面パネルの製造方法としては、前面ガラス基板上には、表示電極対、誘電体層などの構成物の材料層を、また、背面ガラス基板上には、アドレス電極、下地誘電体層、隔壁、蛍光体層などの構成物の材料層を、それぞれ塗布して形成し、必要に応じてフォトリソグラフィ法やサンドブラスト法などにより所定のパターニングをし、そして焼成固化する、という方法が挙げられる。
【0007】
ここで、ガラス基板上に所定の材料を塗布して材料層を形成した後、焼成固化する際、ローラーハース方式の焼成装置を用いる場合においては、従来、構成物の材料層が形成されたガラス基板を支持台(セッター)上に載せ、支持台とともに焼成炉に投入してローラー上を搬送させることで、材料層を焼成固化するということが行われる。
【0008】
また、焼成炉内では500℃〜600℃のように高温となるため、ガラス基板を安定的に支えるための支持台としては、低膨張率結晶化ガラスであるネオセラムN−0(日本電気硝子株式会社の商品名)等のような耐熱性の高いセラミック材料を使用し、さらに高温時にローラーコンベアピッチ間での強度を保つために、厚さとして5mm程度の厚み(肉厚)のものが用いられる例が示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−346657号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、従来のローラーハース方式の焼成装置では、焼成の際、消費するエネルギーの約50%を、支持台が消費するエネルギー、すなわち支持台を昇温させるために使用されるエネルギーで占められており、エネルギー効率の悪いものであった。
【0010】
また、近年、画面サイズの大画面化や、いわゆる多面取り工程などにより、ガラス基板のサイズが大きくなっている。そのような大きなサイズのガラス基板を焼成するための焼成装置としては、従来のようなローラーハース方式の焼成装置であると、焼成装置内を安定的に搬送させるために、ローラー長が長くなっているにもかかわらず、ローラーの真円度、撓みに対する精度などに高精度が要求されることとなり、そのようなローラーの加工が非常に困難であることから、焼成装置の実現が困難かつ製造コストの上昇の一因となっている。
【0011】
本発明はこのような現状に鑑みなされたものであり、大画面や多面取りに対応した大サイズのガラス基板に対応でき、かつエネルギー効率の良いプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために本発明は、プラズマディスプレイパネルのガラス基板を焼成するためのプラズマディスプレイパネルの焼成装置であって、前記焼成装置内に、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を浮上させるための浮上エア噴出し口と、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を搬送するためのローラーコンベアと、を備え、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台の搬送方向と直角の方向に、前記ローラーコンベアを設けた側が下側となるように傾けたプラズマディスプレイパネルの焼成装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、大画面や多面取りに対応した大サイズのガラス基板に対応でき、かつエネルギー効率が良いプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置について、図面を用いて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置によって製造されるPDPの概略構造を示す断面斜視図である。
【0016】
PDP1は、前面パネル2と背面パネル10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着部材(図示せず)によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)などの放電ガスが封入されている。
【0017】
前面パネル2の前面ガラス基板3の一主面上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対のストライプ状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。さらにこれらの表示電極6と遮光層7とを覆うように誘電体層8が形成され、さらにその表面には酸化マグネシウム(MgO)などによる保護層9が形成されている。
【0018】
また、背面パネル10の背面ガラス基板11の一主面上には、走査電極4および維持電極5と交差する方向に、複数のストライプ状のアドレス電極12が互いに平行に配置されており、これらアドレス電極を覆うように下地誘電体層13が形成されている。さらに、下地誘電体層13上の、アドレス電極12の間に対する位置には、放電空間16を区切るための所定の高さの隔壁14が形成されている。そして、隔壁14間には、紫外線によって赤色、緑色、および青色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布されている。
【0019】
そして、走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置が放電セルとして動作し、表示電極6方向に並んだ赤色、緑色、および青色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
【0020】
次に、上述した構成のPDP1の製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3の一主面上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。ここで、走査電極4と維持電極5は、インジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO2)などからなる透明電極と、その上に形成した銀ペーストなどからなる金属バス電極とによって構成されており、そこでこれらの電極は、その電極材料層をフォトリソグラフィ法などを用いてパターニングし、その後、これら電極材料層を所定の温度で焼成固化することで形成される。
【0021】
また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後にフォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、その後、焼成固化することにより形成される。
【0022】
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。具体的には、誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間、放置することにより塗布した誘電体ペースト表面をレベリングし、平坦な表面を有する誘電体ペースト層を得る。そしてその後、この誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダおよび溶剤を含む塗料である。
【0023】
次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を真空蒸着法により形成する。
【0024】
以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成物(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面パネル2が完成する。
【0025】
一方、背面パネル10は以下のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11の一主面上に、銀ペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などにより、アドレス電極12となる材料層を形成し、それを所定の温度で焼成固化することによりアドレス電極12を形成する。
【0026】
次に、アドレス電極12が形成された面の背面ガラス基板11上にダイコート法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
【0027】
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布し、所定の形状にパターニングすることにより隔壁材料層を形成した後、焼成固化することにより隔壁14を形成する。ここで、隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。
【0028】
次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成固化することにより蛍光体層15を形成する。
【0029】
以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面パネル10が完成する。
【0030】
そして、所定の構成部材を備えた前面パネル2と背面パネル10とを走査電極4とアドレス電極12とが交差するように対向配置し、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間16にネオン、キセノンなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
【0031】
以上のように、PDPの製造工程においては、前面ガラス基板3上には、金属バス電極(図示せず)、遮光層7、誘電体層8の、背面ガラス基板11上には、アドレス電極12、下地誘電体層13、隔壁14、蛍光体層15の、それぞれの構成物となる材料層(前駆体材料層)を、前面ガラス基板3、背面ガラス基板11それぞれの上に塗布し、必要に応じて所定のパターンに形成した後、焼成固化することにより作製される。焼成工程は構成部材毎に500℃〜600℃で行われ、少なくとも前面パネル2の場合には2回、背面パネル10の場合には4回の焼成工程が行われる。
【0032】
次に、上述したPDPの製造方法での焼成工程で使用される本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置について説明する。
【0033】
図2は本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置21の概略構成を示す斜視図であり、また、このPDPの焼成装置21の一部分21aの構成を概略的に断面図で図3に示す。図3(a)は断面斜視図、図3(b)は断面側面図である。
【0034】
PDPの焼成装置21の炉体部分は、ガラス基板22の搬送方向(矢印A)と直角の方向に、ローラーコンベア24を設けた側が下側となるようにα度傾けている。ここでガラス基板22は、前面ガラス基板3、背面ガラス基板11である。
【0035】
そして焼成装置21の下部に設けられた浮上エア噴出し口25からは、浮上エア供給ファン27によって送られ、浮上エア加熱ヒータ28によって焼成炉21の温度プロファイルに応じて加熱された加熱空気25aが噴出し、ガラス基板22を載置した支持台23の下面に吹きつけられることで、ガラス基板22を載置した支持台23が浮上する。浮上量は1mm以下程度で十分であり、吹きつけ量はそのように制御される。
【0036】
また、支持台23は、例えばチタンの板材などにより構成することで、従来のガラス製やセラミックス製の支持台に比べ薄肉したものとしている。
【0037】
そして、焼成装置は、全体をガラス基板22の搬送方向と直角の方向に、ローラーコンベア24を設けた側が下側となるようにα度傾けられているので、ガラス基板22を載置した状態の支持台23は、熱処理装置21内に設けられたローラーコンベア24に接触する。ここで、α度は、ガラス基板22を載置した状態の支持台23が重力によりローラーコンベア24側にずり落ちて、ローラーコンベア24に安定的に接触する程度の傾きで良い。ここで、ローラーコンベア24に安定的に接触する状態とは、ガラス基板22を載置した状態の支持台23が、その搬送時に、常にローラーコンベア24と接触を保った状態で搬送されるという状態を指す。
【0038】
また、ローラーコンベア24は、焼成装置21の一方の側に設けられており、ローラーコンベア駆動モータ29により回転駆動し、ガラス基板22を載置した状態で浮上した支持台23を搬送する。ここでローラーコンベア24の配置間隔は、支持台23がその搬送時において、常に最低2箇所のローラーコンベア24と接触するように、薄肉化支持台23の辺の長さとの相対関係で決まる間隔となっている。
【0039】
そして支持台23に載置された状態で浮上搬送されるガラス基板22は、焼成装置21の天井面に設置された加熱ヒータ26により加熱処理が行われる。
【0040】
上述のように本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置においては、支持台23を、ガラス基板22を載置した状態で、加熱エアにより浮上搬送させ、また、焼成装置21全体をガラス基板22の搬送方向と直角の方向に、ローラーコンベア24に安定的に接触するようにα度傾けているので、ガラス基板22を安定的に搬送できる。
【0041】
また、ガラス基板23は支持台23に載置されていることから、焼成装置21内での焼成工程中に、何らかの原因でガラス基板22が破損した場合でも、焼成装置21内に散乱することはなく、また、破損したガラス基板22の焼成装置21からの排出も容易にできる。
【0042】
さらには、支持台23は、その肉厚は従来のガラス製やセラミックス製の支持台に比べて薄肉化していることから、支持台23の昇温のために使用されるエネルギーは低減され、その結果、焼成装置21全体の消費エネルギーは削減され、エネルギー効率は改善されたものとなっている。
【0043】
ここで、支持台23としては、1mm程度の肉厚のチタンの板材を用いて構成することが好ましい。チタンの板材を用いて構成することで、従来のガラス製やセラミックス製の支持台に比べ薄肉化が実現できると同時に、材料自身の特性とも相まって、昇温のための使用エネルギーを大幅に削減することができる。また、チタン材は、ガラス材料と熱膨張係数が近く、そのため、ガラス基板22と支持台23との熱膨張差は小さく、従来、ガラス基板と支持台との熱膨張差が大きい場合に発生していた、ガラス基板表面の傷の低減も可能となる。
【0044】
ここで図4に、支持台23の一例を概略的に斜視図で示す。支持台23は、肉厚1mm程度のチタンの板材を用い、4辺を上方に折り曲げた折り曲げ部23aを備えた構造となっている。このように、支持台として、薄い肉厚の板材の4辺を折り曲げた構造とすることで、焼成装置21内をガラス基板22を載置した状態で搬送する際に必要な強度を確保している。
【0045】
また、折り曲げ部23aを備えることで、焼成装置21内の支持台23上でガラス基板22が破損した場合でも、破損したガラス基板22の破片が焼成装置21内に散乱することの抑制がさらに確実となる。
【0046】
以上述べてきたように、本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置によれば、従来の支持台に比べ薄い肉厚の支持台にガラス基板を載置し、このガラス基板を載置した支持台を浮上させると共に、焼成装置を、搬送手段として設けられたローラーコンベアに安定的に接触するように焼成装置を傾けており、このことにより、ローラーハース方式ではローラーの加工精度などの問題から実現が困難であるような大きなサイズのガラス基板に対しても、エネルギー効率良く、かつ、何らかの原因で焼成中にガラス基板が破損したような場合であっても、その破損したガラス基板が散乱することを抑制することが可能となる。
【0047】
その結果、良好な画像表示が可能なPDPを生産性良く製造することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように本発明は、大画面、高精細のプラズマディスプレイパネルを製造するプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供する上で有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置により製造されるプラズマディスプレイパネルの概略構成を示す断面斜視図
【図2】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置の概略構成を示す斜視図
【図3】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置の構成を概略的に断面図で示す図
【図4】支持台の概略構成を示す斜視図
【符号の説明】
【0050】
21 焼成装置
21a 焼成装置の一部分
22 ガラス基板
23 支持台
24 ローラーコンベア
25 浮上エア噴出し口
26 加熱ヒータ
27 浮上エア供給ファン
28 浮上エア加熱ヒータ
29 ローラーコンベア駆動モータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイパネルを製造する際に用いられる焼成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネル(以下、PDPとも記す)は、対向配置した前面パネルと背面パネルの周縁部を封着部材によって封着した構造であって、前面パネルと背面パネルとの間に形成された放電空間には、ネオンおよびキセノンなどの放電ガスが封入されている。
【0003】
前面パネルは、ガラス基板の片面にストライプ状に形成された走査電極と維持電極とからなる複数の表示電極対と、これらの表示電極対を覆う誘電体層、およびこの誘電体層を覆う保護層とを備えている。表示電極対は、それぞれ、透明電極とその透明電極上に形成した金属材料からなる金属バス電極とによって構成されている。
【0004】
背面パネルは、もう一方のガラス基板の片面に、表示電極対と交差する方向にストライプ状に形成された複数のアドレス電極と、これらのアドレス電極を覆う下地誘電体層と、放電空間をアドレス電極毎に区画するストライプ状の隔壁と、隔壁間の溝部に順次塗布された赤色、緑色、青色の蛍光体層とを備えている。
【0005】
そして、表示電極対とアドレス電極との交差部が放電セルになり、これらの放電セルはマトリクス状に配列され、表示電極対の方向に並ぶ赤色、緑色、青色の蛍光体層を有する3個の放電セルがカラー表示のための画素になる。PDPは順次、走査電極とアドレス電極間、および走査電極と維持電極間に所定の電圧を印加してガス放電を発生させ、そのガス放電で生じる紫外線で蛍光体層を励起し発光させることによりカラー画像を表示している。
【0006】
ここで、前面パネルおよび背面パネルの製造方法としては、前面ガラス基板上には、表示電極対、誘電体層などの構成物の材料層を、また、背面ガラス基板上には、アドレス電極、下地誘電体層、隔壁、蛍光体層などの構成物の材料層を、それぞれ塗布して形成し、必要に応じてフォトリソグラフィ法やサンドブラスト法などにより所定のパターニングをし、そして焼成固化する、という方法が挙げられる。
【0007】
ここで、ガラス基板上に所定の材料を塗布して材料層を形成した後、焼成固化する際、ローラーハース方式の焼成装置を用いる場合においては、従来、構成物の材料層が形成されたガラス基板を支持台(セッター)上に載せ、支持台とともに焼成炉に投入してローラー上を搬送させることで、材料層を焼成固化するということが行われる。
【0008】
また、焼成炉内では500℃〜600℃のように高温となるため、ガラス基板を安定的に支えるための支持台としては、低膨張率結晶化ガラスであるネオセラムN−0(日本電気硝子株式会社の商品名)等のような耐熱性の高いセラミック材料を使用し、さらに高温時にローラーコンベアピッチ間での強度を保つために、厚さとして5mm程度の厚み(肉厚)のものが用いられる例が示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2003−346657号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ここで、従来のローラーハース方式の焼成装置では、焼成の際、消費するエネルギーの約50%を、支持台が消費するエネルギー、すなわち支持台を昇温させるために使用されるエネルギーで占められており、エネルギー効率の悪いものであった。
【0010】
また、近年、画面サイズの大画面化や、いわゆる多面取り工程などにより、ガラス基板のサイズが大きくなっている。そのような大きなサイズのガラス基板を焼成するための焼成装置としては、従来のようなローラーハース方式の焼成装置であると、焼成装置内を安定的に搬送させるために、ローラー長が長くなっているにもかかわらず、ローラーの真円度、撓みに対する精度などに高精度が要求されることとなり、そのようなローラーの加工が非常に困難であることから、焼成装置の実現が困難かつ製造コストの上昇の一因となっている。
【0011】
本発明はこのような現状に鑑みなされたものであり、大画面や多面取りに対応した大サイズのガラス基板に対応でき、かつエネルギー効率の良いプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の課題を解決するために本発明は、プラズマディスプレイパネルのガラス基板を焼成するためのプラズマディスプレイパネルの焼成装置であって、前記焼成装置内に、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を浮上させるための浮上エア噴出し口と、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を搬送するためのローラーコンベアと、を備え、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台の搬送方向と直角の方向に、前記ローラーコンベアを設けた側が下側となるように傾けたプラズマディスプレイパネルの焼成装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、大画面や多面取りに対応した大サイズのガラス基板に対応でき、かつエネルギー効率が良いプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置について、図面を用いて説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置によって製造されるPDPの概略構造を示す断面斜視図である。
【0016】
PDP1は、前面パネル2と背面パネル10とが対向して配置され、その外周部をガラスフリットなどからなる封着部材(図示せず)によって気密封着されている。封着されたPDP1内部の放電空間16には、ネオン(Ne)、キセノン(Xe)などの放電ガスが封入されている。
【0017】
前面パネル2の前面ガラス基板3の一主面上には、走査電極4および維持電極5よりなる一対のストライプ状の表示電極6とブラックストライプ(遮光層)7が互いに平行にそれぞれ複数列配置されている。さらにこれらの表示電極6と遮光層7とを覆うように誘電体層8が形成され、さらにその表面には酸化マグネシウム(MgO)などによる保護層9が形成されている。
【0018】
また、背面パネル10の背面ガラス基板11の一主面上には、走査電極4および維持電極5と交差する方向に、複数のストライプ状のアドレス電極12が互いに平行に配置されており、これらアドレス電極を覆うように下地誘電体層13が形成されている。さらに、下地誘電体層13上の、アドレス電極12の間に対する位置には、放電空間16を区切るための所定の高さの隔壁14が形成されている。そして、隔壁14間には、紫外線によって赤色、緑色、および青色にそれぞれ発光する蛍光体層15が順次塗布されている。
【0019】
そして、走査電極4および維持電極5とアドレス電極12とが交差する位置が放電セルとして動作し、表示電極6方向に並んだ赤色、緑色、および青色の蛍光体層15を有する放電セルがカラー表示のための画素になる。
【0020】
次に、上述した構成のPDP1の製造方法について説明する。まず、前面ガラス基板3の一主面上に、走査電極4および維持電極5と遮光層7とを形成する。ここで、走査電極4と維持電極5は、インジウムスズ酸化物(ITO)や酸化スズ(SnO2)などからなる透明電極と、その上に形成した銀ペーストなどからなる金属バス電極とによって構成されており、そこでこれらの電極は、その電極材料層をフォトリソグラフィ法などを用いてパターニングし、その後、これら電極材料層を所定の温度で焼成固化することで形成される。
【0021】
また、遮光層7も同様に、黒色顔料を含むペーストをスクリーン印刷する方法や、黒色顔料をガラス基板の全面に形成した後にフォトリソグラフィ法を用いてパターニングし、その後、焼成固化することにより形成される。
【0022】
次に、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆うように前面ガラス基板3上に誘電体ペーストをダイコート法などにより塗布して誘電体ペースト層(誘電体材料層)を形成する。具体的には、誘電体ペーストを塗布した後、所定の時間、放置することにより塗布した誘電体ペースト表面をレベリングし、平坦な表面を有する誘電体ペースト層を得る。そしてその後、この誘電体ペースト層を焼成固化することにより、走査電極4、維持電極5および遮光層7を覆う誘電体層8が形成される。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料、バインダおよび溶剤を含む塗料である。
【0023】
次に、誘電体層8上に酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層9を真空蒸着法により形成する。
【0024】
以上の工程により前面ガラス基板3上に所定の構成物(走査電極4、維持電極5、遮光層7、誘電体層8、保護層9)が形成され、前面パネル2が完成する。
【0025】
一方、背面パネル10は以下のようにして形成される。まず、背面ガラス基板11の一主面上に、銀ペーストをスクリーン印刷する方法や、金属膜を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法を用いてパターニングする方法などにより、アドレス電極12となる材料層を形成し、それを所定の温度で焼成固化することによりアドレス電極12を形成する。
【0026】
次に、アドレス電極12が形成された面の背面ガラス基板11上にダイコート法などによりアドレス電極12を覆うように誘電体ペーストを塗布して誘電体ペースト層を形成する。その後、誘電体ペースト層を焼成することにより下地誘電体層13を形成する。なお、誘電体ペーストはガラス粉末などの誘電体材料とバインダおよび溶剤を含んだ塗料である。
【0027】
次に、下地誘電体層13上に隔壁材料を含む隔壁形成用ペーストを塗布し、所定の形状にパターニングすることにより隔壁材料層を形成した後、焼成固化することにより隔壁14を形成する。ここで、隔壁用ペーストをパターニングする方法としては、フォトリソグラフィ法やサンドブラスト法を用いることができる。
【0028】
次に、隣接する隔壁14間の下地誘電体層13上および隔壁14側面に蛍光体材料を含む蛍光体ペーストを塗布し、焼成固化することにより蛍光体層15を形成する。
【0029】
以上の工程により、背面ガラス基板11上に所定の構成部材を有する背面パネル10が完成する。
【0030】
そして、所定の構成部材を備えた前面パネル2と背面パネル10とを走査電極4とアドレス電極12とが交差するように対向配置し、その周囲をガラスフリットで封着し、放電空間16にネオン、キセノンなどを含む放電ガスを封入することによりPDP1が完成する。
【0031】
以上のように、PDPの製造工程においては、前面ガラス基板3上には、金属バス電極(図示せず)、遮光層7、誘電体層8の、背面ガラス基板11上には、アドレス電極12、下地誘電体層13、隔壁14、蛍光体層15の、それぞれの構成物となる材料層(前駆体材料層)を、前面ガラス基板3、背面ガラス基板11それぞれの上に塗布し、必要に応じて所定のパターンに形成した後、焼成固化することにより作製される。焼成工程は構成部材毎に500℃〜600℃で行われ、少なくとも前面パネル2の場合には2回、背面パネル10の場合には4回の焼成工程が行われる。
【0032】
次に、上述したPDPの製造方法での焼成工程で使用される本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置について説明する。
【0033】
図2は本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置21の概略構成を示す斜視図であり、また、このPDPの焼成装置21の一部分21aの構成を概略的に断面図で図3に示す。図3(a)は断面斜視図、図3(b)は断面側面図である。
【0034】
PDPの焼成装置21の炉体部分は、ガラス基板22の搬送方向(矢印A)と直角の方向に、ローラーコンベア24を設けた側が下側となるようにα度傾けている。ここでガラス基板22は、前面ガラス基板3、背面ガラス基板11である。
【0035】
そして焼成装置21の下部に設けられた浮上エア噴出し口25からは、浮上エア供給ファン27によって送られ、浮上エア加熱ヒータ28によって焼成炉21の温度プロファイルに応じて加熱された加熱空気25aが噴出し、ガラス基板22を載置した支持台23の下面に吹きつけられることで、ガラス基板22を載置した支持台23が浮上する。浮上量は1mm以下程度で十分であり、吹きつけ量はそのように制御される。
【0036】
また、支持台23は、例えばチタンの板材などにより構成することで、従来のガラス製やセラミックス製の支持台に比べ薄肉したものとしている。
【0037】
そして、焼成装置は、全体をガラス基板22の搬送方向と直角の方向に、ローラーコンベア24を設けた側が下側となるようにα度傾けられているので、ガラス基板22を載置した状態の支持台23は、熱処理装置21内に設けられたローラーコンベア24に接触する。ここで、α度は、ガラス基板22を載置した状態の支持台23が重力によりローラーコンベア24側にずり落ちて、ローラーコンベア24に安定的に接触する程度の傾きで良い。ここで、ローラーコンベア24に安定的に接触する状態とは、ガラス基板22を載置した状態の支持台23が、その搬送時に、常にローラーコンベア24と接触を保った状態で搬送されるという状態を指す。
【0038】
また、ローラーコンベア24は、焼成装置21の一方の側に設けられており、ローラーコンベア駆動モータ29により回転駆動し、ガラス基板22を載置した状態で浮上した支持台23を搬送する。ここでローラーコンベア24の配置間隔は、支持台23がその搬送時において、常に最低2箇所のローラーコンベア24と接触するように、薄肉化支持台23の辺の長さとの相対関係で決まる間隔となっている。
【0039】
そして支持台23に載置された状態で浮上搬送されるガラス基板22は、焼成装置21の天井面に設置された加熱ヒータ26により加熱処理が行われる。
【0040】
上述のように本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置においては、支持台23を、ガラス基板22を載置した状態で、加熱エアにより浮上搬送させ、また、焼成装置21全体をガラス基板22の搬送方向と直角の方向に、ローラーコンベア24に安定的に接触するようにα度傾けているので、ガラス基板22を安定的に搬送できる。
【0041】
また、ガラス基板23は支持台23に載置されていることから、焼成装置21内での焼成工程中に、何らかの原因でガラス基板22が破損した場合でも、焼成装置21内に散乱することはなく、また、破損したガラス基板22の焼成装置21からの排出も容易にできる。
【0042】
さらには、支持台23は、その肉厚は従来のガラス製やセラミックス製の支持台に比べて薄肉化していることから、支持台23の昇温のために使用されるエネルギーは低減され、その結果、焼成装置21全体の消費エネルギーは削減され、エネルギー効率は改善されたものとなっている。
【0043】
ここで、支持台23としては、1mm程度の肉厚のチタンの板材を用いて構成することが好ましい。チタンの板材を用いて構成することで、従来のガラス製やセラミックス製の支持台に比べ薄肉化が実現できると同時に、材料自身の特性とも相まって、昇温のための使用エネルギーを大幅に削減することができる。また、チタン材は、ガラス材料と熱膨張係数が近く、そのため、ガラス基板22と支持台23との熱膨張差は小さく、従来、ガラス基板と支持台との熱膨張差が大きい場合に発生していた、ガラス基板表面の傷の低減も可能となる。
【0044】
ここで図4に、支持台23の一例を概略的に斜視図で示す。支持台23は、肉厚1mm程度のチタンの板材を用い、4辺を上方に折り曲げた折り曲げ部23aを備えた構造となっている。このように、支持台として、薄い肉厚の板材の4辺を折り曲げた構造とすることで、焼成装置21内をガラス基板22を載置した状態で搬送する際に必要な強度を確保している。
【0045】
また、折り曲げ部23aを備えることで、焼成装置21内の支持台23上でガラス基板22が破損した場合でも、破損したガラス基板22の破片が焼成装置21内に散乱することの抑制がさらに確実となる。
【0046】
以上述べてきたように、本発明の一実施の形態によるPDPの焼成装置によれば、従来の支持台に比べ薄い肉厚の支持台にガラス基板を載置し、このガラス基板を載置した支持台を浮上させると共に、焼成装置を、搬送手段として設けられたローラーコンベアに安定的に接触するように焼成装置を傾けており、このことにより、ローラーハース方式ではローラーの加工精度などの問題から実現が困難であるような大きなサイズのガラス基板に対しても、エネルギー効率良く、かつ、何らかの原因で焼成中にガラス基板が破損したような場合であっても、その破損したガラス基板が散乱することを抑制することが可能となる。
【0047】
その結果、良好な画像表示が可能なPDPを生産性良く製造することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
以上のように本発明は、大画面、高精細のプラズマディスプレイパネルを製造するプラズマディスプレイパネルの焼成装置を提供する上で有用な発明である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置により製造されるプラズマディスプレイパネルの概略構成を示す断面斜視図
【図2】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置の概略構成を示す斜視図
【図3】本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイパネルの焼成装置の構成を概略的に断面図で示す図
【図4】支持台の概略構成を示す斜視図
【符号の説明】
【0050】
21 焼成装置
21a 焼成装置の一部分
22 ガラス基板
23 支持台
24 ローラーコンベア
25 浮上エア噴出し口
26 加熱ヒータ
27 浮上エア供給ファン
28 浮上エア加熱ヒータ
29 ローラーコンベア駆動モータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマディスプレイパネルのガラス基板を焼成するためのプラズマディスプレイパネルの焼成装置であって、前記焼成装置内に、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を浮上させるための浮上エア噴出し口と、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を搬送するためのローラーコンベアと、を備え、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台の搬送方向と直角の方向に、前記ローラーコンベアを設けた側が下側となるように傾けたプラズマディスプレイパネルの焼成装置。
【請求項2】
前記支持台は、チタンの板材を用い、4辺を上方に折り曲げた折り曲げ部を備えた構造である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの焼成装置。
【請求項1】
プラズマディスプレイパネルのガラス基板を焼成するためのプラズマディスプレイパネルの焼成装置であって、前記焼成装置内に、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を浮上させるための浮上エア噴出し口と、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台を搬送するためのローラーコンベアと、を備え、前記ガラス基板を載置した状態の前記支持台の搬送方向と直角の方向に、前記ローラーコンベアを設けた側が下側となるように傾けたプラズマディスプレイパネルの焼成装置。
【請求項2】
前記支持台は、チタンの板材を用い、4辺を上方に折り曲げた折り曲げ部を備えた構造である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの焼成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2009−210166(P2009−210166A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51776(P2008−51776)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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