説明

プロセスカートリッジ、現像カートリッジおよび画像形成装置

【課題】小型化を図りながらも、円滑な着脱操作を確保でき、しかも、現像カートリッジの感光体カートリッジに対する安定した装着を確保することのできる、現像カートリッジ等を提供する。
【解決手段】現像カートリッジ28において、トナー収容室よりも前側に係合突起440を突出させる。これをドラムカートリッジ27における後支持部238と係合させることにより、現像カートリッジ28は、感光体ドラム側に押圧された状態でドラムカートリッジ27に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの電子写真方式を採用した画像形成装置、その画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジ、およびプロセスカートリッジを構成する感光体カートリッジと現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタなどの電子写真方式を採用した画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジは、静電潜像が形成される感光体ドラムを回転可能に支持する感光体カートリッジと、その感光体カートリッジに着脱自在に装着され、感光体ドラムに現像剤を供給するための現像ローラを有する現像カートリッジとを備えるものが知られている。
【0003】
プロセスカートリッジは、ユーザの利便性のため画像形成装置の装置本体にフロントカバーを開閉自在に設け、そのフロントカバーを開放することによりそこから装置本体内に装着または装置本体から離脱されるものが多く採用されている。
【0004】
このようにプロセスカートリッジを装置本体に着脱するために、現像カートリッジには取っ手が通常フロントカバー寄りの手前側中央に設けられている(例えば、特許文献1、図19参照)。また、感光体カートリッジには、現像カートリッジを感光体カートリッジに固定するロック手段が感光体カートリッジの側端側に設けられている(例えば、特許文献1の図17参照)。これにより、現像カートリッジが感光体カートリッジに固定されるため、ユーザは現像カートリッジの取っ手を持ちながらプロセスカートリッジを装置本体から取り出すことができる。取り出されたプロセスカートリッジにおいて現像カートリッジを交換する際には、ユーザは例えば右手にて感光体カートリッジのロック手段を開放させつつ左手にて現像カートリッジの取っ手を持ちながら持ち上げることによって現像カートリッジを取り外すことができる。
【0005】
【特許文献1】特開2000−267547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、画像形成装置の小型化が要請されており、これに伴って、感光体カートリッジや現像カートリッジの小型化が求められている。
【0007】
しかるに、画像形成装置の背(高さ)を低くするために、感光体カートリッジの感光体ドラムの径を小さくしたり、現像カートリッジのトナー収容室の容積を小さくしたりすれば、これらカートリッジの背が低くなるだけでなく、カートリッジ全体のサイズ(装置本体に対する着脱方向の長さ)が小さくなる。これに対し、画像形成装置は、背を低くしてもカートリッジ着脱方向の長さやそれに直交する幅方向の長さは、その装置に使用する用紙のサイズによって決まり、また、感光体ドラムが配置されるべき位置は、スキャナやレジストローラとの位置関係から、カートリッジ着脱方向において装置本体のほぼ中心部に制限される。そのため、背を低くした画像形成装置に、小型化された感光体カートリッジや現像カートリッジを装着する場合、これらカートリッジは、その小型化の分だけ従前よりも装置本体の奥側に配置されることになり、ユーザの手が届きにくく、着脱操作に不便を生じる。
【0008】
さらに、感光体カートリッジから現像カートリッジを取り外す場合には、ユーザが両手を使用しなければならず、ユーザに負担がかかってしまう。
【0009】
本発明の目的は、小型化を図りつつ円滑な着脱操作を確保することができる現像カートリッジ、その現像カートリッジが着脱可能な感光体カートリッジ、その現像カートリッジおよび感光体カートリッジを備えるプロセスカートリッジ、さらには、それら現像カートリッジ、感光体カートリッジまたはプロセスカートリッジを備える画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題を解決するため、本発明に係るプロセスカートリッジは、現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、第1筐体に配置され、現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、第1筐体に形成され、現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対側であり、現像剤収容部よりも現像剤担持体の長手方向に直交する第1の方向側に設けられた係合突起とを有する現像カートリッジと、現像カートリッジが着脱可能な第2筐体と、第2筐体に配置され、現像剤担持体から供給される現像剤により現像される静電潜像が形成される感光体と、第2筐体に形成され、現像剤収容部に対向配置される現像剤収容部対向部と、第2筐体における現像剤収容部対向部に対して感光体の反対側に形成され、係合突起と係合する被係合部とを有する感光体カートリッジとを備え、現像カートリッジは、係合突起が被係合部と係合することにより作用する力によって、感光体カートリッジに向けて押圧されることを特徴とする。
【0011】
これによれば、係合突起と被係合部との係合により現像カートリッジが感光体に向けて押圧されるので、その係合箇所に生じる摩擦力によって現像カートリッジをプロセスカートリッジに固定することができる。したがって、ユーザは両手を使用しなくても片手によってその摩擦力に抗した力を加えることにより、現像カートリッジを着脱することができ、円滑な着脱動作を実現することができる。
【0012】
また、現像カートリッジの係合突起を、現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対方向に突出させることが望ましい。通常プロセスカートリッジは,現像剤担持体の反対方向に把持部を設けることが多く、その側に係合突起を設けることによって、ユーザはその係合突起に手をかけやすくなる。したがって、とくにプロセスカートリッジから現像カートリッジを離脱させる場合に、ユーザが係合突起に手をかけて取り外し方向に力を加えやすくなり円滑な離脱を実現することができる。
【0013】
具体的には、係合突起を現像剤収容部から突出さればよい。
【0014】
ここで、係合突起の先端側を基端側に比べて尖小化することによって、現像カートリッジを着脱方向へ移動しやすくすることができる。
【0015】
さらに、係合突起の先端に曲面を形成することにより、その移動をより容易にすることができる。
【0016】
また、別の方法として、係合突起を、第1の方向と交差する方向に突出させることもできる。
【0017】
この場合、具体的には、現像カートリッジが、第1の方向に沿って延びる上壁を備え、係合突起が、上壁から突設されているようにすることができる。このようにしても現像カートリッジに対して第1の方向に沿って力を作用することができる。
【0018】
さらに、係合突起に弾性を有するものを用いることによって、係合突起の歪み量を多く確保することができるので、より円滑な着脱動作を実現することができる。
【0019】
プロセスカートリッジにおける感光体カートリッジは、第2筐体に形成され、現像剤収容部対向部から感光体の反対側に延長された第2延長部を有し、被係合部は、第2延長部に設けられている。
【0020】
また、本発明にかかるプロセスカートリッジは、現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、第1筐体に配置され、現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、第1筐体に形成され、現像剤担持体の長手方向に突設された突設された係合突起とを有する現像カートリッジと、現像カートリッジが着脱可能な第2筐体と、第2筐体に配置され、現像剤担持体から供給される現像剤により現像される静電潜像が形成される感光体とを有する感光体カートリッジとを備え、感光体カートリッジの第2筐体は、感光体の長手方向に沿う第2の方向に係合突起と係合する係合凹部が形成され、現像カートリッジは、係合突起が凹部と係合した場合に第2の方向に沿う方向およびそれと直交する第1の方向に沿う方向へ力が作用し位置決めされることを特徴としている。
【0021】
これによれば、係合突起と被係合部との係合により現像カートリッジが感光体に向けて押圧されるとともに、第1の方向と直交する方向に対しても押圧され、その係合箇所に生じる摩擦力によって現像カートリッジをプロセスカートリッジに固定することができる。したがって、ユーザは両手を使用しなくても片手によってその摩擦力に抗した力を加えることにより、現像カートリッジを着脱することができ、円滑な着脱動作を実現することができる。
【0022】
ここで、感光体カートリッジの第2筐体が、係合凹部が形成される側壁を有し、係合凹部が、光を透過可能な連通孔であれば、現像剤が空になったか否かを検出する光センサのための透孔と兼用することができるので、あらたに被係合部をわざわざ設ける必要がない。
【0023】
具体的に、このように光センサを使用する場合、係合突起および係合凹部は、それぞれ第1の方向に沿って一対設けられており、係合突起は、第2の方向に光を透過可能なように、透光性部材を有していたりあるいは連通孔が穿設されているようにすればよい。
【0024】
また、本発明に係る現像カートリッジは、現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、第1筐体に配置され、現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、第1筐体に形成され、現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対側であり、現像剤収容部よりも、現像剤担持体の長手方向と直交する第1の方向側に設けられ、被係合部と係合した場合に第1の方向に沿って力が作用する係合突起とを備えることを特徴としている。
【0025】
これによれば、係合突起と被係合部とが係合した場合、現像カートリッジが感光体に向けて押圧されるので、その係合箇所に生じる摩擦力によって現像カートリッジをプロセスカートリッジに固定することができる。したがって、ユーザは両手を使用しなくても片手によってその摩擦力に抗した力を加えることにより、現像カートリッジを着脱することができ、円滑な着脱動作を実現することができる。
【0026】
また、現像カートリッジの係合突起は、現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対方向に突出させることが望ましい。通常プロセスカートリッジは,現像剤担持体の反対方向に把持部を設けることが多く、その側に係合突起を設けることによって、ユーザはその係合突起に手をかけやすくなる。したがって、とくにプロセスカートリッジから現像カートリッジを離脱させる場合に、ユーザが係合突起に手をかけて取り外し方向に力を加えやすくなり円滑な離脱を実現することができる。
【0027】
具体的には、係合突起を現像剤収容部から突出さればよい。
【0028】
ここで、係合突起の先端側を基端側に比べて尖小化することによって、現像カートリッジを着脱方向へ移動しやすくすることができる。
【0029】
さらに、係合突起の先端に曲面を形成することにより、その移動をより容易にすることができる。
【0030】
また、別の方法として、係合突起を、第1の方向と交差する方向に突出させることもできる。
【0031】
この場合、具体的には、現像カートリッジが、第1の方向に沿って延びる上壁を備え、係合突起が、上壁から突設されているようにすることができる。このようにしても現像カートリッジに対して第1の方向に沿って力を作用することができる。
【0032】
さらに、係合突起に弾性を有するものを用いることによって、係合突起の歪み量を多く確保することができるので、より円滑な着脱動作を実現することができる。
【0033】
ここで、係合突起を現像剤収容部と別部材から構成してもよい。
【0034】
さらに、係合突起におけるその被係合部と係合する個所に弾性体を被覆すれば、係合箇所において弾性体が歪み、係合箇所の接触面積が増えるので、現像カートリッジはしっかりと係止される。
【0035】
また、本発明に係る現像カートリッジは、現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、第1筐体に配置され、現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、第1筐体に形成され、現像剤担持体の長手方向に沿う第2の方向に突設され、その先端部が被係合部と係合した場合に第2の方向および第2の方向と直交する第1の方向に沿って力が作用する係合突起とを備えることを特徴としている。
【0036】
これによれば、係合突起と被係合部との係合により現像カートリッジが感光体に向けて押圧されるとともに、第1の方向と直交する方向に対しても押圧され、その係合箇所に生じる摩擦力によって現像カートリッジをプロセスカートリッジに固定することができる。したがって、ユーザは両手を使用しなくても片手によってその摩擦力に抗した力を加えることにより、現像カートリッジを着脱することができ、円滑な着脱動作を実現することができる。
【0037】
ここで、第1筐体が、光を透過可能な検知窓が現像剤収容部に形成されており、係合突起が、検知窓が内周壁を臨むように筒状に延設されているようにすれば、現像剤収容部内部に光を照射させることができる。ここで光センサを用いれば、現像剤が空になったか否かを検知することが可能となる。
【0038】
係合突起の先端側が尖小化されているようにすると、係合突起と係合凹部の嵌合が解除されやすくなるので、ユーザはその着脱を容易に行えるようになる。
【0039】
また、上記のように光センサを使用する場合、係合突起および係合凹部は、それぞれ第2の方向に沿って対向するように一対形成されているので、第2の方向に光を透過可能なように画像形成装置に光センサを設ければトナーの有無を検知することができるようになる。
【発明の効果】
【0040】
本願発明によれば、現像剤担持体の反対方向側に係合突起を設けることによって、ユーザはその係合突起に手をかけやすくなる。したがって、とくにプロセスカートリッジから現像カートリッジを離脱させる場合には、ユーザが係合突起に手をかけて取り外し方向に力を加えやすくなり円滑な離脱を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明に係る画像形成装置をレーザプリンタに適用した場合の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
[第1の実施の形態]
(1)レーザプリンタの全体構成
図1および図2は、本発明に係る画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【0043】
両図に示すようにレーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
【0044】
この本体ケーシング2において、一方側の側壁には、後述するプロセスカートリッジ20を着脱するための着脱開口部6が形成されており、その着脱開口部6を開閉するためのフロントカバー7が設けられている。
【0045】
このフロントカバー7は、その下端部に挿通された図示しないカバー軸に回動自在に支持されており、そのカバー軸を支点として開閉させることができる。
【0046】
本体ケーシング2にプロセスカートリッジ20を装着して、フロントカバー7を閉じると、図1に示すように、フロントカバー7によって着脱開口部6が閉鎖される。この状態から、フロントカバー7を開くと(傾倒させると)、図2に示すように、着脱開口部6が開放され、この着脱開口部6を介して、プロセスカートリッジ20を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。。
【0047】
なお、以下では、このレーザプリンタ1およびプロセスカートリッジ20において、フロントカバー7が設けられる側(プロセスカートリッジ20の装着方向上流側)を「前側」とし、その反対側(プロセスカートリッジ20の装着方向下流側)を「後側」とする。
【0048】
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ9と、給紙トレイ9の前端部の上方に設けられる給紙ローラ10および分離パッド11と、給紙ローラ10の後側に設けられるピックアップローラ12と、給紙ローラ10の前側下方において対向配置されるピンチローラ13と、給紙ローラ10の後側上方に設けられる上下1対のレジストローラ14とを備えている。
【0049】
給紙トレイ9の内部には、用紙3を積層状に載置可能な用紙押圧板15が設けられている。この用紙押圧板15は、後端部において揺動可能に支持されることによって、前端部が上下方向に移動可能にされている。
【0050】
また、給紙トレイ9の前端部には、用紙押圧板15の前端部を上方に持ち上げるためのレバー17が設けられている。このレバー17は、用紙押圧板15の前側から下側へ回り込むように断面略L字状に形成されており、その上端部が、給紙トレイ9の前端部に設け
られたレバー軸18に取り付けられ、その後端部が、用紙押圧板15の下面の前端部に当接している。これによって、レバー軸18に図中時計回りの回転駆動力が入力されると、レバー17がレバー軸18を支点として回転し、レバー17の後端部が用紙押圧板15の前端部を持ち上げる。
【0051】
用紙押圧板15の前端部が持ち上げられると、用紙押圧板15上の最上位にある用紙3は、ピックアップローラ12に押圧され、そのピックアップローラ12の回転によって、給紙ローラ10と分離パッド11との間に向けて搬送開始される。
【0052】
一方、給紙トレイ9を本体ケーシング2から離脱させると、用紙押圧板15は、その自重によって、前端部が下方に移動し、給紙トレイ9の底面に沿った状態になる。この状態で、用紙押圧板15上に用紙3を積層状に載置することができる。
【0053】
ピックアップローラ12によって給紙ローラ10と分離パッド11との間に向けて送り出された用紙3は、給紙ローラ10の回転によって、給紙ローラ10と分離パッド11との間に挟まれたときに、確実に1枚ごとに捌かれて給紙される。給紙された用紙3は、給紙ローラ10とピンチローラ13との間を通り、レジストローラ14に搬送される。
【0054】
レジストローラ14は、上側および下側の1対のローラから構成され、用紙3を、レジスト後に、画像形成部5の転写位置(後述する感光ドラム92と転写ローラ94との間であって、感光ドラム92上のトナー像を用紙3に転写する位置)に搬送する。
【0055】
画像形成部5は、スキャナ部19、プロセスカートリッジ20、定着部21などを備えている。
【0056】
スキャナ部19は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源、回転駆動されるポリゴンミラー22、fθレンズ23、反射鏡24、レンズ25および反射鏡26などを備えている。レーザ光源から発光される画像データに基づくレーザビームは、破線で示すように、ポリゴンミラー22で偏向されて、fθレンズ23を通過した後、反射鏡24によって光路が折り返され、さらにレンズ25を通過した後、反射鏡26によってさらに光路が下方に屈曲されることにより、プロセスカートリッジ20の後述する感光ドラム92の表面上に照射される。
【0057】
プロセスカートリッジ20は、スキャナ部19の下方において、本体ケーシング2に対して着脱自在に装着されている(図2参照)。
【0058】
図3は、プロセスカートリッジ20の中央断面図である。
【0059】
同図に示すように、プロセスカートリッジ20は、ドラムカートリッジ27(図12参照)と、ドラムカートリッジ27に対して着脱自在に装着される現像カートリッジ28(図4参照)とを備えている。
【0060】
なお、現像カートリッジ28は、本体ケーシング2に対してドラムカートリッジ27と一体的に着脱させることができる。(2)現像カートリッジの構成
次に、現像カートリッジ28に関する詳細な構成について、主に、図4〜図12を参照しながら以下に説明する。
【0061】
図4は、図1に示すレーザプリンタの現像カートリッジ28の要部側断面図(図6におけるD−D´断面図相当)である。図5は、図4に示す現像カートリッジ28の正面側(前側)左斜め上方から見た斜視図である。図6は、図4に示す現像カートリッジ28の平
面図である。また、図7は、図4に示す現像カートリッジ28の背面側(後側)左斜め上方から見た斜視図である。図8は、図4に示す現像カートリッジ28の左側面であって、後述するギヤカバー77が取り付けられている状態の図である。図9は、図4に示す現像カートリッジ28の左側面であって、後述するギヤカバー77が取り外されている状態の図である。図10は、図4に示す現像カートリッジ28の右側面図である。図11は、図4に示す現像カートリッジ28の正面側右斜め下方から見た斜視図である。図12は、図4に示す現像カートリッジ28に設けられた後述する現像ローラ32および供給ローラ31を前側やや斜め上方から見た平面図である。
【0062】
現像カートリッジ28は、図4に示すように、第1筐体としての現像側筐体29と、その現像側筐体29内に設けられるプロセス部材としての供給ローラ31、現像剤担持体としての現像ローラ32、アジテータ46および層厚規制ブレード33とを備えている。
【0063】
現像側筐体29は、たとえば、ポリスチレンなどの樹脂材料からなり、後側が開口されるボックス状をなし(図7参照)、下フレーム34および上フレーム35からなり、現像剤収容部としてのトナー収容室30、現像室36を備えている。
【0064】
下フレーム34は、幅方向(第1の方向としての前後方向と、第2の方向としての上下方向との両方に直交する方向、以下同様。)に間隔を隔てて対向配置される左側壁38(図8および図9参照)および右側壁39(図10参照)と、それら左側壁38および右側壁39の間を連結し、上下に配置される下壁40および上壁41とを一体的に備えている。
【0065】
左側壁38および右側壁39は、図9、10に示すように上下方向に延びる板状をなし、その上端縁において上壁41が架設され、その下方において下壁40を挟んで、現像ローラ32の軸方向にそれぞれの内面が互いに対向するように配置されている。左側壁38および右側壁39は、それぞれの後端縁が、下壁40の後側下壁部43の後端縁および上壁41の後端縁まで延び、左側壁38および右側壁39における前後方向途中には、前側下壁部44が連結されている。
【0066】
左側壁38には、図8に示すように、この現像カートリッジ28が新品であるか否かを検出するための新品検出器301が入力ギヤ68の前側に配置されている。新品検出器301は、ギヤカバー77に形成された側面視略円弧状のレバー突出孔から幅方向外方(左側)に突出する新品検出レバー302を備えている。この新品検出レバー302は、現像カートリッジ28が新品の状態では、レバー突出孔の一端部(前側端部)に位置し、現像カートリッジ28が初めて使用されたときに、レバー突出孔の一端部から他端部に移動されるようになっている。したがって、後述する新品検出アクチュエータ374(図26参照)によって新品検出レバーの位置を検出し、その新品検出レバー302の位置に基づいて、現像カートリッジ28が新品であるか旧品(使用履歴のある品)であるかを検出することができる。また、左側壁38には、図9に示すように、ギヤ機構部45が設けられている。
【0067】
右側壁39には、図10に示すように、トナー収容室30にトナーを供給するための現像剤供給口としてのトナー供給口47が設けられている。
【0068】
トナー供給口47は、右側壁39におけるトナー収容室30に対応する位置に、右側壁39の厚さ方向を貫通する円形状に形成されている。このトナー供給口47には、トナー収容室30からトナー供給口47を介してトナーが漏れることを防止するためのキャップ48が設けられている。キャップ48は、トナー供給口47よりもやや大きい円形状をなし、トナー供給口47を塞いでいる。
【0069】
また、左側壁38および右側壁39には、図8、9に示すようにトナー収容室30にトナーが入っているか否かを検出するため、本体ケーシング2内に設けられる光センサからなるトナーエンプティセンサ371(図41、図42参照)の光を通過させるためのトナー検知窓85が、幅方向において対向する位置に設けられている。
【0070】
下壁40は、左側壁38および右側壁39の間に挟持されるように設けられ、前後方向および幅方向に延びる板状をなし、後側から前側に向かって上方に傾斜し、現像室36を画成するための後側下壁部43と、その後側下壁部43の前端縁に連続し、アジテータ46の回転軌道に沿う断面略弓形状の前側下壁部44と、前側下壁部44から前側に膨出するように突設されドラムカートリッジ27と係合することにより現像カートリッジ28を掛止させる係合突起440とを一体的に備えている。
【0071】
この後側下壁部43の下面には、図11に示すように、用紙3を案内するための複数のリブ311が、幅方向に互いに間隔を隔てて並列配置されている。各リブ311は、後側から前側に近づくにつれて、その高さが低くなるように形成されており、現像カートリッジ28をその天面を水平にして本体ケーシング2に装着したときに、リブ311の用紙3との接触面が略水平に配置される。
【0072】
前側下壁部44の最深部には、現像カートリッジ28をドラムカートリッジ27に対して位置決めするための位置決め部84が形成されている。
【0073】
位置決め部84は、ドラムカートリッジ27の後述する突起部118が当接して位置決めできるように、下方に向かって凸状に形成され、図11に示すように、幅方向において互いに間隔を隔てて2つ設けられている。
【0074】
また、後側下壁部43と前側下壁部44との境界には、上方に向かって断面略三角形状に突出する下側仕切部55が幅方向に沿って形成されている。
【0075】
係合突起440は、図5に示すように前側下壁部44における上壁41に近接した幅方向中央付近に二つ並んで現像カートリッジ28における前側、すなわち現像ローラ32における軸方向と直交する方向に突設され、それぞれが側面視したときに頂点が滑らかな山型を有する平板状部材から構成されている。
【0076】
上壁41は、図5および図6に示すように、左側壁38および右側壁39の対向間隔よりも幅広の平板状をなし、左側壁38および右側壁39の上端縁間に架設されている。この上壁41におけるトナー収容室30に対応する位置には、上フレーム35が被装される平面視略矩形状の上面開口部49(図4参照)が形成されている。
【0077】
上壁41の後端部には、下方に向かって突出するブレード支持部57が幅方向に沿って形成されている。
【0078】
また、上壁41における上面開口部49の前端部には、下壁40の前端縁が連結されている。
【0079】
上フレーム35は、図5に示すように、略矩形平板状をなし、図4に示すように、下フレーム34の上面開口部49を塞ぎ、下フレーム34に被装するように設けられている。この上フレーム35には、その下面に幅方向に互いに間隔を隔てて複数のリブ54が並列配置されている。また、その下面には、下壁40の下側仕切部55に対向して、下方に向かって突出する上側仕切板56が幅方向に沿って形成されている。
【0080】
上側仕切板56と下側仕切部55は、上下方向において間隔が隔てられており、その隙間はトナー放出口58として形成されている。
【0081】
そして、この現像側筐体29では、上側仕切板56および下側仕切部55より後方の内部空間が現像室36として画成され、上側仕切板56および下側仕切部55より前方の内部空間がトナー収容室30として画成され、これら現像室36およびトナー収容室30が下フレーム34に設けられるように形成されている。さらに、この現像側筐体29では、トナー収容室30から前側に延設され、上壁延長部50、突出板51を含む上側前壁42、左側壁延長部52および右側壁延長部53により画成された上側延長部37が、下フレーム34に設けられるように形成されている。
【0082】
トナー収容室30には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが収容されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などによって共重合させることにより得られる重合トナーが用いられている。このような重合トナーは、略球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0083】
なお、このトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合されており、また、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。トナーの平均粒径は、約6〜10μmである。
【0084】
アジテータ46は、トナー収容室30内に設けられている。このアジテータ46は、トナー収容室30内における側面視中心部に設けられ、左側壁38および右側壁39に回転自在に支持される回転軸59と、その回転軸59から径方向に延びる攪拌部材60とを備え、回転軸59の回転に伴い攪拌部材60を回転させトナーを攪拌する。
【0085】
回転軸59は、その左側軸端部が左側壁38から突出するように設けられている。なお、攪拌部材60には、その先端部に、トナー収容室30の内側面と摺動するフィルムを設けてもよい。
【0086】
供給ローラ31は、現像室36内において、前側下方に配置され、金属製の供給ローラ軸62と、その供給ローラ軸62の周りを被覆する、導電性の発泡材料からなるスポンジローラ63とを備えている。なお、供給ローラ軸62の左側軸端部は、左側壁38から突出するように設けられている。
【0087】
現像ローラ32は、現像室36内において、後側下方に配置され、供給ローラ31と互いに圧接され、かつ、後側部分が現像側筐体29から後方に部分的に露出するように設けられている。
【0088】
この現像ローラ32は、金属製の現像ローラ軸64と、その現像ローラ軸64の周りを被覆する、導電性のゴム材料からなるゴムローラ65とを備える。
【0089】
より具体的には、ゴムローラ65は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなり、その表面が、フッ素含有ウレタンゴムまたはシリコーンゴムにより被覆されている。なお、現像ローラ軸64の両側軸端部は、左側壁38および右側壁39から突出するように設けられている。
【0090】
また、供給ローラ31および現像ローラ32は、図12に示すように、供給ローラ軸6
2の右側軸端部および現像ローラ32の右側軸端部が、共通の軸受部材82によって、回転自在に支持されている。この軸受部材82は、絶縁性の樹脂材料からなり、供給ローラ軸62の右側軸端部および現像ローラ軸64の右側軸端部の両方を回転自在に支持した状態で、右側壁39に設けられている。一方、供給ローラ軸62の左側軸端部および現像ローラ軸64の左側軸端部には、共通の導電部材としてのカラー部材83が装着されている。
【0091】
このカラー部材83は、導電性の樹脂材料からなり、供給ローラ軸62の左側軸端部および現像ローラ軸64の左側軸端部の両方を被覆し、かつ、これらと摺動自在に接続され、これらを電気的に接続して、供給ローラ31と現像ローラ32とを同電位に保持している。そして、カラー部材83における現像ローラ軸64の左側軸端部を被覆している部分が、後述する現像ローラ接点273が接触する現像電極としての現像ローラ電極76として機能する。
【0092】
層厚規制ブレード33は、図4に示すように、現像室36内に配置され、金属の板ばね材からなるブレード66と、そのブレード66の下端部に設けられ、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の圧接部67とを備えている。この層厚規制ブレード33は、現像ローラ32の上方においてブレード66の上端部がブレード支持部57に支持されて、圧接部67がブレード66の弾性力によって現像ローラ32のゴムローラ65の表面に圧接されている。
【0093】
左側壁38には、図9に示すように、現像ローラ32、供給ローラ31およびアジテータ46に対して機械的な駆動力を入力するための駆動入力手段としてのギヤ機構部45が設けられている。
【0094】
ギヤ機構部45は、左側壁38の前後方向後部に配置される動力伝達部としての入力ギヤ68と、その入力ギヤ68の前側に配置され、入力ギヤ68と噛合する中間ギヤ70と、その中間ギヤ70の前側に配置され、中間ギヤ70と噛合するアジテータ駆動ギヤ69と、入力ギヤ68の後側斜め下方に配置され、入力ギヤ68に噛合するギヤ部としての現像ローラ駆動ギヤ71と、入力ギヤ68の下方に配置され、入力ギヤ68に噛合する供給ローラ駆動ギヤ72とを備えている。
【0095】
入力ギヤ68には、その中心部に、駆動力入力手段としてのカップリング部材73(図26参照)が相対回転不能に連結される連結孔74が形成されている。アジテータ駆動ギヤ69は、アジテータ46の回転軸59の左側軸端部に相対回転不能に設けられている。現像ローラ駆動ギヤ71は、現像ローラ軸64の左側軸端部に相対回転不能に設けられている。供給ローラ駆動ギヤ72は、供給ローラ軸62の左側軸端部に相対回転不能に設けられている。
【0096】
また、ギヤ機構部45には、図5および図8に示すように、保持部としてのギヤカバー77が設けられている。
【0097】
このギヤカバー77は、その内側面で、入力ギヤ68、中間ギヤ70、アジテータ駆動ギヤ69、現像ローラ駆動ギヤ71および供給ローラ駆動ギヤ72を回転自在に保持し、かつ、これらギヤを被覆するように形成されており、左側壁38に取り付けられている。
【0098】
このギヤカバー77は、これらギヤの保持と同時に、現像ローラ軸64の左側軸端部を、ギヤカバー77からさらに幅方向外方に突出させて、挿通状態で保持し、さらに光をトナー検知窓85まで通過させるための光透過孔77aが穿設されている。また、このギヤカバー77には、その前側上部に、前方に向かって突出するカバー延長部86が一体的に
設けられている。このカバー延長部86は、現像カートリッジ28がドラムカートリッジ27に装着された状態で、ドラム側筐体91の左側壁96の外側に配置され、ドラム側筐体91の左側壁96の撓みを防止している(図21参照)。(3)ドラムカートリッジの構成
次に、ドラムカートリッジ27に関する詳細な構成について、主に、図13〜図19を参照しながら以下に説明する。
【0099】
図13は、図3に示すプロセスカートリッジ20を構成するドラムカートリッジ27を正面側左斜め上方から見た斜視図であり、図14(図13におけるE−E断面図相当)は、図13に示すドラムカートリッジ27の要部側断面図である。図15は、図13に示すドラムカートリッジ27を背面側(後側)左斜め下方から見た斜視図である。図16は、図13に示すドラムカートリッジ27を正面側右斜め下方から見た斜視図である。図17は、図13に示すドラムカートリッジ27の左側面図である。図18は、図13に示すドラムカートリッジ27の右側面図である。図19は、図13に示すドラムカートリッジ27の正断面図である。
【0100】
ドラムカートリッジ27は、図13および図14に示すように、第2筐体としてのドラム側筐体91と、そのドラム側筐体91内に設けられるプロセス部材としての感光体である感光ドラム92、帯電手段であるスコロトロン型帯電器93、転写手段である転写ローラ94、クリーニング手段であるクリーニングブラシ95とを備えている。
【0101】
ドラム側筐体91は、たとえば、ポリスチレンなどの樹脂材料からなり、幅方向に間隔を隔てて対向配置される左側壁96および右側壁97、底壁98、第2壁部としての下側前壁99ならびに後上壁100から一体的に形成され、ドラム収容部102、現像剤収容部対向部としての現像カートリッジ収容部103および第2延長部としての下側延長部104を備えている。
【0102】
左側壁96および右側壁97は、感光ドラム92の軸方向において、それぞれの内面が互いに対向するように配置されており、側面視略船首形状の後側壁部105と、側面視略矩形状の前側壁部106と、側面視略矩形状の第2側壁としての延長側壁部107とが、後側から前側に向かって順次連続して形成されている。
【0103】
左側壁96の後側壁部105は、図15および図17に示すように、前側壁部106と幅方向において面一で形成される第1壁108と、第1壁108の下方において、第1壁108よりも幅方向内側に配置される第2壁109と、第1壁108と第2壁109とを連結する第3壁110と、第1壁108の上方において、第1壁108よりも幅方向内側に配置される第4壁111と、第1壁108と第4壁111とを連結する第5壁112と、第2壁109の後方かつ第4壁111の下方において、第2壁109および第4壁111よりも幅方向内側に配置される第6壁113と、第2壁109および第4壁111と第6壁113とを連結する第7壁114とを一体的に備えている。
【0104】
第1壁108は、幅方向最外側に配置され、前側壁部106から後側壁部105の上下方向中央部に延びるように形成されている。
【0105】
第2壁109は、下方に向かって突出する側面視略直角三角形状をなし、第1壁108と平行に延びるように形成され、後側壁部105の下端部に配置されている。
【0106】
第3壁110は、第1壁108の下端縁と第2壁109の上端縁とを連結し、これら第1壁108および第2壁109に対して直交方向に延びるように形成されている。
【0107】
第4壁111は、前後方向に延びる平面視略矩形状をなし、第1壁108と平行に延びるように形成され、後側壁部105の上端部に配置されている。なお、第4壁111は、幅方向において第1壁108と第2壁109との間に配置されている。
【0108】
第5壁112は、第1壁108の上端縁と第4壁111の下端縁とを連結し、これら第1壁108および第4壁111に対して直交方向に延びるように形成されている。
【0109】
第6壁113は、平面視略菱形状をなし、第1壁108と平行に延びるように形成され、幅方向最内側において、後側壁部105の後端部に配置されている。
【0110】
第7壁114は、第2壁109および第4壁111の後端縁と、第6壁113の前端縁とを連結し、これら第2壁109および第4壁111と第6壁113とに対して直交方向に延びるように形成されている。
【0111】
なお、第3壁110と第5壁112との間には、これらの対向方向に沿って、後述するドラム駆動ギヤ191を露出させるためのギヤ開口部196が形成されている。
【0112】
図18に示すように、右側壁97の後側壁部105は、左側壁96の後側壁部105と同様に形成される、前側壁部106と幅方向において面一で形成される第1壁108と、第1壁108の下方において、第1壁108よりも幅方向内側に配置される第2壁109と、第1壁108と第2壁109とを連結する第3壁110とを一体的に備えている。
【0113】
左側壁96および右側壁97の各前側壁部106は、図13および図14に示すように、現像カートリッジ28の着脱時に、現像ローラ軸64の軸端部を案内するためのローラ軸案内部115と、このローラ軸案内部115の後端に連続して設けられ、ローラ軸案内部115に案内される現像ローラ軸64の軸端部を受け入れる規制部材としてのローラ軸受入部116とを備えている。
【0114】
ローラ軸案内部115は、前側壁部106の上端縁として形成され、前側壁部106の前後方向途中から、前方から後方に向かって、斜め下方に延びた後、略水平方向の平坦状に延びるように形成されている。
【0115】
ローラ軸受入部116は、ローラ軸案内部115の後側に連続し、ローラ軸案内部115の後端部よりも上方に突出した突出壁117に、その突出壁117の前端縁から側面視略矩形状に切り欠くことによって形成されており、その下端縁が、ローラ軸案内部115の後端縁に連続している。
【0116】
左側壁96および右側壁97の各延長側壁部107は、左側壁96および右側壁97の各前側壁部106と幅方向において面一で、連続して形成されている。
【0117】
底壁98は、図13及び図14に示すように、左側壁96および右側壁97の下端縁を前後方向にわたって連結するように設けられ、断面略V字状に窪む後側底壁部193と、略平板状に形成される第2底壁としての前側底壁部194と、幅方向中央部が切り欠かれた略矩形平板状に形成される第1底壁としての延長底壁部195とが、後側から前側に向かって順次連続して形成されている。
【0118】
また、後側底壁部193と前側底壁部194との境界部付近には、図3、図14に示すように、前側に向かって下方に傾斜する傾斜板部331が形成されている。この傾斜板部331と前側底壁部194との間には、段差が形成されており、その段差部分において、用紙3をドラムカートリッジ27内に導き入れるための入紙口332が形成されている。
【0119】
さらにまた、傾斜板部331の後端部には、図13に示すように、幅方向において中央の所定幅の領域を挟む左右両側に、入紙口332から進入する用紙3の先端が感光ドラム92の周面に当接するように案内する用紙案内フィルム333が貼着されている。この用紙案内フィルム333が設けられていることによって、入紙口332からドラムカートリッジ27内に進入する用紙3は、用紙案内フィルム333に沿って進み、その先端が感光ドラム92の周面に当接する。そして、用紙3の先端は、感光ドラム92の回転につられて、感光ドラム92と転写ローラ94との間に導かれる。このように、用紙3が感光ドラム92に当接した後に、感光ドラム92と転写ローラ94との間に導かれることにより、用紙3と感光ドラム92との間でのリークを防止することができる。
【0120】
下側前壁99は、延長底壁部195の前端縁から上方に向かって直角方向に屈曲するように形成されている。この下側前壁99は、略矩形平板状をなし、幅方向両端部が、左側壁96および右側壁97と、直角方向に屈曲するようにして、連続して形成されている。
【0121】
また、この下側前壁99には、図13に示すように、下側前壁99の幅方向中央部において、その上端縁から正面視において略矩形状に切り欠かれることにより、上側切欠部202に連続する第2切欠部としての下側切欠部235が形成されている。これによって、現像カートリッジ28がドラムカートリッジ27に装着された状態では、上側切欠部202と下側切欠部235とで、正面視略矩形状の開口部が形成される。
【0122】
後上壁100は、図14に示すように、前方から後方に向かって下方に向けてやや傾斜する板状をなし、左側壁96および右側壁97の各後側壁部105の上端縁を、前後方向にわたって連結するように設けられている。この後上壁100は、その後端縁が、底壁98の後側底壁部193の後端縁と幅方向にわたって連結されている。
【0123】
また、この後上壁100には、その前部に、幅方向に延びる平面視略矩形状のレーザ入射窓121が開口されている。また、後上壁100には、その後部斜め上方に、スコロトロン型帯電器93を支持するための帯電支持部122と、その後部内側方に、クリーニングブラシ95を支持するためのブラシ支持部123とが、一体的に形成されている。
【0124】
さらに、後上壁100には、図13に示すように、右側壁97の突出壁117の上端部を挟持する右挟持部214が一体的に形成されている。この右挟持部214は、後上壁100の右前端角部から幅方向外方にやや張り出して、前方へ延び、突出壁117の上端面に上方から対向する平面視略矩形状の対向板215と、対向板215の下面からそれぞれ垂下し、突出壁117を挟んで幅方向に対向する左挟持板216および右挟持板217とを一体的に備えている。
【0125】
また、第5壁112の前側には、図13に示すように、左側壁96の後述する突出壁117の上端部を挟持する左挟持部210が形成されている。この左挟持部210は、第4壁111の前下角部から幅方向外方に延び、突出壁117の上端面に上方から対向する平面視略三角形状の対向板211と、対向板211の下面からそれぞれ垂下し、突出壁117を挟んで幅方向に対向する左挟持板212および右挟持板213とを一体的に備えている。
【0126】
そして、このドラム側筐体91では、図13および図14に示すように、左側壁96および右側壁97の各後側壁部105と、後上壁100と、その後上壁100に上下方向に対向する底壁98の後側底壁部193とで、ドラム収容部102が画成されている。これによって、ドラム収容部102は、ドラム側筐体91の後部において、前方が開放される空間として形成されている。
【0127】
また、左側壁96および右側壁97の各前側壁部106と、各前側壁部106に幅方向において連続する底壁98の前側底壁部194とで、現像カートリッジ収容部103が形成されている。これによって、現像カートリッジ収容部103は、ドラム側筐体91の前後方向途中部において、上方が開放され、前方が下側延長部104に連通し、後方がドラム収容部102に連通する空間として形成されている。
【0128】
また、左側壁96および右側壁97の延長側壁部107と、各延長側壁部107に幅方向において連続する底壁98の延長底壁部195と、下側前壁99とで、下側延長部104が画成されている。これによって、下側延長部104は、ドラム側筐体91の後部において、現像カートリッジ収容部103から後側に延設され、上方が開放され、その現像カートリッジ収容部103に連通する空間として形成されている。
【0129】
感光ドラム92は、図13に示すように、ドラム収容部102内に配置されている。この感光ドラム92は、円筒形状をなし、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されるドラム本体124と、このドラム本体124の軸心において、ドラム本体124の長手方向に沿って延びる金属製のドラム軸125とを備えている。
【0130】
ドラム軸125は、図19に示すように、ドラム側筐体91の左側壁96および右側壁97に回転不能に支持されている。ドラム本体124の軸方向両端部には、回転支持部材190が相対回転不能に嵌入されており、各回転支持部材190は、ドラム軸125の周りにおいて、相対回転可能に支持されている。これによって、ドラム本体124がドラム軸125に対して回転自在に支持される。
【0131】
なお、ドラム軸125の左側軸端部は、左側壁96の第1壁108から突出するように設けられており、その左側軸端部の端面は、アース接点部171の接点(アース接点276)が接触する感光体電極としてのアース電極127(図13および図15参照)とされている。
【0132】
また、ドラム本体124の左側端部には、ドラム軸125の周りにおいて回転自在に支持されるドラム駆動ギヤ191が相対回転不能に連結されている。このドラム駆動ギヤ191は、ギヤ開口部196から露出するように配置されている(図15参照)。また、ドラム本体124の右側端部には、右側壁97と右側の回転支持部材190との間において、ドラム軸125の周りに、圧縮ばね192が配置されている。これによって、ドラム駆動ギヤ191に幅方向の摩擦抵抗を生じさせ、ドラム本体124の回転駆動安定性を確保している。
【0133】
スコロトロン型帯電器93は、図14に示すように、ドラム収容部102内に配置され、感光ドラム92の後側斜め上方において、帯電支持部122に支持されており、感光ドラム92と接触しないように間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器93は、ワイヤ128、グリッド129およびワイヤクリーナ130を備えている。
【0134】
ワイヤ128は、帯電支持部122において、左側壁96および右側壁97の間に張設されている。また、ワイヤ128の左端部には、板金からなるワイヤ電極131が取り付けられており、そのワイヤ電極131は、帯電支持部122において、左側壁96の第4壁111の前端部に上下方向に形成されたスリットの間から幅方向外方に露出するように固定されている(図13および図17参照)。
【0135】
グリッド129は、幅方向に沿ってワイヤ128の下方を囲むように配置され、左側壁96および右側壁97の間に架設されている。また、グリッド129の左端部には、板金
からなるグリッド電極132が取り付けられており、そのグリッド電極132は、帯電支持部122において、左側壁96の第4壁111の後端部に前側下方から斜め後側上方に傾斜する方向に形成されたスリットの間から幅方向外方に露出するように固定されている(図13および図17参照)。
【0136】
ワイヤクリーナ130は、ワイヤ128を挟持した状態で、帯電支持部122において、幅方向に沿ってスライド自在に支持されている。このワイヤクリーナ130を幅方向に沿ってスライドさせることにより、ワイヤ128がクリーニングされる。
【0137】
転写ローラ94は、ドラム収容部102内に配置され、感光ドラム92の下方に配置されている。この転写ローラ94は、金属製の転写ローラ軸133と、その転写ローラ軸133の周りを被覆する、イオン導電性のゴム材料からなるゴムローラ134とを備える。
【0138】
この転写ローラ軸133の左側軸端部の端面には、ドラム側筐体91に支持されている転写電極137が当接している。
【0139】
クリーニングブラシ95は、図14に示すように、ドラム収容部102内に配置され、感光ドラム92の後側側方において、ブラシ支持部123に支持されている。このクリーニングブラシ95は、幅方向に沿って延びる略矩形細長状の支持板に多数のブラシ毛が植設されている。クリーニングブラシ95は、ブラシ支持部123に支持された状態で、感光ドラム92の表面にブラシ毛が幅方向に沿って接触するように、感光ドラム92に対して前後方向に対向配置されている。
【0140】
また、このクリーニングブラシ95の支持板の左側端部には、板金からなるクリーニング電極148が取り付けられている。このクリーニング電極148は、ブラシ支持部123において、左側壁96の第6壁113の後端部に上下方向に形成されたスリットの間から幅方向外方に露出するように固定されている(図17参照)。
【0141】
現像カートリッジ収容部103には、現像カートリッジ28の各位置決め部84に当接される突起部118と、用紙3を案内するための第2ガイド部としての後側リブ162とが設けられている。
【0142】
突起部118は、図13に示すように、前側底壁部194の前後方向途中において、幅方向において互いに間隔を隔てて2つ設けられている。各突起部118は、ドラムカートリッジ27に装着される現像カートリッジ28の各位置決め部84と対向配置され、上方に向かって断面半円状に突出するように形成されている。
【0143】
後側リブ162は、図15および図16に示すように、前側底壁部194の裏面(底面)から下方に向かって突出され、その後部に、幅方向において互いに間隔を隔てて配置され、前後方向に延びる複数の第1後側リブ163と、その第1後側リブ163に対して前側に配置され、幅方向において互いに間隔(第1後側リブ163よりも幅広の間隔)を隔てて配置され、前後方向に延びる複数の第2後側リブ164とを備えている。
【0144】
また、この現像カートリッジ収容部103には、図13に示すように、左側壁96および右側壁97において、現像カートリッジ28の各トナー検知窓85と幅方向において対向する位置に、トナーエンプティセンサ371の光を通過させるためのトナー通過窓101が設けられている。
【0145】
また、下側延長部104は、図13に示すように、本体ケーシング2に対してドラムカートリッジ27を位置決めするための位置決め部としてのドラム側ボス150とを備えて
いる。
【0146】
このドラム側ボス150は、円筒状をなし、左側壁96および右側壁97の延長側壁部107において、各延長側壁部107の前端部かつ下端部の外面から、幅方向両外方へ向かってそれぞれ突出するように設けられている。
【0147】
また、下側延長部104には、図16に示すように、用紙3を感光ドラム92に向けて搬送するための、上側のレジストローラ14と、用紙3を案内するための第1ガイド部としての前側リブ165とが設けられている。
【0148】
各前側リブ165は、底壁98の延長底壁部195の裏面(底面)において、上側のレジストローラ14の前側であって、下側前壁99から切り欠かれる下側切欠部235との対向部分(すなわち、幅方向中央部)を含む幅方向全体にわたって設けられている。この前側リブ165は、たとえば、ポリアセタール樹脂などの、現像側筐体29およびドラム側筐体91よりも硬質の樹脂材料から、ドラム側筐体91とは別途形成されており、用紙3との接触で磨耗したときに、交換できるようにされている。より具体的には、延長底壁部195における下側切欠部235との対向部分は、略矩形平板状に形成されており、前側リブ165は、その対向部分の裏面(底面)において、幅方向に互いに間隔(第2後側リブ164よりも幅広の間隔)を隔てて配置され、前後方向に延びるように複数形成されている。
【0149】
複数本の前側リブ165は、幅方向に互いに間隔(第2後側リブ164よりも幅広の間隔)を隔てて、前後方向に延びるように配置され、幅方向に延びる複数本の連結部材227で連結されることにより一体化されて、延長底壁部195の下面に取り付けられている。
【0150】
この下側延長部104には、ドラム側把持部234が設けられている。ドラム側把持部234は、下側切欠部235と、この下側切欠部235に設けられるドラム側取っ手236とを備えている。
【0151】
下側切欠部235は、下側延長部104の幅方向中央部において、平面視において延長底壁部195の前端部が幅方向に沿って略矩形状に切り欠かれ、また、正面視において下側前壁99の上端部が幅方向に沿って略矩形状に切り欠かれるように、これら延長底壁部195および下側前壁99を連続して切り欠くように形成されている。この下側切欠部235は、上壁延長部50に形成された上側切欠部202よりも少し幅狭に形成されている。
【0152】
ドラム側取っ手236は、下側切欠部235の幅方向両端縁から略鉛直上方に延びる左右1対の側支持部237と、下側切欠部235の後端縁から前側に少し傾斜して上方に延びる後支持部238と、これら側支持部237および後支持部238の上端間に架設された平面視略矩形状の天面部239とを一体的に備えている。
【0153】
天面部239には、後側の略半分の部分が相対的に高く、前側の略半分の部分が相対的に低くなるように段差261が形成されている。
【0154】
また、後支持部238には、矩形状の開口240が形成されている。これによって、下側延長部104は、ドラム側筐体91の後部において、現像カートリッジ収容部103から後側に延設され、その現像カートリッジ収容部103に開口240を介して連通し、ドラム側取っ手236によって区画される正面視略矩形状の開口部を有する空間として形成されている。
【0155】
(4)プロセスカートリッジについて
まず、プロセスカートリッジ20において、現像カートリッジ28をドラムカートリッジに装着する方法について説明する。
【0156】
図20は、図3に示すプロセスカートリッジ20において、現像カートリッジ28をドラムカートリッジ27に装着する状態を示す工程図であって、(a)から(c)の順に進行する。なお、図20では、カバー延長部86、前側壁部106の一部を切り欠いている。
【0157】
図20(a)が参照されるように、現像カートリッジ28現像ローラ軸64の端部に設けられたのカラー部材83(図面では見えないが右側においては軸受部材82が設けられている。以下、カラー部材83を例に説明する。)を、ドラムカートリッジ27のローラ軸案内部115に沿って案内し、その後、その現像ローラ軸64の両端部に設けられたカラー部材83および軸受部材82を、ローラ軸受入部116の後端縁に当接させ、各ローラ軸受入部116に受け入れさせる。また、これと同時に、現像カートリッジ28の上側延長部37の各現像側ボス79を、ドラムカートリッジ27の下側延長部104の各押圧部149に係止させる。
【0158】
なお、このようにして、現像カートリッジ28が現像カートリッジ収容部103に装着された状態では、現像ローラ32が感光ドラム92に対して接触される。
【0159】
図20(a)に示すように、まず、現像カートリッジ28を、ドラムカートリッジ27の現像カートリッジ収容部103の上方に配置し(図20(a)参照)、現像ローラ軸64の端部に設けられたカラー部材83(図面では見えないが右側においては軸受部材82が設けられている。以下、カラー部材83を例に説明する。)を、ローラ軸案内部115に沿って案内しつつ、現像カートリッジ28の前端部を降下させる。
【0160】
これにより、図20(b)に示すように現像カートリッジ28における係合突起440が、ドラム側把持部234における天面部239の後側にある後支持部238と当接する。さらに現像カートリッジ28を降下させると、係合突起440における後支持部238との当接個所が下方から先端部440a側に移動する。これにより、現像カートリッジ28は、カラー部材83を軸に揺動されるとともに、ローラ軸案内部115に案内されて図中左側に移動される。このとき、先端部440aが後支持部238を押圧するので、その作用力によって樹脂からなるドラム側把持部234が図中矢印にて示すように右側(現像カートリッジ28における前側)に逃げるように歪むとともに係合突起440を後側(図中左側)に押圧する反作用力を生じさせる。この力によって、現像カートリッジ28が押されてカラー部材83がローラ軸受入部116の後端縁側に移動する。ここで、現像カートリッジ28における後側下壁部43の後端部には、図7に示すように、背面視略L字状のストッパ341が幅方向両端に設けられており、これらストッパ341は、現像カートリッジ28がドラムカートリッジ27に装着されるときに、ドラムカートリッジ27に設けられた各軸受支持部144(図13参照)に当接し、現像カートリッジ28のそれ以上の後方への移動が規制される。
【0161】
現像カートリッジ28の降下をさらに進めると、係合突起440は、図20(c)の部分拡大図に示すようにその先端部440aが後支持部238に設けられた開口240に入りこむ。そこで、係合突起440は、先端部440aよりも上における飛び出し量の少ない部分が後支持部238と当接するので、ドラム側把持部234の歪がある程度戻り作用反作用力が弱まるとともに、後支持部238に掛止される。これにより現像カートリッジ28は、ストッパ341の軸受支持部144(ともに図7参照)への当接と、係合突起4
40の後方への押圧とによって、ドラムカートリッジ27に対して前後方向において位置決めされる。
【0162】
このように係合突起440が後支持部238と係合して掛止されるので、現像カートリッジ28は、その上方向への揺動を規制されるとともに、ドラム側把持部234の弾性歪により後方(図中左側)へ付勢された状態を維持しながらプロセスカートリッジ20として一体化される。つまり、係合突起440は、現像カートリッジ28において前方に突設されることにより位置決め機能と押圧機能をとの機能を果たしている。
【0163】
この押圧機能により、現像カートリッジ28が後方に押圧されることにより、図3に示すように現像ローラ32と感光ドラム92との当接を押圧した状態に保つことができ、確実に現像剤を感光ドラム92に供給できるようになる。
【0164】
なお、係合突起440をあまり前側に突出させるとドラム側把持部234の歪みが大きくなり破損してしまう可能性があるので、このように押圧した状態を保つためには、係合突起440の前側への飛び出し量をドラムカートリッジ27との係合個所に合わせて設計すればよい。
【0165】
図21に示すように、現像カートリッジ28がドラムカートリッジ27に装着された状態においては、切欠部241以外のドラム側取っ手236を把持することにより、本体ケーシング2(図1参照)に対して、ドラムカートリッジ27と現像カートリッジ28との一体的な着脱を確実に達成することができる。
【0166】
言い換えれば、本体ケーシング2に対して、ドラムカートリッジ27と現像カートリッジ28とを一体的に装着するときに、現像カートリッジを把持しなくてもよいので、ドラムカートリッジ27から現像カートリッジ28が離脱したり、本体ケーシング2からドラムカートリッジ27と現像カートリッジ28とを一体的に離脱させるときに、誤って、現像カートリッジ28のみ引き出そうとすることを防止することができる。
【0167】
図22は、プロセスカートリッジ20を前側左斜め下から見た斜視図である。
同図に示すように、係合突起440は、開口240から正面側に臨んでいるので、現像カートリッジ28を現像カートリッジ収容部103から離脱させる場合には、片手を上向きにして親指を天面部239の上から押し当てるとともに残りの指を開口240から現像カートリッジ28の前側下壁部44に押し当てつつ、係合突起440へ指を引っ掛けて上方へ持ち上げることによって離脱させることができる。そのため、ユーザは、現像カートリッジ28の交換の際には、片手のみでドラムカートリッジ27から容易に離脱させることができるので、ユーザにとって利便性が向上する。
【0168】
また、現像カートリッジ28のドラムカートリッジ27に対する装着時には、ドラムカートリッジ27の各突起部118が、現像カートリッジ28の各位置決め部84に当接して位置決めされ、現像カートリッジ28が、ドラムカートリッジ27に対して、位置決めして固定される。
【0169】
そして、このようにして、現像カートリッジ28がドラムカートリッジ27に装着され、プロセスカートリッジ20が構成される。
【0170】
上側のレジストローラ14は、底壁98の延長底壁部195の裏面(底面)において、第2後側リブ164の前側(前後方向において、前側リブ165と後側リブ162との間)に、幅方向に沿って回転自在に設けられており、ドラムカートリッジ27が本体ケーシング2に装着されたときに、下側のレジストローラ14と上下方向において対向配置され
る(図1参照)。
【0171】
図22は、プロセスカートリッジ20の正面側左斜め上方から見た斜視図である。図23は、図3に示すプロセスカートリッジ20の左側面図である。図24は、図3に示すプロセスカートリッジ20の右側面図である。図25は、図3に示すプロセスカートリッジ20の平面図である。
【0172】
また、図23および図25に示すように、ドラム側筐体91の左側壁96に、クリーニング電極148、グリッド電極132、ワイヤ電極131、転写電極137が設けられ、また、その左側壁96からアース電極127が突出するように設けられている。また、現像側筐体29の左側壁38に、現像ローラ電極76が、ドラム側筐体91の左側壁96から突出するように設けられている。すなわち、すべての電極(クリーニング電極148、グリッド電極132、ワイヤ電極131、アース電極127、転写電極137および現像ローラ電極76)が、幅方向左側に配置されている。
【0173】
また、ギヤ機構部45も、現像側筐体29の左側壁38に設けられており、これら電極と同じ幅方向左側に配置されている。より具体的には、これらすべての電極と、ギヤ機構部45とは、幅方向左側において、このプロセスカートリッジ20の前後方向中心部(図23において、点Cで示される。)よりも後側に集中して配置されており、さらに、すべての電極は、入力ギヤ68に対して後側に配置されている。
【0174】
そして、このプロセスカートリッジ20は、図2に示すように、本体ケーシング2に装着される。プロセスカートリッジ20は、本体ケーシング2に装着されると、図1に示すように、ドラムカートリッジ27のドラム側ボス150が、本体ケーシング2に設けられている位置決め部材166に係合され、これによって、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に対して位置決めされる。
【0175】
(5)レーザプリンタの左フレームの構成
次に、レーザプリンタ1の左フレームに関する詳細な構成について、主に、図26〜図27を参照しながら以下に説明する。
【0176】
図26は、図1に示すレーザプリンタ1の筐体を外したものであって、プロセスカートリッジ20が装着された状態の要部平面図を示す。図27は、プロセスカートリッジ20が装着されるレーザプリンタ1の左フレーム167の内側面図である。
【0177】
本体ケーシング2には、図26に示すように、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20に対して左側方に対向配置される左フレーム167が設けられている。この左フレーム167には、クリーニング接点部168、グリッド接点部169、ワイヤ接点部170、アース接点部171、転写接点部172および現像ローラ接点部173が設けられている。これら接点部は、本体ケーシング2内に設けられる図示しない電源基板(高圧電源基板)に接続されている。
【0178】
一方、図27に示すように、左フレーム167の内側面(プロセスカートリッジ20に対向する面)には、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着されたときに、そのプロセスカートリッジ20の左側面に配置されたワイヤ電極131(図23参照)、転写電極137(図23参照)、現像ローラ電極76(図23参照)、グリッド電極132(図23参照)およびクリーニング電極148(図23参照)とそれぞれ対向する位置に配置され、それらの各電極に対してそれぞれ当接するワイヤ接点271、転写接点272、現像ローラ接点273、グリッド接点274およびクリーニング接点275が設けられている。
【0179】
ワイヤ接点271は、針金を平面視略コ字状に屈曲して形成され、ワイヤ接点部170(図26参照)に配線を介して接続されている。
【0180】
転写接点272は、針金を平面視略コ字状に屈曲して形成され、ワイヤ接点271の鉛直方向下方に配置されている。この転写接点272は、転写接点部172(図26参照)に配線を介して接続されている。
【0181】
現像ローラ接点273は、針金を側面視略三角形状に屈曲して形成され、ワイヤ接点271の前側斜め下方であって、転写接点272の前側斜め上方に配置されている。この現像ローラ接点273は、現像ローラ接点部173(図26参照)に配線を介して接続されている。
【0182】
グリッド接点274は、針金を平面視略コ字状に屈曲して形成され、ワイヤ接点271の後側斜め下方に配置されている。このグリッド接点274は、グリッド接点部169(図26参照)に配線を介して接続されている。
【0183】
クリーニング接点275は、針金を平面視略コ字状に屈曲して形成され、グリッド接点274の後側斜め下方であって、転写接点272の後側斜め上方に配置されている。このクリーニング接点275には、クリーニング接点部168(図26参照)に配線を介して接続されている。
【0184】
さらに、左フレーム167の内側面には、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着されたときに、アース電極127が当接するアース接点276が設けられている。このアース接点276は、針金を側面視略三角形状に屈曲して形成され、プロセスカートリッジ20の左側面に配置されたアース電極127と対向する位置であって、ワイヤ接点271と転写接点272との間に配置されている。また、アース接点276は、アース接点部171(図26参照)に配線を介して接続されている。
【0185】
クリーニング接点部168には、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20のクリーニング電極148に接触するように配置されているクリーニング接点275が、配線を介して接続されており、クリーニング電極148に、電源基板からのクリーニングバイアスを印加する。なお、クリーニングバイアスは、約400Vに設定されている。
【0186】
グリッド接点部169には、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20のグリッド電極132に接触するように配置されているグリッド接点274が、配線を介して接続されており、グリッド電極132に、電源基板からのグリッド電圧を印加する。なお、グリッド電圧は、約900Vに設定されている。
【0187】
ワイヤ接点部170には、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20のワイヤ電極131に接触するように配置されているワイヤ接点271が、配線を介して接続されており、ワイヤ電極131に、電源基板からの放電電圧を印加する。なお、放電電圧は、約7000Vに設定されている。
【0188】
アース接点部171には、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20のアース電極127に接触するように配置されているアース接点276が、配線を介して接続されており、アース電極127を接地している。
【0189】
転写接点部172には、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20の転
写電極137に接触するように配置されている転写接点272が、配線を介して接続されており、転写電極137に、電源基板からの転写バイアスを印加する。なお、転写バイアスは、順転写バイアスとして最大約−6500Vが、逆転写バイアスとして約1600Vが、それぞれ設定されている。
【0190】
現像ローラ接点部173には、後述する現像ローラ接点273が、配線を介して接続されており、現像ローラ電極76に、電源基板からの現像バイアスを印加する。なお、現像バイアスは、約400Vに設定されている。
【0191】
また、左フレーム167には、現像ローラ接点273の上方近傍であって、ワイヤ接点271の水平方向前方に、入力ギヤ68の連結孔74に進退自在に連結されるカップリング部材73が設けられている。
【0192】
さらに、左フレーム167の内側面には、転写接点272およびアース接点276の後方であって、グリッド接点274の下方に、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着されたときに、そのプロセスカートリッジ20(ドラムカートリッジ27)に設けられているドラム駆動ギヤ191(図15参照)と噛合するドラムギヤ321が配置されている。
【0193】
また、左フレーム167の内側面には、現像ローラ接点273の前側であって、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着された状態で、ドラム側筐体91の左側壁96に形成されたトナー通過窓101(図13参照)と幅方向に対向する位置に、現像カートリッジ28(トナー収容室30)内に収容されるトナーのエンプティ状態を検知するためのトナーエンプティセンサ371が配置されている。このトナーエンプティセンサ371は、発光素子および受光素子の対からなり、左フレーム167には、それら発光素子および受光素子のうちの一方が配置されている。
【0194】
さらに、トナーエンプティセンサ371の前側には、プロセスカートリッジ20が装着された状態で、そのプロセスカートリッジ20に保持されているレジストローラ14の左側軸端部を下方に押圧するためのレジストローラ押圧ばね372が配置されている。このレジストローラ押圧ばね372は、ねじりばねからなり、左フレーム167から幅方向内方へ突出した軸373に支持されて、その一端部が次に述べる電極案内面322に沿って前側斜め上方に向けて延び、他端部が前側斜め下方に延びるように設けられている。
【0195】
また、前後方向におけるトナーエンプティセンサ371とレジストローラ押圧ばね372との間であって、これらトナーエンプティセンサ371およびレジストローラ押圧ばね372の上方に、側面視略V字状の新品検出アクチュエータ374が配置されている。この新品検出アクチュエータ374は、左フレーム167から幅方向内方へ突出した軸375に揺動可能に支持されて、図示しないばねによって、常には下端部が前方に向けて付勢されている。
【0196】
さらにまた、左フレーム167の内側面には、本体ケーシング2に対するプロセスカートリッジ20の装着時に、アース電極127および現像ローラ電極76を案内するための電極案内面322と、アース接点276の近傍に設けられ、本体ケーシング2にプロセスカートリッジ20が装着された状態で、アース電極127を受け入れるアース電極受入部323とが形成されている。
【0197】
電極案内面322は、左フレーム167の前端上部からアース電極受入部323(ドラムギヤ321)に向かって、後側が下方に傾斜した傾斜面であり、その後端がアース電極受入部323に連続している。また、この電極案内面322は、側面視で、現像ローラ接
点273およびアース接点276を横切るように形成されており、これら現像ローラ接点273およびアース接点276は、電極案内面322から上方に突出するように設けられている。
【0198】
そして、プロセスカートリッジ20の装着時には、電極案内面322に案内されるアース電極127が、現像ローラ接点273を下方に押し下げつつ、現像ローラ接点273を乗り越え、さらに、アース接点276を下方に押し下げつつ、アース接点276を乗り越えて、アース電極受入部323に受け入れられる。アース電極受入部323にアース電極127が受け入れられると、アース接点276のばね性によって、アース電極127が後側斜め上方へと押圧される。これによって、アース電極127のアース電極受入部323からの離脱が阻止されるとともに、アース電極127に対してアース接点276が確実に当接される。
【0199】
また、電極案内面322に案内される現像ローラ電極76は、現像ローラ接点273を下方に押し下げつつ、その現像ローラ接点273を乗り越え、プロセスカートリッジ20の装着が完了すると(アース電極127がアース電極受入部323に受け入れられると)、現像ローラ接点273が前側斜め下方から当接し、現像ローラ接点273のばね性によって後側斜め上方へと押圧される。このように、現像ローラ接点273が、プロセスカートリッジ20の装着時に現像ローラ電極76に対して前側斜め下方から当接するように配置されていることによって、現像ローラ接点273を現像ローラ電極76の上方から当接するように配置した構成に比べて、現像ローラ接点273とワイヤ接点271との間隔を広げることができ、現像ローラ接点273とワイヤ接点271との間でのリークを防止することができる。
【0200】
また、新品の現像カートリッジ28(プロセスカートリッジ20)が装着されるときには、その装着の途中で、現像カートリッジ28に備えられている新品検出器301の新品検出レバー302(図21参照)が新品検出アクチュエータ374の下端部に当接し、この新品検出アクチュエータ374の下端部が新品検出レバー302によって後方に向けて押圧される。これにより、新品検出アクチュエータ374が図中反時計回りに回動し、この新品検出アクチュエータ374の回動に基づいて、現像カートリッジ28が新品であることが検出される。一方、新品検出器301の新品検出レバー302は、現像カートリッジが初めて使用されたときに、レバー突出孔の一端部から他端部に移動されるため、旧品の現像カートリッジ28が装着されるときには、新品検出レバー302は新品検出アクチュエータ374に当接せず、新品検出アクチュエータ374は回動しない。これに基づいて、その装着された現像カートリッジ28が旧品であることを検出することができる。
【0201】
また、プロセスカートリッジ20が装着された状態では、ドラム側筐体91の左側壁96に形成されたトナー通過窓101とトナーエンプティセンサ371が幅方向に対向する。さらに、プロセスカートリッジ20に保持されているレジストローラ14の左側軸端部にレジストローラ押圧ばね372の下端部が当接し、このレジストローラ押圧ばね372によってレジストローラ14の左側軸端部が下方に向けて押圧される。
【0202】
また、左フレーム167の内側面には、前側下端部において、この左フレーム167に回転可能に支持されたレバー駆動力伝達ギヤ277の一部が露出している。給紙トレイ9(図1参照)を本体ケーシング2に装着すると、給紙トレイ9に備えられた入力ギヤ(図示せず)がレバー駆動力伝達ギヤ277と噛合する。そして、レバー駆動力伝達ギヤ277から入力ギヤに駆動力が入力されると、その駆動力によってレバー17(図1参照)が回転し、このレバー17によって用紙押圧板15の前端部が持ち上げられる。また、このときレバー駆動力伝達ギヤ277が入力ギヤに対して給紙トレイ9を装着方向へ付勢する力を与えることにより、給紙トレイ9は、レバー駆動力伝達ギヤ277と後述するトレイ
ロック片283(図28参照)との協働によって、本体ケーシング2からの離脱が規制される。
【0203】
また、プロセスカートリッジ20では、ギヤ機構部45も、すべての電極と同じ幅方向左側に配置されている。そのため、より一層、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0204】
さらに、ギヤ機構部45と、すべての電極とは、幅方向左側において、このプロセスカートリッジ20の前後方向中心部(図23において、点Cで示される。)よりも後側に集中して配置されている。これによって、ギヤ機構部45およびすべての電極を集中して配置することによる、装置の簡略化および小型化を図ることができる。
【0205】
また、すべての電極は、ギヤ機構部45の入力ギヤ68に対して後側に配置されている。これによって、すべての電極の確実な位置決めと、プロセスカートリッジ20に対する電力および駆動力の安定した供給を達成することができる。また、すべての電極を、ギヤ機構部45の入力ギヤ68に対して後側に配置すれば、その入力ギヤ68の連結孔74に対して進退するカップリング部材73が、これら電極と干渉することを防止することができる。そのため、これら電極のカップリング部材73の干渉による損傷の防止を図ることができる。
【0206】
また、現像カートリッジ28では、図12に示すように、供給ローラ軸62の右側軸端部および現像ローラ32の右側軸端部は、共通の樹脂材料からなる軸受部材82によって、回転自在に支持されている。また、供給ローラ軸62の左側軸端部および現像ローラ32の左側軸端部には、共通の導電性の樹脂材料からなるカラー部材83が装着されており、供給ローラ31と現像ローラ32とを同電位に保持している。
【0207】
これによって、供給ローラ軸62の右側軸端部および現像ローラ32の右側軸端部の両方を同時に支持する軸受部材82を、位置決め精度を高めるべく、大きく形成しても、その軸受部材82を、廉価な絶縁材料で形成することができる。そのため、位置決め精度の向上を図りつつ、コストの低減化を図ることができる。一方、供給ローラ軸62の左側軸端部および現像ローラ32の左側軸端部には、導電材料からなるカラー部材83によって接続されているので、これらを同電位に保持することができる。
【0208】
また、この現像カートリッジ28では、図5に示すように、ギヤカバー77が、ギヤ機構部45の各種ギヤ(入力ギヤ68、アジテータ駆動ギヤ69、中間ギヤ70、現像ローラ駆動ギヤ71および供給ローラ駆動ギヤ72)および現像ローラ軸64の左側軸端部(つまり、現像ローラ電極76)の両方を保持するので、両者の位置決め精度の向上を図ることができる。そのため、部品点数の低減化および装置構成の簡略化を図りつつ、現像カートリッジ28に対する電力および駆動力の安定した供給を達成することができる。
【0209】
また、このギヤカバー77もまた、各種ギヤおよび現像ローラ軸64の左側軸端部が配置されている左側壁38に配置されているので、より一層、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0210】
また、この状態においては、現像ローラ接点273が、現像ローラ電極76と幅方向において重なるように接触され、現像ローラ電極76が現像ローラ接点273によって押圧されるので、カップリング部材73から入力ギヤ68に対して駆動力が伝達されたときに、現像ローラ接点273によって、その駆動力によって現像カートリッジ28の左側壁38が従動することを防止することができる。そのため、現像カートリッジ28に対する電力および駆動力の安定した供給を達成することができる。
【0211】
とりわけ、このプロセスカートリッジ20では、現像カートリッジ28の現像ローラ軸64の両端部に設けられたカラー部材83および軸受部材82が、ドラムカートリッジ27の各ローラ軸受入部116に受け入れられているので、カップリング部材73から入力ギヤ68に対して駆動力が伝達されたときには、各ローラ軸受入部116の現像ローラ軸64の両端部に設けられたカラー部材83および軸受部材82に対する嵌合によって、ドラム側筐体91で現像側筐体29の移動を規制して、現像カートリッジ28の左側壁38が従動することを、より確実に防止することができる。
【0212】
(6)レーザプリンタの右フレームの構成
図28は、プロセスカートリッジ20が装着されるレーザプリンタ1の右フレームの内側面図である。
【0213】
本体ケーシング2には、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20に対して右側方に対向配置される右フレーム281が設けられている。
【0214】
この右フレーム281の内側面には、本体ケーシング2に対するプロセスカートリッジ20の装着時に、ドラム軸125および現像ローラ軸64の各右側軸端部を案内するための軸案内面361と、本体ケーシング2にプロセスカートリッジ20が装着された状態で、ドラム軸125の右側軸端部を受け入れるドラム軸受入部362とが形成されている。
【0215】
軸案内面361およびドラム軸受入部362は、本体ケーシング2の幅方向において、それぞれ左フレーム167の電極案内面322およびアース電極受入部323と対象に対向するように形成されている。すなわち、軸案内面361は、右フレーム281の前端上部からドラム軸受入部362に向かって、後側が下方に傾斜した傾斜面に形成され、その後端がドラム軸受入部362に連続している。
【0216】
そして、プロセスカートリッジ20の装着時には、アース電極127(ドラム軸125の左側軸端部)および現像ローラ電極76(現像ローラ軸64の左側軸端部)が左フレーム167の電極案内面322に案内される一方で、ドラム軸125および現像ローラ軸64の各右側軸端部が軸案内面361に案内される。そして、アース電極127がアース電極受入部323に受け入れられるのと同時に、ドラム軸125の右側軸端部がドラム軸受入部362に受け入れられる。
【0217】
また、右フレーム281の内側面には、現像ローラ接点273の前側であって、プロセスカートリッジ20が本体ケーシング2に装着された状態で、ドラム側筐体91の右側壁97に形成されたトナー通過窓101(図13参照)と幅方向に対向する位置に、トナーエンプティセンサ371を構成する発光素子および受光素子のうち、左フレーム167に配置された素子と異なる素子が配置されている。
【0218】
さらに、トナーエンプティセンサ371の前側には、プロセスカートリッジ20が装着された状態で、そのプロセスカートリッジ20に保持されているレジストローラ14の右側軸端部を下方に押圧するためのレジストローラ押圧ばね381が配置されている。このレジストローラ押圧ばね381は、ねじりばねからなり、右フレーム281から幅方向内方へ突出した軸382に支持されて、その一端部が軸案内面361に沿って前側斜め上方に向けて延び、他端部が前側斜め下方に延びるように設けられている。
【0219】
プロセスカートリッジ20が装着された状態では、ドラム側筐体91の右側壁97に形成されたトナー通過窓101とトナーエンプティセンサ371が幅方向に対向する。さらに、プロセスカートリッジ20に保持されているレジストローラ14の右側軸端部にレジストローラ押圧ばね381の下端部が当接し、このレジストローラ押圧ばね381によっ
てレジストローラ14の右側軸端部が下方に向けて押圧される。
【0220】
また、右フレーム281の内側面には、前側下端部に、幅方向外側に向けて窪んだ凹部282が形成されており、その凹部282内には、給紙トレイ9(図1参照)の離脱を防止するためのロック機構としてのトレイロック片283が備えられている。
【0221】
トレイロック片283は、前後方向に延び、先端部が凹部282外に向かうように湾曲した湾曲アーム284と、この湾曲アーム284の先端部に設けられた当接部285とを備えている。湾曲アーム284の基端部は、凹部282内において上下方向に延びる軸286に揺動自在に取り付けられている。また、湾曲アーム284には、図示しないばねが接続されており、このばねによって、常には、当接部285が凹部282外に突出する方向に弾性付勢されている。
【0222】
給紙トレイ9が本体ケーシング2に装着されるときには、給紙トレイ9の右側面から膨出するロック片係止部(図示せず)がトレイロック片283の当接部285に当接し、トレイロック片283は、そのロック片係止部の移動に伴って、図示しないばねの付勢力に抗して、当接部285が凹部282内に退避する方向に押圧される。そして、ロック片係止部が当接部285を乗り越えると、トレイロック片283は、図示しないばねの付勢力によって、当接部285が凹部282から突出する方向に復帰し、当接部285がロック片係止部の前側から係止される。これによって、本体ケーシング2からの給紙トレイ9の所望しない離脱を防止することができる。
【0223】
また、右フレーム281の内側面には、給紙トレイ9が本体ケーシング2に装着されたときに、給紙トレイ9の右側面に形成されたアース接続孔(図示せず)に嵌り込む押圧板アース接点287が突出して設けられている。
【0224】
さらに、右フレーム281には、その上端部の前後方向中央部に、プロセスカートリッジ20や定着部21からの発熱を本体ケーシング2の外部に放熱するためのファン288が配置されている。このファン288は、右フレーム281を幅方向内側と幅方向外側とを連通するように配置されている。(7)カップリング部材を進退させるための機構
図29および図30はともに、カップリング部材73の進退動作を説明するための図であって、(a)は、カップリング部材73の進出状態を示し、(b)は、カップリング部材73の退避状態を示す。
【0225】
左フレーム167には、入力ギヤ68の連結孔74(図21参照)に進退自在に連結されるカップリング部材73と、そのカップリング部材73を進退させるためのアーム291とが設けられている。アーム291は、前後方向に沿って延びるアーム部292と、そのアーム部292の後端部に設けられるカム部293とを一体的に備えている。
【0226】
カム部293には、カップリング部材73が挿通される前後方向に延びる長孔が形成されており、その長孔の後端部の周りには、幅方向に厚く形成される退避部294が設けられている。また、長孔の前端部の周りには、幅方向に薄く形成される進出部295が設けられている。
【0227】
そして、このアーム291は、その後端部の長孔にカップリング部材73が挿通された状態で、左フレーム167に沿って前後方向に移動可能に支持されている。また、このアーム291は、フロントカバー7の開閉に連動して、前後方向に移動するように設けられている。
【0228】
カップリング部材73は、本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20の
入力ギヤ68の連結孔74に、幅方向において対向配置されている。このカップリング部材73には、本体ケーシング2内に設けられるモータ(図示せず)からの回転駆動力が入力されている。また、このカップリング部材73は、付勢ばね(図示せず)によって、常には、幅方向内側、つまり、連結孔74に向かって付勢されている。
【0229】
そして、プロセスカートリッジ20の本体ケーシング2に対する着脱時において、フロントカバー7を開くと、アーム291は、そのフロントカバー7の開放に連動して、前方に移動し、図29(b)および図30(b)に示すように、カップリング部材73に退避部294が係合する。すると、カップリング部材73は、付勢ばねの付勢力に抗して、入力ギヤ68の連結孔74から退避する。
【0230】
また、プロセスカートリッジ20の本体ケーシング2に対する装着後において、フロントカバー7を閉めると、アーム291は、そのフロントカバー7の閉鎖に連動して、後方に移動し、図29(a)および図30(a)に示すように、カップリング部材73に進出部295が係合する。すると、カップリング部材73は、付勢ばねの付勢力によって、入力ギヤ68の連結孔74内に進出して、相対回転不能に連結される。これによって、カップリング部材73からの駆動力が入力ギヤ68に伝達され、この入力ギヤ68に伝達される駆動力によって、供給ローラ31、現像ローラ32およびアジテータ46が回転される。そして、このようにして本体ケーシング2に装着されたプロセスカートリッジ20では、図1に示すように、まず、現像カートリッジ28のトナー収容室30に収容されているトナーがアジテータ46によって攪拌され、トナー放出口58から現像室36に向けて放出される。
【0231】
トナー放出口58から現像室36へ放出されたトナーは、供給ローラ31の回転により、現像ローラ32に供給され、このとき、供給ローラ31と、現像バイアスが印加されている現像ローラ32との間で正に摩擦帯電される。
【0232】
現像ローラ32の表面に供給されたトナーは、現像ローラ32の回転に伴って、層厚規制ブレード33の圧接部67と現像ローラ32との間に進入し、一定厚さの薄層として現像ローラ32の表面に担持される。
【0233】
一方、スコロトロン型帯電器93は、グリッド電圧および放電電圧の印加によりコロナ放電を発生させて、感光ドラム92の表面を一様に正帯電させている。感光ドラム92の表面は、感光ドラム92の回転に伴って、スコロトロン型帯電器93により一様に正帯電された後、スキャナ部19からのレーザビームの高速走査により露光され、用紙3に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0234】
さらに感光ドラム92が回転すると、次いで、現像ローラ32の表面に担持されかつ正帯電されているトナーが、現像ローラ32の回転により、感光ドラム92に対向して接触するときに、感光ドラム92の表面に形成されている静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム92の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給される。これにより、感光ドラム92の静電潜像は、可視像化され、感光ドラム92の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
【0235】
その後、さらに感光ドラム92が回転し、転写ローラ94と対向すると、感光ドラム92の表面に担持されたトナー像は、レジストローラ14によって搬送されてくる用紙3が、感光ドラム92と転写ローラ94との間の転写位置を通過する間に、転写ローラ94に印加されている転写バイアスによって、用紙3に転写される。トナー像が転写された用紙3は、次に述べる定着部21に搬送される。
【0236】
そして、さらに感光ドラム92が回転し、クリーニングブラシ95と対向すると、転写後に感光ドラム92の表面に付着する用紙3からの紙粉が、クリーニングブラシ95に印加されているクリーニングバイアスによって吸引されながら、ブラシによって絡め取られる。なお、転写後に感光ドラム92の表面に残存する転写残トナーは、現像ローラ32に回収される。
【0237】
定着部21は、プロセスカートリッジ20の後側に設けられ、定着フレーム182と、その定着フレーム182内に、加熱ローラ183および加圧ローラ184とを備えている。
【0238】
加熱ローラ183は、金属素管と、その金属素管内に設けられるハロゲンランプとを備え、図示しないモータからの駆動力の入力により回転駆動される。
【0239】
加圧ローラ184は、加熱ローラ183の下方において、加熱ローラ183を押圧するように対向配置されている。この加圧ローラ184は、金属製のローラ軸と、そのローラ軸の周りを被覆するゴム材料からなるローラとを備え、加熱ローラ183の回転駆動に従って従動される。
【0240】
定着部21では、転写位置において用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ183と加圧ローラ184との間を通過する間に熱定着させる。トナーが定着した用紙3は、本体ケーシング2の上面に向かって上下方向に延びた排紙パス185に搬送される。排紙パス185に搬送された用紙3は、その上側に設けられる排紙ローラ186によって、本体ケーシング2の上面に形成された排紙トレイ187上に排紙される。
【0241】
(8)変形例
(8―1)上記第1の実施の形態においては、係合突起440が平板状のものであったが、図31に示すように、係合突起441を側面視したときにリング状となるように形成し、樹脂からなる板ばね特性を持たせるようにしてもよい。このようにすれば、係合突起自体も歪むので、現像カートリッジ28を装着する際に係合突起441の先端部441aが当接するときのドラム側把持部234の歪量を少なくできるようになり、ドラム側把持部234に対する応力負荷を少なくすることができる。
【0242】
(8−2)上記第1の実施の形態においては、係合突起440が上下に長手方向を有するように配されていたが、図32に示す係合突起442のように現像ローラ32の長手方向に長いバー状のものであってもよい。この場合には、図33(a)に示すようにドラムカートリッジ27における後支持部238との当接によって現像カートリッジ28の揺動が規制される。
【0243】
なお、係合突起442の先端は、図33(a)のように丸いものが現像カートリッジ28の揺動時に後支持部238との引っかかりがなく好ましいが、図33(b)のように角張ったもの、図33(c)のように上側が尖っているもの、図33(d)のように下側が尖っていても使用ことができる。
【0244】
(8−3)上記第1の実施の形態においては、係合突起440がドラム側把持部234と係合していたが、ドラムカートリッジ27であればどこでもよい。
【0245】
たとえば、図34に示すように、現像カートリッジ28における前側下壁部44の下方両端部に係合突起442を一対設け、これを図35に示すように現像カートリッジ28を装着したときに、ドラムカートリッジ27に立設された壁面状の被係合部443と係合させても上記実施の形態と同様の効果が出ると考えられる。
【0246】
(8―4)また、上記第1の実施の形態においては、係合突起440は、現像カートリッジ28の前側下壁部44における上壁41に近接した幅方向中央付近に二つ並んで設けられていたが、図36に示すようにドラムカートリッジ27と係合する係合突起450を上壁41の前方側端部から下方、すなわち現像ローラ32の長手方向と直交する方向に向けて突設させてもよい。
【0247】
これにより、図37に示すように前側下壁部44よりも前側に配され、突設された係合突起450が後支持部238と係合する。係合突起450は、樹脂からなる板状のものであり、その弾性力により現像カートリッジ28を後方に押圧するとともに、後支持部238との作用力または反作用力により摩擦が生じ、現像カートリッジ28の揺動が防止されてドラムカートリッジ27に固定される。
【0248】
また、このとき図38に示すように係合突起450の先端に前方に突出する爪451を設けるようにすれば、現像カートリッジ28のドラムカートリッジ27に対する装着をより確実にすることができる。
【0249】
なお、上記第1の実施の形態においては、係合突起440を二つ設けていたが、特にこの個数に限定されるものではなく、1つあるいは3つ以上であってもよい。
【0250】
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係るレーザプリンタの第2の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0251】
なお、本実施の形態に係るレーザプリンタは、第1の実施の形態と係合突起440がなくなっていることと、現像カートリッジ28aにおける係合突起600、孔601を備えること以外は同じ構成であるので、第1の実施の形態と同じ構成要素と対応する部分には同一の符号を付し、主に現像カートリッジ28aにおける異なる点についてのみ説明する。
【0252】
図39は、現像カートリッジ28aの斜視図であり、図40は、現像カートリッジ28aの底面図である。
【0253】
両図に示すように、現像カートリッジ28aは、ギヤカバー77に設けられた係合突起600と、右側に配されたトナー検知窓85に設けられた係合突起610とを備える。
【0254】
係合突起600は、ギヤカバー77から現像ローラ32の軸方向に沿って伸張され、基端から先端に向けて尖小化された円錐形状を有し、その中心に基端から先端まで連通する孔601が穿設されているとともに先端側が平坦に形成されている。この先端における現像ローラ32の軸方向と直交する最大幅は、トナー通過窓101(図13参照)の最大幅よりも小さく形成されている。
【0255】
この係合突起600は、ギヤカバー77に穿設されたトナー通過窓101の一部を覆うとともに、孔601とトナー通過窓101とを連通するように固定されている。この孔601は、現像カートリッジ28aにおける一対のトナー検知窓85同士を結びそれを延長した光路を遮らない位置に形成されている。
【0256】
係合突起610は、現像カートリッジ28aにおける係合突起600と他方側に配されたトナー検知窓85を基端として現像ローラ32の軸方向に沿って伸張された円筒状形状を有し、その軸方向途中から途中から先端に向けて尖小化されている。この係合突起61
0は、係合突起600と同様、平坦に形成され同様の幅を有する先端を有するとともに、中心に基端から先端まで連通する孔611が穿設されている。この孔611は、孔601同様に現像カートリッジ28aにおける一対のトナー検知窓85同士を結びそれを延長した光路を遮らない位置に形成されている。
【0257】
ここで、係合突起600と係合突起610との先端同士の距離L1は、図13に示すドラムカートリッジ27の左側壁96と右側壁97との間の距離L2よりも長い。
【0258】
次に現像カートリッジ28aをドラムカートリッジ27に装着する方法を説明する。
【0259】
図41から図43は、現像カートリッジ28aをドラムカートリッジ27に装着する状態を示す工程図である。なお、係合突起600と係合突起610とは同じ動作をするため、係合突起600を例にとって説明し、係合突起610の動作については説明は省略する。
【0260】
図41に示すように、現像カートリッジ28aを、ドラムカートリッジ27の現像カートリッジ収容部103の上方に配置し、現像ローラ軸64の端部に設けられたカラー部材83(図面では見えないが右側においては軸受部材82が設けられている。以下、カラー部材83を例に説明する。)を、ローラ軸案内部115に沿って案内しつつ、現像カートリッジ28の前端部を降下させる。
【0261】
これにより、破線にて囲まれる平面図に示すように、現像カートリッジ28aにおける係合突起600が、ドラムカートリッジ27の左側壁96に当接する。ここで、係合突起600は、その先端が尖小化されているので、そのまま現像カートリッジ28aを降下させることにより、図13に示す左側壁96の内側に当接しながら摺動され、距離L1(図40)が距離L2(図13)よりも長いので、左側壁96(および右側壁97(図13))は、外方に向けて膨出するように歪む。
【0262】
さらに現像カートリッジ28を降下させると、図42に示すようにカバー延長部86が左側壁96の外側に配されるので、左側壁96がカバー延長部86により支持される。
【0263】
現像カートリッジ28の降下をさらに進めると、図43に示すように係合突起600は、その破線で示す平面図のようにトナー通過窓101に入り込み、その尖小部分がトナー通過窓101の周面と当接する。これにより、左側壁96の歪みが少なくなるとともに、現像カートリッジ28aは、左側壁96と右側壁97とにより図43の紙面垂直方向に狭持され、ドラムカートリッジ27に対してその横方向、すなわち現像ローラ32の軸方向に力が作用しその方向の位置決めがなされる。
【0264】
さらに、係合突起600をトナー通過窓101と係合したときに後方に押圧する位置に形成することにより、第1の実施の形態と同様、現像カートリッジ28aは、前後方向、すなわち現像ローラ32の長手方向と直交する方向においても力が作用しその方向への位置決めがなされる。
【0265】
また、この押圧機能により、現像カートリッジ28が後方に押圧され、図3に示すように現像ローラ32と感光ドラム92との当接を押圧した状態に保つことができ、確実に現像剤を感光ドラム92に供給できるようになる。
【0266】
さらに係合突起600がトナー通過窓101と係合して掛止されるので、現像カートリッジ28aは、その上方向への揺動も規制される。
【0267】
加えて、係合突起600がトナー通過窓101に入り込んだとしても、中央に孔601があけられているので、トナーの有無の検知にも問題を生じない。ここで、孔601は、光を透過できればよく、そこに透明性樹脂を挿入してもよいし、係合突起自体を光透過性のある透明樹脂により形成すれば、孔601を設ける必要はない。
【0268】
なお、係合突起600をあまり突出させると左側壁96の歪みが大きくなり破損してしまう可能性があるので、このように押圧した状態を保つためには、係合突起600の飛び出し量をドラムカートリッジ27との係合個所に合わせて設計すればよい。
【0269】
また、係合突起600は、トナー通過窓101と係合するようにしていたが、トナー通過窓101は、有底筒状の凹部としてもよい。(変形例)
上記各実施の形態においては、係合突起を設けていたが、これを筐体と一体的に形成すれば、部品点数を少なくすることができる。また、別部品として、後から接着してもよい。この場合、係合突起を別部材として、その突出方向に付勢するバネやゴムなどの付勢部材を筐体と係合突起との間に設けてもよい。
【0270】
また、上記各実施の形態においては、係合突起だけを設けていたが、係合突起が係合する箇所に弾性部材を被覆してもよい。このようにすれば、係合する箇所に働く力により弾性部材が歪み、対象部位との接触面積が大きくなるので、より確実に現像カートリッジを掛止することができる。
【0271】
なお、上記の各実施形態における各構成要素については、必要に応じて、それらを組み合わせて実施可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0272】
【図1】本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図であって、フロントカバーを閉じた状態を示す。
【図2】図1に示すレーザプリンタの要部側断面図であって、フロントカバーを開いた状態を示す。
【図3】図1に示すレーザプリンタのプロセスカートリッジの要部側断面図である。
【図4】図1に示すレーザプリンタの現像カートリッジの要部側断面図である。
【図5】図4に示す現像カートリッジの正面側左斜め上方から見た斜視図である。
【図6】図4に示す現像カートリッジの平面図である。
【図7】図4に示す現像カートリッジの背面側左斜め上方から見た斜視図である。
【図8】図4に示す現像カートリッジの左側面であって、ギヤカバーが取り付けられている状態を示す。
【図9】図4に示す現像カートリッジの左側面であって、ギヤカバーが取り外されている状態を示す。
【図10】図4に示す現像カートリッジの右側面である。
【図11】図4に示す現像カートリッジの正面側右斜め下方から見た斜視図である。
【図12】図4に示す現像カートリッジに設けられた現像ローラおよび供給ローラを前側やや斜め上方から見た平面図である。
【図13】図3に示すドラムカートリッジの正面側左斜め上方から見た斜視図である。
【図14】図3に示すプロセスカートリッジのドラムカートリッジを示す要部側断面図である。
【図15】図3に示すドラムカートリッジを背面側左斜め下方から見た斜視図である。
【図16】図3に示すプロセスカートリッジを正面側右斜め下方から見た斜視図である。
【図17】図3に示すプロセスカートリッジの左側面図である。
【図18】図3に示すプロセスカートリッジの右側面図である。
【図19】図13に示すドラムカートリッジの正断面図である。
【図20】図3に示すプロセスカートリッジにおいて、現像カートリッジをドラムカートリッジに装着する状態を示す工程図であって、(a)〜(c)の順に進行する。
【図21】図3に示すプロセスカートリッジの正面側左斜め上方から見た斜視図である。
【図22】図3に示すプロセスカートリッジの正面側左斜め下方から見た斜視図である。
【図23】図3に示すプロセスカートリッジの左側面図である。
【図24】図3に示すプロセスカートリッジの右側面図である。
【図25】図3に示すプロセスカートリッジの平面図である。
【図26】図1に示すレーザプリンタであって、プロセスカートリッジが装着された状態の要部平面図を示す。
【図27】図1に示すレーザプリンタの左フレームの内側面図である。
【図28】図1に示すレーザプリンタの右フレームの内側面図である。
【図29】プロセスカートリッジの装着時において、カップリング部材の進退動作を説明するための要部正面図であって、(a)は、カップリング部材の進出状態を示し、(b)は、カップリング部材の退避状態を示す。
【図30】プロセスカートリッジの装着時において、カップリング部材の進退動作を説明するための要部正面図であって、(a)は、カップリング部材の進出状態を示し、(b)は、カップリング部材の退避状態を示す。
【図31】プロセスカートリッジの一部切り欠き側面図である。
【図32】変形例に係る現像カートリッジの正面側右斜め下方から見た斜視図である。
【図33】変形例に係るプロセスカートリッジの要部側断面図である。
【図34】変形例に係る現像カートリッジの正面側右斜め下方から見た斜視図である。
【図35】変形例に係るプロセスカートリッジの正面側左斜め上方から見た斜視図である。
【図36】変形例に係る現像カートリッジの正面側右斜め下方から見た斜視図である。
【図37】変形例に係るプロセスカートリッジの要部側断面図である。
【図38】変形例に係るプロセスカートリッジの要部側断面図である。
【図39】第2の実施の形態に係る現像カートリッジの正面側左斜め上方から見た斜視図である。
【図40】第2の実施の形態に係る現像カートリッジの底面図である。
【図41】第2の実施の形態に係るプロセスカートリッジにおいて、現像カートリッジをドラムカートリッジに装着する状態を示す工程図である。
【図42】第2の実施の形態に係るプロセスカートリッジにおいて、現像カートリッジをドラムカートリッジに装着する状態を示す工程図である。
【図43】第2の実施の形態に係るプロセスカートリッジにおいて、現像カートリッジをドラムカートリッジに装着する状態を示す工程図である。
【符号の説明】
【0273】
1 レーザプリンタ
3 用紙
14 レジストローラ
20 プロセスカートリッジ
27 ドラムカートリッジ
28 現像カートリッジ
29 現像側筐体
30 トナー収容室
32 現像ローラ
34 下フレーム
35 上フレーム
36 現像室
37 上側延長部
42 上側前壁
50 上壁延長部
51 突出板
52 左側壁延長部
53 右側壁延長部
71 現像ローラ駆動ギヤ
78 把持部
79 現像側ボス
80 上側切欠部
81 取っ手
84 位置決め部
91 ドラム側筐体
92 感光ドラム
99 下側前壁
101 トナー通過窓
103 トナー収容室収容部
104 下側延長部
107 延長側壁部
118 突起部
119 下側切欠部
120 受入部
149 押圧部
150 ドラム側ボス
151 押圧部材
152 圧縮ばね
153 レバー
158 操作板
161 当接片
162 後側リブ
165 前側リブ
194 前側底壁部
195 延長底壁部
197 床
236 ドラム側取っ手
237 側支持部
238 後支持部
239 天面部
261 段差
311 リブ
352 凹部
400 係合突起
440a 先端部
441 係合突起
601 孔
610 係合突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、
前記第1筐体に配置され、前記現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記第1筐体に形成され、前記現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対側であり、前記現像剤収容部よりも前記現像剤担持体の長手方向に直交する第1の方向側に設けられた係合突起と
を有する現像カートリッジと、
前記現像カートリッジが着脱可能な第2筐体と、
前記第2筐体に配置され、前記現像剤担持体から供給される現像剤により現像される静電潜像が形成される感光体と、
前記第2筐体に形成され、前記現像剤収容部に対向配置される現像剤収容部対向部と、
前記第2筐体における現像剤収容部対向部に対して感光体の反対側に形成され、前記係合突起と係合する被係合部と
を有する感光体カートリッジとを備え、
前記現像カートリッジは、前記係合突起が前記被係合部と係合することにより作用する力によって、前記感光体カートリッジに向けて押圧される
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記現像カートリッジの係合突起は、前記現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対方向に突出している
ことを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記係合突起は、前記現像剤収容部から突出されていることを特徴とする請求項2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記係合突起は、その先端側が基端側に比べて尖小化されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記係合突起は、その尖小化された先端に曲面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
前記係合突起は、前記第1の方向と交差する方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
前記現像カートリッジは、前記第1の方向に沿って延びる上壁を備え、
前記係合突起は、前記上壁から突設されている
ことを特徴とする請求項6に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記係合突起は、弾性を有することを特徴とする請求項1〜7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記感光体カートリッジは、前記第2筐体に形成され、前記現像剤収容部対向部から前記感光体の反対側に延長された第2延長部を有し、
前記被係合部は、前記第2延長部に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、
前記第1筐体に配置され、前記現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担
持体と、
前記第1筐体に形成され、前記現像剤担持体の長手方向に突設された突設された係合突起と
を有する現像カートリッジと、
前記現像カートリッジが着脱可能な第2筐体と、
前記第2筐体に配置され、前記現像剤担持体から供給される現像剤により現像される静電潜像が形成される感光体と
を有する感光体カートリッジとを備え、
前記感光体カートリッジの第2筐体は、前記感光体の長手方向に沿う第2の方向に前記係合突起と係合する係合凹部が形成され
前記現像カートリッジは、前記係合突起が前記係合凹部と係合した場合に前記第2の方向に沿う方向およびそれと直交する第1の方向に沿う方向へ力が作用し位置決めされる
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項11】
前記感光体カートリッジの第2筐体は、前記係合凹部が形成される側壁を有し、
前記係合凹部は、光を透過可能な連通孔である
ことを特徴とする請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記係合突起および係合凹部は、それぞれ前記第1の方向に沿って一対設けられており、
前記一対の係合突起は、互いに前記第2の方向に沿って光を透過可能なように、透光性部材を有するあるいは連通孔が穿設されている
ことを特徴とする請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項13】
現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、
前記第1筐体に配置され、前記現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記第1筐体に形成され、前記現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対側であり、前記現像剤収容部よりも、前記現像剤担持体の長手方向と直交する第1の方向側に設けられ、被係合部と係合した場合に前記第1の方向に沿って力が作用する係合突起と
を備えることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項14】
前記係合突起は、前記現像剤収容部に対して現像剤担持体の反対方向に突出している
ことを特徴とする、請求項13に記載の現像カートリッジ。
【請求項15】
前記係合突起は、前記現像剤収容部から突出されていることを特徴とする請求項14に記載の現像カートリッジ。
【請求項16】
前記係合突起は、その先端側が基端側に比べて尖小化されていることを特徴とする請求項13〜15のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項17】
前記係合突起は、その尖小化された先端に曲面が形成されていることを特徴とする請求項16に記載の現像カートリッジ。
【請求項18】
前記係合突起は、前記第1の方向と交差する方向に突出していることを特徴とする請求項13に記載の現像カートリッジ。
【請求項19】
前記現像カートリッジは、前記第1の方向に沿って延びる上壁を備え、
前記係合突起は、前記上壁から突設されている
ことを特徴とする請求項18に記載の現像カートリッジ。
【請求項20】
前記係合突起は、弾性を有することを特徴とする請求項13〜19のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項21】
前記係合突起は、現像剤収容部と別部材から構成されていること
を特徴とする請求項13〜20のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項22】
前記係合突起は、その被係合部と係合する個所に弾性体が被覆されていること
を特徴とする請求項13〜21のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項23】
現像剤を収容する現像剤収容部が形成された第1筐体と、
前記第1筐体に配置され、前記現像剤収容部から供給される現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記第1筐体に形成され、前記現像剤担持体の長手方向に沿う第2の方向に突設され、その先端部が被係合部と係合した場合に第2の方向および第2の方向と直交する第1の方向に沿って力が作用する係合突起と
を備えることを特徴とする現像カートリッジ。
【請求項24】
前記第1筐体は、光を透過可能な検知窓が現像剤収容部に形成されており、
前記係合突起は、前記検知窓が内周壁を臨むように筒状に延設されていることを特徴とする請求項23に記載の現像カートリッジ。
【請求項25】
前記係合突起は、その先端側が尖小化されていることを特徴とする請求項23または24に記載の現像カートリッジ。
【請求項26】
前記検知窓は、前記現像材収容部を挟み第2の方向に沿って対向するように一対形成されていることを特徴とする請求項24または25のいずれかに記載の現像カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【公開番号】特開2010−266893(P2010−266893A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−166555(P2010−166555)
【出願日】平成22年7月23日(2010.7.23)
【分割の表示】特願2004−377285(P2004−377285)の分割
【原出願日】平成16年12月27日(2004.12.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】