説明

プリンタ

【課題】本発明は第2モジュールが第1モジュールに結合されて構成されるプリンタに関し、第2モジュールの第1モジュールへの結合の状態の検出の信頼性を向上させることを目的とする。
【解決手段】第1モジュール31は、フレーム50に、サーマルヘッド53、単一の光学センサ60、シャッタ部材70が取り付けてある構成である。シャッタ部材70は光学センサ60の受光部62を覆っている。第2モジュール32は、プラテンローラ102を有する。第2モジュール32が第1モジュール31と結合されると、プラテンローラ102がシャッタ部材70を押してこれを変位させ、受光部62が露出した状態となる。第2モジュール32の第1モジュール31への結合が完全でない場合には、受光部62はシャッタ部材70によって覆われており、用紙が光学センサ60に接近した状態であっても、受光部62の出力電圧は零である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプリンタに係り、特に印字ヘッドとしてサーマルヘッドを備えており、且つプラテンローラが結合可能である形式のサーマルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
設置型のPOS端末のプリンタ及び携帯型のプリンタには、印字ヘッドとしてサーマルヘッドを備えており、且つ、感熱用紙ロールの装着及び用紙の装着が容易であるようにクラムシェル型とした携帯型のプリンタが実用化されている。クラムシェル型は、感熱用紙ロールを収容する感熱用紙ロール収容室を覆う蓋が回動して開閉可能であり、この蓋の先端にプラテンローラが設けてあり、用紙ロールから用紙を引き出した状態で蓋を閉じると、用紙ロールが用紙ロール収容室に収まり、プラテンローラがサーマルヘッドを備えたモジュールに結合されサーマルヘッドに押し当たり、用紙がプラテンローラとサーマルヘッドとの間に挟まってセットされて、印刷が可能となり、印刷が継続し、用紙を新しい感熱用紙ロールと交換する場合に、蓋が回動させて開くと、プラテンローラがモジュールより分離される構成である。即ち、クラムシェル型は、プラテンローラがモジュールに対して結合可能である構成である。
【0003】
従来のプラテンローラが結合可能である構成のサーマルプリンタは、プラテンローラがモジュールに正常に結合されたことを検出するセンサと、用紙がプラテンローラとサーマルヘッドとの間に挟まって存在していることを検出するセンサとを備えた構成であった。プラテンローラの結合が不完全な状態でサーマルプリンタが動作すると、印刷が正常になされず、また、用紙が存在していない状態でサーマルプリンタが動作すると、サーマルヘッドが損傷してしまうことになる危険が存在するからである。
【0004】
その後、製造コストの低減のために、一つのセンサを省いて、センサの数を単一とし、単一のセンサで、プラテンローラが正常に結合されており且つ用紙が存在していることを検出する構成が出願されている。
【0005】
図1はプラテンローラが結合可能である構成のサーマルプリンタの4つの状態を示す。<1>は、プラテンローラの結合が不完全であり且つ用紙も存在していない状態、
<2>は、プラテンローラが結合されているけれども用紙が存在していない状態、
<3>は、用紙は存在しているがプラテンローラの結合が不完全である状態、
<4>は、プラテンローラが結合されており且つ用紙が存在している状態である。
【0006】
図2(A)は従来の1の例(特開2002−46321号)を概略的に示す。
【0007】
1は本体、2はサーマルヘッド、3はプラテンローラ、4は光学センサ、5は線ばねである。光学センサ4は発光部4aと受光部4bとを有する構成であり、装着されたプラテンローラ3の真下の位置から少しずれた位置に設けてある。線ばね5は上方から見てU字形状であり、光学センサ4の箇所に設けてある。10は感熱用紙である
用紙10がサーマルヘッド2に沿って引き出された状態で、蓋が閉じられてプラテンローラ3が結合されると、図2(B)に示すように、用紙10がプラテンローラ3とサーマルヘッド2との間に挟まれ、線ばね5がプラテンローラ3によって押し付けられ、用紙10がプラテンローラ3の真下の箇所より図中左方向に延びている部分10aが光学センサ4に接近した状態となる。発光部4aから出た光は用紙10で反射されて受光部4bに到り、受光部は高い電圧を出力する。即ち、図1中、<4>の状態では受光部の出力電圧は高い。
【0008】
プラテンローラ3が結合されていても用紙10が存在していない場合には、図2(C)に示すようになり、発光部から出た光は反射されず、受光部の出力電圧は零である。用紙10が存在していてもプラテンローラ3の結合が不完全である場合には、図2(D)に示すようになり、用紙10が光学センサ4より遠く離れて浮いており、用紙10で反射されて受光部に到り光の量は少なく、受光部の出力電圧は低い。用紙10が存在していずしかもプラテンローラ3の結合が不完全である場合には、図2(E)に示すようになり、受光部の出力電圧は零である。即ち、図1中、<2>、<3>、<1>の状態では受光部の出力電圧は零或いは低い。
【0009】
以上より、図1中、<4>の状態を検出することができる。
【0010】
図3(A)は従来の別の例(特開2004−345264号)を概略的に示す。
【0011】
21は本体、22はサーマルヘッド、23はプラテンローラ、24は荷重検知型センサである。荷重検知型センサ24は装着されたプラテンローラ23の真下の位置から少しずれた位置に設けてある。
【0012】
用紙10がサーマルヘッド22に沿って引き出された状態で、蓋が閉じられてプラテンローラ23が結合されると、図3(B)に示すように、用紙10がプラテンローラ3とサーマルヘッド2との間に挟まれ、用紙10のうちプラテンローラ3の真下の箇所より図中左方向に延びている部分10aが荷重検知型センサ24を押し付け、荷重検知型センサ24はオンとなる。即ち、図1中、<4>の状態では荷重検知型センサ24はオンである。
【0013】
プラテンローラ23が結合されていても用紙10が存在していない場合には、図3(C)に示すようになり、荷重検知型センサ24は押し付けられず、オフの状態のままである。用紙10が存在していてもプラテンローラ23の結合が不完全である場合には、図3(D)に示すようになり、用紙10の部分10aは荷重検知型センサ24より離れて浮いており、荷重検知型センサ24を押し付けていず、オフの状態のままである。用紙10が存在していずしかもプラテンローラ3の結合が不完全である場合には、図2(E)に示すようになり、荷重検知型センサ24を押し付けていず、オフの状態のままである。即ち、図1中、<2>、<3>、<1>の状態では荷重検知型センサ24はオフである。
【0014】
以上より、図1中、<4>の状態を検出することができる。
【特許文献1】特開2002−46321号公報
【特許文献2】特開2004−345264号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
図2に示す従来の1の例についてみると、光学センサ4は常に露出してあり、状態<3>は、図2(D)に示すように用紙10が線ばね5によって押し上げられて用紙部分10aが光学センサ4より遠く離れて浮いた状態にあることで検出されている。しかし、用紙10が過剰にたるんでいる場合には、用紙部分10aが光学センサ4に接近することが起こりうる。ここで、光学センサ4が露出しているので、状態<3>であるにも拘わらず状態<4>であると誤って判断してしまうことが起こるおそれがある。
【0016】
状態<4>であると誤って判断した場合には、印刷操作をするとモータ及びサーマルヘッドが駆動されるけれども、用紙10が正常に送られない状態となり、サーマルヘッド2が熱によって損傷される等のトラブルが起きてしまう。
【0017】
図3に示す従来の別の例についてみると、図3(D)に示す状態<3>の状態で、用紙10のテンションが異常に高い場合には、プラテンローラ23の結合が不完全であるにも拘わらず、荷重検知型センサ24がオンの状態となり、状態<4>であると誤って判断しまうことが起こるおそれがある。
【0018】
状態<4>であると誤って判断した場合には、印刷操作をすると上記の場合と同様にモータ及びサーマルヘッドが駆動されるけれども、用紙10が正常に送られない状態となり、サーマルヘッド23が熱によって損傷される等のトラブルが起きてしまう。
【0019】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、プリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
そこで、上記課題を解決するため、本発明は、プリンタの状態を検出する検出部を有する状態検出手段を備えたモジュールと、前記モジュールに分離可能な状態で結合されるプラテンローラを有し、前記状態検出手段は、前記プラテンローラが前記モジュールに結合されたときに変位されて、前記検出部の機能の制限を解除する機能制限解除手段を有する構成とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、プラテンローラがモジュールに結合されたときに変位される機能制限解除手段を備え、この機能制限解除手段が変位して検出部の機能の制限を解除する構成であるため、プラテンローラがモジュールに結合されていない状態では、検出部は機能が制限された状態にあり、用紙に過剰なテンション等があった場合でも検出部が誤作動することがなく、プリンタの状態の検出を用紙の過剰なテンション等の影響を受けないで行うことが出来、従来に比べて高い信頼性を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に本発明の実施の形態について説明する。
【実施例1】
【0023】
図4は本発明の実施例1になるサーマルプリンタ30を示す。X1−X2はサーマルプリンタ30の幅方向、Y1−Y2は長手方向、Z1−Z2は高さ方向である。
【0024】
サーマルプリンタ30は、図5に示す第1モジュール31と図6に示す第2モジュール32とよりなり、第2モジュール32のプラテンローラ102が第1モジュール31に対して分離可能な状態で結合される構成である。
【0025】
サーマルプリンタ30は、図7に示すように、携帯機器35に組み込まれる。第1モジュール31はケーシング36に固定してあり、第2モジュール32は開閉蓋37の先端に固定してある。開閉蓋37は、軸38によってケーシング36に支持してあり、図7(A)に示す開いた状態で、第2モジュール32は第1モジュール31から分離されており、且つ、感熱紙ロール収容室39が開放されている。使用者は感熱紙ロール40を室39に収容し、感熱紙ロール40より感熱用紙10を引き出し、開閉蓋37を押し付けて閉じる。開閉蓋37が図7(B)に示すように閉じた状態で、室39が塞がれ、第2モジュール32が第1モジュール31と結合され、感熱用紙10が第2モジュール32と第1モジュール31との間に挟まれた状態となり、印刷可能な状態となる。
[第1モジュール31]
図5に示すように、第1モジュール31は、フレーム50に、固定刃部材52、サーマルヘッド53、第1、第2のパルスモータ54,55、第1、第2の減速ギヤ列56,57、プラテンローラロック部材58X1、58X2、検出部としての単一の光学センサ60、機能制限解除手段としてのシャッタ部材70等が取り付けてある構成である。
【0026】
フレーム50は、Y1側に、用紙10をガイドする用紙ガイド部51を有する。
【0027】
印字部としてのサーマルヘッド53は、多数の発熱部が並んでおり、供給される駆動信号に応じて特定された発熱部が発熱する構成である。サーマルヘッド53は、用紙ガイド部51のY1側の縁に起立して配置してある。
【0028】
第1のパルスモータ54は第1の減速ギヤ列56を駆動する。第2のパルスモータ55は第2の減速ギヤ列57を駆動する。
【0029】
光学センサ60及びシャッタ部材70は、用紙ガイド部51に設けてあり、状態検出機構80を構成する。即ち、光学センサ60は用紙10でもって覆われる箇所に設けてある。図8、図9、図10は状態検出機構80を拡大して示す。
【0030】
図8に拡大して示すように、光学センサ60は、発光部61と受光部62とがY1−Y2方向に並んで隣接している構成である。
【0031】
シャッタ部材70は、略U字形状を有し、金属板製、ゴム質製、或いは、エラストマー製の板状の部材であり、二本の平行な腕部71、72と、腕部71、72の端の間をつないでいるシャッタ本体73とを有する。腕部71、72は基部71a、72a側の近くにZ1方向に、即ち、プラテンローラ102の方向に、突き出た円弧状の湾曲部71b、72bを有する。円弧状湾曲部71b、72bは弾性変形して押し潰されてほぼ平らとされる。シャッタ本体73は受光部62を覆うサイズであり、両側に張り出し部73X1,73X2を有する。なお、シャッタ部材70は、二本の腕部71、72のうち一つだけを備えた構成でもよい。
【0032】
用紙ガイド部51には、シャッタ部材70に対応した形状の浅い凹み部51aが形成してある。光学センサ60は、用紙ガイド部51に埋め込んで固定してあり、この浅い凹み部51aに露出している。また、用紙ガイド部51には、X2及びX1側に案内部としてのガイド溝51bX2、51bX1が形成してある。ガイド溝51bX2、51bX1は浅い凹み部51aがX2側及びX1側に張り出すことによって形成してある。
【0033】
シャッタ部材70は、図9(A),図10(A)に示すように、腕部71、72の基部71a、72aを浅い凹み部51aのY1側の端に固定されて、且つ、張り出し部73X1,73X2を夫々ガイド溝51bX1、51bX2に摺動可能に嵌合されて取り付けてある。シャッタ本体73は光学センサ60の受光部62を覆っており、光学センサ60は機能を制限されている。円弧状湾曲部71b、72bは、第1モジュール31に結合されるプラテンローラ102によって押し付けられる箇所に位置して用紙ガイド部51よりZ1方向に突き出ている。
【0034】
円弧状湾曲部71b、72bが押し潰されて略平らになると、図9(B),図10(B)に示すように、腕部71、72の両端の間を略Y1−Y2方向の直線に沿って測定した場合の長さがL1からL2へと長くなって、シャッタ本体73がY1方向に変位して、受光部62から外れ、受光部62が露出する。光学センサ60は機能の制限を解除されて、機能する状態となる。受光部62と発光部61とは腕部71と腕部72との間に露出する。なお、二本の腕部71、72が長くなること、及びシャッタ本体73はガイド溝51bX2、51bX1によって案内されることによって、シャッタ本体73の移動は円滑に行われる。
【0035】
押し潰す力が解除されると、図9(B),図10(B)に示すように、円弧状湾曲部71b、72bが弾性的に回復し、腕部71、72が縮んで、シャッタ本体73が受光部62を再度覆う。
【0036】
シャッタ本体73は両端側をガイド溝51bX1、51bX2に案内されつつ移動し、移動は円滑であり、且つ、シャッタ本体73は浮き上がることが防止され、受光部62に接近した位置で受光部62を確実に覆う。
【0037】
また、シャッタ本体73の移動する距離Aは、光学センサ60のうち受光部62のY1−Y2方向の幅W1に相当する短い距離で足り、円弧状湾曲部71b、72bの形状も小さくて足りる。
【0038】
図5に示すように、第1モジュール31の内部に組み込んである回路基板モジュール(図示せず)には、制御手段としての制御回路90、第1のパルスモータ駆動回路91、第2のパルスモータ駆動回路92、サーマルヘッド駆動回路93、表示部駆動回路94が設けてある。制御回路90は、光学センサ60の受光部62の出力電圧が図11(E)中、基準の電圧V10より高い領域95−1にあるか、低い領域95−2にあるかを識別して、受光部62の出力電圧に応じて、予め設定されているプログラムに沿って、図1中、<4>の状態であるか、<4>以外の状態であるかを検出する。基準の電圧V10は、<4>の状態における受光部62の出力電圧V1よりも低くて、電圧V1に近い値としてある。
[第2モジュール32]
図6に示すように、第2モジュール32は、フレーム100に、可動刃部材101、プラテンローラ102が取り付けてある構成である。可動刃部材101は両側にラック103X1,103X2を有する。ラック103X1,103X2は夫々ピニオン104X1,104X2に噛み合っている。プラテンローラ102は回転して用紙を送り、一端にギヤ105を有する。フレーム100のX1側には、ギヤ106、107が設けてある。
【0039】
次いで、前記の携帯機器35を操作した場合におけるサーマルプリンタ30の動作、特に、状態検出機構80の動作について説明する。
【0040】
図11(A)、(B),(C),(D)は夫々図1の<1>、<2>、<3>、<4>の状態を示す。図11(A)、(B),(C),(D)は図1の<1>、<2>、<3>、<4>の配置と対応して配置してある。
[感熱用紙10が存在していて、第2モジュール32が第1モジュール31と正常に結合された状態<4>の場合]
図7(A)に示すように、感熱紙ロール40より感熱用紙10が引き出された状態で、開閉蓋37を確実に押し付けて閉じると、図7(B)に示すように、第2モジュール32が第1モジュール31と結合されて、図4に示すサーマルプリンタ30が構成される。プラテンローラ102の両端側の軸部が夫々プラテンローラロック部材58X1、58X2によりロックされて第1モジュール31と結合され、プラテンローラ102は、図10(B)に示すように、サーマルヘッド53に押し当たって感熱用紙10をサーマルヘッド53に押し付け、且つ、円弧状湾曲部71b、72bを押し付ける。また、ギヤ105が第1の減速ギヤ列56のギヤと噛み合い、ギヤ106が第2の減速ギヤ列57のギヤと噛み合う(図4、図5、図6参照)。
【0041】
状態検出機構80は図11(D)に示す状態となる。
【0042】
プラテンローラ102が正常に第1モジュール31と結合されると、プラテンローラ102が円弧状湾曲部71b、72bを押し潰し、腕部71、72の長さが伸びて、シャッタ本体73がY1方向に移動して、受光部62から外れる。これによって、受光部62が露出されて受光が可能な状態となり、発光部61から出て感熱用紙10で反射された光が受光部62に入り、受光部62は図11(E)中、所定の高い電圧V1を出力する。
【0043】
制御回路90は、この電圧V1が領域95−1の電圧であることを判断して、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合に、それを受け入れて、駆動回路91、92,93等に指令を送り出す。即ち、制御回路90によって、サーマルプリンタ30が<4>の状態であることが判断される。
【0044】
よって、その後の操作者のボタン操作による指令によって、サーマルヘッド駆動回路93、第1のパルスモータ駆動回路91が動作され、サーマルヘッド53が動作すると共に、第1のパルスモータ54が駆動され、第1の減速ギヤ列56、ギヤ105を介してプラテンローラ102が回転され感熱用紙10が送られ、感熱用紙10に印刷がなされ、印刷がされた感熱用紙10が送り出される。
【0045】
ここで、感熱用紙10が弛んだ状態であっても、感熱用紙10は光学センサ60に接近してこれを覆っており、受光部62は電圧V1を出力する。
【0046】
よって、上記<4>の状態は、感熱用紙10の弛みの状況によって影響を受けないで、従来に比べて高い信頼性で検出できる。
[感熱用紙10が存在していず、第2モジュール32の第1モジュール31との結合が不完全である状態<1>の場合]
携帯機器35の開閉蓋37を閉じた状態でサーマルプリンタ30が<1>の状態にある場合には、状態検出機構80は、図11(A)に示す状態にある。シャッタ本体73が光学センサ60の受光部62を覆っており、光学センサ60は機能を制限されており、受光部62の出力電圧は零である。
【0047】
制御回路90は、電圧零が領域95−2に属すると判断して、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合でも、それを拒否するように動作する。即ち、制御回路90によって、サーマルプリンタ30が<4>以外の状態であることが判断される。操作者がボタン操作してもサーマルプリンタ30は停止したままであり動作を開始しない。
【0048】
また、制御回路90は、表示部駆動回路94に指令を送り、表示部駆動回路94が動作し、表示部には、「プラテンローラが結合されていないか或いは感熱用紙がありません。」の表示がなされ、使用者に点検を促す。
[感熱用紙10が存在していず、第2モジュール32の第1モジュール31との結合は完全である状態<2>の場合]
携帯機器35の開閉蓋37を閉じた状態でサーマルプリンタ30が前記<2>の状態にある場合には、状態検出機構80は、図11(B)に示す状態にある。シャッタ本体73は受光部62より外れており受光部62は露出しているけれども、感熱用紙10が存在しないため反射光が無く、受光部62への光の入射は無く、受光部62の出力電圧は零である。
【0049】
制御回路90は上記と同様に動作する。
[感熱用紙10が存在しているが、第2モジュール32の第1モジュール31との結合が不完全である状態<3>の場合]
携帯機器35の開閉蓋37を閉じた状態でサーマルプリンタ30が前記<3>の状態にある場合には、状態検出機構80は、図11(C)に示す状態にある。
【0050】
感熱用紙10のうち光学センサ60に対向する部分は、光学センサ60に接近しており、発光部61から出て感熱用紙10で反射されて受光部62に向かう光が存在する。しかし、シャッタ本体73が光学センサ60の受光部62を覆っているため、受光部62に向かう光はシャッタ本体73で遮断され受光部62には届かず、受光部62の出力電圧は確実に零である。
【0051】
制御回路90は上記と同様に電圧零が領域95−2に属すると判断する。
[感熱用紙10が存在しているが、第2モジュール32の第1モジュール31との結合がハーフロックの状態の場合]
図12は、感熱用紙10が存在しており、第2モジュール32の第1モジュール31との結合が完全に近い不完全の状態を示す。プラテンローラ102はプラテンローラロック部材58X1、58X2に対してハーフロックの状態にある。
【0052】
プラテンローラ102が円弧状湾曲部71b、72bを少し押し潰し、シャッタ本体73がY1方向に少し移動して、受光部62の約半分が露出した状態となる。発光部61から出て感熱用紙10で反射された光が受光部62のうち露出した部分に入り、受光部62は図11(E)中、電圧V2を出力する。電圧V2は電圧V1よりも低い。
【0053】
制御回路90は、電圧零が領域95−2に属すると判断して、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合でも、それを拒否するように動作する。操作者がボタン操作してもサーマルプリンタ30は動作を開始しない。
【0054】
ここで、制御回路90が、図11(E)中、受光部62の電圧が高い方から3つに分けた領域95−1a、95−5、95−2aの何れかに属するかを判断する構成とした場合には、制御回路90は受光部62の電圧V2が領域95−5に属していると判断して、指令の入力を拒否し、操作者がボタン操作してもサーマルプリンタ30は動作を開始しない。また、制御回路90は表示部駆動回路94に所定の指令を送り、表示部駆動回路94が動作し、表示部には、「プラテンローラがハーフロックの状態である。」の表示がなされる。
【0055】
図13は状態検出機構80の変形例を示す。
【0056】
図13(A)はシャッタ本体73が発光部61を覆う状態から発光部61を露出させる状態とする構成である。
【0057】
図13(B)はシャッタ本体73が光学センサ60の全体を覆う状態から光学センサ60の全体を露出させる状態とする構成である。光学センサ60は、発光部61と受光部62との並びの方向がシャッタ本体73の移動の方向と直交する向きにある。
【0058】
図13(C)はシャッタ本体73が用紙ガイド部50aの長手方向(Y1−Y2方向)に移動する構成である。シャッタ部材は長さの制限を受けず、自由に定めることが出来、設計がし易い。
【0059】
また、シャッタ部材70は、潰される方向に押されて弾性変形して先端が先方に変位する形状であれば、円弧状湾曲部71b、72bに代えて別の形状でもよい。
【実施例2】
【0060】
図14は、本発明の実施例2になるサーマルプリンタの状態検出機構80Aを示す。状態検出機構80Aは、上記の状態検出機構80において、シャッタ部材70に代えてフィルタ部材70Aを設けた構成である。機能制限解除手段としてのフィルタ部材70Aは、シャッタ本体73に代えて透過率が例えば50%である半透明のフィルタ110を有する構成である。携帯機器の開閉蓋37が開いているときに、フィルタ110は受光部62を覆っている。
【0061】
制御回路90Aは、図15(E)中、受光部62の電圧が高い領域96−1、中間の領域96−2、低い領域96−3の何れかに属するかを判断する構成である。
【0062】
サーマルプリンタ30が図15(D)に示す<4>の状態にあるときには、受光部62は露出しており、受光部62には発光部61から出て感熱用紙10で反射された光が入射しており、受光部62は高い電圧V1を出力する。
【0063】
制御回路90Aは、この電圧V1が領域96−1に属すると判断し、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合に、それを受け入れて、駆動回路91、92,93等に指令を送り出す。即ち、制御回路90Aによって、サーマルプリンタ30が<4>の状態であることが判断される。
【0064】
サーマルプリンタ30が図15(A)に示す<1>の状態にある場合には、感熱用紙10が存在せず、発光部61から出た光は受光部62には向かわず、受光部62の出力電圧は零である。
【0065】
制御回路90Aは、この電圧零が領域96−3に属すると判断し、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合に、それを拒絶し、サーマルプリンタ30は動作せず、停止したままである。また、制御回路90Aは、表示部駆動回路94に所定の指令を送り、表示部には、「感熱用紙がありません。」の表示がなされ、使用者に点検を促す。
【0066】
サーマルプリンタ30が図15(B)に示す<2>の状態にある場合には、感熱用紙10が存在せず、発光部61から出た光は受光部62には向かわず、受光部62の出力電圧は零である。制御回路90は上記と同様に動作し、指令を拒絶し、サーマルプリンタ30は動作せずに停止したままであり、表示部には、「感熱用紙がありません。」の表示がなされる。
【0067】
サーマルプリンタ30が図15(C)に示す<3>の状態にある場合には、発光部61から出た光は感熱用紙10で反射され受光部62には向かう。この光はフィルタ110を透過して減衰された状態で受光部62に到る。これによって、受光部62は電圧V3を出力する。電圧V3は電圧V1より低い。
【0068】
制御回路90は、この電圧V3が領域96−2に属すると判断し、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合に、それを拒絶する。
【0069】
また、制御回路90Aは、表示部駆動回路94に別の所定の指令を送り、表示部駆動回路94が動作し、表示部には、「プラテンローラが結合されていません。」の表示がなされる。
【0070】
前記の実施例1の場合には、表示部の表示の内容が選択的であるため、使用者は開閉蓋を強く押し付けてプラテンローラの装着を完全にする操作を行い、それでも表示が消えない場合には、開閉蓋を開いて感熱用紙をセットする操作を行う必要があり、場合によっては二つの作業を行う必要があり作業が面倒となってしまう。
【0071】
しかし、本実施例では、表示部の表示の内容が一つの内容であるため、使用者は表示に沿った作業、表示が「感熱用紙がありません」である場合には、開閉蓋を開いて感熱用紙をセットする操作を行えば足り、表示が「プラテンローラが結合されていません。」の場合には、開閉蓋を強く押し付ける操作を行えば足り、一つの作業で足りる。
【0072】
なお、フィルタ110の透過率は適宜変えることが出来る。また、携帯機器の開閉蓋37が開いているときに、フィルタ110は受光部62と発光部61、即ち、光センサ60の全体を覆うようにしてもよい。
【実施例3】
【0073】
図16は、本発明の実施例3になるサーマルプリンタの第1モジュール31Bを示す。第1モジュール31Bは状態検出機構80Bを有する。図17は状態検出機構80Bを拡大して示す。状態検出機構80Bは、光学センサ60に代えて機械的スイッチ120を有し、シャッタ部材70に代えて制限部材130を有する構成である。
【0074】
検出部としての単一の機械的スイッチ120は、逆V字形状のアクチュエータレバー121を有し、通常はオフであり、アクチュエータレバー121が押されて変位されるとオンとなる。121aはアクチュエータレバー121の先端部、121bはアクチュエータレバー121の逆V字の頂部である。機械的スイッチ120は、アクチュエータレバー121がY1方向を向き、頂部121bがZ1方向を向いた姿勢で、用紙ガイド部51に固定してある。頂部121bは感熱用紙10によって押される状態にある。
【0075】
機能制限解除手段としての制限部材130は、上記のシャッタ部材70と略同じ形状であり、略U字形状を有し、金属板製、ゴム質製、或いは、エラストマー製の板状の部材であり、二本の平行な腕部131、132と、腕部131、132の端の間を連結している係止部133とを有する。腕部131、132は円弧状にZ1方向に突き出た円弧状湾曲部131b、132bを有する。
【0076】
制限部材130は、腕部131、132の基部131a、132aを用紙ガイド部51に固定され、連結部133の部分を用紙ガイド部51の内部に形成してあるガイド部(図示せず)にY1方向に移動可能に嵌合されて取り付けてある。係止部133は、アクチュエータレバー121の先端部121aのZ2側を係止してロックしており、アクチュエータレバー121の動きを制限している。機械的スイッチ120は、機能を制限されている。
【0077】
制御回路90Bは、機械的スイッチ120がオフの場合には、操作者のボタン操作によって入力された指令を拒絶し、機械的スイッチ120がオンである場合には、入力された指令を受け入れて、駆動回路91,92,93等を動作させる。
【0078】
図17は、状態<1>の場合であり、機械的スイッチ120はオフでありオンとなることが制限されている。
[感熱用紙10が存在していて、第2モジュール32が第1モジュール31Bと正常に結合された状態<4>の場合]
状態検出機構80Bは図18及び図19に示す状態となる。プラテンローラ102が円弧状湾曲部131b、132bを押し潰し、腕部131、132が伸びて、連結部133がY1方向に移動して、アクチュエータレバー121の先端部121aから外れ、アクチュエータレバー121は係止を解除されロックを解除されてZ2方向に移動可能となる。
【0079】
張っている感熱用紙10がアクチュエータレバー121の頂部121bに当たってこれを押して、アクチュエータレバー121が押されて変位され、機械的スイッチ120がオンとなる。
【0080】
制御回路90Bは、操作者のボタン操作によって入力された指令を受け入れて、駆動回路91,92,93等を動作させる。これによって、サーマルプリンタは動作する。
[感熱用紙10が存在していず、第2モジュール32の第1モジュール31との結合が不完全である状態<1>の場合]
状態検出機構80Bは、図17に示す状態となる。機械的スイッチ120はオフの状態であり、制御回路90は、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合でも、それを拒否するように動作する。操作者がボタン操作してもサーマルプリンタは停止したままであり動作を開始しない。
[感熱用紙10が存在していず、第2モジュール32の第1モジュール31Bとの結合が完全である状態<2>の場合]
状態検出機構80Bは、図20(A)に示す状態となる。アクチュエータレバー121は係止部133による係止を解除された状態となる。しかし、感熱用紙10が存在していないため、アクチュエータレバー121は押し下げられず、機械的スイッチ120はオフのままである。制御回路90は、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合でも、それを拒否するように動作する。操作者がボタン操作してもサーマルプリンタは停止したままであり動作を開始しない。
[感熱用紙10が存在しているが、第2モジュール32の第1モジュール31との結合が不完全である状態<3>の場合]
状態検出機構80Bは、図20(B)に示す状態となる。アクチュエータレバー121は係止部133によって係止されている。このため、感熱用紙10によってアクチュエータレバー121が押されても、アクチュエータレバー121は押し下げられず、機械的スイッチ120はオフのままである。制御回路90は、その後の操作者のボタン操作によって指令が入力された場合でも、それを拒否するように動作する。操作者がボタン操作してもサーマルプリンタは停止したままであり動作を開始しない。
【0081】
ここで、アクチュエータレバー121は係止部133によって係止されてロックされており、感熱用紙10のテンションが異常に高い場合であっても機械的スイッチ120は確実にオフとされており、状態<3>の場合の検出の信頼性は、図3の構成よりも高い。
[変形例]
サーマルヘッド以外の印字ヘッドを備えたプリンタでもよい。
【0082】
シャッタ部材70、フィルタ部材70A、制限部材130は、プラテンローラ102によって直接に押される構成に代えて、プラテンローラ102が第1のモジュール31に結合されたときに何らかの部材を介して力を作用されて変位する構成でもよい。
【0083】
第2のモジュール32に代えて、プラテンローラ102だけが第1のモジュール31に結合される構成でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】プラテンローラが結合可能である構成のサーマルプリンタの4つの状態を示す図である。
【図2】従来の1例のサーマルプリンタを示す図である。
【図3】従来の別の例のサーマルプリンタを示す図である。
【図4】本発明の実施例1になるサーマルプリンタを示す斜視図である。
【図5】第1モジュールを制御ブロック図と併せて示す図である。
【図6】第2モジュールの斜視図である。
【図7】携帯機器を示す図である。
【図8】状態検出機構を分解して示す図である。
【図9】(A)は動作前、(B)は動作したときの状態検出機構を示す斜視図である。
【図10】(A)は図9(A)中XA−XA線に沿う断面図、(B)は図9(B)中XB−XB線に沿う断面図である。
【図11】状態検出機構の種々の動作状態を示す図である。
【図12】プラテンローラのハーフロック時の状態検出機構の状態を示す図である。
【図13】シャッタ部材と光センサとの配置の変形例を示す図である。
【図14】本発明の実施例2になるサーマルプリンタの状態検出機構を制御ブロック図と併せて示す図である。
【図15】状態検出機構の種々の動作状態を示す図である。
【図16】本発明の実施例3になるサーマルプリンタの第1モジュールを制御ブロック図と併せて示す図である。
【図17】図16中XVII-XVII線に沿う状態検出機構の断面図である。
【図18】動作した状態検出機構を示す図である。
【図19】図18中XIX-XIX線に沿う状態検出機構の断面図である。
【図20】状態検出機構の種々の動作状態を示す図である。
【符号の説明】
【0085】
10 感熱用紙
30 サーマルプリンタ
31 第1モジュール
32 第2モジュール
35 携帯機器
36 ケーシング
37 開閉蓋
40 感熱紙ロール
51 用紙ガイド部
51a 浅い凹み部
51bX1、51bX2 ガイド溝
53 サーマルヘッド
58X1、58X2 プラテンローラロック部材
60 光学センサ
61 発光部
62 受光部
70 シャッタ部材
70A フィルタ部材
71、72 腕部
71b、72b 円弧状湾曲部
73 シャッタ本体
80、80A,80B 状態検出機構
90、90A、90B 制御回路
102 プラテンローラ
120 機械的スイッチ
121 アクチュエータレバー
130 制限部材
131、132 腕部
131b、132b 円弧状湾曲部
133 係止部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリンタの状態を検出する検出部を有する状態検出手段を備えたモジュールと、
前記モジュールに分離可能な状態で結合されるプラテンローラを有し、
前記状態検出手段は、前記プラテンローラが前記モジュールに結合されたときに変位されて、前記検出部の機能の制限を解除する機能制限解除手段を有する、用紙に印刷を行うプリンタ。
【請求項2】
前記機能制限解除手段は、前記モジュールに結合された前記プラテンローラによって押されたときに変位される構成である請求項1記載のプリンタ。
【請求項3】
前記機能制限解除手段は、腕部を有し、
前記腕部は、結合される前記プラテンローラの方向に突き出た湾曲形状の部分を有し、
前記突き出た湾曲形状の部分が前記結合されたプラテンローラによって押されて変形されることによって前記腕部の両端の間を直線に沿って測定した場合の長さが長くなって前記機能制限解除手段が変位される構成である請求項1記載のプリンタ。
【請求項4】
前記機能制限解除手段は、二本の平行な腕部を有し、前記各腕部が、結合される前記プラテンローラの方向に突き出た湾曲形状の部分を有する構成であり、
前記検出部は、光センサであり、
前記突き出た湾曲形状の部分が前記結合されたプラテンローラによって押されて変形されることによって前記腕部の両端の間の直線に沿う長さが長くなって前記機能制限解除手段が変位され、前記光センサが前記二本の腕部の間に露出する構成とした請求項1記載のプリンタ。
【請求項5】
前記検出部は、発光部及び受光部を有する光センサであり、
前記機能制限解除手段は、前記プラテンローラが結合されていないときには、前記受光部を覆っており、前記プラテンローラが結合されたときに、前記受光部を露出させるシャッタ部材である請求項1記載のプリンタ。
【請求項6】
前記検出部は、発光部及び受光部を有する光センサであり、
前記機能制限解除手段は、前記プラテンローラが結合されていないときには、前記発光部を覆っており、前記プラテンローラが結合されたときに、前記発光部を露出させるシャッタ部材である請求項1記載のプリンタ。
【請求項7】
前記検出部は、発光部及び受光部を有する光センサであり、
前記機能制限解除手段は、前記プラテンローラが結合されていないときには、前記受光部及び前記発光部を覆っており、前記プラテンローラが結合されたときに、前記受光部及び前記発光部を露出させるシャッタ部材である請求項1記載のプリンタ。
【請求項8】
前記検出部は、発光部及び受光部を有する光センサであり、
前記機能制限解除手段は、前記プラテンローラが結合されていないときには、前記光センサの受光部の全体を覆っており、前記プラテンローラの結合が完全でないときには、前記受光部の一部を露出させ、前記プラテンローラが完全に結合されたときに、前記受光部の全体を露出させるシャッタ部材である請求項1記載のプリンタ。
【請求項9】
前記光センサの前記受光部の出力電圧に基づいて、前記光センサの受光部の全体が前記シャッタ部材によって覆われている状態、用紙が存在しており且つ前記受光部の一部が露出された状態、用紙が存在しており且つ前記受光部の全体が露出された状態を識別する制御手段を更に有する請求項8記載のプリンタ。
【請求項10】
前記検出部は、発光部及び受光部を有する光センサであり、
前記機能制限解除手段は、前記プラテンローラが結合されていないときには、前記受光部の全体を覆っており、前記プラテンローラが結合されたときに、前記受光部の全体を露出させるフィルタ部材である請求項1記載のプリンタ。
【請求項11】
前記光センサの前記受光部の出力電圧に基づいて、用紙が存在していない状態、用紙が存在しており且つ前記受光部が前記フィルタ部材によって覆われていている状態、用紙が存在しており且つ前記受光部の全部が露出された状態を識別する制御手段を更に有する請求項10記載のプリンタ。
【請求項12】
前記検出部は、アクチュエータレバーを有する機械的スイッチであり、
前記機能制限解除手段は、前記プラテンローラが結合されていないときには、前記アクチュエータレバーをロックし、前記プラテンローラが結合されたときに、前記アクチュエータレバーに対するロックを解除する制限部材である請求項1記載のプリンタ。
【請求項13】
前記モジュールは、変位する前記シャッタ部材を案内する案内部を有する請求項5,6,7のうち何れか一項に記載のプリンタ。
【請求項14】
前記モジュールは、変位する前記フィルタ部材を案内する案内部を有する請求項10記載のプリンタ。
【請求項15】
前記モジュールは、変位する前記制限部材を案内する案内部を有する請求項12記載のプリンタ。
【請求項16】
請求項1乃至15のうち何れか一項に記載のプリンタを備えた携帯機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2009−12415(P2009−12415A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−179361(P2007−179361)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】