プラントの作業管理システム
【課題】 プラント内のフィールドの機器の異常や動作状況に対応する作業管理を容易に行うことができる。
【解決手段】 システムコントローラ(パソコンでも可能)4と電話制御装置(交換機)7と無線電話中継局(基地局)2との間を接続する公衆デジタル回線でない専用の伝送回線をプラント内に敷設し、プラント内のフィールドの機器31の異常や動作状況などをシステムコントローラ4にて収集し、その信号に対応する作業指示の文字データをPメールやドットアイ等の無線電話機(PHSまたは携帯電話)のプロトコルに変換して送信し、電話制御機7、無線電話中継局2を介して現場現場作業者の無線電話機30に通知する。また、システムコントローラ4は無線電話機30からの作業完了報告を受信てしその作業が完了したことを認識する。
【解決手段】 システムコントローラ(パソコンでも可能)4と電話制御装置(交換機)7と無線電話中継局(基地局)2との間を接続する公衆デジタル回線でない専用の伝送回線をプラント内に敷設し、プラント内のフィールドの機器31の異常や動作状況などをシステムコントローラ4にて収集し、その信号に対応する作業指示の文字データをPメールやドットアイ等の無線電話機(PHSまたは携帯電話)のプロトコルに変換して送信し、電話制御機7、無線電話中継局2を介して現場現場作業者の無線電話機30に通知する。また、システムコントローラ4は無線電話機30からの作業完了報告を受信てしその作業が完了したことを認識する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、文字情報を無線電話機を利用して送受信するプラントの作業管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、特開平10-262120号公報にて示されたプラント内情報通信システムである。この従来の装置では、プラントの作業現場には監視カメラ1と無線電話中継局2を配し、作業員は電話機能及び画像の入出力機能を持つ情報携帯端末10を携帯する。また、制御室にはディスプレイやデータベースサーバ等を持つシステムコントローラ4を配置し、現場側とデータ伝送装置3により接続する。
【0003】作業現場側からは情報携帯端末10を通して音声、画像、テキストデータによる制御室との通信を行う。現場移動を行う際に情報携帯端末10上に図示により案内を行う機能や、緊急時に作業対応または避難を指示する緊急時対応機能を具備する。また、情報携帯端末10は作業用測定機器16と接続可能であり、作業用測定機器16のデータを伝送することができる。更に、データ伝送装置3は、電話機11とのインターフェースとして電話制御機7と接続される。
【0004】また、図12は、特開2001−36658号公報にて示されたメッセージ転送システムである。この従来の技術では、機械設備53の情報をメッセージ転送システム(パソコン)54にて収集し、携帯通信端末簡易文字通信対応モデム52を介して、公衆デジタル回線56経由で携帯通信端末(PHSや携帯電話)58に設備状態を文字メッセージとして送信する。また、携帯通信端末58の電源断などによる通知洩れを防止する為に、複数の携帯通信端末58に文字情報を送信する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開2001−36658号公報の従来のシステムでは、公衆デジタル回線を利用するので、機械設備の情報を送信する度に、通話料が必要になる問題があった。また、通知洩れの防止の為に、通知不要な携帯通信端末にも文字データを送信する必要があった。
【0006】この発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、公衆回線などの通話料を必要とする回線を使用せずに、一般に使用されている携帯電話やPHSを使用して各種作業の指示・報告を行うプラントの作業管理システムを提供することを目的とする。また、通知不要な携帯端末にはデータを送信しないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)この発明の請求項1によれば、プラントのフィールド機器を監視するシステムコントローラと、電話交換機能を有する電話交換機と、無線電話中継局と、作業員が携帯する携帯電話またはPHS等の無線電話機と、公衆回線とは別の専用の回線で上記システムコントローラと上記無線電話中継局間を上記電話交換機を介して接続する伝送回線とを含んだシステムを構成し、上記システムコントローラは上記フィールド機器の動作信号・故障信号などの状態信号を入力して、その入力に対応する作業指示を携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換して上記伝送回線を介して上記電話交換機へ送信し、上記電話交換機は上記作業指示情報を受信して、上記伝送回線を介して上記無線電話中継局へ伝送し、上記無線電話中継局は上記伝送された作業指示情報を無線で送信し、上記無線電話機は無線で送信された作業指示情報を受信し、受信した作業指示情報に対応した作業完了報告が上記無線電話機に入力され送信されると、上記無線電話中継局、上記電話交換機、および上記伝送回線を介して上記システムコントローラが受信し、作業の完了を認識するものである。
【0008】(2)この発明の請求項2によれば、請求項1記載の作業管理システムにおいて、上記システムコントローラに上記電話交換機の機能を設けて上記電話交換機を省略し、上記システムコントローラは作業指示に対応する上記携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換すると共に、上記電話交換機機能を用いて送信するものである。
【0009】(3)この発明の請求項3によれば、請求項1または請求項2記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示をしてから所定時間内に上記作業指示に対応する作業完了報告を受信しないと、再度作業指示を送信し、または別の場所へ通報し、あるいは所定の警報を表示するものである。
【0010】(4)この発明の請求項4によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記作業指示の信号は、作業内容に対応した番号・記号等の簡易識別符号を予め登録しておき、上記作業指示の代わりに上記簡易識別符号を用いるものである。
【0011】(5)この発明の請求項5によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記無線電話機から上記作業完了報告等を入力して送信した際に入力ミスがあると、この入力ミス以前のデータに戻すための指令として特殊記号を設定しておき、上記無線電話機から上記特殊記号を送信すると、受信した上記システムコントローラは上記入力ミス以前のデータに戻すようにしたものである。
【0012】(6)この発明の請求項6によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、管理する各無線電話機の位置情報を取得する機能を設け、作業指示を送信する場合は、上記位置情報を参照して上記作業指示に対応する最も適切な位置にある無線電話機を選択し送信するものである。
【0013】(7)この発明の請求項7によれば、請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示を発信しなくても上記無線電話機から作業完了報告を受信した場合は、その作業完了報告と共に受信日時と受信した無線電話機を把握して管理するものである。
【0014】(8)この発明の請求項8によれば、請求項1〜7のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記プラントでの巡回点検時に取得した各種計測値や設備の状態等の点検結果を上記無線電話機から上記システムコントローラへ送信し、上記システムコントローラは上記点検結果データを管理するものである。
【0015】
【実施の形態】実施の形態1.以下に、この発明の実施の形態1を図について説明する。図1において、2は無線電話中継局(基地局)で無線電話機30が授受する信号を中継する。4はパソコンやサーバーなどをが使用可能のシステムコントローラ、6,8は伝送回線で、公衆回線とは別の専用回線で、プラント内に敷設されている。7は電話制御機(交換機)、9は信号線でフィールドネットワークや接点信号線などが用いられる。31はプラントのフィールド機器で、通常は多数の各種のフィールド機器があり、動作信号・故障信号などかシステムコントローラ4へ入力される。
【0016】次に動作を説明する。
(1)システムコントローラ4(パソコンでもよい)は、内蔵している電話制御機(交換機)7に対するISDN等のデジタル回線準拠のインターフェース(不図示)を介してにて伝送回線6に接続されている。
(2)システムコントローラ4は、プラント内のフィールド機器31からの故障信号や動作信号を信号線9(フィールドネットワークや接点信号線)を介して収集し、その内容をPメールやドットiなどの無線電話機30の文字伝送プロトコルに変換し、電話制御機7に送信する。
【0017】なお、Pメールとは、サブアドレスで送信する方式で、DDIポケットのPメール仕様をPHS業界で標準化したものであり、ドットiとは、アステルグループがアステルPHS網で提供しているインターネットで標準的に利用されているプロトコル、TCP/IP、PPP、POP3、SMTP、HTTP、C−HTMLを含むHTMLサブセットといったオープンな規格を採用したオープンインターネットサービスである。
【0018】(3)電話制御機(交換機)7は、伝送回線6を介して文字伝送プロトコルにて送信されてきたデータを送信する無線電話機30に対応する無線電話中継局(基地局)2へ伝送回線8を介して送信する。
(4)無線電話中継局(基地局)2は、無線信号で無線電話機30(PHS、携帯電話)に送信する。
(5)作業指示を受信した無線電話機30の現場作業者は、作業完了時に完了報告を無線電話機30からシステムコントローラ4に送信する。
(6)システムコントローラ4は作業完了報告を受信し、自システムコントローラ4からの送信した作業指示に対する作業が完了したことを認識する。このように管理することで作業洩れがないかを確認する。
【0019】図2はシステムコントローラ内の作業管理ソフトウェアのフローチャートで、作業管理の主たる処理内容を示すものである。。作業指示送信モジュールでは、設備の故障や動作値に異常があると(S1),作業指示を送信して(S)、送信した作業指示の送信フラグをセットし(S3)、その状態を作業指示管理テーブルに記載する。作業指示受信モジュールでは作業完了報告を受信すると(T1,T2)、受信した作業完了報告に対応した作業指示の送信フラグをリセットし(T3)、その状態を作業指示管理テーブルに記載する。
【0020】この発明の実施の形態1によれば、一般の無線電話機が標準でもつPメールやドットアイ等のプロトコルに従い、システムコントローラと電話機間で通信を行い作業指示や警報通知を送付するようにしたので、携帯端末として汎用の携帯電話やPHSなどの無線電話機が適用できる。また、一般の無線電話機が標準でもつPメールやドットアイ等のプロトコルに従いデータ伝送を行うので、データ伝送装置が不要で電話制御機(交換機)のみでシステム構築可能となる。
【0021】また、伝送回線は公衆回線とは別の専用線を用い、そのプロトコルはISDN等のデジタル回線準拠のプロトコルを用いたので、プラント内での公衆デジタル回線との接続が不要となり、通話料が無料にて文字メッセージを送信できる。また、システムコントローラは無線電話機から作業完了の受信確認用のメッセージを受信する事で、従来(従来技術の特開2001−36658では携帯通信端末)のように通知不要な携帯通信端末に文字メッセージを送信しなくても、通知の確認ができるので、通知洩れ防止ができる。
【0022】実施の形態2.図3のようにシステムコントローラ4にBRIボード等の無線電話中継局のハードウェアインターフェースボードを搭載し、且つ、電話制御機7がもつ音声や文字情報を送信する構内電話交換機能を持ちパソコン交換機で利用されている市販の交換機ソフトウェアを搭載する。搭載した交換機ソフトウェアの機能は、電話機とのインターフェースをする外部とのインターフェース機能のほかに、他のソフトウェアから文字データを送受信できるインターフェースの機能も含まれているので、電話制御機7を削除することができる。
【0023】なお、BRIボードとは「Basic Rate Interfaceボード」の略で、基本インターフェースボードであり、このインターフェースは、ITU−T(旧CCITT)で規定された標準的なインターフェースであり、NTTのINSネット64はこの基本インターフェースにより提供される。
【0024】実施の形態2によれば、システムコントローラに市販されている電話制御機の機能をもつ交換機ソフトウェアを搭載し、この交換機ソフトウェアには他ソフトウェアとの文字データの送受信のインターフェースも含まれており、また、システムコントローラにBRI等の無線電話中継局インターフェースを搭載し接続することにより電話制御機が不要になり、実施の形態1に比べて更にシステムが安価に構築できる。
【0025】実施の形態3.システムコントローラ4から作業指示を送信しても一定時間応答がない場合には、作業未完として作業者に再度作業指示を送信したり、管理者の無線電話機にデータを送信することもできる。再度作業指示を送信したり、管理者の(別の宛先)にデータを送信するフローを図2に追加したフローチャートを図4に示す。
【0026】S1〜S3,T1〜T3については図2と同様である。送信フラグがセットされてから(T4)、最大の待ち時間である任意時間経過し(T5)、且つ送信回数が設定された最大送信回数である任意数値内であると(T6)、同一携帯端末に再送信するようにする(T7,T8)、また、別の携帯端末に送信する(T9,T10)。別の携帯端末とは、上記同一携帯端末に最も近い端末の作業者に知らせて上記同一携帯端末を持った作業者が作業指示を受信したか否かの確認をさせたり、作業者に異常がないかなどの内容にしてもよい。また、管理者の携帯端末に知らせてもよい。T5〜T10のステップは適宜、設定変更したり、送信内容を状況に応じて変更する。
【0027】実施の形態3によれば、一定時間内に応答がない場合に当該無線電話機に再送するか、管理者の無線電話機に通知するか、またはこれらの両方を行うことで作業洩れを防止できる。
【0028】実施の形態4.作業員が作業内容を文字入力すると時間がかかるので、各作業に対応する番号を予め定義しておき、番号入力を行い、システムコントローラ4にて番号に対応する作業完了報告を認識する事で容易に作業完了報告ができる。例えば、各作業指示内容毎に任意のシリアル番号を予め決定しておき、作業完了報告を行う場合は、作業指示内容毎に決められた番号を携帯端末から送信する事で、作業完了の確認ができる。また、システムコントローラ4から作業指示をする場合も、この設定した番号を用いてインプットの簡易化を図ってもよい。
【0029】実施の形態4によれば、作業内容に対する番号を予め決めておき、作業完了時に作業者は対応する番号を入力するこことで、作業者が容易に作業完了報告を作成できる。
【0030】実施の形態5.作業員が完了報告の入力ミスを行った際に取消しが行えるように、特殊文字を準備しておき、前回のデータに戻す事ができる。なお、ここで示す特殊文字とは、作業完了報告を送信する際に、システムでユニークな文字列(例えば”zz”など)を完了報告(入力ミスのある完了報告)の最初に付加し、取消しデータとして扱う。そして取り消し後に入力ミスのない正しい完了報告を送信する。
【0031】なお、取消し処理のフローを図4に追加したフローチャートを図5に示す。受信した作業完了報告が特殊番号で表示されていると(T11)、受信した特殊番号に対応した作業指示の送信フラグを再度セットして(T12)、セットすることにより、作業指示−完了報告受信データベース(不図示)から特殊番号に対応した作業完了報告が削除される。
【0032】実施の形態5によれば、入力ミスを行った場合に、作業完了報告を取り消すことができるようにしたので、現場作業員の入力ミスに対応することができる。
【0033】実施の形態6.システムコントローラ4は各無線電話中継局2と携帯端末30間の電波の強度を定期的に収集し、各携帯端末30の場所を推定する。この携帯端末30の場所情報を基に、システムコントローラ4は作業指示毎に予め定義されたエリアにいる携帯端末を特定し作業指示の文字データを送信する事で、発生した作業指示の作業を行うのに最も適当な場所にいる作業員を自動的に判断して作業指示を行うことができる。
【0034】図5に送信先決定フローを追加したフローチャートを図6に示す。各無線電話中継局2と携帯端末30間の電波の強度を定期的に収集し、各携帯端末30の場所を推定して作成した「作業指示−送信場所対応テーブル」を用意し、このテーブルを参照して送信先を決定する(S4)。
【0035】実施の形態6によれば、無線電話機がもつ位置情報システムを利用し、最も適切な場所にいる現場作業員を自動的に判断し、作業指示を送信するようにしたので、適切な現場作業員を人為的に判断する必要がなくなる。
【0036】実施の形態7.システムコントローラ4からの指示がなくても、現場作業者は各作業完了時に無線電話機30から作業完了報告を行い、システムコントローラ4はその作業完了報告と時刻や無線電話機30の番号を合わせて管理することで、各作業者の作業内容の管理ができる。
【0037】図6に作業管理フローを追加したフローチャートを図7、図8に示す。本フロー中の「作業指示ー完了報告受信データベース」から携帯端末番号毎に作業報告内容を表示する事で、携帯端末(携帯端末を持つ作業者)の作業内容を時系列的に管理/表示する事ができる。
【0038】なお、図8のフローチャートにT13「作業指示−作業完了報告データベースの前回の(特殊番号に対応した)データを削除」のステップが追加されているのは、コントローラ4からの指示が無くても無線電話機30から作業完了報告のデータが送信されてきた場合、フラグがセットされているかリセットされているか不明であり、それ故、フラグのセット/リセットのみでは対応できずT13のステップを設けている。
【0039】実施の形態7によれば、作業指示がなくても現場作業員が作業完了報告を無線電話機で送信し、これを受信したシステムコントローラが受信日時、作業内容および報告された無線電話機を把握して管理することで、作業の進捗状況の把握や現場作業員の作業内容の確認が容易にできる。
【0040】実施の形態8.また、プラント内の巡視点検しているとき、または巡視点検した後に、無線電話機30から設備の状態や計測値を入力することにより、巡視点検データの管理も行える。なお、設備の状態や計測値を携帯端末から送信する場合は、実施の形態5のように、送信するデータの最初にシステムで予め定義したユニークな文字列(”kei”など)を付加して送信する事で、設備の状態や計測値である事を示す。設備の状態や計測値の管理処理のフローを図7、図8に追加したフローチャートを図9および図10に示す。
【0041】実施の形態8によれば、巡視点検作業をした場合に、作業員が設備の状態や計測値などの巡視点検データを無線電話機で送信し、受信したシステムコントローラは巡視点検データの管理を容易に行うことができる。
【0042】
【発明の効果】(1)この発明の請求項1によれば、プラント内通信に有料の公衆回線を用いず無料の専用回線を用いるようにすると共に、市販の携帯電話やPHSなどの無線電話機が使用てきるようにしてので、経済的なシステムの構築ができる。
【0043】(2)この発明の請求項2によれば、電話制御機(交換機)が不要になるので、更にシステムが安価に構築できる。
【0044】(3)この発明の請求項3によれば、一定時間内に応答がない場合に、当該無線電話機に再度指示を送信したり、管理者の無線電話機に通知したりして作業洩れが防止できる。
【0045】(4)この発明の請求項4によれば、作業完了作成時に作業に対応する番号を入力するこことで、容易に作業完了報告の作成が行える。
【0046】(5)この発明の請求項5によれば、入力ミスをした作業完了報告を送信した場合に、取り消しできるようにしたので、現場作業員の入力ミスに対応することができる。
【0047】(6)この発明の請求項6によれば、無線電話機がもつ位置情報を利用し、最も適切な場所にいる現場作業員の無線電話機を自動的に判断し、作業指示を送信するようにしたので、適切な現場作業員を人為的に判断する必要がなくなる。
【0048】(7)この発明の請求項7によれば、システムコントローラは作業指示がない作業完了報告を受信すると、受信日時、作業内容および報告された無線電話機を把握して管理するようにしたので、作業の進捗状況の把握や現場作業員の作業内容の確認が容易にできる。
【0049】(8)この発明の請求項8によれば、無線電話機から巡視点検作業時の設備の状態や計測値をシステムコントローラに送信し、シスコントローラがそのデータを管理することで、容易に巡視点検データの管理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるプラント作業管理システムのブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態2によるプラント作業管理システムのブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態5によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態6によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態7によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態7によるプラント作業管理システムの続きのフローチャートである。実例7のフローチャートの一例である。
【図9】 この発明の実施の形態8によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態8によるプラント作業管理システムの続きのフローチャートである。
【図11】 従来の技術(特開平10−148694号公報)のシステムブロック図である。
【図12】 従来の技術(特開2001−36658号公報)のシステムブロック図である。
【符号の説明】
2 無線電話中継局(基地局)、 3 データ伝送装置、4 システムコントローラ、 7 電話制御機(交換機)、11 電話機、 16 作業用計測機器、30 無線電話機(PHSまたは携帯電話) 31 フイールド機器。
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、文字情報を無線電話機を利用して送受信するプラントの作業管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11は、特開平10-262120号公報にて示されたプラント内情報通信システムである。この従来の装置では、プラントの作業現場には監視カメラ1と無線電話中継局2を配し、作業員は電話機能及び画像の入出力機能を持つ情報携帯端末10を携帯する。また、制御室にはディスプレイやデータベースサーバ等を持つシステムコントローラ4を配置し、現場側とデータ伝送装置3により接続する。
【0003】作業現場側からは情報携帯端末10を通して音声、画像、テキストデータによる制御室との通信を行う。現場移動を行う際に情報携帯端末10上に図示により案内を行う機能や、緊急時に作業対応または避難を指示する緊急時対応機能を具備する。また、情報携帯端末10は作業用測定機器16と接続可能であり、作業用測定機器16のデータを伝送することができる。更に、データ伝送装置3は、電話機11とのインターフェースとして電話制御機7と接続される。
【0004】また、図12は、特開2001−36658号公報にて示されたメッセージ転送システムである。この従来の技術では、機械設備53の情報をメッセージ転送システム(パソコン)54にて収集し、携帯通信端末簡易文字通信対応モデム52を介して、公衆デジタル回線56経由で携帯通信端末(PHSや携帯電話)58に設備状態を文字メッセージとして送信する。また、携帯通信端末58の電源断などによる通知洩れを防止する為に、複数の携帯通信端末58に文字情報を送信する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開2001−36658号公報の従来のシステムでは、公衆デジタル回線を利用するので、機械設備の情報を送信する度に、通話料が必要になる問題があった。また、通知洩れの防止の為に、通知不要な携帯通信端末にも文字データを送信する必要があった。
【0006】この発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、公衆回線などの通話料を必要とする回線を使用せずに、一般に使用されている携帯電話やPHSを使用して各種作業の指示・報告を行うプラントの作業管理システムを提供することを目的とする。また、通知不要な携帯端末にはデータを送信しないようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)この発明の請求項1によれば、プラントのフィールド機器を監視するシステムコントローラと、電話交換機能を有する電話交換機と、無線電話中継局と、作業員が携帯する携帯電話またはPHS等の無線電話機と、公衆回線とは別の専用の回線で上記システムコントローラと上記無線電話中継局間を上記電話交換機を介して接続する伝送回線とを含んだシステムを構成し、上記システムコントローラは上記フィールド機器の動作信号・故障信号などの状態信号を入力して、その入力に対応する作業指示を携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換して上記伝送回線を介して上記電話交換機へ送信し、上記電話交換機は上記作業指示情報を受信して、上記伝送回線を介して上記無線電話中継局へ伝送し、上記無線電話中継局は上記伝送された作業指示情報を無線で送信し、上記無線電話機は無線で送信された作業指示情報を受信し、受信した作業指示情報に対応した作業完了報告が上記無線電話機に入力され送信されると、上記無線電話中継局、上記電話交換機、および上記伝送回線を介して上記システムコントローラが受信し、作業の完了を認識するものである。
【0008】(2)この発明の請求項2によれば、請求項1記載の作業管理システムにおいて、上記システムコントローラに上記電話交換機の機能を設けて上記電話交換機を省略し、上記システムコントローラは作業指示に対応する上記携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換すると共に、上記電話交換機機能を用いて送信するものである。
【0009】(3)この発明の請求項3によれば、請求項1または請求項2記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示をしてから所定時間内に上記作業指示に対応する作業完了報告を受信しないと、再度作業指示を送信し、または別の場所へ通報し、あるいは所定の警報を表示するものである。
【0010】(4)この発明の請求項4によれば、請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記作業指示の信号は、作業内容に対応した番号・記号等の簡易識別符号を予め登録しておき、上記作業指示の代わりに上記簡易識別符号を用いるものである。
【0011】(5)この発明の請求項5によれば、請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記無線電話機から上記作業完了報告等を入力して送信した際に入力ミスがあると、この入力ミス以前のデータに戻すための指令として特殊記号を設定しておき、上記無線電話機から上記特殊記号を送信すると、受信した上記システムコントローラは上記入力ミス以前のデータに戻すようにしたものである。
【0012】(6)この発明の請求項6によれば、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、管理する各無線電話機の位置情報を取得する機能を設け、作業指示を送信する場合は、上記位置情報を参照して上記作業指示に対応する最も適切な位置にある無線電話機を選択し送信するものである。
【0013】(7)この発明の請求項7によれば、請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示を発信しなくても上記無線電話機から作業完了報告を受信した場合は、その作業完了報告と共に受信日時と受信した無線電話機を把握して管理するものである。
【0014】(8)この発明の請求項8によれば、請求項1〜7のいずれか1項に記載の作業管理システムにおいて、上記プラントでの巡回点検時に取得した各種計測値や設備の状態等の点検結果を上記無線電話機から上記システムコントローラへ送信し、上記システムコントローラは上記点検結果データを管理するものである。
【0015】
【実施の形態】実施の形態1.以下に、この発明の実施の形態1を図について説明する。図1において、2は無線電話中継局(基地局)で無線電話機30が授受する信号を中継する。4はパソコンやサーバーなどをが使用可能のシステムコントローラ、6,8は伝送回線で、公衆回線とは別の専用回線で、プラント内に敷設されている。7は電話制御機(交換機)、9は信号線でフィールドネットワークや接点信号線などが用いられる。31はプラントのフィールド機器で、通常は多数の各種のフィールド機器があり、動作信号・故障信号などかシステムコントローラ4へ入力される。
【0016】次に動作を説明する。
(1)システムコントローラ4(パソコンでもよい)は、内蔵している電話制御機(交換機)7に対するISDN等のデジタル回線準拠のインターフェース(不図示)を介してにて伝送回線6に接続されている。
(2)システムコントローラ4は、プラント内のフィールド機器31からの故障信号や動作信号を信号線9(フィールドネットワークや接点信号線)を介して収集し、その内容をPメールやドットiなどの無線電話機30の文字伝送プロトコルに変換し、電話制御機7に送信する。
【0017】なお、Pメールとは、サブアドレスで送信する方式で、DDIポケットのPメール仕様をPHS業界で標準化したものであり、ドットiとは、アステルグループがアステルPHS網で提供しているインターネットで標準的に利用されているプロトコル、TCP/IP、PPP、POP3、SMTP、HTTP、C−HTMLを含むHTMLサブセットといったオープンな規格を採用したオープンインターネットサービスである。
【0018】(3)電話制御機(交換機)7は、伝送回線6を介して文字伝送プロトコルにて送信されてきたデータを送信する無線電話機30に対応する無線電話中継局(基地局)2へ伝送回線8を介して送信する。
(4)無線電話中継局(基地局)2は、無線信号で無線電話機30(PHS、携帯電話)に送信する。
(5)作業指示を受信した無線電話機30の現場作業者は、作業完了時に完了報告を無線電話機30からシステムコントローラ4に送信する。
(6)システムコントローラ4は作業完了報告を受信し、自システムコントローラ4からの送信した作業指示に対する作業が完了したことを認識する。このように管理することで作業洩れがないかを確認する。
【0019】図2はシステムコントローラ内の作業管理ソフトウェアのフローチャートで、作業管理の主たる処理内容を示すものである。。作業指示送信モジュールでは、設備の故障や動作値に異常があると(S1),作業指示を送信して(S)、送信した作業指示の送信フラグをセットし(S3)、その状態を作業指示管理テーブルに記載する。作業指示受信モジュールでは作業完了報告を受信すると(T1,T2)、受信した作業完了報告に対応した作業指示の送信フラグをリセットし(T3)、その状態を作業指示管理テーブルに記載する。
【0020】この発明の実施の形態1によれば、一般の無線電話機が標準でもつPメールやドットアイ等のプロトコルに従い、システムコントローラと電話機間で通信を行い作業指示や警報通知を送付するようにしたので、携帯端末として汎用の携帯電話やPHSなどの無線電話機が適用できる。また、一般の無線電話機が標準でもつPメールやドットアイ等のプロトコルに従いデータ伝送を行うので、データ伝送装置が不要で電話制御機(交換機)のみでシステム構築可能となる。
【0021】また、伝送回線は公衆回線とは別の専用線を用い、そのプロトコルはISDN等のデジタル回線準拠のプロトコルを用いたので、プラント内での公衆デジタル回線との接続が不要となり、通話料が無料にて文字メッセージを送信できる。また、システムコントローラは無線電話機から作業完了の受信確認用のメッセージを受信する事で、従来(従来技術の特開2001−36658では携帯通信端末)のように通知不要な携帯通信端末に文字メッセージを送信しなくても、通知の確認ができるので、通知洩れ防止ができる。
【0022】実施の形態2.図3のようにシステムコントローラ4にBRIボード等の無線電話中継局のハードウェアインターフェースボードを搭載し、且つ、電話制御機7がもつ音声や文字情報を送信する構内電話交換機能を持ちパソコン交換機で利用されている市販の交換機ソフトウェアを搭載する。搭載した交換機ソフトウェアの機能は、電話機とのインターフェースをする外部とのインターフェース機能のほかに、他のソフトウェアから文字データを送受信できるインターフェースの機能も含まれているので、電話制御機7を削除することができる。
【0023】なお、BRIボードとは「Basic Rate Interfaceボード」の略で、基本インターフェースボードであり、このインターフェースは、ITU−T(旧CCITT)で規定された標準的なインターフェースであり、NTTのINSネット64はこの基本インターフェースにより提供される。
【0024】実施の形態2によれば、システムコントローラに市販されている電話制御機の機能をもつ交換機ソフトウェアを搭載し、この交換機ソフトウェアには他ソフトウェアとの文字データの送受信のインターフェースも含まれており、また、システムコントローラにBRI等の無線電話中継局インターフェースを搭載し接続することにより電話制御機が不要になり、実施の形態1に比べて更にシステムが安価に構築できる。
【0025】実施の形態3.システムコントローラ4から作業指示を送信しても一定時間応答がない場合には、作業未完として作業者に再度作業指示を送信したり、管理者の無線電話機にデータを送信することもできる。再度作業指示を送信したり、管理者の(別の宛先)にデータを送信するフローを図2に追加したフローチャートを図4に示す。
【0026】S1〜S3,T1〜T3については図2と同様である。送信フラグがセットされてから(T4)、最大の待ち時間である任意時間経過し(T5)、且つ送信回数が設定された最大送信回数である任意数値内であると(T6)、同一携帯端末に再送信するようにする(T7,T8)、また、別の携帯端末に送信する(T9,T10)。別の携帯端末とは、上記同一携帯端末に最も近い端末の作業者に知らせて上記同一携帯端末を持った作業者が作業指示を受信したか否かの確認をさせたり、作業者に異常がないかなどの内容にしてもよい。また、管理者の携帯端末に知らせてもよい。T5〜T10のステップは適宜、設定変更したり、送信内容を状況に応じて変更する。
【0027】実施の形態3によれば、一定時間内に応答がない場合に当該無線電話機に再送するか、管理者の無線電話機に通知するか、またはこれらの両方を行うことで作業洩れを防止できる。
【0028】実施の形態4.作業員が作業内容を文字入力すると時間がかかるので、各作業に対応する番号を予め定義しておき、番号入力を行い、システムコントローラ4にて番号に対応する作業完了報告を認識する事で容易に作業完了報告ができる。例えば、各作業指示内容毎に任意のシリアル番号を予め決定しておき、作業完了報告を行う場合は、作業指示内容毎に決められた番号を携帯端末から送信する事で、作業完了の確認ができる。また、システムコントローラ4から作業指示をする場合も、この設定した番号を用いてインプットの簡易化を図ってもよい。
【0029】実施の形態4によれば、作業内容に対する番号を予め決めておき、作業完了時に作業者は対応する番号を入力するこことで、作業者が容易に作業完了報告を作成できる。
【0030】実施の形態5.作業員が完了報告の入力ミスを行った際に取消しが行えるように、特殊文字を準備しておき、前回のデータに戻す事ができる。なお、ここで示す特殊文字とは、作業完了報告を送信する際に、システムでユニークな文字列(例えば”zz”など)を完了報告(入力ミスのある完了報告)の最初に付加し、取消しデータとして扱う。そして取り消し後に入力ミスのない正しい完了報告を送信する。
【0031】なお、取消し処理のフローを図4に追加したフローチャートを図5に示す。受信した作業完了報告が特殊番号で表示されていると(T11)、受信した特殊番号に対応した作業指示の送信フラグを再度セットして(T12)、セットすることにより、作業指示−完了報告受信データベース(不図示)から特殊番号に対応した作業完了報告が削除される。
【0032】実施の形態5によれば、入力ミスを行った場合に、作業完了報告を取り消すことができるようにしたので、現場作業員の入力ミスに対応することができる。
【0033】実施の形態6.システムコントローラ4は各無線電話中継局2と携帯端末30間の電波の強度を定期的に収集し、各携帯端末30の場所を推定する。この携帯端末30の場所情報を基に、システムコントローラ4は作業指示毎に予め定義されたエリアにいる携帯端末を特定し作業指示の文字データを送信する事で、発生した作業指示の作業を行うのに最も適当な場所にいる作業員を自動的に判断して作業指示を行うことができる。
【0034】図5に送信先決定フローを追加したフローチャートを図6に示す。各無線電話中継局2と携帯端末30間の電波の強度を定期的に収集し、各携帯端末30の場所を推定して作成した「作業指示−送信場所対応テーブル」を用意し、このテーブルを参照して送信先を決定する(S4)。
【0035】実施の形態6によれば、無線電話機がもつ位置情報システムを利用し、最も適切な場所にいる現場作業員を自動的に判断し、作業指示を送信するようにしたので、適切な現場作業員を人為的に判断する必要がなくなる。
【0036】実施の形態7.システムコントローラ4からの指示がなくても、現場作業者は各作業完了時に無線電話機30から作業完了報告を行い、システムコントローラ4はその作業完了報告と時刻や無線電話機30の番号を合わせて管理することで、各作業者の作業内容の管理ができる。
【0037】図6に作業管理フローを追加したフローチャートを図7、図8に示す。本フロー中の「作業指示ー完了報告受信データベース」から携帯端末番号毎に作業報告内容を表示する事で、携帯端末(携帯端末を持つ作業者)の作業内容を時系列的に管理/表示する事ができる。
【0038】なお、図8のフローチャートにT13「作業指示−作業完了報告データベースの前回の(特殊番号に対応した)データを削除」のステップが追加されているのは、コントローラ4からの指示が無くても無線電話機30から作業完了報告のデータが送信されてきた場合、フラグがセットされているかリセットされているか不明であり、それ故、フラグのセット/リセットのみでは対応できずT13のステップを設けている。
【0039】実施の形態7によれば、作業指示がなくても現場作業員が作業完了報告を無線電話機で送信し、これを受信したシステムコントローラが受信日時、作業内容および報告された無線電話機を把握して管理することで、作業の進捗状況の把握や現場作業員の作業内容の確認が容易にできる。
【0040】実施の形態8.また、プラント内の巡視点検しているとき、または巡視点検した後に、無線電話機30から設備の状態や計測値を入力することにより、巡視点検データの管理も行える。なお、設備の状態や計測値を携帯端末から送信する場合は、実施の形態5のように、送信するデータの最初にシステムで予め定義したユニークな文字列(”kei”など)を付加して送信する事で、設備の状態や計測値である事を示す。設備の状態や計測値の管理処理のフローを図7、図8に追加したフローチャートを図9および図10に示す。
【0041】実施の形態8によれば、巡視点検作業をした場合に、作業員が設備の状態や計測値などの巡視点検データを無線電話機で送信し、受信したシステムコントローラは巡視点検データの管理を容易に行うことができる。
【0042】
【発明の効果】(1)この発明の請求項1によれば、プラント内通信に有料の公衆回線を用いず無料の専用回線を用いるようにすると共に、市販の携帯電話やPHSなどの無線電話機が使用てきるようにしてので、経済的なシステムの構築ができる。
【0043】(2)この発明の請求項2によれば、電話制御機(交換機)が不要になるので、更にシステムが安価に構築できる。
【0044】(3)この発明の請求項3によれば、一定時間内に応答がない場合に、当該無線電話機に再度指示を送信したり、管理者の無線電話機に通知したりして作業洩れが防止できる。
【0045】(4)この発明の請求項4によれば、作業完了作成時に作業に対応する番号を入力するこことで、容易に作業完了報告の作成が行える。
【0046】(5)この発明の請求項5によれば、入力ミスをした作業完了報告を送信した場合に、取り消しできるようにしたので、現場作業員の入力ミスに対応することができる。
【0047】(6)この発明の請求項6によれば、無線電話機がもつ位置情報を利用し、最も適切な場所にいる現場作業員の無線電話機を自動的に判断し、作業指示を送信するようにしたので、適切な現場作業員を人為的に判断する必要がなくなる。
【0048】(7)この発明の請求項7によれば、システムコントローラは作業指示がない作業完了報告を受信すると、受信日時、作業内容および報告された無線電話機を把握して管理するようにしたので、作業の進捗状況の把握や現場作業員の作業内容の確認が容易にできる。
【0049】(8)この発明の請求項8によれば、無線電話機から巡視点検作業時の設備の状態や計測値をシステムコントローラに送信し、シスコントローラがそのデータを管理することで、容易に巡視点検データの管理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるプラント作業管理システムのブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態2によるプラント作業管理システムのブロック図である。
【図4】 この発明の実施の形態3によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態5によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態6によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態7によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態7によるプラント作業管理システムの続きのフローチャートである。実例7のフローチャートの一例である。
【図9】 この発明の実施の形態8によるプラント作業管理システムのフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態8によるプラント作業管理システムの続きのフローチャートである。
【図11】 従来の技術(特開平10−148694号公報)のシステムブロック図である。
【図12】 従来の技術(特開2001−36658号公報)のシステムブロック図である。
【符号の説明】
2 無線電話中継局(基地局)、 3 データ伝送装置、4 システムコントローラ、 7 電話制御機(交換機)、11 電話機、 16 作業用計測機器、30 無線電話機(PHSまたは携帯電話) 31 フイールド機器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 プラントのフィールド機器を監視するシステムコントローラと、電話交換機能を有する電話交換機と、無線電話中継局と、作業員が携帯する携帯電話またはPHS等の無線電話機と、公衆回線とは別の専用の回線で上記システムコントローラと上記無線電話中継局間を上記電話交換機を介して接続する伝送回線とを含んだシステムを構成し、上記システムコントローラは上記フィールド機器の動作信号・故障信号などの状態信号を入力して、その入力に対応する作業指示を携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換して上記伝送回線を介して上記電話交換機へ送信し、上記電話交換機は上記作業指示情報を受信して、上記伝送回線を介して上記無線電話中継局へ伝送し、上記無線電話中継局は上記伝送された作業指示情報を無線で送信し、上記無線電話機は無線で送信された作業指示情報を受信し、受信した作業指示情報に対応した作業完了報告が上記無線電話機に入力され送信されると、上記無線電話中継局、上記電話交換機、および上記伝送回線を介して上記システムコントローラが受信し、作業の完了を認識することを特徴としたプラントの作業管理システム。
【請求項2】 請求項1記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラに上記電話交換機の機能を設けて上記電話交換機を省略し、上記システムコントローラは作業指示に対応する上記携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換すると共に、上記電話交換機機能を用いて送信することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項3】 請求項1または請求項2記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示をしてから所定時間内に上記作業指示に対応する作業完了報告を受信しないと、再度作業指示を送信し、または別の場所へ通報し、あるいは所定の警報を表示することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、作業内容に対応した番号・記号等の簡易識別符号を予め登録しておき、上記作業完了報告に上記簡易識別符号を用いることを特徴とする作業管理システム。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記無線電話機から上記作業完了報告等を入力して送信した際に入力ミスがあると、この入力ミス以前のデータに戻すための指令として特殊記号を設定しておき、上記無線電話機から上記特殊記号を送信すると、受信した上記システムコントローラは上記入力ミス以前のデータに戻すようにしたことを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、管理する各無線電話機の位置情報を取得する機能を設け、作業指示を送信する場合は、上記位置情報を参照して上記作業指示に対応する最も適切な位置にある無線電話機を選択し送信することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示を発信しなくても上記無線電話機から作業完了報告を受信した場合は、その作業完了報告と共に受信日時と受信した無線電話機を把握して管理することを特徴とする作業管理システム。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記プラントでの巡回点検時に取得した各種計測値や設備の状態等の点検結果を上記無線電話機から上記システムコントローラへ送信し、上記システムコントローラは上記点検結果データを管理することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項1】 プラントのフィールド機器を監視するシステムコントローラと、電話交換機能を有する電話交換機と、無線電話中継局と、作業員が携帯する携帯電話またはPHS等の無線電話機と、公衆回線とは別の専用の回線で上記システムコントローラと上記無線電話中継局間を上記電話交換機を介して接続する伝送回線とを含んだシステムを構成し、上記システムコントローラは上記フィールド機器の動作信号・故障信号などの状態信号を入力して、その入力に対応する作業指示を携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換して上記伝送回線を介して上記電話交換機へ送信し、上記電話交換機は上記作業指示情報を受信して、上記伝送回線を介して上記無線電話中継局へ伝送し、上記無線電話中継局は上記伝送された作業指示情報を無線で送信し、上記無線電話機は無線で送信された作業指示情報を受信し、受信した作業指示情報に対応した作業完了報告が上記無線電話機に入力され送信されると、上記無線電話中継局、上記電話交換機、および上記伝送回線を介して上記システムコントローラが受信し、作業の完了を認識することを特徴としたプラントの作業管理システム。
【請求項2】 請求項1記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラに上記電話交換機の機能を設けて上記電話交換機を省略し、上記システムコントローラは作業指示に対応する上記携帯電話およびPHS等で使用されている伝送プロトコルの作業指示情報に変換すると共に、上記電話交換機機能を用いて送信することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項3】 請求項1または請求項2記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示をしてから所定時間内に上記作業指示に対応する作業完了報告を受信しないと、再度作業指示を送信し、または別の場所へ通報し、あるいは所定の警報を表示することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、作業内容に対応した番号・記号等の簡易識別符号を予め登録しておき、上記作業完了報告に上記簡易識別符号を用いることを特徴とする作業管理システム。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記無線電話機から上記作業完了報告等を入力して送信した際に入力ミスがあると、この入力ミス以前のデータに戻すための指令として特殊記号を設定しておき、上記無線電話機から上記特殊記号を送信すると、受信した上記システムコントローラは上記入力ミス以前のデータに戻すようにしたことを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、管理する各無線電話機の位置情報を取得する機能を設け、作業指示を送信する場合は、上記位置情報を参照して上記作業指示に対応する最も適切な位置にある無線電話機を選択し送信することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記システムコントローラは、上記作業指示を発信しなくても上記無線電話機から作業完了報告を受信した場合は、その作業完了報告と共に受信日時と受信した無線電話機を把握して管理することを特徴とする作業管理システム。
【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のプラントの作業管理システムにおいて、上記プラントでの巡回点検時に取得した各種計測値や設備の状態等の点検結果を上記無線電話機から上記システムコントローラへ送信し、上記システムコントローラは上記点検結果データを管理することを特徴とするプラントの作業管理システム。
【図2】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図11】
【図12】
【図8】
【図9】
【図10】
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図11】
【図12】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2003−51894(P2003−51894A)
【公開日】平成15年2月21日(2003.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−240230(P2001−240230)
【出願日】平成13年8月8日(2001.8.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年2月21日(2003.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成13年8月8日(2001.8.8)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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